JP2013015089A - 水力発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】落差の少ない河川でも、水車の羽根部を効果的に押圧して発電効率を向上させることができる水力発電装置を得る。
【解決手段】第一流水路48は鉛直方向に対して傾斜しているため、小さい落差で大きな水車22を回すことができる。また、側面視で、側壁100の上斜辺100Aは、底板102に最も近づいた羽根部72における基部72Bと重なる。これにより、第一流水路48を流れる水は、羽根部72の基部72Bより回転軸70側には流れない。このため、落差の少ない河川でも、水車22の羽根部72を効果的に押圧して発電効率を向上させることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、流れる水の力を利用して電力を発生する水力発電装置に関する。
特許文献1には、流れる水の力(水力)を利用して電力を発生する発電設備が記載されている。そして、この発電設備には、流れる水に押圧されることで回転軸回りに回転する水車と、この水車に流れる水を導く流水路とが設けられている。
詳細には、水車の外周側には、板状の羽根部が設けられ、この羽根部が水に押されることで水車が回るようになっている。また、流水路は水平方向に延びて設けられ、この流水路の側壁の上端部に水車の回転軸が支持されている。
特開昭53−64850号公報
従来の構成では、流水路の側壁の上端部に水車の回転軸が支持されているため、流水路を流れる水量が多いときは、回転軸に対して羽根部を支持する支持部材が水に浸かる。これが抵抗となることで水車の回転速度が遅くなって発電効率が低下してしまうことが考えられる。
本発明の課題は、落差の少ない河川でも、水車の羽根部を効果的に押圧して発電効率を向上させることである。
本発明の請求項1に係る水力発電装置は、流れる水に当って押圧される複数個の羽根部を外周側に備えると共に、前記羽根部が流れる水に押圧されることで回転軸回りに回転する水車と、前記水車の回転に伴い電力を発生する発電機と、前記羽根部に水を導くと共に、傾斜して設けられ、前記羽根部における基部よりも前記回転軸側に水が流れないように深さが決められた凹状の第一流水路と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、水車の羽根部に水を導く第一流水路は、傾斜して設けられ、羽根部における基部よりも回転軸側に水が流れないように深さが決められた凹状に形成されている。このため、落差の少ない河川でも、水車の羽根部を効果的に押圧して発電効率を向上させることができる。
本発明の請求項2に係る水力発電装置は、請求項1記載において、前記第一流水路は、第一側壁と、前記水車を挟んで第一側壁の反対側に設けられる第二側壁と、前記第一側壁の底辺と前記第二側壁の底辺とを連結させる底板と、を備え、前記第一側壁及び前記第二側壁の少なくとも一方の上斜辺は、前記回転軸の軸方向から見て最も前記底板に近づいた前記羽根部の前記基部と重なる又は前記羽根部と交差することを特徴とする。
上記構成によれば、第一側壁及び第二側壁の少なくとも一方の上斜辺は、回転軸の軸方向から見て最も底板に近づいた羽根部の基部と重なる又は羽根部と交差するように設けられている。このため、効果的に、羽根部における基部よりも回転軸側に水が流れるのが抑制される。
これにより、羽根部の基部より回転軸側に備えられた水車を構成する部材と水とが当ることで水車が回転するのを妨げるような抵抗の発生が抑制される。このため、水車の羽根部を効果的に押圧して発電効率を向上させることができる。
本発明の請求項3に係る水力発電装置は、請求項1又は2に記載において、前記第一流水路に並列して設けられる第二流水路と、流れる水を前記第一流水路及び前記第二流水路に導く導入流水路と、前記第一流水路の流入口に設けられ、前記導入流水路から前記第一流水路に流れ込む水の量を調整する第一調整部材と、前記第二流水路の流入口に設けられ、前記導入流水路から前記第二流水路に流れ込む水の量を調整する第二調整部材と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、第一流水路及び第二流水路を設け、夫々の流入口に第一調整部材及び第二調整部材を設置することで、導入流水路に導かれた水から必要な水量だけを第一流水路に流すことができる。
本発明の請求項4に係る水力発電装置は、請求項1〜3の何れか1項に記載において、前記導入流水路の導入口には、前記導入流水路の導入口を開閉して前記導入流水路に流れ込む水の量を調整する第三調整部材が設けられ、平面視にて、前記導入口の導入面は、前記第一流水路の長手方向に対して傾斜していることを特徴とする。
