JP2013017753A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技の興趣を向上させた遊技機を提供する。
【解決手段】複数種類の演出のうちの第1の種類の演出を実行する場合に、複数の可変表示部のうちの第1の可変表示部に第1の画像を表示することで、第1の演出が実行される可能性があることを予告する第1の予告表示を実行する。また、複数種類の演出のうちの第1の種類の演出とは異なる第2の種類の演出を実行する場合に、複数の可変表示部のうちの第1の可変表示部とは異なる第2可変表示部に第2の画像を表示することで、第2の種類の演出が実行される可能性があることを予告する第2の予告表示を実行する。
【選択図】図43

Description

本発明は、パチンコ遊技機、スロットマシン等の遊技機に関する。
上記遊技機として、可変表示の開始を許容する開始条件の成立に基づいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を複数の可変表示部それぞれにおいて開始して表示結果を導出し、予め定められた特定表示結果が導出されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)にする遊技機に構成されたものがある。
このような遊技機としては、例えば、特許文献1には、表示結果の導出前において、複数の可変表示部のいずれかにおいて所定の画像(特許文献1では、図柄を隠すキャラクタの画像)を表示することで、前記所定の画像に対応する演出(特許文献1では、図柄の変更)が実行される可能性があることを予告するものがある。
特開2007−83078号公報
しかし、上記特許文献1の技術では、所定の画像が複数の可変表示部のいずれで表示されても、その後に実行される可能性がある演出は同種のものであるので、遊技者にとって面白みが欠けることがあった。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、遊技の興趣を向上させた遊技機を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本発明に係る遊技機は、
各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば飾り図柄など)の可変表示を複数の可変表示部(例えば、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rなど)それぞれにおいて開始して表示結果を導出し、予め定められた特定表示結果(例えば大当り組合せの確定飾り図柄など)が導出されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば大当り遊技状態など)になる遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
前記特定遊技状態にするか否かを前記表示結果の導出前に決定する事前決定手段(例えばCPU103がステップS240の処理を実行する部分など)と、
前記事前決定手段の決定結果に基づいて、複数種類の演出のうちのいずれかの種類の演出を実行可能な演出実行手段(例えばCPU103がステップS271、S273の処理を実行する部分、及び、演出制御用CPU120がステップS503、S504、S506、S507、S508等の処理やステップS463の処理を実行する部分など)と、
前記演出実行手段が前記複数種類の演出のうちの第1の種類の演出(例えば、「擬似連」など)を実行する場合に、前記複数の可変表示部のうちの第1の可変表示部(例えば、飾り図柄表示エリア5Cなど)に第1の画像(例えば、実行演出予告画像TZなど)を表示することで、前記第1の演出が実行される可能性があることを予告する第1の予告表示を実行し、前記演出実行手段が前記複数種類の演出のうちの前記第1の種類の演出とは異なる第2の種類の演出(例えば、「滑り」など)を実行する場合に、前記複数の可変表示部のうちの前記第1の可変表示部とは異なる第2可変表示部(例えば、飾り図柄表示エリア5Rなど)に第2の画像(例えば、実行演出予告画像TZなど)を表示することで、前記第2の種類の演出が実行される可能性があることを予告する第2の予告表示を実行する予告実行手段(例えば、演出制御用CPU120がステップS509の処理やステップS465の処理を実行することで、図43及び44のパターン1から4のいずれかを選択し、実行する部分など)と、
を備える。
上記構成によれば、画像の表示位置によって(第1の可変表示部又は第2の可変表示部のいずれで画像が表示されるかによって)、その後に実行される演出の種類が異なるので、遊技の興趣が向上する。
(2)上記(1)の遊技機において、
前記第1の画像と前記第2の画像とは共通の情報を報知する画像である(例えば、実行演出予告画像TZなど)、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、同様の画像であっても、表示位置によって(第1の可変表示部又は第2の可変表示部のいずれで画像が表示されるかによって)、その後に実行される演出の種類が異なるので、遊技の興趣が向上する。なお、共通の情報を報知する画像とは、同じ画像の他、画像自体は厳密には異なるが、その画像を見て得られる情報が同じ画像(例えば、表現するものが同じ画像)と、を含む。その画像を見て得られる情報が同じ画像とは、例えば、色彩を異ならせた画像(背後の画像が透けて見える透過色にする場合も含む)や、同じ被写体を異なる角度から描いた画像である。
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、
前記複数種類の演出のうちのいずれかは、前記表示結果を導出する際に、前記複数の可変表示部の少なくともいずれかに特定の前記識別情報を停止表示する演出である(例えば、最終停止図柄が「7」になる演出(図43のパターン1)など)、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、その後に実行される演出の候補をして上記の演出があるので、遊技の興趣が向上する。
(4)上記(1)又は(2)の遊技機において、
前記複数種類の演出のうちのいずれかは、前記可変表示結果の導出前に、前記複数の可変表示部の少なくとも1つにおいて、前記識別情報を停止させた後に再度可変表示する演出である(例えば、滑りの演出(図43のパターン3)など)、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、その後に実行される演出の候補をして上記の演出があるので、遊技の興趣が向上する。
(5)上記(1)又は(2)の遊技機において、
前記複数種類の演出のうちのいずれかは、前記可変表示結果の導出前に、前記複数の可変表示部すべてにおいて、前記識別情報を停止させた後に再度可変表示する演出である(例えば、擬似連の演出(図43のパターン2)など)、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、その後に実行される演出の候補をして上記の演出があるので、遊技の興趣が向上する。
(6)上記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、
前記予告実行手段は、前記演出実行手段が前記複数種類の演出のうちの第3の種類の演出を実行する場合には、前記複数の可変表示部のうちの少なくとも複数の可変表示部それぞれに所定の画像を表示することで、前記第3の種類の演出が実行される可能性があることを予告する第3の予告表示を実行する(例えば、演出制御用CPU120がステップS509の処理やステップS465の処理を実行することで、図44のパターン5を選択し、実行する部分など)、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、画像の表示位置が複数の場合に他の種類の演出が実行されるので、遊技の興趣が向上する。
(7)上記(1)から(6)のいずれかの遊技機において、
前記予告実行手段は、前記事前決定手段の結果に基づいて、前記第1の画像を移動させずに前記第1の可変表示部に表示する第1の表示を行うか、前記第1の画像を前記複数の可変表示部のうちの前記第1の可変表示部とは異なる他の可変表示部に表示してから前記第1の可変表示部に表示する第2の表示を行うことで、前記第1の予告表示を行う(例えば、演出制御用CPU120がステップS509の処理やステップS465の処理を実行することで、図44のパターン4を選択し、実行する部分など)、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、第1の演出が実行される場合における第1の画像の表示のバリエーションが増えているので、遊技の興趣が向上する。
(8)上記(7)の遊技機において、
前記予告実行手段は、前記事前決定手段の決定結果に基づいて、前記第1の表示又は前記第2の表示を行うかを決定する表示決定手段(例えば、演出制御用CPU120がステップS756からステップS758の処理を実行する部分など)を備え、
前記表示決定手段は、前記第1の表示を行う場合と前記第2の表示を行う場合とで前記特定遊技状態になる可能性が異なるように、前記第1の表示又は前記第2の表示を行うかを決定する(例えば、実行演出予告内容決定テーブル(「中」用)では、大当たりのときに実行演出予告画像TZが移動しやすい。)、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、第1の表示と第2の表示とで特定遊技状態になる可能性が異なるので、遊技の興趣が向上する。
(9)上記(1)から(8)のいずれかの遊技機において、
前記予告実行手段は、前記第1の画像を第1のタイミング又は第2のタイミングで表示可能であり、
前記予告実行手段は、前記事前決定手段の決定結果に基づいて、前記第1の画像を第1のタイミング又は第2のタイミングで表示するかを決定する表示決定手段(例えば、演出制御用CPU120がステップS770の処理を実行する部分など)を備え、
前記表示決定手段は、前記第1の画像を前記第1のタイミングで表示する場合と前記第2のタイミングで表示する場合とで前記特定遊技状態になる可能性が異なるように、前記第1の画像を第1のタイミング又は第2のタイミングで表示するかを決定する(例えば、実行演出予告タイミング決定テーブルでは、大当たりのときにタイミングBが選ばれやすい。)、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、第1の画像の表示タイミングが第1のタイミングと第2のタイミングのいずれであるかで特定遊技状態になる可能性が異なるので、遊技の興趣が向上する。
本発明の一実施形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 各種のチャンス目を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 主基板の側にてカウントされる遊技用乱数を例示する説明図である。 変動パターンを例示する図である。 変動パターン種別を例示する図である。 特図表示結果決定テーブルの構成例を示す図である。 大当り種別決定テーブルの構成例を示す図である。 変動パターン種別決定テーブルの構成例を示す図である。 変動パターン種別決定テーブルの構成例を示す図である。 変動パターン決定テーブルの構成例を示す図である。 遊技制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図である。 演出制御基板の側でカウントされる演出用乱数を例示する説明図である。 実行演出予告実行決定テーブル1の構成例を示す図である。 実行演出予告内容決定テーブルの構成例を示す図である。 実行演出予告実行決定テーブル2の構成例を示す図である。 実行演出予告タイミング決定テーブルの構成例を示す図である。 実行演出タイミングとその後に実行される演出との関係の一例を示す図である。 演出制御パターンの構成例などを示す図である。 演出制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図である。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。 大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。 普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示中演出設定処理の一例を示すフローチャートである。 実行演出予告設定処理の一例を示すフローチャートである。 実行演出予告設定処理のステップS752,S756,S760,S764の処理の一例を示すフローチャートである。 実行演出予告設定処理のステップS754の処理の一例を示すフローチャートである。 実行演出予告設定処理のステップS758の処理の一例を示すフローチャートである。 実行演出予告設定処理のステップS762の処理の一例を示すフローチャートである。 実行演出予告設定処理のステップS766の処理の一例を示すフローチャートである。 実行演出予告設定処理のステップS768の処理の一例を示すフローチャートである。 実行演出予告設定処理のステップS770の処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。 実行演出予告において、画像表示装置に表示される表示態様の例を示す図である。 実行演出予告において、画像表示装置に表示される表示態様の例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)の一例である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンを、複数種類の特別図柄として予め設定してもよい。複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにより可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにより可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数に分割された可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)の一例である飾り図柄を可変表示する。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動のいずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示や回転等による更新表示など)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果となる特別図柄(確定特別図柄)が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる飾り図柄(確定飾り図柄(最終停止図柄))が停止表示される。なお、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rは、画像表示装置5の表示領域内で移動可能とされ、飾り図柄を縮小あるいは拡大して表示することができるようにしてもよい。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム、又は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
画像表示装置5では、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rとなる表示領域として、3つの領域が接着して、あるいは、分離して、あるいは、接着及び分離が可能に、設けられてもよい。画像表示装置5における表示動作は、図2に示す演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120によって制御される。演出制御用CPU120は、第1特別図柄表示装置4Aで第1特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置5で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示装置4Bで第2特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置5で演出表示を実行させるので、遊技者は遊技の進行状況を把握しやすい。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字「一」〜「八」、英文字「A」〜「H」、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなど。なお、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい。)で構成される。また、こうした8種類の飾り図柄の他に、ブランク図柄(大当り組合せを構成しない図柄)が含まれていてもよい。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
飾り図柄の変動中には、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームを開始するための開始条件は成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
一例として、始動入賞記憶表示エリア5Hには、第1始動入賞口と第2始動入賞口のそれぞれに対応して、始動入賞の発生に基づき先に始動条件が成立した可変表示ゲームから順に左から右へと、表示色が変更される複数の表示部位が設けられている。そして、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときには、通常非表示(透過色)となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示となっている第1始動入賞口に対応した表示部位のうち左端の表示部位)を青色表示に変化させる。また、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときには、通常非表示となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示となっている第2始動入賞口に対応した表示領域のうち左端の表示部位)を赤色表示に変化させる。その後、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件(第1開始条件)が成立したときには、例えば第1始動入賞口に対応した表示部位のうちの1つ(例えば青色表示となっている表示部位のうち右端の表示部位)を非表示に戻す。また、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件(第2開始条件)が成立したときには、例えば第2始動入賞口に対応した表示部位のうちの1つ(例えば赤色表示となっている表示部位のうち右端の表示部位)を非表示に戻す。
なお、始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図保留記憶数を示す数字を表示することなどにより、特図保留記憶数を遊技者等が認識できるようにしてもよい。始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示エリア5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した有効始動入賞球数としての第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した有効始動入賞球数としての第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
こうして、第1始動条件や第2始動条件が成立したものの、先に開始された特図ゲームが実行中であることや、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されていることなどにより、特図ゲームを開始するための開始条件が成立しないときには、特図ゲームに対応した可変表示の保留が発生する。例えば、第1始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
加えて、画像表示装置5の表示領域には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにより実行される特図ゲームにて可変表示される特別図柄を、飾り図柄とは別個に特定可能として表示する特別図柄可変表示エリアが設けられていてもよい。一例として、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにて特別図柄の可変表示が開始されたことに対応して、特別図柄可変表示エリアにて特別図柄の可変表示に対応した「◎」や「○」、「×」などを示す演出画像の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示が終了して確定特別図柄が停止表示されることに対応して、特別図柄可変表示エリアにて確定特別図柄に対応して予め定められた「◎」や「○」、「×」などの演出画像を停止表示すればよい。例えば、特図ゲームにおける確定特別図柄が大当り図柄である場合には特別図柄可変表示エリアに「◎」を停止表示し、小当り図柄である場合には「○」を停止表示し、ハズレ図柄である場合には「×」を停止表示すればよい。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態にする。特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図3に示すカウントスイッチ23によって検出される。
カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、遊技者にとって有利な状態である第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態である第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20は、例えば「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の普通図柄を可変表示する。複数種類の普通図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、普通図柄表示器20は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等を普通図柄として可変表示するものに限定されず、例えば「○」と「×」とを示す装飾ランプ(又はLED)を交互に点灯させることや、「左」、「中」、「右」といった複数の装飾ランプ(又はLED)を所定順序で点灯させることにより、普通図柄を可変表示するものであってもよい。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口が1つ又は複数設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ30が取り付けられている。スティックコントローラ30は、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタン31Aが設けられている。トリガボタン31Aは、遊技者がスティックコントローラ30の操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタン31Aに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ35A(図2を参照)が内蔵されていればよい。スティックコントローラ30の下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット32が設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニット32は、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。なお、下皿におけるスティックコントローラ30の取付位置は、下皿の中央部分に限定されず、左右のいずれかに寄せた位置であってもよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ30の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ35B(図2を参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン31Bとスティックコントローラ30の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン31B及びスティックコントローラ30の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン31Bとスティックコントローラ30の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
スティックコントローラ30に設けられたトリガボタン31Aは、遊技者がスティックコントローラ30の操作桿を操作手で把持した状態において、操作指で押引操作することなどにより指示操作ができるように構成されている。その一方で、プッシュボタン31Bは、スティックコントローラ30とは別個に上皿を形成する遊技機用枠3の所定位置に設けられており、遊技者がスティックコントローラ30の操作桿を把持しない状態などにおいて、操作手で押下操作することなどにより指示操作ができるように構成されている。
普通図柄表示器20による普図ゲームは、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、可変表示結果としての普通図柄(確定普通図柄)を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームは、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態もしくは小当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、開始される。第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームは、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態もしくは小当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間となる所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となり、大当り図柄及び小当り図柄とは異なる特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。また、特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。つまり、ここでは、パチンコ遊技機1は、特図ゲームにおいて、「1」、「2」、「3」、「7」、「−」のいずれかの特別図柄を導出表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄は15ラウンド大当り図柄となり、「1」の数字を示す特別図柄は2ラウンド大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄が停止表示された後の多ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(15ラウンド大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、第1期間となる、所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞する(入賞球が発生する)までの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが実行される。こうしてラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。15ラウンド大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が、第1ラウンド数(例えば「15」)となる。ラウンドの実行回数が「15」となる15ラウンド大当り状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。このような15ラウンド大当り状態では、大入賞口60に遊技球が入賞するたびに15個の出玉(賞球)が得られる。なお、15ラウンド大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として2ラウンド大当り図柄が停止表示された後の少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる期間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間)が、15ラウンド大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.5秒間)となる。また、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15ラウンド大当り状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となる。なお、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が第2ラウンド数となるように制御されればよく、それ以外の制御は15ラウンド大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。ラウンドの実行回数が「2」となる2ラウンド大当り状態における遊技は、2回開放遊技とも称される。2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた所定の入賞球装置において、大入賞口となる所定の入賞口を閉鎖状態から開放状態とすることなどにより、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間又は第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。
このような2ラウンド大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞すれば15個の出玉(賞球)が得られるが、大入賞口の開放期間が第2期間(0.5秒間)であって、非常に短い。そのため、2ラウンド大当り状態は実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態である。なお、2ラウンド大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。また、少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、多ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態に比べて、ラウンドの実行回数が少ないものに限定されず、例えばラウンドの実行回数は少ラウンド特定遊技状態と多ラウンド特定遊技状態とで同一である一方で、少ラウンド特定遊技状態では大入賞口を開放状態とする上限期間(例えば2秒間)が多ラウンド特定遊技状態での上限期間(例えば29秒間)に比べて短くなるものであってもよい。すなわち、少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を開放状態に変化させる期間が多ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が多ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
また、15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき15ラウンド大当り状態が終了した後には、特別遊技状態の1つとして、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)が短縮される時間短縮制御(時短制御)が行われる時短状態になる。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や確変状態及び時短状態とは異なる遊技状態としての通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短状態は、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。こうした「3」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に時短状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、非確変大当り図柄(「通常大当り図柄」ともいう)と称される。また、15ラウンド大当り図柄のうち非確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「15R非確変大当り」(「15R通常大当り」ともいう)と称される。
