JP2013012676A - 磁気抵抗効果素子およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】安定して動作可能な磁気抵抗効果素子およびその製造方法を提供する。
【解決手段】実施形態の磁気抵抗効果は、下部電極と、第1の磁性層と、第1の金属層と、第1の界面磁性層と、非磁性層と、第2の界面磁性層と、第2の金属層と、第2の磁性層と、上部電極層と、を持つ。前記第1の磁性層は、前記下部電極上に設けられて第1の金属原子を含む。前記第1の金属層は、前記第1の磁性層上に設けられて前記第1の金属原子を含む。前記第1の界面磁性層は、前記第1の金属層上に設けられる。前記非磁性層は、前記第1の界面磁性層上に設けられる。前記第2の界面磁性層は、前記非磁性層上に設けられる。前記第2の金属層は、前記第2の界面磁性層上に設けられ、第2の金属原子を含む。前記第2の磁性層は、前記第2の金属層上に設けられ、前記第2の金属原子を含む。前記上部電極層は、前記第2の磁性層上に設けられる。前記第1の界面磁性層は、前記非磁性層側と反対側の界面にアモルファス金属層を含む。
【選択図】図1
【解決手段】実施形態の磁気抵抗効果は、下部電極と、第1の磁性層と、第1の金属層と、第1の界面磁性層と、非磁性層と、第2の界面磁性層と、第2の金属層と、第2の磁性層と、上部電極層と、を持つ。前記第1の磁性層は、前記下部電極上に設けられて第1の金属原子を含む。前記第1の金属層は、前記第1の磁性層上に設けられて前記第1の金属原子を含む。前記第1の界面磁性層は、前記第1の金属層上に設けられる。前記非磁性層は、前記第1の界面磁性層上に設けられる。前記第2の界面磁性層は、前記非磁性層上に設けられる。前記第2の金属層は、前記第2の界面磁性層上に設けられ、第2の金属原子を含む。前記第2の磁性層は、前記第2の金属層上に設けられ、前記第2の金属原子を含む。前記上部電極層は、前記第2の磁性層上に設けられる。前記第1の界面磁性層は、前記非磁性層側と反対側の界面にアモルファス金属層を含む。
【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、磁気抵抗効果素子およびその製造方法に関する。
近年、トンネル磁気抵抗効果(TMR:Tunneling Magneto Resistive)を利用した磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM:Magnetic Random Access Memory)が開発されている。この磁気ランダムアクセスメモリには、磁気トンネル接合(MTJ:Magnetic Tunnel Junction)を含む磁気抵抗効果素子が用いられており、大きな磁気抵抗変化率を有する。現在検討されているスピン注入書き込み方式では、面内磁化MTJ膜、垂直磁化MTJ膜が採用されており、磁気抵抗効果素子構造の微細化とともに低電流化している。
MTJ構造として、例えばトンネル障壁層となる非磁性層を例えばMgOから形成し、その両側に配置する界面磁性層をCoFeBから形成すると、そのCoFeB層内の垂直磁化の向きが平行状態であるか、反平行状態であるかに応じてトンネル電流値(抵抗値)が変わり、その比率であるMR比において、高MR(MagnetoResistance)比が得られる。
MTJ素子のトンネル特性は、トンネル障壁構造を形成する際の熱処理を経た後の非磁性層および界面磁性層の結晶化度、結晶配向に依存する。
しかしながら、下地層の結晶配向からの影響や、元素拡散による界面磁性層の結晶性劣化、界面磁性層からのB元素拡散による結晶性変化など、非磁性層および界面磁性層の結晶化度、結晶配向に影響を与える因子が多く存在しており、安定して動作するMTJ素子を提供することは容易でなかった。
本発明が解決しようとする課題は、安定して動作可能な磁気抵抗効果素子およびその製造方法を提供することである。
実施形態の磁気抵抗効果は、下部電極と、第1の磁性層と、第1の金属層と、第1の界面磁性層と、非磁性層と、第2の界面磁性層と、第2の金属層と、第2の磁性層と、上部電極層と、を持つ。前記第1の磁性層は、前記下部電極上に設けられて第1の金属原子を含む。前記第1の金属層は、前記第1の磁性層上に設けられて前記第1の金属原子を含む。前記第1の界面磁性層は、前記第1の金属層上に設けられる。前記非磁性層は、前記第1の界面磁性層上に設けられる。前記第2の界面磁性層は、前記非磁性層上に設けられる。前記第2の金属層は、前記第2の界面磁性層上に設けられ、第2の金属原子を含む。前記第2の磁性層は、前記第2の金属層上に設けられ、前記第2の金属原子を含む。前記上部電極層は、前記第2の磁性層上に設けられる。前記第1および第2の磁性層は、それぞれ磁化記憶層および磁化参照層の一方および他方である。前記第1の界面磁性層は、前記非磁性層側と反対側の界面にアモルファス金属層を含む。
