JP2013049399A - 車載用電子制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ECU間の配線からノイズが侵入し難く、かつ、製造コストを削減できるとともに、他のECUとの通信においても、データを安定して送受信することができる車載用電子制御装置を提供することを目的としている。
【解決手段】 第1および複数の第2のマイクロコンピュータを2a、3a〜6aを同一の車載用電子制御装置1に搭載し、第1のマイクロコンピュータ2aは、外部通信手段によって外部装置7〜9へのデータ送信を行うときに、送信されるデータを送信前に記憶し、記憶したデータを送信後に消去する記憶手段2dを有し、第2のマイクロコンピュータ3a〜6aは、第1の通信手段によって送信された、記憶手段2dに記憶されたデータの数NDATまたは追加記憶可能なデータ数に応じ、第2の通信手段によって、第1のマイクロコンピュータ2aを経由する外部装置7〜9へのデータ送信を実行する。
【選択図】図9

Description

この発明は、車両などに設けられたECU(Electronic Control Unit)間で通信を行う車載用電子制御装置に関する。
ECU間で通信を行うようになった背景について説明する。従来、自動車の高機能化および高性能化に伴って制御内容が複雑化し、センサや各種アクチュエータなどの制御対象が増加した。そして、それらの制御対象を制御するECUの入出力数が増加したため、制御対象と接続するコネクタの寸法が大きくなり、ECUが大型化した。また、ECUおよび制御対象間の配線数が増加したため、配線の信頼性の低下が懸念されていた。また、制御対象の増加に伴い、ECUが単体で個々の制御対象を制御することが困難になった。さらに、安全性および車室の快適性への要求が高まり、配線スペースやECUの設置場所などが限られてきた。さらに、ECUの増加に伴い、散在するECUを1個ずつ故障診断する方法では、故障箇所の判定に長時間を要した。
そこで、上述した背景のもとにECU間で通信を行うようになった。そして、ECU間で情報を共有するため、ECU間で多重通信を実施してきた。例えば、ECU間の多重通信では、CAN(Controller Area Network:CANは登録商標)と呼ばれる通信規格の通信プロトコルを用いている。
図14は、CANを用いた従来の車両用通信装置の説明図である。複数のECU50〜80には、CAN Highライン(以下、CAN−Hラインという)14aおよびCAN Lowライン(以下、CAN−Lラインという)14bがそれぞれ接続されており、各CAN−Hライン14aおよびCAN−Lライン14bは、CANバスライン15に接続されている。つまり、各ECU50〜80は、CANバスライン15を介して相互に多重通信可能に接続されている。CAN−Hライン14a、CAN−Lライン14bおよびCANバスライン15は、それぞれツイストペアのワイヤである。
ECU50は、マイクロコンピュータ(以下、マイコンという)51と、このマイコン51に接続されたトランシーバ52と、このトランシーバ52に接続された保護回路53とを備える。トランシーバ52は、CANバスライン15を介してECU間でデータの送受信を行うための送受信回路であり、マイコン51において作成された通信データを有する送信フレームTxをCANバスライン15へ送信し、他のECUから送信された通信データを有する受信フレームRxをCANバスライン15から受信する。保護回路53は、サージの侵入などからECU内の回路を保護する。
特開2007−245891号公報(第28〜33段落、図1)。
しかし、前述した従来のものは、ECU間の配線距離が長く、かつ、ECU間の配線数が多いため、配線からノイズが侵入し易いという問題がある。また、ECUの配置場所が分散されているため、ECUを収容する筐体が個別に必要であるし、多くの箇所に筐体の取付けスペースが必要になる。さらに、各ECU毎に保護回路が必要である。さらに、ECU間を接続するワイヤの配線距離が長く、ワイヤに付加される浮遊容量が大きくなるため、非常にインピーダンスが低く駆動能力の高い高価なトランシーバを使用しなければならない。さらに、ECU間を接続するワイヤが車両のシャーシなどに噛み込むことに起因する短絡や、電源への噛み込みによる短絡を想定して高耐圧の高価なトランシーバを使用しなければならない。つまり、前述した従来のものは、ECUの製造コストが高くなるという問題もある。
そこで、その問題を解決するため、複数のECUを同一筐体内に収め、CANよりも高速なECU間通信とCANとのゲートウエイ機能を有して通信する方式が考えられる。このような方式をとると前記課題が解決可能であるとともに、同一筐体内に収められたECU同士の通信は、CANバスを利用する必要が無い為、CANバスの負荷を減らすことができるとともに、CANバスよりも高速通信が可能となる為、異なるECU同士での高速連携制御が可能となる。
しかし、内部の通信としてCANバスとは異なる通信規格を使用することになり、異なる通信規格をまたいでデータが送受信される場合、ECU間の通信速度が通信規格によって異なったり、複数のECUなどから同時にデータが送信されたりすることによって、通信システムの一部にデータの輻輳が発生し、通信装置に大きな負荷が生じるおそれがる。これを回避するには、例えば、送信されるデータを一時的に記憶する余剰のデータバッファを確保しなければならず、製造コストの増大を招くおそれがある。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、ECU間の配線からノイズが侵入し難く、かつ、製造コストを削減することができるとともに、他のECUとの通信においても、データを安定して送受信することができる車載用電子制御装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、特許請求の範囲に記載の請求項1に係る車載用電子制御装置1は、第1および第2のマイクロコンピュータ(実施形態における(以下、本項において同じ)マイクロコンピュータ2a、3a〜6a)と、第1のマイクロコンピュータに設けられ、第2のマイクロコンピュータと通信を行うための第1の通信手段と、第2のマイクロコンピュータに設けられ、第1のマイクロコンピュータと通信を行うための第2の通信手段と、を備える車載用電子制御装置1において、第1のマイクロコンピュータは、車載用電子制御装置1に接続された外部装置(ECU7〜9)と通信を行うための外部通信手段と、外部通信手段によって外部装置へのデータ送信を行うときに、送信されるデータを送信前に記憶し、記憶したデータを送信後に消去する記憶手段(外部送信バッファ2d)と、記憶手段に記憶されたデータの数(データ数NDAT)、または追加記憶可能なデータの数を、第2のマイクロコンピュータに通知するデータ数通知手段と、を有し、第2の通信手段は、データ数通知手段によって通知されたデータの数に応じて、第2のマイクロコンピュータから第1のマイクロコンピュータへデータを送信し(図11のステップ26)、外部通信手段は、第2の通信手段によって第2のマイクロコンピュータから送信されたデータを、第1のマイクロコンピュータから外部装置へ送信することを特徴とする。
この車載用電子制御装置によれば、第1および第2のマイクロコンピュータにそれぞれ設けられた、第1および第2の通信手段によって、第1および第2のマイクロコンピュータ間で通信が行われる。また、第1のマイクロコンピュータに設けられた外部通信手段によって、第1のマイクロコンピュータと車載用電子制御装置に接続された外部装置との通信が行われ、外部装置にデータが送信される際には、送信されるデータが、送信前に一旦、記憶手段に記憶され、送信後に消去される。
記憶手段に記憶されたデータ数、または追加記憶可能なデータ数は、データ数通知手段によって第2のマイクロコンピュータに通知され、通知されたデータ数に応じて、第2のマイクロコンピュータから第1のマイクロコンピュータへの第2の通信手段によるデータ送信が実行される。また、第1のマイクロコンピュータに送信されたデータは、上述したように記憶装置を経由して、第1のマイクロコンピュータから外部装置へ外部通信手段によって送信される。
以上のように、第2のマイクロコンピュータから外部装置へのデータ送信は、データ数通知手段によって通知されたデータ数に応じて行われ、記憶手段に過大な容量を確保する必要がない。したがって、本発明によれば、従来技術の課題であるECU間の配線からのノイズや車載スペース、保護回路およびトランシーバの駆動能力による製造コストなどを解決しながら、車載用電子制御装置の製造コストを抑制することができる。また、同じ理由により、第1および第2のマイクロコンピュータの間の無駄な通信が抑制されるので、両マイクロコンピュータ間の通信手段に生じる負荷を抑制でき、第2のマイクロコンピュータと外部装置の間で通信を安定して行うことができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の車載用電子制御装置1において、第2の通信手段によって送信されるデータに外部装置への送信の優先度を設定する優先度設定手段(マイクロコンピュータ3a〜6a、図11のステップ23)と、記憶手段に記憶されたデータの数、または追加記憶可能なデータの数があらかじめ設定されたデータ数DATREFの場合に、記憶手段に記憶されたデータの優先度設定手段によって設定された優先度を、第2のマイクロコンピュータに通知する優先度通知手段(マイクロコンピュータ2a、図10のステップ7)と、をさらに備え、第2の通信手段は、優先度通知手段によって通知された優先度に応じて、データ送信を実行することを特徴とする。
