JP2013040453A - 洗浄タンクの給水装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】サイホンが起るまでの間に便器に向けて補給水が給水されてしまう無駄を無くし、適正なタイミングで且つ適正な水量で便器に補給水を給水することのできる洗浄タンクの給水装置を提供する。
【解決手段】(A)洗浄タンク内の水位に連動して昇降するフロート34と、給水弁36と、給水弁36の下流部で分岐したタンク内給水流路52及び便器に補給水を送る補給水流路54とを有するボールタップ、及び、(B)遮断部96と開口部104とを有して、補給水流路54を開閉する開閉部材84と、タンク内の水位と連動して昇降することで開閉部材84を移動させ、下降位置で遮断部96にて補給水流路54を遮断し、下降位置からの上昇で開口部104にて補給水流路54を連通させるフロート34とを有する補給水の給水遅延機構16とを含んで給水装置を構成する。
【選択図】 図5

Description

この発明は洗浄タンクの給水装置に関し、特に便器に補給水を給水する手段に特徴を有するものに関する。
従来、便器洗浄のための洗浄タンク(以下単にタンクとすることがある)には、タンク内の洗浄水が排水弁の開弁により放出されることで自動的にタンク内に給水を行い、タンク内を満水化するボールタップが備えられている。
このボールタップは、タンク内の水位に連動して昇降するフロートと、給水弁及びその給水弁の下流側のタンク内給水流路と、フロートと給水弁とを連繋し、フロートの昇降に連動して給水弁を開閉させる連繋アームと、を有し、タンク内の洗浄水の放出に伴うタンク内水位の下降、即ちこれに連動したフロートの下降により給水弁を開いてタンク内給水流路を通じタンク内に給水を行い、またタンク内水位の上昇により、即ちこれに連動したフロートの上昇により給水弁を閉じ、タンク内への給水を停止する。
ところで、サイホン式便器にあっては、便器洗浄時に洗浄タンク内の洗浄水が便器に放出されることで、便器の鉢内の溜水をサイホン作用によって一挙に下流側に排出する。
従ってこのサイホン式便器にあっては、一旦溜水を排出した後に再び鉢内に一定量の溜水を溜めるための補給水を給水することが必要となる。
そこでサイホン式便器のためのボールタップでは、上記のタンク内給水流路に加えて、便器に補給水を送るための補給水流路を給水弁の下流部に分岐して備えておき、排水弁の開弁によりタンク内の洗浄水が放出されたとき、給水弁を開いてタンク内給水流路からタンク内に給水を行うのと併せて、補給水流路から補給水を便器の排水トラップ部に向けて給水するようにしている。
このときの補給水の給水は、具体的にはタンク内に設けてあるオーバーフロー管等の導水管、詳しくは便器の排水トラップ部に向けて補給水を導く導水管に補給水流路からの補給水を流入させることで行う。
ところでサイホン式便器のための従来のボールタップは、排水弁の開弁直後からタンク内給水流路を通じてタンク内に給水するのと同時に、補給水流路からも補給水の給水を行っていた。
つまり便器内でサイホンが起るまでの間も、便器に向けて補給水の給水を行っていた。
このときに便器に給水された補給水は、サイホン後において便器に再び溜水を溜めるための水としては用いられないものであり、この間の給水が無駄に消費されてしまうこととなる。
また大洗浄時と小洗浄時とでは、洗浄水の放出水量の相違により補給水の給水量が異なることから、小洗浄時に合せて補給水の給水量を設定しておくと、大洗浄時においては補給水の給水量が過剰となり、その過剰分が無駄な補給水となって失われてしまう問題も生じる。
尚、本発明に対する先行技術として、下記特許文献1には「水洗便器給水装置」についての発明が示され、そこにおいて、給水装置から補助給水管を分岐して延び出させて、これをオーバーフロー管に接続し、給水装置からの補給水をオーバーフロー管を通じて便器に給水するとともに、補助給水管には分岐排出部を有する接続管具を連結しておき、補助給水管を流れる水の一部をタンク内へと流出させるようになした点、また分岐排出部は先端側ほど縮径した形状となし、その切断位置を変更することでタンク内への流出流量を調節し、封水用として供給される補給水の水量を調節できるようにした点が開示されている。
但しこの特許文献1に開示のものでは、サイホンが起るまでの間も補給水が便器に向けて給水されてしまう問題を解決することはできない。
特開2000−248597号公報
本発明は以上のような事情を背景とし、サイホンが起るまでの間に便器に向けて補給水が給水されてしまう無駄を無くし、適正なタイミングで且つ適正な水量で便器に補給水を給水することのできる洗浄タンクの給水装置を提供することを目的としてなされたものである。
