以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る情報提示装置について説明する。
(第1の実施形態)
まず、図1を参照して、本実施形態に係る情報提示システム1000の構成について説明する。なお、本発明が適用される情報提示システムは、図1に示す情報提示システム1000に限られない。例えば、情報提示システム1000に種々の装置が組み込まれたシステムに本発明が適用されてもよいし、情報提示システム1000から適宜、装置が除外されたシステムに本発明が適用されてもよい。また、情報提示システム1000が備える装置の個数は、図1に示す例に限られない。
図1に示すように、情報提示システム1000は、情報提示装置100、通信装置150、通信装置160、基地局210、基地局220、データ取得サーバ300、データベースサーバ400、電気通信網500を備える。
情報提示装置100は、ユーザに種々の情報を提示する装置である。情報提示装置100は、基地局210を介してデータ取得サーバ300と通信する。なお、情報提示装置100と基地局210とは、例えば、無線通信により接続される。一方、基地局210とデータ取得サーバ300とは、例えば、電気通信網500を介した有線通信により接続される。
情報提示装置100は、典型的には、車両に搭載されるカーナビゲーション装置である。なお、情報提示装置100は、ナビゲーション機能を備えた通信端末装置(例えば、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、ノートパソコン)であってもよい。
通信装置150は、情報提示装置100のユーザとは異なるユーザにより使用される装置である。通信装置150は、基地局210を介してデータ取得サーバ300と通信する。なお、通信装置150と基地局210とは、例えば、無線通信により接続される。通信装置150は、情報提示装置100と同様の構成であってもよい。通信装置150は、典型的には、車両に搭載されるカーナビゲーション装置である。
通信装置160は、情報提示装置100のユーザとは異なるユーザにより使用される装置である。通信装置160は、基地局220を介してデータ取得サーバ300と通信する。なお、通信装置160と基地局220とは、例えば、無線通信により接続される。通信装置160は、情報提示装置100と同様の構成であってもよい。通信装置160は、典型的には、車両に搭載されるカーナビゲーション装置である。
基地局210は、情報提示装置100や通信装置150を、データ取得サーバ300やデータベースサーバ400と接続する機能を有する。基地局220は、通信装置160を、データ取得サーバ300やデータベースサーバ400と接続する機能を有する。
データ取得サーバ300は、情報提示装置100から要求されたデータをデータベースサーバ400から取得し、取得したデータを情報提示装置100に供給する。データ取得サーバ300は、電気通信網500を介して、基地局210、基地局220ならびにデータベースサーバ400と通信する。
データベースサーバ400は、画像データベース、音声データベース、文字列データベース、地図データベース、対応関係データベースなどのデータベースを備えるサーバである。データベースサーバ400は、データ取得サーバ300から要求されたデータを、データベースから検索および抽出して、データ取得サーバ300に供給する。
画像データベースは、画像データ(動画データ、静止画データ)から構成されるデータベースである。音声データベースは、音声データから構成されるデータベースである。文字列データベースは、文字列データから構成されるデータベースである。地図データベースは、地図データから構成されるデータベースである。対応関係データベースは、対応関係データから構成されるデータベースである。
対応関係データは、通信機器同士の対応関係を示すデータである。通信機器は、例えば、情報提示装置100、通信装置150、通信装置160である。対応関係データは、例えば、情報提示装置100と通信装置150とが対応するか否かを示すデータ、ならびに、情報提示装置100と通信装置160とが対応するか否かを示すデータを含むことができる。なお、通信機器同士が対応することは、例えば、通信機器のユーザ同士が知り合い関係にあることを意味する。つまり、情報提示装置100と通信装置150とが対応することは、情報提示装置100のユーザと通信装置150のユーザとが知り合い同士であることを意味し、情報提示装置100と通信装置160とが対応することは、情報提示装置100のユーザと通信装置160のユーザとが知り合い同士であることを意味する。
データ取得サーバ300及びデータベースサーバ400は別々のサーバとして説明したが、データ取得サーバ300及びデータベースサーバ400が同一サーバであっても良い。
電気通信網500は、インターネットなどの通信網である。電気通信網500は、基地局210と、基地局220と、データ取得サーバ300と、データベースサーバ400とを相互に通信可能に接続する。
