JP2013062247A - アノードガス再循環を改善した燃料電池システム及び燃料電池システムを運転する方法 - Google Patents

アノードガス再循環を改善した燃料電池システム及び燃料電池システムを運転する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】脱水に関して改善されたアノードガス再循環特性を有する燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池システムであって、アノード(3)及びカソード(4)を備え、アノード(3)とカソード(4)との間に電解質(5)が配置されている燃料電池(2)と、アノード排ガスを再循環させるためのアノード回路(7)と、アノード回路(7)から水を除去するための少なくとも1つの水セパレータ(11)とを備え、除去すべき水の量が、選択すべきO/C比に基づいて調節可能であるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システム及び燃料電池システムを運転する方法に関する。本発明は、特にアノードガス再循環が脱水に関して改善された燃料電池システムに係る。
電流及び熱を提供する際の二酸化炭素排出を低減させる可能性のため、コージェネレーション(Kraft−Waerme−Kupplung)は、エネルギ市場においてますます重要な役割を果たしている。その際、特にセラミック製のセルあるいは例えば650℃〜1000℃の高温で運転可能な固体酸化物形燃料電池(SOFC)に基づく燃料電池システムは、その高い電気的な効率及び大抵の場合長い寿命のために特別な関心が持たれている。
例えば固体酸化物形燃料電池は、大抵の場合、理論的に可能な値を下回る燃焼ガス利用度(Brenngasnutzungsgrad)で運転される。例えば、約65〜70%の値が達成される。したがって、燃焼ガスあるいはアノードガスの一部は、反応することなく、未使用のままアノード排ガスとしてアノード出口から再び流出する。
例えば燃料電池の燃焼ガス利用及び効率を高めるために、例えばアノードガスのために、アノード室の出口から流出したアノード排ガスをアノードガス回路内で再びアノード室の入口に戻し案内することが好ましい場合がある。その際、アノード排ガス中に含まれる水を例えば水分離器の使用によりアノード排ガスから除去することが好ましい場合がある。
下記特許文献1において、燃料電池システムを運転する方法が公知である。この種の方法では、アノード室とカソード室とを備える高分子電解質形燃料電池が運転される。その際、アノード室は、アノード排ガスの回路案内が実現されているアノード回路内に配置されている。こうして、アノード室の領域から流出した未使用のガスは、アノード室内に戻し案内可能である。再循環管路の領域には、水分離器が設けられている。水分離器において、燃料電池の運転中に形成される液状の水が、アノード回路から集められる。
下記特許文献2において、アノード反応物を処理する方法及び燃料電池システムのためのアノード水分離器が公知である。特許文献2は、アノード排ガスから凝縮水が水分離器により除去可能であることを開示している。その際、水分離器は、複数のバッフルプレートを有していることができる。バッフルプレートに沿って処理流が流れる。その際、バッフルプレートは、処理流を妨げる。これにより、凝縮した水は、バッフルプレートに集まり、処理流から除去可能である。
下記特許文献3において、固体電解質形燃料電池から流出する排ガスの少なくとも一部を、再生熱交換器及び凝縮器を介して燃料電池アノード入口に戻し案内する固体電解質形燃料電池発電システムが公知である。凝縮器は、特に冷却水によって冷却され、凝縮した水を排ガス流から除去するために役立つ。温度の調節により、凝縮する水の体積は、調節可能である。
DE102009036197A1号 DE102010009004A1号 DE69917117T2号
本発明の課題は、脱水に関して改善されたアノードガス再循環特性を有する燃料電池システムを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明に係る燃料電池システムでは、
‐アノード及びカソードを備え、アノードとカソードとの間に電解質が配置されている燃料電池と、
‐アノード排ガスを再循環させるためのアノード回路と、
‐アノード回路から水を除去するための少なくとも1つの水セパレータと、
を備え、
‐除去すべき水の量が、選択すべきO/C比に基づいて調節可能であるようにした。
好ましい態様において、燃料電池システムは、水セパレータの少なくとも一部を温度調整するための温度調整手段を備える。
好ましい態様において、燃料電池システムは、並列接続されている2つの水セパレータを備える。
好ましい態様において、燃料電池システムは、水セパレータをカソードガスにより温度調整するために、カソードガス供給ラインのバイパス案内部を備える。