而して請求項1のものは、(A)(a)洗浄タンク内の水位に連動して昇降する第1フロートと、(b)給水弁と、(c)該第1フロートと該給水弁とを連繋し、該第1フロートの昇降に連動して該給水弁を開閉させる連繋アームと、(d)該給水弁の下流部で分岐したタンク内給水流路及び便器に補給水を送る補給水流路と、を有し、該給水弁の開閉により前記タンク内への給水と給水停止とを自動的に行うボールタップ、及び(B)(e)前記補給水流路を遮断する遮断部及び該補給水流路を連通させる開口部を有して、該補給水流路を開閉する開閉部材と、(f)該開閉部材を移動可能に保持する保持部と、(g)前記タンク内の水位と連動して昇降することで該開閉部材を移動させ、下降位置で該開閉部材の遮断部を前記補給水流路に一致させて該補給水流路を遮断し、該下降位置からの上昇で前記開口部を該補給水流路に一致させて該補給水流路を連通させる第2フロートと、を有する補給水の給水遅延機構を含んで構成してあることを特徴とする。
請求項2のものは、請求項1において、前記開閉部材が上下にスライドして位置移動するスライド部材であって、該開閉部材の上部に前記遮断部が設けてあり、該遮断部の下側に前記開口部が設けてあることを特徴とする。
請求項3のものは、請求項1,2の何れかにおいて、前記開閉部材の前記遮断部は、前記補給水流路における1次側の面が該1次側に向って凸曲した凸曲面となしてあることを特徴とする。
請求項4のものは、請求項1〜3の何れかにおいて、前記開閉部材と前記保持部との間には記補給水流路の補給水を漏出させる漏出部が設けてあるとともに、前記第1フロートには、上端部に該漏出した前記補給水を溜める水溜部と、該水溜部に溜めた該補給水を、該水溜部への該補給水の流入流量よりも少ない流量で該水溜部の外部に水抜きする水抜開口が設けてあることを特徴とする。
請求項5のものは、請求項1〜4の何れかにおいて、前記第1フロート及び第2フロートが共通のフロートから成っていることを特徴とする。
請求項6のものは、請求項5において、前記開閉部材は前記共通のフロートに対して一体移動状態に結合してあり、前記連繋アームは該共通のフロートに対して、該フロートが下降端より設定距離上昇した時点から該フロートの浮力を該連繋アームに加えて該連繋アームを該フロートと連動して動作させる動作遅延機構を介して連結してあることを特徴とする。
発明の作用・効果
以上のように本発明は、タンク内の水位に連動して昇降する第1フロートと、給水弁と、給水弁の下流部で分岐したタンク内給水流路及び補給水流路と、を有し、給水弁の開閉によりタンク内への給水と給水停止とを自動的に行うボールタップに加えて、補給水流路を開閉する開閉部材と、その開閉部材を移動可能に保持する保持部と、タンク内の水位と連動して昇降することで開閉部材を移動させ、下降位置で開閉部材の遮断部を補給水流路に一致させて補給水流路を遮断し、下降位置からの上昇で開閉部材の開口部を補給水流路に一致させて補給水流路を連通させる第2フロートと、を有する補給水の給水遅延機構を設け、それらボールタップと補給水の給水遅延機構とを含んで洗浄タンクの給水装置を構成したものである。
本発明の給水装置では、タンク内の洗浄水が便器に向けて放出され、タンク内の水位が下降するときには第2フロート(補給水の給水遅延機構のフロート)を下降させることで、開閉部材の遮断部を補給水流路に一致させて補給水流路を遮断する。
従ってタンク内の水位の下降に伴ってボールタップにおける第1フロートが下降し、これにより給水弁が開いても、ボールタップからはタンク内給水流路を通じてのタンク内への給水のみが行われ、補給水流路を通じての便器への補給水の給水は行われない。
即ちサイホンが起るまでの間に便器に向けて補給水が給水されてしまうのを防ぐことができる。
本発明の給水装置では、排水弁が閉じられてタンク内の水位が下降から上昇に転じ、その水位が設定水位まで上昇した時点から、水位に連動して上昇する第2フロートにより、それまで遮断部を補給水流路に一致させてこれを閉じていた開閉部材を移動させ、開閉部材の開口部を補給水流路に一致させて補給水流路を連通状態とする。
ここにおいて補給水流路を通じ便器内に補給水を給水する。
この場合において便器への補給水の給水は、タンク内の水位が満水位置まで上昇し、ボールタップの給水弁が閉弁することで給水停止するようになしておくことができる。
このように本発明の給水装置は、タンクへの給水の後期において所定時間の間、便器に向けて補給水を給水するもので、このときに便器に給水した補給水は、その全てをサイホン後に便器に溜水を溜めるための水として用いることができ、従って補給水が無駄に失われてしまう問題を解決し得て、効果的に節水を図ることができる。
また大洗浄時,小洗浄時を問わず便器に向けての補給水の給水量を同じとすることができるため、従来のように小洗浄時に合せて補給水の水量を設定することで、大洗浄時に補給水を過剰に便器に給水してしまい、その過剰分が無駄に失われてしまうといった問題も解決することができる。
ここで開閉部材は、第2フロートに対して一体移動する状態に結合しておくとともに、その結合部には、結合位置を高さ方向に調節する調節手段を設けておくことができる。
本発明では、上記の開閉部材を上下にスライドして位置移動するスライド部材にて構成して、その上部に上記の遮断部を設け、また遮断部の下側に上記の開口部を設けておくことができる(請求項2)。
この場合、単に第2フロートにて開閉部材を上げ下げするだけで、補給水流路を開閉することができる。
