JP2013054307A - 画像形成装置、制御プログラム、記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】高圧異常が生じていない時に誤って対策処理を実行してしまう事を抑制する。
【解決手段】バイアス制御部120bは、印字ジョブの実行中、および、印字ジョブ後の期間に、2次転写ローラ10にバイアスを出力させる。異常対策処理部120cは、印字ジョブの実行期間にて前記電圧値が所定の正常数値範囲から外れ、且つ、前記印字ジョブ後の期間にて前記電圧値が前記正常数値範囲から外れた場合、異常対策処理を実行する。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置に関する。
特許文献1には、帯電電圧、現像バイアス、転写バイアス等の高電圧(高圧)が所定値を超えた場合、高圧異常が発生しているものとして、電源シャットダウンやエラー通知等の異常対策処理を行う画像形成装置が提案されている。
特開2010−57327号公報(2010年03月11日公開)
しかし、印字ジョブ中に出力されている転写電圧は、転写位置を通過しているシートの種類に応じて大幅に変動することがある。例えば、普通紙が転写位置を通過している時の転写電圧が約2000Vであるところ、厚紙が転写位置を通過している時の転写電圧が約4000Vになり、薄紙が転写位置を通過している時の転写電圧が約500Vになるような画像形成装置が存在する。
また、画像形成装置の周囲の環境(温度や湿度)に応じてシートの吸湿率が変動し、このシートの吸湿率の変動に応じて印字ジョブ中に出力される転写電圧も変動してしまうことがある。
したがって、印字ジョブ中においては、高圧異常が発生している事に起因して転写電圧が所定値を超えることもあれば、高圧異常が発生していないにも拘わらず転写電圧が所定値を超えてしまう事もある。それゆえ、従来の画像形成装置では、高圧異常が生じていないにもかかわらず、誤って異常対策処理を実行してしまうという問題が生じていた。
本発明は、以上の問題に鑑みてなされたものであり、電子写真方式の画像形成装置において、高圧異常が生じていないのに、誤って高圧異常に対する対策処理を実行してしまうという事態の発生を抑制することを目的とする。
印字ジョブの実行期間中において高圧異常が発生して転写装置に印加されるバイアスの電圧値が正常数値範囲から外れている場合、当該印字ジョブの実行期間後に転写装置にバイアスを印加すると当該バイアスの電圧値も正常数値範囲から外れることになる。これに対し、印字ジョブの実行期間中において実際には高圧異常が発生していないがシートの種類や吸湿率に起因して前記バイアスの電圧値が正常数値範囲から外れているようなケースでは、当該印字ジョブの実行期間後における前記バイアスの電圧値は正常範囲に収まるようになっている。
そこで、本発明は、トナー像が形成される像担持体と、前記像担持体に対向配置される転写装置と、前記転写装置に印加するバイアスを出力するバイアス出力装置とを備え、前記転写装置に前記バイアスを印加することによって前記像担持体と前記転写装置との間の転写位置にて前記トナー像を前記像担持体からシートに転写する印字ジョブを実行するようになっている画像形成装置において、前記バイアス出力装置から出力されるバイアスの電圧値を計測する計測装置と、前記印字ジョブの実行後であり前記転写位置にシートが存在しない期間であるジョブ後期間に、前記バイアス出力装置に前記バイアスを出力させるバイアス制御部と、前記印字ジョブの実行期間にて前記電圧値が所定数値範囲から外れ、且つ、前記ジョブ後期間にて前記電圧値が前記所定数値範囲から外れた場合に、異常対策処理を実行する異常対策処理部とを備えたことを特徴とする。
これにより、印字ジョブの実行期間中において実際には高圧異常が発生していないがシートの種類や吸湿率に起因して前記バイアスの電圧値が正常数値範囲から外れているようなケースが生じても、誤って異常対策処理を実行してしまうといった事態の発生を抑制できる。
また、本発明の画像形成装置において、前記異常対策処理は、前記印字ジョブにて用いられる画像データを記憶部に保存する処理であってもよい。これにより、前記印字ジョブの実行途中にて高圧異常が生じたことに起因して、前記印字ジョブの実行途中から白紙印字がなされたとしても、印字ジョブの画像データがバックアップされるため、印字ジョブに係る画像の損失を防止できる。
さらに、本発明の画像形成装置において、前記異常対策処理は、前記画像形成装置の電源をオフに切り替える処理であってもよい。これにより、画像形成装置にて印字ジョブAが実行されており、且つ、印字ジョブAの次に実行される予定の印字ジョブBが画像形成装置にて待機状態になっている状況において高圧異常が生じた場合、印字ジョブAの実行後に画像形成装置がシャットダウンされるため、高圧異常の下で印字ジョブBが実行されてしまうことを防止できるという効果を奏する(つまり、待機中のジョブが高圧異常の下で実行されてしまう事態を防止できる)。
また、本発明の画像形成装置において、前記異常対策処理は、異常発生を利用者に通知する処理であってもよい。これにより、高圧異常が生じていることを利用者に正確に通知できる。
また、本発明の画像形成装置において、前記バイアス制御部は、前記印字ジョブの実行期間にて前記電圧値が前記所定数値範囲から外れた場合に、前記ジョブ後期間にて前記バイアス出力装置に前記バイアスを出力させるようになっていることが好ましい。
さらに、前記バイアス制御部および前記異常対策部は、コンピュータによって実現されてもよく、この場合には、コンピュータを前記バイアス制御部および前記異常対策処理部として機能させるプログラム、および、このプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明の画像形成装置によると、印字ジョブの実行期間中において実際には高圧異常が発生していないがシートの種類に起因して前記バイアスの電圧値が正常数値範囲から外れているようなケースが生じても、誤って異常対策処理を実行してしまうといった事態の発生を抑制できるという効果を奏する。