好ましい態様において、燃料電池システムは、アノード回路に水セパレータの下流及びアノード入口の上流において熱的に結合される、アノード排ガスを温度調整、特に加熱するための温度調整手段を備える。
好ましい態様において、燃料電池システムは、水セパレータの上流及び/又は下流においてアノード回路内に配置される、アノード排ガス中の水含有量を求める少なくとも1つのセンサを備える。
好ましい態様において、燃料電池システムは、アノードガスを処理するための改質器を備える。
さらに上記課題を解決するために、本発明に係る燃料電池システムを運転する方法では、
‐アノードガスをアノードに導き、
‐カソードガスをカソードに導き、
‐アノード排ガスの少なくとも一部をアノードに再循環させ、
‐アノード排ガス中に含まれる水の少なくとも一部を水セパレータにより分離し、分離する水の量を、選択すべきO/C比に基づいて調節する、
という方法ステップを備えるようにした。
好ましい態様において、O/C比を0.5以上、特に1.6以上、例えば1.8以上、例えば1.8以上2.0以下に調節する。
好ましい態様において、分離する水の量を、水セパレータの温度調整により調節する。
本発明は、燃料電池システムであって、
‐アノード及びカソードを備え、アノードとカソードとの間に電解質が配置されている燃料電池と、
‐アノード排ガスを再循環させるためのアノード回路と、
‐アノード回路から水を除去するための少なくとも1つの水セパレータと、
を備え、
‐除去すべき水の量が、選択すべきO/C比に基づいて調節可能である、
燃料電池システムを対象とする。
これにより、本発明に係る燃料電池システムは、中央のユニットとして燃料電池を有している。燃料電池は、その構成に関して限定されておらず、アノードあるいはカソードの種類及び材料に関して、電解質の種類及び材料に関して、かつアノードガス及びカソードガスに関して自由に選択可能であってよい。例えば燃料電池は、固体酸化物形燃料電池であってよい。この場合、アノードとカソードとの間には、電解質が配置されている。これにより、アノードはカソードから、電解質によって少なくとも部分的に分離可能である。アノードが電解質によってカソードから分離可能であるとは、本発明においては、特に、分離が例えば電気的な性質にすぎず、アノードとカソードとの間のイオン伝導性の接続は、燃料電池の機能性に基づいて引き続き存在し得ることを意味していることができる。
さらに燃料電池システムは、アノード回路を有している。アノード回路により、アノード排ガスを再循環させ、再びアノードに供給することができる。これにより、燃料電池の燃焼ガス利用を適当に改善することができる。燃焼ガス利用度あるいは燃料電池の燃焼ガス利用FUは、特に次のように規定することができる:
Figure 2013062247
ここで、
Figure 2013062247
は、電流に比例する、電解質を通る酸素イオンモル流量を、
Figure 2013062247
は、反応相手の量に依存する、理論的に可能な酸素イオンモル流量を規定していることができる。換言すれば、燃焼ガス利用は、電流に変換される燃料の、供給される燃料に対する比として規定することもできる。スタックあるいは燃料電池積層体に関する燃焼ガス利用(FUstack)では、積層体が観察され、システム全体に関する燃焼ガス利用(FUsystem)では、システム全体が観察される。アノード再循環時、両者は異なる値をとり、再循環率rと次の関係にある:
Figure 2013062247
さらに、その他の損失機構、例えば電気化学的損失及びオーム損失を考慮して、効率を推定することができる。
さらに、燃焼ガス利用の改善の他、アノードガス再循環により、材料、特に機能ガスを節約することができる。このことは、燃料電池の運転を特に安価にする。その際、当業者にとって、すべてのアノード排ガスが戻し案内のために使用される必要がないことは自明である。むしろ、アノード排ガスの適当な一部を再度アノードに供給することができる。アノード排ガスの残りの部分は、燃料電池システムから除去可能である。戻し案内されるアノード排ガスの部分は、例えば、新鮮なアノードガスと適当に混合させてもよい。
これにより、アノード排ガスの再循環により、総燃焼ガス利用、ひいては総効率を向上させることができる。しかし、再循環の増加に伴うネルンスト電圧の減少が、この効果に反作用する場合がある。これは、出発原料に加えて、反応生成物も再度アノードに供給され得るからである。これにより、生成ガスの分圧上昇がアノードにおいて生じ、発電にネガティブな影響を及ぼす場合がある。
この効果に対抗すべく、例えば水をアノード排ガスから除去することができる。このために燃料電池システムは、アノード回路から水を除去するための少なくとも1つの水セパレータを有している。水の除去は、アノードにおける水の生成とは無関係に、アノードガス中の反応成分の濃度を高め、これにより、やはり燃焼ガス利用を高めることができる。水セパレータは、その構成あるいは効率に関して、基本的に自由に選択可能である。例えば、水セパレータは、凝縮効果をベースとしたものであってよい。水セパレータは、例えばアノード回路内の再循環管路内に配置されていてよく、例えばアノード出口の下流、しかし、場合によっては存在する、アノード排ガスと新鮮なアノードガスとを混合させる混合ユニットの上流に配置されていてよい。
