JP2013031858A - 溶接装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】結合部の安定性及び強度を向上させることができる溶接装置を提供する。
【解決手段】本実施の形態に係る溶接装置1は、主に、電流が供給される第1の電極20と、第1の電極20と離れて設けられ、電流が被溶接部材を介して流れ込む第2の電極30と、第1の電極20と第2の電極30との間に設けられ、被溶接部材に圧力を付加する加圧部材40と、を備えて概略構成されている。この溶接装置1は、加圧部材40により、第1の電極20及び第2の電極30の間に圧力を付加することができるので、接触抵抗のばらつきを抑制することが可能となり、結合部84の安定性及び強度を向上させることができる。
【選択図】図1
【解決手段】本実施の形態に係る溶接装置1は、主に、電流が供給される第1の電極20と、第1の電極20と離れて設けられ、電流が被溶接部材を介して流れ込む第2の電極30と、第1の電極20と第2の電極30との間に設けられ、被溶接部材に圧力を付加する加圧部材40と、を備えて概略構成されている。この溶接装置1は、加圧部材40により、第1の電極20及び第2の電極30の間に圧力を付加することができるので、接触抵抗のばらつきを抑制することが可能となり、結合部84の安定性及び強度を向上させることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、溶接装置に関する。
従来の技術として、接合しようとする2つの部材の少なくとも一方の部材の表面に、この部材の材料の融点よりも低い融点を有するメッキ層を形成し、メッキ層を介在させて2つの部材を重ね合わせ、2本の電極を当該部材に押し当てた後、電極間に通電してメッキ層を溶融させて2つの部材を接合する接合方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この接合方法は、さらに、電極間に冷却部材を配置し、冷却部材に接する部材の温度を低下させて、それぞれの電極と冷却部材の間でメッキ層を溶融させている。また、この接合方法は、電極間に補助電極を配置し、補助電極からそれぞれの電極に向けて電流を供給して、それぞれの電極と補助電極の間でメッキ層を溶融させている。
この接合方法は、メッキ層を溶融させて部材間の隙間に流し込むことにより、両者の導通を取るものである。また、この結合方法は、冷却部材を用いる場合では、冷却部材により部材の熱を奪うので、冷却部材の下は接合され難く、さらに、補助電極を用いる場合では、それぞれの電極から補助電極に向って電流が流れるため、補助電極の下は接合され難い。従って、従来の接合方法は、いずれの場合においても必要な強度が得られない可能性がある。
従って、本発明の目的は、結合部の安定性及び強度を向上させることができる溶接装置を提供することにある。
本発明の一態様は、電流が供給される第1の電極と、第1の電極と離れて設けられ、電流が被溶接部材を介して流れ込む第2の電極と、第1の電極と第2の電極との間に設けられ、被溶接部材に圧力を付加する加圧部材と、を備えた溶接装置を提供する。
本発明によれば、結合部の安定性及び強度を向上させることができる。
(実施の形態の要約)
実施の形態に係る溶接装置は、電流が供給される第1の電極と、第1の電極と離れて設けられ、電流が被溶接部材を介して流れ込む第2の電極と、第1の電極と第2の電極との間に設けられ、被溶接部材に圧力を付加する加圧部材と、を備える。
実施の形態に係る溶接装置は、電流が供給される第1の電極と、第1の電極と離れて設けられ、電流が被溶接部材を介して流れ込む第2の電極と、第1の電極と第2の電極との間に設けられ、被溶接部材に圧力を付加する加圧部材と、を備える。
[実施の形態]
(溶接装置1の構成)
図1は、実施の形態に係る溶接装置の概略図である。なお、実施の形態に係る各図において、部品と部品との比率は、実際の比率とは異なる場合がある。また、以下に記載する方向を示す「下」とは、ステージ10上の被溶接部材に後述する電極を押し付ける方向を示し、「上」とは、「下」の反対側の方向を示している。
(溶接装置1の構成)
図1は、実施の形態に係る溶接装置の概略図である。なお、実施の形態に係る各図において、部品と部品との比率は、実際の比率とは異なる場合がある。また、以下に記載する方向を示す「下」とは、ステージ10上の被溶接部材に後述する電極を押し付ける方向を示し、「上」とは、「下」の反対側の方向を示している。
本実施の形態に係る溶接装置1は、主に、電流が供給される第1の電極20と、第1の電極20と離れて設けられ、電流が被溶接部材を介して流れ込む第2の電極30と、第1の電極20と第2の電極30との間に設けられ、被溶接部材に圧力を付加する加圧部材40と、を備えて概略構成されている。