ここで開閉部材の遮断部は、補給水流路における1次側の面を1次側に向って凸曲した凸曲面となしておくことができる(請求項3)。
遮断部における補給水流路の1次側の面が平坦な面であったりすると、遮断部が補給水流路の水の力を強く受けてしまう。
そうすると開閉部材の移動に対する抵抗が大となり、開閉部材を移動させるために強い力が必要となったり、或いは開閉部材の円滑な移動が阻害されてしまう恐れが生ずる。
しかるに遮断部における補給水流路の1次側の面を凸曲面としておけば、遮断部に対して加わる補給水流路(1次側)の水の力を、その凸曲面に沿って逃すことができ、これにより開閉部材の移動に対する抵抗を小さくし得て、開閉部材を円滑に移動させることが可能となる。
次に請求項4は、開閉部材とその保持部との間に、補給水流路の補給水を漏出させる漏出部を設けておくとともに、ボールタップにおける第1フロートの上端部に、その漏出した補給水を溜める水溜部と、その水溜部に溜めた補給水を水抜きする水抜開口を設けたものである。
ここで水抜開口は、水溜部への補給水の流入流量よりも少ない流量で、水溜部に溜めた補給水を外部に水抜きする形状の開口としておく。
この請求項4によれば、第1フロートの上昇により給水弁を閉弁させて止水を行ったとき、その止水状態を安定化することができる。
その理由は以下の通りである。
補給水の漏出により水溜部に溜まった水は、第1フロートに対して錘として作用する。
第1フロートはその錘の作用の下で、タンク内の洗浄水の浮力により上昇して給水弁を閉弁させる。
給水弁が閉弁して止水すれば、補給水流路への水の流出も停止し、従って補給水の漏出による水溜部への水の供給も停止する。
一方水溜部に溜まっていた水は、給水弁の閉弁後も水抜開口を通じて外部に抜き出される。
従って給水弁の閉弁後において、第1フロート全体の重さは軽くなり、第1フロートがその軽量化により給水弁の閉弁後においてもタンク内の洗浄水の浮力により僅かに上昇運動する。
そしてそのフロートの僅かな上昇運動により給水弁を閉弁状態に保持する力を増大する。
例えば給水弁の閉弁により止水した後において、地震或いは子供がタンクに触れる等してタンクが揺れたりすると、第1フロートが僅かに上下運動することで給水弁が開いたり閉じたりし、そのことによってタンク内にボールタップからの給水が生じたり、給水停止したりすることが短い時間間隔で繰り返されるといった現象が生じることがある。
しかるにこの請求項4によれば、第1フロートの上昇により給水弁が一旦閉弁した後に、更に第1フロートが微小量上昇することで、給水弁を閉弁状態に保持する力が大となり、タンクが多少揺れるようなことがあっても給水弁が閉弁状態に良好に保持され、止水状態が安定化する効果が得られる。
本発明では、第1フロートと第2フロートとを共通のフロートから成るものとしておくことができる(請求項5)。
このようにすればフロートの数を少なくし得て、給水装置の小型化及びコストダウンを図ることができる。
次に請求項6は、開閉部材を上記の共通のフロートに対して一体移動状態に結合しておく一方、連繋アームは、フロートが下降端より設定距離上昇した時点からフロートの浮力を連繋アームに加えて、連繋アームをフロートと連動して動作させる動作遅延機構を介してフロートに対し連結したものである。
補給水の給水遅延機構における第2フロートは、補給水の給水の時期及び給水時間を制御する働きを有するものであり、一方ボールタップの第1フロートは、タンク内水位が満水位置から低下したときに、給水弁を開弁させ、またその水位が満水位置まで上昇したときに給水弁を閉弁させる働きを有するもので、それぞれの働きは異なっている。
そのような第1フロートと第2フロートとを共通のフロートにて構成した場合、そのフロートの浮力が給水遅延機構の開閉部材とボールタップの連携アームとに同時期に加わると、補給水の給水制御とタンク内の水位の制御とをそれぞれ最適のタイミングで行うといったことは難しい。
そこでこの請求項6では、共通のフロートから開閉部材と連繋アームとに浮力の加わるタイミングを異ならせるようにしたもので、この請求項6によれば、共通のフロートを用いながら開閉部材を適正なタイミングで開閉動作させるとともに、連繋アームを適正なタイミングで動作させるようになすことができる。
即ちタンク内の水位の変動及びこれに伴う給水弁の開閉との関係において、補給水の給水制御を適正なタイミングで行うことが可能となる。
ここで動作遅延機構は、共通のフロートから立ち上る筒部と、連繋アームの側から立下り、筒部の内部に摺動可能に嵌入する嵌入軸部と、筒部の上端から成る押上部と、連繋アームに設けられ、押上部に当接して押上力を受ける受部と、を含んで構成しておくことができる。
