JP2013032627A - ガラス扉用ヒンジ - Google Patents

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Abstract

【課題】ねじの緩みに伴うガラス扉の傾きを防止し、その修正を容易にすると共に、デザイン性も向上させる。
【解決手段】ヒンジ本体2と、これに対して横方向に移動可能な受部材3とから成り、ヒンジ本体2に嵌合凹所8を、受部材3に嵌込部12及び立壁部13をそれぞれ設け、嵌込部12を嵌合凹所8に上方又は下方から嵌め込んで、ヒンジ本体2と受部材3とを、ヒンジ本体2の後面に沿う立壁部13を介してねじ込んだ固定ビス22で固定するガラス扉用ヒンジにおいて、ヒンジ本体2は、嵌合凹所8の前方を閉塞し、挿溝部9の後方に保持壁10を備え、保持壁10に横長の保持穴11を設けたものとし、受部材3は、立壁部13を後部のみに設け、前部に挿壁部14を設けたものとし、固定ビス22を保持穴11に挿通して挿壁部14に螺合させ、挿壁部14を保持壁10に圧接する。
【選択図】図1

Description

この発明は、商品陳列ケース等のガラス扉を、ケース本体に開閉自在に取り付けるガラス扉用ヒンジに関するものである。
一般に、店頭に設置されている商品陳列ケースは、図12に示すように、ケース本体Cにガラス扉Dを開閉自在に取り付けたものとされている。そして、このガラス扉Dを回動可能に支持するヒンジ51として、下記特許文献1には、図11に示すようなものが記載されている。
このヒンジ51は、ヒンジ本体52と受部材53とから成り、受部材53には栓体54が嵌められる。ヒンジ本体52は、ガラス扉Dを挟持する外側部材55と内側部材56とから構成されている。
ヒンジ本体52には、前後方向に連通する嵌合凹所57が形成され、受部材53は、嵌込部58の前後両端に立壁部59を設けたものとされている。受部材53には、一方の立壁部59から嵌込部58にかけて開口する軸溝60が形成され、その奥側に軸受部61が設けられている。
受部材53の嵌込部58は、ヒンジ本体52の嵌合凹所57に跨らせるように嵌め込まれ、立壁部59により前後方向に抜け止めされる。この状態において、嵌合凹所57の幅が嵌込部58の幅よりも大きいことから、受部材53は、ヒンジ本体52に対して横方向に所定の範囲で移動自在となる。
受部材53の一方の立壁部59には2個のねじ穴59aが、ヒンジ本体52の内側部材56には両端側が深くなるように底面が傾斜した止定溝56aがそれぞれ形成され、各ねじ穴59aにそれぞれ固定ビス62をねじ込み、止定溝56aの底面に固定ビス62の先端を当接させて、受部材53はヒンジ本体52に固定される。
受部材53の軸溝60には、ケース本体C側に固定された支持軸Sがガラス扉Dの回動中心となるように軸受部61まで挿入され、その後、軸溝60に栓体54を嵌め込み、取付ビス63を立壁部59の貫穴59bを介し栓体54のねじ穴54aにねじ込むことにより、支持軸Sは軸溝60から抜け止めされる。
このようなガラス扉用ヒンジ51では、ガラス扉Dが傾いている場合、固定ビス62を少し緩めて、受部材53に対しガラス扉Dと共にヒンジ本体52を横方向に適宜移動させることにより、ガラス扉Dの位置や角度を微調整することができる。
実公平6−50629号公報
しかしながら、上記のようなガラス扉用ヒンジ51では、固定ビス62が緩むと、固定ビス62の先端部と止定溝56aとの係合が外れ、受部材53からヒンジ本体52が脱落し、ガラス扉Dが当初の固定位置より下がって傾くことがある。
また、ガラス扉Dの傾きを修正する際には、ガラス扉Dを持ち上げて、固定ビス62を先端が止定溝56aの底面に当接するようにねじ込まなければならず、修正作業に大きな労力を要するという問題もある。
さらに、ヒンジ本体52の外面側となる前部にも受部材53の立壁部59が突出するため、デザイン的に煩わしく感じられる場合もある。
