以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)などから構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号などから構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号などから構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはともに、例えば方形状に形成されている。なお、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、および「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)などから構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄を可変表示する。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動とのいずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始する。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄などの識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることをいう。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなど。なお、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい。)がある。また、可変表示される飾り図柄には、こうした8種類の飾り図柄の他に、ブランク図柄(大当り組合せを構成しない図柄)が含まれていてもよい。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
飾り図柄の可変表示が開始された後、可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞にもとづいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件にもとづく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立にもとづく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立にもとづく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数および合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
始動入賞記憶表示エリア5Hでは、例えば複数の表示部位において、非表示(透過色)と所定色表示(例えば青色表示や赤色表示など)とで変化させることなどにより、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを区別して特定可能に表示できればよい。なお、合計保留記憶数のみを特定可能に表示してもよい。また、特図保留記憶数を示す数字を表示してもよい。始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示エリア5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の上部には、回転自在に構成された円形の演出用点灯役物90が設けられている。演出用点灯役物90の内部にはランプあるいはLEDなどの発光体が内蔵されており、演出用点灯役物90が回転(動作)しているときに点灯するように構成されている。この演出用点灯役物90は、飾り図柄の可変表示が開始される変動開始時に回転・点灯することによって、所定の予告演出(変動開始時予告)を実行するために用いられる。
また、画像表示装置5の上部や下部といった、画像表示装置5の周囲には、画像表示装置5における表示画面の前面に進出して合体可能な演出用模型(演出用役物装置)を構成する複数の演出用可動部材32A、32Bが設けられている。これらの演出用可動部材32A、32Bは、飾り図柄の可変表示中に画像表示装置5における表示画面の前面に進出して合体することによって、所定の予告演出(リーチ発展時予告)を実行するための演出用模型として用いられる。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことにもとづき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことにもとづき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことにもとづいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことにもとづいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態にする。特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口を通過(進入)した遊技球(入賞球)は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。
カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことにもとづき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLEDなどから構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20は、例えば「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号などから構成される複数種類の普通図柄を可変表示する。複数種類の普通図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、普通図柄表示器20は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号などを普通図柄として可変表示するものに限定されず、例えば「○」と「×」とを示す装飾ランプ(またはLED)を交互に点灯させることや、「左」、「中」、「右」といった複数の装飾ランプ(またはLED)を所定順序で点灯させることにより、普通図柄を可変表示するものであってもよい。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口および大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口が1つまたは複数設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことにもとづき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音などを再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7など)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者などによって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者などによる操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。なお、下皿におけるスティックコントローラ31Aの取付位置は、下皿の中央部分に限定されず、左右のいずれかに寄せた位置であってもよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサが設けられていればよい。図1に示す構成例では、スティックコントローラ31Aとプッシュボタン31Bの取付位置が、上皿および下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、スティックコントローラ31Aおよびプッシュボタン31Bの取付位置を、上皿および下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、スティックコントローラ31Aとプッシュボタン31Bの取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことにもとづいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことにもとづいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが開始する。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことにもとづいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが開始する。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間としての可変表示時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)が導出表示される。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、パチンコ遊技機1は、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態になる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「7」の数字、「−」の記号を示す特別図柄のいずれかが導出表示され、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定期間(例えば29秒間や0.5秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「15」や「2」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。なお、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞(通過(進入))しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
ラウンドの実行回数が「15」となる15R大当り状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。この実施の形態において、大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄は、いずれも15R大当り図柄となり、特図ゲームにおける確定特別図柄として導出表示されたときには、パチンコ遊技機1は15R大当り状態になる。
大当り図柄のうちで「3」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として導出表示されたことにもとづき15R大当り状態が終了した後には、パチンコ遊技機1は、特別遊技状態の1つとして、通常遊技状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)が短縮される時間短縮制御(時短制御)が行われる時短状態になる。ここで、通常遊技状態とは、大当り遊技状態などの特定遊技状態や確変状態および時短状態とは異なる遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短状態は、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることとのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。こうした「3」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことにもとづく大当り遊技状態が終了した後に時短状態になる大当り図柄は、非確変大当り図柄(「通常大当り図柄」ともいう)と称される。また、大当り図柄のうち非確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「非確変大当り」(「通常大当り」ともいう)と称される。
大当り図柄のうちで「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける特別図柄として停止表示されたことにもとづき15R大当り状態が終了した後には、パチンコ遊技機1は、時短状態とは異なる特別遊技状態の1つとして、例えば通常状態(通常遊技状態と時短状態とを含む)に比べて特図変動時間が短縮される時間短縮制御(時短制御)とともに、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態(高確率状態)になる。この確変状態では、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態になる確率が、通常遊技状態や時短状態のときよりも高い。このような確変状態は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続すればよい。確変状態における時短制御は、時短状態の場合と同様に、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されたときに、終了してもよい。あるいは、確変状態における時短制御は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続してもよい。
一例として、「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことにもとづく大当り遊技状態が終了した後には、確変状態となって確変制御と時短制御がともに開始され、可変表示結果が「大当り」となることなく特図ゲームの実行回数が所定回数に達したときには、時短制御を終了させる。その一方で、確変制御は、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続させる。
また、他の一例として、「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことにもとづく大当り遊技状態が終了した後には、確変状態となって確変制御と時短制御がともに開始され、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで確変制御と時短制御をともに継続させる。
さらに、他の一例として、確変大当り図柄を2種類設けるように構成し(例えば、確変大当り図柄として「5」および「7」の2種類を設け)、「5」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことにもとづく大当り遊技状態が終了した後には、確変状態となって確変制御と時短制御がともに開始され、可変表示結果が「大当り」となることなく特図ゲームの実行回数が所定回数に達したときには、時短制御を終了させるようにしてもよい。そして、その一方で、確変制御は、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続させる。また、「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことにもとづく大当り遊技状態が終了した後には、確変状態となって確変制御と時短制御がともに開始され、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで確変制御と時短制御をともに継続させるようにしてもよい。
確変制御とともに時短制御が行われる確変状態は、高確高ベース状態とも称される。また、確変制御のみが行われて時短制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。さらに、確変制御が行われずに時短制御のみが行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御と時短制御がいずれも行われない通常遊技状態は、低確低ベース状態とも称される。このように、確変状態のうちには、確変制御とともに時短制御が行われる高確高ベース状態の他に、確変制御のみが行われて時短制御が行われない高確低ベース状態が含まれていてもよい。
こうした「7」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことにもとづく大当り遊技状態が終了した後に確変状態になる大当り図柄は、確変大当り図柄と称される。また、大当り図柄のうち確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「確変大当り」と称される。なお、非確変大当り図柄「3」や確変大当り図柄「7」は、一例であり、各大当り図柄はこれらに限定されない。例えば、遊技者に大当り図柄であることや、大当り種別を認識されないようにするために、大当り図柄を数字とせずに予め定められた記号(例えば「コ」など)にしてもよい。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常遊技状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常遊技状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことにもとづく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常遊技状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常遊技状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、確変状態や時短状態において第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。したがって、確変状態や時短状態では、通常遊技状態に比べて大当り遊技状態となりやすくなる。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態と時短状態のいずれかに制御されている期間と同一であればよい。時短制御と高開放制御は、それらの開始と終了が同時に(連動して)行われる一方で、確変制御の開始と終了は、時短制御や高開放制御の開始や終了と必ずしも連動するものでなくてもよい。時短制御と高開放制御がともに行われている遊技状態を、高ベース状態ともいい、高ベース状態であることを高ベース中であるともいう。
パチンコ遊技機1では、可変表示結果が「大当り」となったことにもとづき、大当り遊技状態に制御されてラウンドが実行され、開放状態となった大入賞口に遊技球を入賞(通過(進入))させて遊技者が多数の賞球を容易に得られるという、遊技者にとって有利な遊技価値が付与される。また、確変状態や時短状態では、通常遊技状態に比べて大当り遊技状態になりやすくなるという、遊技者にとって有利な遊技価値が付与される。その他にも、大当り遊技状態にて実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数(例えば「2」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「15」)となることや、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となること、確変状態における大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となること、通常遊技状態に制御されることなく大当り遊技状態に制御される回数である連チャン回数が第2連チャン数(例えば「5」)よりも多い第1連チャン数(例えば「10」)となることといった、様々な遊技価値が付与されることがある。こうした所定の遊技価値が付与されるか否かは、例えば特図ゲームにおける可変表示結果となる確定大当り図柄といった、所定図柄の表示結果に応じて定められるものであればよい。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、リーチ状態は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物などを模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。一例として、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出が実行可能である。「擬似連」の可変表示演出は、主基板11(図2参照)の側で変動パターンが決定されることなどに対応して実行するか否かが決定される。なお、「滑り」の可変表示演出は、主基板11の側で決定された変動パターンにかかわらず、演出制御基板12(図2参照)の側で実行するか否かが決定されてもよい。
「滑り」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、複数の飾り図柄表示エリア(例えば「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方または双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。こうして、「滑り」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに複数の飾り図柄を仮停止表示させた後、所定数の飾り図柄について可変表示を再度実行することにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になるときと、リーチ状態とはならずに非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されるときとがある。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回まで)行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数である。
一例として、「擬似連」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、特殊組合せの擬似連チャンス目として予め定められた複数種類のハズレ組合せのいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。なお、仮停止表示では、飾り図柄が停留して表示される一方で、例えば揺れ変動表示を行うことや短時間の停留だけで直ちに飾り図柄を再変動させることなどによって、遊技者に表示されている飾り図柄が確定しない旨を報知すればよい。あるいは、仮停止表示でも、一旦表示された飾り図柄が確定したと遊技者が認識する程度に飾り図柄を停留させてから、飾り図柄を再変動させるようにしてもよい。
この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動(再変動)が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことにもとづき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
「擬似連」の可変表示演出が実行される際には、初回変動を含む複数回の変動表示(擬似連変動)に伴って、関連する表示演出などによる再変動演出が実行されるようにしてもよい。一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部または外部に設けられた複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが1つずつ増えていくようにしてもよい。また、各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、装飾用LEDの表示色が変化するようにしてもよいし、複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが変化するようにしてもよい。他の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部または外部に設けられた演出用模型(可動部材)が動作するようにしてもよい。さらに他の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、画像表示装置5において特定のキャラクタ画像といった所定の演出画像を表示するようにしてもよい。これらの再変動演出の一部または全部に加えて、あるいは、これらの再変動演出の一部または全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、演出用模型の動作、演出画像の表示のうち、一部または全部を組み合わせた再変動演出を実行するようにしてもよい。このとき、1種類の演出態様のみで再変動演出が実行される場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた再変動演出が実行される期間を含んでいる場合や、複数回の再変動演出における演出態様が変化する場合に、スーパーリーチのリーチ演出が実行される可能性や、可変表示結果が「大当り」となる可能性、内部確変状態である可能性などが高まるようにしてもよい。
再変動演出として実行される演出動作は、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9といった他の発光体の点灯動作などのように、任意の演出対象物による演出動作を含んだものであってもよい。また、例えばスピーカ8L、8Rによる音声や効果音の出力の違い、演出用模型などの動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違いなど)、画像表示装置5に表示されるキャラクタ画像の動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違いなど)によって再変動演出の演出態様を相違させたり、画像表示装置5においてキャラクタ画像ではなく文字表示を変化させたり背景画像の表示を変化させたりして、再変動演出における演出態様を相違させてもよい。さらに、飾り図柄の変動中に実行される再変動演出とは別に、擬似連チャンス目となる飾り図柄の仮停止時などに、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9などの発光体の点灯動作といった、任意の演出対象物における演出動作によりチャンス目が仮停止表示されたことを遊技者が認識できるようにしてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「滑り」や「擬似連」の他にも、例えば「発展チャンス目」や「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。これにより、発展チャンス目を構成する飾り図柄が仮停止表示されたときには、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する期待感が高められる。また、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目となるハズレ組合せ(特殊組合せ)の飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄を再び変動させる「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「滑り」や「擬似連」などの可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、遊技効果ランプ9または演出用点灯役物90の点灯動作、あるいは演出用模型の所定動作などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があること、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、内部確変状態である可能性(現在確変状態に制御されている可能性)などを、遊技者に示唆する予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前(「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。このように、予告演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定特別図柄や確定飾り図柄が導出されるまでの所定タイミングにて、内部確変状態である可能性を予告できるものであればよい。
また、予告演出が実行される前のタイミングにおいて、これから実行される予告演出を選択する選択演出が実行されることがある。選択演出は、これから実行される予告演出の候補を選択肢(つまり、予告演出に対応する選択肢)として提示し、提示した選択肢の中からこれから実際に実行される予告演出に対応する選択肢を選択することで、選択肢にそれぞれ対応する予告演出の実行候補の中から、これから実行される予告演出を遊技者に報知する演出である。つまり、選択演出で選択された選択肢に対応する予告演出が選択演出の後に実際に実行されることになる。選択肢は、対応する予告演出に関連するものであればよく、例えば、その選択肢に対応する予告演出の内容をそのまま示すものや、その選択肢に対応する予告演出を概念として示すものなどであればよい。このように、選択肢は、対応する予告演出の内容を遊技者が連想できるものなどであればよく、例えば、遊技者がその選択肢に対応する予告演出の種類(予告演出の演出態様)や、その選択肢に対応する予告演出が予告する内部確変状態である可能性などを認識できるものであればよい。選択演出は、所定の画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、遊技効果ランプ9または演出用点灯役物90の点灯動作、あるいは演出用模型の所定動作などのような演出動作によって実行されるものである。なお、選択演出は、概念的には、リーチ演出、可変表示演出、および予告演出とは、区別して扱われるものである。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「リーチ無しハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、所定のリーチ組合せ(リーチハズレ組合せともいう)となる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。なお、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄と、リーチ組合せとなる確定飾り図柄は、まとめてハズレ組合せ(非特定の組合せ)の確定飾り図柄ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄である「3」や「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定の大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される。大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであり、大当り組合せとなる確定飾り図柄の一類型であればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「確変大当り」の可変表示態様と称され、大当り種別が「確変」または「確変大当り」であるともいう。こうして「確変大当り」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態が終了すると、確変状態に制御される(正確には、確変状態とともに時短状態に制御される)。