洗浄タンクを外観状態で便器とともに示した図である。 図1の洗浄タンクの内部の構造を示した図である。 本発明の実施形態の給水装置を示した斜視図である。 同実施形態の給水装置を図3とは異なる方向から示した斜視図である。 同実施形態の給水装置の内部構造を示した図である。 図5の給水弁の構造を拡大して作用とともに示した図である。 同実施形態におけるフロート及び開閉部材をその周辺部材とともに示した図である。 同実施形態における開閉部材を示した図である。 同実施形態において補給水流路が開閉部材で遮断されている状態を示した図である。 同実施形態におけるボールタップの動作説明図である。 図10に続くボールタップの動作説明図である。 便器の洗浄動作の説明図である。 図12に続く便器の洗浄動作の説明図である。 同実施形態における給水遅延機構の動作説明図である。 図14に続く給水遅延機構の動作説明図である。 同実施形態におけるフロートに設けた水溜部の効果を説明するための図である。
次に本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1において、10は便器で、12は便器10の洗浄水を内部に貯える洗浄タンク(以下単にタンクとする場合がある)である。
この洗浄タンク12の内部には、便器10に洗浄水を給水し、また補給水を給水するための本実施形態の給水装置が設けられている。
図2〜図5に給水装置の構成が示してある。これらの図に示しているように給水装置は、ボールタップ14と、補給水の給水遅延機構16とを含んでいる。
18は、洗浄タンク12の底部から立上る導水管としてのオーバーフロー管で、20はタンク12内部の洗浄水を放出する放出口であり、タンク12の底部に設けられている。
22は排水弁(ここではフラッパ弁)で、オーバーフロー管18に設けられた軸部24周りに上下に回動可能とされている。排水弁22は、軸部24の周りに回動することで放出口20を開閉する。
この排水弁22は、玉鎖26が図中上向きに引き上げられることによって開弁し、タンク12内の洗浄水を放出口20から放出させる。
28はボールタップ14の本体部で、この本体部28に対し、縦向きに配管された給水管30の上端部が接続具32にて接続されている。
34はフロートで、このフロート34はタンク12内の洗浄水の水位に連動して昇降運動する。
ボールタップ14の本体部28には、給水弁36が内蔵されており、この給水弁36とフロート34とが、連繋アーム38にて連繋されている。
連繋アーム38は、図3に示す軸40周りに回動運動する横向きの回動アーム42と、縦軸部44とを有している。
本体部28からは、タンク内吐水口46が下向きに突き出しており、また補給水吐水口48が、横向きに突き出している。
この補給水吐水口48には、可撓性を有する補給水管50の一端側が接続されており、補給水吐水口48から吐水された補給水が、この補給水管50を通じてオーバーフロー管18の内部に流入せしめられる。
オーバーフロー管18内部に流入した補給水は、続いて上記の放出口20を通じて便器10へと給水される。
図5に示しているように本体部28の内部には、給水弁36の下流部において、タンク内給水流路52と補給水流路54とが分岐して形成されている。
上記給水弁36はパイロット式の弁であって、図6に示しているように主弁座56と、ダイヤフラム弁から成る主弁58と、主弁58の背後(図中右側)に形成された背圧室60と、主弁58の上流側の水を背圧室60に導入する導入小孔62と、背圧室60の水を抜く水抜孔としてのパイロット孔64と、パイロット弁座66と、パイロット孔64を開閉するパイロット弁68とを有している。
ここでパイロット弁68は、上記の連繋アーム38における回動アーム42の端部に設けられている。
この給水弁36は次のように動作する。
図6(A)は、給水弁36が閉弁した状態を表している。
この状態で連繋アーム38の回動アーム42が図3に示す軸40周りに図中下向きに回動し、その端部のパイロット弁68がパイロット弁座66から離座して開弁すると、背圧室60内の水がパイロット孔64を通じて外部に抜け出し、ここにおいて背圧室60内の圧力が消失する。
するとそれまで背圧室60の圧力で主弁座56に押圧されて着座していた主弁58が、主弁58よりも上流側の給水の圧力にて図中右側に離座して開弁し(図6(B)参照)、ここにおいて本体部28内部に形成されている流路を開放する。
そしてその開放によって、給水管30からの水が上記のタンク内給水流路52及び補給水流路54へと流入する。
そしてタンク内給水流路52の先端部のタンク内吐水口46からタンク内への給水が行われる。
またこのとき補給水流路54が開放されていれば、その先端の補給水吐水口48から上記の補給水管50及びオーバーフロー管18を通じて、便器10に補給水の給水がなされる。
一方、回動アーム42が図6中上向きに回動し、パイロット弁68がパイロット弁座66に着座して閉弁すると、導入小孔62を通じて流入する水によって背圧室60の圧力が増大し、そしてその増大した背圧室60の圧力によって、主弁58が主弁座56に着座して閉弁し、ここにおいて本体部28内の流路、詳しくは主弁58よりも上流側流路と下流側流路とが遮断され、タンク内給水流路52及び補給水流路54への給水管30からの水の供給が停止する。
図3に示しているように、回動アーム42の、上記の軸部40とは反対側の端部は2股に分岐しており、その分岐部69に凹部70が形成されている。
