以下の例示的な複数の実施形態および変形例には、同様の構成要素が含まれている。よって、以下では、同様の構成要素には共通の符号が付されるとともに、重複する説明が省略される。また、各図では、便宜上、方向(X方向、Y方向、Z方向)が示されている。X方向は、テレビジョン受像機1の筐体3の表示画面4aに対する正面視での長手方向、Y方向は、表示画面4aに対する正面視での短手方向、Z方向は表示画面4aに対する正面視での前後方向(奥行方向、筐体3の厚さ方向)である。X方向、Y方向、およびZ方向は、相互に直交している。
また、以下の実施形態では、電子機器がテレビジョン受像機として構成された場合が例示されるが、本実施形態にかかる電子機器は、これには限定されない。本実施形態にかかる電子機器は、例えば、タブレット型もしくはスレート型のパーソナルコンピュータや、スマートフォン、スマートテレビ、スマートブック、携帯電話機、PDA(personal digital assistant)、映像表示装置、テレビ電話機等の種々の電子機器として構成することができる。
テレビジョン受像機1は、支持部2(スタンド部、スタンド、脚部)と筐体3とを備える。筐体3は、表示装置4の少なくとも一部を収容する。支持部2は、筐体3を支持する。本実施形態では、一例として、支持部2は、筐体3を、ヒンジ8(図29参照)を介して回動可能に支持する。本実施形態では、一例として、ヒンジ8は、表示画面4aの上下方向の角度を変化させる。すなわち、ヒンジ8はチルトの調整を可能としている。なお、支持部2は筐体3を他の方向への回動(例えば、ピボット、スイベル等)を可能に支持することができる。
テレビジョン受像機1の筐体3は、本実施形態では、一例として、図1〜4に示されるように、正面視および背面視では矩形状(本実施形態では、一例として長方形状)に構成されている。また、筐体3は、本実施形態では、一例として、図3,4に示されるように、前後方向に薄い扁平な直方体状に構成されている。筐体3は、前面3a(正面、面、第一面、第一面部)とこの反対側の後面3b(背面、面、第二面、第二面部)と、を有する。前面3aと後面3bとは略並行している。また、筐体3は、図1,2に示されるように、正面視では、四つの端部3c〜3f(辺部、縁部)と、四つの角部3g〜3j(尖部、曲部、端部)と、を有する。端部3c,3eは、長辺部の一例である。また、端部3d,3fは、短辺部の一例である。
また、筐体3は、前面3aを有する壁部3k(第一部分、プレート、フレーム、前壁部、表壁部、天壁部)と、後面3bを有する壁部3m(第二部分、プレート、後壁部、裏壁部、底壁部)と、を有する。壁部3k,3mは、矩形状(本実施形態では、一例として長方形状)である。また、筐体3は、壁部3kと壁部3mとの間に亘った側面3p(面、周面、第三面)を有する四つの壁部3n(第三部分、プレート、側壁部、端壁部、立壁部、亘部)を有する。なお、壁部3kには、一例としては矩形状の開口部3rが設けられている。よって、壁部3kは、矩形状かつ枠状である。なお、壁部3mは、第一壁部の一例である。
さらに、筐体3は、複数の部品(分割体)が組み合わせられて構成されることができる。筐体3は、本実施形態では、一例として、少なくとも壁部3kを含む第一筐体部材31(第一部分、前側部材、マスク、マスク部、カバー、フロントカバー、カバー部、第一領域)と、少なくとも壁部3mを含む第二筐体部材32(第二部分、後側部材、ベース、ベース部、ボトム、ボトム部、カバー、リヤカバー、カバー部、第二領域)とを有する。壁部3nは、第一筐体部材31および第二筐体部材32のうち少なくともいずれか一方(例えば、第二筐体部材32)に含まれる。また、本実施形態では、図8,9に示されるように、筐体3は、第一筐体部材31および第二筐体部材32とは別に、これらの間に位置した第三筐体部材33(第三部分、中間部材、隔部材、障壁部材、壁部材、介在部材、インナプレート、ミドルプレート、ミドルフレーム)、第四筐体部材34(第四部分、中間部材、隔部材、障壁部材、壁部材、介在部材、覆部材、シールド)、および第五筐体部材35(第五部分、剛性部材、強化部材、ブラケット、金属部材、鋳造部材、金属成形部材、ダイキャスト部品)を有する。第一筐体部材31は、マスク部の一例であり、第二筐体部材32は、第二部材、カバー部の一例である。また、第三筐体部材33は、表示装置4と第五筐体部材35との間に位置され表示装置4の背面4b側を覆った第三部材の一例である。また、第五筐体部材35は、第一部材の一例である。
筐体3は、金属材料や、合成樹脂材料等で構成されることができる。一例として、第三筐体部材33および第四筐体部材34は、比較的剛性の高い材料(例えば、ステンレススチールや、マグネシウム合金、アルミニウム合金等の金属材料等)で構成されることができる。また、第五筐体部材35は、比較的剛性の高い材料(例えば、アルミニウム合金等の金属材料等)で構成されることができる。第五筐体部材35は、一例として、ダイキャストにより構成されることができる。一方、第一筐体部材31および第二筐体部材32は、比較的剛性の低い材料(第三筐体部材33、第四筐体部材34、および第五筐体部材35より剛性の低い材料、例えば合成樹脂材料等)で構成されることができる。なお、第一筐体部材31や第二筐体部材32の筐体3内側には、リブ等の壁部(突出部、突出壁部、図示されず)が設けられることができる。壁部により、筐体3の剛性が高くなりやすい。
また、本実施形態では、一例として、図2,3,4に示されるように、筐体3の後面3bや側面3p等には、コネクタ11や操作部12等が設けられている。コネクタ11は、例えば、電源ケーブル用のコネクタや、USBコネクタ、カードコネクタ、イヤホンやマイクのコネクタ等であることができる。操作部12は、例えば、押しボタンや、押しスイッチ、スライドスイッチ、ポインティングデバイス、ダイヤル等であることができる。また、図1に示されるように、前面3aには、カメラモジュール13(撮像装置)を設けることができる。コネクタ11や、操作部12、カメラモジュール13(カメラ13c)は、筐体3の壁部3k,3m,3nに設けられた開口部3sを介して露出している。なお、本実施形態では、一例として、図6に示されるように、後面3bのコネクタ11は、壁部3bに設けられた凹部44内に設けられている。凹部44は、背面側(後面側)から見た背面視で矩形状(本実施形態では一例として長方形状)に形成されている。凹部44は、底壁部44aと側壁部44bとによって構成されている。側壁部44bは、底壁部44aと壁部3bとの間に亘る。このように、凹部44を設けることで、一例としては、コネクタ11に接続されたコネクタ(図示されず)の筐体3からの突出量を減らし、一例としては、コネクタが外れるのが抑制されやすくなる。
