JP2013051072A - 電池および電池用ケース - Google Patents

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Abstract

【課題】 電池を小型化する。
【解決手段】電池100は、金属材料から成る第1基体部1および第1枠体部12を具備する第1電極16と、樹脂材料から成る第1筒状体部14を具備し、第1枠体部12の外周を囲んで、上面が第1枠体部12の上面よりも下側に位置するように設けられた第1樹脂部13と、金属材料から成る第2基体部2および第2枠体部22を具備し、第1電極16の上方に位置している第2電極26と、樹脂材料から成る第2筒状体部24を具備し、第2枠体部22の外周を囲んで、下面が第2枠体部22の下面よりも下側に位置するように設けられているとともに、下面が第1樹脂部13の上面に溶着された第2樹脂部23と、第1凹部11および第2凹部21で構成された空間に配置された、第1電極16および第2電極26に電気的に接続されている発電要素8とを備えている。これにより、電池を小型化できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電池およびこれに用いられる電池用ケースに関するものである。本発明の電池は、例えば携帯電話、携帯情報端末およびノート型パソコンのような電子機器の電源として用いることができる。
電池として、金属製の一対の電極および樹脂製の封止材から成る電池用ケースの内部に発電要素が設けられたものが知られている。このような電池としては、例えば、特許文献1に記載の扁平形電池が挙げられる。
特許文献1に記載の扁平形電池は、正極缶にガスケットを介して負極缶を嵌めこむことで電池容器を形成している。さらに、電池容器に発電要素が収容されることで電池として用いられる。
特開2008−21566号公報 特開2003−272569号公報
特許文献1に記載の扁平形電池は、一方の電極缶がガスケットを介して他方の電極缶に嵌めこまれることによって気密封止されている。このような嵌め込みによる気密封止においては、ガスケットに高い強度が求められる。そのため、ガスケットの厚みを厚くする必要があり扁平型電池を小型化することが困難であった。一方、特許文献2には、リチュームイオン二次電池ケースにおいて、半割ケースカバー同士を樹脂の溶着を用いることによって気密封止する技術が開示されている。そこで、扁平型電池をより小型化するために、特許文献2に開示された封止技術を用いて扁平型電池を作製する方法が考えられる。
しかしながら、上述の方法で扁平型電池を作製した場合、樹脂の溶着を行なうときに、樹脂に加えられた熱が電池の内部に伝わってしまう可能性がある。このような電池の内部への熱の伝達は、電池内部の発電要素の発電効率を低下させる可能性がある。そのため、電池の内部へ熱の伝達を抑制するために、溶着される領域と電池の内部との間隔を広げる、つまり樹脂を厚く形成する必要があった。その結果、扁平型電池を小型化することが困難であった。
本発明の一態様に係る電池は、金属材料から成る第1基体部および第1枠体部を具備し、第1基体部の上面および第1枠体部の内周面によって第1凹部が構成されている第1電極と、樹脂材料から成る第1筒状体部を具備し、第1枠体部の外周を囲んで、上面が第1枠体部の上面よりも下側に位置するように設けられた第1樹脂部と、金属材料から成る第2基体部および第2枠体部を具備し、第2基体部の下面および第2枠体部の内周面によって第2凹部が構成されて、第2枠体部の下面が第1枠体部の上面に対向するように第1電極の上方に位置している第2電極と、樹脂材料から成る第2筒状体部を具備し、第2枠体部の外周を囲んで、下面が第2枠体部の下面よりも下側に位置するように設けられているとともに、下面が第1樹脂部の上面に溶着された第2樹脂部と、第1凹部および第2凹部で構成された空間に配置された、第1電極および第2電極に電気的に接続されている発電
要素とを備えている。
本発明の一態様に係る電池用ケースは、金属材料から成る第1基体部および第1枠体部を具備し、第1基体部の上面および第1枠体部の内周面によって第1凹部が構成されている第1電極と、樹脂材料から成る第1筒状体部を具備し、第1枠体部の外周を囲んで、上面が第1枠体部の上面よりも下側に位置するように設けられた第1樹脂部と、金属材料から成る第2基体部および第2枠体部を具備し、第2基体部の下面および第2枠体部の内周面によって第2凹部が構成されて、第2枠体部の下面が第1枠体部の上面に対向するように第1電極の上方に位置させて用いられる第2電極と、樹脂材料から成る第2筒状体部を具備し、第2枠体部の外周を囲んで、下面が第2枠体部の下面よりも下側に位置するように設けられており、下面が第1樹脂部の上面に溶着される第2樹脂部とを備えている。
