JP2013007600A - トルクセンサの較正装置およびその較正方法 - Google Patents

トルクセンサの較正装置およびその較正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】トルクセンサのゼロ点トルク値を、随時、容易にかつ正確に較正しうるとともに、既設の電動弁駆動装置にも簡単に適用しうるようにする。
【解決手段】電動駆動装置2の起動に応動し、トルクセンサ5から出力されるトルク信号を受信し、トルク信号が経時的に変化するトルク曲線を生成し、電動駆動装置2の起動から所定時間が経過する前のトルク曲線に基づき電動駆動装置2が低負荷となる空転期間を算出し、かつトルクセンサ5が空転期間に出力したトルク信号の値が基準値の範囲内であるとき、このトルク信号の値をメインメモリ9に記憶し、トルクセンサ5のゼロ点トルク値を較正する演算処理装置7を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電動弁駆動装置に使用されるトルクセンサのゼロ点トルク値を、随時、容易にかつ正確に較正するようにした装置および方法に関する。
この種の電動弁駆動装置に関するものとしては、例えば特許文献1に記載されているように、トルクスイッチの設定値は、弁操作に対して最適値としているが、トルクスイッチ設定ビスの緩み、トルクスプリングの劣化等によってトルクスイッチ設定値が変化する可能性があるため、或る期間毎にトルクスイッチ設定値が適正な値であるかどうかの診断を行う。この診断は、演算処理装置が弁に加えられるスラスト力、電動弁駆動装置の出力を検出するトルクスプリングの変位(トルクスイッチの変位)及びトルクスイッチの動作点情報の関係を測定してトルクスイッチ設定値の校正診断を実行していた。
トルクスイッチ設定値の校正診断は、先ずロードセルをセットして弁棒をロックした後、弁体着座時のリフトのゼロ点を、トルク停止位置のゼロ点に設定し、弁棒を開作動させ、これに伴ってロードセル、トルクスイッチ回転変位センサ及び電気回路(トルクスイッチ信号)センサが動作し、これらのセンサによって弁棒のスラスト力とトルクスイッチ変位との関係を測定し、このトルクスイッチ変位の情報からスラスト力を求める基本データとして別途、格納しておく。一方、演算処理装置がスラスト力とトルクスイッチ変位との関係測定値に基づいてトルクスイッチ動作点のスラスト力を算定し、このスラスト力を予め設定された相関データの許容値と比較して許容値以内であれば正常、範囲外ならば異常または設定不良とそれぞれ診断していた。
特開平2−307033号公報
上記特許文献1記載のトルクスイッチ設定値の校正診断方法では、弁体着座時のトルクスイッチ回転変位センサには、ステムパッキン等の摺動抵抗が残留トルクとして加わっているため、トルク停止位置のゼロ点とトルクスイッチ回転変位センサのゼロ点との間に誤差が生じ、弁体の全閉または全開停止位置における締付トルクが過大または過小となる場合があり、正確なトルクスイッチ回転変位センサのゼロ点較正を行うことが必要であった。
このようなトルクスイッチ回転変位センサのゼロ点トルク値を較正するには、プラント停止中に、ロードセルを分解点検してトルクスイッチ回転変位センサを、無負荷状態にしてゼロ点トルク値を較正することが好ましいが、このような較正方法では、ロードセルの分解点検作業を実施するまで、トルクスイッチ回転変位センサのゼロ点トルク値が変化したまま弁体が開閉作動するため、弁体の全閉または全開停止位置における締付トルクが過大または過小となるという問題が発生する。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、電動弁駆動装置に使用されるトルクセンサのゼロ点トルク値を、随時、容易にかつ正確に較正するようにした装置および方法を提供することを目的としている。