この車載用電子制御装置によれば、第2のマイクロコンピュータから外部装置に送信されるデータには、優先度設定手段によって、外部装置への送信の優先度が設定される。そして、記憶手段に記憶されたデータの数、または追加記憶可能なデータの数があらかじめ設定されたデータ数の場合に、記憶手段に記憶されたデータの優先度設定手段によって設定された優先度が、優先度通知手段によって第2のマイクロコンピュータに通知され、通知された優先度に応じて、第2の通信手段によるデータ送信が実行される。
したがって、あらかじめ設定されたデータ数を適切に設定することによって、例えば、記憶手段に記憶できるデータの数に余裕がない場合に、外部装置への送信の優先度が高いデータを優先して送信するなど、優先度に応じてデータ送信を実行でき、第2の通信手段による負荷を抑制することができる。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の車載用電子制御装置1において、記憶手段に記憶されたデータの優先度設定手段によって設定された優先度と、第2の通信手段によって第1のマイクロコンピュータへ送信されたデータの優先度設定手段によって設定された優先度とを比較する優先度比較手段(マイクロコンピュータ2a、図10のステップ4)と、優先度比較手段による比較結果に応じて、記憶手段に記憶されたデータを更新するデータ更新手段(マイクロコンピュータ2a、図10のステップ5)と、をさらに備えていることを特徴とする。
この車載用電子制御装置によれば、記憶手段に記憶されたデータの優先度と、新たに第2のマイクロコンピュータから第2の通信手段によって送信されたデータの優先度が、優先度比較手段によって比較され、その比較結果に応じて、記憶手段に記憶されたデータがデータ更新手段によって更新される。したがって、第1のマイクロコンピュータに記憶されたデータを、例えば外部装置への送信の優先度がより高いデータに更新でき、外部装置への送信の優先度に応じたデータ送信を実行することができる。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の車載用電子制御装置1において、記憶手段に記憶されたデータのうち、データ更新手段による更新に伴って消去されたデータを表す消去情報を、第2のマイクロコンピュータに通知するデータ消去情報通知手段(マイクロコンピュータ2a、図10のステップ6)をさらに備え、優先度通知手段は、データ更新手段によって記憶手段に記憶されたデータが更新されたときに、更新されたデータの優先度設定手段によって設定された優先度を、第2のマイクロコンピュータに通知する(図10のステップ7)ことを特徴とする。
この車載用電子制御装置によれば、データ更新手段による更新に伴って記憶手段から消去されたデータを表す消去情報が、第2のマイクロコンピュータに、消去情報通知手段によって通知される。また、記憶手段に記憶されたデータがデータ更新手段によって更新されると、更新されたデータの優先度が、第2のマイクロコンピュータに優先度通知手段によって通知される。
これにより、第2のマイクロコンピュータは、送信したデータが消去されたことを認識でき、また、データ更新手段によって更新された後の記憶手段に記憶されたデータの優先度を認識できる。したがって、第2のマイクロコンピュータは、これらの消去情報や優先度をデータ送信の実行に反映させることができ、第2の通信手段による無駄なデータ送信をさらに抑制することができる。
請求項5に係る発明は、請求項2ないし4のいずれか1項に記載の車載用電子制御装置において、第2の通信手段によりデータを送信したときからあらかじめ設定された時間TMREFが経過するまで、第2の通信手段による次のデータの送信を禁止するデータ送信禁止手段(マイクロコンピュータ3a〜6a、図11のステップ24、ステップ32)をさらに備えていることを特徴とする。
この車載用電子制御装置によれば、第2の通信手段によって第2のマイクロコンピュータからデータを送信したときからあらかじめ設定された時間が経過するまで、第2の通信手段によるデータ送信が、データ送信禁止手段によって禁止される。したがって、あらかじめ設定された時間を適切に設定することによって、データの消去情報や記憶手段に記憶されたデータの優先度が通知されるまで、第2の通信手段によるデータ送信を待機させることができ、第2の通信手段を用いたデータ送信を無駄に実行してしまうのを防止することができる。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の電子制御装置1において、第2の通信手段によるデータ送信は、第1および第2のマイクロコンピュータ間で送受信されるトークンによって許可され、データ送信禁止手段は、第2のマイクロコンピュータが第2の通信手段によりデータを送信したときに、トークンを第1のマイクロコンピュータに保持させることにより、第2のマイクロコンピュータからのデータ送信を禁止することを特徴とする。
この電子制御装置によれば、第1のマイクロコンピュータと第2のマイクロコンピュータの間で送受信されるトークンによって、第2のマイクロコンピュータからの第2の通信手段によるデータ送信が許可される。データ送信禁止手段は、第2のマイクロコンピュータからの第2の通信手段によるデータの送信後に、第1のマイクロコンピュータにトークンを保持させることによって、第2のマイクロコンピュータから第1のマイクロコンピュータへの第2の通信手段によるデータ送信を禁止する。したがって、あらかじめ設定された時間内における第2のマイクロコンピュータからのデータ送信を確実に禁止でき、記憶手段に記憶されたデータの優先度などを、第2のマイクロコンピュータにあらかじめ設定された時間内に確実に通知することができる。
請求項7に係る発明は、請求項5または6に記載の電子制御装置1において、データ送信禁止手段によって送信を禁止されるデータは、第1のマイクロコンピュータを経由して外部装置へ送信するためデータであることを特徴とする。
この電子制御装置によれば、前述したあらかじめ設定された時間内において、第2のマイクロコンピュータから第1のマイクロコンピュータを経由する外部装置へのデータ送信が禁止される。したがって、第2の通信手段による外部装置へのデータ送信が実行されたときから、あらかじめ設定された時間が経過していなくても、外部装置以外とのデータ通信を確保することができる。
請求項8に係る発明は、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の車載用電子制御装置1において、記憶手段から外部装置にデータを送信したときに、送信したデータを表す送信データ情報を第2のマイクロコンピュータに通知する送信データ情報通知手段(マイクロコンピュータ2a、図10のステップ1)をさらに備えていることを特徴とする。
この車載用電子制御装置によれば、記憶手段に一時的に記憶されたデータが送信先の外部装置に送信されると、送信したデータを表す送信データ情報が、送信データ通知手段によって、送信元の第2のマイクロコンピュータに通知される。したがって、第2のマイクロコンピュータから送信されたデータが、第2の通信手段によって記憶手段から外部装置に送信されたことを、第2のマイクロコンピュータは確認することができる。
請求項9に係る発明は、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の車載用電子制御装置において、前記外部通信手段による通信速度は、前記第1および第2の通信手段による通信速度よりも遅いことを特徴とする。
この電子制御装置によれば、第1のマイクロコンピュータおよび外部装置の間で外部通信手段により行われる通信の通信速度は、第1および第2のマイクロコンピュータの間で第1および第2の通信手段により行われる通信の通信速度よりも遅いので、この通信速度差に起因して、外部装置に送信されるデータが一時的に記憶される記憶手段にデータの輻輳が発生するおそれがある。これに対し、上述した請求項1ないし8に係る発明によって、外部装置へのデータ送信を、停滞させることなく優先度に応じて順次、実行することができる。
請求項10に係る発明は、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の電子制御装置1において、複数の第2のマイクロコンピュータを備え、第1の通信手段による通信は、第1のマイクロコンピュータと複数のマイクロコンピュータとの間で行われることを特徴とする。
