JP2013035814A - 新規な有機半導体材料およびそれを用いた電子デバイス - Google Patents
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Abstract
Description
これらの有機半導体材料は、低いながらも溶解性を有するため、真空蒸着工程を経ず、
塗布や印刷で薄膜化が可能である。
しかしながら、これらの高分子材料は、精製方法に制約を受け、高純度の材料を得るのに非常に手間がかかったり、分子量や分子量分布が存在するために品質の安定性に欠けるということが問題になっている。
このペンタセンを有機半導体層として利用した有機薄膜トランジスタは、比較的高移動度であることが報告されているが、これらアセン系材料は汎用溶媒に対しきわめて溶解性が低く、それを有機薄膜トランジスタにおける有機半導体層として薄膜化する際には、真空蒸着工程を経る必要がある。ゆえに、前述したような塗布や印刷などの簡便なプロセスで薄膜を形成できるという有機半導体材料への期待に応えるものではない。
即ち、本発明の要旨は以下により達成される。
(1) 「下記一般式(I)で示される構造を有することを特徴とする有機半導体材料。
(3)「 前記R1およびR2又はR3およびR4が、少なくとも共に一般式(II)で示される基であることを特徴とする前記(1)項又は(2)項に記載の有機半導体材料。」
(4)「 前記一般式(II)中、Xが置換されていても良いアルキル基、置換されていても良いアリール基又は置換されていても良いヘテロアリール基であることを特徴とする前記(1)項乃至(3)項のいずれかに記載の有機半導体材料。」
(5)「 前記(1)項乃至(4)項のいずれかに記載の有機半導体材料を含む電荷輸送性部材。」
(6)「 前記(5)項に記載の電荷輸送性部材を含むことを特徴とする有機電子デバイス。」
(7)「 前記(6)項に記載の有機電子デバイスが、有機半導体層を具備し、かつ互いに分離した対の第1の電極と第2の電極と、電圧を印加することにより、前記第1の電極と前記第2の電極との間を流れる電流をコントロールする機能を具備する第3の電極を具備する薄膜トランジスタであることを特徴とする有機薄膜トランジスタ。」
(8)「前記第1の電極と第2の電極とが、前記有機半導体層を介して互いに分離し、前記第3の電極と該有機半導体層との間に、絶縁膜が設けられていることを特徴とする前記(7)項に記載の有機薄膜トランジスタ。」
(9)「前記(7)項又は(8)項に記載の有機薄膜トランジスタにより表示画素が駆動されることを特徴とするディスプレイ装置。」
(10)「前記表示画素は、液晶素子、エレクトロルミネッセンス素子、エレクトロクロミック素子、及び電気泳動素子で構成される群から選ばれたものであることを特徴とする前記(9)項に記載のディスプレイ装置。」
本発明の有機半導体材料の構造は、前記のように、下記一般式(I)で示される。
前記アリールオキシ基およびチオアリールオキシ基としては、置換または無置換のアリールオキシ基およびアリールチオオキシ基が含まれる。上記に例示したアリール基の結合部位に酸素原子あるいは硫黄原子を挿入してアリールオキシ基あるいはチオアルコキシ基としたものが具体例として挙げられる。
特にR1及びR2またはR3およびR4の位置に上記アリール基またはヘテロアリール基を導入することにより、ジチエノベンゾジチオフェン部位の両端に位置するアルキン−アリール(またはヘテロアリール)部位が、結晶内で隣接分子とCH-π相互作用することにより、結晶が2次元的に成長しやすくなり、結晶性の連続膜が得られやすくなることがわかった。この効果は、ヘテロアリール基よりも、アリール基の方が分子短軸方向の水素原子数が多くなり得るため大きい。そのため、アリール基の置換位置は分子長軸方向であることがより好ましい。即ち2−トリル基よりも、4−トリル基の方が好ましい。
加えてアリール基またはヘテロアリールを導入した場合、分子の共役系が拡大し、材料のイオン化ポテンシャルが浅くなり、ホール輸送特性を向上させることが可能となる。
さらに上記アリール基およびヘテロアリール基が三重結合を会してジチエノベンゾジチオフェン部位に結合していることにより、上記アリール基およびヘテロアリール基に電子吸引性置換基を導入することにより、電子輸送特性を向上させることが可能となる。