本発明の一実施形態である複合機(MFP;Multi Function Printer)の内部構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る複合機に取り付けられる各ハードウェアを示すブロック図である。 図2に示す高圧異常対策部の詳細を示したブロック図である。 高電圧の出力タイミング、判定信号の立ち上りと立下りのタイミングを示したチャートである。 図2に示す高圧異常対策部の処理手順を示したフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態である複合機(MFP;Multi Function Printer)の内部構成を示す模式図である。
複合機100は、外部から伝達された画像データに応じてシート(用紙)に対して多色または単色の画像を形成する画像形成装置である。複合機100は、装置本体150と自動原稿処理装置160とスキャナユニット90とを有している。
装置本体150は、露光ユニット1、現像器2、感光体ドラム3、クリーナユニット4、帯電器5、中間転写ベルトユニット6、定着ユニット7、給紙カセット81、排紙トレイ91等を有している。装置本体150の上部には、原稿が載置される透明ガラスからなる原稿載置台92が設けられ、原稿載置台92の上側には自動原稿処理装置160が設置されている。自動原稿処理装置160は原稿載置台92の上に自動で原稿を搬送する。また、自動原稿処理装置160は矢印M方向に回動するようになっており、自動原稿処理装置160と原稿載置台92とが離間して原稿載置台92の上が開放されると、原稿載置台92の上に原稿を手置きで置くことができるようになっている。
スキャナユニット90は、原稿を露光するランプリフレクタアセンブリ、原稿からの反射光像を光電変換素子(CCD)の方向へ導くミラー等を備えた光学ユニット、光学ユニットからの反射光像を光電変換素子に結像する光学レンズ、前記の反射光像を画像信号に変換する光電変換素子などを有している。スキャナユニット90は、光学ユニットを原稿載置台92の透明ガラスの面に沿って走行させ、透明ガラス上の原稿の光像を1ライン毎に順次CCDに結像させて原稿画像を読み取るようになっている。
スキャナユニット90にて読み取られた画像信号は、各種処理が施された後、画像データとして図示しない画像メモリに一旦記憶される。その後、出力指示に応じて画像データが読み出され、装置本体150が、当該画像データに基づいて画像形成処理(印字ジョブ)を行うようになっている。具体的に、装置本体150は、画像メモリから出力された画像データの画像を後述の中間転写ベルト61上に形成した後、シート上に当該画像を転写するようになっている。
複合機100において扱われる画像データは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色を用いたカラー画像に応じたものである。したがって、各色に応じた4種類の潜像が形成されるように、現像器2、感光体ドラム3、帯電器5、クリーナユニット4からなる画像形成ステーションが4個設置されている。つまり、複合機100には、ブラック画像用の画像形成ステーションと、シアン画像用の画像形成ステーションと、マゼンタ画像用の画像形成ステーションと、イエロー画像用の画像形成ステーションとが設けられている。なお、モノクロ画像を形成する場合、シアン、マゼンタ、イエローを混色するようになっていてもよいし、ブロックトナーのみで画像形成するようになっていてもよい。
帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させるための帯電手段であり、図1に示すような非接触型の他、接触型のものが用いられることもある。なお、接触型の帯電器には帯電ローラや帯電ブラシがある。
露光ユニット1は、レーザ出射部及び反射ミラー等を備えたレーザスキャニングユニット(LSU)である。露光ユニット1には、レーザビームを走査するポリゴンミラーと、ポリゴンミラーによって反射されたレーザ光を感光体ドラム3に導くためのレンズやミラー等の光学部材とが配置されている。なお、露光ユニット1は、例えば、発光素子をアレイ状に並べた例えばELやLED書込みヘッドであってもよい。
露光ユニット1は、帯電された感光体ドラム3を、入力画像データに応じて露光することによって、感光体ドラム3の表面に、画像データに応じた静電潜像を形成する機能を有する。
現像器2は、感光体ドラム3上に形成された静電潜像を現像器2内のトナーによって現像(顕像化)するものである。なお、ブラック画像用の画像形成ステーションの現像器2ではブラックトナーによって現像が行われ、シアン画像用の画像形成ステーションの現像器2ではシアントナーによって現像が行われ、イエロー画像用の画像形成ステーションの現像器2ではイエロートナーによって現像が行われ、マゼンタ画像用の画像形成ステーションの現像器2ではマゼンタトナーによって現像が行われる。
クリーナユニット4は、現像・画像転写後における感光体ドラム3上の表面に残留したトナーを除去・回収するものである。
感光体ドラム3の上方に配置されている中間転写ベルトユニット6は、中間転写ベルト61、中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、中間転写ローラ64、及び中間転写ベルトクリーニングユニット65を備えている。中間転写ローラ64は、Y,M,C,K用の各色に対応して4本設けられている。
中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、及び中間転写ローラ64は、中間転写ベルト61を張架して回転駆動させる。また各中間転写ローラ64は、感光体ドラム3のトナー像を、中間転写ベルト61上に転写するための1次転写バイアスを中間転写ベルト61に印加するものである。
中間転写ベルト(像担持体)61は、各感光体ドラム3に接触するように設けられている。感光体ドラム3に形成された各色のトナー像が中間転写ベルト61に順次的に重ねて転写され、中間転写ベルト61にカラーのトナー像(多色トナー像)が形成されるようになっている。中間転写ベルト61は、例えば厚さ100μm〜150μm程度のフィルムからなり、無端状に形成されている。
