JP2013044683A - ハンドラー、及び部品検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】搬送対象を基台に形成された開口部と開口部以外の任意の位置との間で搬送するハンドラーにおいて、搬送対象や基台が押圧により変形することを抑えることの可能なハンドラー、及び該ハンドラーを備える部品検査装置を提供する。
【解決手段】供給用シャトルトレイ32aに載置された電子部品Tを吸着する吸着部54と、吸着部54を供給用シャトルトレイ32aから接続先へ搬送する第1搬送ユニット34と、吸着部54に連結され、吸着部54を介して電子部品Tを押圧する押圧シリンダー53とを備えるハンドラーであって、供給用シャトルトレイ32aでの押圧力が接続先での押圧力より小さくなるように押圧シリンダー53の作動圧を切り替える切り替え部を備える。
【選択図】図2
【解決手段】供給用シャトルトレイ32aに載置された電子部品Tを吸着する吸着部54と、吸着部54を供給用シャトルトレイ32aから接続先へ搬送する第1搬送ユニット34と、吸着部54に連結され、吸着部54を介して電子部品Tを押圧する押圧シリンダー53とを備えるハンドラーであって、供給用シャトルトレイ32aでの押圧力が接続先での押圧力より小さくなるように押圧シリンダー53の作動圧を切り替える切り替え部を備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、搬送対象を搬送するハンドラーに関し、特に搬送対象をトレイから該搬送対象の接続先にまで搬送するハンドラー、及び該ハンドラーを備える部品検査装置に関する。
従来から、例えば特許文献1に記載のように、電子部品の電気的特性を検査する部品検査装置が知られている。この類の部品検査装置には、一般に、検査前の電子部品をトレイから検査用ソケットにまで搬送するハンドラーが用いられている。
上述したハンドラーには、電子部品を吸着するための吸着部と、該吸着部に吸着された電子部品を検査用ソケットに嵌め込むための押圧用のモーターとが搭載されている。そして、このようなハンドラーでは、電子部品がトレイから検査用ソケットに移載される際に、まず、トレイに載置された電子部品が吸着部によって吸着される。次いで、電子部品が吸着部に吸着された状態で、検査用ソケット上に電子部品が配置され、その後、上記モーターが駆動されることにより、電子部品の端子が検査用ソケットの端子に嵌め込まれる。これにより、電子部品の端子と検査用ソケットの端子とが接続されて電子部品の検査が行われることになる。
このとき、検査用ソケットの端子と電子部品の端子とが電気的に接続されるためには、電子部品に対して所定の押圧力が必要であって、こうした押圧力が、上記モーターによって加えられることになる。しかしながら、近年では、検査用ソケットに嵌め込まれる電子部品の個数が増える傾向にあるため、上記モーターの出力では、上記端子間の接続に十分な押圧力が、複数の電子部品の各々に加えることができなくなりつつある。そこで、上述したハンドラーには、押圧用の空圧シリンダーが搭載されるとともに、上記モーターよりも大きい押圧力が該空圧シリンダーから電子部品に加えられている。このような空圧シリンダーによる電子部品の押圧によれば、上述した端子間が確実に接続されるため、電子部品の検査が高い精度で行われることとなる。
ところで、上述したように、ハンドラーは、検査前の電子部品を検査用ソケットに嵌め込む動作を行うばかりでなく、トレイに載置された検査前の電子部品を吸着部で吸着する動作も行う。この際、ハンドラーは、検査前の電子部品の上面に吸着部を押し当てた状態で該吸着部による電子部品の吸引を行い、これにより電子部品をトレイから持ち上げる。
一方、上述したシリンダーが電子部品に加える押圧力には、上記2つの端子の接続を確実なものとする程度に大きい力が必要とされている。そして、上記のように、検査前の電子部品の上面に吸着部が単に押し当てられる際にも、上記端子の接続に必要とされる大きな押圧力が、電子部品やトレイそのものに加えられることになる。その結果、吸着に必要とされる以上の押圧力が電子部品やトレイに加わることになるため、これら電子部品やトレイの変形を招くことも少なくない。
特に、検査用ソケットにて一度に検査される電子部品の個数が増えつつある近年では、上記端子間の接続に必要とされる押圧力が大きくなる一方である。それゆえに、トレイの全体に加えられる押圧力も自ずと大きくなることから、上述したような問題が一層顕在化してもいる。
なお、ハンドラーとは通常、上記検査用ソケットの他、組み立て処理用の装置等、搬送対象に対して所定の処理を行う外部装置が取り付けられる開口部を有するものである。そして、ハンドラーは、こうした開口部に対して、外部装置での所定の処理に応じた押圧力にて搬送対象を押圧する。また、ハンドラーは、上記トレイや搬送対象を運搬するコンベアー等の開口部以外の任意の位置において、搬送対象の吸引や載置のために該搬送対象の押圧を行う。そのため、上述したような問題とは、電子部品をトレイから検査用ソケットに移載するハンドラーに限らず、搬送対象を該ハンドラーの有する基台に形成された開口部と、基台における開口部以外の任意の位置との間で搬送するハンドラーに共通した問題でもある。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、搬送対象を基台に形成された開口部と開口部以外の任意の位置との間で搬送するハンドラーにおいて、搬送対象や基台が押圧により変形することを抑えることの可能なハンドラー、及び該ハンドラーを備える部品検査装置を提供することにある。
本発明の態様の一つでは、ハンドラーが、開口部が設けられた基台と、前記開口部の位置と前記基台の前記開口部以外の任意の位置とを搬送対象とともに移動する搬送部と、前記搬送部の駆動を制御する制御部と、を備え、前記搬送部には前記搬送対象を前記基台に向けて押圧する押圧部が設けられ、前記制御部には前記押圧部の押圧力を少なくとも2段階に切り替える切り替え部が設けられ、前記搬送部が前記開口部以外の任意の位置にある時の前記押圧部の押圧力は、前記搬送部が前記開口部の位置にある時の前記押圧部の押圧力よりも小さい。
上記の態様によれば、搬送対象の受ける押圧力が、開口部と開口部以外の任意の位置とで少なくとも2段階に切り替えられ、しかも、開口部での押圧力と開口部以外の任意の位置での押圧力とでは、開口部以外の任意の位置での押圧力が相対的に低く、且つ開口部での押圧力が相対的に高くなる。それゆえに、基台における開口部以外の位置や該位置に載置された搬送対象に加わる押圧力が、開口部で加えられる押圧力よりも低くなる。そのため、ハンドラーの動作の一つである搬送対象の搬送動作によって、搬送対象や基台において押圧力の付与される位置が変形することを抑えることが可能である。
本発明の態様の一つは、前記押圧部が、圧縮空気により動作する押圧シリンダーを有し、前記切り替え部がバルブを有し、前記押圧シリンダーに供給する圧縮空気の空気圧が前記バルブによって切り替えられることが好ましい。
上記の態様によれば、押圧部が押圧シリンダーを有し、且つ、押圧シリンダーに供給される圧縮空気の空気圧がバルブによって切り替えられる。そのため、例えば電空レギュレーターを用いて押圧シリンダーに供給される圧縮空気の空気圧を切り替える場合と比較して、圧力の切り替え速度を高くすることができる。それゆえに、押圧力の切り替えにかかる時間が押圧シリンダーで短くなるため、開口部での押圧力とそれ以外の位置での押圧力とが切り替えられるようにしても、こうした動作に必要となる時間が、ハンドラーの処理時間に影響を及ぼし難くなる。
本発明の態様の一つは、前記押圧シリンダーを前記基台に向けて移動させるモーターを更に備え、前記制御部が、前記モーターの駆動を制御し、前記制御部は、前記押圧シリンダーが前記搬送対象に押圧力を加える状態で、前記モーターをトルク制御により駆動することが好ましい。
モーターを用いた搬送対象の押圧は、モーターの位置制御及びトルク制御の少なくとも一つにより行うことが可能である。なお、位置制御とは、押圧シリンダーの位置が所定の位置となるように、モーターの回転位置を制御するものである。他方、トルク制御とは、搬送対象に所定の押圧力が加わるように、モーターの発生トルクを制御するものである。
ここで、上記押圧シリンダーの押圧力が大きくなるほど、該押圧シリンダーの支持側に対する反力、すなわち上記モーターに対する負荷も大きくなる。このとき、上述した位置制御によりモーターが駆動されていると、モーターの出力が上記反力を上回らない限り、モーターの回転位置は目的とする回転位置に到達しないことになる。そして、モーターの駆動電流が増大し続けることとなり、モーターの内部に過剰な負荷が加わることとなる。
この点、上記の態様では、押圧シリンダーの押圧力が搬送対象に加わる状態で、モーターがトルク制御により駆動される。そのため、押圧シリンダーの伸長によって該押圧シリンダーの支持側が押し戻されたとしても、モーターが所定のトルクを出力する以上は、該モーターに過剰な負荷が加わることはない。
本発明の態様の一つは、前記制御部が、前記押圧シリンダーが前記搬送対象に押圧力を加える前に、前記モーターをトルク制御により駆動することが好ましい。
上記の態様によれば、押圧シリンダーが搬送対象に押圧力を加えるときには、モーターがトルク制御によって駆動されている。そのため、モーターに過剰な負荷が加わることがないうえ、搬送対象に加えられる押圧力が安定することにもなる。
上記の態様によれば、押圧シリンダーが搬送対象に押圧力を加えるときには、モーターがトルク制御によって駆動されている。そのため、モーターに過剰な負荷が加わることがないうえ、搬送対象に加えられる押圧力が安定することにもなる。
本発明の態様の一つは、前記制御部が、前記搬送対象が前記開口部以外の任意の位置にある状態で、前記モーターを位置制御により駆動し、前記搬送対象が前記開口部の位置にある状態で、前記モーターをトルク制御により駆動することが好ましい。
押圧シリンダーが開口部以外の任意の位置に加える押圧力は、上述したように、押圧シリンダーが開口部の位置に加える押圧力よりも小さい。そのため、押圧シリンダーが上記任意の位置上で受ける反力も、押圧シリンダーが開口部上で受ける反力よりも小さくなる。上記の態様によれば、こうした反力が相対的に小さい状態でモーターが位置制御により駆動される。そのため、モーターに過剰な負荷が加わることを抑え、且つモーターの可動する範囲をトレイ上では予め設定された範囲内に留めることが可能となる。
本発明の態様の一つは、前記制御部が、前記搬送対象を押圧する前に前記押圧シリンダーに供給する圧縮空気の空気圧を下げることが好ましい。
上記の態様によれば、押圧シリンダーが押圧力を加えることに先駆けて、押圧シリンダーに供給される圧縮空気の空気圧が下げられることになる。
上記の態様によれば、押圧シリンダーが押圧力を加えることに先駆けて、押圧シリンダーに供給される圧縮空気の空気圧が下げられることになる。