一方連繋アーム38の縦軸部44には、その上端とそれよりも所定距離下側の位置とに円形の鍔状部72,74とが設けられている。
縦軸部44は、これら鍔状部72と74との間の部分が上記の凹部70に挿通されている。
この縦軸部44の上端の鍔状部72は、縦軸部44を下向きに支持する支持部をなしている。
ここで上側の鍔状部72が回動アーム42の分岐部69に当って縦軸部44を支持した状態の下で、下側の鍔状部74と分岐部69との間には、所定の間隙(遊び)が形成されるようになっている。そのように鍔状部74の位置が定められている。
上記フロート34からは、円筒状をなす筒部76が上向きに起立している。
一方縦軸部44からは嵌入軸部78が立ち下がっており、その嵌入軸部78が筒部76内に摺動可能に嵌入されている。
ここで筒部76の上端80は、フロート34の浮力による押上力を縦軸部44即ち連繋アーム38に加える押上部(第1押上部)として働く。
この上端80に対応して、縦軸部44にはその真上位置に鍔状部82が設けられている。
この鍔状部82は、第1押上部としての筒部76の上端80に当接して、その押上力を受ける第1受部として働く。
一方縦軸部44の上記の鍔状部74は第2押上部として働き、そしてその上側位置の回動アーム42の分岐部69は、この鍔状部74からの押上力を受ける第2受部として働く。
この実施形態では、筒部76,嵌入軸部78,筒部76の上端80,第1受部としての鍔状部82,第2押上部としての鍔状部74,第2受部としての分岐部69等によって、フロート34の浮力による上昇運動を遅れて連繋アーム38に加え、連繋アーム38を動作させる動作遅延機構を構成している。
本実施形態におけるボールタップは次のように働く。
図10(I)及び図12(I)は、図2の排水弁22が閉じられ、タンク12内の洗浄水の水位が満水位である状態を表している。
このとき、図12(I)に示しているように便器10内には設定量の溜水が保持されており、便器10内の排水トラップ部Tは、その溜水により封水された状態にある。
この状態で排水弁22が、図2の玉鎖26により引き上げられて開弁すると、タンク12内の洗浄水が図2のタンク12底部の放出口20から放出され、便器10に向けて勢い良く給水される。
そしてその給水により、図12(II)に示すように便器10においてサイホン作用が惹起され、便器10内の溜水が、そのサイホン作用によって排水トラップ部Tの下流側へと一挙に排出される。
このときタンク12内の洗浄水の水位は、放出口20からの洗浄水の放出により、図10(I)〜(III)及び図12(I)〜(III)に示すように急激に下降し、そしてその水位が一定位置まで下降すると、ここにおいて図12(III)に示すように排水弁22が閉弁し、以後水位の下降が止まる。
尚、図10(I)に示しているように当初洗浄水の浮力により浮いた状態にあったフロート34は、初め僅かに水位の低下とともに下降運動するが、その後は連繋アーム38の支持により下降停止し、以後同じ高さ位置に保持される。そしてタンク12内水位だけが下降し、フロート34はタンク12内洗浄水よりも上方に位置保持される。
ボールタップ14は、図10(I)に示す状態からフロート34が下降することで、給水弁36を開いて給水管30からの水をタンク内給水流路52へと流入させ、続いてタンク内吐水口46からタンク12内に給水する。
そしてタンク内給水流路52を通じてのタンク12内への給水により、タンク12内水位は上昇に転じ、そして図13(IV),(V),(VI)の各状態を経て、タンク12内水位が図12(I)に示す当初の満水位の位置まで上昇すると、図11に示すように、これとともに上昇するフロート34によって給水弁36が閉弁し、ここにおいてタンク内給水流路52を通じてのタンク12内への給水が停止する。
尚、図11及び図13に示すタンク12内水位の上昇時において、フロート34は、水位が設定水位に達するまでは一定の高さ位置に停止しており、そしてタンク12内水位がその設定水位に達して更にそこから上昇することで、そこで初めてフロート34が上昇運動する。
このとき、連繋アーム38における回動アーム42による支持によって、一定高さ位置に保持されていたフロート34は、連繋アーム38における縦軸部44から立ち下がった嵌入軸部78を筒部76の内部に深く嵌入させながら、筒部76と一体に上昇運動し、そしてある高さ位置に到ると、図11(V)に示すように筒部76の上端80が縦軸部44の鍔状部82に当って、浮力による押上力をその上端80から鍔状部82に及ぼし、浮力による押上力を縦軸部44に伝える。
その後更にフロート34が上昇運動すると、図11(VI)に示すように今度は第2押上部としての鍔状部74が上昇して回動アーム42の第2受部としての分岐部69に当り、ここにおいてフロート34の更なる上昇運動に伴って、初めて連繋アーム38の回動アーム42が図中上向きに回動運動する。
つまりここにおいて始めて連繋アーム38が、フロート34の上昇運動の開始に遅れて動作し、給水弁36を閉弁せしめてボールタップ14からの、具体的にはタンク内給水流路52を通じてのタンク12内への給水を停止させる。
