JP2013049910A - 高純度アルミニウム物品の製造方法 - Google Patents

高純度アルミニウム物品の製造方法 Download PDF

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智裕 恵
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Abstract

【課題】鉄、クロム、ニッケル、タングステンおよびコバルトから選択される少なくとも1種を含有する治具を接触させて加工を行っても、加工時に高純度アルミニウム材の表面に侵入した上記鉄等の不純物を除去する製造方法を提供する。
【解決手段】純度が質量比で99.999%以上のアルミニウム材を準備する工程と、前記アルミニウム材に、鉄、クロム、ニッケル、タングステンおよびコバルトから成る群から選択される少なくとも1つを含有する治具を接触させて、前記アルミニウム材を加工する工程と、前記加工を行ったアルミニウム材の表面を、フッ硝酸を含む水溶液に浸漬する、または電解研磨する工程と、を含むアルミニウム物品の製造方法。
【選択図】図3

Description

本発明は高純度アルミニウム物品の製造方法、とりわけ表面処理により鉄の含有量を抑制した高純度アルミニウム物品の製造方法に関する。
純度が、例えば99.999%(質量比、以下同じ)以上の高純度のアルミニウムは、多くの分野で用いられており、その用途は拡大している。
そのような用途として、例えば絶対温度50K以下の極低温で使用でき、かつ、低い電気抵抗率および/または高い熱伝導率を必要とする超電導マグネット用の配線材、クライオポンプまたは極低温冷凍機の部材が知られている。さらに、高純度のアルミニウムは、MBE等による半導体の気相成長に用いる原料としても用いられている。
例えば特許文献1は、99.9999%以上の純度レベルを有する高純度アルミニウム材を開示している。
特開2009−242867号公報
これら高純度アルミニウム材は鋳造材等のインゴットの形態で提供されるものがほとんどであり、例えば寸法精度に優れる、および熱伝導性や電気伝導性にも優れるといった理由から、これらのインゴットに、圧延、押し出し、切削および面削等の加工を行った高純度アルミニウム物品(例えば純度99.9999%以上)に対して強い要望がある。
詳細を後述するようにアルミニウム材の上述の加工は、治具をアルミニウム材に接触させて行う。しかし、治具の耐久性確保および塑性加工後のアルミニウム材の寸法精度確保のために、例えば工具鋼、超硬工具、耐熱鋼およびステンレス鋼のような、鉄(Fe)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)およびコバルト(Co)から成る群から選択される少なくとも1種の元素を含有した治具を用いることが圧倒的に多いことから、加工を行って得た高純度アルミニウム物品は、鉄、クロム、ニッケル、タングステンおよびコバルトから選択される少なくとも1種の不純物の含有量が増加してしまう場合が多い。
たとえ、アルミニウム材の純度が99.999%以上であっても、これら不純物元素が表面より侵入すると熱処理時に鉄、クロム、ニッケル、タングステンおよびコバルトから選択される少なくとも1種の不純物(以下、これらを「鉄等の不純物」と呼ぶ場合がある)がアルミニウム材内部に拡散してしまう。その結果、上記用途に要求される諸特性を悪化させる、または純度を低下させる可能性がある。すなわち、熱伝導性不良、電気伝導性不良や結晶性不良(結晶欠陥不良)という問題を生ずることから鉄等の不純物の含有量は少ない方がよい。例えば、鉄等の不純物の濃度が2ppm(質量比、以下同じ)(すなわち0.0002%)を超えると、超電導マグネット等の用途では著しく電気伝導性を悪化させるという問題がある。
加工時に高純度アルミニウム材の表面に侵入する鉄等の不純物を除去することを目的に、塩酸や王水等を用いて、加工により得たアルミニウム材の表面部を除去することが試みされてきた。しかし、このような従来の方法で表面部を除去しても鉄等の不純物の濃度を低下させる効果は極めて限定的であった。
そこで本願発明は、鉄、クロム、ニッケル、タングステンおよびコバルトから選択される少なくとも1種を含有する治具を接触させて加工を行っても鉄等の不純物の含有量が抑制されている高純度(例えば純度が99.999%以上)のアルミニウム物品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の態様1は、純度が質量比で99.999%以上のアルミニウム材を準備する工程と、前記アルミニウム材に、鉄、クロム、ニッケル、タングステンおよびコバルトから成る群から選択される少なくとも1つを含有する治具を接触させて前記アルミニウム材を加工する工程と、前記加工を行ったアルミニウム材の表面を、フッ硝酸を含む水溶液に浸漬する、または電解研磨する工程と、を含むことを特徴とするアルミニウム物品の製造方法である。