押圧シリンダーにおける押圧力の切り替えにかかる時間は、通常、供給される圧縮空気の空気圧における時間的な変化が大きいほど短く、反対に、同空気圧の時間的な変化が小さいほど長くなる。この点、押圧シリンダーの駆動に先駆けて押圧シリンダーに供給される圧縮空気の空気圧が下げられる上記態様であれば、押圧シリンダーに対する供給開始時の空気圧が低くなる分、圧縮空気の空気圧における時間的な変化が大きくなることになる。すなわち、押圧力の切り替えにかかる時間が押圧シリンダーで短くなるため、開口部での押圧力とそれ以外の位置での押圧力とが切り替えられるようにしても、こうした動作に必要となる時間が、ハンドラーの処理時間に影響を及ぼし難くなる。
本発明の態様の一つは、前記制御部が、前記搬送対象を押圧する前に前記押圧シリンダーに供給する圧縮空気の空気圧を大気圧に戻すことが好ましい。
上記の態様によれば、押圧シリンダーの作動の開始圧が、圧縮空気に対して十分に低い大気圧となる。これにより、押圧力の切り替えにかかる時間が短くなることは当然のことながら、供給開始時の空気圧を生成するための圧縮空気を別途準備する必要もなくなる。
上記の態様によれば、押圧シリンダーの作動の開始圧が、圧縮空気に対して十分に低い大気圧となる。これにより、押圧力の切り替えにかかる時間が短くなることは当然のことながら、供給開始時の空気圧を生成するための圧縮空気を別途準備する必要もなくなる。
本発明の態様の一つは、前記搬送部が、複数の前記搬送対象を前記開口部と前記開口部以外の任意の位置との間で同時に搬送する状態を有し、前記開口部と前記開口部以外の任意の位置とで複数の前記搬送対象を同時に押圧する状態を有することが好ましい。
搬送部によって複数の搬送対象が搬送される状態を有する態様、すなわち搬送部によって複数の搬送対象が押圧される状態を有する態様では、開口部の全体に加えられる押圧力が自ずと大きくなる状態を有する。この際、開口部での押圧力と開口部以外の位置での押圧力とが切り替え部で切り替えられることのない態様では、開口部の全体に加えられる押圧力に合わせて、開口部以外の位置の全体に加えられる押圧力も自ずと大きくなる状態を有する。それゆえに、搬送対象や基台に対し、搬送対象の保持に必要とされる以上の押圧力が加わり、搬送対象や基台の変形を招く頻度も高くなる。この点、上記の態様によれば、搬送対象の受ける押圧力が開口部とそれ以外の位置とで切り替えられるため、搬送対象及び基台にて押圧力の付与される位置が変形することを抑えられるという効果が、より顕著なものとなる。
本発明の態様の一つでは、部品検査装置が、検査用ソケットが取り付けられた開口部を有する基台と、前記開口部の位置と前記基台の前記開口部以外の任意の位置とを電子部品とともに移動する搬送部と、前記搬送部の駆動を制御する制御部と、を備え、前記搬送部には前記電子部品を前記基台に向けて押圧する押圧部が設けられ、前記制御部には前記押圧部の押圧力を少なくとも2段階に切り替える切り替え部が設けられ、前記搬送部が前記開口部以外の任意の位置にある時の前記押圧部の押圧力は、前記搬送部が前記開口部の位置にある時の前記押圧部の押圧力よりも小さい。
上記の態様によれば、電子部品の受ける押圧力が、検査用ソケットが取り付けられた開口部の位置と基台におけるそれ以外の位置とで切り替えられ、しかも、検査用ソケット以外の位置での押圧力と開口部での押圧力とでは、開口部以外の位置での押圧力が相対的に低く、且つ開口部での押圧力が相対的に高くなる。それゆえに、開口部以外の位置や該位置に載置された電子部品に加わる押圧力が、開口部で加えられる押圧力よりも低くなる。そのため、部品検査装置の動作の一つである電子部品の搬送動作によって、電子部品や基台において搬送動作により押圧力の付与される位置が変形することを抑えることが可能である。
以下、本発明のハンドラー及び部品検査装置を具体化した一実施形態について、図1〜図12を参照して説明する。まず、部品検査装置の構成について図1を参照して説明する。
[部品検査装置の構成]
図1に示されるように、部品検査装置の備えるハンドラー10の基台11には、各種ロボットの搭載される搭載面11aが上面として設けられ、該搭載面11aの大部分が、カバー部材12によって覆われている。これらカバー部材12と搭載面11aとにより囲まれた空間である搬送空間は、部品検査装置の外部から供給されるドライエアーにより湿度と温度とが所定の値に維持されている。
[部品検査装置の構成]
図1に示されるように、部品検査装置の備えるハンドラー10の基台11には、各種ロボットの搭載される搭載面11aが上面として設けられ、該搭載面11aの大部分が、カバー部材12によって覆われている。これらカバー部材12と搭載面11aとにより囲まれた空間である搬送空間は、部品検査装置の外部から供給されるドライエアーにより湿度と温度とが所定の値に維持されている。
基台11の搭載面11aには、一つの方向に延びる4つのコンベアーが、該コンベアーの搬送方向と直交する方向に配列されている。4つのコンベアーのうち、コンベアーの配列方向であるX方向の一方側には、2つの供給用コンベアーC1,C2が敷設され、他方、X方向の他方側には、2つの回収用コンベアーC3,C4が敷設されている。そして、供給用コンベアーC1,C2では、供給用コンベアートレイC1a,C2aが、カバー部材12の外側から内側に向かって運ばれる。また、回収用コンベアーC3,C4では、回収用コンベアートレイC3a,C4aが、カバー部材12の内側から外側に向かって運ばれる。なお、供給用コンベアートレイC1a,C2aには、搬送対象である検査前の複数の電子部品Tが収容され、また、回収用コンベアートレイC3a,C4aには、検査後の複数の電子部品Tが収容されている。
上記基台11の搭載面11a上には、X方向において互いに向かい合う供給ロボット20と回収ロボット40とが搭載されている。供給ロボット20は、供給用コンベアーC1,C2のY方向に配置され、また、回収ロボット40は、回収用コンベアーC3,C4のY方向に配置されている。
供給ロボット20は、Y方向に延びる固定軸である供給側固定ガイド21と、供給側固定ガイド21に連結された可動軸である供給側可動ガイド22と、供給側可動ガイド22に連結され、且つ供給側可動ガイド22に沿って移動する供給用ハンドユニット23とを有している。
供給側可動ガイド22は、供給側固定ガイド21から回収ロボット40側へ延びる可動軸であって、供給側固定ガイド21に対し、Y方向に往動及び復動可能に連結されている。供給用ハンドユニット23は、供給側可動ガイド22の搭載面11a側に配置されたエンドエフェクターであって、供給側可動ガイド22に対し、X方向に往動及び復動可能に連結されている。また、供給用ハンドユニット23は、供給側可動ガイド22から搭載面11aに向けた下降と、搭載面11a側から供給側可動ガイド22に向けた上昇とが可能に、供給側可動ガイド22に連結されている。
そして、供給側可動ガイド22が、供給側固定ガイド21に沿って供給用コンベアーC1,C2側へ移動するとともに、供給用ハンドユニット23が、供給側可動ガイド22に沿って供給用コンベアートレイC1a,C2aの直上にまで移動する。これにより、供給用コンベアートレイC1a,C2aに載置された電子部品Tが、供給用ハンドユニット23に吸着され、その後、供給用コンベアートレイC1a,C2aから持ち上げられる。また、この状態から、供給側可動ガイド22が、供給側固定ガイド21に沿って供給用コンベアーC1,C2上から離れることによって、供給用ハンドユニット23に吸着された電子部品Tが、上述した搬送空間内の所定の位置へ供給される。
回収ロボット40は、供給ロボット20と同じく、Y方向に延びる固定軸である回収側固定ガイド41と、回収側固定ガイド41に連結された可動軸である回収側可動ガイド42と、回収側可動ガイド42に連結され、且つ回収側可動ガイド42に沿ってX方向に移動する回収用ハンドユニット43とを有している。
回収側可動ガイド42は、回収側固定ガイド41から供給ロボット20側へ延びる可動軸であって、回収側固定ガイド41に対し、Y方向に往動及び復動可能に連結されている。回収用ハンドユニット43は、回収側可動ガイド42の搭載面11a側に配置されたエンドエフェクターであって、回収側可動ガイド42に対し、X方向に往動及び復動可能に連結されている。また、回収用ハンドユニット43は、回収側可動ガイド42から搭載面11aに向けた下降と搭載面11a側から回収側可動ガイド42に向けた上昇とが可能に、回収側可動ガイド42に連結されている。
そして、回収側可動ガイド42が、回収側固定ガイド41に沿って回収用コンベアーC3,C4側へ移動するとともに、回収用ハンドユニット43が、回収側可動ガイド42に沿って、回収用コンベアートレイC3a,C4aの直上にまで移動する。これにより、回収用ハンドユニット43に吸着された電子部品Tが、回収用コンベアートレイC3a,C4aに載置される。
カバー部材12の内側面には、Y方向に延びる搬送ガイド31が、該内側面におけるX方向の略中央に固定されている。この搬送ガイド31における両端部の下方には、X方向に延びる第1シャトル32と、同じくX方向に延びる第2シャトル35とが配設されている。
第1シャトル32は、搭載面11aに固設されたX方向に延びる第1シャトルガイド32cに連結され、X方向において、供給側可動ガイド22及び回収側可動ガイド42のいずれか一方と重なるように、X方向にスライドする。第1シャトル32における上記供給ロボット20側には、供給用シャトルトレイ32aが固定され、また、第1シャトル32における上記回収ロボット40側には、回収用シャトルトレイ32bが固定されている。供給用シャトルトレイ32aには、搬送対象である検査前の複数の電子部品Tが収容され、また、回収用シャトルトレイ32bには、検査後の複数の電子部品Tが収容されている。
第2シャトル35は、これもまた、搭載面11aに固設されたX方向に延びる第2シャトルガイド35cに連結され、X方向において、供給側可動ガイド22及び回収側可動ガイド42のいずれか一方と重なるように、X方向にスライドする。第2シャトル35における上記供給ロボット20側には、供給用シャトルトレイ35aが固定され、また、第2シャトル35における上記回収ロボット40側には、回収用シャトルトレイ35bが固定されている。供給用シャトルトレイ35aには、搬送対象である検査前の複数の電子部品Tが収容され、また、回収用シャトルトレイ35bには、検査後の複数の電子部品Tが収容されている。
