JP2013024916A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加湿必要部位を適切な湿度状態に保持できるとともに、冷却必要部位を効率よく冷却でき、装置の小型化を図ることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】電子写真方式の画像形成装置において、当該画像形成装置の加湿必要部位を加湿するとともに、冷却必要部位を冷却する加湿/冷却部と、加湿/冷却部の動作を制御する制御部を設ける。加湿/冷却部は、冷却必要部位の近傍に配設される加湿材と、加湿材に対して送風する送風部と、加湿材に水分を供給する水分供給部と、加湿必要部位に加湿空気を供給する加湿部と、を有する。送風部が加湿材に対して送風することにより、加湿材に含まれている水が気化され、このときの気化熱により冷却必要部位が冷却されるとともに、気化により生じた加湿空気が加湿部によって加湿必要部位に供給される。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置に関する。
一般に、電子写真方式の画像形成装置(プリンター、複写機、ファクシミリ等)は、帯電した感光体に対して、画像データに基づくレーザー光を照射(露光)することにより静電潜像を形成し、この静電潜像にトナーを付着させることにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。そして、このトナー像を直接又は間接的に用紙に転写させた後、加熱、加圧して定着させることにより用紙に画像を形成する。
このような画像形成装置には、高精細・高画質の画像を安定して形成できることが要求されるとともに、生産性の向上(画像形成の高速化)が要求される。これらの要求を実現するためには、画像を形成する際の環境(例えば装置内部の温湿度)が非常に重要となる。
例えば、感光体の周囲の湿度が低いと、感光体から転写体(中間転写ベルト又は用紙)にトナー像が転写される際に、転写体と接触することによりトナー像が崩れたり、同極性のトナー同士が反発したりして、トナーの一部が飛散する現象(トナー散り)が発生する。
また、感光体を帯電させる帯電装置の周囲の湿度が低いと、感光体を帯電させる際にオゾンが発生しやすくなり、酸化により感光体などの劣化が促進される。そして、感光体などの劣化に伴い画像品質が低下する。
また、機内(特に現像ローラーの近傍)に飛散したトナーを除去するトナー吸引ダクト内の湿度が低いと、吸引されたトナーの捕集効率が低下し、最下流に設けられるトナーフィルタの寿命が短くなる。
一方、定着装置からの輻射熱や自己発熱により現像装置の温度が上昇すると、現像装置に収容されているトナーが溶融、固化、又は変質してしまい、トナー性能が低下する。また例えば、露光装置のLEDプリントヘッドの温度が上昇すると、LED又は周囲の支持部材の熱膨張により、位置ずれが生じて高精細・高画質の画像を形成することが困難となる。
感光体や帯電装置など、適切に調湿する必要がある部位(以下、加湿必要部位)を適切な湿度状態に保持するための技術としては、例えば特許文献1がある。
また、現像装置やLEDプリントヘッドなど、冷却する必要がある部位(以下、冷却必要部位)を冷却するための技術としては、例えば特許文献2がある。
特開2009−58540号公報 特開2010−181535号公報
上述したように、従来の画像形成装置においては、加湿必要部位に対して加湿手段を、冷却必要部位に対して冷却手段をそれぞれ設けるため、装置内部の構造が複雑になる。また、加湿手段及び冷却手段の設置スペースが必要となるので、装置の小型化を図ることが困難となる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、加湿必要部位を適切な湿度状態に保持できるとともに、冷却必要部位を効率よく冷却でき、装置の小型化を図ることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る画像形成装置は、光導電性を有する感光体と、前記感光体の表面を一様に帯電させる帯電装置と、光照射により前記感光体の表面に静電潜像を形成する露光装置と、前記感光体の表面にトナーを付着させることにより前記静電潜像を可視化してトナー像を形成する現像装置と、前記トナー像を転写体に転写する転写装置と、を有する画像形成部と、
当該画像形成装置の加湿必要部位を加湿するとともに、冷却必要部位を冷却する加湿/冷却部と、
前記加湿/冷却部の動作を制御する制御部と、を備え、
前記加湿/冷却部が、前記冷却必要部位の近傍に配設される加湿材と、前記加湿材に対して送風する送風部と、前記加湿材に水分を供給する水分供給部と、前記加湿必要部位に加湿空気を供給する加湿部と、を有し、
前記送風部が前記加湿材に対して送風することにより、前記加湿材に含まれている水が気化され、このときの気化熱により前記冷却必要部位が冷却されるとともに、気化により生じた加湿空気が前記加湿部によって前記加湿必要部位に供給されることを特徴とする。
本発明によれば、加湿/冷却部という簡単な構成で、水の気化熱により冷却必要部位が冷却され、気化した水分を含む加湿空気により加湿必要部位の加湿が行われる。したがって、加湿必要部位を適切な湿度状態に保持できるとともに、冷却必要部位を効率よく冷却でき、装置の小型化を図ることができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の全体構成を概略的に示す図である。 実施の形態に係る画像形成装置の制御系の主要部を示す図である。 第1の実施の形態の加湿/冷却部を示す図である。 第1の実施の形態における加湿/冷却制御処理の一例を示すフローチャートである。 第1の実施の形態の画像形成装置を用いて、長時間連続して画像形成を行ったときの現像装置の温度変化を示す図である。 第2の実施の形態の加湿/冷却部を示す図である。 第2の実施の形態における加湿/冷却制御処理の一例を示すフローチャートである。 変形例1に係る加湿/冷却部を示す図である。 変形例2に係る加湿/冷却部を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置1の全体構成を概略的に示す図で、図2は実施の形態に係る画像形成装置1の制御系の主要部を示すである。
