JP2013039519A - 副次渦式分離器 - Google Patents

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Abstract

【課題】流路の抵抗が少なく、従来技術では分離が困難であったような微細な目的物も、効率よく分離するサイクロン式分離器を提供する。
【解決手段】搬送流体の主たる経路の渦流に接する面に、第1端部の開口部を有し、主たる渦流の旋回軸延長上に重ならない旋回軸を有する副次渦筒を設け、前記副次渦筒の第2端部の開口部以外に開放部を有しない収集室を設ける事により、主たる経路の渦流を利用して発生させた小径で高速に旋回する副次的な渦流により、搬送流体中の目的物を分離する方法で課題を解決した。
【選択図】図1

Description

本発明は気体や液体などの搬送流体に渦流を形成し、搬送流体中の目的物を分離するためのサイクロン式分離器に関する。
(既存の技術)
従来のサイクロン式分離器を図4〜9を用いて説明する。
図4は最も基本的なサイクロン式分離器400の斜視図で、サイクロン筒部410と、収集室420からなり、サイクロン筒部410は、直円筒411に偏心して取り付けられた流入口412と流出口413、及び円錐台状円筒414と415、排出口416よりなり、収集室420は、円錐台状円筒の一部415を壁の一部とし、排出口416にてサイクロン筒部410と連絡している。(例えば、特許文献1参照。)。
まず、流体の挙動について図5をもって説明する。流入口412より流入した流体はサイクロン筒部410の軸に対して偏心した位置に流入するため、直円筒411の内側で旋回しながら上昇し、流出口413より流出する流れと、旋回しながら下降する流れに分かれる。
下降する流れは円錐台状円筒414と415の内面に沿って旋回し、一部が排出口416より収集室420にも流入するため、旋回軸の中心側に流速に応じて上昇流が発生し、流出口413への流れに合流し流出する。
次に、流体中から分離しようとする目的物の挙動について図5をもって説明する。
サイクロン式分離器では、流体に渦流を発生させて目的物が遠心力によって移動することにより分離が実現するが、サイクロン式分離器400では、流出口413が流入口412よりも上部に設け、目的物が重力に逆らって上昇しない限り流出口413に達しない構造とし、直円筒411の渦流により、外周側に移動した目的物が壁面に接触し流れから離脱し、主に重力によって下降することにより、円錐台状円筒414と415の内面を経て収集室420へと入って分離が実現される構造となっている。但し、渦流の内周側にある目的物は、直円筒411の壁面まで移動する必要があり、この間に流体に搬送されて上部にある流出口413近辺まで達する場合や、目的物に発生する遠心力や重力が流体の搬送力に劣る場合には、流れにのったまま流出口413より排出されてしまう。また、円錐台状円筒414と415は渦流の流れが直接及ばないために、強い旋回流は発生しにくいため目的物を収集室420に導く案内板としての役割がつよいが、流体の流れを強くしていくと、旋回流が発生して目的物が外周側へと移動し、収集室420へと移動する。しかしながら、旋回軸の中心付近に上昇流も発生し、いったん分離された目的物を収集室420から運び出し流出口413より排出してしまう。円錐台状円筒415が収集室420内に延長して設けてあるのは、目的物の再混入を防止する目的がある。
図6は最も一般的なサイクロン式分離器600の斜視図で、サイクロン外筒部610と、収集室620に加え、円筒状のサイクロン内筒部630からなり、サイクロン外筒部610は、直円筒611に偏心して取り付けられた流入口612と、円錐台状円筒614と615、排出口616よりなり、収集室620は、円錐台状円筒の一部615を壁とし、排出口616にてサイクロン外筒部610と連絡している。サイクロン内筒部630はサイクロン外筒部610の上部面を貫通して設けられ、サイクロン外筒部610の内部に開口部631を有し、流出口633とを結ぶサイクロン内筒632よりなる。
流体の挙動について図7をもって説明する。サイクロン式分離器600では流入口612より流入した流体がサイクロン内筒632と直円筒611の間で旋回しながら下降し、サイクロン内筒632の開口部631を過ぎた時点から、流体の一部が旋回軸方向の移動を逆転し下降から上昇へと転じ、開口部631へと向かう流れとなり、他の一部は、旋回しながら円錐台状円筒614と615に沿って下降し排出口616を経て収集室620へと流入する。また、開口部631が収集室の方向をむいているため、流体の速度が遅い場合でも、収集室620からの上昇流が発生しやすい。
サイクロン式分離器600での目的物の挙動について図7をもって説明する。