感光体ドラム3から中間転写ベルト61へのトナー像の転写は、中間転写ベルト61の裏側に接触している中間転写ローラ64によって行われる。中間転写ローラ64には、トナー像を転写するために高電圧の1次転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加される。中間転写ローラ64は、直径8〜10mmの金属(例えばステンレス)軸をベースとし、その表面が導電性の弾性材(例えばEPDM,発泡ウレタン等)により覆われているローラである。この導電性の弾性材により、中間転写ローラ64から中間転写ベルト61に均一に高電圧を印加することができる。なお、本実施形態では、1次転写装置として中間転写ローラ64を使用しているが、それ以外にブラシなども用いることが可能である。
上述したように、各感光体ドラム3上で形成されたトナー像は中間転写ベルト61で積層される。積層されたトナー像は中間転写ベルト61の回転によって、シートと中間転写ベルト61とが接触する位置に配置される2次転写ローラ(転写装置)10によってシートに転写(2次転写)される。このとき、中間転写ベルト61と2次転写ローラ10とは、所定ニップで互いに圧接されると共に、2次転写ローラ10にはトナー像をシートに転写させるための2次転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加される。さらに、上記ニップを定常的に得るために、2次転写ローラ10もしくは中間転写ベルト駆動ローラ62の何れか一方を硬質材料(金属等)とし、他方を弾性ローラ等の軟質材料(弾性ゴムローラ、または発泡性樹脂ローラ等々)とした構成が用いられる。
また、2次転写ローラ10による2次転写が行われず中間転写ベルト61上に残存したトナーは、次工程でトナーの混色を発生させる原因となるために、中間転写ベルトクリーニングユニット65によって除去・回収されるようになっている。中間転写ベルトクリーニングユニット65には、中間転写ベルト61に接触するクリーニング部材として例えばクリーニングブレードが備えられており、中間転写ベルト61におけるクリーニングブレードの当接箇所は、裏面に接触する中間転写ベルト従動ローラ63によって支持されている。
給紙カセット81は、画像形成に使用するシートを蓄積しておくためのトレイであり、装置本体150において露光ユニット1の下側に設けられている。また、手差し給紙カセット82にも画像形成に使用するシートを置くことができる。また、装置本体150の上方に設けられている排紙トレイ91は、印刷済みのシート(記録用紙)をフェイスダウンで集積するためのトレイである。
また、装置本体150には、給紙カセット81または手差し給紙カセット82のシートを、中間転写ベルト61と2次転写ローラ10との間の転写位置および定着ユニット7を経由させて排紙トレイ91に送るための、略垂直形状の用紙搬送路Sが設けられている。給紙カセット81または手差し給紙カセット82から排紙トレイ91までの用紙搬送路Sの近傍には、ピックアップローラ11a,11b、複数の搬送ローラ12a〜12d,レジストローラ13、2次転写ローラ10、定着ユニット7等が配されている。
搬送ローラ12a〜12dは、シートの搬送を促進・補助するための小型のローラであり、用紙搬送路Sに沿って複数設けられている。また、ピックアップローラ11aは、給紙カセット81の端部近傍に備えられ、給紙カセット81からシートを1枚ずつピックアップして用紙搬送路Sに供給する。ピックアップローラ11bは、手差し給紙カセット82の端部近傍に備えられ、手差し給紙カセット82からシートを1枚ずつピックアップして用紙搬送路Sに供給する。
レジストローラ13は、用紙搬送路Sを搬送されているシートを一旦保持するものである。そして、感光体ドラム3上のトナー像の先端とシートの先端とが合わさるタイミングでシートを転写位置に搬送する機能を有している。
定着ユニット7は、ヒートローラ71及び加圧ローラ72を備えており、ヒートローラ71および加圧ローラ72は、シートを挟んで回転するようになっている。またヒートローラ71は、図示しない温度検出器からの信号に基づいて温度コントローラによって所定の定着温度になるように設定されており、加圧ローラ72とともにトナーをシートに熱圧着することにより、シートに転写された多色トナー像を溶融・混合・圧接し、シートに対して熱定着させる機能を有している。またヒートローラ71を外部から加熱するための外部加熱ベルト73が設けられている。
つぎに、シートの搬送経路を説明する。上述のように、複合機100には、予めシートを収納する給紙カセット81および手差給紙カセット82が設けられている。複合機100には、給紙カセット81から用紙搬送路Sにシートを供給するピックアップローラ11aと、手差給紙カセット82から用紙搬送路Sにシートを供給するピックアップローラ11bとが配置されており、シートを1枚ずつ用紙搬送路Sに導くようになっている。
各給紙カセット81,82から搬送されるシートは、用紙搬送路Sの搬送ローラ12aによってレジストローラ13の位置まで搬送され、シートにおける印刷可能領域の先端と中間転写ベルト61上のトナー像の先端とが合わさるタイミングで、2次転写ローラ10と中間転写ベルト61との間の転写位置に搬送され、転写位置にて中間転写ベルト61からシートにトナー像が転写される。そして、シートが定着ユニット7を通過することによってシート上の未定着トナーが熱で溶融・固着される。その後、シートは、定着ユニット7よりも用紙搬送方向の下流側に配された搬送ローラ12bを経て、排紙トレイ91上に排出される。
上記の搬送経路は、シートに対する片面印字要求の場合のものである。これに対して両面印字要求の場合、上記のように片面印字が終了し定着ユニット7を通過したシートの後端が排出用の搬送ローラ12bで把持されたときに、搬送ローラ12bが逆回転することによってシートを搬送ローラ12c,12dに導く。その後、シートはレジストローラ13を経て裏面に印字が行われた後に排紙トレイ91に排出される。
つぎに、図2のブロック図を参照して複合機100に取り付けられる各ハードウェアを説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る複合機100に取り付けられる各ハードウェアを示すブロック図である。
複合機100は、装置全体の制御を行うメインCPU101を備える。メインCPU101には、画像処理部102、ROM103、RAM104、HDD105、画像メモリ106、操作パネル107、NIC108、駆動部111、露光ユニット1、定着ユニット7、スキャナユニット90、高圧異常対策部120が接続されている。