また、溶接装置1は、例えば、図1に示すように、被溶接部材が設置されるステージ10と、ステージ10に対してシャフト12を上下に昇降させる昇降部11と、昇降部11に設けられたシャフト12と、シャフト12と共に移動し、後述する第1の電極部2、第2の電極部3及び加圧機構4が取り付けられたホルダ13と、を備えて概略構成されている。
この溶接装置1は、例えば、昇降部11によりシャフト12を駆動して、第1の電極20、第2の電極30及び加圧部材40を被溶接部材に押し付け、第1の電極20及び第2の電極30に電流を流すことにより、被溶接部材を溶接するものである。
昇降部11は、例えば、シャフト12を駆動するように構成されている。また、昇降部11は、例えば、設定された圧力が被溶接部材に付加されるように、シャフト12を駆動するように構成されている。
ステージ10は、例えば、アルミニウム、ステンレス等の金属材料、又はセラミックス等を用いて形成される。なお、ステージ10は、溶接の際に発生する熱が、ステージ10を介して逃げない材料を用いて形成される。すなわち、ステージ10は、熱伝導率が低い材料を用いて形成されることが好ましい。なお、本実施の形態では、第1の電極部2、第2の電極部3及び加圧機構4が、ステージ10側に移動する構成であったが、これに限定されず、ステージ10が移動する構成、又は、両者が移動する構成としても良い。
・第1の電極部2の構成
第1の電極部2は、例えば、第1の電極20と、電極ホルダ22と、第1の電極用圧力調整部としての圧力調整部28と、を備えて概略構成されている。なお、第1の電極20と第2の電極30は、電気的に絶縁されている。
第1の電極部2は、例えば、第1の電極20と、電極ホルダ22と、第1の電極用圧力調整部としての圧力調整部28と、を備えて概略構成されている。なお、第1の電極20と第2の電極30は、電気的に絶縁されている。
第1の電極20は、例えば、細長い板形状を有している。第1の電極20は、例えば、被溶接部材と接する先端200が、さらに細い形状となっていても良い。
第1の電極20は、例えば、銅、モリブデン、タングステン等の金属材料、又はクロム銅等の合金材料を用いて形成される。この第1の電極20は、例えば、電極ホルダ22の下面220に取り付けられている。この電極ホルダ22は、例えば、第1の電極20よりも熱が伝導し難い程度に熱伝導率が低い材料を用いて形成されることが好ましい。
圧力調整部28は、第1の電極20が被溶接部材に付加する圧力を微調整することができるように構成されている。つまり、被溶接部材に対する圧力の大まかな設定は、例えば、昇降部11により行われ、第1の電極20側の微調整は、この圧力調整部28により行われる。
圧力調整部28は、例えば、一方端部が電極ホルダ22の上面221に取り付けられた押圧シャフト24と、円筒形状となる本体26と、圧力を調整する際に操作されるノブ280と、一方端部がノブ280に接続されたねじ部281と、押圧シャフト24及びねじ部281との間に介在する弾性部材283と、を備えて概略構成されている。
押圧シャフト24は、例えば、他方端部が本体26の開口に移動可能に挿入されている。この他方端部には、弾性部材283の受けとなる受部240が形成されている。この受部240は、例えば、本体26の開口内に位置し、弾性部材283の弾性力が付加されると共に、本体26から押圧シャフト24が抜けるのを防止している。
ねじ部281の他方端部は、例えば、本体26の開口内に位置している。この他方端部には、例えば、弾性部材283の受けとなる受部282が形成されている。本体26は、例えば、ねじ部281に対応するねじの溝が形成されている。
圧力調整部28における圧力の調整は、ノブ280を回転させることにより行われる。すなわち、ノブ280を本体26側に押し込む方向に回転させる(右ねじの方向)と、ねじ部281の移動に伴って弾性部材283の圧縮量が大きくなり、第1の電極20が被溶接部材に付加する圧力が大きくなる。また、ノブ280を本体26から抜く方向に回転させると、ねじ部281の移動に伴って弾性部材283の圧縮量が小さくなり、第1の電極20が被溶接部材に付加する圧力が小さくなる。なお、第1の電極20が被溶接部材に付加する圧力は、昇降部11がシャフト12に付加する圧力と、第1の電極部2による圧力の合力である。同様に、第2の電極30が被溶接部材に付加する圧力は、昇降部11がシャフト12に付加する圧力と、第2の電極部3による圧力の合力であり、加圧部材40が被溶接部材に付加する圧力は、昇降部11がシャフト12に付加する圧力と、加圧機構4による圧力の合力である。
・第2の電極部3の構成
第2の電極部3は、例えば、第2の電極30と、電極ホルダ32と、第2の電極用圧力調整部としての圧力調整部38と、を備えて概略構成されている。
第2の電極部3は、例えば、第2の電極30と、電極ホルダ32と、第2の電極用圧力調整部としての圧力調整部38と、を備えて概略構成されている。
第2の電極30は、例えば、細長い板形状を有している。第2の電極30は、例えば、被溶接部材と接する先端300が、さらに細い形状となっていても良い。
