JP2013054690A - 配車管理システム、配車方法、車両運行支援システム、車両運行支援方法、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

配車管理システム、配車方法、車両運行支援システム、車両運行支援方法、プログラム及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】局地的に発生する気象変動を精度良く予測するために利用可能な情報を提供することで、効率的な配車を行うことができる配車管理システム及び配車方法、並びに、車両の効率的な運行を支援することができる車両運行支援システム及び車両運行支援方法等を提供すること。
【解決手段】配車管理システム1は、分散して配置される複数の気象計測装置2と、気象データ処理装置4と、配車管理装置5と、を含む。気象計測装置は、少なくとも気圧センサー10を備える。気象データ処理装置は、複数の気象計測装置の各々が計測した気象データを取得する気象データ取得部31と、気象データ取得部が取得した気象データに基づいて、局地的な気象変動の有無又は発生予測に利用可能な気象変動情報をリアルタイムに生成する気象変動情報生成部32と、を含む。配車管理装置は、気象データ処理装置が生成した気象変動情報を取得して外部に出力(表示部84に表示等)する。
【選択図】図2

Description

本発明は、配車管理システム、配車方法、車両運行支援システム、車両運行支援方法、プログラム及び記録媒体に関する。
北海道や東北地方などの豪雪地方では、自治体等により地域毎に除雪の管理が行われている。各地域には、予め除雪を行う請負会社が決められており、積雪があった場合、上記請負会社の除雪車が予め割り当てられた地域へ配車されて、該地域の除雪作業を行うのが一般的である。各地域には、長年の経験により、必要な数、必要な処理能力の除雪車が予め用意されるようになっている。
ところが、ある年の気象状況が平均的な年の気象状況から大きく外れたような場合には、地域によっては除雪車が足りなくて除雪処理が余り進まなかったり、また或る地域では除雪処理も十分に進み除雪車が余ると云った非効率的な状況が生じることがある。
そこで、特許文献1においては、気象状況に応じて各地域に適切な配車が行え、延いては除雪車など請負業者の業務用資産を効率良く運用することの出来る配車システム等を提供することを目的とし、「複数の地域に配置された複数の気象情報収集端末装置から送られてくる気象情報を受信する気象情報受信手段と、この気象情報受信手段で受信された複数の気象情報に基づいて、複数の車の各配車地域を決定する配車地域決定手段と、この配車地域決定手段で決定された各車の配車地域を指示する配車指示データを送信する手段と、を具備したことを特徴とする配車指示装置」が提案されている。
特許文献2では「運行サービスを行う移動車両の車両位置を検出するGPS受信アンテナと、客の乗降車時の前記車両位置、乗降車時間、天候、走行距離、客の体格及び客数の情報を含む前記移動車両の運行に関するデータを生成する車両ECUと、前記運行に関するデータを、前記移動車両を管理する管理局コンピューターへ送信する自車送信アンテナと、前記GPS受信アンテナの前記車両位置のデータ受信時、前記車両ECUの前記運行に関するデータの生成時及び前記自車発信アンテナの前記運行に関するデータの送信時のタイミングを制御するスイッチ装置とを備えることを特徴とする移動車両」について提案されている。
更に、特許文献2に記載された配車管理システムにおいて、GPS情報処理ECU2aは、データメモリ、データバッファー用メモリー、入出力インターフェースを備えたコンピューターシステムであり、衛星から受信する情報に基づいて、自車位置情報(緯度、経度、高度)を生成し、自車の位置、進行方向等を算出する。又、GPS情報処理ECU2aは、GPS受信機4a及び運転手に天候を手入力させてもよい。車両記憶部2bは、GPS情報処理ECU2aが生成した自車位置情報、日時部2dが生成した月日、曜日、時間情報及び天候探知部2eが生成した気候情報等の運行に関するデータを一時記憶する。一時記憶された運行に関するデータは、適宜、無線発信機3aへ送信される。無線発信機3aは運行に関するデータを変調し、自車送信アンテナ3を介し、無線通信にて管理局コンピューター9へ送信する。GPS受信機4aは、GPS衛星より移動車両1の位置を特定する為の電気信号を、GPS受信アンテナ4を介して受信する。GPS受信機4aは、受信した電気信号を衛星の軌道を示す関数、時刻等の情報へと復調し、GPS情報処理ECU2aに送信する。検索エンジン2fは、GPS情報処理ECU2aより受信した自車位置情報に従い、特定地域の地図をデータとして保持地図ファイル2gよりその地図を読み出し、地図上の現在位置を検出する。車両表示部2cは、検索エンジン2fが読み出した現在位置及び進行方向を示す現在位置指標を表示する。
日時部2dは、車両ECU2のOSよりAPI(アプリケーション・プログラム・インターフェース)等を介し、乗車時、降車時の時刻を取得する。天候探知部2eは、車外に設置された気温計、湿度計、気圧計等の気象計測装置より天候を探知する。又は、天候探知部2eは、Webサイト上等の天気予報サービスを、無線通信を介し、受信することで天候を探知する。又、運転手に天候を手入力させてもよい。
特許文献3では、「人口密集度情報管理端末および気象情報管理端末とネットワークを介して接続され、車両を最適に配車する配車システムにおいて実行される配車方法であって、前記人口密集度情報管理端末から、任意の地点の周辺地域内に居る人の数を示す人口密集度情報を取得し、前記気象情報管理端末から、前記周辺地域の或る時刻における気象情報および過去に予想した或る時刻の気象情報を取得し、前記取得した人口密集度情報と、前記取得した或る時刻における気象情報と、過去に予想した或る時刻の気象情報とに基づいて、前記車両を前記地点へ配車するように決定する、ことを特徴とする配車方法」が提案されている。
気象情報取得手段7は、上記気象情報管理端末2から、上記周辺地域の或る時刻における気象情報および過去に(例えば、今朝)予想した或る時刻の気象情報を、ネットワーク4を介して取得する。配車決定手段9は、上記人口密集度情報取得手段6によって取得した人口密集度情報と、上記気象情報取得手段7によって取得した或る時刻における気象情報および過去に予想した或る時刻の気象情報とに基づいて、上記車両を上記場所へ配車するように決定する。
例えば、取得した過去に予想した或る時刻における気象情報に比べて、取得した或る時刻の気象情報が悪天候である度合いと、取得した人口密集度情報の値との積に応じた数の車両を配車するように決定する。すなわち、取得した過去に予想した或る時刻における気象情報が「晴天」であり、取得した或る時刻の気象情報が「雨天」であれば、比較した悪天候の度合いを高くする。そして、取得した人口密集度情報の値が大きい場合、これらの積は大きくなり、それに対応して多数の車両を配置するように決定される。
特開2002−099983号公報 特開2003−345874号公報 特開2003−288687号公報
ところで、近年、集中豪雨や竜巻のように甚大な被害をもたらす局地的な気象変動の発生件数が増えており、その発生位置をピンポイントに予測することが望まれている。集中豪雨や竜巻等の気象変動は、積乱雲の急速な発達に起因して発生することが知られている。図33(A)〜図33(E)は、集中豪雨の発生メカニズムを示す概略図である。図33(A)〜図33(C)は発達期であり、湿った空気を含む風がビル等に当たって上昇気流が発生し、あるいは地表付近の空気が温められることで上昇気流が発生し、降水セルと呼ばれる積乱雲が発達していく。図33(D)及び図33(E)は成熟期であり、十分に成長した雨粒が地上に落下して豪雨となり、下降気流を発生させる。図33(F)は減衰期であり、上昇気流よりも下降気流が強くなり、降水セルは収束に向かう。図33(A)のように積乱雲が発生し始めてから図33(D)のように集中豪雨が発生し始めるまでは30分程度の短時間の場合もある。
特許文献1乃至3に記載された気象予測を取り入れた配車システムでは、局地的な気象変動、特に積乱雲等に起因して急激に発生する局地的な雷雨、集中豪雨に関わる気象予測まで行うことができないため、雷雨や集中豪雨が発生しうるピンポイントな地域に確実に配車することができないという問題があった。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様によれば、局地的に発生する気象変動を精度良く予測するために利用可能な情報を提供することで、効率的な配車を行うことができる配車管理システム及び配車方法、並びに、車両の効率的な運行を支援することができる車両運行支援システム及び車両運行支援方法等を提供することができる。
(1)本発明は、配車状況を管理する配車管理システムであって、少なくとも気圧センサーを備え、分散して配置される複数の気象計測装置と、前記複数の気象計測装置の各々が計測した気象データを処理する気象データ処理装置と、配車状況を管理する配車管理装置と、を含み、前記気象データ処理装置は、前記気象データを取得する気象データ取得部と、前記気象データ取得部が取得した気象データに基づいて、局地的な気象変動の有無又は発生予測に利用可能な気象変動情報をリアルタイムに生成する気象変動情報生成部と、を含み、前記配車管理装置は、前記気象データ処理装置が生成した前記気象変動情報を取得して外部に出力する、配車管理システムである。
前記配車管理装置は、表示部を含み、前記気象データ処理装置が生成した前記気象変動情報を取得して前記表示部に表示するようにしてもよい。
本発明によれば、複数の気象計測装置を分散して配置することで、各気象計測装置が計測する気象データ(気圧データを含む)を取得し、当該複数の気象計測装置が分散して配置されるエリアの局地的な気圧分布の情報を得ることができる。そして、配車担当者等は、この気圧分布の情報を元に、気圧の変化に起因して発生する局地的な気象変動の有無の判断や発生予測等を行うことで、気象条件を考慮した効率的な配車を行うことができる。
(2)この配車管理システムにおいて、前記気象変動情報生成部は、前記気象データに含まれる気圧データに基づいて、前記気象変動情報の少なくとも一部として、前記複数の気象計測装置が分散して配置されるエリアのリアルタイムな気圧変化の情報を生成するようにしてもよい。
この配車管理システムによれば、配車担当者等は、リアルタイムに変化する気圧の状況を把握し、局地的な気象変動の予測等に有効利用することができるので、気象条件を考慮した効率的な配車を行うことができる。
(3)この配車管理システムにおいて、前記気象変動情報生成部は、前記気圧変化の情報として、前記複数の気象計測装置が分散して配置されるエリアの気圧分布を気圧に応じて色分けして表す時系列の画像情報を生成するようにしてもよい。
この配車管理システムによれば、配車担当者等は、気圧分布の時間変化を視覚的に極めて容易に把握することができる。
(4)この配車管理システムにおいて、前記気象変動情報生成部は、前記気象データに含まれる気圧データに基づいて、前記複数の気象計測装置が分散して配置されるエリアの気圧傾度を計算し、前記気象変動情報の少なくとも一部としてリアルタイムな気圧傾度の変化の情報を生成するようにしてもよい。
気圧傾度と風向・風速の間には相関があるので、気圧傾度の変化の情報から概略的な風向・風速を知ることができる。従って、気圧分布の情報と合わせて気圧傾度分布の情報を利用することで、局地的な気象変動の発生の予測精度を高めることが期待できる。
(5)この配車管理システムにおいて、前記気象データ処理装置は、前記複数の気象計測装置の各々が計測した気象データに基づいて、前記気象変動の発生を予測する気象変動予測部を含み、前記気象変動情報生成部は、前記気象変動情報の少なくとも一部として、前記気象変動の発生予測位置及び発生予測時間の情報を生成するようにしてもよい。
このようにすれば、局地的な気象変動の予測を自動化し、配車担当者等が気象に関する知識が乏しい者であっても、効率的な配車を行うことが期待できる。
また、前記気象変動予測部は、前記複数の気象計測装置が分散して配置されるエリアの地理情報を用いて前記気象変動の発生の予測を行うようにしてもよい。各気象変動の発生頻度は当該エリアの地理と関係すると考えられるので、気象状況に当該エリアの地理情報を加味して気象変動を予測することで、予測精度を高めることができる。
また、前記気象変動予測部は、前記複数の気象計測装置が分散して配置されるエリアにおいて過去に前記気象変動が発生した気象条件の統計情報を用いて前記気象変動の発生の予測を行うようにしてもよい。このように、気象状況に過去の統計情報を加味して気象変動を予測することで、予測精度を高めることができる。
(6)この配車管理システムにおいて、前記配車管理装置は、取得した前記気象変動情報に基づいて、前記気象変動の発生状況又は前記気象変動の発生予測状況に応じた配車指示情報を生成する配車指示情報生成部を含み、前記配車指示情報を前記車両に送信するようにしてもよい。
このようにすれば、気象条件を考慮した効率的な配車を自動化することができる。
(7)この配車管理システムにおいて、前記複数の気象計測装置の少なくとも一部は、前記車両に設置されるようにしてもよい。
例えば、複数の気象計測装置の一部が固定された位置に設置されるとともに、複数の気象計測装置の他の一部が1又は複数の車両の各々に設置されていてもよい。このように、気象計測装置を固定して分散配置するとともに、車両にも気象計測装置を搭載することで、気象の観測メッシュをより細かく形成することができる。これにより、観測メッシュのノード間の位置における気象条件の補完計算精度を高めることができるので、より精度の高い気象変動情報を提供することができる。
また、例えば、複数の気象計測装置の全部が複数の車両の各々に設置されていてもよい。車両の数が十分に多ければ、各車両に気象計測装置を搭載することで、多数の気象計測装置を固定して分散配置しておかなくても十分に高い精度の気象変動情報が得られる。従って、多数の気象計測装置を固定して分散配置するためのコストを削減することができる。
(8)この配車管理システムにおいて、前記気圧センサーは、気圧に応じて共振周波数を変化させる感圧素子を有し、当該感圧素子の振動周波数に応じた気圧データを出力するようにしてもよい。
一般に気象観測に用いられる気圧計の分解能はhPaオーダーであるのに対して、周波数変化型の気圧センサーは、感圧素子の振動周波数を高い周波数のクロック信号で計測することで比較的容易にPaオーダーの測定分解能を得ることができる。また、周波数変化型の気圧センサーは、気圧がゆっくり変化しているのか、あるいは急激に変化しているのか、気圧の変動量(気圧の変化具合)を高精度に検出することができる。そして、高分解能な周波数変化型の気圧センサーを用いることで短時間におけるわずかな気圧の変化を捉えて、局地的に発生して短時間に消滅する気象変動を予測するために有効な情報を提供することができる。この情報を解析することで、気象変動を精度よく予測することができる。