図1、2に示す画像形成装置1は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式のカラー画像形成装置である。すなわち、画像形成装置1は、感光体上に形成されたC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各色トナー像を中間転写体に転写(一次転写)し、中間転写体上で4色のトナー像を重ね合わせた後、用紙に転写(二次転写)することにより、画像を形成する。
また、画像形成装置1には、CMYKの4色に対応する感光体を中間転写体の走行方向に直列配置し、中間転写体に一回の手順で各色トナー像を順次転写させるタンデム方式が採用されている。
図1、2に示すように、画像形成装置1は、画像読取部10、操作表示部20、画像処理部30、画像形成部40、搬送部50、定着部60、加湿/冷却部80A、及び制御部100を備えている。
なお、図示の便宜上、図1では加湿/冷却部80Aが省略されている。加湿/冷却部80Aの構成は、図3に示される。また、図2中、()書きの符号は第2の実施の形態に対応する。
制御部100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103等を備えている。CPU101は、ROM102から処理内容に応じたプログラムを読み出してRAM103に展開し、展開したプログラムと協働して画像形成装置1の各ブロックの動作を集中制御する。このとき、記憶部72に格納されている各種データが参照される。記憶部72は、例えば不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)やハードディスクドライブで構成される。
制御部100は、通信部71を介して、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部の装置(例えばパーソナルコンピュータ)との間で各種データの送受信を行う。制御部100は、例えば、外部の装置から送信された画像データを受信し、この画像データ(入力画像データ)に基づいて用紙に画像を形成させる。通信部71は、例えばLANカード等の通信制御カードで構成される。
画像読取部10は、ADF(Auto Document Feeder)と称される自動原稿給紙装置11及び原稿画像走査装置(スキャナー)12等を備えて構成される。
自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された原稿Dを搬送機構により搬送して原稿画像走査装置12へ送り出す。自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された多数枚の原稿Dの画像(両面を含む)を連続して一挙に読み取ることができる。
原稿画像走査装置12は、自動原稿給紙装置11からコンタクトガラス上に搬送された原稿又はコンタクトガラス上に載置された原稿を光学的に走査し、原稿からの反射光をCCD(Charge Coupled Device)センサー12aの受光面上に結像させ、原稿画像を読み取る。画像読取部10は、原稿画像走査装置12による読取結果に基づいて入力画像データを生成する。この入力画像データには、画像処理部30において所定の画像処理が施される。
操作表示部20は、例えばタッチパネル付の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成され、表示部21及び操作部22として機能する。表示部21は、制御部100から入力される表示制御信号に従って、各種操作画面、画像の状態表示、各機能の動作状況等の表示を行う。操作部22は、テンキー、スタートキー等の各種操作キーを備え、ユーザーによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御部100に出力する。
画像処理部30は、入力画像データに対して、初期設定又はユーザー設定に応じたデジタル画像処理を行う回路等を備えている。例えば、画像処理部30は、制御部100の制御下で、階調補正データ(階調補正テーブル)に基づいて階調補正を行う。また、画像処理部30は、入力画像データに対して、階調補正の他、色補正、シェーディング補正等の各種補正処理や、圧縮処理等を施す。これらの処理が施された画像データに基づいて、画像形成部40が制御される。
画像形成部40は、入力画像データに基づいて、Y成分、M成分、C成分、K成分の各有色トナーによる画像を形成するための画像形成ユニット41Y、41M、41C、41K、中間転写ユニット42等を備えている。
Y成分、M成分、C成分、及びK成分用の画像形成ユニット41Y、41M、41C、41Kは、同様の構成を有する。図示及び説明の便宜上、共通する構成要素は同一の符号で示し、それぞれを区別する場合には符号にY、M、C、又はKを添えて示すこととする。図1では、Y成分用の画像形成ユニット41Yの構成要素についてのみ符号が付され、その他の画像形成ユニット41M、41C、41Kの構成要素については符号が省略されている。
画像形成ユニット41は、露光装置411、現像装置412、感光体ドラム413、帯電装置414、及びドラムクリーニング装置415等を備えている。
感光体ドラム413は、例えばアルミニウム製の導電性円筒体(アルミ素管)の周面に、アンダーコート層(UCL:Under Coat Layer)、電荷発生層(CGL:Charge Generation Layer)、電荷輸送層(CTL:Charge Transport Layer)を順次積層した負帯電型の有機感光体(OPC:Organic Photo-conductor)である。
帯電装置414は、光導電性を有する感光体ドラム413の表面を一様に負極性に帯電させる。