確変状態や時短状態では、例えば「確変中」や「時短中」といった確変状態や時短状態であることを報知する演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、画像表示装置5の表示領域における背景画像や飾り図柄の表示態様を通常の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすることなどにより、確変状態や時短状態であることを遊技者が認識できる演出モードとなるようにしてもよい。あるいは、確変状態では、例えば通常遊技状態と同様の演出モードとなることにより、確変状態であることを遊技者が認識不可能あるいは認識困難になることがあってもよい(いわゆる潜伏確変)。
次に、パチンコ遊技機1の内部構成を説明する。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチなどからの信号が入力される機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホール(パチンコ遊技機1が設置されるパチンコ店)の管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9、演出用点灯役物90および演出用可動部材32A、32Bといった演出用の電気部品である演出装置による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9や演出用点灯役物90における点灯/消灯動作などの全部または一部、演出用可動部材32A、32Bの駆動動作といった、演出用の電気部品としての演出装置に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどにもとづき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどにもとづき、遊技効果ランプ9や演出用点灯役物90における点灯/消灯駆動などを行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。主基板11には、例えば中継基板15に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から中継基板15を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、中継基板15から主基板11への信号の入力を阻止する。したがって、演出制御基板12や中継基板15の側から主基板11の側に信号が伝わる余地はない。
中継基板15には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から中継基板15への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。したがって、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。この実施の形態では、中継基板15において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を防止することができる。
中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図3(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド8001H(Hは16進数であることを示す。以下同じ。)は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別(飾り図柄の可変表示態様)を複数種類のうちのいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる旨の事前決定結果および大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる旨の事前決定結果および大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果通知コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄の可変表示の停止を指定する図柄確定指定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態が通常遊技状態、確変状態および時短状態のいずれであるかに対応して、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを遊技状態が通常遊技状態である場合に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを遊技状態が確変状態である場合に対応した第2遊技状態指定コマンドとし、コマンド9502Hを遊技状態が時短状態である場合に対応した第3遊技状態指定コマンドとすればよい。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する大当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する大当り終了指定コマンドである。
大当り開始指定コマンドや大当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。なお、大当り開始指定コマンドや大当り終了指定コマンドでは、事前決定結果および大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば15R大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。なお、大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかにかかわりなく、大当り遊技状態の開始時点から、あるいは、飾り図柄の可変表示開始時点から、大当り遊技状態の終了時点まで、継続的な演出動作が実行されるようにしてもよい。あるいは、大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかに応じて、異なる演出動作が実行されるようにしてもよい。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞が発生したことにもとづき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞が発生したことにもとづき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC0XXHは、始動入賞記憶表示エリア5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する保留記憶数通知コマンドである。保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときに、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかが送信されたことに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したときに、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データなどを記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップマイクロコンピュータは、少なくともCPU103が内蔵されていればよく、ROM101やRAM102の少なくとも一方は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、乱数回路104やI/O105も、外付けであってもよい。
主基板11では、例えば図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵または外付けされた乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図4に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4、普図表示結果決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。
こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の全部または一部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図12に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部または全部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。一例として、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データは、乱数回路104によりCPU103とは独立して更新され、それ以外の乱数値MR2〜MR5を示す数値データは、CPU103がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新されればよい。また、乱数回路104により更新された数値データの全部または一部を用いて、スクランブル処理や演算処理といった所定の処理を実行することにより、乱数値MR1〜MR5の全部または一部を示す数値データが更新されるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100は、乱数回路104が更新する数値データの初期値を設定する機能を有していてもよい。例えば、ROM101などの所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ100のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ100の各製品毎に異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行って得られた数値データを、乱数回路104が更新する数値データの初期値として設定する。このような処理を行うことにより、乱数回路104が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における飾り図柄の可変表示態様である大当り種別を「非確変」または「確変」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR4は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。すなわち、普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普図ゲームにおける可変表示結果にもとづき普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しがたい状態(通常開放状態)から遊技球が通過(進入)しやすい状態(拡大開放状態)へと変化させるか否かなどの決定を行うために用いられる。
図5は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
図6は、この実施の形態における変動パターン種別を示している。図5に示す各変動パターンは、図6に示す複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれている。すなわち、各変動パターン種別は、例えば飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作の態様などにもとづいて分類(グループ化)された1つまたは複数の変動パターンを含むように構成されていればよい。一例として、複数の変動パターンをリーチ演出の種類(演出態様)で分類(グループ化)して、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別と、スーパーリーチ(スーパーリーチαまたはスーパーリーチβ)を伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。また、スーパーリーチを伴う変動パターンについては、リーチ演出の内容(例えばスーパーリーチαであるかスーパーリーチβであるか)に応じて、異なる変動パターン種別に分類されるようにしてもよい。その他の変動パターンについても、所定の可変表示演出が実行されるか否かなどに応じて、異なる変動パターン種別に分類されるようにしてもよい。他の一例として、複数の変動パターンを飾り図柄の可変表示時間などに応じて、分類(グループ化)してもよい。複数の変動パターン種別のうちには、共通の変動パターンを含んで構成されたものがあってもよい。スーパーリーチβは、スーパーリーチαよりも特図変動時間が長く設定されており、スーパーリーチβが実行された方が、可変表示結果が「大当り」になりやすい。このため、スーパーリーチβの方がスーパーリーチαよりも、可変表示結果が「大当り」になる期待感をより高めるような演出になっている。
図6に示すように、各変動パターン種別には、可変表示態様や可変表示の内容に応じて、1つまたは複数の変動パターンが分類される。図5に示す変動パターンの具体的な分類については、例えば図11に示すような変動パターン決定テーブル133の設定から、特定することができる。すなわち、変動パターン決定テーブル133において、各変動パターン種別に応じて決定値が割り当てられた変動パターンは、その変動パターン種別に含まれるように分類されている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図5に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図7は、ROM101に記憶される特図表示結果決定テーブル130の構成例を示している。特図表示結果決定テーブル130は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立したときや、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立したときに、特別図柄の可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。
特図表示結果決定テーブル130では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常遊技状態または時短状態であるか確変状態であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果のいずれかに割り当てられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通の特図表示結果決定テーブル130におけるテーブルデータを参照して特図表示結果が決定される。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、特図表示結果に対する決定値の割当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。
特図表示結果決定テーブル130では、遊技状態が通常遊技状態または時短状態であるか確変状態であるかに応じて、特図表示結果を「大当り」とする決定結果に対する決定値の割当てが異なっている。より具体的には、遊技状態が確変状態である場合に、通常遊技状態または時短状態である場合よりも多くの決定値が特図表示結果を「大当り」とする決定結果に割り当てられている。CPU103は、遊技状態が通常遊技状態または時短状態であるか確変状態であるかに応じて、特図表示結果決定テーブル130を構成するテーブルデータから、特図表示結果を決定するために用いる決定用データとなるテーブルデータを、特図表示結果決定用テーブルデータとして選択すればよい。
特図表示結果決定テーブル130では、個々の決定値が各決定結果に割り当てられるようにテーブルデータが設定され、CPU103が乱数値MR1と決定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する決定値が割り当てられた特図表示結果に決定できればよい。あるいは、特図表示結果決定テーブル130では、各決定結果に割り当てられた決定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示すテーブルデータが設定され、CPU103が乱数値MR1と各決定結果に割り当てられた決定値の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が含まれる決定値範囲に対応する特図表示結果に決定できるようにしてもよい。特図表示結果決定テーブル130以外に各種設けられた決定テーブルも、同様に設定されたものであればよい。
図8は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御することが決定(事前決定)されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2にもとづき、可変表示態様を「非確変」や「確変」といった複数種類の大当り種別のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
大当り種別決定テーブル131では、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、「非確変」や「確変」などの大当り種別に割り当てられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通の大当り種別決定テーブル131におけるテーブルデータを参照して大当り種別が決定される。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、大当り種別に対する決定値の割当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。
大当り種別決定テーブル131において、複数種類の大当り種別に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御するか否かの決定結果に対応した決定用データとなっている。例えば、「非確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御しないとの決定結果に対応する一方で、「確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御するとの決定結果を示している。大当り種別決定テーブル131は、遊技制御バッファ155に設けられた大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を、決定された大当り種別に対応する値(例えば「0」〜「1」のいずれか)に設定するためのテーブルデータ(設定用データ)を含んでいてもよい。また、大当り種別決定テーブル131において、複数種類の大当り種別に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、例えば大当り遊技状態において実行可能なラウンドの上限回数や、時短状態において実行可能な特図ゲームの上限回数といった、可変表示結果が「大当り」となることなどにもとづいて所定の遊技価値を付与するか否かの決定結果に対応した決定用データを含んでいてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドの実行態様(実行回数や大入賞口の開放時間など)と、確変状態に制御するか否かのうち、いずれか一方または両方が特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データにもとづいて決定されるようにしてもよい。例えば、特図表示結果決定テーブル130では、「大当り」の特図表示結果となる場合に、「非確変大当り」とするか「確変大当り」とするかの決定結果に対して、決定値が割り当てられていてもよい。あるいは、特図表示結果決定テーブル130では、「大当り」の特図表示結果となる場合に、複数種類の大当り種別に対して決定値が割り当てられており、乱数値MR1のみを用いて大当り種別を決定できるようにしてもよい。
図9および図10は、ROM101に記憶される変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン種別決定テーブルとして、図9に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aと、図10(A)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bと、図10(B)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)132Cとが、予め用意されている。
大当り変動パターン種別決定テーブル132Aは、特図表示結果を「大当り」にすると決定(事前決定)されたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3にもとづいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別の決定結果が「非確変」または「確変」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3のいずれかに割り当てられている。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」である場合と「確変」である場合とでは、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対する決定値の割当てが異なっている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれにするかの決定結果に応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bと、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)132Cは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3にもとづいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ここで、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bは、例えば遊技状態が通常遊技状態であるときに使用テーブルとして選択される。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)132Cは、例えば遊技状態が時短状態や確変状態で時短制御や高開放制御が行われているときに、使用テーブルとして選択される。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bとハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)132Cとでは、互いに各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。これにより、遊技状態が通常遊技状態であるか時短状態や確変状態における高ベース中であるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。また、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bとハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)132Cとでは、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。これにより、遊技状態が通常遊技状態であるか時短状態や確変状態における高ベース中であるかに応じて、異なる変動パターン種別を決定することができる。
図11は、ROM101に記憶される変動パターン決定テーブル133の構成例を示している。変動パターン決定テーブル133は、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4にもとづき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。変動パターン決定テーブル133では、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、1つまたは複数の変動パターンに割り当てられている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電などが生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電などの発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図12に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図12に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立にもとづいてCPU103により乱数回路104などから抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)にもとづき所定の遊技価値が付与されるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立にもとづいてCPU103により乱数回路104などから抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)にもとづき所定の遊技価値が付与されるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過にもとづいてCPU103により乱数回路104などから抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2〜MR5を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部または一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データなどを記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。あるいは、演出制御用CPU120は演出制御用マイクロコンピュータに内蔵される一方で、ROM121やRAM122の少なくともいずれか一方は、演出制御用マイクロコンピュータに外付けされてもよい。乱数回路124も、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵または外付けされるものであればよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。加えて、演出制御基板12には、演出用可動部材32A、32Bを駆動して所定の演出動作実行を指示する駆動指令信号を、演出用可動部材32A、32Bのそれぞれに対応して設けられた可動部材駆動モータ33A、33Bに伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。図13は、演出制御基板12の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図13に示すように、この実施の形態では、演出制御基板12の側において、予告実行決定用の乱数値SR1、予告パターン決定用(第1擬似連前)の乱数値SR2−1、予告パターン決定用(第2擬似連前)の乱数値SR2−2、予告パターン決定用(第3擬似連前)の乱数値SR2−3、予告パターン決定用(単発・最終変動時)の乱数値SR2−4、選択演出実行決定用の乱数値SR3、予告演出決定用(リーチ発展時予告用)の乱数値SR4、選択演出態様決定用の乱数値SR5、のそれぞれを示す数値データがカウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。例えば、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる最終停止図柄決定用の乱数値を示す数値データなどが、カウント可能に制御されてもよい。
予告実行決定用の乱数値SR1は、特別図柄や飾り図柄の可変表示の実行中における複数のタイミングにて予告演出を実行するか否かを決定するために用いられる乱数値である。この実施の形態では、複数のタイミングにて実行可能な予告演出として、変動開始時予告、全図柄変動中予告、図柄減速時予告、リーチ成立後予告、リーチ発展時予告が、設けられている。