そこで、この発明は、ねじの緩みに伴うガラス扉の傾きを防止し、その修正を容易にすると共に、デザイン性も向上させることを課題とする。
上記課題を解決するため、この発明は、商品陳列ケース等のガラス扉を挟持するヒンジ本体と、これに対して横方向に移動調整自在に取り付けられる受部材とから成り、ヒンジ本体に嵌合凹所を、受部材に嵌込部及び立壁部をそれぞれ設け、嵌込部を嵌合凹所に上方又は下方から嵌め込んで、ヒンジ本体と受部材とを、ヒンジ本体の後面に沿う立壁部を介してねじ込んだ固定ビスで固定し、受部材の軸受部に挿入された支持軸を中心とする回動に伴い、ガラス扉を開閉自在に支持するガラス扉用ヒンジにおいて、前記ヒンジ本体は、嵌合凹所の前方を閉塞し、その閉塞端寄りに形成された挿溝部の後方に保持壁を備え、保持壁に横長の保持穴を設けたものとし、前記受部材は、立壁部を後部のみに設け、前部に嵌合凹所の挿溝部に挿入される挿壁部を設けたものとし、前記固定ビスを保持穴に挿通して挿壁部に螺合させ、固定ビスのねじ込みに伴い、挿壁部が保持壁に圧接して、ヒンジ本体と受部材とが固定されるようにしたのである。
そして、具体的には、前記固定ビスの先端が挿壁部を貫通してヒンジ本体の前壁内面に当接し、固定ビスのねじ込みに伴い、ヒンジ本体に対して受部材全体が後退し、挿壁部が保持壁に圧接するようにしたのである。
また、これに替えて、前記受部材は、嵌込部及び立壁部を有する受部材本体と、これに対し前後に移動可能に嵌合して挿壁部を形成する可動片とから成り、固定ビスのねじ込みに伴い、受部材本体に対して可動片が後退し、可動片と立壁部とで保持壁を挟むことにより、挿壁部が保持壁に圧接するようにしてもよい。
この発明に係るガラス扉用ヒンジでは、固定ビスをヒンジ本体の保持穴に挿通して受部材に螺合させているので、固定ビスのねじ込みが緩んでも、受部材からヒンジ本体が脱落することがなく、ガラス扉の横方向の位置を調整し、傾きを容易に修正できる。
また、受部材の立壁部がヒンジ本体の外面側に突出しないので、この外側面を滑らかに仕上げたり、装飾面として、デザイン性を向上させることができる。
この発明の第1実施形態に係るガラス扉用ヒンジの外面から見た斜視図 同上の内面側から見た斜視図 同上の分解斜視図 同上のガラス扉取付状態の縦断側面図 同上の横断平面図 この発明の第2実施形態に係るガラス扉用ヒンジの外面から見た斜視図 同上の内面側から見た斜視図 同上の分解斜視図 同上のガラス扉取付状態の縦断側面図 同上の横断平面図 従来のガラス扉用ヒンジによるガラス扉取付過程を示す斜視図 同上のヒンジによりガラス扉を取り付けた商品陳列ケースを示す斜視図
まず、この発明の第1実施形態を図1乃至図5に基づいて説明する。なお、ここでは、ガラス扉Dの上部に取り付ける場合について例示しているが、ガラス扉Dの下部に取り付ける場合には、左右反転した形状のものを上下逆にして使用する。
図1乃至図3に示すように、このガラス扉用ヒンジ1は、亜鉛ダイキャスト等の金属製とされ、商品陳列ケース等のガラス扉DをゴムパッキンPを介して挟持するヒンジ本体2と、これに対して横方向に移動調整自在に取り付けられる受部材3とから成り、ヒンジ本体2は、外側部材4と内側部材5とから構成されている。
外側部材4には、ガラス扉DとゴムパッキンPの厚さに対応する肉厚部6及びねじ受座7が突設され、ガラス扉D及びゴムパッキンPは、肉厚部6及びねじ受座7の形状に応じて切り欠かれている。肉厚部6及びねじ受座7には、4本の挟持ビス21がねじ込まれる4個のねじ穴4aが形成され、内側部材5には、挟持ビス21が挿通される4個の貫穴5aがねじ穴4aに対応して形成されている。
外側部材4の肉厚部6には、外面側が奥側となるように閉塞され、内面側及び上端面側が開口した嵌合凹所8が形成されている。内側部材5にも、上端から切り欠いて嵌合凹所8が形成されている。
外側部材4の嵌合凹所8には、閉塞端寄りに横方向に長い挿溝部9が形成され、挿溝部9の上部には、さらに横方向へ浅く掘り込んだガイド溝9aが形成されている。挿溝部9の後方には、その底部及び両側部から迫り出した保持壁10が設けられ、保持壁10の下部には、横長の保持穴11が設けられている。