搭載面11aのうち、搬送空間の略中央には、搭載面11aを貫通する開口部としての矩形開口11bが設けられるとともに、複数の電子部品Tの検査を同時に行う接続先としての検査用ソケット33が該矩形開口11bに埋設されている。本実施形態では、矩形開口11bの内形と検査用ソケット33の外形とは一致した形状になっているが、必ずしも、これに限定されるものではなく、開口部の中に検査用ソケット33が入る形状であればよい。検査用ソケット33は、電子部品Tが嵌め込まれるソケットであって、該電子部品Tを検査するための図示されない検査ユニットに連結されている。検査ユニットは、基台11の内部に収容されたハンドラー10とは別体の装置であって、ハンドラー10とともに部品検査装置を構成している。
検査用ソケット33の上面には、複数の電子部品Tを同時に収容することの可能な検査用ポケット33aが凹設され、また、検査用ポケット33aの底面には、電子部品Tの雄端子と嵌合可能な複数の雌端子が凹設されている。そして、電子部品Tの有する雄端子が検査用ポケット33aの雌端子に嵌め込まれることによって、該電子部品Tの電気的特性が検査可能になる。なお、検査用ポケット33aの有する端子は、基台11内に搭載された別体である検査ユニットに接続され、電子部品Tの有する端子は、検査用ポケット33aの有する端子を介し、検査ユニット内の検査回路に接続される。そして、検査用ソケット33による検査の結果は、該検査ユニットからハンドラー10に出力される。
上記搬送ガイド31には、搬送部を構成する第1搬送ユニット34と第2搬送ユニット36とがY方向に並んで連結されている。
第1搬送ユニット34は、第1シャトル32と検査用ソケット33との間を、Y方向に沿って往動及び復動する。第1搬送ユニット34の下端部は、搬送ガイド31と搭載面11aとの間を、Z方向に沿って下降及び上昇する。そして、第1搬送ユニット34は、基台11における開口部以外の任意の位置の一例である供給用シャトルトレイ32aに収容された電子部品Tを該第1搬送ユニット34の下端部で保持したり、保持した電子部品Tを検査用ソケット33にまで搬送したり、該電子部品Tを検査用ソケット33に嵌め込んだりする。また、第1搬送ユニット34は、検査用ソケット33に嵌め込まれた電子部品Tを該第1搬送ユニット34の下端部で取り出したり、取り出した電子部品Tを回収用シャトルトレイ32bに載置したりする。
第1搬送ユニット34は、第1シャトル32と検査用ソケット33との間を、Y方向に沿って往動及び復動する。第1搬送ユニット34の下端部は、搬送ガイド31と搭載面11aとの間を、Z方向に沿って下降及び上昇する。そして、第1搬送ユニット34は、基台11における開口部以外の任意の位置の一例である供給用シャトルトレイ32aに収容された電子部品Tを該第1搬送ユニット34の下端部で保持したり、保持した電子部品Tを検査用ソケット33にまで搬送したり、該電子部品Tを検査用ソケット33に嵌め込んだりする。また、第1搬送ユニット34は、検査用ソケット33に嵌め込まれた電子部品Tを該第1搬送ユニット34の下端部で取り出したり、取り出した電子部品Tを回収用シャトルトレイ32bに載置したりする。
第2搬送ユニット36は、第2シャトル35と検査用ソケット33との間を、Y方向に沿って往動及び復動する。第2搬送ユニット36の下端部は、搬送ガイド31と搭載面11aとの間を、Z方向に沿って下降及び上昇する。そして、第2搬送ユニット36は、供給用シャトルトレイ35aに載置された電子部品Tを該第2搬送ユニット36の下端部で保持したり、保持した電子部品Tを検査用ソケット33にまで搬送したり、該電子部品Tを検査用ソケット33に嵌め込んだりする。また、第2搬送ユニット36は、検査用ソケット33に嵌め込まれた電子部品Tを該第2搬送ユニット36の下端部で取り出したり、取り出した電子部品Tを回収用シャトルトレイ35bに載置したりする。
[部品検査装置の作用]
上記ハンドラー10では、まず、検査前の電子部品Tが、外部装置から供給用コンベアートレイC1a,C2aに移載される。次いで、供給用コンベアーC1,C2が駆動されることによって、検査前の電子部品Tが搬送空間内にまで運ばれる。そして、検査前の電子部品Tが搬送空間内にまで運ばれると、供給側可動ガイド22が、供給側固定ガイド21に沿って供給用コンベアーC1,C2上にまで移動する。続いて、供給用ハンドユニット23が、供給用コンベアートレイC1a,C2aの直上にまで移動して電子部品Tを保持すると、供給側可動ガイド22が、供給側固定ガイド21に沿って第1シャトル32上まで移動する。
[部品検査装置の作用]
上記ハンドラー10では、まず、検査前の電子部品Tが、外部装置から供給用コンベアートレイC1a,C2aに移載される。次いで、供給用コンベアーC1,C2が駆動されることによって、検査前の電子部品Tが搬送空間内にまで運ばれる。そして、検査前の電子部品Tが搬送空間内にまで運ばれると、供給側可動ガイド22が、供給側固定ガイド21に沿って供給用コンベアーC1,C2上にまで移動する。続いて、供給用ハンドユニット23が、供給用コンベアートレイC1a,C2aの直上にまで移動して電子部品Tを保持すると、供給側可動ガイド22が、供給側固定ガイド21に沿って第1シャトル32上まで移動する。
次いで、供給側可動ガイド22が第1シャトル32上に到達すると、供給用ハンドユニット23が第1シャトル32上まで移動するとともに、供給用シャトルトレイ32aの直上に供給用ハンドユニット23が位置するように、第1シャトル32もスライドする。そして、供給用ハンドユニット23の保持した検査前の電子部品Tが、供給用ハンドユニット23から供給用シャトルトレイ32aに移載される。
検査前の電子部品Tが供給用シャトルトレイ32aに移載されると、第1搬送ユニット34が第1シャトル32上にまで移動するとともに、供給用シャトルトレイ32aの直上に第1搬送ユニット34の下端部が位置するように、第1シャトル32もスライドする。次いで、第1搬送ユニット34の下端部が、供給用シャトルトレイ32aに向けて下降し、供給用シャトルトレイ32aに移載された検査前の電子部品Tが、第1搬送ユニット34の下端部に保持される。続いて、第1搬送ユニット34が検査用ソケット33上にまで移動し、検査前の電子部品Tが、検査用ソケット33の直上にまで搬送される。そして、検査前の電子部品Tが、第1搬送ユニット34の下端部とともに下降することによって、検査用ポケット33a内の雌端子に対し、電子部品Tの雄端子が嵌め込まれる。
このようにして検査用ソケット33に検査前の電子部品Tが嵌め込まれると、電子部品Tの検査を開始するための検査開始信号が、ハンドラー10から検査ユニットに出力され、これにより、電子部品Tの検査が検査ユニットにて開始される。
その後、電子部品Tの検査が終了したことを示す検査終了信号が、検査ユニットからハンドラー10に出力されると、検査後の電子部品Tが第1搬送ユニット34に保持された状態で、第1搬送ユニット34の下端部が上昇し、これにより検査後の電子部品Tが検査用ソケット33から取り出される。続いて、第1搬送ユニット34が、検査用ソケット33上から第1シャトル32上にまで移動するとともに、回収用シャトルトレイ32bの直上に第1搬送ユニット34が位置するように、第1シャトル32がスライドする。そして、第1搬送ユニット34の下端部が下降して電子部品Tの保持が解除されると、検査後の電子部品Tが第1搬送ユニット34から回収用シャトルトレイ32bに移載される。
検査後の電子部品Tが回収用シャトルトレイ32bに移載されると、回収側可動ガイド42が回収側固定ガイド41に沿って第1シャトル32上にまで移動する。さらに、回収側可動ガイド42が第1シャトル32上に移動すると、回収用ハンドユニット43が第1シャトル32上にまで移動するとともに、回収用シャトルトレイ32bの直上に回収用ハンドユニット43が位置するように、第1シャトル32もスライドする。そして、回収用シャトルトレイ32bに移載された検査後の電子部品Tが、回収用ハンドユニット43に保持される。
検査後の電子部品Tが回収用ハンドユニット43に保持されると、回収側可動ガイド42が、第1シャトル32上から回収用コンベアーC3,C4上にまで移動する。次いで、回収用ハンドユニット43が回収用コンベアートレイC3a,C4aの直上にまで移動し、検査後の電子部品Tが、検査結果毎に分類された状態で、回収用コンベアートレイC3a,C4aに移載される。
なお、供給ロボット20と第2シャトル35との間でも、上述した供給ロボット20と第1シャトル32との間と同様に、検査前の電子部品Tが移載される。また、第2シャトル35と第2搬送ユニット36との間でも、上述した第1シャトル32と第1搬送ユニット34との間と同様に、検査前の電子部品T及び検査後の電子部品Tが移載される。さらにまた、第2シャトル35と回収ロボット40との間でも、上述した第1シャトル32と回収ロボット40との間と同様に、検査後の電子部品Tが移載される。
[ハンドラーの詳細構成]
次に、ハンドラー10の備える第1搬送ユニット34及び第2搬送ユニット36の構成について図2を参照して詳細に説明する。なお、第1搬送ユニット34と第2搬送ユニット36とは、搬送ガイド31との連結位置や移動先となるシャトルが互いに異なるものの、電子部品Tを押圧するための構成が同様であるため、以下では、第1搬送ユニット34について説明し、第2搬送ユニット36についての説明は割愛する。また、図2は、第1搬送ユニット34の周辺構造を供給ロボット20側からみた端面図であり、第1シャトル32の直上に第1搬送ユニット34が配置された状態を示している。
[ハンドラーの詳細構成]
次に、ハンドラー10の備える第1搬送ユニット34及び第2搬送ユニット36の構成について図2を参照して詳細に説明する。なお、第1搬送ユニット34と第2搬送ユニット36とは、搬送ガイド31との連結位置や移動先となるシャトルが互いに異なるものの、電子部品Tを押圧するための構成が同様であるため、以下では、第1搬送ユニット34について説明し、第2搬送ユニット36についての説明は割愛する。また、図2は、第1搬送ユニット34の周辺構造を供給ロボット20側からみた端面図であり、第1シャトル32の直上に第1搬送ユニット34が配置された状態を示している。
上述した搬送ガイド31には、検査前の電子部品Tを搬送するための第1搬送ユニット34が連結されている。第1搬送ユニット34を構成する水平移動アーム51は、搬送ガイド31に沿って往動及び復動可能に連結されている。水平移動アーム51の下端部には、垂直移動アーム52が、水平移動アーム51に対し上昇及び下降可能に連結されている。垂直移動アーム52は、水平移動アーム51内に搭載された押圧モーター51Mが回転することによって、水平移動アーム51に対して上昇及び下降する。また、垂直移動アーム52の下端部には、空圧によって動作する押圧シリンダー53が、垂直移動アーム52に対しZ方向に伸長及び収縮可能に連結されている。さらに、押圧シリンダー53の下端部には、例えば真空吸着によって電子部品Tを吸着することの可能なエンドエフェクターである複数の吸着部54が連結されている。吸着部54は、例えば吸着用のノズルと、該ノズルに接続された真空ポンプ等によって構成されている。