前記サイクロン式分離器400では旋回の軸近辺で流速が低下し、目的物に遠心力が発生しにくい部分が存在し、分離能力を低下させていたが、サイクロン式分離器600では、この部分にサイクロン内筒632が存在するため、目的物の全てに遠心力がかかることになり、また、直円筒611とサイクロン内筒632の流路がせまくなっているために、目的物は少ない移動距離で直円筒611の壁面にまで達するため、目的物の分離に有利となる。
サイクロン内筒632によって、流体は旋回しながら下降しその後上昇するために、目的物の慣性力によって流体から離脱する効果が期待でき、また、流体がいったん円錐台状円筒614と615部分まで下降する流路となるため、この場においても旋回が発生し、遠心力による分離が行われ、サイクロン式分離器400の場合よりも微細な目的物も分離できる構造となっている。
その反面、流体が円錐台状円筒614と615に沿って旋回しながら下降し、そのまま収集室620内に進入するため、収集室620内に旋回流が発生し、排出口616から開口部631へ向かう上昇流も発生し、目的物が再混入してしまう。より微細な目的物を分離するには、旋回軸方向の長さが長く、排出口616が小径であること、ならびに、流速を制限して強い上昇流の発生を防ぐことが必要となるが、流速を制限すると目的物の遠心力や慣性力も弱くなるため、結果として、搬送流体や目的物の性状に応じた設計が必要となるばかりでなく、エネルギー効率の良好な分離を実現するためには、分離収集できる目的物の性状の幅が制限されることとなる。
収集後の目的物が、主たる流路へ再度戻ってしまい、そのまま流出口より排出される問題を解決する為に、サイクロン内筒の長さを短くし、サイクロン外筒の長さを長く、更に、収集室を深くする事で防止する策がみられるが、このほかに、収集室の流体の旋回を抑制する板を設けたり、収集室の上側に傘状の逆流防止板を設けてこれを防止しようとする発明がある。(例えば、特許文献2〜3参照。)。
サイクロン筒が小径であると、より高い遠心力がえられ、サイクロン外筒の円錐円筒の長さ方向の比率が大きいと、旋回軸方向での逆転時に流体が鋭利な角度で方向を変えるため、より微細な目的物を分離できる。その反面、流路径の減少と、流体の鋭利な方向変換のため、流路の抵抗が増加し、流量が制限されてしまう。
これを防ぐために小型サイクロンを並列に複数配置して流量を確保し、流路の抵抗を軽減して、更に、小径のサイクロンに大型の目的物がつまってしまうのを防ぐために上流に大型のサイクロンを設置したマルチサイクロン式分離装置がある。(例えば、特許文献4〜5参照。)。
図8は、大型のサイクロンを上流に有し、下流に小型のサイクロンを並列に4基含むマルチサイクロン式分離装置800の斜視図である。図9を用いて、構成を説明する。
マルチサイクロン式分離装置800は、下部外郭部810と、上部外郭部850、内部構成の下部品820、中部品830、上部品840からなり、
下部外郭部810は、有底円筒811に偏心して設けた流入口812からなり、
上部外郭部850は、外郭852と、流出口853を有し、上部品840との空隙で、上部連絡流路851をなす。
下部品820は、二重円筒821と、ドーナッツ状の底蓋822、及び、開口部824を有する中央の上流サイクロン外筒823よりなる。
中部品830は上流サイクロン内筒832と、4基の下流サイクロン外筒833を、円盤上の板に開口させてなる。
上部品840は、円盤形状に、分配流路の形状を削りとった分配流路部品841と、4基の下流サイクロン内筒843を円盤上の板に開口させた上部品蓋844からなる。
マルチサイクロン式分離装置800の平面図と縦断面図である図9をもって流体の挙動について説明する。流入口812より流入した流体は、有底円筒811の内面と二重円筒821の間を旋回しながら下降し、有底円筒811の底部で旋回軸方向の運動を反転し、旋回流となりながら開口部824に流入する。
次に、上流サイクロン外筒823の内側を旋回しながら上昇し、一部は開口部831に入るが、他の一部は外周側を上流サイクロンの上面にまで達し、上流サイクロン内筒832の周りを旋回しながら下降し開口部831に入る。
次に、開口部831より上流サイクロン内筒832の内部を経て、中心部から、下流サイクロン内筒843に偏心して流入する流路を設けた分配流路部品841に入り、下流サイクロン内筒843と下流サイクロン外筒833の間で旋回流が発生し、下流サイクロン外筒833の内面沿いに旋回しながら下降、開口部834を経て、二重円筒821と底蓋822で構成される収集室に入り、再度開口部834より上昇し、開口部842を経て上部連絡流路851にて、他の3基の下流サイクロンからの流れと合流し、流出口853よりマルチサイクロン式分離装置800の外へと流出する。