変動開始時予告は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるタイミング(変動開始タイミング)にて、内部確変状態である可能性(現在確変状態に制御されている可能性)を予告する演出動作である。全図柄変動中予告は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄が変動(高速変動)しているタイミング(全図柄変動タイミング)にて、内部確変状態である可能性を予告する演出動作である。図柄減速時予告は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部または全部にて飾り図柄が減速して停止(仮停止)に至るタイミング(図柄減速タイミング)にて、内部確変状態である可能性を予告する演出動作である。
リーチ成立後予告は、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後のタイミング(リーチ成立後タイミング)にて、内部確変状態である可能性を予告する演出動作である。リーチ成立後タイミングは、例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった直後のタイミングであってもよい。あるいは、リーチ成立後タイミングは、例えばノーマルリーチのリーチ態様で飾り図柄が可変表示されている期間中の所定タイミングであってもよい。なお、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後には、例えば、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおける飾り図柄の変動速度が低下して、まずはノーマルリーチのリーチ態様で可変表示が行われる。そして、その後においては、例えば、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて飾り図柄の変動速度がさらに低下して飾り図柄が停止し、可変表示結果となる確定飾り図柄が導出される場合(ノーマルリーチの場合)と、再び変動速度が上昇してスーパーリーチのリーチ態様に移行する場合(スーパーリーチの場合)とがある。
リーチ発展時予告は、スーパーリーチのリーチ演出における演出態様(リーチ態様)が第1段階から第2段階へと発展するタイミング(リーチ発展タイミング)にて、内部確変状態である可能性を予告する演出動作である。スーパーリーチのリーチ演出では、まずは第1段階の演出態様で演出動作が実行され、第1段階の演出動作が終了したときに、確定飾り図柄が導出されて可変表示が終了する場合(スーパーリーチ発展なしの場合)と、さらに第2段階の演出態様に発展することでリーチ演出が継続して実行される場合(スーパーリーチ発展ありの場合)とがある。こうしたスーパーリーチ発展の有無は、変動パターンに対応して設定される。図5に示す設定例では、変動パターンPA3−1、PA3−3、PB3−1、PB3−3、PA5−1、PA5−3、PB5−1、PB5−3に対応して、発展のないスーパーリーチのリーチ態様が出現する。その一方で、変動パターンPA3−2、PA3−4、PB3−2、PB3−4、PA5−2、PA5−4、PB5−2、PB5−4に対応して、発展のあるスーパーリーチのリーチ態様が出現する。
予告パターン決定用の乱数値SR2−1〜SR2−4は、予告演出を実行する場合における演出動作の内容(演出態様)に対応した予告パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定(選択)するために用いられる乱数値である。図14、図15(A)および(B)は、この実施の形態における予告パターンを示している。
図14は、発展のあるスーパーリーチのリーチ態様が出現するスーパーリーチ発展ありの場合に対応したスーパーリーチ発展あり用の予告パターンを示している。この実施の形態では、スーパーリーチ発展あり用の予告パターンとして、予告パターンYAP01〜予告パターンYAP44が、予め用意されている。
図15(A)は、ノーマルリーチのリーチ態様が出現する場合や、発展のないスーパーリーチのリーチ態様が出現するスーパーリーチ発展なしの場合に対応したノーマルリーチまたはスーパーリーチ発展なし用の予告パターンを示している。この実施の形態では、ノーマルリーチまたはスーパーリーチ発展なし用の予告パターンとして、予告パターンYBP01〜予告パターンYBP22が、予め用意されている。
図15(B)は、「擬似連」の可変表示演出において擬似連変動が実行される前の場合(最後の仮停止表示からの再変動を除く、仮停止表示を伴う変動表示、例えば、図18の場合には、第3擬似連変動の前の、初回変動、第1擬似連変動、および第2擬似連変動それぞれ)に対応した擬似連変動前用の予告パターンを示している。この実施の形態では、擬似連変動前用の予告パターンとして、予告パターンYCP01〜予告パターンYCP09が、予め用意されている。
このように、予告パターンは、スーパーリーチ発展ありの場合、ノーマルリーチの場合またはスーパーリーチ発展なしの場合、擬似連変動前の場合のそれぞれに対応して、予め複数パターン用意されていればよい。なお、これらの場合に対応して予告パターンを用意したものに限定されず、例えば現在の遊技状態が確変状態であるか非確変状態であるかに応じて、異なる予告パターンを用意してもよい。また、ノーマルリーチの場合とスーパーリーチ発展なしの場合とで、異なる予告パターンを用意してもよい。なお、上記の場合について、現在の遊技状態が確変状態である場合と非確変状態である場合とで、実際に選択される予告パターンの選択割合(決定割合)を異ならせることによって、現在の遊技状態が確変状態である場合には、高信頼度の予告演出(詳しくは後述するが、現在の遊技状態が確変状態である可能性が高いことを予告する予告演出)を含む予告パターンが選択されやすいように、各予告パターンの決定割合が設定されていることが望ましい。
各予告パターンによる予告演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されてから、可変表示結果となる確定特別図柄や確定飾り図柄が導出されるまでの複数のタイミングにて、内部確変状態である可能性を予告する演出動作であり、互いに演出態様が異なる複数の予告演出を組み合わせたものであればよい。
図14、図15(A)および(B)の予告パターンでは、各予告演出について内部確変信頼度を、低信頼度、中信頼度、高信頼度(詳しくは後述する。)のいずれかとして特定するとともに、リーチ発展時予告については実行の有無を特定することで、予告パターンにおける予告演出の組み合わせが特定されている。
選択演出実行決定用の乱数値SR3は、予告演出を実行する前に選択演出を実行するか否かを決定するために用いられる乱数値である。この実施の形態では、選択演出は、全図柄変動中予告の前に行われ、これから実行される全図柄変動中予告の候補(全図柄変動中予告の演出態様の候補)を選択肢として画像表示装置5の表示領域に表示し、実際にこれから実行される全図柄変動中予告に対応する選択肢を表示領域上で選択する演出である。つまり、選択演出によって選択された選択肢に対応する全図柄変動中予告(選択肢に対応する演出態様の全図柄変動中予告)が選択演出の後に実際に実行される。この実施の形態では、選択演出は全図柄変動中予告を対象とするものであるが、選択演出は他の予告演出を対象としたものであってもよい。
予告演出決定用(リーチ発展時予告用)の乱数値SR4は、リーチ発展時予告の内部確変信頼度を決定するために用いられる乱数値である。予告パターンがリーチ発展時予告ありの場合には、リーチ発展時予告の内部確変信頼度(つまり、演出態様)が決定される。この実施の形態では、乱数値SR4はこの決定のために用いられる。
選択演出態様決定用の乱数値SR5は、選択演出の演出態様を決定するために用いられる乱数値である。図16は、この実施の形態における選択演出の演出態様を例示している。この実施の形態では、選択演出の演出態様として、選択演出SP1〜選択演出SP21が、予め用意されている。図16では、選択演出において表示する選択肢の数を選択肢SEL1〜SEL3の3つにするか選択肢SEL1〜SEL4の4つにするかと、各選択肢を、それぞれ、低信頼度、中信頼度、高信頼度(詳しくは後述する。)のいずれを示す選択肢にするかと、選択演出において最終的に選択される選択肢とを特定することによって、選択演出の演出態様が特定されている。
図17(A)は、スーパーリーチ発展ありの場合に対応した予告パターンによる予告演出や、選択演出の実行タイミングを示している。この場合、可変表示が開始される「図柄変動開始」から表示結果が導出される「図柄変動終了」までに、変動開始時予告、選択演出、全図柄変動中予告、図柄減速時予告、リーチ成立後予告、リーチ発展時予告を実行するタイミングが、例えば変動パターンに対応した特図変動時演出制御パターンなどにより、予め定められている。
図17(B)は、ノーマルリーチまたはスーパーリーチ発展なしの場合に対応した予告パターンによる予告演出や、選択演出の実行タイミングを示している。この場合、「図柄変動開始」から「図柄変動終了」までに、変動開始時予告、選択演出、全図柄変動中予告、図柄減速時予告、リーチ成立後予告を実行するタイミングが、例えば変動パターンに対応した特図変動時演出制御パターンなどにより、予め定められている。
図17(C)は、非リーチの場合に対応した予告パターンによる予告演出や、選択演出の実行タイミングを示している。この場合、「図柄変動開始」から「図柄変動終了」までに、変動開始時予告、選択演出、全図柄変動中予告、図柄減速時予告を実行するタイミングが、例えば変動パターンに対応した特図変動時演出制御パターンなどにより、予め定められている。
図18は、「擬似連」の可変表示演出において擬似連変動が3回実行される擬似連3回の場合に対応した予告演出や、選択演出の実行タイミングを示している。この場合、各回の擬似連変動が実行されるよりも前に、すなわち擬似連チャンス目となる飾り図柄が導出される以前に、変動開始時予告、選択演出、全図柄変動中予告、図柄減速時予告を実行するタイミングが、例えば変動パターンに対応した特図変動時演出制御パターンなどにより、予め定められている。また、最終回の擬似連変動が開始された後の最終変動時には、変動パターンに対応した飾り図柄の可変表示態様がスーパーリーチ発展あり、ノーマルリーチまたはスーパーリーチ発展なしのいずれであるかに応じて、図17(A)〜(C)と同様の予告演出を実行するタイミングが予め定められていればよい。
こうした複数のタイミングで実行される複数の予告演出における演出態様(演出内容)は、予告パターンに対応した使用パターンとして設定される。また、各タイミングで実行される予告演出における演出態様(演出内容)は、例えば現在確変状態に制御されている可能性である内部確変信頼度に応じて、異なるものとなる。なお、予告演出における演出態様(演出内容)の相違は、予告演出が実行される場合の演出動作を異ならせることによって生じるだけでなく、各タイミングで予告演出を実行するか否かによって生じてもよい。複数のタイミングのうち1のタイミングで実行される予告演出における演出態様を内部確変信頼度に応じて異ならせる場合には、例えば同一の演出装置を用いた演出動作であるものの、その動作態様を異ならせることにより、異なる演出態様となるようにすればよい。異なる演出態様とは、遊技者によって区別して認識される演出態様であればよい。
この実施の形態において、変動開始時予告は、低信頼度と中信頼度のそれぞれに対応して、異なる演出態様となる。全図柄変動中予告は、低信頼度と中信頼度と高信頼度のそれぞれに対応して、異なる演出態様となる。この実施の形態では、低信頼度の全図柄変動中予告における表示画像の色彩が黒色であるのに対して、中信頼度の全図柄変動中予告は、低信頼度の全図柄変動中予告の演出態様における表示画像(画像表示装置5の表示領域に表示される画像)の少なくとも一部の色彩を赤色に変更したもの(例えば、表示画像中に登場するキャラクタを赤く着色したものなど)である。また、この実施の形態では、高信頼度の全図柄変動中予告は、低信頼度の全図柄変動中予告の演出態様における表示画像の少なくとも一部の色彩を金色やピンク色に変更したり桜柄に変更したりしたもの(例えば、表示画像中に登場するキャラクタを金色やピンク色、桜柄にしたものなど)である。図柄減速時予告は、低信頼度と中信頼度のそれぞれに対応して、異なる演出態様となる。リーチ成立後予告では、低信頼度と中信頼度と高信頼度のそれぞれに対応して、異なる演出態様となる。リーチ発展時予告では、対応する演出動作の有無によって、異なる演出態様となる。さらに、この実施の形態では、リーチ発展時予告は、低信頼度と中信頼度と高信頼度のそれぞれに対応して、異なる演出態様となる。中信頼度のリーチ発展時予告では、低信頼度のリーチ発展時予告の演出態様における表示画像(演出用可動部材32A、32Bが進出して合体するときに、画像表示装置5の表示領域に表示される画像)の少なくとも一部の色彩を赤色に変更したもの(例えば、表示画像中の背景を赤く着色したものなど)である。高信頼度のリーチ発展時予告では、低信頼度のリーチ発展時予告の演出態様における表示画像の少なくとも一部を桜柄に変更したもの(例えば、表示画像中の背景を桜柄にしたものなど)である。このように、予告演出における演出態様は、各予告演出の実行タイミングとともに、現在確変状態に制御されている可能性(内部確変信頼度)に応じて、異なるものとなる。なお、低信頼度に対応した演出態様で予告演出を実行するものに限定されず、所定の予告演出が実行されないことで、低信頼度であることを遊技者が認識できるようにしてもよい。
低信頼度の予告演出は、例えば現在確変状態に制御されている可能性が「10%未満」であることを予告する。中信頼度の予告演出は、例えば現在確変状態に制御されている可能性が「10%以上30%未満」であることを予告する。高信頼度の予告演出は、例えば現在確変状態に制御されている可能性が「30%以上」であることを予告する。こうした予告演出により予告される現在確変状態に制御されている可能性(内部確変信頼度)は、可変表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに応じて各予告パターンの決定割合を異ならせることで、予め設定するとよい。例えば、低信頼度の予告演出は、中信頼度や高信頼度の予告演出に比べて、大当りとなるときに実行される割合が低く、ハズレとなるときに実行される割合が高くなればよい。また、高信頼度の予告演出は、低信頼度や中信頼度の予告演出に比べて、大当りとなるときに実行される割合が高く、ハズレとなるときに実行される割合が低くなればよい。ここで、現在確変状態に制御されている可能性が0%の場合には、常に可変表示結果が「ハズレ」となり、大当り遊技状態にはならないことを意味している。また、現在確変状態に制御されている可能性が100%の場合には、常に可変表示結果が「大当り」となり、必ず大当り遊技状態となることを意味している。
なお、各信頼度の予告演出により予告される現在確変状態に制御されている可能性(内部確変信頼度)は、上記の例に限定されず、所定の段階数に応じて0%〜100%の範囲を区分したものであればよい。すなわち、高信頼度の予告演出は、現在確変状態に制御されている可能性が所定の第1基準値以上であることを予告できればよく、低信頼度の予告演出は、現在確変状態に制御されている可能性が第1基準値よりも低い所定の第2基準値未満であることを予告できればよい。この場合、中信頼度の予告演出は、現在確変状態に制御されている可能性が第1基準値未満で第2基準値以上であることを予告できればよい。
例えば変動開始時予告の場合は低信頼度と中信頼度のそれぞれに対応して異なる演出態様となる一方で、全図柄変動中予告の場合は低信頼度と中信頼度さらには高信頼度のそれぞれに対応して異なる演出態様となる。そして、中信頼度の予告演出は内部確変信頼度が第1基準値未満である一方で、高信頼度の予告演出は内部確変信頼度が第1基準値以上である。すなわち、複数のタイミングのうち第1タイミングにて実行される予告演出により予告できる内部確変信頼度の上限値に比べて、第1タイミングよりも遅い第2タイミングにて実行される予告演出により予告できる内部確変信頼度の上限値が高く(大きく)なることがあるように設定されている。
現在確変状態に制御されている可能性(内部確変信頼度)の段階数は、内部確変信頼度が0%〜100%の範囲のうちで、演出態様が異なる予告演出のそれぞれにより予告可能な内部確変信頼度の範囲の区分数(区域数)を示している。一例として、変動開始時予告、図柄減速時予告のように、低信頼度と中信頼度のそれぞれに対応して異なる演出態様となる予告演出の場合には、内部確変信頼度の段階数が「2」となる。これに対して、全図柄変動中予告、リーチ成立後予告のように、低信頼度と中信頼度と高信頼度のそれぞれに対応して異なる演出態様となる予告演出の場合には、内部確変信頼度の段階数が「3」となる。また、リーチ発展時予告の場合は、演出動作がある場合に、低信頼度と中信頼度と高信頼度のそれぞれに対応して異なる演出態様となるので、内部確変信頼度の段階数は「3」でもある。
このように、内部確変信頼度の段階数は、複数のタイミングのうちいずれで実行される予告演出であるかに応じて、異なるように設定されている。そして、例えば変動開始時予告の場合は内部確変信頼度の段階数が「2」であるのに対し、全図柄変動中予告の場合は内部確変信頼度の段階数が「3」である。すなわち、複数のタイミングのうち第1タイミングにて実行される予告演出により予告できる内部確変信頼度の段階数に比べて、第1タイミングよりも遅い第2タイミングにて実行される予告演出により予告できる内部確変信頼度の段階数の方が多くなることがあるように設定されている。
複数のタイミングのうち1のタイミングにて実行される予告演出は、演出態様を異ならせることにより、異なる内部確変信頼度を遊技者が認識可能に予告するようにしている。したがって、各予告演出における演出態様の種類数は、その予告演出により予告可能な内部確変信頼度の段階数と等しくなってもよい。あるいは、各予告演出における複数種類の予告演出のうちには、互いに異なる演出態様によって同一の内部確変信頼度を予告するものがあってもよい。この場合のように、各予告演出における演出態様の種類数は、その予告演出により予告可能な内部確変信頼度の段階数よりも多くなってもよい。
例えば全図柄変動中予告とリーチ成立後予告のように、内部確変信頼度の段階数が同一となる予告演出であっても、それぞれの予告演出に対応して、内部確変信頼度の第1基準値や第2基準値を異ならせてもよい。より具体的な一例として、全図柄変動中予告の内部確変信頼度は低信頼度が「5%未満」で中信頼度が「5%以上20%未満」で高信頼度が「20%以上」となる一方で、リーチ成立後予告の内部確変信頼度は低信頼度が「10%未満」で中信頼度が「10%以上30%未満」で高信頼度が「30%以上」となるようにしてもよい。このように、予告演出が低信頼度と中信頼度と高信頼度のいずれになるかは、予告演出の実行タイミングごとに、異なる基準で分類(段階分け)されてもよい。また、例えばリーチ発展時予告が実行されたときには内部確変信頼度が「80%以上」になるといったように、特定の予告演出が実行されたときには、現在確変状態に制御されている可能性が飛躍的に向上することが予告されるようにしてもよい。
複数のタイミングのうち1のタイミングで実行される各予告演出は、演出態様を異ならせることにより、内部確変信頼度が所定範囲内であることを予告してもよいし、内部確変信頼度が具体的な単一の数値(例えばパーセント値)であることを予告してもよい。例えば、低信頼度の予告演出は、内部確変信頼度が「10%未満」となる範囲内であることを予告してもよいし、「10%未満」である特定の数値(例えば5%など)を予告してもよい。ただし、予告演出の実行割合は、乱数値を示す数値データの偏りなどにより、実際の遊技を実行した場合に、設計段階での設定とは相違することがある。これにより、各予告演出の内部確変信頼度も、実際の遊技を実行した場合に、設計段階での設定とは相違することがある。したがって、各予告演出により予告可能な内部確変信頼度は、遊技の進行上において実際に大当り遊技状態となる確率と厳密に合致する必要はなく、おおよその目安となる範囲や数値を予告することができればよい。
予告演出により内部確変信頼度が具体的な単一の数値であることを予告する場合に、内部確変信頼度の段階数は、複数のタイミングのうち1のタイミングで実行される予告演出により予告可能な内部確変信頼度の個数(要素数)を示すことになればよい。一例として、複数のタイミングのうち1のタイミングで実行される予告演出が、演出態様を異ならせることにより「5%」、「15%」、「25%」、「50%」、「70%」の内部確変信頼度を予告可能であるとする。この場合には、予告演出により予告可能な内部確変信頼度の個数(要素数)は「5」であり、大当り信頼度の段階数も「5」となる。
例えば低信頼度と中信頼度の予告演出の間や、中信頼度と高信頼度の予告演出の間では、予告可能な内部確変信頼度の範囲に共通(重複)する部分があってもよい。一例として、低信頼度の予告演出は「30%未満」の内部確変信頼度を予告し、中信頼度の予告演出は「20%以上60%未満」の内部確変信頼度を予告し、高信頼度の予告演出は「50%以上」の内部確変信頼度を予告してもよい。
また、各予告演出のうちの少なくとも1つは、ステップアップ予告演出であってもよい。ステップアップ演出は、予め定められた順番に従って1段階から複数段階まで演出状態を段階的に変化させる予告演出である。ステップアップ予告演出において多い段階まで演出状態が段階的に変化した場合には、少ない段階でステップアップ予告演出が終了した場合よりも現在確変状態に制御されている可能性(つまり、内部確変信頼度)が高くなる。一例として、ステップアップ予告演出は、全図柄変動中予告に適用される。この場合、低信頼度の全図柄変動中予告では、第1のキャラクタ(キャラクタCHA、図19参照)を示す演出画像のみが画像表示装置5の画面上に表示される(ステップA)。その一方で、中信頼度の全図柄変動中予告では、ステップAに対応した演出画像の表示が終了した後に、第2のキャラクタ(キャラクタCHB、図19参照)を示す演出画像が画像表示装置5の画面上に表示される(ステップB)。高信頼度の全図柄変動中予告では、ステップAとステップBに対応した演出画像の表示が順次に終了した後に、第1のキャラクタ(キャラクタCHA、図19参照)と第2のキャラクタ(キャラクタCHB、図19参照)の両方が同時に画像表示装置5の表示領域に表示される(ステップC)。この場合、各キャラクタの色や柄は信頼度に寄らず一定であってもよい。ステップアップ予告演出では、画像表示装置5の表示領域に表示されるキャラクタの形状や色が変化するようにしてもよく、遊技者からみて予告する手段(表示、音、ランプ、演出用模型など)の状態が段階的に変化したと認識できるものであればよい。例えば、ステップアップ予告演出としては、段階的に表示されるキャラクタの数が増える場合の他に、段階的に動くキャラクタの数が増える場合、キャラクタの動く回数や頻度などが段階的に増える場合、キャラクタの大きさが段階的に大きくなる場合などがあってもよい。また、キャラクタを示す演出画像の表示に代えて、あるいは演出画像の表示とともに、演出用模型の動作状態を段階的に変化させるものであってもよい。そして、演出用模型が複数設けられている場合に動く演出用模型の数が段階的に増えることにより、あるいは演出用模型の動く回数や頻度などが段階的に増えることにより、現在確変状態に制御されている可能性が段階的に高まっていくことを予告できればよい。
図19は、変動開始時予告、全図柄変動中予告、図柄減速時予告、リーチ成立後予告、リーチ発展時予告のそれぞれにおける演出態様(演出内容)を例示している。図19(A)に示すように、変動開始時予告では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動が開始されることに対応して、演出用点灯役物90を点灯(例えばフラッシュあるいは回転灯動作など)させる演出動作が実行される。図19(B)に示すように、全図柄変動中予告では、飾り図柄の全部が変動(例えば高速変動)しているときに、画像表示装置5の画面上に所定のキャラクタを示す演出画像を表示する演出動作が実行される。図19(C)に示すように、図柄減速時予告では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部または全部にて飾り図柄の変動速度が低下あるいは飾り図柄が停止(仮停止)したときに、スティックコントローラ31Aに対する所定操作(例えば傾倒操作)が検出されたことに応じて、所定の演出画像を表示したり所定の効果音を出力したりするといった演出動作が実行される。図19(D)に示すように、リーチ成立後予告では、画像表示装置5の画面上における背景画像を通常とは異なる背景画像に変化させるように表示する演出動作が実行される。図19(E)に示すように、リーチ発展時予告では、画像表示装置5における表示画面の前方に演出用可動部材32A、32Bが進出して合体するといった演出動作が実行される。
図19(A)に示すような変動開始時予告が実行されるときには、例えば演出用点灯役物90の点灯色(例えば緑色または赤色)、点滅の有無、点滅回数、回転灯動作における回転パターン、演出用点灯役物90の点灯動作とともに出力される効果音のうち、一部または全部を異ならせることにより、異なる内部確変信頼度を予告することができればよい。一例として、低信頼度の変動開始時予告では演出用点灯役物90の点灯色が緑色となる一方、中信頼度の変動開始時予告では演出用点灯役物90の点灯色が赤色となればよい。
図19(B)に示すような全図柄変動中予告が実行されるときには、画像表示装置5の表示領域に、例えばキャラクタCHAやキャラクタCHBを示す演出画像が表示されるが、各キャラクタCHA、CHBの色彩などを異ならせることによって、異なる内部確変信頼度を予告する。一例として、低信頼度の変動開始時予告ではキャラクタCHAやキャラクタCHBの色彩を通常のもの(もとのキャラクタの色彩)とし、中信頼度の変動開始時予告ではキャラクタCHAやキャラクタCHBの色彩を赤色とし、高信頼度の変動開始時予告ではキャラクタCHAやキャラクタCHBの色彩を金色やピンク色としたり桜柄としたりすればよい。
図19(C)に示すような図柄減速時予告が実行されるときには、まず、操作促進演出となる所定の演出動作が行われる。操作促進演出は、例えば画像表示装置5の画面上における所定位置に、予め用意されたメッセージMSAを報知する演出画像を表示させることなどにより、遊技者によるスティックコントローラ31Aなどへの操作行為を促す演出動作であればよい。遊技者による操作行為を促す演出動作としては、画像表示装置5の画面上に演出画像を表示させるものに限定されず、スピーカ8L、8Rから所定の音声を出力させるもの、遊技効果ランプ9や装飾用LEDを所定の点灯パターンで点灯あるいは点滅させるもの、遊技領域の内部または外部に設けられた演出用模型を所定の動作態様で動作させるもの、あるいは、これらのいずれかを組み合わせたものであってもよい。そして、スティックコントローラ31Aなどに対する操作がコントローラセンサユニット35Aによって検出されると、その操作が検出されたタイミングにて、操作促進演出の実行を停止するとともに、例えば予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれかの演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、予め用意された複数種類の音声パターンのうちいずれかの音声パターンに対応する効果音をスピーカ8L、8Rから出力させること、遊技効果ランプ9や装飾用LEDを複数種類の点灯態様のうちいずれかの点灯態様で点灯させること、演出用模型を複数種類の動作態様のうちいずれかの動作態様で動作させること、あるいは、これらのいずれかを組み合わせた演出動作が実行されることといった、各種の演出動作が実行される。こうした操作行為の検出時における演出態様を異ならせることにより、異なる内部確変信頼度を予告することができればよい。
なお、スティックコントローラ31Aへの操作行為が検出されたことに応じて所定の演出動作が実行されるものに限定されず、プッシュボタン31Bへの操作行為が検出されたことに応じて所定の演出動作が実行されてもよい。また、操作促進演出が開始された後、操作行為が検出されずに所定期間が経過した場合には、演出動作を実行せずに図柄減速時予告を終了させればよい。あるいは、操作行為が検出されなくても所定期間が経過した場合には、所定の演出動作が実行されるようにしてもよい。
図19(D)に示すようなリーチ成立後予告が実行されるときには、例えば画像表示装置5の表示領域上に背景画像HKAが表示されるか否かや、背景画像HKAとは異なる背景画像が表示されること、背景画像とともに所定のキャラクタを示す演出画像が表示されるか否か、背景画像の表示とともに出力される効果音や発光体の点灯態様を異ならせること、あるいは、これらの一部または全部の組合せにより、異なる内部確変信頼度を予告することができればよい。
図19(E)に示すようなリーチ発展時予告が実行されるときには、画像表示装置5の周囲に配置された複数の演出用可動部材32A、32Bが、それぞれ画像表示装置5における表示画面の前方(前面)に進出して互いに合体する。複数の演出用可動部材32A、32Bにより構成される演出用模型は、遊技者に特定の概念(例えば特別な戦闘機の形状による「戦闘力向上」など)を想起させる特定モチーフ(例えば戦闘機による戦闘状態を描いたアニメーションなど)に応じた形状や色彩を有していればよい。リーチ発展時予告と、スーパーリーチのリーチ態様とでは、双方の演出態様により遊技者に同一または類似の概念を想起させる同一または類似の特定モチーフとなるようにしてもよい。一例として、低信頼度のリーチ発展時予告では画像表示装置5の表示領域に表示されている背景HKBの色彩を黒とし、中信頼度のリーチ発展時予告では背景HKBの色彩を赤色とし、高信頼度のリーチ発展時予告では背景HKBを桜柄とすればよい。
なお、変動開始時予告、全図柄変動中予告、図柄減速時予告、リーチ成立後予告、リーチ発展時予告のそれぞれにおける演出動作の具体的内容は、上記のものに限定されず、遊技者が内部確変信頼度などを認識することができる任意の演出動作であればよい。