露光装置411は、例えば半導体レーザーで構成され、感光体ドラム413に対して各色成分の画像に対応するレーザー光を照射する。感光体ドラム413の電荷発生層で正電荷が発生し、電荷輸送層の表面まで輸送されることにより、感光体ドラム413の表面電荷(負電荷)が中和される。感光体ドラム413の表面には、周囲との電位差により各色成分の静電潜像が形成されることとなる。
現像装置412は、各色成分の現像剤(例えば、小粒径のトナーと磁性体とからなる二成分現像剤)を収容しており、感光体ドラム413の表面に各色成分のトナーを付着させることにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。
また、現像装置412のハウジングの周囲には、少量の水を保持する加湿材412aが配設されている。加湿材412aは、水を保持できる素材であれば特に制限されないが、例えばタオル生地やメッシュ生地のような通気性のよい素材が好適である。
ドラムクリーニング装置415は、感光体ドラム413の表面に摺接されるドラムクリーニングブレードを有する。一次転写後に感光体ドラム413の表面に残存する転写残トナーは、ドラムクリーニングブレードによって掻き取られ、除去される。
中間転写ユニット42は、中間転写体となる中間転写ベルト421、一次転写ローラー422、二次転写ローラー423、駆動ローラー424、従動ローラー425、及びベルトクリーニング装置426等を備えている。
中間転写ベルト421は無端状ベルトで構成され、駆動ローラー424及び従動ローラー425に張架される。中間転写ベルト421は、駆動ローラー424の回転により矢印A方向に一定速度で走行する。一次転写ローラー422によって、中間転写ベルト421が感光体ドラム413に圧接されると、中間転写ベルト421に各色トナー像が順次重ねて一次転写される。そして、中間転写ベルト421が二次転写ローラー423によって用紙Sに圧接されると、中間転写ベルト421に一次転写されたトナー像が用紙Sに二次転写される。
ベルトクリーニング装置426は、中間転写ベルト421の表面に摺接されるベルトクリーニングブレードを有する。二次転写後に中間転写ベルト421の表面に残存する転写残トナーは、ベルトクリーニングブレードによって掻き取られ、除去される。
定着部60は、用紙Sを狭持して搬送するためのニップ部を形成する加圧部、トナー像が転写された用紙Sに接触して定着温度で加熱する加熱部等を備えている。定着部60には、公知の技術を適用することができる。定着部60は、搬送されてきた用紙Sをニップ部で加熱、加圧することにより、用紙Sにトナー像を定着させる。
搬送部50は、給紙部51、搬送機構52、及び排紙部53等を備えている。給紙部51を構成する2つの給紙トレイユニット51a〜51cには、用紙の坪量やサイズ等に基づいて識別された用紙(規格用紙、特殊用紙)Sが予め設定された種類ごとに収容される。
給紙トレイユニット51a〜51cに収容されている用紙Sは、最上部から一枚ずつ送出され、レジストローラー52a等の複数の搬送ローラーを備えた搬送機構52により画像形成部40に搬送される。このとき、レジストローラー52aが配設されたレジスト部により、給紙された用紙Sの傾きが補正されるとともに搬送タイミングが調整される。
そして、画像形成部40において、中間転写ベルト421のトナー像が用紙Sの一方の面に一括して二次転写され、定着部60において定着工程が施される。画像形成された用紙Sは、排紙ローラー53aを備えた排紙部53により機外に排紙される。
このように、画像形成装置1は、光導電性を有する感光体ドラム413(感光体)と、感光体ドラム413の表面を一様に帯電させる帯電装置414と、光照射により感光体ドラム413の表面に静電潜像を形成する露光装置411と、感光体ドラム413の表面にトナーを付着させることにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する現像装置412と、トナー像を中間転写ベルト421や用紙S等の転写体に転写する中間転写ユニット42(転写装置)と、を有する画像形成部40を備えている。
図3は、第1の実施の形態の加湿/冷却部を示す図である。図3には、Y成分用の画像形成ユニット41Yに対応して設けられた加湿/冷却部80Aだけを示しているが、M、C、K成分用の画像形成ユニット41M、41C、41Kにも同様に加湿/冷却部80Aが設けられる。
加湿/冷却部80Aは、加湿必要部位を適切な湿度状態に保持するとともに、冷却必要部位を冷却する。ここでは、感光体ドラム413の周囲が加湿必要部位であり、現像装置412が冷却必要部位である。
加湿/冷却部80Aは、現像装置412のハウジングに配設された加湿材412aに水分を供給する水分供給部81A、加湿材412aに送風することにより水を気化させる送風ファン82、加湿必要部位に加湿空気を送出する加湿部83、加湿空気の送出先を切り替える排気ファン86を有する。また、感光体ドラム413及び現像装置412の近傍には、周囲の温度、湿度(相対湿度)を検出する温湿度センサー84、85が配置される。
水分供給部81Aは、水を貯蔵する貯水タンク811と、貯水タンク811に貯蔵されている水分を水分供給流路812に送り出す循環ポンプ814で構成される。水分供給部81Aは、加湿材412aに常時1g以上の水が保持されるように、水分供給流路812に水を送出する。
ここでは、画像形成ユニット41Y、41M、41C、41Kに対応して設けられるそれぞれの水分供給部81Aで貯水タンク811を共用できるように、水分供給流路812及びドレン流路813が配管されている。
水分供給部81Aでは、貯水タンク811に貯留された水が、循環ポンプ814によって水分供給流路812に送出される。送出された水は、水分供給流路812を流下し、先端のノズルから現像装置412の加湿材412aに滴下される。加湿材412aに保持されない余剰水は、ドレン流路813を通って貯水タンク811に回収される。
