JP2013052968A - エレベータ用乗り場操作盤 - Google Patents

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Abstract

【課題】災害発生時に自力で避難することが困難な人がいる場所を救助者に把握させ、速やかに避難することができるエレベータシステムを提供する。
【解決手段】災害発生時に積極的にエレベータを使用する場合、既存の固定的な操作パネルでは災害に対して適切な対応が困難である。本実施形態のエレベータシステムは、乗り場操作盤及びかご内操作盤にタッチパネルを採用することで、全く異なる機能を要求されるシチュエーションに対しても、ボタンやスイッチの数を増やすことなく柔軟な対応ができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、エレベータ用乗り場操作盤に関する。
より詳細には、災害発生時にエレベータ自身が積極的に救助活動を行う特殊運転モードを備えるエレベータシステムのエレベータ用乗り場操作盤に関する。
従来のエレベータは、火災等の災害を感知した場合、即座に最寄りの階に停止して乗客を降ろさせて、そのまま運転を停止するものであった。
このような従来のエレベータは、火災時管制運転という動作モードを備えている。火災時管制運転とは、火災を感知したらエレベータのかご内操作盤はそれまで予約されていた階への運転を中止して、直ちに1階等の避難階へ直通運転し、乗客を降ろして戸閉し休止状態となる、という運転である。当然、この火災時管制運転において、かご内操作盤は乗客の行き先階指定ボタンの操作を一切受け付けない。
なお、本発明に関係する技術内容として、特許文献1、特許文献2及び特許文献3を示す。
特許文献1には、地震や火災が発生すると、エレベータが管制運転に切り替わったことをエレベータ乗り場の呼びボタンに表示させ、エレベータを待つ利用者に対して避難階段による避難を促す技術内容が開示されている。
また特許文献2及び特許文献3には、タッチパネルに特殊運転モードへ切り替えるためのボタンを表示させて、ボタン操作により運転モードを切替える技術内容が開示されている。
特開2008−37612号公報 特開2006−282308号公報 特開平10−182025号公報
前述した従来のエレベータは、災害発生時にエレベータが管制運転を行っていることを表示し、階段による避難を促すものであり、車いす利用者や高齢者等の自力で避難することが困難な人は、救助者の到着を待たなければ救助することができない。
また、前述の従来技術には、自力で避難することが困難な人がいる場所を把握する手段がなく、救助者による支援が困難であった。
本発明はかかる課題を解決し、災害発生時に自力で避難することが困難な人がいる場所を救助者に把握させ、速やかに避難することができるエレベータシステムを提供することを目的とする。
また、前述した従来のエレベータにおいて、車いす利用者や高齢者等の自力で避難することが困難な要救助者は、消防隊員の到着を待たなければ救助することができない。災害緊急情報をかご内で見ることはできても、実際にタッチパネルでの操作は行先階登録のみであった。
更に、タッチパネルに表示した特殊運転切替ボタンは常に表示されているものであり、火災等の感知をトリガーにして運転切替ボタンを表示させるような機能は備えられていなかった。
本発明はかかる課題を解決し、災害発生時に自力で避難することが困難な人がいる場所を救助者に把握させ、速やかに避難させることができるエレベータ用乗り場操作盤を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のエレベータ用乗り場操作盤は、エレベータの乗りかごが到着するエレベータ乗り場に設けられる表示部と、表示部に組み合わされてタッチパネルを構成する操作部と、通常動作時は所望の階に移動するために乗りかごを呼び出すかご呼び登録ボタンを表示部に表示させる通常状態表示制御部とを備える。
そして、救助要請状態表示制御部は、災害を検出して災害信号を発生する災害信号発生源から災害信号を受信したら、避難階へ避難移動するために乗りかごを呼び出すための救助要請ボタンを表示部に表示させる。
本発明のエレベータシステムは、乗り場操作盤がタッチパネルにて構成されている。乗り場操作盤は災害信号発生源から災害信号を受信するまでは、かご呼び登録ボタンを表示しているが、災害信号を受信したら、避難階へ避難移動するために乗りかごを呼び出すための救助要請ボタンを表示部に表示させる。
本発明により、災害発生時に自力で避難することが困難な人がいる場所を救助者に把握させ、速やかに避難させることができるエレベータ用乗り場操作盤を提供できる。
本発明の一実施形態である、エレベータシステムの概略ブロック図である。 本発明の一実施形態である、エレベータシステムのネットワーク構成図である。 乗り場操作盤のハードウェア構成を示すブロック図である。 かご内操作盤のハードウェア構成を示すブロック図である。 避難階操作盤のハードウェア構成を示すブロック図である。 防災情報処理装置のソフトウェアの機能を示すブロック図である。 監視カメラのソフトウェアの機能を示すブロック図である。 乗り場操作盤の機能ブロック図である。 乗り場操作盤の状態遷移図である。 乗り場操作盤の動作の流れを示すフローチャートである。 エレベータ乗り場の外観図である。 乗り場操作盤の表示内容の一例を示す外観図である。 かご内操作盤の機能ブロック図である。 かご内操作盤の状態遷移図である。 かご内操作盤の動作の流れを示すフローチャートである。 災害運転処理の動作の流れを示すフローチャートである。 乗りかごの内部の外観図である。 かご内操作盤の表示内容の一例を示す外観図である。 避難階操作盤の機能ブロック図である。 避難階操作盤の状態遷移図である。 避難階操作盤の動作の流れを示すフローチャートである。 災害運転処理の動作の流れを示すフローチャートである。 避難階におけるエレベータ乗り場の外観図である。 避難階操作盤の表示内容の一例を示す外観図である。
[概要]
従来のエレベータは、火災等の災害を感知した場合、即座に最寄りの階に停止して乗客を降ろして、そのまま運転を停止するものであった。
近年、ビルは耐火性能や耐震性能等が向上している。更に、エレベータ自体も耐火性能や耐震性能等、災害時の耐災害性能が向上しており、耐災害性能の実績も認められる。その一方で、老人や身体障害者等の、階段を降りる避難行動が困難な人が存在する。
こういった事情を受け、発明者らは、エレベータを災害時に使用しない、というこれまでの常識から発想を転換し、逆にエレベータを積極的に災害救助活動に利用することを考えた。
火災や地震等の災害発生時、ビル内には、各階に留まっている人と、エレベータのかご内に留まっている人が居る。
各階に留まっている人のうち、避難行動が困難な救助対象者は、速やかにエレベータに乗って貰い、1階等の避難階まで運転し、避難階で降ろす。
エレベータのかご内に留まっている人も同様に、そのまま避難階まで運転し、避難階で降ろす。
このような動作を実現するため、乗り場操作盤はタッチパネルを備えるマイコンで構成し、災害信号を受信したらエレベータ呼びボタンとしての機能ではなく、救助要請ボタンのみを表示する「救助要請待ちモード」と、救助要請ボタンが押されたら防災センターへ階数情報を伴って救助要請信号を送信する「救助要請モード」を設けた。
更に、防災センターが実際の乗り場の状況を詳細に把握できるようにするため、乗り場操作盤には監視カメラとインターホンが設けられているとなお良い。
また、エレベータに専門の避難訓練を受けた従業員に乗って貰い、従業員がエレベータを能動的に運転すると、救助活動を迅速且つ確実に遂行できることが期待できる。その際、エレベータは従業員又は消防署員等、専門の担当者のみが運転できるように構成されている必要がある。