図14、図15(A)および(B)に示す予告パターンによる予告演出の組合せでは、1のタイミングで実行される予告演出により予告される内部確変信頼度と、他のタイミングで実行される予告演出により予告される内部確変信頼度とが、予め禁止された関係になることがないように設定されている。例えば高信頼度の全図柄変動中予告が実行された後に、低信頼度の図柄減速時予告やリーチ成立後予告が実行されるような予告演出の組合せとなる予告パターンは用意されていない。ここで、高信頼度の予告演出は内部確変信頼度が第1基準値以上であることを予告し、低信頼度の予告演出は内部確変信頼度が第1基準値よりも低い第2基準値未満であることを予告する。したがって、複数のタイミングのうち第1タイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が第1基準値以上であることを予告する高信頼度の予告演出が実行される場合に、第1タイミングよりも遅い第2タイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が第1基準値よりも低い第2基準値未満であることを予告する低信頼度の予告演出が実行されることはない。
また、予告演出が低信頼度と中信頼度と高信頼度のいずれになるかは、予告演出の実行タイミングごとに、異なる基準で分類(段階分け)されてもよい。すなわち、予告演出の実行タイミングが異なれば、低信頼度と中信頼度と高信頼度とに段階分けするための第1基準値や第2基準値を異ならせてもよい。したがって、実行タイミングが異なる複数の予告演出の間では、第1基準値と第2基準値とが一致しないことがあり、例えば1のタイミングで実行される予告演出を高信頼度と中信頼度とに段階分けするための第1基準値が、他のタイミングで実行される予告演出を中信頼度と低信頼度とに段階分けするための第2基準値よりも低くなることがあってもよい。こうした設定においても、複数のタイミングのうち第1タイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が第1基準値(第1タイミングに対応した基準値)以上であることを予告する高信頼度の予告演出が実行される場合に、第1タイミングよりも遅い第2タイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が第2基準値(第2タイミングに対応した基準値)未満であることを予告する低信頼度の予告演出が実行されることはないようにすればよい。
予告演出により内部確変信頼度が具体的な単一の数値(例えばパーセント値)であることを予告する場合もある。したがって、現在確変状態に制御されている可能性が第1基準値以上であることを予告する場合には、第1基準値以上の所定範囲内であることを予告する場合と、第1基準値以上となる具体的な単一の数値であることを予告する場合とが含まれている。また、現在確変状態に制御されている可能性が第2基準値未満であることを予告する場合には、第2基準値未満の所定範囲内であることを予告する場合と、第2基準値未満となる具体的な単一の数値であることを予告する場合とが含まれている。以下において、ある値以上または未満という場合には、これらと同様の場合が含まれている。
さらに、例えば中信頼度の変動開始時予告と中信頼度や高信頼度の全図柄変動中予告が実行された後に、低信頼度の図柄減速時予告やリーチ成立後予告が実行されるような予告演出の組合せとなる予告パターンも用意されていない。このように、複数のタイミングのうち所定タイミング(例えば全図柄変動中のタイミング)以前のタイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が所定値未満であることを予告する低信頼度の予告演出が実行されない場合には、所定タイミングより後のタイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が所定値未満であることを予告する低信頼度の予告演出が実行されないようにしてもよい。あるいは、複数のタイミングのうち所定タイミング以前のタイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が所定値以上であることを予告する中信頼度や高信頼度の予告演出のみが実行された場合には、所定タイミングより後のタイミングにて、現在確変状態に制御されている可能性が所定値未満であることを予告する低信頼度の予告演出は実行されず、所定値以上であることを予告する中信頼度や高信頼度の予告演出が実行されるようにしてもよい。
なお、1のタイミングで実行される予告演出により予告される内部確変信頼度と、他のタイミングで実行される予告演出により予告される内部確変信頼度とが、所定関係になることを禁止するものに限定されず、例えば所定関係以外の関係になる場合よりも決定割合が極めて低くなるように制限するなどしてもよい。例えば、複数のタイミングのうち第1タイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が第1基準値以上であることを予告する高信頼度の予告演出が実行される場合に、第1タイミングよりも遅い第2タイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が第2基準値未満であることを予告する低信頼度の予告演出が実行されにくいように制限してもよい。
選択演出で表示される選択肢は、上述のように、これから実行される候補の予告演出に対応したものであり、対応する予告演出に関連するものである。この実施の形態では、選択肢は、対応する全図柄変動中予告を概念として示すものとして、対応する全図柄変動中予告が示唆する現在確変状態に制御されている可能性(内部確変信頼度)に応じて異なる画像(この画像は、画像表示装置5の表示領域に表示される。)である。例えば、選択肢に対応する予告演出が低信頼度のものであれば、選択肢は低信頼度を示す画像になり、選択肢に対応する予告演出が中信頼度のものであれば、選択肢は中信頼度を示す画像になり、選択肢に対応する予告演出が高信頼度のものであれば、選択肢は高信頼度を示す画像になる。選択演出で提示される選択肢は、例えば、予告演出の内容をそのまま示すものとして、対応する予告演出の題名の画像であってもよいし、対応する予告演出における象徴的な画像を含む画像であってもよいし、対応する予告演出の内容を説明する画像であってもよい。
図20は、この実施の形態の、選択演出における演出態様(演出内容)を例示している。具体的には、図20は、画像表示装置5の表示領域に選択演出において表示される画像(選択画像)の変遷を例示している(上から下へ選択画像が変化する。)。なお、図20に示す例では、一例として、図16に示した演出態様のうちSP12を用いて選択演出が実行される場合の例が示されている。
図20に示すように、選択演出では、画像表示装置5に、この後に実行されるかもしれない全図柄変動中予告の候補を選択肢SEL1からSEL3の形で表示している(ただし、演出態様としてSP19やSP20が選択された場合には、4つの選択肢SEL1〜SEL4が表示される)。図20に示す例では、選択肢SEL1は、低信頼度の全図柄変動中予告(演出態様)に対応する選択肢(低信頼度を示す画像)であり、低信頼度の全図柄変動中予告ではキャラクタCHAやキャラクタCHBの色彩が黒色なので、選択肢SEL1は、これに合わせて黒色の選択肢となっている。選択肢SEL2は、中信頼度の全図柄変動中予告(演出態様)に対応する選択肢(中信頼度を示す画像)であり、中信頼度の全図柄変動中予告ではキャラクタCHAやキャラクタCHBの色彩が赤色なので、選択肢SEL2は、これに合わせて赤色の選択肢となっている。選択肢SEL3は、高信頼度の全図柄変動中予告(演出態様)に対応する選択肢(高信頼度を示す画像)であり、高信頼度の全図柄変動中予告ではキャラクタCHAやキャラクタCHBが金色やピンク色、桜柄なので、選択肢SEL3は、これに合わせた選択肢となっている。なお、図20に示す例では、高信頼度の選択肢のうち桜柄の選択肢が表示される場合が示されている。
選択演出では、これら選択肢SEL1からSEL3のいずれかを所定の順番で(例えば、時計回りで順に)、強調表示(ハイライト表示)することを繰り返し、所定期間経過後、最終的に選択する選択肢を点滅させるか、強調表示し続ける。図20の例では、選択肢SEL1、選択肢SEL2、選択肢SEL3、選択肢SEL1、選択肢SEL2・・・・の順に、各選択肢が順次強調表示され(例えば、強調表示が高速に移動し)、最終的に選択肢SEL3で強調表示が留まり、選択肢SEL3が選択されたことを報知している(ルーレット形式の選択報知)。なお、選択肢が選択されるタイミングは、スティックコントローラ31Aに対する操作がコントローラセンサユニット35Aによって検出された時(操作検出信号が供給されたとき)や、プッシュボタン31Bへの操作がプッシュセンサ35Bで検出された時(操作検出信号が供給されたとき)を基準としてものであってもよい(但し、選択される選択肢は、そのような操作に依存せず、事前に決定されている)。この場合には、例えば、選択肢SEL1からSEL3を循環する強調表示の他の選択肢への移り変わりの速度が、そのような操作をきっかけとして徐々に遅くなり(または急速に減速し)、その後に最終的に選択される選択肢で強調表示が留まる。なお、このような場合には、画像表示装置5の表示領域に、選択肢を選択するためにスティックコントローラ31Aなどを操作することを指示するメッセージを表示するとよい。
図16に示す選択演出の演出態様では、高信頼度を示す選択肢、つまり、高信頼度の全図柄変動中予告に対応する選択肢が選択肢SEL1からSEL3に含まれる場合には、中信頼度以上の全図柄変動中予告(つまり、中信頼度または高信頼度を示す選択肢)に対応する選択肢のうちのいずれかが選択されるように設定されている。このように、選択演出で提示される複数の選択肢に、予告する内部確変信頼度(現在確変状態に制御されている可能性)が基準A以上である予告演出に対応する選択肢が含まれる場合、この選択演出では基準B以上の内部確変信頼度を予告する予告演出に対応する選択肢が選択されるように設定されている。図16に示す選択演出の演出態様では、高信頼度を示す選択肢、つまり、高信頼度の全図柄変動中予告に対応する選択肢が選択肢SEL1からSEL3(または、選択肢SEL1からSEL4)に含まれていない場合には、任意の信頼度の全図柄変動中予告(つまり、低信頼度または中信頼度を示す選択肢)に対応する選択肢が選択されるように設定されている。このように、選択演出で提示される複数の選択肢に、予告する内部確変信頼度(現在確変状態に制御されている可能性)が基準A以上である予告演出に対応する選択肢が含まれない場合には、制限無く、選択肢が選択されるように設定されている(実際には、基準A未満の選択肢が選択される)。
なお、上記基準Aと基準Bとは同じ基準であってもよい。一例として、中信頼度を示す選択肢、つまり、中信頼度の全図柄変動中予告に対応する選択肢が選択肢SEL1からSEL3(または、選択肢SEL1からSEL4)に含まれる場合には、中信頼度以上の全図柄変動中予告(つまり、中信頼度または高信頼度を示す選択肢)に対応する選択肢のうちのいずれかが選択されるように設定されてもよい。この実施形態では、基準Aおよび基準Bは、内部確変信頼度の高、中、低に対応した基準(内部確変信頼度を段階的に区分したときにおけるこの段階に対応した基準)であるが、基準Aおよび基準Bの少なくとも一方は、具体的な値(基準値)であってもよい。具体的な値が基準AまたはBである場合で、比較対象の内部確変信頼度が、「10%以上30%未満」といったように幅を持っている場合、基準AまたはBと比較される内部確変信頼度の値は、その幅の中の最低値(10%)であっても、最高値(30%)であっても、中間値(20%)であってもよい(予告演出についても同じ。)。
また、この実施の形態では、中信頼度の全図柄変動中予告演出が実行され、選択演出において中信頼度に対応した選択肢(本例では、赤色の選択肢)が最終的に選択されて報知される場合には、選択演出の実行中に選択肢の候補として中信頼度に対応した選択肢を表示するとともに高信頼度に対応した選択肢を表示することを制限する。図21は、選択演出において中信頼度に対応した選択肢が最終的に選択され報知される場合に、高信頼度に対応した選択肢の表示を制限するときの選択演出の演出態様の具体例を示す説明図である。なお、図21に示す例では、一例として、図16に示した演出態様のうちSP2を用いて選択演出が実行される場合の例が示されている。
図21に示すように、この実施の形態では、選択演出において中信頼度に対応した選択肢(本例では、赤色の選択肢)が最終的に選択され報知される場合には、高い割合で高信頼度に対応した選択肢(本例では、金色やピンク色、桜柄の選択肢)を表示しない態様で選択演出が実行される。図21に示す例では、赤色の選択肢が最終的に選択され報知される場合に、選択肢の候補として赤色の選択肢と黒色の選択肢のみが表示されて選択演出が実行される場合が示されている。そのように構成することによって、この実施の形態では、中信頼度に対応した選択肢が選択され報知される場合には、高信頼度に対応した選択肢を選択演出の当初から表示しないように制限することにより、高信頼度に対応した選択肢が表示されたにもかかわらず、それよりも信頼度が低い中信頼度に対応した選択肢が選択され報知されてしまって遊技者が落胆してしまうような事態を防止している。従って、複数の選択肢の中から相対的に期待度が低いものが選択されて遊技者が落胆してしまうことを防止することができる。
なお、選択演出において中信頼度に対応した選択肢が最終的に選択され報知される場合に、高信頼度に対応した選択肢の表示を制限する具体的な処理については後述する。
また、この実施の形態では、高信頼度のうちの桜柄の全図柄変動中予告演出が実行され、選択演出において高信頼度に対応した選択肢(本例では、桜柄の選択肢)が最終的に選択されて報知される場合には、選択演出の実行中に選択肢の候補として高信頼度に対応した選択肢(本例では、桜柄の選択肢)を表示するとともに、高信頼度に対応した選択肢以外に表示する選択肢を調整する。具体的には、この実施の形態では、高信頼度に応じた選択肢以外に表示する選択肢として、中信頼度に対応した選択肢(本例では、赤色の選択肢)を高い割合で表示する。図22は、選択演出において高信頼度に対応した選択肢(桜柄の選択肢)が最終的に選択され報知される場合に、高信頼度に対応した選択肢以外に表示する選択肢を調整するときの選択演出の演出態様の具体例を示す説明図である。なお、図22に示す例では、一例として、図16に示した演出態様のうちSP21を用いて選択演出が実行される場合の例が示されている。
図22に示すように、この実施の形態では、選択演出において高信頼度に対応した選択肢(本例では、桜柄の選択肢)が最終的に選択され報知される場合には、高信頼度に対応した選択肢以外に表示する選択肢として、中信頼度に対応した選択肢(本例では、赤色の選択肢)を高い割合で表示する。そのように構成することによって、この実施の形態では、複数の選択肢の中から相対的に期待度が高いものが選択されたときの遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、選択演出において高信頼度に対応した選択肢が最終的に選択され報知される場合に、高信頼度に対応した選択肢以外に表示する選択肢を調整する具体的な処理については後述する。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9および装飾用LED、演出用点灯役物90、演出用可動部材32A、32Bなど)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、選択演出制御パターンと、各種演出制御パターンとが、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、飾り図柄の可変表示動作やリーチ演出における演出表示動作、あるいは、飾り図柄の可変表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。予告演出制御パターンは、予告パターンの決定結果に応じて実行される単一または複数の予告演出のそれぞれについての、演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。選択演出制御パターンは、選択演出の演出態様の決定結果に応じて実行される選択演出についての、演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
図23(A)は、各々の演出制御パターンの構成例を示している。図23(A)に示す構成例において、演出制御パターンは、例えば、互いに対応する、演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。
演出制御プロセスタイマ判定値は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの格納値である演出制御プロセスタイマ値と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切替タイミングなどを示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の画面上(表示領域)における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音などの出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9や装飾用LED、さらには演出用点灯役物90といった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。
操作検出制御データには、例えばスティックコントローラ31Aの操作桿に対する傾倒操作とトリガボタンに対する指示操作とを有効に検出する操作有効期間、あるいはプッシュボタン31Bに対する指示操作を有効に検出する操作有効期間や、各々の操作を有効に検出した場合における演出動作の制御内容などを指定するデータといった、遊技者の操作行為に応じた演出動作態様を示すデータが含まれている。
なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。また、演出制御パターンに含まれる複数種類のプロセスデータでは、各タイミングで実行される演出動作の内容に応じて、それぞれのプロセスデータを構成する制御データの種類が異なっていてもよい。すなわち、表示制御データや音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データの全部を含んで構成されたプロセスデータもあれば、これらの一部を含んで構成されたプロセスデータもあってよい。さらに、例えば演出用可動部材32A、32Bにおける動作態様を示す演出用可動部材制御データといった、その他の各種制御データが含まれることがあってもよい。
図23(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を示している。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像(予告演出や選択演出なども含まれる)を画像表示装置5の画面上に表示させる制御を行う。また、対応する音声制御データにより指定される態様でスピーカ8L、8Rから音声を出力させる制御を行うとともに、対応するランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ9や演出用点灯役物90などの発光体を点滅させる制御を行い、対応する操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。図23(B)に示す演出動作は、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止するまでの期間全体に対応しているが、これに限定されるものではなく、飾り図柄の可変表示中における一部の期間に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。あるいは、飾り図柄の可変表示中以外の所定期間(例えば大当り遊技状態においてラウンドを実行中の期間や、大当り遊技状態の終了時にエンディング演出を実行する期間など)に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。
演出制御用CPU120は、例えば飾り図柄の可変表示を開始するときなどに、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどにもとづいて演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)をセットする。また、演出制御用CPU120は、予告パターンの決定結果に対応して、飾り図柄の可変表示を開始するときなどに、対応する演出制御パターン(予告演出制御パターン)をセットする。演出制御用CPU120は、選択演出の演出態様の決定結果に対応して、飾り図柄の可変表示を開始するときなどに、対応する演出制御パターン(選択演出制御パターン)をセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。
その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。こうして、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9や演出用点灯役物90などの発光体、演出用可動部材32A、32Bなど)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14、可動部材駆動モータ33A、33Bなどに対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDPなどがその指令に示される画像データをCGROMなどの画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAMなどに一時記憶させることなどにより展開させる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図24に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図24に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンドなどに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などにもとづき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示領域内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。この制御によって、画像表示装置5は、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を行うことができる。一例として、表示制御部121には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(VideoRAM)、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドやコントローラセンサユニット35Aまたはプッシュセンサ35Bから伝送された操作検出信号などの各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)、可動部材駆動モータ33A、33Bへと伝送される指令(駆動制御信号)などが出力される。
音声制御基板13には、例えば入出力ドライバや音声合成用IC、音声データROM、増幅回路、ボリュームなどが搭載されている。一例として、音声制御基板13では、演出制御基板12から伝送された効果音信号に示される音番号データが入出力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を生成し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号を、スピーカ8L、8Rに出力する。これによって、スピーカ8L、8Rから音声信号が表す音声が出力される。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されており、音声合成用ICが音番号データに応じた制御データを読み出して、音声や効果音が生成される。音声データROMの記憶データは、所定期間における音声や効果音の出力態様を時系列的に示すデータなどから構成されていればよい。
ランプ制御基板14には、例えば入出力ドライバやランプドライバなどが搭載されている。一例として、ランプ制御基板14では、演出制御基板12から伝送された電飾信号が、入出力ドライバを介してランプドライバに入力される。ランプドライバは、電飾信号を増幅して遊技効果ランプ9や演出用点灯役物90などに供給する。これによって、遊技効果ランプ9や演出用点灯役物90などの点灯、消灯が制御される。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図25のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図25に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR5といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定にもとづく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図26は、特別図柄プロセス処理として、図25に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図27は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号にもとづき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号にもとづき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。このとき、CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じて、保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS208)。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを、抽出する(ステップS209)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには保留データが第1特図保留記憶部151Aにセットされる一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには保留データが第2特図保留記憶部151Bにセットされる。
ステップS210の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップS211)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。また、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS212)。こうして設定された始動口入賞指定コマンドや保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図23に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS212の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS213)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS213;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS214)、ステップS204の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS213;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、始動入賞判定処理を終了する。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合には、2ミリ秒内で実行される処理によって、双方のスイッチが有効な遊技球の始動入賞を検出したことにもとづく処理が実行される。すなわち、ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオンであるときには、ステップS202、S203の処理を実行してから、ステップS207〜S212の処理を実行した後、ステップS213にて始動口バッファ値が「1」であることに対応して、ステップS214の処理を実行してから、ステップS204の処理に進む。そして、ステップS204にて第2始動口スイッチ22Bがオンであるときには、ステップS205〜S212の処理を実行した後、ステップS213にて始動口バッファ値が「2」であることに対応して、ステップS215の処理を実行してから、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出にもとづく処理を完了できる。
