JP2013030336A - リチウムイオン伝導体、及びリチウムイオン伝導膜 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来よりもリチウムイオン伝導性に優れたリチウムイオン伝導体、及び当該リチウムイオン伝導体を含むリチウムイオン伝導膜を提供する。
【解決手段】中空状の無機多孔質体に、リチウム塩を含むイオン液体が充填されたことを特徴とする、リチウムイオン伝導体。
【選択図】図1
【解決手段】中空状の無機多孔質体に、リチウム塩を含むイオン液体が充填されたことを特徴とする、リチウムイオン伝導体。
【選択図】図1
Description
本発明は、従来よりもリチウムイオン伝導性に優れたリチウムイオン伝導体、及び当該リチウムイオン伝導体を含むリチウムイオン伝導膜に関する。
二次電池は、化学反応に伴う化学エネルギーの減少分を電気エネルギーに変換し、放電を行うことができる他に、放電時と逆方向に電流を流すことにより、電気エネルギーを化学エネルギーに変換して蓄積(充電)することが可能な電池である。二次電池の中でも、リチウム二次電池は、エネルギー密度が高いため、ノート型のパーソナルコンピューターや、携帯電話機等の電源として幅広く応用されている。
リチウム二次電池においては、負極活物質としてグラファイト(Cと表現する)を用いた場合、放電時において、負極では下記式(I)の反応が進行する。
LixC→C+xLi++xe− (I)
(上記式(I)中、0<x<1である。)
式(I)の反応で生じる電子は、外部回路を経由し、外部の負荷で仕事をした後、正極に到達する。そして、式(I)の反応で生じたリチウムイオン(Li+)は、負極と正極に挟持された電解質内を、負極側から正極側に電気浸透により移動する。
LixC→C+xLi++xe− (I)
(上記式(I)中、0<x<1である。)
式(I)の反応で生じる電子は、外部回路を経由し、外部の負荷で仕事をした後、正極に到達する。そして、式(I)の反応で生じたリチウムイオン(Li+)は、負極と正極に挟持された電解質内を、負極側から正極側に電気浸透により移動する。
また、正極活物質としてコバルト酸リチウム(Li1−xCoO2)を用いた場合、放電時において、正極では下記式(II)の反応が進行する。
Li1−xCoO2+xLi++xe−→LiCoO2 (II)
(上記式(II)中、0<x<1である。)
充電時においては、負極及び正極において、それぞれ上記式(I)及び式(II)の逆反応が進行し、負極においてはグラファイトインターカレーションによりリチウムが入り込んだグラファイト(LixC)が、正極においてはコバルト酸リチウム(Li1−xCoO2)が再生するため、再放電が可能となる。
Li1−xCoO2+xLi++xe−→LiCoO2 (II)
(上記式(II)中、0<x<1である。)
充電時においては、負極及び正極において、それぞれ上記式(I)及び式(II)の逆反応が進行し、負極においてはグラファイトインターカレーションによりリチウムが入り込んだグラファイト(LixC)が、正極においてはコバルト酸リチウム(Li1−xCoO2)が再生するため、再放電が可能となる。
リチウムイオン伝導体は、リチウム二次電池中において、電極間のリチウムイオン伝導を司る電解質層として使用されたり、リチウムイオン伝導を促進させるために電極中に混合されたりする。リチウムイオン伝導体には、優れたリチウムイオン伝導性の他にも、その用途に応じて、高い安全性や優れた耐久性等が求められる。
特許文献1には、多孔質粒子、イオン性液体、支持電解質塩からなる電解質であり、所定の動的弾性率を有することを特徴とする電解質に関する技術が記載されている。
特許文献1には、多孔質粒子、イオン性液体、支持電解質塩からなる電解質であり、所定の動的弾性率を有することを特徴とする電解質に関する技術が記載されている。
特許文献1の明細書の段落[0045]には、当該文献に開示された電解質に、優れたイオン伝導性を発現できる溶媒が使用できる旨が記載されている。しかし、当該文献には、当該文献に開示された電解質そのものがイオン伝導性に優れることの説明や、当該電解質が優れたイオン伝導性を有することを証明する実験結果は一切ない。また、本発明者が検討したところ、イオン液体及びイオン伝導性の無いメソポーラス無機粒子を含む電解質は、イオン液体自身と比較して、イオン伝導性に劣ることが明らかとなった。
本発明は、上記実状を鑑みて成し遂げられたものであり、従来よりもリチウムイオン伝導性に優れたリチウムイオン伝導体、及び当該リチウムイオン伝導体を含むリチウムイオン伝導膜を提供することを目的とする。
本発明は、上記実状を鑑みて成し遂げられたものであり、従来よりもリチウムイオン伝導性に優れたリチウムイオン伝導体、及び当該リチウムイオン伝導体を含むリチウムイオン伝導膜を提供することを目的とする。
