JP2013012366A - 光電変換素子モジュール、光電変換素子モジュールの製造方法および電子機器 - Google Patents

光電変換素子モジュール、光電変換素子モジュールの製造方法および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】色素増感太陽電池などの色素増感光電変換素子を用いた光電変換素子モジュールの発電に寄与する有効面積の大幅な増加を図ることができ、しかも低コスト化を図ることができる光電変換素子モジュールおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】光電変換素子モジュールは互いに電気的に直列に接続された複数の光電変換素子10を有する。光電変換素子10は、透明導電性基板11の一方の主面に設けられた多孔質電極12と導電性基板13の一方の主面に設けられた対極14との間に電解質層15を有する。互いに隣接する二つの光電変換素子10の間の部分において一つの光電変換素子10の透明導電性基板11の一端部11aともう一つの光電変換素子10の導電性基板13の一端部13aとを第1の熱圧着導電材17a、導電部材17bおよび第2の熱圧着導電材17cを介して互いに熱圧着する。
【選択図】図2

Description

本開示は、光電変換素子モジュール、光電変換素子モジュールの製造方法および電子機器に関する。本開示は、より詳細には、例えば色素増感太陽電池モジュールに適用して好適な光電変換素子モジュールおよびその製造方法ならびにこの光電変換素子モジュールを用いる電子機器に関するものである。
太陽光を電気エネルギーに変換する光電変換素子である太陽電池は太陽光をエネルギー源としているため、地球環境に対する影響が極めて少なく、より一層の普及が期待されている。
従来より、太陽電池としては、単結晶または多結晶のシリコンを用いた結晶シリコン系太陽電池および非晶質(アモルファス)シリコン系太陽電池が主に用いられている。
一方、1991年にグレッツェルらが提案した色素増感太陽電池は、高い光電変換効率を得ることができ、しかも従来のシリコン系太陽電池とは異なり製造の際に大掛かりな装置を必要とせず、低コストで製造することができることなどにより注目されている(例えば、非特許文献1参照。)。
この色素増感太陽電池は、一般的に、光増感色素を結合させた酸化チタンなどからなる多孔質電極と白金などからなる対極とを対向させ、それらの間に電解液からなる電解質層が充填された構造を有する。電解液としては、ヨウ素やヨウ化物イオンなどの酸化・還元種を含む電解質を溶媒に溶解したものが多く用いられる。
ところで、一般的に、太陽電池の能力を表す指標として発電効率が挙げられる。これは単位面積当たりの発電電力を表すもので、実際の使い方においては複数の太陽電池を組み合わせた形態であるモジュールという単位で比較されることが一般的である。このとき、一つのモジュールを構成するに際して、モジュール面積のうち発電に寄与する部分ができるだけ多い方が光電変換効率の向上を図る上では有利となる。つまり、隙間なく太陽電池を敷き詰めることが光電変換効率の向上のポイントといえる。実際には、複数の太陽電池を互いに短絡しない程度の間隔をあけて配置し、さらにこれらの太陽電池を配線材で接続することから、太陽電池モジュールにおいては、発電に寄与しない無効な面積が相当存在していることになる。図10に、複数の太陽電池を配線材で接続した従来の太陽電池モジュールの一例を示す。図10に示すように、基板100上に複数の太陽電池101が配置され、これらの太陽電池101が配線材102により互いに電気的に直列に接続されている。配線材102は互いに隣接する二つの太陽電池101の一つの太陽電池101のアノード電極(図示せず)ともう一つの太陽電池101のカソード電極(図示せず)とを接続するように設けられている。図10に示すように、互いに隣接する二つの太陽電池101の間には大きな隙間があるが、この隙間の面積は発電に寄与しない無効な面積であり、太陽電池モジュールの発電効率を低下させる最大の要因となっている。
この問題を解決するために、太陽電池の背面により接続を行うバックコンタクト技術が提案されている(特許文献1参照。)。しかしながら、このバックコンタクト技術は、太陽電池の背面の表面を絶縁する必要があることやバックコンタクトとした場合においても太陽電池間の接続には配線材や導電性の材料などを用いなければならず、電気的ロスやコストアップの課題もある。
また、太陽電池間の接続方法としては、金属板上に端子を形成する端子形成工程を備え、この端子形成工程において、高融点はんだを加熱して溶融するとともに超音波を印加して形成する方法が提案されている(特許文献2参照。)。
特表2007−521668号公報 特開2009−289735号公報 特開2010−258006号公報
Nature,353,p.737-740,1991
しかしながら、色素増感太陽電池は、電極に接続する配線を形成するための配線加工について、過度の加熱、加圧、振動などの外部からの物理変化に対しては、他の構造の太陽電池に比べて弱い問題がある。このため、振動や熱を伴う接合方式は、電池構造に影響を与えてしまい、電池構造の劣化、発電性能や耐久性の低下、シール部の剥がれや劣化などの問題を生じてしまうことから、接合に十分な条件での配線加工を行うことが難しい。
さらに、特許文献2に提案された技術では、一つの太陽電池の端子と次の太陽電池の端子との電気的接続に導電線や導電性の接着剤を用いており、複数の太陽電池を接続する場合に有効面積を増加させるという効果は期待できない。
そこで、本開示が解決しようとする課題は、色素増感太陽電池などの色素増感光電変換素子を用いた光電変換素子モジュールの発電に寄与する有効面積の大幅な増加を図ることができ、しかも低コスト化を図ることができる光電変換素子モジュールおよびその製造方法を提供することである。
本開示が解決しようとする他の課題は、色素増感太陽電池などの色素増感光電変換素子だけでなく、有機太陽電池やその他の太陽電池を含む各種の光電変換素子を用いた光電変換素子モジュールの発電に寄与する有効面積の大幅な増加を図ることができ、しかも低コスト化を図ることができる光電変換素子モジュールおよびその製造方法を提供することである。
この発明が解決しようとするさらに他の課題は、上記のような優れた光電変換素子モジュールを用いた高性能の電子機器を提供することである。
上記課題を解決するために、本開示は、
互いに電気的に直列に接続された複数の光電変換素子を有し、
上記複数の光電変換素子のうちの少なくとも互いに隣接する二つの光電変換素子は、透明導電性基板の一方の主面に設けられた多孔質電極と導電性基板の一方の主面に設けられた対極との間に電解質層を有し、
上記互いに隣接する二つの光電変換素子の間の部分において一つの光電変換素子の上記透明導電性基板の一端部ともう一つの光電変換素子の上記導電性基板の一端部とが第1の熱圧着導電材、導電部材および第2の熱圧着導電材を介して互いに熱圧着されている光電変換素子モジュールである。
また、本開示は、
