JP2013058328A - コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】コネクタハウジングのキャビティ内に端子金具を挿入する際に端子金具の挿入抵抗が大きくなるのを防止する。
【解決手段】コネクタハウジング10のキャビティ11の内壁には、端子金具60の挿入方向に突出する片持ち状のランス12が撓み変形可能に形成されている。ランス12には、端子金具60がキャビティ11内に挿入される過程で、本体部61と摺動する摺動面20が形成されている。ランス12の摺動面20は、本体部61と摺動し始める際に、本体部61に対して小さい接触角で先に接触する先行摺動面24と、本体部61に対して先行摺動面24より大きい接触角で先行摺動面24に遅れて接触する後行摺動面27とからなる。
【選択図】図1
【解決手段】コネクタハウジング10のキャビティ11の内壁には、端子金具60の挿入方向に突出する片持ち状のランス12が撓み変形可能に形成されている。ランス12には、端子金具60がキャビティ11内に挿入される過程で、本体部61と摺動する摺動面20が形成されている。ランス12の摺動面20は、本体部61と摺動し始める際に、本体部61に対して小さい接触角で先に接触する先行摺動面24と、本体部61に対して先行摺動面24より大きい接触角で先行摺動面24に遅れて接触する後行摺動面27とからなる。
【選択図】図1
Description
本発明は、コネクタに関する。
従来のコネクタが特許文献1に開示されている。このものは、筒状の本体部を有する端子金具と、端子金具が挿入されるキャビティを有するコネクタハウジングとを備えている。コネクタハウジングのキャビティの内壁には、前方に突出する片持ち状のランスが撓み変形可能に形成されている。ランスの後面には、端子金具がキャビティ内に挿入される過程で本体部と摺動する傾斜面が形成されている。キャビティ内に正規挿入された端子金具は、ランスによって弾性的に係止されるようになっている。
ところで、上記従来のコネクタの場合、ランスの傾斜面が本体部と接触し始める際に、本体部に対するランスの接触角が比較的大きいため、端子金具の挿入抵抗が大きくなり、作業負担も大きいという問題がある。また、ランスの全長が比較的短いため、傾斜面がランスの撓み支点となる根元側から離間する距離も短くなり、これも挿入抵抗が大きくなる一因となっている。この点に鑑み、例えば、ランスの全長を長くすると、キャビティの全長も長くなり、コネクタハウジングの大型化を招く懸念がある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、コネクタハウジングのキャビティ内に端子金具を挿入する際に、端子金具の挿入抵抗が大きくなるのを防止することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、筒状の本体部を有する端子金具と、前記端子金具が挿入されるキャビティを有し、かつ前記キャビティの内壁に、前記端子金具の挿入方向に突出する片持ち状のランスが形成されているコネクタハウジングとを備え、前記端子金具が前記キャビティ内に挿入される過程では、前記本体部が前記ランスの摺動面を摺動して、前記ランスが撓み変形させられ、前記端子金具が前記キャビティ内に正規挿入されると、前記ランスが弾性復帰して前記本体部に係止可能に配置されるコネクタであって、前記ランスの摺動面は、前記本体部と摺動し始める際に、前記本体部に対して小さい接触角で先に接触する先行摺動面と、前記本体部に対して前記先行摺動面より大きい接触角で前記先行摺動面に遅れて接触する後行摺動面とからなるところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記先行摺動面は、前記端子金具の挿入方向に対して小さい傾斜角で傾斜し、前記後行摺動面は、前記端子金具の挿入方向に対して前記先行摺動面より大きい傾斜角で傾斜しているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載のものにおいて、前記本体部には、前記ランスの前記摺動面と摺動する摺動受け面が形成され、前記摺動受け面は、前記先行摺動面と摺動し、前記端子金具の挿