本発明のリチウムイオン伝導体は、中空状の無機多孔質体に、リチウム塩を含むイオン液体が充填されたことを特徴とする。
本発明においては、前記無機多孔質体が、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化鉄、及び酸化スズ、並びにこれら酸化物のうち少なくとも1つの表面を修飾した材料からなる群より選ばれる少なくとも1つの無機材料を含む多孔質体であってもよい。
本発明においては、前記リチウム塩が、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiN(SO2CF3)2)、リチウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド(LiN(SO2C2F5)2)、リチウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド(LiC(SO2CF3)3)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、過塩素酸リチウム(LiClO4)、及び六フッ化ヒ酸リチウム(LiAsF6)からなる群より選ばれる少なくとも1つのリチウム塩であってもよい。
本発明においては、前記イオン液体が、N−メチル−N−プロピルピペリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N−メチル−N−プロピルピロリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N−ブチル−N−メチルピロリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、及びN,N,N−トリメチル−N−プロピルアンモニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドからなる群より選ばれる少なくとも1つのイオン液体であってもよい。
本発明においては、前記無機多孔質体が粒子状又は糸状であり、前記無機多孔質体からなる粒子又は糸が2以上集合してなる集合体を含んでいてもよい。
本発明のリチウムイオン伝導膜は、上記リチウムイオン伝導体を含むことを特徴とする。
本発明によれば、中空の無機多孔質体が、リチウム塩を含むイオン液体を当該中空内に保持することにより、リチウムイオンが当該中空内を移動できることとなる結果、リチウムイオンの移動経路が従来よりも増え、従来よりも優れたイオン伝導性を発揮できる。
1.リチウムイオン伝導体
本発明のリチウムイオン伝導体は、中空状の無機多孔質体に、リチウム塩を含むイオン液体が充填されたことを特徴とする。
本発明のリチウムイオン伝導体は、中空状の無機多孔質体に、リチウム塩を含むイオン液体が充填されたことを特徴とする。
上述したように、イオン液体及びイオン伝導性を有しない無機材料を組み合わせた電解質は、イオン液体自身と比較して、イオン伝導性に劣る。これは、単位体積当たりのイオン伝導経路が、無機微粒子の体積分だけ減ることによるものと考えられる。
図2は、無機微粒子を用いた従来のリチウムイオン伝導体の間をリチウムイオンが移動する様子を示した模式図である。リチウムイオンの移動経路を矢印で示す。
従来のリチウムイオン伝導体においては、電解液2中に中実の無機微粒子1が分散している。図2中に矢印で示すように、このようなリチウムイオン伝導体においては、リチウムイオンは、中実の無機微粒子1の間、及び中実の無機微粒子1の表面を移動するため、移動経路が限られており、且つ、移動距離が長かった。
図2は、無機微粒子を用いた従来のリチウムイオン伝導体の間をリチウムイオンが移動する様子を示した模式図である。リチウムイオンの移動経路を矢印で示す。
従来のリチウムイオン伝導体においては、電解液2中に中実の無機微粒子1が分散している。図2中に矢印で示すように、このようなリチウムイオン伝導体においては、リチウムイオンは、中実の無機微粒子1の間、及び中実の無機微粒子1の表面を移動するため、移動経路が限られており、且つ、移動距離が長かった。
他にも、従来の電解液に使用されるカーボネート等の有機溶媒を、無機多孔質体に含浸させたリチウムイオン伝導体が考えられる。しかし、従来電解液に使用される有機溶媒は、沸点が低いため、このような電解質材料においては、徐々に電解液が揮発するという問題がある。
本発明者は、鋭意努力の結果、中空状の無機多孔質体、及びリチウム塩を含むイオン液体を組み合わせることにより、当該中空内にイオン伝導経路を創出し、従来よりもイオン伝導経路の数を増やすと共に、比較的沸点の高いイオン液体により高温条件下においてもイオン伝導経路を保持できることを見出し、本発明を完成させた。
