JP2013056618A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シフトアップ方向への変速中に駆動輪側に伝達されるトルクの瞬断をモータトルクにより適切に補償し、もってトルク抜けなどに起因する運転者の違和感を確実に防止して加速フィーリングを向上できるハイブリッド車両の制御装置を提供する。
【解決手段】シフトアップ方向への変速に伴うクラッチ切断によりエンジン7の前輪1側へのトルク伝達が一時的に中止されたとき、モータ3の運転によりモータトルクを前輪1側に伝達してトルク補償する。このときの補償トルクTを次変速段を介して伝達されるエンジントルクと略一致するように制御してトルク抜けを防止する。
【選択図】図3

Description

本発明はハイブリッド車両の制御装置に係り、詳しくはシフトアップ時のトルク伝達の瞬断に起因するトルク抜けを防止するハイブリッド車両の制御装置に関する。
近年、エンジン及びモータのトルクを任意に駆動輪側に伝達可能なハイブリッド車両が実用化されており、エンジン及びモータのレイアウト、変速機の種類などについて種々の形式の車両が存在している(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載された技術では、駆動輪に連結された変速機に対してクラッチを介してエンジンを連結する一方、変速機に対してモータを連結し、これらのエンジンやモータを動力源としてエンジン走行、モータ走行、エンジン・モータ走行を適宜行うようになっている。
ところで、周知のようにトルクコンバータ式の自動変速機ではトルクコンバータに滑りが生じ、CVTではシーブのクランプのために油圧発生を要し、それぞれ駆動ロスにより燃費悪化の要因になる。このため燃費を重要視した場合には、例えば、有段のマニュアル変速機をベースとして変速操作をアクチュエータで行うようにした変速機を搭載することが望ましい。
ところが、この種の変速機では構造上の要因で変速中にトルク伝達が一時的に中止されるため、エンジン走行時に変速機が変速されると、エンジントルクの瞬断が生じる。変速がシフトアップ方向になされたときには、このトルクの瞬断に起因して駆動輪トルクである車軸トルクが瞬間的に消失する所謂トルク抜けが生じ、加速フィーリングを悪化させてしまうという問題がある。
そこで、上記特許文献1の技術では、シフトアップ方向の変速中にモータを作動させて、瞬断したエンジントルクに代えてモータトルクを駆動輪側に伝達することによりトルク補償する対策を講じている。より具体的には、特許文献1の図5に示すように、変速のためにクラッチが切断されると(t1−t2間)、アクセル操作量、車速、現在の変速機のギヤ段などから求めた一定値でモータトルクを制御し(t2−t3間)、その後にクラッチを接続している(t4−t5間)。
特開2005−186740号公報
変速中のモータトルクは、瞬断したエンジントルクを適切に補償して変速中のトルク抜けなどの不具合を確実に防止可能なように制御する必要がある。ところが、特許文献1の技術では、アクセルペダル開度などから求めた一定値でモータトルクを制御しているため、エンジン走行を再開するときのエンジントルクとは全く関連なくモータトルクが設定されることになる。このため、変速中のモータトルクを適切に制御できず、結果としてトルク抜けなどに起因する運転者の違和感を防止しきれないという問題があった。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、シフトアップ方向への変速中に駆動輪側に伝達されるトルクの瞬断をモータトルクにより適切に補償し、もってトルク抜けなどに起因する運転者の違和感を確実に防止して加速フィーリングを向上することができるハイブリッド車両の制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、車両に搭載されるエンジンから出力された動力をクラッチを介して変速機へ伝達し、該変速機から車両の駆動輪に伝達する一方で、電動モータで駆動輪を駆動可能となるよう構成され、クラッチを接続してエンジンのトルクを変速機の所定の変速段を介して駆動輪に伝達し、該変速機を変速するときにはクラッチを切断すると共に、電動モータを作動してモータトルクを駆動輪に伝達するトルク補償制御を実行するモータアシスト制御手段を備えるハイブリッド車両の制御装置において、モータアシスト制御手段は、変速機の変速完了時に電動モータから駆動輪に伝達されるトルク量が、変速後の次変速段を介してエンジンから駆動輪に伝達されるトルク量と略等しくなるようにトルク量を決定し、該トルク量を駆動輪に伝達するものである。