送風ファン82は、加湿材412aに対して乾燥空気を所定の風速(風量)で送風する。送風ファン82によって加湿材412aに乾燥空気が吹き付けられると、加湿材412aに浸透している水が蒸発気化され、直ちに空気に吸収されて加湿空気が発生する。水の気化量は、加湿材412aの近傍の温湿度と、送風ファン82の風速によって制御される。加湿材412aから水が気化するときの気化熱により、現像装置412が冷却される。
加湿部83は、加湿材412aで発生した加湿空気の流路である。加湿空気の噴出口となる加湿部83の一端側は、感光体ドラム413における現像装置412による現像部位から一次転写ローラー422による転写部位にわたる領域に対向するように延設される。また、一端側の加湿空気噴出口は、感光体ドラム413の軸方向(幅方向)の長さとほぼ同等の長さを有し、感光体ドラム413の表面を一様に加湿できるようになっている。
加湿部83の他端側は、余分な加湿空気を機外へ排気できるように、機外へ向けて延設されている。この他端側の排気口に、排気ファン86が配設される。
加湿材412aで発生した加湿空気は、加湿部83によって捕集され、感光体ドラム413の周囲、又は機外に向けて送出される。感光体ドラム413の周囲を加湿する必要がある場合には、加湿空気は感光体ドラム413の周囲に送出され、感光体ドラム413の周囲を加湿する必要がない場合には、加湿空気は排気される。排気ファン86の回転方向を切り替えることにより、加湿空気の送出先を制御できる。
ここで、感光体ドラム413の加湿が必要な状態とは、感光体ドラム413の周囲の湿度が低すぎて、感光体ドラム413に形成されたトナー像が中間転写ベルト421に一次転写される際に、トナー散りが発生する状態である。
具体的に説明すると、例えば、直径6μmのトナーを感光体ドラム413上に1層ベタで付着させ、平面で細密充填する場合、転写時のトナー散りを防止するためには、トナー間の各接触部に直径2μm、厚さ1μmの水を付着させる必要がある。このときの水分量Kは、A4サイズ(297mm×210mm)の用紙Sでは0.11gとなる。
また、感光体ドラム413の軸方向(幅方向)に用紙Sの長手方向を一致させて用紙Sが給紙され、感光体ドラム413の軸方向に一様に水分が供給されるものとすると、1秒間に必要な水分量、すなわち水分供給速度k(g/sec)は、下式(1)で表される。
k=K・(v/H)・・・(1)
K:用紙Sの一枚当たりの水分量(g)
v:プロセス速度(mm/sec)
H:用紙Sの短手方向の長さ(mm)
式(1)に従うと、プロセス速度vが300mm/secの場合、水分供給速度kは、0.11×(300/210)=0.157g/secとなる。また、厚紙モードなどでプロセス速度vが150mm/secの場合、水分供給速度kは0.00786g/secとなる。
つまり、感光体ドラム413の周囲の空気による感光体ドラム413への水分供給速度kが式(1)より算出される値以上であれば加湿が不要な状態となり、それ以下であれば加湿が必要な状態となる。感光体ドラム413の周囲の空気のみによる用紙Sへの水分供給速度kは、温湿度センサー84による検出結果から算出できる。
制御部100は、温湿度センサー84、85による検出結果に基づいて、循環ポンプ814、送風ファン82、及び排気ファン86の駆動制御を行う。具体的には、制御部100は、図4に示すフローチャートに従って加湿/冷却制御処理を行う。
図4は、第1の実施の形態における加湿/冷却制御処理の一例を示すフローチャートである。図4に示す加湿/冷却制御処理は、画像形成装置1で画像形成が開始されることに伴い、CPU101がROM102に格納されている所定のプログラムを実行することにより実現される。この加湿/冷却制御処理により、加湿/冷却部80Aの循環ポンプ814、送風ファン82、及び排気ファン86が制御される。
図4のステップS101において、制御部100は、循環ポンプ814を作動させて現像装置412の加湿材412aに水分を供給させる。これにより、加湿材412aに適度な水分が浸透する。なお、水分供給部81Aによる水分の供給は、加湿材412aに保持される水分量に応じて適宜制御されるものとする。
ステップS102において、制御部100は、送風ファン82を作動させて加湿材412aに対して送風する。このとき、制御部100は、現像装置412の冷却必要量に応じて加湿材412aに吹き付けられる乾燥空気の風量を制御する。
これにより、所定量の水分を含んだ加湿空気が発生する。そして、このときの水の気化熱により現像装置412が適温まで冷却される。したがって、現像装置412に収容されているトナーの性能が良好に維持されるので、現像装置412の温度が上昇することによる画像品質の低下を防止することができる。
ここで、加湿/冷却部80Aによって、現像装置412の温度を2℃冷却する場合(例えば42℃→40℃)を考える。説明の便宜上、収容されているキャリア(鉄分)の温度を、現像装置412の温度とみなす。
鉄の比熱はおおよそ0.4J/g・Kであるので、収容されているキャリア(鉄分)の重量を2000gとすると、現像装置412を2℃冷却させるためには、0.4×2000×2=1600Jの熱量が現像装置412から放出されなければならない。
つまり、水の気化熱を2250J/g(@100℃、室温でもほぼ同じ)とすると、1600/2250=0.71gの水を気化させることにより、1600Jの気化熱が現像装置412から奪われ、現像装置412が2℃冷却されることになる。
これに対して、現像装置412の周面に蛇行させた流路を配設し、この流路に水を流通させることにより現像装置412を冷却する一般的な水冷方式の場合、水の比熱を4J/g・Kとし、現像装置412の冷却に使用された水量を90gとすると、水温の上昇は1600/4/90=4.44Kとなる。つまり、この場合は、おおよそ35℃以下の冷却水を流通させれば、42℃の現像装置412を2℃冷却できることになる。
本実施の形態のように、水の気化熱を利用して現像装置412を冷却する場合、一般的な水冷方式に比較して、格段に少ない水量で現像装置412を冷却できることがわかる。