図1は、本発明のリチウムイオン伝導体の間をリチウムイオンが移動する様子を示した模式図である。図1においては、本発明に係るリチウムイオン伝導体10が、電解液2中に分散しているものとし、且つ、リチウムイオンの移動経路を矢印で示す。また、本発明に係るリチウムイオン伝導体10については、その断面模式図を示す。
中空の無機微粒子3の中空部に、リチウム塩を含むイオン液体4が充填され、本発明に係るリチウムイオン伝導体10を構成する。図1中に矢印で示すように、本発明に係るリチウムイオン伝導体10においては、リチウムイオンは、リチウムイオン伝導体10の間、及びリチウムイオン伝導体10の表面の他に、リチウム塩を含むイオン液体4の存在によりリチウムイオン伝導体10の内部も移動できるため、従来のリチウムイオン伝導体よりもリチウムイオンの移動経路が多岐に渡る。また、図1に示すように、リチウムイオンは、リチウムイオン伝導体10を迂回せずとも移動できるため、リチウムイオンの移動距離を従来よりも短くすることができる。これら移動経路及び移動距離の課題を克服した結果、本発明に係るリチウムイオン伝導体は、従来のリチウムイオン伝導体よりも優れたイオン伝導性を発揮できる。
中空の無機微粒子3の中空部に、リチウム塩を含むイオン液体4が充填され、本発明に係るリチウムイオン伝導体10を構成する。図1中に矢印で示すように、本発明に係るリチウムイオン伝導体10においては、リチウムイオンは、リチウムイオン伝導体10の間、及びリチウムイオン伝導体10の表面の他に、リチウム塩を含むイオン液体4の存在によりリチウムイオン伝導体10の内部も移動できるため、従来のリチウムイオン伝導体よりもリチウムイオンの移動経路が多岐に渡る。また、図1に示すように、リチウムイオンは、リチウムイオン伝導体10を迂回せずとも移動できるため、リチウムイオンの移動距離を従来よりも短くすることができる。これら移動経路及び移動距離の課題を克服した結果、本発明に係るリチウムイオン伝導体は、従来のリチウムイオン伝導体よりも優れたイオン伝導性を発揮できる。
本発明に用いられる中空状の無機多孔質体は、内部に十分な充填量を確保することができ、且つ、リチウム塩を含むイオン液体の充填時に、流動に対する内部抵抗が小さく且つ充填しやすいものであれば、特に限定されない。このように、多孔質の無機材料を用いることにより、無機材料の内部までリチウム塩を含むイオン液体を充填することができる。なお、中空状の無機多孔質体は、完全な中空体に限定されるわけではなく、柱上、隔壁状の内部組織を若干有していてもよい。
本発明に用いられる中空状の無機多孔質体は、リチウム塩を含むイオン液体の充填が滞りなく行われるという観点から、貫通孔を有することが好ましい。当該貫通孔は、リチウム塩を含むイオン液体の充填時に流動に対する抵抗が小さくて充填しやすいこと、且つ、リチウム塩を含むイオン液体が流出し難い、適切な範囲の大きさを有することが好ましい。
本発明に用いられる中空状の無機多孔質体の形状は、粒子状であってもよく、連続体であってもよい。連続体の例としては、糸状、膜状、ブロック状等が挙げられる。これら連続体の場合における「中空」とは、当該連続体中において、上述した貫通孔等のチャンネルを除き外部から隔絶しており、且つ、当該チャンネルと同程度か、又は当該チャンネルよりも大きい体積の空間のことを指す。
本発明のリチウムイオン伝導体は、上記無機多孔質体が粒子状又は糸状であり、無機多孔質体からなる粒子又は糸が2以上集合してなる集合体を含んでいてもよい。
本発明に用いられる中空状の無機多孔質体は、リチウム塩を含むイオン液体の充填が滞りなく行われるという観点から、貫通孔を有することが好ましい。当該貫通孔は、リチウム塩を含むイオン液体の充填時に流動に対する抵抗が小さくて充填しやすいこと、且つ、リチウム塩を含むイオン液体が流出し難い、適切な範囲の大きさを有することが好ましい。
本発明に用いられる中空状の無機多孔質体の形状は、粒子状であってもよく、連続体であってもよい。連続体の例としては、糸状、膜状、ブロック状等が挙げられる。これら連続体の場合における「中空」とは、当該連続体中において、上述した貫通孔等のチャンネルを除き外部から隔絶しており、且つ、当該チャンネルと同程度か、又は当該チャンネルよりも大きい体積の空間のことを指す。
本発明のリチウムイオン伝導体は、上記無機多孔質体が粒子状又は糸状であり、無機多孔質体からなる粒子又は糸が2以上集合してなる集合体を含んでいてもよい。
上述した無機多孔質体の内部及び貫通孔の性質を満たすために、当該無機多孔質体はシリカ多孔質体であることが好ましい。シリカによる剛直な殻を有することにより、機械的特性にも優れたリチウムイオン伝導体が得られる。