請求項2の発明は、請求項1において、モータアシスト制御手段は、変速中のモータトルクを、変速開始時に次変速段を介して伝達されるトルクよりも所定値だけ高め、その後に低下させて変速完了時に次変速段を介して伝達されるトルクと略等しくなるトルク量を上記電動モータから上記駆動輪に伝達するものである。
請求項3の発明は、請求項2において、モータアシスト制御手段は、変速中のモータトルクを高めるための所定値は、高ギヤ側の変速段ほど小さな値に設定し、各変速段に対応する所定値に基づき変速中のモータトルクを制御するものである。
以上説明したように請求項1の発明のハイブリッド車両の制御装置によれば、変速機を変速するためにクラッチ切断により走行用動力源からのトルクの伝達が一時的に中止されたときに、モータを運転して走行用動力源のトルクに代えてモータトルクを駆動輪側に伝達すると共に、このときのモータトルクを変速後の次変速段を介して駆動輪側に伝達されるトルクと略等しくなるように制御する。
従って、変速中に次変速段を介して駆動輪側に伝達されるトルクが維持された状態でクラッチ接続に至るため、駆動輪のトルクは大きく落ち込むことなく走行用動力源による走行が再開されることになる。よって、トルク抜けなどに起因する運転者の違和感を確実に防止して加速フィーリングを向上することができる。
請求項2の発明のハイブリッド車両の制御装置によれば、請求項1に加えて、モータトルクを変速開始時には次変速段を介して伝達されるトルクよりも所定値だけ高め、その後に次第に低下させて変速完了時に次変速段を介して伝達されるトルクと略等しくなるように制御する。
変速時の駆動輪側に伝達されるトルクは、変速前の現変速段を介した値から変速後の次変速段を介した値までステップ的に低下するが、モータトルクが高トルク側から次変速段を介したトルクまで次第に低下することから、このときの駆動輪のトルクの急変を緩和して運転者の違和感を更に防止することができる。
請求項3の発明のハイブリッド車両の制御装置によれば、請求項2に加えて、変速中のモータトルクを高めるための所定値を高ギヤ側の変速段ほど小さな値に設定した。
高ギヤ側の変速段では運転者が不自然な駆動輪トルクの急変を感じ難くなるため弊害は発生せず、高ギヤ側の変速段でモータトルクを低減することにより電力消費を増加を抑制することができる。
本発明のハイブリッド車両の制御装置が適用された車両を示す全体構成図である。 第1実施形態のHEVECUが実行するトルク補償ルーチンを示すフローチャートである。 変速時のモータ補償トルクの制御状況を示すトルク特性図である。 同じく変速時のモータ補償トルクの制御状況を示すタイムチャートである。 第2実施形態のHEVECUが実行するトルク補償ルーチンを示すフローチャートである。 変速時のモータ補償トルクの制御状況を示すトルク特性図である。 同じく変速時のモータ補償トルクの制御状況を示すタイムチャートである。
[第1実施形態]
以下、本発明を具体化したハイブリッド車両の制御装置の第1実施形態を説明する。
図1は本発明のハイブリッド車両の制御装置が適用された車両を示す全体構成図である。
車両の前輪(駆動輪)1には差動装置2介してモータ3が連結され、モータ3のトルクが差動装置2から前輪1に伝達されるようになっている。また、モータ3には変速機4が連結され、変速機4にはクラッチ5を介してエンジン7(走行用動力源)が連結されている。クラッチ5の切断時にはエンジン7のトルクが遮断され、一方、クラッチ5の接続時にはエンジン7のトルクが変速機4の所定の変速段を介して差動装置2から前輪1に伝達されるようになっている。
上記変速機4は有段のマニュアル変速機をベースとして構成され、その変速操作が図示しないアクチュエータにより行われるようになっている。また、上記クラッチ5の断接操作も図示しないアクチュエータにより行われるようになっている。
このようなモータ3及びエンジン7の運転状態とクラッチ5の断接状態とに応じて、車両の走行モードが切り換えられる。例えばモータ走行では、クラッチ5を切断してエンジン7及び第1モータ6を停止させた上でモータ3を運転し、モータ3のトルクを前輪1に伝達して車両を走行させる。また、エンジン走行では、モータ3を停止させた上でクラッチ5を接続してエンジン7を運転し、エンジン7のトルクをクラッチ5及び変速機4を介して前輪1に伝達して車両を走行させる。また、モータ・エンジン走行では、モータ3を運転すると共にクラッチ5を接続してエンジン7を運転し、それらのトルクを前輪1に伝達して車両を走行させる。また、モータ3はジェネレータとしても機能し、車両減速時に前輪1側から逆駆動されて発電するようになっている。