第2の電極30は、例えば、銅、モリブデン、タングステン等の金属材料、又はクロム銅等の合金材料を用いて形成される。この第2の電極30は、例えば、電極ホルダ32の下面320に取り付けられている。この電極ホルダ32は、例えば、第2の電極30よりも熱が伝導し難い程度に熱伝導率が低い材料を用いて形成されることが好ましい。
圧力調整部38は、第2の電極30が被溶接部材に付加する圧力を微調整することができるように構成されている。つまり、被溶接部材に対する圧力の大まかな設定は、例えば、昇降部11により行われ、第2の電極30側の微調整は、この圧力調整部38により行われる。
圧力調整部38は、例えば、一方端部が電極ホルダ32の上面321に取り付けられた押圧シャフト34と、円筒形状となる本体36と、圧力を調整する際に操作されるノブ380と、一方端部がノブ380に接続されたねじ部381と、押圧シャフト34及びねじ部381との間に介在する弾性部材383と、を備えて概略構成されている。
押圧シャフト34は、例えば、他方端部が本体36の開口内に移動可能に挿入されている。この他方端部には、弾性部材383の受けとなる受部340が形成されている。この受部340は、例えば、本体36の開口内に位置し、弾性部材383の弾性力が付加されると共に、本体36から押圧シャフト34が抜けるのを防止している。
ねじ部381の他方端部は、例えば、本体36の開口内に位置している。この他方端部には、例えば、弾性部材383の受けとなる受部382が形成されている。本体36は、例えば、ねじ部381に対応するねじの溝が形成されている。
圧力調整部38における圧力の調整は、ノブ380を回転させることにより行われる。すなわち、ノブ380を本体36側に押し込む方向に回転させる(右ねじの方向)と、ねじ部381の移動に伴って弾性部材383の圧縮量が大きくなり、第2の電極30が被溶接部材に付加する圧力が大きくなる。また、ノブ380を本体36から抜く方向に回転させると、ねじ部381の移動に伴って弾性部材383の圧縮量が小さくなり、第2の電極30が被溶接部材に付加する圧力が小さくなる。
なお、第1の電極20及び第2の電極30は、例えば、同材料から形成されるだけでなく、用途に応じて各電極で異なる材料を用いて形成されても良い。
・加圧機構4の構成
加圧機構4は、例えば、加圧部材40と、圧力調整部42と、を備えて概略構成されている。
加圧機構4は、例えば、加圧部材40と、圧力調整部42と、を備えて概略構成されている。
加圧部材40は、例えば、細長い板形状を有している。加圧部材40は、例えば、被溶接部材と接する先端400が、さらに細い形状となっていても良い。また、加圧部材40は、第1の電極20及び第2の電極30の間に設けられている。
加圧部材40は、例えば、合成樹脂材料、セラミック等の熱に強い絶縁性を有する材料を用いて形成される。合成樹脂材料としては、一例として、耐熱性が高いPEEK(ポリエーテルエーテルケトン、polyetheretherketone)樹脂等が用いられる。また、セラミックとしては、一例として、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、二酸化ジルコニウム等が用いられる。さらに、加圧部材40は、溶接の際の熱が伝達し難い程度に熱伝導率が低い材料を用いて形成されることが好ましい。
圧力調整部42は、加圧部材40が被溶接部材に付加する圧力を微調整することができるように構成されている。つまり、被溶接部材に対する圧力の大まかな設定は、昇降部11により行われ、加圧部材40側の微調整は、この圧力調整部42により行われる。
圧力調整部42は、例えば、円筒形状となる本体44と、圧力を調整する際に操作されるノブ420と、一方端部がノブ420に接続されたねじ部421と、加圧部材40及びねじ部421との間に介在する弾性部材423と、を備えて概略構成されている。
加圧部材40は、例えば、他方端部が本体44の開口内に移動可能に挿入されている。この他方端部には、弾性部材423の受けとなる受部401が形成されている。この受部401は、例えば、本体44内に位置し、弾性部材423の弾性力が付加されると共に、本体44から加圧部材40が抜けるのを防止している。
ねじ部421の他方端部は、例えば、本体44の開口内に位置している。この他方端部には、例えば、弾性部材423の受けとなる受部422が形成されている。本体44は、例えば、ねじ部421に対応するねじの溝が形成されている。
なお、上記の弾性部材283、弾性部材383及び弾性部材423は、例えば、金属材料等を用いて形成されたコイルばねである。
圧力調整部42における圧力の調整は、ノブ420を回転させることにより行われる。すなわち、ノブ420を本体44側に押し込む方向に回転させる(右ねじの方向)と、ねじ部421の移動に伴って弾性部材423の圧縮量が大きくなり、加圧部材40が被溶接部材に付加する圧力が大きくなる。また、ノブ420を本体44から抜く方向に回転させると、ねじ部421の移動に伴って弾性部材423の圧縮量が小さくなり、加圧部材40が被溶接部材に付加する圧力が小さくなる。