図4のステップS103において、制御部100は、プロセス速度等の画像形成条件を取得する。ここで取得した画像形成条件は、感光体ドラム413の周囲を加湿するときの加湿必要量を算出する際に用いられる。
ステップS104において、制御部100は、温湿度センサー84により検出された感光体ドラム413の周囲の温度及び湿度(相対湿度)を取得する。
ステップS105において、制御部100は、ステップS103で取得した画像形成条件とステップS104で取得した感光体ドラム413の周囲の温湿度に基づいて、感光体ドラム413の周囲を加湿する必要があるか否かを判定する。そして、制御部100は、感光体ドラム413の周囲を加湿する必要があると判定した場合にはステップS106の処理に移行し、加湿する必要がないと判定した場合にはステップS108の処理に移行する。
ステップS106において、制御部100は、加湿空気の発生量を調整する。具体的には、制御部100は、感光体ドラム413の周囲に加湿必要量に応じた加湿空気が供給されるように、送風ファン82を制御する。また、制御部100は、加湿必要量に応じた加湿空気を発生させるのに十分な水が加湿材412aに保持されるように、循環ポンプ814を制御する。
ステップS107において、制御部100は、加湿空気の送出先が感光体ドラム413側となるように、排気ファン86の回転方向を設定し、加湿材412aからの加湿空気を感光体ドラム413の周囲に供給させる。これにより、感光体ドラム413の周囲に適量の加湿空気が供給され、適切な湿度状態(感光体ドラム413への水分供給速度kが式(1)から算出される値となる状態)に調整される。
ステップS108において、制御部100は、排気ファン86の回転方向を制御して、加湿空気を機外に排気する。感光体ドラム413の周囲は画像形成に適した湿度状態となっており、加湿する必要はない(加湿すると湿度が高くなりすぎて画像品質が低下する)ためである。
このように、制御部100は、加湿必要部位である感光体ドラム413の周囲における加湿必要量に応じて、加湿/冷却部80Aを制御する(ステップS105〜S108)。具体的には、制御部100は、加湿必要部位を加湿する必要がない場合には加湿空気を機外に排気させる(ステップS108)。
これにより、加湿必要部位は必要に応じて加湿されるので、画像品質の向上を図ることができる。また余分な加湿空気が機内に滞留して画像形成に悪影響を及ぼす虞もない。
図4のステップS109において、制御部100は、画像形成処理が終了したか否かを判定する。そして、制御部100は、画像形成処理が終了したと判定した場合はステップS110の処理に移行し、画像形成処理が終了していないと判定した場合はステップS104の処理に移行する。
ステップS110において、制御部100は、駆動している循環ポンプ814、送風ファン82、及び排気ファン86を停止させて、加湿/冷却制御処理を終了する。
第1の実施の形態の画像形成装置1を用いて、長時間連続して画像形成を行ったときの現像装置412の温度変化を図5に示す。図5に示すように、加湿/冷却部80Aを動作させて、水の気化熱により現像装置412を冷却した場合、現像装置412の温度は40℃で飽和した。これに対して、加湿/冷却部80Aを動作させずに現像装置412を冷却しなかった場合、現像装置412の温度は42℃で飽和した。
このように、第1の実施の形態の画像形成装置1は、画像形成装置1の加湿必要部位である感光体ドラム413の周囲を加湿するとともに、冷却必要部位である現像装置412を冷却する加湿/冷却部80Aと、加湿/冷却部80Aの動作を制御する制御部100と、を備えている。また、加湿/冷却部80Aが、冷却必要部位の近傍に配設される加湿材412aと、加湿材412aに対して送風する送風ファン82(送風部)と、加湿材412aに水分を供給する水分供給部81Aと、加湿必要部位に加湿空気を供給する加湿部83と、を有している。
そして、送風ファン82が加湿材412aに対して送風することにより、加湿材412aに含まれている水が気化され、このときの気化熱により冷却必要部位が冷却されるとともに、気化により生じた加湿空気が加湿部83によって加湿必要部位に供給される。
第1の実施の形態の画像形成装置1によれば、加湿/冷却部80Aという簡単な構成で、水の気化熱により冷却必要部位が冷却され、気化した水分を含む加湿空気により加湿必要部位の加湿が行われる。したがって、加湿必要部位を適切な湿度状態に保持できるとともに、冷却必要部位を効率よく冷却でき、装置の小型化を図ることができる。
[第2の実施の形態]
図6は、第2の実施の形態の加湿/冷却部を示す図である。加湿/冷却部80Bにおいて、第1の実施の形態の加湿/冷却部80Aと同一又は対応する構成要素については同一の符号を付し、重複する説明については適宜省略する。
図6は、Y成分用の画像形成ユニット41Yに対応して設けられた加湿/冷却部80Bだけを示しているが、M、C、K成分用の画像形成ユニット41M、41C、41Kにも同様に加湿/冷却部80Bが設けられる。
加湿/冷却部80Bは、加湿必要部位を適切な湿度状態に保持するとともに、冷却必要部位を冷却する。ここでは、感光体ドラム413の周囲が加湿必要部位であり、現像装置412が冷却必要部位である。
加湿/冷却部80Bは、現像装置412のハウジングに配設された加湿材412a及び加湿部83に水分を供給する水分供給部81B、加湿材412aに送風することにより水を気化させる送風ファン82、加湿必要部位に加湿空気を送出する加湿部83、加湿空気の送出先を切り替える排気ファン86を有する。また、感光体ドラム413及び現像装置412の近傍には、周囲の温度、湿度(相対湿度)を検出する温湿度センサー84、85が配置される。
水分供給部81Bは、水を貯蔵する貯水タンク811と、貯水タンク811に貯蔵されている水を蒸発させる超音波振動子815と、発生した水蒸気を水分供給流路812に送り出す送出ファン816とで構成される。水分供給部81Bは、加湿材412aに常時1g以上の水が保持されるように、水分供給流路812に加湿空気を送出する。