メインCPU(Central Processing Unit)101は、ROM(Read Only Memory)103に予め書き込まれたプログラムに基づいて、複合機100の各ハードウェアを統括制御して複合機100に各種ジョブを実行させる。また、メインCPU101は、入出力されるデータまたは演算して得られたデータをRAM(Random Access Memory)104の所定のメモリエリアに一時記憶する。また、画像メモリ106は、画像処理部102から出力された画像データを記憶する。
操作パネル107は、入力キーおよび液晶表示パネルを備え、装置の状態や利用可能な用紙サイズ、複写倍率等の表示を行うと共に、入力キーにより操作者のコマンド入力を受け付けるものである。液晶表示パネルは、タッチパネル付きの表示装置であってもよい。
NIC(Network Interface Card)108は、外部機器(クライアントPC)と通信回線を介して通信を行うための通信手段である。複合機100は、NIC108を介して外部機器から転送されるプリントデータ(画像データ)に基づいて印刷を行うことが可能であり、また、スキャナユニット90によって読み取られた画像データを、NIC108を介して外部機器に転送することが可能である。外部機器から送信された画像データはHDD(Hard Disk Drive)105に記憶される。駆動部111は、感光体ドラム3や中間転写ベルトユニット6などの駆動系を駆動させるためのモータ、クラッチ、ソレノイドからなる。
高圧異常対策部120は、2次転写ローラ10に対して印加される高電圧に基づいて、高圧異常を検出し、高圧異常を検出した場合には異常対策処理を実行するブロックである。高圧異常対策部120の詳細については後述する。
スキャナユニット90は、原稿の画像を読み取って画像データに変換する。スキャナユニット90にて読み取られた画像データは、画像処理部102で各種の処理が施された後、画像メモリ106に一旦記憶される。そして、操作パネル107から入力される利用者の指示に応じて、画像メモリ106に記憶されている画像データの画像を印刷する印字ジョブが行われる。この場合、露光ユニット1は、画像メモリ106から出力された画像データに基づいて感光体ドラム3を露光する。これにより、感光体ドラム3に静電潜像が形成される。その後、現像器2によって前記静電潜像が現像されてトナー像になり、このトナー像は感光体ドラム3から中間転写ベルト61に転写される。さらに、2次転写ローラ10によって、中間転写ベルト61からシート上にトナー像が転写され、定着ユニット7によってトナー像がシート上に熱定着される。
ところで、通常の複合機においては、帯電電圧、現像バイアス、1次転写バイアス、2次転写バイアス等の高電圧の出力中に、これら高電圧をモニタし、これら高電圧が正常値と認められる所定の数値範囲(以下「正常数値範囲」と称す)から外れた場合、高圧異常が生じているものと判定し、エラー通知、運転停止、シャットダウン等の異常対策処理が施されるようになっている。ここで、高圧異常とは、接続線の断線、転写ローラの離接不良、高圧基板(高電圧の電源回路の基板)の破損、地絡等を意味する。すなわち、定電流制御にて高電圧が出力される場合、所定の電流が流れないと電圧値があがっていくため、接続線の断線や転写ローラの離接不良が生じると、高電圧の電圧値が前記正常数値範囲を超えてしまう。これに対し、定電流制御にて高電圧が出力される場合、高圧基板の破損や地絡が生じると、高電圧の電圧値が低下するため、高電圧の電圧値が前記正常数値範囲を下回ってしまう。
また、通常の複合機において、印字ジョブ中に使用されるシートの種類または吸湿率によっては、2次転写バイアスについて高圧異常を誤検出してしまうという問題が生じる。以下、この問題について説明する。
2次転写ローラに印加される2次転写バイアスの電圧値は、負荷に応じて変動し、転写位置を通過しているシートが当該負荷に相当する。よって、2次転写バイアスの電圧値は、転写位置を通過しているシート(普通紙、薄紙、厚紙、OHPシート等)の種類に応じて変動する。例えば、普通紙が転写位置を通過している時の2次転写バイアスの電圧値が2000V前後であるところ、厚紙が転写位置を通過している時の2次転写バイアスの電圧値が4000V前後になり、薄紙が転写位置を通過している時の2次転写バイアスの電圧値が500V前後になるような複合機が存在する。また、画像形成装置の周囲の環境(温度や湿度)に応じてシートの吸湿率が変動し、このシートの吸湿率の変動に応じて印字ジョブ中に出力される2次転写バイアスの電圧値も変動してしまうことがある。
したがって、印字ジョブ中においては、前記の高圧異常が発生している事に起因して、2次転写バイアスの電圧値が前記正常数値範囲から外れることもあれば、高圧異常が発生していないにも拘わらず、厚紙や薄紙が転写位置を通過している事やシートの吸湿率に起因して、2次転写バイアスの電圧値が、正常数値範囲から外れることもある。例えば、普通紙に対して正常にトナー像を転写している時の2次転写バイアスの電圧値が2000V前後であり、2次転写バイアスの電圧値が1000V〜3000Vに収まっていない時は高圧異常が発生している可能性のある複合機があるとする。このような複合機においては、1000V〜3000Vが前記正常数値範囲として設定され、2次転写バイアスの電圧値が正常数値範囲から外れた場合、高圧異常と判定され、エラー通知や運転停止等の異常対策処理が施されるようになっている。ところが、このような複合機において、高圧異常が生じていなくても、厚紙に対してトナー像の転写を実行すると2次転写バイアスの電圧値が4000V前後になり、薄紙に対してトナー像の転写を実行すると2次転写バイアスの電圧値が500V前後になる場合がある。このような場合、高圧異常が発生していないにもかかわらず、2次転写バイアスの電圧値が正常数値範囲から外れるため、高圧異常を誤検出してしまい、エラー通知や運転停止等の異常対策処理が誤って施されてしまうという問題が生じていた。
そこで、本実施形態の複合機100では、以上にて説明した問題を抑制するために、高圧異常対策部120を備えている。また、高圧異常対策部120は、図3に示すように、高圧電源回路200および計測装置300の各々に接続されているものである。以下では、図3に基づいて、高圧異常対策部120、高圧電源回路200、計測装置300の各々について詳細に説明する。