この車載用電子制御装置によれば、第1の通信手段による通信は、第1のマイクロコンピュータと、複数の第2のマイクロコンピュータとの間で行われる。それにより、第1のマイクロコンピュータで消去されたデータの消去情報や、記憶手段に記憶されたデータの優先度を、適切な第2のマイクロコンピュータに送信することができ、各第2のマイクロコンピュータは、これらの消去情報などに基づいた適切なデータ送信を実行することができる。
請求項11に係る発明は、請求項10に記載の電子制御装置において、第2の通信手段は、複数の第2のマイクロコンピュータ間でも相互に通信を行うように構成され、複数の第2のマイクロコンピュータが第2の通信手段により第1のマイクロコンピュータにそれぞれ送信するデータの優先度設定手段によって設定された優先度を、第2の通信手段により相互に送信することによって、複数の第2のマイクロコンピュータで共有する優先度共有手段(マイクロコンピュータ3a〜6a、図11のステップ31)と、優先度共有手段によって共有した複数の第2のマイクロコンピュータが送信するデータの優先度を比較する送信時優先度比較手段と、(マイクロコンピュータ3a〜6a、図11のステップ29)と、をさらに備え、第2の通信手段は、送信時優先度比較手段による比較結果にさらに応じて、第1のマイクロコンピュータにデータ送信を実行することを特徴とする。
この車載用電子制御装置によれば、各第2のマイクロコンピュータは、第2の通信手段で第1のマイクロコンピュータに送信予定のデータの優先度を、他の第2のマイクロコンピュータとの間で第2の通信手段で相互に送信することにより共有する。そして、各第2のマイクロコンピュータは、記憶手段に記憶されたデータの数などに加え、共有した複数の第2のマイクロコンピュータが第1のマイクロコンピュータに送信予定のデータの優先度を、送信時優先度比較手段によって比較した比較結果にさらに応じて、第2の通信手段手段によるデータ送信を実行する。
それにより、各第2のマイクロコンピュータから送信予定のデータを、その優先度に応じて複数の第2のマイクロコンピュータ間で調停しながら送信でき、複数のデータが同時に送信されるのを防止できるので、第2の通信手段への負荷の集中を抑制することができる。
請求項12に係る発明は、請求項2ないし11のいずれか1項に記載の車載用電子制御装置1において、あらかじめ設定されたデータ数は1であることを特徴としている。
この車載用電子制御装置によれば、第2のマイクロコンピュータが第2の通信手段によって外部装置宛のデータを送信した後に、データ消去通知手段による送信したデータの消去の通知がない状態で、記憶手段に記憶されたデータの数が0であることをデータ数通知手段により通知された場合に、データが記憶手段から外部装置に送信されたことを、第2のマイクロコンピュータは認識することができる。すなわち、記憶手段から外部装置にデータが送信されたことの通知が別個になくても、第2のマイクロコンピュータは、記憶手段から外部装置へのデータ送信を認識できるので、第1の通信手段に生じる負荷を抑制することができる。
この発明の実施形態に係る車載用電子制御装置と他のECUとの接続関係を示す説明図である。 図1に示す車載用電子制御装置の構成を示す説明図である。 LVDSの説明図である。 筐体内のECUの取付構造を示す説明図であり、(a)はECUが取付けられた状態を一部省略して示す平面図、(b)はECUを外した状態を一部省略して示す平面図である。 図4(a)のA−A矢視断面図である。 (a)は図5に示す回路基板17の構造図であり、(b)および(c)は、(a)の変更例を示す説明図である。 図1の車載用電子制御装置を用いた車両用通信システムの説明図である。 LVDSの通信速度(発明品)とCANの通信速度(従来品)との比較結果を示すグラフである。 図1に示す車載用電子制御装置の構成を模式的に示す説明図である。 外部通信制御処理を示すフローチャートである。 内部通信制御処理を示すフローチャートである。 変形例に係る外部通信制御処理を示すフローチャートである。 変形例に係る内部通信制御処理を示すフローチャートである。 CANを用いた従来の車載用電子制御装置の説明図である。
この発明に係る車載用電子制御装置の一実施形態について図を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る車載用電子制御装置(以下、単に「制御装置」という)と他のECUとの接続関係を示す説明図である。図2は、図1に示す制御装置の構成を示す説明図である。図3は、LVDSの説明図である。図4は筐体内のECUの取付構造を示す説明図であり、(a)はECUが取付けられた状態を一部省略して示す平面図、(b)はECUを外した状態を一部省略して示す平面図である。図5は図4(a)のA−A矢視断面図であり、(b)はECUの側面図である。図6(a)は図5に示す回路基板17の構造図である。
図1に示すように、制御装置1は、CANバスライン15によって制御装置1の外部の他のECU7〜9と接続されている。図2に示すように、制御装置1は、筐体16を備えており、その筐体16には、マザーボード2と、複数のECU3〜6と、トランシーバ11と、保護回路12とが収容されている。図2に示すように、マザーボード2には、第1のマイクロコンピュータとして、通信制御用のマイクロコンピュータ(以下、単に「マイコン」という)2aが搭載されており、ECU3〜6には、第2のマイクロコンピュータとして、マイコン3a〜6aがそれぞれ搭載されている。筐体16の内部のマザーボード2およびECU3〜6は、通信バス91によってそれぞれ接続されており、各ECU3〜6は、同じく通信バス91によって相互に接続されている。
筐体16は、樹脂材料(例えばポリプロピレン)により箱状に形成されている。また、筐体16には電磁シールドを施すこともできる。また、図5に示すように、筐体16には、開閉可能なカバー19が備えられており、カバー19を閉じると筐体16の内部が密閉される。ECU3は、モジュール化されており、下面にBtoBコネクタ3bを備える。ここで、モジュール化とは、マイコン3aが搭載された回路基板などをケースに収容して一体化すること、あるいは、複数の回路や部品を1つの基板などに搭載して一体化することをいう。
なお、ECU4〜6もECU3と同じ構造である。図4(b)に示すように、筐体16の底部には、回路基板17が配置されており、その回路基板17の上面には、ECU3〜6を接続するための4つのBtoBコネクタ18が配置されている。つまり、各ECU3〜6は、それぞれ対応するBtoBコネクタ18に対して着脱可能に構成されている。なお、ECU3〜6と回路基盤17との接続方法としては、上記のBtoBコネクタを用いた接続だけでなく、雄型端子と雌型端子を用いた接続や、カードエッジ型の接続でもよい。
このように、筐体16に収容された各ECU3〜6は、モジュール化されており、BtoBコネクタ3b、18を介して着脱可能に構成されているため、各ECUを容易に交換することができる。例えば、ECUの仕様が変更になった場合に、その変更になったECUのみを交換すれば良く、筐体に収容されたものを総て交換しなくて済むため、制御装置1のコストを削減することができる。
また、マザーボード2も回路基板17に対してコネクタなどを介して着脱可能に構成されている。これにより、マザーボード2またはマイコン2aの仕様が変更になった場合に、マザーボード2のみを交換すれば良く、筐体16に収容されたものを総て交換しなくて済むため、制御装置1のコストを削減することができる。
各コネクタ18は、回路基板17に形成された通信バス91(図2)と電気的に接続されており、ECUをコネクタ18に取付けることにより、その取付けたECUとマザーボード2とが通信可能になる。図6(a)に示すように、回路基板17は、多層構造に形成されており、通信バス91が形成された層90は、グランドプレーンが形成されたグランド層92の直上に配置されている。層90の直上に形成された層93は、通信バス91以外の回路が形成された層である。
このように、通信バス91が形成された層90をグランド層92に隣接して配置することにより、各マイコンの外来ノイズによる誤動作を抑制することができ、かつ、外部へのラジオノイズの伝播を低減することができる。なお、この実施形態では、通信バス91は、層90に形成された導電パターンによって構成されている。その導電パターンは、Cu、Au、Agなどの導電性材料により膜状に形成される。
また、図6(b)に示すように、通信バス91が形成された層90をグランド層92,92によって挾む構造を用いることもできる。また、図6(c)に示すように、通信バス91を構成する伝送ライン91aの両側にグランドライン92a,92aを配置する構造を用いることもできる。伝送ライン91aおよびグランドライン92a,92aは、それぞれ導電性材料によって膜状に形成されている。これらの構造を用いた場合も図6(a)に示す構造と同じ効果を奏することができる。
マザーボード2に搭載されたマイコン2aと、ECU3〜6に搭載されたマイコン3a〜6aとは、LVDS規格によって相互に多重通信を行う。また、マイコン3a〜6aもLVDS規格によって相互に多重通信を行う。LVDSは、低電圧差動信号処理とも呼ばれ、低電圧(例えば、0.5V以下)の差動電圧信号を用いてシリアルデータを相互に通信することを特徴としており、ボード間で高速の直接インターフェースを行うことができる、シングルエンドインターフェースと比較して信号速度が著しく速い、低ノイズかつ耐ノイズ性が高い、などの利点を有する。