互いに電気的に直列に接続された複数の光電変換素子を有し、上記複数の光電変換素子のうちの少なくとも二つの光電変換素子は、透明導電性基板の一方の主面に設けられた多孔質電極と導電性基板の一方の主面に設けられた対極との間に電解質層を有する光電変換素子モジュールを製造する場合に、
上記二つの光電変換素子の一つの光電変換素子の上記透明導電性基板の一端部ともう一つの光電変換素子の上記導電性基板の一端部とを第1の熱圧着導電材、導電部材および第2の熱圧着導電材を介して互いに熱圧着する光電変換素子モジュールの製造方法である。
また、本開示は、
光電変換素子モジュールを用い、
上記光電変換素子モジュールが、
互いに電気的に直列に接続された複数の光電変換素子を有し、
上記複数の光電変換素子のうちの少なくとも互いに隣接する二つの光電変換素子は、透明導電性基板の一方の主面に設けられた多孔質電極と導電性基板の一方の主面に設けられた対極との間に電解質層を有し、
上記互いに隣接する二つの光電変換素子の間の部分において一つの光電変換素子の上記透明導電性基板の一端部ともう一つの光電変換素子の上記導電性基板の一端部とが第1の熱圧着導電材、導電部材および第2の熱圧着導電材を介して互いに熱圧着されているものである電子機器である。
本開示において、光電変換素子の平面形状は特に限定されないが、典型的には、長方形の平面形状を有し、上記の第1の熱圧着導電材、導電部材および第2の熱圧着導電材は光電変換素子の一辺に平行に延在する長尺形状を有する。導電部材は、抵抗の低減を図る観点からは、好適には金属部材である。金属部材は単体金属または合金により形成することができ、例えば、銅、銀、金、アルミニウム、マンガン、タンタル、亜鉛、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、スズ、鉛、アンチモンおよびビスマスからなる群より選ばれた少なくとも一種の金属からなる。金属部材は、必要に応じて、互いに異なる金属からなる二層以上の金属層を積層した多層構造としてもよい。金属部材としては、好適には平角銅線が用いられる。第1の熱圧着導電材および第2の熱圧着導電材は、例えば、導電接着フィルムである。透明導電性基板と第1の熱圧着導電材との間、第1の熱圧着導電材と金属部材との間、第2の熱圧着導電材と金属部材との間、第2の熱圧着導電材と導電性基板との間には、必要に応じて他の層を設けてもよい。
光電変換素子は、典型的には、多孔質電極に光増感色素が結合(吸着)した色素増感光電変換素子である。この場合、光電変換素子の製造方法は、多孔質電極に光増感色素を結合(吸着)させる工程を有する。この多孔質電極は、典型的には、半導体からなる微粒子により構成される。半導体は、好適には、酸化チタン(TiO2 )、取り分けアナターゼ型のTiO2 を含む。
多孔質電極としては、いわゆるコア−シェル構造の微粒子により構成されたものを用いてもよい。この多孔質電極としては、好適には、金属からなるコアとこのコアを取り巻く金属酸化物からなるシェルとからなる微粒子により構成されたものが用いられる。このような多孔質電極を用いると、この多孔質電極と対極との間に電解質層を設けた場合、電解液の電解質が金属/金属酸化物微粒子の金属からなるコアと接触することがないことから、電解質による多孔質電極の溶解を防止することができる。このため、金属/金属酸化物微粒子のコアを構成する金属として、従来使用が困難であった、表面プラズモン共鳴の効果が大きい金、銀、銅などを用いることができ、光電変換において表面プラズモン共鳴の効果を十分に得ることができる。また、電解液の電解質としてヨウ素系の電解質を用いることができる。金属/金属酸化物微粒子のコアを構成する金属としては、白金、パラジウムなどを用いることもできる。金属/金属酸化物微粒子のシェルを構成する金属酸化物としては使用する電解質に溶解しない金属酸化物が用いられ、必要に応じて選ばれる。このような金属酸化物としては、好適には、酸化チタン(TiO2 )、酸化スズ(SnO2 )、酸化ニオブ(Nb2 5 )および酸化亜鉛(ZnO)からなる群より選ばれた少なくとも一種の金属酸化物が用いられるが、これらに限定されない。例えば、酸化タングステン(WO3 )、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3 )などの金属酸化物を用いることもできる。微粒子の粒径は適宜選ばれるが、好適には1〜500nmである。また、微粒子のコアの粒径も適宜選ばれるが、好適には1〜200nmである。
上記の光電変換素子モジュールの製造方法においては、光電変換素子が色素増感光電変換素子である場合、熱圧着の際に外部から過大な熱ストレスを光増感色素に与えないようにして劣化を防止するために、好適には、一体化された第1の熱圧着導電材、導電部材および第2の熱圧着導電材をあらかじめ加熱した状態で、一つの光電変換素子の透明導電性基板の一端部ともう一つの光電変換素子の導電性基板の一端部とを第1の熱圧着導電材、導電部材および第2の熱圧着導電材を介して互いに熱圧着する。また、同じく光増感色素の劣化を防止するために、最も好適には、一つの光電変換素子の透明導電性基板の一端部ともう一つの光電変換素子の導電性基板の一端部とを、光増感色素の耐熱温度以下の温度で、第1の熱圧着導電材、導電部材および第2の熱圧着導電材を介して互いに熱圧着する。光増感色素の耐熱温度が例えば85℃程度であるとすると、この熱圧着の際の温度は、最も好適には85℃程度以下とする。ただし、熱圧着の際の加圧圧力を高くしたり時間を短くしたりすることにより、熱圧着部の温度が85℃を超えたとしても光増感色素の劣化を最小限に抑制することが可能である。
光電変換素子モジュールを構成する複数の光電変換素子は、互いに隣接する二つの光電変換素子を含む全ての光電変換素子が、透明導電性基板の一方の主面に設けられた多孔質電極と導電性基板の一方の主面に設けられた対極との間に電解質層を有するものであってもよいし、互いに隣接する二つの光電変換素子以外の一つまたは複数の光電変換素子がこれと異なる構成を有するものであってもよい。
光電変換素子モジュールは、最も典型的には、太陽電池モジュールとして構成される。ただし、光電変換素子モジュールは、太陽電池モジュール以外のもの、例えば光センサーモジュールなどであってもよい。
電子機器は、基本的にはどのようなものであってもよく、携帯型のものと据え置き型のものとの双方を含むが、具体例を挙げると、携帯電話、モバイル機器、ロボット、パーソナルコンピュータ、車載機器、各種家庭電気製品などである。この場合、光電変換素子は、例えばこれらの電子機器の電源として用いられる太陽電池である。
本技術は、透明導電性基板の一方の主面に設けられた多孔質電極と導電性基板の一方の主面に設けられた対極との間に電解質層を有する光電変換素子を電気的に直列に接続する場合に限定されない。すなわち、本技術は、透明導電性基板と導電性基板との間に光電変換層を有する各種の光電変換素子を電気的に直列に接続する場合に適用することができ、具体的には次の通りである。
すなわち、本開示は、
互いに電気的に直列に接続された複数の光電変換素子を有し、
上記複数の光電変換素子のうちの少なくとも互いに隣接する二つの光電変換素子は、透明導電性基板と導電性基板との間に光電変換層を有し、
