JP2013007944A - 信号処理装置、信号処理方法、及び、プログラム - Google Patents

信号処理装置、信号処理方法、及び、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】一部の周波数成分が間引かれたオーディオ信号を音質を、適切に改善する。
【解決手段】フィルタ部は、一部の周波数成分が間引かれたオーディオ信号を、オールパスフィルタでフィルタリングし、そのフィルタリング結果を、オーディオ信号の音質を改善するための改善成分として出力する。加算部は、オーディオ信号に、フィルタ部が出力する改善成分を加算することにより、オーディオ信号の音質を改善した改善音を生成する。本技術は、一部の周波数成分が間引かれたオーディオ信号の音質を改善する場合に適用できる。
【選択図】図4

Description

本技術は、信号処理装置、信号処理方法、及び、プログラムに関し、特に、例えば、一部の周波数成分が間引かれたオーディオ信号を音質を、適切に改善することができるようにする信号処理装置、信号処理方法、及び、プログラムに関する。
オーディオ信号を伝送する場合や、記録媒体に記録する場合には、オーディオ信号のデータ量を低減するために、オーディオ信号の符号化が行われる。
オーディオ信号の符号化では、例えば、高周波数の周波数成分の、一部の周波数成分を削除することで、オーディオ信号のデータ量を低下させる。
したがって、オーディオ信号を符号化した符号化データを復号することにより得られる信号には、符号化前のオーディオ信号である原音の高周波数の周波数成分が欠けているため、臨場感が損なわれ、こもったような音になって、音質が低下する。
そこで、符号化データを復号することにより得られる信号の低周波数の周波数成分に基づいて、周波数帯域を拡大する(高周波数の周波数成分を生成する)ことにより、高音質の信号を再生する方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2008-139844号公報
ところで、例えば、マスキング効果を利用して、原音の一部(所々)の周波数成分が間引かれたオーディオ信号については、音質を、適切に改善することができる技術の提案が要請されている。
本技術は、このような状況に鑑みてなされたものであり、一部(所々)の周波数成分が間引かれたオーディオ信号を音質を、適切に改善することができるようにするものである。
本技術の一側面の信号処理装置、及び、プログラムは、一部の周波数成分が間引かれたオーディオ信号を、オールパスフィルタでフィルタリングし、そのフィルタリング結果を、前記オーディオ信号の音質を改善するための改善成分として出力するフィルタ部と、前記オーディオ信号に、前記改善成分を加算することにより、前記オーディオ信号の音質を改善した改善音を生成する加算部とを備える信号処理装置、又は、信号処理装置として、コンピュータを機能させるためのプログラムである。
本技術の一側面の信号処理方法は、一部の周波数成分が間引かれたオーディオ信号を、オールパスフィルタでフィルタリングし、そのフィルタリング結果を、前記オーディオ信号の音質を改善するための改善成分として出力し、前記オーディオ信号に、前記改善成分を加算することにより、前記オーディオ信号の音質を改善した改善音を生成するステップを含む信号処理方法である。
本技術の一側面においては、一部の周波数成分が間引かれたオーディオ信号が、オールパスフィルタでフィルタリングされ、そのフィルタリング結果が、前記オーディオ信号の音質を改善するための改善成分として出力される。そして、前記オーディオ信号に、前記改善成分を加算することにより、前記オーディオ信号の音質を改善した改善音が生成される。
なお、信号処理装置は、独立した装置であっても良いし、1つの装置を構成している内部ブロックであっても良い。
また、プログラムは、伝送媒体を介して伝送することにより、又は、記録媒体に記録して、提供することができる。
本技術の一側面によれば、一部の周波数成分が間引かれたオーディオ信号を音質を、適切に改善することができる。
本技術を適用したプレーヤの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。 原音とデコード出力音の周波数特性を模式的に示す図である。 音質改善処理後のデコード出力音の周波数特性を模式的に示す図である。 信号処理部23が内蔵する、音質改善処理を行う音質改善装置の構成例を示すブロック図である。 音質改善装置が行う処理(音質改善処理)を説明するフローチャートである。 フィルタ部31の構成例を示すブロック図である。 音質改善装置による音質改善処理を説明する図である。 オールパスフィルタの入力信号と出力信号とを示す図である。 原音、デコード出力音、及び、改善音を示す波形図である。 2チャンネルのデコード出力音を処理する音質改善装置の第1の構成例を示すブロック図である。 オールパスフィルタブロック53Lを構成するオールパスフィルタ53Lの出力の周波数特性を示す図である。 2チャンネルのデコード出力音を処理する音質改善装置の第2の構成例を示すブロック図である。 2チャンネルのデコード出力音を処理する音質改善装置の第3の構成例を示すブロック図である。 2チャンネルのデコード出力音を処理する音質改善装置の第4の構成例を示すブロック図である。 2チャンネルのデコード出力音を処理する音質改善装置の第5の構成例を示すブロック図である。 本技術を適用したコンピュータの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
[本技術を適用したプレーヤの一実施の形態]
図1は、本技術を適用したプレーヤの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
図1において、プレーヤは、取得部21、デコーダ22、信号処理部23、スピーカ24、及び、制御部25を有し、オーディオ信号を再生する。
取得部21は、楽曲や、テレビジョン放送番組の音声等のオーディオ信号を符号化した符号化データを、記録媒体、又は、伝送媒体から取得し、デコーダ22に供給する。