上記態様の電池によれば、第1樹脂部の上面および第2樹脂部の下面と電池の内部との間に金属材料から成る第1枠体部が位置している。これにより第1樹脂部の上面と第2樹脂部の下面とが溶着されたときに生じた熱を第1枠体部を介して外部に放熱できる。これにより、第1樹脂部および第2樹脂部の厚みを薄くすることができる。その結果、電池を小型化することができる。
本発明の電池用ケースによれば、第1樹脂部の上面と第2樹脂部の下面とを溶着する際に第1樹脂部の上面および第2樹脂部の下面と電池の内部との間に金属材料から成る第1枠体部が位置するように、第1樹脂部、第2樹脂部および第1電極が形成されている。これにより、第1樹脂部の上面と第2樹脂部の下面とを溶着するときに生じる熱を第1枠体部を介して外部に放熱できる。このため、第1樹脂部および第2樹脂部の厚みを薄くすることができる。その結果、電池を小型化することができる。
本発明の一実施形態の電池および電池用ケースを示す斜視図である。 図1に示す電池および電池用ケースのA−A’線で切った断面図である。 一変形例に係る電池および電池用ケースを示す断面図である。 一変形例に係る電池および電池用ケースを示す断面図である。 一変形例に係る電池および電池用ケースを示す断面図である。 一変形例に係る電池および電池用ケースを示す断面図である。 一変形例に係る電池および電池用ケースを示す断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る電池100および電池用ケース10について図面を参照して説明する。
<電池100の構成>
図1,図2に示すように、本発明の一実施形態の電池100は、電池用ケース10と、電池用ケース10に封入された、電解質部材(図示せず)を含む発電要素8とを備えている。
<電池用ケース10の構成>
電池用ケース10は、第1電極16と、第1電極16の外周を囲んで設けられた第1樹脂部13と、第1電極16の上面と対向するように第1電極16の上方に位置している第2電極26と、第2電極26の外周を囲んで設けられた第2樹脂部23とによって構成される。
第1電極16は、電池100における正極または負極として用いられる部材であって、第1基体部1および第1枠体部12によって構成されている。第1基体部1の上面および第1枠体部12の内周面によって第1凹部11が形成されている。第1電極16は、外部の電子回路(図示せず)と電気的に接続されることによって電池100の内部で発生した電気を電子回路に伝えることができる。
第1基体部1は平板形状の部材であって、平面視したときの形状が円形状である。第1基体部1は、上面と下面とに開口する貫通孔5を有している。貫通孔5は、電解質部材を電池用ケース10の内部に封入する際の封入孔として用いられる。なお、本実施形態の電池用ケース10を用いて電池100を作製する際、電解質部材の封入を行なった後に、貫通孔5は、封止材6によって封止される。封止材6としては、例えば熱可塑性樹脂であるポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂またはフラン樹脂等の樹脂材料を用いることができる。また、封止材6としては、金属片を用いることもできる。なお、電池100が電解質部材として電解質溶液を内蔵しない場合には、必ずしも貫通孔5および封止材6を設ける必要はない。
第1基体部1としては、例えば、ニッケル、ステンレスまたはアルミニウムのような導電性を有する金属材料を用いることができる。第1電極16を正極として用いる場合は、電解質部材に面する上面部分が、金、白金またはタングステンのような耐食性に優れる金属材料を用いることが望ましい。
本実施形態における第1枠体部12は、第1基体部1の上面に形成されている。第1枠体部12は、平面視したときの形状が環状である。第1枠体部12の内周面および外周面は、断面視したときに、第1基体部1の上面に対して角度が約90°になるように形成されている。第1枠状部は第1基体部1とともに発電要素8が配置される第1凹部11を形成している。