上記互いに隣接する二つの光電変換素子の間の部分において一つの光電変換素子の上記透明導電性基板の一端部ともう一つの光電変換素子の上記導電性基板の一端部とが第1の熱圧着導電材、導電部材および第2の熱圧着導電材を介して互いに熱圧着されている光電変換素子モジュールである。
また、本開示は、
互いに電気的に直列に接続された複数の光電変換素子を有し、上記複数の光電変換素子のうちの少なくとも二つの光電変換素子は、透明導電性基板と導電性基板との間に光電変換層を有する光電変換素子モジュールを製造する場合に、
上記二つの光電変換素子の一つの光電変換素子の上記透明導電性基板の一端部ともう一つの光電変換素子の上記導電性基板の一端部とを第1の熱圧着導電材、導電部材および第2の熱圧着導電材を介して互いに熱圧着する光電変換素子モジュールの製造方法である。
また、本開示は、
少なくとも一つの光電変換素子モジュールを有し、
上記光電変換素子モジュールが、
互いに電気的に直列に接続された複数の光電変換素子を有し、
上記複数の光電変換素子のうちの少なくとも互いに隣接する二つの光電変換素子は、透明導電性基板と導電性基板との間に光電変換層を有し、
上記互いに隣接する二つの光電変換素子の間の部分において一つの光電変換素子の上記透明導電性基板の一端部ともう一つの光電変換素子の上記導電性基板の一端部とが第1の熱圧着導電材、導電部材および第2の熱圧着導電材を介して互いに熱圧着されているものである電子機器である。
透明導電性基板と導電性基板との間に光電変換層を有する光電変換素子には、透明導電性基板の一方の主面に設けられた多孔質電極と導電性基板の一方の主面に設けられた対極との間に電解質層を有する光電変換素子のほかに、例えば、光電変換層としてp型半導体層とn型半導体層とからなるpn接合を用いる光電変換素子や光電変換層として有機半導体層を用いる光電変換素子などが含まれる。光電変換素子によっては、透明導電性基板および導電性基板の一方または双方が光電変換層に対する電極の役割を果たす。その他のことは、その性質に反しない限り、透明導電性基板の一方の主面に設けられた多孔質電極と導電性基板の一方の主面に設けられた対極との間に電解質層を有する光電変換素子を用いる上記の光電変換素子モジュール、光電変換素子モジュールの製造方法および電子機器に関連して説明したことが成立する。
上述の本開示によれば、一つの光電変換素子の透明導電性基板の一端部ともう一つの光電変換素子の導電性基板の一端部とを第1の熱圧着導電材、導電部材および第2の熱圧着導電材を介して互いに熱圧着することにより、従来と異なり、光電変換素子モジュールにおいて配線のための無効な面積が発生しない。また、光電変換素子同士の接続に必要なものは第1の熱圧着導電材、導電部材および第2の熱圧着導電材だけであり、配線材を複数使用して配線抵抗を低減する、一般的に実施されている高コストの方法を用いる必要もないので、接続コストの大幅な低減が可能である。
本開示によれば、色素増感光電変換素子やその他の光電変換素子を用いた光電変換素子モジュールの有効面積の大幅な増加を図ることができ、しかも低コスト化を図ることができる。そして、この優れた光電変換素子モジュールを用いることにより、高性能の電子機器を実現することができる。
第1の実施の形態による色素増感光電変換素子モジュールを示す平面図および断面図である。 第1の実施の形態による色素増感光電変換素子モジュールにおける互いに隣接する二つの色素増感光電変換素子の接続部を拡大して示す断面図である。 第1の実施の形態による色素増感光電変換素子モジュールを構成する色素増感光電変換素子の具体例を示す断面図である。 第1の実施の形態による色素増感光電変換素子モジュールを構成する色素増感光電変換素子の他の具体例を示す断面図である。 第1の実施の形態による色素増感光電変換素子モジュールの製造方法を説明するための断面図である。 第1の実施の形態による色素増感光電変換素子モジュールの製造方法を説明するための断面図である。 第2の実施の形態による光電変換素子モジュールを示す断面図である。 第2の実施の形態による光電変換素子モジュールを構成する光電変換素子の具体例を示す断面図である。 第2の実施の形態による光電変換素子モジュールを構成する光電変換素子の他の具体例を示す断面図である。 従来の太陽電池モジュールを示す平面図である。
以下、発明を実施するための形態(以下「実施の形態」とする)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(色素増感光電変換素子モジュールおよびその製造方法)
2.第2の実施の形態(光電変換素子モジュールおよびその製造方法)
〈1.第1の実施の形態〉
[色素増感光電変換素子]
図1Aは第1の実施の形態による色素増感光電変換素子モジュールを示す平面図、図1Bは図1AのB−B線に沿っての断面図である。
図1AおよびBに示すように、この色素増感光電変換素子モジュールにおいては、複数の色素増感光電変換素子10が互いに電気的に直列に接続されている。これらの色素増感光電変換素子10は、典型的には同一平面内に配置される。また、この色素増感光電変換素子モジュールは、一般的には基板(図示せず)上に配置される。この色素増感光電変換素子モジュールの大きさは特に限定されず、必要に応じて選ばれるが、小さいものでは例えば数cm程度、大きいものでは例えば1m以上である。
色素増感光電変換素子10の構成および互いに隣接する二つの色素増感光電変換素子10同士の接合部の詳細を図2に示す。図2に示すように、色素増感光電変換素子10は、透明導電性基板11の一方の主面に設けられた多孔質電極12と導電性基板13の一方の主面に設けられた対極14との間に電解質層15が挟まれた構造を有する。多孔質電極12と対極14との間隔は例えば1〜100μm、好適には1〜50μmであるが、これに限定されるものではない。多孔質電極12には一種または二種以上の光増感色素が結合している。透明導電性基板11と導電性基板13との間に、電解質層15を囲むように封止材16が設けられている。透明導電性基板11と導電性基板13とは互いにほぼ同じ大きさの長方形の形状を有するが、それらの面に平行な方向に互いにずれて配置されている。このため、透明導電性基板11の一方の端部11aが素子本体から突出し、導電性基板13の、端部11aと反対側の端部13aが素子本体から突出している。
互いに隣接する二つの色素増感光電変換素子10は、一つの色素増感光電変換素子10の透明導電性基板11の端部11aともう一つの色素増感光電変換素子10の導電性基板13の端部13aとが、熱圧着導電材17a、金属部材17bおよび熱圧着導電材17cを介して互いに熱圧着されて互いに電気的に直列に接続されている。透明導電性基板11の端部11aおよび導電性基板13の端部13aの上には必要に応じて銀などからなる電極が設けられ、この場合にはこの電極に熱圧着導電材17a、17cが熱圧着される。熱圧着導電材17a、金属部材17bおよび熱圧着導電材17cは、色素増感光電変換素子10の一辺に平行にほぼその全長に亘って延在する長尺形状を有する。
