JP2013038158A - ソレノイド装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置の長寿命化を実現しつつ、回転運動しないことが望まれる従動部材を接続して用いることができるソレノイド装置を提供すること。
【解決手段】コイル6を有するソレノイド本体1と、コイル6内で軸方向に移動するように配された円柱状の可動鉄心2と、可動鉄心2の周面から径方向における外方へ設けられた突起部4と、可動鉄心2の軸方向における挿入及び抜出の少なくともいずれかの方向への移動時において突起部4が衝突して可動鉄心2に周方向への回転運動を生じさせる回転案内部5と、を有するソレノイド装置において、可動鉄心2の抜出方向側の端部に、可動鉄心2と同一回転軸上で回転自在に接続された接続部材10が設けられていることを特徴とするソレノイド装置である。
【選択図】図1
【解決手段】コイル6を有するソレノイド本体1と、コイル6内で軸方向に移動するように配された円柱状の可動鉄心2と、可動鉄心2の周面から径方向における外方へ設けられた突起部4と、可動鉄心2の軸方向における挿入及び抜出の少なくともいずれかの方向への移動時において突起部4が衝突して可動鉄心2に周方向への回転運動を生じさせる回転案内部5と、を有するソレノイド装置において、可動鉄心2の抜出方向側の端部に、可動鉄心2と同一回転軸上で回転自在に接続された接続部材10が設けられていることを特徴とするソレノイド装置である。
【選択図】図1
Description
本発明は、デジタル複合機(PPC)、レーザプリンタなどの画像形成装置に用いることが可能なソレノイド装置に関するものである。
デジタルPPC、レーザプリンタなどの画像形成装置には、従来からソレノイド装置が用いられている。ソレノイド装置とは、電線を円筒体(ボビン)に巻回したコイルを有するソレノイド本体と、前記コイル内に配された円柱状の可動鉄心(一般的に、プランジャ、コア等という。)とを有し、コイルへの電圧印加状態を制御して、可動鉄心をコイル内から抜出す方向に移動(進行あるいは復帰動作ともいう。)させたり、コイル内へと挿入する方向に移動(退避あるいは吸引動作ともいう。)させたりすることで、電気信号を運動エネルギーに変換させる電気部品であり、ソレノイドアクチュエーター、あるいは単にソレノイドとも称されている。
可動鉄心は、吸引動作時や復帰動作時には軸方向で移動するが、周方向へは回転しない。そのため、特に水平配置状態で使用された場合、可動鉄心がその自重によって傾き、可動鉄心における軸受ガイド(可動鉄心をコイル内に案内する部材)との接触部(以下、「摺擦部」と称する。)が、可動鉄心の下方及び挿入側(可動鉄心が挿入する方向の側)の端部上方に限定されてしまう。
そのため、以上のような状態では、摺擦部の摩耗が促進され、可動鉄心の寿命が短くなってしまう。また、一般的に可動鉄心の表面全周にコーティングされている摩擦低減用の摺動面が、有効活用できていない。
特許文献1には、高摩擦点まで摩耗した際に、ソレノイド以外の手段を用いて未使用の摩擦面に回転させるソレノイドアセンブリが提案されている。しかし、摩擦が促進されているか否か判断する手段が必要なうえ、ソレノイド以外の手段を設けなれば可動鉄心を周方向へ回転させることができないため、構造が複雑となってしまう。
また、特許文献2には、ソレノイド本体に設けられた軸受ガイドにより案内されるようにした可動鉄心と、可動鉄心の径方向外方へ突出した圧入ピンにより可動鉄心に周方向への回転運動を作用させる凸形状部を有する可動鉄心回転治具とを備えたソレノイドが提案されている。可動鉄心の開閉動作(吸引動作及び復帰動作)毎に可動鉄心の回転を促す手段を設けることによって、可動鉄心の摺擦部を随時異ならせ、可動鉄心の摺動面全周を有効活用すると共に、機能低下を抑制し、長寿命化を実現している。
しかしながら、可動鉄心自体に回転運動が作用する為、可動鉄心を従動部材に接続した際に、従動部材まで回転してしまう。そのため、回転運動しないことが望まれる従動部材を当該ソレノイド装置に接続して用いることはできない。