図26に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などにもとづいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データにもとづき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄やハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などにもとづいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に対応して、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかに関わりなく、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどにもとづき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変」や「確変」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、15R大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などにもとづいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り種別に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理などが含まれている。そして、確変状態や時短状態に制御するための設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図28は、図26のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図28に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS231の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。また、ステップS233の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。その後、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS235の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかが決定できればよい。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS237)。また、ステップS237の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。その後、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、特図表示結果決定テーブル130を選択してセットする(ステップS239)。このとき、CPU103は、現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いられる特図表示結果決定用テーブルデータを選択すればよい。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」と「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値と比較して、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS240)。
ステップS239では現在の遊技状態に対応した特図表示結果決定用テーブルデータが選択されていることから、ステップS240の処理では、特図ゲームなどの可変表示が開始されるときの遊技状態が確変状態であるか否かに応じて、異なる決定用データを用いて特図表示結果を「大当り」とするか否かが決定される。例えば、特図ゲームなどの可変表示が開始されるときの遊技状態が通常遊技状態または時短状態であるときには、特図表示結果決定テーブル130において遊技状態が通常遊技状態または時短状態の場合に対応するテーブルデータが、通常決定用データとして選択され、これを参照して乱数値MR1に対応する特図表示結果を決定する。これに対して、特図ゲームなどの可変表示が開始されるときの遊技状態が確変状態であるときには、特図表示結果決定テーブル130において遊技状態が確変状態の場合に対応するテーブルデータが、特別決定用データとして選択され、これを参照して乱数値MR1に対応する特図表示結果を決定する。
ステップS240にて特図表示結果を決定した後には、その特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。そして、「大当り」であると判定された場合には(ステップS241;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS243)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを、「非確変」や「確変」の各大当り種別に割り当てられた決定値と比較して、大当り種別を「非確変」または「確変」のいずれとするかを決定する(ステップS244)。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップS245)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「確変」であれば「1」とすればよい。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定された場合や(ステップS241;No)、ステップS245の処理を実行した後には、大当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS246)。一例として、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS244における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「非確変」とする決定結果に応じて、非確変大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「確変」とする決定結果に応じて、確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS246にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS247)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS248)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図29は、図26のステップS111にて実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図27に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;Yes)、変動パターン種別を複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを選択してセットする(ステップS262)。また、例えば遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み取ることなどにより、大当り種別が「非確変」や「確変」のいずれであるかを特定する(ステップS263)。
ステップS261にて大当りフラグがオフであるときには(ステップS261;No)、例えば遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオンであるか否かを判定することなどにより、時短状態や確変状態において時短制御や高開放制御が行われる高ベース中であるか否かを判定する(ステップS264)。このとき、遊技状態が高ベース中ではない場合には(ステップS264;No)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bを選択してセットする(ステップS265)。これに対して、遊技状態が高ベース中である場合には(ステップS264;Yes)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)132Cを選択してセットする(ステップS266)。
ステップS263、S265、S266の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどにもとづき、使用テーブルにセットされた変動パターン種別決定テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS267)。ここで、ステップS267の処理では、第1始動条件が成立したことにもとづき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことにもとづき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。
大当りフラグがオフであるときには、ステップS267の処理において、ステップS265にて選択したハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132B、またはステップS266にて選択したハズレ変動パターン種別決定テーブル(高ベース中)132Cを参照して変動パターン種別を複数種別のいずれかに決定する。このときには、変動パターン種別を決定することにより、飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とするか「リーチ」とするかが決定される。すなわち、ステップS267の処理には、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定する処理が含まれている。
ステップS267にて変動パターン種別を決定した後には、変動パターン決定テーブル133を選択し、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS268)。続いて、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データにもとづき、ステップS268にてセットした変動パターン決定テーブル133を参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS269)。変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データは、ステップS269の処理が実行されるときに乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出されてもよいし、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出された始動入賞時に抽出されたものを、乱数値MR1〜MR3とともに、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bにおける保留データとして記憶しておいてもよい。
ステップS269の処理では、第1始動条件が成立したことにもとづき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことにもとづき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。また、ステップS269の処理では、ステップS267における変動パターン種別の決定結果にかかわらず、変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。
ステップS269にて変動パターンを決定した後には、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS270)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。ステップS270の処理を実行した後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS271)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。これに対して、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS271の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS272)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうしたステップS272での設定を行った場合には、変動パターン設定処理が終了してから図23に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば可変表示結果通知コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS273)、変動パターン設定処理を終了する。
図30は、図26のステップS113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図30に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部152などに設けられた特図確定表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS291)。ここで、特図確定表示中フラグは、特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されたことに対応して、後述するステップS295の処理によりオン状態にセットされる。
ステップS291にて特図確定表示中フラグがオフであるときには(ステップS291;No)、確定特別図柄を導出表示するための設定を行う(ステップS292)。このときには、図柄確定指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS293)。また、特図確定表示時間として予め定められた一定時間(例えば1000ミリ秒)を設定する(ステップS294)。例えば、ステップS294の処理では、特図確定表示時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御タイマ設定部153に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。そして、特図確定表示中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS295)、特別図柄停止処理を終了する。こうして、ステップS292の処理により確定特別図柄が導出表示された後に、ステップS294にて設定された特図確定表示時間が経過するまでは、タイマ割込みの発生に応じた特別図柄プロセス処理にて特別図柄停止処理が実行されるごとに、ステップS291にて特図確定表示中フラグがオンであると判定されることになる。
ステップS291にて特図確定表示中フラグがオンであるときには(ステップS291;Yes)、特図確定表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS296)。例えば、ステップS296の処理では、ステップS294の処理によりタイマ初期値が設定された遊技制御プロセスタイマの格納値である遊技制御プロセスタイマ値を読み取り、そのタイマ値が「0」となったか否かに応じて、特図確定表示時間が経過したか否かを判定すればよい。なお、遊技制御プロセスタイマ値は、そのタイマ値が「0」以外の値であれば、タイマ割込みの発生にもとづき遊技制御用タイマ割込み処理が実行されるごとに、1減算されるように更新すればよい。ステップS296にて特図確定表示時間が経過していなければ(ステップS296;No)、特別図柄停止処理を終了することで、特図確定表示時間が経過するまで待機する。
ステップS296にて特図確定表示時間が経過したときには(ステップS296;Yes)、特図確定表示中フラグをクリアしてオフ状態とした後に(ステップS297)、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS298)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS298;Yes)、大当り開始時演出待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS299)。また、大当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS300)。例えば、ステップS300の処理では、大当り種別バッファ値に応じた大当り開始指定コマンドを送信するために予め用意された大当り開始指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。
ステップS300の処理に続いて、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS301)。また、確変状態や時短状態を終了するための設定を行う(ステップS302)。例えば、ステップS302の処理として、遊技制御フラグ設定部151などに設けられた確変フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とする処理や、時短制御や高開放制御が行われる特図ゲームの残り回数をカウントするための時短回数カウンタをクリアする処理などが実行されればよい。なお、時短回数カウンタは、例えば遊技制御カウンタ設定部154などに設けられ、大当り遊技状態の終了後に時短状態へと制御される場合に、その時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限値(例えば「100」)などを示すカウント初期値が設定されればよい。その後、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS303)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS298にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS298;No)、高ベース中における時短制御や高開放制御などを終了させるか否かの判定を行う(ステップS304)。ここで、時短制御や高開放制御などを終了させると判定したときには、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行ってもよい。これにより、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短状態から通常遊技状態となったことなどを、演出制御基板12の側に対して通知することができる。なお、高ベース中における時短制御や高開放制御などが終了したときのみ遊技状態指定コマンドを送信するようにして、その他の場合には遊技状態指定コマンドが送信されなくてもよい。また、演出制御基板12の側で時短状態における可変表示の実行回数をカウントすることなどにより、主基板11の側とは独立して時短状態が終了するか否かを特定できるようにしてもよい。この場合にも、遊技状態指定コマンドが送信されなくてもよい。その後、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS305)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS304の処理では、例えば時短フラグがオンであるときに、時短回数カウンタの格納値である時短回数カウント値を、例えば1減算するなどして更新する。そして、更新後の時短回数カウント値が所定の時短終了判定値(例えば「0」など)と合致するか否かの判定を行う。このとき、時短終了判定値と合致すれば、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、高ベース中における時短制御や高開放制御などを終了すればよい。他方、時短終了判定値と合致しなければ、時短フラグの状態を維持して、ステップS304の処理を終了すればよい。なお、遊技状態が確変状態であるときでも時短フラグがオンであれば時短制御を終了するか否かの判定を行い、終了するとの判定結果にもとづき時短制御を終了するようにしてもよい。こうして時短制御を終了する一方で、確変制御については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで、あるいは、さらに所定回数の特図ゲームが実行されるまで、継続させてもよい。これにより、遊技状態が潜伏確変中となることができる。あるいは、時短フラグがオンであるとともに確変フラグがオンとなっている確変状態については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続して時短制御が行われるようにしてもよい。
図31は、図26のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図31に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS321)。一例として、図26に示すステップS116の大当り開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS321の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値(例えば「0」など)と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS321;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS321;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して(ステップS322)、大当り種別が「非確変」または「確変」のいずれであったかを特定する。このときには、特定された大当り種別が「非確変」であるか否かを判定する(ステップS323)。
ステップS323にて大当り種別が「非確変」であると判定された場合には(ステップS323;Yes)、遊技状態を時短状態とする制御を開始するための設定を行う(ステップS324)。例えば、CPU103は、遊技制御フラグ設定部151などに設けられた時短フラグをオン状態にセットするとともに、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(例えば「100」)を時短回数カウンタに設定する。その一方で、大当り種別が「確変」と判定された場合には(ステップS323;No)、遊技状態を確変状態とする制御を開始するための設定を行う(ステップS325)。例えば、CPU103は、遊技制御フラグ設定部151などに設けられた確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットする。
ステップS324、S325の処理のいずれかを実行した後には、大当り終了指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS326)。なお、大当り終了指定コマンドを送信するタイミングは、大当り終了時演出待ち時間が経過した以後でなくてもよく、例えば図26に示すステップS116の大当り開放後処理で特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときなどに、大当り終了指定コマンドを送信するための設定が行われてもよい。
ステップS326の処理に続いて、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行ってもよい(ステップS327)。これにより、パチンコ遊技機1において大当り遊技状態が終了した後の遊技状態を、演出制御基板12の側に対して通知することができる。ステップS327の処理を実行した後には、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS328)、大当り終了処理を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板などから電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図32のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図32に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定などを行う。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えば演出制御フラグ設定部191などに設けられ、CTCのレジスタ設定にもとづき所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;No)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および演出用点灯役物90や装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、演出用可動部材32A、32Bの駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンドなどに応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS72の処理に戻る。
図33は、演出制御プロセス処理として、図32のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、演出制御フラグ設定部191に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S176の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かにもとづき、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。そして、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信したときには、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。可変表示開始設定処理が実行されたときには、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。また、可変表示中演出処理には、主基板11から伝送される図柄確定指定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させる処理が含まれている。なお、特図変動時演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御などを行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の可変表示停止処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。可変表示停止処理は、可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果や、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したか否かの判定結果などにもとづいて、大当り遊技状態が開始されるか否かを判定する処理を含んでいる。そして、可変表示結果が「大当り」に対応して大当り遊技状態が開始される場合には、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される一方で、可変表示結果が「ハズレ」に対応して大当り遊技状態が開始されない場合には、演出プロセスフラグがクリアされて、その値が“0”に初期化される。
ステップS174の大当り表示処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り表示処理は、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したことなどにもとづいて、大当り遊技状態の開始を報知する大当り報知演出(ファンファーレ演出)を実行するための処理を含んでいる。そして、大当り報知演出の実行が終了するときには、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS175の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターンなどを設定し、その設定内容にもとづく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から伝送される大当り終了指定コマンドを受信したことなどに対応して、演出制御プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS176の大当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターンなどを設定し、その設定内容にもとづく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する。
図34は、図33のステップS171にて実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図34に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄となる最終停止図柄などを決定する(ステップS431)。このとき、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果といった、変動開始時決定内容にもとづいて、最終停止図柄を決定する。この実施の形態では、変動パターンや可変表示結果の組合せに応じた変動開始時決定内容として、「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、および「大当り」がある。このため、演出制御用CPU120は、変動開始時決定内容にもとづいて、可変表示結果が、「大当り」であるか、「ハズレ」であるかなども特定できる。
図35は、ステップS431の処理における最終停止図柄となる飾り図柄の決定例を示している。この例では、変動開始時決定内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて異なる(不一致の)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、例えば演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
変動開始時決定内容が「リーチ(ハズレ)」である場合には、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、例えば演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄および右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄および右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