熱圧着導電材17a、17cとしては、例えば、導電接着フィルムが用いられる(例えば、特許文献3参照。)。金属部材17bは、例えば、銅、銀、金、アルミニウム、マンガン、タンタル、亜鉛、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、スズ、鉛、アンチモンおよびビスマスからなる群より選ばれた少なくとも一種の金属からなるが、好適には、抵抗率が小さい金属、例えば銅などが用いられる。金属部材17bの厚さは必要に応じて選ばれるが、例えば、50μm以上300μm以下である。金属部材17bの表面には、必要に応じて、例えば金、銀、スズ、はんだなどのめっきを施してもよい。
多孔質電極12としては、典型的には、半導体微粒子を焼結させた多孔質半導体層が用いられる。光増感色素はこの半導体微粒子の表面に結合(吸着)している。半導体微粒子の材料としては、シリコンに代表される元素半導体、化合物半導体、ペロブスカイト構造を有する半導体などを用いることができる。これらの半導体は、光励起下で伝導帯電子がキャリアとなり、アノード電流を生じるn型半導体であることが好ましい。具体的には、例えば、酸化チタン(TiO2 )、酸化亜鉛(ZnO)、酸化タングステン(WO3 )、酸化ニオブ(Nb2 5 )、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3 )、酸化スズ(SnO2 )などの半導体が用いられる。これらの半導体の中でも、TiO2 、取り分けアナターゼ型のTiO2 を用いることが好ましい。ただし、半導体の種類はこれらに限定されるものではなく、必要に応じて、二種以上の半導体を混合または複合化して用いることができる。また、半導体微粒子の形態は粒状、チューブ状、棒状などのいずれであってもよい。
上記の半導体微粒子の粒径に特に制限はないが、一次粒子の平均粒径で1〜200nmが好ましく、特に好ましくは5〜100nmである。また、半導体微粒子よりも大きいサイズの粒子を混合し、この粒子で入射光を散乱させ、量子収率を向上させることも可能である。この場合、別途混合する粒子の平均サイズは20〜500nmであることが好ましいが、これに限定されるものではない。
多孔質電極12は、できるだけ多くの光増感色素を結合させることができるように、半導体微粒子からなる多孔質半導体層の内部の空孔に面する微粒子表面も含めた実表面積の大きいものが好ましい。このため、多孔質電極12を透明導電性基板11の上に形成した状態での実表面積は、多孔質電極12の外側表面の面積(投影面積)に対して10倍以上であることが好ましく、100倍以上であることがさらに好ましい。この比に特に上限はないが、通常1000倍程度である。
一般に、多孔質電極12の厚さが増し、単位投影面積当たりに含まれる半導体微粒子の数が増加するほど、実表面積が増加し、単位投影面積に保持することができる光増感色素の量が増加するため、光吸収率が高くなる。一方、多孔質電極12の厚さが増加すると、光増感色素から多孔質電極12に移行した電子が透明導電性基板11に達するまでに拡散する距離が増加するため、多孔質電極12内での電荷再結合による電子の損失も大きくなる。従って、多孔質電極12には好ましい厚さが存在するが、この厚さは一般的には0.1〜100μmであり、1〜50μmであることがより好ましく、3〜30μmであることが特に好ましい。
電解質層15を構成する電解液としては、酸化還元系(レドックス対)を含む溶液が挙げられる。酸化還元系としては、適切な酸化還元電位を有する物質であれば、特に制限はない。具体的には、酸化還元系としては、例えば、ヨウ素(I2 )と金属または有機物のヨウ化物塩との組み合わせや、臭素(Br2 )と金属または有機物の臭化物塩との組み合わせなどが用いられる。金属塩を構成するカチオンは、例えば、リチウム(Li+ )、ナトリウム(Na+ )、カリウム(K+ )、セシウム(Cs+ )、マグネシウム(Mg2+)、カルシウム(Ca2+)などである。また、有機物塩を構成するカチオンとしては、テトラアルキルアンモニウムイオン類、ピリジニウムイオン類、イミダゾリウムイオン類などの第四級アンモニウムイオンが好適なものであり、これらを単独に、あるいは二種以上を混合して用いることができる。
電解質層15を構成する電解液としては、上記のほかに、コバルト、鉄、銅、ニッケル、白金などの遷移金属からなる有機金属錯体の酸化体・還元体の組み合わせ、ポリ硫化ナトリウム、アルキルチオールとアルキルジスルフィドとの組み合わせなどのイオウ化合物、ビオロゲン色素、ヒドロキノンとキノンとの組み合わせなどを用いることもできる。
電解質層15を構成する電解液の電解質としては、上記の中でも特に、ヨウ素(I2 )と、ヨウ化リチウム(LiI)、ヨウ化ナトリウム(NaI)、イミダゾリウムヨーダイドなどの第四級アンモニウム化合物とを組み合わせた電解質が好ましい。電解質塩の濃度は溶媒に対して0.05〜10Mが好ましく、さらに好ましくは0.2〜3Mである。ヨウ素(I2 )または臭素(Br2 )の濃度は0.0005〜1Mが好ましく、さらに好ましくは0.001〜0.5Mである。
電解液の電解質としては、上記の中でも特に、ヨウ素(I2 )と、ヨウ化リチウム(LiI)、ヨウ化ナトリウム(NaI)、イミダゾリウムヨーダイドなどの第4級アンモニウム化合物とを組み合わせた電解質が好適なものである。電解質塩の濃度は溶媒に対して0.05〜10Mが好ましく、さらに好ましくは0.2〜3Mである。ヨウ素I2 または臭素Br2 の濃度は0.0005〜1Mが好ましく、さらに好ましくは0.001〜0.5Mである。また、開放電圧や短絡電流を向上させる目的で4−tert−ブチルピリジンやベンズイミダゾリウム類などの各種添加剤を加えることもできる。
電解液を構成する溶媒としては、一般的には、水、アルコール類、エーテル類、エステル類、炭酸エステル類、ラクトン類、カルボン酸エステル類、リン酸トリエステル類、複素環化合物類、ニトリル類、ケトン類、アミド類、ニトロメタン、ハロゲン化炭化水素、ジメチルスルホキシド、スルフォラン、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、3−メチルオキサゾリジノン、炭化水素などが用いられる。
電解液を構成する溶媒としてはイオン液体を用いてもよく、こうすることで電解液の揮発の問題を改善することができる。イオン液体としては従来公知のものを用いることができ、必要に応じて選ばれる。
多孔質電極12に結合させる光増感色素は、増感作用を示すものであれば特に制限はなく、有機金属錯体、有機色素、金属・半導体ナノ粒子などを用いることができるが、この多孔質電極12の表面に吸着する酸官能基を有するものが好ましい。この光増感色素は、一般的には、カルボキシ基、リン酸基などを有するものが好ましく、この中でも特にカルボキシ基を有するものが好ましい。光増感色素の具体例を挙げると、例えば、ローダミンB、ローズベンガル、エオシン、エリスロシンなどのキサンテン系色素、メロシアニン、キノシアニン、クリプトシアニンなどのシアニン系色素、フェノサフラニン、カブリブルー、チオシン、メチレンブルーなどの塩基性染料、クロロフィル、亜鉛ポルフィリン、マグネシウムポルフィリンなどのポルフィリン系化合物が挙げられ、その他のものとしてはアゾ色素、フタロシアニン化合物、クマリン系化合物、ピリジン錯化合物、アントラキノン系色素、多環キノン系色素、トリフェニルメタン系色素、インドリン系色素、ペリレン系色素、ポリチオフェンなどのπ共役系高分子やそのモノマーの2〜20量体、CdS、CdSeなどの量子ドットなどが挙げられる。これらの中でも、リガンド(配位子)がピリジン環またはイミダゾリウム環を含み、Ru、Os、Ir、Pt、Co、FeおよびCuからなる群より選ばれた少なくとも一種類の金属の錯体の色素は量子収率が高く好ましい。特に、シス−ビス(イソチオシアナート)−N,N−ビス(2,2’−ジピリジル−4,4’−ジカルボン酸)−ルテニウム(II)またはトリス(イソチオシアナート)−ルテニウム(II)−2,2' :6' ,2" −ターピリジン−4,4' ,4" −トリカルボン酸を基本骨格とする色素分子は吸収波長域が広く好ましい。ただし、光増感色素は、これらに限定されるものではない。