ここでは、画像形成ユニット41Y、41M、41C、41Kに対応して設けられるそれぞれの水分供給部81Bで貯水タンク811を共用できるように、水分供給流路812及びドレン流路813が配管されている。
超音波振動子815に電圧が印加されると、超音波振動が発生する。この超音波振動により貯水タンク811内の水の表面に微細な水柱が立ち、その先端から粒径が非常に小さい霧状の水が噴霧される。噴霧された水は直ちに蒸発し、空気に吸収される(加湿空気の発生)。
なお、超音波振動子815に代えてヒーターを配設し、貯水タンク811に貯蔵されている水を加熱することで蒸発させるようにしてもよい。しかし、ヒーターを用いた場合、ヒーターの周囲が高温となるだけでなく、超音波振動子815を用いた場合に比較して消費電力が大きくなる。そのため、水蒸気発生源としては、消費電力が小さく、かつ高温になりにくい超音波振動子815を適用するのが望ましい。例えば、0.2g/secで水分を蒸発させる場合、超音波振動子815の消費電力は80W以下である。
水分供給部81Bにおいて、貯水タンク811の開口には送出ファン816が設けられている。送出ファン816が回転すると、貯水タンク811内の加湿空気が水分供給流路812に送り出される。
送出された加湿空気は、水分供給流路812を流下して加湿部83に供給される。また、水分供給流路812内で結露した水は、現像装置412の加湿材412aに向けて分岐された分岐流路812aを通って加湿材412aに滴下される。加湿材412aに保持されない余剰水は、ドレン流路813を通って貯水タンク811に回収される。
加湿部83に向かう水分供給流路812は、例えば分岐流路812aとの接合部分が最下部となるように傾斜して配管される。これにより、結露した水は分岐流路812aを自然流下して、加湿材412aに滴下される。また、水分供給流路812内に除滴板(図示略)を配設し、効率よく結露が生じるようにしてもよい。
送風ファン82は、加湿材412aに対して乾燥空気を所定の風速(風量)で送風する。送風ファン82によって加湿材412aに乾燥空気が吹き付けられると、加湿材412aに浸透している水が蒸発気化され、直ちに空気に吸収されて加湿空気が発生する。水の気化量は、加湿材412aの近傍の温湿度と、送風ファン82の風量によって制御される。加湿材412aから水が気化するときの気化熱により、現像装置412が冷却される。
加湿部83は、加湿材412aで発生した加湿空気の流路である。加湿空気の噴出口となる加湿部83の一端側は、感光体ドラム413における現像装置412による現像部位から一次転写ローラー422による転写部位にわたる領域に対向するように延設される。また、一端側の加湿空気噴出口は、感光体ドラム413の軸方向(幅方向)の長さとほぼ同等の長さを有し、感光体ドラム413の表面を一様に加湿できるようになっている。
加湿部83の他端側は、余分な加湿空気を機外へ排気できるように、機外へ向けて延設されている。この他端側の排気口に、排気ファン86が配設される。
加湿材412aで発生した加湿空気は、加湿部83によって捕集される。そして、水分供給部81Bで発生した加湿空気に、加湿材412aで発生した加湿空気が合流して、加湿必要部位である感光体ドラム413の周囲、又は機外に向けて送出される。排気ファン86の回転方向を切り替えることにより、加湿空気の送出先を制御できる。
制御部100は、温湿度センサー84、85による検出結果に基づいて、超音波振動子815、送出ファン816、送風ファン82、及び排気ファン86の駆動制御を行う。具体的には、制御部100は、図7に示すフローチャートに従って加湿/冷却制御処理を行う。
図7は、第2の実施の形態における加湿/冷却制御処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す加湿/冷却制御処理は、画像形成装置1で画像形成が開始されることに伴い、CPU101がROM102に格納されている所定のプログラムを実行することにより実現される。この加湿/冷却制御処理により、加湿/冷却部80Bの超音波振動子815、送出ファン816、送風ファン82、及び排気ファン86が制御される。
図7のステップS201において、制御部100は、超音波振動子815と送出ファン816を作動させて加湿空気を発生させ、現像装置412の加湿材412aに水分を供給させる。これにより、加湿材412aに適度な水分が浸透する。なお、水分供給部81Bによる加湿空気の供給は、感光体ドラム413の周囲における加湿必要量又は加湿材412aに保持される水分量に応じて適宜制御されるものとする。
ステップS202において、制御部100は、送風ファン82を作動させて加湿材412aに対して送風する。このとき、制御部100は、現像装置412の冷却必要量に応じて加湿材412aに吹き付けられる乾燥空気の風量を制御する。
これにより、所定量の水分を含んだ加湿空気が発生する。そして、このときの水の気化熱により現像装置412が適温まで冷却される。したがって、現像装置412に収容されているトナーの性能が良好に維持されるので、現像装置412の温度が上昇することによる画像品質の低下を防止することができる。
ステップS203において、制御部100は、プロセス速度等の画像形成条件を取得する。ここで取得した画像形成条件は、感光体ドラム413の周囲を加湿するときの加湿必要量を算出する際に用いられる。
ステップS204において、制御部100は、温湿度センサー84により検出された感光体ドラム413の周囲の温度及び湿度(相対湿度)を取得する。
ステップS205において、制御部100は、ステップS203で取得した画像形成条件とステップS204で取得した感光体ドラム413の周囲の温湿度に基づいて、感光体ドラム413の周囲を加湿する必要があるか否かを判定する。そして、制御部100は、感光体ドラム413の周囲を加湿する必要があると判定した場合にはステップS206の処理に移行し、加湿する必要がないと判定した場合にはステップS208の処理に移行する。