このような動作を実現するため、かご内操作盤はタッチパネルを備えるマイコンで構成し、災害信号を受信したら行き先階指定ボタンとしての機能ではなく、専門操作者のみ操作を許可するためのログイン画面を表示する「特殊運転モード」と、ログインが成功したら救助のための機能を利用可能なメニュー画面を表示する「救助運転モード」を設けた。
更に、かご内の専門操作者が実際の乗り場の状況を詳細に把握できるようにするため、かご内操作盤にはインターホンが設けられていて、乗り場操作盤に設けられているインターホンと会話ができるとなお良い。
更に、かご内の専門操作者が実際の乗り場の状況を詳細に把握できるようにするため、かご内操作盤は乗り場操作盤に設けられている監視カメラの映像を選択的に表示できるとなお良い。
ところで、避難階は救助対象者が到達すべき目的地であるので、避難階の乗り場操作盤(以下「避難階操作盤」)は、他の階の乗り場操作盤と異なり、救助要請ボタンのみを表示する「救助要請待ちモード」や、防災センターへ階数情報を伴って救助要請信号を送信する「救助要請モード」を設ける必要はない。一方、エレベータに従業員又は消防署員等、専門の担当者が乗る際には、多くの場合避難階から乗ることになるが、避難階から誰でもエレベータに乗り込める状態であってはならない。
そこで、避難階操作盤にも、前述のかご内操作盤と同様の、ログイン画面を表示する「特殊運転モード」と、ログインが成功したらかごの到着を待つ旨のメッセージを表示して待機する「かご待機モード」を設けた。
前述のように乗り場操作盤、避難階操作盤及びかご内操作盤が高機能化することと、被災状況を確認したり救助対象者との連絡を行うために音声及び動画像といったリッチコンテンツを扱う必要性が生じるので、これまでの旧式のスイッチとランプのみの操作盤では到底要求を満たすことはできない。通常運転モードと、災害時の運転モードでは、使用するボタンが全く異なるので、これまでの固定形状の押しボタンでは要求仕様を実現できない。
そこで、通常運転モードや災害時の運転モード等、運転モードが異なっても柔軟に対応できるように、乗り場操作盤及びかご内操作盤はタッチパネルを具備するマイコンで構成した。
更に、リッチコンテンツを扱うので、従来の階数の情報を伝達するだけの信号線では役不足である。そこで、乗り場操作盤及びかご内操作盤を含めた、エレベータシステムの主要構成要素をネットワーク機器として構成した。本実施形態では、極めて周知且つ広く普及しているTCP/IPを、エレベータシステムを構成するネットワークとして採用した。動画像や音声といったリッチコンテンツを扱うための技術及び機器は、周知のインターネットにおいて既に広く普及しているので、前述のような要求仕様を低価格で実現することができる。勿論、従来のエレベータシステムに必須の信号も、TCP/IPネットワークに包含することは容易に可能であるし、従来の信号線を残したままリッチコンテンツのみをTCP/IPネットワークに通す形態でも良い。
本実施形態のエレベータシステムは、TCP/IPネットワークであるLANに、乗り場操作盤、避難階操作盤とかご内操作盤、そして防災センターと監視カメラが接続されている。そして、各々の機器はシステム起動時や定期的な情報更新時を除き、基本的に独立して動作し、特定の機器に制御や情報の流れが集中しない。したがって、高機能でありながら耐障害性の高いエレベータシステムを低コストで容易に実現できる。
[システムの全体構成]
図1は、本発明の一実施形態である、エレベータシステムの概略ブロック図である。
エレベータシステム101は、エレベータ装置102と、エレベータ装置102に接続される防災センター103で構成されている。
エレベータ装置102は、乗りかご104と、釣り合いおもり105と、巻上機106と、エレベータ制御盤107と、乗り場操作盤108と、避難階操作盤116で構成される。
エレベータ装置102において、乗りかご104と釣り合いおもり105は、図示しないガイドレールに沿って昇降する。
乗りかご104と釣り合いおもり105は、モータである巻上機106を介して主ロープ109でつるべ式に懸垂され、エレベータ制御盤107の制御に従い、昇降路内を上下に駆動される。
乗りかご104の中には行き先階を指定する操作ボタンを備える、かご内操作盤110が設けられている。かご内操作盤110はテールコード111を通じてエレベータ制御盤107に接続されている。
乗りかご104の停止階の壁には、乗り場操作盤108が設けられている。乗り場操作盤108はエレベータ制御盤107に接続されている。
乗りかご104の避難階の壁には、避難階操作盤116が設けられている。避難階操作盤116も乗り場操作盤108と同様に、エレベータ制御盤107に接続されている。
一方、ビルの各階には、火災報知器、煙感知器、地震感知器等の災害感知器112と、監視カメラ113が設けられている。
また、ビルの1階等には、災害感知器112の情報を一括管理している防災センター103が設けられている。防災センター103の主体は防災情報処理装置201であり、防災情報処理装置201は概ねパソコンそのものか、或は類似する電子計算機である。災害感知器112は防災情報処理装置201に周辺機器として接続される。
災害感知器112が災害状態を検出することによって発生する信号は、一旦防災センター103が受信する。そして、防災センター103は災害信号をエレベータ制御盤107へ送信する。エレベータ制御盤107は、受信した災害信号を各階の乗り場操作盤108へ発信する。災害信号は、災害が発生した旨を示す情報と、災害の種類と、火災であれば当該災害が発生した階或はより詳細な場所を含む。エレベータ装置102の立場で見ると、防災情報処理装置201と災害感知器112は、災害を検出して災害信号を発生する災害信号発生源と見ることができる。
なお、防災センター103が直接、エレベータ制御盤107及び乗り場操作盤108へ災害信号を同時発信することも可能である。この点については後述する。
乗り場操作盤108には人感センサ114が接続されている。人感センサ114は図11に示すように、乗り場周辺にいる人、つまり救助対象者を検出するために、乗り場の、乗り場操作盤108よりやや高い位置に設けられている。
乗り場操作盤108はタッチパネルを構成するマイコンであり、人感センサ114はそのマイコンの周辺機器として乗り場操作盤108に接続される。各階の乗り場操作盤108はエレベータ制御盤107に接続されている。
一方、避難階操作盤116には人感センサ114は接続されていない。人感センサ114は救助対象者を検出するために設けられるセンサであるので、避難階には不要である。
避難階操作盤116も乗り場操作盤108と同様の、タッチパネルを構成するマイコンであり、また各階の乗り場操作盤108と同様に、エレベータ制御盤107に接続されている。
乗り場操作盤108及び避難階操作盤116とエレベータ制御盤107との接続は、二種類の形態が存在する。
一つは、従来と同様の、エレベータ呼びボタンとしての信号のみ伝送する信号線に加えて、周知のLANケーブル202を通じてリッチコンテンツ等の情報を伝送する形態である。
もう一つは、エレベータ呼びボタンとしての信号もTCP/IPのパケットに変換して、LANケーブル202のみで全ての情報を伝送する形態である。
本実施形態では説明を容易にするため、後者のLANケーブル202のみの形態で説明する。
[ネットワークの構成]
図2は、本発明の一実施形態である、エレベータシステム101のネットワーク構成図である。
防災センター103の防災情報処理装置201と、監視カメラ113と、乗り場操作盤108と、避難階操作盤116と、かご内操作盤110と、エレベータ制御盤107は、TCP/IPネットワークのLANに接続されるホスト(ネットワーク機器)である。各々のネットワーク機器は、LANケーブル202を通じて接続される。
災害感知器112は防災情報処理装置201に周辺機器として接続される。