したがって、本発明は、装置の長寿命化を実現しつつ、回転運動しないことが望まれる従動部材を接続して用いることができるソレノイド装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決する請求項1に記載された発明は、コイルを有するソレノイド本体と、前記コイル内で軸方向に移動するように配された円柱状の可動鉄心と、該可動鉄心の周面から径方向における外方へ設けられた突起部と、前記可動鉄心の軸方向における挿入及び抜出の少なくともいずれかの方向への移動時において前記突起部が衝突して前記可動鉄心に周方向への回転運動を生じさせる回転案内部と、を有するソレノイド装置において、前記可動鉄心の抜出方向側の端部に、前記可動鉄心と同一回転軸上で回転自在に接続された接続部材が設けられていることを特徴とするソレノイド装置である。
請求項1に記載された発明によれば、可動鉄心の軸方向への移動時、当該可動鉄心に周方向への回転運動が生じるため、可動鉄心の摺擦部を随時異ならせ摺動面全周を有効活用することができソレノイド装置の長寿命化を実現することができる。さらに、接続部材が前記可動鉄心と回転自在に接続されているため、前記可動鉄心の回転運動は当該接続部材に伝達されず、回転運動しないことが望まれる従動部材を当該接続部材に接続して用いることができる。
以下、本発明のソレノイド装置について、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の例示的一態様である第1の実施形態に係るソレノイド装置の側面からの概略構成図である。図1に示されるように、本実施形態のソレノイド装置は、主として、ソレノイド本体1、可動鉄心2、可動鉄心回転治具(回転案内部)5、及び、接続部材10から構成されている。
図1は、本発明の例示的一態様である第1の実施形態に係るソレノイド装置の側面からの概略構成図である。図1に示されるように、本実施形態のソレノイド装置は、主として、ソレノイド本体1、可動鉄心2、可動鉄心回転治具(回転案内部)5、及び、接続部材10から構成されている。
ソレノイド本体1は、コイル6を有するとともに、その内側で可動鉄心2の軸方向への移動を案内する軸受ガイド3を備える。
可動鉄心2は円柱状で、軸受ガイド3内に案内されて、コイル6内で軸方向に移動するように配されている。図2は、図1における左方向からの可動鉄心2の側面図である。図1に示されるように、可動鉄心2には、その周面から径方向における外方へ圧入ピン(突起部)4が設けられている。
可動鉄心回転治具5は、図3に示されるように、ソレノイド本体1における可動鉄心2が挿抜(進退)する開口に固定されたリング状の部材であり、その内周に凸形状部5a,5bが設けられている。ここで、図3は、本実施形態に係るソレノイド装置の接続部材10以外の構成を示す斜視図である。凸形状部5a,5bは、可動鉄心2の軸方向(進退方向)に対して斜め(0度より大きく90度未満の角度)の面を有し、軸方向における挿入及び抜出方向への移動時において前記面に圧入ピン4が衝突し、可動鉄心2に周方向への回転運動を生じさせる。
図4に、本実施形態に係るソレノイド装置における圧入ピン4及び可動鉄心2の動きを説明するための、可動鉄心回転治具5の内周面の展開図を示す。図4においては、無端状の内周面を切断して、上下方向に帯状に展開している。当該図4における左側が可動鉄心2の抜出方向側であり、右側が可動鉄心2の挿入方向側である。図4中の記号A1〜A6の矢印の軌跡は、可動鉄心回転治具5の内周面に対する圧入ピン4の相対的な動きを示すものである。
可動鉄心回転治具5の内周面に設けられた凸形状部5a,5bは、図4に示されるように、可動鉄心2の軸方向(両矢印A方向)に対して傾斜した面を有しており、可動鉄心2の挿入方向及び抜出方向への移動時において矢印A1〜A6に示されるように圧入ピン4が衝突する。
まず、挿入方向側の所定の位置にある可動鉄心2が抜出方向へ移動すると、凸形状部5aの斜めの面に衝突して矢印B方向へのベクトルが加わって案内され、矢印A1に示された軌跡を辿る。そして抜出方向側の所定の位置まで可動鉄心2が移動する。その後、抜出方向側の所定の位置にある可動鉄心2が挿入方向へ移動すると、凸形状部5bの傾斜面に衝突して矢印B方向へのベクトルが加わって案内され、矢印A2に示された軌跡を辿る。そして挿入方向側の所定の位置まで可動鉄心2が移動する。
可動鉄心2の軸方向への移動の度に上記の如き作用が生じて、圧入ピン4が矢印A1、A2、・・・A6、・・・の如き軌跡を辿ることで、可動鉄心2は周方向(矢印B方向)に回転運動する。