本発明の有機半導体材料を合成する方法は特に限定されず、公知の種々の方法により合成することが可能である。本発明の有機半導体材料はジチエノベンゾジチオフェン骨格を構築した後、両端の三重重結合部位を導入してもよいし、二重結合部位を導入した後、ジチエノベンゾジチオフェン骨格を構築してもよい。
中でも、薗頭・萩原クロスカップリング反応および根岸クロスカップリング反応が、中間体の調整の容易さ、他の官能基への制約の少なさ、反応性の高さ、収率の高さ、以上の観点から有効である。より好ましくは反応条件の温和さから、薗頭・萩原クロスカップリング反応が有効である。
一例として、薗頭・萩原クロスカップリング反応を用いた本発明の有機半導体材料の製造方法について説明する。
上記反応における反応時間は、用いる原料の反応性において適宜設定することができ、1〜72時間が好適であり、さらには、1〜24時間がより好ましい。
下記、ハロゲン化合物と末端保護水素化アルキンとの薗頭・萩原クロスカップリング反応の後、脱保護を経る方法
下記、水素化合物と末端保護アルキニルリチウム試薬との反応の後、脱保護を経る方法、
上記式中、脱保護に用いる塩基および溶媒については前述のとおりであるが、一段階目に用いる溶媒については、リチウム試薬と反応せず、かつ溶媒中でリチウム試薬と錯体を形成するものが好ましい。それらの例としては、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどが挙げられる。上記低温条件とは、副反応を防ぐ観点から0度以下が好ましく、特に-40度以下が好ましく、最も好ましくは−70℃以下である。
以上のように、水素化合物またはハロゲン化合物からの誘導が容易であり、これらの手法を用いて、所望のアルケニル化合物を得ることができる。
成膜方法の一例を挙げると、スピンコート法、キャスト法、ディップ法、インクジェッ
ト法、ドクターブレード法、スクリーン印刷法、ディスペンス法等が挙げられ、公知の湿
式成膜方法により薄膜を作製することが可能である。
また、キャスト法などによっては平板状結晶や厚膜状態の形態をとることも可能である。作製するデバイスに応じて、上記の中から適した製膜方法あるいは溶媒から、適切な組み合わせが選択される。
また当然のことながら、真空蒸着法などのドライプロセスによっても成膜は可能である。
電子デバイスの例を挙げると、2個以上の電極を有し、その電極間に流れる電流や生じる電圧を、電気、光、磁気、又は化学物質等により制御するデバイス、あるいは、印加した電圧や電流により、光や電場、磁場を発生させる装置などが挙げられる。また、例えば、電圧や電流の印加により電流や電圧を制御する素子、磁場の印加による電圧や電流を制御する素子、化学物質を作用させて電圧や電流を制御する素子などが挙げられる。この制御としては、整流、スイッチング、増幅、発振等が挙げられる。
現在シリコン等の無機半導体で実現されている対応するデバイスとしては、抵抗器、整流器(ダイオード)、スイッチング素子(トランジスタ、サイリスタ)、増幅素子(トランジスタ)、メモリー素子、化学センサー等、あるいはこれらの素子の組み合わせや集積化したデバイスが挙げられる。また、光により起電力を生じる太陽電池や、光電流を生じるフォトダイオード、ホトトランジスタ等の光素子も挙げることができる。
本発明の有機薄膜トランジスタは、支持体上に設けることができ、例えば、ガラス、シリコン、プラスチック等の一般に用いられる基板を利用できる。また、導電性基板を用いることにより、ゲート電極と兼ねること、さらにはゲート電極と導電性基板とを積層した構造にすることもできるが、本発明の有機薄膜トランジスタが応用されるデバイスのフレキシビリティー、軽量化、安価、耐衝撃性等の特性が所望される場合、プラスチックシートを支持体とすることが好ましい。
プラスチックシートとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリカーボネート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート等からなるフィルム等が挙げられる。
また、本発明の有機薄膜トランジスタは、必要に応じて各電極からの引出し電極を設けることができる。
有機半導体層(1)は、第1の電極(ソース電極)、第2の電極(ドレイン電極)、及び必要に応じて絶縁膜(5)に接して形成されている。