マルチサイクロン式分離装置800での目的物は、有底円筒811と二重円筒821の間の旋回により、粗粒の目的物は底部外周側に分離され、他の目的物は開口部824から上流サイクロン外筒823内へ入り、ここで発生する旋回にて、前記粗粒の目的物よりも細かな目的物が分離され、上流サイクロン外筒823内面や、上流サイクロン内筒832の外側に付着するが、微細な目的物は開口部831をへて、4基の下流サイクロンへと送られる。下流サイクロン内筒843と、下流サイクロン外筒833、および、開口部834は、上流サイクロンよりも小径であるため、更に小径の旋回流が発生し、微細な目的物も分離され収集室内に入り沈降したり、下流サイクロン外筒833の内側面、下流サイクロン内筒843の外側面に付着する。尚、下流サイクロンでも分離されなかった目的物は、上部連絡流路851で統合され、流出口853よりマルチサイクロン式分離装置800外部へと流出する。
マルチサイクロン式分離装置の複雑な流路は複数のサイクロン分離器を連絡するのに不可欠だが、各サイクロン式分離器の設置による流路の抵抗増加に加えて、分配流路や連絡流路での流体の抵抗が加わり、分離装置全体のエネルギー効率を低下させるばかりでなく、特に、搬送流体が気体の場合は騒音が発生する原因となり、様々な改善策が提案されているものの、根本的な改善をなしているものはない。
また、流量を確保するために、下流サイクロンの径をあまり小さくできないために、微細な目的物の分離には限界があり、家庭用掃除機などでは、物理的フィルターを最下流に設けるものが多く、分離済みの目的物の再混入を防ぐために、流量を制限せざるを得ない状態となりやすい。
(既存技術の問題点)
既存のサイクロン式分離器では、搬送流体の主たる経路(以降、主経路と呼称。)に発生させた渦流(以降、主渦と呼称。)の遠心力を用いて、目的物を渦流の外周部へと移動させ、サイクロン外筒の下部に設けられた円錐台状円筒部分にて収集室へと向かう外周部の流れにより、目的物を収集室へと導き収集室内の壁に至らせて蓄積し、流体を逆流として円錐台状円筒部の中心より返すことにより、流体と目的物を分離している。
従って、流体と目的物を分離する場は主渦そのものであり、主渦の旋回速度と、主渦の径によって目的物の遠心力がきまり、より微細な目的物をも分離し、蓄積するには流速をあげるか、主経路の渦室を小型化して遠心力を高める必要があるが、流速をあげると、収集室内で流体が旋回をはじめ、逆流も強まり、結果的に微細な目的物は逆流に搬出されてしまう。
収集室側の開口部の大きさについても、同様に、目的物の大きさにたいして小さすぎると目的物が開口部を通りぬける前に逆流にさらされて、渦室へと戻ってしまい、大きすぎると、収集室内の目的物が逆流に搬送されて開口部へ近づいた際に、開口部外周側の噴流にて戻されることなく開口部を通りぬけて、渦室へと戻ってしまう。
従って、目的物の大きさに合わせた出来るだけ小型のサイクロン式分離器が適することになり、性状の異なる目的物をひとつの経路で分離する手法としてマルチサイクロン式分離装置が提案されているが、個別のサイクロン式分離器における前記問題が解決されたわけではなく、微細な目的物の流出を防ぐための流量の制限が、経路全体の流量の上限となってしまう上に、各サイクロンの連絡流路や分配流路を設ける必要から、更に、エネルギー効率が悪化してしまう。
既存のサイクロン式分離器の前記のごとき問題点は、いわば、既存のサイクロン式分離器の原理に基づくものであり、これを軽減する様々な改善案が提案されているが、根本解決にいたるものはなく、実用的なエネルギー効率でのサイクロン式分離器の分離能力の限界をつくりだしている。
米国公開特許和文抄録 公開番号20030029790 FIG.3 FIG.4 特許第2930689号 特許第4626587号 特許明68418公報(第一図、第二図) 特許4546015公報(Fig.4a)
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、流路の抵抗が少なく、かつ、従来のサイクロン式分離器では分離が困難であったような微細な目的物の分離も可能とし、更に、一つの分離器で、特定の性状の目的物を分離回収でき、また、主経路の渦流として様々な発生手段に対応可能で、コンパクトなサイクロン式分離器を提供することを目的とする。
本発明が解決しようとする課題は、既存のサイクロン式分離器がもつ原理的な問題であり、搬送流体からの目的物の分離を、搬送流体の主たる経路(以降、主経路と呼称。)の渦流(以降、主渦と呼称。)で行うかぎり、解決困難な問題である。
そこで、本発明者は、目的物の分離に主渦を直接用いるのではなく、主渦を利用して副次的に主渦よりも小型で高速に回転する渦流(以降、副次渦と呼称。)を発生させ、主たる分離の場とすることができれば、主渦の径にとらわれずに、分離しようとする目的物の密度が高い場所に、分離しようとする目的物に最適な形状の渦筒を設けることができ、既存技術の限界を超えた分離が実現できると考え、主経路の流体の抵抗を低く保ったまま、分離に適した副次渦を発生させる手段を鋭意研究を重ねた結果、以下の様な手段で実現可能であることを見出した。