図5は、本実施形態に係るソレノイド装置における可動鉄心2の回転状態を説明するための概略説明図であり、図1と同一の方向から見た、接続部材10以外のソレノイド装置の断面図を右に、その左方向からの可動鉄心2の側面図を左に配している。そして、時系列を追って(a)〜(c)の順に示している。なお、図5における説明では、可動鉄心2が抜出方向側の所定の位置にある地点をスタート(図5(a))としている。
可動鉄心2が抜出方向側の所定の位置にある図5(a)の状態では、圧入ピン4が上下に位置している。この状態から、図5(b)に示されるように、可動鉄心2が挿入方向へ移動する(矢印A’方向へ動く)と、図4におけるA2,A4,A6等と同様の軌跡を圧入ピン4が辿って、可動鉄心2が矢印B方向に回転し、挿入方向側の所定の位置(図5(b)に示される位置。)まで可動鉄心2が移動する。その後、図5(c)に示されるように、可動鉄心2が抜出方向へ移動する(矢印A”方向へ動く)と、図4におけるA1,A3,A5等と同様の軌跡を圧入ピン4が辿って、可動鉄心2が矢印B方向に回転し、抜出方向側の所定の位置(図5(c)に示される位置。)まで可動鉄心2が移動する。
以上のようにして、可動鉄心2に周方向への回転運動が生じるため、可動鉄心2の摺擦部(図5における可動鉄心2の周面下部及び挿入方向側上端部)を随時異ならせ摺動面全周を有効活用することができソレノイド装置の長寿命化を実現することができる。
図5の圧入ピン4の位置からもわかる通り、可動鉄心2自身が回転運動することから、これに他の従動部材を接続すれば、従動部材まで回転してしまう。しかし、本実施形態においては、可動鉄心2の抜出方向側の端部に、可動鉄心2と同一回転軸上で回転自在に接続された接続部材10が設けられている。この可動鉄心2と接続部材10との接続について、詳細に説明する。
図1に示されるように、本実施形態においては、可動鉄心2の抜出方向側(図1における左側)の端部に、これと中心軸が共通する先端凸部12が設けられ、かつ、接続部材10に、先端凸部12が嵌合して可動鉄心2を回転自在に支持する凹部空間11が設けられている。この両者の嵌合によって、可動鉄心2と接続部材10とが同一回転軸上で回転自在に接続された状態になっている。
図6は、本実施形態のソレノイド装置における可動鉄心2の正面図である。また、図7は、図1における奥行き方向中央での接続部材10の断面図である。
図6に示されるように先端凸部12は、可動鉄心2よりも外径が小さい可動鉄心2側(図6における右側)の小径部12bと、該小径部12bより外径が大きい先端側(図6における左側)の大径部12aと、で構成される。また、図7に示されるように、接続部材10における凹部空間11は、内径が先端凸部12の大径部12aの外径よりも小さく同小径部12bの外径よりも大きい可動鉄心2側(図7における右側)の小内径円柱空間11bと、内径が同大径部12aの外径よりも大きい大内径円柱空間11aと、で構成される。そして、先端凸部12の大径部12aが接続部材10の大内径円柱空間11a内に、先端凸部12の小径部12bの少なくとも一部が接続部材10の小内径円柱空間11b内に、それぞれ位置した状態で両者が嵌合している。
本実施形態では、小内径円柱空間11bの内径が大径部12aの外径よりも小さいので、これが引っ掛かり、接続部材10における凹部空間11に嵌合した先端凸部12が抜け出すことがなく、接続部材10が可動鉄心2をしっかり支持する。その一方、先端凸部12の外径は、軸方向のいずれの位置においても凹部空間11の内径よりも小さいため、可動鉄心2の周方向への回転の自由度が保たれている。したがって、可動鉄心2と接続部材10が同一回転軸上で回転自在に接続された状態になっている。
図8は、本実施形態に係るソレノイド装置における可動鉄心2及び接続部材10の回転状態を説明するための概略説明図であり、図5と同一の方向から見た、接続部材10を含むソレノイド装置の断面図を右に、その左方向からの接続部材10の側面図を左に配している。そして、図5における説明と同様、時系列を追って(a)〜(c)の順に示しているが、ソレノイド本体1に対する可動鉄心2の位置関係として、図8(a)〜(c)のそれぞれがそのまま図5(a)〜(c)のそれぞれに対応している。
図5における説明と同様、時系列を追って(a)〜(c)の順に可動鉄心2が軸方向に移動しつつ、周方向(矢印B方向)への回転運動が生じる。しかし、図8(a)〜(c)を見ればわかる通り、接続部材10にはその回転運動は伝わっていない。接続部材10には接続孔13が設けられており、これに他の従動部材を接続することで、当該従動部材を本実施形態のソレノイド装置の進退動により駆動することができる。
