JP2013038958A - 電力需給バランスチェック方法及び電力需給バランスチェック装置 - Google Patents

電力需給バランスチェック方法及び電力需給バランスチェック装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013038958A
JP2013038958A JP2011174064A JP2011174064A JP2013038958A JP 2013038958 A JP2013038958 A JP 2013038958A JP 2011174064 A JP2011174064 A JP 2011174064A JP 2011174064 A JP2011174064 A JP 2011174064A JP 2013038958 A JP2013038958 A JP 2013038958A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
amount
demand
supply
power supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011174064A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5524145B2 (ja
Inventor
Makoto Tanaka
信 田中
Takahiro Yamazaki
隆弘 山崎
Yoshio Fukukawa
由夫 福川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chugoku Electric Power Co Inc
Original Assignee
Chugoku Electric Power Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chugoku Electric Power Co Inc filed Critical Chugoku Electric Power Co Inc
Priority to JP2011174064A priority Critical patent/JP5524145B2/ja
Publication of JP2013038958A publication Critical patent/JP2013038958A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5524145B2 publication Critical patent/JP5524145B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)

Abstract

【課題】電力の需給バランスチェックのシミュレーションで計算負荷の軽減及び予測精度の向上を図る。
【解決手段】需給バランスチェック装置2は、自動給電システム3の需給運用計画の各データから供給力を計算する(S401)。次に、自動給電システム3の類似の過去需要カーブを検索、抽出し、需要予測カーブ(総需要)とする(S402)。続いて、自動給電システム3から揚水発電の実績値を取り込む(S403)。供給力、総需要、揚水発電の実績値から電力量不足量を計算する(S404)。電力量不足でない場合(S405のN)、処理を終了する。電力量不足の場合(S405のY)、全国融通受電カーブで供給力を補正する(S406)。次に、需給実績の検証データを作成する(S407)。補正した供給力、総需要、揚水発電の実績値から電力量不足量を計算する(S408)。そして、再び電力量が不足しているか否かを判定する(S405)。
【選択図】図4