上記構成によれば、導入流水路の導入口を開閉して導入流水路に流れ込む水の量を調整する第三調整部材を設けることで、適量の水が導入流水路に導かれる。
また、平面視にて、導入口の導入面は、第一流水路の長手方向に対して傾斜しているため、第三調整部材で堰き止められた異物が傾斜方向に流れる。これにより、第三調整部材で堰き止められた状態で異物が滞留するのを抑制することができる。
本発明の請求項5に係る水力発電装置は、請求項1〜4の何れか1項に記載において、前記回転軸の軸方向から見て前記羽根部には、押圧する水を取り込むように凹部が設けられることを特徴とする。
上記構成によれば、羽根部には、押圧する水を取り込むように凹部が設けられているため、水車の回転軸に大きなトルクを生じさせることができる。
本発明によれば、落差の少ない河川でも、羽根部を効果的に押圧して発電効率を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係る水力発電装置を示した斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る水力発電装置を示した斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る水力発電装置を示した側面図である。 本発明の第1実施形態に係る水力発電装置を示した平面図である。 (A)(B)(C)本発明の第1実施形態に係る水力発電装置に用いられた水車の羽根部及び第一流路の側壁を示した側面図である。 (A)(B)(C)本発明の第1実施形態に係る水力発電装置に用いられた調整部材を示した斜視図である。 (A)(B)(C)本発明の第1実施形態に係る水力発電装置に用いられた調整部材を示した斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る水力発電装置に用いられた水車の羽根部及び第一流路の側壁を示した側面図である。 本発明の第3実施形態に係る水力発電装置に用いられた水車の羽根部及び第一流路の側壁を示した側面図である。
本発明の第1実施形態に係る水力発電装置の一例について図1〜図7に従って説明する。なお、図中の矢印UPは、鉛直方向上方を示す。
(全体構成)
図1、図2に示されるように、本実施形態に係る水力発電装置10は、河川12の一方の土手14に接するように設置されている。
河川12における水の流れは、川上から川下への方向(矢印A方向:以下流水方向と記載する。)にながれており、河川12には、落差による水の力(運動エネルギー)を利用するためにダム16が設けられている。これにより、本実施形態では、一例として4〜5m(図1に示すB寸法)の落差が生じるようになっている。
(水力発電装置)
水力発電装置10は、所謂ユニット化されており、水が流れる水路部20と、流れる水の力を受けて回転する水車22を備える水車部24と、水車22の回転により電力を生じさせる発電部26とを備えている。
<水車部>
先ず、水車部24について説明する。
図1、図2、図3に示されるように、水車部24に備えられた水車22は、強化プラスチック等で作成され、ダム16に対して川下側に配置されている。そして、図4に示されるように、川上から川下に向って水車22が回転するように、水車22の回転軸70は、平面視で(鉛直方向上方から見て)、流水方向に対して直交する方向に延びている。
さらに、水車22には、流れる水に当って押圧される複数個の羽根部72が外周側に所定間隔で備えられ、この羽根部72は、羽根部72を支持する輪板部材78によって回転軸70に支持されている。この構成により、羽根部72が流れる水に押圧されることで水車22は回転軸70回りに回転するようになっている。
図3に示されるように、羽根部72には、回転軸70の軸方向から見る側面視で(平面視において流水方向に対して直交する方向から見て)、押圧する水を取り込むように凹部74が設けられている。具体的には、板部材を折り曲げて形成された羽根部72には、水に押圧された状態で、川下側に凸となる屈曲部72Aが側面視で中央側に形成されている。このように、屈曲部72Aを羽根部72に設けることで、押圧する水を取り込むように凹部74が形成されるようになっている。
また、図1、図2に示されるように、水車部24には、水車22の回転軸70を回転可能に支持する支持フレーム76が設けられている。具体的には、支持フレーム76は、水車22を挟むように2個設けられている。そして、支持フレーム76の基端部(下端部)は後述する排出部32の底板94に固定され、支持フレーム76の先端部(上端側)で回転軸70を支持するようになっている。