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1) 電動駆動装置により正逆回転させられるウオームの軸線方向の移動量に基づいて被動体の開閉に要するトルクを検出する金属製の歪みゲージを有するトルクセンサのゼロ点トルク値を較正する較正装置において、前記トルクセンサのゼロ点トルク値および所定の基準値を記憶するメインメモリと、前記電動駆動装置、トルクセンサ、およびメインメモリに接続され、前記電動駆動装置の起動に応動し、前記トルクセンサから出力されるトルク信号を受信し、該トルク信号が経時的に変化するトルク曲線を生成し、前記電動駆動装置の起動から所定時間が経過する前の前記トルク曲線の変化に基づき、前記電動駆動装置が低負荷となる空転期間を算出し、かつ前記トルクセンサが前記空転期間に出力したトルク信号の値が前記基準値の範囲内であるとき、このトルク信号の値を前記メインメモリに記憶し、前記トルクセンサのゼロ点トルク値を較正する演算処理装置とを備えたものとする。
このような構成とすると、電動駆動装置が低負荷となる空転期間のトルク値が基準値内であれば、受信したトルク値をゼロ点トルク値として記憶することで、トルクセンサのゼロ点較正を正確に行うことができる。
(2) 上記(1)項において、演算処理装置は、電動駆動装置がウオームを介して被動体の全開または全閉状態に保持する停止状態から、逆方向に逆転起動させたとき、前記ウオームと被動体に連結するステムとの間に設けられたハンマーブロー生成機構の空転時から衝接時の間に生じるトルクの変化を、トルクセンサを通じて受信し、トルク曲線を生成する。
このような構成とすると、ウォームがハンマーブロー発生機構の空転時から衝接時の間に生じるトルクの変化に基づいてトルク曲線を生成するので、プラントに設置された被動体が駆動中に、随時、容易にかつ正確にトルクセンサのゼロ点トルク値を較正することができる。
(3) 上記(1)または(2)項において、電動駆動装置とウオームとの間に設けられたクラッチ機構が、ハンドル操作による手動駆動モードから前記電動駆動装置による電動駆動モードに切り替える際、前記ウオームの回転変位を検出する開度センサから出力される開度信号が変動しないとき、前記電動駆動装置が空転し前記ウオームが低負荷となる空転期間のトルクの変化を、前記ウオームからトルクセンサを通じて受信し、トルク曲線を生成する。
このような構成とすると、クラッチ機構が手動駆動モードから電動駆動モードに切り替える際、ウオームの回転変位を検出する開度センサから出力される開度信号が変動しないとき、電動駆動装置が空転しウオームが低負荷となる空転期間のトルクの変化に基づいてトルク曲線を生成するので、容易にかつ正確にトルクセンサのゼロ点トルク値を較正することができる。
(4) 上記(1)〜(3)項において、演算処理装置は、トルクセンサが空転期間に出力したトルク信号の値が基準値の範囲を超えるとき、前記トルクセンサの故障と判定し、故障報知信号を出力する。
このような構成とすると、トルクセンサが空転期間に出力したトルク信号の値が基準値の範囲を超えるとき、トルクセンサの故障と判定するので、弁体の全閉または全開停止位置における締付トルクが過大または過小となることを防止することができる。
(5) 電動駆動装置により正逆回転させられるウオームの軸線方向の移動量に基づいて被動体の開閉に要するトルクを検出する金属製の歪みゲージを有するトルクセンサのゼロ点トルクを較正する較正方法において、前記ウオームを正逆回転させる電動駆動装置を起動する電動駆動装置起動ステップと、演算処理装置が、前記電動駆動装置起動ステップにおける電動駆動装置の起動に応動し、前記トルクセンサから出力されるトルク信号を受信し、該トルク信号が経時的に変化するトルク曲線を生成し、前記電動駆動装置の起動から所定時間が経過する前の前記トルク曲線に基づき前記電動駆動装置が低負荷となる空転期間を算出し、かつ前記トルクセンサが前記空転期間に出力したトルク信号の値がメインメモリに記憶する基準値の範囲内であるとき、このトルク信号の値を前記メインメモリに記憶し、前記トルクセンサのゼロ点トルク値を較正するゼロ点トルク値の較正ステップと
を含むものとする。
このような構成とすると、電動駆動装置が低負荷となる空転期間のトルク値が基準値内であれば、取得したトルク値をトルクセンサのゼロ点トルク値として記憶することで、正確な較正を行うことができる。
(6) 上記(5)項において、ゼロ点トルク値の較正ステップは、電動駆動装置がウオームを介して被動体の全開または全閉に保持する停止状態から、逆方向に逆転起動させたとき、前記ウオームと被動体に連結するステムとの間に設けられたハンマーブロー生成機構の空転時から衝接時の間に生じるトルクの変化を、演算処理装置がトルクセンサを通じて受信し、トルク曲線を生成する。