本発明に用いられる無機多孔質体としては、他にも、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化鉄、及び酸化スズ、並びにシリカを含むこれら酸化物のうち少なくとも1つの表面を修飾した材料の多孔質体を使用できる。ここでいう表面修飾とは、無機材料による表面修飾、及び有機化合物による表面修飾のいずれも含む。無機多孔質体は、上記材料のうち1種類のみを用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、ナトリウム(Na)等のアルカリ金属を含む無機微粒子は、例えば、得られるリチウムイオン伝導体をリチウム電池に用いた場合、アルカリ金属イオンがリチウム電池内に溶出したり、当該アルカリ金属イオンとリチウムイオンとの置換が起こったりするおそれがあるため、望ましくない。
本発明に用いられる無機多孔質体としては、他にも、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化鉄、及び酸化スズ、並びにシリカを含むこれら酸化物のうち少なくとも1つの表面を修飾した材料の多孔質体を使用できる。ここでいう表面修飾とは、無機材料による表面修飾、及び有機化合物による表面修飾のいずれも含む。無機多孔質体は、上記材料のうち1種類のみを用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、ナトリウム(Na)等のアルカリ金属を含む無機微粒子は、例えば、得られるリチウムイオン伝導体をリチウム電池に用いた場合、アルカリ金属イオンがリチウム電池内に溶出したり、当該アルカリ金属イオンとリチウムイオンとの置換が起こったりするおそれがあるため、望ましくない。
無機多孔質体のかさ密度は、当該無機多孔質体の真密度の5%以上であってもよい。無機多孔質体のかさ密度が真密度の5%未満である場合には、無機多孔質体の強度が弱くなり、無機多孔質体自身の形状が保てなくなるおそれがある。
無機多孔質体が粒子である場合には、当該無機多孔質体の平均粒径は、0.5〜20μmであることが好ましい。無機多孔質体粒子の平均粒径が0.5μm未満の場合には、取り扱いが難しくなるおそれがある。一方、無機多孔質体粒子の平均粒径が20μmを超える場合には、電解質膜等に加工する場合に、適切な厚さに加工することができなくなるおそれがある。
なお、本発明における粒子の平均粒径は、常法により算出される。粒子の平均粒径の算出方法の例は以下の通りである。まず、400,000倍又は1,000,000倍のTEM(透過型電子顕微鏡)画像において、ある1つの粒子について、当該粒子を球状と見なした際の粒径を算出する。このようなTEM観察による粒径の算出を、同じ種類の200〜300個の粒子について行い、これらの粒子の平均を平均粒径とする。
なお、本発明における粒子の平均粒径は、常法により算出される。粒子の平均粒径の算出方法の例は以下の通りである。まず、400,000倍又は1,000,000倍のTEM(透過型電子顕微鏡)画像において、ある1つの粒子について、当該粒子を球状と見なした際の粒径を算出する。このようなTEM観察による粒径の算出を、同じ種類の200〜300個の粒子について行い、これらの粒子の平均を平均粒径とする。
無機多孔質体として、シリカ多孔質体を用いる場合には、リチウムイオン伝導体の製造前に、予め前処理を行い、不純物を予め除くことが望ましい。
前処理方法としては、例えば、酸処理を行うことができる。酸処理に使用できる酸としては、塩基性の物質を除去でき、且つ、処理後に揮発・除去できる酸であれば特に限定されないが、例えば、塩酸、希硫酸、及び希硝酸等が挙げられる。
前処理方法として、加熱処理を行ってもよい。具体的な加熱処理方法としては、シリカの細孔中に残留する水分を除去でき、且つ、シリカ表面のシラノール基(Si−OH)を減らすことができれば特に限定されないが、例えば、電気炉による加熱が挙げられる。なお、加熱処理の温度は600〜1000℃が好ましい。加熱温度が1000℃より高いと、シリカ多孔質体が焼結するおそれがある。一方、加熱温度が600℃未満であると、水分及びシラノール基の除去が十分に進行しないおそれがある。
加熱処理は、上記酸処理と併せて行ってもよい。
前処理方法としては、例えば、酸処理を行うことができる。酸処理に使用できる酸としては、塩基性の物質を除去でき、且つ、処理後に揮発・除去できる酸であれば特に限定されないが、例えば、塩酸、希硫酸、及び希硝酸等が挙げられる。
前処理方法として、加熱処理を行ってもよい。具体的な加熱処理方法としては、シリカの細孔中に残留する水分を除去でき、且つ、シリカ表面のシラノール基(Si−OH)を減らすことができれば特に限定されないが、例えば、電気炉による加熱が挙げられる。なお、加熱処理の温度は600〜1000℃が好ましい。加熱温度が1000℃より高いと、シリカ多孔質体が焼結するおそれがある。一方、加熱温度が600℃未満であると、水分及びシラノール基の除去が十分に進行しないおそれがある。
加熱処理は、上記酸処理と併せて行ってもよい。