本発明の態様2は、前記フッ硝酸を含む水溶液に浸漬する、または前記電解研磨する工程により、前記加工を行ったアルミニウム材の表面を厚さ2μm以上溶解すること特徴とする態様1に記載のアルミニウム物品の製造方法である。
本発明の態様3は、純度が質量比で99.999%以上のアルミニウム材を準備する工程と、前記アルミニウム材に、鉄、クロム、ニッケル、タングステンおよびコバルトから成る群から選択される少なくとも1つを含有する治具を接触させて前記アルミニウム材を加工する工程と、前記加工を行ったアルミニウム材の表面を化学的に溶解し、該アルミニウム材の表面を前記溶解の前より平滑にする工程と、を含むことを特徴とするアルミニウム物品の製造方法である。
本発明の態様4は、前記加工を行ったアルミニウム材の表面を前記化学的に溶解することが、フッ硝酸を含む水溶液への浸漬、または電解研磨により行われることを特徴とする態様3に記載のアルミニウム物品の製造方法である。
本発明の態様5は、前記加工を行ったアルミニウム材の表面を化学的に2μm以上溶解することを特徴とする態様3または4に記載のアルミニウム物品の製造方法である。
本発明の態様6は、前記加工が、切断、面削および圧延より成る群から選択されるいずれかであることを特徴とする態様1〜5の何れかに記載のアルミニウム物品の製造方法である。
本発明の態様7は、前記加工を行ったアルミニウム材の表面を化学的に溶解し、該アルミニウム材の表面を前記溶解の前より平滑にする工程を経た後、該アルミニウム材の表面を超純水で洗浄することを特徴とする態様3〜5の何れかに記載のアルミニウム物品の製造方法である。
本発明により、鉄を含有する治具を接触させて加工を行っても、鉄、クロム、ニッケル、タングステンおよびコバルトの含有量が抑制された高純度(例えば純度が99.999%以上)のアルミニウム物品を製造することが可能となる。
図1は、表面処理後のサンプルの表面をSEMで観察した結果を示し、図1(a)は、比較例1のサンプルの表面を示し、図1(b)は実施例1のサンプルの表面を示し、図1(c)は実施例2のサンプルの表面を示し、図1(d)は比較例2のサンプルの表面を示し、図1(e)は比較例3のサンプルの表面を示す。 図2は、深さGDMSによる鉄の濃度の測定結果を示すグラフである。 図3は、表面の鉄の平均汚染濃度を示すグラフである。
本願発明者らは、詳細は後述するが、鉄、クロム、ニッケル、タングステンおよびコバルトから選択される少なくとも1種を含有する治具を用いてアルミニウム材に加工を行った後、フッ硝酸(沸酸と硝酸の混合液)を含有する水溶液への浸漬および電解研磨の少なくともいずれか一方を行って、加工を行ったアルミニウム材の表面を化学的に溶解(除去)することで、鉄等の不純物(鉄、クロム、ニッケル、タングステンおよびコバルトから選択される少なくとも1種)を効果的に減少させることができることを見出し、本願発明の1つ実施形態に至った。
上述したように、鉄等の不純物を多く含む、加工したアルミニウム材表面を化学的な溶解により除去することは、以前から試みられており、塩酸や王水(塩酸と硝酸の混合比が3:1の混合液)等の各種の溶液を用いて表面層を例えば20μm以上除去することが行われている。
しかし、このような溶液を用いて化学的に溶解しても鉄等の不純物の濃度を十分に低下させることはできなかった。
本願発明者らは、さらに検討を続け、塩酸や王水等の溶液を用いた従来の表面処理法により、加工したアルミニウム材の表面を除去した場合、表面処理後の表面が、同処理前の表面と比べ粗面化していることを見出した。そして、上記のフッ硝酸を含有する水溶液への浸漬または電解研磨を行ったアルミニウム材(加工したアルミニウム材)の表面では、粗面化が生じていないだけでなく、アルミニウム材の表面が表面処理前に比べて、より平滑になっていることを見出した。
そして、この知見より、加工をしたアルミニウム材の表面層を表面の粗面化が起こらないように、好ましくは、表面がより平滑になるように、表面を化学的に溶解(除去)することにより、アルミニウム材の表面に存在する鉄等の不純物元素を除去できる本願発明の別の実施形態に至った。
以下に本願発明に係る製造方法の詳細を説明する。
(1)加工用アルミニウム材