入方向に対して大きい傾斜角で傾斜する先行摺動受け面と、前記後行摺動面と摺動し、前記端子金具の挿入方向に対して前記先行摺動受け面より小さい傾斜角で傾斜する後行摺動受け面とからなるところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のものにおいて、前記本体部には、前記端子金具が前記キャビティ内に正逆反転姿勢で挿入されるのを規制し、前記キャビティへの挿入過程では前記キャビティに連通して形成された案内溝内に進入して前記端子金具の挿入動作を案内するスタビライザが突出して形成され、前記先行摺動面が前記スタビライザと摺動可能に形成されているところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
コネクタハウジングのキャビティ内に端子金具が挿入されると、ランスの先行摺動面が本体部と小さい接触角で接触してランスが撓み変形させられるため、この段階で端子金具の挿入抵抗が大きく上昇することはない。また、この段階でランスが撓み変形させられ、ランスの根元と後行摺動面との間における端子金具の挿入方向に沿った見かけ上の直線距離が長くなるため、その後、後行摺動面が本体部と接触したときに、本体部に対する後行摺動面の接触角が大きいという事情があっても、端子金具の挿入抵抗が格別大きくなることはない。したがって、ランスの全長を長くしなくとも、端子金具の挿入抵抗が大きくなるのを防止することができる。
コネクタハウジングのキャビティ内に端子金具が挿入されると、ランスの先行摺動面が本体部と小さい接触角で接触してランスが撓み変形させられるため、この段階で端子金具の挿入抵抗が大きく上昇することはない。また、この段階でランスが撓み変形させられ、ランスの根元と後行摺動面との間における端子金具の挿入方向に沿った見かけ上の直線距離が長くなるため、その後、後行摺動面が本体部と接触したときに、本体部に対する後行摺動面の接触角が大きいという事情があっても、端子金具の挿入抵抗が格別大きくなることはない。したがって、ランスの全長を長くしなくとも、端子金具の挿入抵抗が大きくなるのを防止することができる。
<請求項2の発明>
後行摺動面が先行摺動面より大きい傾斜角で傾斜しているため、本体部が後行摺動面を摺動するときに、ランスが所定の撓み量で大きく撓み変形させられる。したがって、本体部に対するランスの係止力が減退するのが回避される。
後行摺動面が先行摺動面より大きい傾斜角で傾斜しているため、本体部が後行摺動面を摺動するときに、ランスが所定の撓み量で大きく撓み変形させられる。したがって、本体部に対するランスの係止力が減退するのが回避される。
<請求項3の発明>
本体部の先行摺動受け面が、先行摺動面と摺動し、端子金具の挿入方向に対して大きい傾斜角で傾斜し、本体部の後行摺動受け面が、後行摺動面と摺動し、端子金具に対して先行摺動受け面より小さい傾斜角で傾斜するため、本体部に対するランスの接触角が摺動面のみならず摺動受け面でも調整させられ、摺動面の形状の自由度が高められる。
本体部の先行摺動受け面が、先行摺動面と摺動し、端子金具の挿入方向に対して大きい傾斜角で傾斜し、本体部の後行摺動受け面が、後行摺動面と摺動し、端子金具に対して先行摺動受け面より小さい傾斜角で傾斜するため、本体部に対するランスの接触角が摺動面のみならず摺動受け面でも調整させられ、摺動面の形状の自由度が高められる。
<請求項4の発明>
本体部にスタビライザが突出して形成され、このスタビライザにランスの先行摺動面が摺動するものの、先行摺動面の本体部に対する接触角は小さいため、端子金具の挿入抵抗が格別大きくなることはない。
本体部にスタビライザが突出して形成され、このスタビライザにランスの先行摺動面が摺動するものの、先行摺動面の本体部に対する接触角は小さいため、端子金具の挿入抵抗が格別大きくなることはない。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図9によって説明する。本実施形態に係るコネクタは、コネクタハウジング10と、コネクタハウジング10に収容される端子金具60とを備えている。
本発明の実施形態1を図1ないし図9によって説明する。本実施形態に係るコネクタは、コネクタハウジング10と、コネクタハウジング10に収容される端子金具60とを備えている。