モータ3にはインバータMCU11が接続され、MCU11は走行用バッテリ12からの直流電力を交流電力に変換して対応するモータ3に供給して運転させる一方、モータ3の発電時には、発電された交流電力を直流電力に変換して走行用バッテリ12に充電する。インバータMCU11は走行用バッテリ12のSOCを管理するバッテリECU13に接続され、このバッテリECU13を介してインバータMCU11はHEVECU14に接続されている。
また、エンジン7にはエンジンECU15が接続され、エンジンECU15はエンジン7の燃料噴射量や噴射時期などを制御してエンジン7を運転する。変速機4及びクラッチ5にはトランスミッションECU16が接続され、トランスミッションECU16は変速機4のアクチュエータを駆動して変速操作を行うと共に、その変速操作に連動してクラッチ5のアクチュエータを駆動して断接操作し、変速機4を自動変速機として機能させる。
これらのエンジンECU15及びトランスミッションECU16もHEVECU14に接続され、HEVECU14により各ECU13,15,16及びMCU11が統合制御される。これによりモータ3及びエンジン7の運転、変速機4の変速操作、クラッチ5の断接操作が連携して行われて、上記走行モードの切換などが実行される。
このような制御のためにHEVECU14には、車速Vを検出する車速センサ18、アクセル操作量θaccを検出するアクセルセンサ19、エンジン回転速度Neを検出するエンジン回転速度センサ20などの各種センサ類から検出情報が入力されると共に、バッテリECU13により算出される走行用バッテリ12のSOC情報が入力される。
HEVECU14は、アクセル操作量θaccや車速Vなどに基づき運転者の要求トルクを算出する一方、バッテリECU13からSOC情報を入力し、これら要求トルクやSOCに基づき走行モードを選択する。例えば、走行用バッテリ12のSOCが所定値以上で、且つ運転者の要求トルクが所定値未満のときには、モータ3のトルクのみで要求トルクを達成可能なため走行モードとしてモータ走行を選択する。また、例えばモータ走行中においてアクセル踏込みなどで要求トルクが所定値を上回るとモータ・エンジン走行を選択し、一方、SOCが極端に低下して正常なモータ作動が望めなくなると、エンジン走行を選択すると共に、モータ3をジェネレータとして機能させて走行用バッテリ12のSOC回復を図る。
以上のような走行モードの切換に際してHEVECU14は、モータ走行やエンジン走行では運転者の要求トルクからモータ3やエンジン7が出力すべきトルクを算出し、モータ・エンジン走行では要求トルクをモータ3側とエンジン7側とに分配してそれぞれのトルクを算出する。そして、算出結果に基づきHEVECU14から出力される指令に応じて、上記のようにインバータMCU11によるモータ3の運転、エンジンECU15によるエンジン7の運転が行われる。
一方、HEVECU14は、車両の走行中にアクセル操作量θacc及び車速Vに基づき所定の変速マップから変速機4の目標変速段を算出し、算出結果に基づきHEVECU14から出力される目標変速段に応じて、上記のようにトランスミッションECU16によるクラッチ5の断接操作及び変速機4の変速操作が行われる。
このような変速機4のシフトアップ方向への変速中には、変速機4の構造上、エンジン7のトルクが瞬断してトルク抜けが発生することから、特許文献1の技術ではエンジン走行中の変速時に、瞬断したトルクをモータトルクにより補償する対策を講じている。ところが、[発明が解決しようとする課題]で述べたように、アクセル操作量などからモータトルクを設定しているためモータトルクを適切に制御できず、トルク抜けなどの不具合を完全に防止できないという問題があった。
本発明者は、上記変速中のトルク抜けなどの不具合が、モータトルクからエンジントルクへの切換による駆動輪への伝達トルク(以下、車軸トルクという)の急変に起因していることに着目した。そこで、この知見の下に、本実施形態では車軸トルクの急変を防止すべく、変速中のモータトルクを変速後の次変速段を介したエンジントルクと略同等になるように制御する対策を講じており、以下、その詳細を説明する。