加工を施すアルミニウム材は、純度が99.999%以上(質量比、以下同じ。なお、「5N」(5ナイン)と表記する場合がある。同様に例えば純度99.9999質量%以上を「6N」(6ナイン)と、純度を示す質量パーセント表記において、先頭から連続する9の数の後にNをつけて表記する場合がある。)の高純度アルミニウム材であり、好ましくは純度が99.9995%以上、より好ましくは純度が99.9999%以上(6N)の高純度アルミニウム材である。
純度が高いほど本願発明に係る表面処理により、より確実に鉄等の不純物を除去できるからである。
限定するものではないが、このような高純度アルミニウム材は通常は鋳造材等である。表面を切削した鋳造材を用いてもよい。
このような高純度のアルミニウム材は、例えば、純度5Nクラスであれば、以下に示す三層電解法等の既知の方法により、また、純度6Nクラスであれば、以下に示す一方向凝固法等の既知の方法により、精製(精錬)して得ることができる。
・三層電解法
高純度のアルミニウムを得る方法の1つとして、Al−Cu合金層に市販の比較的純度の低いアルミニウム(例えば純度99.9%のJIS−H2102の特1種程度のグレード)を投入し、溶融状態で陽極とし、その上に例えばフッ化アルミニウムおよびフッ化バリウム等を含む電解浴を配置し、陰極に高純度のアルミニウムを析出させる三層電解法を用いることができる。
三層電解法では主に純度99.999質量%以上の純度のアルミニウムを得ることができる。またアルミニウム中の鉄の濃度を比較的容易に1質量ppm以下に抑制することができる。
・一方向凝固法
例えば三層電解法により得た高純度アルミニウムの純度をさらに高めるために一方向凝固法を用いることができる。
一方向凝固法によって、鉄の濃度とチタン、バナジウム、クロムおよびジルコニウムの各濃度とを選択的に低減することができる。
一方向凝固法とは、例えば炉体移動式管状炉を用い、炉心管内でアルミニウムを溶解させた後、炉体を炉心管から引き抜くことにより、端部から一方向に凝固させる方法であり、凝固開始端側ではチタン、バナジウム、クロムおよびジルコニウムの各元素の濃度が選択的に多くなることが知られており、かつ、凝固終了端側(凝固開始端の反対側)では鉄の濃度が選択的に多くなる。よって、得られた鋳塊の凝固開始端側と凝固終了端側とを切り取ることにより、鉄とチタン、バナジウム、クロムおよびジルコニウムの各元素の濃度を確実に低減することが可能になる。具体的に、一方向凝固法で得られた鋳塊のどの部分を切り取るかについては、例えば、凝固方向に沿って適当な間隔で元素含有量を分析するなどして、鉄の濃度とチタン、バナジウム、クロムおよびジルコニウムの合計濃度とが充分に低減された部分のみを残すように決定すればよい。
三層電解法による精製と一方向凝固法による精製の実施順序は、特に制限されないが、通常は、まず三層電解法で精製し、その後、一方向凝固法で精製される。また、三層電解法による精製と一方向凝固法による精製は、例えば、交互に繰り返し行ってもよいし、いずれか一方もしくは両方を各々繰り返し行ってもよいが、特に、一方向凝固法による精製
は、繰り返し行うことが好ましい。
このように三層凝固法と一方向凝固法を組み合わせることにより純度99.9999質量%以上の純度のアルミニウムを得ることができる。また、アルミニウム中の鉄の濃度を比較的容易に1質量ppm以下、更には0.1質量ppm以下に抑制することができる。
なお、すべての元素を測定して純度を求めることは、実用的には極めて困難を伴うことから、アルミニウム中の不純物として存在することが多い、鉄(Fe)、シリコン(Si)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)およびバナジウム(V)の6元素の濃度(質量%)を求めて、100質量%からこれら6元素の濃度を引いたものをアルミニウムの純度として用いる。
これらの6元素の濃度の測定は、例えばICP発光分析により行うことができる。また、例えばグロー放電質量分析のような質量分析により測定することもできる。
鉄等の不純物の濃度を評価する方法として、上述の元素の分析で述べたようなバルクの状態での濃度を測定する方法に加えて、表面部の鉄等の不純物の濃度を評価することも重要である。加工の際に鉄、クロム、ニッケル、タングステンおよびコバルトから成る群から選択される少なくとも1つを含有する治具と接触するアルミニウム材の表面に、これらの元素が侵入するからである。
このようなアルミニウム材の表面の鉄等の不純物を定量的に評価する方法として、深さGDMS(深さグロー放電質量分析)による測定を用いることができる。