本発明に用いられるリチウム塩としては、例えば、LiPF6、LiBF4、LiClO4及びLiAsF6等の無機リチウム塩;LiCF3SO3、LiN(SO2CF3)2(Li−TFSI)、LiN(SO2C2F5)2及びLiC(SO2CF3)3等の有機リチウム塩等を挙げることができる。
本発明に用いられるイオン液体としては、例えば、N−メチル−N−プロピルピペリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(PP13TFSI)、N−メチル−N−プロピルピロリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(P13TFSI)、N−ブチル−N−メチルピロリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(P14TFSI)、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(DEMETFSI)、N,N,N−トリメチル−N−プロピルアンモニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(TMPATFSI)等を挙げることができる。
イオン液体中のリチウム塩の濃度は、例えば0.1〜1.0mol/kgの範囲内である。
イオン液体中のリチウム塩の濃度は、例えば0.1〜1.0mol/kgの範囲内である。
本発明に用いられる、リチウム塩を含むイオン液体は、25℃の温度条件下で1×10−4S/cm以上のイオン伝導率を持つことが好ましい。イオン伝導率が1×10−4S/cm未満であるとすると、本発明に係るリチウムイオン伝導体をリチウム二次電池等に使用した場合に、当該電池の抵抗が高くなるおそれがある。
リチウム塩を含むイオン液体の、無機多孔質体への充填方法は、無機多孔質体、リチウム塩、及びイオン液体の物性を損なうことなく、リチウム塩を含むイオン液体を十分量充填できる方法であれば、特に限定されない。充填方法としては、例えば、無機多孔質体、リチウム塩、及びイオン液体を混合した状態で減圧条件下におくことにより、無機多孔質体の貫通孔を通じて、リチウム塩を含むイオン液体を中空内に導入する方法が挙げられる。なお、充填を速やかに進行させるという観点から、超音波を照射しながら充填を行ってもよい。
無機多孔質体と、リチウム塩を含むイオン液体との混合比(質量比)は、無機多孔質体:リチウム塩を含むイオン液体=1:2.5〜1:3.5であることが好ましい。リチウム塩を含むイオン液体の量が無機多孔質体の量よりも多すぎると、リチウム塩を含むイオン液体が無機多孔質体から滲み出る結果、リチウムイオン伝導体の形状を保てなくなるおそれがある。一方、リチウム塩を含むイオン液体の量が無機多孔質体の量よりも少なすぎると、イオン伝導率が低下するおそれがある。
無機多孔質体と、リチウム塩を含むイオン液体との混合比(質量比)は、無機多孔質体:リチウム塩を含むイオン液体=1:2.5〜1:3.5であることが好ましい。リチウム塩を含むイオン液体の量が無機多孔質体の量よりも多すぎると、リチウム塩を含むイオン液体が無機多孔質体から滲み出る結果、リチウムイオン伝導体の形状を保てなくなるおそれがある。一方、リチウム塩を含むイオン液体の量が無機多孔質体の量よりも少なすぎると、イオン伝導率が低下するおそれがある。
2.リチウムイオン伝導膜
本発明のリチウムイオン伝導膜は、上記リチウムイオン伝導体を含むことを特徴とする。
本発明のリチウムイオン伝導膜は、上記リチウムイオン伝導体を含むことを特徴とする。
リチウムイオン伝導膜の製膜方法は、取り扱い性の良い膜が得られる方法であれば、特に限定されない。リチウムイオン伝導膜の製膜方法としては、例えば、上記リチウムイオン伝導体を型に流し込み、プレスして膜状に固める方法が挙げられる。このとき、プレス圧やプレス時間は、用いる材料や、型の大きさ・形状等によって適宜調節することが好ましい。
リチウムイオン伝導膜の膜厚は、100μm以下が好ましい。膜厚が100μmを超えると、当該リチウムイオン伝導膜をリチウム二次電池等の電解質層に使用した場合に、電解質層の抵抗が高くなったり、リチウム二次電池等のエネルギー密度が低くなったりするおそれがある。
本発明に係るリチウムイオン伝導膜は、電解液が漏れたり、電解液が揮発したりするおそれがないため、電池の電解質として好適に用いることができる。当該電池の製造方法としては、例えば、具体的には、集電体の片面に正極、もう一方の面に負極を形成した電極を、本発明に係るリチウムイオン伝導膜と交互に積層する方法が挙げられる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
1.リチウムイオン伝導膜の作製
[実施例1]
1−1.シリカ微粒子の前処理