さらに本発明に係る燃料電池システムでは、除去すべき水の量が、選択すべきO/C比に基づいて調節可能である。O/C比は、総体積流量を用いて求めることができる。詳しくは、例えば、まずアノード回路内の総体積流量を測定し、再循環されるガスの組成、供給される燃料の量及び組成並びに電流についてのデータにより、O/C比を算出することができる。その際、O/C比は、水の除去により所望の通りに調節可能である。その際、相応のガスの組成は、例えばセンサ、例えば炭素センサ又は水センサを介して求めることが可能である。さらに、新鮮なアノードガスのデータ及び燃料電池の特性データにより、アノード室から流出するガス混合物を算出することができる。
換言すると、水分離後、あるいは水セパレータの下流において、所望のO/C比がアノード排ガス中に成立することができる。O/C比は、特に、相応のガス中の炭素に対する酸素の比である。特にO/C比が0.5以上、例えば約1.6以上、例えば1.8以上であるとき、燃料電池あるいは改質器内の部分における炭素沈着(Verkokung)の可能性は排除可能である。
これにより、本発明により、改質器又は燃料電池若しくはこれらの部分の活性の機能面の減少又は詰まりを回避することができる。このことは、寿命を延長する。さらに、一定の電流時及び一定の温度時の燃料電池の理論的に損失のないネルンスト電圧(Nernst−Spannung)は、直接、燃料電池の相応のガス入口におけるO/C比に依存している。したがって、炭素沈着をこれにより明らかに減少させるか、又はそれどころか完全に排除するために、分離する水の量は、選択すべきO/C比に関して調節可能である。O/C比は、≧0.5、特に≧1.6、例えば≧1.8である。その際、当業者にとって、正確に調節すべきO/C比が特に、システム内あるいはアノード排ガス内の相応の温度に依存する場合があることは明らかである。
さらに、一態様の枠内で、燃料電池システムは、水セパレータの少なくとも一部を温度調整するための温度調整手段を備えていてもよい。これにより、除去すべき水の量は、例えば水セパレータの温度を調節することにより調節可能であることができる。有利には、水セパレータは、温度調整手段に熱的に結合されていてよい。温度調整手段と水セパレータとは、1つの共通の構成部材を形成してもよい。例えば、水セパレータの少なくとも一部、特に表面の温度は、適当に調節可能である。本発明の意味での表面は、特に、アノード排ガスと接触する面であってよい。したがって、水セパレータ全体が温度調整される必要はない。本態様では、アノード排ガスと接触する面だけの温度調節で十分な場合がある。その際、アノード排ガスが大抵の場合高温であることを利用できる。それというのも、特に、冷却された水セパレータあるいは水セパレータの冷却された表面により、水が凝縮液としてアノード排ガスから除去可能であるからである。その際、水セパレータあるいはアノード排ガスは、特に効果的な脱水を実現するために、ほぼ露点下に冷却可能である。こうして、特に簡単に、水セパレータの適当な温度調整により、除去すべき水の量を調節することが可能である。その際、温度調整あるいは水セパレータの温度の調節は、アノードガス中の水含有量の特に正確な調節に至らしめることができる。水をアノード回路から分離することにより、再循環率の上昇に伴う燃料電池のネルンスト電圧の低下を軽減し、それどころか完全に阻止することができる。
温度調整手段として、水セパレータあるいは特にその表面を規定通りに温度調整あるいは特に冷却可能なあらゆる素子が利用可能である。例えば、水セパレータあるいはその表面を温度調整するための温度調整ユニット、例えば冷却ユニットが設けられていてよい。
これにより、本態様において、アノード再循環を行う燃料電池システム内の電気的な総効率ηnettoを、その際にシステム又は個々のシステムコンポーネントを損傷させたり、その機能に対して有害な影響を及ぼしたりすることなく、向上させることが可能になる。正味総効率は、正味総効率(電気的)と熱的な効率との和として規定することができる(ηnet=ηnet,el+ηtherm)。
別の態様の枠内で、燃料電池システムは、並列接続されている2つの水セパレータを備えていてもよい。これにより、燃料電池の全運転時間中、アノード回路の所望の脱水の実施可能性を保証することができる。このことは、その際、水セパレータの潜在的な負荷状態又はアノード回路のパージプロセスの潜在的な負荷状態に依存しない。例えば、水セパレータ又はその水貯蔵容器の負荷が限界に達するか、又はこの状態に近づくと、弁制御を介して第2の水セパレータに切り換えることができる。その後、脱水運転は、所望の通りに継続可能である一方、第1の水セパレータは、再生される。本態様において、水セパレータは、好ましくは適当に制御可能である。つまり、アノード排ガスは、脱水を規定通りに所望の水セパレータにより実施できるように、通流可能である。このために、水セパレータは、例えばそれぞれ1つのガス管路に接続可能である。並列接続されたガス管路は、例えば弁により制御されて、アノード排ガスの通流に関して選択可能である。