以下、実施形態のいくつかについて図面を参照しながら説明する。図面において、同一の部分には同一の参照番号を付し、その重複説明は適宜省略する。
(1)実施形態1
(a)素子構成
図1は、実施形態1による磁気抵抗効果素子1の基本構造を示す断面図である。図1に示す磁気抵抗効果素子1は、面内磁化膜よりも記録密度が大きい垂直磁化膜を有する素子であり、下部電極2、磁化記憶層または磁化参照層3、第1の金属層4、第1の界面磁性層5、非磁性層6、第2の界面磁性層7、第2の金属層8、磁化参照層または磁化記憶層9、磁化調整層10、上部電極11を備える。第1および第2の金属層4,8は、後に詳述するように、磁化記憶層または磁化参照層3、磁化参照層または磁化記憶層9から元素が非磁性層6へ向けて拡散することを抑制する拡散防止層として機能するが、磁性体素子を構成する膜種、または混合物に置換することも可能である。
磁化記憶層または磁化参照層3と磁化参照層または磁化記憶層9とは、本実施形態において例えば第1および第2の磁性層に対応し、いずれか一方が磁化記憶層を構成し、いずれか他方が磁化参照層を構成する。本実施形態の磁気抵抗効果素子1が、例えば下側に磁化参照層を持つMTJ構造の場合には、図1に示すように、下部電極2上に磁化参照層3が設けられる。下部電極2の材料としては、例えばPt、Ir、Ru、Taなどが用いられる。
(a)素子構成
図1は、実施形態1による磁気抵抗効果素子1の基本構造を示す断面図である。図1に示す磁気抵抗効果素子1は、面内磁化膜よりも記録密度が大きい垂直磁化膜を有する素子であり、下部電極2、磁化記憶層または磁化参照層3、第1の金属層4、第1の界面磁性層5、非磁性層6、第2の界面磁性層7、第2の金属層8、磁化参照層または磁化記憶層9、磁化調整層10、上部電極11を備える。第1および第2の金属層4,8は、後に詳述するように、磁化記憶層または磁化参照層3、磁化参照層または磁化記憶層9から元素が非磁性層6へ向けて拡散することを抑制する拡散防止層として機能するが、磁性体素子を構成する膜種、または混合物に置換することも可能である。
磁化記憶層または磁化参照層3と磁化参照層または磁化記憶層9とは、本実施形態において例えば第1および第2の磁性層に対応し、いずれか一方が磁化記憶層を構成し、いずれか他方が磁化参照層を構成する。本実施形態の磁気抵抗効果素子1が、例えば下側に磁化参照層を持つMTJ構造の場合には、図1に示すように、下部電極2上に磁化参照層3が設けられる。下部電極2の材料としては、例えばPt、Ir、Ru、Taなどが用いられる。
貴金属の結晶方位を利用する構造の場合は、fcc構造(111)面の配向が得やすいため、その構造を利用する場合もある。また、下部電極2において基板上の下地構造からの結晶整合などの影響を断ちたい場合には、下部電極2の下にアモルファス金属膜を設けてもよい。
磁化記憶層9は、磁化を膜面に対して実質的に垂直に有する垂直磁化膜であり、磁化の向きが可変である。また、磁化参照層3には、第1の金属原子が含まれる。本実施形態において、第1の金属原子は、例えばPt、Pd等の原子をいう。より具体的には、磁化参照層3には、規則合金層が用いられ、例えばFePd、FePt、CoPt、CoPd等が用いられる。下部電極2の膜厚は、例えば約5nmで、磁化参照層3の膜厚は、例えば約1nmである。下部電極2は、その上部に形成される磁化参照層3の配向を制御する層としての役割も有する。磁化参照層3上には、第1の金属層4が設けられる。第1の金属層4は、例えばTaなどで形成され、その膜厚は、例えば約0.5nmである。本実施形態において、Taは例えば第3の金属原子に対応する。
第1の金属層4上には、第1の界面磁性層5が設けられる。第1の界面磁性層5は、CoFeBを主成分として形成される。また、Co、Fe、CoFe、CoFeB、またはこれらの積層構造などでもよい。第1の界面磁性層5は、磁化参照層3等の垂直磁化膜との間の交換結合により垂直磁化を持つ。第1の界面磁性層5の膜厚は、例えば約1nm程度である。第1の界面磁性層5はまた、非磁性層6側とは逆の第1の金属層4側の界面近傍にエピタキシャル化されずにアモルファスのまま残存したアモルファス層AF5を含む。なお、図1においてアモルファス層AF5は平坦な膜として記述してあるが、実際には凹凸の大きい、または界面磁化膜のグレインを補間する形で形成される。
第1の界面磁性層5上には、トンネル絶縁膜として非磁性層6が設けられる。非磁性層6は、NaCl構造の酸化物であり、この酸化物の(100)面と第1の界面磁性層5と格子不整合度が小さい材料を選択して組成することが望ましい。非磁性層6は、例えば、アモルファスCoFeB合金構造の上で結晶成長すると、[100]方向に優先配向した絶縁膜を得ることができる。非磁性層6には、MgO、CaO、SrO、TiO、VO、NbO等が用いられるが、他の材料でもよい。非磁性層6の膜厚は、例えば約1nmであり、この薄い膜厚により磁気抵抗効果素子1の抵抗値を約10Ωμm2またはそれ未満にする。