図3に示すように、LVDSは、送信回路20、受信回路30および終端回路35からなるトランシーバを備える。マイコン2aおよび3a〜6aは、それぞれ送信回路20および受信回路30を備える。送信回路20は、データの入力端子21に接続されたLVDSドライバ22と、このLVDSドライバ22に動作電源を供給する定電流源23とを備える。受信回路30は、データの出力端子31に接続されたLVDSレシーバ32を備える。
LVDSドライバ22およびLVDSレシーバ32は、伝送ライン91a,91bによって接続されている。LVDSドライバ22のQ1およびQ0出力は、LVDSレシーバ32の対応する入力に接続されている。受信回路30における伝送ライン91a,91b間には、伝送ラインのインピーダンスを整合するための終端回路35の終端抵抗RTが接続されている。この終端抵抗RTにより、高周波による反射を抑制することができるので、通信速度を速くすることができる。また、LVDSドライバ22は、定電流源23から供給される定電流によって終端抵抗を駆動することができるため、ドミナント時の出力電圧を安定化させることができるので、データ化けを抑制することができる。
また、この実施形態では、終端抵抗RTは、マイコン2a側の伝送ラインと、複数のECU3〜6のうち、マイコン2aから通信距離が最も長いECU側の伝送ラインとに配置されている。なお、伝送ライン91a,91b間に2つの抵抗を直列接続し、その抵抗間にコンデンサの一端を接続し、そのコンデンサC1の他端を接地することもできる。この構成によれば、通信電圧の平均電圧を安定化させることで、外部からの車載ノイズによる誤動作を抑制することができる。
LVDSの出力は±3.5mAを駆動し、この電流は±350mVの電圧幅(Q1−Q0)を生成する終端抵抗RTを通る。LVDSのコモンコード出力電圧は、1.25Vである。実際の電圧は、LVDSドライバ22によって決定される。伝送ライン91a,91bとして、マイクロストリップ、ストリップライン、同軸ケーブルなどのグランドを基準とする伝送ラインを用いることができる。また、ツイストペアなど、物理的なグランドプレーンのないバランス差動式の伝送ラインを用いることもできる。
このように、マイコン2aおよび各ECUのマイコン3a〜6a間、さらに、各マイコン3a〜6a間では、0.5V以下の振幅の小さい差動電圧信号によって通信を行うため、高速で通信を行うことができる。また、シングルエンド手法よりもノイズ耐性を高くすることができる。例えば、64Mbps以上の通信速度で通信を行うことにより、FM帯域のノイズの発生を抑制することができる。さらに、シングルエンド手法よりも低い消費電力での通信を行うことができる。以上のようなLVDSによって、マイコン2aからマイコン3a〜6aのそれぞれにデータ送信を実行する第1の通信手段と、マイコン3a〜6aからマイコン2aへのデータ送信、およびマイコン3a〜6a相互のデータ送信を実行する第2の通信手段とが構成されている。
マザーボード2には、送信フレームTxを送信するための通信バス10aと、受信フレームRxを受信するための通信バス10bによってトランシーバ11が接続されている。トランシーバ11は、筐体16の内部に配置された通信バス12a,12bによって通信端子13a,13bと接続されている。通信バス12a,12bには、それぞれチョークコイルL1,L2が接続されており、ノイズが外部へ漏出しないようになっている。
また、通信バス12a,12b間には、抵抗R1,R2が直列接続されている。抵抗R1,R2間にはコンデンサC1の一端が接続されており、コンデンサC1の他端が接地されている。これら抵抗R1,R2およびコンデンサC1によって終端抵抗回路が構成されており、通信電圧の平均電圧を安定化させることで、外部からの車載ノイズによる誤動作を抑制することができる。
また、終端抵抗回路と通信端子13a,13bとの間には、保護回路12が接続されている。保護回路12は、ツェナーダイオードZD1〜ZD4を備える。通信バス12aにはツェナーダイオードZD1のアノードが接続されており、ツェナーダイオードZD1のカソードには、アノードが接地されたツェナーダイオードZD2のカソードが接続されている。通信バス12bにはツェナーダイオードZD3のアノードが接続されており、ツェナーダイオードZD3のカソードには、アノードが接地されたツェナーダイオードZD4のカソードが接続されている。この保護回路12により、サージの侵入などから筐体内の回路を保護することができる。
通信端子13a,13bは、CAN−Hライン14aおよびCAN−Lライン14bによってCANバスライン15と接続されている。このCANバスライン15は、制御装置1の外部の他のECU7〜9と接続されており、制御装置1は、このCANバスライン15を介して他のECU7〜9との間でCANによる通信を行う。CAN−Hライン14a,CAN−Lライン14bおよびCANバスライン15として、例えば、ツイストペアケーブルを用いることができる。
また、ECU3〜6は、ECU7〜9と直接、CANによる通信を行うためのトランシーバを有しておらず、マザーボード2に搭載されたトランシーバ11を共用するので、製造コストを削減することができる。さらに、ECU3〜6には保護回路を設ける必要がないため、保護回路を削減することもできる。つまり、制御装置1の製造コストを大幅に削減することができる。以上のようなCANにより、マイコン2aおよびECU7〜9の間で通信を実行する外部通信手段が構成されている。
マイコン2aは、LVDSおよびCAN間で通信プロトコルおよびデータの変換を行うゲートウェイ機能を有する。これにより、マイコン2aは、LVDSによって筐体16内の各ECU3〜6から受信したデータをCAN規格のデータに変換し、CANの通信プロトコルに従って他のECU7〜9へ送信することができる。また、マイコン2aは、CANの通信プロトコルに従って他のECU7〜9から受信したデータをLVDS規格のデータに変換し、LVDSの通信プロトコルに従って筐体16内のECU3〜6へ送信することができる。
このように、筐体16内の各ECU3〜6と、筐体16外の各ECU7〜9とは、マイコン2aの仲介によって相互に多重通信することができる。また、筐体内外の各ECUはデータを共有することができる。また、マイコン2aは、他のECU7〜9との通信プロトコルとしてCANを用いるため、多重通信を高速で行うことができる。
また、筐体16内の各ECU3〜6は、LVDSを使って相互に多重通信することができるため、CANを使って通信する場合よりも高速で通信することができる。例えば、通信速度を64Mbpsに高めることができる。図8は、LVDSの通信速度(発明品)とCANの通信速度(従来品)との比較結果を示すグラフである。同図に示すように、CANの通信速度が500Kbpsであるとすると、通信速度を128倍に高めることができる。このように、筐体内の各ECUは高速で通信を行うことができるため、筐体16に収容するECUとして、車両において相互に関連する制御を行うECUを選定すれば、制御を 高速で行うことができる。
例えば、1つの筐体16に収容するECUは、制御内容に関連性のある制御系を制御対象とするECUの中から選定することができる。例えば、パワートレイン系のECUの中から選定する。例えば、エンジン(内燃機関および電動モータを含む)を制御するエンジンECU、アクティブサスペンションを制御するアクティブサスペンションECU、アンチロックブレーキシステム(ABS(登録商標))を制御するABSECU、トランスミッションを制御するトランスミッションECUなどがある。
これらのECUの制御対象は、制御内容が密に関連しているため、制御状態を示すデータを高速で相互に通信することにより、制御の応答速度を高めることが望まれる。そこで、これらのパワートレイン系のECUの中から複数のECUを選定して1つの筐体16に収容し、その収容した各ECU間をLVDSによって通信するように構成する。このように構成することにより、筐体16に収容された各ECU間における通信速度を高めることができるため、パワートレイン系の制御対象の応答速度を高めることができる。また、ECU間の配線数を大幅に削減することができ、かつ、ECU間の配線距離を短くすることができるため、ECU間の配線からノイズが侵入し難くすることができる。
また、ECUを収容する筐体の数および筐体の取付けスペースを減らすことができる。さらに、筐体内の各ECUには、保護回路を設ける必要がない。さらに、筐体に収容されたECU間の配線距離を短くすることができるため、配線部分に付加される浮遊容量を小さくできるので、非常にインピーダンスが低く駆動能力の高い高価なトランシーバを使用する必要がない。したがって、ECUの製造コストを削減することができる。
