JP2013065363A - 光記録媒体、記録装置、記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】パターンドメディアの光記録媒体に記録を行う場合、好適なメディア構造、記録手法を提供する。
【解決手段】極小記録担体が配列されたトラックをウォブリングさせた小記録担体の形成部分と非形成部分が、極小記録担体の記録/非記録の双方の状態において反射率差を有するように構成した光記録媒体とし、トラック上における記録対象区間の手前区間で再生光を照射して生成したクロックの位相をホールドして得た記録用クロックに基づき記録対象区間の記録を行う。従来のパターンドメディアにおいて必要とされていたサーボパターン領域の挿入を不要記録容量の拡大化が図られ、従来のセクタ・サーボ方式とは異なり連続的なトラッキングサーボを行うことでサーボの安定性を向上でき、トラックのウォブリングにより記録されたアドレス情報等の検出を連続的に行うことができる。
【選択図】図1

Description

本技術は、光の照射に応じた変調により記録状態が保持される極小記録担体が複数配列されたトラックが形成され、当該トラックにおける上記極小記録担体の記録/非記録のパターンによって記録情報が表現されるパターンドメディアとしての光記録媒体に関する。
また、このようなパターンドメディアとしての光記録媒体について記録を行う記録装置とその方法とに関する。
特開2010−33688号公報 特開2009−134780号公報 特開2010−27169号公報 特開2006−73087号公報
光の照射により情報の記録/再生が行われる光記録媒体として、例えばCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray Disc:登録商標)などのいわゆる光ディスク記録媒体(単に光ディスクとも表記する)が広く普及している。
これらの光ディスクについては、記録再生光の短波長化・対物レンズの高開口数(NA)化が進められてきており、それによって記録再生のためのビームスポットサイズの縮小化が実現され、大記録容量化・高記録密度化が達成されてきた。
但し、これら従来の光ディスクでは、対物レンズと光ディスクとの間の媒質が空気であるため、集光スポットのサイズ(径)を左右する開口数NAを「1」より大とすることができないことが知られている。
具体的に、光ディスク上に対物レンズを介して照射される光のスポットのサイズは、当該対物レンズの開口数をNAobj、光の波長をλとおくと、およそ

λ/NAobj

で与えられるものである。
このとき、開口数NAobjは、対物レンズと光ディスクとの間に介在する媒質の屈折率をnA、対物レンズの周辺光線の入射角度をθとしたとき、

NAobj=nA×sinθ

で表されるものとなる。
この式を参照して理解されるように、媒質が空気(nA=1)である限り、NAobj>1とすることはできない。
そこで、例えば上記特許文献1や特許文献2などに開示されるような、近接場光(エバネッセント光)を利用してNAobj>1を実現する記録再生方式(ニアフィールド方式)が提案されている。
周知のようにニアフィールド方式では、光ディスクに対して近接場光を照射して情報の記録/再生を行うようにされるが、このとき、光ディスクに対し近接場光を照射するための対物レンズとしては、ソリッドイマージョンレンズ(Solid Immersion Lens、以下SILと略称する)が用いられる(例えば特許文献1、特許文献2を参照)。
図20は、SILを用いた従来のニアフィールド光学系について説明するための図である。
なお、この図20では、SILとして超半球状のSIL(超半球SIL)を用いた例を示している。具体的に、この場合の超半球SILは、対物側(つまり記録/再生対象とする記録媒体と対向する側)の形状が平面形状とされ、それ以外の部分が超半球状とされている。
この場合の対物レンズは、上記超半球SILを先玉レンズとして有する2群レンズとして構成される。図示されるように、後玉レンズとしては、両面非球面レンズが用いられている。
ここで、図20に示す構成による対物レンズの実効的な開口数NAは、入射光の入射角度をθi、超半球SILの構成材料の屈折率をnSILとすると、

NA=nSIL 2×sinθi

で表される。
この式より、図20に示す対物レンズの構成とすれば、実効的な開口数NAは、SILの屈折率nSILを「1」よりも高く(空気の屈折率よりも高く)設定することで、「1」より大にできることが分かる。
従来において、SILの屈折率としては例えばnSIL=2程度が設定され、これにより実効的な開口数NAとして1.8程度が実現されている。
ここで、ニアフィールド光学系としては、上記のような超半球SILを用いる構成のみでなく、半球状のSIL(半球状SIL)を用いたものであってもよい。
図12に示す超半球SILに代えて半球状SILを用いた対物レンズとした場合、その実効的な開口数NAは、

NA=nSIL×sinθi

となる。この式より、半球状SILを用いた場合も、SILの構成材料としてnSIL>1の高屈折率材料を用いることで、NA>1を実現可能であることが分かる。
このとき、先の超半球SILの場合の式と比較すると、超半球状の場合と半球状の場合とでSILの構成材料(屈折率)を同一とするときには、超半球SILを用いる場合の方が、実効的なNAをより高く設定できることが分かる。
なお確認のため述べておくと、SILにより生成されるNA>1の光(近接場光)を記録媒体に伝播(照射)して記録再生を行うためには、SILの対物面と記録媒体とを非常に近接させて配置する必要がある。このときのSILの対物面と記録媒体(記録面)との間隔は、ギャップと呼ばれている。
ニアフィールド方式において、ギャップの値としては、少なくとも光の波長の1/4程度以下に抑えることが要請される。
また一方で、従来、高記録密度化の実現にあたっては、記録媒体の構造を工夫するという試みも為されている。例えば、上記特許文献3に記載されるようなパターンドメディアが知られている。
パターンドメディアは、極小記録担体が多数配列されたメディアであり、1つの極小記録担体が1つの符号(”0”又は”1”)として機能する。例えばその非記録状態が符号”0”を表し、記録状態が符号”1”を表すといったものである。
極小記録担体が独立して形成されているので、これらを近接して配置する、すなわち高密度配置しても、クロスライトやクロストークの抑制を図ることができる。つまりその分、高記録密度化を図ることができるものである。
特許文献3では、パターンドメディアを採用したHDD(Hard Disk Drive)記録再生システムが開示されているが、従来、パターンドメディアについての記録再生システムでは、当該特許文献3にも開示されるように、いわゆるセクタ・サーボ方式(サンプルサーボ方式)を採用するようにされている。
具体的には、特許文献3の図3等に記載されるように、記録媒体上において、極小記録担体が配列されてデータの記録/再生に用いられるデータ記録領域Dの間に、サーボパターン領域Sを挿入するように設けておき、当該サーボパターン領域Sにおける記録パターンを利用して、記録再生ヘッドの位置をいわば断続的に制御するというものである。
ここで、セクタ・サーボ方式を採用する従来のパターンドメディア記録再生システムでは、サーボパターン領域Sにアドレス情報を表すパターンやクロック生成のためのパターンも埋め込んでおくようにされる。すなわち、これらのパターンを利用して、アドレス検出、ディスクの回転同期(回転速度制御)や、ドットクロックの生成等も行うようにされるものである。
なお、上記ドットクロックとは、極小記録担体の形成周期に同期したクロックであり、極小記録担体の形成位置に対応するタイミングで記録パルスを適切に印加するために必要とされるクロックとなる。従って当該ドットクロックは、パターンドメディアの場合、適切な記録動作の実現のためその生成が必須となる。
ここで、パターンドメディアとしては、磁気記録媒体として先行開発されたものであるが、光記録媒体についても、パターンドメディアは提案されている。一例として、上記特許文献4に記載のような光記録媒体を挙げることができる。
このような、光記録媒体としてのパターンドメディアについて記録/再生を行うとしたときは、前述のようなニアフィールド方式を採用することが好適である。
ニアフィールド方式を利用すれば、記録/再生の光スポットサイズを縮小化できる分、パターンドメディアにより高密度に極小記録担体を配列させることが可能となり、結果、さらなる大記録容量化が図られるためである。
とろこで、上述もしたようにパターンドメディアについて記録再生を行う従来のシステムでは、トラッキングサーボ(ヘッド位置の調整)に関してセクタ・サーボ方式が採用されるが、先の説明からも理解されるように、当該セクタ・サーボ方式では、データ記録領域Dの間にサーボパターン領域Sが挿入されるという媒体構造が採られている。
このことは、サーボパターン領域Sが挿入される分だけ、データ記録領域Dが減少しているとみることができ、従ってセクタ・サーボ方式は、記録容量の低下を招くという問題を有する。
また、セクタ・サーボ方式は、離散的に得られるトラッキングエラー信号に基づきトラッキング位置の制御を行う方式であるため、サーボ追従範囲が限られ、またサーボゲインを上げることが非常に困難となる。
そのため、ディスク偏芯の許容範囲が狭く、偏芯を極小(例えば数μm程度)に機械調整しなければトラッキングサーボを安定的にかけることが困難となる。このような機械調整は、HDDのように記録媒体(プラッタ)を換装不可とすることを前提としたシステムでは現実的に可能なものとなるが、記録媒体の換装を可能とするシステムの場合には、このような精密な調整を行うことは現実的に不可能である。
本技術はかかる問題点に鑑み為されたものであり、光記録媒体としてのパターンドメディアについて記録を行う場合において、好適なメディア構造、及び記録手法を提案することをその目的とする。
上記課題の解決のため、本技術では光記録媒体として以下のように構成することとした。
すなわち、本技術の光記録媒体は、光照射に応じた変調により記録状態が保持される極小記録担体がウォブリング配列されたトラックが、当該トラックの長手方向とは直交する方向であるトラッキング方向に複数隣接して配列されるように形成されていると共に、上記極小記録担体の形成部分と非形成部分とが、上記極小記録担体の記録/非記録の双方の状態において反射率差を有するように構成されているものである。
また本技術では記録装置として以下のように構成することとした。
つまり、本技術の記録装置は、光照射に応じた変調により記録状態が保持される極小記録担体がウォブリング配列されたトラックが、当該トラックの長手方向とは直交する方向であるトラッキング方向に複数隣接して配列されるように形成されていると共に、上記極小記録担体の形成部分と非形成部分とが、上記極小記録担体の記録/非記録の双方の状態において反射率差を有するように構成されている光記録媒体に対し、記録を行う記録装置であって、対物レンズを介して上記光記録媒体に記録光及び再生光を照射可能に構成されていると共に、上記光記録媒体からの反射光を受光するように構成された光照射・受光部を備える。
また、上記光照射・受光部により得られる受光信号に基づき、上記光照射・受光部による光照射により上記光記録媒体に形成される光スポットの上記トラックに対する上記トラッキング方向における位置誤差を表すトラッキングエラー信号を生成し、当該トラッキングエラー信号に基づき上記対物レンズの上記トラッキング方向における位置を制御するトラッキングサーボ制御部を備える。
また、上記受光信号に基づき、上記トラックのウォブリング周波数の変調により記録されたアドレス情報を検出するアドレス情報検出部を備える。
また、上記受光信号に基づき、上記極小記録担体の形成周期に同期したクロックを生成するクロック生成部を備える。
また、上記トラック上における記録対象とされた区間の手前区間において上記光照射・受光部に上記再生光を照射させ、それに伴い上記クロック生成部で生成される上記クロックの位相をホールドさせて記録用クロックを得、当該記録用クロックに従ったタイミングで上記記録対象とされた区間内の上記極小記録担体に対する記録が行われるように制御する制御部を備えるものである。
上記のように本技術の光記録媒体においては、極小記録担体とその他の部分とに、反射率差が与えられている。これによれば、極小記録担体が未記録の状態である記録時においても、極小記録担体が配列された領域におけるトラッキングエラー信号の生成が可能となる。
ここで、従来のHDD(Hard Disk Drive)にて提案されているパターンドメディアにおいては、極小記録担体が配列されたデータ記録領域では、特に極小記録担体が未記録の状態である記録時において、極小記録担体とそれ以外の部分とで信号振幅差を得ることができず、従って記録時は、データ記録領域内における極小記録担体を用いたトラッキングエラー信号生成(トラッキングサーボ)を行うことができないため、データ記録領域の間にサーボパターン領域を挿入し、当該サーボパターン領域を用いたセクタ・サーボ(サンプルサーボ)を行うようにされている。
これに対し、極小記録担体が未記録状態でも(つまり記録時にも)極小記録担体とそれ以外の部分とで反射率差を有する上記本技術によれば、極小記録担体が配列されている領域において、トラッキングエラー信号を生成できる。すなわちこれにより、データ記録領域以外にサーボパターン領域を挿入せずとも、トラッキングエラー信号を生成できる。これによれば、セクタ・サーボ方式のような断続的なサーボ制御ではなく、極小記録担体が配列された領域(データ記録領域)において連続的なトラッキングサーボ制御を行うことができる。
このように断続的なサーボ制御ではなく連続的なサーボ制御を行うことができることで、セクタ・サーボ方式を採用する従来との比較でサーボ追従範囲を拡大でき、またサーボゲインを上げることが容易となる。この結果、偏芯等に対する追従性が向上し、機械調整を特に要することなく、安定したトラッキングサーボを実現できる。
また本技術では、極小記録担体が配列されたトラックは、ウォブリングされたものとなっている。これによれば、当該ウォブリングにより記録された情報、特にアドレス情報等についての検出を連続的に行うことができる。すなわち、従来のセクタ・サーボ方式を採用する場合にはデータ記録領域内にて極小記録担体の形成部/非形成部で信号振幅差が得られないために、アドレス情報等の検出もサーボパターン領域を利用して断続的に行われることになるが、本技術によれば、アドレス情報等についても、極小記録担体が配列された領域にて連続的に検出することができるものである。
ところで、パターンドメディアに記録を行う場合は、記録パルスを極小記録担体の形成位置で正確に印加するため、極小記録担体の形成周期と同期したクロック(ドットクロック)を生成し、当該クロックに従ったタイミングで記録パルスを印加する必要がある。
従来のセクタ・サーボ方式を採用するシステムでは、このようなクロックの生成は、当該クロックの生成用の記録パターンが形成されたサーボパターン領域をデータ記録領域の間に挿入することで行うものとされている。すなわち、サーボパターン領域内に形成された上記パターンを利用してクロックの位相合わせをし、当該位相合わせ後のクロックを用いて、データ記録領域に対する記録を行うというものである。
しかしながら、前述のようにサーボパターン領域の挿入は、記録容量の低下を招く結果となる。
ここで、サーボパターン領域を挿入しないとした場合、トラックとしては、極小記録担体が配列された領域(データ記録領域)の連続となる。従ってその場合には、極小記録担体が配列された領域において、上記クロックの生成を行わざるを得ない。但しこのとき、本技術のように光記録を行うとする場合には、記録時には、記録光の反射光を用いて上記クロックを生成することは非常に困難となる(反射光量が過大であるため)。従って記録中に極小記録担体が配列された領域中にて上記クロックを生成することは現実的ではない。
そこで本技術では、上記のようにトラック上における記録対象区間の手前区間で再生光を照射して生成したクロックの位相をホールドして記録用クロックを得、当該記録用クロックに基づき上記記録対象区間の記録を行うという手法を採るものとしている。すなわち、記録対象区間の手前区間において、上記記録用クロックの生成のためのいわば助走を行うというものである。
このとき、記録対象区間の手前区間としては、既にデータが記録済みである区間を用いることになる。すなわち、記録/非記録の極小記録担体が混在する区間を使用することになる。この場合において、仮に、記録状態の極小記録担体(又は非記録状態の極小記録担体)の反射光レベルと極小記録担体の非形成部分の反射光レベルとが同一であるとすると、上記データ記録済み区間としての手前区間を使用して上記助走を行っても、各極小記録担体のエッジタイミングの検出が不能となってしまうので、正確な記録用クロックを得ることはできないこととなる。
この点を考慮し本技術では、極小記録担体の記録/非記録の双方の状態において、極小記録担体の形成部分と非形成部分とが上記反射率差を有するように光記録媒体を構成するものとしている。このことで、極小記録担体が記録/非記録の何れの状態であっても、極小記録担体のエッジタイミングを検出可能とすることができ、結果、上記助走を行う上記手前区間としてデータ記録済みの区間を使用しても、正確な記録用クロックが生成されるようにできる。つまりこの点でも、従来のセクタ・サーボ方式で必要とされていたサーボパターン領域の挿入を不要とすることができるものである。
上記のように本技術によれば、従来のパターンドメディアにおいて必要とされていたサーボパターン領域の挿入を不要とすることができる。これにより、従来よりも記録容量の拡大化を図ることができる。
また本技術によれば、連続的なトラッキングサーボを行うことができることで、セクタ・サーボ方式を採用する従来の場合よりも安定したトラッキングサーボを実現できる。
さらに本技術によれば、サーボパターン領域を省略しても、極小記録担体が配列された領域においてトラックのウォブリングにより記録されたアドレス情報等の検出を連続的に行うことができる。
このように本技術によれば、光記録媒体としてのパターンドメディアについて記録を行う場合において、好適なメディア構造、及び記録手法を提供できる。
実施の形態の光記録媒体の記録面の構造について説明するための図である。 実施の形態の光記録媒体の記録面の全体を平面図により表した図である。 実施の形態で用いる対物レンズの構成についての説明図である。 ハイパーレンズ部の拡大断面図である。 光ディスクDについての記録再生手法の概要について説明するための図である。 本実施の形態の記録手法についての説明図である。 助走区間におけるドットクロックの生成手法について説明するための図である。 実施の形態の記録再生装置の主に光学ピックアップの内部構成を示した図である。 実施の形態の記録再生装置の全体的な内部構成を示した図である。 ギャップ長と対物レンズからの戻り光量との関係について説明するための図である。 信号生成回路の内部構成について説明するための図である。 PLL回路の内部構成について説明するための図である。 記録処理部の内部構成について説明するための図である。 記録信号の生成時のタイミングチャートを示した図である。 実施の形態の記録手法を実現するために実行されるべき具体的な処理の手順を示したフローチャートである。 動画像データについての説明図である。 実施の形態の記録フォーマットにおける記録データの割り当てを模式化して示した図である。 光記録媒体の外形形状をカード状とする変形例について説明するための図である。 変形例としての記録手法についての説明図である。 ソリッドイマージョンレンズを用いたニアフィールド光学系について説明するための図である。
以下、本技術に係る実施の形態について説明していく。
なお、説明は以下の順序で行う。