以上のように、本実施形態のソレノイド装置によれば、可動鉄心2と接続部材10が同一回転軸上で回転自在に接続された状態になっているので、可動鉄心2に周方向への回転運動が接続部材10に伝わらず、接続部材10が回転しない。そのため、可動鉄心2の回転によるソレノイド装置の長寿命化を実現しつつ、回転運動しないことが望まれる従動部材を接続部材10に接続して用いることができる。
本実施形態における可動鉄心2と先端凸部12とは、別体として成型した上で公知の接着方法(ねじ止め、溶接、接着剤等)によって固着して形成しても構わないが、強度上の観点からは両者を一体成型することが望ましい。一体成型の方法としては、特に制限はなく、従来公知の方法を採用することができる。具体的には、鍛造法や鋳造法のほか、これらによって円柱状の成型体を得た上で、先端凸部12や場合によってはさらに逆側の端部を旋盤によって研削して成型する研削法を挙げることができる。
本実施形態における接続部材10の製造方法についても、特に制限はなく、従来公知の方法を採用することができる。ただし、深部が手前よりも大径になっている凹部空間11は、1回の工程で成型することが困難であるため、図9に示されるように、軸方向に半分に切断した形状の2つの部品10a,10bを従来公知の方法で製造し、これを公知の手法によって接着して製造することが好ましい。ここで、図9は、本実施形態における接続部材10の製造方法を説明するための図であって、(a)は接続部材10の組立図、(b)は組み立てられた接続部材10の斜視図である。
部品10aと部品10bとは同一形状であり、図9(a)に矢印で示すように平面部同士を向い合せて接着することで、図9(b)に示されるように、凹部空間11が設けられた接続部材10を容易に製造することができる。
なお、本実施形態において、先端凸部12における大径部12aは、可動鉄心2よりも径が小さい例を挙げているが、本発明においてはこれに限定されず、可動鉄心と同径あるいはそれよりも大径であっても構わない。ただし、先端凸部における大径部があまり大径になると、それが嵌合する凹部空間の内径もより大径にする必要が生じ、結果、接続部材が大型化して装置の小型化に不利であるため、本実施形態の如く、先端凸部における大径部が可動鉄心よりも径が小さいことが望ましい。
[第2の実施形態]
図10は、本発明の例示的一態様である第2の実施形態に係るソレノイド装置の側面からの概略構成図である。本実施形態のソレノイド装置は、第1の実施形態と、可動鉄心と接続部材との接続の態様が異なり、それに伴って、先端凸部及び接続部材の形状や構造が異なっている。それ以外の構成については、第1の実施形態と実質的に共通するため、第1の実施形態と同一の機能及び構造の部材については、第1の実施形態と同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図10は、本発明の例示的一態様である第2の実施形態に係るソレノイド装置の側面からの概略構成図である。本実施形態のソレノイド装置は、第1の実施形態と、可動鉄心と接続部材との接続の態様が異なり、それに伴って、先端凸部及び接続部材の形状や構造が異なっている。それ以外の構成については、第1の実施形態と実質的に共通するため、第1の実施形態と同一の機能及び構造の部材については、第1の実施形態と同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
本実施形態においても、第1の実施形態と同様、可動鉄心2に周方向への回転運動が生じる(図5参照)ため、可動鉄心2の摺擦部(図10における可動鉄心2の周面下部及び挿入方向側上端部)を随時異ならせ摺動面全周を有効活用することができソレノイド装置の長寿命化を実現することができる。
以下、本実施形態に特徴的な可動鉄心2と接続部材20との接続について、詳細に説明する。
図10に示されるように、本実施形態においては、可動鉄心2の抜出方向側(図10における左側)の端部に、これと中心軸が共通する先端凸部22が設けられ、接続部材20に、先端凸部22が嵌合する凹部空間21が設けられている。そして、本実施形態においては、さらに、先端凸部22と凹部空間21の内壁面との間に介在し、これらを接続するベアリング(玉軸受)24が配されている。即ち、ベアリング24を介して、可動鉄心2と接続部材20とが同一回転軸上で回転自在に接続された状態になっている。