15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき15ラウンド大当り状態が終了した後や、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき2ラウンド大当り状態が終了した後には、パチンコ遊技機1は、時短状態とは異なる特別遊技状態の1つとして、例えば通常状態に比べて特図変動時間が短縮される時短制御とともに、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態(高確率状態)になる。この確変状態では、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態や時短状態よりも高くなるように向上する。このような確変状態は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続する。こうした「7」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、確変大当り図柄と称される。「1」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される2ラウンド大当り図柄は、突確大当り図柄と称される。また、15ラウンド大当り図柄のうち確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「15R確変大当り」と称される。突確大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「突確大当り」(「2R確変大当り」ともいう)と称される。なお、15ラウンド大当り図柄「3」及び「7」、2ラウンド大当り図柄「1」は一例であり、各大当り図柄はこれらに限定されない。例えば、遊技者に大当り図柄であることや、大当り種別を認識されないようにするために、大当り図柄を数字とせずに予め定められた記号(例えば「コ」など)にしてもよい。
小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示された後には、パチンコ遊技機1は小当り遊技状態になる。この小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に特別可変入賞球装置7において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7を第2期間にわたり第1状態(開放状態)とする動作が、第2回数(第2ラウンド数に等しい実行回数)に達するまで繰り返し実行される。なお、小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に、特別可変入賞球装置7を第1状態とする期間が第2期間となることと、第1状態とする動作の実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われればよい。小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御されることになる。ただし、可変表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに、特別遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、特別遊技状態が終了して通常状態となることがある。可変入賞動作により特別可変入賞球装置7を第1状態とする回数が「2」である小当り遊技状態における遊技は、2ラウンド大当り状態における遊技と同様に、2回開放遊技とも称される。なお、2ラウンド大当り状態における各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた入賞球装置を第1状態(開放状態)に変化させる場合には、小当り遊技状態でも、2ラウンド大当り状態と同様の態様で、その入賞球装置を第1状態に変化させるようにすればよい。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、確変状態や時短状態において第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。したがって、確変状態や時短状態では、通常状態に比べて大当り遊技状態となりやすくなる。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態と時短状態のいずれかに制御されている期間と同一であればよい。また、高開放制御期間であるときには、遊技状態が高ベース中であるともいう。これに対して、高開放制御期間でないときには、遊技状態が低ベース中であるともいう。この実施の形態における時短状態は、低確高ベース状態とも称される遊技状態であり、通常状態は、低確低ベース状態とも称される遊技状態である。
確変状態のうちには、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われるものの他に、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われないものが含まれていてもよい。一例として、特図ゲームにおける可変表示結果が「15R確変大当り」となったことに基づく15ラウンド大当り状態の終了後には、パチンコ遊技機1は確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる第1確変状態(高確高ベース状態ともいう)になる。その後、特図表示結果が「大当り」となることなく、特図ゲームの実行回数が所定回数(例えば100回)に達したときには、確変制御は継続して行われるものの、時短制御や高開放制御が終了して行われなくなる第2確変状態(高確低ベース状態ともいう)になるようにしてもよい。また、通常状態であるときに特図ゲームにおける可変表示結果が「突確大当り」となったことに基づく2ラウンド大当り状態の終了後には、第2確変状態へと移行して、確変制御のみが行われ、時短制御や高開放制御は行われないようにしてもよい。その一方で、確変状態や時短状態であるときに特図ゲームにおける可変表示結果が「突確大当り」となったことに基づく2ラウンド大当り状態の終了後には、第1確変状態へと移行して、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われるようにしてもよい。あるいは、「15R確変大当り」に基づく15ラウンド大当り状態の終了後には、再び特図表示結果が「大当り」となるまで第1確変状態に制御される一方、「突確大当り」に基づく2ラウンド大当り状態の終了後には、第1確変状態に移行して、特図表示結果が「大当り」となることなく特図ゲームの実行回数が所定回数に達したときに、第2確変状態へと移行するようにしてもよい。時短制御と高開放制御は、それらの開始と終了が同時に(連動して)行われる一方で、確変制御の開始と終了は、時短制御や高開放制御の開始や終了と必ずしも連動するものでなくてもよい。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて仮停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ仮停止表示もされていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである(全回転リーチ)。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の数字を示す飾り図柄)が仮停止表示されているときに未だ仮停止表示もしていない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。一例として、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出が実行可能であり、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して、各々の演出動作を実行するか否かが決定される。
「滑り」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」又は「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方又は双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示(仮停止表示であってもよい。)させることで、停止表示(仮停止表示であってもよい。)する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回まで)行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数である。一例として、「擬似連」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、図3(A)に示すような特殊組合せの擬似連チャンス目GC1〜GC8として予め定められた複数種類のハズレ組合せのいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。ここで、図3(A)などに示す「左図柄」は「左」の飾り図柄表示エリア5Lに仮停止表示される飾り図柄であり、「中図柄」は「中」の飾り図柄表示エリア5Cに表示される飾り図柄であり、「右図柄」は「右」の飾り図柄表示エリア5Rに表示される飾り図柄である。なお、仮停止表示では、飾り図柄が停留して表示される一方で、例えば揺れ変動表示を行うことや短時間の停留だけで直ちに飾り図柄を再変動させることなどによって、遊技者に表示されている飾り図柄が確定しない旨を報知すればよい。あるいは、仮停止表示でも、一旦表示された飾り図柄が確定したと遊技者が認識する程度に飾り図柄を停留させてから、飾り図柄を再変動させるようにしてもよい。
「擬似連」の可変表示演出では、例えば、擬似連変動(再変動)の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなるように設定されている。これにより、遊技者は、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかが仮停止表示されることにより、「擬似連」の可変表示演出が行われることを認識でき、擬似連変動の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる期待感が高められる。この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動(再変動)が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
「擬似連」の可変表示演出が実行される際には、初回変動を含む複数回の変動表示(擬似連変動)に伴って、関連する表示演出などによる再変動演出が実行されるようにしてもよい。一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが1つずつ増えていくようにしてもよい。また、各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、装飾用LEDの表示色が変化するようにしてもよいし、複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが変化するようにしてもよい。他の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用模型(可動部材)が動作するようにしてもよい。さらに他の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、画像表示装置5において特定のキャラクタ画像といった所定の演出画像を表示するようにしてもよい。これらの再変動演出の一部又は全部に加えて、あるいは、これらの再変動演出の一部又は全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、演出用模型の動作、演出画像の表示のうち、一部又は全部を組み合わせた再変動演出を実行してもよい。このとき、1種類の演出態様のみで再変動演出が実行される場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた再変動演出が実行される期間を含んでいる場合や、複数回の再変動演出における演出態様が変化する場合に、可変表示結果が「大当り」となる可能性や、「15R確変大当り」となる可能性などが高まるようにしてもよい。
再変動演出として実行される演出動作は、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9といった他の発光体の点灯動作といった、任意の演出動作を含んだものであってもよい。また、例えばスピーカ8L、8Rによる音声や効果音の出力の違い、演出対象物(例えば演出用模型など)の動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違いなど)、画像表示装置5に表示されるキャラクタ画像の動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違いなど)によって再変動演出の演出態様を相違させたり、画像表示装置5においてキャラクタ画像ではなく文字表示を変化させたり背景画像の表示を変化させたりして、再変動演出における演出態様を相違させてもよい。さらに、飾り図柄の変動中に実行される再変動演出とは別に、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる飾り図柄の仮停止時などに、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9などの発光体の点灯動作といった、任意の演出動作によりチャンス目が仮停止表示されたことを遊技者が認識できるようにしてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「滑り」や「擬似連」の他にも、例えば「発展チャンス目」や「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。これにより、発展チャンス目を構成する飾り図柄が仮停止表示されたときには、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する期待感が高められる。また、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなるハズレ組合せ(特殊組合せ)の飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
なお、上記リーチ演出や、可変表示演出において、プッシュボタン31B及びスティックコントローラ30の操作を受け付け、受け付けた操作に応じて画像を画像表示装置5の表示領域に表示する演出等が行われても良い。これによって、遊技の興趣が向上する。
また、この実施の形態では、所定の演出が実行される可能性があることを予告する実行演出予告の演出が実行されることがある。実行演出予告は、例えば、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて仮停止状態や完全停止状態になる前(例えば、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前であり、より具体的には、例えば、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)される。
実行演出予告は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち、1カ所以上に、これから所定の演出が実行される可能性があることを示す予告図柄を表示させるものである。予告図柄は、例えば、飾り図柄と異なる画像(異なるものの画像であり、飾り図柄とは異なる情報を報知する画像)である(例えば、図43、44の予告図柄TZを参照)。実行演出予告において予告する、これから実行される可能性のある演出の種類は、予告図柄を、どの飾り図柄表示エリアに表示させるかで異なる。この実施の形態では、「左」の飾り図柄表示エリア5Lに予告図柄が表示された場合には、「左」の飾り図柄表示エリア5Lに「7」の飾り図柄が導出表示される可能性がある(図43のパターン1参照)。なお、「左」の飾り図柄表示エリア5Lに「7」の飾り図柄が停止表示される場合には、その後にスーパーリーチαが実行され得る(図43のパターン1参照)。また、「中」の飾り図柄表示エリア5Cに予告図柄を表示した場合には、「擬似連」が実行される可能性がある(図43のパターン2参照)。また、「右」の飾り図柄表示エリア5Rに予告図柄を表示した場合には、「滑り」が実行される可能性がある(図43のパターン3参照)。また、全ての飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに予告図柄を表示する場合には、「スーパーリーチβ」が実行される可能性がある(図44のパターン5参照)。このように、実行演出予告は、予告図柄を表示する飾り図柄表示エリアに応じて、所定の飾り図柄を導出表示する演出、「擬似連」の演出、「滑り」の演出、リーチ演出のうちの一の演出等の複数種類の演出のうちのいずれかが行われる可能性があることを予告する。このように、これから実行される演出の種類と、予告図柄を表示する飾り図柄表示エリアとは、互いに対応していることになる。さらにここでは、実行演出予告は、予告図柄を表示する飾り図柄表示エリアが、「左」の飾り図柄表示エリア5Lである場合に、スーパーリーチαが実行される可能性があることを間接的に予告している。このように、実行演出予告は、予告図柄を表示する飾り図柄表示エリアに応じて、異なるリーチ演出が実行される可能性があることを予告してもよい。また、上記のように、実行演出予告は、予告図柄を表示する飾り図柄表示エリアに応じて、異なる可変表示演出が実行される可能性があることを予告してもよい。また、上記のように、実行演出予告は、予告図柄を表示する飾り図柄表示エリアに応じて、リーチ演出のうちのいずれかや可変表示演出のうちのいずれかが実行される可能性があることを予告してもよい。
なお、予告図柄は、その表示中に飾り図柄表示エリア間を移動しても良い。例えば、予告図柄は所定のタイミングで、飾り図柄表示エリア5Rから飾り図柄表示エリア5Cに移動する(図44のパターン4参照)。この実施の形態では、予告図柄が移動する場合には、移動先の飾り図柄表示エリア(最後に予告図柄が表示される飾り図柄表示エリア)に応じた演出が実行される可能性がある。
実行演出予告の実行タイミング(予告図柄の表示開始タイミング)は、この実施の形態では、タイミングAとタイミングB(タイミングAよりも遅いタイミング)とのうちのいずれかになる。
なお、予告図柄が表示されたとしても、予告図柄が表示された飾り図柄表示エリアに対応する演出が実際に実行されるとは限らない。また、演出が実行されるとしても、その演出に対応する飾り図柄表示エリアに予告図柄が表示されるとも限らない。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「リーチ無しハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、所定のリーチ組合せ(リーチハズレ組合せともいう)となる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。なお、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄と、リーチ組合せとなる確定飾り図柄は、まとめてハズレ組合せ(非特定の組合せ)の確定飾り図柄ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち非確変大当り図柄である「3」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定の非確変大当り組合せ(「通常大当り組合せ」ともいう)となる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示される(例えば、図柄表示エリア5L、5C、5Rの全てにて「2」が表示される)ものであればよい。このように非確変大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、非確変図柄(「通常図柄」ともいう)と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が非確変大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、非確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。こうして「非確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り遊技状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、パチンコ遊技機1は時短状態に移行する。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち確変大当り図柄である「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、大当り種別が「非確変」である場合と同様のリーチ演出が実行された後などに、もしくは、大当り種別が「非確変」である場合とは異なるリーチ演出が実行された後などに、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。ここで、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい(例えば、図柄表示エリア5L、5C、5Rの全てにて「7」が表示される)。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となることに対応して、リーチ演出が実行された後などに、確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、飾り図柄の可変表示結果として、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。このように、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される場合でも、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示されるときは、「確変」の可変表示態様に含まれる。こうして「確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄や確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、まとめて大当り組合せ(特定の組合せ)の確定飾り図柄ともいう。
確定飾り図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる飾り図柄の可変表示中には、確変昇格演出の一種として、再抽選演出が実行されてもよい。再抽選演出では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに非確変大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄(確変図柄)と、非確変大当り組合せとなる飾り図柄(非確変図柄)のうちいずれかを、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を導出表示する変動中昇格失敗演出が行われる。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する変動中昇格成功演出が実行されることもあれば、変動中昇格失敗演出が実行されることもある。こうした変動中昇格失敗演出と変動中昇格成功演出とを含む再抽選演出は、変動中昇格演出とも称される。
非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態になるか否かの報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。なお、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の可変表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定飾り図柄が非確変大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、画像表示装置5の表示領域にて飾り図柄を可変表示させて非確変図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは、飾り図柄の可変表示とは異なる演出画像の表示を行うことなどにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合や、小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、例えば図3(B)に示すような2回開放チャンス目TC1〜TC4として予め定められた複数種類の確定飾り図柄の組合せのいずれかが停止表示されることがある。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることもある。特図ゲームにおける確定特別図柄が2ラウンド大当り図柄である「1」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。こうして「突確」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、2ラウンド大当り状態に制御され、その2ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。
可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合には、飾り図柄の可変表示中に突確モード開始演出が実行されてもよい。突確モード開始演出では、大当り種別が「突確」となることに対応して予め定められた演出動作が行われる。突確モード開始演出が行われた後には、突確モードと称される通常の演出モードとは異なる演出モードが開始されてもよい。また、突確モード開始演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作に限定されず、2ラウンド大当り状態となる期間の一部または全部においても、可変表示中から継続して実行される演出動作であってもよい。突確モード開始演出が開始されるときには、可変表示中の飾り図柄を消去して、突確モード開始演出が実行された後には、確定飾り図柄が導出表示されないようにしてもよい。突確モードでは、例えば可変表示結果が「大当り」となって確変状態が終了するまで、突確モード中演出が行われる。突確モード中演出では、画像表示装置5の表示領域における背景画像の表示態様を通常の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすること、飾り図柄の可変表示に伴ってスピーカ8L、8Rから出力される音声を通常の演出モードにおける音声とは異なるものとすること、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯パターンを通常の演出モードにおける点灯パターンとは異なるものとすること、あるいは、これらの一部又は全部を組み合わせることにより、突確モードであることを遊技者が認識できるように報知するとよい。
確変状態では、例えば「確変中」といった確変状態であることを報知する演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、画像表示装置5の表示領域における背景画像や飾り図柄の表示態様を通常の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすることなどにより、確変状態であることを遊技者が認識できる確変中の演出モードとなるようにしてもよい。あるいは、確変状態では、例えば通常状態や時短状態と同様の演出モードとなることにより、確変状態であることを遊技者が認識不可能あるいは認識困難になることがあってもよい(いわゆる潜伏確変)。こうした潜伏確変が行われる期間は、遊技状態が潜伏確変中であるともいう。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号を受け取る機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを表示制御するための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。主基板11には、例えば中継基板15に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から中継基板15を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、中継基板15から主基板11への信号の入力を阻止する。したがって、演出制御基板12や中継基板15の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
中継基板15には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられている。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から中継基板15への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。したがって、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。この実施の形態では、中継基板15において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を防止することができる。
中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図4(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図4(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図4(A)に示す例において、コマンド8001H(「H」は16進数であることを表す。以下同じ。)は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
この実施の形態では、第1及び第2変動開始コマンドと、変動パターン指定コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、第1特図及び第2特図のいずれが変動開始となるかの指定内容と、変動パターンの指定内容とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動開始となる特別図柄(第1特図あるいは第2特図)と変動パターンとの組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動開始となる特別図柄と変動パターンとを特定できるようにしてもよい。ここで、変動開始となる特別図柄と変動パターンとを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、変動開始となる特別図柄(第1特図あるいは第2特図)に応じた2種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動開始となる特別図柄を指定する演出制御コマンドと、変動パターンを指定する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動開始となる特別図柄に対応した2種類の演出制御コマンドと、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図4(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれとなるかの事前決定結果、また、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様(大当り種別)が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれとなるかの大当り種別決定結果に対応して、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第3可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第4可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を示す第5可変表示結果通知コマンドである。