このような構成とすると、ウォームがハンマーブロー発生機構の空転時から衝接時の間に生じる空転期間のトルクの変化に基づいてトルク曲線を生成するので、プラントに設置された被動体の駆動中に、随時、容易にかつ正確にトルクセンサのゼロ点トルク値を較正することができる。
(7) 上記(5)または(6)項において、ゼロ点トルク値の較正ステップは、電動駆動装置とウオームとの間に設けられたクラッチ機構が、ハンドル操作による手動駆動モードから前記電動駆動装置による電動駆動モードに切り替える際、前記ウオームの回転変位を検出する開度センサから出力される開度信号が変動しないとき、前記電動駆動装置が空転し前記ウオームが低負荷となる空転期間のトルクの変化を、演算処理装置が前記ウオームからトルクセンサを通じて受信し、トルク曲線を生成する。
このような構成とすると、クラッチ機構が手動駆動モードから電動駆動モードに切り替える際、電動駆動装置が空転しウオームが低負荷となる空転期間のトルクの変化に基づいてトルク曲線を生成するので、容易にかつ正確にトルクセンサのゼロ点トルク値を較正することができる。
(8) 上記(5)〜(7)項において、ゼロ点トルク値の較正ステップは、トルクセンサが空転期間に出力したトルク信号の値が基準値の範囲を超えるとき、演算処理装置が前記トルクセンサの故障と判定し、故障報知信号を出力する。
このような構成とすると、トルクセンサが空転期間に出力したトルク信号の値が基準値の範囲を超えるとき、トルクセンサの故障と判定するので、弁体の全閉または全開停止位置における締付トルクが過大または過小となることを防止することができる。
本発明によると、電動弁駆動装置に使用されるトルクセンサのゼロ点トルク値を、随時、容易にかつ正確に較正するようにした装置および方法を提供することができる。
本発明の実施形態のトルクセンサの較正装置のブロック図である。 図1の較正装置が制御する電動弁の要部斜視図である。 図1の較正装置に設けられるトルクセンサの縦断断面図である。 図3のトルクセンサにおける基板の正面図である。 弁を全閉から全開へ動作させたときのトルク曲線を示す図である。 弁を全開から全閉へ動作させたときのトルク曲線を示す図である。 弁を中間開度から開動作させたときのトルク曲線を示す図である。 弁を中間開度から閉動作させたときのトルク曲線を示す図である。 弁を手動開動作させた後、電動で開動作させたときのトルク曲線を示す図である。 弁を手動閉動作させた後、電動で開動作させたときのトルク曲線を示す図である。 弁を手動開動作させた後、電動で閉動作させたときのトルク曲線を示す図である。 弁を手動閉動作させた後、電動で閉動作させたときのトルク曲線を示す図である。 図1のトルクセンサ較正装置の処理の流れを示すフロー図である。 図1の較正装置が制御する他の電動弁の要部斜視図である。
以下、本発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1に示すように、トルクセンサの較正装置1は、電動駆動装置(モータ)2により正逆回転させられるウオーム3と、ウオーム3の回転変位を被動体(弁体)の開度として検出するエンコーダからなる開度センサ4と、ウオーム3の軸線方向の移動量に基づいて負荷トルクを検出する金属製の歪みゲージを有するトルクセンサ5と、電動駆動装置2、開度センサ4、トルクセンサ5に電気的に接続するコントローラ6とを備えている。
コントローラ6は、内部に、演算処理装置(CPU)7と、読み出し専用メモリ(ROM)8と、メインメモリ9と、これらを相互に接続するバス10とを備え、演算処理装置(CPU)7が可逆電磁開閉器11を介して電動駆動装置2の正逆回転を制御し、メインメモリ9が開度センサ4およびトルクセンサ5の出力信号とゼロ点のトルクデータとを一時記憶し、読み出し専用メモリ8が弁制御プログラムおよび基準値データを記憶している。なお、基準値データは、読み出し専用メモリ8に記憶してもよく、処理速度を向上させるためメインメモリ9に記憶してもよい。
コントローラ6は、外部の操作部12から指令信号を受信し、弁制御プログラムおよび診断プログラムを演算処理装置7に実行させ、演算処理装置7の演算結果をメインメモリ9に一時記憶させることができる。また、外部の操作部12から履歴出力信号を受信し、メインメモリ9に一時記憶するトルク曲線データやゼロ点トルク値データを較正日時に対応させて外部の記憶装置13へ転送させることもでき、この外部の記憶装置13をコントローラ6から取出して図外のコンピュータに接続し弁体の駆動履歴を検証することができる。