高圧電源回路200は、複合機100に取り付けられている定電流源であり、2次転写ローラ10に対して印加する高電圧を出力する電源回路である。つまり、高圧電源回路200から出力される高電圧は2次転写バイアスとして2次転写ローラ10に印加されるようになっている。
計測装置300は、高圧電源回路200から出力され2次転写ローラ10に印加される高電圧の電圧値を計測する電圧計である。
高圧異常対策部120は、計測装置300の計測結果に基づいて高圧異常の発生を検出し、高圧異常が発生している場合、異常対策処理を実行する制御用回路基板(集積回路基板)である。
高圧異常対策部120は、図3に示すように、判定部120a、バイアス制御部120b、異常対策処理部120cを備えている。
判定部120aは、計測装置300にて計測される電圧値を監視し、当該電圧値が予め定められている正常数値範囲内にあるか否かを判定するブロックである。また、判定部120aは判定結果を示す判定信号を出力し続ける。具体的に、判定部120aは、計測装置300にて計測される電圧値が正常数値範囲内にあればローの判定信号を出力し、計測装置300にて計測される電圧値が正常数値範囲(所定数値範囲)から外れている場合にはハイの判定信号を出力する。つまり、ローの判定信号は、計測装置300にて計測される電圧値(高圧電源回路200の出力電圧)が正常数値範囲内にあることを示し、ハイの判定信号は、計測装置300にて計測される電圧値が正常数値範囲から外れていることを示しているのである。
なお、前記の正常数値範囲は、前記高圧異常が生じていない複合機100にて普通紙に対してトナー像の転写が行われている時の2次転写バイアスの電圧値の数値範囲であり、2次転写バイアスの電圧値が当該正常数値範囲から外れている時は高圧異常が生じている可能性があるような数値範囲に設定される。例えば、上述したように、普通紙に対して正常にトナー像を転写している時の2次転写バイアスの電圧値が2000V前後であり、2次転写バイアスの電圧値が1000V〜3000Vに収まっていない時は高圧異常が発生している可能性がある場合、前記の正常数値範囲として1000V〜3000Vが設定される。前記の正常数値範囲は、複合機100の設計者によって経験的に定められる値、または、試験運転を行うことによって定められる値であり、ROM103等に保存される。判定部120aは、ROM103にアクセスすることによって正常数値範囲を把握できるようになっている。
バイアス制御部120bは高圧電源回路200の動作を制御するブロックである。以下では、バイアス制御部120bの処理について詳細に説明する。
バイアス制御部120bは、複合機100にて印字ジョブが開始されると高圧電源回路200に高電圧(2次転写バイアス)の出力を開始させ、印字ジョブの実行期間中は高圧電源回路200に当該高電圧(2次転写バイアス)を出力させ続ける。そして、バイアス制御部120bは、印字ジョブの終了に伴って、高圧電源回路200に高電圧の出力を停止させるようになっている。
なお、印字ジョブとは、利用者によって設定される1セットのジョブを意味する。例えば、利用者に設定された印字ジョブの内容が用紙10枚の印刷処理を示している場合、1回の印字ジョブは用紙10枚に対する連続印刷処理を意味することになり、利用者に設定された印字ジョブの内容が用紙1枚の印刷処理を示している場合、1回の印字ジョブは用紙1枚に対する印刷処理を意味することになる。
また、バイアス制御部120bは、メインCPU101から印字ジョブの実行命令が発せられると、当該印字ジョブの開始前の所定期間(図4の期間A)において、高圧電源回路200に高電圧をエラー検知用バイアスとして出力させるようになっている。なお、エラー検出用バイアスを出力させる処理を「エラー検知用シーケンス」と称する。
つまり、バイアス制御部120bは、転写位置(2次転写ローラ10と中間転写ベルト61との間の位置)に用紙が存在しない、印刷ジョブの開始前の所定期間において、2次転写バイアスと同じ高電圧を、エラー検知用バイアスとして高圧電源回路200に出力させるようになっている。
さらに、バイアス制御部120bは、印字ジョブの実行期間中、判定部120aから出力される判定信号を監視している。そして、バイアス制御部120bは、印字ジョブの実行期間中のうち少なくとも一部期間において前記判定信号がハイになった場合(2次転写バイアスの電圧値が正常数値範囲から外れた場合)、印字ジョブの実行後に、2次転写バイアスと同じ高電圧を、エラー検知用バイアスとして高圧電源回路200に出力させる。つまり、印字ジョブの実行中において2次転写バイアスの電圧値が正常数値範囲から外れた場合、印字ジョブの実行後の所定期間(図4の期間B)にもエラー検知用シーケンスが行われるようになっている。
つぎに、異常対策処理部120cについて説明する。異常対策処理部120cは、判定部120aから出力される判定信号を監視し、当該判定信号に基づいて高圧異常を検出するようになっている。そして、異常対策処理部120cは、高圧異常を検出した場合、異常対策処理を実行するようになっている。以下、異常対策処理部120cの処理内容について詳細に説明する。
まず、異常対策処理部120cは、印字ジョブの実行前のエラー検知用シーケンスが実行されている間(図4の期間A)において判定信号が常にローの場合、高圧異常無(正常)と判定して、複合機100に印字ジョブをそのまま実行させるようになっている。
これに対し、異常対策処理部120cは、印字ジョブ前のエラー検知用シーケンスの実行中(図4の期間A)のうち、少なくとも一部期間において判定信号がハイになった場合(図4のパターンa)、高圧異常有と判定して、異常対策処理を実行するようになっている。具体的に、異常対策処理部120cは、印字ジョブの実行前のエラー検知用シーケンス実行期間中に判定信号がハイになった場合、高圧異常を検出して、異常対策処理として、当該印字ジョブのデータ(画像データ等)をHDD105に保存するようになっている。また、異常対策処理部120cは、印字ジョブの実行前のエラー検知用シーケンス実行期間中に判定信号がハイになった場合、さらなる異常対策処理として、複合機100をシャットダウンするようになっている(電源をオフにする)。これにより、印字ジョブの実行前に高圧異常が生じた場合、印字ジョブを事前に中止し、且つ、印字ジョブのデータをバックアップできるため、高圧異常に起因する白紙印字(トナー像がシートに転写されずにジョブが進行する)を防止でき、印字ジョブの画像データの画像の消失を防止できる。