まず、多孔質かつ中空のシリカ微粒子(平均粒径:2.0〜2.5μm、比表面積:200〜300m2/g、鈴木油脂工業製)を、1N塩酸で洗浄して、細孔中に残留した不純物を除いた。次に、塩酸洗浄後のシリカ微粒子を、電気炉により800℃の温度条件下で5時間加熱し、細孔中に残留した水分を除くと共に、シリカ表面のシラノール基(Si−OH)を減らした。
[実施例1]
1−1.シリカ微粒子の前処理
まず、多孔質かつ中空のシリカ微粒子(平均粒径:2.0〜2.5μm、比表面積:200〜300m2/g、鈴木油脂工業製)を、1N塩酸で洗浄して、細孔中に残留した不純物を除いた。次に、塩酸洗浄後のシリカ微粒子を、電気炉により800℃の温度条件下で5時間加熱し、細孔中に残留した水分を除くと共に、シリカ表面のシラノール基(Si−OH)を減らした。
1−2.リチウム塩を含むイオン液体の調製
乾燥アルゴン雰囲気下、N−メチル−N−プロピルピペリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(PP13TFSI)に、濃度が0.32mol/kgとなるように、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiTFSI)を混合し、リチウム塩を含むイオン液体を調製した。
乾燥アルゴン雰囲気下、N−メチル−N−プロピルピペリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(PP13TFSI)に、濃度が0.32mol/kgとなるように、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiTFSI)を混合し、リチウム塩を含むイオン液体を調製した。
1−3.シリカ微粒子への、リチウム塩を含むイオン液体の充填
乾燥アルゴン雰囲気下、前処理後のシリカ微粒子を減圧用容器に加え、0.05〜2kPa程度に減圧した。当該減圧用容器に超音波を照射しながら、上記リチウム塩を含むイオン液体を、シリカ微粒子1質量部に対して3質量部滴下した。この減圧下における滴下により、シリカ微粒子の中空にリチウム塩を含むイオン液体が充填された、リチウムイオン伝導体が得られた。得られたリチウムイオン伝導体は、目視で凝固体と判断できた。また、得られたリチウムイオン伝導体については、充填されたイオン液体等の揮発も特に観察されなかった。
乾燥アルゴン雰囲気下、前処理後のシリカ微粒子を減圧用容器に加え、0.05〜2kPa程度に減圧した。当該減圧用容器に超音波を照射しながら、上記リチウム塩を含むイオン液体を、シリカ微粒子1質量部に対して3質量部滴下した。この減圧下における滴下により、シリカ微粒子の中空にリチウム塩を含むイオン液体が充填された、リチウムイオン伝導体が得られた。得られたリチウムイオン伝導体は、目視で凝固体と判断できた。また、得られたリチウムイオン伝導体については、充填されたイオン液体等の揮発も特に観察されなかった。
1−4.リチウムイオン伝導膜の製膜
得られたリチウムイオン伝導体を、面積1cm2の型に入れた。型に入れたリチウムイオン伝導体に対し、約0.1MPaのプレス圧で、約2分間プレス成型することにより、膜厚が約500μmのリチウムイオン伝導膜が得られた。得られたリチウムイオン伝導膜は、目視で擬固体の膜と判断できた。
得られたリチウムイオン伝導体を、面積1cm2の型に入れた。型に入れたリチウムイオン伝導体に対し、約0.1MPaのプレス圧で、約2分間プレス成型することにより、膜厚が約500μmのリチウムイオン伝導膜が得られた。得られたリチウムイオン伝導膜は、目視で擬固体の膜と判断できた。
[比較例1]
多孔質かつ中空のシリカ微粒子(平均粒径:2.0〜2.5μm、比表面積:250〜300m2/g、鈴木油脂工業製)の替わりに、中実のシリカ微粒子(平均粒子径2.0〜2.5μm、比表面積250〜400m2/g、鈴木油脂工業製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にリチウムイオン伝導膜を作製した。
多孔質かつ中空のシリカ微粒子(平均粒径:2.0〜2.5μm、比表面積:250〜300m2/g、鈴木油脂工業製)の替わりに、中実のシリカ微粒子(平均粒子径2.0〜2.5μm、比表面積250〜400m2/g、鈴木油脂工業製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にリチウムイオン伝導膜を作製した。
[比較例2]
乾燥アルゴン雰囲気下、エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート=1:1(体積比)の混合溶媒に、濃度が1mol/kgとなるよう六フッ化リン酸リチウム(LiPF6、キシダ化学製)を混合した。当該リチウム塩を含む有機溶媒を、PP13TFSIのLiTFSI溶液の替わりに用いたこと以外は、実施例1と同様にリチウムイオン伝導膜を作製した。