図2に示すように、電動弁14は、中央部に、左右方向を向くウオーム軸15が枢設され、ウオーム軸15には、円筒状のウオーム3が一体に刻設されている。
ウオーム軸15の左端は、平歯車16、17からなる減速機構とクラッチ18とを介して、電動駆動装置2に連結されて、正逆方向に回転しうるようになっており、かつ1対の平歯車19、20を介して、右端に手動ハンドル21を設けたハンドル軸22にも連係されており、クラッチ18を切って、手動ハンドル21の回転操作により回転させることもできる。
ウオーム軸15の右端には、トルクセンサ5が、嵌合され、ウオーム3は予め定めた中立位置に向かって左右方向より付勢されている。ウオーム軸15におけるウオーム3の右側に刻設した小ウオーム23には、小ウオームホイール24が噛合し、その軸である回転数検出軸25は、ステム26の上限と下限を設定するエンコーダからなる開度センサ4に連係されている。
ウオーム3と噛合するウオームホイール27の内周面には、1対の駆動突起(原動部材)27aが180°回転した位置に対向して突設されている。
ウオームホイール27の中央を貫通する上下方向を向くステム26の下端には、弁体28が連結されている。
ステム26の上部の雄ねじ部26aには、ウオームホイール27内に嵌合されたドライブスリーブ29に、スプライン結合するステムナット内面の雌ねじ部(図示略)が、雄ねじ部26aとの間に若干の間隙をもって螺合し、雄ねじ部26aと弁体28との間にステム26と摺動可能なステムパッキン26bが設けられている。
ドライブスリーブ29の外周面には、駆動突起27aと同一円周上に従動突起29aが突設されている。
回転伝達機構は、電動駆動装置2の出力軸2aからステム26に螺合するドライブスリーブ29に回転力を伝達するために、ウオーム軸15、ウオーム3、ウオームホイール27、ドライブスリーブ29を含む要素により形成されている。
ハンマーブロー発生機構は、原動部材であるウオームホイール27の駆動突起27aと、従動部材であるドライブスリーブ29の従動突起29aとにより、ウォームホイール27の回転方向に所要の遊びをもって係合し、ウォームホイール27の反転時に、従動突起29aが当接していた駆動突起27aの一方から離れ、ウォームホイール27が180°回転したとき、駆動突起27aの他方に衝接することにより、従動部材側に衝撃力を付与するように形成されている。
ハンマーブロー発生機構では、ウォームホイール27の反転時に、ウオームホイール27は空転するだけで、ほとんど負荷は掛からない空転期間が発生するので、ウオーム3が中立位置から軸線方向に移動することはほとんどない。
例えばウオームホイール27が180°回転すると、ウオームホイール27の駆動突起27aが、ドライブスリーブ29の従動突起29aに衝接し、そのときの衝撃、すなわちハンマーブローが、ドライブスリーブ29側に付与されるとともに、その反作用として、ウオームホイール27からウオーム3側にも付与される。
ウオーム3は、このときの衝撃により、ウオーム軸15の軸方向にわずかに変位し、その変位がトルクセンサ5により検知される。本実施形態では、ウオームホイール27が180°回転したとき、ハンマーブローが付与されるように例示したが、本発明はこの角度に限定されず、例えばウオームホイール27が、90°や60°に回転したときに駆動突起27aが従動突起29aに衝接してもよい。
図3に示すように、トルクセンサ5は、円盤状の起歪み体30の中心部に、ナット31をもってウオーム軸15の右端部を回転可能に軸支し、起歪み体30の外周を複数のボルト32をもって電動弁14のハウジング33へ固定され、起歪み体30の外側および内側に同周の溝34が形成されている。この起歪み体30における外側の溝34内には、歪みゲージが配置され、例えばポリミイド材からなる厚さ13μmの基板30aが溝34の底部に接着され、基板30a上に、エッチングによりパターニングした銅ニッケル合金からなる厚さ5μmの抵抗箔を形成させ、この抵抗箔および基板30aの表面に厚さ12μmの樹脂膜によりラミネート加工されている。
図4に示すように、トルクセンサ5は、金属製の各抵抗素子R1、R2、R3、R4(Ω)を、溝34内に設け、温度補償を向上させるホイートストンブリッジ回路を形成し、ウオーム軸15の軸方向の荷重に対応する各抵抗素子R1、R2、R3、R4の抵抗値変化を、電圧の変化に変換して測定することができる。