内側部材5の嵌合凹所8に臨む部分もまた保持壁10とされ、嵌合凹所8の下方にも保持穴11が形成されている。
保持穴11は、六角穴付き止めねじである固定ビス22が挿通された状態で、ヒンジ本体2に対する受部材3の横方向の移動を許容するため、横長とされている。
受部材3は、嵌込部12の後部に立壁部13を、前部に挿壁部14をそれぞれ設けたものとされている。立壁部13は、嵌合凹所8の後面開口部よりも幅が広く、立壁部13及び挿壁部14は、嵌込部12より下方へ延長され、挿壁部14の上部には、両側へ張り出すガイド片14aが設けられている。嵌込部12及び挿壁部14は、ヒンジ本体2に対する受部材3の横方向の移動を許容する幅とされている。
立壁部13の下部には、前後方向に貫通する貫穴13aが形成され、挿壁部14の下部には、貫穴13aと同軸上に、前後方向に貫通するねじ穴14bが形成されている。固定ビス22は、貫穴13aに挿通されて、ねじ穴14bにねじ込まれる。
また、受部材3の上部には、立壁部13側からU字状の軸溝15が形成され、その奥に軸受部16が設けられている。軸溝15には、支持軸Sの挿入後、栓体17が嵌め込まれる。立壁部13には、貫穴13bが、栓体17にはねじ穴17aがそれぞれ上下方向に形成され、貫穴13bに挿通された取付ビス23がねじ穴17aにねじ込まれる。
このようなヒンジ1を使用して、図1及び図2に示すように、ガラス扉Dを陳列ケースの支持軸Sに開閉自在に取り付けるには、図3乃至図5に示すように、外側部材4と内側部材5の間にガラス扉DをゴムパッキンPを介して挟み、挟持ビス21をねじ穴4aにねじ込んで、ヒンジ本体2をガラス扉Dに固定する。
次に、ヒンジ本体2の嵌合凹所8に、受部材3の嵌込部12を横方向に移動自在に嵌合させ、立壁部13を内側部材5の保持壁10に沿わせると共に、挿壁部14を挿溝部9に挿入し、ガイド片14aをガイド溝9aに嵌める。
そして、固定ビス22を、立壁部13の貫穴13aと、内側部材5及び外側部材4の保持壁10の保持穴11とを介して挿壁部14のねじ穴14bにねじ込むと、固定ビス22の先端が外側部材4の前壁内面に当接し、ヒンジ本体2に対して受部材3全体が後退し、挿壁部14が保持壁10に圧接して、ヒンジ本体2と受部材3とが固定される。
その後、受部材3の軸溝15に、支持軸Sをガラス扉Dの回動中心となるように軸受部16まで挿入し、軸溝15に栓体17を嵌め込み、取付ビス23を貫穴13bを介しねじ穴17aにねじ込むことにより、受部材3に栓体17を固定して、支持軸Sを軸溝15から抜け止めする。
この状態で、ガラス扉Dが傾いている場合、固定ビス22を少し緩めて、受部材3に対しガラス扉Dと共にヒンジ本体2を横方向に適宜移動させることにより、ガラス扉Dの位置や角度を微調整し、ガラス扉Dが適正な角度となった後、固定ビス22を締め付ける。
上記のようなガラス扉用ヒンジ1では、固定ビス22をヒンジ本体2の保持穴11に挿通して受部材3に螺合させているので、経時変化等により固定ビス22のねじ込みが緩んでも、受部材3からヒンジ本体2が脱落することがない。また、必要に応じて、固定ビス22を緩め、ガラス扉Dの横方向の位置を調整し、傾きを容易に修正できる。
また、受部材3の立壁部13がヒンジ本体2の外面側に突出しないので、この外側面を滑らかに仕上げたり、装飾面として、デザイン性を向上させることができる。
次に、この発明の第2実施形態を図6乃至図10に基づいて説明する。なお、この実施形態は、基本構成が上記第1実施形態のものと共通であるため、ここでは、第1実施形態との相違点についてのみ言及することとする。
このヒンジ1の受部材3は、嵌込部12及び立壁部13を有する受部材本体18と、これに対して前後に移動可能な可動片19とから構成されている。受部材本体18は、挿壁部14を除いて上記第1実施形態のものと同様であり、可動片19と受部材本体18の支持壁20とが挿壁部14を形成している。
