JP2013023989A - 複層ガラス用シール材の燃焼性評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、防火複層ガラスを構成するシール材の選別、選定において評価の目安となる複層ガラス用シール材の燃焼性評価方法を提供する。
【解決手段】本発明によれば、まず、セラミックホットプレート32のスイッチ48を入れて加熱面34の昇温を開始する。これにより、試料36が徐々に加熱されていく。次に、セラミックホットプレート32の表示部50に表示された温度が300℃を超えた時点でバーナー46を点火して、その炎52を、スリット44を介して試料36の上部にかざし、その状態で試料36の昇温を継続する。試料36が300℃から昇温していくと、試料36から可燃性ガスが発生していき、その発生した可燃性ガスが炎52によって着火する。そして、継続的な「発炎」が発生し始めたときに表示部50に表示された温度を読み取り、その値を試料36が発炎した温度として記録し、その試料の発炎温度を評価する。
【選択図】図3

Description

本発明は、複層ガラス用シール材の燃焼性評価方法に関する。
複層ガラスのうち、防火複層ガラスと称されるものは、防火複層ガラスを構成するガラス板の少なくとも一枚に網入りガラス、耐熱強化ガラス、低膨張強化ガラス、透明結晶化ガラス等の耐熱防火性ガラス板が使用されたものをいう。
また、一般的な複層ガラスは、対向する少なくとも二枚のガラス板を、スペーサを介して隔置し、これらの二枚のガラス板と対向するスペーサの各側面を一次シール材によって二枚のガラス板にそれぞれ接着し、一次シール材の外側を二次シール材によって封止することにより構成される。
前記一次シール材は、複層ガラスの中空層の乾燥状態を保つ上で不可欠な構成部材であり、ガラス板との接着性が良好で、かつ透湿抵抗が高い有機系のブチル系シーリング材(ブチルゴム)が一般的に使用される。また、上述した防火複層ガラスにおいても、同様のブチル系シーリング材が一次シール材として使用されている。
特許文献1には、寿命の長い複層ガラスを提供するために、スペーサの両側面に使用される一次シール材の量を、スペーサの長さ1m当たり、4g、及び7〜12gに規定した複層ガラスが開示されている。また、一次シール材の一般的な塗布量が、スペーサの長さ1m当たり2.5gであることも特許文献1に記載されている。
ところで、建築物において、火炎時に延焼のおそれのある部分の開口部材に対しては、建築基準法により「防火設備」を満足することが求められている。
防火複層ガラスが「防火設備」として認可されるためには、国土交通大臣に認可を受けた性能評価機関が定める「防耐火性能試験・評価業務方法書」に規定される「遮炎・準遮炎性能試験・評価方法」に準拠した20分の防火試験(加熱試験)を行い、基準を満足する必要がある。
合格の判断は、ISO834による加熱曲線で防火複層ガラスの加熱面を20分間加熱し、非加熱面へ10秒を超えて継続する火炎の噴出がないこと、非加熱面側で10秒を超えて継続する発炎がないこと、及び火炎が通る亀裂等の損傷、隙間を生じないことである。
当然ながら、「防火設備」の構成材料が異なれば、それら全てに対して上記防火試験を実施して防火性能を評価しなければならず、特に製品の仕様変更や新製品開発段階における構成材料の選別、選定の場面では、費用と時間などが非常にかかるものであった。
そこで、防火複層ガラスを構成する一部品の燃焼性を確認することにより、防火複層ガラスの燃焼性を間接的に評価することが考えられる。これにより、防火試験に費やす費用と時間とを節約できる。
構成材料の一部品の燃焼試験方法としては、UL94試験が一般的に知られている。このUL94試験とは、幅12.7mm(0.5inch)、長さ127mm(5inch)、厚さ3.18mm(0.125inch)の短冊状試験片に、ガスバーナーの炎を接炎させて試験片の燃焼の課程を調べるものである。UL94に基づく一般的な材料の難燃性の等級としては、難燃性の高いものから順に5VA、5VB、V−0、V−1、V−2、HBがある。
UL94試験は比較的簡便かつ実学的な方法であり、試験から得られる燃焼秒数は難燃性を評価する上で大変有用な情報である。しかしながらUL94試験は、直接試料を燃焼させる方法であること、また燃焼時間も一定の結果をなかなか得づらく、前述の国土交通大臣に認可を受けた性能評価機関が定める「防耐火性能試験・評価業務方法書」に規定される「遮炎・準遮炎性能試験・評価方法」に準拠した20分の防火試験(加熱試験)との関連性が得づらいといった課題があった。