コネクタハウジング10は合成樹脂製であって、全体としてブロック状をなし、図示しない相手コネクタハウジングに嵌合可能とされている。図1に示すように、コネクタハウジング10内には、キャビティ11が前後方向に貫通して形成されている。コネクタハウジング10のキャビティ11の内壁下面には、前方へ突出する片持ち状のランス12が形成されている。ランス12はキャビティ11に連結される根元部13(後端部)を支点として上下方向に撓み変形可能とされている。端子金具60のキャビティ11内には後方から端子金具60が挿入され、正規挿入された端子金具60はランス12によって弾性的に抜け止めされるようになっている。なお、ランス12の具体的構造については後に詳述する。
端子金具60は導電性の金属板を曲げ加工等して一体に成形され、本体部61と本体部61の後方に連なる図示しないバレル部とを有している。バレル部は図示しない電線の端末部に圧着により接続されている。
図8及び図9に示すように、本体部61は、前後方向に細長いほぼ角筒状の形態をなし、両コネクタハウジングの嵌合に伴い、内部に、相手コネクタハウジングに装着された図示しない相手端子金具が挿入されて接続される。
図8及び図9に示すように、本体部61は、前後方向に細長いほぼ角筒状の形態をなし、両コネクタハウジングの嵌合に伴い、内部に、相手コネクタハウジングに装着された図示しない相手端子金具が挿入されて接続される。
本体部61は、基壁62と、基壁62と対向する対向壁63と、基壁62及び対向壁63の双方の幅方向両端に連なる左右一対の側壁64とからなる。本体部61における基壁62及び両側壁64の後端には、ランス12が係止可能な係止受け面65がほぼ垂直に切り立って形成されている。両側壁64のうち幅方向一側の側壁64には、基壁62の幅方向一端部に外側から重ねられるスタビライザ66が折り曲げ形成されている。スタビライザ66は、基壁62の幅方向一端部から外側に突出する形態とされ、本体部61の全長に亘って形成されている。
本体部61の前端における開口縁部の外周側には、傾斜面67が形成されている。傾斜面67は、本体部61の開口縁部の外周側を全周に亘って面取りしてなり、スタビライザ66の前端部を含めて形成されている。
基壁62及びスタビライザ66に形成された傾斜面67には、ランス12の摺動面20(後述する)と摺動可能な摺動受け面68が形成されている。このうち、基壁62の前端部に形成された摺動受け面68は、ランス12の後行摺動面27(後述する)に摺動可能な後行摺動受け面71とされ、前後方向(キャビティ11への端子金具60の挿入方向)に対して比較的小さい傾斜角で傾斜する形態とされている。これに対し、スタビライザ66の前端部に形成された摺動受け面68は、ランス12の先行摺動面24(後述する)に摺動可能な先行摺動受け面72とされ、前後方向に対して後行摺動受け面71より大きい傾斜角で傾斜する形態とされている。この場合、先行摺動受け面72の傾斜角は、両側壁64及び対向壁63の前端部に形成された傾斜面67の傾斜角とほぼ同じとされている。
コネクタハウジング10のキャビティ11の内壁のうちランス12が突成されている下面には、図1に示すように、スタビライザ66が進入可能な案内溝14が、キャビティ11に連通して形成されている。案内溝14は、前後方向に延出してコネクタハウジング10の後面に開口するとともに、ランス12の根元部13に連なる形態とされている。また、案内溝14は、図7に示すように、キャビティ11の下面の幅方向中央部を挟んだ幅方向一側に凹み形成され、キャビティ11の下面の幅方向他側と高さ方向に段付き状に連なっている。
さて、ランス12は、図5に示すように、キャビティ11の内壁下面から前方へほぼ真直ぐ延出するランス本体15と、ランス本体15の上面に突出して形成された係止突部16とからなる。ランス本体15の下方には、隣接するキャビティ11との間に、撓み空間17が前方に開口して形成されている。ランス本体15の下面(撓み空間17に臨む面)の前後方向中央部には段差18が形成され、ランス本体15の下面のうち段差18を境とする前方領域19は、後方領域21より一段高い位置に配置されるようになっている。ランス本体15の下面の前方領域19には、ランス12の撓み動作を規制する図示しないリテーナが係止可能とされている。