これは得られたアルミニウム材の片面において、表面から2μmの範囲の鉄の濃度を深さ方向にGDMS分析し、得られたGDMS分析値の表面から2μmの範囲の鉄の平均濃度(ppm)からGDMS分析で測定した加工用のアルミニウム材の鉄の濃度(例えば詳細を後述する実施例に示す5Nの高純度アルミニウムでは1.7ppm、6Nの高純度アルミニウムでは0.059ppm)を差引いて求められる表面から2μmの範囲の鉄の平均汚染濃度(ppm)で、表面部の鉄の不純物の濃度を評価することができる。
以下、本明細書ではこのようにして求めた鉄の濃度を「表面の鉄の平均汚染濃度」と呼ぶことがある。
(2)加工
加工は、所望の形状のアルミニウム材物品を得るために従来から広く用いている加工方法を用いてよい。
このような加工方法として、圧延加工、押し出し加工、引き抜きおよびスェージングを含む塑性加工、ならびに切断、切削、面削、鋳造等を例示できる。
これらの加工では従来と同様に、鉄、クロム、ニッケル、タングステンおよびコバルトから選択される少なくとも1種を含む治具を接触させて加工用アルミニウム材を変形させてよい。
すなわち、圧延であれば、例えば工具鋼からなる圧延ロールまたは超硬合金からなる圧延ロール等の鉄、クロム、ニッケル、タングステンおよびコバルトから選択される少なくとも1種を含む圧延ロールを用いて圧延を行う。好ましい圧延ロールは、例えばJISに規定されるSKD61に代表される工具鋼のような鋼より成る。比較的安価で耐久性に優れ、かつ得られる圧延材の寸法精度に優れるからである。圧延は冷間圧延および熱間圧延の何れでもよいが、冷間圧延が好ましい。加工温度が低いため、鉄等の不純物の拡散が抑制されるからである。
また、押し出し加工であれば、例えば鉄、クロム、ニッケル、タングステンおよびコバルトから選択される少なくとも1種を含む金型を用いて所定の形状を得る。好ましい金型はJISに規定されるSKD61に代表される工具鋼のような鋼よりなる。比較的安価で耐久性に優れ、かつ得られる押し出し材の寸法精度が高いからである。
また、ステンレス鋼から成る治具も各種の加工に用いることができる。
(3)表面処理
このように鉄、クロム、ニッケル、タングステンおよびコバルトから選択される少なくとも1種を含む治具を接触させて加工を行って得たアルミニウム物品は、主に表面部において、治具に由来する鉄等の不純物を含有している。
そこで、加工材の表面を適切な表面処理により化学的に溶解(除去)して表面に存在する鉄等の不純物の量を低減する。
このような適正な表面処理として、これに限定するものではない例として、以下に示すフッ硝酸を含む水溶液への浸漬と電解研磨とを挙げることができる。
図1は、詳細は後述するが、表面処理前後の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した結果を示す。図1(a)は圧延加工(加工)を行った後、すなわち表面処理前の表面を示し、図1(b)は表面処理として本願発明に係るフッ硝酸を含む水溶液への浸漬を行った後の表面を示し、図1(c)は表面処理として本願発明に係る電解研磨を行った後の表面を示し、図1(d)は表面処理として比較例に係る塩酸への浸漬を行った後の表面を示し、図1(e)は表面処理として比較例に係る王水への浸漬を行った後の表面を示す。
塩酸に浸漬した場合および王水に浸漬した場合、これらの表面処理を行うことにより、加工を受けたアルミニウム材の表面が粗面化している。
これに対して、本願発明に係る表面処理であるフッ硝酸を含む水溶液に浸漬または電解研磨を行った場合、これらの表面処理を行っても粗面化は起こらない。
それどころか、フッ硝酸を含む水溶液への浸漬または電解研磨を行うことにより、加工を受けたアルミニウム材の表面は、より平滑になっている(表面処理前より平滑になっている)。
ここで、「粗面化する」とは、表面処理後の表面粗さが、表面処理前と比べて粗くなる状態および局部溶解している(表面の一部が溶解されずに残る)状態をいう。このような表面粗さは、表面粗さ計を用いて、十点平均粗さ(Rz)を測定することにより得ることができる。
さらに図1に示すような場合には、このような方法を用いなくても、概ね、数ミクロン以下程度の凹凸しか観察されない表面処理前の表面が、表面処理後は10μmを超える凹凸が観察される状態になっており、また、表面の未溶解部が存在し、粗面化していることが顕微鏡観察等で判る。