押圧シリンダー53には、該押圧シリンダー53に圧縮空気を供給するための圧縮空気供給管GLが接続されている。圧縮空気供給管GLの途中には、押圧シリンダー53側から順に、切り替え部としての高圧バルブV1、低圧バルブV2、及び大気圧バルブV3が直列に連結されている。なお、本実施形態では、これらバルブV1,V2,V3を有する切り替え部が、搬送部である第1搬送ユニット34及び第2搬送ユニット36の駆動を制御する制御部を構成している。
高圧バルブV1は、3つのポートを有した電磁式の三方弁であり、3つのポートには、押圧シリンダー53、低圧バルブV2、及び高圧供給系P1が接続されている。高圧供給系P1は、部品検査装置の設置された施設が備えるガス供給系の一つであって、大気圧を基準圧力としたときの相対圧力が、例えば0.5MPaとなる圧縮空気を供給する。そして、高圧バルブV1は、バルブの開閉信号に応じて、低圧バルブV2及び高圧供給系P1のいずれか一方と押圧シリンダー53とを連通し、他方との連通を遮断する。
低圧バルブV2は、これもまた3つのポートを有した電磁式の三方弁であり、3つのポートには、高圧バルブV1、大気圧バルブV3、及び低圧供給系P2が接続されている。低圧供給系P2は、これもまた部品検査装置の設置された施設が備えるガス供給系の一つであって、大気圧を基準圧力としたときの相対圧力が、例えば0.05MPaとなる圧縮空気を供給する。そして、低圧バルブV2は、バルブの開閉信号に応じて、大気圧バルブV3及び低圧供給系P2のいずれか一方と高圧バルブV1と連通し、他方との連通を遮断する。
大気圧バルブV3は、2つのポートを有した電磁式の二方弁であり、2つのポートには、低圧バルブV2と大気圧供給系P3とが接続されている。大気圧供給系P3は、部品検査装置の設置された施設内に開放されたポートである。そして、大気圧バルブV3は、バルブの開閉信号に応じて、大気圧供給系P3と低圧バルブV2との間において、連通と非連通とを切り替える。
このように、押圧シリンダー53には、圧縮空気供給管GL上に連結された3つのバルブV1,V2,V3を介し、互いに異なる3つの圧力供給系が接続されている。そのため、高圧供給系P1、低圧供給系P2、及び大気圧供給系P3のいずれか一つが接続されたポートのみが開弁し、他方、その他が接続されたポートが閉弁することで、押圧シリンダー53に対し、上記高圧、低圧、及び大気圧のいずれかが、作動圧として加えられることになる。
[ハンドラーの電気的構成]
上記ハンドラー10の電気的構成について図3を参照して説明する。上記ハンドラー10に備えられた制御装置60は、中央処理装置(CPU)、不揮発性メモリ(ROM)、及び揮発性メモリ(RAM)を有するマイクロコンピューターを中心に構成されている。制御装置60は、上記ROM及びRAMに格納された各種データ及びプログラムに基づいて、ハンドラー10の動作にかかわる各種制御を行う。制御装置60は、搬送部の駆動を制御する制御部を構成している。
[ハンドラーの電気的構成]
上記ハンドラー10の電気的構成について図3を参照して説明する。上記ハンドラー10に備えられた制御装置60は、中央処理装置(CPU)、不揮発性メモリ(ROM)、及び揮発性メモリ(RAM)を有するマイクロコンピューターを中心に構成されている。制御装置60は、上記ROM及びRAMに格納された各種データ及びプログラムに基づいて、ハンドラー10の動作にかかわる各種制御を行う。制御装置60は、搬送部の駆動を制御する制御部を構成している。
制御装置60には、コンベアーモーターMCを回転駆動させるコンベアー駆動部61が接続されている。コンベアー駆動部61には、コンベアーモーターMCの回転位置を検出するエンコーダーEMCが接続されている。コンベアー駆動部61は、制御装置60から入力された位置指令と、エンコーダーEMCから入力されたコンベアーモーターMCの回転位置とに基づいて、コンベアーモーターMCの駆動電流を生成するとともに、該駆動電流をコンベアーモーターMCに出力する。コンベアーモーターMCは、上記駆動電流に応じた回転を行うことで、上記コンベアーC1〜C4を駆動する。なお、上記コンベアー駆動部61及びコンベアーモーターMCは、コンベアーC1〜C4毎に設けられ、また、エンコーダーEMCは各コンベアーモーターMCに対して設けられている。
制御装置60には、ガイドモーターMXを回転駆動させる可動ガイド駆動部62が接続されている。可動ガイド駆動部62には、ガイドモーターMXの回転位置を検出するエンコーダーEMXが接続されている。可動ガイド駆動部62は、制御装置60から入力された位置指令と、エンコーダーEMXから入力された回転位置とに基づいて、ガイドモーターMXの駆動電流を生成するとともに、該駆動電流をガイドモーターMXに出力する。ガイドモーターMXは、入力された上記駆動電流に応じた回転を行うことで、上記可動ガイド22,42を固定ガイド21,41に沿って往動及び復動させる。なお、上記可動ガイド駆動部62及びガイドモーターMXは、供給側可動ガイド22及び回収側可動ガイド42の各々に対して設けられ、また、エンコーダーEMXは、各ガイドモーターMXに対して設けられている。
制御装置60には、シャトルモーターMSを回転駆動させるシャトル駆動部63が接続されている。シャトル駆動部63には、シャトルモーターMSの回転位置を検出するエンコーダーEMSが接続されている。シャトル駆動部63は、制御装置60から入力された位置指令と、エンコーダーEMSから入力された回転位置とに基づいて、シャトルモーターMSの駆動電流を生成するとともに、該駆動電流をシャトルモーターMSに出力する。シャトルモーターMSは、入力された上記駆動電流に応じた回転を行うことで、上記ガイド32c,35cに沿ってシャトル32,35をスライドさせる。なお、上記シャトル駆動部63及びシャトルモーターMSは、第1シャトル32及び第2シャトル35の各々に対して設けられ、また、エンコーダーEMSは、各シャトルモーターMSに対して設けられている。
制御装置60には、ハンドモーター駆動部64aと吸引バルブ駆動部64bとを有するハンドユニット駆動部64が接続されている。このうち、ハンドモーター駆動部64aには、ハンドモーターMZの回転位置を検出するエンコーダーEMZが接続されている。ハンドモーター駆動部64aは、制御装置60から入力された位置指令と、エンコーダーEMZから入力された回転位置とに基づいて、ハンドモーターMZの駆動電流を生成するとともに、該駆動電流をハンドモーターMZに出力する。ハンドモーターMZは、入力された上記駆動電流に応じた回転を行うことで、上記ハンドユニット23,43を上昇及び下降させる。
吸引バルブ駆動部64bには、ハンドユニット23,43の先端に設けられた吸引バルブSV1の開放量を検出する吸引センサーESV1が接続されている。吸引バルブ駆動部64bは、制御装置60から入力された開度指令と、吸引センサーESV1から入力された開放量とに基づいて、吸引バルブSV1の駆動信号を生成するとともに、該駆動信号を吸引バルブSV1に出力する。吸引バルブSV1は、入力された上記駆動信号に応じた開閉を行うことで、その開放量に応じた吸引力にて上記電子部品Tを吸引する。なお、上記ハンドユニット駆動部64、ハンドモーターMZ、及び吸引バルブSV1は、供給用ハンドユニット23及び回収用ハンドユニット43の各々に対して設けられ、また、エンコーダーEMZ,吸引センサーESV1は、ハンドモーターMZ及び吸引バルブSV1の各々に対して設けられている。
制御装置60には、搬送モーター駆動部65a、押圧モーター駆動部65b、シリンダー圧切り替え部65c、及び吸引バルブ駆動部65dを有した搬送ユニット駆動部65が接続されている。
搬送モーター駆動部65aには、搬送モーターMYの回転位置を検出するエンコーダーEMYが接続されている。搬送モーター駆動部65aは、制御装置60から入力された位置指令と、エンコーダーEMYから入力された回転位置とに基づいて、搬送モーターMYの駆動電流を生成するとともに、該駆動電流を搬送モーターMYに出力する。搬送モーターMYは、入力された上記駆動電流に応じた回転を行うことで、上記搬送ユニット34,36を上記搬送ガイド31に沿って往動及び復動させる。なお、上記搬送モーター駆動部65aは、第1搬送ユニット34及び第2搬送ユニット36の各々に対して設けられ、また、エンコーダーEMYも、第1搬送ユニット34及び第2搬送ユニット36の各々に対して設けられている。
押圧モーター駆動部65bには、押圧モーター51Mの回転位置を検出するエンコーダーE51Mが接続されている。押圧モーター駆動部65bは、制御装置60から入力された位置指令と、エンコーダーE51Mから入力された回転位置とに基づいて、押圧モーター51Mの駆動電流を生成するとともに、該駆動電流を押圧モーター51Mに出力する。押圧モーター51Mは、入力された上記駆動電流に応じた回転を行うことで、垂直移動アーム52を上昇及び下降させる。
また、押圧モーター駆動部65bには、押圧モーター51Mにおける駆動電流の実値を計測する電流計測部I51Mが接続されている。押圧モーター駆動部65bは、制御装置60から入力されたトルク指令と、電流計測部I51Mから入力された計測値とに基づいて、押圧モーター51Mの駆動電流を生成するとともに、該駆動電流を押圧モーター51Mに出力する。押圧モーター51Mは、入力された上記駆動電流に応じた回転を行うことで、垂直移動アーム52を上昇及び下降させる。
ちなみに、制御装置60は、押圧モーター51Mの駆動制御の方法として、位置制御モードとトルク制御モードとを選択する。このうち、位置制御モードとは、上記搬送ユニット34,36の端部に連結された吸着部54が所定の位置となるように、上記位置指令に基づいて押圧モーター51Mの駆動を制御する方法である。他方、トルク制御モードとは、押圧モーター51Mの回転によって生じるトルクが所定の大きさに維持されるように、上記トルク指令に基づいて押圧モーター51Mの駆動を制御する方法である。なお、上記押圧モーター駆動部65bは、第1搬送ユニット34及び第2搬送ユニット36の各々に対して設けられ、また、電流計測部I51Mも、第1搬送ユニット34及び第2搬送ユニット36の各々に対して設けられている。
シリンダー圧切り替え部65cは、制御装置60から入力された高圧切り替え指令に基づいて、高圧供給系P1と押圧シリンダー53とが連通するための各バルブV1,V2,V3の駆動信号を生成するとともに、該各駆動信号を駆動対象となるバルブに出力する。また、シリンダー圧切り替え部65cは、制御装置60から入力された低圧切り替え指令に基づいて、低圧供給系P2と押圧シリンダー53とが連通するための各バルブV1,V2,V3の駆動信号を生成するとともに、該各駆動信号を駆動対象となるバルブに出力する。また、シリンダー圧切り替え部65cは、制御装置60から入力された大気圧切り替え指令に基づいて、大気圧供給系P3と押圧シリンダー53とが連通するための各バルブV1,V2,V3の駆動信号を生成するとともに、該各駆動信号を駆動対象となるバルブに出力する。このような駆動信号がバルブV1,V2,V3に入力されることで、作動圧の供給系に応じた伸長量で押圧シリンダー53が伸長し、また、作動圧の供給系に応じた収縮量で押圧シリンダー53が収縮する。なお、上記シリンダー圧切り替え部65cは、第1搬送ユニット34及び第2搬送ユニット36の各々に対して設けられている。