図2はHEVECU14が実行するトルク補償ルーチンを示すフローチャートであり、HEVECU14はエンジン走行の実行中に、当該ルーチンを所定の制御インターバルで実行している。
まず、ステップS2でクラッチ切断に伴ってシフトアップ方向の変速が開始されたか否かを判定する。判定がNo(否定)のときには一旦ルーチンを終了し、判定がYes(肯定)のときにはステップS4に移行する。ステップS4では変速が完了して次変速段によるエンジン走行を開始したときにエンジン7が出力すべきトルク(以下、要求トルクという)を算出する。その後、ステップS6で要求トルクをモータ3の補償トルクTとして設定し、続くステップS8でモータ3を運転して補償トルクT相当のトルクを出力させるようにインバータMCU11に指令する。
その後、ステップS10で変速が終了したか否かを判定し、判定がNoの間はステップS8の処理を繰り返し、判定がYesになるとルーチンを終了する。従って、変速中にはモータ3がステップS6で補償トルクTとして設定された一定のトルクを出力し続け、そのモータトルクがエンジントルクに代えて前輪1側に伝達される。
以上のHEVECU14のトルク補償ルーチンにより、変速時にはモータトルクが以下のように制御される。
図3は変速時のモータ補償トルクTの制御状況を示すトルク特性図、図4は同じく変速時のモータ補償トルクTの制御状況を示すタイムチャートである。なお、図3には、各変速段を介したエンジントルクにより発生する車軸トルク、及びモータ3を連続運転させたときに出力可能な最大トルクを示す定格最大トルクにより発生する車軸トルクが併記されている。
図4に示すように、エンジン走行中においてアクセル踏込みによりエンジン7のトルクが増加すると、変速機4の現変速段を介したトルク伝達により車軸トルクが増加し、それに伴って車両が加速してエンジン回転速度Ne及び車速Vが次第に上昇する。車速Vの上昇により変速マップ上でシフトアップ線を横切ると、クラッチ5が切断されて次変速段への変速が行われると共に、変速中にエンジントルクは現変速段による要求トルクから次変速段による要求トルクへとステップ的に切り換えられる。変速完了後にクラッチ5が接続されて次変速段を介したエンジン走行が再開され、以上の一連の制御が変速毎に繰り返される。
ここで、車両の走行状態に応じて変速タイミングは図中で左右に変位し、それに応じて変速後の次変速段の要求トルクもエンジン特性線に沿って増減する。図3では、最も次変速段の要求トルクが大のタイミングで変速が行われた場合を示し、このときの各変速段の要求トルクをモータ3が出力し得るように、各要求トルクに対してモータ3の定格最大トルク線を略一致させている。
但し、このようなモータ仕様の設定に限ることはなく、各要求トルクを定格最大トルク線が上回るようにモータ仕様を設定すれば、問題なく要求トルクを出力可能となる。また、モータ3による補償トルクTの発生は変速中のごく短時間に限られるため、運転時間を限定したときに出力可能な最大トルクを示す瞬時最大トルク線(定格最大トルクよりも高トルク側)が各変速段の要求トルクを上回っていれば、定格最大トルク線は各要求トルクを下回ってもよく、この場合でもモータ3は問題なく要求トルクを出力可能となる。
そして、このような変速中において、モータトルクは次変速段の要求トルクとして設定された一定の補償トルクTを維持するように制御される。図4では、特許文献1に記載された先行技術で発生するトルク抜けの発生状況を破線で示し、不適切な補償トルクにより前輪1の車軸トルクに一時的な落ち込みが生じていることが判る。本実施形態では、変速中に次変速段の要求トルク相当の補償トルクTが維持された状態でクラッチ接続に至るため、実線で示すように、車軸トルクを大きく落ち込ませることなくエンジン走行が再開されることになる。よって、トルク抜けなどに起因する運転者の違和感を確実に防止して加速フィーリングを向上することができる。
加えて、クラッチ接続時のモータトルクからエンジントルクへの受け渡しが略同一トルクで行われることは、係合ショックを生じることなく半クラッチ期間を短縮化できることを意味する。よって、変速の所要時間を短縮化して迅速な変速を実現でき、この要因も加速フィーリングの向上に貢献する。
[第2実施形態]
次に、本発明を具体化したハイブリッド車両の制御装置の第2実施形態を説明する。
本実施形態の基本的な構成は図1に示す第1実施形態と同様であり、相違点は、変速中のモータ3による補償トルクの制御にある。そこで、共通箇所は同一部材番号を付して説明を省略し、相違点を重点的に述べる。ここで、モータ3の仕様は第1実施形態と同様であり、図6のトルク特性図に示すように、変速タイミングに応じて次変速段の要求トルクが最も大のときであってもモータ3が対応可能なように、各要求トルクに対してモータ3の定格最大トルク線が略一致するようにモータ仕様が設定されている。