変動開始時決定内容が「大当り」である場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、例えば演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121などに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の画面上で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。
なお、図35に示すように、この実施の形態では、確変大当りであるか非確変大当りであるかを区別することなく、飾り図柄の最終停止図柄として共通態様の大当り図柄を停止表示するように構成している。そのように構成することによって、この実施の形態では、大当り図柄の最終停止図柄を見ても確変大当りであるか非確変大当りであるかを認識不能とし、大当り遊技終了後に確変状態であるか否かを認識不能としている。
こうしたステップS431における最終停止図柄などの決定に続いて、予告演出決定処理を実行する(ステップS432)。そして、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS433)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、演出制御用CPU120は、ステップS432の予告演出決定処理により決定された予告パターンなどに対応して、複数用意された予告演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、演出制御用CPU120は、ステップS432の予告演出決定処理により決定された選択演出の演出態様などに対応して、複数用意された選択演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
ステップS433の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS434)。そして、画像表示装置5の画面上における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS435)。このときには、例えばステップS433にて使用パターンとして決定された特図変動時演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDPなどに対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。また、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示を更新するための設定を行う(ステップS436)。例えば、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて保留番号が「1」に対応した表示部位を消去するとともに、全体の表示部位を1つずつ左方向に移動させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS437)、可変表示開始設定処理を終了する。
図36は、図34のステップS432にて実行される予告演出決定処理の一例を示すフローチャートである。図36に示す予告演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、予告演出を実行するか否かという、予告実行の有無を決定する(ステップS501)。このときには、例えば図37に示すように、変動パターンや可変表示結果の組合せによる可変表示内容に応じて異なる決定割合で、予告演出を実行するか否かが決定されればよい。この実施の形態では、変動パターンや可変表示結果の組合せに応じた可変表示内容として、「ノーマルリーチ(内部非確変状態)」、「スーパーリーチ発展なし(内部非確変状態)」、「スーパーリーチ発展あり(内部非確変状態)」、「ノーマルリーチ(内部確変状態)」、「スーパーリーチ発展なし(内部確変状態)」、「スーパーリーチ発展あり(内部確変状態)」がある。
なお、この実施の形態では、図37に示すように、現在確変状態に制御されているか否かに応じて予告の実行割合を異ならせる(具体的には、現在確変状態に制御されている場合には確変状態に制御されていない場合よりも高い割合で予告を実行する)ように構成されており、内部確変信頼度を予告する予告演出のみを実行する場合について説明しているが、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出や、確変大当り信頼度(確変大当りである可能性を示す信頼度)を予告する予告演出が設けられていてもよい。
ステップS501における処理の一例として、演出制御用CPU120は、ROM121などに予め記憶された予告実行決定テーブルを選択し、使用テーブルにセットする。そして、乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される予告実行決定用の乱数値SR1を示す数値データを抽出し、使用パターンとしてセットした予告実行決定テーブルなどを参照して、予告パターンの実行の有無を決定すればよい。予告実行決定テーブルでは、可変表示内容が「ノーマルリーチ(内部非確変状態)」、「スーパーリーチ発展なし(内部非確変状態)」、「スーパーリーチ発展あり(内部非確変状態)」、「ノーマルリーチ(内部確変状態)」、「スーパーリーチ発展なし(内部確変状態)」、「スーパーリーチ発展あり(内部確変状態)」の場合それぞれについて、乱数値SR1と比較される数値(決定値)が予告演出を行うか否かのいずれかに割り当てられていればよい。そして、演出制御用CPU120は、今回の可変表示内容に応じて予告実行決定テーブルを参照し、抽出した予告実行決定用の乱数値SR1と合致する決定値が予告演出を行うか否かのいずれに割り当てられているかによって、演出制御用CPU120が予告演出を行うか否かを決定できればよい。抽出した予告実行決定用の乱数値SR1と合致する決定値が予告演出を行うことに割り当てられていたら、演出制御用CPU120は、予告演出を実行する。
図37に示す決定例では、複数のタイミングそれぞれで実行可能な複数の予告演出について、全部を実行するか否かが一括して決定される。これに対して、複数の予告演出を実行可能な各タイミングごとに、予告演出を実行するか否かが個別に決定されるようにしてもよい。例えば可変表示内容がノーマルリーチ(内部非確変状態)の場合には、変動開始時予告、全図柄変動中予告、図柄減速時予告、リーチ成立後予告のそれぞれについて、実行するか否かを個別に決定してもよい。そして、実行することに決定された予告演出については、予告パターンの決定結果に応じた演出態様で予告演出を実行する一方で、実行しないことに決定された予告演出については、予告パターンの決定結果にかかわらず予告演出を実行しないように制限(禁止)してもよい。また、実行することに決定された予告演出については、個々に演出態様を決定してもよい。
ステップS501における決定に続いて、演出制御用CPU120は、その決定結果が予告演出を実行する「予告あり」か否かを判定する(ステップS502)。このとき、予告演出を実行しない「予告なし」の場合には(ステップS502;No)、予告演出決定処理を終了する。これに対して、予告ありの場合には(ステップS502;Yes)、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンがスーパーリーチ発展ありのリーチ態様を出現させる変動パターンであるか否かを判定する(ステップS503)。そして、スーパーリーチ発展ありのリーチ態様を出現させる変動パターンではない場合には(ステップS503;No)、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンが非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS504)。
ステップS503にてスーパーリーチ発展ありのリーチ態様を出現させる変動パターンである場合には(ステップS503;Yes)、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ発展あり用の予告パターンとして予め用意された複数の予告パターンYAP01〜予告パターンYAP44のいずれかに決定し、使用パターンとして設定する(ステップS505)。そして、演出制御用CPU120は、ステップS505で設定した使用パターンがリーチ発展時予告ありのパターンであるかを判定し(ステップS506)、リーチ発展時予告ありのパターンである場合には(ステップS506;Yes)、リーチ発展時予告の内部確変信頼度を選択する(ステップS507)。ステップS504にて非リーチ変動パターンではない場合には(ステップS504;No)、ノーマルリーチまたはスーパーリーチ発展なし用の予告パターンとして予め用意された複数の予告パターンYBP01〜YBP22のいずれかに決定し、使用パターンとして設定する(ステップS508)。また、ステップS504にて非リーチ変動パターンである場合には(ステップS504;Yes)、非リーチまたは擬似連変動前用の予告パターンとして予め用意された複数の予告パターンYCP01〜予告パターンYCP09のいずれかに決定し、使用パターンとして設定する(ステップS509)。
ステップS505の処理により予告パターンを決定するときには、例えば図38に示すように、現在確変状態に制御されているか確変状態に制御されていないかなどに応じて異なる割合で、予告パターンが決定されればよい。ステップS507の処理により、リーチ発展時予告の内部確変信頼度を選択するとは、例えば、リーチ発展時予告の少なくとも一部の画像の色彩や柄を特定することをいい、この実施の形態では、背景HKBを「黒色」(低信頼度)にするか、背景HKBを「赤色」(中信頼度)にするか、背景HKBを「桜柄」(高信頼度)にするかを決定することである。なお、これらの決定割合は、現在確変状態に制御されているときと確変状態に制御されていないときとで異なるものとし、さらに、現在確変状態に制御されているときには全図柄変動中予告が「高信頼度」のときと「低信頼度」および「中信頼度」のときとで異なるものとするとよい。例えば、図41(A)に示すように、背景HKBを「黒色」にするか、背景HKBを「赤色」にするか、背景HKBを「桜柄」にするかの決定割合を異ならせるとよい。なお、この決定結果も予告パターンの一部を構成するものとする。ステップS508の処理により予告パターンを決定するときには、例えば図39に示すように、現在確変状態に制御されていない場合の変動パターンがノーマルリーチとスーパーリーチ発展なしのうちいずれのリーチ態様を出現させる変動パターンであるかや、現在確変状態に制御されている場合であるかなどに応じて異なる割合で、予告パターンが決定されればよい。
なお、図41(A)に関して、この実施の形態で示したような内部確変信頼度を予告する予告演出に加えて大当り信頼度を予告する予告演出も実行可能に構成する場合には、例えば、はずれとなる場合の高信頼度、中信頼度、および低信頼度の全図柄変動中予告を実行する場合に応じた色の決定割合の割り振りも設定するようにしてもよい。この場合、例えば、図41(A)に示すテーブルにおいて、はずれとなる場合の高信頼度の全図柄変動中予告や、はずれとなる場合の低〜中信頼度の全図柄変動中予告に対して、現在確変状態に制御されていない場合の高信頼度の全図柄変動中予告や、現在確変状態に制御されていない場合の低〜中信頼度の全図柄変動中予告と同様の割り振りを行うようにしてもよい。
ステップS505における処理の一例として、演出制御用CPU120は、ROM121などに予め記憶されたスーパーリーチ発展あり用の予告パターン決定テーブルを選択し、使用テーブルにセットする。そして、乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される予告パターン決定用(単発・最終変動用)の乱数値SR2−4を示す数値データを抽出し、使用パターンとしてセットした予告パターン決定テーブルなどを参照して、予告パターンを決定すればよい。
スーパーリーチ発展あり用の予告パターン決定テーブルでは、現在確変状態に制御されている場合と制御されていない場合との各場合に応じて、乱数値SR2−4と比較される数値(決定値)が、予告パターンYAP01〜予告パターンYAP44のいずれかに割り当てられていればよい。そして、演出制御用CPU120が抽出した予告パターン決定用(単発・最終変動用)の乱数値SR2−4と合致する決定値がいずれの予告パターンに割り当てられているかに対応して、予告パターンを決定できればよい。
ステップS507における処理の一例として、演出制御用CPU120は、ROM121などに予め記憶された内部確変信頼度決定テーブルを選択し、使用テーブルにセットする。そして、乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される予告演出決定用(リーチ発展時予告用)の乱数値SR4を示す数値データを抽出し、使用テーブルとしてセットした内部確変信頼度決定テーブルなどを参照して、リーチ発展時予告の内部確変信頼度(背景HKBを「黒色」、「赤色」、「桜柄」のいずれにするか)を決定すればよい。
内部確変信頼度決定テーブルでは、現在確変状態に制御されているとき、現在確変状態に制御されておらずかつ全図柄変動中予告が高信頼度のとき、または現在確変状態に制御されておらずかつ全図柄変動中予告が低から中信頼度のときの各場合に応じて、乱数値SR4と比較される数値(決定値)が、背景HKBを「黒色」にする、背景HKBを「赤色」にする、背景HKBを「桜柄」にするという各候補のいずれかに割り当てられていればよい。そして、演出制御用CPU120が抽出した乱数値SR4と合致する決定値がいずれの予告パターンに割り当てられているかに対応して、背景HKBの色または柄を決定できればよい。
ステップS508における処理の一例として、演出制御用CPU120は、ROM121などに予め記憶されたノーマルリーチまたはスーパーリーチ発展なし用の予告パターン決定テーブルを選択し、使用テーブルにセットする。そして、乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される予告パターン決定用(単発・最終変動用)の乱数値SR2−4を示す数値データを抽出し、使用パターンとしてセットした予告パターン決定テーブルなどを参照して、予告パターンを決定すればよい。
ノーマルリーチまたはスーパーリーチ発展なし用の予告パターン決定テーブルでは、現在確変状態に制御されていない場合の変動パターンがノーマルリーチとスーパーリーチ発展なしのうちいずれのリーチ態様を出現させる変動パターンであるかや、現在確変状態に制御されている場合であるかなどの各場合に応じて、乱数値SR2−4と比較される数値(決定値)が、予告パターンYBP01〜予告パターンYBP22のいずれかに割り当てられていればよい。そして、演出制御用CPU120が抽出した予告パターン決定用(単発・最終変動用)の乱数値SR2−4と合致する決定値がいずれの予告パターンに割り当てられているかに対応して、予告パターンを決定できればよい。
ステップS509における処理の一例として、演出制御用CPU120は、ROM121などに予め記憶された非リーチまたは擬似連変動前用の予告パターン決定テーブルを選択し、使用テーブルにセットする。そして、乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等により更新される予告パターン決定用(単発・最終変動用)の乱数値SR2−4を示す数値データを抽出し、使用パターンとしてセットした予告パターン決定テーブルなどを参照して、予告パターンを決定すればよい。
非リーチまたは擬似連変動前用の予告パターン決定テーブルでは、非リーチ変動パターンが指定された場合に応じて、乱数値SR2−4と比較される数値(決定値)が、予告パターンYCP01〜予告パターンYCP09のいずれかに割り当てられていればよい。そして、演出制御用CPU120が抽出した予告パターン決定用(単発・最終変動用)の乱数値SR2−4と合致する決定値がいずれの予告パターンに割り当てられているかに対応して、予告パターンを決定できればよい。
図38に示す決定割合の設定例では、現在確変状態に制御されている場合とされていない場合とのいずれになるかに応じて、予告パターンの決定割合が異なっている。例えば予告パターンYAP02などのリーチ発展時予告を実行する予告パターン(図14を参照)はいずれも、現在確変状態に制御されていない場合の決定割合が0.2%未満と極めて低くなっている。これに対して、現在確変状態に制御されている場合には、リーチ発展時予告を実行する予告パターンの決定割合が概ね1.00%以上(予告パターンYAP08や予告パターンYAP14、予告パターンYAP16の場合など)である。このように、現在確変状態に制御されている場合には、現在確変状態に制御されていない場合よりも十分に高い割合で、リーチ発展時予告が実行される。したがって、リーチ発展時予告が実行された場合には、実行されない場合よりも内部確変信頼度が高いことが予告される。
また、図38に示す決定割合の設定例では、高信頼度の予告演出が実行される場合に内部確変信頼度が最も高く、次に中信頼度の予告演出が実行される場合に内部確変信頼度が高く、低信頼度の予告演出が実行される場合に内部確変信頼度が最も低くなるように割り振りが行われている。例えば、全図柄変動中予告演出に関して、高信頼度の全図柄変動中予告演出を含むYAP43やYAP44については現在確変状態に制御されている場合に10.93%や18.21%の割り振りが行われるなど、高信頼度の全図柄変動中予告演出が実行される場合には内部確変信頼度が最も高くなるように割り振りが行われている。また、中信頼度の全図柄変動中予告演出を含むYAP37やYAP39については現在確変状態に制御されている場合に5.83%や7.28%の割り振りが行われるなど、中信頼度の全図柄変動中予告演出が実行される場合には、高信頼度の全図柄変動中予告演出の次に内部確変信頼度が高くなるように割り振りが行われている。
図38に示す決定割合の設定例では、複数のタイミングのうち1のタイミングで実行される予告演出により予告される内部確変信頼度と、他のタイミングで実行される予告演出により予告される内部確変信頼度とが、所定関係になる割合が低くなるように制限している部分がある。例えば予告パターンYAP08や予告パターンYAP14、予告パターンYAP16などは、現在確変状態に制御されていない場合の決定割合が、スーパーリーチ発展あり用の予告パターンのうちで最低の0.05%であり、現在確変状態に制御されている場合の決定割合も、リーチ発展時予告を実行する予告パターンのうちでは最低の1.00%となっている。
図14に示すように、予告パターンYAP08は、中信頼度の図柄減速時予告を実行した後、低信頼度のリーチ成立後予告を実行するような予告演出の組合せとなっている。また、予告パターンYAP14や予告パターンYAP16は、中信頼度の全図柄変動中予告を実行した後、低信頼度の図柄減速時予告を実行するような予告演出の組合せとなっている。このように、複数のタイミングのうち第1タイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が所定基準値以上であることを予告する予告演出が実行される場合に、第1タイミングよりも遅い第2タイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が所定基準値未満であることを予告する予告演出が実行される割合は、第2タイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が所定基準値以上であることを予告する予告演出が実行される割合よりも低くなるように、複数の予告演出における演出態様が決定されてもよい。これにより、飾り図柄の可変表示が進行するに従って、先に実行された予告演出よりも内部確変信頼度が低い予告演出が後に実行されてしまうことなどを制限して、大当り遊技状態となることに対する遊技者の期待感が低下することを抑制できる。予告パターンYAP28や予告パターンYAP30、予告パターンYAP34、予告パターンYAP36についても、予告パターンYAP08などと同程度の決定割合に設定されていることから、同様の効果を得ることができる。
図38に示す決定割合の設定例において、予告パターンYAP42は、予告パターンYAP08などと同程度の決定割合に設定されている。図14に示すように、予告パターンYAP42は、高信頼度の全図柄変動中予告を実行した後、中信頼度の図柄減速時予告を実行するような予告演出の組合せとなっている。このような設定によっても、複数のタイミングのうち第1タイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が所定基準値以上であることを予告する予告演出が実行される場合に、第1タイミングよりも遅い第2タイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が所定基準値未満であることを予告する予告演出が実行される割合は、第2タイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が所定基準値以上であることを予告する予告演出が実行される割合よりも低くなるように、複数の予告演出における演出態様を決定することができる。
図38に示す決定割合の設定例において、予告パターンYAP18や予告パターンYAP24、予告パターンYAP26、予告パターンYAP32は、予告パターンYAP08などと同程度の、低い決定割合に設定されている。図14に示すように、予告パターンYAP08や予告パターンYAP32は、低信頼度の図柄減速時予告を実行した後、高信頼度のリーチ成立後予告を実行するような予告演出の組合せとなっている。また、予告パターンYAP24や予告パターンYAP26は、低信頼度の変動開始時予告を実行した後、高信頼度の全図柄変動中予告を実行するような予告演出の組合せとなっている。このように、複数のタイミングのうち第1タイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が所定基準値未満であることを予告する予告演出(低信頼度の予告演出)が実行される場合には、第1タイミングに続く(直後の)第2タイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が特定基準値以上であることを予告する予告演出(高信頼度の予告演出)が実行される割合を、第2タイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が特定基準値未満であることを予告する予告演出(低または中信頼度の予告演出)が実行される割合よりも低下させるように、複数の予告演出における演出態様が決定されてもよい。これにより、予告演出を実行可能な隣接する2のタイミングのうち、先のタイミングにて低信頼度の予告演出が実行された場合に、後のタイミングにて高信頼度の予告演出が実行されてしまうことなどを制限して、大当り遊技状態となることに対する遊技者の期待感が飛躍的(急激)に高められることを抑制して、その期待感を段階的(漸進的)に高めることができる。
図36に示すステップS508の処理において、図39に示すような決定割合で予告パターンYBP01〜予告パターンYBP22のいずれかに決定するときや、ステップS509の処理において、図40に示すような決定割合で予告パターンYCP01〜予告パターンYCP09のいずれかに決定するときにも、複数のタイミングのうち第1タイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が所定基準値以上であることを予告する予告演出が実行される場合に、第1タイミングよりも遅い第2タイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が所定基準値未満であることを予告する予告演出が実行される割合は、第2タイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が所定基準値以上であることを予告する予告演出が実行される割合よりも低くなるように、複数の予告演出における演出態様が決定されてもよい。また、複数のタイミングのうち第1タイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が所定基準値未満であることを予告する予告演出が実行される場合には、第1タイミングに続く(直後の)第2タイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が特定基準値以上であることを予告する予告演出が実行される割合を、第2タイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が特定基準値未満であることを予告する予告演出が実行される割合よりも低下させるように、複数の予告演出における演出態様が決定されてもよい。
また、図39に示す決定割合の設定例では、高信頼度の予告演出が実行される場合に内部確変信頼度が最も高く、次に中信頼度の予告演出が実行される場合に内部確変信頼度が高く、低信頼度の予告演出が実行される場合に内部確変信頼度が最も低くなるように割り振りが行われている。例えば、全図柄変動中予告演出に関して、高信頼度の全図柄変動中予告演出を含むYBP13やYBP22については現在確変状態に制御されている場合に22.08%や29.57%の割り振りが行われるなど、高信頼度の全図柄変動中予告演出が実行される場合には内部確変信頼度が最も高くなるように割り振りが行われている。また、中信頼度の全図柄変動中予告演出を含むYBP11やYBP20については現在確変状態に制御されている場合に16.41%や21.52%の割り振りが行われるなど、中信頼度の全図柄変動中予告演出が実行される場合には、高信頼度の全図柄変動中予告演出の次に内部確変信頼度が高くなるように割り振りが行われている。
図36に示すステップS507〜S509の処理のいずれかを実行した後、若しくは、ステップS506において使用パターンがリーチ発展時予告ありのパターンでないと判定した場合には、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンにもとづいて、「擬似連」の可変表示演出を実行する「擬似連あり」か否かを判定する(ステップS510)。そして、「擬似連あり」ではないときには(ステップS510;No)、ステップS512の処理に進む。これに対して、「擬似連あり」の場合には(ステップS510;Yes)、「擬似連」の可変表示演出における各回の擬似連変動前に対応する予告パターンを決定してから(ステップS511)、ステップS512の処理に進む。
ステップS511の処理では、各回の擬似連変動前における可変表示期間(例えば、図18の場合には、第3擬似連変動の前の、初回変動、第1擬似連変動、および第2擬似連変動それぞれについての各可変表示期間)にそれぞれ対応して、非リーチまたは擬似連変動前用の予告パターンとして予め用意された複数の予告パターンYCP01〜予告パターンYCP09のいずれかに決定し、使用パターンとして設定する。このときには、例えば図40に示すように、1回目の擬似連変動前(初回変動中)である第1擬似連前の場合と、2回目の擬似連変動前(第1擬似連変動中)である第2擬似連前の場合と、3回目の擬似連変動前(第2擬似連変動中)である第3擬似連前の場合のそれぞれに対応した割合で、予告パターンが決定されればよい。
ステップS511における処理の一例として、演出制御用CPU120は、ROM121などに予め記憶された擬似連変動前用の予告パターン決定テーブルを選択し、使用テーブルにセットする。そして、乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される予告パターン決定用(第1擬似連前)の乱数値SR2−1を示す数値データを抽出し、使用パターンとしてセットした予告パターン決定テーブルなどを参照して、予告パターンを決定する。また、第2擬似連変動が実行される場合(擬似連変動が2回または3回の場合)には、予告パターン決定用(第2擬似連前)の乱数値SR2−2を示す数値データを抽出し、使用パターンとしてセットした予告パターン決定テーブルなどを参照して、予告パターンを決定する。さらに、第3擬似連変動が実行される場合(擬似連変動が3回の場合)には、予告パターン決定用(第3擬似連前)の乱数値SR2−3を示す数値データを抽出し、使用パターンとしてセットした予告パターン決定テーブルなどを参照して、予告パターンを決定する。
擬似連変動前用の予告パターン決定テーブルでは、第1擬似連前の場合に応じて、乱数値SR2−1と比較される数値(決定値)が、予告パターンYCP01〜予告パターンYCP09のいずれかに割り当てられていればよい。また、第2擬似連前の場合に応じて、乱数値SR2−2と比較される数値(決定値)が、予告パターンYCP01〜予告パターンYCP09のいずれかに割り当てられていればよい。さらに、第3擬似連前の場合に応じて、乱数値SR2−3と比較される数値(決定値)が、予告パターンYCP01〜予告パターンYCP09のいずれかに割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、抽出した乱数値SR2−1〜SR2−3のそれぞれと合致する決定値がいずれの予告パターンに割り当てられているかに対応して、それぞれの擬似連変動前の可変表示期間に対応した予告パターンを決定できればよい。
図40に示す決定割合の設定例では、第1擬似連前、第2擬似連前、第3擬似連前のいずれであるかに応じて、予告パターンの決定割合が異なっている。例えば予告パターンYCP01は、第1擬似連前の場合に最も決定割合が高く、第2擬似連前、第3擬似連前となるに従って決定割合が低下する。その一方で、予告パターンYCP04や予告パターンYCP08は、第1擬似連前の場合に最も決定割合が低く、第2擬似連前、第3擬似連前となるに従って決定割合が増加する。このような設定により、「擬似連」の可変表示演出において擬似連変動が実行される回数が増加するに従って、内部確変信頼度が低信頼度よりも中信頼度である予告演出がより多く含まれる予告パターンに決定される割合が高められ、大当り遊技状態となることに対する遊技者の期待感を段階的に高めることができる。