また、1つの筐体16に収容するECUとして、ボディ系を制御するECUの中から選定することができる。例えば、ボディ系を制御するECUとしては、主として乗員の操作やコンピュータプログラムの実行によって動作する、いわゆるイベントドリブンの装置を制御するECUがある。例えば、エアコンディショナーを制御するエアコンECU、ドアロックシステムを制御するドアECU、パワーウィンドウを制御するパワーウィンドウECU、電動ドアミラーを制御するドアミラーECU、パワーシートを制御するパワーシートECU、サンルーフの開閉を制御するルーフECU、ステアリングホイールに配置された各種スイッチからの信号の入出力を制御するステアリングホイールスイッチECU、オーバーヘッドコンソールに配置された各種スイッチからの信号の入出力を制御するオーバーヘッドECUなどがある。
また、1つの筐体16に収容するECUとして、安全系を制御するECUの中から選定することができる。例えば、安全系を制御するECUとしては、運転席エアバック、助手席エアバック、前席サイドエアバッグ、ニーエアバッグ、ルーフエアバッグ、後席用エアバッグ、後席再度エアバッグ、カーテン式エアバッグ、シートベルトのプリテンショナー、シートベルトのフォース(ロード)リミッタ−などを制御するECUなどがある。
また、1つの筐体16に収容するECUとして、情報系を制御するECUの中から選定することができる。例えば、カーナビゲーション装置を制御するナビゲーションECU、、オーディオ装置を制御するオーディオECU、電話を制御する電話ECUなどがある。
また、1つの筐体16に収容するECUとして、車両に設けられたアクセサリースイッチがONしたときに作動するもの及び作動可能な状態になるものを制御するECUの中から選定することができる。例えば、前述したパワーウィンドウを制御するパワーウィンドウECU、電動ドアミラーを制御するドアミラーECU、パワーシートを制御するパワーシートECU、サンルーフの開閉を制御するルーフECU、ステアリングホイールに配置された各種スイッチからの信号の入出力を制御するステアリングホイールスイッチECU、オーバーヘッドコンソールに配置された各種スイッチからの信号の入出力を制御するオーバーヘッドECU、情報系を制御するECUなどがある。
また、1つの筐体16に収容するECUとして、イグニッションキースイッチがOFFの状態のときに作動する装置を制御するECUの中から選定することができる。例えば、盗難防止装置を制御するECU、パーキングランプ類を制御するECUなどがある。
また、ECUの制御対象の動作電圧の違いに基づいて、筐体16に収容するECUを選定することもできる。例えば、車両に設けられたバッテリーから供給される電源電圧を変換しないで動作する装置を制御するECUの中から選定する。また、昇圧された電源によって動作する装置を制御するECUの中から選定する。また、降圧された電源によって動作する装置を制御するECUの中から選定する。
また、図7に示すように、複数の制御装置1をCANバスライン15によって接続することにより、車両用通信システムを構築することもできる。この車両用通信システムを用いれば、車両の多くの場所に散在していたECUをグループ化し、各グループ間で通信を行うことができる。したがって、ECU間の配線からノイズが侵入し難くすることができ、かつ、車両用通信システムの製造コストを削減することができる。
図9に示すように、マザーボード2のマイコン2aは、CPU2bと、RAM、ROMおよびI/Oインターフェース(いずれも図示せず)などを有している。RAMの記憶領域の一部はバッファメモリとして用いられ、このバッファメモリには、ECU3〜6と他のECU7〜9との間で送受信されるデータがマイコン2aを経由する際、一時的に記憶され、それぞれの送信対象に送信された後、消去される。なお、RAMとして、揮発性メモリおよび不揮発性メモリのいずれを用いてもよい。
バッファメモリは、ECU3〜6のマイコン3a〜6aからマイコン2aに送信されてきたデータを記憶する内部受信バッファ2cと、マイコン2aからECU7〜9に送信するデータを記憶する外部送信バッファ2d(記憶手段)と、ECU7〜9から送信されてきたデータを記憶する外部受信バッファ2eと、マイコン2aからECU3〜6に送信するデータを記憶する内部送信バッファ2fとで構成されている。これら4者2c〜2fは、それぞれ所定の記憶容量を有している。
ECU3〜6のマイコン3a〜6aのいずれかから送信されるデータは、以下に述べるように、マイクロコンピュータ2aを経由して他のECU7〜9の少なくとも1つに送信される。すなわち、まず、LVDSにより通信バス91を介してマイコン2aに送信され、その内部受信バッファ2cに一旦、記憶される。そして、このデータは、内部受信バッファ2cから外部送信バッファ2dに、CPU2bでCANのプロトコルに応じたデータ形式に変換された後、送信されて外部送信バッファ2dに一時的に記憶されるとともに、内部受信バッファ2cから消去される。外部送信バッファ2dに記憶されたデータは、CANによりCANバスライン15を介してECU7〜9の少なくとも1つに順次、送信され、その後、消去される。また、例えばマイコン2aで生成され、マイコン3a〜6aとは無関係のデータがECU7〜9に送信されるときには、そのデータは、外部送信バッファ2dに一時的に記憶され、CANによりCANバスライン15を介してECU7〜9の少なくとも1つに順次、送信され、その後、外部送信バッファ2dから消去される。
また、上述したようにマイコン3a〜6aのいずれかからマイクロコンピュータ2aを経由して他のECU7〜9の少なくとも1つに送信されるデータは、トークンによって制御される。トークンはマイコン2aとマイコン3a〜6aとの間で送受信されるデータであり、マイコン3a〜6aがこのトークンを保持しているときに、ECU7〜9へのデータの送信権がマイコン3a〜6aに付与される一方、マイコン2aが保持しているときには、マイコン3a〜6aからECU7〜9へのデータ送信が禁止される。
一方、他のECU7〜9のいずれかからECU3〜6の少なくとも1つに送信されるデータは、外部受信バッファ2e、CPU2bおよび内部送信バッファ2fを順に経由して、ECU3〜6の少なくとも1つに到達する。
また、マザーボード2のマイコン2aは、本実施形態において、第1の通信手段、外部通信手段、データ数通知手段、優先度通知手段、優先度比較手段、データ更新手段、データ消去情報通知手段および送信データ情報通知手段を構成するものであり、ROMに記憶された制御プログラムなどに従って、以下に述べる外部通信制御処理を実行する。
また、ECU3〜6のマイコン3a〜6aは、マイコン2aと同様に、CPU、RAM、ROMおよびI/Oインターフェース(いずれも図示せず)などで構成されている。マイコン3a〜6aには、各種のセンサ(図示せず)からの検出信号が、I/OインターフェースでA/D変換や整形がなされた後、入力され、これらの入力信号に応じ、ROMに記憶された制御プログラムなどに従って、それぞれの制御対象として、各種のアクチュエータなどの制御を実行する。また、マイコン3a〜6aは、本実施形態において、第2の通信手段、優先度設定手段、データ送信禁止手段、優先度共有手段および送信時優先度比較手段を構成するものであり、ROMに記憶された制御プログラムなどに従って、後述する内部通信制御処理をそれぞれ実行する。
図10は、マザーボード2のマイコン2aで実行される外部通信制御処理を示している。本処理は、ECU3〜4のマイコン3a〜4aから他のECU7〜9に送信されるデータの送信制御を実行するものであり、所定の周期で実行される。
まず、ステップ1(S1と図示。以下同じ)では、本処理の前回の実行時から今回までに、外部送信バッファ2dから、外部のECU7〜9のいずれかまたはこれらのうちの複数のものに送信したデータの識別情報を、送信データ情報として送信元のECU3〜6のいずれかに送信する。この識別情報は、データの送信元、データの内容およびECU7〜9への送信の優先度などを表すものであり、データ自体に含まれるものである。
次いで、外部送信バッファ2dに記憶されているデータの識別情報、およびデータの数を表すデータ数NDAT(記憶手段に記憶されたデータの数)を、ECU3〜6に送信する(ステップ2)。
次に、データ数NDATが、あらかじめ設定されたデータ数DATREFよりも小さいか否かを判別する(ステップ3)。このデータ数DATREFは、外部送信バッファ2dの容量に応じて、外部送信バッファ2dに記憶可能な複数のデータ数の上限値として設定されている。
この答がNoで、データ数NDATが上限のデータ数DATREFに達しており、外部送信バッファ2dに新たなデータを記憶する領域が不足しているときには、マイコン3a〜6aのいずれかから新たに送信され、内部受信バッファ2cに記憶されたデータの優先度が、外部送信バッファ2dに記憶されているデータのうち、優先度の最も低いデータの優先度よりも高いか否かを判別する(ステップ4)。なお、この判別に用いられる各データの識別情報に含まれる優先度は、後述する内部通信制御処理において設定されたものである。
この答がYesで、新たに送信されてきたデータの優先度の方が高いときには、最も優先度の低いデータを外部送信バッファ2dから削除するともに、内部受信バッファ2cに記憶されているデータを外部送信バッファ2dに記憶させることによって、外部送信バッファ2dに記憶されたデータを更新する(ステップ5)。