図5はHEVECU14が実行するトルク補償ルーチンを示すフローチャートである。ステップS22でシフトアップ方向の変速開始か否かを判定し、YesのときにはステップS24で次変速段への変速完了時のエンジン7への要求トルクを算出する。その後、ステップS26で要求トルクをモータ3の補償終了トルクTedとして設定すると共に、要求トルクに対して所定値αを加算した値を補償終了トルクTstとして設定する。本実施形態では変速段毎に所定値αを異にし、高ギヤ側の変速段ほど小さな値の所定値αが予め設定されており、ステップS26では、これらの所定値αから変速段に対応する値が選択されて補償終了トルクTstの算出に適用される。但し、所定値αの設定はこれに限ることはなく、例えば変速段に関わらず共通の所定値αを用いるようにしてもよい。
続くステップS28では、算出した補償終了トルクTstがモータ3の瞬時最大トルク未満であるか否か、即ちモータ3が補償終了トルクTstを出力可能であるか否かを判定する。なお、図6の1→2変速時は、瞬時最大トルクに対して補償終了トルクTstが小の場合を例示し、2→3変速時は、瞬時最大トルクに対して補償終了トルクTstが大の場合を例示している。
ステップS28の判定がYesのときにはステップS30に移行し、モータ3を運転して補償終了トルクTstから補償終了トルクTedまでトルクを連続的に低下させるようにインバータMCU11に指令する。このときのモータトルクの変化率は一定でもよいし、トルク低下中に変化率を変化させてもよいが、何れにしても変速完了時に補償終了トルクTedと一致するようにモータトルクが制御される。
その後、ステップS32で変速が終了したか否かを判定し、判定がNoの間はステップS30の処理を繰り返し、判定がYesになるとルーチンを終了する。従って、変速中にはモータ3がステップS26で設定された補償終了トルクTstから補償終了トルクTedまで連続して低下するようにトルクを出力し続け、そのモータトルクがエンジントルクに代えて前輪1側に伝達される。
また、上記ステップS28でNoの判定を下したときには、ステップS34でモータ3を運転して補償終了トルクTed相当のトルクを出力させるようにインバータMCU11に指令する。その後、ステップS36で変速が終了したか否かを判定し、判定がNoの間はステップS34の処理を繰り返し、判定がYesになるとルーチンを終了する。従って、このときのモータ3はステップS26で設定された一定の補償終了トルクTedを出力し続け、そのモータトルクがエンジントルクに代えて前輪1側に伝達される。
なお、補償終了トルクTstを出力できない場合のステップS34の処理は上記に限ることはない。例えば、補償終了トルクTedを越えて可能な限り大きなトルクをモータ3に出力させた上で、ステップS30のようにモータトルクを補償終了トルクTedに向けて連続的に低下させるようにしてもよい。
以上のHEVECU14のトルク補償ルーチンにより、変速時にはモータトルクが以下のように制御される。
図6は変速時のモータ補償トルクの制御状況を示すトルク特性図、図7は同じく変速時のモータ補償トルクの制御状況を示すタイムチャートである。なお、図7の制御状況は、モータ3の補償トルク制御を除いて図4に示した第1実施形態と同様である。
変速中のモータトルクの制御は、図5のステップS28で実行される補償終了トルクTstに基づく判定に応じて実行される。補償終了トルクTstがモータ3の瞬時最大トルク以上のときには、変速中のモータトルクは一定の補償終了トルクTedを維持するように制御される。このときの制御状況は図3に基づき第1実施形態で説明した場合と同じであり、変速中に次変速段の要求トルク相当の補償終了トルクTedが維持された状態でクラッチ接続に至る。よって、車軸トルクを大きく落ち込ませることなくエンジン走行が再開され、トルク抜けなどに起因する運転者の違和感を確実に防止することができる。
また、補償終了トルクTstがモータ3の瞬時最大トルク未満のときのモータトルクは、変速開始時には補償終了トルクTstに制御され、その後に一定の変化率で低下して変速完了時に補償終了トルクTedと略一致するように制御される。即ち、このときのモータトルクは高トルク側から次変速段の要求トルク相当の補償終了トルクTedに向けて次第に低下することになる。