すなわち、取得部21は、例えば、光ディスク(例えば、Blu-Ray(登録商標)ディスク等)や、メモリカード(例えば、メモリースティック(登録商標))等の記録媒体の装着が可能なドライブを有する。取得部21は、ドライブに装着された記録媒体から、その記録媒体に記録されている符号化データを再生する(読み出す)ことにより取得し、デコーダ22に供給する。
また、取得部21は、例えば、ネットワークカードやチューナ等を有する。取得部21は、例えば、インターネットや、地上波、衛星波等の伝送媒体を介して送信(伝送)されてくる符号化データを受信することにより取得し、デコーダ22に供給する。
ここで、取得部21が取得する符号化データは、例えば、元のオーディオ信号である原音の一部の周波数成分を間引く処理を、少なくとも行う符号化によって得られる。
原音の符号化では、例えば、マスキング効果を利用して、視聴者が間引かれたことを気づきにくいであろうと予測される周波数成分(マスキング効果によって、視聴者が聴こえにくい周波数成分)が間引かれる。
以上のような原音の符号化方式としては、例えば、AAC(Advanced Audio Code)や、mp3(MPEG Audio Layer 3),AC3(Audio Code Number 3),dts(Digital Theater System)等がある。
デコーダ22は、取得部21から供給される符号化データを復号し、その結果得られるオーディオ信号(以下、デコード出力音ともいう)を、信号処理部23に供給する。
信号処理部23は、デコーダ22からのデコード出力音に、音質を改善する音質改善処理その他の信号処理を施し、その結果得られるオーディオ信号を、スピーカ24に供給する。なお、音質改善処理を行うかどうかは、例えば、ユーザの操作に応じて設定することができる。
スピーカ24は、信号処理部23からのオーディオ信号(に対応する音)を出力する。
制御部25は、プレーヤを構成する各ブロックを制御する。
[デコード出力音の周波数特性]
図2は、原音とデコード出力音の周波数特性(振幅特性)を模式的に示す図である。
図2Aは、原音の周波数特性を示しており、図2Bは、デコード出力音の周波数特性を示している。
図1で説明したように、原音の符号化では、原音の一部の周波数成分がマスキング効果を利用して間引かれるため、その符号化によって得られる符号化データを復号したデコード出力音の周波数特性(図2B)は、原音の周波数特性(図2A)から、所々の周波数成分が(歯抜け状に)間引かれた周波数特性になる。
デコード出力音は、マスキング効果を利用するとはいえ、原音の一部(所々)の周波数成分が間引かれているため、そのまま聴いたのでは、視聴者が、音質に不満を感じることがある。
視聴者が、音質に不満を感じることを防止するには、デコード出力音に、音質を改善するための、なんらかの音質改善処理を施す必要がある。
図3は、音質改善処理後のデコード出力音の周波数特性を模式的に示す図である。
図3では、デコード出力音の、周波数成分が間引かれた周波数を、例えば、符号化データのコーデック情報(符号化データに含まれる、その符号化データを得るのに行われた符号化に関する情報)から認識するとともに、間引かれた周波数成分の振幅(エネルギー)を、高調波成分やエンベロープ等を考慮して推測し、周波数成分が間引かれた周波数に、図中、斜線を付して示す、振幅が推測された周波数成分(振幅成分)を周波数軸上で補間する音質改善処理が行われている。
しかしながら、周波数成分が間引かれた周波数を、コーデック情報から認識するのでは、符号化方式ごとに異なるコーデック情報を解釈することが必要になる。
また、間引かれた周波数成分の振幅を、デコード出力音の高調波成分やエンベロープ等を考慮して推測し、周波数軸上で周波数成分を補間する音質改善処理では、音質改善処理後のデコード出力音が、不自然な音になることや、余分な付帯音が付いた音になる等の悪影響が生じることが少なくない。
そこで、図1の信号処理部23では、一部の周波数成分が間引かれたデコード出力音の音質を適切に改善する音質改善処理を行う。
[音質改善装置の構成例]
図4は、図1の信号処理部23が内蔵する、音質改善処理を行う音質改善装置の構成例を示すブロック図である。
図4において、音質改善装置は、フィルタ部31、アンプ32、及び、加算部33を有する。
デコーダ22(図1)からのデコード出力音は、フィルタ部31と加算部33に供給される。
フィルタ部31は、デコーダ22からのデコード出力音、すなわち、一部(所々)の周波数成分が間引かれたオーディオ信号(リニアPCM(Pulse Code Modulation))を、オールパスフィルタでフィルタリングし、そのフィルタリング結果を、デコード出力音の音質を改善するための改善成分として出力する。フィルタ部31が出力する改善成分は、アンプ32に供給される。
アンプ32は、フィルタ部31からの改善成分を、式0<α<1で表される範囲の値のMIX係数であるα倍に増幅(減衰)し、加算部33に供給する。
加算部33は、デコーダ22からのデコード出力音に、アンプ32からの改善成分を加算することにより、デコード出力音の音質を改善した改善音を生成して出力する。すなわち、加算部33は、デコード出力音と、(α倍された)改善成分とを加算し、その加算結果を、デコード出力音の音質を改善した改善音として出力する。
図5は、図4の音質改善装置が行う処理(音質改善処理)を説明するフローチャートである。
ステップS11において、フィルタ部31は、デコーダ22からのデコード出力音を、オールパスフィルタでフィルタリングすることにより、改善成分を生成し、アンプ32に供給して、処理は、ステップS12に進む。
ステップS12では、アンプ32は、フィルタ部31からの改善成分のゲイン(振幅)を、α倍に調整し、加算部33に供給して、処理は、ステップS13に進む。
ステップS13では、加算部33は、デコーダ22からのデコード出力音に、アンプ32からの改善成分を加算することにより、改善音を生成して出力する。
[フィルタ部31の構成例]
図6は、図4のフィルタ部31の構成例を示すブロック図である。
図6において、フィルタ部31は、加算部41、遅延部42、加算部43、アンプ44、及び、45を有し、オールパスフィルタを構成している。