この実施の形態では、変動パターン指定コマンドと可変表示結果通知コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、変動パターン指定コマンドに示される変動パターンと、可変表示結果通知コマンドに示される可変表示結果とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動パターンと可変表示結果(「ハズレ」、「大当り」及び「小当り」のいずれかと、「大当り」となる場合における大当り種別)との組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果を特定可能な情報が伝送されるようにしてもよい。あるいは、3つ以上の演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果とを特定できるようにしてもよい。ここで、変動パターンと可変表示結果とを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、複数種類の可変表示結果に応じた複数種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動パターンを指定する演出制御コマンドと、可変表示結果を通知する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドと、可変表示結果の種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄の可変表示の停止を指定する飾り図柄停止コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに対応して、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを遊技状態が通常状態である場合に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを遊技状態が確変状態で時短制御や高開放制御が行われる高確高ベース状態に対応した第2遊技状態指定コマンドとし、コマンド9502Hを遊技状態が確変状態で時短制御や高開放制御が行われない高確低ベース状態(潜伏確変中)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを遊技状態が時短状態である場合に対応した第4遊技状態指定コマンドとすればよい。
この実施の形態では、飾り図柄の可変表示の停止を指定する演出制御コマンドとして、飾り図柄停止コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するようにしている。これに対して、飾り図柄停止コマンドの送信は行われないようにしてもよい。この場合、演出制御基板12の側では、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに対応する特図変動時間を特定し、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信してからの経過時間が特定された特図変動時間に達したときに、主基板11からの演出制御コマンドを受信しなくても、特図ゲームに対応して実行される演出を終了するための設定が行われるようにすればよい。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。当り開始指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り開始指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
コマンドA1XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば15ラウンド大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)や、2ラウンド大当り状態又は可変入賞動作における大入賞口の開放回数(例えば「1」又は「2」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。なお、大当り遊技状態や小当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかにかかわりなく、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始時点から、あるいは、飾り図柄の可変表示開始時点から、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時点まで、継続的な演出動作が実行されるようにしてもよい。あるいは、大当り遊技状態や小当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかに応じて、異なる演出動作が実行されるようにしてもよい。
コマンドA3XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。なお、2ラウンド大当り状態及び/又は小当り遊技状態に制御されるときには、当り開始指定コマンドや大入賞口開放中指定コマンド、大入賞口開放後指定コマンド、当り終了指定コマンドの一部又は全部が伝送されず、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンにより、2ラウンド大当り状態中及び/又は小当り遊技状態中における演出動作が実行されるようにしてもよい。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC0XXHは、画像表示装置5の表示領域に設けられた始動入賞記憶表示エリア5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する特図保留記憶数通知コマンドである。特図保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したことや、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立して特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかが送信されたことに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。特図保留記憶数通知コマンドでは、例えば図13に示す第1特図保留記憶部151Aにおける保留データと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数(例えば「0」〜「8」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。これにより、演出制御基板12の側では、第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときや、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立して特図ゲームの実行が開始されるときなどに、主基板11から伝送された特図保留記憶数通知コマンドを受信して、第1特図保留記憶部151Aと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数を特定することができる。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理を実行する。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、乱数回路104やI/O105は、外付けであってもよい。
このように、遊技制御用マイクロコンピュータ100ではCPU103がROM101に格納されている遊技制御用のプログラムを実行して遊技制御を行うので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ100(又はCPU103)が実行する(又は処理を行う)ということは、具体的には、CPU103がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板11とは異なる他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
主基板11では、例えば図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図5は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図5に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4、普図表示結果決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。
こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図13に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。一例として、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データは、乱数回路104によりCPU103とは独立して更新され、それ以外の乱数値MR2〜MR5を示す数値データは、CPU103がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新されればよい。また、乱数回路104により更新された数値データの全部又は一部を用いて、スクランブル処理や演算処理といった所定の処理を実行することにより、乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データが更新されるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100は、乱数回路104が更新する数値データの初期値を設定する機能を有していてもよい。例えば、ROM101等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ100のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ100の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行って得られた数値データを、乱数回路104が更新する数値データの初期値として設定する。このような処理を行うことにより、乱数回路104が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における飾り図柄の可変表示態様である大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR4は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。すなわち、普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普図ゲームにおける可変表示結果に基づき普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しがたい状態(通常開放状態)から遊技球が通過(進入)しやすい状態(拡大開放状態)へと変化させるか否かなどの決定を行うために用いられる。
図6は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合のうち、大当り種別が「非確変」又は「確変」である場合と「突確」である場合、さらには、可変表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」や「小当り」である場合に対応した変動パターンは、当り変動パターンと称される。
図6に示すように、この実施の形態では、非リーチ変動パターンとして、変動パターンPA1−1〜変動パターンPA1−5と、変動パターンPB1−1及び変動パターンPB1−2とが、予め用意されている。また、リーチ変動パターンとして、変動パターンPA2−1、変動パターンPA2−2、変動パターンPB2−1、変動パターンPB2−2、変動パターンPA3−1、変動パターンPA3−2、変動パターンPB3−1、変動パターンPB3−2が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」又は「確変」となる場合に対応した当り変動パターンとしては、変動パターンPA4−1、変動パターンPA4−2、変動パターンPB4−1、変動パターンPB4−2、変動パターンPA5−1、変動パターンPA5−2、変動パターンPB5−1、変動パターンPB5−2が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合や、可変表示結果が「小当り」となる場合に対応した当り変動パターンとしては、変動パターンPC1−1〜変動パターンPC1−3が、予め用意されている。さらに、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合にのみ対応した当り変動パターンとして、変動パターンPC1−4及び変動パターンPC1−5が、予め用意されている。なお、スーパーリーチβは、スーパーリーチαよりも大当たりになる可能性が高いような演出になる。
図7は、この実施の形態における変動パターン種別を示している。図6に示す各変動パターンは、図7に示す複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれている。すなわち、各変動パターン種別は、例えば飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作などに基づいて分類(グループ化)された1つ又は複数の変動パターンを含むように構成されていればよい。一例として、複数の変動パターンをリーチ演出の種類(演出態様)で分類(グループ化)して、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別と、スーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)を伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。他の一例として、複数の変動パターンを「擬似連」の可変表示演出の有無や擬似連変動(再変動)の実行回数で分類(グループ化)して、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動(再変動)の実行回数を1回とする変動パターンが含まれる変動パターン種別と、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動(再変動)の実行回数を2回以上とする変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。さらに他の一例として、複数の変動パターンを「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出の有無、あるいは、飾り図柄の可変表示時間などに応じて、分類(グループ化)してもよい。複数の変動パターン種別のうちには、共通の変動パターンを含んで構成されたものがあってもよい。
図7に示す例では、可変表示結果が「ハズレ」で「非リーチ」の可変表示態様となる場合に対応して、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−6が、予め用意されている。また、可変表示結果が「ハズレ」で「リーチ」の可変表示態様となる場合に対応して、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」で「非確変」又は「確変」の可変表示態様(大当り種別)に対応して、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」で「突確」の可変表示態様(大当り種別)である場合や可変表示結果が「小当り」である場合に対応して、変動パターン種別CA4−1が、予め用意されている。さらに、可変表示結果が「大当り」で「突確」の可変表示態様(大当り種別)である場合のみに対応して、変動パターン種別CA4−2が、予め用意されている。
変動パターン種別CA1−1は、遊技状態が通常状態などの低ベース中であるときに、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されず、また、「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない「短縮なし(通常状態)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA1−1を含んでいる。変動パターン種別CA1−2は、遊技状態が通常状態などの低ベース中であるときに、合計保留記憶数としての特図保留記憶数が2〜4個であることに対応して、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されて、「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない「保留2〜4個短縮(通常状態)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA1−2を含んでいる。変動パターン種別CA1−3は、遊技状態が通常状態などの低ベース中であるときに、合計保留記憶数が5〜8個であることに対応して、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されて、「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない「保留5〜8個短縮(通常状態)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA1−3を含んでいる。
変動パターン種別CA1−4は、遊技状態が時短状態などの高ベース中であるときに、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されず、また、「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない「短縮なし(高ベース中)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPB1−1を含んでいる。変動パターン種別CA1−5は、遊技状態が時短状態などの高ベース中であるときに、合計保留記憶数が2〜8個であることに対応して、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されて、「擬似連」や「滑り」の可変表示演出が実行されない「保留2〜8個短縮(高ベース中)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPB1−2を含んでいる。変動パターン種別CA1−6は、可変表示態様が「非リーチ」となる場合に「擬似連」や「滑り」の可変表示演出が実行される「滑り、擬似連」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA1−4及び変動パターンPA1−5を含んでいる。
変動パターン種別CA2−1は、「擬似連」の可変表示演出が実行されずに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に通常のリーチ演出となるノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(ハズレ)擬似連なし」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA2−1及び変動パターンPA2−2を含んでいる。変動パターン種別CA2−2は、「擬似連」の可変表示演出が実行されて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(ハズレ)擬似連あり」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPB2−1及び変動パターンPB2−2を含んでいる。変動パターン種別CA2−3は、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かにかかわらず、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にスーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)を伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「スーパーリーチ(ハズレ)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA3−1、変動パターンPA3−2、変動パターンPB3−1、変動パターンPB3−2を含んでいる。
変動パターン種別CA3−1は、「擬似連」の可変表示演出が実行されずに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(大当り)擬似連なし」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA4−1及び変動パターンPA4−2を含んでいる。変動パターン種別CA3−2は、「擬似連」の可変表示演出が実行されて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(大当り)擬似連あり」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPB4−1及び変動パターンPB4−2を含んでいる。変動パターン種別CA3−3は、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かにかかわらず、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にスーパーリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する「スーパーリーチ(大当り)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA5−1、変動パターンPA5−2、変動パターンPB5−1、変動パターンPB5−2を含んでいる。
変動パターン種別CA4−1は、2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄を導出表示する「2回開放チャンス目停止」の変動パターン種別であり、「2回開放チャンス目停止」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。図6に示す変動パターンの例では、変動パターンPC1−1〜変動パターンPC1−3が、確定飾り図柄を2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかとする変動パターンとなっており、変動パターン種別CA4−1に含まれることになる。変動パターン種別CA4−2は、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合に飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としてからリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「2回開放時リーチハズレ」の変動パターン種別であり、「2回開放時リーチハズレ」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。図6に示す変動パターンの例では、変動パターンPC1−4及び変動パターンPC1−5が、確定飾り図柄をリーチ組合せとする変動パターンとなっており、変動パターン種別CA4−2に含まれることになる。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図6に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図8は、ROM101に記憶される特図表示結果決定テーブル130の構成例を示している。特図表示結果決定テーブル130は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立したときや、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立したときに、特別図柄の可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
特図表示結果決定テーブル130では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態又は時短状態であるか確変状態であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の特図表示結果のいずれかに割り当てられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、同一の特図表示結果決定テーブル130を参照して特図表示結果が決定される。
これに対して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、特図表示結果に対する決定値の割当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。この場合には、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの場合とでは、「小当り」の特図表示結果に対する決定値の割当てを異ならせてもよい。一例として、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの場合には、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの場合に比べて、「小当り」の特図表示結果に決定される割合が低くなるように、各特図表示結果に決定値が割り当てられるようにしてもよい。
このような設定により、第2特図を用いた特図ゲームでは、第1特図を用いた特図ゲームに比べて、可変表示結果が「小当り」となる確率を低下させて、確変状態や時短状態における高開放制御で第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすくなっているときに、特図表示結果が「小当り」となって賞球がほとんど得られない小当り遊技状態に制御されてしまうことを防止して、確変状態や時短状態での遊技に間延びが生じることによる遊技興趣の減退を抑制することができる。特に、第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが第1特別図柄表示装置4Aにおける特図ゲームよりも優先して実行される場合には、確変状態や時短状態で第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが実行される頻度が高められることから、このような設定により確変状態や時短状態(特に確変状態)から15ラウンド大当り状態となるまでの時間が短縮されて、遊技興趣の減退を抑制できる効果が大きい。さらに、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの場合には、「小当り」の特図表示結果に決定されることがないように決定値が割り当てられるようにしてもよい。
図9は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御することが決定(事前決定)されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、可変表示態様を「非確変」や「確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、図13に示す遊技制御バッファ設定部155に設けられた変動特図指定バッファの値(変動特図指定バッファ値)が「1」であるか「2」であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、「非確変」や「確変」、「突確」などの大当り種別に割り当てられている。ここで、変動特図指定バッファ値は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームが実行されるときに「1」となり、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームが実行されるときに「2」となる。
大当り種別決定テーブル131において、複数種類の大当り種別に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、15ラウンド大当り状態に制御するか2ラウンド大当り状態に制御するかの決定結果や、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御するか否かの決定結果に対応した決定用データとなっている。例えば、「非確変」又は「確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、15ラウンド大当り状態に制御するとの決定結果に対応する一方で、「突確」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、2ラウンド大当り状態に制御するとの決定結果に対応している。また、「非確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御しないとの決定結果に対応する一方で、「確変」又は「突確」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御するとの決定結果を示している。大当り種別決定テーブル131は、遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を、決定された大当り種別に対応する値(例えば「0」〜「2」のいずれか)に設定するためのテーブルデータ(設定用データ)を含んでいてもよい(図9の大当り種別バッファ設定値)。
図9に示す大当り種別決定テーブル131では、変動特図指定バッファ値が「1」であるか「2」であるかに応じて、各大当り種別に対する決定値の割当てが異なっている。例えば、「確変」の大当り種別に対しては、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に「37」〜「72」の範囲の決定値が割り当てられる一方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に「37」〜「100」の範囲の決定値が割り当てられる。「突確」の大当り種別に対しては、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に「73」〜「100」の範囲の決定値が割り当てられる一方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には決定値が割り当てられていない。
図9に示す設定例では、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定したとき(変動特図指定バッファ値が「2」のとき)には、大当り種別を「突確」として2ラウンド大当り状態に制御すると決定されることがない。このような設定により、確変状態や時短状態における高開放制御で第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすくなっているときに、大当り種別が「突確」となって賞球がほとんど得られない2ラウンド大当り状態に制御されてしまうことを防止して、確変状態や時短状態での遊技に間延びが生じることによる遊技興趣の減退を抑制することができる。特に、第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが第1特別図柄表示装置4Aにおける特図ゲームよりも優先して実行される場合には、確変状態や時短状態で第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが実行される頻度が高められることから、このような設定により遊技興趣の減退を抑制できる効果が大きい。さらに、このような設定とともに、第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが第1特別図柄表示装置4Aにおける特図ゲームよりも優先して実行されることで、確変状態や時短状態から15ラウンド大当り状態となる割合を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
なお、変動特図指定バッファ値が「2」である場合でも、例えば変動特図指定バッファ値が「1」であるときよりも少ない決定値が、「突確」の特図表示結果に対して割り当てられるようにしてもよい。また、遊技状態が時短状態であるときには、大当り種別が「突確」となって2ラウンド大当り状態の終了後に確変状態へと移行すれば、遊技者にとっての有利度合いが増大することになる。そこで、遊技状態が時短状態であるときには、変動特図指定バッファ値が「2」である場合でも、「突確」の特図表示結果に対して決定値が割り当てられるように、大当り種別決定テーブル131におけるテーブルデータを構成してもよい。