ステップS206において、制御部100は、加湿空気の発生量を調整する。具体的には、制御部100は、感光体ドラム413の周囲に加湿必要量に応じた加湿空気が供給されるように、超音波振動子815と送出ファン816を制御する。このとき、水分供給流路812で加湿空気が結露することを考慮する必要がある。
例えば、4つの感光体ドラム413の周囲における加湿必要量(加湿/冷却部80Bによる加湿必要量)がそれぞれ0.0157g/secで、水分供給流路812で結露する水分量(総量)が0.012g/secの場合、水分供給部81Bで発生した加湿空気に0.0157×4+0.012=0.0748g/secの水分が含まれるようにすればよい。
ステップS207において、制御部100は、加湿空気の送出先が感光体ドラム413側となるように、排気ファン86の回転方向を設定し、水分供給部81Bからの加湿空気及び加湿材412aからの加湿空気を感光体ドラム413の周囲に供給させる。これにより、感光体ドラム413の周囲に適量の加湿空気が供給され、適切な湿度状態(感光体ドラム413への水分供給速度kが式(1)から算出される値となる状態)に調整される。
ステップS208において、制御部100は、排気ファン86の回転方向を制御して、加湿空気を機外に排気する。感光体ドラム413の周囲は画像形成に適した湿度状態となっており、加湿する必要はない(加湿すると湿度が高くなりすぎて画像品質が低下する)ためである。
このように、制御部100は、加湿必要部位である感光体ドラム413の周囲における加湿必要量に応じて、加湿/冷却部80Bを制御する(ステップS205〜S208)。具体的には、制御部100は、加湿必要部位を加湿する必要がない場合には加湿空気を機外に排気させる(ステップS208)。
これにより、加湿必要部位は必要に応じて加湿されるので、画像品質の向上を図ることができる。また余分な加湿空気が機内に滞留して画像形成に悪影響を及ぼす虞もない。
図7のステップS209において、制御部100は、画像形成処理が終了したか否かを判定する。そして、制御部100は、画像形成処理が終了したと判定した場合はステップS210の処理に移行し、画像形成処理が終了していないと判定した場合はステップS204の処理に移行する。
ステップS210において、制御部100は、駆動している超音波振動子815、送出ファン816、送風ファン82、及び排気ファン86を停止させて、加湿/冷却制御処理を終了する。
第2の実施の形態の画像形成装置1を用いて、長時間連続して画像形成を行ったときも、図5と同様の結果が得られる。
このように、第2の実施の形態の画像形成装置1は、画像形成装置1の加湿必要部位である感光体ドラム413の周囲を加湿するとともに、冷却必要部位である現像装置412を冷却する加湿/冷却部80Bと、加湿/冷却部80Bの動作を制御する制御部100と、を備えている。また、加湿/冷却部80Bが、冷却必要部位の近傍に配設される加湿材412aと、加湿材412aに対して送風する送風ファン82(送風部)と、加湿材412aに水分を供給する水分供給部81Bと、加湿必要部位に加湿空気を供給する加湿部83と、を有している。
そして、送風ファン82が加湿材412aに対して送風することにより、加湿材412aに含まれている水が気化され、このときの気化熱により冷却必要部位が冷却されるとともに、気化により生じた加湿空気が加湿部83によって加湿必要部位に供給される。
また、水分供給部81Bは、加湿材412aに加湿空気を供給するとともに、この加湿空気に含まれる水分を結露させて加湿材412aに水を供給する。
第2の実施の形態の画像形成装置1によれば、加湿/冷却部80Bという簡単な構成で、水の気化熱により冷却必要部位が冷却されるとともに、気化した水分を含む加湿空気により加湿必要部位の加湿が行われる。したがって、加湿必要部位を適切な湿度状態に保持できるとともに、冷却必要部位を効率よく冷却でき、装置の小型化を図ることができる。
[実施例]
実施例では、第2の実施の形態の画像形成装置1を用いて、感光体ドラム413上に線幅500μmの線画のトナー像を高さ15μm、20μm、25μmで形成したときの転写時のトナー散りを評価した。
感光体ドラム413の回転速度は600ppm(プロセス速度:300mm/secに相当)、水分供給部81Bによる水分供給速度は0.075g/sec(超音波振動子815の消費電力:30W)、送風ファン82の風速は5.0L/secとした。このときの機内(現像装置412の近傍)の温度は25℃、相対湿度は50%であった。
また、比較例として、加湿/冷却部80Bを作動させずに、感光体ドラム413上に同様のトナー像を形成したときの転写時のトナー散りを評価した。
評価結果を表1に示す。表1に示すように、実施例のように感光体ドラム413の周囲、すなわち感光体ドラム413上に形成されたトナー像へ適度な水分を供給すると、トナー像の高さが高い場合でもトナー間の液架橋力が増大することによって、転写時のトナー散りを抑えることができた。これに対して、比較例では、トナー像の高さが高い場合には転写時に大量のトナー散りが発生した。
Figure 2013024916
[変形例1]
図8は、第1の実施の形態の変形例1に係る加湿/冷却部を示す図である。第1の実施の形態では感光体ドラム413の周囲が加湿必要部位となっているのに対して、変形例1ではトナー吸引ダクト416の内部が加湿必要部位となっている。
なお、第1の実施の形態とは加湿必要部位が異なるだけで、その他の構成及び加湿/冷却制御処理については同様であるので、これらの説明は省略する。
図8に示すように、現像装置412の近傍には、現像時に飛散したトナーを吸引して除去するトナー吸引ダクト416が設けられている。トナー吸引ダクト416で吸引されたトナーは、下流に設置されたサイクロン方式のトナー捕集装置(図示略)によって捕集され、除去される。トナー捕集装置で捕集されなかったトナーは、最下流のトナーフィルタ(図示略)に付着することになる。