上記目的を達成するために本発明は、
搬送流体の主たる経路において任意の方法で渦流を発生させる手段と、
前記渦流の旋回の場となる渦室と、
前記渦室を構成する面に直接に開口する第1端部をもち、円筒もしくは一端の所定部分が円錐台状円筒である渦筒で、中心軸が前記渦流の旋回軸延長上に重ならない渦筒(以降、副次渦筒と呼称。)を少なくともひとつ有し、
前記搬送流体から分離する目的物の収集室で、前記副次渦筒の第2端部が開口し、運転中は前記副次渦筒の開口部、または、収集室よりも減圧された空間以外には、開口部をもたず他は密閉された収集室、
から構成されるサイクロン式分離器としたものである。
主経路に発生させた主渦の渦室を構成する面に、主渦の旋回軸延長線上に重ならない位置を中心に円筒もしくは一端の所定部分が円錐台状円筒である渦筒を開口させると、流路面積が拡大し、開口面を通る主渦の流れにより、副次渦筒内面において主渦の上流側が減圧するので、前記減圧部を中心に流体が立体的に回り込む力がはたらく。
主渦の流れは旋回軸に対して垂直方向、及び、平行方向において、なんらかの流速差が生じているため、副次渦筒の渦室側開口部にて、流速の早い側から立体的に下流側の内面に流れ込み、副次渦筒の内面に沿って、螺旋状に旋回しながら収集室側へと進む渦流が発生し、収集室が他に開口部を持たない場合は、収集室へ入る流体と同じ量の流体が副次渦筒中心側を通って渦室に向う逆流が発生する。
主渦を利用して、副次渦筒によって副次的に発生させる渦(以降、副次渦と呼称。)は、主渦の旋回に比して小径で、回転数も多いものとなり、かつ、主渦により旋回力を与え続けられるため、主渦中にも渦の一端を伸ばし、主渦中では副次渦により蛇行する流れが発生し流路の抵抗が増加するが、前記副次渦と同径の主渦を発生させた際に比べてわずかな増加となる。
主経路の渦室で、副次渦の外周は副次渦筒に向かう旋回流となっているため、主経路の目的物は少ない移動距離で流体と共に容易に副次渦に巻き込まれ、流体に搬送されやすい微細な目的物も良好に捕捉することができる。
更に、副次渦筒中を収集室側へと旋回しながら移動する課程で、副次渦の高速で小径な旋回によって目的物に高い遠心力が与えられ、主渦では分離できなかった微細な目的物も旋回の外周側に移動し、収集室方向への慣性力もあいまって、逆流に搬送されることなく、開口部を通り抜けて収集室に放射状に放出されて収集室の壁へと付着するので、従来技術では分離が困難であった微細な目的物も分離できる。
尚、収集室内において極めて微細な目的物が逆流に搬送されて開口部へ接近することがあるものの、その移動は遅く、開口部の外周側からの噴流に押し戻され開口部中心まで移動するのは困難となり、収集室側からの再混入を防ぐことができる。
従って、流路の抵抗を抑えた状態で、従来技術では分離が困難であったような微細な目的物を効率よく分離できる。
渦流は旋回軸に対して垂直方向、及び、平行方向において、なんらかの流速差が生じているため、本発明を実施するにあたり主渦の発生手段は限定されない。
例えば、送流機器など、本来の機能を分離としない機器に発生している渦流の隔壁に副次渦筒の一端を開口させ、他端を、他を密閉した収集室に開口させた場合にも、 従来のサイクロン式分離器を送流機器に組み込んだ場合に比べて、流体の抵抗の増加は極めて低い状態で目的物の分離が可能となり、新たに分離の為の渦流を発生させる必要がなく、コンパクトにサイクロン式分離の機能を付与できる。
例えば、独立した分離器として躯体を構成する場合の、本発明に適した渦流の発生手段については、開口部が流出口につながるサイクロン内筒の存在により生じる旋回軸方向の運動の逆転は、副次渦を用いた分離においても、おおきな効果をもたらし、更に、サイクロン内筒の開口部に相対する面に設けた副次渦筒では、主渦の旋回軸方向の運動が副次渦筒から離れる方向となるため、主渦中により深く副次渦を成長させることができることから、従来のサイクロン式分離器では、そのままサイクロン内筒開口部より搬出されていた微細な目的物をより多く捕捉し、分離することができる。
渦流の定義上、主渦の旋回軸に対して垂直方向において、旋回軸からの距離によるなんらかの流速差が存在するため、副次渦筒を開口させる場所としては、主渦の旋回軸に直交する面において良好な副次渦が得られるが、他の面において設置した場合にも副次渦は発生し、例えば、主渦の旋回軸と平行な面に設置する場合では収集室側の開口部が主渦の上流側へ傾斜するような角度で、副次渦筒の軸と、主渦の旋回軸が直交しないように角度を持たせると、良好な副次渦が発生する場合がある。
また、本発明の分離は副次渦の旋回による遠心力と収集室方向への慣性力によるため、主経路の渦室の上面、側面、底面のどの面に設置しても効果が得られるため、主渦での目的物の分離を利用し、目的とする分離物の存在密度が高い部分に副次渦筒を設置することで、性状を限定した目的物の収集が可能で、既存技術ではサイクロン式分離器を複数連ねて徐々に微細な目的物を分離する中で、一部を回収していた分級などの分野において、一つの分離器内での分級も可能となる。