次いで、上記ステップ5で削除されたデータの識別情報を、データ消去情報として送信元のマイコン3a〜6aのいずれかに送信する(ステップ6)。次に、上記ステップ5で更新した後の外部送信バッファ2dに記憶されたデータのうち、最も優先度の低いデータの識別情報を、内部のECU3〜6のマイコン3a〜6aに送信する(ステップ7)。
次いで、後述する送信タイマのタイマ値TMが0であるか否かを判別する(ステップ8)。この答がYesで、タイマ値TMがセットされてから、後述するあらかじめ設定された時間TMREFがすでに経過しているときには、マイコン3a〜6aにトークンを送信し(ステップ9)、本処理を終了する。一方、この答がNoで、あらかじめ設定された時間TMREFがまだ経過していないときには、そのまま本処理を終了する。
一方、前記ステップ3の答がYesで、データ数NDATがデータ数DATREFよりも少なくて、外部送信バッファ2dに新たなデータを記憶できる領域が確保されているときには、上記ステップ7以降を実行し、本処理を終了する。
一方、上記ステップ4の答がNoで、外部送信バッファ2dに記憶された優先度の最も低いデータよりも、新たに送信されてきたデータの優先度がさらに低い場合は、内部受信バッファ2cに記憶されたこのデータを削除する(ステップ10)。そして、削除したデータの識別情報を、送信元のマイコン3a〜6aのいずれかに送信し(ステップ11)、前記ステップ8以降を実行した後、本処理を終了する。
図11は、内部のECU3〜6のマイコン3a〜6aでそれぞれ実行される内部通信制御処理を示している。この処理は、マイコン3a〜6aのいずれかから外部のECU7〜9へのマイコン2aを経由するデータ送信のために、マイコン2aとの間の通信を制御するものであり、所定の周期で実行される。以下、マイコン3aで実行される内部通信制御処理について説明する。
まず、ステップ21では、送信予定のデータの送信先が、外部のECU7〜9以外か否かを判別する。この答がYesで、送信先がECU4〜6のときには、ステップ22においてデータ送信を実行し、本処理を終了する。一方、上記ステップ21の答がNoで、送信予定のデータの送信先が外部のECU7〜9のときには、送信予定のデータに優先度を設定する(ステップ23)。ECU3〜6からECU7〜9に送信される各種のデータの相互の優先度は、重要度に応じてあらかじめ設定されており、マイコン3a〜6aのROMに記憶されていて、ECU3〜6からECU7〜9に送信するデータの識別情報に、データの内容に応じて割り当てられる。
内部のECU3〜6から外部のECU7〜9に送信されるデータとして、例えば以下に示すものが挙げられる。すなわち、エアバッグECUからパワートレインECUには、衝突感知信号が送信される。また、パワートレインECUからメータECUには、各種システム異常信号が送信される。また、ブレーキECUから、パワーステアリングECUにはステアリング協調制御信号が、パワートレインECUには回生ブレーキ要求信号および駆動力制御信号が、それぞれ送信される。また、エアバッグECUから、電源管理ECUには高圧電源遮断信号およびエンジン停止信号が、メータECUには各種システム異常信号が、それぞれ送信される。また、盗難防止用ECUからボデーECUには、スマートエントリーシステムからのドアロック解除信号が送信される。また、エアコンECUからパワートレインECUには、外気温情報が送信される。
次いで、送信タイマのタイマ値TMが0であるか否かを判別する(ステップ24)。この判別では、マイコン3aだけでなくマイコン4a〜6aのそれぞれにおいて設定されたタイマ値TMが、すべて0であるか否かを判別する。この答がYesで、タイマ値TMがセットされてから、後述するあらかじめ設定された時間TMREFがすでに経過しているときには、前記ステップ2でマイコン2aから送信されたデータ数NDATが、データ数DATREFよりも小さいか否かを判別する(ステップ25)。
この答がYesで、外部送信バッファ2dに記憶されたデータ数NDATが、データ数DATREFよりも少なく、外部送信バッファ2dに新たなデータを記憶できる領域が確保されているときには、データ送信を実行する(ステップ26)。そして、ダウンカウント式の送信タイマのタイマ値TMを、あらかじめ設定された時間TMREFにセットし(ステップ27)、トークンをマイコン2aに送信し(ステップ28)、本処理を終了する。
このあらかじめ設定された時間TMREFは、マイコン2aに送信したデータの状況を、送信元のマイコン3a〜6aのいずれかが認識するまでの期間として設定されている。具体的には、マイコン2aへのデータ送信を実行した後、前述した外部送信制御処理の前記ステップ6またはステップ11において、外部送信バッファ2dの更新に伴って消去されたデータの識別情報、または消去された優先度の低いデータの識別情報が送信され、マイコン3aがこの識別情報を受信するのに要する期間として設定されている。
一方、上記ステップ25の答がNoで、外部送信バッファ2dに記憶されたデータ数NDATが上限のデータ数DATREFに達しており、外部送信バッファ2dに新たなデータを記憶する領域が不足しているときには、上記ステップ23で設定した送信予定のデータの優先度が、他のマイコン4a〜6aから送信予定のデータの優先度よりも高いか否かを判別する(ステップ29)。
この答がYesのときには、送信予定のデータの優先度が、前記ステップ7でマイコン2aから送信された優先度よりも高いか否かを判別する(ステップ30)。この答がYesで、外部送信バッファ2dに記憶されたデータのうち、優先度の最も低いデータの優先度が、送信予定のデータの優先度よりも低いときには、前記ステップ26〜ステップ28において、データ送信および送信タイマの設定を実行するとともに、トークンをマイコン2aに送信し、本処理を終了する。
一方、前記ステップ24の答がNoで、ECU7〜9へのデータ送信の実行時からあらかじめ設定された時間TMREFがまだ経過していないときには、前記ステップ23で設定した送信予定のデータの優先度を、ECU4〜6のマイコン4a〜6aに送信し(ステップ31)、データ送信を実行せずに待機し(ステップ32)、本処理を終了する。また、前記ステップ29の答がNoで、送信予定のデータの優先度が、他のECU4〜6から送信予定のデータの優先度よりも低いとき、および、前記ステップ30の答がNoで、外部送信バッファ2dに記憶されたデータのうち、優先度の最も低いデータの優先度が、送信予定のデータの優先度よりも高いときにも、上記ステップ31およびステップ32を実行し、本処理を終了する。
以上のような内部送信制御処理は、ECU3のマイコン3aだけでなく、ECU4〜6のマイコン4a〜6aにおいてそれぞれ実行される。
以上のように、本実施形態による制御装置1によれば、ECU3〜6のマイクロコンピュータ3a〜6aから外部のECU7〜9へのデータ送信は、外部送信バッファ2dに記憶されたデータの数がデータ数DATREFよりも小さいとき(ステップ25:Yes)に行われる。したがって、外部送信バッファ2dに過大な容量を確保する必要がないため、制御装置1の製造コストを抑制することができる。また、同じ理由により、マイクロコンピュータ2aとマイコン3a〜6aとの間の無駄な通信が抑制されるので、通信バス91に生じる負荷を抑制でき、ECU3〜6とECU7〜9の間で通信を安定して行うことができる。
また、ECU3〜6からECU7〜9に送信されるデータには、ECU7〜9への送信の優先度が設定される(ステップ23)。そして、データ数NDATが、上限のあらかじめ設定されたデータ数値DATREFに達したとき(ステップ3:No)には、外部送信バッファ2dに記憶されたデータのうち、最も優先度の低いデータの優先度と、新たにECU3〜6から送信されてきたデータの優先度とが比較され、新たに送信されてきたデータの優先度が高いとき(ステップ4:Yes)には、外部送信バッファ2dに記憶されたデータが更新される(ステップ5)。
したがって、データ数NDATがデータ数DATREFに達し、且つ外部送信バッファ2dに記憶されたデータに優先度のより低いデータが存在する場合には、優先度のより高いデータを記憶させるように、外部送信バッファ2dに記憶されたデータを更新でき、ECU7〜9への送信の優先度に応じたデータ送信を実行することができる。
なお、あらかじめ設定されたデータ数DATREFを、外部送信バッファ2dに記憶可能なデータ数の上限値よりも小さく設定してもよい。このように、上限値とデータ数DATREFの間にマージンを設けておくことによって、不測の事態が生じたときに、データ数DATREFを上限値または上限値により近い値に再設定するなどの柔軟な対応が可能になる。また、外部送信バッファ2dに記憶されたデータのうち、マイコン3a〜6aから送信されてきたデータとは無関係のデータ、例えばマイコン2aで生成されたデータを、前記ステップ5で更新するようにしてもよい。
また、この制御装置1によれば、データ更新に伴って外部送信バッファ2dから消去されたデータの識別情報が、ECU3〜6に通知される(ステップ6)。また、更新された後の外部送信バッファ2dに記憶されたデータうち、優先度の最も低いデータの優先度が、ECU3〜6に通知される(ステップ7)。