別の態様の枠内で、燃料電池システムは、水セパレータをカソードガスにより温度調整するために、カソードガス供給ラインのバイパス案内部を備えていてもよい。本態様は、水セパレータの温度調整あるいは特に冷却の特に簡単な態様である。本態様において、通常では低温のカソードガス流が温度調整手段として機能する。これにより、付加的な温度調整ユニットは省略可能である。カソードガス流を完全にか、又は部分的に熱的に水セパレータに結合し、かつこれによりアノード排ガスの冷却あるいは温度調整を行うために、適当なバイパス案内部を設けるだけでよい。バイパス案内部等のガス案内部は、冷却を適度にあるいは適時に実施することができるように、例えば弁により制御可能である。こうして、本態様においても、水セパレータの温度調整あるいは特に冷却を所定の度合で行うことを、特に保証することができる。アノード排ガスの水含有量は、やはり特に正確に調節可能である。
別の態様の枠内で、燃料電池システムは、アノード回路に水セパレータの下流及びアノード入口の上流において熱的に結合される、アノード排ガスを温度調整、特に加熱するための温度調整手段を備えていてもよい。これにより、本態様においては、水セパレータの下流においてアノード排ガスの温度が下がって、引き続きアノード排ガス内に存在する水の凝縮が生じてしまうことが、特に確実に防止可能である。こうして、意図しない形で凝縮した水が、アノードガスの特性を悪化させないこと、あるいは燃料電池の燃焼ガス利用を低下させないことを保証することができる。温度調整装置は、例えば、自体公知の加熱装置であってよい。さらに燃料電池自体が、温度調整手段として働いてもよい。この場合、アノード排ガスを燃料電池の排熱により水セパレータの下流及び燃料電池の上流において温度調整あるいは加熱するために、燃料電池と特にアノード再循環管路との間に適当な熱的な結合を設けることが可能である。アノード排ガスを温度調整するための温度調整手段は、水セパレータを温度調整するための温度調整手段と同じ温度調整手段であっても、別の温度調整手段であってもよい。
別の態様の枠内で、燃料電池システムは、水セパレータの上流及び/又は下流においてアノード回路内に配置される、アノード排ガス中の水含有量を求める少なくとも1つのセンサを備えていてもよい。本態様においては、特に簡単に、水セパレータの機能が制御及び/又は検査可能である。水セパレータの上流に存在するセンサが設けられている場合、アノード排ガスの水含有量を求め、これにより、脱水の所望の度合を調節することができる。水セパレータの下流に存在するセンサが設けられている場合、水含有量が例えばもはや目標値に一致していないとき、水分離の度合を、特に水セパレータの温度の変更によって調整することができる。
別の態様の枠内で、燃料電池システムは、アノードガスを処理するための改質器を備えていてもよい。本態様は、特に、天然ガスを燃焼ガスとして作動する燃料電池の使用にとって有利である。この燃料電池では、場合によっては、天然ガス中に含まれる炭化水素化合物が、例えば高温形燃料電池のアノードにおいて反応可能でないか、又は特定条件下でのみ反応可能である場合がある。しかし、炭化水素化合物は、改質反応により例えば水素と一酸化炭素に変換可能である。その際、この種の改質は、触媒作用を有するアノード表面での反応の他、特に、アノード入口の手前に配置される改質器あるいはプレリフォーマ内で進行可能である。その際、改質反応は、水を必要とする。水は、電流が流れているときは、確かにアノードにおいて形成可能であるものの、初期設定のために、供給される燃焼ガスに付加的に混合されてもよい。したがって、特に天然ガスをベースとする燃料電池のために、所定の水含有量が有利である。その際、水量は、出力損失及び効率損失を最小化するために、可及的低く維持可能である。その際、水は、アノード燃焼ガスに、例えばアノード再循環の枠内でのアノード排ガスの一部の戻し案内により供給可能である。
さらに本発明の対象は、燃料電池システムを運転する方法であって、
‐アノードガスをアノードに導き、
‐カソードガスをカソードに導き、
‐アノード排ガスの少なくとも一部をアノードに再循環させ、
‐アノード排ガス中に含まれる水の少なくとも一部を水セパレータにより分離し、分離する水の量を、選択すべきO/C比に基づいて調節する、
という方法ステップを備える、燃料電池システムを運転する方法である。
これにより、本発明の意味で、まずアノードガスをアノードに、特にアノード室内に導き、これに対して、カソードガスをカソードに、特にカソード室内に導く。その際、アノード室あるいはカソード室は、特に、アノードあるいはカソードを少なくとも部分的に包囲する室であってよい。この室は、好ましくはハウジングにより画成されていてよい。