光増感色素の多孔質電極12への吸着方法に特に制限はないが、上記の光増感色素を例えばアルコール類、ニトリル類、ニトロメタン、ハロゲン化炭化水素、エーテル類、ジメチルスルホキシド、アミド類、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、3−メチルオキサゾリジノン、エステル類、炭酸エステル類、ケトン類、炭化水素、水などの溶媒に溶解させ、これに多孔質電極12を浸漬したり、光増感色素を含む溶液を多孔質電極12上に塗布したりすることができる。また、光増感色素の分子同士の会合を低減する目的でデオキシコール酸などを添加してもよい。必要に応じて紫外線吸収剤を併用することもできる。
多孔質電極12に光増感色素を吸着させた後に、過剰に吸着した光増感色素の除去を促進する目的で、アミン類を用いて多孔質電極12の表面を処理してもよい。アミン類の例としてはピリジン、4−tert−ブチルピリジン、ポリビニルピリジンなどが挙げられ、これらが液体の場合はそのまま用いてもよいし、有機溶媒に溶解して用いてもよい。
対極14の材料としては、導電性物質であれば任意のものを用いることができるが、絶縁性材料の、電解質層15に面している側に導電層が形成されていれば、これも用いることが可能である。対極14の材料としては、電気化学的に安定な材料を用いることが好ましく、具体的には、白金、金、カーボン、導電性ポリマーなどを用いることが望ましい。
また、対極14での還元反応に対する触媒作用を向上させるために、電解質層15に接している対極14の表面は、微細構造が形成され、実表面積が増大するように形成されていることが好ましい。例えば、対極14の表面は、白金であれば白金黒の状態に、カーボンであれば多孔質カーボンの状態に形成されていることが好ましい。白金黒は、白金の陽極酸化法や塩化白金酸処理などによって、また多孔質カーボンは、カーボン微粒子の焼結や有機ポリマーの焼成などの方法によって形成することができる。
封止材16の材料としては、耐光性、絶縁性、防湿性などを備えた材料を用いることが好ましい。封止材の材料の具体例を挙げると、エポキシ樹脂、紫外線硬化樹脂、アクリル樹脂、ポリイソブチレン樹脂、EVA(エチレンビニルアセテート) 、アイオノマー樹脂、セラミック、各種熱融着フィルムなどである。
図3に色素増感光電変換素子10の一つの具体的な構成例を示す。図3に示すように、この例では、透明導電性基板11として透明基板11b上に透明導電層11cを設けたものが用いられ、導電性基板13として基板13b上に導電層13cを設けたものが用いられている。透明基板11bは、光が透過しやすい材質と形状のものであれば特に限定されるものではなく、種々の基板材料を用いることができるが、特に可視光の透過率が高い基板材料を用いることが好ましい。また、色素増感光電変換素子10に外部から侵入しようとする水分やガスを阻止する遮断性能が高く、また、耐溶剤性や耐候性に優れている材料が好ましい。具体的には、透明基板11bの材料としては、石英やガラスなどの透明無機材料や、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタラート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフッ化ビニリデン、アセチルセルロース、ブロム化フェノキシ、アラミド類、ポリイミド類、ポリスチレン類、ポリアリレート類、ポリスルホン類、ポリオレフィン類などの透明プラスチックが挙げられる。透明基板11bの厚さは特に制限されず、光の透過率や、光電変換素子内外を遮断する性能を勘案して、適宜選択することができる。透明基板11b上に設けられる透明導電層11cは、シート抵抗が小さいほど好ましく、具体的には500Ω/□以下であることが好ましく、100Ω/□以下であることがさらに好ましい。透明導電層11cを形成する材料としては公知の材料を用いることができ、必要に応じて選択される。この透明導電層11cを形成する材料は、具体的には、インジウム−スズ複合酸化物(ITO)、フッ素がドープされた酸化スズ(IV)SnO2 (FTO)、酸化スズ(IV)SnO2 、酸化亜鉛(II)ZnO、インジウム−亜鉛複合酸化物(IZO)などが挙げられる。ただし、透明導電層11cを形成する材料は、これらに限定されるものではなく、二種類以上を組み合わせて用いることもできる。基板13bの材料としては、不透明なガラス、プラスチック、セラミック、金属などを用いてもよいし、透明材料、例えば透明なガラスやプラスチックなどを用いてもよい。導電層13cとしては、透明導電層11cと同様なものを用いることができるほか、不透明な導電材料により形成されたものを用いることもできる。
図4に色素増感光電変換素子10の他の具体的な構成例を示す。図4に示すように、この例では、透明導電性基板11として透明基板11b上に透明導電層11cを設けたものが用いられる。透明基板11bおよび透明導電層11cとしては上述と同様なものを用いることができる。導電性基板13としては金属基板が用いられる。金属基板としては、例えば、チタン、ニッケル、金、銀、銅、亜鉛、鉄、白金およびアルミニウムからなる群より選ばれた少なくとも一種の金属からなるものが用いられる。
[色素増感光電変換素子モジュールの製造方法]
この色素増感光電変換素子モジュールの製造方法について説明する。
図5Aに示すように、まず、一つの色素増感光電変換素子10の透明導電性基板11の一方の端部11aともう一つの色素増感光電変換素子10の導電性基板13の一方の端部13aとを互いに平行に保持して対向させる。
一方、図5Bに示すように、金属部材17bの上下の面に熱圧着導電材17a、17cを貼り付けたものを用意する。
次に、図6Aに示すように、一つの色素増感光電変換素子10の透明導電性基板11の一方の端部11aともう一つの色素増感光電変換素子10の導電性基板13の一方の端部13aとの間の空間に、あらかじめ加熱された熱圧着導電材17a、金属部材17bおよび熱圧着導電材17cを各色素増感光電変換素子10の一辺に平行に挿入する。熱圧着導電材17a、金属部材17bおよび熱圧着導電材17cの加熱温度は、熱圧着導電材17aおよび熱圧着導電材17cの耐熱温度や金属部材17bの融点などにもよるが、一般的には100℃以上200℃以下に選ばれる。例えば、金属部材17bを銅で形成する場合には、加熱温度は例えば150℃以上190℃以下である。