また、異常対策処理部120cは、印字ジョブの実行期間中において(図4の期間C)、常に判定信号がローであった場合、高圧異常無(正常)と認識し、印字ジョブが正常に実行されたものとして当該印字ジョブのデータを消去する。なお、この場合、印字ジョブの実行後にエラー検知用シーケンスは行われない。
また、異常対策処理部120cは、印字ジョブの実行期間中において判定信号がハイになっても、複合機100に印字ジョブをそのまま実行させ、この時点においては異常対策処理を行わない。但し、印字ジョブの実行期間中に判定信号がハイになると、上述したように、印字ジョブ実行後にエラー検知用シーケンスが再度実行されるようになっている。
そして、異常対策処理部120cは、印字ジョブ後のエラー検知用シーケンスの実行期間(図4の期間B)において判定信号が常にローであった場合(図4のパターンb)、高圧異常無(正常)と認識し、印字ジョブが正常に実行されたものとして印字ジョブのデータを消去する。つまり、印字ジョブ中に高圧電源回路200から出力される高電圧(2次転写バイアス)が正常数値範囲から外れても、印字ジョブ後のエラー検知用シーケンスの実行中に高圧電源回路200から出力される高電圧(エラー検知用バイアス)が正常数値範囲内であれば、異常対策処理部120cは高圧異常無(正常)と認識する。そして、次の印字ジョブが待機している場合、次の印字ジョブが実行されることになる。
これに対し、異常対策処理部120cは、印字ジョブ後のエラー検知用シーケンスの実行期間(図4の期間B)のうち、少なくとも一部期間において判定信号がハイになった場合(図4のパターンc)、高圧異常有と認識して、異常対策処理を実行するようになっている。具体的に、異常対策処理部120cは、印字ジョブの後のエラー検知用シーケンスの実行中に判定信号がハイになった場合、異常対策処理として、当該印字ジョブのデータ(画像データ等)を消去せずにHDD105に保存するようになっている。これにより、印字ジョブ中に生じた高圧異常が原因で白紙印字が行われてしまっても、印字ジョブのデータをバックアップしていることになり、印字ジョブの画像データの画像の消失を防止できる。
また、異常対策処理部120cは、印字ジョブ後のエラー検知用シーケンスの実行中に判定信号がハイになった場合、さらなる異常対策処理として、複合機100をシャットダウンするようになっている。つまり、印字ジョブ後のエラー検知用シーケンスの実行中に高圧電源回路200から出力される高電圧が正常数値範囲を超えた場合、異常対策処理部120cは、複合機100をシャットダウンする。これにより、次の印字ジョブが待機していても、次の印字ジョブが実行されることはない。
つぎに、高圧異常対策部120にて実行される処理の順序について、図5のフローチャートを用いて説明する。図5は、高圧異常対策部120の処理手順を示したフローチャートである。
メインCPU101から印字ジョブの実行命令が発せられると(S1)、高圧異常対策部120は、当該命令に対応する印字ジョブの実行前に、エラー検知用シーケンスを開始するようになっている(S2)。S2のエラー検知用シーケンスは、図4に示す期間Aにて実行されるものである。
そして、S2にて開始されたエラー検知シーケンスの実行期間中の少なくとも一部期間において判定部120aから出力される判定信号がハイになった場合(S3にてYES)、高圧異常対策部120は、S1の実行命令に対応する印字ジョブのデータを保存し(S8)、複合機100をシャットダウンし(S9)、処理を終了する。つまり、この場合、高圧異常が検出され、S1の実行命令に対応する印字ジョブは実行されずに、その印字ジョブのデータが保存されることになる。ここで、S3にてYESの場合、判定部120aから出力される判定信号は図4に示すパターンaのようになる。なお、図4の「高電圧」に対応するタイミングチャートは、高圧電源回路200のオン期間およびオフ期間を示したものである。
また、S2にて開始されたエラー検知シーケンスの実行期間中において判定部120aから出力される判定信号が常にローであった場合(S3にてNO)、高圧異常対策部120は、エラー検知シーケンスの終了後、複合機100の各ハードウェアに印字ジョブの開始許可信号を送ることによって印字ジョブを開始させる(S4)。
そして、S4にて開始された印字ジョブの実行期間中において判定部120aから出力される判定信号が常にローであった場合(S5にてNO)、高圧異常対策部120は、S4にて開始された印字ジョブが正常に実行されてものと扱い、S4にて開始された印字ジョブの終了後に当該印字ジョブのデータを消去して(S10)、処理を終了する。
これに対し、S4にて開始された印字ジョブの実行期間のうち、少なくとも一部期間において、判定部120aから出力される判定信号がハイになった場合(S5にてYES)、高圧異常対策部120は、S4にて開始された印字ジョブの終了後、エラー検知シーケンスを開始する(S6)。なお、S6のエラー検知用シーケンスは、図4に示す期間Bにて実行されるものである。
そして、S6にて開始されたエラー検知シーケンスの実行期間中において判定部120aから出力される判定信号が常にローであった場合(S7にてNO)、高圧異常対策部120は、S4にて開始された印字ジョブが正常に実行されてものと扱い、当該印字ジョブのデータを消去して(S10)、処理を終了する。なお、S7にてNOの場合、判定部120aから出力される判定信号は図4に示すパターンbのようになる。
これに対し、S6にて開始されたエラー検知シーケンスの実行期間中において判定部120aから出力される判定信号がハイであった期間が少なくとも存在する場合(S7にてYES)、高圧異常対策部120は、S4にて開始された印字ジョブのデータを保存し(S8)、複合機100の電源をオフにし(S9)、処理を終了する。つまり、この場合、S1の実行命令に対応する印字ジョブは実行されたものの、当該印字ジョブ中に高圧異常が生じたものと判断され、その印字ジョブのデータが保存されることになる。なお、S7にてYESの場合、判定部120aから出力される判定信号は図4に示すパターンcのようになる。
以上にて示したように、本実施形態の複合機100は、トナー像が形成される中間転写ベルト(像担持体)61と、中間転写ベルト61に対向配置される2次転写ローラ(転写装置)10と、2次転写ローラ10に印加するための2次転写バイアスを出力する高圧電源回路(バイアス出力装置)200とを備え、2次転写ローラ10に2次転写バイアスを印加することによって転写位置にて前記トナー像を中間転写ベルト61からシートに転写するようになっている。