<1.光記録媒体の具体例>
<2.光記録媒体についての記録再生手法>
[2-1.極小光スポットの形成手法]
[2-2.具体的な記録再生手法]
<3.記録再生装置>
[3-1.光学ピックアップの構成]
[3-2.記録再生装置全体の内部構成]
[3-3.具体的なデータ記録フォーマットの例]
<4.変形例>
<1.光記録媒体の具体例>

図1は、本技術の光記録媒体の一実施形態としての光ディスクDの記録面の構造について説明するための図である。図1Aは、光ディスクDの記録面の構造の一部を拡大して平面図により示しており、図1Bは、上記記録面の一部の断面構造を表す。
また図2は、光ディスクDの記録面の全体を平面図により表している。
先ず、図2を参照して分かるように、本例の光ディスクDは、円盤状の光記録媒体とされる。光記録媒体とは、光の照射により信号の記録又は記録情報の再生が行われる記録媒体を指す。
本例の光ディスクDは、いわゆるパターンドメディアとしての構造を有する。
パターンドメディアとは、例えば数十nm程度以下のサイズによる極小記録担体が複数配列されたトラックが形成され、当該トラックにおける上記極小記録担体の記録/非記録(消去を含む)のパターンによって記録情報が表現される記録媒体を意味する。
本実施の形態の光ディスクDは、光記録媒体であるため、上記極小記録担体は光の照射に応じて変調され、記録状態を保持するように構成される。
図1Aにおいて、光ディスクDの記録面上には、極小記録担体としてのドットDTが非常に高密度に配置されている。
図1A及び図1Bを参照して理解されるように、この場合のドットDTは、円柱形状を有するものとされる。
そしてドットDTは、図1Bに示されるように、その表面に対して反射膜Rfと記録膜Rcとが成膜されている。このような構造により、ドットDTは、光の照射に応じた変調を受けて記録状態を保持することになる。
なお、記録膜Rcとしては、いわゆるライトワンス型の光ディスクで用いられるような無機材料や有機材料による記録膜、又は書き換え可能型の光ディスクで用いられる相変化材料等で構成すればよい。
図1Aに示すように、光ディスクDの記録面上には、極小記録担体であるドットDTがウォブリング配列されたトラックTrが形成されている。
トラックTrは、図2に示されるように、光ディスクDの記録面においてスパイラル状に形成されている。これによりトラックTrは、図1Aに示されるように、光ディスクDの半径方向(トラッキング方向)においては、複数隣接して配列されていることになる。
ここで、半径方向(トラッキング方向)とは直交する関係となり、トラックTrの長手方向に平行となる方向を、図のように線方向と表記する。
本実施の形態の光ディスクDにおいては、トラックTrのウォブリングにより、アドレス情報の記録が行われている。すなわち、トラックTrのウォブリング周波数の変調により、アドレス情報の記録が行われているものである。
また光ディスクDにおいて、ドットDTの線方向における形成ピッチは一定とされている。さらに各ドットDTは、それぞれそのサイズが等しくなるように形成されている。
一例として本実施の形態の場合、ドットDTは10nm程度の凸円柱(又は凹円柱でもよい)とされ、その直径は11nm程度とされる。またドットDTの線方向の形成ピッチは22nm程度とされる。
なお本実施の形態の場合、トラックTrの形成ピッチとしても一定とされ、例えばこの場合、トラックTrの形成ピッチとしても22nm程度とされているとする。
また光ディスクDにおいて、トラックTrのウォブリング周波数(中心周波数)は、ドットDTの形成周期(つまり後述するドットクロックDclkの周波数)の1/n(nは2以上の自然数)となるように設定されている。具体的に、この場合におけるトラックTrのウォブリング周波数は、ドットDTの形成周期の数十分の1程度に設定されているとする。
<2.光記録媒体についての記録再生手法>
[2-1.極小光スポットの形成手法]