図4に示す補給水の給水遅延機構16は、図5に示しているように補給水流路54の途中部位に、平面視形状が矩形の縦の筒状をなす保持部83を有している。
ここで保持部83は、ボールタップ14の本体部28に一体に構成されている。
そしてこの保持部83の内部に、スライド部材から成る開閉部材84が、上下にスライド可能に挿通され、保持されている。
尚この開閉部材84の下端部は、図5に示しているようにフロート34の中心部の圧入孔86に、下向きに圧入されてフロート34に固定状態に結合されている。
即ちここでは、開閉部材84がフロート34と一体移動状態にフロート34に結合されている。
従って開閉部材84は、フロート34に働く浮力によりフロート34が上昇移動することで、これと一体に上昇移動する。またフロート34が下降すると、これと一体に下降移動する。
この実施形態では、共通のフロート34が、ボールタップ14におけるフロートとしても、また補給水の給水遅延機構16におけるフロートとしても働いており、かかる共通のフロート34が第1フロートと第2フロートとを兼ねている。
また開閉部材84は、フロート34の圧入孔86への圧入深さを変えることで、フロート34からの高さを調節することができる。そしてその高さを調節することで、後に明らかにされるように補給水の給水開始時期及び給水量を調節することが可能となる。
即ちここでは、フロート34に対する開閉部材84の圧入による固定手段が、開閉部材84の高さ調節手段をなしている。
図7及び図8に示しているように、開閉部材84の上端部には、側壁部88と上壁部90とを有する大形の頭部92が一体に設けられている。
開閉部材84は、図5に示しているようにこの頭部92が保持部83の上端に当ることで、保持部83により下向きに支持され、更にこの開閉部材84を介してフロート34が支持される。
開閉部材84は、図7及び図8において左右に一対の板状のリブ94を有しており、それらリブ94と94との間においてその上部に、図5の補給水流路54を遮断する板状の遮断部96が一体に設けられている。
ここで一対の板状のリブ94は、この上部の遮断部96と下端部の連結部98とによって連結されており、更にこれら上部の遮断部96と下部の連結部98との間において、上下の一対の連結リブ100,102によって左右に連結されている。
そして上側の連結リブ100と上部の遮断部96との間に、つまり遮断部96の下側に、補給水流路54を連通させる開口部104が形成されている。
尚遮断部96は、図9に示しているように補給水流路54における1次側の面が、その1次側に向って凸曲する凸曲面(ここでは円弧面)106とされ、また反対側の2次側の面が平坦面108とされている。
尚遮断部96,連結部98,連結リブ100,102は、それぞれ縦の板状のリブ94の幅寸法よりもそれぞれ同幅方向の寸法が小寸法とされており、そして上側の連結リブ100と上記の保持部83との間に、図5の部分拡大図に示すように、開口部104を補給水流路54に合致させて補給水流路54を連通状態としたときに、補給水の漏出部110を形成するようになっている。
そしてフロート34には、その上端部に、漏出した補給水を流入させてこれを溜める水溜部112が設けられている。
この水溜部112の周壁部114には、水溜部112の内部に溜めた水を外部に抜き出す水抜開口116が設けられている。
ここで水抜開口116は、水溜部112への補給水の流入流量よりも小流量で溜めた水を外部に抜き出すように、その形状,大きさが定められている。
次に本実施形態における給水遅延機構16の作用を図14及び図15に基づいて説明する。
尚図14(I),(II),(III)は図12の(I),(II),(III)に対応し、また図15の(IV),(V),(VI)は図13の(IV),(V),(VI)にそれぞれ対応する。
図14(I)は、洗浄タンク12内の水位が満水位である状態を示しており、このときフロート34は上昇端にあって、スライド部材から成る開閉部材84はフロート34とともに上昇端に位置していて、遮断部96は補給水流路54から上方に外れた位置にあり、補給水流路54は連通した状態にある。
但しこのときには給水弁36は閉弁した状態にあって、補給水流路54には補給水は供給されてはいない。
この状態で図12(II)に示すように排水弁22が開弁し、タンク12内の洗浄水が放出口20から放出されると、急激な水位の下降に伴ってフロート34が下降端まで速やかに下降し、それまで補給水流路54を連通状態としていた開閉部材84がフロート34とともに下降することによって、補給水流路54を遮断する。
即ち遮断部96が補給水流路54に一致した状態となって、この遮断部96により補給水流路54を遮断状態とする。
従ってこのときには補給水流路54を通じて補給水が便器10に向けて補給されることはない。
但しこのとき補給水流路54内の補給水は、開閉部材84と保持部83との間から下方に僅かに漏出する。
タンク内水位は、図14(II)に示す状態から図14(III)に示すように更に下降するが、このときフロート34は図14(II)に示す位置と同じ位置を保持しており、従って補給水流路54もまた遮断部96にて遮断状態に保持される。