トルクセンサ5には、例えば第1端子〜第5端子35〜39が設けられ、第1端子35と第3端子37との間には抵抗体R1とR2とが直列に接続され、第5端子39と第3端子37との間には抵抗体R4とR3とが直列に接続され、抵抗体R1とR2との間に第2端子36が接続され、抵抗体R3とR4との間に第4端子38が接続されている。
トルクセンサ5は、第1端子35に図外の補正抵抗を介してブリッジ電圧が引加され、第5端子39に図外の補正抵抗を介してブリッジ電圧が引加され、第3端子37には基準電圧が引加されている。荷重方向(図3の矢印)にウオーム軸15が変位したとき、第2端子36と第4端子38との間の電圧は増加し、逆の荷重方向にウオーム軸15が変位したとき、第2端子36と第4端子38との間の電圧は減少することにより、ウオーム軸15を介して弁体28の荷重トルクを測定することができる。
金属製の各抵抗素子R1、R2、R3、R4は、時間の経過と共に、機械的応力や水分による腐食が発生する。この腐食により抵抗値が変化するため、無負荷状態におけるホイートストンブリッジ回路のゼロ点を較正し、正確なトルクを測定するのが好ましい。すなわち、トルクセンサ5が無負荷状態のとき、第2端子36と第4端子38との間の電圧がゼロ点のトルク値を示すようになる。
図5は、弁を全閉から全開へ動作させたときのトルク曲線を示すヒストグラムである。演算処理装置7は、トルクセンサ5から出力されるトルク信号を受信し、トルク信号が経時的に変化するトルク曲線を生成する。図中の縦軸は弁棒トルクを示し、図中の横軸は経過時間を示している。
演算処理装置7は、電動駆動装置2により弁体28を全閉状態にした後、読み出し専用メモリ8からメインメモリ9へ転送した弁制御プログラムを実行し、トルクセンサ5から出力されるトルク信号を受信し、弁棒トルクのトルク曲線を生成し、この弁棒トルクの値をメインメモリ9に記憶する。
時間T0〜T1の間は、電動駆動装置7の起動前における弁体28の閉時保持トルクが示されており、時間T1では、演算処理装置7が電動駆動装置2を逆回転に起動させたとき、弁体28の閉時保持トルクからゼロ点トルクへ遷移するトルク曲線を生成し、トルクセンサ5のゼロ点トルクの値を測定している。なお、図下部には、演算処理装置7が測定する電動駆動装置2の駆動電流値が示されており、モニター上に表示するトルク曲線と電動駆動装置2の起動開始時期とを対応させて目視により確認することができる。
時間T1〜T2の間は、ウオーム3が空転している空転期間であって、演算処理装置7がトルクセンサ5から弁棒トルクのゼロ点トルク値を受信している。時間T1では、ウオームホイール27における一方の駆動突起27aが、ドライブスリーブ29の従動突起29aから離れ、時間T2では、ウオームホイール27における他方の駆動突起27aが、ドライブスリーブ29の従動突起29aに衝接し、そのときの衝撃、すなわちハンマーブローが発生し、弁棒トルクがゼロ点トルクから引っ張り方向に作用している。
演算処理装置7は、電動駆動装置2の起動から所定時間が経過するまで、トルク曲線の変化を監視し、閉時保持トルクからゼロ点トルクに変動した時間T1とハンマーブローが発生した時間T2との間が空転期間であると判定し、時間T1とT2との間に受信したトルク信号とメインメモリ9に記憶する基準値とを比較し、所定の範囲内であるとき、トルク信号の値をトルクセンサ5のゼロ点トルク値としてメインメモリ9に記憶する。なお、演算処理装置7は、時間T1〜T2におけるトルク信号の最大値、最小値、中間値、平均値のいずれか1つを算出してゼロ点トルク値を較正すればよい。
演算処理装置7は、時間T1とT2との間に受信したトルク信号とメインメモリ9に記憶する基準値とを比較し、所定の範囲を超えるときにはトルクセンサ5の故障と判定して故障報知信号をコントローラ6に接続されたモニタ(図示略)に出力することもできる。
時間T2〜T3の間は、弁体28の実開閉時間であり、弁棒トルクがウオーム3とステム26との間に設けられた駆動力の伝達系がたにより引張方向へ変動し、弁体28を駆動する伝達機構のがたを吸収し、開度センサ4が出力する開度信号が開方向に変化し、弁体28の引抜き開始時のトルク変動を経て弁体28をバックシート側へ移動させる運転トルクに遷移している。この場合、演算処理装置7は、メインメモリ9に記憶するトルクセンサ5のゼロ点トルク値を基準に、弁体28の引抜きトルクと運転トルクの許容値を算出し、これら許容値を超える弁棒トルクが検出されたとき、異常報知をコントローラ6に接続されたモニタ(図示略)に出力する。