次に、図2を参照して、情報提示装置100の物理的な構成について説明する。図2に示すように情報提示装置100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、GPS(Global Positioning System)モジュール104、アンテナ105、無線通信部106、音声処理部107、スピーカ108、マイクロフォン109、操作部110、ハードディスク111、画像処理部112、タッチ操作検知部113、タッチスクリーン114、RTC(Real Time Clock)115、を備える。情報提示装置100が備えるこれらの構成要素は、バス120により相互に接続される。
CPU101は、情報提示装置100の全体の動作を制御する。なお、CPU101は、ROM102に格納されているプログラムに従って動作し、RAM103をワークエリアとして使用する。
ROM102には、情報提示装置100の全体の動作を制御するためのプログラムやデータが記憶される。
RAM103は、CPU101のワークエリアとして機能する。つまり、CPU101は、RAM103にプログラムやデータを一時的に書き込み、これらのプログラムやデータを適宜参照する。
GPSモジュール104は、アンテナ105により受信されたGPS電波を電気信号に変換し、CPU101に供給する。従って、CPU101は、GPSモジュール104を制御して、情報提示装置100の現在位置を取得できる。現在位置は、例えば、緯度と経度とを用いて表現される。
アンテナ105は、複数のGPS衛星から送信されたGPS電波を受信する。
無線通信部106は、情報提示装置100と基地局210とを無線通信により接続するためのインターフェースである。
音声処理部107は、CPU101から供給されたディジタルオーディオ信号をD/A(Digital/Analog)コンバータ(図示せず)でアナログオーディオ信号に変換して、スピーカ108に出力する。また、音声処理部107は、マイクロフォン109から供給されたアナログオーディオ信号をA/D(Analog/Digital)コンバータ(図示せず)でディジタルオーディオ信号に変換して、CPU101に供給する。CPU101に供給されたディジタルオーディオ信号は、公知の音声認識技術により音声認識処理が行われる。これにより、ユーザは、ナビゲーション等の音声を聞いたり、情報提示装置100に向かって発声することにより、当該情報提示装置100に対して、種々の指示を与えることができる。
スピーカ108は、音声処理部107から供給されたアナログオーディオ信号を音声に変換して、出力する。
マイクロフォン109は、音声をアナログオーディオ信号に変換して、音声処理部107に供給する。
操作部110は、ボタン、キー、レバー、ボリュームスイッチなどを備える。操作部110は、ボタン、キー、レバー、ボリュームスイッチなどにより受け付けられた操作に基づいて、当該操作に基づく信号を生成し、CPU101に供給する。
ハードディスク111には、地図情報や各種の設定情報などが記憶される。情報提示装置100は、ハードディスク111に代えて、地図情報などが記憶されているDVD−ROM(Digital Versatile Disk-Read Only Memory)が装着されるDVDドライブを備えていても良い。
画像処理部112は、CPU101による制御のもと、タッチスクリーン114に表示させる画像を生成する。画像処理部112は、生成された画像をタッチスクリーン114に供給する。
タッチ操作検知部113は、タッチスクリーン114に対してなされたタッチ操作を検知し、検知結果をCPU101に供給する。なお、検知結果は、例えば、ユーザによりタッチされているタッチスクリーン114上における座標情報である。
タッチスクリーン114は、画像処理部112から供給された画像を表示するとともに、ユーザによるタッチ操作を受け付ける。タッチスクリーン114は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)などの表示装置と、タッチパッドのような位置入力装置と、を備える。
RTC115は、水晶振動子や発振回路などを備える計時用のデバイスである。RTC115は、内蔵電池から電源を供給され、情報提示装置100の電源がオフのときでも動作し続ける。
次に、図3を参照して、データ取得サーバ300の物理的な構成について説明する。図3に示すように、データ取得サーバ300は、CPU301、ROM302、RAM303、NIC(Network Interface Card)304、ハードディスク305、を備える。データ取得サーバ300が備えるこれらの構成要素は、バス320により相互に接続される。
CPU301は、データ取得サーバ300の全体の動作を制御する。なお、CPU301は、ROM302に格納されているプログラムに従って動作し、RAM303をワークエリアとして使用する。
ROM302には、データ取得サーバ300の全体の動作を制御するためのプログラムやデータが記憶される。