また、本実施形態では、一例として、図5〜7に示されるように、筐体3の後面3bや側面3pに、筐体3内の表示装置4や基板6,7(回路基板、プリント基板、プリント配線番)に設けられた部品6a等(電気部品、電子部品、素子、モジュール、チップ等、図8,9等参照)の温度上昇の抑制(冷却)等に用いる空気を導入したり排出したりする通気口43(開口部)が設けられている。本実施形態では、一例として、側面3p(壁部3n、端部3d)に、空気を導入する導入口として機能する通気口43A(43)が設けられ、後面3b(壁部3m)に、空気を排出する排出口として機能する通気口43B(43)が設けられている。本実施形態では、通気口43は、一例として、壁部3m,3nに設けられた複数の小孔3t(スリット)が集まった部分として設けられている。なお、筐体3内は、ファン9や冷却装置10(図8参照)を用いた強制冷却によって冷却してもよいし、自然冷却(対流冷却)によって冷却してもよい。なお、通気口43は、前面3aに設けられることができる。
具体的に、本実施形態では、一例として、図5に示されるように、導入口(吸気口、入口)として機能する通気口43Aは、筐体3の下側の端部3eの壁部3nに設けられている。また、本実施形態では、一例として、図2,7に示されるように、排出口(排気口、出口)として機能する通気口43Bは、筐体3の上側の端部3cの壁部3bに設けられている。端部3cは、上側に位置された二つの角部3g,3h間に亘っている。このような構成により、筐体3内で下側から上側に向かう空気流が形成されやすくなる。熱による自然対流は、下側から上側へ向かうため、筐体3の上側および下側の端部3e,3cに通気口43(開口部)を設けることで、より円滑な換気を実現しやすい。さらに、本実施形態では、一例として、図6に示されるように、凹部44の側壁部44bに導入口として機能する通気口43Cが設けられている。このように、凹部44の側壁部44bに通気口43が設けられることで、一例としては、通気口43が目立ちにくくなる。また、通気口43が下方に面した壁部3nや側壁部44bに設けられることで、一例としては、通気口43が目立ちにくくなるのに加えて、通気口43から塵芥等が筐体3内に進入しにくくなるという結果が得られる。また、通気口43が筐体3の厚さ方向に沿った壁部3nや側壁部44bに設けられることで、一例としては、通気口43が筐体3の厚さ方向と交叉する方向に沿った壁部3m,3kに設けられた場合に比べて、通気口43から導入された空気によって筐体3内で壁部3m,3kに沿った方向の空気流がより形成されやすくなる。
本実施形態では、一例として、図8〜10に示されるように、第一筐体部材31と第三筐体部材33との間に、表示装置4(表示部、ディスプレイ、パネル)が収容されている。図1に示されるように、表示装置4の、前面3a側に位置した表示画面4aは、開口部3rを介して筐体3の前方(外方)に露出しており、使用者は、前方側から開口部3rを介して表示画面4aを視認することができる。表示装置4は、正面視では矩形状(本実施形態では一例として長方形状)に構成されている。また、表示装置4は、前後方向に薄い扁平な直方体状に構成されている。表示装置4は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD,liquid crystal display)や有機ELディスプレイ(OELD,organic electro-luminescent display)等である。
また、本実施形態では、一例として、図10に示されるように、表示装置4の前側(表側、壁部3k側)には、入力操作パネル5(一例としてはタッチパネル、タッチセンサ、操作面)が設けられている。入力操作パネル5は、透明な比較的薄い矩形状に構成され、表示画面4aを覆っている。操作者(ユーザ等)は、例えば、手指や部品(例えばスタイラス等、図示されず)等で入力操作パネル5に対して、触れる、押す、擦る、あるいは手指やスタイラス等を入力操作パネル5の近傍で動かす等の操作を行うことで、入力処理を実行することができる。また、表示装置4の表示画面4aから出た光は、入力操作パネル5を通過して壁部3kの開口部3rから筐体3の前方(外方)へ出る。入力操作パネル5は、入力部の一例である。
そして、本実施形態では、一例として、図10に示されるように、筐体3内には、表示装置4の後側(裏側、背後側、壁部3m側、表示画面4aとは反対側)、本実施形態では、一例として、第二筐体部材32の壁部3mと第三筐体部材33の壁部33aとの間に、複数の基板6,7が収容されている。基板6,7は、相異なる位置に配置され、いずれも、表示装置4と並行して設けられている。また、基板6,7は、壁部3k,3m,3n等と離間した状態で、すなわち、壁部3k,3m,3n等との間に空間(隙間)が形成された状態で、設けられている。基板6,7は、表示装置4に沿って並べて配置され、筐体3の厚さ方向には重なり合わないのが好適である。また、基板6,7は、ねじ等の結合具42によって、筐体3に固定されている。
また、本実施形態では、一例として、基板6(第一基板、第一回路基板、制御基板、メイン基板)には、例えば、CPU(central processing unit)や、グラフィックコントローラ、電源回路部品、PCH(platform controller hub)、メモリスロットコネクタ、LCDコネクタ、I/O(input/output)コネクタ、電源コイル、素子、コネクタ等の複数の部品6a(図8,9参照、図8,9には一部のみ図示)を実装することができる。部品6aには、発熱体が含まれる。発熱量の大きな部品6a(発熱体)には、冷却装置10を設けることができる。冷却装置10は、ヒートシンク(受熱部、図示されず)、伝熱部10b(例えばヒートパイプ)、放熱部10c、ファン9等を含んでいる。放熱部10cは、受熱部および伝熱部10bを介して発熱体と熱的に接続されている。基板6および部品6aによって、制御回路(図示されず)の少なくとも一部が構成されている。また、制御回路は、例えば、映像信号処理回路や、第一チューナ部、HDMI(high-definition multimedia interface)信号処理部、AV(audio video)入力端子、リモコン信号受信部、制御部、セレクタ、オンスクリーンディスプレイインタフェース、記憶部(例えば、ROM(read only memory)、RAM(random access memory)、HDD(hard disk drive)、SSD(solid state drive)等)、音声信号処理回路等を、含むことができる。制御回路は、表示装置4の表示画面4aでの映像(動画や静止画等)の出力や、スピーカ(図示されず)での音声の出力、LED(light emitting diode、図示されず)での発光等を制御する。表示装置4や、スピーカ、LED等は、出力部の一例である。