次に、図6Bに示すように、一つの色素増感光電変換素子10の透明導電性基板11の一方の端部11aともう一つの色素増感光電変換素子10の導電性基板13の一方の端部13aとを、間に熱圧着導電材17a、金属部材17bおよび熱圧着導電材17cを挟んで熱圧着する。この熱圧着に際しては、必要に応じて仮圧着を行った後、本圧着を行う。仮圧着の条件の例を挙げると、加圧圧力は0.1MPa以上5MPa以下、好適には0.1MPa以上0.5MPa以下、温度は30℃以上120℃以下、好適には35℃以上70℃以下、時間は0.2秒以上10秒以下、好適には0.2秒以上3秒以下である。本圧着の条件の例を挙げると、加圧圧力は0.1MPa以上5MPa以下、好適には0.75MPa以上2.5MPa以下、温度は140℃以上200℃以下、好適には150℃以上190℃以下、時間は10秒以上20秒以下、好適には5秒以上15秒以下である。
以上のようにして、互いに隣接する二つの色素増感光電変換素子10同士が互いに電気的に直列に接続され、目的とする色素増感光電変換素子モジュールが製造される。
[色素増感光電変換素子モジュールの動作]
この色素増感光電変換素子モジュールの動作について説明する。
この色素増感光電変換素子モジュールを構成する各色素増感光電変換素子10は、光が入射すると、対極14を正極、透明導電性基板11を負極とする電池として動作する。その原理は次の通りである。なお、ここでは、多孔質電極14の材料としてTiO2 を用い、レドックス対としてI- /I3 - の酸化還元種を用いることを想定しているが、これに限定されるものではない。
透明導電性基板11を透過し、多孔質電極12に入射した光子を多孔質電極12に結合した光増感色素が吸収すると、この光増感色素中の電子が基底状態(HOMO)から励起状態(LUMO)へ励起される。こうして励起された電子は、光増感色素と多孔質電極12との間の電気的結合を介して、多孔質電極12を構成するTiO2 の伝導帯に引き出され、多孔質電極12を通って透明導電性基板11に到達する。
一方、電子を失った光増感色素は、電解質層15中の還元剤、例えばI- から下記の反応によって電子を受け取り、電解質層15中に酸化剤、例えばI3 - (I2 とI- との結合体)を生成する。
2I- → I2 + 2e-
2 + I- → I3 -
こうして生成された酸化剤は拡散によって対極14に到達し、上記の反応の逆反応によって対極14から電子を受け取り、もとの還元剤に還元される。
3 - → I2 + I-
2 + 2e- → 2I-
色素増感光電変換素子モジュールの一方の末端の色素増感光電変換素子10の透明導電性基板11から外部回路へ送り出された電子は、外部回路で電気的仕事をした後、色素増感光電変換素子モジュールの他方の末端の色素増感光電変換素子10の対極14に戻る。このようにして、光増感色素にも電解質層15にも何の変化も残さず、光エネルギーが電気エネルギーに変換される。
〈実施例〉
従来公知の方法により色素増感光電変換素子を製造した。透明導電性基板11および導電性基板13としてFTO基板(ガラス基板上にFTO層が形成されたもの)を用いた。この色素増感光電変換素子の素子本体から突出した透明導電性基板11の端部11aおよび導電性基板13の端部13aの上に銀電極を形成した。
熱圧着導電材17a、17cとして、剥離ベースフィルム上にフレーク状金属粒子を50重量%以上含有する導電粒子をエポキシ樹脂組成物に分散させた導電接着剤を乾燥厚で10μm以上40μm以下となるように塗布し、乾燥させることにより形成した導電接着フィルムを用いた。金属部材17bとして、厚さ160μm、幅2mmの平角銅線の表面に厚さ20μmのはんだめっきを施したものを用いた。導電接着フィルムから剥離ベースフィルムを剥離し、平角銅線の上下の面に導電接着剤を接着した。
一つの色素増感光電変換素子のFTO基板の一方の端部の上の銀電極ともう一つの色素増感光電変換素子のFTO基板の一方の端部の上の銀電極とを、間に導電接着剤、平角銅線および導電接着剤を挟んで仮圧着した後、本圧着した。平角銅線はあらかじめ160℃に加熱しておいた。仮圧着の条件は、加圧圧力0.2MPa、温度40℃、時間10秒とした。本圧着の条件は、加圧圧力1MPa、温度160℃、時間1秒とした。
以上のようにして、二つの色素増感光電変換素子を互いに電気的に直列に接続した。
こうして接続した二つの色素増感光電変換素子の熱圧着部のピール強度を測定したところ、2N/2mm以上3.5N/2mmであり、ピール強度は十分に高く、一つの色素増感光電変換素子のFTO基板の一方の端部の上の銀電極ともう一つの色素増感光電変換素子のFTO基板の一方の端部の上の銀電極とは熱圧着により互いに強固に接合されていることが分かった。
この第1の実施の形態によれば、次のような種々の利点を得ることができる。すなわち、この色素増感光電変換素子モジュールにおいては、一つの色素増感光電変換素子10の透明導電性基板11の端部11aともう一つの色素増感光電変換素子10の導電性基板13の端部13aとを、熱圧着導電材17a、金属部材17bおよび熱圧着導電材17cを介して互いに熱圧着することにより互いに電気的に直列に接続している。このため、この色素増感光電変換素子モジュールにおいては、色素増感光電変換素子10同士が互いに密接して配置されており、発電に寄与しない無効な面積が実質的に存在しない。これによって、色素増感光電変換素子モジュールの有効面積の大幅な増加を図ることができる。また、色素増感光電変換素子10同士の接続に必要なものは熱圧着導電材17a、金属部材17bおよび熱圧着導電材17cだけであるので、接続コストが極めて低く、ひいては色素増感光電変換素子モジュールの大幅な低コスト化を図ることができる。また、熱圧着導電材17a、金属部材17bおよび熱圧着導電材17cを用いて熱圧着する部位は色素増感光電変換素子10の素子本体から離れているので、熱圧着により、例えば封止材16、多孔質電極12、対極14などの素子本体の構造に悪影響が生じるのを防止することができる。このため、色素増感光電変換素子10の特性や信頼性の劣化を防止することができ、特性や信頼性が優れた色素増感光電変換素子モジュールを得ることができる。
〈2.第2の実施の形態〉
[光電変換素子モジュール]
図7は第2の実施の形態による光電変換素子モジュールを示す。
図7に示すように、この光電変換素子モジュールにおいては、光電変換素子20は、光電変換層23の下面および上面にそれぞれ透明導電性基板21および導電性基板22が設けられた構造を有する。透明導電性基板21および導電性基板22は光電変換層23に対する電極、あるいは、光電変換層23上に設けられた電極と電気的に接続された導電性基板である。そして、一つの光電変換素子20の透明導電性基板21の端部21aともう一つの光電変換素子20の導電性基板22の端部22aとが、熱圧着導電材24a、金属部材24bおよび熱圧着導電材24cを介して互いに熱圧着されて互いに電気的に直列に接続されている。