ここで、上記のように本実施の形態の光ディスクDでは、ドットDTが非常に高密度に配列されている。
このとき、上記により例示したドットDTの直径及び形成ピッチによると、先の図20に示したような超半球状のSIL(Solid Immersion Lens:ソリッドイマージョンレンズ)による先玉レンズを備えた対物レンズでは、スポット径が過大となり、ドットDTごとの記録/再生を適正に行うことが非常に困難となってしまう。具体的に、図20に示した従来の対物レンズによるスポット径はおよそ220nm程度であり、上記で例示したドットDTの直径=11nm程度、ドットDTの形成ピッチ=22nm程度の高密度のパターンドメディアに対応することは非常に困難となる。
そこで本実施の形態では、いわゆるハイパーレンズを組み込んだ対物レンズとすることで、本例の光ディスクDに対応可能なスポット径の実現を図る。
図3は、本実施の形態で用いる対物レンズOLの構成について説明するための図である。
なおこの図3では、対物レンズOLの断面を示している。
また図3では、対物レンズOLに対する入射光Liとその光軸axsも併せて示している。
図示するように対物レンズOLは、後玉レンズL1と先玉レンズL2とを有する2群レンズとされる。この場合、後玉レンズL1としては両面非球面レンズが用いられる。後玉レンズL1は、入射光Liに基づく収束光を先玉レンズL2に対し入射する。
先玉レンズL2は、SIL部L2aに対し、ハイパーレンズ部L2bが一体的に形成されたレンズとなる。
先玉レンズL2に用いるSIL(SIL部L2a)は、図のように超半球形状を有するSILとされる。具体的に、この場合のSIL部L2aとしては、その対物側の面が平面とされた超半球状のSILとされる例を示している。
なお確認のため述べておくと、「対物側」とは、対物レンズによる光照射の対象とする物体が配置される側を意味するものである。この場合は、光ディスクDに対する記録/再生システムへの適用を想定しているので、対物側と言ったときは、光ディスクDが配置される側を意味する。
ソリッドイマージョンレンズとしてのSIL部L2aは、少なくとも屈折率が1より大となる高屈折率材料で構成されており、後玉レンズL1からの入射光に基づき、開口数NA>1による近接場光(エバネッセント光)を生成する。
そして、先玉レンズL2において、ハイパーレンズ部L2bは、図のようにSIL部L2aにおける対物面に面する部分に形成されている。このような構成により、ハイパーレンズ部L2bには、SIL部L2aが生成したNA>1による光が入射されるようになっている。
図のようにハイパーレンズ部L2bは、その全体的な形状として、略半球状の形状を有する。
図4は、ハイパーレンズ部L2bの拡大断面図である。
図のようにハイパーレンズ部L2bは、複数の薄膜を積層した構造を有する。
具体的に、ハイパーレンズ部L2bは、誘電率εが負(ε<0)である第1の薄膜と、誘電率εが正(ε>0)である第2の薄膜とを交互に積層して形成されたものとなる。
ここで、誘電率εが負の材料は、プラズモニック材料(Plasmonic Material)とも呼ばれる。プラズモニック材料の例としては、例えばAg、Cu、Au、Alなどを挙げることができる。
また、誘電率εが正の材料としては、例えばSiO2、SiN、SiCなどのシリコン系化合物、MgF2、CaF2などのフッ化物、GaN、AlNなどの窒化物、金属酸化物(Metal Oxide)、ガラス、ポリマーなどを挙げることができる。
ここで、誘電率εは、使用する光の波長λに応じて変化するものである。従って第1の薄膜、第2の薄膜の材料は、所期の誘電率εが得られるべく、波長λに応じて選定すればよい。
本例の場合、波長λ=405nm程度を前提として、第1の薄膜の材料にはAgを、また第2の薄膜の材料にはAl23をそれぞれ選定しているものとする。
図4において、第1の薄膜と第2の薄膜との積層は、ハイパーレンズ部L2bの対物側の外部(つまり先玉レンズL2の対物側の外部と同じ)に設定した所定の基準点Prを中心とする半径Riによる球面に沿って、上記基準点Prを中心とする半径Ro(Ro>Ri)による球面の範囲まで行われている。このとき、第1の薄膜と第2の薄膜との積層は球面を基準に行われるので、各薄膜の積層は、図のようにドーム状に行われるものとなる。結果、ハイパーレンズ部L2bの断面形状としては、図のように年輪のような形状(半年輪形状)になる。
なお確認のため述べておくと、前述のようにハイパーレンズ部L2bは、その全体的な形状としては略半円形状を有するものであり、従ってその対物側の面形状は、上記半径Riによる球面の形状を有する部分以外は、平面形状とされる。このようにハイパーレンズ部L2bの対物側の面をほぼ平面形状としているのは、当該ハイパーレンズ部L2bが一体形成されたSIL部L2aの対物側の面形状が平面形状とされていることに対応させるためである。
ここで、第1の薄膜と第2の薄膜とを積層した合計の層数は、3〜100000とされればよい。具体的に、本例の場合は68層程度としている。
また、各薄膜の膜厚は4nm〜40nmとされればよく、本例の場合、第1,第2の薄膜とも10nmを設定している。
上記のようにハイパーレンズ部L2bは、誘電率が負である第1の薄膜と誘電率が正である第2の薄膜とを交互に積層した構造を有する。このような構造により、ハイパーレンズ部L2bにおいては、薄膜の積層方向に平行な方向おいて、NA>1の光(近接場光)を伝搬することができる。つまりこのことで、SIL部L2aが生成したNA>1の光を伝搬して、対物側に出射することができる。
また、上記により説明したハイパーレンズ部L2bの積層構造によれば、半径Roの球面側から入射した光を半径Riの球面側より出射する際に、光の光束(つまり光のスポット径)を、上記半径Riと半径Roとの比率(Ro/Ri)に応じた分だけ縮小化することができる。
これらの作用により、上記ハイパーレンズ部L2bによっては、SIL部L2aによって生成されるNA>1の光で実現される極小光スポットをさらに縮小化することができ、なおかつ、これを伝搬して光ディスクDに照射することができる。
この結果、対物レンズOLによれば、従来のソリッドイマージョンレンズを用いた対物レンズとする場合よりも小さなスポット径での記録を実現できる。
また、図4に示す構造を有するハイパーレンズ部L2bによれば、対物側からの戻り光について、その光束を上記半径Riと上記半径Roとの比率に応じた分だけ拡大化することもできる。つまりハイパーレンズ部L2bは、光束を可逆的に縮小/拡大化することができるものである。
このような可逆的縮小/拡大化が可能なハイパーレンズ部L2bを有する対物レンズOLによれば、当該対物レンズOLを用いて記録の行われたドットDTについて、その読み出しも行うことができる。
つまりこの結果、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray Disc:登録商標)などの従来の光ディスクシステムの場合と同様に、記録と再生の双方を、共通の光学系を用いて実現することができる。換言すれば、記録時と再生時とで、それぞれ異なる光学系を用いるといった複雑な構成を採らずに済むものとできる。
上記のようなハイパーレンズ部L2bを用いることによって、スポット径は30nm程度にまで縮小化できる。具体的に、例えば波長λ=405nm、Ro/Ri=6.58とし、図3に示した後玉レンズL1の厚さ(光軸axsに平行な方向の長さ)T_L1、SIL部L2'aの厚さT_L2、SIL部L2aの半径R、及び後玉レンズL1と先玉レンズL2との間のスペース(後玉レンズL1の対物側面の頂点からSIL部L2aの超半球面の頂点までの距離)T_sをそれぞれ

T_L1=1.7mm
T_L2=0.7124mm
R=0.45mm
T_s=0.1556mm

とし、また後玉レンズL1への入射光Li(平行光)の径φが2.1mmであるとき、スポット径として33nm程度が実現される。
[2-2.具体的な記録再生手法]