さらに、前記感圧素子は、双音叉圧電振動子であるようにしてもよい。双音叉圧電振動子を用いることで、より高い分解能の気圧センサーを実現することができる。
(9)本発明は、少なくとも気圧センサーを備え、分散して配置される複数の気象計測装置の各々から気象データを取得する気象データ取得ステップと、前記気象データ取得ステップで取得した気象データに基づいて、局地的な気象変動の有無又は発生予測に利用可能な気象変動情報をリアルタイムに生成する気象変動情報生成ステップと、前記気象変動情報に基づいて、配車を決定して車両に指示する配車指示ステップと、を含む、配車方法である。
(10)本発明は、配車状況を管理する配車管理装置において実行されるプログラムであって、コンピューターを、少なくとも気圧センサーを備え、分散して配置される複数の気象計測装置の各々が計測した気象データに基づいて生成される、局地的な気象変動の有無又は発生予測に利用可能な気象変動情報を取得する気象変動情報取得部と、前記気象変動情報取得部が取得した気象変動情報を外部に出力する制御を行う出力制御部として機能させる、プログラムである。
(11)本発明は、上記のプログラムを記録した、コンピューター読み取り可能な記録媒体である。
(12)本発明は、車両の運行を支援するための情報を提供する車両運行支援システムであって、少なくとも気圧センサーを備え、分散して配置される複数の気象計測装置と、前記複数の気象計測装置の各々が計測した気象データを処理する気象データ処理装置と、を含み、前記気象データ処理装置は、前記気象データを取得する気象データ取得部と、前記気象データ取得部が取得した気象データに基づいて、局地的な気象変動の有無又は発生予測に利用可能な気象変動情報をリアルタイムに生成する気象変動情報生成部と、を含み、前記気象変動情報を前記車両に送信する、車両運行支援システムである。
本発明によれば、複数の気象計測装置を分散して配置することで、各気象計測装置が計測する気象データ(気圧データを含む)を取得し、当該複数の気象計測装置が分散して配置されるエリアの局地的な気圧分布の情報を得ることができる。そして、車両の運転手等は、この気圧分布の情報を元に、気圧の変化に起因して発生する局地的な気象変動の有無の判断や発生予測等を行うことで、気象条件を考慮した効率的な運行を行うことができる。
この車両運行支援システムにおいて、気象計測装置及び気象データ処理装置は、それぞれ、上記のいずれかの配車システムにおける気象計測装置及び気象データ処理装置と同様の構成にしてもよい。
また、この車両運行支援システムにおいて、前記複数の気象計測装置の少なくとも一部は、前記車両に設置されるようにしてもよい。
(13)本発明は、車両の運行を支援するための情報を提供する車両運行支援方法であって、少なくとも気圧センサーを備え、分散して配置される複数の気象計測装置の各々から気象データを取得する気象データ取得ステップと、前記気象データ取得ステップで取得した気象データに基づいて、局地的な気象変動の有無又は発生予測に利用可能な気象変動情報をリアルタイムに生成する気象変動情報生成ステップと、前記気象変動情報を前記車両に送信する気象変動情報送信ステップと、を含む、車両運行支援方法である。
(14)本発明は、車両に搭載された情報端末において実行されるプログラムであって、コンピューターを、少なくとも気圧センサーを備え、分散して配置される複数の気象計測装置の各々が計測した気象データに基づいて生成される、局地的な気象変動の有無又は発生予測に利用可能な気象変動情報を取得する気象変動情報取得部と、前記気象変動情報取得部が取得した気象変動情報を外部に出力する制御を行う出力制御部として機能させる、プログラムである。
(15)本発明は、上記のプログラムを記録した、コンピューター読み取り可能な記録媒体である。
本実施形態の配車管理システムの概要図。 第1実施形態の配車管理システムの構成例を示す図。 判定テーブルの一例を示す図。 気圧センサーの構成例を示す図。 圧力センサー素子の断面の模式図。 圧力センサー素子の断面の模式図。 振動片およびダイヤフラムを模式的に示す下面図。 第1実施形態の配車管理システムにおける気象データ処理装置の処理部の全体処理のフローチャートの一例を示す図。 第1実施形態の配車管理システムにおける観測メッシュの各ノードの気圧傾度を計算する処理のフローチャートの一例を示す図。 観測メッシュのノード間の気圧傾度ベクトルの説明図。 観測メッシュの各ノードの気圧傾度ベクトルの計算例の説明図。 第1実施形態の配車管理システムにおける気象変動情報の生成処理のフローチャートの一例を示す図。 図13(A)は気圧分布の表示画像の一例を概略的に示す図であり、図13(B)は気圧傾度分布の表示画像の一例を概略的に示す図。 第1実施形態の配車管理システムにおける気象変動の予測処理のフローチャートの一例を示す図。 集中豪雨の発生過程と気圧分布及び気圧傾度分布との関係を概念的に示す図。 第1実施形態の配車管理システムにおける配車管理装置の処理部の全体処理のフローチャートの一例を示す図。 第1実施形態の配車管理システムにおける表示画像の生成及び表示処理のフローチャートの一例を示す図。 表示画像の一例を示す概略図。 表示画像の一例を示す概略図。 第1実施形態の配車管理システムにおける各車両に搭載された情報端末の処理部が行う処理のフローチャートの一例を示す図。 第2実施形態の配車管理システムにおける配車管理装置の処理部の全体処理のフローチャートの一例を示す図。 第2実施形態の配車管理システムにおける配車指示情報の生成処理のフローチャートの一例を示す図。 第3実施形態の配車管理システムの構成例を示す図 第3実施形態の配車管理システムにおける気象データ処理装置の処理部の全体処理のフローチャートの一例を示す図。 第3実施形態の配車管理システムにおける気象変動情報の生成処理のフローチャートの一例を示す図。 第4実施形態の配車管理システムの構成例を示す図。 第4実施形態の配車管理システムにおける気象データ処理装置の処理部の全体処理のフローチャートの一例を示す図。 本実施形態の車両運行支援システムの概要図。 本実施形態の車両運行支援システムの構成例を示す図。 本実施形態の車両運行支援システムにおける気象データ処理装置の処理部の全体処理のフローチャートの一例を示す図。 本実施形態の車両運行支援システムにおける各車両に搭載された情報端末の処理部が行う処理のフローチャートの一例を示す図。 本実施形態の車両運行支援システムにおける表示画像の生成及び表示処理のフローチャートの一例を示す図。 集中豪雨の発生メカニズムを示す概略図。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.配車管理ステム
1−1.第1実施形態
1−1−1.配車管理システムの概要
本実施形態の配車管理システムは、局所的な特定の地域(以下、「特定地域」という)において気圧の変化に起因して発生する局地的な気象変動を精度良く予測するための情報を提供し、当該特定地域におけるタクシー等の車両の配車を効率的に管理する。気圧の変化に起因して発生する局地的な気象変動とは、例えば、にわか雨、雷雨、集中豪雨、竜巻、突風などが挙げられる。特定地域は、例えば、直径数km〜数十kmの円に収まる程度の地域(市町村程度の大きさの地域)であり、タクシー会社の営業エリアなどである。
図1は、本実施形態の配車管理システムの概要について説明するための図である。図1に示すように、本実施形態の配車管理システムでは、特定地域に多数の気象計測装置2(白抜きの丸で表示)が碁盤目状に分散配置され、各気象計測装置2をノードとする観測メッシュが形成されている。ただし、複数の気象計測装置2が分散配置されていればよく、碁盤目状に配置されていなくてもよい。
例えば、気象計測装置2は、ビルや家屋等の建物(不図示)などに配置される。この観測メッシュでは、4つのノードによって1つの矩形状の区画が形成されている。各区画の1辺の長さ(ノード間の距離)は、特定地域の気候やその他の状況を考慮して、十分な精度で気象変動の発生の有無や予測が可能な値(例えば、数百m〜数km程度)に設定される。この観測メッシュの1区画は、アメダス(AMeDAS:「Automated Meteorological Data Acquisition System」)と呼ばれる地域気象観測システムにおける観測メッシュの1区画(約21km×21km)と比べて十分に小さいものとなっており、アメダス(AMeDAS)では観測できない局地的な気象変動を捉えることを可能とする。
ノード間の距離は一定でなくてもよく、例えば、気象計測装置2は、携帯電話等の基地局、コンビニエンスストア、スマートグリッドの電気メーターなどに設置されていてもよい。なお、図1では、便宜上、区画の境界線を破線で表示しているが、実際には、特定地域においてこのような境界線を表示する必要はない。
各気象計測装置2は、一定周期で気象を計測し、計測した気象データを不図示の気象データ処理装置に送信する。気象データ処理装置は、各気象計測装置2からの気象データを受信し、受信した気象データに基づいて気象変動に関する情報(以下、「気象変動情報」という)を生成する。気象データ処理装置は、特定地域内又は特定地域外のいずれに設置されていてもよい。例えば、インターネット等の通信ネットワークに接続されたサーバーを気象データ処理装置としてもよい。
気象データ処理装置が生成した気象変動情報は、配車管理センター3に送信され、配車管理センター3内に設置された配車管理装置(不図示)のモニターに表示される。例えば、配車担当者がこの気象変動情報を監視することで、気象変動の発生を予測することができる。あるいは、気象データ処理装置が、あらかじめ決められた判定基準に従い、気象変動の発生を予測するようにしてもよい。
そして、配車担当者が、例えば、図1において斜線で示したエリアにもうすぐにわか雨が降ったり、強風が吹く可能性が高いと判断した場合、複数の車両8の各運転手に対して、当該エリア内の駅やデパート等の多くの人が集まっているような場所に向かうように配車指示を行う。例えば、配車担当者が、無線音声通信により運転手に指示してもよいし、無線データ通信により配車管理装置から当該車両に搭載された情報端末(不図示)に画像、文字、音などのデータを送信して指示してもよい。この配車管理システムを用いることで、にわか雨等の気象変動が発生すると予想されるエリアの人が集まる場所に複数の車両をいち早く配置することができる。あるいは、配車担当者が、各車両8に対して、集中豪雨が発生して道路が冠水するおそれがあると判断したエリアから退避する指示を行うこともできる。なお、配車担当者は、気象変動情報を監視することで、にわか雨等の気象変動がこれから発生するエリアに限らず現在気象変動が発生しているエリアを特定することもできるので、そのようなエリアに多数の車両8を向かわせるように指示してもよい。
1−1−2.配車管理システムの構成
図2は、第1実施形態の配車管理システムの構成例を示す図である。本実施形態の配車管理システムは、図2の構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を付加した構成としてもよい。図2に示すように、第1実施形態の配車管理システム1は、複数の気象計測装置2、気象データ処理装置4、配車管理装置6を含む。
[気象計測装置の構成]
複数の気象計測装置2は、特定地域に分散して配置される。にわか雨、雷雨等の気象変動は積乱雲の発達によって発生し、積乱雲の発達過程において急激な気圧の変化が見られるので、この気圧の変化を捉えるために、気象計測装置2は気圧センサー10を備えている。気圧センサー10としては、圧力の変化を振動子の周波数の変化として捉える周波数変化型、圧力の変化を静電容量の変化として捉える静電容量型、圧力の変化をピエゾ抵抗の抵抗値の変化として捉えるピエゾ抵抗型などのセンサーを適用することができる。
気象計測装置2は、気圧センサー10以外にも温度センサー11や湿度センサー12を備えていてもよいし、風速、風向などを計測する他のセンサーを備えていてもよい。
気象計測装置2は、秒オーダーの周期でリアルタイムに気象を計測し、計測された気象データは、通信部14により、例えば、気象計測装置2毎に割り当てられた周波数の電波で送信される。各気象計測装置2には互いに異なる送信周波数が割り当てられる。
[気象データ処理装置の構成]
気象データ処理装置4は、通信部20、処理部(CPU:Central Processing Unit)30、記憶部40、記録媒体50、通信部60などを含んで構成されている。
通信部20は、受信周波数が順番に気象計測装置2毎に割り当てられた送信周波数になるように所定の周期で切り替えながら各気象計測装置2からの送信データを受信し、気象データを復調する。そして、通信部20は、復調した気象データを処理部(CPU)30に送る。
なお、各気象計測装置2の通信部14が、同一の送信周波数の電波を用いて、あらかじめ決められた互いに異なる周期的なタイミングで時分割に気象データを送信し、気象データ処理装置4の通信部20が、各気象計測装置2の送信タイミングと同期して、時分割に気象データを受信するようにしてもよい。
記憶部40は、処理部(CPU)30が各種の計算処理や制御処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶している。また、記憶部40は、処理部(CPU)30の作業領域として用いられ、記録媒体50から読み出されたプログラムやデータ、処理部(CPU)30が各種プログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶するためにも使用される。
通信部60は、配車管理装置6の通信部22とデータ通信を行い、処理部(CPU)30が生成する気象変動情報報を配車管理装置6に送信する。
処理部(CPU)30は、記憶部40や記録媒体50に記憶されているプログラムに従って、各種の計算処理や制御処理を行う。具体的には、処理部(CPU)30は、通信部20から気象データを受け取って各種の計算処理を行う。また、処理部(CPU)30は、通信部20を介した各気象計測装置2とのデータ通信や通信部60を介した配車管理装置6とのデータ通信を制御する処理等を行う。
特に、本実施形態では、処理部(CPU)30は、以下に説明する気象データ取得部31、気象変動情報生成部32、気象変動予測部33、通信制御部34を含む。ただし、本実施形態の処理部(CPU)30は、これらの一部の構成(要素)を省略したり、他の構成(要素)を追加した構成としてもよい。