透明導電性基板21および導電性基板22を形成する材料は、使用する光電変換層23に応じて適宜選ばれるが、好適には、抵抗率が小さい導電材料、例えばITOなどの透明導電性金属酸化物や金属などが用いられる。光電変換層23は、例えば、無機半導体または有機半導体により形成されたp型半導体層とn型半導体層とからなるpn接合や有機光電変換材料などにより形成される。熱圧着導電材24a、金属部材24bおよび熱圧着導電材24cとしては、第1の実施の形態における熱圧着導電材17a、金属部材17bおよび熱圧着導電材17cと同様なものを用いることができる。
図8に光電変換素子20の具体的な構成例を示す。図8に示すように、この例では、光電変換層23は、順次積層された透明導電層23a、有機半導体層23bおよび中間層23cを含む。透明導電層23aの材料としては、例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸[PEDOT/PSS]のような導電性高分子が用いられる。有機半導体層23bの材料としては、例えば、共役系高分子P3HTとフラーレン誘導体PCBMとを混合した半導体(P3HT:PCBM)などが用いられる。中間層23cとしては、導電性基板22への電子輸送を円滑に行い、かつ、正孔(ホール)の輸送を阻止する機能を有するもの、例えば、TiO2 膜などが用いられる。このとき、導電性基板22の材料としては例えばアルミニウム(Al)が用いられる。また、透明導電性基板21の材料としては、例えばITOが用いられる。
図9に光電変換素子20の他の具体的な構成例を示す。図9に示すように、この例では、光電変換層23は、n型半導体層23dとp型半導体層23eとからなるpn接合により形成されている。n型半導体層23dおよびp型半導体層23eは、各種の無機半導体または有機半導体からなり、形態も単結晶、多結晶、非晶質のいずれであってもよい。無機半導体としては、例えば、Si、GaAs、GaPなどが挙げられる。有機半導体としては、ポリアセチレン(好ましくは二置換型ポリアセチレン)、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)、ポリピロール、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリアニリン、ポリ(9,9−ジアルキルフルオレン)(PDAF)、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−co−ビチオフェン)(F8T2)、ポリ(1−ヘキシル−2−フェニルアセチレン)(PHX PA)(発光材料としては青色の発光を示す)、ポリ(ジフェニルアセチレン)誘導体(PDPA−n Bu)(発光材料としては緑色の発光を示す)、ポリ(ピリジン)(PPy)、ポリ(ピリジルビニレン)(PPyV)、シアノ置換型ポリ(p−フェニレンビニレン)(CNPPV)、ポリ(3,9−ジ−tert−ブチルインデノ[1,2−b]フルオレン(PIF)などが挙げられる。
[光電変換素子モジュールの製造方法]
この光電変換素子モジュールは、色素増感光電変換素子10の代わりに光電変換素子20を用いることを除いて、第1の実施の形態による色素増感光電変換素子モジュールの製造方法と同様にして製造することができる。
この第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様な利点を得ることができる。
以上、実施の形態および実施例について具体的に説明したが、本技術は、上述の実施の形態および実施例に限定されるものではなく、各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施の形態および実施例において挙げた数値、構造、構成、形状、材料などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれらと異なる数値、構造、構成、形状、材料などを用いてもよい。
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)互いに電気的に直列に接続された複数の光電変換素子を有し、
上記複数の光電変換素子のうちの少なくとも互いに隣接する二つの光電変換素子は、透明導電性基板の一方の主面に設けられた多孔質電極と導電性基板の一方の主面に設けられた対極との間に電解質層を有し、
上記互いに隣接する二つの光電変換素子の間の部分において一つの光電変換素子の上記透明導電性基板の一端部ともう一つの光電変換素子の上記導電性基板の一端部とが第1の熱圧着導電材、導電部材および第2の熱圧着導電材を介して互いに熱圧着されている光電変換素子モジュール。
(2)上記光電変換素子は長方形の平面形状を有し、上記第1の熱圧着導電材、上記導電部材および上記第2の熱圧着導電材は上記光電変換素子の一辺に平行に延在する長尺形状を有する前記(1)に記載の光電変換素子モジュール。
(3)上記導電部材は金属部材である前記(1)または(2)に記載の光電変換素子モジュール。
(4)上記金属部材は銅、銀、金、アルミニウム、マンガン、タンタル、亜鉛、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、スズ、鉛、アンチモンおよびビスマスからなる群より選ばれた少なくとも一種の金属からなる前記(1)から(3)のいずれかに記載の光電変換素子モジュール。
(5)上記金属部材は平角銅線である前記(1)から(4)のいずれかに記載の光電変換素子モジュール。
(6)上記第1の熱圧着導電材および上記第2の熱圧着導電材は導電接着フィルムである前記(1)から(5)のいずれかに記載の光電変換素子モジュール。
(7)上記光電変換素子は上記多孔質電極に光増感色素が結合した色素増感光電変換素子である前記(1)から(6)のいずれかに記載の光電変換素子モジュール。
(8)上記多孔質電極は半導体からなる微粒子により構成されている前記(1)から(7)のいずれかに記載の光電変換素子モジュール。
(9)互いに電気的に直列に接続された複数の光電変換素子を有し、上記複数の光電変換素子のうちの少なくとも二つの光電変換素子は、透明導電性基板の一方の主面に設けられた多孔質電極と導電性基板の一方の主面に設けられた対極との間に電解質層を有する光電変換素子モジュールを製造する場合に、
上記二つの光電変換素子の一つの光電変換素子の上記透明導電性基板の一端部ともう一つの光電変換素子の上記導電性基板の一端部とを第1の熱圧着導電材、導電部材および第2の熱圧着導電材を介して互いに熱圧着する光電変換素子モジュールの製造方法。
(10)上記光電変換素子は長方形の平面形状を有し、上記第1の熱圧着導電材、上記導電部材および上記第2の熱圧着導電材は上記光電変換素子の一辺に平行に延在する長尺形状を有する前記(9)に記載の光電変換素子モジュールの製造方法。
(11)上記導電部材は金属部材である前記(9)または(10)に記載の光電変換素子モジュールの製造方法。
(12)上記第1の熱圧着導電材および上記第2の熱圧着導電材は導電接着フィルムである前記(9)から(11)のいずれかに記載の光電変換素子モジュールの製造方法。
(13)上記第1の熱圧着導電材、上記導電部材および上記第2の熱圧着導電材をあらかじめ加熱した状態で、上記一つの光電変換素子の上記透明導電性基板の一端部と上記もう一つの光電変換素子の上記導電性基板の一端部とを上記第1の熱圧着導電材、上記導電部材および上記第2の熱圧着導電材を介して互いに熱圧着する前記(9)から(12)に記載の光電変換素子モジュールの製造方法。