乾燥アルゴン雰囲気下、エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート=1:1(体積比)の混合溶媒に、濃度が1mol/kgとなるよう六フッ化リン酸リチウム(LiPF6、キシダ化学製)を混合した。当該リチウム塩を含む有機溶媒を、PP13TFSIのLiTFSI溶液の替わりに用いたこと以外は、実施例1と同様にリチウムイオン伝導膜を作製した。
2.イオン伝導率測定
実施例1、及び比較例1のリチウムイオン伝導膜について、イオン伝導率を測定した。密封式2極セルを用い、各リチウムイオン伝導膜をステンレス電極で挟み、周波数100kHzで交流インピーダンス測定を行い、イオン伝導率を求めた。
実施例1、及び比較例1のリチウムイオン伝導膜のイオン伝導率を、用いた無機材料の種類と併せて、下記表1に示す。
実施例1、及び比較例1のリチウムイオン伝導膜について、イオン伝導率を測定した。密封式2極セルを用い、各リチウムイオン伝導膜をステンレス電極で挟み、周波数100kHzで交流インピーダンス測定を行い、イオン伝導率を求めた。
実施例1、及び比較例1のリチウムイオン伝導膜のイオン伝導率を、用いた無機材料の種類と併せて、下記表1に示す。
上記表1から分かるように、中実のシリカ微粒子を使用した比較例1のリチウムイオン伝導膜のイオン伝導率は、2.4×10−4(S/cm)であった。一方、多孔質かつ中空のシリカ微粒子を使用した実施例1のリチウムイオン伝導膜のイオン伝導率は、3.5×10−4(S/cm)であり、比較例1の値の1.5倍であった。これらの結果は、多孔質かつ中空のシリカ微粒子を用いた場合には、中空部にリチウム塩を含むイオン液体を保持できるため、中実のシリカ微粒子を使用した場合よりも多くのイオン伝導経路を確保できたことを示唆する。
3.イオン液体又は有機溶媒の揮発量測定
実施例1、及び比較例2のリチウムイオン伝導膜について、イオン液体又は有機溶媒の揮発量を測定した。
まず、各リチウムイオン伝導膜の質量を電子天秤(ザルトリウス・メカトロニクス・ジャパン製、型番:TE214S)により測定した。次に、各リチウムイオン伝導膜を、乾燥アルゴン雰囲気下、60℃の温度条件下で、4時間加熱した。続いて、加熱後の各リチウムイオン伝導膜の質量を上記同様に測定し、質量変化率を下記式(1)に基づき算出した。
質量変化率={([加熱前の質量(g)]−[加熱後の質量(g)])/[加熱前の質量(g)]}×100 式(1)
実施例1、及び比較例2のリチウムイオン伝導膜の質量変化率(%)を、下記表2に示す。
実施例1、及び比較例2のリチウムイオン伝導膜について、イオン液体又は有機溶媒の揮発量を測定した。
まず、各リチウムイオン伝導膜の質量を電子天秤(ザルトリウス・メカトロニクス・ジャパン製、型番:TE214S)により測定した。次に、各リチウムイオン伝導膜を、乾燥アルゴン雰囲気下、60℃の温度条件下で、4時間加熱した。続いて、加熱後の各リチウムイオン伝導膜の質量を上記同様に測定し、質量変化率を下記式(1)に基づき算出した。
質量変化率={([加熱前の質量(g)]−[加熱後の質量(g)])/[加熱前の質量(g)]}×100 式(1)
実施例1、及び比較例2のリチウムイオン伝導膜の質量変化率(%)を、下記表2に示す。
上記表2から分かるように、カーボネートを用いた比較例2のリチウムイオン伝導膜は、加熱後に1割程度質量が減った。一方、イオン液体を用いた実施例1のリチウムイオン伝導膜は、加熱によって質量が変化することがなかった。
比較例2の結果は、沸点の比較的低い有機溶媒を使用した場合には、60℃の温度条件下において、シリカ微粒子が中空内に有機溶媒を留めることができず、有機溶媒が揮発することを示す。比較例2のリチウムイオン伝導膜をバイポーラ電池に適用した場合には、電池内に有機溶媒が充満し、望ましくない部位に有機溶媒が結露する結果、液絡を引き起こすおそれがある。なお、ここでいうバイポーラ電池には、集電体の表裏に正極層と負極層とを備える構造を有する電池が含まれる。
一方、実施例1の結果は、沸点の比較的高いイオン液体を用いた場合には、リチウム二次電池の作動温度範囲に含まれる60℃の温度条件下においても、シリカ微粒子の中空内からイオン液体が染み出すことはないことを示す。
比較例2の結果は、沸点の比較的低い有機溶媒を使用した場合には、60℃の温度条件下において、シリカ微粒子が中空内に有機溶媒を留めることができず、有機溶媒が揮発することを示す。比較例2のリチウムイオン伝導膜をバイポーラ電池に適用した場合には、電池内に有機溶媒が充満し、望ましくない部位に有機溶媒が結露する結果、液絡を引き起こすおそれがある。なお、ここでいうバイポーラ電池には、集電体の表裏に正極層と負極層とを備える構造を有する電池が含まれる。
一方、実施例1の結果は、沸点の比較的高いイオン液体を用いた場合には、リチウム二次電池の作動温度範囲に含まれる60℃の温度条件下においても、シリカ微粒子の中空内からイオン液体が染み出すことはないことを示す。