防災情報処理装置201は、周知のDHCPサーバとDNSサーバが稼働する。監視カメラ113と、乗り場操作盤108と、かご内操作盤110と、エレベータ制御盤107は、図示しないDHCPクライアントが稼働する。
防災情報処理装置201には、監視カメラ113、乗り場操作盤108、避難階操作盤116、かご内操作盤110とエレベータ制御盤107のホスト名とIPアドレスを関連付けるリストを内包し、DNSサーバはこのリストに基づいて名前解決を実施する。
なお、本実施形態のエレベータシステム101では、ネットワークに接続される各ホストはDHCPにてIPアドレスを取得する方法を採用しているが、ホストにIPアドレスを付与する方法はこれに限られない。極小規模なビルであればDHCPを用いずに固定のIPアドレスを手動にて設定してもよいし、DHCPに代えてAutoIPと呼ばれるRFC5735(http://tools.ietf.org/html/rfc5735)に開示されるIPアドレスの自動付与方式を採用してもよい。
[乗り場操作盤108及びかご内操作盤110:ハードウェアの構成]
図3は、乗り場操作盤108のハードウェア構成を示すブロック図である。
乗り場操作盤108はマイコン301よりなる機器である。マイコン301にはLCDよりなる表示部302、LCDの表面を覆う透明電極の操作部303が接続され、表示部302と操作部303が重なって組み合わされることでタッチパネルを構成する。この他、マイコン301にはマイク304、スピーカ305、撮像素子306、人感センサ114、ROMデータである階数情報記憶部307、防災情報処理装置201のホスト名が記憶されている防災センター記憶部308が接続されている。
図4は、かご内操作盤110のハードウェア構成を示すブロック図である。
かご内操作盤110も乗り場操作盤108と同様の、マイコン401よりなる機器である。
マイコン401にはLCDよりなる表示部602、LCDの表面を覆う透明電極の操作部603が接続され、表示部602と操作部603が重なって組み合わされることでタッチパネルを構成する。
この他、マイコン401にはマイク304、スピーカ305、ROMデータである識別情報記憶部404が接続されている他、防災情報処理装置201、監視カメラ113、乗り場操作盤108及び避難階操作盤116のホスト名が記憶されているホスト名記憶部405も接続されている。
乗り場操作盤108と比べると、かご内操作盤110は撮像素子306と人感センサ114がない以外、ハードウェア構成は乗り場操作盤108と殆ど変わらない。
但し、乗り場操作盤108は防災センター記憶部308で防災センター103のホスト名を記憶しているが、かご内操作盤110は乗り場操作盤108のホスト名と階数とを把握できている必要があるので、防災センター記憶部308ではなくホスト名記憶部405となっている。何故ならば、かご内操作盤110は、各階の乗り場操作盤108のインターホン機能でエレベータ乗り場115に留まっている救助対象者と会話連絡したり、撮像素子306の映像を確認する機能を有するからである。
図5は、避難階操作盤116のハードウェア構成を示すブロック図である。
避難階操作盤116はマイコン501よりなる機器である。マイコン501にはLCDよりなる表示部302、LCDの表面を覆う透明電極の操作部303が接続され、表示部302と操作部303が重なって組み合わされることでタッチパネルを構成する。
この他、マイコン401にはマイク304、スピーカ305、ROMデータである識別情報記憶部404が接続されている他、防災情報処理装置201、監視カメラ113、乗り場操作盤108及び避難階操作盤116のホスト名が記憶されているホスト名記憶部405も接続されている。
乗り場操作盤108と比べると、避難階操作盤116は撮像素子306と人感センサ114がない以外、ハードウェア構成は乗り場操作盤108と殆ど変わらない。むしろ、かご内操作盤110に極めて近い。但し、乗り場操作盤108は避難階操作盤116は防災センター103のホスト名を記憶する他、かご内操作盤110のホスト名と階数とを把握できている必要があるので、かご内操作盤110と同様のホスト名記憶部405となっている。何故ならば、避難階操作盤116は、かご内操作盤110のインターホン機能で乗りかご104の乗客(救助対象者)と会話連絡する機能を有するからである。
[防災センター103及び監視カメラ113:ソフトウェアの機能]
図6は、防災情報処理装置201のソフトウェアの機能を示すブロック図である。
図示しないネットワークインターフェースを内包する入出力制御部601は、ネットワークと情報の送受信を司る。
入出力制御部601には、ディスプレイである表示部602と、キーボード及びマウス等のポインティングデバイスである操作部603が接続されている。
更に、入出力制御部601には、ネットワーク上のホストに動的にIPアドレスを含むネットワーク構成情報を配布する周知のDHCPサーバ604と、ネットワーク上のホストから送信される名前解決要求に対して、ホスト名に対応するIPアドレスを返答する周知のDNSサーバ605が接続され、稼働する。DNSサーバ605は、ホスト名リスト606に基づいて名前解決作業を実施する。
ホスト名リスト606は、IPアドレスとホスト名と属性情報のフィールドを備えるリストである。
エレベータシステム101のLANケーブル202(ネットワーク)上に存在するネットワーク機器は、ネットワーク機器自身が起動する際と、待機状態において一定時間毎に、ホスト名と属性情報を防災情報処理装置201へ送信する。防災情報処理装置201はこれを受信することで、ホスト名リスト606にレコードを登録し、IPアドレスとホスト名と属性情報との紐付けを完遂する。ホスト名リスト606が存在することで、どのIPアドレスが乗り場操作盤108なのか、避難階操作盤116なのか、かご内操作盤110なのか、エレベータ制御盤107なのか、或は監視カメラ113なのかを識別することができる。
また、かご内操作盤110及び避難階操作盤116はホスト名リスト606から全てのレコードか、又は乗り場操作盤108、監視カメラ113及び防災情報処理装置201のレコードを取得してホスト名記憶部405に記憶することで、後述する救助運転モードにおける種々の機能を実現できる。
また、入出力制御部601には、災害感知器インターフェース607が接続されている。災害感知器インターフェース607には、ビル内の各階に設置されている災害感知器112が接続されている。
更に、入出力制御部601には、乗り場操作盤108、避難階操作盤116及びかご内操作盤110との音声に因る通話機能を実現するため、音声コーデック608が接続され、稼働する。音声コーデック608は受信した音声データをアナログ音声信号に変換してスピーカ305を駆動し、マイク304から入力される音声信号に所定のエンコード処理を施して、要求されるホストに送信する。
図7は、監視カメラ113のソフトウェアの機能を示すブロック図である。
監視カメラ113は動画ストリームサーバを構成する。任意のホストから動画送信要求を受け取ると、当該ホストに対して動画ストリームデータを送信する。
動画はデータ量が膨大なので、撮像素子701から出力される動画データは動画エンコーダ702によって非可逆圧縮処理が施される。動画エンコーダ702によって圧縮された動画データは、ストリームサーバプログラム703を通じて要求を発したホストへ送信する。
なお、監視カメラ113は図示しないDHCPクライアントを内包し、防災情報処理装置201のDHCPサーバ604からネットワーク構成情報を受信して、ネットワークに接続される。
[乗り場操作盤108:ソフトウェアの機能]
図8は、乗り場操作盤108の機能ブロック図である。
乗り場操作盤108は、LCDよりなる表示部302と、LCDの表面を覆う透明電極の操作部303が重なって組み合わされることでタッチパネルを構成する。
通常の状態では、表示部302には通常状態表示制御部801が第一選択スイッチ802を通じて接続されると共に、操作部303には通常状態操作制御部803が第二選択スイッチ804を通じて接続される。