時間T3〜T4の間は、弁体28がバックシートに保持され、慣性トルクにより弁体28を締め付ける弁棒トルクが引張方向に増加する期間である。時間T4では、演算処理装置7はトルクセンサ5から出力されるトルク信号に基づき、例えばゼロ点トルク値を基準に所定の引張りトルク値における所定の設定トルク値に達したとき、可逆電磁開閉器11を作動させて電動駆動装置2を停止させ、弁体28をバックシートに保持するとともに、慣性トルクを加重した保持トルクにより弁体28を全閉状態に維持させている。これにより演算処理装置7は、メインメモリ9に記憶するトルクセンサ5のゼロ点トルク値を基準に弁体28をバックシート側に保持する保持トルクを算出し、弁体28を過剰または過小のトルクで締め付けることを防止することができ、弁体28やその駆動機構に劣化させることも防止することができる。
本実施形態では、弁を全閉から全開へ動作させたときにゼロ点トルクを較正したが、本発明は、弁の開閉方向に限定されず、弁を全開から全閉へ動作させたときもゼロ点トルクの較正することができる。
図6は、弁を全開から全閉へ動作させたときのトルク曲線を示すヒストグラムである。演算処理装置7は、電動駆動装置2により弁体28を全開状態にした後、読み出し専用メモリ8からメインメモリ9へ転送した弁制御プログラムを実行し、トルクセンサ5から出力されるトルク信号に基づいて弁棒トルクのトルク曲線を生成する。
時間T5〜T6の間は、演算処理装置7が可逆電磁開閉器11を介して電動駆動装置2を逆回転に起動させたとき、ウオーム3の空転期間の弁棒トルクが出力され、この弁棒トルクがトルクセンサ5のゼロ点トルクのトルク値である。時間T5では、ウオームホイール27における一方の駆動突起27aが、ドライブスリーブ29の従動突起29aから離れ、時間T6では、ウオームホイール27における他方の駆動突起27aが、ドライブスリーブ29の従動突起29aに衝接し、そのときの衝撃、すなわちハンマーブローが発生し、弁棒トルクがゼロ点トルクから圧縮方向に作用している。
時間T6〜T7の間は、開度センサ4が出力する開度信号が閉方向に変化し、弁体28の挿入開始時のトルク変動を経て弁体28を弁閉シート側へ移動させる運転トルクに遷移している。この時間T6〜T7の間が弁体28の実開閉時間である。なお、弁体28が弁閉シートに着座する直前に流体負荷がステム26に伝達され、弁棒トルクが圧縮方向に変動している。
時間T7〜T8の間は、弁体28が弁閉シートに保持され、駆動中の電動駆動装置2により弁体28を締め付ける弁棒トルクが上昇する期間である。時間T8では、演算処理装置7がトルクセンサ5から出力されるトルク信号が弁体28を弁閉シートに押しつける所定の設定トルクに達したとき、可逆電磁開閉器11を介して電動駆動装置2を停止させ、弁体28を弁閉シート側へ慣性トルクを加重した保持トルクにより全開状態に維持させている。
演算処理装置7は、バックシート保持トルクからゼロ点トルクに変動した時間T5とハンマーブローが発生した時間T6との間がウオーム3が空転する空転期間であると判定し、時間T5とT6との間に受信したトルク信号とメインメモリ9に記憶する基準値とを比較し、所定の範囲内であるとき、トルク信号の値をトルクセンサ5のゼロ点トルク値としてメインメモリ9に記憶する。
演算処理装置7は、時間T5とT6との間に受信したトルク信号とメインメモリ9に記憶する基準値とを比較し、所定の範囲を超えるときにはトルクセンサ5の故障と判定して故障報知信号をコントローラ6に接続されたモニタ(図示略)に出力することもできる。
図7は、弁を中間開度から開動作させたときのトルク曲線を示す図である。
演算処理装置7は、電動駆動装置2により弁体28を閉動作させ開度10%の位置に保持させた後、時間T0の時点で電動駆動装置2を逆転起動させる。
時間T0では、演算処理装置7が開度10%の状態で加わる弁体28の保持トルクを測定している。