また、本実施形態では、一例として、基板7(第二基板、第二回路基板、サブ基板、チューナ基板)には、テレビジョン受像機1として動作するのに必要な回路、例えば、第二チューナ部、HDMI信号処理部、セレクタ、オンスクリーンディスプレイインタフェース等が設けられる。本実施形態では、一例として、基板6,7にそれぞれチューナ部が設けられることで、例えば、テレビジョン受像機1が、パーソナルコンピュータおよびテレビジョン受像機として動作する場合と、パーソナルコンピュータとしては動作せずテレビジョン受像機として動作する場合とで、動作する基板6,7や回路を切り替えることができる。よって、一例としては、テレビジョン受像機1の消費電力がより低減されやすい。なお、基板6,7には、それぞれ、チューナを有効に動作させるためのカード(IDカード、ICカード)が装着されるコネクタ11が設けられる。コネクタ11は、筐体3の左右両側の端部3d,3fに露出される。これにより、一例として、ユーザは、各コネクタ11へのカードの装着の有無を認識しやすい。
また、本実施形態では、一例として、図1に示されるように、第一筐体部材31は、正面視および背面視では矩形状(本実施形態では、一例として長方形状)かつ枠状に構成されている。第一筐体部材31の中央部には、開口部3rが設けられている。開口部3rの周縁部としての壁部3kおよび前面3aは、帯状かつ板状に形成されている。また、この第一筐体部材31は、表示装置4および入力操作パネル5の縁(周縁部)を前方側から覆っている。よって、第一筐体部材31は、ベゼル(フロントベゼル)の一例である。また、第一筐体部材31は、外郭(シェル)の一例である。
また、本実施形態では、一例として、図8,9に示されるように、第一筐体部材31の下側の端部3eには、スピーカ14A(例えば、スピーカシステム、フルレンジ、ツイータ)が取り付けられている。また、本実施形態では、一例として、図1,3,4に示されるように、第一筐体部材31のスピーカ14Aが設けられる端部3eには、下方へ向かうにつれて後方へ向かう傾斜面3uが設けられている。この傾斜面3uは、一例として、斜め上方からの視線では見えにくくなる。よって、一例としては、本実施形態のように、スピーカ14Aを設けた部分が開口部3rが設けられた部分より下方へ張り出した構成であっても、傾斜面3uが設けられなかった場合に比べて、前面3aが下方により大きく張り出して見えるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、一例として、図2に示されるように、第二筐体部材32は、正面視および背面視では矩形状(本実施形態では、一例として長方形状)に構成されている。また、第二筐体部材32は、全体として、プレート状に構成されている。具体的には、第二筐体部材32は、壁部3mと、壁部3nとを有する。壁部3nは、壁部3mの周縁部で当該壁部3mから起立する。第二筐体部材32(の壁部3m)は、表示装置4や、基板6,7、第三筐体部材33,第四筐体部材34,第五筐体部材35を後方側から覆っている。よって、第二筐体部材32は、外郭(シェル)の一例である。また、壁部3mは、第一壁部の一例である。
また、本実施形態では、一例として、表示装置4は、正面視および背面視では矩形状(本実施形態では、一例として長方形状)に構成されている。また、表示装置4は、本実施形態では、一例として、前後方向に薄い扁平な直方体状に構成されている。また、本実施形態では、一例として、図11に示されるように、表示装置4の背面4b(後面)には、開口部(孔、切欠等)が設けられず、背面4bは全体的にプレート(壁部、金属板)で覆われており、平坦な平面として形成されている。なお、本実施形態では、一例として、背面4b上には、表示装置4の端部4g(本実施形態では、一例として上側の端部)に沿って、表示装置4を動作させるための回路が構成された基板4d(回路基板)が設けられている。基板4dは、覆部4e(カバー、フィルム、インシュレータ)で覆われている。
そして、本実施形態では、一例として、図8〜10に示されるように、表示装置4の背面4bが、第三筐体部材33の壁部33aで覆われている。具体的には、図8,9,12に示されるように、第三筐体部材33は、全体的にプレート状に構成されている。第三筐体部材33は、壁部33aと壁部33bとを有する。壁部33aは、矩形状かつ板状に構成され、表示装置4の背面4bを覆う。図10に示されるように、壁部33aと背面4bとの間には隙間G1が形成されている。すなわち、壁部33aは、背面4bの後方(後側、背後側)に、間隔をあけて設けられている。壁部33aは、第二壁部(隔壁、プレート、横壁、ベース)の一例である。また、壁部33bは、壁部33aの周縁部で当該壁部33aから起立される。壁部33bは、第三壁部(側壁、縦壁、立壁、周壁)の一例である。壁部33aには、開口部33c,33dが設けられている。開口部33c,33dは、壁部33aの前方(表示装置4側)の空間と後方(表示装置4の反対側)の空間とを連通する。なお、本実施形態では、一例として、開口部33dの縁を折り返すことで、当該縁にシャープエッジが生じるのが抑制されている。これにより、一例としては、ハーネス19等が損傷するのが抑制される。また、図9に示されるように、壁部33aには、他の部材や部品との結合や位置決めに用いられる突出部33mが設けられている。
また、本実施形態では、一例として、図10に示されるように、壁部33aと表示装置4の背面4bとの間の隙間G1には空気流Stが流される。具体的に、図8,9からわかるように、ファン9は、第三筐体部材33の壁部33aに設けられた開口部33cを覆うように配置される。そして、図10,13に示されるように、ファン9の吸気口9a1は、開口部33cに重なる。よって、本実施形態では、一例として、図10,13に示される空気流St1が形成される。空気流St1は、通気口43Aを介して筐体3内へ入り、隙間G1および開口部33cを経由してファン9の吸気口9a1からファン9へ入る。通気口43Bは、ファン9の排気口9bに面している。排気口9bと通気口43Bとの間に、放熱部10cが位置されている。よって、空気流St1は、ファン9の排気口9bから放熱部10c(例えば、フィンの隙間)を経由し、通気口43Bを介して筐体3外へ流れる。このような空気流St1により、一例としては、表示装置4(の背面4b)の温度上昇が抑制されやすい。また、空気流St1により、一例としては、第三筐体部材33の壁部33aの温度上昇が抑制されやすく、ひいては、基板6やこの基板6に実装された部品6a(図8,9参照)等の発熱体の温度上昇が抑制されやすい。