第1の界面磁性層5上には、トンネル絶縁膜として非磁性層6が設けられる。非磁性層6は、NaCl構造の酸化物であり、この酸化物の(100)面と第1の界面磁性層5と格子不整合度が小さい材料を選択して組成することが望ましい。非磁性層6は、例えば、アモルファスCoFeB合金構造の上で結晶成長すると、[100]方向に優先配向した絶縁膜を得ることができる。非磁性層6には、MgO、CaO、SrO、TiO、VO、NbO等が用いられるが、他の材料でもよい。非磁性層6の膜厚は、例えば約1nmであり、この薄い膜厚により磁気抵抗効果素子1の抵抗値を約10Ωμm2またはそれ未満にする。
非磁性層6上には第2の界面磁性層7が設けられる。第2の界面磁性層7には、上述した第1の界面磁性層5と同様の材料が用いられる。第2の界面磁性層7は、磁化記憶層9等の垂直磁化膜との間の交換結合により垂直磁化を持つ。第2の界面磁性層7の膜厚は、例えば約1nmである。第2の界面磁性層7についてもまた、非磁性層6側とは逆の第2の金属層8側の界面近傍にエピタキシャル化されずにアモルファスのまま残存したアモルファス層AF7を含む。アモルファス層AF7についても、図1において平坦な膜として記述してあるが、実際には凹凸が大きく、界面磁化結晶膜を補間する形で存在するものもある。なお、このように本実施形態においては、第1および第2の界面磁性層がエピタキシャル金属層とアモルファス金属層とをそれぞれ含むことから、以下の説明においては、適宜「CoFe(B)層」と表記する。
第2の界面磁性層7上には、Taなどから形成される第2の金属層8が設けられ、その膜厚は、例えば約0.5nmである。
第2の金属層8上には、磁化記憶層9が設けられる。磁化記憶層9は磁化を膜面に対して実質的に垂直に有する垂直磁化膜であり、磁化の向きが可変で、かつ第2の金属原子を含むものである。垂直磁化膜である磁化記憶層9は、例えば、不規則合金、規則合金、人工格子等を用いて形成される。不規則合金では、Coと、Cr、Ta、Nb、V、W、Hf、Ti、Zr、Pt、Pd、FeまたはNi等の元素と、の合金を形成したものが用いられ、例えばCoCr合金、CoPt合金が用いられる。規則合金では、Fe、CoまたはNiと、PtまたはPdと、の合金が用いられ、例えばFePt、FePd、CoPtが挙げられる。人工格子では、Fe、CoもしくはNi元素、Cr、Pt、Pd、Ir、Rh、Ru、Os、ReもしくはAuの元素、またはそれらの合金が積層されたものが用いられ、例えばCo/Pd、Co/Pt、Co/Ru等が用いられる。他にも、Tb、Dy、Gdなどの遷移金属を含む合金材料、TbFe、TbCo、DyTbFeCo、TbCoFe等も用いることができる。磁化記憶層9の膜厚は、例えば約6nmである。
磁化記憶層9上には、磁化調整層10が設けられる。磁化調整層10は、磁化記憶層9への参照層からの磁場の影響を抑制するために設けられる磁性膜である。磁化調整層10には、例えば、Fe、Ni、Pt、Pd、Ru、Os、IrとMnとの合金であるFeMn、NiMn、PtMn、PdMn、PtPdMn、RuMn、OsMn、IrMn、CrPtMn等が用いられる。磁化調整層10の膜厚は、例えば約8nmである。
磁化調整層10上には、上部電極(またはキャップ層)11が設けられる。上部電極11の膜厚は、例えば約5nmである。
本実施形態において、トンネル障壁層をなす非磁性層6はMgOで形成され、また、非磁性層6を間に挟むように非磁性層6の両側に位置する第1および第2の界面磁性層は、本実施形態においてCoFeBを主成分として形成される。下層側の第1の界面磁性層5は、第1の金属層4上に形成されるため、その金属層の結晶構造、結晶配向性、または第1の金属層下の下地金属層の結晶構造、配向性を反映してしまい、CoFe(B)の所望の結晶構造および結晶配向が得られなくなることがある。MTJのMR比などのスピン偏極トンネル特性は、MgO、CoFe(B)の結晶性、結晶配向性に左右され、MgO(001)と格子マッチングしたCoFe(B)bcc(001)配向膜が望ましい。よって下地金属層の影響を断つために、第1の界面磁性層5の下層(第1の金属層4)側の界面付近はアモルファス状態がよいことになる。また、CoFe層が厚くなると磁化が大きくなり、垂直磁気異方性が劣化する一要因となり得るため、この点からも完全に結晶化する状態でないほうが望ましい。
このため、本実施形態において、第1の界面磁性層5は、非磁性層6側とは逆の第1の金属層4側の界面近傍にエピタキシャル化されずにアモルファスのまま残存したアモルファス層AF5を含む。これにより、第1の界面磁性層5は、下側の第1の金属層4の結晶構造、結晶配向性の影響から大きく免れ、良好な結晶構造および結晶配向を有する。