気象データ取得部31は、通信部20から送られてくる気象データ(少なくとも気圧データを含む)を、気象計測装置2の識別IDと対応づけて継続して取得する処理を行う。具体的には、気象データ取得部31は、各気象データを受け取り、受け取った各気象データを気象計測装置2毎に割り当てられた識別IDと対応づけて順番に記憶部40に保存する。
気象変動情報生成部32は、気象データ取得部31が取得した気象データに基づいて、特定地域における気象変動情報をリアルタイムに生成する処理を行う。
気象変動情報生成部32は、気象データ取得部31が取得した気象データに含まれる気圧データに基づいて、気象変動情報の少なくとも一部として特定地域における気圧変化の情報を生成するようにしてもよい。
この気圧変化の情報は、例えば、観測メッシュの各ノードの気圧値の時間変化を表すグラフ情報であってもよいし、観測メッシュにおける気圧分布を表す時系列の画像情報(リアルタイムに更新される画像情報)であってもよい。
また、気象変動情報生成部32は、気象データ取得部31が取得した気象データに含まれる気圧データに基づいて、特定地域における複数の位置の気圧傾度を計算し、気象変動情報の少なくとも一部として特定地域における気圧傾度の変化の情報を生成するようにしてもよい。気圧傾度の計算対象となる位置は、任意の位置でよく、例えば、観測メッシュの各ノードの位置でもよい。
この気圧傾度の変化の情報は、観測メッシュの各ノードの気圧傾度の時間変化を表すグラフ情報であってもよいし、観測メッシュにおける気圧傾度の分布を表す時系列の画像情報(リアルタイムに更新される画像情報)であってもよい。
気象変動予測部33は、気象データ取得部31が取得した気象データに基づいて、特定地域における気象変動の発生の予測を行う。本実施形態では、記憶部50に、気象条件に対する判定基準と判定される気象変動との対応関係を定義する判定テーブル(不図示)が記憶されており、気象変動予測部33は、当該判定テーブルを参照し、当該判定テーブルに含まれる各判定基準に従い、各気象変動が所定時間以内に発生するか否かを判定する。この判定基準は少なくとも気圧に関する条件を含み、例えば、一定時間当たりの気圧の低下量が所定の閾値を超えたか否かを所定の気象変動(例えば集中豪雨)の判定基準としてもよい。また、気象データ処理装置4が温度や湿度の情報を得られる場合には、判定基準に温度や湿度等に関する条件を含ませてもよい。例えば、一定時間当たりの気圧の低下量が所定の閾値を超えるとともに温度が所定の範囲にあるか否かを所定の気象変動(例えば雷雨)の判定基準としてもよい。
図3は、判定テーブルの一例を示す図である。図3の例では、判定基準1が満たされると所定時間内ににわか雨が降る可能性があることを示している。同様に、判定基準2,3,4、5がそれぞれ満たされると、それぞれ所定時間内に雷雨、集中豪雨、竜巻、突風が発生する可能性があることを示している。なお、各気象変動の発生可能性の程度を複数段階に分けて、各判定基準1,2,3,4,5,・・・をそれぞれ複数の判定基準に細分化してもよい。
なお、気象変動予測部33は、気象変動の発生を予測した場合には気象変動の発生予測位置や発生予測時間を特定し、気象変動情報生成部32は、気象変動情報の一部に、気象変動の発生予測位置や発生予測時間等の情報を含ませるようにしてもよい。
通信制御部34は、各気象計測装置2が計測した気象データを、通信部20を介して受信する制御や、気象変動情報生成部32が生成した気象変動情報を、通信部60を介して配車管理装置6に送信する制御等を行う。
なお、本実施形態の配車管理システム1において、配車担当者が気象変動情報に基づいて気象変動の発生場所や発生時間を予測するのであれば、気象変動予測部36はなくてもよい。
記録媒体50は、コンピューター読み取り可能な記録媒体であり、特に本実施形態では、気象データ取得装置4を上記の各部として機能させるためのプログラムが記憶されている。そして、本実施形態の処理部(CPU)30は、記録媒体50に記憶されている当該プログラムを実行することで、気象データ取得部31、気象変動情報生成部32、気象変動予測部33、通信制御部34として機能する。あるいは、通信部60等を介して有線又は無線の通信ネットワークに接続されたサーバーからプログラムを受信し、受信したプログラムを記憶部40や記録媒体50に記憶して当該プログラムを実行するようにしてもよい。ただし、気象データ取得部31、気象変動情報生成部32、気象変動予測部33、通信制御部34の少なくとも一部をハードウェア(専用回路)で実現してもよい。
なお、記録媒体50は、例えば、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、メモリー(ROM、フラッシュメモリーなど)により実現することができる。
[配車管理装置の構成]
配車管理装置6は、通信部22、記憶部42、記録媒体52、通信部62、処理部(CPU)70、操作部82、表示部84などを含んで構成されている。
通信部22は、気象データ処理装置4の通信部60とデータ通信を行い、気象データ処理装置4から気象変動情報を受信する。そして、通信部22は、受信した気象変動情報を処理部(CPU)70に送る。
記憶部42は、処理部(CPU)70が各種の計算処理や制御処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶している。また、記憶部42は、処理部(CPU)70の作業領域として用いられ、記録媒体52から読み出されたプログラムやデータ、処理部(CPU)70が各種プログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶するためにも使用される。
操作部82は、操作キーやボタンスイッチ等により構成される入力装置であり、配車担当者による操作に応じた操作信号を処理部(CPU)70に出力する。
表示部84は、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成される表示装置であり、処理部(CPU)70から入力される表示信号に基づいて各種の情報を表示する。
通信部62は、各車両8が搭載する情報端末9の通信部24とデータ通信を行い、各車両8の情報端末9から位置情報を受信して処理部(CPU)70に送る。また、通信部62は、処理部(CPU)70が生成する配車指示情報を各車両8の情報端末9に送信する。
処理部(CPU)70は、記憶部42や記録媒体52に記憶されているプログラムに従って、各種の計算処理や制御処理を行う。具体的には、処理部(CPU)70は、操作部82からの操作信号に応じた各種の処理、表示部84に各種の情報を表示させる処理、通信部22を介した気象データ処理装置2とのデータ通信や通信部62を介した各車両8とのデータ通信を制御する処理等を行う。例えば、処理部(CPU)70は、配車担当者による操作部82の操作に応じた配車指示情報を生成する処理、通信部22から気象変動情報を受け取って表示部84に表示する処理、通信部62から各車両8の位置情報を受け取って車両8の分布を表示部84に表示する処理等を行う。
特に、本実施形態では、処理部(CPU)70は、以下に説明する車両位置情報取得部71、気象変動情報取得部72、配車指示情報生成部73、表示制御部74、通信制御部75を含む。ただし、本実施形態の処理部(CPU)70は、これらの一部の構成(要素)を省略したり、他の構成(要素)を追加した構成としてもよい。
車両位置情報取得部71は、通信部62から送られてくる各車両8の位置異情報を取得する処理を行う。
気象変動情報取得部72は、通信部22から送られてくる気象変動情報を取得する処理を行う。
配車指示情報生成部73は、操作部82の操作信号に応じた配車指示情報を生成する処理を行う。配車指示情報は、例えば、各車両8が向かうべき目標場所(施設名や住所等)等を示す情報である。
表示制御部74は、車両位置情報取得部71が取得した各車両8の位置情報や気象変動情報取得部72が取得した気象変動情報等から、車両8の分布情報、気圧や気圧傾度の情報、気象変動の予測情報(予測される気象変動の種類、発生予測位置、発生予測時間等)等の一部又は全部の情報を含む画像や文字列を生成し、特定地域の地図の画像に重ねて表示部84に表示する制御等を行う。地図の画像は、例えば、記憶部42や情報記憶媒体52に特定地域の地図情報を記憶しておき、当該地図情報から生成してもよいし、通信ネットワークに接続された外部のサーバー等から地図情報を取得して生成してもよい。
本実施形態では、複数の表示モードが用意されており、操作部82を操作することで、1つの表示モードを選択することができるようになっている。具体的には、表示モード1〜5の5種類の表示モードが用意されている。表示モード1では、表示制御部74は、特定地域の地図に車両8の分布を重ねた画像を生成して表示部84に表示する。また、表示モード2では、表示制御部74は、特定地域の地図に、車両8の分布と気圧の分布を重ねた画像を生成して表示部84に表示。また、表示モード3では、表示制御部74は、特定地域の地図に、車両8の分布と気圧傾度の分布を重ねた画像を生成して表示部84に表示する。また、表示モード4では、表示制御部74は、特定地域の地図に、車両8の分布、気圧の分布、気圧傾度の分布を重ねた画像を生成して表示部84に表示する。また、表示モード5では、表示制御部74は、特定地域の地図に、発生が予測される気象変動の種類、発生予測位置、発生予測時間の情報を重ねた画像を生成して表示部84に表示する。
通信制御部75は、気象データ処理装置4が生成した気象変動情報を、通信部22を介して受信する制御、通信部62を介して各車両8の位置情報を受信する制御、配車担当者が操作部82を操作して行う配車指示の情報を、通信部62を介して各車両8に送信する制御等を行う。
記録媒体52は、コンピューター読み取り可能な記録媒体であり、特に本実施形態では、配車管理装置6を上記の各部として機能させるためのプログラムが記憶されている。そして、本実施形態の処理部(CPU)70は、記録媒体52に記憶されている当該プログラムを実行することで、車両位置情報取得部71、気象変動情報取得部72、配車指示情報生成部73、表示制御部74、通信制御部75として機能する。あるいは、通信部22や通信部62等を介して有線又は無線の通信ネットワークに接続されたサーバーからプログラムを受信し、受信したプログラムを記憶部42や記録媒体52に記憶して当該プログラムを実行するようにしてもよい。ただし、車両位置情報取得部71、気象変動情報取得部72、配車指示情報生成部73、表示制御部74、通信制御部75の少なくとも一部をハードウェア(専用回路)で実現してもよい。
なお、記録媒体52は、例えば、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、メモリー(ROM、フラッシュメモリーなど)により実現することができる。
なお、配車管理装置6に音出力部(スピーカー等)を設け、処理部(CPU)70は、表示制御部74として、気象変動情報等の各種の情報を表示部84に表示するとともに、あるいは表示部84に表示する代わりに、音出力制御部として、当該各種の情報を音出力部から音(音声を含む)として出力するようにしてもよい。この表示制御部74や音出力制御部は、気象変動情報を外部に出力する制御を行うので、本発明の「出力制御部」に相当する。
[車両の構成]
車両8は、GPS受信装置7と情報端末9を搭載している。
GPS受信装置7は、GPS衛星から、軌道情報や時刻情報を含む航法メッセージが重畳された電波信号を受信し、航法メッセージを復調して情報端末9に送る処理などを行う。
情報端末9は、通信部24、記憶部44、記録媒体54、操作部86、表示部88、処理部(CPU)90などを含んで構成されている。
通信部24は、配車管理装置6の通信部62とデータ通信を行い、処理部(CPU)90が生成する位置情報を配車管理装置6に送信し、あるいは、配車管理装置6から配車指示情報を受信して処理部(CPU)90に送る。
記憶部44は、処理部(CPU)90が各種の計算処理や制御処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶している。また、記憶部44は、処理部(CPU)90の作業領域として用いられ、記録媒体54から読み出されたプログラムやデータ、処理部(CPU)90が各種プログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶するためにも使用される。
操作部86は、操作キーやボタンスイッチ等により構成される入力装置であり、運転手による操作に応じた操作信号を処理部(CPU)90に出力する。
表示部88は、LCD等により構成される表示装置であり、処理部(CPU)90から入力される表示信号に基づいて各種の情報を表示する。
処理部(CPU)90は、記憶部44や記録媒体54に記憶されているプログラムに従って、各種の計算処理や制御処理を行う。具体的には、処理部(CPU)90は、操作部88からの操作信号に応じた各種の処理、表示部88に各種の情報を表示させる処理、通信部24を介した配車管理装置6とのデータ通信を制御する処理等を行う。例えば、処理部(CPU)90は、GPS受信装置7から航法メッセージを取得して位置情報を生成する処理、当該位置情報を配車管理装置6に送信する処理、現在位置周辺の地図とともに現在位置や進行方向を表示部88に表示する等のカーナビゲーション処理、通信部24から配車指示情報を受け取って表示部88に表示する処理等を行う。
特に、本実施形態では、処理部(CPU)90は、以下に説明する配車指示情報取得部91、位置情報生成部92、表示制御部93、通信制御部94を含む。ただし、本実施形態の処理部(CPU)90は、これらの一部の構成(要素)を省略したり、他の構成(要素)を追加した構成としてもよい。
配車指示情報取得部91は、通信部24から送られてくる配車指示情報を取得する処理を行う。
位置情報計算部92は、GPS受信装置7が復調した航法メッセージを取得して測位計算を行い、現在の位置情報を生成する処理を行う。
表示制御部93は、配車指示情報取得部91が取得した配車指示情報から目的場所を示す文字列等を表示部88に表示する制御や、現在位置周辺の地図とともに現在位置や進行方向を示す画像や文字列を生成して表示部88に表示する制御等を行う。現在位置周辺の地図の画像は、例えば、記憶部44や情報記憶媒体54に地図情報を記憶しておき、当該地図情報から生成してもよいし、通信ネットワークに接続された外部のサーバー等から地図情報を取得して生成してもよい。
通信制御部94は、配車管理装置6が生成した配車指示情報を、通信部24を介して受信する制御等を行う。