Description

本発明は、電力の需給バランスをチェックする方法及び装置に関する。
電源トラブル等によって電力の需給が逼迫した場合には、電力会社は、他の電力会社から電力(例えば、全国融通電力)を受給するか否かの判断を正確かつ速やかに行う必要がある。このような受電の要否の判断は、自動給電システムの需給運用データを用いたシミュレーション(需給バランスチェック)の結果に従って行われる。
また、電源トラブル等にかかわらず通常時の需給バランス計画において、火力発電機の深夜停止や揚水計画の必要量のシミュレーションを、数パターン繰り返して行い、最適化の必要量を求めている。
特許第3504072号公報
ところで、受電の要否を判断するための要素には、電力不足(Wの予備力が3%未満である)及び電力量不足(Whの予備力が不足する)があるが、状況によっては複数のパターンで算出する必要がある。例えば、実際の気温が前日の予想気温と大きく乖離すると想定される場合、電源トラブルが発生して供給力が低下する場合、自社が有する水力発電機や他社から購入した発電機の増発運転が可能な場合、又は、当該発電機の増発運転が不可能な場合には、電力の需要又は供給が大きく変動する可能性があるので、変動に応じた複数のパターンについて電力及び電力量の過不足を計算しなければならない。また、一部手計算が必要なので、検討(シミュレーション)に時間を要している。
また、通常時での需給バランス計画において、火力発電機の深夜停止や揚水計画の必要量のシミュレーションは、必要量と経済性の最適化について判断するために、複数パターンの検証が必要なことから時間を要している。
なお、特許文献1には、発電機の起動停止の運用計画を作成する電力系統の需給計画作成装置について開示されている。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、電力の需給バランスチェックのシミュレーションにおいて、計算負荷の軽減及び予測精度の向上を図ることにある。
上記課題を解決するために、本発明は、自動給電システムと通信可能なコンピュータによって、予測対象日又は予測対象時間帯における電力の需給バランスのチェックを行う方法であって、前記コンピュータが、前記自動給電システムから各発電機が供給する電力量の計画値データを取得し、当該計画値データに基づいて、供給電力量を計算するステップと、前記自動給電システムから、前記予測対象日又は前記予測対象時間帯に予想される気象条件と類似する過去需要曲線を取得し、予測需要曲線として記憶するステップと、前記供給電力量及び前記予測需要曲線に基づいて電力量不足量を計算するステップとを実行することを特徴とする。
この構成によれば、電力の需給バランスチェックのシミュレーションにおいて、計算負荷の軽減及び予測精度の向上を図ることができる。
また、本発明は、電力需給バランスチェック方法であって、前記コンピュータが、前記自動給電システムから、前記予測対象日又は前記予測対象時間帯に予想される気象条件と類似し、前記予測対象日又は前記予測対象時間帯を含む日の前後の所定期間以内である過去需要曲線を取得し、予測需要曲線として記憶するステップと、前記供給電力量及び前記予測需要曲線に基づいて電力量不足量を計算するステップとをさらに実行することを特徴とする。
この構成によれば、電力の需給バランスチェックのシミュレーションにおいて、予測する対象の日から所定期間以内の過去需要曲線を含めて電力量不足量を計算するので、さらに予測精度の向上を図ることができる。
また、本発明は、電力需給バランスチェック方法であって、前記コンピュータが、前記自動給電システムから揚水発電機に係る揚発可能電力及び貯水池の水量から換算した残発電力量を取得するステップと、前記供給電力量、前記予測需要曲線、前記揚発可能電力及び前記残発電力量に基づいて電力量不足量を計算するステップとをさらに実行することを特徴とする。
この構成によれば、揚水発電機に係る数値を含めて電力量不足量を計算するので、さらに予測精度の向上を図ることができる。
また、本発明は、電力需給バランスチェック方法であって、前記コンピュータが、前記電力量不足量を計算した結果、電力量が不足すると判定した場合に、電力系統利用協議会から融通を受ける電力量に関する全国融通受電曲線を設定するステップと、前記全国融通受電曲線に基づいて、前記供給電力量を補正するステップと、補正した前記供給電力量、前記予測需要曲線、前記揚発可能電力及び前記残発電力量に基づいて電力量不足量を計算するステップとをさらに実行することを特徴とする。
この構成によれば、当該電力会社の有する発電設備だけでは電力量不足になる状況を予測した場合には、全国融通を利用することによって、供給電力量の増加を図ることができる。
また、本発明は、電力需給バランスチェック方法であって、前記コンピュータが、前記予測需要曲線から前記供給電力量を減算し、その減算した値を第1の電力量不足量として記憶するステップと、前記第1の電力量不足量が前記残発電力量以下である場合、前記第1の電力量不足量を揚水発電使用量として記憶し、実際に不足する第2の電力量不足量をゼロとして記憶するステップと、前記第1の電力量不足量が前記残発電力量より大きい場合、前記残発電力量を必要な揚水発電使用量として記憶し、前記第1の電力量不足量から前記残発電力量を減算した値を前記第2の電力量不足量として記憶するステップとをさらに実行することを特徴とする。
この構成によれば、不足量が残発電力量以下である場合には、不足量を揚水発電使用量とするので、必要最低限の揚水発電を行うことができる。不足量が残発電力量より大きい場合には、不足量から残発電力量を減算した値を実際の不足量として明示することができる。
また、通常時での需給バランス計画において、火力発電機の深夜停止した場合に生じる供給力の不足量が、停止した火力発電機より合成増分単価が低く、経済的に補完できることを提示することができる。また、上積火力を深夜停止するか、連続運転し余剰分でポンプするかの経済比較を容易に提示することができる。
なお、本発明は、電力需給バランスチェック装置を含む。その他、本願が開示する課題及びその解決方法は、発明を実施するための最良の形態の欄、及び図面により明らかにされる。
本発明によれば、電力の需給バランスチェックのシミュレーションにおいて、計算負荷の軽減及び予測精度の向上を図ることができる。また、需給バランス計画において、火力発電機の深夜停止や揚水計画の経済性及び実施についての判断精度の向上も図ることができる。