図15は、排水弁22の閉弁によりタンク12内水位が下降から上昇に転じた後の状態を表している。
図15(IV)は、タンク12内水位が設定水位に達した直後の状態を示している。
このとき開閉部材84は、フロート34の上昇により補給水流路54を連通開始する。詳しくは遮断部96が上昇開始し、補給水流路54を連通開始する。
続いてフロート34が更に上昇運動すると、これに伴って開閉部材84が一体に上昇運動し、図15(V)に示しているように遮断部96が補給水流路54から外れ、これに代わって開口部104が補給水流路54に一致する状態となって、ここに補給水流路54が連通した状態となる。
そして補給水流路54の連通によって、給水管30からの水が給水弁36を通過して補給水流路54へと流れ込み、更にこの補給水流路54からオーバーフロー管18を経て、便器10に向け補給水が給水される。
フロート34は、その後も更に上昇運動を続けて図15(VI)に示す状態に到り、この間、開閉部材84は開口部104を補給水流路54に一致させた状態を保って、引き続き補給水流路54を通じて補給水が便器10へと給水される。
そしてその後の更なるフロート34の上昇運動により、給水弁36が閉じられるに到り、ここにおいて補給水流路54からの便器10への補給水の給水が停止する。
但しこの実施形態では、フロート34はその後も更に、フロート34に働く浮力によって上昇運動を続け、そして僅かに上昇したところで最終的にフロート34の上昇が停止する。
図16はこのときの変化を表している。
開閉部材84が補給水流路54を連通させ、補給水流路54を通じて補給水を便器10に給水させている間、補給水流路54を流れる補給水の一部は、開閉部材84と保持部83との間の漏出部110を通じて下向きに漏出し、そして漏出した補給水は、フロート34の上端部の水溜部112内に流入して、そこに水を溜める(図16(VII)参照)。
尚この水溜部112には上記のように水抜開口116が設けられていて、そこから水抜きが行われるが、水溜部112への補給水の流入の流量は水抜開口116からの水抜きの流量よりも多いために、水溜部112は補給水の流れ込みによって満水状態に保持される。
この水溜部112に溜まった水は、フロート34に対して錘として作用する。
フロート34は、その錘の作用の下にタンク12内の洗浄水による浮力によって上昇運動し、給水弁36を閉弁せしめ、止水させる。
ところが給水弁36が閉弁すると、水溜部112には補給水が漏出して落ちて来なくなる。
一方で水溜部112内の水は、その後も引き続いて水抜開口116から流出し続けるため、最終的に水溜部112の水(ここでは大部分の水)は水溜部112から抜き出され、その分フロート34の重量が軽くなるため、フロート34は洗浄水による浮力によって給水弁36の閉弁後も、図16中Δhで示す僅かな高さだけ上昇運動して、そこで最終的に上昇を停止する。
このΔh分のフロート34の上昇によって、図6に示すパイロット弁68がパイロット弁座66に対して強く押圧され、給水弁36における止水力が高められる。
即ちその状態で連繋アーム38が僅かにパイロット弁68を開く方向に動作しても、パイロット弁68は開弁することはなく、給水弁36は依然として閉弁状態に、つまり止水状態に保持される。
以上のように本実施形態では、タンク12内の洗浄水が便器10に向けて放出され、タンク12内の水位が下降するときには、開閉部材84の遮断部96を補給水流路54に一致させて補給水流路54を遮断する。
従ってタンク12内の水位の下降に伴ってボールタップ14が給水弁36を開いても、ボールタップ14からはタンク内給水流路52を通じてのタンク12内への給水のみが行われ、補給水流路54を通じての便器10への補給水の給水は行われない。
即ちサイホンが起るまでの間に便器10に向けて補給水が給水されてしまうことはない。
本実施形態の給水装置では、排水弁22が閉じられてタンク12内の水位が下降から上昇に転じ、その水位が設定水位まで上昇した時点から、水位に連動して上昇するフロート34により、それまで遮断部96を補給水流路54に一致させてこれを閉じていた開閉部材84を移動させ、開閉部材84の開口部104を補給水流路に一致させて、補給水流路54を連通状態とする。
ここにおいて補給水流路54を通じ便器10内に補給水が給水される。
このように本実施形態の給水装置は、タンク12への給水の後期において所定時間の間、便器10に向けて補給水を給水するもので、このときに便器10に給水した補給水は、その全てをサイホン後に便器10に溜水を溜めるための水として用いることができ、従って補給水が無駄に失われてしまう問題を解決し得て、効果的に節水を図ることができる。
また大洗浄時,小洗浄時を問わず便器10に向けての補給水の給水量を同じとすることができるため、従来のように小洗浄時に合せて補給水の水量を設定することで、大洗浄時に補給水を過剰に便器に給水してしまい、その過剰分が無駄に失われてしまうといった問題も解決することができる。