記録媒体54は、コンピューター読み取り可能な記録媒体であり、特に本実施形態では、情報端末9を上記の各部として機能させるためのプログラムが記憶されている。そして、本実施形態の処理部(CPU)70は、記録媒体54に記憶されている当該プログラムを実行することで、配車指示情報取得部91、位置情報生成部92、表示制御部93、通信制御部94として機能する。あるいは、通信部24等を介して有線又は無線の通信ネットワークに接続されたサーバーからプログラムを受信し、受信したプログラムを記憶部44や記録媒体54に記憶して当該プログラムを実行するようにしてもよい。ただし、配車指示情報取得部91、位置情報生成部92、表示制御部93、通信制御部94の少なくとも一部をハードウェア(専用回路)で実現してもよい。
なお、記録媒体54は、例えば、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、メモリー(ROM、フラッシュメモリーなど)により実現することができる。
なお、情報端末9に音出力部(スピーカー等)を設け、処理部(CPU)90は、表示制御部93として、各種の情報を表示部88に表示するとともに、あるいは表示部88に表示する代わりに、音出力制御部として、当該各種の情報を音出力部から音(音声を含む)として出力するようにしてもよい。
[気圧センサーの構成]
このような構成の配車管理システム1により、局地的な気象変動の前兆をリアルタイムに精度良く捉えるためには、気象計測装置2に含まれる気圧センサー10としてPaオーダーの高分解能なセンサーを用いることが望ましい。現在のところ、周波数変化型の気圧センサーは、静電容量型やピエゾ抵抗型の気圧センサーよりも高い分解能が得られており、周波数変化型の気圧センサーであれば1Pa以下の分解能も実現可能である。
図4は、周波数変化型の気圧センサー10の構成例を示す図である。図4に示すように、本実施形態の気圧センサー10は、圧力センサー素子100、発振回路110、カウンター120、TCXO(Temperature Compensated Crystal Oscillator)130、MPU(Micro Processing Unit)140、温度センサー150、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)160、通信インターフェース(I/F)170を含んで構成されている。ただし、本実施形態の気圧センサーは、図4の構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を付加した構成としてもよい。
圧力センサー素子100は、振動片の共振周波数の変化を利用する方式(振動方式)の感圧素子を有している。この感圧素子は、例えば、水晶、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム等の圧電材料で形成された圧電振動子であり、例えば、音叉型振動子、双音叉型振動子、AT振動子(厚みすべり振動子)、SAW共振子などが適用される。
特に、双音叉型圧電振動子は、AT振動子(厚みすべり振動子)などに比べて、伸長・圧縮応力に対する共振周波数の変化が極めて大きく共振周波数の可変幅が大きいので、感圧素子として双音叉型圧電振動子を用いることで、わずかな気圧差を検出可能な高い分解能の気圧センサーを実現することができる。そのため、本実施形態の気圧センサー10は、感圧素子として双音叉型圧電振動子を用いている。なお、圧電材料として、Q値が高くかつ温度安定性に優れた水晶を選択することで、優れた安定性と最高水準の分解能および精度を実現することができる。
図5は、本実施形態の圧力センサー素子100の断面の模式図である。図6は、本実施形態の圧力センサー素子100の振動片220およびダイヤフラム210を模式的に示す下面図である。図6は、封止板としてのベース230を省略して描いてある。図5は、図6のA−A線の断面に対応する。
圧力センサー素子100は、ダイヤフラム210と、振動片220と、封止板としてのベース230と、を含む。
ダイヤフラム210は、圧力を受圧して撓む可撓部を有する平板状の部材である。ダイヤフラム210の外側の面が受圧面214となっており、受圧面214の裏面側に一対の突起212が形成されている。
振動片220は、振動ビーム(梁)222及び振動ビーム222の両端に形成された一対の基部224を有する。振動ビーム222は、一対の基部224の間に両持ち梁状に形成される。一対の基部224は、ダイヤフラム210に形成された一対の突起212にそれぞれ固定される。振動ビーム222には図示しない電極が適宜設けられ、電極から駆動信号を供給することで振動ビーム222を一定の共振周波数で屈曲振動させることができる。振動片220は、圧電性を有する材料で形成される。振動片220の材質としては、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電材料が挙げられる。振動片220は、支持梁226によって枠部228に支持されている。
ベース230は、ダイヤフラム210と接合されて、ダイヤフラム210との間にキャビティー232を形成する。キャビティー232を減圧空間とすることにより、振動片220のQ値を高める(CI値を小さくする)ことができる。
このような構造の圧力センサー素子100において、ダイヤフラム210は、受圧面214に圧力を受けた場合に撓み、変形する。すると、振動片220の一対の基部224が、ダイヤフラム210の一対の突起212にそれぞれ固定されているため、ダイヤフラム210の変形に従って基部224間の間隔が変化する。すなわち、圧力センサー素子100に圧力が印加されたときに、振動ビーム222に引張または圧縮の応力を生じさせることができる。
図7は、圧力センサー素子100の断面の模式図であり、ダイヤフラム210が圧力Pによって変形した状態を示している。図7は、圧力センサー素子100の外側から内側への力(圧力P)が作用することにより、ダイヤフラム210が素子の内側に向かって凸となる変形が生じた例である。この場合、一対の突起212の間の間隔は大きくなる。他方、図示しないが、圧力センサー素子100の内側から外側への力が作用する場合は、ダイヤフラム210が素子の外側に向かって凸となる変形が生じ、一対の突起212の間の間隔は小さくなる。従って、両端が一対の突起212にそれぞれ固定された振動片220の振動ビーム222に平行な方向に引張または圧縮の応力が生じる。すなわち、受圧面214に対して垂直方向に加わった圧力は、突起(支持部)212を介して、振動片220の振動ビーム222に対して平行な直線方向の応力に変換される。
振動ビーム222の共振周波数は、以下のようにして解析することができる。図5及び図6に示すように、振動ビーム222の長さをl、幅をw、厚みをdとすると、振動ビーム222の長辺方向に外力Fが作用したときの運動方程式は、次式(1)によって近似される。
式(1)において、Eは縦弾性定数(ヤング率)、ρは密度、Aは振動ビームの断面積(=w・d)、gは重力加速度、Fは外力、yは変位、xは振動ビームの任意の位置をそれぞれ表す。
式(1)に一般解と境界条件を与えて解くことで、次のような、外力が無い場合の共振周波数の式(2)が得られる。
断面2次モーメントI=dw/12、断面積A=dw、λI=4.73より、式(2)は次式(3)のように変形することができる。
従って、外力F=0の時の共振周波数fは、ビームの幅wに比例し、長さlの2乗に反比例する。
外力Fを2本の振動ビームに加えたときの共振周波数fも同様の手順で求めると、次式(4)が得られる。
断面2次モーメントI=dw/12より式(4)は次式(5)のように変形することができる。
式(5)において、Sは応力感度(=K・12/E・(l/w))、σは応力(=F/(2A))をそれぞれ表す。
以上から、圧力センサー素子100に作用する力Fを圧縮方向のとき負、伸張方向のとき正としたとき、力Fが圧縮方向に加わると共振周波数fが減少し、力Fが伸縮方向に加わると共振周波数fが増加する。
そして、次式(6)に示す多項式を用いて、圧力センサー素子100の圧力−周波数特性と温度−周波数特性に起因する直線性誤差を補正することで、高分解能かつ高精度の圧力値Pを得ることができる。
式(6)において、fはセンサー規格化周波数であり、f=(f/fで表される。また、tは温度であり、α(t)、β(t)、γ(t)、δ(t)は、それぞれ次式(7)〜(10)で表される。
式(7)〜(10)において、a〜pは補正係数である。
すなわち、圧力センサー素子100の出力信号の周波数を計測することで、振動ビーム220の振動周波数(力Fが作用した時の共振周波数f)が得られ、あらかじめ測定された共振周波数fや補正係数a〜pを用いて、式(6)から圧力Pを計算することができる。
図4に戻り、発振回路110は、圧力センサー素子100の振動ビーム222を共振周波数で発振させた発振信号を出力する。
カウンター120は、発振回路110が出力する発振信号の所定周期を、基準クロック源であるTCXO130が出力する高精度のクロック信号でカウントするレシプロカルカウンターである。ただし、カウンター120を、所定のゲートタイムにおける圧力センサー素子100の発振信号のパルス数をカウントする直接計数方式の周波数カウンター(ダイレクトカウンター)として構成してもよい。
MPU(Micro Processing Unit)140は、カウンター120のカウント値から圧力値Pを計算する処理を行う。具体的には、MPU140は、温度センサー150の検出値から温度tを計算し、EEPROM160にあらかじめ記憶されているa〜pの補正係数値を用いて、式(7)〜(10)よりα(t)、β(t)、γ(t)、δ(t)を計算する。さらに、MPU140は、カウンター120のカウント値とEEPROM160にあらかじめ記憶されている共振周波数fの値を用いて、式(6)より圧力値Pを計算する。そして、MPUが計算した圧力値Pは、通信インターフェース170を介して、気圧センサー10の外部に出力される。
このような構成の周波数変化型の気圧センサー10によれば、圧力センサー素子100の振動周波数をカウンター120によりTCXO130が出力する高精度かつ高周波数(例えば数十MHz)のクロック信号でカウントするとともに、MPU140でデジタル演算処理により圧力値の計算及び直線性誤差の補正を行うので、Paオーダーの高い分解能かつ高精度の圧力値(気圧データ)を得ることができる。さらに、気圧センサー10は、カウント時間を考慮しても秒オーダーの周期で気圧データを更新することができるので、短時間におけるわずかな気圧の変化も捉えることができ、リアルタイムの気象計測に適している。
なお、本実施形態では、基準クロック源としてTCXO130を用いているが、基準クロック源を、温度補償回路を有さない発振回路、例えば、ATカット水晶振動子を搭載した水晶発振回路で構成しても良い。この場合、温度補償回路を有さない分、気圧変動の検出精度は低下するが、基準クロック源を当該水晶発振回路とするか、或いはTCXO130とするかは、予測システムのコストや予測精度に応じて設計者が適宜選択すればよい。
1−1−3.気象データ処理装置の処理
[全体処理]
図8は、気象データ処理装置4の処理部(CPU)30の全体処理のフローチャートの一例を示す図である。
まず、気象データ処理装置4が起動すると、処理部(CPU)30は、時刻変数tを0にセットする(S10)。
次に、処理部(CPU)30(気象データ取得部31)は、各気象計測装置2が計測した気象データを取得する(S12)。この気象データに含まれる気圧データにより、時刻tにおける観測メッシュの各ノードの気圧が得られる。
次に、処理部(CPU)30(気象変動情報生成部32)は、ステップS12で取得した気象データに含まれる気圧データ(観測メッシュの各ノードの気圧)から、時刻tにおける各ノードの気圧傾度を計算する(S14)。
次に、処理部(CPU)30(気象変動情報生成部32)は、ステップS12で得られた各ノードの気圧とステップS14で計算した各ノードの気圧傾度から、時刻tにおける特定領域の気圧の分布データと気圧傾度の分布データを生成する(S16)。
次に、処理部(CPU)30(気象変動予測部33)は、ステップS16で生成した時刻tまでの気圧の分布データと気圧傾度の分布データから気象変動の発生の予測を行い、気象変動が発生する可能性があれば、その発生予測位置と発生予測時間を計算する(S18)。
次に、処理部(CPU)30は、時刻tにおける、気圧の分布データ、気圧傾度の分布データ、予測される気象変動の種類、気象変動の発生予測位置や発生予測時間の情報等を配車管理装置6に送信する(S20)。
そして、処理部(CPU)30は、処理を終了する(S22のY)まで、時刻変数tをΔtだけ増加し、S12〜S20の処理を繰り返し行う。
[気圧傾度の計算処理]
図9は、観測メッシュの各ノードの気圧傾度を計算する処理(図8のS14の処理)のフローチャートの一例を示す図である。
まず、処理部(CPU)30(気象変動情報生成部32)は、時刻tの気圧データから、すべての隣接する2つのノード間の気圧傾度を計算する(S110)。ここで、隣接する2つのノードとは、観測メッシュの各区画の各辺にある2つのノードである。隣接する2つのノードNとNの間の気圧傾度Gは、ノードNの気圧をP、ノードNの気圧をP、ノードNとNの距離をLとすると、次式(11)により計算される。
ここで、図10に示すように、ノードNとNの中点を始点とし、気圧傾度Gの大きさに応じた長さと、気圧傾度Gの符号に応じた向き(気圧の高い方から低い方へ向かう向き)とを有する気圧傾度ベクトルgを考えることができる。
次に、処理部(CPU)30(気象変動情報生成部32)は、変数iを0にセットし(S112)、時刻tにおけるノードNとノードNに隣接する各ノードとの間の気圧傾度のベクトル和から、ノードNの気圧傾度を計算する(S114)。図11(A)に示すように、ノードNとノードNに隣接する4つのノードN,N,N,Nとの間の気圧傾度ベクトルをそれぞれg,g,g,gとすると、図11(B)に示すように、ノードNの気圧傾度ベクトルgは、g+g+g+g(g,g,g,gのベクトル和)で計算される。この気圧傾度ベクトルgの長さをノードNの気圧傾度Gと考えることができる。
処理部(CPU)30(気象変動情報生成部32)は、気圧傾度を未計算のノードがあれば(S116のY)、未計算のノードが無くなるまで変数iを1ずつ増やしながら(S118)、S114の処理を繰り返し行う。
[気象変動情報の生成処理]
図12は、気象変動情報の生成処理(図8のS16の処理)のフローチャートの一例を示す図である。
まず、処理部(CPU)30(気象変動情報生成部32)は、時刻tにおける各ノードの気圧と気圧傾度からノード間の位置の気圧を補完計算する(S210)。