需給バランスチェックシステム1の構成及び需給バランスチェック装置2のハードウェア構成を示す図である。 自動給電システム3の記憶部36に格納されるデータの構成を示す図であり、(a)は計画値DB36Aのデータ構成を示し、(b)は実績値DB36Bのデータ構成を示す。 自動給電システム3の記憶部36に格納されるデータの構成を示す図である。 需給バランスチェック装置2における需給バランスチェック処理を示すフローチャートである。 電力量不足量の計算及び判定の処理を示すフローチャートである。 電力量不足量の計算及び判定の処理に係るグラフであり、(a)は揚発可能電力を上限とするMWh換算の不足量が揚発残発電電力量より小さい場合の例を示し、(b)は大きい場合の例を示す。 EDC(等λ)計算処理を示すフローチャートである。 EDC(等λ)計算処理に係るグラフであり、(a)は各ユニットの増分単価出力カーブを示し、(b)及び(c)は合成増分単価出力カーブを示し、(d)は各並列火力の増分単価出力カーブを示し、(e)は揚水発電機出力を示す。 通常状態の需給バランスチェック総括画面の例である。 10:00〜24:00に1000MW火力機(C)が脱落した場合の需給バランスチェック総括画面の例である。 図10の場合に汽力の詳細入力、表示を行うための需給バランスチェック総括画面の例である。 全国融通を受電した場合の需給バランスチェック総括画面の例である。 図12の場合に融通の詳細入力、表示を行うための需給バランスチェック総括画面の例である。 当日の実績と計画を示す需給バランスチェック総括画面の例である。 需給状況グラフの例である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態を説明する。本発明の実施の形態に係る需給バランスチェック方法は、需給バランスチェック装置2において、自動給電システム(ADS:Automatic load Dispatching control System)3から供給力の計画値データ、電力需要及び揚水発電を含む供給力の実績値データ等を取得し、外部から火力や揚水の予備発電力等の調整値データを取得し、取得した各データに基づいて電力量の過不足チェックを行うものである。
≪システム及び装置の構成≫
図1は、需給バランスチェックシステム1の構成及び需給バランスチェック装置2のハードウェア構成を示す図である。
需給バランスチェックシステム1は、需給バランスチェック装置2及び自動給電システム3を備える。需給バランスチェック装置2と、自動給電システム3との間においては、LAN(Local Area Network)やインターネット等の通信回線によってデータの送受信が可能である。
需給バランスチェック装置2は、自動給電システム3から電力の需給に関する計画値、実績値やベースデータを取得し、オペレータの入力操作等により電力の需給に関する調整値のデータを取得し、取得した各データに基づいて電力量の過不足チェックを行う装置であり、汎用のPC(Personal Computer)等によって実現される。自動給電システム3は、電力会社管轄の主要発電機及び中央給電指令所を統括制御するシステムであり、ELD(Economic Load Dispatching、経済負荷配分)サーバを含む複数のサーバによって実現される。特に、電力の需給に関する計画値、実績値やベースデータを記憶、蓄積し、需給バランスチェック装置2に提供する。
需給バランスチェック装置2は、通信部21、表示部22、入力部23、印刷部24、処理部25及び記憶部26を備える。通信部21は、通信回線を介して他の装置と通信を行う部分であり、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。表示部22は、処理部25からの指示によりデータ(例えば、需給バランスチェックの画面)を表示する部分であり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等によって実現される。入力部23は、オペレータがデータ(例えば、電力の需給に関する調整値データ)を入力する部分であり、キーボードやマウス等によって実現される。印刷部24は、処理部25からの指示によりデータ(例えば、電力受給状況の検証データ)を帳票等に印刷する部分であり、例えば、レーザビームプリンタ(LBP:Laser Beam Printer)等によって実現される。処理部25は、他の各部間のデータの受け渡しを行うととともに、需給バランスチェック装置2全体の制御を行うものであり、CPU(Central Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。記憶部26は、処理部25からデータを記憶したり、記憶したデータを読み出したりするものであり、フラッシュメモリやハードディスク装置等の不揮発性記憶装置によって実現される。なお、自動給電システム3を構成するサーバは、需給バランスチェック装置2と同様の構成を有するものとする。
≪データの構成≫
図2は、自動給電システム3の記憶部36(図示せず)に格納されるデータの構成を示す図である。図2(a)は、計画値DB36Aのデータ構成を示す。計画値DB36Aは、現在時刻以降における電力量の需給に関する計画値を記憶するDBであり、30分ごとの時間帯における、総需要36A1、自流36A2、揚水36A3、火力36A4、内燃力36A5、原子力36A6、公営36A7、電発36A8、共火36A9、融通36A10、スポット36A11及び全国融通36A12を含むレコードからなる。総需要36A1は、電力会社管轄地域全体における電力量の総需要を示す。自流36A2は、自流式の水力による発電量を示す。揚水36A3は、貯水池の水を用いた水力による発電量を示す。火力36A4は、火力(汽力ともいう)による発電量を示す。内燃力36A5は、離島等の内燃力発電量を示す。原子力36A6は、原子力による発電量を示す。公営36A7は、県営等水力による発電量を示す。電発36A8は、電源開発株式会社から供給を受ける電力量である。共火36A9は、共同火力発電会社から供給を受ける電力量である。融通36A10は、電力会社間の連携線を通じてやりとりされる電力量であり、正値であれば他社から供給を受けている電力量を示し、負値であれば他社に供給している電力量を示す。スポット36A11は、電力会社が取引先から購入する電力量を示す。全国融通36A12は、全国融通による受電量を示す。
全国融通は、電気事業法第28条の趣旨に基づく広域運営に関わる相互協調を目的としており、管轄制御エリアにおける電力の安定供給を維持するために、一般電気事業者9社の送電部門による実質的に最後の手段として受電する融通である。実際には、電力系統利用協議会(ESCJ:Electric Power System Council of Japan)に受電希望を出すことによって受電するものであるが、経済行為として使用することはできず、受電した場合には後日需給状況の説明が必要になる。
図2(b)は、実績値DB36Bのデータ構成を示す。実績値DB36Bは、現在時刻までの電力量の需給に関する実績値を記憶するDBであり、30分ごとの時間帯における、総需要36B1、自流36B2、揚水36B3、火力36B4、内燃力36B5、原子力36B6、公営36B7、電発36B8、共火36B9、融通36B10、スポット36B11、全国融通36B12、揚発可能電力36B13及び残発電力量36B14を含むレコードからなる。総需要36B1〜全国融通36B12は、計画値DB36Aの総需要36A1〜全国融通36A12と同様である。揚発可能電力36B13は、揚水発電機全体によって供給可能な電力を示すものであり、詳細には、発電可能な揚水発電の認可出力の合計値である。残発電力量36B14は、貯水池に溜まっている水量を電力量に換算した値を示す。