特開平6−185267号公報
火災時に、防火複層ガラスを構成するガラス板のうち、火災発生側(加熱面側)ではない側(非加熱面側)のガラス板が高熱によって割れると、高温になった一次シール材から可燃性ガスが発生して一次シール材自身が発炎する場合があり、非加熱面側に火炎が生じるというおそれがある。したがって、防火複層ガラスの防火性を評価する上では一次シール材の燃焼性に特に着目することが重要となる。
本発明は、このような事情に鑑み、前述の国土交通大臣に認可を受けた性能評価機関が定める「防耐火性能試験・評価業務方法書」に規定される「遮炎・準遮炎性能試験・評価方法」に準拠した20分の防火試験(加熱試験)により近い相関性をもつ防火複層ガラスの燃焼性評価方法を提供するものであり、特に防火複層ガラスを構成するシール材の選別、選定において評価の目安となるシール材の燃焼性評価方法を提供することを目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために、複層ガラスを構成するシール材が載置されるプレートと、該プレートに載置された前記シール材を包囲する包囲部材と、前記プレートを加熱する加熱手段と、前記プレートに載置された前記シール材に前記包囲部材の開口部を介して炎をかざすバーナーとを揃え、前記プレートに適量の前記シール材を載置するとともに、該シール材を前記包囲部材によって包囲し、前記プレートを前記加熱手段によって加熱し、前記包囲部材の開口部を介して前記シール部材に前記バーナーの炎をかざし、前記シール材から発生した可燃性ガスが前記炎の熱によって着火したときの温度を前記シール材が発炎した温度としてシール材の発炎温度を測定することを特徴とする複層ガラス用シール材の燃焼性評価方法を提供する。
本発明によれば、プレート、包囲部材、加熱手段、及びバーナーからなる簡便な燃焼性評価装置を用い、シール材が発炎した温度に基づいてシール材の燃焼性を評価する。よって、本発明によれば、簡便な防火複層ガラスの燃焼性評価方法を提供でき、また、防火複層ガラスを構成するシール材の選別、選定において評価の目安となるシール材の発炎温度を測定する評価方法を提供できる。
本発明は、前記シール材から前記可燃性ガスが発生する温度に前記プレートの温度が到達すると、前記バーナーの炎を前記シール材にかざすことが好ましい。
本発明によれば、プレートと加熱手段とによってシール材を徐々に加熱していき、シール材から可燃性ガスが発生する温度にプレートの温度が到達する前あるいは到達した時点で、バーナーの炎をシール材にかざす。この評価方法は、前述した防火試験による評価方法、及び合格の判断と相関があるので、シール材の燃焼性を評価する上で信頼性が高い。
本発明は、前記バーナーの炎の熱によって前記可燃性ガスが着火し、継続的な発炎が発生し始めたときの温度を前記シール材が発炎した温度とすることが好ましい。
本発明によれば、シール材の発炎温度に一定の結果を得ることができる。
本発明の前記複層ガラスは、対向する少なくとも二枚のガラス板がスペーサを介して隔置されるとともに、二枚のガラス板と対向するスペーサの各側面が一次シール材によって二枚のガラス板にそれぞれ接着されて二枚のガラス板間に中空層が形成され、一次シール材の外側が二次シール材によって封止されることにより構成されるものであって、前記シール材は、前記一次シール材であることが好ましい。
本発明の複層ガラス用シール材の燃焼性評価方法によれば、簡便な防火複層ガラスの燃焼性評価方法を提供でき、また、防火複層ガラスを構成するシール材の選別、選定において評価の目安となる複層ガラス用シール材の発火温度を測定する評価方法を提供できる。
防火複層ガラスの要部拡大断面図 防火複層ガラス用シール材の燃焼性評価試験装置の全体斜視図 図2の燃焼性評価試験装置においてバーナーを使用して試料を加熱している説明図 燃焼性評価試験結果を示したグラフ
以下、添付図面に従って本発明に係る複層ガラス用シール材の燃焼性評価方法の好ましい実施の形態を詳説する。
図1の断面図に示す防火複層ガラス10は、対向する二枚のガラス板12、14がスペーサ16を介して隔置されるとともに、二枚のガラス板12、14と対向するスペーサ16の各側面16A、16Bが一次シール材18A、18Bによって二枚のガラス板12、14にそれぞれ接着されている。これにより、二枚のガラス板12、14間に中空層20が形成される。また、一次シール材18A、18Bの外側が二次シール材22によって封止されている。