RAM303は、CPU301のワークエリアとして機能する。つまり、CPU301は、RAM303にプログラムやデータを一時的に書き込み、これらのプログラムやデータを適宜参照する。
NIC304は、データ取得サーバ300を電気通信網500に接続するためのインターフェースである。NIC304は、例えば、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格に従うインターフェース(図示せず)により構成される。あるいは、NIC304は、電話回線を用いて電気通信網500に接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line Modem)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いて電気通信網500に接続するためのケーブルモデム等と、CPU301との仲立ちを行うインターフェース(図示せず)により構成される。
ハードディスク305には、データベースサーバ400から取得された画像データや音声データが記憶される。なお、ハードディスク305に、ハードディスク111に記憶されている地図情報と同様の地図情報が記憶されていてもよい。
データベースサーバ400は、物理的には、図3に示すデータ取得サーバ300と同様の構成である。ただし、データベースサーバ400が備えるハードディスクにより、各種のデータベースが構成される。
次に、図4を参照して、本実施形態に係る情報提示装置100の基本的な機能について説明する。図4に示すように、情報提示装置100は、機能的には、現在位置検出部11、注目地域決定部12、地図表示部13、データ取得部14、情報提示部15、現在時刻取得部16を備える。
現在位置検出部11は、情報提示装置100の現在位置を検出する。現在位置検出部11は、例えば、GPSモジュール104とアンテナ105とにより構成される。
注目地域決定部12は、検出された現在位置を基準とする注目地域を決定する。注目地域は、例えば、現在位置を含む所定の大きさの地域であり、情報提示装置100が搭載された車両が存在する場所の周辺の地域である。注目地域は、ハードディスク111に記憶されている地図情報により表される地図から抽出される部分地図に対応する地域である。典型的には、検出された現在位置を中心とした所定の大きさの地域が注目地域として決定される。なお、注目地域は、車両の進行方向が考慮されて決定されてもよい。なお、車両の進行方向は、例えば、現在位置検出部11が、一定時間毎に現在位置を検出することにより取得可能である。注目地域決定部12は、例えば、CPU101により構成される。
地図表示部13は、決定された注目地域を表す地図を画面内に表示する。具体的には、地図表示部13は、ハードディスク111に記憶されている地図情報により表される地図から、決定された注目地域に対応する部分を抽出し、抽出された地図を画面内に表示する。地図表示部13は、例えば、CPU101と画像処理部112とにより構成される。なお、地図が表示される画面は、例えば、タッチスクリーン114が備える画面である。
データ取得部14は、決定された注目地域に存在する注目対象に関連付けられるデータを取得する。注目対象は、例えば、特定の通信装置や特定のランドマークである。注目対象に関連付けられるデータは、例えば、注目対象を検索キーとして画像データベースを検索したときに抽出される画像データや、注目対象を検索キーとして音声データベースを検索したときに抽出される音声データや、注目対象を検索キーとして文字列データベースを検索したときに抽出される文字列データである。本実施形態では、注目対象が特定の通信装置である例について説明する。データ取得部14は、例えば、CPU101と無線通信部106とにより構成される。
情報提示部15は、取得されたデータに基づく情報をユーザに提示する。情報提示部15は、例えば、取得された画像データに基づく画像を画面内に表示したり、取得された音声データに基づく音声を出力したり、取得された文字列データに基づく文字列を画面内に表示したりする。情報提示部15は、CPU101と画像処理部112とにより構成されてもよいし、CPU101と音声処理部107とにより構成されてもよい。
現在時刻取得部16は、現在時刻を取得する。現在時刻取得部16は、例えば、RTC115により構成される。
次に、図5を参照して、本実施形態に係るデータ取得サーバ300の基本的な機能について説明する。図5に示すように、データ取得サーバ300は、機能的には、受信部31、取得部32、送信部33を備える。
受信部31は、注目地域を示す情報を情報提示装置100から受信する。注目地域を示す情報は、例えば、注目地域が矩形である場合、注目地域の四隅の緯度および経度を示す情報である。なお、受信部31は、注目地域を示す情報の送信先である情報提示装置100を特定する情報を受信してもよい。受信部31は、例えば、NIC304により構成される。