図10及び図11は、ROM101に記憶される変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン種別決定テーブルとして、図10(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aと、図10(B)に示す小当り変動パターン種別決定テーブル132Bと、図11(A)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル133Aと、図11(B)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133Bと、が予め用意されている。
大当り変動パターン種別決定テーブル132Aは、特図表示結果を「大当り」にすると決定(事前決定)されたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別の決定結果が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2のいずれかに割り当てられている。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかに応じて、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対する決定値の割当てが異なっている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれにするかの決定結果に応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」又は「確変」である場合には、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2に対しては決定値が割り当てられていない。これに対して、大当り種別が「突確」である場合には、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対しては決定値が割り当てられていない。これにより、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」に応じて2ラウンド大当り状態に制御される場合には、15ラウンド大当り状態に制御される場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
なお、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割当てを異ならせるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。また、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
大当り種別が「非確変」と「確変」のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割当てを異ならせてもよい。これにより、いずれの変動パターン種別に含まれる変動パターンによる可変表示が実行されるかに応じて、可変表示結果が「15R確変大当り」となる期待度を異ならせることができる。例えば、大当り種別が「確変」の場合に多くの決定値が割り当てられる一方、大当り種別が「非確変」の場合に少ない決定値が割り当てられる変動パターン種別に含まれる変動パターンによる可変表示が行われたときには、可変表示結果が「15R確変大当り」となる期待度が高められる。
小当り変動パターン種別決定テーブル132Bは、特図表示結果を「小当り」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別を決定するために参照されるテーブルである。小当り変動パターン種別決定テーブル132Bでは、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される全ての数値(決定値)が、変動パターン種別CA4−1に対して割り当てられている。ここで、変動パターン種別CA4−1には、図10(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aにおいて、大当り種別が「突確」である場合に応じて決定値の一部が割り当てられている。このように、変動パターン種別CA4−1は、大当り種別が「突確」となる場合と、特図表示結果が「小当り」となる場合とで、共通の変動パターン種別となっている。すなわち、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aにて大当り種別が「突確」に対応したテーブルデータと、小当り変動パターン種別決定テーブル132Bを構成するテーブルデータとには、共通の変動パターン種別が含まれるように設定されている。なお、小当り変動パターン種別決定テーブル132Bは、大当り種別が「突確」である場合に決定可能な変動パターン種別とは異なる変動パターン種別に対しても、決定値が割り当てられるように設定されてもよい。すなわち、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aにて大当り種別が「突確」に対応したテーブルデータと、小当り変動パターン種別決定テーブル132Bを構成するテーブルデータとには、共通の変動パターン種別が含まれるとともに、それぞれに固有の変動パターン種別が含まれるように設定されてもよい。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル133Aと、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133Bと、は、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ここで、ハズレ変動パターン種別決定テーブル133Aは、例えば遊技状態が通常状態や高確低ベース状態(潜伏確変中)であるときに使用テーブルとして選択される。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133Bは、例えば遊技状態が時短状態であるときや、確変状態のうち時短制御や高開放制御が行われる高確高ベース状態であるときに、使用テーブルとして選択される。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル133A、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133Bでは、合計保留記憶数としての特図保留記憶数に応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−6、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3のいずれかに割り当てられている。ハズレ変動パターン種別決定テーブル133A、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133Bでは、互いに各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。これにより、遊技状態が通常状態等であるか高ベース中であるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、ハズレ変動パターン種別決定テーブル133A、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133Bでは、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。例えば、ハズレ変動パターン種別決定テーブル133Aでは、変動パターン種別CA1−4や変動パターン種別CA1−5に対して決定値が割り当てられていない一方で、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3に対しては、特図保留記憶数に応じて決定値が割り当てられることがある。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133Bでは、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3に対して決定値が割り当てられていない一方で、変動パターン種別CA1−4や変動パターン種別CA1−5に対しては、特図保留記憶数に応じて決定値が割り当てられることがある。これにより、遊技状態が通常状態等であるか高ベース中であるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
この実施の形態では、ハズレ変動パターン種別決定テーブル133A、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133Bのいずれかを参照することにより、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−6や変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3のいずれかに決定することができる。ここで、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−6は、図7に示すように、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる場合に対応した変動パターン種別である。また、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3は、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「リーチ」となる場合に対応した変動パターン種別である。したがって、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づき、ハズレ変動パターン種別決定テーブル133A、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133Bのいずれかを参照して変動パターン種別を決定することにより、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定することができる。
図12は、ROM101に記憶される変動パターン決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン決定テーブルとして、図12(A)に示すハズレ変動パターン決定テーブル134Aと、図12(B)に示す当り変動パターン決定テーブル134Bとが、予め用意されている。
ハズレ変動パターン決定テーブル134Aは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ハズレ変動パターン決定テーブル134Aでは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「ハズレ」とする場合に対応した1つ又は複数の変動パターン(ハズレ変動パターン)に割り当てられている。
当り変動パターン決定テーブル134Bは、特図表示結果を「大当り」や「小当り」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。当り変動パターン決定テーブル134Bでは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「大当り」や「小当り」とする場合に対応した1つ又は複数の変動パターン(当り変動パターン)に割り当てられている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図13に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図13に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞して第1始動条件は成立したが第1開始条件は成立していない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示す保留記憶情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞して第2始動条件は成立したが第2開始条件は成立していない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示す保留記憶情報となる。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御フラグ設定部152に、特図プロセスフラグ、普図プロセスフラグ、大当りフラグ、小当りフラグ、確変フラグ、時短フラグなどが設けられている。
特図プロセスフラグは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの進行や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの進行などを制御するために実行される図23のステップS15や図24に示す特別図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。普図プロセスフラグは、普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームの進行などを制御するために図23のステップS16や図31に示す普通図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。
大当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに特図表示結果を「大当り」とする旨の決定(事前決定)に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、大当りフラグがクリアされてオフ状態となる。小当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに特図表示結果を「小当り」とする旨の決定(事前決定)に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として小当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、小当りフラグがクリアされてオフ状態となる。
確変フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態になることに対応してオン状態にセットされる一方で、確変状態が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。時短フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態や時短状態となるときに、時短制御などが開始されることに対応してオン状態にセットされる一方で、時短制御が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御タイマ設定部153に、遊技制御プロセスタイマ、特図変動タイマ、普図変動タイマなどが設けられている。
遊技制御プロセスタイマは、例えば大当り遊技状態の進行を制御するための時間などを、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、遊技制御プロセスタイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の開始時点といった、所定時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
特図変動タイマは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)といった特図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、特図変動タイマは、特図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、特図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、特図変動タイマは、特図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
普図変動タイマは、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示時間(普図変動時間)といった普図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、普図変動タイマは、普図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、普図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、普図変動タイマは、普図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御カウンタ設定部154に、ランダムカウンタ、第1始動入賞判定カウンタ、第2始動入賞判定カウンタ、第1保留記憶数カウンタ、第2保留記憶数カウンタ、合計保留記憶数カウンタ、時短回数カウンタ、ラウンド数カウンタなどが設けられている。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタは、遊技の進行を制御するために用いられる乱数値を示す数値データの一部を、乱数回路104とは別個に、あるいは、乱数回路104から抽出された数値データを用いて、CPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのものである。例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2〜MR5を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
第1始動入賞判定カウンタは、第1始動口スイッチ22Aから伝送される遊技球の検出信号となる第1始動入賞信号における信号状態がオンであることが、続けて判定された回数をカウントするためのものである。例えば、第1始動口スイッチ22Aからの第1始動入賞信号における信号状態がオンであると判定されるごとに、第1始動入賞判定カウンタにおける格納値が1加算される。そして、第1始動入賞判定カウンタにおける格納値が予め定められた入賞判定値に達したときに、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に進入した遊技球を正常に検出した旨の判定がなされる。また、第1始動入賞判定カウンタにおける格納値は、第1始動入賞信号における信号状態がオフであると判定されたときや、入賞判定値に達したと判定されたときなどに、クリアされて「0」に初期化されればよい。
第2始動入賞判定カウンタは、第2始動口スイッチ22Bから伝送される遊技球の検出信号となる第2始動入賞信号における信号状態がオンであることが、続けて判定された回数をカウントするためのものである。例えば、第2始動口スイッチ22Bからの第2始動入賞信号における信号状態がオンであると判定されるごとに、第2始動入賞判定カウンタにおける格納値が1加算される。そして、第2始動入賞判定カウンタにおける格納値が予め定められた入賞判定値に達したときに、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に進入した遊技球を正常に検出した旨の判定がなされる。また、第2始動入賞判定カウンタにおける格納値は、第2始動入賞信号における信号状態がオフであると判定されたときや、入賞判定値に達したと判定されたときなどに、クリアされて「0」に初期化されればよい。
第1保留記憶数カウンタは、第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの数である第1保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第1保留記憶数カウンタには、第1保留記憶数に対応したカウント値データが、第1保留記憶数カウント値として記憶され、第1保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。第2保留記憶数カウンタは、第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの数である第2保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第2保留記憶数カウンタには、第2保留記憶数に対応したカウント値データが、第2保留記憶数カウント値として記憶され、第2保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。合計保留記憶数カウンタは、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを合計した合計保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、合計保留記憶数カウンタには、合計保留記憶数に対応したカウント値データが、合計保留記憶数カウント値として記憶され、合計保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。
時短回数カウンタは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態や時短状態であるときに、高ベース中における時短制御を終了するまでに実行可能な特図ゲームの残存回数を特定可能にカウントするためのものである。一例として、時短回数カウンタには、大当り遊技状態が終了するときに、大当り種別バッファ値が「0」であるに対応したカウント初期値「100」を示すデータが、時短回数カウント値として設定される。その後、可変表示結果が「大当り」となるまでは、特図ゲームが終了するごとに、時短回数カウント値が1減算されるなどして更新される。そして、時短回数カウント値が「0」に達したときには、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、時短制御を終了して高ベース中から低ベース中へと移行する制御が行われる。
ラウンド数カウンタは、大当り遊技状態におけるラウンド遊技の実行回数などをカウントするためのものである。例えば、ラウンド数カウンタには、大当り遊技状態の開始時にカウント初期値「1」を示すデータが、ラウンド数カウント値として設定される。そして、1回のラウンド遊技が終了して次回のラウンド遊技が開始されるときに、ラウンド数カウント値が1加算されて更新される。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御バッファ設定部155に、送信コマンドバッファ、始動口バッファ、変動特図指定バッファ、大当り種別バッファなどが設けられている。
送信コマンドバッファは、主基板11からサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信するための設定データを一時的に格納するために用いられる。例えば、送信コマンドバッファは、複数(例えば「12」)のバッファ領域を備えて構成され、送信する制御コマンドに対応したコマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データなどが、各バッファ領域に格納される。また、送信コマンドバッファにおいて設定データの書込や読出を行うバッファ領域は、送信コマンドポインタなどによって指定され、複数のバッファ領域をリングバッファとして使用することができるように構成されていればよい。
始動口バッファには、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれに進入した遊技球が検出されたかを示すバッファ値が格納される。一例として、第1始動口スイッチ22Aにより第1始動入賞口に進入した遊技球が正常に検出されたことに対応して、始動口バッファ値には「1」が設定される。また、第2始動口スイッチ22Bにより第2始動入賞口に進入した遊技球が正常に検出されたことに対応して、始動口バッファ値には「2」が設定される。
変動特図指定バッファには、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、いずれの特図ゲームが実行されるかを示すバッファ値が格納される。一例として、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファ値には「1」が設定される。また、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファ値には「2」が設定される。そして、特図ゲームが終了したことなどに対応して、変動特図指定バッファ値が「0」に設定される。
大当り種別バッファには、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別を複数種類のいずれかとする決定結果に対応したバッファ値が格納される。一例として、図9に示すような大当り種別決定テーブル131での設定(大当り種別バッファ設定値)に基づき、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値には「0」が設定され、大当り種別が「確変」であれば大当り種別バッファ値には「1」が設定され、大当り種別が「突確」であれば大当り種別バッファ値には「2」が設定される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。あるいは、演出制御用CPU120は演出制御用マイクロコンピュータに内蔵される一方で、ROM121やRAM122の少なくともいずれか一方は、演出制御用マイクロコンピュータに外付けされてもよい。乱数回路124も、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵又は外付けされるものであればよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、トリガボタン31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線、スティックコントローラ30の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット32から伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。図14は、演出制御基板12の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図14に示すように、この実施の形態では、演出制御基板12の側において、第1実行演出予告実行決定用の乱数値SR1、実行演出予告内容決定用の乱数値SR2、第2実行演出予告実行決定用の乱数値SR3、実行演出予告タイミング決定用の乱数値SR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。例えば、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる最終停止図柄決定用の乱数値を示す数値データなどが、カウント可能に制御されてもよい。
第1実行演出予告実行決定用の乱数値SR1は、予告対象の演出が実行される場合に実行演出予告を実際に実行するか否かを決定するために用いられる乱数値である。一例として、第1実行演出予告実行決定用の乱数値SR1は「1」〜「100」の範囲の値をとる。実行演出予告内容決定用の乱数値SR2は、実行演出予告を実行する場合に、その実行演出予告の内容を決定するために用いられる乱数値である。一例として、実行演出予告内容決定用の乱数値SR2は「1」〜「100」の範囲の値をとる。
第2実行演出予告実行決定用の乱数値SR3は、予告対象の演出が実行されない場合に実行演出予告を実行するか否かを決定するために用いられる乱数値である。一例として、第2実行演出予告実行決定用の乱数値SR3は「1」〜「100」の範囲の値をとる。実行演出予告タイミング決定用の乱数値SR4は、実行演出予告を実行する場合に、その実行演出予告の実行タイミングを決定するために用いられる乱数値である。一例として、実行演出予告タイミング決定用の乱数値SR4は「1」〜「100」の範囲の値をとる。
なお、各乱数値がとる値の範囲は一例として示したものであり、任意の範囲に設定可能である。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、制御を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、制御パターンテーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。
図15は、ROM121に記憶される実行演出予告実行決定テーブル1の構成例を示している。実行演出予告実行決定テーブル1は、予告対象の演出(予告図柄の表示位置に応じて、実行される可能性を予告する対象の演出)が実行される場合に実行演出予告を実際に実行するか否かを、第1実行演出予告実行決定用の乱数値SR1に基づいて演出制御用CPU120が決定するために参照されるテーブルである。実行演出予告実行決定テーブル1では、可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」又は「小当たり」であるかに応じて、乱数値SR1と比較される数値(決定値)が実行演出予告の「実行あり」、「実行なし」のいずれかに割り当てられている。この実施の形態では、実行演出予告実行決定テーブル1において、可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」又は「小当たり」であるかに応じて、決定値の数値の範囲が異なっている。このため、同じ乱数値SR1の値であっても、可変表示結果に応じて実行の有無の結果が異なる。例えば、乱数値SR1が「50」のとき、演出制御用CPU120は、可変表示結果が「大当り」の場合には、この「50」に割り当てられている「実行あり」に基づいて、実行演出予告を実行すると決定し、可変表示結果が「ハズレ」等の場合には、この「50」に割り当てられている「実行なし」に基づいて、実行演出予告を実行しないと決定する。この実施の形態では、可変表示結果が「大当り」である場合に、「ハズレ」又は「小当たり」の場合と比べて実行演出予告が実行されやすくなっている。
図16は、ROM121に記憶される実行演出予告内容決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、実行される演出に対応して予告図柄を最終的に表示する飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに応じて、図16(a)に示す実行演出予告内容決定テーブル(「左」用)、図16(b)に示す実行演出予告内容決定テーブル(「中」用)、図16(c)に示す実行演出予告内容決定テーブル(「右」用)、図16(d)に示す実行演出予告内容決定テーブル(「全部」用)が用意されている。さらに、この実施の形態では、対応する演出が実行されないが予告図柄を表示するとき用の図16(e)に示す実行演出予告内容決定テーブル(「その他」用)が用意されている。
実行演出予告内容決定テーブル(「左」用)は、予告図柄を最終的に飾り図柄表示エリア5Lに表示するときに、この予告図柄を最初から飾り図柄表示エリア5Lに表示させるか(「移動なし」)、この予告図柄を最初他の飾り図柄表示エリアに表示させてから移動させ飾り図柄表示エリア5Lに最終的に表示させるか(「移動あり」)のいずれか(実行演出予告内容)を演出制御用CPU120が決定するために参照されるテーブルである。実行演出予告内容決定テーブル(「左」用)では、可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」又は「小当たり」であるかに応じて、乱数値SR2と比較される数値(決定値)が予告図柄の「移動あり」、「移動なし」のいずれかに割り当てられている。この実施の形態では、実行演出予告内容決定テーブル(「左」用)において、可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」又は「小当たり」であるかに応じて、決定値の数値の範囲が異なっている。このため、同じ乱数値SR2の値であっても、可変表示結果に応じて、予告図柄の移動の有無の結果が異なる。例えば、乱数値SR2が「50」のとき、演出制御用CPU120は、可変表示結果が「大当り」の場合には、この「50」に割り当てられている「移動あり」に基づいて、予告図柄を他の飾り図柄表示エリア(例えば、飾り図柄表示エリア5Cであり、予め決まっているものとする。)から飾り図柄表示エリア5Lに移動させると決定し、可変表示結果が「ハズレ」等の場合には、この「50」に割り当てられている「移動なし」に基づいて、予告図柄を最初から飾り図柄表示エリア5Lに表示すると決定する。この実施の形態では、可変表示結果が「大当り」である場合に、予告図柄の移動が実行されやすくなっている。