この一方、上層側の第2の界面磁性層7は、MgO上に成膜することから下地の非磁性層6よりも結晶化しやすく、第1の界面磁性層5よりも良好にbcc(001)配向したCoFe結晶化層が得られる。したがって、第2の界面磁性層7中の(001)方向に結晶配向した部分の比率は、第1の界面磁性層5中の(001)方向に結晶配向した部分の比率よりも高い。この点は、例えば透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)を用いて結晶化面積を検出することにより確認可能である。
このように、第1および第2の界面磁性層5,7は、良好にbcc(001)配向した結晶化層となっているため、垂直磁気異方性が向上し、熱的に安定するなどの特徴を有する。なお、第2の金属膜8は第2の界面磁性層7の上部に設けられるので、結晶構造が異なっていても第2の界面磁性層7の結晶構造、結晶配向に与える影響は小さい。
図1に示す磁気抵抗効果素子1の構造は、磁化参照層3、第1の金属層4、第1の界面磁性層5、非磁性層6、第2の界面磁性層7、第2の金属層8、磁化記憶層9、磁化調整層10、上部電極11の順序で下層側から上層側へ積層した構造となっており、磁化参照層3の磁化を精密に制御できる。
なお、本実施形態においては、第1の界面磁性層5および第2の界面磁性層7の両方について、非磁性層6側とは逆の側の界面近傍にアモルファス層AF5,AF7を含む場合を取り挙げたが、結晶化の容易さの違いから下側の第1の界面磁性層5のみがアモルファス層AF5を含むこととしてもよい。
(b)製造方法
次に、実施形態1に係る磁気抵抗効果素子1の製造方法について、磁気抵抗効果素子1を含む磁気ランダムアクセスメモリの製造方法を採り上げて以下に説明する。
図3A乃至図3Dは、図1に示す磁気抵抗効果素子を備える磁気ランダムアクセスメモリの製造方法を示す断面図である。
次に、実施形態1に係る磁気抵抗効果素子1の製造方法について、磁気抵抗効果素子1を含む磁気ランダムアクセスメモリの製造方法を採り上げて以下に説明する。
図3A乃至図3Dは、図1に示す磁気抵抗効果素子を備える磁気ランダムアクセスメモリの製造方法を示す断面図である。
まず、図3Aのように、半導体基板12の表面層に素子分離溝TR1を形成し、絶縁膜、例えばシリコン酸化膜を素子分離溝TR1に埋め込むことにより、STI(Shallow Trench Isolation)構造の素子分離絶縁膜13を形成する。その後、ゲート絶縁膜14およびゲート電極15を形成する。その後、イオン注入およびアニーリングにより、ソース領域16aおよびドレイン領域16bを形成し、選択トランジスタを形成する。以上の工程は既存の技術を用いることで実現可能である。
次に、図3Bに示すように、第1の絶縁膜17として、例えばシリコン酸化膜をプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)により全面に形成した後、ソース領域16aの一部が露出するようにフォトリソグラフィ法およびRIE(Reactive Ion Etching)にて開口OPを形成する。
次に、スパッタ法またはCVD法により、この開口OP内にフォーミングガスの雰囲気下におけるCVDにより全面にW膜を成膜する。さらに、このW膜をCMP(Chemical Mechanical Polishing)により平坦化する。これによりシリコン酸化膜17内にソース領域16aに連通する第1のコンタクトプラグ18を形成する。ゲート電極15は図示しないワードラインに接続される。また、ソース領域16aは図示しないビットラインに接続される。
次に、シリコン酸化膜17および第1のコンタクトプラグ18上にCVD法によりCVD窒化膜19を全面に形成する。その後、ドレイン領域16bに連通するコンタクトホールCH1を形成し、W膜を成膜する。さらに、CMPによりW膜を平坦化することにより、第2のコンタクトプラグ20を形成する。第2のコンタクトプラグ20は、ドレイン領域16bを磁気抵抗効果素子1に接続させるための引き出し線をなす。
次に、磁気抵抗効果素子1を形成する。以下、図4を参照して磁気抵抗効果素子1の形成方法について具体的に説明する。
第2のコンタクトプラグ20上に下部電極2として膜厚が約5nmのRuを形成する。下部電極2の材料には、他にもPt、Ru、Irなどが用いられる。
第2のコンタクトプラグ20上に下部電極2として膜厚が約5nmのRuを形成する。下部電極2の材料には、他にもPt、Ru、Irなどが用いられる。