いま、オールパスフィルタのフィルタリングの対象となる(ディジタル)信号を、入力信号といい、オールパスフィルタによる入力信号のフィルタリングにより得られる(ディジタル)信号を、出力信号ということとすると、入力信号は、加算部41に供給される。
加算部41は、入力信号と、アンプ45から供給される信号とを加算し、その結果得られる加算値を出力する。加算部41が出力する加算値は、遅延部42とアンプ44に供給される。
遅延部42は、例えば、複数のレジスタで構成され、加算部41からの加算値を、遅延部42を構成するレジスタの数であるタップ数nに対応する遅延量(時間)だけ遅延し、遅延信号を出力する。遅延部42が出力する遅延信号は、加算部43とアンプ45に供給される。
加算部43は、遅延部42からの遅延信号と、アンプ44から供給される信号とを加算し、その結果得られる加算値を、出力信号として出力する。
アンプ44は、加算部41からの加算値を、g(0<g<1)倍に増幅(減衰)し、加算部43に供給する。
アンプ45は、遅延部42からの遅延信号を、-g倍に増幅(減衰)し、加算部41に供給する。
以上のように構成されるフィルタ部31としてのオールパスフィルタは、全周波数帯域の入力信号を通過させ、位相だけを変化させる。したがって、フィルタ部31から出力される出力信号は、例えば、振幅特性が入力信号と同一で、位相特性が入力信号と異なる信号となる。
[音質改善装置による音質改善処理]
図7は、図4の音質改善装置による音質改善処理を説明する図である。
図7Aは、デコード出力音の周波数特性(振幅特性)を、図7Bは、フィルタ部31で得られる改善成分の周波数特性を、図7Cは、加算部33で得られる改善音の周波数特性を、それぞれ、模式的に示している。
音質改善装置では、フィルタ部31において、デコード出力音(図7C)を、オールパスフィルタでフィルタリングする時間軸上の処理により、改善成分が生成される。
その結果、改善成分として、デコード出力音と相関がある信号(自然な歪み成分)を得ることができる。
そして、音質改善装置では、アンプ32において、改善成分を、1未満のα倍に増幅(減衰)し、加算部33において、デコード出力音に、改善成分を加算することにより、改善音が求められる。
すなわち、音質改善装置では、時間軸上で、デコード出力音(図7C)に、僅かな(α倍された)改善成分(図7B)が加算されることによって、図7Cの改善音が生成される。
ここで、フィルタ部31としてのオールパスフィルタは、全周波数帯域の入力信号を通過させ、位相だけを変化させるので、定常状態では、オールパスフィルタの出力信号である改善成分に、オールパスフィルタの入力信号であるデコード出力音に存在しない周波数成分は、現れない。
但し、図7Bの(α倍された)改善成分には、デコード出力音に存在しない周波数成分が現れている。これは、過渡現象に起因する。図8を参照して、改善成分に、デコード出力音に存在しない周波数成分が現れることについて説明する。
図8は、オールパスフィルタの入力信号と出力信号とを示す図である。
図8Aは、オールパスフィルタの入力信号としての、所定の時刻t0から開始される正弦波を示している。
そして、図8B及び図8Cは、図8Aの入力信号をオールパスフィルタでフィルタリングすることにより得られる出力信号の周波数特性(振幅特性)を示している。
但し、図8Bは、正弦波が開始された時刻t0の直後の、出力信号に過渡現象が生じている区間である過渡区間b1の入力信号をフィルタリングしたときの出力信号の周波数特性を示している。
また、図8Cは、正弦波の開始後、出力信号が定常状態になっている区間である定常区間b2の入力信号をフィルタリングしたときの出力信号の周波数特性を示している。
図8Bの過渡区間b1の出力信号については、正弦波の周波数成分が歪んでいることを確認することができ、図8Cの定常区間b2の出力信号については、正弦波の周波数成分に歪がないことを確認することができる。
以上のように、過渡区間b1においては、図8Bに示すように、正弦波の周波数成分が歪み、正弦波の周波数成分の他に、その正弦波の周波数成分の周辺の周波数の周波数成分が現れる。
そして、この正弦波の周波数成分の周辺の周波数に現れる周波数成分が、改善成分として、デコード出力音の音質の改善に大きく寄与する。
なお、改善成分は、その改善成分を生成するのに、オールパスフィルタでのフィルタリングに用いたデコード出力音に時間的になるべく近いデコード出力音に加算する必要があるため、フィルタ部31としてのオールパスフィルタ(図6)を構成する遅延部42のタップ数nに対応する遅延量は、十分に短い時間である必要がある。
このため、遅延部42(図6)の遅延量は、例えば、原音の符号化(ひいては、復号)において、処理の単位となるフレームの長さ以下の時間になっている。
図9は、原音、デコード出力音、及び、改善音を示す波形図である。
図9Aは、原音を示し、図9Bは、図9Aの原音を符号化して復号することにより得られるデコード出力音を示している。そして、図9Cは、図9Bのデコード出力音を対象として、図4の音質改善装置で音質改善処理を行うことにより得られる改善音を示している。
図9Bのデコード出力音については、図9Aの原音と比較して、付帯音や音の響きに影響するエンベロープが、いわば痩せた状態(音痩せの状態)になっていることを確認することができる。
また、図9Cの改善音については、エンベロープが、図9Aの原音に近い状態に修復(復元)されていることを確認することができる。
以上のように、図4の音質改善装置によれば、デコーダ22が出力するデコード出力音を、オールパスフィルタでフィルタリングし、その結果得られる改善成分を、デコード出力音に加算することにより、改善音を生成するので、デコード出力音の音質を、適切に改善することができる。
すなわち、例えば、周波数軸上で、デコード出力音にエネルギを補間することにより、改善音を生成する場合には、改善音の音のバランスが崩れることや、改善音が不自然な音になることがある。
一方、デコード出力音を、オールパスフィルタでフィルタリングすることにより得られる改善成分を、(時間軸上で)デコード出力音に加算する場合には、改善音の音のバランスが崩れることがなく、また、改善音が不自然な音になることもない。