実行演出予告内容決定テーブル(「中」用)は、予告図柄を最終的に飾り図柄表示エリア5Cに表示するときに、この予告図柄を最初から飾り図柄表示エリア5Cに表示させるか(「移動なし」)、この予告図柄を最初他の飾り図柄表示エリアに表示させてから移動させ飾り図柄表示エリア5Cに最終的に表示させるか(「移動あり」)のいずれか(実行演出予告内容)を演出制御用CPU120が決定するために参照されるテーブルである。実行演出予告内容決定テーブル(「中」用)では、可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」又は「小当たり」であるかに応じて、乱数値SR2と比較される数値(決定値)が予告図柄の「移動あり」、「移動なし」のいずれかに割り当てられている。この実施の形態では、実行演出予告内容決定テーブル(「中」用)において、可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」又は「小当たり」であるかに応じて、決定値の数値の範囲が異なっている。このため、同じ乱数値SR2の値であっても、可変表示結果に応じて、予告図柄の移動の有無の結果が異なる。例えば、乱数値SR2が「50」のとき、演出制御用CPU120は、可変表示結果が「大当り」の場合には、この「50」に割り当てられている「移動あり」に基づいて、予告図柄を他の飾り図柄表示エリア(例えば、飾り図柄表示エリア5Rであり、予め決まっているものとする。)から飾り図柄表示エリア5Cに移動させると決定し、可変表示結果が「ハズレ」等の場合には、この「50」に割り当てられている「移動なし」に基づいて、予告図柄を最初から飾り図柄表示エリア5Cに表示すると決定する。この実施の形態では、可変表示結果が「大当り」である場合に、予告図柄の移動が実行されやすくなっている。
実行演出予告内容決定テーブル(「右」用)は、予告図柄を最終的に飾り図柄表示エリア5Rに表示するときに、この予告図柄を最初から飾り図柄表示エリア5Rに表示させるか(「移動なし」)、この予告図柄を最初他の飾り図柄表示エリアに表示させてから移動させ飾り図柄表示エリア5Rに最終的に表示させるか(「移動あり」)のいずれか(実行演出予告内容)を演出制御用CPU120が決定するために参照されるテーブルである。実行演出予告内容決定テーブル(「右」用)では、可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」又は「小当たり」であるかに応じて、乱数値SR2と比較される数値(決定値)が予告図柄の「移動あり」、「移動なし」のいずれかに割り当てられている。この実施の形態では、実行演出予告内容決定テーブル(「右」用)において、可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」又は「小当たり」であるかに応じて、決定値の数値の範囲が異なっている。このため、同じ乱数値SR2の値であっても、可変表示結果に応じて、予告図柄の移動の有無の結果が異なる。例えば、乱数値SR2が「50」のとき、演出制御用CPU120は、可変表示結果が「大当り」の場合には、この「50」に割り当てられている「移動あり」に基づいて、予告図柄を他の飾り図柄表示エリア(例えば、飾り図柄表示エリア5Cであり、予め決まっているものとする。)から飾り図柄表示エリア5Rに移動させると決定し、可変表示結果が「ハズレ」等の場合には、この「50」に割り当てられている「移動なし」に基づいて、予告図柄を最初から飾り図柄表示エリア5Rに表示すると決定する。この実施の形態では、可変表示結果が「大当り」である場合に、予告図柄の移動が実行されやすくなっている。
実行演出予告内容決定テーブル(「全部」用)は、予告図柄を最終的に飾り図柄表示エリア5L、5C、5R全てに表示するときに、これら予告図柄を移動させずに最初から飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rそれぞれに表示させるか(「移動なし」)、これら予告図柄のうちの少なくとも1つを最初他の飾り図柄表示エリアに表示させてから移動させ本来の飾り図柄表示エリアに最終的に表示させるか(「移動あり」)のいずれか(実行演出予告内容)を演出制御用CPU120が決定するために参照されるテーブルである。実行演出予告内容決定テーブル(「全部」用)では、可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」又は「小当たり」であるかに応じて、乱数値SR2と比較される数値(決定値)が予告図柄の「移動あり」、「移動なし」のいずれかに割り当てられている。この実施の形態では、実行演出予告内容決定テーブル(「全部」用)において、可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」又は「小当たり」であるかに応じて、決定値の数値の範囲が異なっている。このため、同じ乱数値SR2の値であっても、可変表示結果に応じて、予告図柄の移動の有無の結果が異なる。例えば、乱数値SR2が「50」のとき、演出制御用CPU120は、可変表示結果が「大当り」の場合には、この「50」に割り当てられている「移動あり」に基づいて、所定の予告図柄(例えば、飾り図柄表示エリア5L)を他の飾り図柄表示エリア(例えば、飾り図柄表示エリア5Cであり、予め決まっているものとする。)から飾り図柄表示エリア5Lに移動させると決定し、可変表示結果が「ハズレ」等の場合には、この「50」に割り当てられている「移動なし」に基づいて、各予告図柄を最初から飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示すると決定する。上記移動がある場合には、例えば、最初、飾り図柄表示エリア5C、5Rにのみ予告図柄がそれぞれ表示され、その後に、飾り図柄表示エリア5Cの予告図柄が二つの予告図柄に増殖するように分かれ、1つが飾り図柄表示エリア5Cに留まり、もう一つが飾り図柄表示エリア5Rに移動して飾り図柄表示エリア5Rに表示される。この実施の形態では、可変表示結果が「大当り」である場合に、予告図柄の移動が実行されやすくなっている。
実行演出予告内容決定テーブル(「その他」用)は、予告対象の演出が実行されないが予告図柄を表示するときに(図17に示す実行演出予告実行決定テーブル2が参照され、表示の有無が決定される。)、予告図柄をどの飾り図柄表示エリアに表示するか(実行演出予告内容)を演出制御用CPU120が決定するために参照されるテーブルである。実行演出予告内容決定テーブル(「その他」用)では、乱数値SR2と比較される数値(決定値)が予告図柄の表示位置のいずれかに割り当てられている。この実施の形態では、表示位置として、「右」(つまり、飾り図柄表示エリア5L)、「中」(つまり、飾り図柄表示エリア5C)、「右」(つまり、飾り図柄表示エリア5R)、「全部」(つまり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5R)がある。なお、この実施の形態では、「決定値」の範囲が、「左」、「中」、「右」、「全部」で均等になっているが、偏りを持たせても良い。演出制御用CPU120は、乱数値SR2と同じ値の決定値に割り当てられている表示位置に予告図柄を表示すると決定する。
図17は、ROM121に記憶される実行演出予告実行決定テーブル2の構成例を示している。実行演出予告実行決定テーブル2は、予告対象の演出が実行されない場合に実行演出予告を実行するか否かを、第2実行演出予告実行決定用の乱数値SR3に基づいて演出制御用CPU120が決定するために参照されるテーブルである。実行演出予告実行決定テーブル2では、可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」又は「小当たり」であるかに応じて、乱数値SR3と比較される数値(決定値)が実行演出予告の「実行あり」、「実行なし」のいずれかに割り当てられている。この実施の形態では、実行演出予告実行決定テーブル2において、可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」又は「小当たり」であるかに応じて、決定値の数値の範囲が異なっている。このため、同じ乱数値SR3の値であっても、可変表示結果に応じて実行の有無の結果が異なる。例えば、乱数値SR3が「50」のとき、演出制御用CPU120は、可変表示結果が「大当り」の場合には、この「50」に割り当てられている「実行あり」に基づいて、実行演出予告を実行すると決定し、可変表示結果が「ハズレ」等の場合には、この「50」に割り当てられている「実行なし」に基づいて、実行演出予告を実行しないと決定する。この実施の形態では、可変表示結果が「大当り」である場合に、「ハズレ」又は「小当たり」の場合と比べて実行演出予告が非常に実行されやすくなっている。つまり、予告図柄の表示によって、所定の演出が実行される可能性があることが予告されたにもかかわらず、その演出が実際に実行されなかった場合には、可変表示結果が「大当り」になる可能性が非常に高くなっている(所謂、法則崩れ)。
図18は、ROM121に記憶される実行演出予告タイミング決定テーブルの構成例を示している。実行演出予告タイミング決定テーブルは、実行演出予告の実行タイミング(予告図柄の表示開始タイミング)を実行演出予告タイミング決定用の乱数値SR4に基づいて演出制御用CPU120が決定するために参照されるテーブルである。実行演出予告タイミング決定テーブルでは、可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」又は「小当たり」であるかに応じて、乱数値SR4と比較される数値(決定値)が実行タイミングである「タイミングA」、「タイミングB」(タイミングA後のタイミング)のいずれかに割り当てられている。この実施の形態では、実行演出予告タイミング決定テーブルにおいて、可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」又は「小当たり」であるかに応じて、決定値の数値の範囲が異なっている。このため、同じ乱数値SR4の値であっても、可変表示結果に応じて実行タイミングが異なる。例えば、乱数値SR4が「50」のとき、演出制御用CPU120は、可変表示結果が「大当り」の場合には、この「50」に割り当てられている「タイミングB」に基づいて、実行演出予告の実行タイミングをタイミングBと決定し、可変表示結果が「ハズレ」等の場合には、この「50」に割り当てられている「タイミングA」に基づいて、実行演出予告の実行タイミングをタイミングAと決定する。この実施の形態では、可変表示結果が「大当り」である場合に、「ハズレ」又は「小当たり」の場合と比べて、実行演出予告の実行タイミングが遅いタイミングになりやすくなっている。
図19は、この実施の形態における、予告図柄の表示位置と、その後に実行される演出との関係を示している。図19のように、「左」の飾り図柄表示エリア5Lに予告図柄が表示された場合には、「左」の飾り図柄表示エリア5Lに「7」の飾り図柄が導出表示される可能性がある。また、「中」の飾り図柄表示エリア5Cに予告図柄を表示した場合には、「擬似連」が実行される可能性がある。また、「右」の飾り図柄表示エリア5Rに予告図柄を表示した場合には、「滑り」が実行される可能性がある。また、全ての飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに予告図柄を表示する場合には、「スーパーリーチβ」が実行される可能性がある。
ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを構成するパターンデータが、予め複数種類記憶されている。こうした演出制御パターンとしては、例えば図柄変動制御パターンや、実行演出予告制御パターンなどがある。
図柄変動制御パターンは、飾り図柄の可変表示が開始されてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでの期間における、画像表示装置5の表示領域での飾り図柄の可変表示動作に関する制御内容を示すパターンデータなどから構成され、飾り図柄の変動パターンごとに予め複数用意されたものであればよい。また、パチンコ遊技機1における複数種類の演出モードに対応して、互いに異なる図柄変動制御パターンが用意されてもよい。こうした複数の図柄変動制御パターンはそれぞれ、最終停止図柄となる確定飾り図柄や可変表示中に仮停止表示される仮停止図柄などを用いて行われる飾り図柄の可変表示において、飾り図柄の表示位置や大きさ、飾り図柄の変動方向や変動速度などのタイムスケジュールを規定していればよい。ここで、最終停止図柄や仮停止図柄などは、主基板11から演出制御基板12へと伝送された変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンなどに基づいて、可変表示の開始時に決定されるものであればよい。
実行演出予告制御パターンは、飾り図柄の可変表示が開始されてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでの期間における、画像表示装置5の表示領域での実行演出予告(予告図柄の表示)に関する制御内容を示すパターンデータなどから構成され、上記テーブルを参照する等して決定された、予告図柄の表示位置(飾り図柄表示エリア)、実行演出予告の実行タイミング、予告図柄の移動の有無などに応じて予め複数用意されたものであればよい。こうした複数の実行演出予告制御パターンはそれぞれ、例えば、予告図柄の画像、予告図柄の表示位置や大きさ、飾り図柄の移動方向や変動速度、これらのタイムスケジュールなどを規定する。
図20(A)は、こうした各々の演出制御パターンの一般的な構成例を示している。図20(A)に示す構成例において、演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データとなるプロセスデータから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。
演出制御プロセスタイマ判定値は、図21に示す演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの格納値である演出制御プロセスタイマ値と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。
操作検出制御データには、例えばスティックコントローラ30の操作桿に対する傾倒操作とトリガボタン31Aに対する指示操作とを有効に検出する操作有効期間、あるいは、プッシュボタン31Bに対する指示操作を有効に検出する操作有効期間や、各々の操作を有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を指定するデータといった、遊技者の操作行為に応じた演出動作態様を示すデータが含まれている。
なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。また、演出制御パターンに含まれる複数種類のプロセスデータでは、各タイミングで実行される演出動作の内容に応じて、それぞれのプロセスデータを構成する制御データの種類が異なっていてもよい。すなわち、表示制御データや音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データの全部を含んで構成されたプロセスデータもあれば、これらの一部を含んで構成されたプロセスデータもあってよい。さらに、例えば演出用役物が備える可動部材における動作態様を示す可動部材制御データといった、その他の各種制御データが含まれることがあってもよい。
図20(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を示している。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で画像を画像表示装置5の表示領域に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8L、8Rから音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ9等の発光体を点滅させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ30の操作桿30Aやトリガボタン31Aあるいはプッシュボタン31Bに対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。演出制御用CPU120は、各演出制御パターンについて、これら制御を行う。
演出制御用CPU120は、例えば飾り図柄の可変表示を開始するときなどに、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに基づいて各演出制御パターン(図柄変動制御パターン、実行演出予告制御パターンなど)をセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。こうして、演出制御用CPU120は、各演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等の発光体など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123や音声制御基板13などに対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
この実施の形態では、このような処理によって、飾り図柄の可変表示中に予告図柄が表示されるなどして実行演出予告が実行されたり、その他の必要な演出が適宜実行されたりする。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図21に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図21に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示状態といった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示動作といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。一例として、演出制御カウンタ設定部193には、演出動作の進行を制御するために用いられる乱数値(演出用乱数)を示す数値データの一部又は全部をカウントするためのランダムカウンタが設けられていればよい。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の画面上に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示やリーチ演出における演出表示といった各種の演出表示を実行させるための制御を行う。表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などを備えて構成されていればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドや、トリガセンサ35A、プッシュセンサ35B及び傾倒方向センサユニット32から伝送された操作検出信号等の各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される。
音声制御基板13には、例えば入出力ドライバや音声合成用IC、音声データROM、増幅回路、ボリュームなどが搭載されている。一例として、音声制御基板13では、演出制御基板12から伝送された効果音信号に示される音番号データが入出力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を生成し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号を、スピーカ8L、8Rに出力する。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されており、音声合成用ICが音番号データに応じた制御データを読み出して、音声や効果音が生成される。音声データROMの記憶データは、所定期間における音声や効果音の出力態様を時系列的に示すデータなどから構成されていればよい。
ランプ制御基板14には、例えば入出力ドライバやランプドライバなどが搭載されている。一例として、ランプ制御基板14では、演出制御基板12から伝送された電飾信号が、入出力ドライバを介してランプドライバに入力される。ランプドライバは、電飾信号を増幅して遊技効果ランプ9などに供給する。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図22のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図22に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR5といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図23は、特別図柄プロセス処理として、図22に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図24及び図25は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
図24及び図25に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、所定の入力ポートレジスタに格納された入力ポートデータを読み出す(図24のステップS201)。ここで、入力ポートレジスタは、例えばI/O105に含まれる入力ポートにおける外部信号の入力状態を示すビット値などが、格納されるレジスタである。この実施の形態では、入力ポートレジスタのビット番号[0]に格納される入力ポートデータが、第1始動口スイッチ22Aから伝送される検出信号となる第1始動入賞信号の入力状態(オフ/オン)を示し、入力ポートレジスタのビット番号[1]に格納される入力ポートデータが、第2始動口スイッチ22Bから伝送される遊技球の検出信号となる第2始動入賞信号の入力状態(オフ/オン)を示している。
ステップS201にて読み出した入力ポートレジスタのビット番号[1]におけるビット値が“1”であるか否かを判定する(ステップS202)。このとき、ビット値が“1”であれば(ステップS202;Yes)、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2始動入賞判定カウンタの格納値である第2始動入賞判定カウント値を、例えば1加算するなどしてカウントアップするように、更新する(ステップS203)。これに対して、ステップS202にて“0”であると判定された場合には(ステップS202;No)、第2始動入賞判定カウンタをクリアして、その格納値を「0」に初期化する(ステップS204)。
ステップS203、S204の処理のいずれかを実行した後には、ステップS201にて読み出した入力ポートレジスタのビット番号[0]におけるビット値が“1”であるか否かを判定する(ステップS205)。このとき、ビット値が“1”であれば(ステップS205;Yes)、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1始動入賞判定カウンタの格納値である第1始動入賞判定カウント値を、例えば1加算するなどしてカウントアップするように、更新する(ステップS206)。これに対して、ステップS205にて“0”であると判定された場合には(ステップS205;No)、第1始動入賞判定カウンタをクリアして、その格納値を「0」に初期化する(ステップS207)。
ステップS206、S207の処理のいずれかを実行した後には、第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値として予め定められた所定の判定値(例えば「2」)に達したか否かを判定する(ステップS208)。このとき、第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していれば(ステップS208;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS209)。また、第1始動入賞判定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS210)。
ステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していなければ(ステップS208;No)、第1始動入賞口への有効な遊技球の入賞が第1始動口スイッチ22Aにより検出されていないことに対応して、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したか否かを判定する(ステップS211)。このとき、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していなければ(ステップS211;No)、第2始動入賞口への有効な遊技球の入賞が第2始動口スイッチ22Bにより検出されていないことに対応して、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していれば(ステップS211;Yes)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS212)。また、第2始動入賞判定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS213)。
ステップS210、S213の処理のいずれかを実行した後、CPU103は、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を読み出す(ステップS214)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み出し、始動口バッファ値が「2」であるときには、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み出す。そして、ステップS214における読出値が、所定の上限値(例えば「4」)に達しているか否かを判定する(図25のステップS215)。このとき、ステップS214での読出値が上限値に達していなければ、特別図柄や飾り図柄の可変表示を開始するための始動条件が有効に成立することになる。例えば、図24に示すステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定された後に、ステップS215にて読出値が上限値に達していないと判定されたときには、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、飾り図柄の可変表示を実行するための第1始動条件が成立する。また、図24に示すステップS211にて第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定された後に、ステップS215にて読出値が上限値に達していないと判定されたときには、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームや、飾り図柄の可変表示を実行するための第2始動条件が成立する。
このように、ステップS215にて読出値が上限値に達していないときには(ステップS215;No)、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算する(ステップS216)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1保留記憶数カウント値を1加算し、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2保留記憶数カウント値を1加算する。そして、CPU103は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を示す合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算する(ステップS217)。
ステップS217の処理に続いて、CPU103は、乱数回路104やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを、抽出する(ステップS218)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データが、保留データとして始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS219)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部151Aに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部151Bに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる。
ステップS219にて乱数値を記憶した後には、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS220)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、ROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納して、第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには、ROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納して、第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図22に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS220における設定の後には、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS221)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図22に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS215にて読出値が上限値に達している場合や(ステップS215;Yes)、ステップS221の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS222)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS222;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS223)、図24に示すステップS211の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS222;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS224)、始動入賞判定処理を終了する。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合には、2ミリ秒内で実行される処理によって、双方のスイッチが有効な遊技球の始動入賞を検出したことに基づく処理が実行される。すなわち、図24に示すステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定されたときには、図24に示すステップS209、S210、S214の処理を実行してから、図25に示すステップS215〜S221の処理を実行した後、ステップS222にて始動口バッファ値が「1」であることに対応して、ステップS223の処理を実行してから、図24に示すステップS211の処理に進む。そして、ステップS211にて第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定されたときには、図24に示すステップS212〜S214の処理を実行してから、図25に示すステップS215〜S221の処理を実行した後、ステップS222にて始動口バッファ値が「2」であることに対応して、ステップS224の処理を実行してから、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図23に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS110〜S120の各処理を実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に対応して、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかに関わりなく、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグや小当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。また、小当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“8”に更新する。さらに、大当りフラグ及び小当りフラグがいずれもオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「非確変」又は「確変」であることに対応して15ラウンド大当り状態に制御される場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンド遊技の実行回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定する。これに対して、大当り種別が「突確」であることに対応して2ラウンド大当り状態に制御される場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定するとともに、ラウンド遊技の実行回数となる大入賞口の開放回数を「2回」に設定する。ステップS114の大当り開放前処理の最後に、特図プロセスフラグの値は“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。例えば、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったと判定したときに、特図プロセスフラグの値は“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。ステップS116の大当り開放後処理では、前記判定結果や前記送信設定の実行などに応じて、特図プロセスフラグの値を“5”又は“7”に更新する。例えば、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していない場合には、特図プロセスフラグの値を“5”に更新し、当り終了指定コマンドを送信するための設定を行った後には特図プロセスフラグの値を “7”に更新する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り種別に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理などが含まれている。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、可変表示結果が「小当り」となったことなどに基づき、小当り遊技状態において可変入賞動作の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば可変表示結果が「小当り」であることに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定するとともに、可変入賞動作における大入賞口の開放回数を「2回」に設定すればよい。例えば、ステップS118の小当り開放前処理の最後に、特図プロセスフラグの値は“9”に更新される。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。例えば、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったと判定した場合に、特図プロセスフラグの値は“10”に更新される。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。例えば、ステップS120の小当り終了処理の最後に、特図プロセスフラグの値は“0”に更新される。