1 中実の無機微粒子
2 電解液
3 中空の無機微粒子
4 リチウム塩を含むイオン液体
10 本発明に係るリチウムイオン伝導体
2 電解液
3 中空の無機微粒子
4 リチウム塩を含むイオン液体
10 本発明に係るリチウムイオン伝導体
Claims (6)
- 中空状の無機多孔質体に、リチウム塩を含むイオン液体が充填されたことを特徴とする、リチウムイオン伝導体。
- 前記無機多孔質体が、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化鉄、及び酸化スズ、並びにこれら酸化物のうち少なくとも1つの表面を修飾した材料からなる群より選ばれる少なくとも1つの無機材料を含む多孔質体である、請求項1に記載のリチウムイオン伝導体。
- 前記リチウム塩が、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiN(SO2CF3)2)、リチウムビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド(LiN(SO2C2F5)2)、リチウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド(LiC(SO2CF3)3)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、過塩素酸リチウム(LiClO4)、及び六フッ化ヒ酸リチウム(LiAsF6)からなる群より選ばれる少なくとも1つのリチウム塩である、請求項1又は2に記載のリチウムイオン伝導体。
- 前記イオン液体が、N−メチル−N−プロピルピペリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N−メチル−N−プロピルピロリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N−ブチル−N−メチルピロリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、及びN,N,N−トリメチル−N−プロピルアンモニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドからなる群より選ばれる少なくとも1つのイオン液体である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のリチウムイオン伝導体。
- 前記無機多孔質体が粒子状又は糸状であり、
前記無機多孔質体からなる粒子又は糸が2以上集合してなる集合体を含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のリチウムイオン伝導体。 - 前記請求項1乃至5のいずれか一項に記載のリチウムイオン伝導体を含むことを特徴とする、リチウムイオン伝導膜。
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---|---|---|---|
JP2011165081A JP2013030336A (ja) | 2011-07-28 | 2011-07-28 | リチウムイオン伝導体、及びリチウムイオン伝導膜 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014191904A (ja) * | 2013-03-26 | 2014-10-06 | Kyocera Corp | 電極およびそれを用いた二次電池 |
JP2017174827A (ja) * | 2017-05-22 | 2017-09-28 | 京セラ株式会社 | ナトリウム二次電池 |
US9991557B2 (en) | 2014-03-11 | 2018-06-05 | Fujitsu Limited | Composite solid electrolyte and all solid battery |
US20180301742A1 (en) * | 2015-05-27 | 2018-10-18 | Ut-Battelle, Llc | Nanoconfined electrolytes and their use in batteries |
JPWO2018074174A1 (ja) * | 2016-10-20 | 2019-08-29 | 株式会社日立製作所 | リチウム二次電池 |
-
2011
- 2011-07-28 JP JP2011165081A patent/JP2013030336A/ja not_active Withdrawn
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