吸引バルブ駆動部65dには、吸引バルブSV2の開放量を検出する吸引センサーESV2が接続されている。吸引バルブ駆動部65dは、制御装置60から入力された開度指令と、吸引センサーESV2から入力された開放量とに基づいて、吸引バルブSV2の駆動信号を生成するとともに、該駆動信号を吸引バルブSV2に出力する。そして、吸引バルブSV2は、その開放量に応じた吸引力にて上記電子部品Tを吸引する。なお、吸引バルブ駆動部65dは、第1搬送ユニット34及び第2搬送ユニット36の各々に対して設けられている。また、吸引センサーESV2は、吸引バルブSV2の各々に対して設けられている。
[ハンドラーの作用]
次に、シャトルトレイに収容された電子部品Tが、検査用ソケット33に嵌め込まれる際の、各種モーターの駆動の態様と各種バルブの駆動の態様とを、上述した構成に基づき、図4〜図12を参照して説明する。なお、第1搬送ユニット34による搬送の態様と第2搬送ユニット36による搬送の態様とは、電子部品Tの供給元や電子部品Tの搬送方向が互いに異なるものの、それ以外では互いに同様の態様であるため、以下では、第1搬送ユニット34における上記態様についてのみ例示する。
[ハンドラーの作用]
次に、シャトルトレイに収容された電子部品Tが、検査用ソケット33に嵌め込まれる際の、各種モーターの駆動の態様と各種バルブの駆動の態様とを、上述した構成に基づき、図4〜図12を参照して説明する。なお、第1搬送ユニット34による搬送の態様と第2搬送ユニット36による搬送の態様とは、電子部品Tの供給元や電子部品Tの搬送方向が互いに異なるものの、それ以外では互いに同様の態様であるため、以下では、第1搬送ユニット34における上記態様についてのみ例示する。
なお、図4には、搬送モーターMYに対する位置指令が、第1搬送ユニット34の動作とともに便宜的に示され、また、押圧モーター51Mに対する位置指令やトルク指令が、垂直移動アーム52の動作及び制御モードとともに便宜的に示されている。また、図5〜図12には、図4に示される各タイミングT0〜T9での搬送ユニット34の駆動態様と空圧供給系の駆動態様とが互いに対応付けられた状態で示されている。
[搬送ユニットセット期間:T0−T1]
まず、図4に示されるように、制御装置60は、搬送モーター駆動部65aに対し位置指令を出力する。この際、制御装置60が出力する位置指令は、第1搬送ユニット34の吸着部54を供給用シャトルトレイ32aの直上に配置するためのものである。そして、搬送モーター駆動部65aは、搬送モーターMYの回転位置と上記位置指令とに基づく駆動電流を生成し、該駆動電流を搬送モーターMYに出力する。これにより、搬送モーターMYがタイミングT0から所定方向への回転を開始し、第1シャトル32の吸着部54が電子部品Tの直上に到達するまで、第1搬送ユニット34が第1シャトル32に向けて往動する(図5(a)参照)。
[搬送ユニットセット期間:T0−T1]
まず、図4に示されるように、制御装置60は、搬送モーター駆動部65aに対し位置指令を出力する。この際、制御装置60が出力する位置指令は、第1搬送ユニット34の吸着部54を供給用シャトルトレイ32aの直上に配置するためのものである。そして、搬送モーター駆動部65aは、搬送モーターMYの回転位置と上記位置指令とに基づく駆動電流を生成し、該駆動電流を搬送モーターMYに出力する。これにより、搬送モーターMYがタイミングT0から所定方向への回転を開始し、第1シャトル32の吸着部54が電子部品Tの直上に到達するまで、第1搬送ユニット34が第1シャトル32に向けて往動する(図5(a)参照)。
なお、上述した搬送ユニットセット期間では、垂直移動アーム52の下端部が最上位置を維持するように、制御装置60は、押圧モーター駆動部65bに対し位置指令を出力する。そして、押圧モーター駆動部65bは、押圧モーター51Mの回転位置と上記位置指令とに基づく駆動電流を生成し、該駆動電流を押圧モーター51Mに出力する。これにより、押圧モーター駆動部65bは、押圧モーター51Mの回転を抑える。
また、上述した搬送ユニットセット期間では、押圧シリンダー53の作動圧の供給系が大気圧供給系P3になるように、制御装置60は、シリンダー圧切り替え部65cに対し大気圧切り替え指令を出力する。そして、シリンダー圧切り替え部65cは、大気圧切り替え指令に基づく駆動信号を生成し、該駆動信号を各バルブV1,V2,V3に出力する。これにより、シリンダー圧切り替え部65cは、押圧シリンダー53の作動圧の供給系を大気圧供給系P3にするとともに、押圧シリンダー53の伸長量を最小値に維持する(図5(b)参照)。
そして、上述したように、垂直移動アーム52の下端部が最上位置に維持され、且つ押圧シリンダー53の伸長量が最小値に維持されることにより、吸着部54がそれの最上位置に配置される。なお、吸着部54の最上位置とは、水平移動アーム51が搬送ガイド31に沿って移動するときに、吸着部54と他の部材とが衝突しない位置である。
[下降・吸着期間:T1−T3]
吸着部54が電子部品Tの直上に到達すると、吸着部54が電子部品Tの上面と当接するように、制御装置60は、図4に示されるように、タイミングT1にて、押圧モーター駆動部65bに対し位置指令を出力する。この際、制御装置60は、上述した位置制御モードでの位置指令を出力する。そして、押圧モーター駆動部65bは、押圧モーター51Mの回転位置と上記位置指令とに基づく駆動電流を生成し、該駆動電流を押圧モーター51Mに出力する。これにより、押圧モーター51Mが、タイミングT1から所定方向への回転を開始し、吸着部54が電子部品Tの上面に当接するまで、垂直移動アーム52が下降する。
[下降・吸着期間:T1−T3]
吸着部54が電子部品Tの直上に到達すると、吸着部54が電子部品Tの上面と当接するように、制御装置60は、図4に示されるように、タイミングT1にて、押圧モーター駆動部65bに対し位置指令を出力する。この際、制御装置60は、上述した位置制御モードでの位置指令を出力する。そして、押圧モーター駆動部65bは、押圧モーター51Mの回転位置と上記位置指令とに基づく駆動電流を生成し、該駆動電流を押圧モーター51Mに出力する。これにより、押圧モーター51Mが、タイミングT1から所定方向への回転を開始し、吸着部54が電子部品Tの上面に当接するまで、垂直移動アーム52が下降する。
また、押圧シリンダー53の作動圧が低圧供給系P2になるように、制御装置60は、タイミングT1にて、シリンダー圧切り替え部65cに対し低圧切り替え指令を出力する。そして、シリンダー圧切り替え部65cは、低圧切り替え指令に基づく駆動信号を生成し、該駆動信号を各バルブV1,V2,V3に出力する。これにより、押圧シリンダー53の作動圧の供給系が、大気圧供給系P3から低圧供給系P2に切り替えられるとともに、押圧シリンダー53が、低圧供給系P2の供給圧に応じて伸長して電子部品Tを押圧する。
そして、上述したように、押圧モーター51Mの位置制御により吸着部54の位置が所定の位置に維持されるため、電子部品Tには、押圧モーター51Mからの押圧力Fbaseと押圧シリンダー53からの押圧力Flowとが加えられることとなる。なお、押圧シリンダー53からは、低圧供給系P2の供給圧に応じた押圧力Flowが加えられる。こうした押圧力Flowとは、試験等によって予め設定されたものであり、押圧力Fbaseと押圧力Flowとの合力が電子部品Tの吸着に足りる力であって、且つ該合力により電子部品Tや供給用シャトルトレイ32aが変形しない程度のものである(図6(a)(b)参照)。
この間、吸着部54が電子部品Tを真空吸着できるように、制御装置60は、タイミングT2にて、吸引バルブ駆動部65dに対し吸引バルブSV2の開度指令を出力する。そして、吸引バルブ駆動部65dは、吸引バルブSV2の現在の開度と上記開度指令とに基づく駆動信号を生成し、該駆動信号を吸引バルブSV2に出力する。これにより、吸着部54による電子部品Tの吸着が開始される。
なお、上述した下降・吸着期間では、第1搬送ユニット34におけるY方向の位置が維持されるように、制御装置60は、搬送モーター駆動部65aに対し位置指令を出力する。そして、搬送モーター駆動部65aは、搬送モーターMYの回転位置と上記位置指令とに基づく駆動電流を生成し、該駆動電流を搬送モーターMYに出力して該搬送モーターMYの回転を抑える。
[上昇期間:T3−T4]
電子部品Tが吸着部54に吸着されると、垂直移動アーム52の下端部が最上位置にまで戻るように、制御装置60は、図4に示されるように、タイミングT3にて、押圧モーター駆動部65bに対し位置指令を出力する。また、制御装置60は、同タイミングT3にて、シリンダー圧切り替え部65cに対し大気圧切り替え指令を出力する。
[上昇期間:T3−T4]
電子部品Tが吸着部54に吸着されると、垂直移動アーム52の下端部が最上位置にまで戻るように、制御装置60は、図4に示されるように、タイミングT3にて、押圧モーター駆動部65bに対し位置指令を出力する。また、制御装置60は、同タイミングT3にて、シリンダー圧切り替え部65cに対し大気圧切り替え指令を出力する。
そして、押圧モーター駆動部65bは、押圧モーター51Mの回転位置と上記位置指令とに基づく駆動電流を生成し、該駆動電流を押圧モーター51Mに出力する。これにより、押圧モーター51Mは、タイミングT3以前までとは逆の方向へ回転して垂直移動アーム52を最上位置にまで戻す。
また、シリンダー圧切り替え部65cは、大気圧切り替え指令に基づく駆動信号を生成し、該駆動信号を各バルブV1,V2,V3に出力する。そして、大気圧供給系P3と押圧シリンダー53とが連通するように各バルブV1,V2,V3が駆動されて、押圧シリンダー53の作動圧の供給系が、低圧供給系P2から大気圧供給系P3に切り替えられる。これにより、押圧シリンダー53は、その伸長量を最小値にまで戻す。
そして、電子部品Tに対する押圧力Fbase及び押圧力Flowが解除されるとともに、水平移動アーム51の移動時に他の部材等と電子部品Tとが衝突しない位置である最上位置まで、電子部品Tが持ち上げられる(図7(a)(b)参照)。
なお、上述した上昇期間では、第1搬送ユニット34におけるY方向の位置が維持されるように、制御装置60は、搬送モーター駆動部65aに対し位置指令を出力する。そして、搬送モーター駆動部65aは、搬送モーターMYの回転位置と上記位置指令とに基づく駆動電流を生成し、該駆動電流を搬送モーターMYに出力して搬送モーターMYの回転を抑える。