図11に、可動鉄心2の抜出方向側端部及び先端凸部22の拡大断面図を示す。図11に示されるように可動鉄心2よりも外径が小さい先端凸部22は、可動鉄心2の抜出方向側端部から突出しており、その先端にベアリング24が取り付けられている。ベアリング24は、一般にボールベアリングあるいは玉軸受と称される部材であり、大径の円筒体と小径の軸とを、同軸上で回転可能に接続する部材である。当該部材は、大小径の2つのリング状のボールホルダの間にボールを複数介在させて、摺動面の摩擦抵抗を内蔵するボールの転がり抵抗に変換することで、両ボールホルダにそれぞれ固定された円筒体及び軸の間の回転抵抗を大幅に低減させる機能を有する。
図12は、図10における奥行き方向中央での接続部材20の断面図であり、図13は、接続部材20の斜視図である。図12及び図13に示されるように、接続部材20における凹部空間21は、内径が先端凸部22の外径よりも大きい可動鉄心2側(図10における右側)の小内径円柱空間(内壁面21cを内壁面とする空間)と、内径がベアリング24の外径と略同径の大内径円柱空間(内壁面21aを内壁面とする空間)11aと、で構成される。この大内径円柱空間は、接続部材20の可動鉄心2側とは反対側の面まで貫通している。当該面側から、接続部材20への取り付け前のベアリング24が前記大内径円柱空間に挿入される。
ベアリング24は、接続部材20における前記大内径円柱空間の内壁に、詳しくは、内壁21a及び内壁21bと接する状態で、そのいずれかまたは双方に固定される。その固定方法としては、特に制限はなく、従来公知の接着固定方法(ねじ止め、溶接、接着剤等)によって固定すればよい。そして、既述の如く、先端凸部22の先端にベアリング24が取り付けられる。
本実施形態では、先端凸部22と凹部空間21の内壁面21a,21bとが、ベアリング24を介して接続されているため、接続部材20における凹部空間21に嵌合した先端凸部22が抜け出すことがなく、接続部材20が可動鉄心2をしっかり支持する。その一方、介在するベアリング24の機能によって、可動鉄心2の周方向への回転の自由度が保たれている。したがって、可動鉄心2と接続部材20が同一回転軸上で回転自在に接続された状態になっている。
そして、第1の実施形態において図8を用いて説明した通り、本実施形態においても、可動鉄心2の軸方向への移動に応じてその周方向への回転運動が生じる一方、接続部材20にはその回転運動は伝わらない。接続部材20には接続孔23が設けられており、これに他の従動部材を接続することで、当該従動部材を本実施形態のソレノイド装置の進退動により駆動することができる。
以上のように、本実施形態のソレノイド装置によれば、可動鉄心2と接続部材20が同一回転軸上で回転自在に接続された状態になっているので、可動鉄心2に周方向への回転運動が接続部材20に伝わらず、接続部材20が回転しない。そのため、可動鉄心2の回転によるソレノイド装置の長寿命化を実現しつつ、回転運動しないことが望まれる従動部材を接続部材20に接続して用いることができる。
特に、本実施形態では、可動鉄心2と接続部材20との接続にベアリング24を用いているため、可動鉄心2の周方向への回転がスムーズであり、回転による摺擦面がベアリング24に置き換えられていることから当該箇所の摺擦による短寿命化の懸念もない。
本実施形態における可動鉄心2と先端凸部22とは、第1の実施形態の場合と同様、別体として成型した上で公知の接着方法(ねじ止め、溶接、接着剤等)によって固着して形成しても構わないが、強度上の観点からは両者を一体成型することが望ましい。一体成型の方法についても、第1の実施形態の場合と同様である。
本実施形態における接続部材20の製造方法についても、特に制限はなく、従来公知の方法を採用することができる。本実施形態では、接続部材22に設けられる凹部空間21が貫通しているので、鍛造法、鋳造法あるいは研削法によって1回の工程で成型することができる。勿論、第1の実施形態と同様、複数の部品を成型した後に、これらを公知の手法で接合して製造しても構わない。