変形例1では、トナー吸引ダクト416内でトナーに適度な水分が供給されるので、吸引されたトナーの重量が重くなる。したがって、トナー捕集装置における捕集効率がよくなり、トナーフィルタに向かうトナー数が減少するので、トナーフィルタの寿命が延びる。
トナー吸引ダクト内を加湿することの有効性を確認すべく、変形例1を適用した画像形成装置1を用いて、連続して100×103枚の画像形成を行ったときのフィルタ重量を調べた。その結果、トナー吸引ダクト416内を加湿した場合(ダクト内の相対湿度:65%)は、加湿しない場合(ダクト内の相対湿度:30%)に比較して、フィルタ重量の増加は80%に低減された。
[変形例2]
図9は、第1の実施の形態の変形例2に係る加湿/冷却部を示す図である。第1の実施の形態では感光体ドラム413の周囲が加湿必要部位となっているのに対して、変形例2では帯電装置414の近傍が加湿必要部位となっている。説明の便宜上、M成分用の画像形成ユニット41Mの加湿/冷却部80AMにより、上段のY成分用の画像形成ユニット41Yの帯電装置414Yを加湿する場合について示している。また、Y成分用の画像形成ユニット41Yの加湿/冷却部80AYには、変形例1の構成を適用している。
なお、第1の実施の形態とは加湿必要部位が異なるだけで、その他の構成及び加湿/冷却制御処理については同様であるので、これらの説明は省略する。
変形例2では、帯電装置414の周囲(帯電極の近傍)に適度な水分が供給されるので、感光体ドラム413を帯電させる際に発生するオゾンを低減できる。したがって、オゾンによる感光体ドラム413などの劣化(酸化)が抑制されるので、高い画像品質を維持することができる。
帯電極の近傍を加湿することの有効性を確認すべく、変形例2を適用した画像形成装置1を用いて、連続して100×103枚の画像形成を行ったときの帯電極近傍のオゾン濃度を調べた。その結果、帯電極の近傍を加湿しない場合(ダクト内の相対湿度:30%)に帯電極近傍のオゾン濃度が9ppmであったのに対して、帯電極の近傍を加湿した場合(ダクト内の相対湿度:65%)には帯電極近傍のオゾン濃度が5ppmに低減された。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上述した変形例1、2は、第2の実施の形態においても適用できる。また、第1の実施の形態、第2の実施の形態、変形例1、2は、適宜組み合わせて適用することもできる。
また、加湿必要部位としては、実施の形態で示した部位の他、感光体ドラム413から中間転写ベルト421へトナー像を転写させる一次転写部、中間転写ベルト421から用紙S上へトナー像を転写させる二次転写部、給紙トレイユニット51a〜51cの内部等が考えられる。
また、冷却必要部位としては、露光装置のLEDプリントヘッド等が考えられる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 画像形成装置
10 画像読取部
20 操作表示部
30 画像処理部
40 画像形成部
41 画像形成ユニット
411 露光装置
412 現像装置
412a 加湿材
413 感光体ドラム
414 帯電装置
415 ドラムクリーニング装置
42 中間転写ユニット
50 搬送部
60 定着部
71 通信部
72 記憶部
80A、80B 加湿/冷却部
81A、81B 水分供給部
811 貯水タンク
812 水分供給流路
813 ドレン流路
814 循環ポンプ
815 超音波振動子
816 送出ファン
82 送風ファン
83 加湿部
84、85 温湿度センサー
86 排気ファン
100 制御部
101 CPU
102 ROM
103 RAM

Claims (6)

  1. 光導電性を有する感光体と、前記感光体の表面を一様に帯電させる帯電装置と、光照射により前記感光体の表面に静電潜像を形成する露光装置と、前記感光体の表面にトナーを付着させることにより前記静電潜像を可視化してトナー像を形成する現像装置と、前記トナー像を転写体に転写する転写装置と、を有する画像形成部と、
    当該画像形成装置の加湿必要部位を加湿するとともに、冷却必要部位を冷却する加湿/冷却部と、
    前記加湿/冷却部の動作を制御する制御部と、を備え、
    前記加湿/冷却部が、前記冷却必要部位の近傍に配設される加湿材と、前記加湿材に対して送風する送風部と、前記加湿材に水分を供給する水分供給部と、前記加湿必要部位に加湿空気を供給する加湿部と、を有し、
    前記送風部が前記加湿材に対して送風することにより、前記加湿材に含まれている水が気化され、このときの気化熱により前記冷却必要部位が冷却されるとともに、気化により生じた加湿空気が前記加湿部によって前記加湿必要部位に供給されることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記水分供給部は、前記加湿部に加湿空気を供給するとともに、この加湿空気に含まれる水分を結露させて前記加湿材に水を供給することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御部は、前記加湿必要部位における加湿必要量に応じて、前記加湿/冷却部を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、前記加湿必要部位を加湿する必要がない場合に、加湿空気を機外に排気させることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記加湿必要部位が、前記感光体の周囲、前記帯電装置の帯電極、又は機内に飛散するトナーを吸引して除去するトナー吸引ダクトの内部であることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記冷却必要部位が、前記現像装置、又は前記露光装置のプリントヘッドであることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の画像形成装置。
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