また、図4の音質改善装置によれば、図9で説明したように、改善音のエンベロープが、原音に近い状態に修復されるので、原音の符号化時に行われる一部の周波数成分の間引きによって生じる音痩せに起因する、ボーカル等の、いわゆる引っかかりを緩和することができる。
さらに、改善音のエンベロープが修復される(整えられる)ことにより、音像の定位が明確になり、原音に近い、広い音場(特にサラウンド)を得ることができる。
また、図4の音質改善装置による音質改善処理は、負荷が軽く、迅速に実行することができる。すなわち、図4の音質改善装置を、例えば、アナログ・デバイセズ社製のプロセッサADSP-21488を用いて構成した場合には、約4MIPS(Million Instructions Per Second)程度で、音質改善処理を実行することができ、音質改善処理に必要なメモリは、約3kバイト程度の容量のメモリで済む。
さらに、図4の音質改善装置による音質改善処理は、コーデック情報を用いずに行われ、また、デコーダ22の後段で行われる時間軸上のポストプロセッシング(後処理)であるため、原音の符号化方式によらず、一部(所々)の周波数成分が間引かれたデコード出力音を処理することができる。
[音質改善装置の他の構成例]
図10は、L(Left)及びR(Right)チャンネルの2チャンネルのデコード出力音を処理する音質改善装置の第1の構成例を示すブロック図である。
図10において、音質改善装置は、Lチャンネルのデコード出力音(以下、Lチャンネルデコード出力音ともいう)と、Rチャンネルのデコード出力音(以下、Rチャンネルデコード出力音ともいう)とのそれぞれに、音質改善処理を施し、Lチャンネルデコード出力音の音質を改善したLチャンネル改善音と、Rチャンネルデコード出力音の音質を改善したRチャンネル改善音とを出力する。
図10の音質改善装置では、カスケードに接続された3つのオールパスフィルタが、LチャンネルとRチャンネルそれぞれについて、2系統設けられ、LチャンネルをRチャンネルにクロストークさせるパスと、RチャンネルをLチャンネルにクロストークさせるパスとが、(Lチャンネル及びRチャンネルに)非対象に設けられている。
したがって、図10の音質改善装置では、Lチャンネルデコード出力音とRチャンネルデコード出力音とに、非対称の処理が施される。
すなわち、図10において、音質改善装置は、アンプ51L及び51R、加算部52L及び52R、オールパスフィルタ53L,53R,53L,53R,53L,53R,54L,54R,54L,54R,54L、及び、54R、加算部55L及び55R、アンプ56L及び56R、並びに、加算部57L及び57Rを有する。
図10の音質改善装置において、Lチャンネルデコード出力音は、アンプ51R、加算部52L、オールパスフィルタ53L、及び、加算部57Lに供給され、Rチャンネルデコード出力音は、アンプ51L、加算部52R、オールパスフィルタ53R、及び、加算部57Rに供給される。
アンプ51Lは、Rチャンネルデコード出力音を、K(例えば、0.1)倍に増幅し、加算部52Lに供給する。
加算部52Lは、Lチャンネルデコード出力音に、アンプ51LからのRチャンネルデコード出力音を加算し、その結果得られる加算値を、オールパスフィルタ54Lないし54Lがカスケードに接続されたオールパスフィルタブロック54Lの最初の段のオールパスフィルタ54Lに供給する。
オールパスフィルタ53Lは、オールパスフィルタ53Lないし53Lがカスケードに接続されたオールパスフィルタブロック53Lの最初の段のオールパスフィルタであり、Lチャンネルデコード出力音をフィルタリングして、そのフィルタリング結果を、後段のオールパスフィルタ53Lに供給する。
ここで、オールパスフィルタ53Lないし53L,53Rないし53R,54Lないし54L、及び、54Rないし54Rは、図6に示したフィルタ部31としてのオールパスフィルタと同様に構成される。
また、図10において、オールパスフィルタ53Lを表すブロックに記載されている(N#j,G#j)は、オールパスフィルタ53Lを構成する遅延部42(図6)の遅延量nが、N#jで、アンプ44(及びアンプ45)のゲインgが、G#jであることを表す。
オールパスフィルタ53R,54L、及び、54Rを表すブロックについても、同様である。
したがって、図10において、オールパスフィルタ53Lの遅延量n及びゲインgは、それぞれ、N#i及びG#iであり、オールパスフィルタ54Rの遅延量n及びゲインgと一致している。
また、図10において、オールパスフィルタ54Lの遅延量n及びゲインgは、それぞれ、N#(i+3)及びG#(i+3)であり、オールパスフィルタ53Rの遅延量n及びゲインgと一致している。
オールパスフィルタ53Lは、前段のオールパスフィルタ53Lからのフィルタリング結果をフィルタリングし、そのフィルタリング結果を、後段のオールパスフィルタ53Lに供給する。
オールパスフィルタ53Lは、前段のオールパスフィルタ53Lからのフィルタリング結果をフィルタリングし、そのフィルタリング結果を、加算部55Lに供給する。
オールパスフィルタ54Lは、加算部52Lからの加算値をフィルタリングして、そのフィルタリング結果を、後段のオールパスフィルタ54Lに供給する。
オールパスフィルタ54Lは、前段のオールパスフィルタ54Lからのフィルタリング結果をフィルタリングし、そのフィルタリング結果を、後段のオールパスフィルタ54Lに供給する。
オールパスフィルタ54Lは、前段のオールパスフィルタ54Lからのフィルタリング結果をフィルタリングし、そのフィルタリング結果を、加算部55Lに供給する。
加算部55Lは、オールパスフィルタ53Lからのフィルタリング結果と、オールパスフィルタ54Lからのフィルタリング結果とを加算し、その結果得られる加算値を、改善成分として、アンプ56Lに供給する。
アンプ56Lは、加算部55Lからの改善成分を、α(例えば、0.1)倍に増幅し、加算部57Lに供給する。
加算部57Lは、アンプ51Lからの改善成分を、Lチャンネルデコード出力音に加算し、その結果得られる加算値を、Lチャンネル改善音として出力する。