これにより、送信したデータが外部送信バッファ2dのデータ更新に伴って消去されたことと、データが更新された後の外部送信バッファ2dに記憶されているデータの優先度とを、ECU3〜6は認識することができる。したがって、ECU3〜6は、これらの消去情報や優先度をデータ送信の実行に反映させることができ、通信バス91を介したLVDSによる無駄なデータ送信をさらに抑制することができる。具体的には、送信予定のデータの優先度が、外部送信バッファ2dに記憶されたデータの優先度よりも低いとき(ステップ29:No)には、データの送信を待機させる(ステップ32)ことによって、データの優先度に基づいたきめ細かなデータの送信制御を行うことができる。
なお、前記ステップ5において更新されるデータは、任意の優先度のものであってもよい。優先度がより上位のデータがECU7〜9に送信されて外部送信バッファ2dの記憶領域に空きが生じない限り、優先度のより低いデータはECU7〜9に送信されないおそれがある。したがって、優先度が最低および最低付近以外の任意のデータの更新を行うことによって、優先度のより低いデータがいつまでも送信されずに残留してしまうことを回避でき、第1および第2のマイコン2a、3a〜6a間の通信負荷を軽減することができる。
また、ECU3〜6からデータを送信したときから、あらかじめ設定された時間TMREFが経過するまで(ステップ24:Yes)、データの送信を待機することによって、ECU7〜9への次のデータ送信が禁止される。したがって、データ送信時から、外部送信バッファ2dに記憶されたデータの更新または送信したデータの消去を、ECU3〜6が認識するまでの間に、ECU3〜6がデータ送信を無駄に実行してしまうのを防止することができる。
また、マイコン3a〜6aからECU7〜9へのデータの送信(ステップ26)後に、あらかじめ設定された時間TMREFが経過するまで(ステップ8:Yes)、マイコン2aにトークンを保持させる(ステップ28)ことで、マイコン3a〜6aからマイコン2aへのデータ送信が禁止される。したがって、あらかじめ設定された時間TMREF内におけるマイコン3a〜6aからECU7〜9へのデータ送信を確実に禁止でき、外部送信バッファ2dに記憶されたデータの優先度などを、マイコン3a〜6aにあらかじめ設定された時間TMREF内に確実に通知することができる。
また、あらかじめ設定された時間TMREF内において、マイコン3a〜6aからECU7〜9へのデータ送信のみが禁止されるので、ECU7〜9へのデータ送信が実行されたときからあらかじめ設定された時間TMREFが経過するまでの間であっても、ECU7〜9以外のマイコン2aおよびマイコン4a〜6aへのデータ送信を実行することができる。その結果、マイコン2aおよびマイコン3a〜6a間の連携制御のスピードダウンを防止することができる。
また、外部送信バッファ2dに一時的に記憶されたデータが送信先のECU7〜9に送信されると、送信したデータの識別情報が、送信元のマイコン3a〜6aのいずれかに通知される(ステップ1)ので、マイコン3a〜6aから送信したデータが外部送信バッファ2dからECU7〜9に送信されたことを、マイコン3a〜6aは確認することができる。これにより、マイコン3a〜6aは、ECU7〜9の状態に応じた適切な制御を適宜、実行することができる。
また、マイコン2aおよびマイコン3a〜6aの間でLVDSにより行われる通信は、マイコン2aおよびECU7〜9の間でCANにより行われる通信よりも、通信速度が速いので、この通信速度差に起因して、外部送信バッファ2dにデータの輻輳が発生するおそれがあるのに対し、上述した外部通信制御処理および内部通信制御処理によって、通信バス91やマイコン2aなどに大きな負荷を生じさせることなく、マイコン3a〜6aからECU7〜9へのデータ送信を、優先度に応じて順次、実行することができる。
また、この制御装置1によれば、マイコン3a〜6aは、送信予定のデータの優先度を、相互に送信する(ステップ31)ことにより共有する。そして、マイコン3a〜6aは、前述したデータ数NDATなどに加え、送信予定のデータの優先度と、共有した送信予定のデータの優先度とを比較し、送信予定のデータの優先度が最も高いとき(ステップ29:Yes)に、データ送信をそれぞれ実行する。それにより、マイコン3a〜6aから送信予定のデータを、その優先度に応じてマイコン3a〜6a間で調停しながら送信でき、複数のデータが同時に送信されるのを防止できるので、通信バス91への負荷の集中を抑制することができる。
また、制御装置1では、マイコン2aとECU3〜6の間に1系統の通信バス91を設けた例を説明したが、これに限定されることなく、複数の系統の通信バス91を設けてもよい。それにより、ECU3〜6が送信するデータの送信周期や優先度などに応じて、複数の系統の通信バス91を使い分けることができ、ECU3〜6からマイコン2aへの第2の通信手段による負荷を各通信バス91に分散させることができる。また、複数の系統の通信バス91のいずれかに不具合が生じたとしても、他の通信バス91で代替できるので、制御装置1の信頼性を向上させることができる。
次いで、上述した実施形態による制御装置1の変形例について説明する。本変形例の制御装置は、上述した制御装置1と同じ構成を有しており、マイコン2aで実行される外部通信制御処理と、マイコン3a〜6aでそれぞれ実行される内部通信制御処理のみが異なっている。以下、実施形態との差異を中心として、本変形例の外部通信制御処理および内部通信制御処理について説明する。
上述した実施形態においては、外部送信バッファ2dに記憶可能なデータ数NDATの上限が、あらかじめ設定されたデータ数DATREFとして複数の値に設定されているのに対し、本変形例においては、データ数DATREFは「1」に設定されている。すなわち、外部送信バッファ2dに記憶可能なデータ数NDATは1つのみである。
図12に示すように、本変形例の外部通信制御処理においては、前記ステップ1が省略されている。また、前記ステップ3の答がYesのとき、すなわち、データ数NDATが値0で、外部送信バッファ2dに記憶されたデータが存在しないときには、後述するステップ41〜44をスキップし、前記ステップ8以降を実行する。また、実施形態では、前記ステップ3がNoのときに、受信したデータの優先度と外部送信バッファ2d内のすべてのデータの優先度とを比較するのに対し、本変形例では、ステップ41において、1つのデータとの比較が前記ステップ4に代えて行われる。
また、前記ステップ5に代わるステップ42において、外部送信バッファ2dに記憶された1つのデータが、受信したデータで更新されることによって置き換えられ、前記ステップ6に代わるステップ43において、上記ステップ42で置き換えられることにより外部送信バッファ2dから消去されたデータの識別情報が、ECU3〜6のいずれかに送信される。また、前記ステップ7に代わるステップ44において、上記ステップ42で置き換えられ、外部送信バッファ2dに新たに記憶された受信したデータの識別情報が、ECU3〜6に送信される。本処理の他の構成は、実施形態の外部通信制御処理と同様である。
また、図13に示すように、本変形例の内部通信制御処理においては、前記ステップ25の答がYesのときに、前記ステップ26以降が実行される一方、Noのとき、すなわち、外部送信バッファ2dに1つのデータが記憶されているときに、前記ステップ29以降が実行される。また、本変形例では、ステップ44において、上記ステップ41と同様に、1つのデータとの優先度の比較が、ステップ30に代えて行われる。本処理の他の構成は、実施形態の内部通信制御処理と同様である。
以上のように、本変形例による制御装置によれば、ECU7〜9を送信先とするデータ送信がマイコン3a〜6aから行われた後に、ステップ43またはステップ11によるデータ消去の通知がない状態において、データ数NDATが0であることがマイコン3a〜6aに通知されたときに、データが外部送信バッファ2dから送信先に送信されたことを、マイコン3a〜6aは認識することができる。すなわち、前述した実施形態におけるステップ1のように、外部送信バッファ2dからECU7〜9にデータが送信されたことの通知を別個に行うことなく、外部送信バッファ2dからデータ送信されたことをマイコン3a〜6aが認識できるので、通信バス91に生じる負荷をさらに抑制することができる。
[他の実施形態]
(1)CANの規格には、通信速度の速いHigh−speed CAN(以下、Hi−CANという)と、それよりは通信速度の遅いLow−speed CAN(以下、Lo−CANという)とがあるが、どちらのCANに接続されているECUであるかによって、筐体16に収容するECUを選定することもできる。また、制御装置1間、あるいは、制御装置1および他のECU間が、異なるCANによって接続されている場合は、マイコン2aには、Hi−CANおよびLo−CAN間で通信プロトコルおよびデータを変換するゲートウェイ機能が必要になる。