第1枠体部12としては、例えば、ニッケル、ステンレスまたはアルミニウムのような金属材料を用いることができる。第1電極16を正極として用いる場合は、電解質部材に面する内周部分が、金、白金またはタングステンのような耐食性に優れる金属材料を用いることが望ましい。さらに望ましくは、第1枠体部12と第1基体部1とが同じ材料を用いて形成されていると良い。これにより、第1枠体部12と第1基体部1との熱膨張率の差を小さくできるので、第1枠体部12と第1基体部1との間に生じる熱応力を軽減させることができる。これにより、温度変化が激しい環境下における電池100の信頼性を向上させることができる。
第1電極16の寸法としては、例えば、第1基体部1の径を5〜50mm、第1基体部1の厚みを0.25〜2.5mm、第1枠体部12の内周の径を4.5〜45mmに設定することができる。また、第1枠体部12の高さ方向の幅、言い換えれば第1枠体部12の上面と第1基体部1の上面との間隔は0.9〜9mmに設定することができる。
第2電極26は、第1電極16と同様の構成を備えている。具体的には、第1基体部1に相当する部材が第2基体部2、第1枠体部12に相当する部材が第2枠体部22である。第1電極16と同様に第2基体部2と第2枠体部22とによって発電要素8が配置される第2凹部21が形成されている。それぞれの形状および材料等は第1電極16の説明で述べた形状および材料等を用いることができる。第2電極26は、第1電極16の上面側に第1電極16と離間して、互いに向かい合うように配設されている。第2枠体部22は、下面が第1枠体部12の上面と対向するように位置している。
第2電極26の寸法としては、例えば、第2基体部2の径を5〜50mm、第2基体部
2の厚みを0.25〜2.5mm、第2枠体部22の内周の径を4.5〜45mmに設定することができる。また、第2枠体部22の高さ方向の幅、言い換えれば第2枠体部22の下面と第2基体部2の下面との間隔は0.6〜6mmに設定することができる。
なお、本実施形態においては、第2電極26は第1電極16と同様の形状および材料で構成されているが、これに限られるものではない。
第1樹脂部13は、第2樹脂部23とともに第1電極16および第2電極26を保持するために設けられている。第1樹脂部13は、第1枠体部12の外周を囲んでいる第1筒状体部14を有している。第1樹脂部13の上面は第1枠体部12の上面よりも下側に位置している。なお、本実施形態においては、第1樹脂部13は第1枠体部12の外周を囲んでいる第1筒状体部14のみで構成されているが、これに限られない。例えば、第1筒状体部14の外周にフランジ構造が設けられていてもよい。第1樹脂部13としては、例えば、熱可塑性樹脂としてポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイドまたは液晶ポリマー等を用いることができる。
エポキシ樹脂、フェノール樹脂またはフラン樹脂等の絶縁性の樹脂材料を用いることができる。第1樹脂部13の寸法としては、第1樹脂部13の上面と第1基体部1の上面との間隔は0.8〜8mmに設定することができ、第1樹脂部13の厚みは0.2〜2mmに設定することができる。第1樹脂部13の上面は、第1枠体部12の上面よりも0.1〜1mm下側に設定することができる。
第2樹脂部23は、第1樹脂部13とともに第1電極16および第2電極26を保持するために設けられている。第2樹脂部23は、第2枠体部22の外周を囲んでいる第2筒状体部24を有している。第2樹脂部23の下面は第2枠体部22の下面よりも下側に位置している。第2樹脂部23の下面は第1樹脂部13の上面と溶着されている。溶着には、例えば高周波溶着またはレーザー溶着等を用いることができる。なお、ここでいう第1樹脂部13の上面と第2樹脂部23の下面との溶着とは、厳密に2つの面が接している必要はなく、例えば接着剤等を介して溶着されていても構わない。なお、本実施形態においては、第2樹脂部23は第2枠体部22の外周を囲んでいる第2筒状体部24のみで構成されているがこれに限られない。例えば、第2筒状体部24の外周にフランジ構造が設けられていてもよい。第2樹脂部23としては、例えばエポキシ樹脂、フェノール樹脂またはフラン樹脂等の絶縁性の樹脂材料を用いることができる。第2樹脂部23の寸法としては、第2樹脂部23の下面と第2基体部2の下面との間隔は0.9〜9mmに設定することができ、第2樹脂部23の厚みは0.2〜2mmに設定することができる。第2樹脂部23の下面は、第2枠体部22の下面よりも0.3〜3mm下側に設定することができる。