上記のように変速中にモータ3により一定の補償トルクを発生させても、前輪1の車軸トルクが変速前の現変速段を介した値から変速後の次変速段を介した値へとステップ的に低下することは避けられない。運転者が関与せずに変速が実行される自動変速機では、このような現象もトルク抜けと同じく運転者に違和感を与える要因になり得ることから、変速中の車軸トルクの急変を緩和することが望ましい。上記モータトルクの制御により、変速中にモータトルクが高トルク側から補償終了トルクTedに向けて次第に低下することは、結果として図7に示すように変速中の車軸トルクの急変を緩和、より具体的には、低下中の車軸トルクが変速完了に伴って次変速段の要求トルク相当に変化するときの急変を緩和することができる(図7中にAで示す箇所)。よって、第1実施形態に比較して変速時の運転者の違和感をさらに防止でき、もって一層の加速フィーリングの向上を達成することができる。
加えて、このようなモータトルクを補償終了トルクTstから低下させる制御は車軸トルクの急変を緩和する作用を奏する反面、定格最大トルク線を越えた補償終了トルクTstの出力により電力消費の増加に要因になる。そこで、本実施形態では、運転者が不自然な車軸トルクの急変を感じ難くなる高ギヤ側の変速段ほど、補償終了トルクTstを算出するための所定値αを小さな値としている。これにより電力消費の増加を可能な限り抑制した上で、上記車軸トルクの急変の緩和という効果を実現することができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、走行用動力源としてエンジン7を備えたハイブリッド車両に具体化したが、これに限ることはなく、例えばエンジン7に加えてモータ3を備えてもよい。
また、上記第2実施形態では、次変速段の要求トルクに対して所定値αを加算して補償開始トルクTstを算出したが、これに限定されるものではない。例えばモータ3の瞬時最大トルクに余裕がある場合には、変速前の現変速段の要求トルクを補償開始トルクTstとして設定してもよい。この場合には、変速中のモータトルクが現変速段の要求トルク(Tst)から次変速段の要求トルク(Ted)へと連続的に低下することから、車軸トルクの急変を一層抑制することができる。
また、上記実施形態では、シフトアップ方向への全ての変速でモータ3によるトルク補償を実施したが、上記のように高ギヤ側の変速では運転者が不自然な加速度変動を感じ難いことから、所定変速段以上ではトルク補償を実施しないようにしてもよい。
1 前輪(駆動輪)
3 モータ
4 変速機
7 エンジン(走行用動力源)
14 HEVECU(モータアシスト制御手段)

Claims (3)

  1. 車両に搭載されるエンジンから出力された動力をクラッチを介して変速機へ伝達し、該変速機から上記車両の駆動輪に伝達する一方で、電動モータで上記駆動輪を駆動可能となるよう構成され、上記クラッチを接続して上記エンジンのトルクを変速機の所定の変速段を介して上記駆動輪に伝達し、該変速機を変速するときには上記クラッチを切断すると共に、上記電動モータを作動してモータトルクを上記駆動輪に伝達するトルク補償制御を実行するモータアシスト制御手段を備えるハイブリッド車両の制御装置において、
    上記モータアシスト制御手段は、上記変速機の変速完了時に上記電動モータから上記駆動輪に伝達されるトルク量が、変速後の次変速段を介して上記エンジンから上記駆動輪に伝達されるトルク量と略等しくなるようにトルク量を決定し、該トルク量を上記駆動輪に伝達する
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 上記モータアシスト制御手段は、上記変速中のモータトルクを、上記変速開始時に上記次変速段を介して伝達されるトルクよりも所定値だけ高め、その後に低下させて上記変速完了時に上記次変速段を介して伝達されるトルクと略等しくなるトルク量を上記電動モータから上記駆動輪に伝達する
    ことを特徴とする請求項1記載のハイブリッド車両の制御装置。
  3. 上記モータアシスト制御手段は、
    上記変速中のモータトルクを高めるための上記所定値は、高ギヤ側の変速段ほど小さな値に設定し、
    上記各変速段に対応する所定値に基づき上記変速中のモータトルクを制御する
    ことを特徴とする請求項2記載のハイブリッド車両の制御装置。
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