効率及び燃焼ガス利用を向上させるため、アノードガスの少なくとも一部をアノードに、ひいては特にアノード室内に再循環させる。再循環は、特に、再循環管路によって実現可能である。再循環管路は、アノード回路の一部であってよい。その際、アノード排ガスの一部又はすべてを再循環させることができる。その際、アノード回路中に含まれる水は、やはり特に再循環管路内で、水セパレータにより分離可能である。
その際、分離する水の量は、選択すべきO/C比に基づいて調節可能である。換言すれば、例えば水セパレータの温度は、水分離後あるいは水セパレータの下流で所望のO/C比がアノード排ガス中に成立するように調節可能である。その際、O/C比は、特に酸素の炭素に対する比、あるいは相応のガス中の分子レベルの酸素原子の炭素原子に対する比である。特にO/C比が≧1.8であるとき、燃料電池あるいは改質器内の部分の炭素沈着の可能性は排除可能である。こうして、活性の機能面の減少又は改質器若しくは燃料電池又はこれらの部分の詰まりは回避可能である。このことは、寿命を延ばす。さらに、電流一定時及び温度一定時の、燃料電池の理論的に損失のないネルンスト電圧は、燃料電池の相応のガス入口におけるO/C比に直接依存している。したがって、炭素沈着をこれにより明らかに軽減するために、又はそれどころか完全に排除するために、分離する水の量は、例えば選択すべきO/C比に関連させて調節可能である。O/C比は、0.5以上、特に1.6以上、例えば1.8以上、例えば1.8以上2.0以下である。その際、当業者にとって、正確に調節すべきO/C比が温度に依存していることは自明である。
さらに、分離する水の量は、本発明の一態様において、水セパレータの適当な温度調整、特に加熱により調節可能である。その際、一態様では、水セパレータの、アノード排ガスと接触する面のみが温度調整可能あるいは冷却可能である。
本発明に係る方法により、本発明に係る燃料電池システムに関して詳細に説明したように、燃料電池システムの運転が、特にアノード回路内の脱水に関して改善される。
本発明によれば、アノードガスの再循環により、燃料電池システムの脱水に関して改善される。以下に、本発明の対象の別の利点及び有利な態様を図面に示し、説明する。その際、図面が例示的な性質を有するのみで、本発明を何らかの形態に限定することを意図したものではない点に留意されたい。
本発明に係る燃料電池システムの一実施の形態の概略図である。 本発明に係る燃料電池システムの使用の効果を示す例示的なグラフである。 O/C比に対する再循環の影響を示す例示的なグラフである。 O/C比と燃料電池の電圧との間の関係を示す例示的なグラフである。
図1は、本発明に係る燃料電池システム1の一実施の形態の概略図である。この種の燃料電池システム1は、例えば定置型又は可動型の燃料電池システムとして使用可能である。例えば本発明に係る燃料電池システム1は、自動車において使用可能である。特に好ましい採算性は、20kWを超えるシステムにおいて達成される。
本発明に係る燃料電池システム1は、燃料電池2、例えば固体酸化物形燃料電池を有している。燃料電池2は、アノード3とカソード4とを有している。アノード3とカソード4との間には、電解質5が配置されている。さらに燃料電池システム1は、好ましくは、電気的なエネルギを取り出すための電気的な端子6を有している。唯一の燃料電池2が設けられていてもよいし、燃料電池積層体を形成する複数の燃料電池2が設けられていてもよい。
さらに燃料電池システム1は、アノード排ガスを再循環させるためのアノード回路7を有している。アノード回路7は、例えば1つの再循環管路8を有していることができ、再循環管路8は、燃料電池2の外部においてアノード出口9をアノード入口10に流動接続している。さらに燃料電池システム1は、アノード回路7内、例えば再循環管路8内に、アノード回路7あるいはアノード排ガスから水を除去するための少なくとも1つの水セパレータ11を有している。さらに燃料電池システム1は、水セパレータ11の少なくとも一部を温度調整するための温度調整手段を有していてよい。この場合、水セパレータ11は、温度調整手段に熱的に結合されていてよい。温度調整手段あるいは水セパレータ11の温度を調節することにより、除去すべき水の量は、調節可能である。温度調整手段は、例えば熱交換器12であってよい。水セパレータ11の構成次第で、水セパレータ11は、燃料電池システム1から出る水を排出するための出口13を有していてよい。さらに、除去する水の量は、選択すべきO/C比に基づいて調節可能であることができる。
一実施の形態において、燃料電池システム1は、並列接続されている2つの水セパレータ11を有していてよい。水セパレータの並列接続は、図1には示していないが、場合によっては有利な場合がある。
さらにアノード回路7内には、適当な圧送装置14、例えば送風機、圧縮機又はポンプ、及び熱交換器15が設けられていてよい。さらに燃料電池システム1は、所望の使用される燃焼ガスに基づいて、改質反応を実施するためかつアノードガスを処理するための改質器16を有していてよい。