また、上述した上昇期間では、吸着部54が電子部品Tを真空吸着し続けるように、制御装置60は、吸引バルブ駆動部65dに対し吸引バルブSV2の開度指令を出力する。そして、吸引バルブ駆動部65dは、吸引バルブSV2の現在の開度と上記開度指令とに基づく駆動信号を生成し、該駆動信号を吸引バルブSV2に出力して吸着部54による電子部品Tの吸着を維持する。
[搬送期間:T4−T5]
電子部品Tが吸着部54により持ち上げられると、吸着部54が検査用ソケット33の直上に位置するように、制御装置60は、図4に示されるように、タイミングT4にて、搬送モーター駆動部65aに対し位置指令を出力する。そして、搬送モーター駆動部65aは、搬送モーターMYの回転位置と上記位置指令とに基づく駆動電流を生成し、該駆動電流を搬送モーターMYに出力する。これにより、搬送モーターMYが所定方向への回転を開始し、第1搬送ユニット34の吸着部54が検査用ソケット33の直上に到達するまで、第1搬送ユニット34が検査用ソケット33に向けて復動する(図8(a)(b)参照)。
[搬送期間:T4−T5]
電子部品Tが吸着部54により持ち上げられると、吸着部54が検査用ソケット33の直上に位置するように、制御装置60は、図4に示されるように、タイミングT4にて、搬送モーター駆動部65aに対し位置指令を出力する。そして、搬送モーター駆動部65aは、搬送モーターMYの回転位置と上記位置指令とに基づく駆動電流を生成し、該駆動電流を搬送モーターMYに出力する。これにより、搬送モーターMYが所定方向への回転を開始し、第1搬送ユニット34の吸着部54が検査用ソケット33の直上に到達するまで、第1搬送ユニット34が検査用ソケット33に向けて復動する(図8(a)(b)参照)。
なお、上述した搬送期間では、垂直移動アーム52の下端部が最上位置を維持するように、制御装置60は、押圧モーター駆動部65bに対し位置指令を出力する。また、押圧シリンダー53の作動圧の供給系が大気圧供給系P3で維持されるように、制御装置60は、シリンダー圧切り替え部65cに対し大気圧切り替え指令を出力する。さらにまた、吸着部54が電子部品Tを吸着し続けるように、制御装置60は、吸引バルブ駆動部65dに対し吸引バルブSV2の開度指令を出力する。
そして、押圧モーター駆動部65bは、垂直移動アーム52の下端部を最上位置に維持するとともに、シリンダー圧切り替え部65cは、押圧シリンダー53の伸長量を最小値に維持する。この状態で、吸引バルブ駆動部65dは、吸着部54で電子部品Tを保持し続ける。
[モーター押圧期間:T5-T6]
吸着部54が検査用ソケット33の直上に到達すると、吸着部54に吸着された電子部品Tが検査用ソケット33に収容されるように、制御装置60は、図4に示されるように、タイミングT5にて、押圧モーター駆動部65bに対しトルク制御モードでのトルク指令を出力する。この際、上述した押圧力Fbaseと押圧力Flowとの合力よりも大きい押圧力Fconが電子部品Tに対し加えられるように、制御装置60はトルク指令を出力する。そして、押圧モーター駆動部65bは、電流計測部I51Mとトルク指令とに基づく駆動電流を生成し、該駆動電流を押圧モーター51Mに出力する。
[モーター押圧期間:T5-T6]
吸着部54が検査用ソケット33の直上に到達すると、吸着部54に吸着された電子部品Tが検査用ソケット33に収容されるように、制御装置60は、図4に示されるように、タイミングT5にて、押圧モーター駆動部65bに対しトルク制御モードでのトルク指令を出力する。この際、上述した押圧力Fbaseと押圧力Flowとの合力よりも大きい押圧力Fconが電子部品Tに対し加えられるように、制御装置60はトルク指令を出力する。そして、押圧モーター駆動部65bは、電流計測部I51Mとトルク指令とに基づく駆動電流を生成し、該駆動電流を押圧モーター51Mに出力する。
これにより、押圧モーター51Mは、タイミングT5から所定方向への回転を開始し、検査用ソケット33に電子部品Tが収容されるまで、垂直移動アーム52が下降する。その後、検査用ソケット33に電子部品Tが収容されると、押圧モーター51Mは、さらに所定のトルクを出力して電子部品Tに対し上述した押圧力Fconを加え、検査用ソケット33に対し電子部品Tを位置決めする(図9(a)参照)。
なお、上述したモーター押圧期間では、第1搬送ユニット34におけるY方向の位置が維持されるように、制御装置60は、搬送モーター駆動部65aに対し位置指令を出力する。また、押圧シリンダー53の作動圧の供給系が大気圧供給系P3で維持されるように、制御装置60は、シリンダー圧切り替え部65cに対し大気圧切り替え指令を出力する。さらにまた、吸着部54が電子部品Tを真空吸着できるように、制御装置60は、吸引バルブ駆動部65dに対して吸引バルブSV2の開度指令を出力する。
そして、搬送モーター駆動部65aは、搬送モーターMYの回転を抑えるとともに、シリンダー圧切り替え部65cは、押圧シリンダー53の伸長量を最小値に維持する。この状態で、吸引バルブ駆動部65dは、吸着部54で電子部品Tを吸引し続ける。
[シリンダー押圧期間:T6−T7]
電子部品Tが検査用ソケット33に収容されると、押圧シリンダー53の作動圧の供給系が高圧供給系P1になるように、制御装置60は、図4に示されるように、タイミングT6にて、シリンダー圧切り替え部65cに対し高圧切り替え指令を出力する。そして、シリンダー圧切り替え部65cは、高圧切り替え指令に基づく駆動信号を生成し、該駆動信号を各バルブV1,V2,V3に出力する。これにより、シリンダー圧切り替え部65cは、押圧シリンダー53の作動圧の供給系を高圧供給系P1にするとともに、電子部品Tに対し、さらに押圧力Fhighを加える(図10(a)(b)参照)。そして、押圧シリンダー53の作動圧の供給系が高圧供給系P1に切り替えられると、制御装置60は、検査を開始するための検査開始信号を検査ユニットに対して出力する。
[シリンダー押圧期間:T6−T7]
電子部品Tが検査用ソケット33に収容されると、押圧シリンダー53の作動圧の供給系が高圧供給系P1になるように、制御装置60は、図4に示されるように、タイミングT6にて、シリンダー圧切り替え部65cに対し高圧切り替え指令を出力する。そして、シリンダー圧切り替え部65cは、高圧切り替え指令に基づく駆動信号を生成し、該駆動信号を各バルブV1,V2,V3に出力する。これにより、シリンダー圧切り替え部65cは、押圧シリンダー53の作動圧の供給系を高圧供給系P1にするとともに、電子部品Tに対し、さらに押圧力Fhighを加える(図10(a)(b)参照)。そして、押圧シリンダー53の作動圧の供給系が高圧供給系P1に切り替えられると、制御装置60は、検査を開始するための検査開始信号を検査ユニットに対して出力する。
なお、上述したシリンダー押圧期間では、第1搬送ユニット34におけるY方向の位置が維持されるように、制御装置60は、搬送モーター駆動部65aに対し位置指令を出力する。また、押圧モーター51Mからの押圧力Fconが維持されるように、制御装置60は、押圧モーター駆動部65bに対しトルク制御モードでのトルク指令を出力する。さらにまた、吸着部54が電子部品Tを真空吸着できるように、制御装置60は、吸引バルブ駆動部65dに対して吸引バルブSV2の開度指令を出力する。
そして、搬送モーター駆動部65aは、搬送モーターMYの回転を抑えるとともに、押圧モーター駆動部65bは、押圧モーター51Mの出力トルクを所定の値に維持する。この状態で、吸引バルブ駆動部65dは、吸着部54で電子部品Tを吸引し続ける。
この際、押圧シリンダー53からは、高圧供給系P1の供給圧に応じた押圧力Fhighが加えられる。こうした押圧力Fhighとは、試験等によって予め設定されたものであって、電子部品Tの端子と検査用ソケット33の端子との嵌合に足りる力である。また、押圧力Fhighとは、上述した押圧力Fbaseと押圧力Flowとの合力よりも大きい力であって、且つ、該押圧力Fhighでの押圧により、電子部品Tや検査用ソケット33が変形しない程度のものである。そして、このような押圧力Fhighが電子部品Tに加えられることによって、電子部品Tの端子と検査用ソケット33の端子との電気的な接続が確実に行われることとなる。また、押圧シリンダー53の押圧力が作動圧の切り替えにより行われるため、押圧力Fhighへの切り替え、すなわち電子部品Tの端子と検査用ソケット33の端子との接続が、短時間で行われることとなる。
ちなみに、押圧モーター51Mを用いた電子部品Tの押圧は、押圧モーター51Mの位置制御及びトルク制御の少なくとも一つにより行うことができる。ここで、押圧シリンダー53の押圧力が大きくなるほど、該押圧シリンダー53の支持側に対する反力、すなわち押圧モーター51Mに対する負荷も大きくなる。このとき、上述した位置制御モードにより押圧モーター51Mが駆動されていると、押圧モーター51Mの出力が上記反力を上回らない限り、押圧モーター51Mの回転位置は目的とする回転位置に到達しないことになる。そして、押圧モーター51Mの駆動電流が増大し続けることとなり、押圧モーター51Mの内部に過剰な負荷が加わることとなる。
この点、上述したシリンダー押圧期間では、押圧シリンダー53の押圧力が電子部品Tに加わる状態で、押圧モーター51Mがトルク制御モードにより駆動される。そのため、押圧シリンダー53の伸長によって垂直移動アーム52が押し戻されたとしても、押圧モーター51Mが所定のトルクを出力する以上は、該押圧モーター51Mに過剰な負荷が加わることはない。
[シリンダー押圧解除期間:T7−T8]
検査ユニットにおいて電子部品Tの検査が終了すると、電子部品Tの回収を開始するための検査終了信号が検査ユニットから制御装置60に出力される。次いで、押圧シリンダー53の作動圧の供給系が大気圧供給系P3になるように、制御装置60は、図4に示されるように、タイミングT7にて、シリンダー圧切り替え部65cに対し大気圧切り替え指令を出力する。そして、シリンダー圧切り替え部65cは、大気圧切り替え指令に基づく駆動信号を生成し、該駆動信号を各バルブV1,V2,V3に出力する。これにより、シリンダー圧切り替え部65cは、押圧シリンダー53の作動圧の供給系を大気圧供給系P3にするとともに、該押圧シリンダー53の伸長による押圧力を解除する(図11(a)(b)参照)。
[シリンダー押圧解除期間:T7−T8]
検査ユニットにおいて電子部品Tの検査が終了すると、電子部品Tの回収を開始するための検査終了信号が検査ユニットから制御装置60に出力される。次いで、押圧シリンダー53の作動圧の供給系が大気圧供給系P3になるように、制御装置60は、図4に示されるように、タイミングT7にて、シリンダー圧切り替え部65cに対し大気圧切り替え指令を出力する。そして、シリンダー圧切り替え部65cは、大気圧切り替え指令に基づく駆動信号を生成し、該駆動信号を各バルブV1,V2,V3に出力する。これにより、シリンダー圧切り替え部65cは、押圧シリンダー53の作動圧の供給系を大気圧供給系P3にするとともに、該押圧シリンダー53の伸長による押圧力を解除する(図11(a)(b)参照)。