第1枠体部12の上面と第2枠体部22の下面との間には絶縁部7が設けられている。絶縁部7は、第1枠体部12と第2枠体部22とを絶縁するために設けられている。絶縁部7は平面視したときの形状が環状である。絶縁部7には、樹脂またはセラミック等の絶縁材料を用いることができる。樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、フェノール樹脂またはフラン樹脂等を用いることができる。セラミックとしては、例えば、アルミナまたは窒化アルミニウム等を用いることができる。本実施形態においては、絶縁部7は、第2樹脂部23と一体的に形成されている。これにより、絶縁部7と第2樹脂部23とによって強固に第2電極26を保持することができる。
第1枠体部12の内周面には第3樹脂部3が設けられている。第3樹脂部3は、後述する第4樹脂部4とともに電池100の気密性を向上させるために設けられている。第3樹脂部3の上面は第1枠体部12の上面よりも下側に位置している。これにより、第1枠体
部12が、第1樹脂部13および第3樹脂部3から突出した形状になることから、溶着前の第2枠体部22との位置合わせを容易に行なうことができる。第3樹脂部3の上面は第4樹脂部4の下面と接している。第3樹脂部3としては、例えば熱可塑性樹脂としてポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイドまたは液晶ポリマー等を用いることができる。
第2枠体部22の内周面には第4樹脂部4が設けられている。第4樹脂部4は、第3樹脂部3とともに電池100の気密性を向上させるために設けられている。第4樹脂部4の下面は第2枠体部22の下面よりも下側に位置している。これにより、第2樹脂部23および第4樹脂部4が第2枠体部22に対して突出した形状になることから、溶着前の第1枠体部12との位置合わせを容易に行なうことができる。第4樹脂部4の下面は第3樹脂部3の上面と接している。第4樹脂部4としては、例えば熱可塑性樹脂としてポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイドまたは液晶ポリマー等を用いることができる。
本実施形態においては、第4樹脂部4は、絶縁部7および第2樹脂部23と一体的に形成されている。これにより、より強固に第2電極26を保持できる。
本発明の一実施形態の電池用ケース10は、第1樹脂部13の上面と第2樹脂部23の下面とを溶着する際に第1樹脂部13の上面および第2樹脂部23の下面と電池100の内部(第1凹部11および第2凹部21によって構成される空間)との間に金属材料から成る第1枠体部12が位置するように、第1樹脂部13、第2樹脂部23および第1電極16が形成されている。これにより、第1樹脂部13の上面と第2樹脂部23の下面とを溶着するときに生じる熱を第1枠体部12を介して外部に放熱できる。このため、電池の内部に熱が伝わることを抑制することを目的として溶着される領域と電池100の内部との間隔を広げることの必要性を抑制できる。そのため、第1樹脂部13および第2樹脂部23を薄くすることができる。その結果、電池100を小型化することができる。
好ましくは、絶縁部7の熱伝導率が第1樹脂部13および第2樹脂部23の熱伝導率よりも小さいことがよい。これにより、絶縁部7を伝わって電池100の内部に伝達される熱量を低減することができる。なお、絶縁部7の熱伝導率を小さくする方法としては、例えば第2樹脂部23と絶縁部7とが同じ樹脂から成る場合であれば、絶縁部7の気孔率を第2樹脂部23の気孔率よりも高める方法を用いることができる。また、絶縁部7を第2樹脂部23に用いる樹脂材料よりも熱伝導率が小さい樹脂材料によって形成する方法を用いることもできる。
また、好ましくは、第3樹脂部3および第4樹脂部4の熱伝導率が第1樹脂部13および第2樹脂部23の熱伝導率より小さいことがよい。これにより、電池100の内部に熱が伝わることを抑制できる。
<発電要素8の構成>