<発電部>
次に、発電部26について説明する。
図1、図4に示されるように、水車22の回転軸70には、発電部26を構成する発電機80が固定されている。具体的には、水車22を挟んで、外側に延びる回転軸70の先端側に発電機80が夫々固定され、回転軸70が回転することで、この発電機80が電力を生じさせるようになっている。
さらに、発電機80によって生じた電力を外部に伝達する電線(図示省略)が設けられている。
<水路>
次に、水路部20について説明する。
水路部20には、ダム16に対して川上側に設けられると共に、河川の水を水力発電装置10に導く導入部28と、ダム16の壁面16Aに設けられた傾斜部30と、ダム16に対して川下側に設けられると共に、傾斜部30を流れてきた水を河川に排出する排出部32とが設けられている。
図1、図2、図4に示されるように、導入部28には、土手14側に設置されて流水方向に延びる側壁34と、側壁34に対して対向して設置される側壁36と、側壁34の底辺と側壁36の底辺とを連結させる底板38とを備えた導入流水路40がコンクリートにより形成されて設けられている。
さらに、導入流水路40の川上側の端部には、河川12を流れる水を受け入れる導入口42が設けられている。
平面視で(鉛直方向上方から見て)、導入口42の導入面42Aは、流水方向(後述する第一流水路48の長手方向と同一方向)に対して傾斜(本実施形態では、一例として傾斜角度は45度)している(図4参照)。さらに、図2に示されるように、導入口42には、導入口42を開閉して導入流水路40に流れ込む水の量を調整する第三調整部材の一例としての調整部材52が設けられている。
この調整部材52は、流れる水が通過する複数個のルーバー44と、ルーバー44と図示せぬ機構で連結されてルーバー44の開閉度合いを調整するハンドル46とを備えている。
図6(A)(B)(C)に示されるように、ハンドル46を矢印に示すように正逆方向に回転させることで、ルーバー44が回転移動して、ルーバー44が開放(図6(A)参照)又は閉止(図6(C)参照)するようになっている。
一方、図3に示されるように、導入部28に対して川下側に設けられた傾斜部30は、側面視で、鉛直方向に対して一例として45度傾斜している。さらに、図4に示されるように、傾斜部30には、水車22に水を導く第一流水路48が、平面視で流水方向に延びて設けられている。また、第一流水路48の隣り(並列して)には、第一流水路48に沿って延びると共に、水車22とは異なる場所に水を導く第二流水路50が設けられている。
なお、第一流水路48及び第二流水路50の構成、並びに第一流水路48と水車22の羽根部72との関係については、詳細を後述する。
図4に示されるように、第一流水路48の流入口には、導入流水路40から第一流水路48に流れ込む水量を調整する第一調整部材54が設けられている。同様に、第二流水路50の流入口には、導入流水路40から第二流水路50に流れ込む水量を調整する第二調整部材56が設けられている。
図7(A)(B)(C)に示されるように、第一調整部材54には、上下動可能に支持されて、第一流水路48の流入口を拡大又は縮小する開閉板58と、ボールネジ機構を含む駆動機構60を介して開閉板58に連結されて開閉板58を上下動させるハンドル62とが備えられている。
同様に、第二調整部材56には、上下動可能に支持されて、第二流水路50の流入口を拡大又は縮小する開閉板64と、ボールネジ機構を含む駆動機構66を介して開閉板64に連結されて開閉板64を上下動させるハンドル68とが備えられている。
この構成により、図7(A)に示されるように、第一流水路48と第二流水路50とを流れる水量を同等にする場合には、ハンドル62及びハンドル68を回して開閉板58及び開閉板64を移動させ、第一流水路48の流入口の開口面積と第二流水路50の流入口の開口面積とを同じくする。
これに対しいて、第7(B)に示されるように、第一流水路48に流れる水量を第二流水路50に流れる水量に対して少なくする場合には、第一調整部材54及び第二調整部材56を用いて、第一流水路48の流入口の開口面積を第二流水路50の流入口の開口面積に比べて狭くする。
一方、図7(C)に示されるように、第一流水路48に流れる水量を第二流水路50に流れる水量に対して多くする場合には、第一調整部材54及び第二調整部材56を用いて、第一流水路48の流入口の開口面積を第二流水路50の流入口の開口面積に比べて広くする。
図1に示されるように、傾斜部30に対して川下側に設けられた排出部32には、第一流水路48及び第二流水路50を流れてきた水が合流する排出流水路88がコンクリートで形成されて設けられている。