また本実施形態では、開閉部材84を上下にスライドして位置移動するスライド部材にて構成して、その上部に遮断部96を設け、また遮断部96の下側に開口部104を設けており、単にフロート34にて開閉部材84を上げ下げするだけで、補給水流路54を開閉することができる。
その遮断部96は、補給水流路54における1次側の面を1次側に向って凸曲した凸曲面となしてあるため、遮断部96に対して加わる1次側流路の水の力を、その凸曲面106に沿って良好に逃すことができ、これにより開閉部材84の移動に対する抵抗を小さくし得て、開閉部材84を円滑に移動させることが可能となる。
更に本実施形態では、フロート34の上昇により給水弁36を閉弁させて止水を行ったとき、その止水状態を安定化することができる。
また本実施形態では、フロート34がボールタップ14の第1フロートと給水遅延機構16の第2フロートとを兼用するため、フロートの数を少なくし得て、給水装置の小型化及びコストダウンを図ることができる。
更に本実施形態では、開閉部材84を共通のフロート34に対して一体移動状態に結合しておく一方、連繋アーム38は、フロート34が下降端より設定距離上昇した時点からフロート34の浮力を連繋アーム38に加えて、連繋アーム38をフロート34と連動して動作させる動作遅延機構を介してフロート34に連結し、これによりフロート34から開閉部材84と連繋アーム38とに浮力の加わるタイミングを異ならせるようにしているため、共通のフロート34を用いながら開閉部材84を適正なタイミングで開閉動作させるとともに、連繋アーム38を適正なタイミングで動作させることができる。
即ちタンク12内の水位の変動及びこれに伴う給水弁36の開閉との関係において、補給水の給水制御を適正なタイミングで行うことができる。
以上本発明の実施形態を詳述したがこれはあくまで一例示である。
例えば本発明はボールタップ用の第1フロートと、補給水の給水遅延機構のための第2フロートとを別々に設けるといったことも可能である等、その趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
10 便器
12 洗浄タンク
14 ボールタップ
16 給水遅延機構
34 フロート
36 給水弁
38 連繋アーム
52 タンク内給水流路
54 補給水流路
76 筒部
78 嵌入軸部
80 上端
82 鍔状部
83 保持部
84 開閉部材
96 遮断部
104 開口部
106 凸曲面
110 漏出部
112 水溜部
116 水抜開口

Claims (6)

  1. (A)(a)洗浄タンク内の水位に連動して昇降する第1フロートと、(b)給水弁と、(c)該第1フロートと該給水弁とを連繋し、該第1フロートの昇降に連動して該給水弁を開閉させる連繋アームと、(d)該給水弁の下流部で分岐したタンク内給水流路及び便器に補給水を送る補給水流路と、を有し、該給水弁の開閉により前記タンク内への給水と給水停止とを自動的に行うボールタップ、及び
    (B)(e)前記補給水流路を遮断する遮断部及び該補給水流路を連通させる開口部を有して、該補給水流路を開閉する開閉部材と、(f)該開閉部材を移動可能に保持する保持部と、(g)前記タンク内の水位と連動して昇降することで該開閉部材を移動させ、下降位置で該開閉部材の遮断部を前記補給水流路に一致させて該補給水流路を遮断し、該下降位置からの上昇で前記開口部を該補給水流路に一致させて該補給水流路を連通させる第2フロートと、を有する補給水の給水遅延機構
    を含んで構成してあることを特徴とする洗浄タンクの給水装置。
  2. 請求項1において、前記開閉部材が上下にスライドして位置移動するスライド部材であって、該開閉部材の上部に前記遮断部が設けてあり、該遮断部の下側に前記開口部が設けてあることを特徴とする洗浄タンクの給水装置。
  3. 請求項1,2の何れかにおいて、前記開閉部材の前記遮断部は、前記補給水流路における1次側の面が該1次側に向って凸曲した凸曲面となしてあることを特徴とする洗浄タンクの給水装置。
  4. 請求項1〜3の何れかにおいて、前記開閉部材と前記保持部との間には記補給水流路の補給水を漏出させる漏出部が設けてあるとともに、
    前記第1フロートには、上端部に該漏出した前記補給水を溜める水溜部と、該水溜部に溜めた該補給水を、該水溜部への該補給水の流入流量よりも少ない流量で該水溜部の外部に水抜きする水抜開口が設けてあることを特徴とする洗浄タンクの給水装置。
  5. 請求項1〜4の何れかにおいて、前記第1フロート及び第2フロートが共通のフロートから成っていることを特徴とする洗浄タンクの給水装置。
  6. 請求項5において、前記開閉部材は前記共通のフロートに対して一体移動状態に結合してあり、
    前記連繋アームは該共通のフロートに対して、該フロートが下降端より設定距離上昇した時点から該フロートの浮力を該連繋アームに加えて該連繋アームを該フロートと連動して動作させる動作遅延機構を介して連結してあることを特徴とする洗浄タンクの給水装置。
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