図5は、光ディスクDについての記録再生手法の概要について説明するための図である。
先ず、本実施の形態のようにニアフィールド方式による記録/再生を行うとした場合には、NA>1の光(近接場光)を記録媒体に伝播(照射)させるべく、対物レンズの対物面と記録媒体(記録面)との間隔としてのギャップ(ギャップ長)を、近接した一定の間隔に保つための、いわゆるギャップ長サーボを行う必要がある。
ここで、ギャップ長サーボの概念について説明しておく。
ギャップ長サーボにおいて、ギャップ長が適切であるか否か、すなわち近接場結合状態が適切に得られているか否かは、記録媒体からの戻り光量を指標として評価することができる。これは、ギャップ長が適切でなく近接場効果が得られない場合には、対物レンズの対物面側端面において照射光が全反射するので戻り光量が最大となり、逆にギャップ長が適切で近接場効果が得られていれば上記対物面側端面からの戻り光量が減少するという性質を利用したものである。
このようなギャップ長サーボは、順当には、光ディスクD(ドットDT)に対する記録/再生を行うための録再用レーザ光の戻り光を利用して行うことが考えられる。
しかしながら、ギャップ長サーボに録再用レーザ光の戻り光を用いるとすると、特に記録時において問題が生じてしまう。具体的に、記録時には、記録パワーによる録再用レーザ光の照射によりその戻り光量(反射光量)が増大するため、再生時よりも広いギャップ長しか保持することができなくなってしまう。すなわち、ニアフィールド記録に必要とされる適正なギャップ長を保持することができなくなるという問題が生じる。
或いは、この問題に対する対策として、記録時の戻り光の受光信号(ギャップ長エラー信号)にAGCをかけるということも考えられるが、AGCをかけたとしても記録区間/非記録区間のパワー遷移時のスパイクノイズによりギャップ長サーボが容易に外れてしまい、その結果サーボ安定性の確保が非常に困難なものとなってしまう。
このような問題の回避のため、本実施の形態では、ギャップ長サーボを、録再用レーザ光とは波長の異なるレーザ光の反射光を利用して行うものとしている。具体的には、録再用レーザ光と波長の異なるギャップサーボ用レーザ光を別途照射するものとし、当該ギャップサーボ用レーザ光の戻り光量を評価指標(ギャップ長エラー信号)として、ギャップ長サーボを行うものである。
このように録再用レーザ光と異波長のレーザ光を用いるものとすれば、後述するダイクロイックプリズム9(図8)を用いることで、記録時における録再用レーザ光の戻り光の影響を受けずに、ギャップ長エラー信号を生成することが可能となる。つまりこれにより、記録時においても適切なギャップ長を保持することができ、ニアフィールド記録が適切に行われるようにすることができる。
一方で、本実施の形態では、録再用レーザ光を用いて、ドットDTについての記録/再生と共に、図のようにトラッキングサーボ、アドレス検出、相対速度検出、ドットクロック及び記録用クロックの生成を行うものとしている。
先ず、トラッキングサーボの実現にあたっては、図のように、録再用レーザ光とギャップサーボ用レーザ光とを共通の対物レンズOLを介して光ディスクDに照射するようにしておく。このようにすることで、録再用レーザ光の反射光に基づき対物レンズOLについてのトラッキングサーボ制御が行われることによって、同じ対物レンズOLを介して照射されるギャップサーボ用レーザ光のスポット位置も同様に制御することができるものとなる。
ここで、トラッキングサーボは、録再用レーザ光の反射光に基づき、当該録再用レーザ光の照射により形成される光スポットの、トラックTrに対するトラッキング方向の位置誤差を表すトラッキングエラー信号TEを生成し、当該トラッキングエラー信号TEに基づき対物レンズOLのトラッキング方向における位置を制御することで行う。
これにより、録再用レーザ光及びギャップサーボ用レーザ光の光スポットがトラックTrに追従するようにできる。
また、アドレス検出、及び相対速度検出については、トラックTrのウォブリング周波数を検出した結果に基づき行う。
ここで、相対速度とは、光ディスクDと対物レンズOLを介して照射されるレーザ光の光スポットとの相対速度を意味するものである。
具体的に、アドレス検出については、トラックTrのウォブリング周波数の変調により記録されたアドレス情報信号を復調することで行う。
相対速度検出については、トラックTrのウォブリング周波数(中心周波数)を検出することで行う。
また、ドットクロック及び記録用クロックの生成については、以下のようにして行う。
ここで、ドットクロックとは、光ディスクDに配列された極小記録担体としてのドットDTの形成周期に同期したクロックを意味する。本実施の形態では、ドットDTの形成周期をそのまま表したドットクロックDclkを生成する。
本実施の形態の光ディスクDは、先の図1Bに示した構造とされることで、ドットDTとそれ以外の部分との間に10nm程度の高低差を設けることにより反射率差が与えられている。
具体的にこの場合は、図1Bに示した構造とされることで、ドットDTが記録/非記録の双方の場合において、ドットDTとそれ以外の部分とが反射率差を有するようにされている。
ドットクロックDclkは、この反射率差に応じた受光信号レベルの変化を利用して生成することになる。具体的には、当該反射率差に応じた受光信号レベルの変化を利用して、ドットDTのエッジタイミングを検出し、その位相情報に基づいてPLL(Phase Locked Loop)による同期処理を行うことで、ドットクロックDclkを生成するものである。
ところで、本実施の形態の光ディスクDにおいて、トラックTrは、先の図2に示したように記録面上において連続的に形成されたものとなる。すなわち、本実施の形態の光ディスクDは、従来のパターンドメディアにおけるデータ記録領域(極小記録担体が配列された領域)が連続的に形成されているものであり、従ってサーボパターン領域は挿入されていないものである。
このようにサーボパターン領域が省略された構成とされる場合、記録時に極小記録担体を対象として適正に記録パルスを印加するために必要となるクロック(ドットクロックDclk)の生成は、極小記録担体が配列された領域としての、データ記録領域において行わざるを得ないことになる。
但し、本実施の形態のように光記録を行うとする場合には、記録時には、録再用レーザ光の反射光を用いてドットクロックDclkを生成することは非常に困難となる(反射光量が過大であるため)。従って、記録中に極小記録担体が配列された領域中にてドットクロックDclkを生成することは現実的ではない。
そこで本実施の形態では、適正な記録用クロック(記録時にドットDTの形成位置で記録パルスを印加するためのクロック)の生成を意図して、次の図6にて説明するような記録手法を採るものとしている。
図6において、図6Aは光ディスクDに記録されるべきデータ(記録データ)を模式化して示し、図6Bは、トラックTrを模式化して示している。
先ず、この場合の記録手法では、図6Aに示すような所定の記録単位を定めておく(図中、1記録単位)。図6Aでは、当該記録単位ごとに記録データを分割した際の各データを、データD1、データD2、データD3と表している。
これらデータD1、データD2、データD3としての各データをトラックTr上の所定位置(所定アドレス)から順に記録するとした場合、記録開始位置の情報及び各データDのデータ長(つまり1記録単位)の情報とから、それら各データDのトラックTr上での記録開始位置が求まる。
図6Bでは、データD1の記録開始位置、データD2の記録開始位置、データD3の記録開始位置をそれぞれ示している。
ここで、前述のように記録時には、録再用レーザ光の反射光を利用してドットクロックDclkを生成することは非常に困難となる。すなわち、録再用レーザ光によりドットDTに対する記録を実行しつつ、これと並行してドットクロックDclkを生成することは非常に困難なものである。
そこで本実施の形態では、図6B中にそれぞれ<1><2><3>と示すような、記録用クロックの生成のための助走を行う。
具体的に、データD1の記録については、当該データD1の記録開始位置よりも手前となる区間において、記録クロック生成用の助走を行う。すなわち、当該手間区間において、録再用レーザ光を再生パワーにより発光させ、当該録再用レーザ光の反射光に基づきドットクロックDclkの生成を行う。そして、データD1の記録開始位置に到達するタイミングで、このような手前区間での助走により生成されるドットクロックDclkの位相をホールドし、以降、データD1の記録開始位置より、このように位相をホールドして得たクロックを記録用クロックとして用いて、データD1についての記録を行う。
ここで、後述もするように位相のホールドには、前値ホールド型のNCO(数値制御発振器)を用いる(図12のNCO73)。
続くデータD2の記録については、データD1の記録区間を利用して、上記と同様の助走を行って記録用クロックを生成する。具体的に、<1>のデータD1の記録後は、先ず、データD2の記録開始位置の手前区間の先頭部にシークする。その上で、当該データD2の記録開始位置の手前区間において、録再用レーザ光を再生パワーにより発光させて、当該録再用レーザ光の反射光に基づきドットクロックDclkの生成を行う。そして、データD2の記録開始位置に到達するタイミングで、このような手前区間での助走により生成されるドットクロックDclkの位相をホールドし、以降、データD2の記録開始位置より、このように位相をホールドして得たクロックを記録用クロックとして用いてデータD2についての記録を行う。
データD3以降のデータについても、上記データD2についての記録と同様の手法により記録を行う。すなわち、記録対象とする1記録単位のデータDをデータDnとおくと、先ず、データDnの手前区間の先頭部にシークし、当該手前区間における助走(ドットクロックDclkの生成)を行う。そして、データDnの記録開始位置に到達するタイミングで、当該手前区間での助走により生成されるドットクロックDclkの位相をホールドし、以降、データDnの記録開始位置より、このように位相をホールドして得たクロックを記録用クロックとして用いてデータDnについての記録を行う。
上記のように、トラックTr上の記録対象区間の手前区間を利用した助走を行ってドットクロックDclkの生成を行い、当該記録対象区間において、上記助走により生成したドットクロックDclkの位相をホールドして得た記録用クロックを用いた記録を行うようにしたことで、従来のパターンドメディアのようにサーボパターン領域を挿入せずとも、ドットDTを対象とした記録を適正に行うことができる。
ここで、上記の記録手法において、1記録単位のデータ長(区間長)は、これを長くしすぎると実際のドットDTの形成周期と記録用クロックとの位相状態の乖離が大となってドットDTの形成位置で適切に記録パルスを印加できずに記録動作が不安定となる可能性が大となる。上記1記録単位は、このような記録動作の安定性を考慮して、適切その長さを設定すべきものとなる。
ところで、上記の記録手法によると、記録用クロック生成のための助走は、既に記録済みとされた区間を利用して行われることになる。
ここで、記録済みの区間においては、ドットDTとして、記録状態のものと非記録状態のものとが混在して存在していることになる。
この場合において、仮に、記録状態のドットDT(又は非記録状態のドットDT)の反射光レベルとドットDTの非形成部分の反射光レベルとが同一であるとすると、上記記録済み区間としての手前区間を使用して助走を行っても、各ドットDTのエッジタイミングの検出が不能となってしまうので、正確なドットクロックDclk(ひいては記録用クロック)を得ることはできないことになる。
この点を考慮し本実施の形態では、前述のようにドットDTの形成部分と非形成部分とが、ドットDTの記録/非記録の双方の状態において反射率差を有するように光ディスクDを構成するものとしている。このことで、ドットDTが記録/非記録の何れの状態であっても、ドットDTのエッジタイミングを検出可能とすることができ、結果、上記助走に記録済みの区間を使用しても、正確な記録用クロックが生成されるようにすることができる。すなわちこの点でも、従来のセクタ・サーボ方式で必要とされていたサーボパターン領域の挿入を不要とすることができるものである。
図7は、助走区間におけるドットクロックDclkの生成手法について説明するための図である。
具体的に、図7Aは助走区間に配列されるドットDTの例を示し、図7Bは当該助走区間で得られる読出信号の波形を模式化して示し、図7Cは当該助走区間で得られるドットクロックDclkの波形を示している。
ここで、図7Aにおいて、白抜きのドットDTは非記録状態のドットDTを表し、斜線入りのドットDTは記録状態のドットDTを表す。
先ず前提として、図7Aと図7Bを対比して分かるように、記録状態のドットDTと非記録状態のドットDTとでは、それぞれで得られる読出信号の振幅レベルに差が生じることになる。具体的に本例の場合、「記録状態のドットDTの読出信号レベル>非記録状態のドットDTの読出信号レベル」の関係が得られる。
ここで、記録状態のドットDTの読出信号レベルをレベルLv1、非記録状態のドットDTの読出信号レベルはレベルLv2と表記する。また、ドットDTの非形成部分の読出信号レベルをレベルLv3と表記する。
この場合のドットクロックDclkの生成は、図7Cに示すような閾値thをスライスレベルとした読出信号(図7B)についての2値化を行った上で、当該2値化信号に基づき行う。
具体的に、閾値thとしては、「Lv3<th<Lv1,Lv2」の条件を満たす値として設定する。これによりドットDTが記録状態/非記録状態の何れであっても、上記2値化信号として、各ドットDTのエッジタイミングを適正に表す信号を得ることができる。
ところで、これまでの説明からも理解されるように本実施の形態の光ディスクDにおいては、ドットDTとその他の部分とに反射率差が与えられるものとなっている。
これによれば、ドットDTが未記録の状態である記録時においても、ドットDTが配列された領域におけるトラッキングエラー信号TEの生成が可能となる。
ここで、従来のHDD(Hard Disk Drive)にて提案されているパターンドメディアにおいては、極小記録担体が配列されたデータ記録領域では、特に極小記録担体が未記録の状態である記録時において、極小記録担体とそれ以外の部分とで信号振幅差を得ることができず、従って記録時は、データ記録領域内における極小記録担体を用いたトラッキングエラー信号生成(トラッキングサーボ)を行うことができないため、データ記録領域の間にサーボパターン領域を挿入し、当該サーボパターン領域を用いたセクタ・サーボ(サンプルサーボ)を行うようにされている。
これに対し、極小記録担体としてのドットDTが未記録状態でも(つまり記録時にも)ドットDTとそれ以外の部分とで反射率差を有する本実施の形態の光ディスクDによれば、ドットDTが配列されている領域において、トラッキングエラー信号TEを生成できる。すなわちこれにより、データ記録領域以外にサーボパターン領域を挿入せずとも、トラッキングエラー信号TEを生成できる。
これによれば、セクタ・サーボ方式のような断続的なサーボ制御ではなく、連続的なトラッキングサーボ制御を実現することができる。
このように断続的なサーボ制御ではなく連続的なサーボ制御を行うことができることで、セクタ・サーボ方式を採用する従来との比較でサーボ追従範囲を拡大でき、またサーボゲインを上げることが容易となる。この結果、偏芯等に対する追従性が向上し、機械調整を特に要することなく、安定したトラッキングサーボを実現できる。
また本実施の形態では、ドットDTが配列されたトラックTrは、ウォブリングされたものとなっている。これによれば、当該ウォブリングにより記録されたアドレス情報、及び相対速度の情報を連続的に検出することができる。すなわち、従来のセクタ・サーボ方式を採用する場合にはデータ記録領域内にて極小記録担体の形成部/非形成部で信号振幅差が得られないために、アドレス情報等の検出もサーボパターン領域を利用して断続的に行われることになるが、本実施の形態によれば、アドレス情報・相対速度情報についても、極小記録担体が配列された領域にて連続的に検出することができるものである。
また、光ディスクDにおいて、ドットDTの形成部分と非形成部分とが、ドットDTの記録/非記録の双方の状態において反射率差を有するように構成した本実施の形態によれば、先の記録手法として説明したような、トラックTr上の既記録区間を使用した記録用クロックの生成を行うことが可能となる。つまりこの点でも、従来必要とされていたサーボパターン領域の挿入を不要とすることができるものである。
このように本実施の形態によれば、従来のパターンドメディアにおいて必要とされていたサーボパターン領域の挿入を不要とすることができ、その結果、従来よりも記録容量の拡大化を図ることができる。
また本実施の形態によれば、連続的なトラッキングサーボを行うことができることで、セクタ・サーボ方式を採用する従来の場合よりも安定したトラッキングサーボを実現できる。
さらに本実施の形態によれば、サーボパターン領域を省略しても、極小記録担体が配列された領域においてトラックのウォブリングにより記録されたアドレス情報や相対速度情報の検出を連続的に行うことができる。
上記説明からも理解されるように、本実施の形態によれば、光記録媒体としてのパターンドメディアについて記録を行う場合において、好適なメディア構造、及び記録手法を提供することができる。
<3.記録再生装置>
[3-1.光学ピックアップの構成]

以下、上記により説明した本実施の形態としての記録再生手法を実現するための装置構成について説明していく。
図8は、本技術に係る記録装置の一実施形態としての、記録再生装置の主に光学ピックアップ(光学ピックアップOP)の内部構成を示した図である。
図8において、光ディスクDは、図中のスピンドルモータ(SPM)30により回転駆動される。このようにスピンドルモータ30により回転駆動される光ディスクDに対して、光学ピックアップOPによる情報記録・記録情報の再生等のための光照射が行われる。
光学ピックアップOP内には、前述した録再用レーザ光についての光学系と、ギャップサーボ用レーザ光についての光学系とが設けられる。
ここで、前述の通り、録再用レーザ光とギャップサーボ用レーザ光とはそれぞれ波長帯の異なるレーザ光を用いる。本例の場合、録再用レーザ光の波長は例えば405nm程度、ギャップサーボ用レーザ光の波長は例えば650nm程度を設定している。
先ず、録再用レーザ光の光学系において、録再用レーザ1より出射された録再用レーザ光は、コリメーションレンズ2を介して平行光となるようにされた後、偏光ビームスプリッタ3に入射する。偏光ビームスプリッタ3は、このように録再用レーザ1側から入射した録再用レーザ光については透過するように構成されている。
上記偏光ビームスプリッタ3を透過した録再用レーザ光は、固定レンズ5、可動レンズ6、及びレンズ駆動部7を備えて成るエキスパンダ4に入射する。当該エキスパンダ4において、固定レンズ5は、光源である録再用レーザ1に近い側に配置され、可動レンズ6は録再用レーザ1から遠い側に配置される。レンズ駆動部7は可動レンズ6を録再用レーザ光の光軸に平行な方向に駆動する。
エキスパンダ4においては、レンズ駆動部7が図中のドライブ信号EDにより駆動制御される(つまり可動レンズ6がレーザ光軸に平行な方向に駆動される)ことで、録再用レーザ光についての合焦位置の補正(ギャップサーボ用レーザ光と録再用レーザ光の色収差等による合焦位置ずれの補正)が可能とされる。
エキスパンダ4における固定レンズ5及び可動レンズ6を介した録再用レーザ光は、1/4波長板8を介してダイクロイックプリズム9に入射する。
ダイクロイックプリズム9は、その選択反射面が、録再用レーザ光と同波長帯の光は反射し、それ以外の波長による光は透過するように構成されている。従って上記のようにして入射した録再用レーザ光は、ダイクロイックプリズム9にて反射される。
ダイクロイックプリズム9で反射された録再用レーザ光は、図示するようにして対物レンズOLを介して光ディスクDに対して照射される。
ここで、対物レンズOLに対しては、当該対物レンズOLをトラッキング方向(光ディスクDの半径方向)に変位させるためのトラッキング方向アクチュエータ10と、光軸方向(フォーカス方向)に変位させるための光軸方向アクチュエータ11とが設けられる。
本例の場合、これらトラッキング方向アクチュエータ10、光軸方向アクチュエータ11としては共にピエゾアクチュエータが用いられる。
そしてこの場合、対物レンズOLは、トラッキング方向アクチュエータ10に保持され、このように対物レンズOLを保持するトラッキング方向アクチュエータ10が、光軸方向アクチュエータ11によって保持されている。これにより、これらトラッキング方向アクチュエータ10、光軸方向アクチュエータ11を駆動することで、対物レンズOLをトラッキング方向及び光軸方向に変位させることができるようにされている。
なお、逆に光軸方向アクチュエータ11が対物レンズOLを保持し、光軸方向アクチュエータ11をトラッキング方向アクチュエータ10が保持する構成としても同様の作用が得られることは言うまでもない。
トラッキング方向アクチュエータ10は、後の図9に示す第1トラッキングドライバ48からの第1トラッキングドライブ信号TD-1に基づき駆動される。
また光軸方向アクチュエータ11は、図9に示す第1光軸方向ドライバ37からの第1光軸方向ドライブ信号GD-1に基づき駆動される。
再生時においては、前述のように光ディスクDに対して録再用レーザ光が照射されることに応じて、記録層Lrからの反射光が得られる。このように得られた録再用レーザ光の反射光は、対物レンズOLを介してダイクロイックプリズム9に導かれ、当該ダイクロイックプリズム9にて反射される。
ダイクロイックプリズム9で反射された録再用レーザ光の反射光は、1/4波長板8→エキスパンダ4(可動レンズ6→固定レンズ5)を介した後、偏光ビームスプリッタ3に入射する。
ここで、このように偏光ビームスプリッタ3に入射する録再用レーザ光の反射光(復路光)は、1/4波長板8による作用と光ディスクDの記録面での反射時の作用とにより、録再用レーザ1側から偏光ビームスプリッタ3に入射した録再用レーザ光(往路光)とはその偏光方向が90度異なるようにされる。この結果、上記のようにして入射した録再用レーザ光の反射光は、偏光ビームスプリッタ3にて反射される。
このように偏光ビームスプリッタ3にて反射された録再用レーザ光の反射光は、集光レンズ12を介して録再光用受光部13の受光面上に集光する。
録再光用受光部13は、本例の場合2つの受光素子を備えて成り、これら受光素子がトラッキングエラー信号TE(プッシュプル信号)、RF信号(読出信号)の生成が可能となるように配置されている。
以下、録再光用受光部13が備える一方の受光素子による受光信号を受光信号D_rp1、他方の受光素子による受光信号を受光信号D_rp2と表記する。
また、図8に示す光学ピックアップOPにおいて、ギャップサーボ用レーザ光についての光学系には、ギャップサーボ用レーザ14、コリメーションレンズ15、偏光ビームスプリッタ16、1/4波長板17、集光レンズ18、及びギャップサーボ用受光部19が設けられている。
ギャップサーボ用レーザ14より出射されたギャップサーボ用レーザ光は、コリメーションレンズ15を介して平行光となるようにされた後、偏光ビームスプリッタ16に入射する。偏光ビームスプリッタ16は、このようにギャップサーボ用レーザ14側から入射したギャップサーボ用レーザ光(往路光)は透過するように構成される。
偏光ビームスプリッタ16を透過したギャップサーボ用レーザ光は、1/4波長板17を介してダイクロイックプリズム9に入射する。
先に述べたように、ダイクロイックプリズム9は、録再用レーザ光と同波長帯の光は反射し、それ以外の波長による光は透過するように構成されているため、ギャップサーボ用レーザ光はダイクロイックプリズム9を透過し、対物レンズOLに入射する。
ここで、後述もするように、ギャップ長が過大な状態(近接場結合が生じず対物レンズOLにより生成される光が光ディスクDに伝播しない状態)では、ギャップサーボ用レーザ光は対物レンズOLの端面(ハイパーレンズ部L2bの端面)にて全反射され、戻り光量は最大となる。一方、ギャップ長が適切な状態(近接場結合状態)では、その分、対物レンズOL端面での反射光量は減少し、戻り光量も減少することとなる。
ギャップ長サーボは、このようなギャップ長に相関した対物レンズOL端面からのギャップサーボ用レーザ光の反射光の光量変動を利用して行われるものである。
対物レンズOL端面からのギャップサーボ用レーザ光の反射光(復路光)は、ダイクロイックプリズム9を透過した後、1/4波長板17を介して偏光ビームスプリッタ16に入射する。
このように偏光ビームスプリッタ16に入射した復路光としてのギャップサーボ用レーザ光の反射光は、1/4波長板17の作用と対物レンズOLでの反射時の作用とにより、往路光とはその偏光方向が90度異なるものとされ、従って復路光としてのギャップサーボ用レーザ光の反射光は偏光ビームスプリッタ16にて反射される。
偏光ビームスプリッタ16にて反射されたギャップサーボ用レーザ光の反射光は、集光レンズ18を介してギャップサーボ光用受光部19の受光面上に集光する。
ギャップサーボ用受光部19により得られる受光信号については、図のように受光信号D_svと表記する。
[3-2.記録再生装置全体の内部構成]