発電要素8は、第1凹部11および第2凹部21で構成される空間の内部に設けられている。発電要素8としては、正極側に設けられる正極物質81、負極側に設けられる負極物質82、正極物質81と負極物質82とを隔てるために設けられるセパレータ83および第1凹部11および第2凹部21で構成される空間に封入される電解質部材によって構成されている。正極物質81としては、例えば、コバルト酸リチウムまたはマンガン酸リチウム等の正極活物もしくはアセチレンブラックまたは黒鉛等の導電材を含むシート状の部材を用いることができる。負極物質82としては、例えば、コークスまたは炭素繊維等の炭素材料を含むシート状の部材を用いることができる。セパレータ83としては、ポリオレフィンの多孔膜等を用いることができる。電解質部材としては、例えば四フッ化ホウ
酸リチウム等のリチウム塩、塩酸、硫酸または硝酸等の酸をジメトキシエタンまたはプロピレンカーボネート等の有機溶媒に溶解したものまたはリチュウムイオン伝導体粉末をゲル状媒体に混合したリチュウムイオン伝導層となるゲル状混合物を用いることができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。例えば、本実施形態においては、第1基体部1および第2基体部2を平面視したときの形状が円形状であるが、楕円形状または四角形状などを含む多角形状であってもよい。また、本実施形態においては、第1基体部1および第1枠体部12が一体的に形成されているが、第1基体部1および第1枠体部12が異なる材料によって形成されていてもよい。また、本実施形態においては、第2基体部2および第2枠体部22が一体的に形成されているが、第2基体部2および第2枠体部22が異なる材料によって形成されていてもよい。
また、本実施形態においては、絶縁部7が1つの環状の部材によって形成されているが、これに限られない。具体的には、絶縁部7が複数の円弧状の部材から成るとともに一定間隔をおいて環状に配置されていてもよい。
<変形例1>
電池100の変形例1について説明する。なお、本例の各構成において、前述の電池100と同様の構成および機能を有する部材については、同じ参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、上述した実施形態との差異を明確にすべく、本変形例の断面を示す図3は図2と同様の断面を示すものとして図示している。
図2に示す電池100においては、第1基体部1の外周面と第1枠体部12の外周面とが同一面上に位置するとともに、第2基体部2の外周面と第2枠体部22の外周面とが同一面上に位置するように形成されていたが、これに限られない。例えば、図3に示すように第1枠体部12の外周面が第1基体部1の外周面よりも中心側に位置するとともに、第2枠体部22の外周面が第2基体部2の外周面よりも中心側に位置していてもよい。この場合、第1樹脂部13の下面が第1基体部1の上面と接するとともに、第2樹脂部23の上面が第2基体部2の下面と接する構成になる。これにより、第1樹脂部13および第2樹脂部23が2方向から第1基体部1と接することから、より強固に第1基体部1および第2基体部2を保持することができる。
<変形例2>
電池100の変形例2について説明する。なお、本例の各構成において、前述の電池100と同様の構成および機能を有する部材については、同じ参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、上述した実施形態との差異を明確にすべく、本変形例の断面を示す図4は図2と同様の断面を示すものとして図示している。
図2に示す電池100においては、第1樹脂部13の下面と第1基体部1の下面とが同一面上に位置するように形成されているとともに、第2樹脂部23の上面と第2基体部2の上面とが同一面上に位置するように形成されていたが、これに限られない。例えば、図4に示すように第1樹脂部13が第1フランジ部15を有するとともに第2樹脂部23が第2フランジ部25を有していてもよい。本変形例において、第1樹脂部13は、第1筒状体部14およびこの第1筒状体部14の下端側から第1基体部1の中心に向かって延設された第1フランジ部15を有している。第1フランジ部15の上面は第1基体部1の下面と接している。また、第2樹脂部23は、第2筒状体部24およびこの第2筒状体部24の上端側から第2基体部2の中心に向かって延設された第2フランジ部25を有している。第2フランジ部25の中心は第2基体部2の上面と接している。このような場合には、第1樹脂部13および第2樹脂部23によって、より強固に第1基体部1および第2基
体部2を保持することができる。
<変形例3>