(14)上記一つの光電変換素子の上記透明導電性基板の一端部と上記もう一つの光電変換素子の上記導電性基板の一端部とを、上記光増感色素の耐熱温度以下の温度で、上記第1の熱圧着導電材、上記導電部材および上記第2の熱圧着導電材を介して互いに熱圧着する前記(9)から(13)のいずれかに記載の光電変換素子モジュールの製造方法。
10…色素増感光電変換素子、11…透明導電性基板、11a…端部、12…多孔質電極、13…導電性基板、13a…端部、14…対極、15…電解質層、16…封止材、17a…熱圧着導電材、17b…金属部材、17c…熱圧着導電材、20…光電変換素子、21…透明導電性基板、21a…端部、22…導電性基板、22a…端部、23…光電変換層、24a…熱圧着導電材、24b…金属部材、24c…熱圧着導電材

Claims (18)

  1. 互いに電気的に直列に接続された複数の光電変換素子を有し、
    上記複数の光電変換素子のうちの少なくとも互いに隣接する二つの光電変換素子は、透明導電性基板の一方の主面に設けられた多孔質電極と導電性基板の一方の主面に設けられた対極との間に電解質層を有し、
    上記互いに隣接する二つの光電変換素子の間の部分において一つの光電変換素子の上記透明導電性基板の一端部ともう一つの光電変換素子の上記導電性基板の一端部とが第1の熱圧着導電材、導電部材および第2の熱圧着導電材を介して互いに熱圧着されている光電変換素子モジュール。
  2. 上記光電変換素子は長方形の平面形状を有し、上記第1の熱圧着導電材、上記導電部材および上記第2の熱圧着導電材は上記光電変換素子の一辺に平行に延在する長尺形状を有する請求項1記載の光電変換素子モジュール。
  3. 上記導電部材は金属部材である請求項2記載の光電変換素子モジュール。
  4. 上記金属部材は銅、銀、金、アルミニウム、マンガン、タンタル、亜鉛、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、スズ、鉛、アンチモンおよびビスマスからなる群より選ばれた少なくとも一種の金属からなる請求項3記載の光電変換素子モジュール。
  5. 上記金属部材は平角銅線である請求項4記載の光電変換素子モジュール。
  6. 上記第1の熱圧着導電材および上記第2の熱圧着導電材は導電接着フィルムである請求項5記載の光電変換素子モジュール。
  7. 上記光電変換素子は上記多孔質電極に光増感色素が結合した色素増感光電変換素子である請求項6記載の光電変換素子モジュール。
  8. 上記多孔質電極は半導体からなる微粒子により構成されている請求項7記載の光電変換素子モジュール。
  9. 互いに電気的に直列に接続された複数の光電変換素子を有し、上記複数の光電変換素子のうちの少なくとも二つの光電変換素子は、透明導電性基板の一方の主面に設けられた多孔質電極と導電性基板の一方の主面に設けられた対極との間に電解質層を有する光電変換素子モジュールを製造する場合に、
    上記二つの光電変換素子の一つの光電変換素子の上記透明導電性基板の一端部ともう一つの光電変換素子の上記導電性基板の一端部とを第1の熱圧着導電材、導電部材および第2の熱圧着導電材を介して互いに熱圧着する光電変換素子モジュールの製造方法。
  10. 上記光電変換素子は長方形の平面形状を有し、上記第1の熱圧着導電材、上記導電部材および上記第2の熱圧着導電材は上記光電変換素子の一辺に平行に延在する長尺形状を有する請求項9記載の光電変換素子モジュールの製造方法。
  11. 上記導電部材は金属部材である請求項10記載の光電変換素子モジュールの製造方法。
  12. 上記第1の熱圧着導電材および上記第2の熱圧着導電材は導電接着フィルムである請求項11記載の光電変換素子モジュールの製造方法。
  13. 上記第1の熱圧着導電材、上記導電部材および上記第2の熱圧着導電材をあらかじめ加熱した状態で、上記一つの光電変換素子の上記透明導電性基板の一端部と上記もう一つの光電変換素子の上記導電性基板の一端部とを上記第1の熱圧着導電材、上記導電部材および上記第2の熱圧着導電材を介して互いに熱圧着する請求項12記載の光電変換素子モジュールの製造方法。
  14. 上記一つの光電変換素子の上記透明導電性基板の一端部と上記もう一つの光電変換素子の上記導電性基板の一端部とを、上記光増感色素の耐熱温度以下の温度で、上記第1の熱圧着導電材、上記導電部材および上記第2の熱圧着導電材を介して互いに熱圧着する請求項13記載の光電変換素子モジュールの製造方法。
  15. 少なくとも一つの光電変換素子モジュールを有し、
    上記光電変換素子モジュールが、
    互いに電気的に直列に接続された複数の光電変換素子を有し、
    上記複数の光電変換素子のうちの少なくとも互いに隣接する二つの光電変換素子は、透明導電性基板の一方の主面に設けられた多孔質電極と導電性基板の一方の主面に設けられた対極との間に電解質層を有し、
    上記互いに隣接する二つの上記光電変換素子の間の部分において一つの光電変換素子の上記透明導電性基板の一端部ともう一つの光電変換素子の上記導電性基板の一端部とが第1の熱圧着導電材、導電部材および第2の熱圧着導電材を介して互いに熱圧着されているものである電子機器。
  16. 互いに電気的に直列に接続された複数の光電変換素子を有し、
    上記複数の光電変換素子のうちの少なくとも互いに隣接する二つの光電変換素子は、透明導電性基板と導電性基板との間に光電変換層を有し、
    上記互いに隣接する二つの上記光電変換素子の間の部分において一つの光電変換素子の上記透明導電性基板の一端部ともう一つの光電変換素子の上記導電性基板の一端部とが第1の熱圧着導電材、金属部材および第2の熱圧着導電材を介して互いに熱圧着されている光電変換素子モジュール。
  17. 互いに電気的に直列に接続された複数の光電変換素子を有し、上記複数の光電変換素子のうちの少なくとも二つの光電変換素子は、透明導電性基板と導電性基板との間に光電変換層を有する光電変換素子モジュールを製造する場合に、
    上記二つの光電変換素子の一つの光電変換素子の上記透明導電性基板の一端部ともう一つの光電変換素子の上記導電性基板の一端部とを第1の熱圧着導電材、導電部材および第2の熱圧着導電材を介して互いに熱圧着する光電変換素子モジュールの製造方法。
  18. 少なくとも一つの光電変換素子モジュールを有し、
    上記光電変換素子モジュールが、
    互いに電気的に直列に接続された複数の光電変換素子を有し、
    上記複数の光電変換素子のうちの少なくとも互いに隣接する二つの光電変換素子は、透明導電性基板と導電性基板との間に光電変換層を有し、
    上記互いに隣接する二つの上記光電変換素子の間の部分において一つの光電変換素子の上記透明導電性基板の一端部ともう一つの光電変換素子の上記導電性基板の一端部とが第1の熱圧着導電材、金属部材および第2の熱圧着導電材を介して互いに熱圧着されているものである電子機器。
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