また、本実施形態では、一例として、図13に示されるように、ファン9の排気口9bは、筐体3の端部3cに沿って延びた通気口43Bの一方の端部43a側(本実施形態では、一例として長手方向の一端部、図13の左側の端部)に寄せて位置されている。すなわち、ファン9の排気口9bは、通気口43Bの一部(本実施形態では、一例として、図13の左側の領域)に面している。このため、通気口43Bの排気口9bに面した一方側の領域(本実施形態では、一例として図13の左側の領域)は、主として、排出口(排気口)として機能する。これに伴い、通気口43Bの他方側(本実施形態では、一例として図13の右側の領域)は、主として導入口(吸気口)として機能する。通気口43Bの一方側の領域からの空気(空気流St1)の排出に伴い、筐体3内の圧力が低下するため、通気口43Bの他方側の領域からは、空気(空気流St2)が導入される。
そして、本実施形態では、一例として、図13に示されるように、開口部33dが、通気口43Bの他方の端部43b側(本実施形態では、一例として長手方向の他端部、右側の端部)に寄せて位置されている。開口部33dは、通気口43Bの他方の端部43b側の領域に面している。よって、本実施形態では、一例として、図10,13に示される空気流St2が形成される。空気流St2は、通気口43Bの他方側の領域を介して筐体3内へ入り、開口部33dを経由して隙間G1を流れる。この空気流St2の温度は、発熱体6a1が収容された筐体3内より低い。よって、隙間G1等の筐体3内における換気が促進され、一例としては、表示装置4(の背面4b)の温度上昇が抑制されやすい。また、空気流St2により、一例としては、第三筐体部材33の壁部33aの温度上昇が抑制されやすく、ひいては、基板6やこの基板6に実装された部品6a(図8,9参照)等の発熱体6a1の温度上昇が抑制されやすい。開口部33dは、第三開口部の一例である。
また、本実施形態では、一例として、図10に示されるように、筐体3内では、ファン9の動作に伴って、第三筐体部材33の壁部33aと第二筐体部材32の壁部3mとの間の隙間G2において、空気流St3,St4が形成される。空気流St3は、通気口43Aを介して筐体3内へ入り、隙間G2を経由してファン9の吸気口9a2へ入る。吸気口9a2は、吸気口9a1とは反対側(後方側)に設けられている。そして、空気流St3は、ファン9の排気口9bから放熱部10c(例えば、フィンの隙間)を経由して通気口43Bを介して筐体3外へ流れる。一方、空気流St4は、通気口43Bの他方側の領域を介して筐体3内へ入り、隙間G2を流れる。隙間G2を流れる空気流St3,St4により隙間G2に位置された部品6a,7a等の発熱体の温度上昇が抑制される。また、図13に示されるように、本実施形態では、一例として、放熱部10cに繋がる伝熱部10bが、通気口43Bの他方側の領域に面している。よって、空気流St4や空気流St2が、伝熱部10bに当たり、伝熱部10bの温度上昇がより一層抑制されやすくなり、冷却装置10による冷却効率がより一層高くなりやすい。
また、本実施形態では、一例として、図10,12に示されるように、第三筐体部材33には、開口部33cに対して通気口43Bの反対側(本実施形態では、一例として下側)に、開口部33eが設けられている。この開口部33eにより、一例としては、空気流St1がより一層流れやすくなる。また、本実施形態では、一例として、図12に示されるように、開口部33eは、例えば貫通孔や切欠として構成することができる。本実施形態では、一例として、開口部33eは、壁部33bが部分的に設けられない領域、すなわち、壁部33bの切欠として、構成されている。このような構成により、一例としては、開口部33eをより簡素に構成することができる。開口部33eは、第五開口部の一例である。
また、本実施形態では、一例として、図8,9に示されるように、基板6,7は、第四筐体部材34で覆われている。具体的には、図8,9に示されるように、第四筐体部材34は、全体的にプレート状に構成されている。第四筐体部材34は、壁部34aと壁部34bとを有する。壁部34aは、矩形状かつ板状に構成され、基板6,7の背面側(後側、表示装置4の反対側)を覆う。壁部34aと基板6,7との間には隙間G3が形成されている。すなわち、壁部34aは、基板6,7の後方(後側、背後側)に、間隔をあけて設けられている。また、壁部34bは、壁部34aの周縁部で当該壁部34aから起立される。壁部34bは、側壁(縦壁、立壁、周壁)の一例である。壁部34aには、開口部34cが設けられている。開口部34cにより、一例としては、第四筐体部材34をより軽量に構成でき、筐体3内の通気性が高まりやすい。また、第四筐体部材34は、金属等の導電性材料によって構成された場合、電磁シールドとして機能することができる。第四筐体部材34は、一例としては、他の筐体部材(例えば、第三筐体部材33等)に、ねじ等の結合具42を介して結合される。また、本実施形態では、一例として、図8,9に示されるように、第四筐体部材34に、コネクタ11A(11)が固定されている。これにより、一例としては、基板6,7に固定された場合に比べて、コネクタ11A(11)をより強固に固定することができる。また、一例としては、コネクタ11A(11)が基板6,7からより離れた位置に設けられやすい。
また、本実施形態では、一例として、図8,9からわかるように、第三筐体部材33の壁部33aの中央部の後方側(表示装置4の反対側)に、第五筐体部材35が設けられる。第五筐体部材35は、ヒンジ8との固定部分として用いられる。また、本実施形態では、一例として、第五筐体部材35を挟んだ両側に、基板6,7が配置される。よって、一例としては、筐体3を第五筐体部材35を介してより安定的に支持しながら、その周囲のスペースをより有効に利用して、基板6,7をより効率良く配置することができる。また、第五筐体部材35は、図27,28に示されるように、一例として、板状のベース部35aとベース部35aから突出した突出部35bとを有する。突出部35bは、ベース部35aから第三筐体部材33側へ突出している。よって、ベース部35aと第三筐体部材33の壁部33aとの間には、隙間G4が形成されている。よって、一例としては、第五筐体部材35が、筐体3内でファン9へ向かう空気流の障壁となるのが抑制されやすい。なお、突出部35bは、第三筐体部材33と第五筐体部材35とを結合する結合具が固定される固定部(雌ねじ部)として構成されることができる。
また、本実施形態では、一例として、図8,9に示されるように、筐体3内には、分配器15(デュプレクサ)や、モジュール16(一例としては、HDD:hard disk drive)、モジュール17(一例としては、ODD:optical disk drive)、アンテナ18等の部品が収容されている。これら部品は、第一筐体部材31や、第三筐体部材33、第五筐体部材35等に、ねじ等の結合具42によって固定される。また、各部品や基板6,7間は、ハーネス19(配線、ケーブル、ワイヤ)を介して電気的に接続されている。