なお、加圧機構4は、例えば、ノブ420とねじ部421による圧力の微調整を行わない構成としても良い。
第1の電極部2、第2の電極部3及び加圧機構4は、例えば、取付部14に取り付けられ、この取付部14は、ホルダ13に取り付けられている。つまり、第1の電極部2、第2の電極部3及び加圧機構4は、シャフト12、ホルダ13及び取付部14と共に移動する。
以下に、本実施の形態に係る溶接装置1による溶接について、各図を参照しながら詳細に説明する。まず、被溶接部材の厚みがほぼ等しい場合の溶接について説明した後に、被溶接部材の厚みが異なる場合の溶接について説明する。
(被溶接部材の厚みがほぼ等しい場合の溶接について)
図2(a)〜(c)は、実施の形態に係る溶接装置を用いた、被溶接部材の厚みがほぼ等しい場合の溶接について説明するための概略図である。図2(a)〜(c)は、被溶接部材近傍の拡大図となっている。なお、被溶接部材は、第1の電極20、第2の電極30及び加圧部材40が直接接触し、圧力を加える部材であるので、導体70であるものとする。
図2(a)〜(c)は、実施の形態に係る溶接装置を用いた、被溶接部材の厚みがほぼ等しい場合の溶接について説明するための概略図である。図2(a)〜(c)は、被溶接部材近傍の拡大図となっている。なお、被溶接部材は、第1の電極20、第2の電極30及び加圧部材40が直接接触し、圧力を加える部材であるので、導体70であるものとする。
この溶接は、筐体5に形成された配線6と、ハーネス7の導体70とを結合させるものである。なお、ハーネス7は、例えば、図2(a)に示すように、銅等の金属材料、又はそれらの合金材料を用いて形成される導体70と、導体70を被覆するポリエチレン、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂材料を用いて形成される絶縁体71と、を備えて構成される。筐体5は、例えば、ポリスチレン系、ポリエチレン系、ポリアミド系、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)等の合成樹脂材料を用いて形成される。また、配線6は、例えば、アルミニウム、銅等の金属材料、又はそれらの合金材料を用いて形成される。この配線6は、例えば、その周囲にスズ、銀、ニッケル等のメッキが施されていても良い。本実施の形態では、配線6には、他のメッキと比べて溶接が困難なニッケルメッキが施されているものとする。
まず、図2(a)に示すように、配線6の上面600にハーネス7の導体70が接触するように、筐体5とハーネス7を溶接装置1にセットする。
圧力調整部28、圧力調整部38及び圧力調整部42を操作して、第1の電極20、第2の電極30及び加圧部材40が、導体70に付加する圧力を調整する。この調整は、例えば、第1の電極20の接触抵抗と第2の電極30の接触抵抗とが等しくなる圧力A(第1の圧力)及び圧力C(第2の圧力)とされることが好ましい。また、加圧部材40の圧力Bは、例えば、第1の電極20及び第2の電極30の接触抵抗に影響を与えない程度の大きさであることが好ましい。なお、図2(a)に示す矢印Aは第1の電極20が付加する圧力を示し、矢印Bは加圧部材40が付加する圧力を示し、矢印Cは第2の電極30が付加する圧力を示している。
次に、図2(b)に示すように、第1の電極20の先端200、第2の電極30の先端300、及び加圧部材40の先端400を導体70の上面700に、設定した圧力で接触させ、第1の電極20に電流9を供給する。第1の電極20に供給された電流9は、主に、導体70を介して第2の電極30に流れ込む。なお、溶接装置1は、一例として、第1の電極20、第2の電極及び加圧部材40が導体70に付加する圧力を測定することが可能であり、それぞれが設定された圧力となると、通電を開始するように構成されているものとする。
この電流9が生成される電源は、一例として、瞬時に電圧を立ち上げることが可能で、かつ、早い応答性を有する電源が用いられる。
この電流9が流れることにより、例えば、導体70の抵抗に基づくジュール熱による熱、第1の電極20及び第2の電極30による熱、導体70と配線6の接触抵抗に基づくジュール熱による熱が発生する。具体的には、接触抵抗により、図2(b)に示すように、第1の電極20下の配線6と導体70の接触面80近傍の領域81、加圧部材40下の接触面80近傍の領域82、及び第2の電極30下の接触面80近傍の領域83にジュール熱が発生する。従って、これらの熱の発生により、配線6のニッケルメッキとハーネス7の銅が拡散結合される。