通常状態表示制御部801は、表示部302に図12に示すかご呼び登録ボタン1201bの画像を表示させる。通常状態操作制御部803は、操作部303が出力する座標データを、かご呼び登録ボタン1201bの操作情報に変換する。また、通常状態操作制御部803が出力する操作情報に応じて、通常状態表示制御部801はかご呼び登録ボタン1201bの画像を明るく表示させ、操作が行われた旨を明示する。更に、通常状態操作制御部803が出力する操作情報は、LANケーブル202(ネットワーク)を通じてエレベータ制御盤107に送信されることで、乗りかご104を呼ぶ。
第一選択スイッチ802には、救助要請状態表示制御部805も接続されている。
第二選択スイッチ804には、救助要請状態操作制御部806も接続されている。
災害信号受信部807が入出力制御部808を通じて防災情報処理装置201から災害信号を受信すると、災害信号受信部807は第一選択スイッチ802及び第二選択スイッチ804を制御する。そして、第一選択スイッチ802は表示部302に救助要請状態表示制御部805を接続させ、第二選択スイッチ804は操作部303に救助要請状態操作制御部806を接続させる。
救助要請状態表示制御部805は、表示部302に図12に示す救助要請ボタン1201cの画像を表示させる。救助要請状態操作制御部806は、操作部303が出力する座標データを、救助要請ボタン1201cの操作情報に変換する。また、救助要請状態操作制御部806が出力する操作情報に応じて、救助要請状態表示制御部805は救助要請ボタン1201cの画像を明るく表示させ、操作が行われた旨を明示する。更に、救助要請状態操作制御部806が出力する操作情報はANDゲート809を通じて、救助要請信号送信部810と音声コーデック608と動画エンコーダ702を起動する。
ANDゲート809の一方の入力端子は災害信号受信部807に接続され、もう一方の入力端子はORゲート811に接続される。ORゲート811は救助要請状態操作制御部806の出力信号と人感センサ114の出力信号の論理和を出力する。つまり、救助要請ボタン1201cが押されたか人感センサ114が人を検出したかのいずれかのイベントが発生することによって、救助要請信号が防災情報処理装置201へ送信されると共に、防災情報処理装置201との音声通話が可能になり、更に防災情報処理装置201は乗り場操作盤108に備え付けられている撮像素子306が撮影する動画像データを選択的に再生することができる。
図9は乗り場操作盤108の状態遷移図である。乗り場操作盤108は、三つの動作状態を備える。
乗り場操作盤108は、通常の状態では、通常運転モードP901である。
通常運転モードP901において、乗り場操作盤108は防災情報処理装置201又はエレベータ制御盤107から災害信号を受信すると、救助要請待ちモードP902に移行する。
救助要請待ちモードP902において、乗り場操作盤108は救助要請ボタン1201cが押されたか、或は人感センサ114が人を検出したら、救助要請モードP903に移行する。
[乗り場操作盤108:動作の流れ]
図10は、乗り場操作盤108の動作の流れを示すフローチャートである。
処理を開始すると(S1001)、災害信号受信部807は内部の災害フラグが上がっているか否か、確認する(S1002)。
災害フラグが上がっていなければ(S1002のNO)、次に災害信号受信部807は防災情報処理装置201から災害信号を受信したか否か、確認する(S1003)。
災害信号を受信していなければ(S1003のNO)、通常運転モードP901を維持したまま終了する(S1004)。
災害信号を受信していれば(S1003のYES)、災害信号受信部807は内部の災害フラグを上げる(S1005)。すると、災害信号受信部807は論理の「真」の信号を出力するので、この信号が第一選択スイッチ802及び第二選択スイッチ804に伝達する。
第一選択スイッチ802はそれまで通常機能表示制御部に接続されていた表示部302の接続を、救助要請状態表示制御部805へ切り替える(S1006)。
第二選択スイッチ804はそれまで通常機能操作制御部に接続されていた操作部303の接続を、救助要請状態操作制御部806へ切り替える(S1007)。
そして、一連の処理を終了する(S1004)。
なお、ステップS1004に至ると、再びステップS1001から処理を開始する。このフローチャートは短い時間間隔で定期的に実行される。
ステップS1002において、災害フラグが上がっていれば(S1002のYES)、次に救助要請状態操作制御部806は救助要請ボタン1201cとしての操作部303の操作が行われたか、所定時間だけ待ち(S1008)、確認する(S1009)。
救助要請ボタン1201cが押されていなければ(S1009のNO)、次にORゲート811は人感センサ114が人の存在を検出したか否か、確認する(S1010)。
救助要請状態操作制御部806から操作部303の操作が行われておらず、且つ人感センサ114が人を検出していなければ(S1010のNO)、ORゲート811は論理の「偽」を出力するので、ANDゲート809は論理の偽を出力する。このため、一連の処理がそのまま終了する(S1004)。
救助要請状態操作制御部806から操作部303の操作が行われた(S1009のYES)か、又は人感センサ114が人を検出していれば(S1010のYES)、ORゲート811は論理の「真」を出力するので、ANDゲート809は論理の真を出力する。ANDゲート809の出力信号は救助要請信号送信部810と音声コーデック608と動画エンコーダ702を起動制御する。救助要請信号送信部810は防災情報処理装置201に対して救助要請信号を送信し(S1011)、音声コーデック608と動画エンコーダ702が起動することで防災センター103との通話機能が利用可能になり(S1012)、一連の処理が終了する(S1004)。
[乗り場操作盤108:外観と表示の変化]
図11はエレベータ乗り場の外観図である。
エレベータ乗り場105には、乗り場ドア1101と乗り場操作盤108と人感センサ114が設けられている。
図12(a)及び(b)は乗り場操作盤108の表示内容の一例を示す外観図である。
図12(a)は、通常運転モードP901における乗り場操作盤108の外観図である。
乗り場操作盤108はタッチパネル1201を有する。通常運転時では、タッチパネル1201にはかご位置表示領域1201aとかご呼び登録ボタン1201bが表示されている。
また、乗り場操作盤108は、マイク304とスピーカ305よりなる連絡装置1202、乗り場の状況を撮影する撮像素子306を有し、通常運転時ではタッチパネル1201にはかご位置表示領域1201aとかご呼び登録ボタン1201bが表示されている。
図12(b)は、救助要請待ちモードP902における乗り場操作盤108の外観図である。
災害信号を受信すると、乗り場操作盤108は救助要請待ちモードP902に切り替わる。乗り場操作盤108が救助要請待ちモードP902に切り替わると、かご呼び登録ボタン1201bが消え、代わりに救助要請ボタン1201cが表示される。
救助要請ボタン1201cを押すと、乗り場操作盤108は救助要請モードP903に切り替わる。すると、救助要請ボタン1201cの表示はより明るくなり、連絡装置1202が利用可能になり、撮像素子306及び動画エンコーダ702が起動して、カメラ機能を実現する。連絡装置1202は、防災センター103と、後述する乗りかご104との会話を実現する。
後述するように、かご内操作盤110も連絡装置を備える。乗り場操作盤108の連絡装置1202と区別するため、前者を第一連絡装置、後者を第二連絡装置と呼ぶこともできる。
更に、避難階操作盤116も連絡装置が備える。これを第三連絡装置と呼ぶこともできる。
[かご内操作盤110:ソフトウェアの機能]