また、本実施形態では、一例として、図14に示されるように、表示装置4の一つの端部4h(本実施形態では、一例として長手方向の一端部、短辺部、図11参照)の側面4cには、ねじ等の結合具(図示されず)が固定される固定部4i(例えば雌ねじ孔)が設けられている。また、図12に示されるように、第三筐体部材33の壁部33bには、結合具が通される開口部33gが設けられている。開口部33gは、例えば貫通孔や切欠等であり、本実施形態では一例として貫通孔である。結合具は、壁部33bの開口部33gを通って側面4cの固定部4iに固定される。これにより、表示装置4と第三筐体部材33とが結合される。本実施形態では、一例として、壁部33bの開口部33gの位置と側面4cの固定部4iの位置とによって、表示装置4の背面4bと第三筐体部材33の壁部33aとの間の隙間G1(図10参照)の大きさを設定することができる。なお、側面4cには、第三筐体部材33と表示装置4とを組み立てる際に、これらをより円滑に近接させる(案内する)ガイド部材4fが取り付けられている。ガイド部材4fは、一例としては、比較的柔軟な材料(例えば、合成樹脂材料等)で構成されている。ガイド部材4fは、側面4cに固定される基部4jと、基部4jより表示装置4の中央側に向けて屈曲された状態で後方へ突出する突出部4kとを有する。
また、本実施形態では、一例として、表示装置4の固定部が設けられた端部4hとは反対側の端部4m(図15,16参照)には、固定部4iは設けられていない。よって、本実施形態では、一例として、端部4mと第三筐体部材33との結合には、取付具41(金具、ブラケット、取付部品、係部品)が用いられる。具体的に、第三筐体部材33の壁部33bには、図17に示されるように、壁部33bから筐体3外側へ突出した係部33fが設けられる。本実施形態では、一例として、係部33fは、壁部33bを部分的に切り起こして構成されている。係部33fには、固定部33h(例えば雌ねじ孔)と、位置決め部33i(例えば開口部、本実施形態では一例として貫通孔)が設けられている。また、本実施形態では、一例として、図19に示されるように、取付具41は、U字状に屈曲されたフックとして機能する。U字の底部に相当する壁部41aには、ねじ等の結合具42が通される開口部41bと、位置決め部33iに対応した位置決め部41cと、が設けられている。開口部41bは、例えば貫通孔や切欠等であり、本実施形態では一例として貫通孔である。また、位置決め部41cは、例えば突起部や爪部であり、本実施形態では、一例として切り起こされて構成されている。壁部41aの一方側(後側)の端部からは壁部41dが突出し、壁部41aの他方側(前側)の端部からは壁部41eが突出している。取付具41は、図18に示されるような状態で、第三筐体部材33と係わる。すなわち、取付具41の位置決め部41cとしての突起が、係部33fの位置決め部41cとしての開口部に挿入される。取付具41の開口部41bを通された結合具42(図15参照)が、係部33fの固定部33hに固定される。壁部41dが、係部33fの後側の縁を覆い、壁部41eが、表示装置4の表示画面4aの周縁部を前側から覆う。すなわち、表示装置4の端部4m側では、第三筐体部材33に取り付けた取付具41によって、表示装置4の表示画面4aの周縁部を引っ掛けることで、表示装置4と第三筐体部材33とを結合することができる。
また、本実施形態では、一例として、図15,16に示されるように、第一筐体部材31の壁部3kの周縁部に、係部31aが設けられている。係部31aは、第三筐体部材33の係部33fと係わる。具体的には、係部31aは、壁部3kの周縁部から、取付具41と隣接した位置で、係部33fに沿って筐体3内側(後側、背後側)に向けて突出する。図16に示されるように、係部31aの先端部には爪部31bが設けられている。爪部31bと係部33fとが係わって、第一筐体部材31と第三筐体部材33とが結合されている。
また、本実施形態では、一例として、図21に示されるように、カメラモジュール13が、第一筐体部材31にねじ等の結合具42によって結合されている。本実施形態では、一例として、図20に示されるように、カメラモジュール13は、ベース13aと、基板13b(回路基板)と、カメラ13cと、を有する。ベース13aは、筐体3の端部3cに沿って延びた帯状(短冊状)かつ板状に構成されている。ベース13aは、比較的剛性の高い材料、例えば、ステンレススチール等の金属材料によって構成される。基板13bは、筐体3の端部3cに沿って延びた帯状(短冊状)かつ板状に構成されている。ただし、基板13bは、ベース13aより短い。すなわち、ベース13aは、基板13bの長手方向両側に張り出している。また、カメラ13cは、基板13bに固定されている。基板13bは、ベース13aに、テープ13d等の固定部材によって、固定されている。そして、ベース13aが基板13bから張り出した部分に、結合具42を通す開口部13eが設けられている。開口部13eは、例えば貫通孔や切欠等であり、本実施形態では、一例として貫通孔である。このような構成によれば、一例としては、カメラモジュール13を比較的簡素な構成として得ることができる。また、ベース13aに基板13bを取り付けたことで、一例としては、カメラモジュール13の剛性がより高まりやすい。
また、本実施形態では、一例として、図22に示されるように、第三筐体部材33の壁部33aと壁部33bとの境界部分である端部33jには、開口部33kが設けられている。開口部33kは、例えば貫通孔や切欠等であり、本実施形態では、一例として貫通孔である。そして、第三筐体部材33の開口部33kが設けられた部分に、アンテナ18が固定されている。アンテナ18は、表示画面4aに対する正面視あるいは背面視で矩形状(本実施形態では、一例として長方形状)に構成され、固定部18aと通信部18bとを有する。通信部18bは金属等の導電性材料から離間させた方が良い。本実施形態では、一例として、開口部33kを設けた分、第三筐体部材33の縁が壁部33aの中央側に引っ込むため、アンテナ18の第三筐体部材33の端部33jからの突出量がより小さくなりやすい。なお、図8,9に示されるように、本実施形態では、一例として、複数(本実施形態では、一例として二つ)のアンテナ18が設けられている。これらアンテナ18は、異なる通信方式のアンテナ18であってもよいし、送信用と受信用とに分けてもよいし、空間ダイバーシティとして用いてもよい。
次に、筐体3と支持部2との連結部分の一例について説明する。図23ないし図25に示すように、筐体3の第五筐体部材35には、ヒンジ8を介して支持部2が連結されている。ヒンジ8は、支持部2と第五筐体部材35とを連結した連結部の一例である。図23ないし図25では、壁部3mに設けられた開口部3va,3vbを覆うカバー3wa,3wb(図2参照)が取り外された状態が示されている。
ヒンジ8は、図23ないし図25や図29に示すように、複数(具体的には2個)の取付部8aと、軸8bと、留具8cと、抵抗部材8dと,付勢部材8eと、係部8fと、を有している。