図3は、自動給電システム3の記憶部36に格納されるデータの構成を示す図であり、特にベースDB36Cのデータ構成を示す。ベースDB36Cは、需給バランスチェック処理のベースとなるデータを記憶するDBであり、ELD帳票データ36C1、過去類似需要実績36C2、火力運用単価36C3、供給力上下限値36C4、全国融通電力36C5及びスポット情報36C6を記憶する。ELD帳票データ36C1は、自動給電システム3のELDサーバが出力する帳票データであり、例えば、供給力や他社間連系線の融通電力量等の計画値である。過去類似需要実績36C2は、30分ごとの総需要電力量の実績値である。火力運用単価36C3は、火力発電に係る単位時間あたりの運用費である。運用単価は、一般的に原子力<自流式水力<火力であり、単価の安い順に供給力を積み上げて算出し、予測需要に対する不足分をさらに揚水発電で賄うことになる。供給力上下限値36C4は、EDC計算処理で用いられるユニット合計出力上限値及びユニット合計出力下限値である。全国融通電力36C5は、全国融通で受電する電力である。スポット情報36C6は、スポット取引による送受電電力量計画値である。
≪需給バランスチェック処理≫
図4は、需給バランスチェック装置2における需給バランスチェック処理を示すフローチャートである。需給バランスチェック処理は、30分ごとに実行される。
まず、需給バランスチェック装置2は、自動給電システム3の需給運用計画の各データから供給力を計算する(S401)。具体的には、ベースDB36Cから、ELDサーバで作成した需給運用計画のベースデータ(ELD帳票データ36C1〜スポット情報36C6)を抽出し、そのベースデータを使って供給力を計算し、供給力データとする。また、供給力実績値を取込み、上記供給力計画値との誤差を把握し、供給力データを補正することを可能とする。需給運用計画を変更した場合、その都度ベースデータを再取り込みし、需給バランスチェックに利用する。その場合、変更前のデータは保持しない。また、需給運用計画からベースデータを再取り込みするとき、先に手入力した箇所については、その手入力したデータを保持するか、破棄するかを選択可能とする。
次に、自動給電システム3から類似の過去需要カーブを取得し、予測需要カーブ(総需要)とする(S402)。具体的には、自動給電システム3を通じて、ベースDB36Cの過去類似需要実績36C2から、予測する日や時間帯に類似した任意の過去需要カーブを検索し、予測需要カーブ(予測需要曲線)として抽出する。翌日(予測対象日)や当日未来分(予測対象時間帯)を予測する場合、暦、天気予報(気温、日照等の気象条件)及び季節(同じ気温・天気でも季節によって需要は違う)が同じか、類似する日や時間帯の過去需要カーブを抽出する。例えば、予測対象日や予測対象時間帯を含む日の前後の所定期間(例えば、30日)以内である過去需要カーブを抽出する。また、予測対象日や予測対象時間帯に予想される気象条件と類似する過去需要カーブを抽出する。そして、抽出した過去需要カーブを予測需要カーブ(総需要)として取り扱う。ここで、過去需要カーブを検索する際、指定された日付の過去需要実績を取り込み可能とする。また、取り込んだ過去需要実績は、30分値ごとに補正可能とする。例えば、近年、エコアイス(割安な夜間電力を使って冷房時には氷、暖房時には温水を蓄え、空調に利用するシステム)等によって深夜電力利用が進み、同じ時期・同じ気温であっても深夜帯の電力は過去に比べると増加傾向にあるので、3年前のデータを使う場合、深夜帯(0時〜6時)の需要カーブを+100MW程度加算するように補正する。なお、需給バランスチェック処理では、独自に、可能性のある多様な過去需要カーブを使用して供給力を計算することも可能である。
続いて、自動給電システム3から揚水発電を含む供給力の実績値を取り込む(S403)。具体的には、自流36B2〜残発電力量36B14を取り込む。
そして、供給力(計画値、実績値)、総需要及び揚水発電の実績値から電力量不足量を計算し(S404)、電力量が不足しているか否かを判定する(S405)。電力量不足量の計算及び判定の詳細は、後記する。なお、電力量が不足する場合、表示部22において、不足する時刻の不足量文字色を赤色で表示する。また、揚水発電使用量、電力量不足量及び残発電力量の表示は、揚水発電機全体の合計値とする。さらに、任意の電源の脱落が発生した場合の揚水発電使用量、電力量不足量及び残発電力量を算出する。この場合、電源の脱落により供給力が減少するので、揚水発電使用量が増加し、電力量不足量も増加する。
ここで、電力量が不足していなければ(S405のN)、そのまま需給バランスチェック処理を終了する。ただし、MWh換算量が足りていても、MW換算量(高さ)が不足していれば、「電力量が不足」と判断する。電力量が不足していれば(S405のY)、全国融通受電カーブで供給力を補正する(S406)。具体的には、運用者が多様な全国融通受電パターン(カーブ)を設定し、それぞれについて、需給バランスチェック装置2が電力量不足量の計算及び判定の処理を実施し、最適な受電パターンを導き出す。詳細には、まず、受電パターンを自動給電システム3のELDサーバから取り込み、又は、需給バランスチェック装置2の入力部23から手入力することにより供給力に反映させる。そして、当該供給力により電力量不足量を再計算する。それを繰り返して、最適な受電パターンを特定する。また、一度全国融通を受電しても、状況の変化により再度全国融通を受電する場合もあり、既に手続きの済んだ受電パターン(ELDサーバから取り込み)と、運用者が作成した追加受電パターンとの両方を供給力に反映させて、電力量不足量の計算及び判定の処理を実施してもよい。
なお、全国融通受電回数が複数回であっても対応可能とする。全国融通は、他電力連系口合成電力量の通告値から値を取得し、需給運用計画データの融通差引(図13の説明参照)から不要な部分を除く。スポット自社受電分は、スポット情報36C6から値を取得し、需給運用計画データの融通差引から不要な部分を除く。
次に、全国融通を受電した場合の需給実績の検証データを作成する(S407)。続いて、補正した供給力、総需要及び揚水発電の実績値から電力量不足量を計算する(S408)。そして、再び電力量が不足しているか否かを判定する(S405)。
なお、以上説明した需給バランスチェック処理は30分単位で行い、火力の供給力配分はEDC(等λ)計算処理で算出する。需給バランスチェック処理に使用する火力上限値は、ELDの配分上限とする。需給バランスチェック処理に使用する増分単価は、揚水単価計算機能で設定されている最新日付の値を取り込む。需給バランスチェック処理時のEDC計算対象は、ユニット及び時間ごとに設定及び解除可能とする。
ここで、翌日の揚水発電使用量及びポンプ必要量を算出する処理について説明する。オペレータが需給バランスチェック装置2に入力した、翌日0時の揚水残発電量予測値を取得することにより、需給運用計画(翌日)の供給力から、翌日の揚水発電使用予定量、最大電源脱落時揚水発電量及びポンプ必要量を算出する。
・計算対象ユニット(脱落の可能性のあるユニット):自社火力(石炭、石油)、原子力
[1]現供給力に基づく揚水発電使用予定量、ポンプ必要量の算定方法
(1)揚水発電使用予定量(MWh):供給不足電力を全て揚水発電で供給すると仮定した場合の揚水発電使用予定量
(kW制約:揚発可能電力(MW)、kWh制約:揚水残発電力量(MWh))
(2)ポンプ必要量(MWh)※1= (必要揚水発電電力量(MWh)※2−0時の残発電力量(MWh))/ポンプ効率
ただし、マイナス時はゼロとする。
※1:揚水発電使用予定量を確保するために実施するポンプに必要な電力量
※2:翌日の供給不足電力量を全て揚水発電で供給すると仮定した場合の揚水発電電力量
(kW制約:揚発可能(MW)、kWh制約:考慮しない)
[2]最大電源脱落時の揚水発電使用予定量、ポンプ必要量の算定方法