また、「より平滑になるとは」、表面処理後の表面粗さの値が表面処理前と比べて小さくなることを意味するが、本願発明においては、とりわけ、図1(d)および図1(e)に示すような局部溶解が起こっていない状態ならびに図1(b)および図1(c)のような均一溶解している状態であることを意味し、図1(b)のようにSEM観察では、電子線の反射像に表れる粒界部の凹凸が実際の凹凸以上に強調されてしまうので、SEM像においては、粒界部に認められる平滑さの乱れ(凹凸)は除外する(即ち、粒内の凹凸がより平滑になることを意味する。)。
このようにフッ硝酸を含む水溶液への浸漬および電解研磨を行うことで、加工したアルミニウム材の表面を粗面化を起こさずに化学的に溶解できる。より好ましくは、加工したアルミニウム材の表面をより平滑にできる。そして、このような表面処理を行うことで、加工によりに鉄、クロム、ニッケル、タングステンおよびコバルトから選択される少なくとも1種を含む治具を接触させて加工を行ったアルミニウム材の表面に存在する、鉄等の不純物元素(鉄、クロム、ニッケル、タングステンおよびコバルトから選択される少なくとも1種の元素)を効果的に減少させることができる。
なお、本願発明者らが考える、このような表面処理により鉄等の不純物が減少するメカニズムは以下の通りである。
上述のように、塩酸や王水等を用いる従来の表面処理では粗面化が生ずる。これは、溶解した部分の平均厚さ(除去した表面の減量(質量)と表面積から求めた、溶解した部分の平均の厚さ)が大きな値であっても、表面が粗面化していることから判るように、実際の溶解した厚さは、平均の溶解厚さよりも大きい部分と平均の溶解厚さより小さい(場合によっては溶解されていない)部分が存在することを意味している。
そして、鉄、クロム、ニッケル、タングステンおよびコバルトは、何れもアルミニウムよりもイオン化傾向の小さな元素であることから、塩酸や王水等により表面が溶解して粗面化が進む過程で、これら不純物元素を多く含む部分はあまり溶解(除去)されず、これら不純物元素が少ない部分が優先的に溶解(除去)されていると考えられる。
これに対して、本願発明に係るフッ硝酸を含む水溶液への浸漬および電解研磨の場合、上述のように粗面化が起こらず、むしろ表面がより平滑になっている。このことは、表面の溶解(除去)が、場所に寄らず表面全体に亘り概ね均一に行われることを示しており、この結果、鉄、クロム、ニッケル、タングステンおよびコバルトが多く存在する部分も十分に除去されるものと思われる。よって、鉄等の不純物元素を確実に減少させることができる。
なお、フッ硝酸を含む水溶液にアルミニウム材を浸漬した場合、アルミニウムの純度が99.99%程度あるいはそれ以下であると、その表面は、本願発明のように平滑にならず粗面化する。
そして、例えば純度99.999%以上(5N)の高純度アルミニウムを用いた場合、上述のように、粗面化が起こらず、表面処理前よりも平滑な表面を得ることができることは、本願発明者らが初めて見出したものである。
このメカニズムについては、不明な点もあるが、鉄等の不純物以外の不純物がある程度以上存在すると、フッ硝酸を含む水溶液による溶解の速度は場所により大きく異なり粗面化が生じ易くなるものと思われる。
また、電解研磨については、従来より、アルミニウムに限らず多くの金属で鏡面等の平滑な面を得る方法として用いられてきた。
しかし、アルミニウムの純度が99.9%程度あるいはそれ以下、すなわち市販の多くのアルミニウム材の純度レベルであると、目視では鏡面のように見えても顕微鏡レベルで観察すると局部的に研磨されていない(またはほとんど研磨されていない)部分および/または過度に研磨された部分が存在する場合が多い。)
一方、例えば5N以上の高純度アルミニウムを用いた場合、このような局所的に研磨されていない(除去されていない部分)および過度に研磨された部分がほとんど生じないことを、本願発明者らが初めて見出したものである。
高純度アルミニウム材に、このような局所的に研磨されない部分が生じないメカニズムについては、不明な点もあるが、鉄等の不純物以外の不純物がある程度以上存在すると、電解研磨が均一に行われずこのような部分が生ずるものと思われる。
以下に、この2つの表面処理の詳細について説明する。
・フッ硝酸を含む水溶液への浸漬
フッ硝酸を含む水溶液を用意する。
このような液として、フッ化水素酸と硝酸と水の混合液、すなわちフッ硝酸水溶液を例示できる。
この場合、フッ化水素酸と硝酸と水の比率(濃度)は、表面処理後に粗面化しない、好ましくはより平滑な平面が得られるように適宜調整してよい。
このような好ましい、組成範囲の例は、質量比でフッ化水素酸1〜20%、硝酸20〜40%であり、残部が水である。
水は、好ましくは純水、より好ましくは超純水を用いる。水からの不純物の侵入を防止できるからである。