次に、下部電極2上に磁化記憶層3として膜厚が約1nmのCoPd層を形成する。その後、磁化記憶層3上に拡散防止層31として膜厚が約0.5nmの例えばTaの層を形成する。拡散防止層31の材料には、他にもV、Y、Zr、Yb、Ti、W、Moから選ばれる原子が用いられる。拡散防止層31は、本実施形態において、例えば第1の拡散防止層に対応する。
次いで、第1の界面磁性層5を形成するために、拡散防止層31上に、膜厚が約1nmのアモルファス状のCoFeB層55を形成する。本実施形態において、CoFeB層55は、例えば第1のアモルファス金属層に対応し、Coは例えば第1の金属に対応し、Bは例えば第1の物質に対応する。第1の物質の例としては、B以外にPなどが挙げられる。
次に、CoFeB層55上に非磁性層6として膜厚が約1nmの一部結晶化状のMgOからなるトンネル膜を形成し、非磁性層6上に第2の界面磁性層7を形成するために、膜厚が約1nmのアモルファス状のCoFeB層75を形成する。
次に、CoFeB層75上にTaを堆積して膜厚が約0.5nmの第2の金属層32を形成し、その上に磁化記憶層9として膜厚が約6nmのFePd層を形成する。第2の金属層32は、Taの他にもV、Y、Zr、Yb、W、Mo、Tiから選ばれる原子を含む。第2の金属層32は、本実施形態において例えば第2の拡散防止層に対応する。
次に、磁化記憶層9上に磁化調整層10として膜厚が約8nmのPtMn層を形成し、磁化調整層10上に上部電極11として膜厚が約5nmのRu層を形成する。上部電極11の材料には、他にもPt、Ir、Ta等が用いられる。なお、上部電極11は、磁化調整層10を形成することなく、磁化記憶層9の直上に形成してもよい。
以上の製造工程を経て磁気抵抗効果素子1を構成する各層が形成される。なお、磁気抵抗効果素子1を構成する各層の積層順序は、上記順序に限られるものではなく、下部電極2、磁化調整層10、磁化記憶層9、第1の金属層31、第1のCoFeB層55、非磁性層6、第2のCoFeB層75、第2の金属層32、磁化参照層3、上部電極11の順に積層してもよい。
以上の工程において、下部電極2、磁化参照層3、第1の金属層31、第1のCoFeB層55、非磁性層6、第2のCoFeB層75、第2の金属層32、磁化記憶層9、磁化調整層10、上部電極11は、例えばスパッタ法を用いて形成することができる。
次に、真空中において300℃〜350℃で1時間程度アニーリングを行う。これにより、非磁性層6を構成するMgOが結晶化するとともに、アニーリングによって第1のCoFeB層55および第2のCoFeB層75からBが第1および第2の金属層31,32へそれぞれ排出され、CoFe結晶となってそれぞれ第1および第2の界面磁性層5,7となる。しかしながら、第1のCoFeB層55および第2のCoFeB層75の一部のBは排出されずに第1および第2の金属層31,32との界面に残り、その部分でアモルファス層AF5,AF7となる(図1参照)。このアニーリングは窒素雰囲気下において行ってもよい。また、RTA(Rapid Thermal Annealing)により、真空中において400℃で10〜30秒程度ランプアニーリングを行ってもよい。
Bの一部の排出を防止するためには、具体的に2つの手法がある。第1の手法は第1のCoFeB層55および第2のCoFeB層75の形成工程において異なる濃度のBを含めることである。より具体的には、下側の第1のCoFeB層55中のBの濃度を上側の第2のCoFeB層75中のBの濃度よりも高くする。CoFeB層55中でB濃度が高い方が結晶化が抑制されるからである。第2の手法は、第1のCoFeB層55および第2のCoFeB層75の形成工程において異なる比率のFeを含めることであり、より具体的には、上側の第2のCoFeB層75中のFeの比率を下側の第1のCoFeB層55中のFeの比率よりも高くする。CoFeB中でFeの比率が高い方が結晶化しやすいからである。本実施形態において、Feは例えば第2の金属に対応する。いずれの手法によっても、第1および第2のCoFeB層75の非磁性層6とは反対側の界面においてアモルファス金属層AF5,AF7が残存する。
このアニーリングにより、磁化参照層3および磁化記憶層9を構成する原子、例えばPd原子と、第1の金属層31および第2の金属層32を構成する原子、例えばTi原子が合金を形成してそれぞれ第1の金属層4および第2の金属層8となる。これにより、これらの原子の非磁性層6への拡散を抑制することができ、熱処理後においても安定して動作が可能な磁気抵抗効果素子1を得ることができる。