ここで、以上のアンプ51L、加算部52L、オールパスフィルタブロック53L(を構成するオールパスフィルタ53Lないし53L)、オールパスフィルタブロック54L(を構成するオールパスフィルタ54Lないし54L)、及び、加算部55Lが、図4のフィルタ部31に相当する。
いま、フィルタ部31に相当する加算部52L、オールパスフィルタブロック53L,54L、及び、加算部55Lを、相当フィルタ部ということとすると、相当フィルタ部では、Lチャンネルデコード出力音、及び、Rチャンネルデコード出力音のうちの一方のチャンネルのオーディオ信号としてのLチャンネルデコード出力音が、オールパスフィルタブロック53Lでフィルタリングされる。
また、相当フィルタ部では、加算部52Lにおいて、Lチャンネルデコード出力音に、他方のチャンネルのオーディオ信号としての、アンプ51Lが出力するRチャンネルデコード出力音を加算することによりクロストークさせ、その結果得られるクロストーク信号が、オールパスフィルタブロック54Lでフィルタリングされる。
そして、加算部55Lにおいて、オールパスフィルタブロック53LでのLチャンネルデコード出力音のフィルタリング結果と、オールパスフィルタブロック53Lでのクロストーク信号のフィルタリング結果とが加算され、その結果得られる加算値が、Lチャンネルデコード出力音の改善成分として出力される。
アンプ51R、加算部52R、オールパスフィルタブロック53Rを構成するオールパスフィルタ53Rないし53R、オールパスフィルタブロック54Rを構成するオールパスフィルタ54Rないし54R、加算部55R、アンプ56R、及び、加算部57Rでは、Lチャンネルデコード出力音に代えて、Rチャンネルデコード出力音が用いられるとともに、Rチャンネルデコード出力音に代えて、Lチャンネルデコード出力音が用いられることを除けば、アンプ51Lないし加算部57Lと、それぞれ同様の処理が行われる。
なお、図10では、Lチャンネルデコード出力音をフィルタリングするオールパスフィルタブロック53Lを構成するオールパスフィルタ53Lの遅延量n及びゲインgが、N#i及びG#iになっているとともに、Lチャンネルデコード出力音にRチャンネルデコード出力音をクロストークさせたクロストーク信号をフィルタリングするオールパスフィルタブロック54Lを構成するオールパスフィルタ54Lの遅延量n及びゲインgが、N#(i+3)及びG#(i+3)になっている。
一方、Rチャンネルデコード出力音をフィルタリングするオールパスフィルタブロック53Rを構成するオールパスフィルタ53Rの遅延量n及びゲインgは、N#(i+3)及びG#(i+3)になっているとともに、Rチャンネルデコード出力音にLチャンネルデコード出力音をクロストークさせたクロストーク信号をフィルタリングするオールパスフィルタブロック54Rを構成するオールパスフィルタ54Rの遅延量n及びゲインgは、N#i及びG#iになっている。
以上のように、図10では、Lチャンネルデコード出力音をフィルタリングするオールパスフィルタブロック53Lを構成するオールパスフィルタ53Lの遅延量n及びゲインgと、Rチャンネルデコード出力音をフィルタリングするオールパスフィルタブロック53Rを構成するオールパスフィルタ53Rの遅延量n及びゲインgとが、一致していない。
さらに、図10では、Lチャンネルデコード出力音にRチャンネルデコード出力音をクロストークさせたクロストーク信号をフィルタリングするオールパスフィルタブロック54Lを構成するオールパスフィルタ54Lの遅延量n及びゲインgと、Rチャンネルデコード出力音にLチャンネルデコード出力音をクロストークさせたクロストーク信号をフィルタリングするオールパスフィルタブロック54Rを構成するオールパスフィルタ54Rの遅延量n及びゲインgも、一致していない。
したがって、図10では、Lチャンネルデコード出力音と、Rチャンネルデコード出力音とに、非対称の処理(ここでは、遅延量n及びゲインgが一致していないオールパスフィルタによるフィルタリングの処理)が施される。
ここで、ゲインG#1,G#2、及び、G#3としては、例えば、それぞれ、0.6484,0.6016、及び、0.5391を採用することができ、ゲインG#4,G#5、及び、G#6としては、例えば、それぞれ、ゲインG#1,G#2、及び、G#3と同一の値を採用することができる。
また、遅延量(タップ数)N#1,N#2,及び、N#3としては、例えば、それぞれ、97タップ(サンプル)、61タップ、及び、43タップを採用することができ、遅延量N#4,N#5、及びN#6としては、例えば、それぞれ、89タップ、67タップ、及び、41タップを採用することができる。
なお、AACの1フレームは、1024サンプルであり、mp3の1フレームは、576サンプルである。また、AC3の1フレームは、DVDの標準レートである48kHz/384kbpsで、768サンプルであり、DVDで使用されるdtsの1フレームは、512サンプルである。
遅延量N#1,N#2,及び、N#3として、例えば、上述の97タップ、61タップ、及び、43タップを採用した場合、オールパスフィルタブロック53Lや54Rの遅延量の総和N#1+N#2+N#3は、符号化方式によらず、フレームの長さ以下の時間になる。
同様に、遅延量N#4,N#5、及びN#6として、例えば、上述の89タップ、67タップ、及び、41タップを採用した場合、オールパスフィルタブロック54Lや53Rの遅延量の総和N#4+N#5+N#6は、符号化方式によらず、フレームの長さ以下の時間になる。
なお、オールパスフィルタブロック53L,53R,54L、及び、54Rの遅延量及びゲインは、上述した値に限定されるものではない。アンプ51L及び51RのゲインK、並びに、アンプ56L及び56Rのゲインαについても、同様である。
また、図10では、Lチャンネルデコード出力音とRチャンネルデコード出力音のうちの、一方を他方にクロストークさせることとしたが、クロストークは、必須ではない。
さらに、図10では、Lチャンネルデコード出力音と、Rチャンネルデコード出力音とに、非対称の処理を施すこととしたが、Lチャンネルデコード出力音と、Rチャンネルデコード出力音とには、対称の処理(同一の処理)を施すことができる。