電池100の変形例3について説明する。なお、本例の各構成において、前述の電池100と同様の構成および機能を有する部材については、同じ参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、上述した実施形態との差異を明確にすべく、本変形例の断面を示す図5は図2と同様の断面を示すものとして図示している。
図2に示す100においては、第1基体部1の上面に対する第1枠体部12の内周面の角度および第2基体部2の下面に対する第2枠体部22の内周面の角度が90°に設定されているが、これに限られない。例えば、図5に示すように、第1基体部1の上面に対する第1枠体部12の内周面の角度および第2基体部2の下面に対する第2枠体部22の内周面の角度が90°よりも大きく設定されていてもよい。これにより、第1凹部11および第2凹部21によって構成される空間を大きくすることができる。その結果、電池100の容量を大きくすることができる。
<変形例4>
電池100の変形例4について説明する。なお、本例の各構成において、前述の電池100と同様の構成および機能を有する部材については、同じ参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、上述した実施形態との差異を明確にすべく、本変形例の断面を示す図6は図2と同様の断面を示すものとして図示している。
図2に示す電池100においては、第1基体部1の上面に対する第1枠体部12の内周面の角度および第2基体部2の下面に対する第2枠体部22の内周面の角度が90°に設定されているが、これに限られない。例えば、図6に示すように第1基体部1の上面に対する第1枠体部12の内周面の角度および第2基体部2の下面に対する第2枠体部22の内周面の角度が90°よりも小さく設定されていてもよい。この場合、第1樹脂部13の外周面と第2樹脂部23の外周面とによって溝部9が形成される。この溝部9が形成されていることによって、溶着の際に溶け出した樹脂をとどめやすくすることができる。
<変形例5>
電池100の変形例5について説明する。なお、本例の各構成において、前述の電池100と同様の構成および機能を有する部材については、同じ参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、上述した実施形態との差異を明確にすべく、本変形例の断面を示す図7は図2と同様の断面を示すものとして図示している。
図2に示す電池100においては、第1枠体部12の上面と絶縁部7の下面および第2枠体部22の下面と絶縁部7の上面とが接していたが、これに限られない。
例えば、図7に示すように絶縁部7と第2枠体部22との間に空隙部70が形成されていてもよい。これにより、溶着の際に金属材料から成る第1枠体部12および第2枠体部22が、樹脂材料から成る第1樹脂部13および第2樹脂部23よりも大きく熱膨張したとしても、これに伴う熱応力の発生を緩和することができる。なお、空隙部70は、絶縁部7と第1枠体部12との間に形成されていてもよい。
<電池100の製造方法>
まず、第1電極16および第2電極26の製造工程を説明する。初めに、第1電極16を作製する。最初に、第1基体部1をプレス成形によって作製し、第1基体部1に曲げ加工を施すことで第1枠体部12を形成し、第1電極16と成す。第2電極26も第1電極16と同様の方法で作製する。
次に、第1枠体部12および第2枠体部22の内周面および外周面に化学エッチング処理またはサンドブラスト処理を施すことによって表面を荒らす。さらに、下記の水溶液浸漬法を施すことによって超微細な凹凸を形成する。
ここで、水溶液浸漬法について説明する。第1電極16および第2電極26がアルミニウムによって形成されている場合は下記の方法を用いることができる。水溶液にはアンモニア水溶液を用いる。浸漬の条件は、常温で5〜30分程度である。アンモニアの濃度は10〜30mol%に設定することができる。これらの水溶液で浸漬処理した後、水洗を行ない、乾燥させる。アンモニア水溶液にアルミニウムを浸漬することで、アルミニウムは水素を発泡しつつアルミン酸イオンとなって溶解される。これにより、超微細な凹凸を形成することができる。この超微細な凹凸は、第1樹脂部13、第2樹脂部23、第3樹脂部3および第4樹脂部4となるポリエーテルエーテルケトンを間に浸透させることによって、ポリエーテルエーテルケトンと第1電極16またはポリエーテルエーテルケトンと第2電極26との接合性を向上させるために形成される。