以上により形成した磁気抵抗効果素子1の構造に対して、第2のコンタクトプラグ20上の磁気抵抗効果素子1を残すようにハードマスク(図示せず)を形成し、リソグラフィ法およびIBE(Ion Beam Etching)またはRIEにより上部電極11、磁化調整層10、磁化参照層9、第2の金属層8、第2の界面磁性層7、非磁性層6、第1の界面磁性層5、第1の金属層4、磁化記憶層3、下部電極2をエッチングにより加工する。ここで用いるハードマスクはSi酸化膜、Si窒化膜、Ta膜によるものなどを挙げることができる。この際に、非磁性層6として用いられる、例えばMgO膜が薄い場合、磁気抵抗効果素子1には金属などが用いられているため、エッチングによる側面への残渣が付着し、磁気抵抗効果素子1にリーク電流が生じるおそれがある。そのため、非磁性層6の部分についてはテーパ角を制御する必要がある。このテーパ角は80度以上が望ましく、特に85度以上が望ましい。
次に、酸素または水素の拡散の防止層(図示せず)をALD(Atomic Layer Deposition)、CVDまたはPVD(Physical Vapor Deposition)の方法により形成する。この防止膜には、例えばSiN、AlOx等のものを使用することができる。
次に、図3Cに示すように、CVD法により、磁気抵抗効果素子1を覆うようにCVD窒化膜19上に第2の絶縁膜として、例えばシリコン酸化膜21を形成する。
次に、磁気抵抗効果素子1の上部電極11に接続する第3のコンタクトプラグ22および第2のコンタクトプラグ18に接続する第4のコンタクトプラグ23を形成する。これは、シリコン酸化膜21をリソグラフィ法およびRIEにより加工し、コンタクトホールCH2,CH3を形成した後に、Alを埋め込み、CMP処理することにより形成する。
次に、磁気抵抗効果素子1の上部電極11に接続する第3のコンタクトプラグ22および第2のコンタクトプラグ18に接続する第4のコンタクトプラグ23を形成する。これは、シリコン酸化膜21をリソグラフィ法およびRIEにより加工し、コンタクトホールCH2,CH3を形成した後に、Alを埋め込み、CMP処理することにより形成する。
次に、シリコン酸化膜21、第3のコンタクトプラグ22および第4のコンタクトプラグ23上にシリコン酸化膜24を形成する。その後、リソグラフィ法およびRIEを用いて、シリコン酸化膜24を、第3のコンタクトプラグ22および第4のコンタクトプラグ23が露出するように加工し、第1の配線25、26を形成するための溝TR2を形成する。その後、溝TR2にAlを埋め込み、CMP処理をすることにより、第1の配線25、26を形成する。
次に、図3Dに示すように、シリコン酸化膜24および第1の配線25、26上に絶縁膜27を形成する。さらに、リソグラフィ法およびRIEにより絶縁膜27を第1の配線25が露出するように加工し、ビアホールVHを形成する。その後、このビアホールVHにAlを埋め込み、CMP処理することによってビアプラグ28を形成する。
次に、絶縁膜27およびビアプラグ28上にシリコン酸化膜29を形成する。その後、リソグラフィ法およびRIEによってシリコン酸化膜29をビアプラグ28が露出するように加工し、溝TR3を形成する。さらに、この溝TR3にAlを埋め込みCMP処理をすることによって第2の配線30を形成する。
なお、ダマシンプロセスを用いてCu配線を施してもよい。この場合はSiN、Ta、TaN、Ru、Cuなどのバリア膜、シード層を形成し、Cuめっきによる埋め込みプロセスにより配線する。
なお、ダマシンプロセスを用いてCu配線を施してもよい。この場合はSiN、Ta、TaN、Ru、Cuなどのバリア膜、シード層を形成し、Cuめっきによる埋め込みプロセスにより配線する。
以上の工程により、実施形態1による磁気抵抗効果素子を含む磁気ランダムアクセスメモリが提供される。
本実施形態の磁気抵抗効果素子1の磁化特性について、第1の金属層4および第2の金属層8を設けない場合を参考例として取り挙げて説明する。参考例および本実施形態のそれぞれにおいて、350℃において30分間の熱処理を行い、試料振動型磁力計(VSM:Vibrating Sample Magnetometer)によって各磁気抵抗効果素子に垂直な方向に磁場を印加して磁化特性を測定し、測定結果を図5Aおよび図5Bにそれぞれ示す。
図5Aおよび図5Bの各グラフにおいて、横軸は磁気抵抗効果素子に印加される外部磁場の強さを示し、縦軸は磁気抵抗効果素子における磁化の強さを示す。図5Aから、参考例においては、磁化記憶層3における磁化を反転するために必要な磁場の大きさがばらついており、好適な磁化特性が得られないことが分かる。この一方、図5Bからは、本実施形態において、磁化記憶層3における磁化を反転するために必要な磁場の大きさが定まっており、所望の磁化特性が得られることが分かる。これは、製造プロセス中の熱処理において、磁化記憶層3および磁化参照層9から非磁性層6へのPd原子の拡散を拡散防止層31および32が抑制しているためである。
本実施形態によれば、RA値10Ωcm2、磁気抵抗(MR)比100%以上という電気特性評価が得られる。