係止突部16の上面には、端子金具60の本体部61と摺動可能な摺動面20が形成されている。そして、係止突部16は、ランス本体15の幅方向中央部を挟んだ両側に高さ方向に段違いで配置される先行摺動部22及び後行摺動部23を有している。先行摺動部22は、案内溝14と前後方向に同軸で連なる幅方向一側に配置され(図7を参照)、後行摺動部23より低背とされている。
先行摺動部22は、ランス12が自然状態にあるときに、ランス12の根元部13から前方へ向けて次第に上り勾配となるよう前後方向と交差する方向に傾斜する先行摺動面24と、先行摺動面24の前端から下方へ向けてやや後退して配置されるオーバハング状の先行係止面25とを有している。先行係止面25の下端からランス12の上面前端に至るまでの領域には、ランス12が自然状態にあるときに、前後方向に沿ってほぼ水平に配置される一側先端面26が形成されている。
後行摺動部23は、ランス12が自然状態にあるときに、先行摺動面24より前方の位置から前方へ次第に上り勾配となるよう前後方向と交差する方向に傾斜する後行摺動面27と、後行摺動面27の前端から前方へほぼ真直ぐ水平に配置される後行摺動端面28と、後行摺動端面28の前端から下方へ向けてやや後退して配置される後行係止面29とを有している。後行係止面29の下端からランス12の上面前端に至るまでの領域には、ランス12が自然状態にあるときに、前後方向に沿ってほぼ水平に配置される他側先端面31が形成されている。
上記において、先行摺動面24、後行摺動面27、及び後行摺動端面28によって摺動面20が構成されている。
上記において、先行摺動面24、後行摺動面27、及び後行摺動端面28によって摺動面20が構成されている。
後行係止面29は、先行係止面25とほぼ同じ前後位置に配置され、前後方向に関して先行係止面25と段差なく連続して配置されている。また、他側先端面31は、一側先端面26より上位に位置し、一側先端面26と高さ方向に段付き状に連なっている。
前後方向に対する後行摺動面27の傾斜角は、先行摺動面24の傾斜角より大きくされている。そして、図6に示すように、後行摺動面27の前端(後行係止面29の頂端)及び後行摺動端面28の上端面は、先行摺動面24の前端(先行係止面25の頂端)より上位に位置し、先行摺動面24と高さ方向に段付き状に連なっている。端的には、後行摺動面27は、前後方向に関して先行摺動面24の途中部位と対応する位置に配置され、先行摺動面24より前後長が短くされている。なお、前後方向に対する後行摺動面27の傾斜角は後行摺動受け面71の傾斜角より大きく、前後方向に対する先行摺動面24の傾斜角は後行摺動受け面71の傾斜角より大きくされている。
次に、本実施形態に係るコネクタの作用を説明する。
コネクタハウジング10のキャビティ11内に後方から電線付きの端子金具60を挿入する。この場合、仮に、端子金具60が上下反転した姿勢をとっていると、スタビライザ66がキャビティ11の後端開口縁に当接して案内溝14内に進入することができず、それ以上の端子金具60の挿入動作が停止される。したがって、端子金具60がキャビティ11内に正逆反転した姿勢で挿入されるのが防止される。また、端子金具60が正規の挿入姿勢でキャビティ11内に挿入されると、スタビライザ66が案内溝14の溝面を摺動して、端子金具60の挿入動作が前後方向に円滑に案内される。
コネクタハウジング10のキャビティ11内に後方から電線付きの端子金具60を挿入する。この場合、仮に、端子金具60が上下反転した姿勢をとっていると、スタビライザ66がキャビティ11の後端開口縁に当接して案内溝14内に進入することができず、それ以上の端子金具60の挿入動作が停止される。したがって、端子金具60がキャビティ11内に正逆反転した姿勢で挿入されるのが防止される。また、端子金具60が正規の挿入姿勢でキャビティ11内に挿入されると、スタビライザ66が案内溝14の溝面を摺動して、端子金具60の挿入動作が前後方向に円滑に案内される。