例えば、主渦の旋回軸からの距離が等しくなる副次渦筒毎に収集室を設けることにより、ひとつのサイクロン式分離器により、性状の異なる目的物を収集室毎に分けて収集したり、更に、精密な分級を行うために設けられた複数の次工程に至る管を各々設けて各収集室に開口させ、次工程を減圧して送流することにより、従来技術における分級の工程を合理化できる。
例えば、副次渦筒を複数設置した場合、主渦が複数の副次渦の間をぬう様な流れが発生するため、より多くの目的物を回収できるほか、例えば、外周部に比較的大きな開口径の副次渦筒を開口させ、内周側ほど微細な開口径の副次渦筒を設置すると、微細な副次渦筒が大きな目的物で閉塞することを防げるため、単数の場合よりも更に微細な目的物の分離が可能となる。
また、例えば、複数の副次渦筒を同一の収集室に開口させると、構造が単純化でき、非運転時の目的物の排除作業が容易となるが、副次渦筒の渦室側の開口部における流体の圧力差によって各副次渦筒での流体の吸い込み量と逆流量に差がつく場合があり、
これを防止する方法として、主渦の旋回軸からの距離が等しい副次渦筒毎に、共通の収集室を設ける方法や、副次渦筒の渦室側の開口径に対する収集室側の開口径の比率と、収集室側の開口径の、片方、または、双方が、主渦流の旋回軸からの距離が近くなるに従って小さくなっている前記副次渦筒を配する方法がある。
また、主渦の状況によっては、単体の副次渦筒の主渦側の開口面での流速差が弱い場合も想定されるが、
前記の各副次渦筒で流体の吸い込み量と逆流量に差がつくことを利用して、例えば、主渦の圧力が異なる箇所に開口した副次渦筒を故意に共通の収集室内に開口させ、圧力が高い側を吸い込み専用として、目的物の収集量を増加して、圧力の低い側を逆流専用とすることで、収集室内にゆっくりとした流れを発生させ、吸い込み専用の副次渦筒の収集室側の開口部から、逆流専用の副次渦筒の収集室側の開口部に、目的物が移動する間で収集室内の壁に付着させて、目的物が分離された後の流体を逆流側の開口部から主渦中に返す構造にすることにより、目的物の収集量を増加させることができる。
本発明は、分離できる目的物の範囲においても、分離に要するエネルギー効率においても、従来のサイクロン式分離器を超えるものであるにもかかわらず、基本的には副次渦筒と収集室を主渦に面して設けることで実現可能であり、その構成は極めてシンプルであるので、高性能を有する分離器を小さく作ることが可能であり、かつ、主経路の流速が早いほど良好な副次渦が発生するので、効率のよい分離が実現するため、多重に配したマルチサイクロン装置とする事に適している。さらには、実際の分離の場となる副次渦の旋回速度が小径で高速であるため、特に、搬送流体が気体である場合には分離器に流入する気体の密度が低い場合にも、副次渦筒には分離に要する十分な旋回が得られるために、むしろ、気体圧力が低下している場合のほうが、更に微細な目的物をも分離する能力を有するため、多重に配列することにより、従来のマルチサイクロン式分離装置では分離が不可能であった微細な目的物を、極めて良好な効率で分離することができる。
本発明によれば、流体の抵抗が少なく、かつ、従来のサイクロン式分離器では分離が困難であったような微細な目的物の分離も可能で、分離できる目的物の範囲も広げる事ができ、かつ、一つのサイクロン式分離器で、複数の清浄を有する目的物を分級できる。更に、シンプルで小型の構成のため、主たる目的が分離ではない機器にも利用でき、多重に設置するマルチサイクロン式分離装置としても効果を奏する。
本発明の実施例を示す副次渦式分離器の斜視図 本発明の実施例を示す副次渦式分離器の各部品の斜視図 (a)図1の平面図、(b)図1のA−A線断面図 従来のサイクロン式分離器の一例を示す斜視図 (a)図4の平面図、(b)図4のA−A線断面図 従来のサイクロン式分離器の一例を示す斜視図 (a)図6の平面図、(b)図6のA−A線断面図 従来のマルチサイクロン式分離装置の一例を示す斜視図 (a)図8の平面図、(b)図8のA−A線断面図
本発明の請求項1記載の発明は、
搬送流体の主たる経路において任意の方法で渦流を発生させる手段と、
前記渦流の旋回の場となる渦室と、
前記渦室を構成する面に直接に開口する第1端部をもち、円筒もしくは一端の所定部分が円錐台状円筒である渦筒で、中心軸が前記渦流の旋回軸延長上に重ならない渦筒(以降、副次渦筒と呼称。)を少なくともひとつ有し、
前記搬送流体から分離する目的物の収集室で、前記副次渦筒の第2端部が開口し、運転中は前記副次渦筒の開口部、または、収集室よりも減圧された空間以外には、開口部をもたず他は密閉された収集室、
からなるものである。