スペーサ16としては、アルミニウムを主材質とする金属製のスペーサが用いられる場合が多いが、ステンレス材や硬質樹脂からなるものも使用される場合がある。スペーサ16はその内部に中空部24を有し、中空部24には粒状ゼオライト等の乾燥剤26が充填されている。スペーサ16には、中空部24を中空層20に連通させる貫通孔28が開口されており、この貫通孔28を介して中空層20の空気が乾燥される。
このように構成された防火複層ガラス10は、一方のガラス板12が耐熱防火性ガラス板である網入りガラス板であり、他方のガラス板14が一般的なソーダライムガラスに代表される非耐熱防火性ガラス板である。なお、ガラス板12として耐熱強化ガラス、低膨張強化ガラス、透明結晶化ガラス等の別の耐熱防火性ガラス板を使用してもよい。また、防火複層ガラス10を構成する全てのガラス板12、14を耐熱防火性ガラス板としてもよい。更に、本発明のシール材の燃焼性評価方法は、防火複層ガラス10を構成する一次シール材18A、18Bに限定されず、一般的なソーダライムガラスで構成される複層ガラスの一次シール材にも適用できる。また、一次シール材18A、18Bに限定されるものではなく、二次シール材22にも適用できる。
防火複層ガラス10は、ブチル系シーリング材である一次シール材18A、18Bに難燃剤が配合されている。
一次シール材18A、18Bは、ブチル系シーリング材の主成分であるポリイソブチレン、又はブチルゴムと難燃剤とが配合されたブチル系(ポリイソブチレン系、又はブチルゴム系)組成物で形成されている。この一次シール材18A、18Bには、前記のゴム成分の他に、一般にゴム成形に用いられる加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤等の架橋剤、加硫遅延剤が配合され得る。更に、その効果を阻害しない範囲で、その他の添加剤等も配合され得る。前記添加剤としては、例えば、カーボンブラック、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウムなどの充填剤(フィラー)、ワックス、シランカップリング剤、活性剤、可塑剤、軟化剤、老化防止剤、酸化防止剤、滑剤、顔料、紫外線吸収剤、分散剤、脱水剤、粘着付与剤、帯電防止剤、加工助剤等が挙げられる。これらの添加剤は、ゴム組成物用の一般的なものを挙げることができる。それらの配合量も特に制限されず、任意に選択される。
一次シール材18A、18Bに配合される難燃剤の種類は特に限定されず、公知のものが使用でき、例えば、無機系難燃剤、有機系難燃剤等が挙げられる。前記無機系難燃剤としては、例えば、金属水酸化物(水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等)、アンチモン系化合物(三酸化アンチモン、アンチモン酸ソーダ等)、その他無機系化合物(ホウ素化合物、モリブデン系化合物、赤リン系化合物等)が挙げられる。中でも毒性が比較的低いという点で、金属水酸化物が好ましい。前記有機系難燃剤としては、例えば、ハロゲン系化合物(塩素化パラフィン、臭素化芳香族トリアジン化合物、デカブロモジフェニルエーテル、テトラブロモビスフェノールA誘導体等)、リン系化合物(ポリリン酸アンモニウム類、リン酸メラミン等)、窒素系化合物(メラミンシアヌレート等)等が挙げられる。
また、一次シール材18A、18Bに対する難燃剤の配合量は、ベースになるブチル系成分100質量部に対して添加した難燃剤の量で表す(単位を質量部(phr)と表す)。すなわち、前記ブチル系組成物における難燃剤の含有量は、ベースのブチル系成分100質量部に対して5〜200質量部であり、好ましくは10〜150質量部、更に好ましくは20〜60質量部である。難燃剤が5質量部以上配合されていることにより、防火試験の基準を安定して満たすことができる。また、200質量部以下に配合量を抑えることにより、加工性や粘着性等が適度なものになるという利点がある。
次に、実施の形態の複層ガラス用シール材の燃焼性評価方法について説明する。