また、図10では、オールパスフィルタブロック53L,53R,54L、及び、54Rを、3つのオールパスフィルタをカスケードに接続することにより構成することとしたが、オールパスフィルタブロック53L,53R,54L、及び、54Rは、1つのオールパスフィルタで構成することもできるし、3つ以外の複数のオールパスフィルタをカスケードに接続することにより構成することもできる。
オールパスフィルタブロック53Lを(オールパスフィルタ53R,54L、及び、54Rについても、同様)、複数のオールパスフィルタをカスケードに接続することにより構成した場合には、過渡期間において、歪みがより一様に広がった改善成分を得ることができる。
図11は、図10のオールパスフィルタブロック53Lを構成するオールパスフィルタ53Lの出力の周波数特性(振幅特性)を示す図である。
すなわち、図11Aは、オールパスフィルタブロック53Lを構成する最初の段のオールパスフィルタ53Lの出力の周波数特性を、図11Bは、2段目のオールパスフィルタ53Lの出力の周波数特性を、図11Cは、最後の段のオールパスフィルタ53Lの出力の周波数特性を、それぞれ示している。
オールパスフィルタ53Lへの入力は、図8Aに示した所定の時刻t0から開始される正弦波であり、図11の周波数特性は、いずれも、過渡区間b1の周波数特性を表している。
図11から、後段のオールパスフィルタの出力ほど、正弦波の周波数成分の歪みが一様になっていること(正弦波の周波数成分の周辺の周波数に、より細かな変化の周波数成分が現れること)を確認することができる。
図12は、L及びRチャンネルの2チャンネルのデコード出力音を処理する音質改善装置の第2の構成例を示すブロック図である。
なお、図中、図10の場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
図12の音質改善装置は、アンプ51Lないし加算部55L、及び、57L、並びに、アンプ51Rないし加算部55R、及び、57Rを有する点で、図10の場合と共通する。
但し、図12の音質改善装置は、加算部55Lの後段のアンプ56Lに代えて、オールパスフィルタブロック53Lの前段に、アンプ61Lが設けられているとともに、オールパスフィルタブロック54Lの前段に、アンプ62Lが設けられている点、並びに、加算部55Rの後段のアンプ56Rに代えて、オールパスフィルタブロック53Rの前段に、アンプ61Rが設けられているとともに、オールパスフィルタブロック54Rの前段に、アンプ62Rが設けられている点において、図10の場合と相違する。
アンプ61L及び62Rは、そこに入力される信号を、α1倍して出力する。
アンプ62L及び61Rは、そこに入力される信号を、α2倍して出力する。
アンプ61L及び62Rのゲインα1と、アンプ62L及び61Rのゲインα2とが、αで一致する場合には、図12の音質改善装置は、図10の音質改善装置と、実質的に等価な装置となる。
図12の音質改善装置では、Lチャンネルについて、Lチャンネルデコード出力音と、Lチャンネルデコード出力音にRチャンネルデコード出力音をクロストークさせたクロストーク信号とのそれぞれが、改善成分に与える影響を、ゲインα1及びα2によって、個別に調整することができる。Rチャンネルについても、同様である。
図13は、L及びRチャンネルの2チャンネルのデコード出力音を処理する音質改善装置の第3の構成例を示すブロック図である。
なお、図中、図10及び図12の場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
図13の音質改善装置は、アンプ51Lないし加算部55L、加算部57L、アンプ61L、及び、62L、並びに、アンプ51Rないし加算部55R、加算部57R、アンプ61R、及び、62Rを有する点で、図12の場合と共通する。
そして、図13の音質改善装置は、加算部55Lの後段に、図10のアンプ56Lが設けられている点、並びに、加算部55Rの後段に、図10のアンプ56Rが設けられている点において、図12の場合と相違する。
したがって、図13の音質改善装置では、Lチャンネルについて、図12の場合と同様に、Lチャンネルデコード出力音と、Lチャンネルデコード出力音にRチャンネルデコード出力音をクロストークさせたクロストーク信号とのそれぞれが、改善成分に与える影響を、アンプ61Lのゲインα1及びアンプ62Lのα2によって、個別に調整することができる。
さらに、図13の音質改善装置では、Lチャンネルについて、改善成分が、Lチャンネル改善音に与える影響を、アンプ56Lのゲインαによって、調整することができる。
Rチャンネルについても、同様である。
図14は、L及びRチャンネルの2チャンネルのデコード出力音を処理する音質改善装置の第4の構成例を示すブロック図である。
なお、図中、図13の場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
図14の音質改善装置は、アンプ51Lないし加算部57L、アンプ61L、及び、62L、並びに、アンプ51R、オールパスフィルタブロック53Rないし加算部57R、アンプ61R、及び、62Rを有する点で、図13の場合と共通する。
但し、図14の音質改善装置は、アンプ62Rの前段の加算部52Rに代えて、加算部71Rが、アンプ61Rの前段に設けられている点で、図13の場合と相違する。
以上のように、図14では、アンプ62Rの前段の加算部52Rに代えて、加算部71Rが、アンプ61Rの前段に設けられているため、Lチャンネル及びRチャンネルについて、図10で説明した非対称の処理(遅延量n及びゲインgが一致していないオールパスフィルタによるフィルタリングの処理)ではなく、対称の処理が行われる。
図15は、L及びRチャンネルの2チャンネルのデコード出力音を処理する音質改善装置の第5の構成例を示すブロック図である。
なお、図中、図13の場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
図15の音質改善装置は、アンプ51Lないし加算部57L、アンプ61L、及び、62L、並びに、アンプ51Rないし加算部57R、アンプ61R、及び、62Rを有する点で、図13の場合と共通する。