主経路に発生させた主渦の渦室を構成する面に、主渦の旋回軸延長線上に重ならない位置を中心に円筒もしくは一端の所定部分が円錐台状円筒である渦筒を開口させると、流路面積が拡大し、開口面を通る主渦の流れにより、副次渦筒内面において主渦の上流側が減圧するので、前記減圧部を中心に流体が立体的に回り込む力がはたらく。
主渦の流れは旋回軸に対して垂直方向、及び、平行方向において、なんらかの流速差が生じているため、副次渦筒の渦室側開口部にて、流速の早い側から立体的に下流側の内面に流れ込み、副次渦筒の内面に沿って、螺旋状に旋回しながら収集室側へと進む渦流が発生し、収集室が他に開口部を持たない場合は、収集室へ入る流体と同じ量の流体が副次渦筒中心側を通って渦室に向う逆流が発生する。
主渦を利用して、副次渦筒によって副次的に発生させる渦(以降、副次渦と呼称。)は、主渦の旋回に比して小径で、回転数も多いものとなり、かつ、主渦により旋回力を与え続けられるため、主渦中にも渦の一端を伸ばし、主渦中では副次渦により蛇行する流れが発生し流路の抵抗が増加するが、前記副次渦と同径の主渦を発生させた際に比べてわずかな増加となる。
主経路の渦室で、副次渦の外周は副次渦筒に向かう旋回流となっているため、主経路の目的物は少ない移動距離で流体と共に容易に副次渦に巻き込まれ、流体に搬送されやすい微細な目的物も良好に捕捉することができる。
更に、副次渦筒中を収集室側へと旋回しながら移動する課程で、副次渦の高速で小径な旋回によって目的物に高い遠心力が与えられ、主渦では分離できなかった微細な目的物も旋回の外周側に移動し、収集室方向への慣性力もあいまって、逆流に搬送されることなく、開口部を通り抜けて収集室に放射状に放出されて収集室の壁へと付着するので、従来技術では分離が困難であった微細な目的物も分離できる。
尚、収集室内において極めて微細な目的物が逆流に搬送されて開口部へ接近することがあるものの、その移動は遅く、開口部の外周側からの噴流に押し戻され開口部中心まで移動するのは困難となり、収集室側からの再混入を防ぐことができる。
従って、流路抵抗を抑えた状態で、従来技術では分離が困難であったような微細な目的物を効率よく分離できる。
渦流は旋回軸に対して垂直方向、及び、平行方向において、なんらかの流速差が生じているため、本発明を実施するにあたり主渦の発生手段は限定されない。
例えば、送流機器など、本来の機能を分離としない機器に発生している渦流を隔離する隔壁に副次渦筒の一端を開口させ、他端を他を密閉した収集室に開口させた場合にも、 従来のサイクロン式分離器を送流機器に組み込んだ場合に比べて、流体の抵抗の増加は極めて低い状態で目的物の分離が可能となり、新たに分離の為の渦流を発生させる必要がなく、コンパクトにサイクロン式分離の機能を付与できる。
渦流の定義上、主渦の旋回軸に対して垂直方向において、旋回軸からの距離によるなんらかの流速差が存在するため、副次渦筒を開口させる場所としては、主渦の旋回軸に直交する面において良好な副次渦が得られるが、他の面において設置した場合にも副次渦は発生し、例えば、主渦の旋回軸と平行な面に設置する場合では収集室側の開口部が主渦の上流側へ傾斜するような角度で、副次渦筒の軸と、主渦の旋回軸が直交しないように角度を持たせると、良好な副次渦が発生する場合がある。
また、本発明の分離は副次渦の旋回による遠心力と収集室方向への慣性力によるため、主経路の渦室の上面、側面、底面のどの面に設置しても効果が得られるため、主渦での目的物の分離を利用し、目的とする分離物の存在密度が高い部分に副次渦筒を設置することで、性状を限定した目的物の収集が可能で、既存技術ではサイクロン式分離器を複数連ねて徐々に微細な目的物を分離する中で、一部を回収していた分級などの分野において、一つの分離器内での分級も可能となる。
本発明の請求項2記載の発明は、
前記副次渦筒を複数有すること
からなるもので、副次渦筒を複数設けることにより、より多くの目的物を捕捉し分離できる。
また、複数の副次渦が渦室の壁を覆い、かつ、副次渦の外周側の流れが主渦の流れに沿う形で配列されるため、副次渦筒単位あたりの主経路の流体の抵抗は低下し、より効率のよい分離ができる。
本発明の請求項3の発明は、
前記副次渦筒を複数有し、
副次渦筒の渦室側の開口径に対する収集室側の開口径の比率と、収集室側の開口径の、片方、または、双方が、
主経路の渦流の旋回軸からの距離が近くなるに従って小さくなっている前記副次渦筒を配する
ことからなるもので、
副次渦筒が開口する渦室の部位による圧力差に起因する副次渦筒内の軸方向での流量の偏りを緩和でき、
内周側の副次渦筒が目的物を捕集、分離する能力の低下を補い、ひとつの収集室に微細な目的物をも同時に分離することができる。
また、共通の収集室内に内周に向かう流れが発生することを防止し、収集物が主たる経路に再度流入するのを防止できる。