次に、処理部(CPU)30(気象変動情報生成部32)は、ステップS210の計算結果から、同じ気圧の位置を線で結び、時刻tの等圧線データを生成する(S212)。
次に、処理部(CPU)30(気象変動情報生成部32)は、ステップS212で生成した等圧線データを気圧に応じて色分けし、時刻tの気圧分布データを生成する(S214)。
次に、処理部(CPU)30(気象変動情報生成部32)は、各ノードの気圧傾度の大きさと向きを矢印で表現し、時刻tの気圧傾度の分布データを生成する(S216)。
図13(A)は、気圧分布データに対応する画像の一例を概略的に示す図である。図13(A)の例では、同じ模様の部分が同じ色になっている。処理部(CPU)30(気象変動情報生成部32)は、例えば、サーモグラフィーの画像のように、気圧が高い部分ほど赤く気圧が低い部分ほど青くなるような気圧分布データを生成するようにしてもよい。例えば領域A1は気圧が最も高い部分であり赤色で表示される。領域A2は、領域A1よりも少し低い気圧であり、橙色で表示される。領域A3は、領域A2よりも少し低い気圧であり、黄色で表示される。領域A4は、領域A3よりも少し低い気圧であり、緑色で表示される。領域A5は、領域A4よりも少し低い気圧であり、水色で表示される。領域A6は気圧が最も低い部分であり青色で表示される。このように、特定地域の気圧分布を色分けして可視化することで、特定地域における気圧分布の時間変化を視覚的に極めて容易に把握することができる。
また、図13(B)は、気圧傾度の分布データに対応する画像の一例を概略的に示す図である。図13(B)の例では、各ノードの位置に、気圧傾度の大きさに応じた太さで、気圧の高い方から低い方へ向かう向きを有する矢印(気圧傾度ベクトルを表す)が表示されている。このように、特定地域の気圧傾度分布を可視化することで、気圧傾度と相関がある風の情報(風向・風速)を概略的に知ることができる。
なお、処理部(CPU)30(気象変動情報生成部32)は、気圧分布データや気圧傾度の分布データだけでなく、温度や湿度等の分布データも生成するようにしてもよい。温度や湿度等の分布データも生成して配車管理装置6に送信することで、配車担当者による気象変動の予測精度を高めることも可能である。
[気象変動の予測処理]
図14は、気象変動の予測処理(図8のS18の処理)のフローチャートの一例を示す図である。
まず、処理部(CPU)30(気象変動予測部33)は、時刻tまでの気圧の分布データと気圧傾度の分布データから局地的な低気圧(降水セル)の有無を判定する(S310)。
処理部(CPU)30(気象変動予測部33)は、局地的な低気圧が無いと判定した場合(S312のN)、所定時間内に気象変動が発生する可能性はないと判定し(S316)、時刻tにおける予測処理を終了する。
一方、処理部(CPU)30(気象変動予測部33)は、局地的な低気圧があると判定した場合(S312のY)、時刻tにおける、局地的な低気圧の位置、強さ、移動方向、移動速度等を計算する(S314)。
次に、処理部(CPU)30(気象変動予測部33)は、ステップS314の計算結果から、各判定基準に従い、所定時間内に各気象変動が発生する可能性があるか否かを判定する(S318)。例えば、処理部(CPU)30(気象変動予測部33)は、局地的な低気圧における一定時間の気圧の変化量が所定の閾値よりも大きいか否かを判定基準としてもよい。急激な気圧の低下は積乱雲の発達期における上昇気流の発生に関連するものであると考えられる。従って、例えば、一定時間の気圧低下量が所定の閾値よりも大きいことを判定基準とすることで、積乱雲の発達に伴う気象変動の発生を予測することができる。ただし、予測の精度を上げるために、処理部(CPU)30(気象変動予測部33)は、気圧データをベースに、気圧以外のデータ(温度や湿度のデータ)を加味して予測するようにしてもよい。さらに、処理部(CPU)30(気象変動予測部33)は、判定基準を細分化して、各気象変動の発生の可能性(確率)を段階的に判定してもよい。
処理部(CPU)30(気象変動予測部33)は、所定時間内に気象変動が発生する可能性が無いと判定した場合(S320のN)、時刻tにおける解析処理を終了する。
一方、処理部(CPU)30(気象変動予測部33)は、所定時間内に気象変動が発生する可能性があると判定した場合(S320のY)、ステップS314で計算した局地的な低気圧の位置、強さ、移動方向、移動速度等から気象変動の発生予測位置と発生予測時間を計算し(S322)、時刻tにおける予測処理を終了する。なお、処理部(CPU)30(気象変動予測部33)は、発生予測位置と発生予測時間とともに、気象変動が発生する可能性(確率)がどの程度であるかを計算してもよい。
図15は、気象変動の1つである集中豪雨の発生過程と気圧分布及び気圧傾度分布との関係を概念的に示す図である。図15(A)は、局地的な低気圧の発生前の気圧分布及び気圧傾度分布の一例であり、例えば、ノードN〜Nの気圧はほぼ同じであり、気圧傾度もほぼ0になっている。図15(B)は、図33(A),図33(B)又は図33(C)の発達期の気圧分布及び気圧傾度分布の一例であり、局地的な低気圧が発生することで、ノードNとNの間のNに近い位置を中心とする気圧の低い部分A1と各ノードから低気圧の中心に向かう小さめの気圧傾度が観測される。図15(C)は、図33(D)又は図33(E)の成熟期の気圧分布及び気圧傾度分布の一例であり、低気圧の中心がノードNとNの間のNに近い位置に移動するとともに、気圧がかなり低い部分A2と各ノードから低気圧の中心に向かう大きな気圧傾度が観測される。図15(D)は、図33(F)の減衰期の気圧分布及び気圧傾度分布の一例であり、低気圧が消滅し、ノードN〜Nの気圧圧差と気圧傾度が小さくなる。
処理部(CPU)30(気象変動予測部33)は、例えば、図15(A)のような気圧分布と気圧傾度分布が観測されている状態から、図15(B)のような気圧分布と気圧傾度分布が観測されるようになると、所定時間以内に集中豪雨が発生すると判定することができる。また、処理部(CPU)30(気象変動予測部33)は、各ノードの気圧傾度ベクトルの向きや気圧の低い部分の時間変化から低気圧の移動経路を算出することで、気象変動の発生位置や発生時間を予測することができる。
1−1−4.配車管理装置の処理
[全体処理]
図16は、配車管理装置6の処理部(CPU)70の全体処理のフローチャートの一例を示す図である。
まず、配車管理装置6が起動すると、処理部(CPU)70は、時刻変数tを0にセットする(S30)。
次に、処理部(CPU)70は、操作部82に対する表示モードの選択操作の有無を判定し(S32)、選択操作があった場合(S32のY)、選択された表示モード(表示モード1〜5のいずれか)に設定する(S34)。
次に、処理部(CPU)70(車両位置情報取得部71)は、時刻tにおける各車両8の位置情報を取得する(S36)。
次に、処理部(CPU)70(気象変動情報取得部72)は、時刻tにおける気象変動情報(気圧分布、気圧傾度の分布、予測される気象変動の種類、気象変動の発生予測位置及び発生予測時間等の情報)を取得する(S38)。
次に、処理部(CPU)70(表示制御部74)は、設定されている表示モードに応じた画像を生成し、表示部84に表示する(S40)。配車担当者は、この表示部84に表示される画像を監視し、必要に応じて、操作部82を操作して配車指示を行う。
処理部(CPU)70(配車指示情報生成部73)は、操作部82に対する配車指示の操作の有無を判定し(S42)、配車指示の操作があった場合(S42のY)、操作に応じた配車指示情報を生成し、生成した配車指示情報を各車両8に送信する(S44)。
そして、処理部(CPU)70は、処理を終了する(S46のY)まで、時刻変数tをΔtだけ増加し(S48)、S32〜S44の処理を繰り返し行う。
このような処理部(CPU)70の処理により、例えば、Δtを1秒とすると、表示部84に表示される画像が1秒毎にリアルタイムに更新される。
[気象変動情報の表示処理]
図17は、表示モードに応じた画像の生成及び表示処理(図16のS40の処理)のフローチャートの一例を示す図である。
まず、処理部(CPU)70(表示制御部74)は、現在設定されている表示モードを判定する(S130)。
表示モード1が設定されている場合(S132のY)、処理部(CPU)70(表示制御部74)は、特定地域の地図に車両分布を重ねた画像を生成する(S134)。図18(A)に、表示モード1が設定されている場合に生成される画像の一例を概略的に示す。図18(A)では各車両8が黒丸で表示されている。
また、表示モード2が設定されている場合(S136のY)、処理部(CPU)70(表示制御部74)は、特定地域の地図に、車両分布と気圧分布を重ねた画像を生成する(S138)。図18(B)に、表示モード2が設定されている場合に生成される画像の一例を概略的に示す。図18(B)の画像は、図18(A)の画像と図13(A)の画像を重ねた画像になっている。
また、表示モード3が設定されている場合(S140のY)、処理部(CPU)70(表示制御部74)は、特定地域の地図に、車両分布と気圧傾度分布を重ねた画像を生成する(S142)。図18(C)に、表示モード3が設定されている場合に生成される画像の一例を概略的に示す。図18(C)の画像は、図18(A)の画像と図13(B)の画像を重ねた画像になっている。
また、表示モード4が設定されている場合(S144のY)、処理部(CPU)70(表示制御部74)は、特定地域の地図に、車両分布、気圧分布、気圧傾度の分布を重ねた画像を生成する(S146)。図18(D)に、表示モード4が設定されている場合に生成される画像の一例を概略的に示す。図18(D)の画像は、図18(A)の画像、図13(A)の画像及び図13(B)の画像を重ねた画像になっている。
また、表示モード5が設定されている場合(S148のY)、処理部(CPU)70(表示制御部74)は、特定地域の地図に、予測される気象変動の種類、発生予測位置、発生予測時間を重ねた画像を生成する(S150)。図19に、表示モード5が設定されている場合に生成される画像の一例を概略的に示す。図19の画像は、図18(A)の画像に雷雨の発生予想エリア(斜線で表示したエリア)の画像を重ね、発生予想時間を文字で表示した画像になっている。
そして、処理部(CPU)70(表示制御部74)は、ステップS134,S138,S142,S146,S150のいずれかで生成した画像を表示部84に表示し(S152)、処理を終了する。
表示モード1は、各車両8の分布状況をリアルタイムに観察する目的に適している。表示モード2は、局地的な低気圧(降水セル)の発生位置、移動方向、移動速度等をリアルタイムに観察する目的に適している。表示モード3は、気圧傾度と相関がある風向・風速の概略的な変化をリアルタイムに観察する目的に適している。表示モード4は、気圧の変化と気圧傾度の変化を総合的に観察する目的に適している。表示モード5は、気象変動が発生する可能性がある概略的な場所や時間を早期に特定する目的に適している。
例えば、配車担当者が気象の知識が豊富な者であれば、表示モード1〜4を切り換えながらリアルタイムな気象状況を観察することで、高い精度で気象変動の発生位置や発生時間を予測することができる。これにより、にわか雨や雷雨等の発生が予想されるエリアの駅などの多数の人が集まる場所に、できる限り早い時間に多数の車両8を配車することが可能になる。なお、処理部(CPU)70が温度や湿度等の分布データも取得してリアルタイムに変化する温度や湿度の分布を表示部84に表示することで、配車担当者による気象変動の予測精度を高めることも可能である。また、配車担当者が気象の知識に乏しい者であっても、表示モード5で表示される予測情報に従うことで、迅速かつ効率的な配車指示を行うことが期待できる。
1−1−5.車両に搭載された情報端末の処理
図20は、各車両8に搭載された情報端末9の処理部(CPU)90が行う処理のフローチャートの一例を示す図である。
まず、情報端末9が起動すると、処理部(CPU)90は、時刻変数tを0にセットする(S60)。
次に、処理部(CPU)90(位置情報生成部92)は、GPS受信装置7から航法メッセージを取得して測位計算を行い、時刻tにおける位置情報を生成する(S62)。
次に、処理部(CPU)90(送信制御部94)は、ステップS62で生成した位置情報を配車管理装置6に送信する(S64)。
次に、処理部(CPU)90(表示制御部93)は、ステップS62で生成した位置情報に基づいて、現在位置周辺の地図とともに現在位置や進行方向を示す画像を生成し、表示部88に表示する(S66)。
そして、処理部(CPU)90(配車指示情報取得部91)は、通信部24が配車管理装置6から配車指示情報を受信したか否かを判定し(S68)、受信した場合(S68のY)、受信した配車指示情報を取得し、配車指示の内容を表示部88に表示する(S70)。表示部88に表示される配車指示の内容は、例えば、「30分後の雷雨の予想:XX駅に向かってください」のような文字列が、地図の上に重ねて、あるいは表示部88の地図の表示箇所とは別の表示箇所に表示される。なお、処理部(CPU)90は、配車指の内容を表示部88に表示するとともに、あるいは表示に代えて音(音声)で出力してもよい。
そして、処理部(CPU)90は、処理を終了する(S72のY)まで、時刻変数tをΔtだけ増加し(S74)、S62〜S70の処理を繰り返し行う。
このような処理部(CPU)90の処理により、例えば、Δtを1秒とすると、1秒毎に最新の位置情報が計算されて配車管理装置6に送信されるとともに、表示部88に表示される地図や現在位置等の画像や配車指示の内容が1秒毎にリアルタイムに更新される。この配車指示の内容に従って、各車両8の運転手が運行することで、全体として効率的な配車をリアルタイムに実現することができる。
以上に説明したように、本実施形態の配車管理システムによれば、特定地域に、複数の気象計測装置2を分散配置して十分に細かい観測メッシュを形成することで、気象データ処理装置4は、各気象計測装置2が計測する気象データ(気圧データを含む)を取得して特定地域における精度の高い気象変動情報(気圧分布や気圧傾度の分布、気象変動の予測情報等)をリアルタイムに生成することができる。そして、配車担当者は、配車管理装置6の表示部84にリアルタイムに表示される気象変動情報の画像を観察することで、局地的な気象変動の発生の予測を精度良く行うことができる。特に、本実施形態の配車管理システムは、特定地域における気圧分布を時系列の画像(リアルタイムに変化する画像)として可視化して提供するので、配車担当者は、この画像を監視することでリアルタイムに変化する気圧の状況を容易に把握することができ、気象変動の予測等に有効利用することができる。従って、本実施形態の配車管理システムを用いることで、気象条件を考慮した従来よりも効率のよい配車を実現することができる。