なお、本実施形態では、第1の金属層4および第2の金属層8を設けることを前提に説明したが、第1の金属層4および第2の金属層8の一方を設けなくてもよい。この場合、磁気ランダムアクセスメモリの製造工程を少なくすることで、製造コストを抑えることができる。
なお、本実施形態では、第1の金属層4および第2の金属層8を設けることを前提に説明したが、第1の金属層4および第2の金属層8の一方を設けなくてもよい。この場合、磁気ランダムアクセスメモリの製造工程を少なくすることで、製造コストを抑えることができる。
(2)実施形態2
(a)素子構成
図6は、実施形態2による磁気抵抗効果素子の基本構造を示す断面図である。本実施形態の磁気抵抗効果素子200も垂直磁化膜を有する素子である。図1との対比により明らかなように、図6に示す磁気抵抗効果素子200は、図1の第1および第2の金属層4,8に代えて拡散防止層54,58を備える。磁気抵抗効果素子200のその他の構成は、図1に示す磁気抵抗効果素子1と実質的に同一である。ただし、磁化記憶層と磁化参照層の配置が実施形態1と逆となっている。
(a)素子構成
図6は、実施形態2による磁気抵抗効果素子の基本構造を示す断面図である。本実施形態の磁気抵抗効果素子200も垂直磁化膜を有する素子である。図1との対比により明らかなように、図6に示す磁気抵抗効果素子200は、図1の第1および第2の金属層4,8に代えて拡散防止層54,58を備える。磁気抵抗効果素子200のその他の構成は、図1に示す磁気抵抗効果素子1と実質的に同一である。ただし、磁化記憶層と磁化参照層の配置が実施形態1と逆となっている。
拡散防止層54,58は、Bと結合しにくい金属、例えばMo、W、Zrなどから約0.5nmの厚さで形成される。
(b)製造方法
図7は、図6に示す磁気抵抗効果素子200の製造方法を示す断面図である。図4との対比により明らかなように、本実施形態では、図4の拡散防止層31,32に代えて拡散防止層54,58を形成する。具体的には、Mo、W、ZrなどのBと結合しにくい金属を使用して約0.5nmnmの膜厚に形成する。磁気抵抗効果素子200を製造するためのその他の工程は、上述した実施形態1による製造方法と実質的に同一である。
図7は、図6に示す磁気抵抗効果素子200の製造方法を示す断面図である。図4との対比により明らかなように、本実施形態では、図4の拡散防止層31,32に代えて拡散防止層54,58を形成する。具体的には、Mo、W、ZrなどのBと結合しにくい金属を使用して約0.5nmnmの膜厚に形成する。磁気抵抗効果素子200を製造するためのその他の工程は、上述した実施形態1による製造方法と実質的に同一である。
本実施形態では、拡散防止層54,58は、Bと結合しにくい金属で形成されるので、後のアニーリングにより、第1のCoFeB層55および第2のCoFeB層75の一部のBは拡散防止層54,58へ排出されずに拡散防止層54,58との界面に残り、その部分でアモルファス層AF5,AF7となる(図6参照)。
拡散防止層54,58はまた、上記アニーリングにおいて、磁化記憶層3および磁化参照層9を構成する原子、例えばPd原子の非磁性層6への拡散を抑制するので、熱処理後においても安定して動作が可能な磁気抵抗効果素子1を得ることができる。
なお、本実施形態においては、拡散防止層54,58の双方が設けられる場合を取り挙げたが、結晶化の容易さの違いから下側の拡散防止層54のみを設けることとしてもよい。
上述した実施形態1および2の磁気抵抗効果素子によれば、第1および第2の界面磁性層5,7が、非磁性層6側とは逆の第1の金属層4側および第2の金属層8側の界面近傍にアモルファス層AF5,AF7をそれぞれ含むので、下側の第1の金属層4の結晶構造、結晶配向性の影響から大きく免れ、良好な結晶構造および結晶配向を有する。これにより、垂直磁気異方性が向上し、安定して動作可能な磁気抵抗効果素子が提供される。
また、上述した実施形態1および2の磁気抵抗効果素子の製造方法によれば、第1のCoFeB層55および第2のCoFeB層75の一部のBが排出されずに第1および第2の金属層31,32との界面に残り、その部分でアモルファス層AF5,AF7となるように熱処理するアニーリング工程を備えるので、良好な結晶構造および結晶配向を有する界面磁性層5,7が形成され、これにより、垂直磁気異方性が向上し、安定して動作可能な磁気抵抗効果素子を製造することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1,100,200…磁気抵抗効果素子、2…下部電極、3…磁化記憶層、4…第1の金属層、5…第1の界面磁性層、6…非磁性層、7…第2の界面磁性層、8…第2の金属層、9…磁化参照層、11…上部電極(またはキャップ層)、12…半導体基板、31,32,54,58…拡散防止層、55,75…アモルファス状のCoFeB層