取得部32は、受信された情報により示される注目地域内に存在する注目対象に関連付けられるデータを取得する。注目対象は、例えば、特定の通信装置や特定のランドマークである。注目対象に関連付けられるデータは、例えば、注目対象を検索キーとして画像データベースを検索したときに抽出される画像データや、注目対象を検索キーとして音声データベースを検索したときに抽出される音声データや、注目対象を検索キーとして文字列データベースを検索したときに抽出される文字列データである。本実施形態では、注目対象が特定の通信装置である例について説明する。
特定の通信装置は、例えば、情報提示装置100に対応付けられている通信装置である。通信装置が情報提示装置100に対応付けられているか否かを判別する手法は任意である。例えば、取得部32は、データベースサーバ400が備える対応関係データベースにアクセスすることにより、情報提示装置100と通信装置150とが対応付けられているか否か、ならびに、情報提示装置100と通信装置160とが対応付けられているか否かを取得することができる。
また、上述した特定の通信装置が、注目地域内に存在するか否かを判別する手法は任意である。例えば、取得部32は、基地局210にアクセスして取得される通信装置150の現在位置(緯度および経度)が注目地域内に含まれる場合、通信装置150が注目地域内に存在すると判別することができる。また、取得部32は、基地局220にアクセスして取得される通信装置160の現在位置(緯度および経度)が注目地域内に含まれる場合、通信装置160が注目地域内に存在すると判別することができる。
さらに、データが、上述した特定の通信装置に関連付けられているか否かを判別する手法は任意である。例えば、取得部32は、特定の通信装置を検索キーとして、データベースサーバ400にデータベースを検索させることにより、特定の通信装置に関連付けられているデータを取得することができる。つまり、特定の通信装置を検索キーとして画像データベースが検索されると通信装置に関連付けられている画像データが抽出され、音声データベースが検索されると通信装置に関連付けられている音声データが抽出され、文字列データベースが検索されると通信装置に関連付けられている文字列データが抽出される。
なお、例えば、ある通信装置によりデータベースに登録(アップロード)されたデータは、当該通信装置に関連付けられているデータとなる。取得部32は、例えば、CPU301とNIC304とにより構成される。
送信部33は、取得されたデータを情報提示装置100に送信する。送信部33は、例えば、NIC304により構成される。
次に、図6に示すフローチャートを参照して、本実施形態に係る情報提示装置100が実行する情報提示処理について説明する。なお、情報提示装置100は、電源が投入されている間、情報提示処理を実行する。
まず、CPU101は、現在位置を検出する(ステップS101)。具体的には、CPU101は、GPSモジュール104を制御して、情報提示装置100が現在存在する場所の緯度および経度を示す情報を取得する。
CPU101は、ステップS101の処理を完了すると、注目地域を決定する(ステップS102)。例えば、CPU101は、ステップS101において検出された現在位置を含む所定の大きさの注目地域を決定する。
CPU101は、ステップS102の処理を完了すると、注目地域を表す地図を画面内に表示する(ステップS103)。具体的には、まず、CPU101は、ハードディスク111に記憶されている地図情報により示される地図から、ステップS102おいて決定された注目地域を表す地図を抽出する。そして、CPU101は、画像処理部112を制御して、抽出された地図を示す画像信号を生成し、生成された画像信号をタッチスクリーン114に供給する。一方、タッチスクリーン114は、画像処理部112から供給された画像信号に基づいた画像を表示する。
CPU101は、ステップS103の処理を完了すると、ステップS102において決定された注目地域を示す情報(以下、適宜「注目地域情報」という。)をデータ取得サーバ300に送信する(ステップS104)。なお、CPU101は、無線通信部106を制御して、基地局210を介して、データ取得サーバ300に、注目地域情報を送信する。一方、データ取得サーバ300は、情報提示装置100から注目地域情報が供給されると、図7のフローチャートに示すデータ取得処理によりデータを取得し、取得されたデータを情報提示装置100に供給する。
以下、図7に示すフローチャートを参照して、データ取得サーバ300が実行するデータ取得処理について説明する。なおデータ取得サーバ300は、電源が投入されている間、データ取得処理を実行する。
まず、CPU301は、情報提示装置100から注目地域情報を受信したか否かを判別する(ステップS201)。具体的には、CPU301は、NIC304を監視し、注目地域情報が受信されたか否かを判別する。
CPU301は、情報提示装置100から注目地域情報を受信していないと判別すると(ステップS201:NO)、ステップS201に処理を戻す。つまり、CPU301は、情報提示装置100から注目地域情報を受信していないと判別している間、注目地域情報の受信待ちのため待機する。