また、一般的な気圧計は高価であるため、特定地域全体に多数の気圧計を配置することは現実的でないのに対して、本実施形態の気圧センサー10は半導体の製造技術を用いて安価で提供することができるので、特定地域全体に多数の気象計測装置2を分散配置することができる。さらに、気圧センサー10をPaオーダーの高分解能な周波数変化型の気圧センサーとすることで、にわか雨や雷雨などの局地的な気象変動の発生前のわずかな気圧変化を的確に捉えることが可能になる。これにより、例えば、積乱雲の発達期の初期段階である図33(A)の段階で局地的な低気圧の発生を捉えることができるので、気象変動の発生を従来よりも早く予測することができる。
なお、本実施形態では、気象データ取得装置4と配車管理装置6を物理的に分離して構成しているが、これら2つの装置を一体化して構成してもよい。
また、本実施形態では、各車両8がGPS受信装置を搭載し、位置情報を生成して配車管理装置6に送信しているが、いわゆるタクシー無線のように、配車担当者が各車両8の運転手に現在位置等の情報を音声で問い合わせるようなシステムにおいても、本発明を適用することができる。このようなシステムでは、配車管理装置6は各車両8の位置情報を取得できないので、配車管理装置6の処理部70(表示制御部74)は、気象変動情報の画像のみ表示部84に表示すればよい(車両の分布は表示しない)。
1−2.第2実施形態
第1実施形態の配車管理システムでは、配車担当者が配車管理装置6の表示部84に表示される内容を観察し、必要なタイミングで操作部82を操作することで、配車指示情報が生成されて、各車両8に送信される。これに対して、第2実施形態の配車管理システムでは、配車管理装置6は、気象データ処理装置4による気象変動の予測情報に基づいて、自動的に配車指示情報を生成し、各車両8に送信する。
第2実施形態の配車管理システムの構成は、図2に示した第1実施形態の配車管理システムと同様であるため、図示を省略する。第2実施形態の配車管理システムでは、気象データ処理装置2の処理部(CPU)30の処理と各車両8に搭載された情報端末9の処理部(CPU)90の処理は、第1実施形態と同様であり、配車管理装置6の処理部(CPU)70の処理が第1実施形態と異なるので、第2実施形態における配車管理装置6の処理部(CPU)70の処理のみ以下に説明する。
図21は、第2実施形態における配車管理装置6の処理部(CPU)70の全体処理のフローチャートの一例を示す図である。
まず、配車管理装置6が起動すると、処理部(CPU)70は、ステップS30〜S38の処理を行う。このステップS30〜S38の処理は、第1実施形態(図6のS30〜S38の処理)と同じであるため、説明を省略する。
次に、処理部(CPU)70(配車指示情報生成部73)は、ステップS38の処理で取得した気象変動情報に基づいて、必要に応じて配車指示情報を生成し、各車両に送信する(S39)。
そして、処理部(CPU)70は、処理を終了する(S46のY)まで、時刻変数tをΔtだけ増加し(S48)、S32〜S39の処理を繰り返し行う。
図22は、配車指示情報の生成処理(図21のS39の処理)のフローチャートの一例を示す図である。
まず、処理部(CPU)70(配車指示情報生成部73)は、時刻tまでの気象変動情報から、局地的な気象変動が発生中か否かを判定する(S230)。例えば、処理部(CPU)70(配車指示情報生成部73)は、気象変動情報に、局地的な気象変動の発生の有無の情報が含まれていれば、その情報を参照すればよいし、気象変動情報に含まれる気圧の分布データや気圧傾度の分布データから気象変動の有無を判定してもよいし、さらに、気象変動情報に温度や湿度の情報が含まれていれば、それらの情報も加味して気象変動の有無を判定してもよい。
処理部(CPU)70(配車指示情報生成部73)は、局地的な気象変動が発生中であると判定した場合(S230のY)、配車指示情報を生成し(S234)、気象変動の発生位置から所定の距離内を走行中の車両に、生成した配車指示情報を送信する(S236)。所定の距離は、例えば、車両が、気象変動が消滅するまでに(例えば、気象変動の発生時間から数分〜数十分後までに)発生位置に到着できる程度の距離であってもよい。
次に、処理部(CPU)70(配車指示情報生成部73)は、時刻tまでの気象変動情報から、所定時間内に局地的な気象変動が発生する可能性があるか否かを判定する(S238)。例えば、処理部(CPU)70(配車指示情報生成部73)は、気象変動情報に、局地的な気象変動の予測情報が含まれていれば、その情報を参照すればよいし、気象変動情報に含まれる気圧の分布データや気圧傾度の分布データから、気象データ処理装置4の処理部(CPU)30(気象変動予測部33)と同様の予測処理(図14の処理)を行って、気象変動が発生するか否かを判定してもよい。
処理部(CPU)70(配車指示情報生成部73)は、所定時間内に局地的な気象変動が発生する可能性があると判定した場合(S240のY)、配車指示情報を生成し(S242)、気象変動の発生予測位置から所定の距離内を走行中の車両に、生成した配車指示情報を送信する(S244)。所定の距離は、例えば、車両が、気象変動の発生予測時間までに発生予測位置に到着できる程度の距離、あるいは、車両が、気象変動が発生してから消滅するまでに(例えば、気象変動の発生予測時間から数分〜数十分後までに)発生予測位置に到着できる程度の距離であってもよい。
この第2実施形態の配車管理システムによれば、気象条件を考慮した効率的な配車を自動化することができるので、配車担当者の負担を軽減することができる。
1−3.第3実施形態
第1実施形態又は第2実施形態の配車管理システムでは、複数の気象計測装置2が固定された位置に分散して配置され、各気象計測装置2に対応するノードを有する観測メッシュが形成されている。これに対して、第3実施形態の配車管理システムでは、車両8も気象計測装置を搭載し、固定された位置に分散配置された各気象計測装置2に対応するノード(固定点のノード)に車両8に搭載された気象計測装置に対応するノード(移動点のノード)を加えた観測メッシュを形成する。
図23は、第3実施形態の配車管理システムの構成例を示す図である。図23において、図2と同じ構成には同じ符号を付している。第3実施形態の配車管理システムは、図23の構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を付加した構成としてもよい。図23に示すように、第3実施形態の配車管理システム1では、各車両8が気象計測装置2aを含む。気象計測装置2aは、気圧センサーを備え、それ以外にも温度センサーや湿度センサーを備えていてもよいし、風速、風向などを計測する他のセンサーを備えていてもよい。気象計測装置2aは、気象計測装置2と同じ構成であってもよい。
気象計測装置2aは、秒オーダーの周期でリアルタイムに気象を計測し、計測された気象データは、情報端末9で生成した位置情報とともに、気象データ処理装置4に送信される。
気象データ処理装置4の通信部20は、各気象計測装置2からの送信データを受信して気象データを復調するとともに、各車両8に搭載された気象計測装置2aからの送信データを受信し、気象データと位置情報を復調する。そして、通信部20は、復調した気象データや位置情報を処理部(CPU)30に送る。
第3実施形態の配車管理システムでは、配車管理装置6の処理部(CPU)70の処理と各車両8に搭載された情報端末9の処理部(CPU)90の処理は、第1実施形態と同様であり、気象データ処理装置2の処理部(CPU)30の処理が第1実施形態と異なるので、第3実施形態における気象データ処理装置2の処理部(CPU)30の処理のみ以下に説明する。
図24は、第3実施形態における気象データ処理装置4の処理部(CPU)30の全体処理のフローチャートの一例を示す図である。
まず、気象データ処理装置4が起動すると、処理部(CPU)30は、時刻変数tを0にセットする(S10)。
次に、処理部(CPU)30(気象データ取得部31)は、固定配置された各気象計測装置2が計測した気象データを取得する(S12)。
次に、処理部(CPU)30(気象データ取得部31)は、各車両8に搭載された気象計測装置2aが計測した気象データと各車両8に搭載された情報端末9が生成した位置情報を取得する(S13)。
そして、処理部(CPU)30は、ステップS14〜S24の処理を行う。このステップS14〜S24の処理は、第1実施形態(図8のS14〜S24の処理)と同じであるため、説明を省略する。
図25は、気象変動情報の生成処理(図24のS16の処理)のフローチャートの一例を示す図である。
まず、処理部(CPU)30(気象変動情報生成部32)は、時刻tにおける各車両の位置情報から、各ノード(各移動点のノードと各固定点のノード)に対して、最も近い所定数のノード(移動点のノードでも固定点のノードでもよい)を特定する(S200)。
次に、処理部(CPU)30(気象変動情報生成部32)は、時刻tにおける各ノードの気圧と気圧傾度から、各ノードと、当該ノードに最も近い所定数のノードとの間の位置の気圧を補完計算する(S210)。
そして、処理部(CPU)30(気象変動情報生成部32)は、ステップS212〜S216の処理を行う。このステップS212〜S216の処理は、第1実施形態(図12のS212〜S216の処理)と同じであるため、説明を省略する。
なお、第3実施形態における気圧傾度の計算処理(図24のS14の処理)及び気象変動の予測処理(図24のS18の処理)の具体的な処理については、第1実施形態(図9の処理及び図14の処理)と同様であるため、説明を省略する。
この第3実施形態の配車管理システムによれば、特定地域に気象計測装置2を固定して分散配置するとともに、車両8にも気象計測装置2aを搭載することで、より細かい観測メッシュを形成することができる。これにより、観測メッシュのノード間の位置における気象条件の補完計算精度を高めることができるので、より精度の高い気象変動情報を提供することができる。
1−4.第4実施形態
第1実施形態又は第2実施形態の配車管理システムでは、複数の気象計測装置2が固定された位置に分散して配置され、各気象計測装置2に対応するノード(固定点のノード)を含む観測メッシュが形成されている。これに対して、第4実施形態の配車管理システムでは、気象計測装置2を配置せず、各車両8に気象計測装置を搭載することで、移動点のノードのみからなる観測メッシュを形成する。
図26は、第4実施形態の配車管理システムの構成例を示す図である。図26において、図2と同じ構成には同じ符号を付している。第4実施形態の配車管理システムは、図26の構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を付加した構成としてもよい。図26に示すように、第4実施形態の配車管理システム1では、各車両8が気象計測装置2aを含む。気象計測装置2aは、気圧センサーを備え、それ以外にも温度センサーや湿度センサーを備えていてもよいし、風速、風向などを計測する他のセンサーを備えていてもよい。気象計測装置2aは、第1実施形態における気象計測装置2と同じ構成であってもよい。
気象計測装置2aは、秒オーダーの周期でリアルタイムに気象を計測し、計測された気象データは、情報端末9で生成した位置情報とともに、気象データ処理装置4に送信される。
気象データ処理装置4の通信部20は、各車両8に搭載された気象計測装置2aからの送信データを受信し、気象データと位置情報を復調する。そして、通信部20は、復調した気象データや位置情報を処理部(CPU)30に送る。
第4実施形態の配車管理システムでは、配車管理装置6の処理部(CPU)70の処理と各車両8に搭載された情報端末9の処理部(CPU)90の処理は、第1実施形態と同様であり、気象データ処理装置2の処理部(CPU)30の処理が第1実施形態と異なるので、第4実施形態における気象データ処理装置2の処理部(CPU)30の処理のみ以下に説明する。
図27は、第3実施形態における気象データ処理装置4の処理部(CPU)30の全体処理のフローチャートの一例を示す図である。
まず、気象データ処理装置4が起動すると、処理部(CPU)30は、時刻変数tを0にセットする(S10)。
次に、処理部(CPU)30(気象データ取得部31)は、各車両8から、気象計測装置2aが計測した気象データと情報端末9が生成した位置情報を取得する(S13)。
そして、処理部(CPU)30は、ステップS14〜S24の処理を行う。このステップS14〜S24の処理は、第1実施形態(図8のS14〜S24の処理)と同じであるため、説明を省略する。
なお、第4実施形態における気圧傾度の計算処理(図24のS14の処理)及び気象変動の予測処理(図24のS18の処理)の具体的な処理については、第1実施形態(図9の処理及び図14の処理)と同様であり、気象変動情報の生成処理(図24のS16の処理)の具体的な処理については、第3実施形態(図25の処理)と同様であるため、説明を省略する。
この第4実施形態の配車管理システムによれば、車両8の数が十分に多いような場合、各車両8に気象計測装置2aを搭載することで、特定地域に多数の気象計測装置2を固定して分散配置しておかなくても十分に高い精度の気象変動情報が得られる。従って、特定地域に多数の気象計測装置2を固定して分散配置するためのコストを削減することができる。
2.車両運行支援システム
2−1.車両運行支援システムの概要
本実施形態の車両運行支援システムは、局所的な特定地域において気圧の変化に起因して発生する局地的な気象変動(にわか雨、雷雨、集中豪雨、竜巻、突風等)を精度良く予測し、予測するための情報を提供し、特定地域における個人タクシー等の車両の運行を支援する。特定地域は、例えば、直径数km〜数十kmの円に収まる程度の地域(市町村程度の大きさの地域)であり、個人タクシーの営業エリアなどである。
図28は、本実施形態の車両運行支援システムの概要について説明するための図である。図28に示すように、本実施形態の車両運行支援システムでは、特定地域に多数の気象計測装置2(白抜きの丸で表示)が碁盤目状に分散配置され、各気象計測装置2をノードとする観測メッシュが形成されている。ただし、複数の気象計測装置2が分散配置されていればよく、碁盤目状に配置されていなくてもよい。
例えば、気象計測装置2は、ビルや家屋等の建物(不図示)などに配置される。この観測メッシュでは、4つのノードによって1つの矩形状の区画が形成されている。各区画の1辺の長さ(ノード間の距離)は、特定地域の気候やその他の状況を考慮して、十分な精度で気象変動の発生の有無や予測が可能な値(例えば、数百m〜数km程度)に設定される。この観測メッシュの1区画は、アメダス(AMeDAS)における観測メッシュの1区画(約21km×21km)と比べて十分に小さいものとなっており、アメダス(AMeDAS)では観測できない局地的な気象変動を捉えることを可能とする。