(1)現供給力のEDC計算を行う。EDC計算の詳細は、後記する。
(2)脱落ユニットを決定する。具体的には、各ユニットのうち、(1)の計算結果から日量が最大となるユニットを特定する。
(3)[1]の算定方法を用いて揚水発電使用予定量及びポンプ必要量を求める。
図5は、電力量不足量の計算及び判定の処理を示すフローチャートである。この処理は、図4のS404、S405及びS408の詳細を示すものである。
需給バランスチェック装置2は、まず、揚水発電及び揚水動力を除いて、電力量不足量を計算する(S501)。具体的には、次の式1〜3に従って不足量を算出する。すなわち、式1によって総需要を計算し、式2によって供給力を計算し、式3によって、総需要及び供給力から不足量を計算する。式3によれば、不足量は、正値の場合に電力量が不足していることを示し、ゼロ又は負値の場合に電力量が足りていることを示す。なお、供給力を計算する式2の右辺には、本来「+揚水発電−揚水動力」の項が含まれるが、ここでは、揚水発電を極力使用しない、換言すれば、他の発電機で賄えない場合に揚水発電を使用することを前提条件とし、必要な揚水発電の電力量は後で計算する。
総需要=総需要ベース+総需要補正値 ・・・式1
供給力=自流+火力(汽力)+内燃力+原子力+公営+電発+共火+融通+スポット+全国融通 ・・・式2
不足量=総需要−供給力 ・・・式3
式1において、総需要ベースは、S402の予測需要カーブのことである。総需要補正値は、当該予測需要カーブを30分ごとに補正可能とするものであって、オペレータが需要バランスチェック装置2の入力部23に入力可能な調整値であってもよいし、通信回線を経由して通信部21から取得した調整値であってもよい。式2において、各項目は計画値DB36Aの各データに対応する。
電力量が足りている場合(S502のN)、揚水発電は不要なので、揚水発電使用量=0とする(S506)。この場合、実際の不足量=0となる。電力量が不足している場合(S502のY)、MW換算の不足量が揚発可能電力以下であるか否かを判定する(S503)。揚発可能電力には、実績値DB36Bの揚発可能電力36B13を用いる。
揚発可能電力以下である場合(S503のY)、MWh換算の不足量が残発電力量以下であるか否かを判定する(S504)。残発電力量には、実績値DB36Bの残発電力量36B14を用いる(以下同様)。残発電力量以下である場合(S504のY)、揚水発電使用量=不足量とする(S507)。この場合、電力量は足りることになるので、実際の不足量=0となる。残発電力量より大きい場合(S504のN)、揚水発電使用量=MW換算の残発電力量とする(S508)。この場合、「不足量−残発電力量」が実際の不足量となる。
MW換算の不足量が揚発可能電力より大きい場合(S503のN)、揚発可能電力を上限とするMWh換算の不足量が残発電力量以下であるか否かを判定する(S505)。残発電力量以下である場合(図6(a)参照)(S505のY)、必要な揚水発電使用量=揚水可能電力を上限とする不足量とする(図6(a)参照)(S509)。この場合、「不足量−揚水可能電力を上限とする不足量」が実際の不足量となる。残発電力量より大きい場合(図6(b)参照)(S505のN)、揚水発電使用量=MW換算の残発電力量とする(S510)。この場合、「不足量−残発電力量」が実際の不足量となる。
図6は、電力量不足量の計算及び判定の処理に係るグラフである。図6(a)は、揚発可能電力を上限とするMWh換算の不足量が揚発残発電電力量より小さい場合の例を示す。10:00〜10:30には、供給力が100MW不足するため、揚発可能電力量に余裕があっても、全国融通での補完が必要になる。10:30〜11:00にも、供給力が300MW不足するため同様である。図6(b)は、上記不足量が揚発残発電電力量より大きい場合の例を示す。10:00〜10:30には、供給力が100MW不足する。10:30〜11:00には、供給力が300MW不足する。11:00〜11:30には、揚発残発電電力量が“0”となるため、供給力が100MW不足する。
以上から、実際の不足量に従って、電力量が不足するか否かを判定する。なお、残発電力量及びポンプ必要電力量は、次の式4及び式5に従って計算する。
残発電力量(T)=残発量(T−1)−揚水発電(T)/2+(揚水動力(T)/2)×揚水効率 ・・・式4
ポンプ必要電力量=(Σ揚発配分後の不足量(T)/2)/揚水効率 ・・・式5
(ただし、揚発配分後の過不足量(T)が揚発可能(T)を超える場合、揚発可能(T)によるものとする。)
図7は、EDC(等λ)計算処理を示すフローチャートである。需給バランスチェック装置2の需給バランスチェック処理で行うEDC(等λ)計算処理は、ELDサーバの揚水単価計算機能と計算条件から各発電ユニットのデータを取得し、揚水発電単価を計算するものである。深夜にポンプを用いて揚水する場合、いくらの増分単価の発電機で揚水したかによって、貯水池に溜まった水の換算電力の単価が変わるからである。
処理の概要としては、各発電機の増分単価は縦軸単価、横軸出力で1次関数により表せる(図8(a)参照)。複数の発電機ごとにある1次関数の増分カーブを1つのカーブにまとめた合成単価出力カーブ(図8(b)参照)を作成すると、{横軸=合計出力(火力分担需要)=需要−固定供給力}に対する増分単価が出てくる(図8(c)参照)。以下に、詳細を説明する。
まず、需給バランスチェック装置2は、計算対象の火力ユニットごとに最低出力値、定格出力値、最低出力時の増分単価及び定格出力時の増分単価を取得し、出力−増分単価の座標平面上にプロットする(S701)。図8(a)は、各値をプロットしたグラフを示す。ここで、最低出力値には、ELDサーバの揚水単価計算機能と計算条件の「出力min」を使用する。定格出力値には、揚水単価計算機能と計算条件の「出力max」を使用する。最低出力時の増分単価には、揚水単価計算機能と計算条件の「ロス込みλmin」を使用する。ただし、最低出力値がユニット下限値を下回る場合には、ユニット下限値よりλを再計算する。定格出力時の増分単価には、揚水単価計算機能と計算条件の「ロス込みλmax」を使用する。ただし、定格出力値がユニット上限値を上回る場合には、ユニット上限値よりλを再計算する。
次に、需給バランスチェック装置2は、取得した各λを元に合成増分単価出力カーブを作成する(S702)。図8(a)に示す各線分の一次関数を加算することによって、図8(b)に示すように一次関数の線分がつながったグラフが求められる。
そして、需給バランスチェック装置2は、時間断面ごとに需要予測から固定供給力を差し引くことによって、火力分担需要を求める(S703)。固定供給力は、揚水及び火力を含まない供給力であり、発電単価の安い石炭火力を加えることもある。
続いて、需給バランスチェック装置2は、合成増分単価出力カーブ配列から火力分担需要と一致する合計出力が含まれる区間を特定し、当該合計出力の前後(当該区間の両端)のポイントから直線近似で増分単価を求める(S704)。図8(c)に示すように、当該合計出力を含む区間は、点A及び点Bを両端とするものであり、点A及び点Bを通る直線の一次関数並びに当該合計出力から、増分単価が求められる。