一方、CPU301は、情報提示装置100から注目地域情報を受信したと判別すると(ステップS201:YES)、注目地域に存在する注目対象に関連付けられているデータをデータベースサーバ400から取得する(ステップS202)。
本実施形態では、注目対象は、情報提示装置100に対応付けられた通信装置である。従って、まず、CPU301は、データベースサーバ400に、情報提示装置100を検索キーとして対応関係データベースを検索させて、情報提示装置100に対応付けられた通信装置を特定する。そして、CPU301は、基地局210や基地局220にアクセスして、特定された通信装置の現在位置を取得し、特定された通信装置が注目地域内に存在しているか否かを判別する。ここで、CPU301は、データベースサーバ400に、情報提示装置100に対応付けられ注目地域内に存在していると判別された通信装置を検索キーとして画像データベース、音声データベースならびに文字列データベースを検索させて、当該特定された通信装置に関連付けられている、画像データ、音声データならびに文字列データを取得する。なお、CPU301は、NIC304を制御して、データベース400、基地局210ならびに基地局220と通信する。
CPU301は、ステップS202の処理を完了すると、取得されたデータを情報提示装置100に送信する(ステップS203)。具体的には、CPU301は、NIC304を制御して、ステップS202において取得されたデータを、情報提示装置100に送信する。CPU301は、ステップS203の処理を完了すると、ステップS201に処理を戻す。
一方、CPU101は、ステップS104の処理を完了すると、データ取得サーバ300からデータを受信したか否かを判別する(ステップS105)。具体的には、CPU101は、無線通信部106を監視し、基地局210を介して、データ取得サーバ300から注目地域情報が受信されたか否かを判別する。
CPU101は、データ取得サーバ300からデータを受信していないと判別すると(ステップS105:NO)、ステップS105に処理を戻す。一方、CPU101は、データ取得サーバ300からデータを受信したと判別すると(ステップS105:YES)、受信されたデータに基づく情報をユーザに提示する(ステップS106)。
受信されたデータに基づく情報をユーザに提示する手法は任意である。例えば、受信されたデータが画像データや文字列データである場合、CPU101は、画像処理部112を制御して、受信されたデータにより示される画像信号を生成し、生成された画像信号をタッチスクリーン114に供給する。この場合、受信されたデータに基づく情報は、画像情報としてユーザに提示される。一方、受信されたデータが音声データである場合、CPU101は、音声処理部107を制御して、受信されたデータにより示される音声信号を生成し、生成された音声信号をスピーカ108に供給する。この場合、受信されたデータに基づく情報は、音声情報としてユーザに提示される。
CPU101は、ステップS106の処理を完了すると、ステップS101に処理を戻す。
ここで、図8と図9とを参照して、受信されたデータに基づく情報がユーザに提示される様子について説明する。
図8は、ステップS103において画面内に表示される、注目地域を表す地図を示す画像である。ここでは、注目地域には、情報提示装置100ならびに通信装置150が存在し、通信装置160が存在しないものとする。また、対応関係データベースには、情報提示装置100と通信装置150とが関連付けられておらず、情報提示装置100と通信装置160とが関連付けられているものとする。この場合、図8に示すように、通信装置150が注目地域内に存在していたとしても通信装置150に基づく画像は表示されず、通信装置160が注目地域内に存在していないために通信装置160に関連付けられるデータに基づく画像は画面内に表示されない。なお、画像801は、情報提示装置100が搭載された車両の現在位置ならびに進行方向を示すアイコンである。
ここで、情報提示装置100が搭載された車両が移動したことにより、注目地域に、情報提示装置100、通信装置150ならびに通信装置160が存在することになるものとする。この場合、例えば、図9に示すように、注目地域を表す地図を示す画像に重ねて、通信装置160に関連付けられるデータに基づく画像が画面内に表示される。図9は、通信装置160から画像データベースにアップロードされた画像データに基づく画像821が画面内に表示された例を示す。画像821は、画面内において、画像811の近傍に表示されているが、画像801の近傍に表示されてもよい。また、本実施形態では通信装置160のユーザが画像データベースにアップロードした画像データを提示しているが、情報提示装置100から画像データベースにアップロードされた画像データを画像801の近傍に表示し、通信装置160から画像データベースにアップロードされた画像データを画像811の近傍に表示してもよい。