さらに、本実施形態の複合機100は、計測装置300とバイアス制御部120bと異常対策処理部120cとを備える。計測装置300は、高圧電源回路200から出力される高電圧の電圧値を計測する装置である。バイアス制御部120bは、印字ジョブの実行後であり前記転写位置にシートが存在しない期間であるジョブ後期間(図4の期間B)において、高圧電源回路200にエラー検知用バイアス(高電圧)を出力させる。異常対策処理部120cは、前記印字ジョブの実行期間(図4の期間C)にて計測装置300に計測される電圧値が正常数値範囲(所定数値範囲)から外れ、且つ、前記ジョブ後期間(図4の期間B)にて計測装置300に計測される電圧値が正常数値範囲から外れた場合(図4のパターンcの場合)、異常対策処理を実行するようになっている。
ここで、印字ジョブの実行期間中において高圧異常が発生して高圧電源回路200の出力電圧の電圧値が正常数値範囲から外れている場合、当該印字ジョブの実行期間後における高圧電源回路200の出力電圧の電圧値も正常数値範囲から外れるようになっている。これに対し、印字ジョブの実行期間中において実際には高圧異常が発生していないがシートの種類やシートの吸湿率等に起因して高圧電源回路200の出力電圧の電圧値が正常数値範囲から外れているようなケースでは、当該印字ジョブの実行期間後における高圧電源回路200の出力電圧の電圧値は正常数値範囲に収まるようになっている。これは、印字ジョブの実行期間後はシートが転写位置を通過していないことから、シートの種類や吸湿率に起因した電圧値の変動が起こらず、電圧値が安定だからである。
そして、本実施形態の複合機100によれば、印字ジョブの実行期間(図4の期間C)にて計測装置300に計測される電圧値が正常数値範囲(所定数値範囲)から外れていても、前記ジョブ後期間(図4の期間B)にて計測装置300に計測される電圧値が正常数値範囲に収まっている場合(S7にてNO)、異常対策処理を行わない(つまり高圧異常を検出しない)。また、印字ジョブの実行期間(図4の期間C)にて計測装置300に計測される電圧値が正常数値範囲(所定数値範囲)から外れ、且つ、前記ジョブ後期間(図4の期間B)にて計測装置300に計測される電圧値が正常数値範囲から外れている場合(S7にてYES)、異常対策処理を行うようになっている(つまり高圧異常を検出する)。
それゆえ、本実施形態の複合機100によれば、印字ジョブの実行期間中において実際には高圧異常が発生していないがシートの種類等に起因して高圧電源回路200の出力電圧の電圧値が正常数値範囲から外れているようなケースが生じても、誤って異常対策処理を実行してしまうといった事態の発生を抑制できる。
以下、この点について詳細に説明する。高圧電源回路200の出力電圧の負荷は転写位置に存在するシートの種類や状態(吸湿率等)に応じて変動する。例えば、シートが薄紙の場合は低インピーダンスであるところ、シートがOHPシートになれば高インピーダンスになる。すなわち、転写位置にシートが存在する印字ジョブ中においては、高圧電源回路200の出力電圧の負荷は不安定であり、シートの種類に応じて出力電圧の電圧値が激しく変動する。それゆえ、印字ジョブの実行中に高圧電源回路200の出力電圧が正常数値範囲から外れていても、高圧異常が生じていないこともあり、印字ジョブの実行中に電圧値が正常数値範囲から外れているという事実のみからでは真に高圧異常が生じていると断定できない。
これに対し、印字ジョブ後の期間においては、転写位置にシートが存在しないため、高圧電源回路200に電圧を出力させた場合、出力電圧の負荷は略安定であり、出力電圧の電圧値も略一定である。したがって、印字ジョブの実行中に出力電圧が正常数値範囲から外れていても印字ジョブの実行後の出力電圧が正常数値範囲内であれば、高圧異常と認定せず、印字ジョブの実行中に出力電圧が正常数値範囲から外れ且つ印字ジョブの実行後の出力電圧が正常数値範囲から外れているときに、高圧異常と認定し、異常対策処理を施すようにすれば、高圧異常の誤認定を抑制できるのである。
また、本実施形態の複合機100では、前記の異常対策処理として、印字ジョブにて用いられた画像データをHDD(記憶部)105に保存する処理を行っている(S8)。これにより、印字ジョブの実行途中で高圧電源回路200の基板(TC基板)が破損して高圧異常が発生し、破損後に印字処理が行われた頁や部分において白紙印字が生じたとしても、画像データがバックアップされているため、画像の損失を抑制できるのである。
さらに、本実施形態の複合機100では、前記の異常対策処理として、複合機100の電源をオフに切り替えるシャットダウン処理を行うようになっている(S9)。これにより、複合機100にて印字ジョブAが実行されており、且つ、印字ジョブAの次に実行される予定の印字ジョブBが複合機100にて待機状態になっている状況において高圧異常が生じた場合、印字ジョブAの実行後にシャットダウンされるため、高圧異常の下で印字ジョブBが実行されてしまうことを防止でき、印字ジョブBが白紙印字されることを未然に防ぐことができる。
また、異常対策処理部120cは、図5のS7にてYESの場合、または、S3にてYESの場合において、前記の異常対策処理として、高圧異常の発生を利用者に通知する通知処理を行うようになっていてもよい。これにより、高圧異常が生じていることを利用者に正確に通知できる。例えば、異常対策処理部(表示制御部)120cが、高圧異常の発生を示す警告画像を、操作パネル107の液晶表示パネルに表示させることにより、高圧異常の発生を利用者に通知するようになっていてもよい。また、異常対策処理部120cが、高圧異常の発生を示す音声ガイダンスを発生させることにより、高圧異常の発生を利用者に通知するようになっていてもかまわない。
また、本実施形態の複合機100によれば、印字ジョブの実行命令がメインCPU101から発せられると、印字ジョブの実行前にエラー検知シーケンスが実行されるようになっている(図4の期間A)。そして、このエラー検知シーケンスにおいて、高圧電源回路200の出力電圧の電圧値が正常数値範囲内であれば印字ジョブを実行し(図5のS3にてNO,S4)、高圧電源回路200の出力電圧の電圧値が正常数値範囲から外れていれば印字ジョブを実行せずに、印字ジョブのデータを保存してシャットダウンするようになっている(図5のS3にてYES,S8,S9)。これにより、印字ジョブの実行前に既に高圧異常が生じている状況の場合、当該印字ジョブの実行を中止できるので、白紙印字ーがなされることを未然に防ぐことができる。