本明細書でいう純水とは、所謂工業用純水であり、比抵抗値が1〜10MΩ・cm、TOC値(合計有機物濃度)が100ppb以下の水を意味する。超純水とは、比抵抗値が18MΩ・cm以上、TOC値(合計有機物濃度)が5ppb以下、無機物濃度が0.1pptより低い水を意味する。このような超純水として、日本ミリポア株式会社が販売するMilli−Q Referenceを用いて製造した所謂、ミリQ水を用いることができる。
また、フッ化水素酸、硝酸および水に加えて、硫酸を含有してよい。
次に準備したフッ硝酸を含む水溶液に加工した高純度アルミニウム材を浸漬する。
この際、フッ硝酸を含む水溶液の温度は室温であってよい。
そして、高純度アルミニウム材の表面を溶解して除去する。除去する表面の厚さは、鉄等の不純物量に応じ適宜選択してよい。好ましくは、2μm以上であり、より好ましくは2μm以上50μm以下である。鉄等の不純物は多くの場合、加工後は、表面から2μm程度までに存在しているからであり、また50μm以上表面を除去しても効果が飽和し、除去量に応じた効果を得ることが困難になることがあるからである。
この場合、除去する表面厚さは、直接測定してもよいが、より簡便にフッ硝酸を含む溶液により溶解した質量と、アルミニウム材の浸漬した表面積と、密度(高純度アルミニウム材の密度)から算出してもよい。
溶解する厚さの調整は、浸漬温度、浸漬時間およびフッ硝酸の濃度等のパラメータを変えることにより行ってよい。
なお、浸漬工程で不純物元素(例えば鉄等の不純物元素以外の不純物元素)が侵入するのを防止するように、浸漬に用いる容器、フッ硝酸を含む水溶液を調整する容器および浸漬工程に用いる機械および器具等は、必要に応じて、予め、純水、超純水、硝酸水溶液およびフッ硝酸を含む水溶液より成る群から選択される1つ以上により洗浄することが好ましい。
また、本明細書において、「フッ硝酸を含む水溶液に浸漬する」とは、対象物(加工した高純度アルミニウム材)とフッ硝酸を含む水溶液に接触させることを意味し、フッ硝酸を含む水溶液を容器に入れ、当該容器に入ったフッ硝酸を含む水溶液内に対象物を移動することに加え、対象物にフッ硝酸を含む水溶液を塗布または噴霧することを含む概念である。
フッ硝酸を含む水溶液に浸漬した後、高純度アルミニウム材は、好ましくは水またはアルコールで洗浄される。表面からフッ硝酸を含む水溶液を除去するためである。
好ましくは水で洗浄を行う。より確実にフッ硝酸を含む水溶液を除去できるからである。より好ましくは純水で、さらにより好ましくは超純水で洗浄する。高純度アルミニウム材に不純物が付着するのをより確実に防止できるからである。
・電解研磨
電解研磨液としては、通常純度(例えば3Nクラス)のアルミニウムの電解研磨に用いる液(電解研磨液)を用いてよい。このような電解研磨液として、エタノールと過塩素酸の混合溶液、リン酸水溶液、リン酸と硫酸とクロム酸の混合水溶液、過塩素酸と無水酢酸の混合液および硝酸水溶液を例示できる。
エタノールと過塩素酸の混合溶液は好ましい電解液の1つである。高純度アルミニウムをより平滑に電解研磨できるからである。
電解研磨液が水溶液等で水を用いる場合、好ましくは純水を用い、より好ましくは超純水を用いる。電解研磨液中の不純物の濃度を低減できるからである。
電解研磨は既知の電解研磨法を用いて実施してよい。
すなわち、電解研磨液を入れた電解槽の中に、表面を化学的に溶解しようとする加工後の高純度アルミニウム材を陽極として配置し、さらに加工した高純度アルミニウム材の溶解しようとする表面に対向して陰極を配置する。そして、陽極と陰極の間に電流を流すことで電解研磨液に加工した高純度アルミニウム材の表面が溶解する。
粗面化しない、好ましくは電解研磨前より平滑な平面を得るように、例えば流す電流の電圧(または電流密度)、電解研磨液の温度または液濃度等を調整してよい。
例えば、電解研磨液として、エタノールと過塩素酸を用いた場合、好ましい条件として例えばエタノールと過塩素酸の比を1:5〜7(より好ましくは1:6)、液温を10〜30℃(より好ましくは20℃)、電圧を15〜30V(より好ましくは25V)とすることを例示できる。
そして、電解研磨により高純度アルミニウム材の表面を溶解する厚さは、鉄等の不純物量に応じ適宜選択してよい。好ましくは、2μm以上であり、より好ましくは2μm以上50μm以下である。鉄等の不純物は多くの場合、表面から2μm程度までに存在しているからであり、また50μm以上表面を除去しても効果が飽和し、除去量に応じた効果を得ることが困難になる場合があるからである。