そして、需給バランスチェック装置2は、増分単価を元に各発電ユニットの配分出力を求める(S705)。各ユニットの配分出力の合計≠火力分担需要となる場合には、次の方法で補正を行う。すなわち、各ユニットの配分出力の合計>火力分担需要(供給力過剰)のときには、燃料効率の悪いユニットから出力を下げる。図8(d)に示すように、S704で求めた増分単価より大きいλについて、最低出力を配分する。ただし、対象ユニットが出力下限を下回っていないことを条件とする。一方、各ユニットの配分出力の合計<火力分担需要(供給力不足)のときには、燃料効率のよいユニットから出力を上げる。図8(d)に示すように、S704で求めた増分単価より小さいλについて、最大出力を配分する。ただし、対象ユニットが出力上限を上回っていないことを条件とする。
さらに、需給バランスチェック装置2は、火力分担需要が全ユニットの合計出力を超えている場合には、不足部分を揚水発電機出力として割り振る(S706)。図8(e)に示すように、電力需要が並列火力フルラインを超えている場合には、超過分を揚水発電に割り振る。ただし、残発量=0となるまでとする。すなわち、その時点で貯水池にある水だけを発電に使用し、新たに貯水池に水を揚げることはしない。揚水による発電を実施している場合には、火力機が全てフル出力となっているため、ポンプすることができないからである。ポンプは、火力、水力及び原子力の発電電力で動く。
≪画面の表示例≫
図9〜図14は、需給バランスチェック装置2の表示部22に表示される画面の例を示す図である。
図9は、通常状態の需給バランスチェック総括画面の例である。各項目の計画値が、30分ごとに表示され、自動給電システム3の計画値DB36Aの各データに対応する。総需要は、総需要36A1に対応する。供給力は、自流〜全国融通の各計画値を合計した値から揚水動力を減算した値である。過不足は、供給力から総需要を減算した値である。自流〜全国融通は、自流36A2〜全国融通36A12にそれぞれ対応する。揚水動力は、水を貯水池に揚げるための電力量であり、式5を用いて算出されるポンプ必要電力量に対応する。予備力の揚水は、揚発可能電力(揚水発電機の可能量合計)から揚水発電使用電力(図5の説明を参照)を減算した値である。予備力の火力は、火力運用上限出力可能量から火力発電出力を減算した値である。残発量は、自動給電システム3の実績値DB36Bのうち、残発電力量36B14から式4を用いて算出される。なお、供給力と予備力の合計値が発電可能な能力であると言うことができる。
図10は、10:00〜24:00に1000MW火力機(C)が脱落した場合の需給バランスチェック総括画面の例である。9:00に予備力の火力が0になって汽力がフル出力になると、不足分が揚発により補充される。次に、10:00に一部の火力発電機が脱落した結果、10:00から汽力が減少し、14:00からは過不足がマイナスになっていて、供給不足に陥っている。また、9:00に揚発が出力を開始すると、それに伴って残発量が減少する。そして、14:00に残発量が0になった結果、14:30に揚発が0になっている。
図11は、図10の場合に汽力の詳細入力、表示を行うための需給バランスチェック総括画面の例である。30分ごとの各火力発電機の発電量が表示され、それらの合計値が汽力計として表示される。10:00にCの火力発電機が脱落した結果、10:00からCの汽力が0になり、それに伴って汽力計が減少している。
図12は、全国融通を受電した場合の需給バランスチェック総括画面の例である。10:00に発生した一部の火力発電機の脱落による供給不足に対処すべく、12:00から全国融通の電力供給を受けている。これによって、14:00以降の過不足が0になっており、供給不足が解消されている。
図13は、図12の場合に融通の詳細入力、表示を行うための需給バランスチェック総括画面の例である。融通差引は、融通、スポット計及び全国融通計の合計値である。スポット計は、スポット受電分からスポット送電分を減算した値である。全国融通計は、1回目以降の各全国融通による受電量を合計したものであり、例えば、12:00の300は1回目の300と等しく、13:00の500は1回目の300と2回目の200の合計値である。
図14は、当日の実績と計画を示す需給バランスチェック総括画面の例である。19:30までは実績値が表示され、20:00以降は計画値が表示されている。
≪電力需給状況の例≫
図15は、需給状況グラフの例である。この図は、総需要に対する供給不足に対処すべく、3回に分けて融通を受電した場合を示す。1回目の融通を受電しなかった場合には、12:00に残発量が0になり、供給力の予備力がなくなる。1回目の融通を受電し、2回目の融通を受電しなかった場合には、14:30に残発量が0になる。1回目及び2回目の融通を受電し、3回目の融通を受電しなかった場合には、いずれ残発量が0になる。
以上本発明の実施の形態について説明したが、図1に示す需給バランスチェック装置2内の各部を機能させるために、処理部25で実行されるプログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録し、その記録したプログラムをコンピュータに読み込ませ、実行させることにより、本発明の実施の形態に係る電力需給バランスチェック方法が実現されるものとする。なお、プログラムをインターネット等のネットワーク経由でコンピュータに提供してもよいし、プログラムが書き込まれた半導体チップ等をコンピュータに組み込んでもよい。
以上説明した本発明の実施の形態によれば、電力の需給バランスチェックのシミュレーションにおいて、計算負荷の軽減及び予測精度の向上を図ることができる。そして、当該電力会社の有する発電設備だけでは電力量不足になる状況を予測した場合には、全国融通を利用することによって、供給電力量の増加を図ることができる。
また、不足量が残発電力量以下である場合には、不足量を揚水発電使用量とするので、必要最低限の揚水発電を行うことができる。不足量が残発電力量より大きい場合には、不足量から残発電力量を減算した値を実際の不足量として明示することができる。そして、電力(高さ)が不足し、かつ、電力量(面積)が足りている場合には、「揚発可能電力×単位時間」を揚水発電使用量として供給し、不足量から当該揚水発電使用量を減算した値を実際の不足量として明示することができる。
また、オペレータの入力操作や、ネットワークを通じたデータの受信によって、電力の供給量及び需要量の微調整が可能になるので、電力需給バランスチェックの予測精度の向上を図ることができる。
また、深夜帯においても、類似の予測需要曲線を用いて、上積火力発電機の最低出力合計値が余剰となる電力量及び時間帯を算出することや、上積火力発電機の深夜停止(DSS:Daily Startup and Shutdown)による不足電力量を補完する火力発電機の増分単価を把握することにも、この方法を用いることができる。そして、これらの得られた結果を元に、余剰となった場合の電力量の大きさにより上積火力発電機の深夜停止(DSS)を実施する場合の経済性や、ポンプによる停止を回避した場合の需要調整の経済性について、比較検討を容易に行うことができ、選択判断の精度向上を図ることができる。
以上、本発明を実施するための最良の形態について説明したが、上記実施の形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
1 需給バランスチェックシステム
2 需給バランスチェック装置
25 処理部
26 記憶部
3 自動給電システム
36 記憶部
36A 計画値DB
36B 実績値DB
36C ベースDB