時間T1〜T2の間は、演算処理装置7が算出したウオーム3の空転期間の弁棒トルクが出力され、この弁棒トルクがトルクセンサ5のゼロ点トルク値である。時間T1では、ウオームホイール27における一方の駆動突起27aが、ドライブスリーブ29の従動突起29aから離れ、時間T2では、ウオームホイール27における他方の駆動突起27aが、ドライブスリーブ29の従動突起29aに衝接し、そのときの衝撃、すなわちハンマーブローが発生し、弁棒トルクが開トルク方向に作用し、ドライブスリーブ29を回転開始させている。
時間T2〜T3の間は、弁棒トルクがドライブスリーブ29とステム26との間に設けられた駆動力の伝達系がたにより変動し、その後、弁体28が開度10%から開度90%まで移動させる運転トルクに遷移している。時間T2〜T2’の間は、弁体28とドライブスリーブ29との間におけるガタ吸収期間であり、時間T2’〜T3の間では、弁棒動き出しによる弁体28の実開閉時間であり、時間T3では、演算処理装置7が開度センサ4から出力される開度信号に基づき、例えば開度90%のとき、可逆電磁開閉器11を開動作させて電動駆動装置2を停止させ、弁体28の開動作を停止させている。
時間T3〜T4の間は、弁体28が開度90%に保持され、慣性トルクが減少して弁棒トルクがゼロ点トルク方向に変化する。
演算処理装置7は、閉時保持トルクからゼロ点トルクに変動した時間T1とハンマーブローが発生した時間T2との間がウオーム3が空転する空転期間であると判定する。
図8は、弁を開度90%から開度10%へ動作させたときのトルク曲線を示すヒストグラムである。演算処理装置7は、電動駆動装置2により弁体28を開度90%の状態にした後、操作部12から弁閉動作指令を受信し、読み出し専用メモリ8からメインメモリ9へ転送した弁制御プログラムを実行し、トルクセンサ5から出力されるトルク信号に基づいて弁棒トルクのトルク曲線を生成する。
時間T5〜T6の間は、演算処理装置7が電動駆動装置2を逆回転に起動させ、ウオーム3が空転する空転期間のトルクが出力され、このトルクがトルクセンサ5のゼロ点トルクのトルク値である。時間T5では、ウオームホイール27における一方の駆動突起27aが、ドライブスリーブ29の従動突起29aから離れ、時間T6では、ウオームホイール27における他方の駆動突起27aが、ドライブスリーブ29の従動突起29aに衝接し、そのときの衝撃、すなわちハンマーブローが発生し、弁棒トルクがゼロ点トルクから閉トルク方向に作用している。
時間T6〜T7では、ハンマーブローが伝達された後、弁体28の挿入開始時のトルク変動を経て弁体28を開度10%の方向へ移動させる運転トルクに遷移している。このハンマーブローが伝達された後の弁棒動き出しから時間T7の間が弁体28の実開閉時間である。時間T7では、演算処理装置7が開度センサ4から出力される開度信号に基づき、例えば開度10%に達したとき、可逆電磁開閉器11を開動作し電動駆動装置2を停止させ、弁体28を開度10%の位置に保持させている。
時間T7〜T8の間は、弁体28が開度10%の位置に保持され、慣性トルクがゼロ点トルクの方向に減少する。
演算処理装置7は、伝導駆動装置2を起動させた時間T5とハンマーブローが発生した時間T6との間がウオーム3が空転する空転期間であると判定し、この空転期間のトルク信号をゼロ点トルク値として、弁体28の運転トルクを制御することができる。
上記実施形態では、演算処理装置7がハンマーブロー発生機構によりウオーム3の空転期間を算出または判定し、ゼロ点トルク値を較正したが、本発明は、これらハンマーブロー発生機構を用いた較正方法に限定されず、例えば電動駆動装置2と手動ハンドル21とを切り替える際に生じる空転期間を特定し、ゼロ点トルク値を較正するようにしてもよい。
電動弁14は、例えば手動ハンドル21による駆動から電動駆動装置2による駆動にクラッチ18を切り替える場合、電動駆動装置2によりクラッチ18を動作させ、電動駆動装置2がウオーム3を駆動するように自動切換を実行する際、開度センサ4から出力する開度信号が変化しないとき、電動駆動装置2が空転しウオーム3が無負荷状態となる空転期間が発生する。
演算制御装置7は、電動駆動装置2に対して回転駆動信号を出力していないとき、開度センサ4から出力される開度信号が変化する状態を検知することで、電動弁14の手動ハンドル21による手動モードであると判定した後、電動駆動装置2を起動させ、クラッチ18を手動モードから電動駆動モードへ自動的に切り替え、トルクセンサ5が出力するトルク信号を受信する。