図2に示す燃焼性評価装置30は、550℃まで昇温可能な市販のセラミックホットプレート(アズワン社製:CHP−250DN)32を備えている。このセラミックホットプレート32の加熱面(加熱手段)34の略中央部に、ブチル系シーリング材(シール材)である試料36を載せた鉄板(プレート:100×150mm:厚さ3mm)38が載置される。
鉄板38の上面には、試料36の周囲を囲む4本の耐火ボード(包囲部材:高さ20mm)40、40…が載置されるとともに、試料36の上面を囲む図3の複数本の耐火ボード(包囲部材)42、42…が耐火ボード40、40…に載置される。また、中央の2本の耐火ボード42、42の間には、幅10mm、長さ50mmのスリット(開口部)44が備えられている。
上記の如く燃焼性評価装置30が構成されるが、この燃焼性評価装置30には、試料36を加熱する市販のバーナー46も備えられている。
以下、燃焼性評価試験方法について説明する。
まず、セラミックホットプレート32のスイッチ48を入れて加熱面34の昇温を開始する。これにより、試料36が鉄板38を介して徐々に加熱されていく。
次に、セラミックホットプレート32の表示部50に表示された温度が300℃を超えた時点で、図3の如くバーナー46を点火して、その炎52を、試料36に直接当たらないように、スリット44を介して試料36の上部にかざし、その状態で試料36の昇温を継続する。なお、バーナー46の炎52中心から試料36までの距離は約65mmである。
試料36が300℃から昇温していくと、試料36から可燃性ガスが発生していき、その発生した可燃性ガスが炎52によって着火する。そして、継続的な「発炎」が発生し始めたときに表示部50に表示された温度を読み取り、その値を試料36が発炎した温度として記録し、その試料36の燃焼性を評価する。なお、試料36から発生した可燃性ガスが着火した温度を試料36が発炎した温度として記録し、その試料36の燃焼性を評価してもよい。
図4に示すグラフは、縦軸が「発炎時HP(ホットプレート)の温度」を示し、横軸は「一次シール量(試料:ブチル系シーリング材)」を示している。また、難燃剤が配合されていない試料、難燃剤が配合された試料、及び難燃剤の配合量を比較するために、難燃剤が配合されていない「SM488〔ブチル系シーリング材(横浜ゴム社製SM488)〕」の試料(◆で示す)と、難燃剤が20phr配合された「SM488+SR−425(20)〔ブチル系シーリング材(横浜ゴム社製SM488)〕+ピロガードSR−245(第一工業製薬社製)〕」試料(▲で示す)と、難燃剤が30phr配合された「SM488+SR−425(30)〔ブチル系シーリング材(横浜ゴム社製SM488)〕+ピロガードSR−245(第一工業製薬社製)〕」試料(+で示す)を用意した。
図4のグラフに示すように、3種の試料(◆、▲、+)とも、その量が少ない程、発炎温度は高くなるが、例えば0.1〜0.25gの範囲であれば、試料(▲)が一番高く、試料(+)、試料(◆)の順であった。また、0.5〜1.0gの範囲であれば、試料(▲)と試料(+)は490〜510℃の範囲にあり、試料(◆)は470〜490℃の範囲であった。
以上の如く発炎温度を簡易に測定でき、難燃剤が配合された燃え難い試料は、難燃剤が配合されていない燃え易い試料と比較して本評価方法で難燃性があることが分かる。
このように実施の形態の防火複層ガラス用シール材の燃焼性評価方法によれば、セラミックホットプレート32、鉄板38、耐火ボード40、40…、42、42…、及びバーナー46からなる簡便な燃焼性評価装置を用い、3種の試料(◆、▲、+)が発炎した温度に基づいて3種の試料(◆、▲、+)の燃焼性を評価する。よって、実施の形態の燃焼性評価方法によれば、簡便な防火複層ガラスの燃焼性評価方法を提供でき、また、防火複層ガラスを構成する一次シール材18A、18Bの選別、選定において評価の目安となるシール材の燃焼性評価方法を提供できる。
また、実施の形態の燃焼性評価方法によれば、セラミックホットプレート32の加熱面34と鉄板38とによって3種の試料(◆、▲、+)を各々徐々に加熱していき、試料36から可燃性ガスが発生する温度に鉄板38の温度が到達する前あるいは到達した時点で、バーナー46の炎52を試料36にかざしている。この評価方法は、前段で説明した防火試験による評価方法に従来の簡易試験方法より相関があると考えられ、試料36の燃焼性を評価する上で信頼性が高い。