ステップS511の処理において、図40に示すような決定割合で予告パターンYCP01〜予告パターンYCP09のいずれかに決定するときにも、複数のタイミングのうち第1タイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が所定基準値以上であることを予告する予告演出が実行される場合に、第1タイミングよりも遅い第2タイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が所定基準値未満であることを予告する予告演出が実行される割合は、第2タイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が所定基準値以上であることを予告する予告演出が実行される割合よりも低くなるように、複数の予告演出における演出態様が決定されてもよい。また、複数のタイミングのうち第1タイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が所定基準値未満であることを予告する予告演出が実行される場合には、第1タイミングに続く(直後の)第2タイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が特定基準値以上であることを予告する予告演出が実行される割合を、第2タイミングにて現在確変状態に制御されている可能性が特定基準値未満であることを予告する予告演出が実行される割合よりも低下させるように、複数の予告演出における演出態様が決定されてもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、全図柄変動中予告演出における色彩を決定する(ステップS512)。図41(B)は、全図柄変動中予告演出における色彩の決定の仕方を示す説明図である。図41(B)に示すように、この実施の形態では、全図柄変動中予告演出における色彩として、黒色、赤色、ピンク色、桜色および金色の5種類がある。ステップS512では、演出制御用CPU101は、ステップS505,S508,509,S511で決定した全図柄変動中予告の信頼度を特定する。全図柄変動中予告演出の信頼度として低信頼度と決定されている場合には、演出制御用CPU120は、図41(B)に示すように、全図柄変動中予告演出の色彩として100%の割合で黒色を決定する。また、全図柄変動中予告演出の信頼度として中信頼度と決定されている場合には、演出制御用CPU120は、図41(B)に示すように、全図柄変動中予告演出の色彩として100%の割合で赤色を決定する。
また、全図柄変動中予告演出の信頼度として高信頼度と決定されている場合には、演出制御用CPU120は、現在確変状態に制御されているか確変状態に制御されていないかを特定する。なお、現在確変状態に制御されているか確変状態に制御されていないかは、具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信した遊技状態指定コマンドが第2遊技状態指定コマンドであるか否かを確認することにより判定できる。現在確変状態に制御されていない場合には、演出制御用CPU120は、乱数を用いた抽選処理を行い、図41(B)に示すように、全図柄変動中予告演出の色彩としてピンク色または桜柄のいずれかに決定する。また、現在確変状態に制御されている場合には、演出制御用CPU120は、乱数を用いた抽選処理を行い、図41(B)に示すように、全図柄変動中予告演出の色彩としてピンク色、桜柄または金色のいずれかに決定する。なお、図41(B)に示すように、この実施の形態では、現在確変状態に制御されている場合にのみ全図柄変動中予告演出の色彩として金色が決定される場合があるので、金色の演出色で全図柄変動中予告演出が実行される場合には、現在確変状態に制御されていること(内部確変状態であること)が確定することになる。
なお、図41(B)に関して、この実施の形態で示したような内部確変信頼度を予告する予告演出に加えて大当り信頼度を予告する予告演出も実行可能に構成する場合には、例えば、はずれとなる場合の高信頼度の全図柄変動中予告を実行する場合に応じた色の決定割合の割り振りも設定するようにしてもよい。この場合、例えば、図41(B)に示すテーブルにおいて、はずれとなる場合の高信頼度の全図柄変動中予告に対して、現在確変状態に制御されていない場合の高信頼度の全図柄変動中予告と同様の割り振りを行うようにしてもよい。
また、この実施の形態では、図38および図39に示すように予告パターンを一括して決定することにより、まず、全図柄変動中予告の信頼度を高信頼度、中信頼度または低信頼度のいずれとするか(これによって、選択演出が実行される場合の最終的に選択され報知される選択肢も決まることになる)を決定した後に、図41(B)に示すテーブルを用いて、高信頼度の全図柄変動中予告を実行すると決定した場合の色(最終的に選択され報知される選択肢の色)をピンク色、桜柄または金色のいずれとするかを決定する場合を示しているが、この実施の形態で示した決定態様にかぎられない。例えば、図41(B)に示すテーブルにおいて、高信頼度(内部確変状態)や高信頼度(内部非確変状態)の場合にも、黒色や赤色に対して判定値の割り振りを行うようにし、現在確変状態に制御されている場合の方が現在確変状態に制御されていない場合よりも金色や桜柄などの高信頼度に対応した色が高い割合で選択されるように構成してもよい。なお、この場合、高信頼度(内部確変状態)や高信頼度(内部非確変状態)の場合に低信頼度に対応する黒色や中信頼度に対応する赤色が決定された場合には、図38や図39のテーブルを用いて高信頼度と決定された後に事後的に低信頼度や中信頼度に変更されることになる。また、図41(B)に示すテーブルにおいて、中信頼度や低信頼度の場合にも同様に、金色や桜柄、ピンク色に対して判定値を割り振るようにしてもよい。
演出制御用CPU120は、ステップS513の処理において、選択演出を実行するか否かを決定する。例えば、図37と同様に、変動パターンや可変表示結果の組合せによる可変表示内容に応じて異なる決定割合で、選択演出を実行するか否かが決定されればよい。この実施の形態では、変動パターンや可変表示結果の組合せに応じた可変表示内容として、「ノーマルリーチ(内部非確変状態)」、「スーパーリーチ発展なし(内部非確変状態)」、「スーパーリーチ発展あり(内部非確変状態)」、「ノーマルリーチ(内部確変状態)」、「スーパーリーチ発展なし(内部確変状態)」、「スーパーリーチ発展あり(内部確変状態)」がある。
ステップS513における処理の一例として、演出制御用CPU120は、ROM121などに予め記憶された選択演出実行決定テーブルを選択し、使用テーブルにセットする。そして、乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される選択演出実行決定用の乱数値SR3を示す数値データを抽出し、使用パターンとしてセットした選択演出実行決定テーブルなどを参照して、選択演出の実行の有無を決定すればよい。選択演出実行決定テーブルでは、可変表示内容が「ノーマルリーチ(内部非確変状態)」、「スーパーリーチ発展なし(内部非確変状態)」、「スーパーリーチ発展あり(内部非確変状態)」、「ノーマルリーチ(内部確変状態)」、「スーパーリーチ発展なし(内部確変状態)」、「スーパーリーチ発展あり(内部確変状態)」の場合それぞれについて、乱数値SR3と比較される数値(決定値)が選択演出を行うか否かのいずれかに割り当てられていればよい。そして、演出制御用CPU120は、今回の可変表示内容に応じて選択演出実行決定テーブルを参照し、抽出した乱数値SR3と合致する決定値が予告演出を行うか否かのいずれに割り当てられているかによって、演出制御用CPU120が選択演出を行うか否かを決定できればよい。抽出した乱数値SR3と合致する決定値が予告演出を行うことに割り当てられていたら、演出制御用CPU120は、予告演出を実行する。
ステップS513における決定に続いて、演出制御用CPU120は、その決定結果が選択演出を実行する「選択演出あり」か否かを判定する(ステップS514)。選択演出を実行しない「選択演出なし」の場合には(ステップS514;No)、演出制御用CPU120は、予告演出決定処理を終了する。これに対して、選択演出ありの場合には(ステップS514;Yes)、演出制御用CPU120は、ステップS505などで決定した予告パターンにもとづいて、選択演出の演出態様をSP01〜SP21のいずれかに決定し(ステップS515)、予告演出決定処理を終了する。
演出制御用CPU120は、ステップS515において、ステップS505などで決定した予告パターン、つまり、実際に実行される予告演出に応じて、演出態様をSP01〜SP21の中から決定する。具体的には、予告パターン中、全図柄変動中予告の内部確変信頼度と同じ信頼度の選択肢(内部確変信頼度の全図柄変動中予告に対応する選択肢)が選択される演出態様をSP01〜SP21の中から選択する。
なお、SP01〜SP21は、高信頼度を示す選択肢(特に、この実施の形態では、桜柄の選択肢)、つまり、高信頼度の全図柄変動中予告に対応する選択肢が選択肢SEL1からSEL3(もしくは、選択肢SEL1からSEL4)に含まれる場合には、中信頼度以上の全図柄変動中予告(つまり、中信頼度または高信頼度を示す選択肢)に対応する選択肢のうちのいずれかが高い割合で選択され、高信頼度の全図柄変動中予告に対応する選択肢が選択肢SEL1からSEL3(もしくは、選択肢SEL1からSEL4)に含まれない場合には、任意の信頼度の全図柄変動中予告(つまり、低信頼度または中信頼度を示す選択肢)に対応する選択肢が高い割合で選択される演出態様になっている。これによって、高信頼度の全図柄変動中予告に対応する選択肢が選択肢SEL1からSEL3(もしくは、選択肢SEL1からSEL4)に含まれる場合には、中信頼度以上の全図柄変動中予告に対応する選択肢が高い割合で選択され、中信頼度以上の全図柄変動中予告が実行されるので、選択演出において、選択肢として、現在確変状態に制御されている可能性が高い全図柄変動中予告に対応する選択肢が表示されたのにもかかわらず(つまり、この選択肢が選択されて現在確変状態に制御されている可能性が高いかもしれないと遊技者が期待したのに)、この選択肢が選択されなかったことによる落胆(つまり、現在確変状態に制御されている可能性が高くないと分かったときの落胆)を軽減することができる。最低でも中信頼度の全図柄変動中予告に対応する選択肢が高い割合で選択されるので、低信頼度の選択肢が選択されるよりも、現在確変状態に制御されていることを期待できるからである。
また、演出制御用CPU120は、ステップS515において、現在確変状態に制御されているときにのみ、これから実行される各予告演出(決定された予告パターンに含まれる各予告演出)と選択演出とにおける桜柄の画像の登場回数が所定値(ここでは、「2」)以上になれることが可能となるように、選択演出の演出態様をSP01〜SP21の中から選択する。ここで、登場回数とは、この実施の形態では、全図柄変動中予告中に桜柄の画像(キャラクタCHAおよびCHBの少なくとも一方の画像)が現れれば1回とし、リーチ発展時予告中に桜柄の画像が現れれば1回とし、選択演出における選択肢(選択されない選択肢であってもよい。)が桜柄であれば選択肢毎に1回とカウントされるものである。例えば、選択肢SEL1が桜柄で、全図柄変動中予告中のキャラクタCHAおよびCHBが桜柄であれば、桜柄の画像の登場回数は2回になる。このようなことによって、桜柄の画像の登場回数が2回以上であれば、現在確変状態に制御されていることになるので、例えば、選択肢に桜柄が1つ出たが、中信頼度の選択肢が選択されてしまったとしても、後に実行される複数の予告演出のうちのいずれかで、もう一度桜柄の画像が登場すれば、現在確変状態に制御されていることになる。このため、桜柄の選択肢が出現したにもかかわらず、中信頼度の選択肢が選択されてしまったことによる遊技者の落胆が防止され、また、遊技者は、選択演出と予告演出との両者を注目するようになり、遊技の興趣が向上する。
なお、この実施の形態では、ステップS515の処理において、あらかじめ用意された演出態様SP01〜SP21のいずれかを選択することによって、選択演出において表示する選択肢の組み合わせを一括して決定する場合を示しているが、この実施の形態で示した決定方法にかぎられない。例えば、選択演出において表示する各選択肢や、最終的に選択され報知される選択肢をそれぞれ個別に決定するように構成してもよい。この場合、例えば、演出制御用CPU120は、(1)まず、選択演出において最終的に選択され報知される選択肢を決定し、(2)次いで、選択演出において一緒に表示する選択肢を1つずつ抽選処理により決定する(例えば、毎回(1)で決定した選択肢に応じた割合で1つずつ抽選処理により決定する)ように構成してもよい。具体例として、演出制御用CPU120は、(1)の処理で、まず、最終的に選択され報知される選択肢(例えば、中信頼度(赤色)の選択肢)を決定し、(2)の処理で、中信頼度(赤色)の選択肢と一緒に表示する1つ目の選択肢を抽選処理により決定(例えば、低信頼度(黒色)の選択肢を決定)し、次に2つ目の選択肢を抽選処理により決定(例えば、低信頼度(黒色)の選択肢を決定)する。そして、さらに、中信頼度(赤色)の選択肢と一緒に3つ目の選択肢も表示するか否かを決定し、3つ目の選択肢も表示すると決定した場合には、3つ目の選択肢を抽選処理により決定するようにすればよい。
上記一連の処理によって、この後に実行される予告演出の予告パターンが決定され(ステップS505,S507からS511)、この後に実行される選択演出の演出態様が決定される(ステップS515)。
図42は、図36のステップS515にて実行される選択演出処理の一例を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、選択演出処理において、まず、ステップS512で決定した全図柄変動中予告における色彩が金色であるか否か(すなわち、選択演出において最終的に選択され報知される選択肢が高信頼度(金色)の選択肢であるか否か)を確認する(ステップS450)。金色であれば、演出制御用CPU120は、選択演出の演出態様としてSP18を決定する(ステップS458)。
なお、この実施の形態では、図16に示すように、金色の選択肢を含む演出態様はSP18のみであり、SP18では最終的に選択肢SEL3の金色の選択肢が選択され報知される。従って、この実施の形態では、選択演出において複数の選択肢の中に金色の選択肢が登場すれば、金色の選択肢が選択されて報知されることが確定し、全図柄変動中予告が金色の演出色で実行されることが確定することになる。そして、既に説明したように、この実施の形態では、金色の演出色で全図柄変動中予告が実行されれば現在確変状態に制御されていることが確定するので、選択演出において金色の選択肢が登場すれば、その時点で現在確変状態に制御されていることが確定することになる。
ステップS450で色彩が金色でなければ、演出制御用CPU120は、ステップS512で決定した全図柄変動中予告における色彩が桜柄であるか否か(すなわち、選択演出において最終的に選択され報知される選択肢が高信頼度(桜柄)の選択肢であるか否か)を確認する(ステップS451)。桜柄であれば、演出制御用CPU120は、選択演出の演出態様を決定するためのテーブルとして、演出態様決定テーブル(桜用)を選択する(ステップS452)。
桜柄でなければ、演出制御用CPU120は、ステップS512で決定した全図柄変動中予告における色彩がピンク色であるか否か(すなわち、選択演出において最終的に選択され報知される選択肢が高信頼度(ピンク色)の選択肢であるか否か)を確認する(ステップS453)。ピンク色であれば、演出制御用CPU120は、選択演出の演出態様を決定するためのテーブルとして、演出態様決定テーブル(ピンク用)を選択する(ステップS454)。
ピンク色でなければ、演出制御用CPU120は、ステップS512で決定した全図柄変動中予告における色彩が赤色であるか否か(すなわち、選択演出において最終的に選択され報知される選択肢が中信頼度(赤色)の選択肢であるか否か)を確認する(ステップS455)。赤色であれば、演出制御用CPU120は、現在確変状態に制御されているか否かを確認し、現在確変状態に制御されていれば、選択演出の演出態様を決定するためのテーブルとして、演出態様決定テーブル(確変状態/赤用)を選択し、現在確変状態に制御されていなければ(すなわち、非確変状態であれば)、選択演出の演出態様を決定するためのテーブルとして、演出態様決定テーブル(非確変状態/赤用)を選択する(ステップS456)。なお、現在確変状態に制御されているか確変状態に制御されていないかは、具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信した遊技状態指定コマンドが第2遊技状態指定コマンドであるか否かを確認することにより判定できる。
ピンク色でなければ(ステップS512で決定した全図柄変動中予告における色彩が黒色であった場合(すなわち、選択演出において最終的に選択され報知される選択肢が低信頼度(黒色)の選択肢であった場合)、演出制御用CPU120は、現在確変状態に制御されているか否かを確認し、現在確変状態に制御されていれば、選択演出の演出態様を決定するためのテーブルとして、演出態様決定テーブル(確変状態/黒用)を選択し、現在確変状態に制御されていなければ(すなわち、非確変状態であれば)、選択演出の演出態様を決定するためのテーブルとして、演出態様決定テーブル(非確変状態/黒用)を選択する(ステップS457)。なお、現在確変状態に制御されているか確変状態に制御されていないかは、具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信した遊技状態指定コマンドが第2遊技状態指定コマンドであるか否かを確認することにより判定できる。
そして、演出制御用CPU120は、ステップS452,S454,S456,S457で選択した演出態様決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行うことにより、選択演出の演出態様として、SP1〜SP17,SP19〜SP21のいずれかを決定する。
図43(A)は、ステップS452で選択される演出態様決定テーブル(桜用)の具体例を示す説明図である。図43(A)に示すように、演出態様決定テーブル(桜用)には、最終的に桜柄の選択肢が選択されるSP12,SP13,SP21について判定値が割り振れている。図43(A)に示すように、この実施の形態では、選択演出において高信頼度(桜柄)の選択肢が最終的に選択され報知される場合には、高信頼度(桜柄)に対応した選択肢以外に表示する選択肢として、中信頼度(赤色)に対応した選択肢を多く含むSP21の演出態様を高い割合で決定する。この実施の形態では、そのように、高信頼度に対応した選択肢が最終的に選択され報知される場合に、高信頼度に対応した選択肢以外に表示する選択肢を調整することによって、複数の選択肢の中から相対的に期待度が高いものが選択されたときの遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、図43(A)に示すように、高信頼度(桜柄)に対応した選択肢以外に表示する選択肢として、中信頼度(赤色)に対応した選択肢が多く表示されるように調整する場合を示しているが、この実施の形態で示した態様にかぎられない。例えば、高信頼度(桜柄)に対応した選択肢以外に表示する選択肢として、低信頼度(黒色)に対応した選択肢が多く表示されるように調整するなど、他の選択肢の組み合わせが表示されるように調整するものであってもよい。
図43(B)は、ステップS454で選択される演出態様決定テーブル(ピンク用)の具体例を示す説明図である。図43(B)に示すように、演出態様決定テーブル(ピンク用)には、最終的にピンク色の選択肢が選択されるSP8,SP9について判定値が割り振れている。
図44(A)は、ステップS456で選択される演出態様決定テーブル(確変状態/赤用)の具体例を示す説明図である。また、図44(B)は、ステップS456で選択される演出態様決定テーブル(非確変状態/赤用)の具体例を示す説明図である。図44(A),(B)に示すように、演出態様決定テーブル(確変状態/赤用)および演出態様決定テーブル(非確変状態/赤用)には、最終的に赤色の選択肢が選択されるSP2,SP5,SP6,SP7,SP10,SP11,SP14,SP15,SP16,SP17,SP20について判定値が割り振れている。
図44(A),(B)に示すように、この実施の形態では、選択演出において中信頼度(赤色)に対応した選択肢が最終的に選択され報知される場合には、高信頼度(ピンク色や桜柄、金色)に対応した選択肢を表示しない演出態様であるSP2,SP5,SP6,SP20を、高信頼度に対応した選択肢を表示する演出態様であるSP7,SP10,SP11,SP14,SP15,SP16,SP17よりも高い割合で決定する。そのように、この実施の形態では、中信頼度に対応した選択肢が選択され報知される場合には、高信頼度に対応した選択肢を選択演出の当初から表示しないように制限することにより、高信頼度に対応した選択肢が表示されたにもかかわらず、それよりも信頼度が低い中信頼度に対応した選択肢が選択され報知されてしまって遊技者が落胆してしまうような事態を防止している。従って、複数の選択肢の中から相対的に期待度が低いものが選択されて遊技者が落胆してしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態では、図44(A),(B)に示すように、中信頼度(赤色)に対応した選択肢が選択され報知される場合に、選択演出において高信頼度(図44では、ピンク色や桜柄)に対応した選択肢が表示されてしまった場合には、高い割合で現在確変状態に制御されているように割り振りが行われている。具体的には、図44(A),(B)に示すように、高信頼度に対応した選択肢を表示する演出態様(SP7,SP10,SP11,SP14,SP15,SP16,SP17)に関して、図44(A)に示す確変状態用の演出態様決定テーブルにおいて、図44(B)に示す非確変状態用の演出態様決定テーブルと比較して多くの判定値が割り振られている。そのように構成することによって、この実施の形態では、複数の選択肢の中から相対的に期待度が低いものが選択されてしまった場合であっても、遊技者の落胆を軽減することができる。具体的には、選択肢の中に高信頼度のものがあったにもかかわらず、それより信頼度が低い中信頼度の選択肢が選択され報知されてしまったとしても、現在確変状態に制御されていることに対する期待感をある程度維持することができるので、遊技者の落胆を軽減することができる。
なお、この実施の形態では、図44(A)に示す演出態様決定テーブル(確変状態/赤用)において、図44(B)に示す演出態様決定テーブル(非確変状態/赤用)と比較して、高信頼度の選択肢を含む演出態様に対して判定値を多く割り振るように構成する場合を示しているが、遊技機の構成の仕方によっては、内部確変状態である場合、内部非確変状態である場合と比較して、中信頼度(赤色)の選択肢が最終的に選択される場合(すなわち、中信頼度(赤色)の全図柄変動中予告が実行される場合)が低くなる場合もあるのであるから、中信頼度(赤色)の全図柄変動中予告の決定割合と図44に示す演出態様決定テーブルの割り振りとの両方を加味して、総合的に、選択演出において高信頼度に対応した選択肢が表示されてしまった場合には、高い割合で内部確変状態であるように構成することが望ましい。この場合、例えば、図38や図39に示す予告パターンの決定テーブルにおいて、高信頼度の全図柄変動中予告と比べると決定割合が低いものの、中信頼度(赤色)の全図柄変動中予告に関して、内部確変状態の方が内部非確変状態と比較して決定割合が高くなるようにするか、もしくは少なくとも内部確変状態と内部非確変状態とで決定割合が同程度となるようにすればよい。また、例えば、図44に示す演出態様決定テーブルにおいて、図44(A)に示す演出態様決定テーブル(確変状態/赤用)において、図44(B)に示す演出態様決定テーブル(非確変状態/赤用)と比較して、高信頼度の選択肢を含む演出態様に対して極端に多くの判定値を割り振るようにしたり、もしくは図44(B)に示す演出態様決定テーブル(非確変状態/赤用)において高信頼度の選択肢を含む演出態様に対する割り振りを0にして、内部非確変状態である場合には、高信頼度の選択肢を含む演出態様が全く出現しないようにしたりしてもよい。
また、この実施の形態では、図44(A),(B)に示すように、中信頼度(赤色)に対応した選択肢が選択され報知される場合に、選択演出において選択肢が4つ表示された場合には、高い割合で現在確変状態に制御されているように割り振りが行われている。具体的には、図44(A),(B)に示すように、4つの選択肢を表示する演出態様(SP20)に関して、図44(A)に示す確変状態用の演出態様決定テーブルにおいて、図44(B)に示す非確変状態用の演出態様決定テーブルと比較して多くの判定値が割り振られている。そのように構成することによって、この実施の形態では、選択肢の内容だけでなく、表示される選択肢の数にも注目させることができる。
なお、この実施の形態では、図44(A)に示す演出態様決定テーブル(確変状態/赤用)において、図44(B)に示す演出態様決定テーブル(非確変状態/赤用)と比較して、4つの選択肢を表示する演出態様に対して判定値を多く割り振るように構成する場合を示しているが、遊技機の構成の仕方によっては、内部確変状態である場合、内部非確変状態である場合と比較して、中信頼度(赤色)の選択肢が最終的に選択される場合(すなわち、中信頼度(赤色)の全図柄変動中予告が実行される場合)が低くなる場合もあるのであるから、中信頼度(赤色)の全図柄変動中予告の決定割合と図44に示す演出態様決定テーブルの割り振りとの両方を加味して、総合的に、選択演出において4つの選択肢が表示された場合には、高い割合で内部確変状態であるように構成することが望ましい。この場合、例えば、図38や図39に示す予告パターンの決定テーブルにおいて、高信頼度の全図柄変動中予告と比べると決定割合が低いものの、中信頼度(赤色)の全図柄変動中予告に関して、内部確変状態の方が内部非確変状態と比較して決定割合が高くなるようにするか、もしくは少なくとも内部確変状態と内部非確変状態とで決定割合が同程度となるようにすればよい。また、例えば、図44に示す演出態様決定テーブルにおいて、図44(A)に示す演出態様決定テーブル(確変状態/赤用)において、図44(B)に示す演出態様決定テーブル(非確変状態/赤用)と比較して、4つの選択肢を表示する演出態様に対して極端に多くの判定値を割り振るようにしたり、もしくは図44(B)に示す演出態様決定テーブル(非確変状態/赤用)において4つの選択肢を表示する演出態様に対する割り振りを0にして、内部非確変状態である場合には、4つの選択肢を表示する演出態様が全く出現しないようにしたりしてもよい。
図45(A)は、ステップS457で選択される演出態様決定テーブル(確変状態/黒用)の具体例を示す説明図である。また、図45(B)は、ステップS457で選択される演出態様決定テーブル(非確変状態/黒用)の具体例を示す説明図である。図45(A),(B)に示すように、演出態様決定テーブル(確変状態/黒用)および演出態様決定テーブル(非確変状態/黒用)には、最終的に黒色の選択肢が選択されるSP1,SP3,SP4,SP19について判定値が割り振れている。
図45(A),(B)に示すように、この実施の形態では、選択演出において低信頼度(黒色)に対応した選択肢が最終的に選択され報知される場合には、中信頼度(赤色)以上に対応した選択肢を表示しない演出態様であるSP3,SP4を、中信頼度に対応した選択肢を表示する演出態様であるSP1,SP19よりも高い割合で決定する。そのように、この実施の形態では、低信頼度に対応した選択肢が選択され報知される場合には、中信頼度以上に対応した選択肢を選択演出の当初から表示しないように制限することにより、中信頼度以上に対応した選択肢が表示されたにもかかわらず、それよりも信頼度が低い低信頼度に対応した選択肢が選択され報知されてしまって遊技者が落胆してしまうような事態を防止している。従って、複数の選択肢の中から相対的に期待度が低いものが選択されて遊技者が落胆してしまうことを防止することができる。
なお、この実施の形態では、低信頼度に対応した選択肢が選択され報知される場合に、中信頼度以上に対応した選択肢を表示する演出態様(SP1,SP19)の決定割合を低くするように制限する場合を示しているが、中信頼度以上に対応した選択肢を表示する演出態様を全く決定しないように制限するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、図45(A),(B)に示すように、低信頼度(黒色)に対応した選択肢が選択され報知される場合に、選択演出において中信頼度(赤色)以上に対応した選択肢が表示されてしまった場合には、高い割合で現在確変状態に制御されているように割り振りが行われている。具体的には、図45(A),(B)に示すように、中信頼度に対応した選択肢を表示する演出態様(SP1,SP19)に関して、図45(A)に示す確変状態用の演出態様決定テーブルにおいて、図45(B)に示す非確変状態用の演出態様決定テーブルと比較して多くの判定値が割り振られている。そのように構成することによって、この実施の形態では、複数の選択肢の中から相対的に期待度が低いものが選択されてしまった場合であっても、遊技者の落胆を軽減することができる。具体的には、選択肢の中に中信頼度以上のものがあったにもかかわらず、それより信頼度が低い低信頼度の選択肢が選択され報知されてしまったとしても、現在確変状態に制御されていることに対する期待感をある程度維持することができるので、遊技者の落胆を軽減することができる。
なお、この実施の形態では、図45(A)に示す演出態様決定テーブル(確変状態/黒用)において、図45(B)に示す演出態様決定テーブル(非確変状態/黒用)と比較して、中信頼度の選択肢を含む演出態様に対して判定値を多く割り振るように構成する場合を示しているが、遊技機の構成の仕方によっては、内部確変状態である場合、内部非確変状態である場合と比較して、低信頼度(黒色)の選択肢が最終的に選択される場合(すなわち、低信頼度(黒色)の全図柄変動中予告が実行される場合)が低くなる場合もあるのであるから、低信頼度(黒色)の全図柄変動中予告の決定割合と図45に示す演出態様決定テーブルの割り振りとの両方を加味して、総合的に、選択演出において中信頼度に対応した選択肢が表示されてしまった場合には、高い割合で内部確変状態であるように構成することが望ましい。この場合、例えば、図38や図39に示す予告パターンの決定テーブルにおいて、中信頼度の全図柄変動中予告と比べると決定割合が低いものの、低信頼度(黒色)の全図柄変動中予告に関して、内部確変状態の方が内部非確変状態と比較して決定割合が高くなるようにするか、もしくは少なくとも内部確変状態と内部非確変状態とで決定割合が同程度となるようにすればよい。また、例えば、図45に示す演出態様決定テーブルにおいて、図45(A)に示す演出態様決定テーブル(確変状態/黒用)において、図45(B)に示す演出態様決定テーブル(非確変状態/黒用)と比較して、中信頼度の選択肢を含む演出態様に対して極端に多くの判定値を割り振るようにしたり、もしくは図45(B)に示す演出態様決定テーブル(非確変状態/黒用)において中信頼度の選択肢を含む演出態様に対する割り振りを0にして、内部非確変状態である場合には、中信頼度の選択肢を含む演出態様が全く出現しないようにしたりしてもよい。