挿入の過程では、本体部61の摺動受け面68がランス12の摺動面に接触し、ランス12が撓み空間17側に撓み変形させられる。この場合、図1に示すように、まずランス12の先行摺動面24に本体部61の先行摺動受け面72が接触し、ランス12がその根元部13を支点として下方へ傾倒させられる。ランス12の先行摺動面24が本体部61の先行摺動受け面72に接触したとき、本体部61の先行摺動受け面72に対する先行摺動面24の接触角(前後方向に対する先行摺動面24の傾斜角から先行摺動受け面72の傾斜角を減じた角度)は充分に小さくされている。したがって、この段階で端子金具60の挿入抵抗が急激に上昇することはない。そして、このようにランス12の先行摺動面24に本体部61の先行摺動受け面72が摺動し始め、ランス12が少し下方へ傾倒した段階では、未だランス12の後行摺動面27に本体部61の後行摺動受け面71が届かず、後行摺動面27には後行摺動受け面71が接触していない。
端子金具60の挿入動作が進むと、ランス12が大きく傾倒して、ランス12の根元部13と後行摺動面27との間における前後方向に沿った見かけ上の直線距離が長くなり、この状態で、図2に示すように、ランス12の後行摺動面27に本体部61の後行摺動受け面71が接触し始める。ランス12の後行摺動面27が本体部61の後行摺動受け面71に接触したとき、本体部61の後行摺動受け面71に対する後行摺動面27の接触角(前後方向に対する後行摺動面27の傾斜角から後行摺動受け面71の傾斜角を減じた角度)は、先行摺動受け面72に対する先行摺動面24の接触角より大きいものの、ランス12が傾倒している分、自然状態のときより小さくなる。したがって、この段階で端子金具60の挿入抵抗が格別大きくなることはない。
さらに端子金具60の挿入動作が進むと、図3に示すように、ランス12の後行摺動面27に本体部61の後行摺動受け面71が摺動して頂部側へ移行し、ランス12がより大きく傾倒するとともに、ランス12の先行摺動面24から本体部61の先行摺動受け面72が離間する。その後、ランス12の後行摺動面27に本体部61の後行摺動受け面71が摺動する。こうして端子金具60がキャビティ11内に正規挿入されると、図4に示すように、ランス12が弾性的に復帰し、本体部61の係止受け面65に後方から先行係止面25及び後行係止面29がほぼ同時に係止可能に配置される。これにより、端子金具60がキャビティ11内に抜け止め状態で保持されることになる。
以上説明したように、本実施形態によれば、コネクタハウジング10のキャビティ11内に端子金具60が挿入される過程で、ランス12の先行摺動面24が本体部61と比較的小さい接触角で接触してランス12が撓み変形させられるため、この段階で、端子金具60の挿入抵抗が急上昇することはなく、また、ランス12の根元部13と後行摺動面27との間における前後方向に沿った直線距離が見かけ上長くなるため、その後、後行摺動面27が本体部61に接触したときにも挿入抵抗が格別大きくなることはない。したがって、ランス12の前後長を長くしなくとも、端子金具60の挿入抵抗が大きくなるのを防止することができる。
また、後行摺動面27が先行摺動面24より大きい傾斜角で傾斜しているため、図3に示すように、本体部61が後行摺動面27を摺動するときに、ランス12が所定の撓み量で大きく撓み変形させられる。したがって、本体部61に対するランス12の係止力が減退するのが回避される。
さらに、本体部61の先行摺動受け面72が、先行摺動面24と摺動し、端子金具60の挿入方向に対して大きい傾斜角で傾斜し、本体部61の後行摺動受け面71が、後行摺動面27と摺動し、端子金具60に対して先行摺動受け面72より小さい傾斜角で傾斜するため、本体部61に対するランス12の接触角が摺動面20のみならず摺動受け面68でも調整させられ、摺動面20の形状の自由度が高められる。
さらにまた、本体部61にスタビライザ66が突出して形成され、このスタビライザ66にランス12の先行摺動面24が摺動するものの、本体部61に対する先行摺動面24の接触角は小さいため、端子金具60の挿入抵抗が格別大きくなることはない。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)本体部に対する後行摺動面の接触角が先行摺動面の接触角より大きいという条件を満たす限り、前後方向に関して、先行摺動面、後行摺動面、先行摺動受け面、及び後行摺動受け面が如何なる傾斜角を有していても構わない。