ここで、溶接装置1が加圧部材40を備えない構成である場合、ジュール熱による導体70及び配線6の膨張に加え、領域82が加圧されないことで、第1の電極20から第2の電極30にかけての接触抵抗が変動する。つまり、領域82の接触抵抗が、他の領域81及び領域83の接触抵抗よりも低くなり、結合部84の品質がばらつく原因となる。また、領域82の接触抵抗を大きくするために、例えば、第1の電極20及び第2の電極30が導体70に付加する圧力を増加させたとしても、第1の電極20及び第2の電極30間の接触抵抗が、各電極下の接触抵抗よりも低くなることには変わりないので、ジュール熱が他の領域81及び領域83よりも小さくなる。また、大きな圧力がかかることで被溶接部材が破損する可能性が高くなる。また、この溶接の場合、主に、第1の電極20と第2の電極30の下に結合部が形成されるので、導体70と配線6の結合の必要な強度が得られない可能性がある。
一方、本実施の形態に係る溶接装置1は、加圧部材40により、第1の電極20及び第2の電極30の間に圧力を付加することができるので、第1の電極20下の領域81、第2の電極30下の領域83、及び加圧部材40下の領域82の接触抵抗のばらつきを抑制することが可能となる。従って、図2(c)に示すように、第1の電極20、加圧部材40及び第2の電極30の下に、品質のばらつきが少なく、第1の電極20から第2の電極30にかけての接触面80近傍に、結合部84を形成することができる。
(被溶接部材の厚みが異なる場合の溶接について)
図3(a)〜(c)は、実施の形態に係る溶接装置を用いた、導体の厚みが異なる場合の溶接について説明するための概略図である。図3(a)〜(c)は、導体70近傍の拡大図となっている。図3(a)に示す導体70は、例えば、複数の導体から構成される撚り線であり、この撚り線がほどけた状態を示している。従って、導体70は、その上面700が平坦ではなく、厚みにばらつきがある状態となっているものとする。
図3(a)〜(c)は、実施の形態に係る溶接装置を用いた、導体の厚みが異なる場合の溶接について説明するための概略図である。図3(a)〜(c)は、導体70近傍の拡大図となっている。図3(a)に示す導体70は、例えば、複数の導体から構成される撚り線であり、この撚り線がほどけた状態を示している。従って、導体70は、その上面700が平坦ではなく、厚みにばらつきがある状態となっているものとする。
まず、図3(a)に示すように、配線6の上面600にハーネス7の導体70が接触するように、筐体5とハーネス7を溶接装置1にセットする。
圧力調整部28、圧力調整部38及び圧力調整部42を操作して、第1の電極20、第2の電極30及び加圧部材40が、導体70に付加する圧力を調整する。図3(a)に示す導体70の場合、溶接装置1は、一例として、導体70の厚みが加圧部材40の下が他の領域よりも厚いので、第1の電極20の圧力A、及び第2の電極30の圧力C、を加圧部材40の圧力Bよりも大きく設定される。
次に、図3(b)に示すように、第1の電極20の先端200、第2の電極30の先端300、及び加圧部材40の先端400を導体70の上面700に、設定した圧力で接触させ、それぞれの電極等に設定された圧力に達した後、第1の電極20に電流9を供給する。第1の電極20に供給された電流9は、主に、導体70を介して第2の電極30に流れ込む。
この電流9が流れることにより、例えば、図3(b)に示すように、第1の電極20下の配線6と導体70の接触面80近傍の領域81、加圧部材40下の接触面80近傍の領域82、及び第2の電極30下の接触面80近傍の領域83にジュール熱が発生し、発生したジュール熱等により、配線6のニッケルメッキとハーネス7の銅が拡散結合される。
ここで、溶接装置1が加圧部材40を備えない構成である場合、導体70の厚みに差があることから、第1の電極20及び第2の電極30の接触抵抗が変動する。つまり、結合部84の品質がばらつき、必要な強度が得られない可能性がある。
一方、本実施の形態に係る溶接装置1は、加圧部材40により、第1の電極20及び第2の電極30の間に圧力を付加することができるので、第1の電極20下の領域81、第2の電極30下の領域83、及び加圧部材40下の領域82の接触抵抗のばらつきを抑制することが可能となる。従って、図3(c)に示すように、第1の電極20、加圧部材40及び第2の電極30の下に、品質のばらつきが少なく、第1の電極20から第2の電極30にかけての接触面80近傍に、結合部84を形成することができる。
(実施の形態の効果)
本実施の形態に係る溶接装置1は、加圧部材40により第1の電極20及び第2の電極30間に圧力を付加することができるので、加圧部材を備えない場合と比べて、接触抵抗のばらつきが抑制され、結合部84の安定性及び強度を向上させることができる。
本実施の形態に係る溶接装置1は、加圧部材40により第1の電極20及び第2の電極30間に圧力を付加することができるので、加圧部材を備えない場合と比べて、接触抵抗のばらつきが抑制され、結合部84の安定性及び強度を向上させることができる。