なお、上述したシリンダー押圧解除期間では、第1搬送ユニット34におけるY方向の位置が維持されるように、制御装置60は、搬送モーター駆動部65aに対し位置指令を出力する。また、押圧モーター51Mからの押圧力Fconが維持されるように、制御装置60は、押圧モーター駆動部65bに対しトルク制御モードでのトルク指令を出力する。さらにまた、吸着部54が電子部品Tを真空吸着できるように、制御装置60は、吸引バルブ駆動部65dに対して吸引バルブSV2の開度指令を出力する。
そして、搬送モーター駆動部65aは、搬送モーターMYの回転を抑えるとともに、押圧モーター駆動部65bは、押圧モーター51Mの出力トルクを所定の値に維持する。この状態で、吸引バルブ駆動部65dは、吸着部54で電子部品Tを吸引し続ける。
[上昇期間:T8−T9]
押圧シリンダー53による押圧が解除されると、垂直移動アーム52の下端部が最上位置にまで戻るように、制御装置60は、図4に示されるように、タイミングT8にて、押圧モーター駆動部65bに対し位置指令を出力する。そして、押圧モーター駆動部65bは、押圧モーター51Mの回転位置と上記位置指令とに基づく駆動電流を生成し、該駆動電流を押圧モーター51Mに出力する。これにより、押圧モーター51Mは、タイミングT8以前までとは逆の方向へ回転して垂直移動アーム52を最上位置にまで戻す。
[上昇期間:T8−T9]
押圧シリンダー53による押圧が解除されると、垂直移動アーム52の下端部が最上位置にまで戻るように、制御装置60は、図4に示されるように、タイミングT8にて、押圧モーター駆動部65bに対し位置指令を出力する。そして、押圧モーター駆動部65bは、押圧モーター51Mの回転位置と上記位置指令とに基づく駆動電流を生成し、該駆動電流を押圧モーター51Mに出力する。これにより、押圧モーター51Mは、タイミングT8以前までとは逆の方向へ回転して垂直移動アーム52を最上位置にまで戻す。
次いで、垂直移動アーム52の下端部が最上位置に到達すると、第1搬送ユニット34の吸着部54が回収用シャトルトレイ32bの直上に配置するように、制御装置60は、図4に示されるように、タイミングT9にて、搬送モーター駆動部65aに対し位置指令を出力する。そして、搬送モーター駆動部65aは、搬送モーターMYの回転位置と上記位置指令とに基づく駆動電流を生成し、該駆動電流を搬送モーターMYに出力する。これにより、搬送モーターMYがタイミングT9から所定方向への回転を開始し、吸着部54に吸着された電子部品Tが回収用シャトルトレイ32bの直上に到達するまで、第1搬送ユニット34が第1シャトル32に向けて往動する。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下に列挙する効果が得られるようになる。
(1)供給用シャトルトレイ32aや該供給用シャトルトレイ32aに収容された電子部品Tに加わる押圧力が、接続先である検査用ソケット33に加えられる押圧力よりも低くなる。そのため、ハンドラー10の動作の一つである電子部品Tの搬送動作によって、電子部品Tや供給用シャトルトレイ32aが変形することを抑えることが可能である。
(1)供給用シャトルトレイ32aや該供給用シャトルトレイ32aに収容された電子部品Tに加わる押圧力が、接続先である検査用ソケット33に加えられる押圧力よりも低くなる。そのため、ハンドラー10の動作の一つである電子部品Tの搬送動作によって、電子部品Tや供給用シャトルトレイ32aが変形することを抑えることが可能である。
(2)押圧シリンダー53の押圧力が電子部品Tに加わる状態で、押圧モーター51Mがトルク制御モードにより駆動される。そのため、押圧シリンダー53の伸長によって押圧シリンダー53の支持側である垂直移動アーム52が押し戻されたとしても、押圧モーター51Mが所定のトルクを出力する以上は、押圧モーター51Mに過剰な負荷が加わることはない。
(3)押圧シリンダー53が電子部品Tに押圧力を加えるときには、押圧モーター51Mがトルク制御モードによって駆動されている。そのため、押圧モーター51Mに過剰な負荷が加わることがないうえ、電子部品Tに加えられる押圧力が安定することにもなる。
(4)供給用シャトルトレイ32aに収容された電子部品Tを搬出する際に、すなわち電子部品Tからの反力が相対的に小さい状態で、押圧モーター51Mが位置制御モードにより駆動される。そのため、押圧モーター51Mに過剰な負荷が加わることを抑え、且つ押圧モーター51Mの可動する範囲、ひいては垂直移動アーム52の可動する範囲を、供給用シャトルトレイ32a上では、予め設定された範囲内に留めることが可能となる。
(5)押圧シリンダー53の駆動に先駆けて押圧シリンダー53の作動圧が下げられる。それゆえに、押圧シリンダー53の作動の開始圧が低くなる分、作動圧の時間的な変化が大きくなることになる。すなわち、押圧力の切り替えにかかる時間が押圧シリンダー53で短くなるため、供給用シャトルトレイ32aでの押圧力と検査用ソケット33での押圧力とが切り替えられるようにしても、こうした動作に必要となる時間が、ハンドラー10の処理時間に影響を及ぼし難くなる。
(6)しかも、押圧シリンダー53の作動の開始圧が、圧縮空気に対して十分に低い大気圧となる。これにより、押圧力の切り替えにかかる時間が短くなることは当然のことながら、このような作動の開始圧を生成するための圧縮空気を別途準備する必要もない。
(7)複数の電子部品Tが同時に押圧される上記態様であれば、検査用ソケット33の全体に加えられる押圧力が自ずと大きくなるため、電子部品T及び供給用シャトルトレイ32aが変形することを抑えられるという上記効果が、より顕著なものとなる。
なお、上記実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・搬送対象は、上述した電子部品Tの他、光学部品や精密機械部品等の各種部品であってもよく、要は、接続先に接続されるとともに、トレイで押圧され、且つ接続先で押圧されるものであればよい。このような搬送対象であっても、上記(1)〜(7)に準じた効果を得ることは可能である。
・搬送対象は、上述した電子部品Tの他、光学部品や精密機械部品等の各種部品であってもよく、要は、接続先に接続されるとともに、トレイで押圧され、且つ接続先で押圧されるものであればよい。このような搬送対象であっても、上記(1)〜(7)に準じた効果を得ることは可能である。
・保持部が搬送対象を保持する態様は、上述のように搬送対象を吸着する態様に限らず、例えば、搬送対象を把持する態様であってもよく、要は、トレイに載置された搬送対象を保持するとともに、保持された搬送対象をトレイで押圧し、且つ接続先で押圧することの可能な態様であればよい。このような保持の態様であっても、上記(1)〜(7)に準じた効果を得ることは可能である。
・一つの搬送ユニットの搬送する搬送対象の個数は、一つであってもよい。このような構成であっても、上記(1)〜(6)に準じた効果を得ることは可能である。
・押圧シリンダー53の押圧動作における作動の開始圧は、大気圧より高い圧力であってもよく、該押圧動作の作動圧よりも低い圧力であればよい。このような構成であっても、上記(1)〜(5)、(7)に準じた効果を得ることは可能である。
・押圧シリンダー53の押圧動作における作動の開始圧は、大気圧より高い圧力であってもよく、該押圧動作の作動圧よりも低い圧力であればよい。このような構成であっても、上記(1)〜(5)、(7)に準じた効果を得ることは可能である。
・押圧シリンダー53の押圧動作における作動の開始圧は、該押圧シリンダー53にて先行して行われた動作の作動圧よりも高い圧力であってもよく、該押圧動作の作動圧よりも低い圧力であればよい。このような構成であっても、上記(1)〜(5)、(7)に準じた効果を得ることは可能である。
・押圧シリンダー53の押圧動作における作動の開始圧は、該押圧シリンダー53にて先行して行われた動作の作動圧であってもよく、該押圧動作の作動圧よりも低い圧力であればよい。このような構成であれば、上記(1)〜(4)、(7)に準じた効果を得ることが可能であるとともに、押圧動作における作動の開始圧が別途所定の圧力に変更される必要がないため、押圧シリンダー53の作動圧の供給系に関わる構成を簡素なものとすることが可能にもなる。
・電子部品Tが検査用ソケット33にある状態、ひいては搬送対象が接続先にある状態で、押圧モーターが位置制御モードで駆動される態様であってもよい。このような構成であっても、上記(1)、(2)、(4)〜(7)に準じた効果を得ることが可能であるとともに、押圧モーターの駆動電流を計測するための電流計測部I51Mを省略することが可能でもある。
・電子部品Tが供給用シャトルトレイ32aにある状態、ひいては搬送対象がトレイにある状態で、押圧モーターがトルク制御モードで駆動される態様であってもよい。このような構成であっても、上記(1)〜(3)、(5)〜(7)に準じた効果を得ることが可能である。
・押圧シリンダー53が電子部品Tに対し押圧力を加える際、該押圧力の印加と同時に、押圧モーター51Mがトルク制御モードにて駆動される構成であってもよい。このような構成であっても、上記(1)、(2)、(4)〜(7)に準じた効果を得ることは可能であって、しかも押圧シリンダー53が駆動されるタイミングと押圧モーター51Mがトルク制御モードで駆動されるタイミングとを共通する制御信号によって同期させることが可能にもなる。それゆえに、押圧シリンダー53が駆動されるタイミングと押圧モーター51Mがトルク制御モードで駆動されるタイミングとの整合が容易なものにもなる。
・押圧モーター51Mの押圧力が、押圧シリンダー53の押圧力よりも大きい構成、あるいは、押圧モーター51Mの押圧力と押圧シリンダー53の押圧力とが等しい構成であってもよい。
・押圧シリンダー53の押圧力が加えられるトレイ、すなわち、基台11における開口部以外の任意の位置は、供給用シャトルトレイ32aの他、例えば回収用シャトルトレイ32bやコンベアートレイC1a〜C4aであってもよい。要は、空圧シリンダーからの押圧力が搬送対象を介して加えられるトレイであればよい。
・固定された供給側固定ガイド21に対して供給側可動ガイド22が相対移動するとともに、固定された回収側固定ガイド41に対して回収側可動ガイド42が相対移動するようにしたが、固定された単一の固定ガイドに対して相対移動可能な可動ガイドが2つ設けられる構成であってもよい。この場合、固定ガイドは、上記カバー部材12内であって、基台11の上面におけるX方向に延びる一辺と平行に、且つ基台11のX方向の略全幅にわたって形成されることが好ましい。また、2つの可動ガイドは、カバー部材12内、且つ、上記搬送ガイド31を挟んで反対側に設けられることが好ましい。