図26は、図23のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図26に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。例えば、ステップS231の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第2保留記憶数カウンタが記憶する第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。また、ステップS233の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファの値を「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。例えば、ステップS235の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行され、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。したがって、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS237)。また、ステップS237の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファの値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」、「小当り」、「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、特図表示結果決定テーブル130を選択してセットする(ステップS239)。CPU103は、こうしてセットされた特図表示結果決定テーブル130を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、特図表示結果を「大当り」や「小当り」、「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS240)。このときには、ステップS240にて決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。
ステップS241にて「大当り」であると判定された場合には(ステップS241;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS243)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データが、「非確変」や「確変」、「突確」の各大当り種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれとするかを決定する(ステップS244)。ここで、ステップS234の処理にて変動特図指定バッファ値を「2」に設定した場合には、大当り種別決定テーブル131にて「突確」の大当り種別に対して決定値が割り当てられていないことから、大当り種別が「突確」に決定されることはない。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップS245)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「確変」であれば「1」とし、「突確」であれば「2」とすればよい。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定された場合には(ステップS241;No)、その特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS246)。そして、「小当り」であると判定されたときには(ステップS246;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS247)。
ステップS246にて「小当り」ではないと判定された場合や(ステップS246;No)、ステップS245、S247の処理のいずれかを実行した後には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS248)。一例として、ステップS246にて特図表示結果が「小当り」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS246にて特図表示結果が「小当り」であると判定された場合には、特図表示結果を「小当り」とする旨の事前決定結果に対応して、小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS244における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「非確変」とする決定結果に応じて、非確変大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「確変」とする決定結果に応じて、確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「突確」とする決定結果に応じて、突確大当り図柄「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS248にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS249)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS250)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図27は、図23のステップS111にて実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図27に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;Yes)、変動パターン種別を複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを選択してセットする(ステップS262)。また、例えば遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み取ることなどにより、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれであるかを特定する(ステップS263)。
ステップS261にて大当りフラグがオフであるときには(ステップS261;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS264)。そして、小当りフラグがオンであれば(ステップS264;Yes)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、小当り変動パターン種別決定テーブル132Bを選択してセットする(ステップS265)。
ステップS264にて小当りフラグがオフであるときには(ステップS264;No)、例えば遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオンであるか否かを判定することなどにより、確変状態や時短状態において時短制御や高開放制御が行われる高ベース中であるか否かを判定する(ステップS266)。このとき、遊技状態が高ベース中でない場合には(ステップS266;No)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル133Aを選択してセットする(ステップS267)。また、ステップS266にて遊技状態が高ベース中である場合には(ステップS266;Yes)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)133Bを選択してセットする(ステップS268)。
ステップS263、S265、S267、S268の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、使用テーブルにセットされた変動パターン種別決定テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS271)。ここで、ステップS271の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。変動パターン種別決定用の乱数値を示す数値データは、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出された始動入賞時に抽出されたものでなくてもよく、例えばステップS271の処理が実行されるときに乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出されてもよい。
ステップS271にて変動パターン種別を決定した後には、特図表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」又は「小当り」であるかに応じて、ハズレ変動パターン決定テーブル134Aと当り変動パターン決定テーブル134Bのいずれかを選択し、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS272)。続いて、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データに基づき、ステップS272にてセットした変動パターン決定テーブルを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS273)。変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データは、ステップS273の処理が実行されるときに乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出されてもよいし、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出された始動入賞時に抽出されたものを、乱数値MR1〜MR3とともに、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bにおける保留データとして記憶しておいてもよい。
ステップS273の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。また、ステップS273の処理では、ステップS271における変動パターン種別の決定結果にかかわらず、変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。
ステップS273にて変動パターンを決定した後には、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS274)。その後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS275)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。これに対して、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS275の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS276)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうしたステップS274での設定を行った場合には、変動パターン設定処理が終了してから図22に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば可変表示結果通知コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS277)、変動パターン設定処理を終了する。
図28は、図23のステップS113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図28に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部152などに設けられた特図確定表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS291)。ここで、特図確定表示中フラグは、特図ゲームにおける可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されたことに対応して、後述するステップS295の処理によりオン状態にセットされる。
ステップS291にて特図確定表示中フラグがオフであるときには(ステップS291;No)、確定特別図柄を導出表示するための設定を行う(ステップS292)。このときには、飾り図柄停止コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS293)。また、特図確定表示時間として予め定められた一定時間(例えば1000ミリ秒)を設定する(ステップS294)。例えば、ステップS294の処理では、特図確定表示時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御タイマ設定部153に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。そして、特図確定表示中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS295)、特別図柄停止処理を終了する。こうして、ステップS292の処理により確定特別図柄が導出表示された後に、ステップS294にて設定された特図確定表示時間が経過するまでは、タイマ割込みの発生に応じた特別図柄プロセス処理にて特別図柄停止処理が実行されるごとに、ステップS291にて特図確定表示中フラグがオンであると判定されることになる。
ステップS291にて特図確定表示中フラグがオンであるときには(ステップS291;Yes)、特図確定表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS296)。例えば、ステップS296の処理では、ステップS294の処理によりタイマ初期値が設定された遊技制御プロセスタイマの格納値である遊技制御プロセスタイマ値を読み取り、そのタイマ値が「0」となったか否かに応じて、特図確定表示時間が経過したか否かを判定すればよい。なお、遊技制御プロセスタイマ値は、そのタイマ値が「0」以外の値であれば、タイマ割込みの発生に基づき遊技制御用タイマ割込み処理が実行されるごとに、1減算されるように更新すればよい。ステップS296にて特図確定表示時間が経過していなければ(ステップS296;No)、特別図柄停止処理を終了することで、特図確定表示時間が経過するまで待機する。
ステップS296にて特図確定表示時間が経過したときには(ステップS296;Yes)、特図確定表示中フラグをクリアしてオフ状態とした後に(ステップS297)、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS298)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS298;Yes)、大当り開始時演出待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS299)。また、当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS300)。例えば、ステップS300の処理では、大当り種別バッファ値に応じた当り開始指定コマンドを送信するために予め用意された当り開始指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。
ステップS300の処理に続いて、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS301)。また、確変状態や時短状態を終了するための設定を行う(ステップS302)。例えば、ステップS302の処理として、確変フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とする処理や、高ベース中において実行される特図ゲームの残り回数をカウントするための時短回数カウンタをクリアする処理などが実行されればよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS303)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS298にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS298;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS304)。このとき、小当りフラグがオンであれば(ステップS304;Yes)、小当り開始時演出待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS305)。続いて、特図表示結果が「小当り」となったことに対応した当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS306)。その後、小当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS307)。また、特図プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値である“8”に更新する(ステップS308)。
ステップS304にて小当りフラグがオフである場合には(ステップS304;No)、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する(ステップS309)。ステップS308、S309の処理のいずれかを実行した後には、高ベース中における時短制御や高開放制御などを終了させるか否かの判定を行ってから(ステップS310)、特別図柄停止処理を終了する。例えば、ステップS310の処理では、時短フラグがオンであるときに、時短回数カウンタの格納値である時短回数カウント値を、例えば1減算するなどして更新する。そして、更新後の時短回数カウント値が所定の時短終了判定値(例えば「0」など)と合致するか否かの判定を行う。このとき、時短終了判定値と合致すれば、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、高ベース中における時短制御や高開放制御などを終了すればよい。他方、時短終了判定値と合致しなければ、時短フラグの状態を維持して、ステップS310の処理を終了すればよい。なお、遊技状態が確変状態であるときでも時短フラグがオンであれば時短制御を終了するか否かの判定を行い、終了するとの判定結果に基づき時短制御を終了するようにしてもよい。こうして時短制御を終了する一方で、確変制御については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで、あるいは、さらに所定回数の特図ゲームが実行されるまで、継続させてもよい。これにより、遊技状態が潜伏確変中となることができる。あるいは、時短フラグがオンであるとともに確変フラグがオンとなっている確変状態については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続して時短制御が行われるようにしてもよい。
また、ステップS310の処理では、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタから、確変制御終了判定用の乱数値を示す数値データを抽出し、予めROM101などに格納された確変制御終了判定テーブルを参照すること、あるいは、確変制御中における特図ゲームの実行回数が所定の確変終了判定値に達したことなどにより、確変制御を終了するか否かの判定を行うようにしてもよい。これに対して、ステップS310の処理では、確変制御を終了するための処理を実行せず、次に可変表示結果が「大当り」となるまで確変制御を継続させるようにしてもよい。あるいは、確変制御終了判定用の乱数値を示す数値データに基づき確変制御を終了するか否かを判定する処理は、例えば図26に示すステップS240にて特図表示結果を決定(事前決定)する以前に、実行されるようにしてもよい。
図29は、図33のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図29に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS321)。一例として、図33に示すステップS116の大当り開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS321の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値(例えば「0」など)と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS321;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS321;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して(ステップS322)、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであったかを特定する。このときには、特定された大当り種別が「非確変」であるか否かを判定する(ステップS323)。
ステップS323にて大当り種別が「非確変」であると判定された場合には(ステップS323;Yes)、遊技状態を時短状態とする制御を開始するための設定を行う(ステップS324)。例えば、CPU103は、時短フラグをオン状態にセットするとともに、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(例えば「100」)を、時短回数カウンタに設定する。その一方で、大当り種別が「確変」又は「突確」と判定された場合には(ステップS323;No)、遊技状態を確変状態とする制御を開始するための設定を行う(ステップS325)。例えば、CPU103は、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットする。
なお、大当り種別が「確変」と判定された場合と、大当り種別が「突確」と判定された場合とで、種類が異なる確変状態へと制御するための設定を行うようにしてもよい。一例として、大当り種別が「確変」と判定された場合には、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットして、時短回数カウント値の初期値設定は行わず、次に特図表示結果が「大当り」となるまで、確変制御と時短制御の双方が継続して行われるように設定する。これに対して、大当り種別が「突確」と判定された場合には、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットして、時短状態に制御される場合と同様に時短回数カウント値の初期値設定を行い、確変制御は次に特図表示結果が「大当り」となるまで継続して行われる一方、時短制御は特図ゲームの実行回数が所定回数(例えば「100」)に達するまで継続するように設定してもよい。あるいは、大当り種別が「突確」と判定された場合には、所定の時短中突確フラグがオンであれば、確変制御とともに時短制御を開始するための設定を行う一方、時短中突確フラグがオフであれば、確変制御のみを開始するための設定を行うようにしてもよい。ここで、時短中突確フラグは、例えば図28に示すステップS298にて大当りフラグがオンであると判定されたときに、大当り種別が「突確」であること、及び、時短フラグがオンであり時短制御が行われていることに対応して、オン状態にセットされればよい。あるいは、例えば図26に示すステップS244にて大当り種別が「突確」に決定されたときに、時短フラグがオンであり時短制御が行われていることに対応して、特別図柄等の可変表示が開始されるときに時短中突確フラグがオン状態にセットされてもよい。
ステップS324、S325の処理のいずれかを実行した後には、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS326)、大当り終了処理を終了する。
図30は、普通図柄プロセス処理として、図22のステップS16にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図30に示す普通図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、ゲート通過判定処理を実行する(ステップS130)。例えば、ステップS130のゲート通過判定処理では、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づき、ゲートスイッチ21がオンであるか否かを判定し、オフであれば、そのままゲート通過判定処理を終了する。これに対して、ゲートスイッチ21がオンであるときには、普図保留記憶部151Cにおける保留データの記憶数である普図保留記憶数を示す普図保留記憶カウント値が、普図保留上限値として予め定められた値(例えば「4」)となっているか否かを判定する。このとき、普図保留上限値に達していれば、通過ゲートにおける今回の遊技球の通過を無効として、ゲート通過判定処理を終了する。その一方で、普図保留上限値に達していない場合には、例えば乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データを抽出する。このとき抽出した乱数値MR5を示す数値データが、保留データとして普図保留記憶部151Cにおける空きエントリの先頭にセットされることで、乱数値MR5が記憶される。この場合には、普図保留記憶数カウント値を1加算するように更新してから、ゲート通過判定処理を終了する。
ステップS130のゲート通過判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた普図プロセスフラグの値に応じて、図30に示すステップS140〜S143の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS140の普通図柄通常処理は、普図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この普通図柄通常処理では、普図保留記憶部151Cに格納された保留データの有無などに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。このとき、例えば普図保留記憶部151Cに格納された保留データがある場合には、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果である普図表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかを決定する普図表示結果決定処理が実行してから、普図プロセスフラグの値を“1”に更新する。
普図表示結果決定処理では、普図保留記憶部151Cから読み出した保留データに含まれる普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データなどに基づき、所定の普図表示結果決定テーブルを参照して、普図表示結果を決定する。ここで、普図表示結果決定テーブルでは、時短フラグがオンである場合に、時短フラグがオフである場合よりも普図表示結果を「普図当り」とする決定がなされる割合が高くなるように、決定値が普図表示結果に割り当てられている。これにより、確変状態や時短状態において時短制御や高開放制御が行われる高ベース中といった特別遊技状態では、通常状態に比べて普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となりやすくなることで、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が拡大開放状態となる頻度が高まり、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくなる。
また、普図表示結果決定処理では、普図表示結果に対応する普図変動時間の決定も行われる。このとき、時短フラグがオンである場合には、時短フラグがオフである場合よりも普図変動時間が短くなるように設定される。これにより、確変状態や時短状態において時短制御や高開放制御が行われる高ベース中といった特別遊技状態では、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が導出表示される間隔が短くなることで、「普図当り」の可変表示結果が導出表示される間隔も短くなり、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が拡大開放状態となる頻度が高まり、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくなる。さらに、普図表示結果決定処理では、普図表示結果を「普図当り」とする場合に、第2始動入賞口を拡大開放状態とする時間である傾動制御時間や拡大開放状態とする回数である傾動制御回数を設定してもよい。このとき、時短フラグがオンである場合には、時短フラグがオフである場合よりも傾動制御時間や傾動制御回数が増加するように設定される。これにより、確変状態や時短状態において時短制御や高開放制御が行われる高ベース中といった特別遊技状態では、第2始動入賞口が拡大開放状態となる時間や回数が増加することで、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくなる。なお、第2始動入賞口を拡大開放状態とする設定は、ステップS142の普通図柄停止処理やステップS143の普通電動役物作動処理にて行うようにしてもよい。