また、本実施の形態に係る溶接装置1は、圧力調整部を備えない場合と比べて、加圧部材40の圧力を調整することができるので、より接触抵抗のばらつきを抑制し、さらに、結合部84の安定性及び強度を向上させることができる。
以上、本発明のいくつかの実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、一例に過ぎず、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。これら新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更等を行うことができる。また、これら実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない。さらに、これら実施の形態は、発明の範囲及び要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…溶接装置、2…第1の電極部、3…第2の電極部、4…加圧機構、5…筐体、6…配線、7…ハーネス、9…電流、10…ステージ、11…昇降部、12…シャフト、13…ホルダ、14…取付部、20…第1の電極、22…電極ホルダ、24…押圧シャフト、26…本体、28…圧力調整部、30…第2の電極、32…電極ホルダ、34…押圧シャフト、36…本体、38…圧力調整部、40…加圧部材、42…圧力調整部、44…本体、70…導体、71…絶縁体、80…接触面、81〜83…第1の領域〜第3の領域、84…結合部、200…先端、220…下面、221…上面、240…受部、280…ノブ、281…ねじ部、282…受部、283…弾性部材、300…先端、320…下面、321…上面、340…受部、380…ノブ、381…ねじ部、382…受部、383…弾性部材、400…先端、401…受部、420…ノブ、421…ねじ部、422…受部、423…弾性部材、600…上面、700…上面
Claims (3)
- 電流が供給される第1の電極と、
前記第1の電極と離れて設けられ、前記電流が被溶接部材を介して流れ込む第2の電極と、
前記第1の電極と前記第2の電極との間に設けられ、前記被溶接部材に圧力を付加する加圧部材と、
を備えた溶接装置。 - 前記被溶接部材の前記圧力を調整する圧力調整部を備えた請求項1に記載の溶接装置。
- 前記第1の電極が前記被溶接部材に付加する第1の圧力を調整する第1の電極用圧力調整部と、
前記第2の電極が前記被溶接部材に付加する第2の圧力を調整する第2の電極用圧力調整部と、
を備えた請求項2に記載の溶接装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2011168039A JP2013031858A (ja) | 2011-08-01 | 2011-08-01 | 溶接装置 |
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JP2011168039A JP2013031858A (ja) | 2011-08-01 | 2011-08-01 | 溶接装置 |
Publications (1)
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ID=47788201
Family Applications (1)
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JP2011168039A Withdrawn JP2013031858A (ja) | 2011-08-01 | 2011-08-01 | 溶接装置 |
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Country | Link |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11351625B2 (en) | 2018-02-09 | 2022-06-07 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Method for joining dissimilar metal plates |
US11351624B2 (en) | 2018-01-24 | 2022-06-07 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Method for joining dissimtilar metal plates |
-
2011
- 2011-08-01 JP JP2011168039A patent/JP2013031858A/ja not_active Withdrawn
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