なお、本実施形態の複合機100は中間転写方式であって、印字ジョブに用いられるシートが2次転写ローラ10に対して印加される電圧の負荷になるため、当該電圧を計測装置300の計測対象として、当該電圧が正常数値範囲内にあるか否かを判定部120aに判定させるようになっている。これに対し、感光体に形成されたトナー像を直接シートに転写する直接転写方式の画像形成装置においては、印字ジョブに用いられるシートが感光体に対向する転写装置に印加される電圧の負荷になるため、当該電圧を計測装置の計測対象として、当該電圧が正常数値範囲内にあるか否かを判定部に判定させることとなる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
なお、上記した実施形態における高圧異常対策部120の各部は、CPU(Central Processing Unit)などの演算手段が、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶手段に記憶されたプログラムを実行し、インターフェース回路などの通信手段を制御することによっても実現できる。したがって、これらの手段を有するコンピュータが、上記プログラムを記録した記録媒体を読み取り、当該プログラムを実行するだけで、本実施形態の高圧異常対策部120の各種機能および各種処理を実現することができる。また、上記プログラムをリムーバブルな記録媒体に記録することにより、任意のコンピュータ上で上記の各種機能および各種処理を実現することができる。
この記録媒体としては、マイクロコンピュータで処理を行うために図示しないメモリ、例えばROMのようなものがプログラムメディアであっても良いし、また、図示していないが外部記憶装置としてプログラム読み取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することにより読み取り可能なプログラムメディアであっても良い。
また、何れの場合でも、格納されているプログラムは、マイクロプロセッサがアクセスして実行される構成であることが好ましい。さらに、プログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、マイクロコンピュータのプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行される方式であることが好ましい。なお、このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
また、上記プログラムメディアとしては、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD/MO/MD/DVD等のディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する記録媒体等がある。
また、インターネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構成であれば、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する記録媒体であることが好ましい。
さらに、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであることが好ましい。
本発明は、電子写真方式の画像形成装置に利用できる。
10 2次転写ローラ(転写装置)
61 中間転写ベルト(像担持体)
100 複合機(画像形成装置)
105 HDD(記憶部)
120 高圧異常対策部
120a 判定部
120b バイアス制御部
120c 異常対策処理部
200 高圧電源回路(バイアス出力装置)
300 計測装置

Claims (7)

  1. トナー像が形成される像担持体と、前記像担持体に対向配置される転写装置と、前記転写装置に印加するバイアスを出力するバイアス出力装置とを備え、前記転写装置に前記バイアスを印加することによって前記像担持体と前記転写装置との間の転写位置にて前記トナー像を前記像担持体からシートに転写する印字ジョブを実行するようになっている画像形成装置において、
    前記バイアス出力装置から出力されるバイアスの電圧値を計測する計測装置と、
    前記印字ジョブの実行後であり前記転写位置にシートが存在しない期間であるジョブ後期間に、前記バイアス出力装置に前記バイアスを出力させるバイアス制御部と、
    前記印字ジョブの実行期間にて前記電圧値が所定数値範囲から外れ、且つ、前記ジョブ後期間にて前記電圧値が前記所定数値範囲から外れた場合に、異常対策処理を実行する異常対策処理部とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記異常対策処理は、前記印字ジョブにて用いられる画像データを記憶部に保存する処理であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記異常対策処理は、前記画像形成装置の電源をオフに切り替える処理であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記異常対策処理は、異常発生を利用者に通知する処理であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記バイアス制御部は、前記印字ジョブの実行期間にて前記電圧値が前記所定数値範囲から外れた場合に、前記ジョブ後期間にて前記バイアス出力装置に前記バイアスを出力させることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の画像形成装置の制御プログラムであり、コンピュータを前記バイアス制御部および前記異常対策処理部として機能させるための制御プログラム。
  7. 請求項6に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

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