ステップS141の普通図柄変動処理は、普図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この普通図柄変動処理では、普通図柄表示器20において普通図柄を変動させるための設定が行われるとともに、その普通図柄が変動を開始してからの経過時間が計測される。また、こうして計測された経過時間が所定の普図変動時間に達したか否かの判定が行われる。計測された経過時間が所定の普図変動時間に達したと判定された場合には、普図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS142の普通図柄停止処理は、普図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この普通図柄停止処理では、普図変動時間が経過したことに基づき、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動を停止させ、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)させるための設定などを行う。普通図柄停止処理中、普図プロセスフラグの値が“3”に更新される。ステップS143の普通電動役物作動処理は、普図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この普通電動役物作動処理では、普図ゲームにおける可変表示結果(普図表示結果)が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bが備える可動翼片を垂直位置から傾動位置に移動させて、第2始動入賞口を通常開放状態から拡大開放状態に変化させるための設定などが行われる。普通図柄停止処理中、普図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図31のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図31に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;No)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。演出制御用CPU120は、次の演出制御プロセス処理で、可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ること、変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどによって、可変表示結果、大当たり種別、変動パターン(滑りの有無、擬似連の有無、リーチ演出等)などを適宜特定できるが、この演出制御コマンド解析処理のときに、可変表示結果、大当たり種別、変動パターン(滑りの有無、擬似連の有無、リーチ演出等)などを特定してもよい。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった発光体における点灯動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS72の処理に戻る。なお、乱数値を示す数値データのうち、乱数値SR1及びSR2を示す数値データについては使用(抽出)される度に更新されるものとする。乱数値SR3、SR4等の他の乱数値を示す数値データについても使用(抽出)される度に更新されてもよい。
図32は、演出制御プロセス処理として、図31のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、演出制御フラグ設定部191に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。例えば、飾り図柄の可変表示を開始すると判定した場合には、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示中演出設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示中演出設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。可変表示中演出設定処理において、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。こうした演出制御を行った後、例えば図柄変動制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される飾り図柄停止コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。図柄変動制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して確定飾り図柄を完全停止表示させるようにすれば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したきに、その当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信したときに、その当り開始指定コマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
図33は、図32のステップS171にて実行される可変表示中演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図33に示す可変表示中演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS501)。このとき、特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされれば(ステップS501;Yes)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS502)。
ステップS502にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS502;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS503)。一例として、ステップS503の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
ステップS502にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS502;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS504)。一例として、ステップS504の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。なお、変動パターンに「スーパーリーチα」が含まれる場合には、左確定飾り図柄が「7」になりやすいようにするとよい。
ステップS501にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS501;No)、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合、又は、特図表示結果が「小当り」である場合であるか、これら以外の場合であるかを判定する(ステップS505)。このとき、大当り種別が「突確」又は特図表示結果が「小当り」であると判定されれば(ステップS505;Yes)、2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかといった、大当り種別が「突確」の場合や特図表示結果が「小当り」の場合に対応した飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS506)。一例として、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−1〜変動パターンPC1−3のいずれかが指定された場合に対応して、2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する。この場合には、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定のチャンス目決定テーブルを参照することなどにより、2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかを構成する確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。また、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−4及び変動パターンPC1−5のいずれかが指定された場合には、例えばステップS504と同様の処理を実行することにより、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。
ステップS505にて特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」以外の「非確変」又は「確変」であると判定されたときには(ステップS505;No)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS507)。一例として、ステップS507の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121などに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。例えば、大当り種別が「非確変」である場合には、非確変図柄(例えば「2」、「4」、「6」、「8」の数字を示す飾り図柄)から1つが選択されて、非確変大当り組合せを構成する最終停止図柄となる。大当り種別が「確変」である場合には、例えば確変昇格演出の有無などに応じて、非確変図柄と確変図柄(例えば「1」、「3」、「5」、「7」の数字を示す飾り図柄)のいずれかが選択されればよい。より具体的には、変動中昇格演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出が実行される場合には、大当り種別が「非確変」である場合と同様に、非確変図柄から1つが選択されて、非確変大当り組合せを構成する最終停止図柄となる。これに対して、確変昇格演出が実行されない場合には、確変図柄から1つが選択されて、確変大当り組合せを構成する最終停止図柄となる。あるいは、大当り種別が「確変」である場合には、非確変図柄と確変図柄のいずれかが所定割合で選択され、その選択結果に対応して、確変昇格演出を実行するか否かが決定されてもよい。この場合、非確変図柄が選択されたときには確変昇格演出を実行することに決定される一方、確変図柄が選択されたときには確変昇格演出を実行しないことに決定されればよい。なお、変動パターンに「スーパーリーチα」が含まれる場合には、左確定飾り図柄が「7」になりやすいようにするとよい。
ステップS503、S504、S506、S507の処理のいずれかを実行した後には、「擬似連」や「滑り」といった可変表示演出を実行するための設定が行われる(ステップS508)。例えば、ステップS508の処理では、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取って特定された変動パターンなどに応じて、「擬似連」や「滑り」の可変表示演出が実行されるか否かを判定する。変動パターンに、「擬似連」や「滑り」の可変表示演出が含まれる場合には、含まれる演出を実行すると判定する。このとき、「擬似連」や「滑り」の可変表示演出が実行されると判定した場合には、「擬似連」の可変表示演出において仮停止表示されて擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する飾り図柄や、「滑り」の可変表示演出において仮停止表示される飾り図柄などを決定する。
なお、ステップS508において、変動中昇格演出を実行するための設定が行われてもよい。例えば、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」又は「確変」である場合に、変動中昇格演出を実行するか否かや、実行する場合における変動中昇格演出の演出態様に対応した変動中昇格演出パターンなどが、決定されるようにすればよい。このときには、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される変動中昇格演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の変動中昇格演出決定テーブルを参照することなどにより、変動中昇格演出を実行するか否かや、実行する場合における変動中昇格演出パターンなどが決定されるようにしてもよい。あるいは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、変動中昇格演出を実行するか否かが決定されるようにしてもよい。この場合には、変動中昇格演出の有無が、主基板11の側において変動パターンを決めることにより、決定されることになる。また、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、変動中昇格演出を実行するか否かとともに、実行する場合における変動中昇格演出パターンも決定されるようにしてもよい。この場合には、変動中昇格演出の有無と種類の双方が、主基板11の側において変動パターンを決めることにより、決定されることになる。なお、変動パターンとは別個に、変動中昇格演出の有無が主基板11の側において決定されてもよいし、変動中昇格演出の有無と種類の双方が主基板11の側において決定されてもよい。
ステップS508の処理を実行した後には、実行演出予告設定処理を実行する(ステップS509)。図34は、ステップS509にて実行される実行演出予告設定処理の一例を示すフローチャートである。図34に示す予告演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、ステップS503、S504、S506、S507で決定された最終決定図柄のうち、「左」の飾り図柄表示エリア5Lに表示される最終停止図柄(確定飾り図柄)が「7」であるかを判定する(ステップS751)。演出制御用CPU120は、飾り図柄表示エリア5Lの最終停止図柄(確定飾り図柄)が「7」であると判定した場合には(ステップS751;YES)、実行演出予告の実行の有無を決定する(ステップS752)。
図35は、ステップS752の処理の一例を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、実行演出予告の実行の有無を決定するための使用テーブルとして、実行演出予告実行決定テーブル1を選択してセットする(ステップS801)。その後、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される第1実行演出予告実行決定用の乱数値SR1を示す数値データを抽出する(ステップS802)。続いて、ステップS802にて抽出した乱数値SR1を示す数値データに基づき、ステップS801にてセットした実行演出予告実行決定テーブル1を参照することにより、可変表示結果に応じて異なる割合で、実行演出予告の実行の有無を決定し(ステップS803)、ステップS752の処理を終了する。例えば、例えば、乱数値SR1(数値データ)が「50」のとき、演出制御用CPU120は、可変表示結果が「大当り」の場合には、この「50」と同じ値の決定値(「50」)に割り当てられている「実行あり」に基づいて、実行演出予告を実行すると決定し、可変表示結果が「ハズレ」等の場合には、この「50」と同じ値の決定値(「50」)に割り当てられている「実行なし」に基づいて、実行演出予告を実行しないと決定する。
図34に戻り、演出制御用CPU120は、ステップS752の処理のあと、ステップS752での決定結果に基づき、実行演出予告の実行があるかを判定する(ステップS753)。実行演出予告の実行が有りの場合(実行演出予告を実行すると決定した場合)(ステップS753;YES)、演出制御用CPU120は、実行演出予告内容のパターンを決定する(ステップS754)。図36は、ステップS754の処理の一例を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、実行予告演出内容のパターンを決定するための使用テーブルとして、実行予告演出内容決定テーブル(「左」用)を選択してセットする(ステップS811)。その後、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される実行演出予告内容決定用の乱数値SR2を示す数値データを抽出する(ステップS812)。続いて、ステップS812にて抽出した乱数値SR2を示す数値データに基づき、ステップS811にてセットした実行予告演出内容決定テーブル(「左」用)を参照することにより、可変表示結果に応じて異なる割合で、実行演出予告の内容(予告図柄の移動の有無)を決定し(ステップS813)、ステップS754の処理を終了する。例えば、乱数値SR2(数値データ)が「50」のとき、演出制御用CPU120は、可変表示結果が「大当り」の場合には、この「50」と同じ値の決定値(「50」)に割り当てられている「移動あり」に基づいて、予告図柄を他の飾り図柄表示エリアから飾り図柄表示エリア5Lに移動させると決定し、可変表示結果が「ハズレ」等の場合には、この「50」と同じ値の決定値(「50」)に割り当てられている「移動なし」に基づいて、予告図柄を最初から飾り図柄表示エリア5Lに表示すると決定する。
図34に戻り、演出制御用CPU120は、ステップS751において飾り図柄表示エリア5Lの最終停止図柄(確定飾り図柄)が「7」でないと判定した場合(ステップS751;NO)、又は、ステップS753において実行演出予告の実行無しと判定した場合(ステップS753;NO)に、変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどによって、今回の変動パターンに「擬似連」が含まれるかを判定する(ステップS755)。演出制御用CPU120は、変動パターンに「擬似連」が含まれると判定した場合(ステップS755;YES)、実行演出予告の実行の有無を決定する(ステップS756)。ステップS756の処理はステップS752の処理(図35の処理)と同じなので説明を省略する。その後、演出制御用CPU120は、ステップS756での決定結果に基づき、実行演出予告の実行があるかを判定する(ステップS757)。実行演出予告の実行が有りの場合(実行演出予告を実行すると決定した場合)(ステップS757;YES)、演出制御用CPU120は、実行演出予告内容のパターンを決定する(ステップS758)。
図37は、ステップS758の処理の一例を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、実行予告演出内容のパターンを決定するための使用テーブルとして、実行予告演出内容決定テーブル(「中」用)を選択してセットする(ステップS821)。その後、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される実行演出予告内容決定用の乱数値SR2を示す数値データを抽出する(ステップS822)。続いて、ステップS822にて抽出した乱数値SR2を示す数値データに基づき、ステップS821にてセットした実行予告演出内容決定テーブル(「中」用)を参照することにより、可変表示結果に応じて異なる割合で、実行演出予告の内容(予告図柄の移動の有無)を決定し(ステップS823)、ステップS78の処理を終了する。例えば、乱数値SR2(数値データ)が「50」のとき、演出制御用CPU120は、可変表示結果が「大当り」の場合には、この「50」と同じ値の決定値(「50」)に割り当てられている「移動あり」に基づいて、予告図柄を他の飾り図柄表示エリアから飾り図柄表示エリア5Cに移動させると決定し、可変表示結果が「ハズレ」等の場合には、この「50」と同じ値の決定値(「50」)に割り当てられている「移動なし」に基づいて、予告図柄を最初から飾り図柄表示エリア5Cに表示すると決定する。
図34に戻り、演出制御用CPU120は、ステップS755において変動パターンに「擬似連」が含まれないと判定した場合(ステップS755;NO)、又は、ステップS757において実行演出予告の実行無しと判定した場合(ステップS757;NO)に、変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどによって、今回の変動パターンに「滑り」が含まれるかを判定する(ステップS759)。演出制御用CPU120は、変動パターンに「滑り」が含まれると判定した場合(ステップS759;YES)、実行演出予告の実行の有無を決定する(ステップS760)。ステップS760の処理はステップS752の処理(図35の処理)と同じなので説明を省略する。その後、演出制御用CPU120は、ステップS760での決定結果に基づき、実行演出予告の実行があるかを判定する(ステップS761)。実行演出予告の実行が有りの場合(実行演出予告を実行すると決定した場合)(ステップS761;YES)、演出制御用CPU120は、実行演出予告内容のパターンを決定する(ステップS762)。
図38は、ステップS762の処理の一例を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、実行予告演出内容のパターンを決定するための使用テーブルとして、実行予告演出内容決定テーブル(「右」用)を選択してセットする(ステップS831)。その後、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される実行演出予告内容決定用の乱数値SR2を示す数値データを抽出する(ステップS832)。続いて、ステップS832にて抽出した乱数値SR2を示す数値データに基づき、ステップS831にてセットした実行予告演出内容決定テーブル(「右」用)を参照することにより、可変表示結果に応じて異なる割合で、実行演出予告の内容(予告図柄の移動の有無)を決定し(ステップS833)、ステップS762の処理を終了する。例えば、乱数値SR2(数値データ)が「50」のとき、演出制御用CPU120は、可変表示結果が「大当り」の場合には、この「50」と同じ値の決定値(「50」)に割り当てられている「移動あり」に基づいて、予告図柄を他の飾り図柄表示エリアから飾り図柄表示エリア5Rに移動させると決定し、可変表示結果が「ハズレ」等の場合には、この「50」と同じ値の決定値(「50」)に割り当てられている「移動なし」に基づいて、予告図柄を最初から飾り図柄表示エリア5Rに表示すると決定する。
図34に戻り、演出制御用CPU120は、ステップS759において変動パターンに「滑り」が含まれないと判定した場合(ステップS759;NO)、又は、ステップS761において実行演出予告の実行無しと判定した場合(ステップS761;NO)に、変動パターンに「スーパーリーチβ」が含まれるかを判定する(ステップS763)。演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどによって、今回の変動パターンに「スーパーリーチβ」が含まれると判定した場合(ステップS763;YES)、実行演出予告の実行の有無を決定する(ステップS764)。ステップS764の処理はステップS752の処理(図35の処理)と同じなので説明を省略する。その後、演出制御用CPU120は、ステップS764での決定結果に基づき、実行演出予告の実行があるかを判定する(ステップS765)。実行演出予告の実行が有りの場合(実行演出予告を実行すると決定した場合)(ステップS765;YES)、演出制御用CPU120は、実行演出予告内容のパターンを決定する(ステップS766)。
図39は、ステップS766の処理の一例を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、実行予告演出内容のパターンを決定するための使用テーブルとして、実行予告演出内容決定テーブル(「全部」用)を選択してセットする(ステップS841)。その後、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される実行演出予告内容決定用の乱数値SR2を示す数値データを抽出する(ステップS842)。続いて、ステップS842にて抽出した乱数値SR2を示す数値データに基づき、ステップS841にてセットした実行予告演出内容決定テーブル(「全部」用)を参照することにより、可変表示結果に応じて異なる割合で、実行演出予告の内容(予告図柄の移動の有無)を決定し(ステップS843)、ステップS766の処理を終了する。例えば、乱数値SR2が「50」のとき、演出制御用CPU120は、可変表示結果が「大当り」の場合には、この「50」に割り当てられている「移動あり」に基づいて、所定の予告図柄を他の飾り図柄表示エリアから飾り図柄表示エリア5Lに移動させると決定し、可変表示結果が「ハズレ」等の場合には、この「50」に割り当てられている「移動なし」に基づいて、各予告図柄を最初から飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示すると決定する。
図34に戻り、演出制御用CPU120は、ステップS763において変動パターンに「スーパーリーチβ」が含まれないと判定した場合(ステップS763;NO)、ステップS765において実行演出予告の実行無しと判定した場合(ステップS765;NO)、ステップS754、S758、S762、S766の処理の後、予告対象演出が有るかを判定する(ステップS767)。予告対象演出とは、予告図柄の表示位置に対応して実行される可能性のある演出であり、ここでは、最終停止図柄(確定飾り図柄)を「7」にする演出、「擬似連」の演出、「滑り」の演出、「スーパーリーチβ」の演出が該当する。すなわり、ステップS767では、飾り図柄表示エリア5Lの最終停止図柄(確定飾り図柄)が「7」であるか、変動パターンに「擬似連」、「滑り」、「スーパーリーチβ」のいずれかが含まれるかが判定される。さらにいうと、ステップS751、ステップS755、ステップS759、ステップS763のいずれかで、「YES」と判定されているかを判定する。飾り図柄表示エリア5Lの最終停止図柄(確定飾り図柄)が「7」であったり(ステップS751で「YES」と判定されたり)、変動パターンに「擬似連」、「滑り」、「スーパーリーチβ」のいずれかが含まれたり(ステップS755、ステップS759、ステップS763のいずれかで「YES」と判定されたり)、する場合には、予告対象演出があると判定する。ステップS751、ステップS755、ステップS759、ステップS763のいずれでも「NO」と判定された場合(飾り図柄表示エリア5Lの最終停止図柄(確定飾り図柄)が「7」でなく、かつ、変動パターンに「擬似連」、「滑り」、「スーパーリーチβ」のいずれもが含まれない場合)には、予告対象演出がないと判定する。なお、この実施の形態では、予告対象演出は、予め定められている。
演出制御用CPU120は、ステップS767において予告対象演出がないと判定した場合(ステップS767;NO)、実行演出予告の実行の有無及び内容の決定を行う(ステップS768)。このステップS768では、実際に演出が実行されないが、実行演出予告演出が行われるか否か、及び、行う場合のその内容が決定される。つまり、予告図柄を所定の表示位置(飾り図柄表示エリア)に表示しても、その表示位置に対応する演出を実行しないことを行うかなどが決定される。
図40は、ステップS768の処理の一例を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、実行演出予告(実行される可能性があることを予告する対象演出の実行がないときの実行演出予告)の実行の有無を決定するための使用テーブルとして、実行演出予告実行決定テーブル2を選択してセットする(ステップS851)。その後、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される第2実行演出予告実行決定用の乱数値SR3を示す数値データを抽出する(ステップS852)。続いて、ステップS852にて抽出した乱数値SR3を示す数値データに基づき、ステップS851にてセットした実行演出予告実行決定テーブル2を参照することにより、可変表示結果に応じて異なる割合で、実行演出予告の実行の有無を決定する(ステップS853)。例えば、例えば、乱数値SR3(数値データ)が「50」のとき、演出制御用CPU120は、可変表示結果が「大当り」の場合には、この「50」と同じ値の決定値(「50」)に割り当てられている「実行あり」に基づいて、実行演出予告を実行すると決定し、可変表示結果が「ハズレ」等の場合には、この「50」と同じ値の決定値(「50」)に割り当てられている「実行なし」に基づいて、実行演出予告を実行しないと決定する。
演出制御用CPU120は、ステップS753等と同様に、ステップS853の決定に基づいて実行演出予告の実行があるかを判別する(ステップS854)。実行演出予告の実行がある場合(ステップS854;YES)、演出制御用CPU120は、実行予告演出内容のパターンを決定するための使用テーブルとして、実行予告演出内容決定テーブル(「その他」用)を選択してセットする(ステップS855)。その後、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される実行演出予告内容決定用の乱数値SR2を示す数値データを抽出する(ステップS856)。続いて、ステップS856にて抽出した乱数値SR2を示す数値データに基づき、ステップS855にてセットした実行予告演出内容決定テーブル(「その他」用)を参照することにより、実行演出予告の内容(予告図柄の表示位置)を決定する(ステップS857)。例えば、乱数値SR2(数値データ)が「50」のとき、演出制御用CPU120は、この「50」と同じ値の決定値(「50」)に割り当てられている「中」に基づいて、予告図柄を飾り図柄表示エリア5Cに表示すると決定する。演出制御用CPU120は、実行演出予告の実行がない場合(ステップS854;NO)又はステップS857の処理の後、ステップS768の処理を終了する。
図34に戻り、演出制御用CPU120は、ステップS767において予告対象演出があると判定した場合(ステップS767;YES)、又は、ステップS768の処理のあと、実行演出予告の実行があるかの判定を行う(ステップS769)。つまり、ステップS768で実行されるか否か決定された実行演出予告(実行される可能性があることを予告する対象演出の実行がないときの実行演出予告)を含め、ステップS752、S756、S760、ステップS764、ステップ768のいずれかで、実行予告演出を実行すると決定されているか否かの判定を行う。ステップS752、S756、S760、ステップS764、ステップ768のいずれかで、実行予告演出を実行すると決定されている場合には(ステップS769;YES)、実行予告演出の実行タイミングを決定し(ステップS770)、ステップS509の処理を終了する。
図41は、ステップS770の処理の一例を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、実行演出予告の実行タイミングを決定するための使用テーブルとして、実行演出予告タイミング決定テーブルを選択してセットする(ステップS861)。その後、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される実行演出予告タイミング決定用の乱数値SR4を示す数値データを抽出する(ステップS862)。続いて、ステップS862にて抽出した乱数値SR4を示す数値データに基づき、ステップS861にてセットした実行演出予告タイミング決定テーブルを参照することにより、可変表示結果に応じて異なる割合で、実行演出予告の実行タイミングを決定する(ステップS863)。例えば、例えば、乱数値SR4(数値データ)が「50」のとき、演出制御用CPU120は、可変表示結果が「大当り」の場合には、この「50」と同じ値の決定値(「50」)に割り当てられている「タイミングB」のときに実行演出予告を実行(実行開始)すると決定し、可変表示結果が「ハズレ」等の場合には、この「50」と同じ値の決定値(「50」)に割り当てられている「タイミングA」のときに実行演出予告を実行(実行開始)すると決定する。
図33に示すステップS509にて以上のような実行演出予告演出設定処理を実行した後には、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS510)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに対応して、複数用意された図柄変動制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、例えばステップS509の実行演出予告設定処理において実行すると決定した場合の実行演出予告の演出パターン(予告図柄の表示位置、実行演出予告の内容のパターン(予告図柄の移動の有無など)、実行演出予告の実行タイミングなど)に対応して、複数用意された実行演出予告制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