さらに燃料電池システム1は、アノードガス源17、例えば天然ガス源を有していてよい。アノードガス源17は、アノード入口10に流動接続されている。例えばアノードガス源17は、アノードガス管路18を介してアノード回路7あるいは再循環管路8に接続可能である。好ましくはアノードガスは、熱交換器15及び/又は改質器16を貫流可能である。アノードガス管路18内には、例えば脱硫装置19及び適当な圧送装置20、例えば送風機、圧縮機又はポンプが設けられていてよい。さらに水供給装置が設けられていてよい。水供給装置は、例えばアノードガス管路18内に配置されていてよい。水は、浄化され脱イオン化された状態でアノードガスに供給可能である。このために水供給装置は、例えば蒸発器であってよい。蒸発器のための加熱源として、純粋な例としてではあるが、電気的な加熱や、例えばシステム内で発生する熱、例えば燃料電池2の排熱の利用が考えられる。
さらに燃料電池システム1は、カソードガス源21を有している。カソードガス源21は、例えば空気源、例えば周囲空気を有しているか、又は空気源、例えば周囲空気であってよい。カソードガスは、例えば適当な圧送装置23、例えば送風機、圧縮機又はポンプによりカソードガス供給ライン24に圧送可能である。さらにバイパス案内部25が設けられていてよい。バイパス案内部25は、水セパレータ11に、例えば熱交換器12あるいは温度調整手段を介して熱的に結合可能である。こうして水セパレータ11は、カソードガスによって温度調整可能である。この場合は、例えばカソードガスあるいは熱交換器12が、温度調整手段として機能することができる。バイパス案内部25の通流量を規定し、これにより例えば水セパレータ11の冷却を調節するために、例えばカソードガス供給ライン24及び/又はバイパス案内部25内に適当な弁26が設けられていてよい。
さらにカソードガス供給ライン24は、燃料電池2のカソード入口27に接続されている。カソードガス供給ライン24内には、単数又は複数の熱交換器28,29が配置されていてよい。これらの熱交換器28,29により、例えばカソードガスの予熱及び同様に排ガスの冷却が実現可能である。これにより、熱損失を低く維持することができ、このことは、必要な燃料電池温度の維持を容易にする。さらに、過度に高い排ガス温度により材料に課される負荷は、低減可能である。
カソード出口30に接続されるカソード出口管路31は、例えば熱交換器15,28を介してアフターバーナー32に接続可能である。アフターバーナー32により、例えば排ガス中に含まれる一酸化炭素(CO)は、二酸化炭素(CO)に酸化可能である。これにより、有毒な排ガスの排出は、軽減可能であるか、又は完全に阻止可能である。その後、カソード出口管路31は、アフターバーナー32の下流において排ガス管路37に接続可能である。排ガス管路37は、特に熱交換器29を介して出口33に接続可能である。出口33の上流には、別の熱交換器34が設けられていてよい。熱交換器34は、ヒータ35に接続されている。これにより、例えば燃料電池システム1の排熱が利用可能である。例えば熱交換器34によって、システム次第では、排ガスを例えば約300〜400℃から約50〜100℃まで、場合によっては凝縮水分離を伴って、冷却し、これによりエネルギを加熱回路に供給して再利用することができる。
さらにアノード回路7は、管路36を介してアフターバーナー32に接続可能である。管路36を通してアノード回路7から除去可能なアノード排ガスは、下流において、排ガス管路37を介して出口33に接続可能である。
さらに燃料電池システム1は、水セパレータ11の下流かつアノード入口10の上流においてアノード回路7に熱的に結合される、水セパレータ11の下流でアノード排ガスを温度調整、特に加熱するための温度調整手段を有していてよい。この温度調整手段は、例えば熱交換器15であってよい。
さらに燃料電池システム1は、水をアノード回路7から自動的に分離するためあるいは燃料電池システム1を自動的に運転するための図示しない処理ユニットを有していてよい。本態様においては、燃料電池システム1の運転が特に有利に実施可能である。詳しくは、処理ユニットは、例えばアノード回路7の脱水時の、場合によっては起こり得るエラーに即応することができ、条件が変わっても、燃料電池システム1が長時間にわたって所望通り作動することを保証することができる。さらに、エラーが修正できないときには、例えば機能を終了させるか、又はアラームを作動させることができる。その結果、燃料電池システム1の要素は、損傷を受けないか、又は燃料電子システム1の安全上危険な出力低下の可能性は、排除され得る。
その際、特に脱水を監視するために、例えば、水セパレータ11の前後の水含有量及び例えばアノード排ガスに混合すべき新鮮なアノードガス内の水含有量を求める複数の水センサが、確実かつ持続的にアノードガスの適当な水含有量を調節するために設けられていてよい。
燃料電池システム1を運転する適当な方法は、以下の方法ステップ、すなわち:
‐アノードガスをアノード3に導き、