ここで、画像811は、通信装置160が搭載された車両の現在位置を示すアイコンである。なお、通信装置160は、所定の時間が経過する毎に、現在位置を基地局220にアップロードするものとする。この場合、データ取得サーバ300は、基地局220にアクセスすることで、通信装置160が搭載された車両の現在位置を取得することができる。一方、情報提示装置100は、データ取得サーバ300にアクセスして、通信装置160が搭載された車両の現在位置を取得することができる。なお、画像811は画面内に表示されなくてもよい。
本実施形態に係る情報提示装置100によれば、画面内に表示される地図が表す注目地域に存在する、情報提示装置100と対応付けられている通信装置に関連付けられたデータに基づく情報がユーザに提示される。例えば、情報提示装置100と、情報提示装置100のユーザの知り合いのユーザが使用する通信装置160と、が対応付けられている場合、情報提示装置100が搭載された車両と、通信装置160が搭載された車両と、が接近した場合、通信装置160のユーザが画像データベースにアップロードした画像データが、情報提示装置100のユーザに提示される。このため、情報提示装置100のユーザは、自分の知り合いのユーザが近くにいることを知ることができるとともに、当該知り合いのユーザが興味を持っていることなどを予測することができる。
このように、本実施形態に係る情報提示装置100によれば、画面内に表示される地図が表す注目地域に存在する注目対象に関連する情報がユーザに提示される。従って、本実施形態に係る情報提示装置100によれば、ユーザに提示されることが望まれることが期待される、情報提示装置100の近くに存在する注目対象に関連する情報がユーザに提示される。また、ユーザは、通信装置160のユーザがアップロードした情報を提示することができるため、情報提示装置100には登録されていない新たな情報を取得することも可能となる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、注目対象が情報提示装置100に対応付けられている通信装置である例について説明した。しかし、注目対象はこれに限定されない。以下、注目対象が特定のランドマークである例について説明する。なお、第2の実施形態に係る情報提示装置100は、基本的には、第1の実施形態に係る情報提示装置100と同様の構成である。従って、以下の説明では、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
まず、図4を参照して、本実施形態に係る情報提示装置100の基本的な機能について説明する。図4に示すように、情報提示装置100は、機能的には、現在位置検出部11、注目地域決定部12、地図表示部13、データ取得部14、情報提示部15、現在時刻取得部16を備える。
現在位置検出部11、注目地域決定部12、地図表示部13、情報提示部15の機能及び構成は、第1の実施形態に係る機能及び構成と同様である。
データ取得部14は、決定された注目地域に存在する注目対象に関連付けられるデータを取得する。本実施形態では、注目対象が特定のランドマークである例について説明する。データ取得部14は、例えば、CPU101と無線通信部106とにより構成される。
現在時刻取得部16は、現在時刻を取得する。現在時刻取得部16は、例えば、RTC115により構成される。ここで、データ取得部14は、注目対象に関連付けられているデータのうち、取得された現在時刻に関連付けられているデータを取得することができる。データベースに登録されているデータが、取得された現在時刻に関連付けられているデータであるか否かを判別するための手法は任意である。例えば、データベースサーバ400は、データベースにデータを登録する際に、当該データと時間帯を示すデータとを対応付けてデータベースに登録し、データベースサーバ400がデータベースを検索する際に、注目対象に関連付けられているデータのうち、データに対応付けられている時間帯が取得された現在時刻を含むデータを抽出する。
次に、図5を参照して、本実施形態に係るデータ取得サーバ300の基本的な機能について説明する。図5に示すように、データ取得サーバ300は、機能的には、受信部31、取得部32、送信部33を備える。
受信部31、送信部33の機能及び構成は、第1の実施形態に係る機能及び構成と同様である。
取得部32は、受信された情報により示される注目地域内に存在する注目対象に関連付けられるデータを取得する。本実施形態では、注目対象が特定のランドマークである例について説明する。
特定のランドマークは、例えば、特定のジャンルに属するランドマークである。ランドマークが特定のジャンルに属するランドマークであるか否かを判別する手法は任意である。例えば、ランドマークとジャンルとを対応付ける情報を含む地図情報がハードディスク305に記憶されいる場合、取得部32は、当該地図情報に基づいて、ランドマークが特定のジャンルに属するランドマークであるか否かを判別することができる。なお、ランドマークのジャンルは、あらかじめ定められていても良いし、操作部110やタッチスクリーン114などによりユーザから受け付けられるようにしてもよい。ユーザから受け付けられたジャンル情報は、適宜、情報提示装置100からデータ取得サーバ300に供給される。