図13は、かご内操作盤110の機能ブロック図である。
かご内操作盤110は、LCDよりなる表示部402と、LCDの表面を覆う透明電極の操作部403が組み合わされることでタッチパネルを構成する。
通常の状態では、表示部402及び操作部403には通常時制御部1301が第三選択スイッチ1302を通じて接続される。
通常時制御部1301は、表示部402に行き先階指定ボタンの画像を表示させる。通常時制御部1301は、操作部403が出力する座標データを、行き先階指定ボタンの操作情報に変換する。そして、行き先階指定ボタンの操作情報に応じて、通常時制御部1301は行き先階指定ボタンの該当箇所の画像を明るく表示させ、操作が行われた旨を明示する。更に、通常時制御部1301が出力する操作情報は、LANケーブル202(ネットワーク)を通じてエレベータ制御盤107に送信されることで、乗りかご104を制御する。
災害信号受信部807が入出力制御部1303を通じて防災情報処理装置201から災害信号を受信すると、入出力制御部1303は災害信号受信部807の受信結果を受けて第三選択スイッチ1302を制御する。そして、第三選択スイッチ1302は表示部402及び操作部403をログイン処理部1304に接続する。
ログイン処理部1304には指紋スキャナ等の、個人認証情報を入力するための個人認証情報入力部1305が接続される場合もある。ログイン処理部1304は、操作部403或は個人認証情報入力部1305から個人認証情報を受け取ると、ユーザマスタ1308を参照し、ユーザマスタ1308に登録されている正当な操作者であるか否かを確認する。確認の結果、正当な操作者であると判明したら、入出力制御部1303はログイン処理部1304の認証結果を受けて第三選択スイッチ1302を制御する。そして、第三選択スイッチ1302は表示部402及び操作部403を救助運転制御部1306に接続する。
ユーザマスタ1308は、エレベータ制御盤107又は防災情報処理装置201に備えられているユーザマスタ1308を受信して、図示しないRAM内に記憶することで形成される。
救助運転制御部1306は、表示部402にメニュー画面を表示させて、救助運転のための様々な機能を提供する。また、救助運転制御部1306は音声コーデック608を起動させて、防災情報処理装置201や乗り場操作盤108との通話機能を実現させると共に、救助運転状態送信部1307を起動させて、防災情報処理装置201に現在のかご内操作盤110が救助運転モードであることを報告する。
図14はかご内操作盤110の状態遷移図である。かご内操作盤110は、三つの動作状態を備える。
かご内操作盤110は、通常の状態では、通常運転モードP1401である。
通常運転モードP1401において、かご内操作盤110は防災情報処理装置201又はエレベータ制御盤107から災害信号を受信すると、特殊運転モードP1402に移行し、タッチパネルを構成する表示部402はログイン画面を表示する。
特殊運転モードP1402において、かご内操作盤110は個人認証が失敗すると、特殊運転モードP1402に戻り、表示部402は再びログイン画面を表示する。
特殊運転モードP1402において、かご内操作盤110は個人認証が成功すると、救助運転モードP1403に移行する。
救助運転モードP1403において、乗りかご104が避難階に到着すると、特殊運転モードP1402に移行する。
[かご内操作盤110:動作の流れ]
図15は、かご内操作盤110の動作の流れを示すフローチャートである。
処理を開始すると(S1501)、災害信号受信部807は内部の災害フラグが上がっているか否か、確認する(S1502)。
災害フラグが上がっていなければ(S1502のNO)、次に災害信号受信部807は防災情報処理装置201から災害信号を受信したか否か、確認する(S1503)。
災害信号を受信していなければ(S1503のNO)、通常運転モードP1401を維持したまま終了する(S1504)。
災害信号を受信していれば(S1503のYES)、災害信号受信部807は内部の災害フラグを上げる(S1505)。すると、災害信号受信部807は論理の「真」の信号を出力するので、この信号が入出力制御部1303に伝達する。
入出力制御部1303は第三選択スイッチ1302を制御する。第三選択スイッチ1302はそれまで通常時制御部1301に接続されていた表示部402及び操作部403の接続を、ログイン処理部1304へ切り替える。すると、表示部402にはログイン画面が表示され(S1506)、操作部403の機能も切り替わり(S1507)、一連の処理を終了する(S1504)。
なお、ステップS1504に至ると、再びステップS1501から処理を開始する。このフローチャートは短い時間間隔で定期的に実行される。
ステップS1502において、災害フラグが上がっていれば(S1502のYES)、次にログイン処理部1304は災害運転処理を実行して(S1508)、一連の処理を終了する(S1504)。そして、再びステップS1501から処理を開始する。
図16は、災害運転処理の動作の流れを示すフローチャートである。図15のステップS1508の詳細である。
処理を開始すると(S1601)、入出力制御部1303は、自身に内包するかご内救助フラグが論理の真を示しているか否かを確認する(S1602)。
かご内救助フラグが論理の偽であれば(S1602のNO)、次に入出力制御部1303は、自身に内包する避難階救助フラグが論理の真を示しているか否かを確認する(S1603)。避難階救助フラグは、後述する避難階操作盤116の認証報告部1905から正常に認証が行われた旨の報告を受けると、論理の真に設定される。
避難階救助フラグが論理の偽であれば(S1603のNO)、次に入出力制御部1303は、操作部403或は個人認証情報入力部1305から個人認証情報が入力されたか、所定時間だけ待ち(S1604)、確認する(S1605)。
個人認証情報が入力されていなければ(S1605のNO)、一連の処理をそのまま終了する(S1606)。
個人認証情報が入力されていれば(S1605のYES)、ログイン処理部1304はログイン処理を行う(S1607)。その結果、ログインが成功したら(S1608のYES)、ログイン処理部1304はその旨を入出力制御部1303に報告する。入出力制御部1303はこれを受けて、かご内救助フラグを論理の真に設定して(S1609)、一連の処理を終了する(S1606)。
ステップS1608において、ログインが失敗したら(S1608のNO)、ログイン処理部1304は表示部402にエラー画面を表示させて(S1610)、一連の処理を終了する(S1606)。
ステップS1603において、避難階救助フラグが論理の真を示していれば(S1603のYES)、次に入出力制御部1303は、かご内救助フラグを論理の真に設定して(S1611)、第三選択スイッチ1302を制御し、表示部402及び操作部403を救助運転制御部1306に接続して救助運転モードP1403を遂行する(S1612)。そして一連の処理を終了する(S1606)。
ステップS1602において、かご内救助フラグが論理の真を示していれば(S1602のYES)、次に入出力制御部1303は、現在乗りかご104が避難階に到着したか否かを確認する(S1613)。乗りかご104が避難階に到着したのであれば(S1613のYES)、入出力制御部1303はかご内救助フラグを下ろして第三選択スイッチ1302を制御し、表示部402及び操作部403をログイン処理部1304に接続する(S1614)。そして一連の処理を終了する(S1606)。
かご内救助フラグは、論理の真に設定されている時には、かご内操作盤110が救助運転モードP1403になる。
そして、かご内救助フラグは、乗りかご104が避難階に到着すると、論理の偽に設定され、かご内操作盤110がログイン画面を表示する特殊運転モードP1402に戻る。乗りかご104が避難階に到着することに呼応して、かご内救助フラグはリセットされる。