この場合、除去する表面厚さは、直接測定しもよいが、より簡便にフッ硝酸を含む溶液により溶解した質量と、アルミニウム材の浸漬した表面積と、密度(高純度アルミニウム材の密度)から算出してもよい。
なお、電解研磨工程で不純物元素(例えば鉄等の不純物元素以外の不純物元素)が侵入するのを防止するように、用いる容器(電解槽を含む)、機械および器具等は、必要に応じて、予め、純水または超純水等で洗浄することが好ましい。
電解研磨を行った後、高純度アルミニウム材は、好ましくは水またはアルコールで洗浄される。表面から電解研磨液を除去するためである。
好ましくは水で洗浄を行う。電解研磨液を除去できるからである。より好ましくは純水で、さらにより好ましくは超純水で洗浄する。高純度アルミニウム材に不純物が付着するのをより確実に防止できるからである。
以上のように、加工した高純度アルミニウム材の表面を化学的に溶解して、粗面化することなく表面の所定の厚さ部分を除去する方法として、フッ硝酸を含む水溶液への浸漬およぶ電解研磨を示した。
しかし、これら2つの方法およびこれら2つの方法を組み合わせた方法(例えば、フッ硝酸を含む水溶液への浸漬およぶ電解研磨の両方を行う)に限定されるものではない。
すなわち、加工した高純度アルミニウム材の表面を、粗面化することなく(好ましくは、より平滑になるように)、化学的に溶解して所定の厚さを除去できる方法であれば、他の方法(他の表面処理方法)を用いてよい。
このような、他の表面処理方法として、水酸化ナトリウム水溶液への浸漬を例示できる。
以上に述べた方法により、加工したアルミニウム材の表面を、粗面化せずに化学的に溶解して、表面の所定の厚さの範囲を除去して得られたアルミニウム物品は、加工の際に表面に侵入した鉄等の不純物元素が除去されている。
(1)加工用のアルミニウム材
三層電解法で精製して得た純度99.999%以上のアルミニウムを一方向凝固法により精製して純度99.9999%以上のアルミニウム材を得た。
より詳細には、不純物6元素について、鉄が0.059ppm、シリコンが0.37ppm、マンガンが0.004ppm、クロムが0.020ppm、モリブデンが0.001ppm、バナジウムが0.016ppmで、6元素合計で0.47ppmであった。
このアルミニウム材を幅60mm×長さ80mm×厚さ10mmに切削加工した後、フッ硝酸洗浄(溶解洗浄)と水洗浄と乾燥とを行い、圧延用のアルミニウム材を得た。
(2)加工
加工として室温で冷間圧延を行った。
用いた圧延ロールは、JISに規定されたSKD61鋼より成り、表1に示すように鉄を主成分とする。
Figure 2013049910
この圧延ロールを用いて、上述の加工用のアルミニウム材を厚さ10mm→0.5mmまで、16パスの冷間圧延を行った。1パス当たりの圧下率は18%であった。圧延油として、石油系炭水化物を主成分とする出光興産株式会社製「ダフニー オイル AL−41」を使用した。
得られた圧延材サンプルから、幅方向および長さ方向の中央部付近から幅24mm×長さ24mm×厚さ0.5mmのサンプルを複数切り出し、エタノールで表面を洗浄後、自然乾燥させて表面処理用サンプルを得た。
(3)表面処理
表2に示す条件で上述の表面処理用サンプルに表面処理を行った。
即ち、実施例1、3および4のサンプルは、フッ硝酸水溶液に浸漬し、実施例2のサンプルは電解研磨を行った。
一方、比較例1のサンプルは、表面処理を行っておらず、比較例2のサンプルは王水に浸漬し、比較例3のサンプルは塩酸に浸漬した。
Figure 2013049910
フッ硝酸水溶液は、質量比でフッ化水素酸10%と、硝酸34%と残部超純水(ミリQ水)より成る。
このフッ硝酸水溶液に浸漬した時間は、実施例1のサンプルは20分であり、実施例3および4のサンプルは50分であった。
電解研磨は、電解研磨液として過塩素酸とエタノールの混合液(過塩素酸:エタノール=1:6、質量比)を用いた。電解研磨は、この電解研磨液をクールスターラー(日伸理化株式会社製、SWC−900)を用いて、撹拌しながら23℃に保持し、定電圧電源(菊水電子株式会社製PAN55−10A)を用いて、実施例2のサンプルに25Vの電圧を印加して16分間実施した。
比較例2のサンプルは、王水に15分間浸漬した。
比較例3のサンプルは、濃度18%の塩酸に60分間浸漬した。
そして、表面処理を行った実施例1〜4および比較例2、3のサンプルは、表面処理後直ちに、表2に示すように超純水(ミリQ水)、純水(工業用純水)またはエタノール(特級エタノール)により洗浄した。