・ハンドラーが有する搬送ユニットの台数は、1台あるいは3台以上であってもよい。
・供給用シャトルトレイ32aに収容された電子部品Tが第1搬送ユニット34によって検査用ソケット33にまで搬送され、且つ検査用ソケット33に収容された電子部品Tが第2搬送ユニット36によって押圧される態様であってもよい。すなわち、搬送対象をトレイと接続先とで押圧する押圧シリンダーが互いに異なる態様であってもよい。要は、切り替え部による作動圧の切り替えにより、トレイでの押圧力が接続先での押圧力より小さくなる態様であればよい。
・供給用シャトルトレイ32aに収容された電子部品Tが第1搬送ユニット34によって検査用ソケット33にまで搬送され、且つ検査用ソケット33に収容された電子部品Tが第2搬送ユニット36によって押圧される態様であってもよい。すなわち、搬送対象をトレイと接続先とで押圧する押圧シリンダーが互いに異なる態様であってもよい。要は、切り替え部による作動圧の切り替えにより、トレイでの押圧力が接続先での押圧力より小さくなる態様であればよい。
・押圧シリンダー53に供給される圧縮空気の空気圧は、上記高圧、低圧、及び大気圧の3段階に切り替えられることとしたが、供給用シャトルトレイ32aでの押圧力が、検査用ソケット33での押圧力よりも小さくなるように、少なくとも2段階に切り替えることが可能であればよい。また、押圧シリンダー53の押圧力は、4段階以上に切り替えられるものであってもよい。
・ハンドラー10は、搬送対象を基台11に向けて押圧することが可能であれば、押圧シリンダー53を基台に向けて移動させる押圧モーター51Mを有しない構成であってもよい。
・押圧シリンダー53は、バルブを介して供給される圧縮空気の空気圧によって動作する空圧シリンダーに限らず、例えば、油圧によって動作する油圧シリンダーであってもよい。また、空圧シリンダーである場合、圧縮空気の空気圧の切り替えが、電空レギュレーターにより行われる構成であってもよい。
・ハンドラーは、押圧シリンダー53を有しない構成であってもよく、要は、搬送対象を少なくとも2段階の押圧力にて基台に向けて押圧することのできる押圧部を有するようにすればよい。
・ハンドラーは、搬送対象を検査する部品検査装置に限らず、該ハンドラーの有する基台に設けられた開口部と、基台における開口部以外の任意の位置との間で搬送対象を搬送する装置に用いられるものであればよい。ハンドラーとは、通常、搬送以外の機能を有する外部装置が取り付けられる開口部を基台に備えるものである。開口部には、上述したような検査装置の他、例えば組み立て処理用の装置等、搬送対象に対して所定の処理を行う外部装置が取り付けられる。
そして、ハンドラーは、こうした外部装置に対して、すなわち開口部の位置に対して、各処理に応じた押圧力にて搬送対象を押圧する。これにより、外部装置による搬送対象に対する所定の処理が行われる。また、ハンドラーは、上記トレイやコンベアー等の開口部以外の任意の位置において、搬送対象の吸引や載置のために該搬送対象の押圧を行う。しかも、上記所定の処理を行う際に必要とされる押圧力と、吸引や載置を行う際に必要とされる押圧力よりも大きいことが通常である。
つまり、上述の構成とは、搬送対象に対して異なる押圧力を加えるハンドラーであれば適用することが可能である。
なお、上述のように、開口部と外部装置とは、必ずしも一致する形状でなくともよい。例えば、外部装置が上記検査用ソケットである場合、嵌め込むことのできる電子部品の数や、電子部品の種類によって、該検査用ソケットの形状は異なるものである。そのため、ハンドラーの基台に形成された開口部とは、外部装置以上の大きさであって、外部装置を取り付けることの可能な形状であればよい。
なお、上述のように、開口部と外部装置とは、必ずしも一致する形状でなくともよい。例えば、外部装置が上記検査用ソケットである場合、嵌め込むことのできる電子部品の数や、電子部品の種類によって、該検査用ソケットの形状は異なるものである。そのため、ハンドラーの基台に形成された開口部とは、外部装置以上の大きさであって、外部装置を取り付けることの可能な形状であればよい。
10…ハンドラー、11…基台、11a…搭載面、11b…矩形開口、12…カバー部材,20…供給ロボット、21…供給側固定ガイド、22…供給側可動ガイド、23…供給用ハンドユニット、31…搬送ガイド、32…第1シャトル、32a,35a…供給用シャトルトレイ、32b,35b…回収用シャトルトレイ、32c…第1シャトルガイド、33…検査用ソケット、33a…検査用ポケット、34…第1搬送ユニット、35…第2シャトル、35c…第2シャトルガイド、36…第2搬送ユニット、40…回収ロボット、41…回収側固定ガイド、42…回収側可動ガイド、43…回収用ハンドユニット、51…水平移動アーム、51M…押圧モーター、52…垂直移動アーム、53…押圧シリンダー、54…保持部、60…制御装置、61…コンベアー駆動部、62…可動ガイド駆動部、63…シャトル駆動部、64…ハンドユニット駆動部、64a…ハンドモーター駆動部、64b…吸引バルブ駆動部、65…搬送ユニット駆動部、65a…搬送モーター駆動部、65b…押圧モーター駆動部、65c…シリンダー圧切り替え部、65d…吸引バルブ駆動部、C1,C2,C3,C4…コンベアー、C1a,C2a,C3a,C4a…コンベアートレイ、E51M,EMC,EMS,EMX,EMY,EMZ…エンコーダー、ESV1,ESV2…吸引センサー、MC…コンベアーモーター、MS…シャトルモーター、MX…ガイドモーター、MY…搬送モーター、MZ…ハンドモーター、P1…高圧供給系、P2…低圧供給系、P3…大気圧供給系、SV1,SV2…吸引バルブ、V1…高圧バルブ、V2…低圧バルブ、V3…大気圧バルブ、T…電子部品。
Claims (9)
- 開口部が設けられた基台と、
前記開口部の位置と前記基台の前記開口部以外の任意の位置とを搬送対象とともに移動する搬送部と、
前記搬送部の駆動を制御する制御部と、を備え、
前記搬送部には前記搬送対象を前記基台に向けて押圧する押圧部が設けられ、
前記制御部には前記押圧部の押圧力を少なくとも2段階に切り換える切り替え部が設けられ、
前記搬送部が前記開口部以外の任意の位置にある時の前記押圧部の押圧力は、前記搬送部が前記開口部の位置にある時の前記押圧部の押圧力よりも小さい
ことを特徴とするハンドラー。 - 前記押圧部は圧縮空気により動作する押圧シリンダーを有し、
前記切り替え部はバルブを有し、前記押圧シリンダーに供給する圧縮空気の空気圧が前記バルブによって切り替えられる
ことを特徴とする請求項1に記載のハンドラー。 - 前記押圧シリンダーを前記基台に向けて移動させるモーターを更に備え、
前記制御部が、前記モーターの駆動を制御し、
前記制御部は、前記押圧シリンダーが前記搬送対象に押圧力を加える状態で、前記モーターをトルク制御により駆動する
ことを特徴とする請求項2に記載のハンドラー。 - 前記制御部は、
前記押圧シリンダーが前記搬送対象に押圧力を加える前に、
前記モーターをトルク制御により駆動する
請求項3に記載のハンドラー。 - 前記制御部は、
前記搬送対象が前記開口部以外の任意の位置にある状態で、前記モーターを位置制御により駆動し、
前記搬送対象が前記開口部の位置にある状態で、前記モーターをトルク制御により駆動する
請求項3又は4に記載のハンドラー。 - 前記制御部は、前記搬送対象を押圧する前に前記押圧シリンダーに供給する圧縮空気の空気圧を下げる
請求項2〜5のいずれか一項に記載のハンドラー。 - 前記制御部は、前記搬送対象を押圧する前に前記押圧シリンダーに供給する圧縮空気の空気圧を大気圧に戻す
請求項2〜6のいずれか一項に記載のハンドラー。 - 前記搬送部は、複数の前記搬送対象を前記開口部の位置と前記開口部以外の任意の位置との間で同時に搬送する状態を有し、前記開口部の位置と前記開口部以外の任意の位置とで複数の前記搬送対象を同時に押圧する状態を有する
請求項1〜7のいずれか一項に記載のハンドラー。 - 検査用ソケットが取り付けられた開口部を有する基台と、
前記開口部の位置と前記基台の前記開口部以外の任意の位置とを電子部品とともに移動する搬送部と、
前記搬送部の駆動を制御する制御部と、を備え、
前記搬送部には前記電子部品を前記基台に向けて押圧する押圧部が設けられ、
前記制御部には前記押圧部の押圧力を少なくとも2段階に切り換える切り替え部が設けられ、
前記搬送部が前記開口部以外の任意の位置にある時の前記押圧部の押圧力は、前記搬送部が前記開口部の位置にある時の前記押圧部の押圧力よりも小さい
ことを特徴とする部品検査装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011184057A JP2013044683A (ja) | 2011-08-25 | 2011-08-25 | ハンドラー、及び部品検査装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011184057A JP2013044683A (ja) | 2011-08-25 | 2011-08-25 | ハンドラー、及び部品検査装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013044683A true JP2013044683A (ja) | 2013-03-04 |
Family
ID=48008699
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011184057A Withdrawn JP2013044683A (ja) | 2011-08-25 | 2011-08-25 | ハンドラー、及び部品検査装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013044683A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111989577A (zh) * | 2018-12-21 | 2020-11-24 | 株式会社Synax | 一种处理器 |
JP2021131349A (ja) * | 2020-02-21 | 2021-09-09 | 株式会社Nsテクノロジーズ | 電子部品搬送装置の異常判断方法 |
-
2011
- 2011-08-25 JP JP2011184057A patent/JP2013044683A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111989577A (zh) * | 2018-12-21 | 2020-11-24 | 株式会社Synax | 一种处理器 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20141104 |