可動片19は、上方が開いたコ字状の部材とされ、その両側内面に嵌合溝19aが、底部にU字状の切込部19bがそれぞれ形成されている。可動片19の前面下部には、ねじ穴14bが形成され、このねじ穴14bに、貫穴13a及び2分割された保持穴11を介して固定ビス22がねじ込まれる。
支持壁20の両側には、嵌合溝19aより幅が広い突条20aが形成され、前後方向に遊びを確保して、嵌合溝19aに突条20aが挿入されている。そして、切込部19bを介し支持壁20の底面のねじ穴に係止ビス24をねじ込んで、その頭部を切込部19bの両側方に係合させることにより、可動片19が受部材本体18に取り付けられている。
上記のようなヒンジ1では、固定ビス22のねじ込みに伴い、受部材本体18に対して可動片19が後退し、可動片19と立壁部13とで保持壁10を挟むことにより、可動片19が保持壁10に圧接し、ヒンジ本体2と受部材3とが固定されるので、ヒンジ本体2の後面と立壁部13との間に隙間が開くことがない。
1 ヒンジ
2 ヒンジ本体
3 受部材
4 外側部材
4a ねじ穴
5 内側部材
5a 貫穴
6 肉厚部
7 ねじ受座
8 嵌合凹所
9 挿溝部
9a ガイド溝
10 保持壁
11 保持穴
12 嵌込部
13 立壁部
13a 貫穴
13b 貫穴
14 挿壁部
14a ガイド片
14b ねじ穴
15 軸溝
16 軸受部
17 栓体
17a ねじ穴
18 受部材本体
19 可動片
19a 嵌合溝
19b 切込部
20 支持壁
20a 突条
21 挟持ビス
22 固定ビス
23 取付ビス
24 係止ビス
D ガラス扉
S 支持軸
P ゴムパッキン

Claims (3)

  1. 商品陳列ケース等のガラス扉(D)を挟持するヒンジ本体(2)と、これに対して横方向に移動調整自在に取り付けられる受部材(3)とから成り、ヒンジ本体(2)に嵌合凹所(8)を、受部材(3)に嵌込部(12)及び立壁部(13)をそれぞれ設け、嵌込部(12)を嵌合凹所(8)に上方又は下方から嵌め込んで、ヒンジ本体(2)と受部材(3)とを、ヒンジ本体(2)の後面に沿う立壁部(13)を介してねじ込んだ固定ビス(22)で固定し、受部材(3)の軸受部(16)に挿入された支持軸(S)を中心とする回動に伴い、ガラス扉(D)を開閉自在に支持するガラス扉用ヒンジにおいて、
    前記ヒンジ本体(2)は、嵌合凹所(8)の前方を閉塞し、その閉塞端寄りに形成された挿溝部(9)の後方に保持壁(10)を備え、保持壁(10)に横長の保持穴(11)を設けたものとし、前記受部材(3)は、立壁部(13)を後部のみに設け、前部に嵌合凹所(8)の挿溝部(9)に挿入される挿壁部(14)を設けたものとし、前記固定ビス(22)を保持穴(11)に挿通して挿壁部(14)に螺合させ、固定ビス(22)のねじ込みに伴い、挿壁部(14)が保持壁(10)に圧接して、ヒンジ本体(2)と受部材(3)とが固定されるようにしたことを特徴とするガラス扉用ヒンジ。
  2. 請求項1に記載のガラス扉用ヒンジにおいて、前記固定ビス(22)の先端が挿壁部(14)を貫通してヒンジ本体(2)の前壁内面に当接し、固定ビス(22)のねじ込みに伴い、ヒンジ本体(2)に対して受部材全体(3)が後退し、挿壁部(14)が保持壁(10)に圧接するようにしたことを特徴とするガラス扉用ヒンジ。
  3. 請求項1に記載のガラス扉用ヒンジにおいて、前記受部材(3)は、嵌込部(12)及び立壁部(13)を有する受部材本体(18)と、これに対し前後に移動可能に嵌合して挿壁部(14)を形成する可動片(19)とから成り、固定ビス(22)のねじ込みに伴い、受部材本体(18)に対して可動片(19)が後退し、可動片(19)と立壁部(13)とで保持壁(10)を挟むことにより、挿壁部(14)が保持壁(10)に圧接するようにしたことを特徴とするガラス扉用ヒンジ。
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