図9は、実施の形態の記録再生装置の全体的な内部構成を示している。
なお図9において、光学ピックアップOPの内部構成については、先の図8に示した構成のうち録再用レーザ1、トラッキング方向アクチュエータ10、光軸方向アクチュエータ11のみを抽出して示している。
また図9においては、スピンドルモータ30の図示は省略している。
先ず、記録再生装置には、ギャップ長サーボを実現するための構成として、I/V変換部31と共に、ギャップ長サーボ回路32、第1光軸方向ドライバ37、第2光軸方向ドライバ38、引込制御部39、及び面振れ追従機構41が設けられている。
面振れ追従機構41は、光学ピックアップOPを保持するスライド移送・偏芯追従機構40を、光軸方向(ギャップ長制御方向)に変位可能に保持する。
本例の場合、当該面振れ追従機構41はリニアモータを備えて成り、比較的高速な応答性を有するようにされている。面振れ追従機構41は、当該リニアモータの動力によりスライド移送・偏芯追従機構40を光軸方向に駆動し、これによって光学ピックアップOPを光軸方向に変位させる。
なお、当該面振れ追従機構41とスライド移送・偏芯追従機構40との位置関係についても、先のトラッキング方向アクチュエータ10と光軸方向アクチュエータ11との関係と同様にそれらの関係を入れ替えたとしても得られる作用は同様となる。
I/V変換部31にてI/V変換された受光信号D_svは、ギャップ長サーボにおけるエラー信号として機能する。
ここで、図10は、ギャップ長と対物レンズOLからの戻り光量(ハイパーレンズ部L2bの対物側端面からの戻り光量)との関係について説明するための図である。
なおこの図10では一例として、シリコン(Si)ディスクを用いた場合におけるギャップ長と戻り光量との関係を示しているが、本例のように相変化材料等による記録膜Rcとする場合においてもこの図10とほぼ同様の関係が得られる。
また、この図に示す結果を得るにあたっては、対物レンズOLの実効的な開口数NA=1.84とした。
この図10に示されるように、対物レンズOLからの戻り光量は、ギャップ長が過大で近接場結合が生じない領域では最大値となる。前述のように、近接場結合が生じていない場合、照射光は対物レンズOLの端面(ハイパーレンズ部L2bの端面)にて全反射されてしまうためである。
これに対し、およそ波長の1/4程度となるギャップ長=50nm近傍以下の領域では、近接場結合の作用により、戻り光量はギャップ長が短くなるに従って徐々に減少していくものとなる。
ここで、近接場結合による作用を優先するのであれば、ギャップ長は短いほど有利となるが、ギャップ長を短くすると対物レンズOLと光ディスクDとの衝突や摩擦が問題となる。このため、ギャップ長としては近接場結合が生じる範囲内で光ディスクDとの間隔が或る程度空けられるようにして設定される。
この点を踏まえ、本例においては、ギャップ長(ギャップG)をG=20nm程度に設定している。
図10において、例えばこのようにギャップG=20nmとする場合の戻り光量の目標値は、およそ0.08程度となっている。
ギャップ長サーボを行うにあたっては、予めギャップGの値から戻り光量についての目標値を求めておく。ギャップ長サーボは、検出した戻り光量がこのように予め求めておいた目標値で一定となるようにして行われる。
説明を図9に戻す。
I/V変換部31を介した受光信号D_svは、図のようにギャップ長サーボ回路32と引込制御部39に供給される。
ギャップ長サーボ回路32には、ハイパスフィルタ(HPF)33とサーボフィルタ34とによる第1のギャップ長サーボ信号生成系と、ローパスフィルタ(LPF)35とサーボフィルタ36とによる第2のギャップ長サーボ信号生成系とが形成される。
第1のギャップ長サーボ信号生成系は光軸方向アクチュエータ11に対応するものとなり、第2のギャップ長サーボ信号生成系が面振れ追従機構41に対応する。
ハイパスフィルタ33は、I/V変換部31を介した後の受光信号D_svを入力し、当該受光信号D_svの所定のカットオフ周波数以上の成分を抽出してサーボフィルタ34に出力する。
サーボフィルタ34は、ハイパスフィルタ33の出力信号についてサーボ演算を行って第1のギャップ長サーボ信号GS-1を生成する。
また、ローパスフィルタ35は、I/V変換部31を介した受光信号D_svを入力し、当該受光信号D_svの所定のカットオフ周波数以下の成分を抽出してサーボフィルタ36に出力する。
サーボフィルタ36はローパスフィルタ35の出力信号についてサーボ演算を行って第2のギャップ長サーボ信号GS-2を生成する。
ここで、ギャップ長サーボ回路32には、ギャップGに基づいて予め求められた戻り光量についての目標値(つまりギャップGのときの受光信号D_svの振幅値)が設定されており、サーボフィルタ34、36のそれぞれは、上記サーボ演算により、受光信号D_svの振幅値を当該目標値とするためのギャップ長サーボ信号GS-1、GS-2をそれぞれ生成する。
第1光軸方向ドライバ37は、第1のギャップ長サーボ信号GS-1に基づいて生成した第1の光軸方向ドライブ信号GD-1によって光軸方向アクチュエータ11を駆動する。
また第2光軸方向ドライバ38は、第2のギャップ長サーボ信号GS-2に基づいて生成した第2の光軸方向ドライブ信号GD-2によって面振れ追従機構41を駆動する。
ここで、上記により説明したギャップ長サーボ回路32において、ローパスフィルタ35のカットオフ周波数は、ディスクの面振れ周期以上の周波数に設定される。これにより、面振れ追従機構41によって光学ピックアップOPをディスク面振れに追従させるように変位させることができる。
このように光学ピックアップOP全体が面振れに追従するように駆動されることで、対物レンズOLの光ディスクDへの衝突の防止を図ることができる。
引込制御部39は、ギャップ長サーボの引き込み制御を行うために設けられる。
この引込制御部39には、予めギャップGに基づいて求められた戻り光量についての目標値(ギャップGのときの受光信号D_svの振幅値)が設定されている。引込制御部39は、このように設定された目標値に基づき、以下のようにしてギャップ長サーボの引き込み制御を行う。
先ずは、ギャップ長サーボがオフの状態において、I/V変換部31を介して入力される受光信号D_svの振幅値と上記目標値との差分を計算する。そして、この差分の値が予め設定された引き込み範囲内の値であるか否かを判定し、引き込み範囲内でないとした場合は上記差分に応じた引き込み用波形(差分を減少させる方向に受光信号D_svの振幅値を変化させるための信号)を生成し、これを第1光軸方向ドライバ37、第2光軸方向ドライバ38に与える。これにより、受光信号D_svの振幅値が引き込み範囲内に収まるように制御することができる。
そして、上記差分の値が上記引き込み範囲内に入ったとした場合は、ギャップ長サーボ回路32にサーボループ(第1及び第2のギャップ長サーボ信号生成系の双方)をオンとするように指示を行う。これにより、引き込み制御が完了となる。
また、本実施の形態の記録再生装置には、録再光用受光部13により得られる受光信号D_rp1、D_rp2に基づき、トラッキングサーボ、アドレス検出、相対速度制御、及び記録/再生を行うための構成が設けられる。
具体的には、信号生成回路42、トラッキングサーボ回路43、第1トラッキングドライバ48、第2トラッキングドライバ49、スライド移送・偏芯追従機構40、アドレスデコーダ50、分周器51、速度制御部52、PLL回路53、記録処理部54、レーザドライバ55、及び2値化処理部56である。
先ず、信号生成回路42は、受光信号D_rp1,D_rp2に基づき、トラッキングエラー信号TE、及びウォブル信号WS(トラックTrのウォブリングに係る信号)、及びドットDTの記録/非記録/非形成部分の別をその振幅差により表すRF信号(図7Bの読出信号に相当)を生成する。
図11は、信号生成回路42の内部構成についての説明図である。
この図11に示すように、信号生成回路42は、I−V変換部60-1、I−V変換部60-2、加算部61、減算部62、ローパスフィルタ63、A/D変換器64、バンドパスフィルタ65、及び2値化回路66を有する。
受光信号D_rp1は、I−V変換部60-1にてI/V変換された後、加算部61及び減算部62にそれぞれ供給される。また受光信号D_rp2は、I−V変換部60-2にてI/V変換された後、同様に加算部61及び減算部62にそれぞれ供給される。
加算部61は、I−V変換部60-1を介した受光信号D_rp1とI−V変換部60-2を介した受光信号D_rp2とを加算する。これにより、RF信号が得られる。
減算部62は、I−V変換部60-1を介した受光信号D_rp1とI−V変換部60-2を介した受光信号D_rp2との差分を計算する。つまりこれにより、いわゆるプッシュプル(Push-Pull)信号が生成される。
減算部62で得られた差分信号は、ローパスフィルタ63及びバンドパスフィルタ65にそれぞれ供給される。
図のようにローパスフィルタ63を介した上記差分信号は、A/D変換器64にてA/D変換されてトラッキングエラー信号TEとして出力される。
一方、バンドパスフィルタ65に供給された上記差分信号は、当該バンドパスフィルタ65において所定の周波数帯域の成分が抽出された後、2値化回路66にて2値化され、ウォブル信号WSとして出力される。
説明を図9に戻す。
信号生成回路42で生成されたトラッキングエラー信号TEは、トラッキングサーボ回路19に供給される。また、ウォブル信号WSはアドレスデコーダ50及びPLL回路53に供給される。
また、RF信号は、PLL回路53及び2値化処理部56に対して供給される。
ここで、記録再生装置において、トラッキングサーボ回路43、第1トラッキングドライバ48、第2トラッキングドライバ49、及びスライド移送・偏芯追従機構40は、録再用レーザ光(及びギャップサーボ用レーザ光)についてのトラッキングサーボと、光学ピックアップOP全体のスライドサーボを実現するために設けられたものとなる。
スライド移送・偏芯追従機構40は、光学ピックアップOP全体をトラッキング方向に変位可能に保持する。
このスライド移送・偏芯追従機構40は、例えばCDやDVD、BDなどの従来の光ディスクシステムに設けられるスレッド機構が備えるモータよりも高速な応答性を有する動力部を備えて構成され、光学ピックアップOPを、シーク時のスライド移送のために変位させるのみでなく、トラッキングサーボがオンの状態においてディスク偏芯に伴い生じるレンズシフトの抑制のためにも変位させる。
本例の場合、スライド移送・偏芯追従機構40はリニアモータを備え、当該リニアモータによる駆動力を光学ピックアップOPをトラッキング方向に変位可能に保持する機構部に与えるように構成されている。
ここで、本実施の形態の記録再生装置において、上記のように光学ピックアップOP全体をディスク偏芯にも追従させるように駆動するものとしているのは、本実施の形態のようなハイパーレンズ部L2bを備える対物レンズOLを用いるシステムでは、BDシステムや従来SILのシステムとの比較で、視野範囲が比較的狭いものとなる点に鑑みたものである。
トラッキングサーボ回路43内には、ハイパスフィルタ44とサーボフィルタ45とによる第1のトラッキングサーボ信号生成系と、ローパスフィルタ46とサーボフィルタ47とによる第2のトラッキングサーボ信号生成系とが形成される。
第1のトラッキングサーボ信号生成系が対物レンズOLを保持するトラッキング方向アクチュエータ10側に対応するものとなり、第2のトラッキングサーボ信号生成系が光学ピックアップOPを保持するスライド移送・偏芯追従機構40側に対応するものとなる。
トラッキングサーボ回路43内において、トラッキングエラー信号TEは、ハイパスフィルタ44とローパスフィルタ46とに分岐して入力される。
ハイパスフィルタ44は、トラッキングエラー信号TEの所定のカットオフ周波数以上の成分を抽出してサーボフィルタ45に出力する。
サーボフィルタ45は、ハイパスフィルタ44の出力信号についてサーボ演算を行って第1のトラッキングサーボ信号TS-1を生成する。
また、ローパスフィルタ46はトラッキングエラー信号TEの所定のカットオフ周波数以下の成分を抽出してサーボフィルタ47に出力する。
サーボフィルタ47はローパスフィルタ46の出力信号についてサーボ演算を行って第2のトラッキングサーボ信号TS-2を生成する。
第1トラッキングドライバ48は、第1のトラッキングサーボ信号TS-1に基づき生成した第1のトラッキングドライブ信号TD-1によってトラッキング方向アクチュエータ10を駆動する。
また第2トラッキングドライバ49は、第2のトラッキングサーボ信号TS-2に基づき生成した第2のトラッキングドライブ信号TD-2によってスライド移送・偏芯追従機構40を駆動する。
また、トラッキングサーボ回路43は、後述するコントローラ57からの指示に応じて、トラッキングサーボループをオフとして、第1トラッキングドライバ48や第2トラッキングドライバ49にトラックジャンプやシーク移動のための指示信号を与えるように構成されている。
ここで、トラッキングサーボ回路43において、ローパスフィルタ46のカットオフ周波数は、ディスク偏芯周期(ディスク偏芯に伴い光スポット位置とトラック位置との位置関係が変化する周期)以上の周波数に設定される。これにより、スライド移送・偏芯追従機構40が、光学ピックアップOPをディスク偏芯に追従させるように駆動することができる。
つまりこの結果、ディスク偏芯に伴う対物レンズOLのレンズシフトの量を大幅に抑えることができ、録再用レーザ光及びギャップサーボ用レーザ光がハイパーレンズ部L2bの視野範囲(視野全幅)から外れないようにすることができる。換言すれば、ディスク偏芯に依ってこれらのレーザ光がハイパーレンズ部L2bの視野範囲から外れて記録/再生やサーボ制御等を行うことができなくなってしまうといった事態の発生を防止することができるものである。
アドレスデコーダ50は、信号生成回路42より供給されるウォブル信号WSに基づき、トラックTrのウォブリングにより記録されたアドレス情報の検出を行う。前述もしたように、アドレス検出は、トラックTrのウォブリング周波数の変調により記録されたアドレス情報信号を復調することで行う。
アドレスデコーダ50で検出されたアドレス情報ADRは、コントローラ57等の必要な各部に供給される。
速度制御部52には、ドットクロックDclkが分周器51で分周されて得られる相対速度同期信号が入力される。ここで、当該相対速度同期信号は、光ディスクDと光ディスクDに形成される光スポットとの相対速度を表す信号(ウォブル信号WS)に同期した信号を意味する。すなわち、相対速度制御の実現にあたり、目標回転速度を表す基準周波数信号との位相比較が行われるべき信号となる。
先に説明したように、本実施の形態の光ディスクDでは、トラックTrのウォブリング周波数(中心周波数)は、ドットDTの形成周期(つまりドットクロックDclkの周波数)の1/nとなるように設定されている。これに対応し、分周器51は、ドットクロックDclkを1/nの周波数に分周するように構成される。これにより、上記相対速度同期信号が得られる。
速度制御部52は、その内部に発振器を備え、当該発振器が出力する基準周波数信号と、分周器51から入力される上記相対速度同期信号との位相比較を行った結果に基づき、光ディスクDを一定速度で回転駆動するための駆動信号SDを生成する。
スピンドルモータ30は、速度制御部52が生成した駆動信号SDにより回転駆動される。これにより、光ディスクDと光ディスクDに形成される光スポットとの相対速度制御が実現される。具体的にこの場合は、線速度一定制御が実現されるものである。
また、記録再生装置において、PLL回路53は、RF信号及びウォブル信号WSに基づき、ドットクロックDclkを生成する。
図12は、PLL回路53の内部構成についての説明図である。
図示するようにPLL回路53には、2値化回路70、エッジ位相比較器71、加算部72、NCO73、分周器74、及び位相比較器75が設けられる。
2値化回路70は、RF信号を予め設定された閾値th(図7Cを参照)によりスライスすることで2値化する。
エッジ位相比較器71は、2値化回路70で得られたRF信号の2値化信号とNCO73から出力されるドットクロックDclkの位相を比較し、これらの信号の位相差を表す位相比較信号を加算部72に出力する。
ここで、NCO73で得られるドットクロックDclkは、上記のようにエッジ位相比較器71に供給されると共に、分周器74に対しても分岐して供給される。
この分周器74としても、先の分周器51と同様に、ドットクロックDclkに基づき、相対速度同期信号(光ディスクDと光ディスクDに形成される光スポットとの相対速度を表す信号に同期した信号)を得るために設けられたものとなる。つまり当該分周器74としても、ドットクロックDclkを1/nの周波数に分周するように構成され、これにより、上記相対速度同期信号を得るようにされている。
なお、図9及び図12では図示の都合上、分周器51と分周器74とを個別に設けるものとして示したが、同じ相対速度同期信号を得るにあたり、これらの分周器は共通化することができる。
位相比較器75は、分周器74からの相対速度同期信号と、信号生成回路42から供給されるウォブル信号WS(相対速度信号)の位相を比較し、これらの信号の位相差を表す位相比較信号を前述の加算部72に出力する。
加算部72は、エッジ位相比較器71からの位相比較信号と位相比較器75からの位相比較信号とを加算し、その結果をNCO73に出力する。
これによりNCO73には、ドットDTについて実際に検出されたエッジ位置とドットクロックDclkのエッジ位置との位相誤差と、実際に検出された相対速度信号とそれに同期するように生成された相対速度同期信号との位相誤差(周波数誤差)との双方を反映した信号が入力されることになる。つまりこの結果、NCO73は、これらエッジ位相誤差と周波数誤差との双方を吸収するようにして、ドットクロックDclkの生成を行うようにされる。
ここで、本実施の形態の場合、NCO73としては、前値ホールド型のNCOが用いられる。具体的にこの場合のNCO73は、図9に示すコントローラ57からのホールド指示信号HSにより指示されたタイミングで、ドットクロックDclkの位相をホールドするように構成されている。
説明を図9に戻す。
PLL回路53により生成されたドットクロックDclkは、先に説明した分周器51に供給されると共に、記録処理部54、及び2値化処理部56に供給される。
記録処理部54に対しては、光ディスクDに記録すべきデータ(記録データ)が入力される。記録処理部54は、入力された記録データと、PLL回路53より供給されるドットクロックDclk(前述した記録手法から理解されるように記録時には「記録用クロック」に該当する)とに基づき、記録信号を生成する。
記録処理部54にて生成された記録信号はレーザドライバ55に供給され、当該レーザドライバ55が、上記記録信号に基づき生成したレーザ駆動信号により録再用レーザ1を発光駆動することで、光ディスクDに対するデータ記録が行われる。
図13は、記録処理部54の内部構成について説明するための図である。
この図13に示されるように、記録処理部54の内部にはANDゲート回路80が設けられる。ANDゲート回路80には、図9に示した記録データと、PLL回路53からのドットクロックDclk(記録用クロック)が入力される。ANDゲート回路80は、これら記録データとドットクロックDclkとのANDをとり、その結果を上述の記録信号として出力する。
ここで、図14に、上記記録信号の生成時のタイミングチャートを示す。
なおこの図14では、RF信号を「a」、先の図12に示した2値化回路70による2値化信号を「b」、加算部72の出力信号を「c」、ドットクロックDclkを「d」(図13参照)、記録データを「e」(図13参照)、ANDゲート回路80の出力(記録信号)を「f」(図13参照)としている。
この図14を参照して分かるように、図13に示す記録処理部54の構成によれば、ドットクロックDclk(記録用クロック)が表すドットDTの形成位置において記録パルスを印加することのできる記録信号が得られる。つまりこれにより、記録を行うべきドットDTに対してのみ正しく記録が行われるようにできる。
説明を図9に戻す。
2値化処理部56は、ドットクロックDclkに基づき、RF信号の2値化処理を行う。
具体的に2値化処理部56は、入力されるRF信号をドットクロックDclkが表すサンプリングタイミングでサンプリングすることで、ドットDTの記録/非記録を表す2値化信号DDを得る。
また図9において、記録再生装置には、当該記録再生装置の全体制御を行うためのコントローラ57が設けられる。
コントローラ57は、例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えたマイクロコンピュータで構成され、例えば上記ROM等のメモリに格納されたプログラムに従った処理を実行することで、上記全体制御を行う。
例えばコントローラ57は、トラッキングサーボ回路43に対して所定のアドレスをターゲットとしたシーク指示を行う。
またコントローラ57は、レーザドライバ55に対する指示を行って録再用レーザ光を再生パワーにより発光させる。
またコントローラ57は、記録処理部54による記録動作の制御(記録開始/停止指示等)も行う。
また、特に本実施の形態の場合、コントローラ57は、先の図6にて説明した記録手法を実現するための処理も実行する。
ここで、図15のフローチャートに、先の図6にて説明した記録手法を実現するために実行されるべき具体的な処理の手順を示す。
なおこの図に示す処理は、コントローラ57が例えば上記ROM等の所定のメモリに記憶されたプログラムに従って実行するものである。
図15において、ステップS101では、記録開始位置から助走区間分手前となる位置に移動するための処理を実行する。
ここで、コントローラ57には、クロック生成用の助走区間の区間長を表す情報が予め設定されている。コントローラ57は当該区間長情報に基づき、記録データの記録開始位置から上記助走区間分だけ手間となる位置(アドレス)にシークを行うための指示を、トラッキングサーボ回路43に対して行い、当該位置をターゲットとしたシーク動作を実行させる。
続くステップS102では、クロック生成用助走を実行させる。すなわち、レーザドライバ55に指示を行って録再用レーザ1を再生パワーにより発光させた状態で、PLL回路53によるドットクロックDclkの生成を実行させる。
次のステップS103では、記録開始位置に到達するまで待機する。すなわち、アドレスデコーダ50からのアドレス情報ADRを参照し、記録すべきデータについての記録開始位置(アドレス)に到達するまで待機する。
そして、記録開始位置に到達したとされた場合は、ステップS104において、NCO前値ホールド指示を行う。すなわち、NCO73に対してホールド指示信号HSを与えて、ドットクロックDclkの位相状態をホールドさせる。
これにより、先に説明した記録用クロックが得られる。
さらに次のステップS105では、1記録単位分の記録を開始させる。すなわち、記録処理部54に対する指示を行って、1記録単位分のデータの記録を開始させる。このとき、記録処理部54では、PLL回路53から供給される上記記録用クロックに従って記録信号の生成が行われることになる。
続くステップS106では、1記録単位分の記録が終了するまで待機する。
そして、1記録単位分の記録が終了したとされた場合は、ステップS107において、全データの記録が終了したか否かを判別する。すなわち、記録が指示された全てのデータについての記録が終了したか否かを判別するものである。
ステップS107において、全データの記録が未だ終了していないとして否定結果が得られた場合は、ステップS108に進み、記録開始位置を1記録単位分シフトした上で、先のステップS101に戻る。これにより、先の図6で説明したような1記録単位ごとの順次の助走及び記録が実行されるものとなる。
またステップS107において、全データの記録が終了したとして肯定結果が得られた場合は、この図に示す一連の処理動作は終了となる。
以上で説明した記録再生装置の構成により、先に説明した実施の形態としての記録再生手法が実現されるものとなる。
[3-3.具体的なデータ記録フォーマットの例]