‐カソードガスをカソード4に導き、
‐アノード排ガスの少なくとも一部をアノード3に再循環させ、
‐アノード排ガス中に含まれる水の少なくとも一部を水セパレータ11により分離し、除去する水の量を、選択すべきO/C比に基づいて調節する、
という方法ステップを有している。
その際、特に自動化された方法において、燃料電池システム1は、水セパレータ11の下流においてアノード回路7内に配置される、アノード排ガス中の水含有量を求めるための図示しないセンサを、水含有量を所望通り低減させるために有していてよい。択一的又は付加的に、図示しないセンサが、水セパレータ11の上流に、脱水の適当な度合を求めるために設けられていてよい。
図2は、燃料電池2を運転する本発明に係る方法の効果を示す概略的なグラフである。図2では、750℃、70%の燃焼ガス利用(FUstack)で作動する燃料電池2が使用されている。
図2に示したグラフには、脱水ありの場合(U0entw.,線A)及び脱水なしの場合(U0norm,線B)の燃料電池2の算出されたネルンスト電圧、並びに総燃焼ガス利用(FUsystem,線C)が、再循環度rに関して記載されている。再循環度rは、特に、再循環されるアノード排ガスと、燃料電池システム1から除去され、これにより再循環に供給されないアノード排ガスの比により規定することができる。
総燃焼ガス利用(FUsystem)が再循環度rの上昇に伴いやはり上昇することが認められる。しかしながら、総燃焼ガス利用(FUsystem)とは異なり、電圧(U0norm)及び(U0entw.)は、再循環度の上昇に伴い低下する。しかし、この効果は、本発明に係る方法が使用されることによって、例えば約0.5の再循環率r以降、明らかに軽減され得る。このことは、脱水されるシステムのセル電圧(U0entw.)を示す線Aに現れている。したがって、本発明により、セル電圧の降下は、アノード排ガスの調節すべきO/C比、本例では1.8のO/C比に応じた脱水によって、明らかに軽減され得る。
図2で見て、再循環率がr=0.7であるとき、可能な電圧上昇、ひいては燃焼ガス利用の上昇は約2.5%である。詳しくは、効率は電圧に比例する。電圧は、線Bから線Aに、約921mVから945mVに上昇する。このことは、2.5%の上昇に相当する。
さらに、右側の目盛りは、線C(FUsystem)を量定する。燃焼ガス利用FUstackが一定である時、燃焼ガス利用FUsystemは、rに依存している:
Figure 2013062247
図2には、例えば再循環度rがr=0.7であり、スタックに関する燃焼ガス利用FUstackが一定の70%であるときの、システムの総燃焼ガス利用FUsystemは、約89%であることが看取可能である。
最大の再循環率は、再循環ポンプの性能と、再循環の増加に伴う流動速度の上昇に起因した圧力状況とに基づいて決定可能である。
横座標には、線B及び線Cのために、再循環率rの代わりに、1.25〜2.5の範囲のO/C比をとってもよい。O/C比は、生成物COの含有量がさらに上昇するので、引き続き低下する。その際、線Bは、水が取り出されない場合の推移を示している。
図3は、燃料電池2を運転する本発明に係る方法の枠内でのO/C比に対する再循環の影響を示す概略的なグラフである。図3では、750℃、70%の燃焼ガス利用FUstackで作動する燃料電池2が使用されている。
図3には、再循環率rが上昇すると、O/C比が、脱水なしの場合、やはり上昇することが看取可能である。O/C比に基づくアノードガスの脱水により、この効果に対して効果的に反作用することができる。これにより、燃料電池システム1内での炭素沈着は、回避可能であり、燃料電池システム1の性能は、維持可能である。
図4は、調節すべきO/C比に基づいて燃料電池2の電圧も低下し得ることを示している。詳しくは、燃料電池2の電圧は、電気的な出力と総効率とに比例し得る。その際、図4のグラフ中の線Aは、O/C比に基づく電圧の推移を示しており、これに対して、線Bは、O/C比が1.8であるときの電圧の推移により除した、O/C比に基づく電圧の推移を示している。
線Aは、再循環運転中の750℃のスタック温度、FUstack=70%の燃焼ガス利用時のネルンスト電圧の推移を、O/C比に関して示している。これにより、入力データを与えると、ネルンスト電圧を算出することができる。ネルンスト電圧は、左側の目盛りに表示されている。
さらに右側の目盛りにより、どのようにネルンスト電圧、ひいては効率が、O/C比の上昇とともに、特に再循環率rに比例して、低下するかが求められる。例えば、O/C比が約2.13であるとき、ネルンスト電圧は、O/C比=1.8のときの電圧と比較して1%悪化する。しかし、効率は、燃焼ガス利用FUgesamtがrの増加とともに上昇するので、1%も下がらない:
Figure 2013062247
これにより、図4に示す電圧の推移は、質的にO/C比に関する総効率及び出力の推移に相当する。本発明により、その際、特にアノード回路内の脱水に関して、特に1.8以上2.0以下の範囲内にあるO/C比を調節することが好ましい場合があることが判明した。