軸8bは、左右方向に延在しており、2個の取付部8aを接続している。軸8bは、接続部の一例である。軸8bは、結合具42によって支持部2に固定されている(図29)。
取付部8aは、軸8bの左右の端部に回動可能に取り付けられている。取付部8aは、図29に示すように、軸8bに挿通された壁8gと、この壁8gから屈曲して第五筐体部材35に固定される壁8hと、を有している。壁8hには、位置決め部8iと、孔8jとが設けられている。位置決め部8iは、一例として孔である。孔8jは、上下に並んで2個設けられている。2個の孔8jの間に、位置決め部8iが位置されている。
図25に示すように、壁8gの外側(軸8bの軸方向端部側)に、抵抗部材8dが位置されている。抵抗部材8dは、留具8cによって抜け止めされている。抵抗部材8dは、一例としてコイルばね(圧縮ばね)である。抵抗部材8dは、軸8bに対する取付部8aの回動抵抗として作用する。この抵抗部材8dの回動抵抗によって、筐体3の角度が保持される。一方、壁8gの内側(軸8bの軸方向中央部側)には、付勢部材8eおよび係部8fが位置されている。係部8fは、一例として板状部材である。係部8fは、軸8bに固定されている。付勢部材8eは、一例としてねじりコイルばねであり、係部8fと壁8gとに連結されている。付勢部材8eは、筐体3が後傾する方向(図3における反時計回り方向)に、取付部8aを付勢している。これにより、操作者が筐体3を後傾させる場合の力が比較的に小さくて済む。
第五筐体部材35は、図26等に示すよう、筐体3の壁部3mの開口部3vaに対面する位置で、第三筐体部材33に固定されている。第五筐体部材35は、第三筐体部材33に対して表示装置4の反対側に位置されている。第五筐体部材35は、表示装置4の背面4b側に位置されている。
第五筐体部材35は、図27や図28に示すように、基部35aと、複数の凸部35bとを有している。
基部35aは、一例として、板状に形成されている。基部35aの後面35d(背面、面、部分)には、表示装置4へ向けて凹んだ凹部35eが設けられている。凹部35eは、第二凹部の一例である。凹部35eには、複数(具体的には2個)の固定部35fが設けられている。固定部35fは、凹部35eの左右の端部35i,35jに設けられている。固定部35fは、第一固定部の一例である。固定部35fには、ヒンジ8の取付部8aが固定されている。詳細には、固定部35fには、位置決め部35gと、固定部35hとが設けられている。位置決め部35gは、一例として突起(凸部、ピン)であり、ヒンジ8の位置決め部8iに挿入されている。固定部35hは、一例として、ねじ孔である。固定部35hは、上下に並んで2個設けられている。2個の固定部35hの間に位置決め部35gが位置されている。固定部35hには、ヒンジ8の孔8jに挿通された結合具42が固定される。
また、基部35aには、モジュール16が固定された固定部35kが設けられている。詳しくは、固定部35kは、凹部35fの下縁部に左右方向に沿って複数(具体的には2個)設けられている。固定部35kには、ねじ孔35lが設けられている。そして、モジュール16を貫通した結合具42がねじ孔35lと結合することで、モジュール16が固定部35kに固定されている。固定部35kは、第二固定部の一例である。
また、第五筐体部材35には、図27に示すように、ハーネス19を保持した保持部35mが設けられている。保持部35mは、2つの保持片35nでハーネス19を挟んで保持する。
凸部35bは、図28に示すように、基部35aの前面35c(正面、面、部分)から表示装置4側へ突出している。凸部35bは、一例として円筒状に形成されている。凸部35bの内側は、内径が異なる2段構造になっており、これにより、段差が設けられている。この段差に係わった結合具42(図25)によって、第五筐体部材35が第三筐体部材33に固定されている。このように、第三筐体部材33に固定された第五筐体部材35の基部35aと第三筐体部材33との間には、隙間G5が設けられている(図25参照)。この隙間G5には、ファン9の動作によって空気が流れる。
図23ないし図26に示すように、第二筐体部材32の壁部3mには、第五筐体部材35を露出させた開口部3vaが設けられている。この開口部3vaは、仕切り部3acを介して別の開口部3vbと並設されている。
開口部3vaは、ヒンジ8の少なくとも一部を収容し第五筐体部材35の少なくとも一部を露出させる。本実施形態では、開口部3vaは、ヒンジ8の軸8bを少なくとも収容し第五筐体部材35の基部35aの左右の端部を少なくとも露出させる。図26に示すように、開口部3vaは、背面視で略矩形状に形成されており、4つの縁として第一縁3x(上縁)、第二縁3y(下縁)、第三縁3z(一側縁)、および第四縁3aa(他側縁)を有している。第一縁3xと第二縁3yは、相互に離間して対向している。第三縁3zと第四縁3aaとは、相互に離間して対向しているとともに、第一縁3xと第二縁3yとを接続している。第四縁3aaは、仕切り部3acに設けられている。また、開口部3vaの縁には、カバー3waを支持するフランジ3agが設けられている。
開口部3vaには、亘部(壁部、壁、部分)3abが設けられている。亘部3abは、開口部3vaの縁間、具体的には、第一縁3xと第二縁3yとの間に亘って設けられている。亘部3abは、第二筐体部材32の部分の一例である。亘部3abは、支持部2と第五筐体部材35との間に位置している。筐体3の一部である亘部3abは、開口部3vaの内部に延びて支持部2に覆われている。
亘部3abには、凹部3adが設けられている。凹部3adは、第一凹部の一例である。凹部3adは、左右方向に延在している。凹部3adは、表示装置4へ向けて凹んでいる。凹部3adは、ヒンジ8の少なくとも一部を収容している(図24)。具体的には、凹部3adは、ヒンジ8の軸8bを収容している。凹部3adは、第五筐体部材35の凹部35eに重ねられている。凹部3adは、少なくとも一部が凹部35eに収容されている。凹部3adは、凹部35eに当接していても良いし、凹部35eから離間していても良い。
亘部3abは、固定部3ahを有している。固定部3ahは、凹部3adの上側に位置されている。固定部3ahは、結合具42(ねじ)によって第五筐体部材35に結合(固定)されている。固定部3ahを第五筐体部材35に結合(固定)する結合具42は、本実施形態では一例として2個である。また、固定部3ahにおける2個の結合具42の間には、リブ3aiが設けられている。