ノード間の距離は一定でなくてもよく、例えば、気象計測装置2は、携帯電話等の基地局、コンビニエンスストア、スマートグリッドの電気メーターなどに設置されていてもよい。なお、図28では、便宜上、区画の境界線を破線で表示しているが、実際には、特定地域においてこのような境界線を表示する必要はない。
各気象計測装置2は、一定周期で気象を計測し、計測した気象データを不図示の気象データ処理装置に送信する。気象データ処理装置は、各気象計測装置2からの気象データを受信し、受信した気象データに基づいて気象変動情報を生成する。気象データ処理装置は、特定地域内又は特定地域外のいずれに設置されていてもよい。例えば、インターネット等の通信ネットワークに接続されたサーバーを気象データ処理装置としてもよい。
気象データ処理装置が生成した気象変動情報は、基地局5を介して、各車両8に送信され、各車両8に搭載された情報端末(不図示)のモニターに表示される。各車両8の運転手がこの気象変動情報を監視することで、気象変動の発生を予測することができる。あるいは、気象データ処理装置が、あらかじめ決められた判定基準に従い、気象変動の発生を予測するようにしてもよい。
そして、車両8(例えば個人タクシー)の運転手が、例えば、図28において斜線で示したエリアにもうすぐにわか雨が降ったり、強風が吹く可能性が高い可能性が高いと判断した場合、当該エリア内の駅やデパート等の多くの人が集まっているような場所にいち早く向かうことができる。あるいは、車両8の運転手が、集中豪雨が発生して道路が冠水するおそれがと判断したエリアを避けて運行することもできる。なお、各車両8の運転手は、気象変動情報を監視することで、にわか雨等の気象変動がこれから発生するエリアに限らず現在気象変動が発生しているエリアを特定することもできるので、そのようなエリアにもいち早く向かったり、避けたりすることができる。
2−2.車両運行支援システムの構成
図29は、本実施形態の車両運行支援システムの構成を示す図である。図29において、図1と同様の構成には同じ符号を付している。本実施形態の車両運行支援システムは、図29の構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を付加した構成としてもよい。図29に示すように、本実施形態の車両運行支援システム1aは、複数の気象計測装置2、気象データ処理装置4、車両8を含む。
気象計測装置2の構成は、先に説明した配車管理システム1における気象計測装置2と同様であるので、その説明を省略する。
同様に、気象データ処理装置4の構成は、先に説明した配車管理システム1における気象データ処理装置4と同様であるので、その説明を省略する。ただし、本実施形態における気象データ処理装置4の通信部60は、配車管理システム1における気象データ処理装置4の通信部60と異なり、各車両8に搭載された情報端末9の通信部24とデータ通信を行い、処理部(CPU)30が生成する気象変動情報報を各車両8に搭載された情報端末9に送信する。
[車両の構成]
車両8は、GPS受信装置7と情報端末9を搭載している。
GPS受信装置7は、GPS衛星から、軌道情報や時刻情報を含む航法メッセージが重畳された電波信号を受信し、航法メッセージを復調して情報端末9に送る処理などを行う。
情報端末9は、通信部24、記憶部44、記録媒体54、操作部86、表示部88、処理部(CPU)90などを含んで構成されている。
通信部24は、気象データ処理装置4の通信部60とデータ通信を行い、気象データ処理装置4から気象変動情報を受信して処理部(CPU)90に送る。
記憶部44は、処理部(CPU)90が各種の計算処理や制御処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶している。また、記憶部44は、処理部(CPU)90の作業領域として用いられ、記録媒体54から読み出されたプログラムやデータ、処理部(CPU)90が各種プログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶するためにも使用される。
操作部86は、操作キーやボタンスイッチ等により構成される入力装置であり、運転手による操作に応じた操作信号を処理部(CPU)90に出力する。
表示部88は、LCD等により構成される表示装置であり、処理部(CPU)90から入力される表示信号に基づいて各種の情報を表示する。
処理部(CPU)90は、記憶部44や記録媒体54に記憶されているプログラムに従って、各種の計算処理や制御処理を行う。具体的には、処理部(CPU)90は、操作部88からの操作信号に応じた各種の処理、表示部88に各種の情報を表示させる処理、通信部24を介した気象データ処理装置4とのデータ通信を制御する処理等を行う。例えば、処理部(CPU)90は、GPS受信装置7から航法メッセージを取得して位置情報を生成する処理、現在位置周辺の地図とともに現在位置や進行方向を表示部88に表示する等のカーナビゲーション処理、通信部24から気象変動情報を受け取って表示部88に表示する処理等を行う。
特に、本実施形態では、処理部(CPU)90は、以下に説明する位置情報生成部92、表示制御部93、通信制御部94、気象変動情報取得部95を含む。ただし、本実施形態の処理部(CPU)90は、これらの一部の構成(要素)を省略したり、他の構成(要素)を追加した構成としてもよい。
位置情報計算部92は、GPS受信装置7が復調した航法メッセージを取得して測位計算を行い、現在の位置情報を生成する処理を行う。
気象変動情報取得部95は、通信部24から送られてくる気象変動情報を取得する処理を行う。
表示制御部93は、位置情報生成部92が生成した位置情報や気象変動情報取得部95が取得した気象変動情報から、気圧や気圧傾度の情報、気象変動の予測情報(予測される気象変動の種類、発生予測位置、発生予測時間等)等の一部又は全部の情報を含む画像や文字列を生成し、特定地域の地図の画像に重ねて表示部84に表示する制御、現在位置周辺の地図とともに現在位置や進行方向を示す画像や文字列を生成して表示部88に表示する制御等を行う。地図の画像は、例えば、記憶部44や情報記憶媒体54に特定地域の地図情報を記憶しておき、当該地図情報から生成してもよいし、通信ネットワークに接続された外部のサーバー等から地図情報を取得して生成してもよい。
本実施形態では、気象変動情報の表示に関して複数の表示モードが用意されており、操作部86を操作することで、1つの表示モードを選択することができるようになっている。具体的には、表示モード1〜4の4種類の表示モードが用意されている。表示モード1では、表示制御部93は、特定地域の地図に気圧の分布を重ねた画像を生成して表示部88に表示。また、表示モード2では、表示制御部93は、特定地域の地図に気圧傾度の分布を重ねた画像を生成して表示部88に表示する。また、表示モード3では、表示制御部93は、特定地域の地図に、気圧の分布と気圧傾度の分布を重ねた画像を生成して表示部88に表示する。また、表示モード4では、表示制御部93は、特定地域の地図に、発生が予測される気象変動の種類、発生予測位置、発生予測時間の情報を重ねた画像を生成して表示部88に表示する。
通信制御部94は、気象データ処理部4が生成した気象変動情報を、通信部24を介して受信する制御等を行う。
記録媒体54は、コンピューター読み取り可能な記録媒体であり、特に本実施形態では、情報端末9を上記の各部として機能させるためのプログラムが記憶されている。そして、本実施形態の処理部(CPU)70は、記録媒体54に記憶されている当該プログラムを実行することで、位置情報生成部92、表示制御部93、通信制御部94、気象変動情報取得部95として機能する。あるいは、通信部24等を介して有線又は無線の通信ネットワークに接続されたサーバーからプログラムを受信し、受信したプログラムを記憶部44や記録媒体54に記憶して当該プログラムを実行するようにしてもよい。ただし、位置情報生成部92、表示制御部93、通信制御部94、気象変動情報取得部95の少なくとも一部をハードウェア(専用回路)で実現してもよい。
なお、記録媒体54は、例えば、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、メモリー(ROM、フラッシュメモリーなど)により実現することができる。
なお、情報端末9に音出力部(スピーカー等)を設け、処理部(CPU)90は、表示制御部93として、気象変動情報等の各種の情報を表示部88に表示するとともに、あるいは表示部88に表示する代わりに、音出力制御部として、当該各種の情報を音出力部から音(音声を含む)として出力するようにしてもよい。この表示制御部93や音出力制御部は、気象変動情報を外部に出力する制御を行うので、本発明の「出力制御部」に相当する。
2−3.気象データ処理装置の処理
図30は、気象データ処理装置4の処理部(CPU)30の全体処理のフローチャートの一例を示す図である。
まず、気象データ処理装置4が起動すると、処理部(CPU)30は、ステップS10〜S18の処理を行う。このステップS10〜S18の処理は、先に説明した第1実施形態の配車管理装置1における気象データ処理装置4の処理部(CPU)30の処理(図8のS10〜S18の処理)と同じであるため、説明を省略する。
次に、処理部(CPU)30は、時刻tにおける、気圧の分布データ、気圧傾度の分布データ、予測される気象変動の種類、気象変動の発生予測位置や発生予測時間の情報等を各車両8に送信する(S21)。
そして、処理部(CPU)30は、処理を終了する(S22のY)まで、時刻変数tをΔtだけ増加し(S24)、S12〜S20の処理を繰り返し行う。
なお、本実施形態における気圧傾度の計算処理(図30のS14の処理)、気象変動情報の生成処理(図30のS16の処理)、気象変動の予測処理(図30のS18の処理)の具体的な処理については、先に説明した第1実施形態の配車管理システム1における処理(図9の処理、図12の処理及び図14の処理)と同様であるため、説明を省略する。
2−4.車両に搭載された情報端末の処理
図31は、各車両8に搭載された情報端末9の処理部(CPU)90が行う処理のフローチャートの一例を示す図である。
まず、情報端末9が起動すると、処理部(CPU)90は、時刻変数tを0にセットする(S60)。
次に、処理部(CPU)90(位置情報生成部92)は、GPS受信装置7から航法メッセージを取得して測位計算を行い、時刻tにおける位置情報を生成する(S62)。
次に、処理部(CPU)90(表示制御部93)は、ステップS62で生成した位置情報に基づいて、現在位置周辺の地図とともに現在位置や進行方向を示す画像を生成し、表示部88に表示する(S66)。
そして、処理部(CPU)90は、処理を終了しなければ(S72のN)、時刻変数tをΔtだけ増加し(S74)、操作部86に対する気象変動情報表示への切り替え操作の有無を判定し(S76)、切り替え操作が無かった場合(S76のN)、ステップS62及びS66の処理を繰り返し行う。
一方、切り替え操作あった場合(S76のY)、処理部(CPU)90は、操作部86に対する表示モードの選択操作の有無を判定し(S80)、選択操作があった場合(S80のY)、選択された表示モード(表示モード1〜4のいずれか)に設定する(S82)。
次に、処理部(CPU)90(気象変動情報取得部95)は、時刻tにおける気象変動情報(気圧分布、気圧傾度の分布、予測される気象変動の種類、気象変動の発生予測位置及び発生予測時間等の情報)を取得する(S84)。
次に、処理部(CPU)90(表示制御部93)は、設定されている表示モードに応じた気象変動情報の画像を生成し、表示部88に表示する(S86)。
そして、処理部(CPU)90は、処理を終了しなければ(S88のN)、時刻変数tをΔtだけ増加し(S90)、操作部86に対するカーナビゲーション表示への切り替え操作の有無を判定し(S92)、切り替え操作が無かった場合(S92のN)、ステップS80〜S86の処理を繰り返し行う。
このような処理部(CPU)90の処理により、例えば、Δtを1秒とすると、表示部88に表示される画像が1秒毎にリアルタイムに更新される。
図32は、表示モードに応じた気象変動情報の画像の生成及び表示処理(図31のS86の処理)のフローチャートの一例を示す図である。
まず、処理部(CPU)90(表示制御部93)は、現在設定されている表示モードを判定する(S160)。
表示モード1が設定されている場合(S162のY)、処理部(CPU)90(表示制御部93)は、特定地域の地図に気圧分布を重ねた画像を生成する(S164)。表示モード1が設定されている場合に生成される画像は、例えば、図18(B)の画像から各車両8を表す黒丸を削除した画像である。
また、表示モード2が設定されている場合(S166のY)、処理部(CPU)90(表示制御部93)は、特定地域の地図に気圧傾度分布を重ねた画像を生成する(S168)。表示モード2が設定されている場合に生成される画像は、例えば、図18(C)の画像から各車両8を表す黒丸を削除した画像である。
また、表示モード3が設定されている場合(S170のY)、処理部(CPU)90(表示制御部93)は、特定地域の地図に気圧分布と気圧傾度を重ねた画像を生成する(S172)。表示モード3が設定されている場合に生成される画像は、例えば、図18(D)の画像から各車両8を表す黒丸を削除した画像である。
また、表示モード4が設定されている場合(S174のY)、処理部(CPU)90(表示制御部93)は、特定地域の地図に、予測される気象変動の種類、発生予測位置、発生予測時間を重ねた画像を生成する(S176)。表示モード4が設定されている場合に生成される画像は、例えば、図19の画像から各車両8を表す黒丸を削除した画像である。
そして、処理部(CPU)90(表示制御部93)は、ステップS164,S168,S172,S176のいずれかで生成した画像を表示部88に表示し(S178)、処理を終了する。
表示モード1は、局地的な低気圧(降水セル)の発生位置、移動方向、移動速度等をリアルタイムに観察する目的に適している。表示モード2は、気圧傾度と相関がある風向・風速の概略的な変化をリアルタイムに観察する目的に適している。表示モード3は、気圧の変化と気圧傾度の変化を総合的に観察する目的に適している。表示モード4は、気象変動が発生する可能性がある概略的な場所や時間を早期に特定する目的に適している。