図4では、やはり、750℃、70%の燃焼ガス利用FUstackで作動する燃料電池2が使用されている。
本発明により、再循環率r、O/C比及び燃焼ガス利用(FU)の間に次の関係があることが判明した:
O/C比は、
Figure 2013062247
として規定されている。ここで、φan,feedは、長鎖分子なしのアノード入口における物質流量(Stoffstrom)を指している。
システムの燃焼ガス利用FUsystemは、その際、次のように規定されている:
Figure 2013062247
ここで、
Figure 2013062247
は、電解質中のイオン物質流量(電流に比例)を、
Figure 2013062247
は、供給される燃焼ガス中の炭素原子モル流量を、
Figure 2013062247
は、供給される燃焼ガス中の水素分子モル流量を意味している。
燃料電池2の所定の燃焼ガス利用FUstack時の、システムの燃焼ガス利用FUsystemは、次のように規定することができる:
Figure 2013062247
したがって、所定のFUstack時のアノード入口における比は、
Figure 2013062247
であることができる。
1 燃料電池システム、 2 燃料電池、 3 アノード、 4 カソード、 5 電解質、 6 電気的な端子、 7 アノード回路、 8 再循環管路、 9 アノード出口、 10 アノード入口、 11 水セパレータ、 12 熱交換器、 13 出口、 14 圧送装置、 15 熱交換器、 16 改質器、 17 アノードガス源、 18 アノードガス管路、 19 脱硫装置、 20 圧送装置、 21 カソードガス源、 23 圧送装置、 24 カソードガス供給ライン、 25 バイパス案内部、 26 弁、 27 カソード入口、 28 熱交換器、 29 熱交換器、 30 カソード出口、 31 カソード出口管路、 32 アフターバーナー、 33 出口、 34 熱交換器、 35 ヒータ、 36 管路、 37 排ガス管路

Claims (10)

  1. 燃料電池システムであって、
    ‐アノード(3)及びカソード(4)を備え、該アノード(3)と該カソード(4)との間に電解質(5)が配置されている燃料電池(2)と、
    ‐アノード排ガスを再循環させるためのアノード回路(7)と、
    ‐前記アノード回路(7)から水を除去するための少なくとも1つの水セパレータ(11)と、
    を備え、
    ‐除去すべき水の量が、選択すべきO/C比に基づいて調節可能であることを特徴とする、燃料電池システム。
  2. 前記燃料電池システム(1)は、前記水セパレータ(11)の少なくとも一部を温度調整するための温度調整手段を備える、請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃料電池システム(1)は、並列接続されている2つの水セパレータ(11)を備える、請求項1又は2記載の燃料電池システム。
  4. 前記燃料電池システム(1)は、前記水セパレータ(11)をカソードガスにより温度調整するために、カソードガス供給ライン(24)のバイパス案内部(25)を備える、請求項1から3までのいずれか1項記載の燃料電池システム。
  5. 前記燃料電池システム(1)は、前記アノード回路(7)に前記水セパレータ(11)の下流及びアノード入口(10)の上流において熱的に結合される、前記アノード排ガスを温度調整、特に加熱するための温度調整手段を備える、請求項1から4までのいずれか1項記載の燃料電池システム。
  6. 前記燃料電池システム(1)は、前記水セパレータ(11)の上流及び/又は下流において前記アノード回路(7)内に配置される、前記アノード排ガス中の水含有量を求める少なくとも1つのセンサを備える、請求項1から5までのいずれか1項記載の燃料電池システム。
  7. 前記燃料電池システム(1)は、アノードガスを処理するための改質器(16)を備える、請求項1から6までのいずれか1項記載の燃料電池システム。
  8. 燃料電池システム(1)を運転する方法であって、
    ‐アノードガスをアノード(3)に導き、
    ‐カソードガスをカソード(4)に導き、
    ‐アノード排ガスの少なくとも一部を前記アノード(3)に再循環させ、
    ‐前記アノード排ガス中に含まれる水の少なくとも一部を水セパレータ(11)により分離し、分離する水の量を、選択すべきO/C比に基づいて調節する、
    という方法ステップを備えることを特徴とする、燃料電池システムを運転する方法。
  9. O/C比を0.5以上、特に1.6以上、例えば1.8以上、例えば1.8以上2.0以下に調節する、請求項8記載の方法。
  10. 前記分離する水の量を、前記水セパレータ(11)の温度調整により調節する、請求項8又は9記載の方法。
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