また、主経路の渦室においては渦流の旋回軸からの距離が遠いほど大きな目的物の存在率が高くなるが、この部分に開口する副次渦筒の開口径もおおきく、順次小さくなっていくため、小径の副次渦筒が目的物で閉塞することを防止でき、従来のサイクロン式分離器に比して、より広い幅の性状を有する目的物をひとつの収集室に分離することができる。
また、収集室が集約されることから、構造が単純になり、高性能でコンパクトな分離器が実現するほか、非運転時における目的物の取り出しが容易になる。
また、多様な目的物を共通の収集室に分離格納でき、かつ、コンパクトな構造を取れるため、多重して設置することも容易となり、多重式のサイクロン式分離装置の構成に有利なものとなる。
本発明の請求項4と請求項5、及び請求項6記載の発明は、
前記の主たる経路において渦流を発生させる手段が、
搬送流体が外側を旋回し、内側より搬送流体が流出されるサイクロン内筒を含む機構であることにより
なるもので、
サイクロン内筒により渦流の旋回速度を増し、旋回軸方向の運動を発生させることで、副次渦筒に発生する副次渦の旋回を促進し、
より効率的な目的物の捕捉と分離を行うことができる。
また、サイクロン内筒の開口部側において、旋回軸方向の運動を反転させることで、慣性力により目的物が流体から分離しやすくさせることで、副次渦筒への捕捉を容易にし、より微細な目的物の分離ができる。
また、サイクロン内筒の開口部側において、流体の減圧を発生させることで、主たる経路中に副次渦をより深く成長させることができるので、より多くの目的物を捕捉し、分離することができる。
以下本発明の実施例を、図1〜3を用いて説明する。
図2は実施例の部品図をしめしている。副次渦式分離器本体100は、
サイクロン外筒122に偏心して設けた流入口121と、雌ねじ部123よりなるサイクロン外筒部品120と、サイクロン内筒開口部111を有するサイクロン内筒112と、
組み立て時に、前記サイクロン外筒部品120に接着させる環状の平面部113と流出口114よりなるサイクロン内筒部品110、および、
渦室の底面をなす平面に副次渦筒渦室側開口部143を開口させて、副次渦筒142と、副次渦筒の収集室側開口部141を一体で成型し、主たる経路の渦室の底面とした副次渦筒ユニット140と、
雄ねじ部151と、収集室下部152を有する収集室150と、
前記雌ねじ部123と、雄ねじ部151の締め込みによって、前記サイクロン外筒部品120と副次渦筒ユニット140と、更に、収集室150を連結する際の密閉を担保するパッキン130よりなる。
本実施例では、主たる経路の渦室の底面に、複数の副次渦を開口させて形成した副次渦筒ユニット140を配置し、これを一体成型とすることでシンプルな工作と組み立てを実現している。また、複数の副次渦筒をひとつの収集室に開口させることで、非運転時に目的物を取り出しやすくしている。さらに、副次渦筒ユニットでは渦室側の開口径を等しくし、収集室側の開口径は内周におけるほど狭い副次渦筒を配している。これにより、渦室における外周部と内周部の圧力差を緩和する効果と、内周部に至るに従い微細な目的物を分離しやすくする効果がある。
実施例における搬送流体の挙動について実施例の縦断面図である図3(b)を用いて説明する。
流入口121より流入した搬送流体はサイクロン外筒122とサイクロン内筒112の間を旋回しながら、下降する渦流となり、副次渦筒ユニット140で構成される渦室の底面に達すると、旋回しながら軸方向の運動を逆転させ、サイクロン内筒の中心部を経て、流出口114よりサイクロン分離器外へと流出する。
この際、副次渦筒ユニット140に接近した流体は、副次渦筒渦室側開口部143で流速の異なる流れとなり、副次渦筒の内面の上流側に減圧が生じ、これにより、開口部の外周側の流れは水平方向と垂直方向の両側から、開口部内側に曲がりこみ、副次渦筒内の壁に沿った旋回流となるが、副次渦筒が主たる経路の旋回に比べて小径であることから、回転数が高いものとなり、流体自体の遠心力と慣性力により内側の外周部を旋回する渦流となり、収集室150中に流入する。
この際、渦室側の開口部では一部が減圧されていることと、収集室が副次渦筒以外、もしくは、収集室より減圧された中心部の小径な渦筒以外に開口部を持たないことから、渦室側への流れが発生する。逆流した流体は、隣接する副次渦筒の開口部から取り込まれ、同様の挙動を繰り返しながら内周側へと進み、やがて、サイクロン内筒の開口部111から流出口114へいたりサイクロン分離器外へ流出する。また、副次渦筒ユニット140付近には複数の副次渦が発生していて、主たる経路の流体は、これらの間を蛇行しながら進むことになる。
搬送流体中の目的物の挙動について同じく、図3(b)をもって説明する。