かご内救助フラグが論理の真に設定されるケースは二つある。一つは、かご内操作盤110のログイン処理部1304によって、正常に認証された時である(S1604→S1605→S1607→S1608→S1609)。もう一つは、後述する避難階操作盤116のログイン処理部によって、正常に認証された時である。
乗りかご104が移動している最中、或は乗りかご104が避難階に到着して乗り場ドア1101を閉じている時に、専門の担当者が避難階操作盤116を操作して、正常に認証された場合、認証操作を行った専門の担当者が乗りかご104に乗って、直ちに救助運転モードP1403でエレベータ装置102が稼働する必要がある。この動作を実現するため、かご内操作盤110の動作状態を決定するかご内救助フラグとは別に、避難階操作盤116を操作して正常に認証されたことを記憶するためのフラグとして、避難階救助フラグを設けた。
一旦論理の真に設定されたかご内救助フラグは、乗りかご104が避難階に到着するとリセットされる(S1602のYES→S1613→S1614)。しかし、避難階救助フラグが論理の真に設定されていれば、次のループ処理でかご内救助フラグを論理の真に設定し、救助運転モードに入る(S1602のNO→S1611→S1612)。
[かご内操作盤110:外観と表示の変化]
図17は乗りかご104の内部の外観図である。
図18(a)、(b)及び(c)はかご内操作盤110の表示内容の一例を示す外観図である。
乗りかご104の出入口戸1701の右端には、かご内操作盤110が設けられている。
かご内操作盤110はタッチパネル1702を有する。通常運転時では、タッチパネル1702には行き先階登録ボタン1801が表示されている。
タッチパネル1702の下には、出入口戸1701を開閉させるためのドア開閉ボタン1703が設けられている。
タッチパネル1702の上には、非常時に外部と連絡をとるための非常ボタン1704が設けられている。
図18(a)は、通常運転モードP1401におけるかご内操作盤110の外観図である。
通常運転時では、タッチパネル1702には行き先階登録ボタン1801が表示されている。
図18(b)は、特殊運転モードP1402におけるかご内操作盤110の外観図である。
災害信号を受信すると、かご内操作盤110は特殊運転モードP1402に切り替わる。かご内操作盤110が特殊運転モードP1402に切り替わると、行き先階登録ボタン1801が消え、代わりに暗証番号入力画面1802が表示される。暗証番号入力画面1802には暗証番号を入力するためのテンキー1803と、暗証番号の入力状態を確認するモニタ欄1804が表示されている。
図18(c)は、救助運転モードP1403におけるかご内操作盤110の外観図である。
暗証番号入力画面1802にてテンキー1803を用いて暗証番号を入力し、個人認証が成功すると、かご内操作盤110は救助運転モードP1403に切り替わる。すると、非常ボタン1704を押さなくとも連絡装置1202が利用可能になり、タッチパネル1702にはメニュー画面1805が表示される。連絡装置1202は防災センター103と、後述する乗りかご104との会話を実現する。また、タッチパネル1702を通じて乗り場操作盤108に備え付けられている撮像素子306が撮影する動画像を、選択的に表示させることができる。
乗り場操作盤108に備え付けられている撮像素子306が撮影する動画像を選択的に表示するには、複数設けられている乗り場操作盤108の中から一つを選択して、通信を実現する必要がある。そのため、かご内操作盤110にはホスト名記憶部405が設けられている。選択した階の乗り場操作盤108のホスト名をホスト名記憶部405から取り出し、防災情報処理装置201のDNSサーバ605に名前解決を要求すると、選択した階の乗り場操作盤108のIPアドレスを得ることができる。したがって、かご内操作盤110は、監視カメラ113と同様に、選択した階の乗り場操作盤108から動画像データを受信できる。
[避難階操作盤116:ソフトウェアの機能]
図19は、避難階操作盤116の機能ブロック図である。
避難階操作盤116は、LCDよりなる表示部302と、LCDの表面を覆う透明電極の操作部303が組み合わされることでタッチパネルを構成する。
通常の状態では、表示部302及び操作部303には通常時制御部1901が第四選択スイッチ1902を通じて接続される。
通常時制御部1901は、表示部302にかご呼び登録ボタンの画像を表示させる。通常時制御部1901は、操作部303が出力する座標データを、かご呼び登録ボタンの操作情報に変換する。そして、かご呼び登録ボタンの操作情報に応じて、通常時制御部1901はかご呼び登録ボタンの画像を明るく表示させ、操作が行われた旨を明示する。更に、通常時制御部1901が出力する操作情報は、LANケーブル202(ネットワーク)を通じてエレベータ制御盤107に送信されることで、乗りかご104を呼ぶ。
災害信号受信部807が入出力制御部1903を通じて防災情報処理装置201から災害信号を受信すると、災害信号受信部807は第四選択スイッチ1902を制御する。そして、第四選択スイッチ1902は表示部302及び操作部303をログイン処理部1904に接続する。
ログイン処理部1904には指紋スキャナ等の、個人認証情報を入力するための個人認証情報入力部1305が接続される場合もある。ログイン処理部1904は、操作部303或は個人認証情報入力部1305から個人認証情報を受け取ると、ユーザマスタ1308を参照し、ユーザマスタ1308に登録されている正当な操作者であるか否かを確認する。確認の結果、正当な操作者であると判明したら、ログイン処理部1904は正常に認証されたことを示すメッセージを表示部302に表示する。また、音声コーデック608を起動させて、防災情報処理装置201やかご内操作盤110との通話機能を実現させる。更に、認証報告部1905を起動させて、かご内操作盤110に認証が正常に行われた旨を報告する。
ユーザマスタ1308は、エレベータ制御盤107又は防災情報処理装置201に備えられているユーザマスタ1308を受信して、図示しないRAM内に記憶することで形成される。
図20は避難階操作盤116の状態遷移図である。避難階操作盤116は、三つの動作状態を備える。
避難階操作盤116は、通常の状態では、通常運転モードP2001である。
通常運転モードP2001において、避難階操作盤116は防災情報処理装置201又はエレベータ制御盤107から災害信号を受信すると、特殊運転モードP2002に移行し、タッチパネルを構成する表示部302はログイン画面を表示する。
特殊運転モードP2002において、避難階操作盤116は個人認証が失敗すると、特殊運転モードP2002に戻り、表示部302は再びログイン画面を表示する。
特殊運転モードP2002において、避難階操作盤116は個人認証が成功すると、救助運転モードP2003に移行する。
救助運転モードP2003において、乗りかご104が避難階に到着すると、特殊運転モードP2002に移行する。
[避難階操作盤116:動作の流れ]
図21は、避難階操作盤116の動作の流れを示すフローチャートである。
処理を開始すると(S2101)、災害信号受信部807は内部の災害フラグが上がっているか否か、確認する(S2102)。
災害フラグが上がっていなければ(S2102のNO)、次に災害信号受信部807は防災情報処理装置201から災害信号を受信したか否か、確認する(S2103)。
災害信号を受信していなければ(S2103のNO)、通常運転モードP2001を維持したまま終了する(S2104)。
災害信号を受信していれば(S2103のYES)、災害信号受信部807は内部の災害フラグを上げる(S2105)。すると、災害信号受信部807は論理の「真」の信号を出力するので、この信号が入出力制御部1903に伝達される。