また、ランドマークが、注目地域内に存在するか否かを判別する手法は任意である。例えば、ランドマークと当該ランドマークの位置(緯度および経度)とを対応付ける情報を含む地図情報がハードディスク305に記憶されている場合、取得部32は、当該地図情報に基づいて、ランドマークが注目地域内に存在するか否かを判別することができる。なお、取得部32は、適宜、ハードディスク111に記憶されている地図情報や、データベースサーバ400が備えるハードディスクに記憶されている地図情報を参照することができる。
さらに、データが、ランドマークに関連付けられているか否かを判別する手法は任意である。例えば、取得部32は、ランドマークを検索キーとして、データベースサーバ400にデータベースを検索させることにより、ランドマークに関連付けられているデータを取得することができる。つまり、ランドマークを検索キーとして画像データベースが検索されるとランドマークに関連付けられている画像データが抽出され、ランドマークを検索キーとして音声データベースが検索されるとランドマークに関連付けられている音声データが抽出され、ランドマークを検索キーとして文字列データベースが検索されるとランドマークに関連付けられている文字列データが抽出される。取得部32は、例えば、CPU301とNIC304とにより構成される。
ここで、データが、現在時刻に関連付けられているか否かを判別する手法は任意である。例えば、取得部32は、現在時刻を検索キーとして、データベースサーバ400にデータベースを検索させることにより、現在時刻に関連付けられているデータを取得することができる。なお、現在時刻に関連付けられているデータは、例えば、現在時刻を含む時間帯に関連付けられているデータであってもよい。また、現在時刻を取得する手法は任意である。例えば、データ取得サーバ300が、RTC115から構成される現在時刻取得部16を備えていてもよい。あるいは、情報提示装置100からデータ取得サーバ300に現在時刻が供給されてもよい。
本実施形態に係る情報提示装置100が実行する情報提示処理は、図6に示す第1の実施形態に係る情報提示処理と同様である。なお、情報提示装置100は、電源が投入されている間、情報提示処理を実行する。また、本実施形態に係るデータ取得サーバ300が実行するデータ取得処理は、図7に示す第1の実施形態に係るデータ取得処理と同様である。なお、データ取得サーバ300は、電源が投入されている間、データ取得処理を実行する。
ここで、本実施形態では、注目対象は、特定のジャンルのランドマークである。従って、ステップS202において、まず、CPU301は、地図情報を参照して、注目地域内に存在しているランドマークのうち、特定のジャンルのランドマークを特定する。そして、CPU301は、データベースサーバ400に、特定されたランドマークを検索キーとして画像データベース、音声データベースならびに文字列データベースを検索させて、注目地域内に存在していると判別された特定のジャンルのランドマークに関連付けられている、画像データ、音声データならびに文字列データを取得する。
次に、図10を参照して、受信されたデータに基づく情報がユーザに提示される様子について説明する。
図10は、ステップS103において画面内に表示される、注目地域を表す地図を示す画像ならびに特定のランドマークに関連付けられているデータに基づく画像である。ここで、注目地域には、画像831により示される塔ならびに画像832により示される動物園が存在するものとする。なお、本実施形態では、ランドマークのジャンルは予めユーザによって設定されているものとする。ここで、現在時刻はPM3:00であり、画像841を表す画像データに対応付けられた時間帯は全日であり、画像842を表す画像データに対応付けられた時間帯はAM9:00〜PM6:00であるものとする。
この場合、例えば、図10に示すように、注目地域を表す地図を示す画像に重ねて、画像831により示される塔に関連付けられるデータに基づく画像841と、画像832により示される動物園に関連付けられるデータに基づく画像842と、が画面内に表示される。なお、画像841は、塔から見た風景を表す画像を示す画像データに基づいて生成される画像である。一方、画像842は、動物園に関する文字列情報を示す文字列データに基づいて生成される画像である。画面内において、画像841が画像831の近傍に表示され、画像842が画像832の近傍に表示されてもよい。
本実施形態に係る情報提示装置100によれば、画面内に表示される地図が表す注目地域に存在する、特定のジャンルに属するランドマークに関連付けられたデータのうち、現在時刻に対応付けられるデータに基づく情報がユーザに提示される。かかる構成によれば、例えば、データベースサーバ400に記憶されている膨大な量のデータから、ユーザが所望するジャンルに関する情報であって、現在時刻に提示されることが望まれる情報のみが、ユーザに提示される。従って、本実施形態に係る情報提示装置100によれば、地図の表示の妨げを抑制しつつ、画面に表示されている地域に関する情報を提示することができる。