排出流水路88は、土手14側に設置されて流水方向に延びる側壁90と、側壁90に対して対向して設置される側壁92と、側壁90の底辺と側壁92の底辺とを連結させる底板94とを備えている。
(要部構成)
次に、第一流水路48及び第二流水路50の構成、並びに第一流水路48と水車22の羽根部72との関係について説明する。
図4に示されるように、コンクリートで形成される第一流水路48は、土手14側に設置されて流水方向に延びる第一側壁の一例としての側壁98と、側壁98に対して対向して配置されると共に第二流水路50との間に設けられる第二側壁の一例としての側壁100と、側壁98の底辺と側壁100の底辺とを連結させる底板102とを備えている。
さらに、コンクリートで形成されると共に第一流水路48の隣りに(並列して)配置された第二流水路50は、第一流水路48との間に設けられる側壁100と、側壁100に対して対向して配置される側壁104と、側壁100の底辺と側壁104の底辺とを連結させる底板106とを備えている。
そして、側壁98は、導入流水路40を構成する側壁34と、排出流水路88を構成する側壁90との間に設けられ、側壁34と側壁90とを連結させる。また、側壁104は、導入流水路40を構成する側壁36と、排出流水路88を構成する側壁92との間に設けられ、側壁36と側壁92とを連結させている。
さらに、底板102及び底板106は、導入流水路40を構成する底板38と、排出流水路88を構成する底板94との間に設けられ、底板38と底板94とを連結させている。
ここで、図3、図5(A)(B)(C)に示されるように、側面視(本実施形態では、回転軸70の軸方向から見たものと同一矢視)で、側壁100の上斜辺100Aは、底板102に最も近づいた羽根部72における基部72B(回転軸70側の端部)と重なるようになっている。
(作用・効果)
次に、作用・効果について説明する。
図2、図4に示されるように、河川12を流れる水は、導入口42に設けられたルーバー44を通って導入流水路40に導かれる。ここで、導入流水路40に導かれる水量については、ハンドル46を正逆方向に回転させてルーバー44の位置を調整することで変更される(図6(A)(B)(C)参照)。
また、導入流水路40に導かれた水は、第一調整部材54又は第二調整部材56を通って、第一流水路48又は第二流水路50へ流れ込む。ここで、第一流水路48に流れ込む水量については、ハンドル62及びハンドル68を回して開閉板58及び開閉板64を上下動させて第一流水路48の流入口の開口面積及び第二流水路50の流入口の開口面積を変えることで変更される(図7(A)(B)(C)参照)。
図3、図5に示されるように、第一流水路48に流れ込んだ水は、鉛直方向に対して45度傾斜した第一流水路48に沿って斜めに流れる。
そして、第一流水路48を流れる水が、水車22に備えられた羽根部72を押圧する。これにより、水車22が回転軸70回り(図中矢印B方向)に回転する。
ここで、側面視で、側壁100の上斜辺100Aは、底板102に最も近づいた羽根部72における基部72Bと重なるようになっている。このため、第一流水路48を流れる水は、羽根部72の基部72Bより回転軸70側には流れない。このため、基部72Bより回転軸70側に備えられた水車22を構成する部材と流れる水とが当ることで生じる抵抗(水車22が回転するのを妨げるような抵抗)の発生が抑制される。
また、水車22が回転することで、水車22の回転軸70の先端側に固定された発電機80が、電力を発生させる。
一方、第一流水路48及び第二流水路50を流れた水は、排出流水路88で合流して河川12に戻される。
以上説明したように、第一流水路48は鉛直方向に対して傾斜しているため、同じ落差で傾斜していない場合と比して、大きな水車22を回すことができる。換言すれば、小さい落差で大きな水車22を回すことができる。
また、第一流水路48を流れる水は、羽根部72の基部72Bより回転軸70側には流れない。このため、基部72Bより回転軸70側に備えられた水車22を構成する部材と流れる水とが当ることで生じる抵抗(水車22が回転するのを妨げるような抵抗)の発生を抑制することができる。
また、水車22が回転するのを妨げるような抵抗の発生を抑制することで、効果的に発電機80が電力を発生させることができる。つまり、落差の少ない河川でも、水車22の羽根部72を効果的に押圧して発電効率を向上させることができる。
また、第一流水路48及び第二流水路50を設け、夫々の流入口に第一調整部材54及び第二調整部材56を設置することで、導入流水路40に導かれた水から必要な水量だけを第一流水路48に流すことができる。