これらの表面処理により、各サンプルの表面が化学的に溶解し、除去された部分の厚さ(溶解厚さ)を表2に示す。この値は、表面処理前後のサンプルの質量、サンプルの溶解した部分の表面積およびアルミニウムの密度を用いて求めたものである。すなわち、溶解した表面全体に亘る溶解した厚さの平均値を示している。
表面処理したサンプルの表面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察した。
図1は、表面処理後のサンプルの表面をSEMで観察した結果を示し、図1(a)は、比較例1のサンプル(表面処理前に相当)の表面を示し、図1(b)は実施例1のサンプルの表面を示し、図1(c)は実施例2のサンプルの表面を示し、図1(d)は比較例2のサンプルの表面を示し、図1(e)は比較例3のサンプルの表面を示す。
実施例1および2のサンプルはどちらも表面が、表面処理前よりも平滑になっているのが判る。これは、図1に写真を示していない実施例3および4のサンプルについても同様である。
これに対して、比較例2および3のサンプルでは、10μm以上の凹凸が認められ、表面処理前と比べて粗面化しているのが判る。
(4)鉄の含有量
表1に示すように、圧延加工に用いたロールの主成分は鉄であることから、圧延加工により高純度アルミニウム材の表面に侵入する主たる不純物元素が鉄であることが判る。
図2は、深さGDMSによる鉄の濃度の測定結果を示すグラフである。縦軸は鉄の濃度(ppm)を対数目盛で示している。
図3は、表面の鉄の平均汚染濃度を示すグラフである。
図2から判るように、比較例2および3のサンプルは、表面部における鉄の濃度が200ppm以上であり、表面処理をしていない比較例1と概ね同程度である。
そして、表面から2.0μmの部分でも比較例2および3のサンプルは、2.0ppm程度であり、比較例1と同程度である。
これに対して、実施例1〜4は、表面での鉄の濃度が3ppm以下であり、比較例1と比べ、概ね100分1以下と低くなっている。
また、表面から2.0μmの部分でも実施例1〜4は、0.5ppm以下であり、比較例1と比べてかなり低くなっている。
さらに図3から判るように、比較例2および3は表面の鉄の平均汚染濃度が、表面処理をしていない比較例1と同程度であるのに対して、実施例1〜4では、0.2〜0.8ppmと極めて低くなっている。

Claims (7)

  1. 純度が質量比で99.999%以上のアルミニウム材を準備する工程と、
    前記アルミニウム材に、鉄、クロム、ニッケル、タングステンおよびコバルトから成る群から選択される少なくとも1つを含有する治具を接触させて前記アルミニウム材を加工する工程と、
    前記加工を行ったアルミニウム材の表面を、フッ硝酸を含む水溶液に浸漬する、または電解研磨する工程と、
    を含むことを特徴とするアルミニウム物品の製造方法。
  2. 前記フッ硝酸を含む水溶液に浸漬する、または前記電解研磨する工程により、前記加工を行ったアルミニウム材の表面を厚さ2μm以上溶解すること特徴とする請求項1に記載のアルミニウム物品の製造方法。
  3. 純度が質量比で99.999%以上のアルミニウム材を準備する工程と、
    前記アルミニウム材に、鉄、クロム、ニッケル、タングステンおよびコバルトから成る群から選択される少なくとも1つを含有する治具を接触させて前記アルミニウム材を加工する工程と、
    前記加工を行ったアルミニウム材の表面を化学的に溶解し、該アルミニウム材の表面を前記溶解の前より平滑にする工程と、
    を含むことを特徴とするアルミニウム物品の製造方法。
  4. 前記加工を行ったアルミニウム材の表面を前記化学的に溶解することが、フッ硝酸を含む水溶液への浸漬、または電解研磨により行われることを特徴とする請求項3に記載のアルミニウム物品の製造方法。
  5. 前記加工を行ったアルミニウム材の表面を化学的に2μm以上溶解することを特徴とする請求項3または4に記載のアルミニウム物品の製造方法。
  6. 前記加工が、切断、面削および圧延より成る群から選択されるいずれかであることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のアルミニウム物品の製造方法。
  7. 前記加工を行ったアルミニウム材の表面を化学的に溶解し、該アルミニウム材の表面を前記溶解の前より平滑にする工程を経た後、該アルミニウム材の表面を超純水で洗浄することを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載のアルミニウム物品の製造方法。
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