例えば、車両8の運転手が気象の知識が豊富な者であれば、表示モード1〜3を切り換えながらリアルタイムな気象状況を観察することで、高い精度で気象変動の発生位置や発生時間を予測することができる。これにより、にわか雨や雷雨等の発生が予想されるエリアの駅などの多数の人が集まる場所に、できる限り早い時間に到着することが可能になる。なお、処理部(CPU)90が温度や湿度等の分布データも取得してリアルタイムに変化する温度や湿度の分布を表示部88に表示することで、車両8の運転手による気象変動の予測精度を高めることも可能である。また、車両8の運転手が気象の知識に乏しい者であっても、表示モード4で表示される予測情報に従うことで、迅速かつ効率的な運行が期待できる。
以上に説明したように、本実施形態の車両運行支援システムによれば、特定地域に、複数の気象計測装置2を分散配置して十分に細かい観測メッシュを形成することで、気象データ処理装置4は、各気象計測装置2が計測する気象データ(気圧データを含む)を取得して特定地域における精度の高い気象変動情報(気圧分布や気圧傾度の分布、気象変動の予測情報等)をリアルタイムに生成することができる。そして、車両8の運転手は、車両8に搭載された情報端末9の表示部88にリアルタイムに表示される気象変動情報の画像を観察することで、局地的な気象変動の発生の予測を精度良く行うことができる。特に、本実施形態の車両運行支援システムは、特定地域における気圧分布を時系列の画像(リアルタイムに変化する画像)として可視化して提供するので、車両8の運転手は、この画像を監視することでリアルタイムに変化する気圧の状況を容易に把握することができ、気象変動の予測等に有効利用することができる。従って、本実施形態の車両運行支援システムを用いることで、効率のよい車両の運行を実現することができる。
なお、本実施形態の車両運行支援システムの他の実施形態として、先に説明した第3実施形態の配車管理システムと同様に、車両8に気象計測装置2aを搭載し、固定点のノードに移動点のノードを加えた観測メッシュを形成するようにしてもよい。このようにすれば、車両8に搭載された情報端末9がより正確な気象変動情報を取得できる。あるいは、特定地域を運行する車両8が多数あるような場合には、先に説明した第4実施形態の配車管理システムと同様に、気象計測装置2を配置せず、各車両8に気象計測装置2aを搭載して移動点のノードのみからなる観測メッシュを形成するようにしてもよい。このようにすれば、多数の気象計測装置2の設置に要するコストを削減することができる。
3.変形例
本発明は本実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
[変形例1]
観測メッシュの各区画は矩形でなくてもよく、例えば、6つのノードによって1つの六角形状の区画が形成されるように複数の気象計測装置2(白抜きの丸で表示)を分散配置してもよい。
[変形例2]
特定地域内の気象計測装置2の配置密度は一定でなくてもよく、気象計測装置2の配置密度を変えてもよい。例えば、地形や建物の配置などから、気象変動が発生し易い場所がわかっていれば、そのような場所では気象計測装置2の配置密度を高くし、逆に、気象変動が発生しにくい場所がわかっていれば、そのような場所では気象計測装置2の配置密度を低くするようにしてもよい。あるいは、気圧傾度の大きさに応じて気象計測装置2の配置密度を高くするようにしてもよい。
気象変動が発生し易い場所ほどより観測メッシュを細かくすることで、予測精度を高めることができる。逆に、気象変動が発生しにくい場所は、観測メッシュを多少粗くすることで、必要十分な予測精度を確保しながらコストを削減することができる。
[変形例3]
気象計測装置2を3次元状に配置することで、3次元の観測メッシュを形成するようにしてもよい。例えば、ビルの屋上や側面、地上等に気象計測装置2を配置することで、3次元の領域に観測メッシュを形成することができる。このようにすれば、高さ方向の気象の変化の情報も得られるので、気象変動の予測精度を高めることができる。なお、10m高くなる毎に気圧が約1hPa下がるので、3次元の観測メッシュを形成する場合は、気象計測装置2の設置高度に応じて気圧や気圧傾度を補正計算することが望ましい。
[変形例4]
複数の気象計測装置2を規則正しい観測メッシュが形成されるように配置できない場合、気象データ処理装置4の処理部(CPU)30(気象変動情報生成部32)は、特定地域の地図情報に仮想の観測メッシュをマッピングし、各気象計測装置2から取得した気象データと各気象計測装置2の位置情報に基づいて、仮想の観測メッシュの各ノードの気象データを補完計算し、仮想の観測メッシュ上の気象変動情報を生成するようにしてもよい。
[変形例5]
気象計測装置2が計測した気象条件(気圧、気温、湿度、風向、風速など)が同じでも、雷雨等をもたらす積乱雲が発達するか否かは当該気象計測装置2の位置の地理(地形、建物や木の配置等)によって異なると考えられる。そこで、気象データ処理装置4の処理部(CPU)30(気象変動予測部33)は、気圧分布の変化や気圧傾度分布の変化等の気象変動情報とともに特定地域の地理情報を用いて雷雨等の気象変動の発生の予測を行うようにしてもよい。例えば、特定地域の地理情報は、記憶部50に記憶されていてもよいし、インターネット等の通信ネットワーク上のサーバーに特定地域の地理情報を記憶させておき、気象データ処理装置4が通信ネットワークを介して当該地理情報を取得するようにしてもよい。
このように、気象状況に特定地域の地理情報を加味して気象変動を予測することで、予測精度を高めることができる。
[変形例6]
気象計測装置2が計測した気象条件(気圧、気温、湿度、風向、風速など)を、過去に気象変動が発生した際の気象条件の統計情報と照合することで、気象変動の予測精度を高めることができる。そこで、気象データ処理装置4の処理部(CPU)30(気象変動予測部33)は、気圧分布の変化や気圧傾度分布の変化等の気象変動予測情報とともに特定地域において過去に雷雨等の気象変動が発生した気象条件の統計情報を用いて雷雨等の気象変動の発生の予測を行うようにしてもよい。例えば、この統計情報は、記憶部50に記憶されていてもよいし、インターネット等の通信ネットワーク上のサーバーに統計情報を記憶させておき、気象データ処理装置4が通信ネットワークを介して当該統計情報を取得するようにしてもよい。
このように、気象状況に過去の統計情報を加味して気象変動を予測することで、予測精度を高めることができる。
なお、気象データ処理装置4の処理部(CPU)30(気象変動予測部33)は、気象変動予測情報とともに地理情報と統計情報の両方を用いて気象変動の発生の予測を行うことで、気象変動の予測精度をさらに高めることができる。
[変形例7]
気象データ処理装置4の処理部(CPU)30(気象変動情報生成部32)は、気圧傾度の分布データに代えて、又は気圧傾度の分布データとともに、風の分布データを生成するようにしてもよい。地上や海上付近の風の向きや強さは、気圧傾度力、摩擦力、コリオリの力から求めることができる。摩擦力は、風の向きと反対向きに加わる。コリオリの力は、北半球では風の向きに直角右向きに働き、南半球では風の向きに直角左向きに働く。
なお、気圧傾度力Fは、気圧傾度をG、空気塊の質量をm、空気塊の密度をρとすると、次式(12)で計算される。
風の分布データを画像に変換してモニターに表示すれば、例えば、突風などが直感的に分かり易くなる。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1 配車管理システム、1a 車両運行支援システム、2 気象計測装置、2a 気象計測装置、3 配車管理センター、4 気象データ処理装置、5 基地局、6 配車管理装置、7 GPS受信装置、8 車両、9 情報端末、10 気圧センサー、11 温度センサー、12 湿度センサー、14 通信部、20 通信部、22 通信部、24 通信部、30 処理部(CPU)、31 気象データ取得部、32 気象変動情報生成部、33 気象変動予測部、34 通信制御部、40 記憶部、42 記憶部、44 記憶部、50 記録媒体、52 記録媒体、54 記録媒体、60 通信部、62 通信部、70 処理部(CPU)、71 車両位置情報取得部、72 気象変動情報取得部、73 配車指示情報生成部、74 表示制御部、75 通信制御部、82 操作部、84 表示部、86 操作部、88 表示部、90 処理部(CPU)、91 配車指示情報取得部、92 位置情報生成部、93 表示制御部、94 通信制御部、95 気象変動情報取得部、100 圧力センサー素子、110 発振回路、120 カウンター、130 TCXO、140 MPU、150 温度センサー、160 EEPROM、170 通信インターフェース(I/F)、210 ダイヤフラム、212 突起、214 受圧面、220 振動片、222 振動ビーム(梁)、224 基部、226 支持梁、228 枠部、230 ベース、232 キャビティー

Claims (15)

  1. 配車状況を管理する配車管理システムであって、
    少なくとも気圧センサーを備え、分散して配置される複数の気象計測装置と、
    前記複数の気象計測装置の各々が計測した気象データを処理する気象データ処理装置と、
    配車状況を管理する配車管理装置と、を含み、
    前記気象データ処理装置は、
    前記気象データを取得する気象データ取得部と、
    前記気象データ取得部が取得した気象データに基づいて、局地的な気象変動の有無又は発生予測に利用可能な気象変動情報をリアルタイムに生成する気象変動情報生成部と、を含み、
    前記配車管理装置は、
    前記気象データ処理装置が生成した前記気象変動情報を取得して外部に出力する、配車管理システム。
  2. 請求項1において、
    前記気象変動情報生成部は、
    前記気象データに含まれる気圧データに基づいて、前記気象変動情報の少なくとも一部として、前記複数の気象計測装置が分散して配置されるエリアのリアルタイムな気圧変化の情報を生成する、配車管理システム。
  3. 請求項2において、
    前記気象変動情報生成部は、
    前記気圧変化の情報として、前記複数の気象計測装置が分散して配置されるエリアの気圧分布を気圧に応じて色分けして表す時系列の画像情報を生成する、配車管理システム。
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
    前記気象変動情報生成部は、
    前記気象データに含まれる気圧データに基づいて、前記複数の気象計測装置が分散して配置されるエリアの気圧傾度を計算し、前記気象変動情報の少なくとも一部としてリアルタイムな気圧傾度の変化の情報を生成する、配車管理システム。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    前記気象データ処理装置は、
    前記複数の気象計測装置の各々が計測した気象データに基づいて、前記気象変動の発生を予測する気象変動予測部を含み、
    前記気象変動情報生成部は、
    前記気象変動情報の少なくとも一部として、前記気象変動の発生予測位置及び発生予測時間の情報を生成する、配車管理システム。
  6. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、
    前記配車管理装置は、
    取得した前記気象変動情報に基づいて、前記気象変動の発生状況又は前記気象変動の発生予測状況に応じた配車指示情報を生成する配車指示情報生成部を含み、前記配車指示情報を前記車両に送信する、配車管理システム。
  7. 請求項1乃至6のいずれかにおいて、
    前記複数の気象計測装置の少なくとも一部は、前記車両に設置される、配車管理システム。
  8. 請求項1乃至7のいずれかにおいて、
    前記気圧センサーは、気圧に応じて共振周波数を変化させる感圧素子を有し、当該感圧素子の振動周波数に応じた気圧データを出力する、配車管理システム。
  9. 少なくとも気圧センサーを備え、分散して配置される複数の気象計測装置の各々から気象データを取得する気象データ取得ステップと、
    前記気象データ取得ステップで取得した気象データに基づいて、局地的な気象変動の有無又は発生予測に利用可能な気象変動情報をリアルタイムに生成する気象変動情報生成ステップと、
    前記気象変動情報に基づいて、配車を決定して車両に指示する配車指示ステップと、を含む、配車方法。
  10. 配車状況を管理する配車管理装置において実行されるプログラムであって、
    コンピューターを、
    少なくとも気圧センサーを備え、分散して配置される複数の気象計測装置の各々が計測した気象データに基づいて生成される、局地的な気象変動の有無又は発生予測に利用可能な気象変動情報を取得する気象変動情報取得部と、
    前記気象変動情報取得部が取得した気象変動情報を外部に出力する制御を行う出力制御部として機能させる、プログラム。
  11. 請求項10に記載のプログラムを記録した、コンピューター読み取り可能な記録媒体。
  12. 車両の運行を支援するための情報を提供する車両運行支援システムであって、
    少なくとも気圧センサーを備え、分散して配置される複数の気象計測装置と、
    前記複数の気象計測装置の各々が計測した気象データを処理する気象データ処理装置と、を含み、
    前記気象データ処理装置は、
    前記気象データを取得する気象データ取得部と、
    前記気象データ取得部が取得した気象データに基づいて、局地的な気象変動の有無又は発生予測に利用可能な気象変動情報をリアルタイムに生成する気象変動情報生成部と、を含み、前記気象変動情報を前記車両に送信する、車両運行支援システム。
  13. 車両の運行を支援するための情報を提供する車両運行支援方法であって、
    少なくとも気圧センサーを備え、分散して配置される複数の気象計測装置の各々から気象データを取得する気象データ取得ステップと、
    前記気象データ取得ステップで取得した気象データに基づいて、局地的な気象変動の有無又は発生予測に利用可能な気象変動情報をリアルタイムに生成する気象変動情報生成ステップと、
    前記気象変動情報を前記車両に送信する気象変動情報送信ステップと、を含む、車両運行支援方法。
  14. 車両に搭載された情報端末において実行されるプログラムであって、
    コンピューターを、
    少なくとも気圧センサーを備え、分散して配置される複数の気象計測装置の各々が計測した気象データに基づいて生成される、局地的な気象変動の有無又は発生予測に利用可能な気象変動情報を取得する気象変動情報取得部と、
    前記気象変動情報取得部が取得した気象変動情報を外部に出力する制御を行う出力制御部として機能させる、プログラム。
  15. 請求項14に記載のプログラムを記録した、コンピューター読み取り可能な記録媒体。
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