入出力制御部1903は第四選択スイッチ1902を制御する。第四選択スイッチ1902はそれまで通常時制御部1901に接続されていた表示部302及び操作部303の接続を、ログイン処理部1904へ切り替える。すると、表示部302にはログイン画面が表示され(S2106)、操作部303の機能も切り替わり(S2107)、一連の処理を終了する(S2104)。
なお、ステップS2104に至ると、再びステップS2101から処理を開始する。このフローチャートは短い時間間隔で定期的に実行される。
ステップS2102において、災害フラグが上がっていれば(S2102のYES)、次にログイン処理部1904は災害運転処理を実行して(S2108)、一連の処理を終了する(S2104)。そして、再びステップS2101から処理を開始する。
図22は、災害運転処理の動作の流れを示すフローチャートである。図21のステップS2108の詳細である。
処理を開始すると(S2201)、入出力制御部1903は、自身に内包するログイン済みフラグが論理の真を示しているか否かを確認する(S2202)。
ログイン済みフラグが論理の偽であれば(S2202のNO)、次に入出力制御部1903は、操作部303或は個人認証情報入力部1305から個人認証情報が入力されたか、所定時間だけ待ち(S2204)、確認する(S2205)。
個人認証情報が入力されていなければ(S2205のNO)、一連の処理をそのまま終了する(S2206)。
個人認証情報が入力されていれば(S2205のYES)、ログイン処理部1904はログイン処理を行う(S2207)。その結果、ログインが成功したら(S2208のYES)、ログイン処理部1904はその旨を入出力制御部1903に報告する。入出力制御部1903はこれを受けて、ログイン済みフラグを論理の真に設定して(S2209)、一連の処理を終了する(S2206)。
ステップS2208において、ログインが失敗したら(S2208のNO)、ログイン処理部1904は表示部302にエラー画面を表示させて(S2210)、一連の処理を終了する(S2206)。
ステップS2202において、ログイン済みフラグが論理の真を示していれば(S2202のYES)、次に入出力制御部1903は、現在乗りかご104が避難階に到着したか否かを確認する(S2211)。
乗りかご104が避難階に到着したのであれば(S2211のYES)、入出力制御部1903はログイン画面を表示して(S2212)、ログイン済みフラグを下ろす(S2213)。そして一連の処理を終了する(S2206)。
ステップS2211にて乗りかご104が避難階に到着していなければ(S2211のNO)、入出力制御部1903はログイン済画面を表示して(S2214)、一連の処理を終了する(S2206)。
ログイン済みフラグは、論理の真に設定されている時には、避難階操作盤116が救助運転モードP2003になる。
そして、ログイン済みフラグは、乗りかご104が避難階に到着すると、論理の偽に設定され、避難階操作盤116がログイン画面を表示する特殊運転モードP2002に戻る。乗りかご104が避難階に到着することに呼応して、ログイン済みフラグはリセットされる。
ログイン済みフラグは、避難階操作盤116のログイン処理部1904によって正常に認証された時に、論理の真に設定される(S2204→S2205→S2207→S2208→S2209)。そして、次のループで、乗りかご104が移動している場合(S2211のNO)は、正常に個人認証が行われた旨を示すログイン済画面を表示する(S2214)。
一旦論理の真に設定されたログイン済みフラグは、乗りかご104が避難階に到着するとリセットされる(S2202のYES→S2211→S2214)。
[避難階操作盤116:外観と表示の変化]
図23は避難階におけるエレベータ乗り場105の外観図である。
図24(a)、(b)及び(c)は避難階操作盤116の表示内容の一例を示す外観図である。
避難階のエレベータ乗り場105には、乗り場ドア1101と乗り場操作盤108が設けられている。他の階のエレベータ乗り場105とは異なり、人感センサ114が存在しない。
図24(a)は、通常運転モードP2001における避難階操作盤116の外観図である。
避難階操作盤116はタッチパネル1201を有する。通常運転時では、タッチパネル1201にはかご位置表示領域2401とかご呼び登録ボタン2402が表示されている。
また、乗り場操作盤108は、マイク304とスピーカ305よりなる連絡装置1202を有し、通常運転時ではタッチパネル1201にはかご位置表示領域2401とかご呼び登録ボタン2402が表示されている。
図12(b)は、特殊運転モードP2002における避難階操作盤116の外観図である。
災害信号を受信すると、避難階操作盤116は特殊運転モードP2002に切り替わる。避難階操作盤116が特殊運転モードP2002に切り替わると、
かご呼び登録ボタン2402が消え、代わりに暗証番号入力画面2403が表示される。暗証番号入力画面2403には暗証番号を入力するためのテンキー2404と、暗証番号の入力状態を確認するモニタ欄2405が表示されている。
また、かご位置表示領域2401は縮小表示される。
図24(c)は、救助運転モードP2003における避難階操作盤116の外観図である。
暗証番号入力画面2403にてテンキー2404を用いて暗証番号を入力し、個人認証が成功すると、避難階操作盤116は救助運転モードP2003に切り替わる。すると、正常認証画面2406と、連絡装置1202を利用するためのインターホンボタン2407が表示される。そして、連絡装置1202が利用可能になる。連絡装置1202は防災センター103と、乗りかご104との会話を実現する。
本実施形態では以下の応用例が可能である。
(1)エレベータシステム101をビルに導入する際、ビルの規模やエレベータシステム101の導入コストに応じて、一部の機能を外すことができる。例えば、乗り場操作盤108の連絡装置1202と撮像素子306、そして人感センサ114は、比較的小規模のビルであれば省略しても差し支えない。人感センサ114がなくなる場合、ORゲート811も不要になる。
(2)かご内操作盤110のログイン処理部1304と、避難階操作盤116のログイン処理部1904は、個人認証処理の際にユーザマスタ1308を参照するが、ユーザマスタ1308は必ずしもかご内操作盤110及び避難階操作盤116が持っている必要はない。例えば、周知のNFS(Network File System)やCIFS(Common Internet File System)を用いて、防災情報処理装置201が持っているユーザマスタ1308をネットワークファイルアクセスにて読み出してもよい。
(3)本実施形態のエレベータシステム101では、乗りかご104が避難階に到着して、乗客を降ろしたら乗り場ドア1101を閉じる仕様になっている。このため、一旦乗り場ドア1101が閉じた後、専門の担当者が再びエレベータ装置102を救助活動のために利用するには、避難階操作盤116で個人認証操作を行わなければ、乗り場ドア1101が開かない。
しかし、乗りかご104が避難階に到着して、乗客を降ろしたら乗り場ドア1101を開け放したままの仕様にすれば、避難階操作盤116で個人認証操作を行う必要がなくなる。その代わり、専門の担当者が再びエレベータ装置102を救助活動のために利用するには、かご内操作盤110で個人認証操作を行うこととなる。エレベータシステム101をこのような仕様にすると、避難階操作盤116は特殊運転モードP2002を設ける必要がなくなり、かご内操作盤110は避難階救助フラグを設ける必要がなくなるので、よりシンプルな動作になる。
(4)本実施形態に掛かるエレベータシステム101は、以下のような構成にすることもできる。
《1》本実施形態に掛かるエレベータシステムは、
乗客をエレベータ乗り場へ搬送する乗りかごと、
前記乗りかごと主ロープで連結される釣り合いおもりと、