図26に示すように、開口部3vaは、亘部3abによって、開口部3ae、凹部3ad(開口部)、開口部3afに3分割されている。凹部3adは、一端部で開口部3aeと連通し、他端部で開口部3afと連通している。開口部3aeは、亘部3abの縁3ajおよび開口部3vaの縁3z等によって規定された開口部であり、開口部3afは、亘部の縁3akおよび開口部3vaの縁3aa等によって規定された開口部である。開口部3ae,3afには、ヒンジ8および第五筐体部材35のうち少なくとも一方が通される。本実施形態では、図23に示すように、一例として、開口部3ae,3afには、ヒンジ8の軸8bが通されている。また、開口部3ae,3afは、ヒンジ8の取付部8aを露出させる。また、開口部3ae,3afは、ヒンジ8が第五筐体部材35から取り外された状態では、第五筐体部材35の固定部35fを露出させる。亘部3abは、開口部3ae,3af間で支持部2と第五筐体部材35との間に位置されている。
次に、支持部2について説明する。図29に示すように、支持部2は、接地部2a(第一部分)と、起立部2b(第二部分)とを有している。支持部2は、スタンド部の一例である。支持部2は、表示装置4の背面4b側で筐体3を支持している。
図29ないし図31に示すように、接地部2aは、第一支持部材21(カバー、アンダーカバー)と、第二支持部材22(カバー、アッパーカバー)と、第三支持部材23(底壁部、壁部、内蔵部品、補強部、支持部、骨格部材、金属部、フレーム、骨格部材、ベース)と、を有している。第一支持部材21は、第三支持部材23よりも外側で第三支持部材23の少なくとも一部を覆っている。
第一支持部材21と第二支持部材22とは、第三支持部材23を覆った(収容した)覆部材27(収容部、ケース)を構成している。覆部材27は、第三支持部材23の底面23m(図31)を覆っている。覆部材27は、一例として樹脂で形成され、第三支持部材23は一例として金属によって形成されており、覆部材27は、第三支持部材23よりも低い剛性を有している。覆部材27は、図31に示すように、外部載置面P(水平面)上に置かれた際に少なくとも第三支持部材23の外部載置面P側の少なくとも一部を覆うとともに該外部載置面Pと向かい合う領域27a(底壁、壁、領域、部分、ゴム脚、脚(図31))を含む。また、覆部材27は、接地部2aが外部載置面P上に置かれた際に外部載置面Pから離れる方向に傾斜した傾斜部21e(張り出し部、底壁、縁部、意匠部)を有する。傾斜部21eは、一例として湾曲していてもよいし、他の一例として外部載置面Pに対して一定角度(一例として45度)を有するものであってもよい。
一方、起立部2bは、図29や図30に示すように、第四支持部材24(カバー、フロントカバー)、第五支持部材25(カバー、リヤカバー)、第六支持部材26(フレーム、骨格部材、ベース)を有する。起立部2bは、表示装置4の背面4b側で筐体3に接続され該筐体3と接地部2aとを接続している。
以下に、接地部2aおよび起立部2bの各部を詳細に説明する。
図29に示すように、覆部材27は、外部載置面P上に置かれた際に該外部載置面Pに沿って延びた延部2cを有している。延部2cは、一例として、2個設けられている。これらの延部2cは、接続部2jで相互に接続されている。延部2cの短手方向の端部2d,2eに、傾斜部21eが設けられている。つまり、傾斜部21eは、少なくとも接地部2aの、表示画面4aの正面(前面)側に設けられている。覆部材27は、第一支持部材21と第二支持部材22とを有して、第三支持部材23を覆っている。覆部材27が外部載置面P上に置かれた際に、第一支持部材21は、第三支持部材23の外部載置面P側に位置され、第二支持部材22は、第一支持部材21の反対側に位置される。第一支持部材21と第二支持部材22とは、結合具42によって相互に固定される(図31)。
図32に示すように、第一支持部材21は、一対の延部21aを有している。延部21aは、接続部21fで相互に接続されている。延部21aは、短手方向の端部21b,21cと、長手方向の端部21d(先端部)と、を有している。第一支持部材21は、底部21o(底壁、壁部、壁、部分)を有し、この底部21oの前縁と後縁に傾斜部21eが設けられている。傾斜部21eは、底部21oから立ち上がっている。傾斜部21eは、接地部2aが外部載置面P上に置かれた際に外部載置面Pから離れるにつれ張り出す。なお、傾斜部21eは、第二支持部材22まで延びていてもよい。第一支持部材21の第二支持部材22側には、凹部21kが設けられている。この凹部21kに第三支持部材23が収容されている(図31)。
凹部21kには、図31に示すように、リブ21lが設けられている。また、底部21oを構成する凹部21kの底部21m(底、部分、壁、壁部)には、孔21nが設けられている。孔21nは、第一開口部の一例である。孔21nは、底部21oに設けられた凹部21rに設けられている。この凹部21rは、結合具42を収容する。
また、傾斜部21eの内面21p(裏面、面、部分)には、係部21g,21hが複数設けられている。係部21g,21hは、延部21aの端部21b,21cに沿って相互に間隔をあけて位置されている。図33に示すように、係部21gは、一対の爪部21iを有している。係部21hは、溝部21jを有している。
図34に示すように、第二支持部材22は、一対の延部22aを有している。延部22aは、接続部22eで相互に接続されている。延部22aは、短手方向の端部22b,22cと、長手方向の端部22d(先端部)と、を有している。第二支持部材22は、第一支持部材21の凹部21kを覆っている。
第二支持部材22の内面22f(裏面、下面、部分)には、リブ22g,22h,22i(補強部、壁、部分)が設けられている。リブ22gは、接続部22eに複数設けられている。リブ22hは、延部22aの端部22bに沿って設けられている。リブ22iは、延部22aの端部22cに沿って設けられている。これらのリブ22h,22iの間に、第三支持部材23が収容される。リブ22h,22iは、第一支持部材21の係部21jに係わる(図31)。リブ22h,22iには、複数の係部22jが設けられている。係部22jは、リブ22h,22iの長手方向に沿って相互に間隔をあけて設けられている。図36に示すように、係部22jは、第三支持部材23に向かって突出している。係部22jには、リブ22kと、孔22qが設けられている。孔22qには、第一支持部材21の係部21gの一対の爪部21iが係わる。
また、図34や図36に示すように、第二支持部材22の内面22fには、係部22lが設けられている。係部22lは、一例としてボス(突起、凸部)である。この係部には、ねじ孔22mが設けられている。係部22lは、第一係部の一例である。なお、第一係部は、第一支持部材21に設けられていてもよい。即ち、第一係部は、第一支持部材21と第二支持部材22とのうち少なくとも一方に設けられていてよい。
また、第二支持部材22の延部22aの長手方向の端部22dには、第二傾斜部22nが設けられている。第二傾斜部22nは、接地部2aが外部載置面P上に置かれた際に外部載置面Pに近づくにつれ張り出す(図29)。