絶縁膜(5)について説明する。
本発明の有機薄膜トランジスタにおいて用いられる絶縁膜には、種々の絶縁膜材料を用いることができる。例えば、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化チタン、酸化タンタル、酸化スズ、酸化バナジウム、チタン酸バリウムストロンチウム、ジルコウム酸化チタン酸バリウム、ジルコニウム酸チタン酸鉛、チタン酸鉛ランタン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、フッ化バリウムマグネシウム、タンタル酸ニオブ酸ビスマス、トリオキサイドイットリウム等の無機系絶縁材料が挙げられる。
さらに、上記絶縁材料を2種以上合わせて用いても良い。特に材料は限定されないが、中でも、導電率が低いものが好ましい。
本発明の有機薄膜トランジスタにおいて、絶縁膜および電極と有機半導体層の接着性を向上、ゲート電圧の低減、リーク電流低減等の目的で、これら層間に有機薄膜を設けても良い。有機薄膜は有機半導体層に対し、化学的影響を与えなければ、特に限定されないが、例えば、有機分子膜や高分子薄膜が利用できる。
本発明の有機薄膜トランジスタに用いられるゲート電極、ソース電極、ゲート電極としては、導電性材料であれば特に限定されず、白金、金、銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン、鉛、タンタル、インジウム、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム等、及びこれらの合金やインジウム・錫酸化物等の導電性金属酸化物、あるいはドーピング等で導電率を向上させた無機及び有機半導体、例えば、シリコン単結晶、ポリシリコン、アモルファスシリコン、ゲルマニウム、グラファイト、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチエニレンビニレン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体等が挙げられる。
電極の形成方法としては、上記材料を原料として蒸着やスパッタリング等の方法を用いて形成した導電性薄膜を、公知のフォトリソグラフ法やリフトオフ法を用いて電極形成する方法、アルミニウムや銅等の金属箔上に熱転写、インクジェット等によるレジストを用いてエッチングする方法がある。また導電性ポリマーの溶液あるいは分散液、導電性微粒子分散液を直接インクジェットによりパターニングしても良いし、塗工膜からリソグラフィーやレーザーアブレーション等により形成しても良い。さらに導電性ポリマーや導電性微粒子を含むインク、導電性ペースト等を凸版、凹版、平版、スクリーン印刷等の印刷法でパターニングする方法も用いることができる。
本発明の有機薄膜トランジスタは、大気中でも安定に駆動するものであるが、機械的破壊からの保護、水分やガスからの保護、またはデバイスの集積の都合上の保護等のため必要に応じて保護層を設けることもできる。
本発明のディスプレイ装置は、例えば、液晶表示装置では液晶表示素子、EL表示装置では有機若しくは無機のエレクトロルミネッセンス表示素子、電気泳動表示装置では電気泳動表示素子などの表示素子を1表示画素として、該表示素子をX方向及びY方向にマトリックス状に複数配列して構成される。
前記表示素子は、該表示素子に対して電圧の印加又は電流の供給を行なうためのスイッチング素子として、図2に示されるように本発明の有機薄膜トランジスタを備えている。本発明のディスプレイ装置としては、前記スイッチング素子が前記表示素子の数、即ち表示画素数に対応して複数備えられる。
前記表示素子は、前記スイッチング素子の他に、例えば、基板、透明電極等の電極、偏光板、カラーフィルタなどの構成部材を備えるが、これらの構成部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、従来から公知のものを使用することができる。
なお、前記ディスプレイ装置における画像の表示動作としては、従来から公知の表示動作により画像等が表示される。
例えば、前記液晶表示素子の場合には、液晶に対して電圧を印加することにより、該液晶の分子配列を制御して画像等の表示が行なわれる。