以上、本発明について、2種類の好ましい実施形態を挙げて説明したが、本発明のソレノイド装置はこれら実施形態の構成に限定されるものではない。たとえば、上記実施形態では、回転案内部として、可動鉄心の軸方向における挿入方向及び抜出方向の両方向への移動時においても突起部が衝突する構成の例を挙げているが、挿入及び抜出のいずれかの方向への移動時にのみ突起部が衝突する構成であっても構わない。この場合には、突起部が衝突する前記可動鉄心の移動時にのみ、該可動鉄心に周方向への回転運動を生じさせる。
また、可動鉄心と接続部材との接続の態様として、第1の実施形態では可動鉄心に設けられた先端凸部と接続部材に設けられた凹部空間とを嵌合させて接続する態様を、第2の実施形態ではこれらの間に玉軸受を介在させる態様をそれぞれ例示しているが、本発明においてはこれらに限定されない。可動鉄心と接続部材とが同一回転軸上で回転自在に接続されていれば問題なく、可動鉄心の端部外周が直接接続部材と接続されていたり、可動鉄心側に凹部、接続部材側に凸部を設けて両者が接続されていたり等の態様であってもよい。
その他、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明のソレノイド装置を適宜改変することができる。かかる改変によってもなお本発明のソレノイド装置の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
1:ソレノイド本体
2:可動鉄心
3:軸受ガイド
4:圧入ピン(突起部)
5:可動鉄心回転治具
6:コイル
10,20:接続部材
11,21:凹部空間
12,22:先端凸部
13,23:接続孔
24:ベアリング(玉軸受)
2:可動鉄心
3:軸受ガイド
4:圧入ピン(突起部)
5:可動鉄心回転治具
6:コイル
10,20:接続部材
11,21:凹部空間
12,22:先端凸部
13,23:接続孔
24:ベアリング(玉軸受)
Claims (4)
- コイルを有するソレノイド本体と、前記コイル内で軸方向に移動するように配された円柱状の可動鉄心と、該可動鉄心の周面から径方向における外方へ設けられた突起部と、前記可動鉄心の軸方向における挿入及び抜出の少なくともいずれかの方向への移動時において前記突起部が衝突して前記可動鉄心に周方向への回転運動を生じさせる回転案内部と、を有するソレノイド装置において、
前記可動鉄心の抜出方向側の端部に、前記可動鉄心と同一回転軸上で回転自在に接続された接続部材が設けられている
ことを特徴とするソレノイド装置。 - 前記可動鉄心の抜出側の端部に、これと中心軸が共通する先端凸部が設けられ、かつ、
前記接続部材に、前記先端凸部が嵌合して前記可動鉄心を回転自在に支持する凹部空間が設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載のソレノイド装置。 - 前記先端凸部が、前記可動鉄心よりも外径が小さい前記可動鉄心側の小径部と、該小径部より外径が大きい先端側の大径部と、で構成され、
前記凹部空間が、内径が前記大径部の外径よりも小さく前記小径部の外径よりも大きい前記可動鉄心側の小内径円柱空間と、内径が前記大径部の外径よりも大きい大内径円柱空間と、で構成され、かつ、
前記大径部が前記大内径円柱空間内に、前記小径部の少なくとも一部が前記小内径円柱空間内に、それぞれ位置している
ことを特徴とする請求項2に記載のソレノイド装置。 - 前記先端凸部と前記凹部空間の内壁面とが、玉軸受を介して接続されていることを特徴とする請求項2に記載のソレノイド装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016078152A (ja) * | 2014-10-15 | 2016-05-16 | 株式会社デンソーウェーブ | 把持装置 |
US10607758B2 (en) | 2015-12-14 | 2020-03-31 | Eto Magnetic Gmbh | Electromagnetic actuator as well as actuating system |
-
2011
- 2011-08-05 JP JP2011171778A patent/JP2013038158A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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