(変形例)
本発明は、上記実施形態に開示したものに限られない。
例えば、情報提示装置100が備える構成の一部をデータ取得サーバ300もしくはデータベースサーバ400が備えるようにしてもよいし、データ取得サーバ300が備える構成の一部を情報提示装置100もしくはデータベースサーバ400が備えるようにしてもよいし、データベースサーバ400が備える構成の一部を情報提示装置100もしくはデータ取得サーバ300が備えるようにしてもよい。また、情報提示装置100単体で情報提示処理が完結する場合、情報提示装置100はデータ取得サーバ300などにアクセスしなくてもよい。この場合、例えば、注目地域に存在する注目対象に関連付けられるデータがハードディスク111に記憶されていることが必要となる。
また、第1の実施形態に係る情報提示装置100が実行する処理と、第2の実施形態に係る情報提示装置100が実行する処理と、を組み合わせた処理が情報提示装置100により実行されてもよい。
第1〜2の実施形態においては、画面内において、注目地域を表す地図を示す画像に重ねて、注目地域に存在する注目対象に関連付けられるデータに基づく画像が表示される例を示した。また、図11に示すように、画面には、注目対象に関連付けられるデータに基づく複数の画像が表示される場合がある。このように、画面内に複数の画像を表示する場合、画面内における別々の領域に、分離して表示されてもよい。ここで、画像843及び画像844は、注目対象を示す画像833に関連付けられるデータに基づく画像である。
あるいは、図12に示すように、注目対象に関連付けられるデータに基づく複数の画像が、時分割で、画面内に交互に表示されてもよい。さらに、図13に示すように、注目地域を表す地図を示す画像と、注目対象に関連付けられるデータに基づく複数の画像の組と、が、時分割で、画面内に交互に表示されてもよい。また、複数の注目対象が存在する場合は、注目対象の近傍にそれぞれの画像を表示するようにしてもよい。また、注目地域に存在する注目対象に関連付けられるデータに基づく画像は、注目対象が注目地域に存在する間、継続して画面内に表示されてもよいし、注目対象が注目地域に入ってから所定の期間だけ画面内に表示されてもよい。
なお、注目地域は現在位置を含む所定の大きさの地域であり、情報提示装置100が搭載された車両が存在する場所の周辺の地域であるとしたが、この例に限られない。注目地域決定部12は、例えば、画面に表示される注目地域に少なくとも1つの注目対象が必ず含まれるように、注目地域の大きさを決定してもよい。
第1〜2の実施形態においては、注目地域に存在する注目対象に関連付けられる画像データに基づく画像がユーザに提示される例を中心に述べたが、注目地域に存在する注目対象に関連付けられる音声データに基づく音声がユーザに提示されてもよい。
第1の実施形態では、注目地域内に存在する特定の通信装置からアップロードされたデータに基づく画像が、情報提示装置100のユーザに提示される例を示したが、提示される画像はこの例に限られない。例えば、注目地域内に存在する特定の通信装置が当該通信装置のユーザに提示している画像が、情報提示装置100のユーザに提示されてもよい。また、情報提示装置100によりアップロードされた画像が情報提示装置100の画面に提示されてもよいことは言うまでもない。
第1〜2の実施形態では、情報提示装置100がCPU101とROM102とRAM103とを備え、CPU101が、ROM102に記憶されているプログラムに従って、ソフトウェアにより情報提示処理が実現される例を示した。しかし、情報提示装置100が実行する情報提示処理は、ソフトウェアにより実現されるものに限定されない。例えば、情報提示装置100は、マイクロコンピュータ、FPGA(Field Programmable Gate Array)、PLD(Programmable Logic Device)、DSP(Digital Signal Processor)などにより構成されてもよい。
なお、本発明に係る情報提示装置は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いても実現可能である。例えば、コンピュータに、上記動作を実行するためのプログラムを、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、MO(Magnet Optical Disk)などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶して配布し、これをコンピュータシステムにインストールすることにより、上述の処理を実行する情報提示装置を構成しても良い。さらに、インターネット上のサーバ装置が有するディスク装置等にプログラムを記憶しておき、例えば、搬送波に重畳させて、コンピュータにダウンロード等するものとしてもよい。