前記主ロープを通じて前記乗りかごを駆動する巻上機と、
災害を検出して災害信号を発生する災害信号発生源と、
前記乗りかごが到着するエレベータ乗り場に設けられ、所望の階に移動するために前記乗りかごを呼び出すかご呼び登録ボタンを有する乗り場操作盤と、
前記乗りかご内に設けられ、通常動作時は所望の階へ移動するための行き先階登録ボタンを表示し、前記災害信号発生源から前記災害信号を受信したら特定の操作者の操作を受け付けるための個人認証を実行し、前記個人認証が成功したら所望の階へ移動するための行き先階登録ボタン及び各階の被災状況を確認する機能を呼び出す被災状況確認ボタンを表示する、タッチパネルよりなるかご内操作盤と、
前記かご内操作盤及び乗り場操作盤に接続されており、前記かご内操作盤の指示に従って前記巻上機を駆動制御するエレベータ制御盤と
を具備するエレベータシステムである。
《2》前記かご内操作盤は更に、選択した場所に設置されている監視カメラを通じて動画像にてモニタする機能を具備する、《1》記載のエレベータシステムである。
《3》更に、
前記かご内操作盤に設けられて、外部との連絡を実現する第一連絡装置と、
前記乗り場操作盤に設けられて、外部との連絡を実現する第二連絡装置と
を具備し、
前記被災状況確認ボタンの操作に基づいて前記第一連絡装置と前記第二連絡装置とが連絡可能に構成されている、《2》記載のエレベータシステムである。
《4》本実施形態に掛かるエレベータシステムは、
乗客をエレベータ乗り場へ搬送する乗りかごと、
前記乗りかご内に設けられ、所望の階へ移動するための行き先階登録ボタンを有するかご内操作盤と、
前記乗りかごと主ロープで連結される釣り合いおもりと、
前記主ロープを通じて前記乗りかごを駆動する巻上機と、
災害を検出して災害信号を発生する災害信号発生源と、
前記乗りかごが到着するエレベータ乗り場に設けられ、通常動作時は所望の階に移動するために前記乗りかごを呼び出すかご呼び登録ボタンを表示し、前記災害信号発生源から前記災害信号を受信したら避難階へ移動するために前記乗りかごを呼び出す救助要請ボタンを表示し、前記救助要請ボタンが押されたら救助要請信号を出力する、タッチパネルよりなる乗り場操作盤と、
前記かご内操作盤及び乗り場操作盤に接続されており、前記通常動作時は前記かご内操作盤の指示に従って前記巻上機を駆動制御すると共に、前記救助要請信号を受信した時は前記救助要請ボタンが押された前記乗り場操作盤のある階へ前記乗りかごを移動させるべく前記巻上機を駆動制御するエレベータ制御盤と
を具備するエレベータシステムである。
《5》前記乗り場操作盤は更に、前記災害信号を受信した際、前記エレベータ乗り場に設けられた人感センサが人の存在を検出すると、前記救助要請信号を出力する、《4》記載のエレベータシステムである。
《6》更に、
前記乗り場操作盤に設けられて前記救助要請信号が出力された際に起動する連絡装置と、
前記乗り場操作盤に設けられて前記救助要請信号が出力された際に起動する撮像素子と
を具備する、《4》又は《5》記載のエレベータシステムである。
本実施形態では、エレベータシステムを開示した。
災害発生時に積極的にエレベータを使用する場合、既存の固定的な操作パネルでは災害に対して適切な対応が困難である。本実施形態のエレベータシステムは、乗り場操作盤、避難階操作盤及びかご内操作盤にタッチパネルを採用することで、全く異なる機能を要求されるシチュエーションに対しても、ボタンやスイッチの数を増やすことなく柔軟な対応ができる。
また、避難階操作盤及びかご内操作盤に個人認証機能を追加して、特定の担当者だけが操作できるように構成することで、エレベータを適切に救助活動に利用することができる。
以上、本発明の実施形態例について説明したが、本発明は上記実施形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、他の変形例、応用例を含む。
101…エレベータシステム、102…エレベータ装置、103…防災センター、105…エレベータ乗り場、106…巻上機、107…エレベータ制御盤、108…乗り場操作盤、109…主ロープ、110…かご内操作盤、111…テールコード、112…災害感知器、113…監視カメラ、114…人感センサ、115…エレベータ乗り場、116…避難階操作盤、201…防災情報処理装置、202…LANケーブル、301…マイコン、302…表示部、303…操作部、304…マイク、305…スピーカ、306…撮像素子、307…階数情報記憶部、308…防災センター記憶部、401…マイコン、402…表示部、403…操作部、404…識別情報記憶部、405…ホスト名記憶部、501…マイコン、601…入出力制御部、602…表示部、603…操作部、604…DHCPサーバ、605…DNSサーバ、606…ホスト名リスト、607…災害感知器インターフェース、608…音声コーデック、701…撮像素子、702…動画エンコーダ、703…ストリームサーバプログラム、801…通常状態表示制御部、802…第一選択スイッチ、803…通常状態操作制御部、804…第二選択スイッチ、805…救助要請状態表示制御部、806…救助要請状態操作制御部、807…災害信号受信部、808…入出力制御部、809…ANDゲート、810…救助要請信号送信部、811…ORゲート、1101…乗り場ドア、1201…タッチパネル、1201a…かご位置表示領域、1201b…かご呼び登録ボタン、1201c…救助要請ボタン、1202…連絡装置、1301…通常時制御部、1302…第三選択スイッチ、1303…入出力制御部、1304…ログイン処理部、1305…個人認証情報入力部、1306…救助運転制御部、1307…救助運転状態送信部、1308…ユーザマスタ、1701…出入口戸、1702…タッチパネル、1703…ドア開閉ボタン、1704…非常ボタン、1801…行き先階登録ボタン、1802…暗証番号入力画面、1803…テンキー、1804…モニタ欄、1805…メニュー画面、1901…通常時制御部、1902…第四選択スイッチ、1903…入出力制御部、1904…ログイン処理部、1905…認証報告部、2401…かご位置表示領域、2402…かご呼び登録ボタン、2403…暗証番号入力画面、2404…テンキー、2405…モニタ欄、2406…正常認証画面、2407…インターホンボタン

Claims (3)

  1. エレベータの乗りかごが到着するエレベータ乗り場に設けられる表示部と、
    前記表示部に組み合わされてタッチパネルを構成する操作部と、
    通常動作時は所望の階に移動するために前記乗りかごを呼び出すかご呼び登録ボタンを前記表示部に表示させる通常状態表示制御部と、
    災害を検出して災害信号を発生する災害信号発生源から災害信号を受信したら、避難階へ避難移動するために前記乗りかごを呼び出すための救助要請ボタンを前記表示部に表示させる救助要請状態表示制御部と
    を具備する、エレベータ用乗り場操作盤。
  2. 更に、
    前記通常動作時は前記操作部を通じて前記かご呼び登録ボタンが操作されたことを検出する通常状態操作制御部と、
    前記災害信号を受信したら、前記操作部を通じて前記救助要請ボタンが操作されたことを検出する救助要請状態操作制御部と、
    前記救助要請状態操作制御部から前記救助要請ボタンが操作されたことを検出して、前記乗りかごを呼び出すために前記乗りかごの駆動を制御するエレベータ制御盤に救助要請信号を送信する救助要請信号送信部と
    を具備する、請求項1記載のエレベータ用乗り場操作盤。
  3. 更に、
    前記エレベータ乗り場に設けられる人感センサと
    を具備し、
    前記救助要請信号送信部は、前記人感センサが人の存在を検出したことに呼応して、前記エレベータ制御盤に前記救助要請信号を送信する、請求項2記載のエレベータ用乗り場操作盤。
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