これに対して、従来の簡易方法では、試料36から可燃性ガスが発生する前にバーナー46の炎52を試料36に接炎させる(直接試料36に炎52を当てる)と、試料36から可燃性ガスが発生する前に試料36が燃焼する場合がある。また、試料36から可燃性ガスが発生した後でも、同じくバーナー46の炎52を試料36に接炎させる(直接試料36に炎52を当てる)と、試料36からの可燃性ガスが極微量でも試料36が燃焼する場合がある。これは、前記防火試験による評価方法、及び合格の判断と関連性がないため、試料36の燃焼性を評価する上で信頼性が低い。すなわち、試験片にバーナーの炎を接炎させて(試験片に直接炎を当てて)試験片の燃焼の課程を調べるUL94の燃焼性評価方法と、試料36を加熱していき試料36から可燃性ガスが発生する前あるいは発生した時点でバーナー46の炎52を試料36に直接当たらないようにかざす実施の形態の燃焼性評価方法とは異なる。したがって、UL94の燃焼性評価方法より、本評価方法は複層ガラスの評価方法に近いと考える。
また、実施の形態の燃焼性評価方法によれば、バーナー46の炎の熱によって可燃性ガスが着火し、継続的な発炎が発生し始めたときの温度を試料36が発炎した温度として記録しているので、試料36の発炎温度に一定の結果を得ることができる。
また、同試験装置、及び同試験方法によって、消火剤である炭酸水素ナトリウムをブチル系シーリング材(横浜ゴム社製SM488)の近傍に配置した試料の発炎温度と、炭酸水素ナトリウムを配置しないブチル系シーリング材(横浜ゴム社製SM488)の試料の発炎温度とを比較したところ、前者の試料の発炎温度は519℃以上であり、炭酸水素ナトリウムの配置量が増えるに従って発炎温度が上昇する結果を得た。一方、後者の試料の発炎温度は508℃であった。よって、炭酸水素ナトリウムを配置しない試料よりも、炭酸水素ナトリウムを配置した試料の発炎温度が高いことを、実施の形態の燃焼性評価方法によって確認できた。
また、本簡易評価方法の発炎温度と実施の形態の燃焼性評価方法の発炎温度の相関を事前に複数回の試験結果で対応させておくことで、本簡易方法の評価がより正確にできる。
10…防火複層ガラス、12…ガラス板(網入りガラス板等の耐熱防火性ガラス板)、14…ガラス板(ソーダライムガラス等の非耐熱防火性ガラス板)、16…スペーサ、16A、16B…スペーサの側面、18A、18B…一次シール材、20…中空層、22…二次シール材、24…中空部、26…乾燥剤、28…貫通孔、30…燃焼性評価試験装置、32…セラミックホットプレート、34…加熱面、36…試料、38…鉄板、40…耐火ボード、42…耐火ボード、44…スリット、46…バーナー、48…スイッチ、50…表示部、52…炎

Claims (4)

  1. 複層ガラスを構成するシール材が載置されるプレートと、該プレートに載置された前記シール材を包囲する包囲部材と、前記プレートを加熱する加熱手段と、前記プレートに載置された前記シール材に前記包囲部材の開口部を介して炎をかざすバーナーとを揃え、
    前記プレートに適量の前記シール材を載置するとともに、該シール材を前記包囲部材によって包囲し、
    前記プレートを前記加熱手段によって加熱し、
    前記包囲部材の開口部を介して前記シール部材に前記バーナーの炎をかざし、
    前記シール材から発生した可燃性ガスが前記炎の熱によって着火したときの温度を前記シール材が発炎した温度としてシール材の発炎温度を測定することを特徴とする複層ガラス用シール材の燃焼性評価方法。
  2. 前記シール材から前記可燃性ガスが発生する温度に前記プレートの温度が到達すると、前記バーナーの炎を前記シール材にかざす請求項1に記載の複層ガラス用シール材の燃焼性評価方法。
  3. 前記バーナーの炎の熱によって前記可燃性ガスが着火し、継続的な発炎が発生し始めたときの温度を前記シール材が発炎した温度とする請求項1、又は2に記載の複層ガラス用シール材の燃焼性評価方法。
  4. 前記複層ガラスは、対向する少なくとも二枚のガラス板がスペーサを介して隔置されるとともに、二枚のガラス板と対向するスペーサの各側面が一次シール材によって二枚のガラス板にそれぞれ接着されて二枚のガラス板間に中空層が形成され、一次シール材の外側が二次シール材によって封止されることにより構成されるものであって、
    前記シール材は、前記一次シール材である請求項1、2又は3に記載の複層ガラス用シール材の燃焼性評価方法。
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