また、導入流水路40の導入口42を開閉して導入流水路40に流れ込む水の量を調整する調整部材52を設けることで、適量の水を導入流水路40に導くことができる。
また、平面視で導入口42の導入面42Cを流水方向に対して傾斜させることで、ルーバー44で堰き止められた異物が傾斜方向(図4に示す矢印C)に流れる。これにより、ルーバー44で堰き止められた状態で異物が滞留するのを抑制することができる(図4参照)。
また、羽根部72には、押圧する水を取り込むように凹部74が設けられているため、凹部が設けられていない構成と比して、回転軸70に大きなトルクを生じさせることができる。
次ぎに、本発明の水力発電装置の第2実施形態を図8に従って説明する。なお、第1実施形態と同一部材については、同一符号を付してその説明を省略する。
図8に示されるように、本実施形態では、側壁100の上斜辺100Bは、回転軸70の軸方向から見て最も底板102に近づいた羽根部72と交差すようになっている。
次ぎに、本発明の水力発電装置の第3実施形態を図9に従って説明する。なお、第1実施形態と同一部材については、同一符号を付してその説明を省略する。
図9に示されるように、本実施形態では、第1実施形態と違い第一流路110の下端側は、水車22の下端よりも下方に延びている。これにより、排出流水路を流れる水が羽根部72に当らない。このため、羽根部72の回転を妨げるような抵抗をさらに減らすことができる。
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では特に言及しなかったが、各流水路についは、工場内で夫々製造し、現場で夫々の流水路を組み立てるプレキャスト工法を用いてもよい。
また、上記実施形態では、水力発電装置10を土手14に接するように設けたが、水力発電装置10を土手14に接しないように配置してもよく、また、川幅方向に複数個の水力発電装置10を並べて配置してもよい。
また、上記実施形態では、特に言及しなかったが、隣り合う羽根部72の基部72Bを連結させる板状の遮蔽板を設けて、隣り合う羽根部72の間から回転軸70側に水が浸入するのを抑制してもよい。
また、上記実施形態では、特に言及しなかったが、平面視で側壁100と水車22との距離及び側壁98と水車22との距離を小さくして、流れる水が水車22の外側に回り込むのを抑制してもよい。
10 水力発電装置
22 水車
40 導入流水路
42 導入口
42A 導入面
48 第一流水路
50 第二流水路
52 調整部材(第三調整部材の一例)
54 第一調整部材
56 第二調整部材
72 羽根部
72B 基部
74 凹部
80 発電機
98 側壁(第一側壁の一例)
100 側壁(第二側壁の一例)
100A 上斜辺
100B 上斜辺
102 底板

Claims (5)

  1. 流れる水に当って押圧される複数個の羽根部を外周側に備えると共に、前記羽根部が流れる水に押圧されることで回転軸回りに回転する水車と、
    前記水車の回転に伴い電力を発生する発電機と、
    前記羽根部に水を導くと共に、傾斜して設けられ、前記羽根部における基部よりも前記回転軸側に水が流れないように深さが決められた凹状の第一流水路と、
    を備える水力発電装置。
  2. 前記第一流水路は、第一側壁と、前記水車を挟んで第一側壁の反対側に設けられる第二側壁と、前記第一側壁の底辺と前記第二側壁の底辺とを連結させる底板と、を備え、
    前記第一側壁及び前記第二側壁の少なくとも一方の上斜辺は、前記回転軸の軸方向から見て最も前記底板に近づいた前記羽根部の前記基部と重なる又は前記羽根部と交差する請求項1に記載の水力発電装置。
  3. 前記第一流水路に並列して設けられる第二流水路と、
    流れる水を前記第一流水路及び前記第二流水路に導く導入流水路と、
    前記第一流水路の流入口に設けられ、前記導入流水路から前記第一流水路に流れ込む水の量を調整する第一調整部材と、
    前記第二流水路の流入口に設けられ、前記導入流水路から前記第二流水路に流れ込む水の量を調整する第二調整部材と、
    を備える請求項1又は2に記載の水力発電装置。
  4. 前記導入流水路の導入口には、前記導入流水路の導入口を開閉して前記導入流水路に流れ込む水の量を調整する第三調整部材が設けられ、
    平面視にて、前記導入口の導入面は、前記第一流水路の長手方向に対して傾斜している請求項1〜3の何れか1項に記載の水力発電装置。
  5. 前記回転軸の軸方向から見て前記羽根部には、押圧する水を取り込むように凹部が設けられる請求項1〜4の何れか1項に記載の水力発電装置。
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