ここで、上記による説明では、光ディスクDに対して具体的にどのようなデータが記録されるかについては言及しなかったが、光ディスクDに対して記録する具体的なデータ、及びその記録フォーマットについては、例えば以下のようにすることができる。
先ず、記録すべきデータとしては、図16に示されるような動画像データとすることができる。
この図16に示すように、動画像データは、水平画素数H×垂直画素数Vによるフレーム画像データの連続となる。
ここで、1画素(1ピクセル)分のデータは、Red(赤)、Green(緑)、Blue(青)の各色ごとの画素値(輝度値)で構成される。この場合、画素値の深度(階調)は16bitであるものとする。
また、このような動画像データに対応する記録フォーマットとしては、以下のようなものとすることができる。
図17は、本実施の形態の記録フォーマットにおける記録データの割り当てを模式化して示している。
この場合の記録フォーマットでは、1ピクセルを構成するR,G,Bの各色の画素値を、図のようにトラックTrの長手方向に隣接して記録するものとしている。
具体的に、本例では、1ピクセルを構成するR,G,Bの各色の画素値を、それぞれMSByteとLSByteとに分ける(つまり8bitずつに分ける)ものとした上で、トラックTrの長手方向において、R画素値のMSByte、R画素値のLSbyte、G画素値のMSByte、G画素値のLSbyte、B画素値のMSByte、B画素値のLSbyteのデータを同順で配列した状態で記録するようにしている。
このように本実施の形態の記録フォーマットでは、トラックTr上の8×6=48個のドットDTが、動画像データの1ピクセル分の画素値(R,G,Bの画素値)を記録するための1ユニットとされる。
なお、図16において矢印で示すように、このような1ピクセルごとのデータ記録は、水平ライン順次でスキャンするようにして行うことになる。
ここで、上記説明からも理解されるように、この場合の記録フォーマットでは、動画像のRAWデータ(生データ)を光ディスクDに記録するという点に特徴がある。すなわち、記録変調符号化(ランレングスリミテッド符号化)のされていない状態のRAW画像データを、1ビットずつ対応するドットDTの1つ1つに記録していくというものである。
なお、実際には、所定ピクセル分のデータごとに、所定長の誤り訂正符号等の付加データを挿入してもよい。例えば、8192ピクセル分のデータ(49kByte)ごとに、2048ピクセル相当(12kByte)の誤り訂正符号、アドレス情報などの付加データを挿入する等の例を挙げることができる。
ここで、上記による記録フォーマットを実現するとした場合、図9に示した記録処理部54には、記録データとして、上述のようなR画素値のMSByte、R画素値のLSbyte、G画素値のMSByte、G画素値のLSbyte、B画素値のMSByte、B画素値のLSbyteの順で各値が配列された1ピクセル分のデータが順次入力されるようにすればよい。
なお、誤り訂正符号等の付加データを挿入する場合には、上記記録データとして、所定ピクセル分のデータごとに所定長の付加データが挿入されたデータを記録処理部54に入力するものとすればよい。
確認のために述べておくと、本実施の形態において、上記のように光ディスクDに変調符号を用いずRAWデータを直接記録することができるのは、ドットDTの記録/非記録が符号ビット”0””1”を表すようにされたパターンドメディアとしての記録媒体を採用し、且つ、ドットDTの形成部分と非形成部分とがドットDTの記録/非記録の双方の状態において反射率差を有するように構成することで、記録/非記録のドットDTが混在する状態でも適正にドットクロックDclkが生成できるようにしたことに依る。
ここで、通常の光ディスクでは、記録符号の最大反転間隔が長すぎると、PLLによる記録符号のビットクロック再生が著しく困難となることから、マーク(又はピット)とスペースの有限の長さの組み合わせで記録された信号を再生する必要があるため、記録符号の最大反転間隔を制限する必要性があるものとされている。すなわち、記録変調符号としてランレングスリミテッド符号を用いる必要がある。しかしながら、RAWデータは最大反転間隔が無限長であるため、そのまま記録することはできない。
これに対し、本実施の形態では、ドットDTが配列されたパターンドメディアとしての構造を採用するものとした上で、ドットDTが記録/非記録の双方の状態においてドットDTの形成部分と非形成部分とが反射率差を有するように構成したことにより、記録/非記録のドットDTが混在する状態でも適正にドットクロックDclkが生成できるものとなり、結果、当該ドットクロックDclkの表すタイミングでドットDTの記録/非記録の判定、すなわち符号”0”/”1”の判定を適正に行うことができる。このため、同符号が連続しても問題は生じず、記録符号の最大反転間隔を制限する必要性はない。
これらの結果、本実施の形態によれば、極小記録担体であるドットDTの1つと符号1ビットとの1:1対応と、物理ドットクロックとデータビットクロックとの1:1対応が実現でき、動画像のピクセルRAWデータを、1ビット単位でパターンドメディアである光ディスクD上の1ドットに対応して記録することが可能となる。
<4.変形例>