Claims (9)
- 下部電極と、
前記下部電極上に設けられ、第1の金属原子を含む第1の磁性層と、
前記第1の磁性層上に設けられ、前記第1の金属原子を含む第1の金属層と、
前記第1の金属層上に設けられた第1の界面磁性層と、
前記第1の界面磁性層上に設けられた非磁性層と、
前記非磁性層上に設けられた第2の界面磁性層と、
前記第2の界面磁性層上に設けられ、第2の金属原子を含む第2の金属層と、
前記第2の金属層上に設けられ、前記第2の金属原子を含む第2の磁性層と、
前記第2の磁性層上に設けられた上部電極層と、
を備え、
前記第1および第2の磁性層は、それぞれ磁化記憶層および磁化参照層の一方および他方であり、
前記第2の界面磁性層中の結晶配向した部分の比率は、前記第1の界面磁性層中の結晶配向した部分の比率よりも高い、
磁気抵抗効果素子。 - 下部電極と、
前記下部電極上に設けられ、第1の金属原子を含む第1の磁性層と、
前記第1の磁性層上に設けられ、前記第1の金属原子を含む第1の金属層と、
前記第1の金属層上に設けられた第1の界面磁性層と、
前記第1の界面磁性層上に設けられた非磁性層と、
前記非磁性層上に設けられた第2の界面磁性層と、
前記第2の界面磁性層上に設けられ、第2の金属原子を含む第2の金属層と、
前記第2の金属層上に設けられ、前記第2の金属原子を含む第2の磁性層と、
前記第2の磁性層上に設けられた上部電極層と、
を備え、
前記第1および第2の磁性層は、それぞれ磁化記憶層および磁化参照層の一方および他方であり、
前記第1の界面磁性層は、前記非磁性層側と反対側の界面にアモルファス金属層を含む、
磁気抵抗効果素子。 - 前記第2の界面磁性層は、前記非磁性層側と反対側の界面にアモルファス金属層を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の磁気抵抗効果素子。 - 基板上に下部電極層を形成する工程と、
前記下部電極層上に第1の磁性層を形成する工程と、
前記磁化参層上に、第1の拡散防止層を形成する工程と、
前記第1の拡散防止層上に、第1の金属と第1の物質とを含む第1のアモルファス金属層を形成する工程と、
前記第1のアモルファス金属層上に非磁性層を形成する工程と、
前記非磁性層上に、前記第1の金属と第1の物質とを含む第2のアモルファス金属層を形成する工程と、
前記第2のアモルファス金属層上に第2の拡散防止層を形成する工程と、
前記第2の拡散防止層上に第2の磁性層を形成する工程と、
前記第2の磁性層上に上部電極層を形成する工程と、
熱処理により前記第1および第2のアモルファス金属層を結晶化してそれぞれ前記第1の物質を有する第1および第2の界面磁性層を形成する工程と、
を備え、
前記第1および第2の磁性層は、それぞれ磁化記憶層および磁化参照層の一方および他方である、
磁気抵抗効果素子の製造方法。 - 前記第1の物質はBおよびPから選択されることを特徴とする請求項4に記載の磁気抵抗効果素子の製造方法。
- 基板上に下部電極層を形成する工程と、
前記下部電極層上に第1の磁性層を形成する工程と、
前記第1の磁性層上に第1の拡散防止層を形成する工程と、
前記第1の拡散防止層上に、第1の金属と第1の物質とを含む第1のアモルファス金属層を形成する工程と、
前記第1のアモルファス金属層上に非磁性層を形成する工程と、
前記非磁性層上に、前記第1の金属と前記第1の物質とを含む第2のアモルファス金属層を形成する工程と、
前記第2のアモルファス金属層の上に第2の拡散防止層を形成する工程と、
前記第2の拡散防止層上に第2の磁性層を形成する工程と、
前記第2の磁性層上に上部電極層を形成する工程と、
熱処理により前記第1および第2のアモルファス金属層の一部を結晶化してそれぞれ第1および第2の界面磁性層にするアニーリング工程と、
を備え、
前記第1および第2の磁性層は、それぞれ磁化記憶層および磁化参照層の一方および他方である、
磁気抵抗効果素子の製造方法。 - 前記第1および第2の界面磁性層の少なくともいずれかは、前記非磁性層側と反対側の界面にアモルファス金属層を含む、ことを特徴とする請求項6に記載の磁気抵抗効果素子の製造方法。
- 前記第1のアモルファス金属層中の前記第1の物質の濃度は、前記第2のアモルファス金属層中の前記第1の物質の濃度よりも高い、
ことを特徴とする請求項6または7に記載の磁気抵抗効果素子の製造方法。 - 前記第1および第2のアモルファス金属層は、エピタキシャル化を促す第2の金属をそれぞれ含み、
前記第1の金属に対する前記第2の金属の比率は、前記第2のアモルファス金属層の方が前記第1のアモルファス金属層よりも高い、
ことを特徴とする請求項6または7に記載の磁気抵抗効果素子の製造方法。
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