Claims (10)

  1. 自動給電システムと通信可能なコンピュータによって、予測対象日又は予測対象時間帯における電力の需給バランスのチェックを行う方法であって、
    前記コンピュータは、
    前記自動給電システムから各発電機が供給する電力量の計画値データを取得し、当該計画値データに基づいて、供給電力量を計算するステップと、
    前記自動給電システムから、前記予測対象日又は前記予測対象時間帯に予想される気象条件と類似する過去需要曲線を取得し、予測需要曲線として記憶するステップと、
    前記供給電力量及び前記予測需要曲線に基づいて電力量不足量を計算するステップと、
    を実行することを特徴とする電力需給バランスチェック方法。
  2. 請求項1に記載の電力需給バランスチェック方法であって、
    前記コンピュータは、
    前記自動給電システムから、前記予測対象日又は前記予測対象時間帯に予想される気象条件と類似し、前記予測対象日又は前記予測対象時間帯を含む日の前後の所定期間以内である過去需要曲線を取得し、予測需要曲線として記憶するステップと、
    前記供給電力量及び前記予測需要曲線に基づいて電力量不足量を計算するステップと、
    をさらに実行することを特徴とする電力需給バランスチェック方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電力需給バランスチェック方法であって、
    前記コンピュータは、
    前記自動給電システムから揚水発電機に係る揚発可能電力及び貯水池の水量から換算した残発電力量を取得するステップと、
    前記供給電力量、前記予測需要曲線、前記揚発可能電力及び前記残発電力量に基づいて電力量不足量を計算するステップと、
    をさらに実行することを特徴とする電力需給バランスチェック方法。
  4. 請求項3に記載の電力需給バランスチェック方法であって、
    前記コンピュータは、
    前記電力量不足量を計算した結果、電力量が不足すると判定した場合に、
    電力系統利用協議会から融通を受ける電力量に関する全国融通受電曲線を設定するステップと、
    前記全国融通受電曲線に基づいて、前記供給電力量を補正するステップと、
    補正した前記供給電力量、前記予測需要曲線、前記揚発可能電力及び前記残発電力量に基づいて電力量不足量を計算するステップと、
    をさらに実行することを特徴とする電力需給バランスチェック方法。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の電力需給バランスチェック方法であって、
    前記コンピュータは、
    前記予測需要曲線から前記供給電力量を減算し、その減算した値を第1の電力量不足量として記憶するステップと、
    前記第1の電力量不足量が前記残発電力量以下である場合、前記第1の電力量不足量を揚水発電使用量として記憶し、実際に不足する第2の電力量不足量をゼロとして記憶するステップと、
    前記第1の電力量不足量が前記残発電力量より大きい場合、前記残発電力量を必要な揚水発電使用量として記憶し、前記第1の電力量不足量から前記残発電力量を減算した値を前記第2の電力量不足量として記憶するステップと、
    をさらに実行することを特徴とする電力需給バランスチェック方法。
  6. 自動給電システムと通信可能であって、予測対象日又は予測対象時間帯における電力の需給バランスのチェックを行う電力需給バランスチェック装置であって、
    前記自動給電システムから各発電機が供給する電力量の計画値データを取得し、当該計画値データに基づいて、供給電力量を計算する手段と、
    前記自動給電システムから、前記予測対象日又は前記予測対象時間帯に予想される気象条件と類似する過去需要曲線を取得し、予測需要曲線として記憶する手段と、
    前記供給電力量及び前記予測需要曲線に基づいて電力量不足量を計算する手段と、
    を備えることを特徴とする電力需給バランスチェック装置。
  7. 請求項6に記載の電力需給バランスチェック装置であって、
    前記自動給電システムから、前記予測対象日又は前記予測対象時間帯に予想される気象条件と類似し、前記予測対象日又は前記予測対象時間帯を含む日の前後の所定期間以内である過去需要曲線を取得し、予測需要曲線として記憶する手段と、
    前記供給電力量及び前記予測需要曲線に基づいて電力量不足量を計算する手段と、
    をさらに備えることを特徴とする電力需給バランスチェック装置。
  8. 請求項6又は請求項7に記載の電力需給バランスチェック装置であって、
    前記自動給電システムから揚水発電機に係る揚発可能電力及び貯水池の水量から換算した残発電力量を取得する手段と、
    前記供給電力量、前記予測需要曲線、前記揚発可能電力及び前記残発電力量に基づいて電力量不足量を計算する手段と、
    をさらに備えることを特徴とする電力需給バランスチェック装置。
  9. 請求項8に記載の電力需給バランスチェック装置であって、
    前記電力量不足量を計算した結果、電力量が不足すると判定した場合に、
    電力系統利用協議会から融通を受ける電力量に関する全国融通受電曲線を設定する手段と、
    前記全国融通受電曲線に基づいて、前記供給電力量を補正する手段と、
    補正した前記供給電力量、前記予測需要曲線、前記揚発可能電力及び前記残発電力量に基づいて電力量不足量を計算する手段と、
    をさらに備えることを特徴とする電力需給バランスチェック装置。
  10. 請求項8又は請求項9に記載の電力需給バランスチェック装置であって、
    前記予測需要曲線から前記供給電力量を減算し、その減算した値を第1の電力量不足量として記憶する手段と、
    前記第1の電力量不足量が前記残発電力量以下である場合、前記第1の電力量不足量を揚水発電使用量として記憶し、実際に不足する第2の電力量不足量をゼロとして記憶する手段と、
    前記第1の電力量不足量が前記残発電力量より大きい場合、前記残発電力量を必要な揚水発電使用量として記憶し、前記第1の電力量不足量から前記残発電力量を減算した値を前記第2の電力量不足量として記憶する手段と、
    をさらに備えることを特徴とする電力需給バランスチェック装置。
JP2011174064A 2011-08-09 2011-08-09 電力需給バランスチェック方法及び電力需給バランスチェック装置 Active JP5524145B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011174064A JP5524145B2 (ja) 2011-08-09 2011-08-09 電力需給バランスチェック方法及び電力需給バランスチェック装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011174064A JP5524145B2 (ja) 2011-08-09 2011-08-09 電力需給バランスチェック方法及び電力需給バランスチェック装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013038958A true JP2013038958A (ja) 2013-02-21
JP5524145B2 JP5524145B2 (ja) 2014-06-18