以上、本技術の実施の形態について説明したが、本技術としては上記により説明した具体例に限定されるべきものではない。
例えば、これまでの説明では、本技術の光記録媒体の外形形状がディスク状とされる場合に対応した構成を説明したが、光記録媒体の形状は特に限定されず、例えば矩形状等の他の形状であってもよい。
図18は、光記録媒体の外形形状をカード状とした場合の変形例について説明するための図である。
図18Aはカード型光記録媒体Cの記録面の構造を示している。図示するようにカード型光記録媒体Cは、その外形形状が矩形状(本例では四角形状)とされ、その記録面には、トラックTrが図のように縞状に形成されている。つまりカード型光記録媒体Cにおいても、光ディスクDと同様、記録面においてはドットDTがウォブリング配列されたトラックTrが、トラッキング方向(トラックTrの長手方向とは直交する方向)に複数隣接して配列されるように形成されている。
このようなカード型光記録媒体Cに対しトラックTrの長手方向(線方向)に沿って記録/再生を行うために、この場合の記録再生装置には、図18Bに示すような構成を設ける。
なお図18Bにおいて、既にこれまでで説明済みとなった部分と同様となる部分については同一符号を付して説明を省略する。また図18Bでは、主にカード型光記録媒体Cの駆動系と相対速度制御系の構成のみを抽出して示しており、例えばPLL回路53等をはじめとした他の部分の構成については図8,図9に示した構成と同様となることから図示は省略している。
この場合の記録再生装置では、カード型光記録媒体Cを2軸アクチュエータ81により駆動するようにされる。この2軸アクチュエータ81は、例えばピエゾアクチュエータとされ、カード型光記録媒体Cをトラッキング方向と線方向の2方向に駆動可能とされる。なお2軸アクチュエータ81の駆動は、図中のドライバ82が速度制御部52からの制御信号に応じて行う。
上記のようにカード型光記録媒体Cを直交する2方向に駆動可能とすることで、トラッキング方向に配列される各トラックTrに対し、それぞれ線方向に記録/再生を行うことが可能となる。
また、この場合の相対速度制御は、先の図9に示した構成と同様、ドットクロックDclkに基づき分周器51と速度制御部52とが行うことになる。具体的に、この場合の速度制御部52は、分周器51から供給される相対速度同期信号に基づき、カード型光記録媒体Cの線方向への移動速度が基準周波数信号に応じた一定速度となるようにするための制御信号を生成する。そして、当該制御信号をドライバ82に与えることで、カード型光記録媒体Cを線方向に一定速度で駆動させる。
また、これまでの説明では、助走による記録用クロックの生成は、先の図6にて説明したように1記録単位の記録ごとに順次行うものとしたが、助走により記録用クロックを生成して記録を行う記録手法としては、図6に示した手法に限定されるものではない。
図19は、変形例としての記録手法について説明するための図である。
図19Aは、先の図6Aと同様に光ディスクDに記録されるべきデータ(記録データ)を模式化して示し、図19Bは、図6Bと同様にトラックTrを模式化して示している。
なお、この場合も1記録単位の概念は、図6の場合と同様である。
なお、以下の説明において、記録指示されたデータは、図19Aに示すようにデータD1〜データD4とされているものとする。
この場合の記録手法は、先の図6のように1記録単位分のデータの記録をデータD1から1つずつ順番に行うものとはせず、1つおきに行う(1つおきに省略する)ようにすることで、記録を省略した区間でのクロック生成用助走を可能にして、シーク回数の削減を図るものである。
具体的に、この場合の記録手法では、図19B中の<1>と示すように、先ずはデータD1の記録開始位置の手前区間でのクロック生成用助走を行ってドットクロックDclkを生成し、その後、データD1の記録開始位置に到達したタイミングでドットクロックDclkの位相をホールドし、それにより得られる記録用クロックを用いてデータD1の記録開始位置からのデータD1の記録を行う。そして、当該データD1の記録が完了した後、データD2の記録区間内でクロック生成用助走を行い、データD3の記録開始位置に到達したタイミングで、ドットクロックDclkの位相をホールドし、それにより得られる記録用クロックを用いてデータD3の記録開始位置からのデータD3の記録を行う。
データD3までの記録が完了した後は、<2>と示す記録動作を行う。すなわち、<1>の記録動作において記録を省略したデータ(この場合はデータD2及びデータD4)についての記録動作である。
具体的に、<2>の記録動作としては、先ずデータD2の記録開始位置の手前区間でのクロック生成用助走を行ってドットクロックDclkを生成し、その後、データD2の記録開始位置に到達したタイミングでドットクロックDclkの位相をホールドし、それにより得られる記録用クロックを用いてデータD2の記録開始位置からのデータD2の記録を行う。そして、当該データD2の記録が完了した後、データD3の記録区間内でクロック生成用助走を行い、データD4の記録開始位置に到達したタイミングで、ドットクロックDclkの位相をホールドし、それにより得られる記録用クロックを用いてデータD4の記録開始位置からのデータD4の記録を行う。
これにより、記録を行うべきとされたデータD1〜データD4の全てが記録されたことになる。
このように、当該変形例としての記録手法では、1記録単位分のデータの記録をデータD1から1つずつ順番に行うものとはせず、1つおきに行う(1つおきに省略する)ようにすることで、記録を省略した区間でのクロック生成用助走を行うようにしている。これによれば、図6の手法で必要とされていた、1記録単位分の記録終了ごとのシーク動作を不要とすることができ、結果、記録時間の大幅な短縮化が図られる。
具体的に、図6の手法によると、記録指示された一連のデータの記録に要するシーク回数は、当該一連のデータ中に含まれる1記録単位分のデータの個数と同数となるが、上記変形例としての記録手法によれば、記録指示された一連のデータの記録に要するシーク回数は2回で済むものとなる。
また、これまでの説明では、本技術がニアフィールド方式による記録再生を行う場合に適用される場合を例示したが、本技術は、ニアフィールド方式に限らず光記録再生一般に広く好適に適用可能なものである。
またこれまでの説明では、極小記録担体の形状が円柱状とされる場合を例示したが、極小記録担体の形状は例えば球面状等の他の形状とすることもできる。
また、これまでの説明では、ハイパーレンズ部L2bの全体的な形状を略半球状(半球に満たない形状)とする場合を例示したが、例えば半球状などの他の形状とすることもできる。
また、SIL部L2aとして、超半球形状を有するソリッドイマージョンレンズを用いる場合を例示したが、半球形状を有するソリッドイマージョンレンズを用いることもできる。
また、これまでの説明では、光記録媒体をディスク形状とする場合において、トラックTrをスパイラル状に形成する場合を例示したが、トラックTrは同心円状に形成することもできる。
また本技術は、以下に示す構成とすることも可能である。
(1)
光照射に応じた変調により記録状態が保持される極小記録担体がウォブリング配列されたトラックが、当該トラックの長手方向とは直交する方向であるトラッキング方向に複数隣接して配列されるように形成されていると共に、上記極小記録担体の形成部分と非形成部分とが、上記極小記録担体の記録/非記録の双方の状態において反射率差を有するように構成されている
光記録媒体。
(2)
ディスク状の外形形状を有し、上記トラックがスパイラル状又は同心円状に形成されている上記(1)に記載の光記録媒体。
(3)
矩形状の外形形状を有し、上記トラックが縞状に形成されている上記(1)に記載の光記録媒体。
(4)
光照射に応じた変調により記録状態が保持される極小記録担体がウォブリング配列されたトラックが、当該トラックの長手方向とは直交する方向であるトラッキング方向に複数隣接して配列されるように形成されていると共に、上記極小記録担体の形成部分と非形成部分とが、上記極小記録担体の記録/非記録の双方の状態において反射率差を有するように構成されている光記録媒体に対し、記録を行う記録装置であって、
対物レンズを介して上記光記録媒体に記録光及び再生光を照射可能に構成されていると共に、上記光記録媒体からの反射光を受光するように構成された光照射・受光部と、
上記光照射・受光部により得られる受光信号に基づき、上記光照射・受光部による光照射により上記光記録媒体に形成される光スポットの上記トラックに対する上記トラッキング方向における位置誤差を表すトラッキングエラー信号を生成し、当該トラッキングエラー信号に基づき上記対物レンズの上記トラッキング方向における位置を制御するトラッキングサーボ制御部と、
上記受光信号に基づき、上記トラックのウォブリング周波数の変調により記録されたアドレス情報を検出するアドレス情報検出部と、
上記受光信号に基づき、上記極小記録担体の形成周期に同期したクロックを生成するクロック生成部と、
上記トラック上における記録対象とされた区間の手前区間において上記光照射・受光部に上記再生光を照射させ、それに伴い上記クロック生成部で生成される上記クロックの位相をホールドさせて記録用クロックを得、当該記録用クロックに従ったタイミングで上記記録対象とされた区間内の上記極小記録担体に対する記録が行われるように制御する制御部と
を備える記録装置。
(5)
上記光照射・受光部により上記光記録媒体上に形成される光スポットが上記光記録媒体上を相対的に移動するように上記光記録媒体又は上記光照射・受光部を駆動する相対移動駆動部と、
上記受光信号に基づいて上記トラックのウォブリング周波数を検出して、上記光スポットの相対移動速度情報を得る相対速度検出部と、
上記相対速度検出部が検出した上記相対移動速度情報に基づき、上記相対移動駆動部を制御する速度制御部とをさらに備える
上記(4)に記載の記録装置。
(6)
上記対物レンズの開口数が1より大とされてニアフィールド方式による記録を行う上記(4)又は(5)に記載の記録装置。
(7)
上記光照射・受光部は、
上記記録光及び上記再生光とは波長の異なる異波長光を上記対物レンズを介して上記光記録媒体に照射可能に構成され、且つ上記記録光及び上記再生光とは別途に上記異波長光についての反射光を受光するように構成されており、
上記光照射・受光部により得られる上記異波長光についての受光信号に基づき、上記対物レンズの対物面と上記光記録媒体の記録面との間の距離としてのギャップ長のエラーを表すギャップ長エラー信号を生成するギャップ長エラー信号生成部と、
上記ギャップ長エラー信号に基づき上記ギャップ長を制御するギャップ長制御部と
をさらに備える上記(6)に記載の記録装置。
(8)
上記対物レンズには、
誘電率が負である第1の薄膜と誘電率が正である第2の薄膜とが交互に積層されて成るハイパーレンズ部が形成されており、
上記光照射・受光部は、
上記記録光、上記再生光、及び上記異波長光を上記ハイパーレンズ部を介して上記光記録媒体に照射するように構成されている
上記(7)に記載の記録装置。
(9)
ランレングスリミッテッド符号化されていない状態のデータの1ビットをそれぞれ1つの上記極小記録担体に記録する
上記(4)〜(8)に記載の記録装置。
(10)
上記光記録媒体に対する記録データとして、1画素分のデータが赤,緑,青の画素値で構成された画像データが順次供給され、1画素分の赤,緑,青の画素値を上記トラックの長手方向に隣接して記録する
上記(9)に記載の記録装置。
D 光ディスク、DT ドット、Tr トラック、Rc 記録膜、Rf 反射膜、OL 対物レンズ、L2b ハイパーレンズ、1 録再用レーザ、2,15 コリメーションレンズ、3,16 偏光ビームスプリッタ、4 エキスパンダ、5 固定レンズ、6 可動レンズ、7 レンズ駆動部、8,17 1/4波長板、9 ダイクロイックプリズム、10 トラッキング方向アクチュエータ、11 光軸方向アクチュエータ、12,18 集光レンズ、13 録再光用受光部、14 ギャップサーボ用レーザ、19 ギャップサーボ用受光部、30 スピンドルモータ、31,60-1,60-2 I/V変換部、32 ギャップ長サーボ回路、33,44 ハイパスフィルタ、34,36,45,47 サーボフィルタ、35,46,63 ローパスフィルタ、37 第1光軸方向ドライバ、38 第2光軸方向ドライバ、39 引込制御部、40 スライド移送・偏芯追従機構、41 面振れ追従機構、42 信号生成回路、43 トラッキングサーボ回路、48 第1トラッキングドライバ、49 第2トラッキングドライバ、50 アドレスデコーダ、51,74 分周器、52 速度制御部、53 PLL回路、54 記録処理部、55 レーザドライバ、56 2値化処理部、57 コントローラ、61,72 加算部、62 減算部、64 A/D変換器、65 バンドパスフィルタ、66,70 2値化回路、71 エッジ位相比較器、73 NCO、75 位相比較器、80 ANDゲート回路、81 2軸アクチュエータ、82 ドライバ、C カード型光記録媒体