流入口121より搬送流体とともに流入した目的物は、主たる経路の渦流により、遠心力を得て大きな目的物は渦流の外周側へ移動した状態で、副次渦筒ユニット140に接近する。この際、搬送力に打ち勝つ遠心力を得るものは外周側を旋回し続けようとするため、隣接した外周側の副次渦にやがて巻き込まれ、副次渦の強い遠心力により逆流に打ち勝ち、収集室へ放出される。この際、一部の微細な目的物は逆流により渦室側へ逆流するが、微細な目的物ほど、急激な流れの変化によく追随するため隣接する副次渦に捕捉されやすく、内周側に隣接する副次渦に再び巻き込まれる確率は高い。更に、副次渦筒ユニット140における収集室側の開口径は、内周ほど小さいために、更に強い遠心力が与えられ逆流することなく収集室に分離される。
実施例では、主たる経路の渦室を構成する壁の一面にのみ、副次渦筒を複数もうけているが、渦室の上面に副次渦筒の渦室側の開口部を設けた場合でも、特に微細な目的物が良く分離される。また、主経路の旋回軸と平行な面において設置しても同様の効果が得られるが、主たる経路の渦流の旋回軸に対する副次渦筒の長さ方向の軸を、水平垂直の両方向に対して角度を持たせると、より良好な副次渦が発生する。また、実施例では、収集室を下方に配置しているが、副次渦筒による分離は基本的に渦流の遠心分離と、副次渦の旋回軸方向の運動による慣性力によるため、重力の影響をうけにくく、本発明は重力の方向を限定するものではない。
本発明は、流路の抵抗を抑えつつ、かつ、従来技術では分離が困難であった微細な目的物の分離が可能となるため、従来のサイクロン式分離器が利用される全ての分野において、エネルギー効率と、分離性能を向上させる目的で利用の可能性がある。
また、微細な目的物は重力に頼らず分離する機構のため、横置きも可能でさらに、流量が多い状態での分離に有利なため、特に家庭用掃除機などに有効である。
また、本発明の構成は非常にコンパクトであり、流体の流路抵抗の増加が少ないことから、従来のサイクロン式分離器が設置しにくかった箇所にも設置可能となるので、流体に係る動力機器において付属的に不純物排除の機能を付与する目的で利用できる。
特に、流路の抵抗の増加が少ないことから、自動車や機械類のオイルフィルターやエアフィルター、ディーゼルエンジンの煤煙の回収や、更に、工場の煤煙回収装置や上下水道の浄化、更には、河川や風力などの自然流を利用した浄化装置としても有効なほか、
副次渦筒を面として一体成型することも可能で、気体や液体の浄化装置への応用や、分離物の利用を目的とする分野や、分級を目的とする分野にも利用される可能性がある。
100 副次渦式分離器本体
110 サイクロン内筒部品
111 サイクロン内筒開口部
112 サイクロン内筒
113 平面部
114 流出口
120 サイクロン外筒部品
121 流入口
122 サイクロン外筒
123 雌ねじ部
130 パッキン
140 副次渦筒ユニット
141 副次渦筒収集室側開口部
142 副次渦筒
143 副次渦筒渦室側開口部
150 収集室
151 雄ねじ部
152 収集室下部

Claims (6)

  1. サイクロン式分離器において、
    搬送流体の主たる経路において任意の方法で渦流を発生させる手段と、
    前記渦流の旋回の場となる渦室と、
    前記渦室を構成する面に直接に開口する第1端部をもち、円筒もしくは一端の所定部分が円錐台状円筒である渦筒で、中心軸が前記渦流の旋回軸延長上に重ならない渦筒(以降、副次渦筒と呼称。)を少なくともひとつ有し、
    前記搬送流体から分離する目的物の収集室で、前記副次渦筒の第2端部が開口し、運転中は前記副次渦筒の開口部、または、収集室よりも減圧された空間以外には、開口部をもたず他は密閉された収集室、
    を有する事を特徴とするサイクロン式分離器。
  2. 前記副次渦筒を複数有することを特徴とする請求項1のサイクロン式分離器。
  3. 副次渦筒の渦室側の開口径に対する収集室側の開口径の比率と、収集室側の開口径の、片方、または、双方が、
    主たる経路の渦流の旋回軸からの距離が近くなるに従って小さくなっている前記副次渦筒を配することを
    特徴とする請求項2に示すサイクロン式分離器。
  4. 前記の主たる経路において渦流を発生させる手段が、
    搬送流体が外側を旋回し、内側より搬送流体が流出されるサイクロン内筒を含む機構であること、
    を特徴とする請求項1に記載のサイクロン式分離器。
  5. 前記の主たる経路において渦流を発生させる手段が、
    搬送流体が外側を旋回し、内側より搬送流体が流出されるサイクロン内筒を含む機構であること、
    を特徴とする請求項2に記載のサイクロン式分離器。
  6. 前記の主たる経路において渦流を発生させる手段が、
    搬送流体が外側を旋回し、内側より搬送流体が流出されるサイクロン内筒を含む機構であること、
    を特徴とする請求項3に記載のサイクロン式分離器。
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