また、図31に示すように、第二支持部材22の延部22aの上部には、延部22aの短手方向の端部22b,22cから短手方向の中央部22rに向かうにつれ突出した第三傾斜面22o,22pが設けられている。これにより、第二支持部材22が山形に尖った形状となり、覆部材27を比較的に薄く見せることが可能となる。また、延部22aでは、延部22aの短手方向の端部22b,22cよりも延部22aの短手方向の中央部22rの方が、厚さ(肉厚)が厚い。延部22aは、第一支持部材21に支持されている。
図35に示すように、第三支持部材23は、一対の延部23aを有している。延部23aは、接続部23bで相互に接続されている。接続部23bは、矩形板状に形成されている。延部23aは、短手方向の端部23c,23dと、長手方向の端部23e(先端部)と、を有している。延部23aの端部23c,23dには、凹部23f,23gが複数設けられている。凹部23fと凹部23gとは、延部23aの長手方向で交互に配置されている。凹部23fは、第一支持部材21の係部21hを避けている(収容している)。凹部23gは、第一凹部23hと第二凹部23iとを有する。この凹部23gは、第二支持部材22の係部22jを避けている(収容している)。凹部23gは接続部23bにも設けられている。
また、延部23aの上面23nには、延部23aの短手方向の端部23c,23dから短手方向の中央部23rに向かうにつれ突出した第四傾斜面23k,23lが設けられている。一方、延部23aの下面23mは、略平坦に形成されている。
また、第三支持部材23には、複数の孔23jが設けられている。孔23jは、一対の延部23aと接続部23bとに設けられている。図31に示すように、孔23jには、第二支持部材22の係部22lが通されている。そして、第一支持部材21の孔21nに通された結合具42が第二支持部材22の係部22lに結合している。この状態では、孔23jに結合具42が通されている。ここで、この結合具42は、第一支持部材21に設けられた孔21nを通って、第二支持部材22に結合された結合具である。
図29に示すように、起立部2bの前面2m(正面、壁、壁部、部分)には、第一面2hと、この第一面2hから下方に延出した第二面2iとが設けられている。第二面2iは、下方に向かうにつれ後方に位置する傾斜面となっている。また、起立部2bには、起立部の開口部2gが設けられている。開口部2gは、第一面2hに設けられ、起立部2bの前面2mおよび後面2nを貫通している。この開口部2gには、ハーネスやケーブル等を挿通可能である。
第四支持部材24は、起立部2bの前面2m(第一面2h、第二面2i)を含んでいる。第四支持部材24の前壁24aの上部には、第6支持部材26の一部が挿入された開口部24bが設けられている。第四支持部材24は、一例として樹脂で構成されている。一方、第五支持部材25は、起立部2bの後面2nを含んでいる。第五支持部材25は、一例として樹脂で構成されている。これらの第四支持部材24と第五支持部材25とは、第六支持部材26を覆った(収容した)第二覆部材28を構成している。
図30に示すように、第六支持部材26は、基部26aと、壁26bと、取付部26cとを有する。第六支持部材26は、一例として、金属で構成されている。この第六支持部材26は、図中の一点鎖線L1よりも上の領域26fが、第四支持部材24と略同色に塗られている。
基部26aは、第三支持部材23の接続部23bに載置されている。基部26aには、孔26dが設けられている。この孔26dに、第二支持部材22の係部22lが通された状態で、基部26aは、第一支持部材21と第二支持部材22とに挟持されている。詳しくは、基部26aと第一支持部材21との間には第三支持部材23が介在している。かかる構造によって、第六支持部材26(起立部2b)が接地部2aに連結(固定)されている。立壁26bには、開口部26eが設けられている。この開口部26eは、開口部2gを構成している。
壁26bは、基部26aの後端部から上方に向けて延出している。壁26bの前面26cには、スピーカ14Bが取り付けられている。
ここで、スピーカ14Bは起立部2bに収容された収容部品(部品、部材)である。スピーカ14Bは、筐体3に対面する。なお、スピーカ14Bは、筐体3よりも下方に位置させて、筐体3と対面しないようにしてもよい。スピーカ14Bは、キャビネット14a(筐体、フレーム)と、このキャビネット14aに収容保持されて音を発するユニット14bとを有する。ユニット14bは、筐体3の後面3bに対面する。ユニット14bは、前方に向かって(筐体3に向かって)、音を発する。図37に示すように、スピーカ14Bのキャビネット14aには、取付部14cが設けられている。この取付部14cは、壁26bの前面26cに設けられた固定部26iに介在部材29を介して、結合具42によって結合(固定)されている。固定部26iは、一例としてねじ孔が設けれたボスであり、結合具42は、ねじである。介在部材29は、一例として弾性部材であり、スピーカ14Bの振動を吸収する。キャビネット14aの後面14dと、立壁26bの前面26cとの間には、隙間G7が設けられている。これにより、スピーカ14Bの振動が縦壁26bに伝達されるのが抑制される。
図30に示すように、取付部26cは、壁26aの上端部から前方へ向けて延出している。取付部26cには、溝部26gが設けられている。溝部26gにはヒンジ8の軸8bが挿入される。この溝部26gには、ねじ孔26h(固定部、支持部)が設けられている。そして、軸8bを貫通した結合具42がねじ孔26hと結合することで、軸8b(ヒンジ8)が取付部26cに固定される。図29に示すように、取付部26cからは、ハーネス19が延出している。このハーネス19は、スピーカ14Bに接続されている。取付部26cは、少なくとも一部が凹部3adに収容されている。取付部26は、支持部2において、開口部3vaを通って筐体3と接続する部分である。
また、本実施形態では、図38に示すように、支持部2の起立部2bの第一面2h(前面2m)に筐体3の後面3bが最も近づいた状態で、起立部2bの第一面2hと筐体3の後面3bとの間に隙間G6が存在する。即ち、支持部2は、筐体3が起立部2bの第一面2h(前面2m)に当たらない範囲で、ヒンジ8を介して筐体3を回動可能に支持している。
以上説明したとおり、本実施形態では、第二筐体部材32に、開口部3vaの第一縁3xと第二縁3yとの間に亘って支持部2と第五筐体部材35との間に位置した亘部3abが設けられている。したがって、一例として、筐体3(第二筐体部材32)の剛性をより高くすることができる。よって、一例として、開口部3vaの周囲の変形を抑制することができ、開口部3vaの周囲における、第二筐体部材32と第五筐体部材35とを結合する結合具42の個数が、比較的に少なくて済む。
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。