Family

ID=47888018

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011174064A Active JP5524145B2 (ja) 2011-08-09 2011-08-09 電力需給バランスチェック方法及び電力需給バランスチェック装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5524145B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016017647A1 (ja) * 2014-07-31 2016-02-04 ダイキン工業株式会社 機器管理装置
CN111914404A (zh) * 2020-07-09 2020-11-10 东南大学 一种基于实测数据的空调系统冷机性能曲线的获取方法
CN112909933A (zh) * 2021-02-01 2021-06-04 三峡大学 现货市场环境下含抽水蓄能机组的日内滚动优化调度方法
CN117543723A (zh) * 2024-01-09 2024-02-09 深圳市泰士特科技股份有限公司 基于电力供需数据的大型发电机运行策略确定方法及系统

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10117437A (ja) * 1996-10-09 1998-05-06 Fuji Electric Co Ltd 日最大電力需要量予測方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10117437A (ja) * 1996-10-09 1998-05-06 Fuji Electric Co Ltd 日最大電力需要量予測方法

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
CSNC200802193013; 入門講座 [電力系統の運用と電気設備](20年度改訂版) 第59巻, 20080515, pp.69-90, 社団法人火力原子力発電技術協会 *
JPN6013029805; 入門講座 [電力系統の運用と電気設備](20年度改訂版) 第59巻, 20080515, pp.69-90, 社団法人火力原子力発電技術協会 *

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016017647A1 (ja) * 2014-07-31 2016-02-04 ダイキン工業株式会社 機器管理装置
JP2016033732A (ja) * 2014-07-31 2016-03-10 ダイキン工業株式会社 機器管理装置
US10380706B2 (en) 2014-07-31 2019-08-13 Daikin Industries, Ltd. Equipment management apparatus
CN111914404A (zh) * 2020-07-09 2020-11-10 东南大学 一种基于实测数据的空调系统冷机性能曲线的获取方法
CN112909933A (zh) * 2021-02-01 2021-06-04 三峡大学 现货市场环境下含抽水蓄能机组的日内滚动优化调度方法
CN112909933B (zh) * 2021-02-01 2022-05-03 三峡大学 现货市场环境下含抽水蓄能机组的日内滚动优化调度方法
CN117543723A (zh) * 2024-01-09 2024-02-09 深圳市泰士特科技股份有限公司 基于电力供需数据的大型发电机运行策略确定方法及系统
CN117543723B (zh) * 2024-01-09 2024-03-29 深圳市泰士特科技股份有限公司 基于电力供需数据的大型发电机运行策略确定方法及系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP5524145B2 (ja) 2014-06-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Welsch et al. Modelling elements of smart grids–enhancing the OSeMOSYS (open source energy modelling system) code
Shaaban et al. DG allocation for benefit maximization in distribution networks
Karimi et al. Energy storage allocation in wind integrated distribution networks: An MILP-Based approach
Zhou et al. Electrification futures study: operational analysis of US power systems with increased electrification and demand-side flexibility
Santos et al. Impacts of operational variability and uncertainty on distributed generation investment planning: A comprehensive sensitivity analysis
US20190228481A1 (en) Intelligent energy management system for distributed energy resources and energy storage systems using machine learning
EP2950414A1 (en) Power system control system
Gaudard et al. Energy storage race: has the monopoly of pumped-storage in Europe come to an end?
CA2965492A1 (en) Power grid system and method of consolidating power injection and consumption in a power grid system
Delarue et al. Adaptive mixed-integer programming unit commitment strategy for determining the value of forecasting
JP5524145B2 (ja) 電力需給バランスチェック方法及び電力需給バランスチェック装置
Rezaei et al. A new stochastic gain adaptive energy management system for smart microgrids considering frequency responsive loads
Krishnan et al. Modeling operational effects of wind generation within national long-term infrastructure planning software
Fernández‐Muñoz et al. Contribution of non‐conventional pumped‐storage hydropower plant configurations in an isolated power system with an increasing share of renewable energy
Nelson et al. Climate and electricity policy integration: Is the South Australian electricity market the canary in the coalmine?
Simoglou et al. Probabilistic evaluation of the long-term power system resource adequacy: The Greek case
Trovato et al. Flexible operation of low-inertia power systems connected via high voltage direct current interconnectors
Abadie et al. On flexible hydropower and security of supply: Spain beyond 2020
Welsch et al. Long-term energy systems planning: accounting for short-term variability and flexibility
CN115864376A (zh) 一种多时间尺度电力保供分析方法及系统
Hu et al. Optimal generation expansion planning with integration of variable renewables and bulk energy storage systems
Diawuo et al. An analysis of the Ghanaian power generation sector using an optimization model.
CN117875665A (zh) 新能源电站发电计划生成方法、装置、设备及介质
He et al. Battery storage optimization in wind energy microgrids based on contracted fitness-dependent optimization algorithm
Alharbi Optimal planning and scheduling of battery energy storage systems for isolated microgrids

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130613

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130618

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130807

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140317

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140408

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140409

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5524145

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250