そして、図15の音質改善装置は、加算部71L及びアンプ81Lが、アンプ61Lの前段に設けられている点、並びに、加算部71R及びアンプ81Rが、アンプ61Rの前段に設けられている点で、図13の場合と相違する。
図15の音質改善装置では、アンプ81Lにおいて、Rチャンネルデコード出力音がK1倍され、加算部71Lに供給される。加算部71Lでは、アンプ81LからのRチャンネルデコード出力音を、Lチャンネルデコード出力音に加算することによりクロストークさせ、その結果得られるクロストーク信号が、アンプ61Lを介して、オールパスフィルタブロック53Lに供給される。
また、アンプ51Lにおいて、Rチャンネルデコード出力音がK2倍され、加算部52Lに供給される。加算部52Lでは、アンプ51LからのRチャンネルデコード出力音を、Lチャンネルデコード出力音に加算することによりクロストークさせ、その結果得られるクロストーク信号が、アンプ62Lを介して、オールパスフィルタブロック54Lに供給される。
一方、アンプ81Rでは、Lチャンネルデコード出力音がK2倍され、加算部71Rに供給される。加算部71Rでは、アンプ81RからのLチャンネルデコード出力音を、Rチャンネルデコード出力音に加算することによりクロストークさせ、その結果得られるクロストーク信号が、アンプ61Rを介して、オールパスフィルタブロック53Rに供給される。
また、アンプ51Rにおいて、Lチャンネルデコード出力音がK1倍され、加算部52Rに供給される。加算部52Rでは、アンプ51RからのLチャンネルデコード出力音を、Rチャンネルデコード出力音に加算することによりクロストークさせ、その結果得られるクロストーク信号が、アンプ62Rを介して、オールパスフィルタブロック54Rに供給される。
以下、図15の音質改善装置では、図10の場合と同様の処理が行われる。
[本技術を適用したコンピュータの説明]
次に、上述した一連の処理は、ハードウェアにより行うこともできるし、ソフトウェアにより行うこともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、汎用のコンピュータ等にインストールされる。
そこで、図16は、上述した一連の処理を実行するプログラムがインストールされるコンピュータの一実施の形態の構成例を示している。
プログラムは、コンピュータに内蔵されている記録媒体としてのハードディスク105やROM103に予め記録しておくことができる。
あるいはまた、プログラムは、リムーバブル記録媒体111に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体111は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。ここで、リムーバブル記録媒体111としては、例えば、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto Optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリ等がある。
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体111からコンピュータにインストールする他、通信網や放送網を介して、コンピュータにダウンロードし、内蔵するハードディスク105にインストールすることができる。すなわち、プログラムは、例えば、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放送用の人工衛星を介して、コンピュータに無線で転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送することができる。
コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)102を内蔵しており、CPU102には、バス101を介して、入出力インタフェース110が接続されている。
CPU102は、入出力インタフェース110を介して、ユーザによって、入力部107が操作等されることにより指令が入力されると、それに従って、ROM(Read Only Memory)103に格納されているプログラムを実行する。あるいは、CPU102は、ハードディスク105に格納されたプログラムを、RAM(Random Access Memory)104にロードして実行する。
これにより、CPU102は、上述したフローチャートにしたがった処理、あるいは上述したブロック図の構成により行われる処理を行う。そして、CPU102は、その処理結果を、必要に応じて、例えば、入出力インタフェース110を介して、出力部106から出力、あるいは、通信部108から送信、さらには、ハードディスク105に記録等させる。
なお、入力部107は、キーボードや、マウス、マイク等で構成される。また、出力部106は、LCD(Liquid Crystal Display)やスピーカ等で構成される。
ここで、本明細書において、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に行われる必要はない。すなわち、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含む。
また、プログラムは、1のコンピュータ(プロセッサ)により処理されるものであっても良いし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであっても良い。
なお、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
また、本技術は、以下のような構成をとることもできる。
[1]
一部の周波数成分が間引かれたオーディオ信号を、オールパスフィルタでフィルタリングし、そのフィルタリング結果を、前記オーディオ信号の音質を改善するための改善成分として出力するフィルタ部と、
前記オーディオ信号に、前記改善成分を加算することにより、前記オーディオ信号の音質を改善した改善音を生成する加算部と
を備える信号処理装置。
[2]
前記オーディオ信号は、原音の一部の周波数成分を間引く処理を、少なくとも行う符号化によって得られる符号化データを復号することにより得られるオーディオ信号である