(2)本体部の摺動受け面は、先行摺動受け面及び後行摺動受け面の区別が無く連続する単一の面(斜面に限定されない)であってもよい。
(3)端子金具は、本体部の前端から雄タブを突成させた雄端子金具として構成されるものであってもよい。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)本体部に対する後行摺動面の接触角が先行摺動面の接触角より大きいという条件を満たす限り、前後方向に関して、先行摺動面、後行摺動面、先行摺動受け面、及び後行摺動受け面が如何なる傾斜角を有していても構わない。
(2)本体部の摺動受け面は、先行摺動受け面及び後行摺動受け面の区別が無く連続する単一の面(斜面に限定されない)であってもよい。
(3)端子金具は、本体部の前端から雄タブを突成させた雄端子金具として構成されるものであってもよい。
10…コネクタハウジング
11…キャビティ
12…ランス
14…案内溝
20…摺動面
24…先行摺動面
27…後行摺動面
60…端子金具
61…本体部
66…スタビライザ
68…摺動受け面
71…後行摺動受け面
72…先行摺動受け面
11…キャビティ
12…ランス
14…案内溝
20…摺動面
24…先行摺動面
27…後行摺動面
60…端子金具
61…本体部
66…スタビライザ
68…摺動受け面
71…後行摺動受け面
72…先行摺動受け面
Claims (4)
- 筒状の本体部を有する端子金具と、
前記端子金具が挿入されるキャビティを有し、かつ前記キャビティの内壁に、前記端子金具の挿入方向に突出する片持ち状のランスが形成されたコネクタハウジングとを備え、前記端子金具が前記キャビティ内に挿入される過程で、前記本体部が前記ランスの摺動面を摺動して、前記ランスが撓み変形させられ、前記端子金具が前記キャビティ内に正規挿入されると、前記ランスが弾性復帰して前記本体部に係止可能に配置されるコネクタであって、
前記摺動面は、前記本体部と摺動し始める際に、前記本体部に対して小さい接触角で先に接触する先行摺動面と、前記本体部に対して前記先行摺動面より大きい接触角で前記先行摺動面に遅れて接触する後行摺動面とからなることを特徴とするコネクタ。 - 前記先行摺動面は、前記端子金具の挿入方向に対して小さい傾斜角で傾斜し、前記後行摺動面は、前記端子金具の挿入方向に対して前記先行摺動面より大きい傾斜角で傾斜していることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
- 前記本体部には、前記ランスの前記摺動面と摺動する摺動受け面が形成され、前記摺動受け面は、前記先行摺動面に摺動され、前記端子金具の挿入方向に対して大きい傾斜角で傾斜する先行摺動受け面と、前記後行摺動面に摺動され、前記端子金具の挿入方向に対して前記先行摺動受け面より小さい傾斜角で傾斜する後行摺動受け面とからなることを特徴とする請求項1又は2記載のコネクタ。
- 前記本体部には、前記端子金具が前記キャビティ内に正逆反転姿勢で挿入されるのを規制し、前記キャビティへの挿入過程では前記キャビティに連通して形成された案内溝内に進入して前記端子金具の挿入動作を案内するスタビライザが突出して形成され、前記先行摺動面が前記スタビライザと摺動可能に形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載のコネクタ。
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Cited By (1)
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2011
- 2011-09-07 JP JP2011194866A patent/JP2013058328A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015170487A (ja) * | 2014-03-07 | 2015-09-28 | 矢崎総業株式会社 | コネクタ |
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