次に、超微細な凹凸が形成された第1枠体部12の内周面および外周面ならびに第2枠体部22の内周面および外周面にエポキシ樹脂を塗布し、超微細な凹凸の間にポリエーテルエーテルケトンを浸透させる。その後、第1樹脂部13、第2樹脂部23、第3樹脂部3および第4樹脂部4に相当する箇所にポリエーテルエーテルケトンを設け、これを硬化させることによって第1樹脂部13、第2樹脂部23、第3樹脂部3および第4樹脂部4を形成する。
次に、第1電極16の上面のうち第1枠体部12に囲まれた領域(第1凹部11)に正極物質81、負極物質82およびセパレータ83を配設する。その後、第1電極16と対向するように第2電極26を配置し、第1樹脂部13の上面と第2樹脂部23の下面とを溶着することによって第1樹脂部13と第2樹脂部23とを一体化させる。
その後、第1電極16および第2電極26の貫通孔5から電解質部材を封入する。最後に、貫通孔5を封止材6によって封止する。このようにして、電池100を製造することができる。
100:電池
10:電池用ケース
1:第1基体部
11:第1凹部
12:第1枠体部
13:第1樹脂部
14:第1筒状体部
15:第1フランジ部
16:第1電極
2:第2基体部
21:第2凹部
22:第2枠体部
23:第2樹脂部
24:第2筒状体部
25:第2フランジ部
26:第2電極
3:第3樹脂部
4:第4樹脂部
5:貫通孔
6:封止材
7:絶縁部
70:空隙部
8:発電要素
81:正極物質
82:負極物質
83:セパレータ
9:溝部

Claims (5)

  1. 金属材料から成る第1基体部および第1枠体部を具備し、前記第1基体部の上面および前記第1枠体部の内周面によって第1凹部が構成されている第1電極と、
    樹脂材料から成る第1筒状体部を具備し、前記第1枠体部の外周を囲んで、上面が前記第1枠体部の上面よりも下側に位置するように設けられた第1樹脂部と、
    金属材料から成る第2基体部および第2枠体部を具備し、前記第2基体部の下面および前記第2枠体部の内周面によって第2凹部が構成されて、前記第2枠体部の下面が前記第1枠体部の上面に対向するように前記第1電極の上方に位置している第2電極と、
    樹脂材料から成る第2筒状体部を具備し、前記第2枠体部の外周を囲んで、下面が前記第2枠体部の下面よりも下側に位置するように設けられているとともに、下面が前記第1樹脂部の上面に溶着された第2樹脂部と、
    前記第1凹部および前記第2凹部で構成された空間に配置された、前記第1電極および前記第2電極に電気的に接続されている発電要素とを備えたことを特徴とする電池。
  2. 前記第1枠体部の上面と前記第2枠体部の下面との間に設けられた絶縁部をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の電池。
  3. 前記絶縁部と前記第1枠体部との間または前記絶縁部と前記第2枠体部との間に空隙部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の電池。
  4. 前記絶縁部の熱伝導率が前記第1樹脂部および前記第2樹脂部の熱伝導率よりも小さいことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の電池。
  5. 金属材料から成る第1基体部および第1枠体部を具備し、前記第1基体部の上面および前記第1枠体部の内周面によって第1凹部が構成されている第1電極と、
    樹脂材料から成る筒状体部を具備し、前記第1枠体部の外周を囲んで、上面が前記第1枠体部の上面よりも下側に位置するように設けられた第1樹脂部と、
    金属材料から成る第2基体部および第2枠体部を具備し、前記第2基体部の下面および前記第2枠体部の内周面によって第2凹部が構成されて、前記第2枠体部の下面が前記第1枠体部の上面に対向するように前記第1電極の上方に位置させて用いられる第2電極と、樹脂材料から成る筒状体部を具備し、前記第2枠体部の外周を囲んで、下面が前記第2枠体部の下面よりも下側に位置するように設けられており、下面が前記第1樹脂部の上面に溶着される第2樹脂部とを備えたことを特徴とする電池用ケース。
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