Claims (11)

  1. 光照射に応じた変調により記録状態が保持される極小記録担体がウォブリング配列されたトラックが、当該トラックの長手方向とは直交する方向であるトラッキング方向に複数隣接して配列されるように形成されていると共に、上記極小記録担体の形成部分と非形成部分とが、上記極小記録担体の記録/非記録の双方の状態において反射率差を有するように構成されている
    光記録媒体。
  2. ディスク状の外形形状を有し、上記トラックがスパイラル状又は同心円状に形成されている請求項1に記載の光記録媒体。
  3. 矩形状の外形形状を有し、上記トラックが縞状に形成されている請求項1に記載の光記録媒体。
  4. 光照射に応じた変調により記録状態が保持される極小記録担体がウォブリング配列されたトラックが、当該トラックの長手方向とは直交する方向であるトラッキング方向に複数隣接して配列されるように形成されていると共に、上記極小記録担体の形成部分と非形成部分とが、上記極小記録担体の記録/非記録の双方の状態において反射率差を有するように構成されている光記録媒体に対し、記録を行う記録装置であって、
    対物レンズを介して上記光記録媒体に記録光及び再生光を照射可能に構成されていると共に、上記光記録媒体からの反射光を受光するように構成された光照射・受光部と、
    上記光照射・受光部により得られる受光信号に基づき、上記光照射・受光部による光照射により上記光記録媒体に形成される光スポットの上記トラックに対する上記トラッキング方向における位置誤差を表すトラッキングエラー信号を生成し、当該トラッキングエラー信号に基づき上記対物レンズの上記トラッキング方向における位置を制御するトラッキングサーボ制御部と、
    上記受光信号に基づき、上記トラックのウォブリング周波数の変調により記録されたアドレス情報を検出するアドレス情報検出部と、
    上記受光信号に基づき、上記極小記録担体の形成周期に同期したクロックを生成するクロック生成部と、
    上記トラック上における記録対象とされた区間の手前区間において上記光照射・受光部に上記再生光を照射させ、それに伴い上記クロック生成部で生成される上記クロックの位相をホールドさせて記録用クロックを得、当該記録用クロックに従ったタイミングで上記記録対象とされた区間内の上記極小記録担体に対する記録が行われるように制御する制御部と
    を備える記録装置。
  5. 上記光照射・受光部により上記光記録媒体上に形成される光スポットが上記光記録媒体上を相対的に移動するように上記光記録媒体又は上記光照射・受光部を駆動する相対移動駆動部と、
    上記受光信号に基づいて上記トラックのウォブリング周波数を検出して、上記光スポットの相対移動速度情報を得る相対速度検出部と、
    上記相対速度検出部が検出した上記相対移動速度情報に基づき、上記相対移動駆動部を制御する速度制御部とをさらに備える
    請求項4に記載の記録装置。
  6. 上記対物レンズの開口数が1より大とされてニアフィールド方式による記録を行う請求項4に記載の記録装置。
  7. 上記光照射・受光部は、
    上記記録光及び上記再生光とは波長の異なる異波長光を上記対物レンズを介して上記光記録媒体に照射可能に構成され、且つ上記記録光及び上記再生光とは別途に上記異波長光についての反射光を受光するように構成されており、
    上記光照射・受光部により得られる上記異波長光についての受光信号に基づき、上記対物レンズの対物面と上記光記録媒体の記録面との間の距離としてのギャップ長のエラーを表すギャップ長エラー信号を生成するギャップ長エラー信号生成部と、
    上記ギャップ長エラー信号に基づき上記ギャップ長を制御するギャップ長制御部と
    をさらに備える請求項6に記載の記録装置。
  8. 上記対物レンズには、
    誘電率が負である第1の薄膜と誘電率が正である第2の薄膜とが交互に積層されて成るハイパーレンズ部が形成されており、
    上記光照射・受光部は、
    上記記録光、上記再生光、及び上記異波長光を上記ハイパーレンズ部を介して上記光記録媒体に照射するように構成されている
    請求項7に記載の記録装置。
  9. ランレングスリミッテッド符号化されていない状態のデータの1ビットをそれぞれ1つの上記極小記録担体に記録する
    請求項4に記載の記録装置。
  10. 上記光記録媒体に対する記録データとして、1画素分のデータが赤,緑,青の画素値で構成された画像データが順次供給され、1画素分の赤,緑,青の画素値を上記トラックの長手方向に隣接して記録する
    請求項9に記載の記録装置。
  11. 光照射に応じた変調により記録状態が保持される極小記録担体がウォブリング配列されたトラックが、当該トラックの長手方向とは直交する方向であるトラッキング方向に複数隣接して配列されるように形成されていると共に、上記極小記録担体の形成部分と非形成部分とが、上記極小記録担体の記録/非記録の双方の状態において反射率差を有するように構成されている光記録媒体に対し、記録を行う記録方法であって、
    対物レンズを介して上記光記録媒体に記録光及び再生光を照射可能に構成されていると共に、上記光記録媒体からの反射光を受光するように構成された光照射・受光部により得られる受光信号に基づき、上記光照射・受光部による光照射により上記光記録媒体に形成される光スポットの上記トラックに対する上記トラッキング方向における位置誤差を表すトラッキングエラー信号を生成し、当該トラッキングエラー信号に基づき上記対物レンズの上記トラッキング方向における位置を制御するトラッキングサーボ制御手順と、
    上記受光信号に基づき、上記トラックのウォブリング周波数の変調により記録されたアドレス情報を検出するアドレス情報検出手順と、
    上記受光信号に基づき、上記極小記録担体の形成周期に同期したクロックを生成するクロック生成手順と、
    上記トラック上における記録対象とされた区間の手前区間において上記光照射・受光部に上記再生光を照射させ、それに伴い上記クロック生成手順により生成される上記クロックの位相をホールドさせて記録用クロックを得、当該記録用クロックに従ったタイミングで上記記録対象とされた区間内の上記極小記録担体に対する記録が行われるように制御する制御手順と
    を有する記録方法。
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