ステップS510の処理に続いて、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS511)。そして、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS512)。このときには、例えばステップS510にて使用パターンとして決定された図柄変動制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS513)、可変表示中演出設定処理を終了する。
図42は、図32のステップS172にて実行される可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。図42に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS461)。一例として、ステップS461の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して特図変動時演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS461にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS461;No)、可変表示において、所定の可変表示演出を実行するための可変表示演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS462)。この実行期間は、例えば変動パターンに対応して使用パターンに決定された図柄変動制御パターンなどにより、予め定められていればよい。可変表示演出実行期間であるときには(ステップS462;Yes)、可変表示演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS463)。
ステップS463の処理のあと、又は、可変表示演出実行期間でないときには(ステップS462;NO)、可変表示において、所定の実行演出予告を実行するための実行演出予告実行期間であるか否かを判定する(ステップS464)。この実行期間は、例えば変動パターンに対応して使用パターンに決定された実行演出予告制御パターンなどにより、予め定められていればよい。ステップS464にて実行演出予告実行期間であるときには(ステップS464;Yes)、実行演出予告を実行するための演出動作制御を行う(ステップS465)。
一例として、ステップS463及びS465の処理では、各演出制御パターンなどから読み出した演出制御実行データ(例えば表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データなど)に応じて、演出画像の表示や効果音の出力、ランプの点灯、演出用模型の動作などのうち、一部または全部を含めた所定の演出動作を行うために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14、あるいは可動部材駆動モータ33A、33Bなどに対して伝送させればよい。これによって、適宜にタイミングで、可変表示演出や実行演出予告が実行される。
ステップS465の処理のあと、又は、実行演出予告実行期間でないときには(ステップS464;NO)、その他の演出動作制御(例えば、飾り図柄のその他の可変表示等)を行ってから(ステップS466)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS461にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS461;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS465)。このとき、図柄確定指定コマンドの受信がなければ(ステップS465;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定指定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定指定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS465にて図柄確定指定コマンドの受信があった場合には(ステップS465;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出させるように表示するための制御を行う(ステップS466)。また、大当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS467)。そして、演出プロセスフラグの値を可変表示停止処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS468)、可変表示中演出処理を終了する。
上記のような処理によって実行される実行予告演出の具体例について、図43及び図44を参照して説明する。なお、予告図柄TZは、背後の画像を透過する透過色の画像であり、可変表示されている飾り図柄の背後に表示されている。つまり、変動している飾り図柄の背後に予告図柄TZが表示されている。また、予告図柄TZは、飾り図柄とは異なる画像になっている。さらに、予告図柄TZは、表示位置によらず共通の画像になっている。また、予行図柄TZは、飾り図柄が停止表示される前に表示される。
図43のパターン1のように、「左」の飾り図柄表示エリア5Lに予告図柄TZが表示された場合には、「左」の飾り図柄表示エリア5Lに「7」の飾り図柄が導出表示され、その後にスーパーリーチαが実行され得る。また、パターン2のように、「中」の飾り図柄表示エリア5Cに予告図柄TZを表示した場合には、「擬似連」が実行される。また、パターン3のように、「右」の飾り図柄表示エリア5Rに予告図柄TZを表示した場合には、「滑り」が実行される。また、図44のパターン5のように、全ての飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに予告図柄TZを表示する場合には、「スーパーリーチβ」が実行される。
また、図44のパターン4のように、予告図柄TZは所定のタイミング(このタイミングは、共通して設定されているものとする。)で、飾り図柄表示エリア5Rから飾り図柄表示エリア5Cに移動する。このように、予告図柄TZは表示位置を移動する。なお、パターン4の場合には、最終的に予告図柄TZは「中」の飾り図柄表示エリア5Cに表示されるので、その後、擬似連の演出が実行され得る。なお図示はしないが、実行演出予告の実行タイミング(予告図柄の表示開始タイミング)は、この実施の形態では、タイミングAとタイミングB(その飾り図柄表示エリアでの飾り図柄の可変表示中であってタイミングAよりも遅いタイミング)とのうちのいずれかになる。
上記のような実行演出予告では、飾り図柄の可変表示中に実行される演出に先立って、実行される演出に応じた表示位置で予告図柄を表示することが出来る。つまり、予告図柄を表示する表示位置によって、これから実行される可能性のある演出を予告することが出来る(図44及び45参照)。そして、この表示位置の違いによって、これから実行される可能性のある演出が異なる種類になっているので(例えば、図43及び44参照)、遊技者の興趣が向上している。なお、例えば、互いに異なる表示位置(飾り図柄表示エリア)での同じ最終停止図柄を導出表示する演出等は、演出として一種類になる。このように、飾り図柄表示エリアが異なるが、飾り図柄表示エリア毎に同じ演出(例えば、最終停止図柄として同じ飾り図柄を表示させる演出)になる複数の演出は、一種類の演出として扱われる。
さらに、実行演出予告の有無が、可変表示結果に応じて異なる割合で決定されており、可変表示結果が「大当り」のときほど、実行演出予告が実行されるので、遊技者は実行演出予告が実行されると「大当り」の期待を持つことができ、遊技の興趣が向上している。
さらに、実行演出予告の実行タイミングが、可変表示結果に応じて異なる割合で決定されており、可変表示結果が「大当り」のときほど、実行演出予告が実行タイミングが遅いので、遊技者は実行演出予告が遅いタイミングで実行されると「大当り」の期待を持つことができ、遊技の興趣が向上している。
さらに、実行演出予告において予告図柄が移動するか否かが、可変表示結果に応じて異なる割合で決定されており、可変表示結果が「大当り」のときほど、予告図柄が動く可能性が高いので、遊技者は予告図柄が動いたときに「大当り」の期待を持つことができ、遊技の興趣が向上している。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。以下に、その例を示すが、下記の変形例は適宜組み合わせることが可能である。
予告図柄は、絵、文字、数字、記号、キャラクタ等、どのような画像でも良く、可変表示される飾り図柄に対応するものであってもよい。ここで、飾り図柄に対応する予告図柄とは、その飾り図柄と同じものであることの他、色彩をその飾り図柄とは異ならせたもの(背後の画像が透けて見える透過色にしたものも含む。)など、その飾り図柄と共通の情報を報知する画像であればよい。なお、共通の情報を報知する画像とは、画像自体は厳密には異なるが、その画像を見て得られる情報が同じ画像(例えば、表現するものが同じ画像)と、を含む。その画像を見て得られる情報が同じ画像とは、例えば、同じ被写体を異なる角度から描いた画像である。なお、予告図柄は、可変表示される飾り図柄と異なるもの(共通の情報を報知しないもの)とすることによって、予告図柄が表示されるときには、特別の演出が行われることを遊技者に期待させることができ、遊技の興趣が向上する。
また、上記実施の形態では、各飾り図柄表示エリアに表示する予告図柄が同じ図柄であるものとして説明したが、予告図柄は、表示される飾り図柄表示エリアに応じて異なる画像であってもよい。なお、各飾り図柄表示エリアで表示される各予告図柄は上記の実施の形態のように、同じ画像である他、共通の情報を報知する画像であることが望ましい。これによって、特に、予告図柄の表示位置が異なるだけで、後に実行されうる演出の種類が変わってくるので、より遊技の興趣が向上する。なお、共通の情報を報知する画像とは、同じ画像の他、画像自体は厳密には異なるが、その画像を見て得られる情報が同じ画像(例えば、表現するものが同じ画像)と、を含む。その画像を見て得られる情報が同じ画像とは、例えば、色彩を異ならせた画像(背後の画像が透けて見える透過色にする場合も含む)や、同じ被写体を異なる角度から描いた画像である。
また、飾り図柄表示エリアは、上記実施の形態では3つとしたが、それ以外の複数の個数であってもよい。また、飾り図柄表示エリアは一列に横並びしたものでなくてもよい。例えば、マトリックス状に9つ配置されたもの(縦、横、斜めのラインからなる8ラインタイプ)であってもよい。
また、例えば、予告図柄を異なる飾り図柄表示エリア間で移動させると決定した場合、その移動タイミングは、上記実施の形態では、予め定められたタイミングとしているが、移動タイミングを遊技者の操作タイミングに対応させてもよい。なお、この場合であっても、上記同様、予告図柄の当初の表示位置や移動先は、予め決定されているものとする。このような場合、例えば、予告図柄を最初の飾り図柄表示エリアに表示させた後に、画像表示装置5の表示領域において、スティックコントローラ30の操作桿の傾倒操作、トリガボタン31Aの押引操作、プッシュボタン30Bの押下操作などを促すメッセージなどの画像を所定のタイミングで表示し、遊技者が前記操作を行ったことを契機として、予告図柄を移動させてもよい。なお、所定の期間中に前記操作が行われなかった場合には、強制的に予告図柄を移動させることによって、予告図柄の表示位置と、これから実行される演出とが対応するようにすることが望ましい。
また、予告図柄を異なる飾り図柄表示エリア間で移動させると決定した場合、その移動タイミングは、上記実施の形態では、予め定められたタイミングとしているが、このタイミングを複数のタイミングのうちから決定してもよい。この場合、例えば、乱数値と比較される決定値であって可変表示結果に応じて異なる数値範囲を取る決定値それぞれが可変表示結果ごとに各移動タイミングに割り当てられた決定テーブル(例えば、実行演出予告決定テーブルと同様のテーブルであり、タイミングAとタイミングBとをそれぞれ異なる移動タイミングに置き換えたもの)を用意し、演出制御用CPU120は、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される乱数値に基づいて、前記決定テーブルを参照し、可変表示結果に応じて、異なる決定割合で移動タイミングを決定するとよい。
また、実行演出予告で実行され得ることが予告される演出(予告対象演出)は、上記の演出(最終停止図柄が「7」、「スーパーリーチβ」、「滑り」、「擬似連」)に限られない。例えば、このような演出として、「突確」を報知する演出(突確モード開始演出等)、全回転リーチの演出、図示しない可動部材を用いた演出、所定のキャラクタを表示する演出、所定の演奏が行われる演出等がある。また、演出として、可変表示結果が「大当り」になる可能性の高い所謂「プレミアムリーチ」があってもよい。なお、全回転リーチ等は、可変表示結果が「大当り」になるときなど、大当り遊技状態等の特定遊技状態になるときにのみ実行されるものであってもよい。
また、全てではなく、一部の複数の飾り図柄表示エリア(例えば、飾り図柄表示エリア5C、5Rのみ)にて予告図柄を表示することで、所定の演出(例えば、「スーパーリーチβ」)が実行される可能性があることを予告してもよい。
予告図柄の表示位置等の決定順序(予告対象演出に基づいて実行演出予告の実行の有無等を決める順序)は、上記実施形態のように、最終停止図柄が「7」→「擬似連」→「滑り」→「スーパーリーチβ」というよう順序で決めるのに限らず、任意である。例えば、「スーパーリーチβ」を最初にする等、可変表示結果が「大当り」になる可能性の高いものから優先的に実行演出予告の実行の有無等を決めていってもよい。この場合、例えば、ステップS751からS754などの一群のステップの順序を変更すればよい(例えば、ステップS751からS754と、ステップS763からS765を入れ換えるなど)。
さらに、上記実施形態においては、変動パターン等から個々の演出の有無に基づいて、予告対象演出の実行の有無等を決定しているが、変動パターン毎に対応する実行演出予告を設定し、変動パターンに応じて、実行演出予告の内容(予告図柄の表示位置等)を決定してもよい。この場合、例えば、変動パターンと実行演出予告の内とが対応付けられた決定テーブルを用意し、演出制御用CPU120は、例えば変動パターンに基づいて、前記決定テーブルを参照し、実行演出予告の内容を決定するとよい。
さらに、上記実施形態では、実行される可能性があることを予告する対象演出の実行がないときの実行演出予告が実行されるときの、実行演出予告において、予告図柄を表示する表示位置(飾り図柄表示エリア)の決定割合を均等にしていたが、例えば、可変表示結果が「大当り」のときには、全ての飾り図柄表示エリアに予告図柄を表示する頻度が高くなるなどのように、可変表示結果に応じて表示位置の決定割合を異なるようにしてもよい。この場合、例えば、例えば、乱数値と比較される決定値であって可変表示結果に応じて異なる数値範囲を取る決定値それぞれが可変表示結果ごとに予告図柄を表示する表示位置それぞれに割り当てられた決定テーブル(実行演出予告内容決定テーブル(「その他」用)において、可変表示結果に応じて異なる範囲を持つ決定値を割り当てたテーブルなど)を用意し、演出制御用CPU120は、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される乱数値(例えば、乱数値SR2等)に基づいて、前記テーブルを参照し、可変表示結果に応じて、異なる決定割合で表示位置を決定するとよい。
また、予告対象演出が複数実行される場合には、それに応じて、複数の表示位置に予告図柄を表示してもよい。例えば、上記実施の形態において、「滑り」と「擬似連」とが実行される場合には、実行演出予告として、予告図柄を飾り図柄表示エリア5C、5Rに表示してもよい。このような形態を採用する場合には、例えば、ステップS509の処理(図34)において、ステップS754の処理の後はステップS755の処理が行われ、ステップS758の処理の後はステップS759の処理が行われ、ステップS762の処理の後はステップS763の処理が行われればよい。
また、上記変動パターンについては、主基板11側でなく、演出制御基板12側で決定されてもよい。この場合、例えば、演出制御基板12の演出制御用CPU120は、主基板11側から通知される可変表示結果等(上記実施の形態参照)に基づいて、主基板11側と同様の方法(上記実施の形態参照)で変動パターンを決定する。この場合、演出制御基板12において、予告図柄の表示位置と実行される演出との決定順序は任意である。つまり、可変表示結果に基づいて、予告図柄の表示位置を決めてから、この表示位置に対応する演出を実行するようにしてもよいし(実行する演出を決定してもよいし)、表示位置とそれに対応する演出とを同時に決定してもよい。
実行演出予告の実行の有無、予告図柄の移動の有無、実行タイミングについては、上記実施形態では、可変表示結果に応じて決定割合が異なっているが、例えば、予告対象演出に応じて決定割合を異ならせても良い。予告対象演出の実行の有無が可変表示結果に応じて異なる決定割合で決定されていれば、予告対象演出に応じて決定割合を異ならせることも、可変表示結果に応じて決定割合が異ならせることに含まれる。
実行演出予告の実行の有無、予告図柄の移動の有無、実行タイミングなどについては、上記実施形態では、可変表示結果が「大当り」か「小当り」又は「ハズレ」かに応じて決定割合が異なっているが、例えば、「大当り」と「小当り」と「ハズレ」とで決定割合を異ならせても良いし、さらに、同じ「大当り」でも、「大当り」種別に応じて決定割合を異ならせても良い。この場合には、例えば、各種テーブル(実行演出予告実行決定テーブル1及び2、各実行演出予告内容決定テーブル、実行演出予告タイミング決定テーブルなど)において、各可変表示結果(「大当り」、「ハズレ」、「小当たり」など)、大当り種別(「確変」、「非確変」など)に応じて異なる範囲の数値を持つ決定値を実行演出予告の実行の有無、予告図柄の移動の有無、各実行タイミングなどに割り当てればよい(例えば、図15の実行演出予告実行決定テーブル1において、可変表示結果を「大当り」、「ハズレ」、「小当たり」の三つにし、それぞれについて決定値を「実行有り」及び「実行なし」に割り当てる)。
実行演出予告の実行タイミングは、二つに限らず三つ以上のタイミングから選択されたものであってもよい。
なお、実行演出予告は、停止図柄予告演出とは異なるものであってもよい。停止図柄予告演出では、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄が導出される前に、導出または仮停止される飾り図柄が予告される。一例として、停止図柄予告演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリアにて最終停止図柄となる飾り図柄が導出表示されるより前に、飾り図柄が可変表示されている飾り図柄表示エリアの一部または全部において最終停止表示(導出表示)または仮停止表示される飾り図柄を予め報知する。
上記実施の形態では、変動パターンと特図変動時間を対応付けて、変動パターンを決定することにより特図変動時間も同時に決定されるようになっていたが、変動パターンと特図変動時間とを別々に決定するようにしてもよい。例えば、変動パターンを決定してから特図変動時間を決定するようにしてもよいし、特図変動時間を決定してから変動パターンを決定するようにしてもよい。
上記実施の形態では、スティックコントローラ30の操作桿が傾倒操作可能なものであるとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばスライド操作可能なスライド式レバーといった、遊技者が把持して多方向に操作可能な任意の操作装置が用いられてもよい。すなわち、スティックコントローラ30の操作桿は、遊技者が方向に関する指示操作を可能な任意の方向操作装置であればよい。
上記実施の形態では、特図表示結果が「大当り」に決定されたときに、大当り種別が「突確」に決定されることがあるものとして説明した。また、特図表示結果が「小当り」に決定されることもあるものとして説明した。これに対して、特図表示結果は「ハズレ」又は「大当り」に決定され、特図表示結果が「大当り」に決定された場合には、大当り種別が「非確変」又は「確変」に決定されて、大当り種別が「突確」に決定されたり特図表示結果が「小当り」に決定されたりすることがないようにしてもよい。この場合には、例えば2ラウンド大当り状態や小当り遊技状態にて賞球(出玉)がほとんど得られない2回開放遊技が実行されることを防止して、遊技に間延びが生じることによる遊技興趣の減退を抑制することができる。
上記実施の形態では、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bを備えたパチンコ遊技機1について説明したが、1つの特別図柄表示装置が設けられたパチンコ遊技機1にも本発明を適用することができる。
例えば演出動作を制御するために設けられた複数の制御基板にそれぞれ搭載された複数のCPUなどにより、各種演出動作の実行を可能にしてもよい。一例として、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、表示制御基板を設ける。表示制御基板には、表示制御用CPUと、ROMと、RAMと、乱数回路と、I/Oとが搭載されていればよい。この場合、表示制御基板に搭載された表示制御用CPUが画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行することから、上記実施の形態で演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、表示制御基板に搭載されればよい。表示制御基板では、例えば表示制御用CPUがROMから読み出したプログラムを実行することにより、画像表示装置5における演出画像の表示による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、表示制御用CPUがROMから固定データを読み出す固定データ読出動作や、表示制御用CPUがRAMに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、表示制御用CPUがRAMに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。この場合、表示制御用CPUは、例えば演出制御基板12からの表示制御指令や演出制御基板12を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドなどに基づき、上記の処理のうちの表示の制御に係る処理を実行してもよい。なお、表示制御用CPUは、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部を実行するものであればよい。また、音声制御基板13やランプ制御基板14は、演出制御基板12からの制御指令を伝送する配線により、演出制御基板12と接続されていてもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120により、演出動作を統括的に制御するための処理が実行されればよい。
また、音声制御基板13やランプ制御基板14が備える機能を、演出制御基板12に搭載された音声制御回路やランプ制御回路などに備えさせ、音声制御基板13やランプ制御基板14となる独立の制御基板は設けられないようにしてもよい。この場合には、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、前述したような表示制御基板を設け、演出制御用CPU120により演出制御パターンなどに応じた表示制御コマンドが、演出制御基板12から表示制御基板に対して伝送されるようにしてもよい。図2に示す構成において、音声制御基板13に搭載されたマイクロコンピュータやランプ制御基板14に搭載されたマイクロコンピュータにより、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部が実行されるようにしてもよい。このように、演出動作を制御するために複数の制御基板が設けられた場合には、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作の制御内容を決定するための処理、遊技効果ランプ9といった発光体における点灯動作の制御内容を決定するための処理といった、各種の演出動作の制御内容を決定するための処理がそれぞれ、いずれの制御基板で実行されるかの組合せは、任意の組合せであればよい。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
また本発明の遊技機は、パチスロなどのスロットマシンにも適用できる。スロットマシンは、例えば複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機であり、より具体的には、1ゲームに対して所定の賭数(メダル枚数またはクレジット数)を設定することによりゲームが開始可能になるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(例えば、図柄であり、上記飾り図柄に対応する。)を可変表示する可変表示装置(例えば複数のリールなど)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞(例えばチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞、BB入賞、RB入賞など)が発生可能とされた遊技機である。このようなスロットマシンにおいて、スロットマシンの筐体外形(例えば節電中報知LED9L、9Rの設置など)を含めたハードウェア資源と、所定の処理を行うソフトウェアとが協働することにより、上記実施の形態で示されたパチンコ遊技機1が有する特徴の一部または全部(特に、実行演出予告の処理を行う部分)を備えるように構成されればよい。
さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1、スロットマシン等に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
上記で例示したように、複数種類の演出のうちの第1の種類の演出を実行する場合に、複数の可変表示部のうちの第1の可変表示部に第1の画像を表示することで、第1の演出が実行される可能性があることを予告する第1の予告表示を実行し、複数種類の演出のうちの第1の種類の演出とは異なる第2の種類の演出を実行する場合に、複数の可変表示部のうちの第1の可変表示部とは異なる第2可変表示部に第2の画像を表示することで、第2の種類の演出が実行される可能性があることを予告する第2の予告表示を実行することで、予告に用いる画像を複数の画像表示部のどの位置で表示するかで、その後に実行される可能性のある演出が異なる。このため、遊技の興趣が向上する。なお、演出の種類は、例えば、複数の可変表示部全体にわたって異なる演出が実行される場合に異なる種類になり、可変表示部が異なるが、可変表示部同士で同じ演出(例えば、同じ飾り図柄を停止表示(仮停止も含む。)させる演出)になる複数の演出は、一種類の演出として扱われる。
上記で例示したように、第1の画像と第2の画像とは共通の情報を報知する画像であることによって、同様の画像であっても、表示位置によって(第1の可変表示部又は第2の可変表示部のいずれで画像が表示されるかによって)、その後に実行される演出の種類が異なるので、遊技の興趣が向上する。
上記で例示したように、複数種類の演出のうちのいずれかは、表示結果を導出する際に、複数の可変表示部の少なくともいずれかに特定の識別情報を停止表示する演出であることによって、その後に実行される演出の候補をして上記の演出があるので、遊技の興趣が向上する。このような演出は、第1の演出又は第2の演出であることが望ましく、画像の表示が行われる可変表示部と、停止表示する可変表示部は同じであることが望ましい。
上記で例示したように、複数種類の演出のうちのいずれかは、可変表示結果の導出前に、複数の可変表示部の少なくとも1つ(一部であることが望ましい)において、識別情報を停止させた後に再度可変表示する演出であることによって、その後に実行される演出の候補をして上記の演出があるので、遊技の興趣が向上する。このような演出は、第1の演出又は第2の演出であることが望ましく、画像の表示が行われる可変表示部と、停止表示する可変表示部は同じであることが望ましい。
上記で例示したように、複数種類の演出のうちのいずれかは、可変表示結果の導出前に、複数の可変表示部すべてにおいて、識別情報を停止させた後に再度可変表示する演出であることによって、その後に実行される演出の候補として上記の演出があるので、遊技の興趣が向上する。このような演出は、第1の演出又は第2の演出であることが望ましく、画像の表示が行われる可変表示部と、停止表示する可変表示部は同じであることが望ましい。
上記で例示したように、第1又は第2の種類とは異なる第3の種類の演出が実行される場合、複数の可変表示部のうちの少なくとも複数の可変表示部それぞれに所定の画像を表示することで、第3の種類の演出が実行される可能性があることを予告する第3の予告表示を実行することで、画像の表示位置が複数の場合に他の種類の演出が実行されるので、遊技の興趣が向上する。
上記で例示したように、第1の画像を移動させずに第1の可変表示部に表示する第1の表示を行うか、第1の画像を複数の可変表示部のうちの第1の可変表示部とは異なる他の可変表示部に表示してから第1の可変表示部に表示する第2の表示を行うことで、第1の予告表示を行うことで、第1の演出が実行される場合における第1の画像の表示のバリエーションが増えているので、遊技の興趣が向上する。
上記で例示したように、第1の表示を行う場合と第2の表示を行う場合とで特定遊技状態になる可能性が異なるように、第1の表示又は第2の表示を行うかを決定することで、第1の表示と第2の表示とで特定遊技状態になる可能性が異なるので、遊技の興趣が向上する。
上記で例示したように、第1の画像を第1のタイミングで表示する場合と第2のタイミングで表示する場合とで特定遊技状態になる可能性が異なるように、第1の画像を第1のタイミング又は第2のタイミングで表示するかを決定することによって、第1の画像の表示タイミングが第1のタイミングと第2のタイミングのいずれであるかで特定遊技状態になる可能性が異なるので、遊技の興趣が向上する。
1 … パチンコ遊技機
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4A、4B … 特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
6A … 普通入賞球装置
6B … 普通可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 遊技効果ランプ
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
13 … 音声制御基板
14 … ランプ制御基板
15 … 中継基板
20 … 普通図柄表示器
21 … ゲートスイッチ
22A、22B … 始動口スイッチ
23 … カウントスイッチ
30 … スティックコントローラ
30A … 操作桿
31A … トリガボタン
31B … プッシュボタン
32 … 傾倒方向センサユニット
35A … トリガセンサ
35B … プッシュセンサ
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、121 … ROM
102、122 … RAM
103 … CPU
104、124 … 乱数回路
105、125 … I/O
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部

Claims (1)

  1. 各々を識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を複数の可変表示部それぞれにおいて開始して表示結果を導出し、予め定められた特定表示結果が導出されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態になる遊技機であって、
    前記特定遊技状態にするか否かを前記表示結果の導出前に決定する事前決定手段と、
    前記事前決定手段の決定結果に基づいて、複数種類の演出のうちのいずれかの種類の演出を実行可能な演出実行手段と、
    前記演出実行手段が前記複数種類の演出のうちの第1の種類の演出を実行する場合に、前記複数の可変表示部のうちの第1の可変表示部に第1の画像を表示することで、前記第1の演出が実行される可能性があることを予告する第1の予告表示を実行し、前記演出実行手段が前記複数種類の演出のうちの前記第1の種類の演出とは異なる第2の種類の演出を実行する場合に、前記複数の可変表示部のうちの前記第1の可変表示部とは異なる第2可変表示部に第2の画像を表示することで、前記第2の種類の演出が実行される可能性があることを予告する第2の予告表示を実行する予告実行手段と、
    を備えることを特徴とする遊技機。
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