また、前記有機若しくは無機のエレクトロルミネッセンス表示素子の場合には、有機若しくは無機膜で形成された発光ダイオードに電流を供給して該有機若しくは無機膜を発光させることにより画像等の表示が行なわれる。
また、前記電気泳動表示素子の場合には、例えば、異なる極性に帯電された白及び黒色の着色粒子に電圧を印加して、電極間で前記粒子を所定方向に電気的に泳動させて画像等の表示が行なわれる。
また、ICタグ等のデバイスとして、本発明の有機薄膜トランジスタを集積化したICを利用することが可能である。
(下記化合物2の合成)
収量21.5 g, 収率92.3 %
質量分析:GC-MS m/z = 554 (M+),428 (M+ -I)
収量:1.35 g、収率:59.1 %
以下に化合物3の分析結果を示す。
質量分析:LC-MS m/z =(C24H22S4Si2) 494.0(実測値);494.0(理論値)
以上の分析結果から、合成したものが、化合物3の構造と矛盾が無いことを確認した。
以下に化合物4の分析結果を示す。
質量分析:LC-MS m/z =(C18H6S4) 349.9(実測値);349.9(理論値)
以上の分析結果から、合成したものが、化合物4の構造と矛盾が無いことを確認した。
<下記化合物(実1)の合成>
沈殿を、水、酢酸エチル、トルエン、メタノールの順で洗浄し、真空下乾燥させることで褐色の固体を得た(800 mg)。
これをソックスレー抽出(クロロベンゼン)することで、淡黄色の固体を得た。(収量700 mg, 収率81.4 %)
続けて、温度勾配昇華精製を行い、黄色の結晶として化合物(実1)を得た。(収量300 mg, 収率34.9 %)
以下に化合物(実1)の分析結果を示す。図1に化合物(実1)の飛行時間質量分析(以下Tof-MS)スペクトルを示す。また、そのスペクトルから得られた実測値と組成式から求めた理論値を合わせて示した。
質量分析結果:LC-TofMS m/z = (C30H14S4) 501.9 (100%),502.9, 503.9 (実測値);502.0 (100%),503.0, 504.0(理論値)
以上の分析結果から、合成したものが、化合物(実1)の構造と矛盾が無いことを確認した。
<下記化合物(実2)の合成>
続けて、温度勾配昇華精製を行い、黄色の結晶として化合物(実2)を得た。(収量280 mg, 収率33.0 %)
以下に化合物(実2)の分析結果を示す。図2に化合物(実2)のTof-MSスペクトルを示す。
また、そのスペクトルから得られた実測値と組成式から求めた理論値を合わせて示した。
質量分析結果:LC-TofMS m/z = (C32H18S4) 530.2(100 %),531.2 , 532.2(実測値); 530.0, 531.0, 532.0 (理論値)
以上の分析結果から、合成したものが、化合物(実2)の構造と矛盾が無いことを確認した。
<下記化合物(実3)の合成>
続けて、温度勾配昇華精製を行い、黄色の結晶として化合物(実3)を得た。(収量310 mg, 収率23.0 %)
以下に化合物(実3)の分析結果を示す。
質量分析:LC−TofMS(m/z) = (C38H18S4) 602.2(100 %),603.30, 604.2(実測値) ;602.0, 603.0, 604.0 (理論値)
以上の分析結果から、合成したものが、化合物(実3)の構造と矛盾が無いことを確認した。
<有機薄膜トランジスタの作製>
実施例1で合成した化合物(実1)を用いて、以下の手順で、図1−(D)の構造の電界効果型トランジスタを作製した。
膜厚300nmの熱酸化膜を有するNドープシリコン基板を濃硫酸に24時間浸漬し洗浄した。
洗浄済みのシリコン基板をシランカップリング剤(n−オクチルトリクロロシラン)のトルエン溶液(1mM)に浸漬させ、5分間超音波処理を行い、シリコン酸化膜表面に単分子膜を形成させた。
上記で作製した基板に対して、実施例1で得られた化合物(実1)(使用前に昇華精製を行った)を真空蒸着(背圧〜10−4Pa、蒸着レート0.1Å/s、基板温度100℃、半導体膜厚:〜50nm)することにより、有機半導体層を形成した。
こうして得られたFET(電界効果型トランジスタ)素子の電気特性をAgilent社製半導体パラメーターアナライザー4156Cを用いて大気下で評価した結果、p型のトランジスタ素子としての特性を示した。