(2)また、CANほどの通信速度が要求されない通信には、通信プロトコルとしてLIN(Local Interconnect Network)を用いることもできる。例えば、パワーウィンドウを制御するウィンドウECU、電動ドアミラーを制御するドアミラーECUなどのECU間をLINによって通信する。LINによって通信する場合は、通信バスが1本で済むため、配線数を減らすことができるので、配線コストを削減することができる。また、LINによって通信するECUにおける通信用の発振素子として、CR発振素子を用いることができるため、セラミック発振素子を用いる場合と比較してECUの製造コストを削減することができる。
(3)さらに、CANに代えてFlexRay(登録商標)を用いれば、CANよりも高速で多重通信することができる。この構成を用いる場合は、マイコン2aには、LVDSおよびFlexRay間で通信プロトコルおよびデータを変換するゲートウェイ機能が必要になる。
(4)さらに、カーナビゲーション装置、オーディオ装置および電話など、データ量の多い装置を制御するECU間の通信には、MOST(Media Oriented System Transport)を用いることもできる。この構成によれば、FlexRayよりも大容量のデータを高速で多重通信することができる。この構成を用いる場合は、マイコン2aには、LVDSおよびMOST間で通信プロトコルおよびデータを変換するゲートウェイ機能が必要になる。
なお、前述した実施形態および変形例では、マイコン2aを、ECU3〜6とECU7〜9との間の通信制御を実行するものとして説明したが、このような通信制御に加え、ECU3〜6のように、アクチュエータなどの制御対象の制御も、マイコン2aに実行させるようにしてもよい。
また、前述した実施形態および変形例では、ECU7〜9を外部装置として説明したが、これに限定されることなく、例えば、各種のアクチュエータを外部装置として、これらを駆動するための駆動信号を送信するようにしてもよい。また、例えば整備用の端末を外部装置として、各ECU、およびそれによって制御されるアクチュエータなどの各種の診断用データを送信するようにしてもよい。
また、実施形態では、外部送信バッファ2dに記憶されたデータの数であるデータ数NDATをECU3〜6に送信し、ECU3〜6は、データ数NDATに応じて、ECU7〜9を送信先とするデータのマイコン2aへの送信を実行しているが、これに限定されることなく、外部送信バッファ2dに追加で記憶することが可能なデータ数をECU3〜6に送信し、この追加記憶可能なデータ数に応じて、マイコン2aへのデータ送信を実行するようにしてもよい。その他、細部の構成を、本発明の趣旨の範囲内で適宜、変更することが可能である。
1 車載用電子制御装置
2a マイクロコンピュータ(第1のマイクロコンピュータ、第1の通信手段、
外部通信手段、データ数通知手段、優先度通知手
段、優先度比較手段、データ更新手段、データ消
去情報通知手段、送信データ情報通知手段)
2d 外部送信バッファ(記憶手段)
3a〜6a マイクロコンピュータ(第2のマイクロコンピュータ、第2の通信手段、
優先度設定手段、データ送信禁止手段、優先度共
有手段、送信時優先度比較手段)
7〜9 ECU(外部装置)
NDAT データ数(記憶手段に記憶されたデータの数)
DATREF あらかじめ設定されたデータ数
TMREF あらかじめ設定された時間

Claims (12)

  1. 第1および第2のマイクロコンピュータと、
    前記第1のマイクロコンピュータに設けられ、前記第2のマイクロコンピュータと通信を行うための第1の通信手段と、
    前記第2のマイクロコンピュータに設けられ、前記第1のマイクロコンピュータと通信を行うための第2の通信手段と、
    を備える車載用電子制御装置において、
    前記第1のマイクロコンピュータは、
    前記車載用電子制御装置に接続される外部装置と通信を行うための外部通信手段と、
    当該外部通信手段によって前記外部装置へのデータ送信を行うときに、当該送信されるデータを送信前に記憶し、当該記憶したデータを送信後に消去する記憶手段と、
    当該記憶手段に記憶されたデータの数、または追加記憶可能なデータの数を、前記第2のマイクロコンピュータに通知するデータ数通知手段と、
    を有し、
    前記第2の通信手段は、前記データ数通知手段によって通知されたデータの数に応じて、前記第2のマイクロコンピュータから前記第1のマイクロコンピュータへデータを送信し、
    前記外部通信手段は、前記第2の通信手段によって前記第2のマイクロコンピュータから送信されたデータを、前記第1のマイクロコンピュータから前記外部装置へ送信することを特徴とする車載用電子制御装置。
  2. 前記第2の通信手段によって送信されるデータに、前記外部装置への送信の優先度を設定する優先度設定手段と、
    前記記憶手段に記憶されたデータの数、または追加記憶可能なデータの数があらかじめ設定されたデータ数の場合に、前記記憶手段に記憶されたデータの前記優先度設定手段によって設定された優先度を、前記第2のマイクロコンピュータに通知する優先度通知手段と、
    をさらに備え、
    前記第2の通信手段は、前記優先度通知手段によって通知された優先度に応じて、データ送信を実行することを特徴とする請求項1に記載の車載用電子制御装置。
  3. 前記記憶手段に記憶されたデータの前記優先度設定手段によって設定された優先度と、前記第2の通信手段によって前記第1のマイクロコンピュータへ送信されたデータの前記優先度設定手段によって設定された優先度とを比較する優先度比較手段と、
    当該優先度比較手段による比較結果に応じて、前記記憶手段に記憶されたデータを更新するデータ更新手段と、
    をさらに備えていることを特徴とする請求項2に記載の車載用電子制御装置。
  4. 前記記憶手段に記憶されたデータのうち、前記データ更新手段による更新に伴って消去されたデータを表す消去情報を、前記第2のマイクロコンピュータに通知するデータ消去情報通知手段をさらに備え、
    前記優先度通知手段は、前記データ更新手段によって前記記憶手段に記憶されたデータが更新されたときに、当該更新されたデータの前記優先度設定手段によって設定された優先度を、前記第2のマイクロコンピュータに通知することを特徴とする請求項3に記載の車載用電子制御装置。
  5. 前記第2の通信手段によりデータを送信したときからあらかじめ設定された時間が経過するまで、前記第2の通信手段による次のデータの送信を禁止するデータ送信禁止手段をさらに備えていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の車載用電子制御装置。
  6. 前記第2の通信手段によるデータ送信は、前記第1および第2のマイクロコンピュータ間で送受信されるトークンによって許可され、
    前記データ送信禁止手段は、前記第2のマイクロコンピュータが前記第2の通信手段によりデータを送信したときに、前記トークンを前記第1のマイクロコンピュータに保持させることにより、前記第2のマイクロコンピュータからのデータ送信を禁止することを特徴とする請求項5に記載の車載用電子制御装置。
  7. 前記データ送信禁止手段によって送信を禁止されるデータは、前記第1のマイクロコンピュータを経由して前記外部装置へ送信するためデータであることを特徴とする請求項5または6に記載の車載用電子制御装置。
  8. 前記記憶手段から前記外部装置にデータを送信したときに、当該送信したデータを表す送信データ情報を前記第2のマイクロコンピュータに通知する送信データ情報通知手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の車載用電子制御装置。
  9. 前記外部通信手段による通信速度は、前記第1および第2の通信手段による通信速度よりも遅いことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の車載用電子制御装置。
  10. 複数の前記第2のマイクロコンピュータを備え、
    前記第1の通信手段による通信は、前記複数の第2のマイクロコンピュータと行われることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の車載用電子制御装置。
  11. 前記第2の通信手段は、前記複数の第2のマイクロコンピュータ間でも相互に通信を行うように構成され、
    前記複数の第2のマイクロコンピュータが、前記第2の通信手段により前記第1のマイクロコンピュータへそれぞれ送信するデータの前記優先度設定手段によって設定された優先度を、前記第2の通信手段により相互に送信することによって、前記複数の第2のマイクロコンピュータで共有する優先度共有手段と、
    当該優先度共有手段によって共有した前記複数の第2のマイクロコンピュータが送信するデータの優先度を比較する送信時優先度比較手段と、
    をさらに備え、
    前記第2の通信手段は、当該送信時優先度比較手段による比較結果にさらに応じて、前記第1のマイクロコンピュータへデータを送信することを特徴とする請求項10に記載の車載用電子制御装置。
  12. 前記あらかじめ設定されたデータ数は1であることを特徴とする請求項2ないし11のいずれか1項に記載の車載用電子制御装置。
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