また、この実施の形態では、図45(A),(B)に示すように、低信頼度(黒色)に対応した選択肢が選択され報知される場合に、選択演出において選択肢が4つ表示された場合には、高い割合で現在確変状態に制御されているように割り振りが行われている。具体的には、図45(A),(B)に示すように、4つの選択肢を表示する演出態様(SP19)に関して、図45(A)に示す確変状態用の演出態様決定テーブルにおいて、図45(B)に示す非確変状態用の演出態様決定テーブルと比較して多くの判定値が割り振られている。そのように構成することによって、この実施の形態では、選択肢の内容だけでなく、表示される選択肢の数にも注目させることができる。
なお、この実施の形態では、図45(A)に示す演出態様決定テーブル(確変状態/黒用)において、図45(B)に示す演出態様決定テーブル(非確変状態/黒用)と比較して、4つの選択肢を表示する演出態様に対して判定値を多く割り振るように構成する場合を示しているが、遊技機の構成の仕方によっては、内部確変状態である場合、内部非確変状態である場合と比較して、低信頼度(黒色)の選択肢が最終的に選択される場合(すなわち、低信頼度(黒色)の全図柄変動中予告が実行される場合)が低くなる場合もあるのであるから、低信頼度(黒色)の全図柄変動中予告の決定割合と図45に示す演出態様決定テーブルの割り振りとの両方を加味して、総合的に、選択演出において4つの選択肢が表示された場合には、高い割合で内部確変状態であるように構成することが望ましい。この場合、例えば、図38や図39に示す予告パターンの決定テーブルにおいて、中信頼度の全図柄変動中予告と比べると決定割合が低いものの、低信頼度(黒色)の全図柄変動中予告に関して、内部確変状態の方が内部非確変状態と比較して決定割合が高くなるようにするか、もしくは少なくとも内部確変状態と内部非確変状態とで決定割合が同程度となるようにすればよい。また、例えば、図45に示す演出態様決定テーブルにおいて、図45(A)に示す演出態様決定テーブル(確変状態/黒用)において、図45(B)に示す演出態様決定テーブル(非確変状態/黒用)と比較して、4つの選択肢を表示する演出態様に対して極端に多くの判定値を割り振るようにしたり、もしくは図45(B)に示す演出態様決定テーブル(非確変状態/黒用)において4つの選択肢を表示する演出態様に対する割り振りを0にして、内部非確変状態である場合には、4つの選択肢を表示する演出態様が全く出現しないようにしたりしてもよい。
図46は、図33のステップS172にて実行される可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。図39に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマ値などにもとづいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS461)。一例として、ステップS461の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して特図変動時演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS461にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS461;No)、複数の予告演出のいずれかを実行するための予告実行期間(選択演出を実行するための実行期間も含む)であるか否かを判定する(ステップS462)。予告実行期間は、例えば変動パターンや選択演出の演出態様に対応して使用パターンに決定された特図変動時演出制御パターンなどにより、予め定められていればよい。ステップS462にて予告実行期間であるときには(ステップS462;Yes)、複数のタイミングのいずれかに対応して予告演出または所定タイミングに対応して選択演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS463)。選択演出を実行するための演出動作制御には、上記ステップS515において決定された選択態様に応じた複数の選択肢(これから実行されるかもしれない予告演出の候補)を提示する制御(例えば、図20最上段の選択画面を表示する処理を含む制御)と、上記ステップS505などにおいて決定された予告パターンに含まれる全図柄変動中予告に対応する選択肢、つまり、これから実行される全図柄変動中予告に対応する選択肢を、提示した複数の選択肢のうちから報知する制御(例えば、図20中段および最下段の選択画面を表示する処理を含む制御)などが含まれる。
一例として、ステップS463の処理では、予告パターンに対応して使用パターンに決定された予告演出制御パターンや選択演出制御パターンなどから読み出した演出制御実行データ(例えば表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データなど)に応じて、演出画像の表示や効果音の出力、ランプの点灯、演出用模型の動作などのうち、一部または全部を含めた所定の演出動作を行うために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14、あるいは可動部材駆動モータ33A、33Bなどに対して伝送させればよい。これによって、適宜にタイミングで、予告演出や選択演出が実行される。
ステップS462にて予告実行期間ではないときや(ステップS462;No)、ステップS463の処理を実行した後には、例えば変動パターンに対応した特図変動時演出制御パターンにおける設定などにもとづいて、その他の演出動作制御を行ってから(ステップS464)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS461にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS461;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS465)。このとき、図柄確定指定コマンドの受信がなければ(ステップS465;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定指定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定指定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS465にて図柄確定指定コマンドの受信があった場合には(ステップS465;Yes)、例えば表示制御部123のVDPなどに対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出させるように表示するための制御を行う(ステップS466)。また、大当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS467)。そして、演出プロセスフラグの値を可変表示停止処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS468)、可変表示中演出処理を終了する。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、選択演出において、示唆演出(本例では、全図柄変動中予告)の候補を示す複数の選択肢を表示し、表示した複数の選択肢のうち、その後に実行される示唆演出に対応した選択肢を選択して報知する。また、示唆演出として第1遊技状態(本例では、確変状態)に制御されている可能性が高いことを示唆する第1示唆演出(本例では、高信頼度(例えば、ピンク色や桜柄)の全図柄変動中予告)または該第1示唆演出よりも第1遊技状態に制御されている可能性が低いことを示唆する第2示唆演出(本例では、中信頼度(例えば、赤色)の全図柄変動中予告)を実行可能であり、選択演出において、第2示唆演出に対応した選択肢が報知されるときには、選択肢として第2示唆演出に対応した選択肢を表示するとともに、第1示唆演出に対応した選択肢を表示することを制限する。具体的には、この実施の形態では、図44(A),(B)に示すように、ピンク色や桜柄の選択肢が含まれる演出態様の決定割合が低くなるように判定値を割り振っている。そのため、複数の選択肢の中から相対的に期待度が低いものが選択されて遊技者が落胆してしまうことを防止することができる。
なお、この実施の形態では、中信頼度に対応した選択肢が選択され報知される場合に、高信頼度に対応した選択肢を表示する演出態様(SP7,SP10,SP11,SP14,SP15,SP16,SP17)の決定割合を低くするように制限する場合を示しているが、高信頼度に対応した選択肢の制限の仕方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、中信頼度に対応した選択肢が選択され報知される場合には、高信頼度に対応した選択肢を表示する演出態様を全く決定しないように制限するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、示唆演出(本例では、全図柄変動中予告)と、示唆演出の前に実行される報知手段(本例では、選択演出において最終的にいずれの選択肢が選択され報知されるか)とが別々の演出として実行される場合を示しているが、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、示唆演出と報知手段とが同じ演出によって実現されるものであってもよい(すなわち、複数の選択肢の中から1つが選択されて報知されること自体が示唆演出の意味も兼ねているもの)。
また、この実施の形態では、示唆演出の例として全図柄変動中予告を示したが、示唆演出の具体例は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、変動表示中に実行されるリーチ演出を示唆演出として捉え、リーチ演出の前に、この実施の形態と同様の態様で選択演出を実行するものであってもよい。また、例えば、この実施の形態では、リーチ発展時予告も信頼度に応じて黒色や赤色、桜柄の演出色で実行されるものであることから、リーチ発展時予告を示唆演出と捉え、リーチ発展時予告の前に、この実施の形態と同様の態様で選択演出を実行するものであってもよい。また、例えば、示唆演出として複数変動表示にわたって先読み予告演出を実行するように構成し、先読み予告演出の前に、この実施の形態と同様の態様で選択演出を実行するように構成してもよく、様々な態様が考えられる。
また、この実施の形態によれば、選択演出において第1示唆演出に対応した選択肢が報知されるときには、選択肢として第1示唆演出に対応した選択肢を表示するとともに、該第1示唆演出に対応した選択肢以外に表示する選択肢を調整する。そのため、複数の選択肢の中から相対的に期待度が高いものが選択されたときの遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、第1示唆演出に対応した選択肢以外に表示する選択肢の調整の仕方として、選択演出において第1示唆演出に対応した選択肢が報知されるときには、第1示唆演出に対応した選択肢以外に表示する選択肢として第2示唆演出に対応した選択肢を高い割合で表示する。具体的には、この実施の形態では、図43(A)に示すように、選択演出において高信頼度(桜柄)の選択肢が最終的に選択され報知される場合には、中信頼度(赤色)の選択肢を多く含む演出態様(SP21)が高い割合で決定される。そのため、複数の選択肢の中から相対的に期待度が高いものが選択されることになるので、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、第1示唆演出に対応した選択肢以外に表示する選択肢の調整の仕方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、逆に、第2示唆演出に対応した選択肢を表示することを制限することによって、第1示唆演出に対応した選択肢以外に表示する選択肢を調整するように構成してもよい。図47は、演出態様決定テーブルの変形例(以下、変形例1という)を示す説明図である。図47(A)に示す変形例1では、図43(A)に示したSP21の演出態様に代えて、高信頼度(桜柄)の選択肢よりも中信頼度(赤色)の選択肢が少ないSP22の態様を設けるように構成した点で、図47(A)に示した演出態様決定テーブル(桜用)と異なっている。なお、図47(B)に示す演出態様決定テーブル(ピンク用)は、図43(B)に示したものと同様である。
図47(A)に示す変形例1では、選択演出において高信頼度(桜柄)の選択肢が最終的に選択され報知される場合には、高信頼度(桜柄)の選択肢と比較して中信頼度(赤色)の選択肢が少ない演出態様(SP22)が高い割合で決定される。そのように構成することによって、図47(A)に示す変形例1では、複数の選択肢の中から相対的に期待度が高いものが選択されるときに、複数の選択肢の中に相対的に期待度が低いものが含まれることを制限することによって、選択肢を提示したときの期待感を向上させることができる。
なお、図47(A)に示す変形例1では、高信頼度(桜柄)の選択肢と比較して中信頼度(赤色)の選択肢が少なくなるように制限する場合を示したが、高信頼度(桜柄)の選択肢が報知される場合に、中信頼度(赤色)の選択肢が全く表示されないように制限してもよい。
図48は、演出態様決定テーブルの他の変形例(以下、変形例2という)を示す説明図である。図48(A)に示す変形例2では、演出態様の種類自体は、図43(A)に示した演出態様決定テーブル(桜用)と同様であるが、その割り振りが異なっている。すなわち、図48(A)に示す変形例2では、高信頼度(桜柄)に対応した選択肢が選択され報知される場合に、中信頼度(赤色)に対応した選択肢と、それよりもさらに内部確変信頼度が低い低信頼度(黒色)に対応した選択肢との両方を含む演出態様(SP12,SP13)が高い割合で決定される。そのように構成することによって、図48(A)に示す変形例2では、複数の選択肢の中から相対的に期待度が高いものが選択されるときに、複数の選択肢の中に相対的に期待度が低いものが複数含まれることによって、期待度が高い選択肢が選択されたときに達成感を与えることができる。具体的には、図48(A)に示す例では、選択演出において表示された様々な色の選択肢(黒色、赤色および桜柄の選択肢)の中から最も信頼度が高い高信頼度の桜柄の選択肢が最終的に選択されたことを遊技者に認識させることができ、遊技者に達成感を感じさせることができる。
なお、図48(B)に示す演出態様決定テーブル(ピンク用)は、図43(B)に示したものと同様である。
また、この実施の形態によれば、第1遊技状態として通常状態と比較して大当り図柄が導出表示される割合を高めた高確率状態(確変状態)に制御し、第2遊技状態として通常状態(通常遊技状態、時短状態)に制御する。そのため、示唆演出によって高確率状態(確変状態)に制御されているか否かを示唆できるので、示唆演出に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、第1遊技状態および第2遊技状態の具体例として確変状態および通常状態を示しているが、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、継続回数(何変動実行するまで確変状態が継続するか)が異なる複数種類の確変状態を設けるようにし、第1遊技状態として継続回数が多い確変状態(例えば、200変動まで確変状態が継続)と、第2遊技状態として継続回数が少ない確変状態(例えば、100変動まで確変状態が継続)とを設けるように構成してもよい。また、例えば、通常遊技状態のまま大当りが発生しない状態が長期間継続する場合に時短状態(高ベース状態)に制御するように構成し、第1遊技状態として所定の変動回数(例えば、1000回)を経過しても大当りが発生しないことを条件に時短状態(高ベース状態)に制御するものと、第2遊技状態として所定の変動回数よりも多い回数(例えば、1500回)を経過しても大当りが発生しないことを条件に時短状態(高ベース状態)に制御するものとを設けるように構成してもよい。さらに、賞球率を変更可能に遊技機が構成されている場合に、第1遊技状態として賞球率を高く設定した状態と、第2遊技状態として賞球率を低く設定した状態とを設けるなど、様々な態様が考えられる。
また、この実施の形態によれば、示唆演出として、第1遊技状態に制御されていることが確定することを示す高信頼度(金色)の全図柄変動中予告に対応した選択肢(本例では、金色の選択肢)を選択演出において表示可能である。そして、選択演出において金色の選択肢が表示されると、そのまま金色の選択肢が選択されて報知される。そのため、示唆演出として第1遊技状態に制御されていることが確定することを示す高信頼度(金色)の全図柄変動中予告を設けることによって、示唆演出に対する期待感を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、選択演出において第2示唆演出に対応した選択肢が報知されるときに、第1示唆演出に対応した選択肢が表示されてしまった場合には、第2示唆演出に対応した選択肢が報知されるときに第1示唆演出に対応した選択肢が表示されなかった場合と比較して、第1遊技状態に制御されている割合が高い。具体的には、図44(A),(B)に示すように、選択演出において赤色の選択肢が最終的に選択されて報知される場合には、高信頼度(ピンク色や桜柄)の選択肢を含む演出態様(SP7,SP10,SP11,SP14,SP15,SP16,SP17)に関して、確変状態に制御されている場合の方が確変状態に制御されていない場合よりも高い割合で決定されるように判定値の割り振りが行われている。そのため、複数の選択肢の中から相対的に期待度が低いものが選択されてしまった場合であっても、遊技者の落胆を軽減することができる。
なお、この実施の形態では、第2示唆演出に対応した選択肢が報知されるときに、第1示唆演出に対応した選択肢が表示されてしまった場合の遊技者の落胆を軽減する仕方として、第1示唆演出に対応した選択肢が表示されてしまった場合の方が内部確変信頼度が高くなるようにする場合を示したが、このような態様にかぎらず、例えば、第1示唆演出に対応した選択肢が表示されてしまった場合に遊技者に対して特別な価値(特典)を付与するように構成してもよい。以下、第2示唆演出に対応した選択肢が報知されるときに、第1示唆演出に対応した選択肢が表示されてしまった場合に特典を付与する変形例3について説明する。
図49は、変形例3における演出制御メイン処理を示すフローチャートである。図49に示す変形例3では、図32で示した処理に加えて、演出制御用CPU120は、演出制御メイン処理において、図32で示した処理に加えて、遊技演出の終了時に実行する遊技終了時処理を実行する(ステップS75A)。
図50は、変形例3における選択演出決定処理を示すフローチャートである。図50に示す変形例3では、演出制御用CPU120は、ステップS458またはステップS459を実行して選択演出の演出態様を決定すると、決定した演出態様がSP11、SP14、SP15、SP16またはSP17であるか否か(すなわち、中信頼度(赤色)の選択肢が最終的に選択され報知されるものであって、選択肢の中に高信頼度(桜柄)の選択肢が含まれる演出態様であるか否か)を確認する(ステップS459A)。決定した演出態様がSP11、SP14、SP15、SP16またはSP17のいずれかであれば、演出制御用CPU120は、遊技者に対して特典を得るために必要なポイント数をカウントするための特典カウンタの値を1加算する(ステップS459B)。なお、特典カウンタの値は、例えば、遊技者が遊技を開始するときに遊技開始の操作が行われたことなどにもとづいてクリアされているものとする。
図51は、変形例3における遊技終了時処理(ステップS75A)を示すフローチャートである。遊技終了時処理では、演出制御用CPU120は、まず、遊技者によって遊技終了の操作がなされたか否かを確認する(ステップS701)。例えば、画像表示装置5の表示画面に表示されている終了ボタンが、スティックコントローラ31Aによる傾倒操作により選択され、トリガボタンやプッシュボタン31Bの押圧操作が行われると、演出制御用CPU120は、遊技終了操作が行われたと判定する。遊技終了操作を検出すれば、演出制御用CPU120は、現在の特典カウンタの値を含む2次元コードを生成する(ステップS702)。そして、演出制御用CPU120は、生成した2次元コードを画像表示装置5の表示画面に表示させる。
その後、例えば、遊技者は、表示された2次元コードをカメラ機能付きの携帯電話機などで撮影し、遊技機メーカが運営するWebサーバなどにアクセスして送信することにより、画像コンテンツや音楽コンテンツなどをダウンロードしたり、ポイント数に応じて次回遊技を行う場合に遊技機の表示画面をカスタマイズしたり様々な特典を得ることができる。
図49〜図51に示す変形例3によれば、選択演出において第2示唆演出に対応した選択肢(本例では、赤色の選択肢)が報知されるときに、第1示唆演出に対応した選択肢(本例では、桜柄の選択肢)が表示された場合に、特別な価値を付与する制御を行う。具体的には、図49〜図51に示す変形例3では、獲得したポイントを含む2次元コードを表示可能とすることにより、画像コンテンツや音楽コンテンツ、表示画面のカスタマイズの特典など様々な特典を得ることができる。そのため、複数の選択肢の中から相対的に期待度が低いものが選択されてしまった場合であっても、遊技者の落胆を軽減することができる。
なお、図49〜図51に示す変形例3では、第1示唆演出に対応した選択肢(本例では、桜柄の選択肢)が表示されてしまった場合に、内部確変信頼度を高くするとともに特典も付与可能に構成する場合を示しているが、第1示唆演出に対応した選択肢が表示されてしまった場合とそうでない場合とで内部確変信頼度は同じにし、特典のみ付与可能に構成してもよい。
また、図49〜図51に示す変形例3では、ステップS459Aの処理によってSP11、SP14、SP15、SP16、SP17の演出態様が選択された場合にのみ特典を付与するように構成する場合を示しているが、これらにかぎらず、例えば、SP1やSP7、SP10、SP19の演出態様が選択された場合にも、赤色の選択肢が表示されたにもかかわらず最終的に黒色の選択肢が選択され報知されたり、ピンク色の選択肢が表示されたにもかかわらず最終的に赤色の選択肢が選択され報知されたりする場合であるので特典を付与するように構成してもよい。この場合、例えば、その信頼度の成り下がり度合いに応じて付与する特典の価値の大きさを異ならせてもよい。例えば、ピンク色の選択肢が表示されていた場合の方が高信頼度の選択肢が表示されていた場合であるので、中信頼度の赤色の選択肢が表示されていたのに最終的に選択されなかった場合よりも大きな価値の特典(例えば、多くのポイント数)を付与するように構成してもよい。
また、図49〜図51に示す変形例3では、獲得したポイントを含む2次元コードを遊技機が表示する場合を示しているが、遊技機が2次元コードを出力するものにかぎらず、例えば、獲得したポイントに応じて、遊技機が普段は表示しないような特別な画像を表示したり特別な楽曲を出力したりするように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、選択演出において表示された選択肢の数に応じて、確変状態に制御されているか否かの割合が異なる。具体的には、図44(A),(B)に示すように、選択肢が4つ表示される演出態様(SP20)に関して、確変状態に制御されている場合の方が確変状態に制御されていない場合よりも高い割合で決定されるように判定値の割り振りが行われている。そのため、選択肢の内容だけでなく、表示される選択肢の数にも注目させることができる。
なお、この実施の形態では、図44(A),(B)に示すように、4つの選択肢が表示される演出態様(SP20)に関して、確変状態に制御されている場合の方が確変状態に制御されていない場合よりも高い割合で決定される(すなわち、選択肢の数が多いほど内部確変信頼度が高くなる)場合を示したが、選択肢の数による決定割合の異ならせ方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、逆に、4つの選択肢が表示される演出態様(SP20)に関して、確変状態に制御されていない場合の方が確変状態に制御されている場合よりも高い割合で決定される(すなわち、選択肢の数が少ないほど内部確変信頼度が高くなる)ように構成してもよい。
また、この実施の形態では、選択演出で表示される選択肢の数の種類が3つである場合と4つである場合との2種類がある場合を示したが、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、選択演出において5以上の選択肢が表示されるようにしてもよく、逆に選択肢が2つのみ表示される選択演出を実行可能に構成してもよい。
なお、上記の各実施の形態においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無など、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無など、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータは2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータの方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記実施の形態では、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120が、各種演出動作の決定や制御を行うものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば演出動作を制御するために設けられた複数の制御基板にそれぞれ搭載された複数のCPUなどにより、各種演出動作の制御内容を分担して決定させるようにしてもよい。一例として、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、表示制御基板を設ける。表示制御基板には、表示制御用CPUと、ROMと、RAMと、乱数回路と、I/Oとが搭載されていればよい。この場合、表示制御基板に搭載された表示制御用CPUが画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する処理などを実行するために、上記実施の形態で演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、表示制御基板に搭載されればよい。そして、表示制御用CPUは、例えば演出制御基板12からの表示制御指令や演出制御基板12を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドなどにもとづき、上記実施の形態において演出制御用CPU120が実行した処理の一部を実行できればよい。なお、表示制御用CPUは、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部を実行するものであればよい。また、音声制御基板13やランプ制御基板14は、演出制御基板12からの制御指令を伝送する配線により、演出制御基板12と接続されていてもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120により、演出動作を統括的に制御するための処理が実行されればよい。
あるいは、音声制御基板13やランプ制御基板14が備える機能を、演出制御基板12に搭載された音声制御回路やランプ制御回路などに備えさせ、音声制御基板13やランプ制御基板14となる独立の制御基板は設けられないようにしてもよい。この場合には、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、前述したような表示制御基板を設け、演出制御パターンなどに応じた表示制御コマンドが、演出制御基板12から表示制御基板に対して伝送されるようにしてもよい。図2に示す構成において、音声制御基板13に搭載されたマイクロコンピュータやランプ制御基板14に搭載されたマイクロコンピュータにより、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部が実行されるようにしてもよい。このように、演出動作を制御するために複数の制御基板が設けられた場合に、各種の演出動作の制御内容を決定するための処理が、いずれの制御基板で実行されるかの組合せは、任意の組合せであればよい。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更および修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
また本発明の遊技機は、パチスロなどのスロットマシンにも適用できる。スロットマシンは、例えば複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、その遊技結果にもとづいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機であり、より具体的には、1ゲームに対して所定の賭数(メダル枚数またはクレジット数)を設定することによりゲームが開始可能になるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を可変表示する可変表示装置(例えば複数のリールなど)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞(例えばチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞、BB入賞、RB入賞など)が発生可能とされた遊技機である。このようなスロットマシンにおいて、スロットマシンの筐体外形(例えば節電中報知LED9L、9Rの設置など)を含めたハードウェア資源と、所定の処理を行うソフトウェアとが協働することにより、上記実施の形態で示されたパチンコ遊技機1が有する特徴の一部または全部を備えるように構成されればよい。