なお、有機薄膜トランジスタの電界効果移動度の算出には、以下の式を用いた。
Ids=μCinW(Vg−Vth)2/2L
(ただし、Cinはゲート絶縁膜の単位面積あたりのキャパシタンス、Wはチャネル幅、Lはチャネル長、Vgはゲート電圧、Idsはソースドレイン電流、μは移動度、Vthはチャネルが形成し始めるゲートの閾値電圧である。)
また、作製したトランジスタをSEMで分析した結果、化合物(実1)の薄膜は二次元の面内に密に成長した膜構造であった。
実施例4において、有機半導体材料として、化合物(実1)を用いる代わりに、化合物(実2)を用いた以外は、同様にして有機薄膜トランジスタの作製および特性評価を行った。
その結果、作製した薄膜トランジスタの特性を評価したところ、p型のトランジスタ駆動を示した。SEM像より、実施例4と同様に化合物(実2)の薄膜は二次元の面内に密に成長した膜構造であった。
実施例4において、有機半導体材料として、化合物(実1)を用いる代わりに、化合物(実3)を用いた以外は、同様にして有機薄膜トランジスタの作製および特性評価を行った。
その結果、作製した薄膜トランジスタの特性を評価したところ、p型のトランジスタ駆動を示した。SEM像より、実施例4と同様に化合物(実3)の薄膜は二次元の面内に密に成長した膜構造であった。
前記合成例1に記載の化合物1(ジチエノベンゾチオフエン)をTHFに溶解し、その溶液をシリコンウェーハ上にキャスト成膜した。溶媒の乾燥と共に化合物1は針状晶として析出し、電荷輸送部材として使用可能な連続的な膜を得ることはできなかった。
化合物1を用いた以外は実施例4と同様の方法により有機薄膜トランジスタを作製した。特性を評価したが、トランジスタとして動作しなかった。
SEMで観察したところ、針状の結晶が成長し、比較例1同様、電荷輸送部材として使用可能な連続的な膜を得ることはできなかった。図7にSEMの結果を示す。
非特許文献3のAdvanced Materials,2009,21,213-216.記載の方法を参考に、下記経路で化合物(比1)を合成した。無色針状晶。融点184℃。
SEMで観察したところ、針状の結晶が成長し、比較例1同様、薄膜形状の電荷輸送部材としての使用に適した連続的な膜を得ることはできなかった。図8にSEMの結果を示す。
2 ソース電極
3 ドレイン電極
4 ゲート電極
5 ゲート絶縁膜
Claims (10)
- 前記R1乃至R4のいずれか1つ以上が、前記一般式(II)で示される基であることを特徴とする請求項1に記載の有機半導体材料。
- 前記R1およびR2又はR3およびR4が、少なくとも共に一般式(II)で示される基であることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機半導体材料。
- 前記一般式(II)中、Xが置換されていても良いアルキル基、置換されていても良いアリール基又は置換されていても良いヘテロアリール基であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の有機半導体材料。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載の有機半導体材料を含む電荷輸送性部材。
- 請求項5に記載の電荷輸送性部材を含むことを特徴とする有機電子デバイス。
- 請求項6に記載の有機電子デバイスが、有機半導体層を具備し、かつ互いに分離した
対の第1の電極と第2の電極と、電圧を印加することにより、前記第1の電極と前記第2の電極との間を流れる電流をコントロールする機能を具備する第3の電極を具備する薄膜トランジスタであることを特徴とする有機薄膜トランジスタ。 - 前記第1の電極と第2の電極とが、前記有機半導体層を介して互いに分離し、前記第3の電極と該有機半導体層との間に、絶縁膜が設けられていることを特徴とする請求項7に記載の有機薄膜トランジスタ。
- 請求項7又は8に記載の有機薄膜トランジスタにより表示画素が駆動されることを特徴とするディスプレイ装置。
- 前記表示画素は、液晶素子、エレクトロルミネッセンス素子、エレクトロクロミック素子、及び電気泳動素子で構成される群から選ばれたものであることを特徴とする請求項9に記載のディスプレイ装置。
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