[1]に記載の信号処理装置。
[3]
前記オールパスフィルタは、信号を遅延する遅延部を有し、
前記遅延部の遅延量は、前記原音の符号化において、処理の単位となるフレームの長さ以下の時間である
[2]に記載の信号処理装置。
[4]
前記フィルタ部は、前記オーディオ信号を、カスケード接続された複数のオールパスフィルタでフィルタリングする
[1]ないし[3]のいずれかに記載の信号処理装置。
[5]
前記フィルタ部は、
2つのチャンネルのオーディオ信号のうちの一方のチャンネルのオーディオ信号を、オールパスフィルタでフィルタリングするとともに、前記一方のチャンネルのオーディオ信号に、他方のチャンネルのオーディオ信号をクロストークさせたクロストーク信号を、オールパスフィルタでフィルタリングし、
前記一方のチャンネルのオーディオ信号のフィルタリング結果と、前記クロストーク信号のフィルタリング結果とを加算し、
前記一方のチャンネルのオーディオ信号のフィルタリング結果と、前記クロストーク信号のフィルタリング結果との加算値を、前記一方のチャンネルのオーディオ信号の音質を改善するための改善成分として出力する
[1]ないし[4]のいずれかに記載の信号処理装置。
[6]
前記2つのチャンネルのオーディオ信号に、非対称の処理を施す
[5]に記載の信号処理装置。
[7]
一部の周波数成分が間引かれたオーディオ信号を、オールパスフィルタでフィルタリングし、そのフィルタリング結果を、前記オーディオ信号の音質を改善するための改善成分として出力し、
前記オーディオ信号に、前記改善成分を加算することにより、前記オーディオ信号の音質を改善した改善音を生成する
ステップを含む信号処理方法。
[8]
一部の周波数成分が間引かれたオーディオ信号を、オールパスフィルタでフィルタリングし、そのフィルタリング結果を、前記オーディオ信号の音質を改善するための改善成分として出力するフィルタ部と、
前記オーディオ信号に、前記改善成分を加算することにより、前記オーディオ信号の音質を改善した改善音を生成する加算部と
して、コンピュータを機能させるためのプログラム。
21 取得部, 22 デコーダ, 23 信号処理部, 24 スピーカ, 25 制御部, 31 フィルタ部, 32 アンプ, 33,41 加算部, 42 遅延部, 43 加算部, 44,45,51L,51R アンプ, 52L,52R 加算部, 53L オールパスフィルタブロック, 53Lないし53L オールパスフィルタ, 53R オールパスフィルタブロック, 53Rないし53R オールパスフィルタ, 54L オールパスフィルタブロック, 54Lないし54L オールパスフィルタ, 54R オールパスフィルタブロック, 54Rないし54R オールパスフィルタ, 55L,55R 加算部, 56L,56R アンプ, 57L,57R 加算部, 61L,61R 62L,62R アンプ, 71L,71R 加算部, 81L,82R アンプ, 101 バス, 102 CPU, 103 ROM, 104 RAM, 105 ハードディスク, 106 出力部, 107 入力部, 108 通信部, 109 ドライブ, 110 入出力インタフェース, 111 リムーバブル記録媒体

Claims (8)

  1. 一部の周波数成分が間引かれたオーディオ信号を、オールパスフィルタでフィルタリングし、そのフィルタリング結果を、前記オーディオ信号の音質を改善するための改善成分として出力するフィルタ部と、
    前記オーディオ信号に、前記改善成分を加算することにより、前記オーディオ信号の音質を改善した改善音を生成する加算部と
    を備える信号処理装置。
  2. 前記オーディオ信号は、原音の一部の周波数成分を間引く処理を、少なくとも行う符号化によって得られる符号化データを復号することにより得られるオーディオ信号である
    請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 前記オールパスフィルタは、信号を遅延する遅延部を有し、
    前記遅延部の遅延量は、前記原音の符号化において、処理の単位となるフレームの長さ以下の時間である
    請求項2に記載の信号処理装置。
  4. 前記フィルタ部は、前記オーディオ信号を、カスケード接続された複数のオールパスフィルタでフィルタリングする
    請求項3に記載の信号処理装置。
  5. 前記フィルタ部は、
    2つのチャンネルのオーディオ信号のうちの一方のチャンネルのオーディオ信号を、オールパスフィルタでフィルタリングするとともに、前記一方のチャンネルのオーディオ信号に、他方のチャンネルのオーディオ信号をクロストークさせたクロストーク信号を、オールパスフィルタでフィルタリングし、
    前記一方のチャンネルのオーディオ信号のフィルタリング結果と、前記クロストーク信号のフィルタリング結果とを加算し、
    前記一方のチャンネルのオーディオ信号のフィルタリング結果と、前記クロストーク信号のフィルタリング結果との加算値を、前記一方のチャンネルのオーディオ信号の音質を改善するための改善成分として出力する
    請求項3に記載の信号処理装置。
  6. 前記2つのチャンネルのオーディオ信号に、非対称の処理を施す
    請求項5に記載の信号処理装置。
  7. 一部の周波数成分が間引かれたオーディオ信号を、オールパスフィルタでフィルタリングし、そのフィルタリング結果を、前記オーディオ信号の音質を改善するための改善成分として出力し、
    前記オーディオ信号に、前記改善成分を加算することにより、前記オーディオ信号の音質を改善した改善音を生成する
    ステップを含む信号処理方法。
  8. 一部の周波数成分が間引かれたオーディオ信号を、オールパスフィルタでフィルタリングし、そのフィルタリング結果を、前記オーディオ信号の音質を改善するための改善成分として出力するフィルタ部と、
    前記オーディオ信号に、前記改善成分を加算することにより、前記オーディオ信号の音質を改善した改善音を生成する加算部と
    して、コンピュータを機能させるためのプログラム。
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