図9は、弁を手動開動作させた後、電動で開動作させたときのトルク曲線を示すヒストグラムである。時間T0とT1との間は、電動駆動装置2が空転する空転期間であり、ウオーム3の無負荷状態のトルクを示している。
演算制御装置7は、電動駆動装置2を起動させ、クラッチ18を手動ハンドル21による手動駆動モードから自動的に電動駆動モードに復帰させ、ウオーム3を介してドライブスリーブ29を回転させて弁体28の開動作を開始させる。
時間T0とT1との間には、演算制御装置7がクラッチ18の切り替え動作にともない、開度センサ4が出力する開度信号が変化しないときのトルクセンサ5から電動駆動装置2の空転期間とウオーム3の無負荷状態とを示すトルク信号を受信し、時間T1に、演算制御装置7がトルクセンサ5からウオーム3を介してドライブスリーブ29が回転駆動するトルク信号を受信してウオーム3を駆動するトルク曲線を生成する。
演算処理装置7は、トルク曲線の中から電動駆動装置2の空転期間を推定する。すなわち、時間T0からT1まで電動駆動装置2が空転しウオーム3が無負荷状態となる弁棒トルクと、時間T1以降に、開度センサ4が出力する開度信号が開方向に変化しドライブスリーブ29の回転開始を示す弁棒トルクとを比較し、ドライブスリーブ29の回転開始前に発生する電動駆動装置2の空転期間を判定することができる。
演算処理装置7は、時間T0〜T1に、メインメモリ9に記憶したトルク信号の値を、メインメモリ9にゼロ点トルク値として記憶してトルクセンサ5のゼロ点トルクの値を較正することができる。
図10は、弁を手動閉動作させた後、電動で開動作させたときのトルク曲線を示すヒストグラムである。時間T0とT1との間は、電動駆動装置2が空転する空転期間であり、ウオーム3の無負荷状態のトルクを示している。
図9示したトルク曲線と比較すると、時間T1にドライブスリーブ29が回転開始し弁棒トルクが開トルク方向に変動した直後に、トルク変化が発生する点が相違する。
演算処理装置7は、トルク曲線の中から電動駆動装置2の空転期間を判定する。すなわち、時間T0からT1まで電動駆動装置2が空転しウオーム3が無負荷状態となる弁棒トルクと、時間T1以降に、開度センサ4が出力する開度信号が開方向に変化しドライブスリーブ29の回転開始を示す弁棒トルクとを比較し、ドライブスリーブ29の回転開始前に発生する電動駆動装置2の空転期間を判定することができる。この場合、演算処理装置7では、1回目の弁棒トルク変化と2回目の弁棒トルク変化とを識別し、1回目の弁棒トルク変化が検出されたとき空転期間を判定する。
演算処理装置7は、時間T0〜T1にメインメモリ9に記憶したトルク信号の値を、メインメモリ9にトルクセンサ5のゼロ点トルク値として記憶し較正することができる。
図11は、弁を手動開動作させた後、電動で閉動作させたときのトルク曲線を示すヒストグラムである。時間T0とT1との間は、電動駆動装置2が空転する空転期間であり、ウオーム3の無負荷状態のトルクを示している。
図10示したトルク曲線と比較すると、時間T1にドライブスリーブ29が回転開始し弁棒トルクが閉トルク方向に変動する点が相違する。
演算処理装置7は、時間T0〜T1にメインメモリ9に記憶したトルク信号の値を、メインメモリ9にトルクセンサ5のゼロ点トルク値として記録し較正することができる。
図12は、弁を手動閉動作させた後、電動で閉動作させたときのトルク曲線を示すヒストグラムである。時間T0とT1との間は、電動駆動装置2が空転する空転期間であり、ウオーム3の無負荷状態のトルクを示している。
図9示したトルク曲線と比較すると、時間T1にドライブスリーブ29が回転開始し弁棒トルクが閉トルク方向に変動する点が相違する。
演算処理装置7は、時間T0〜T1にメインメモリ9に記憶したトルク信号の値を、メインメモリ9にトルクセンサ5のゼロ点トルク値として記憶し較正することができる。
演算処理装置7は、上記のトルク曲線を解析し、時間T0とT1との間は、開度センサ4が出力する開度信号が変化しないときの電動駆動装置2が空転する空転期間であり、ウオーム3の無負荷状態のトルクを示すゼロ点トルクとしてメインメモリ9に記憶し、トルクセンサ5のゼロ点トルクの値を較正することができる。以下にトルクセンサ較正装置1の処理シーケンスについて説明する。
図13は、トルクセンサ較正装置の処理の流れを示すフロー図である。
演算処理装置7は、メインメモリ9に一時記憶する弁制御プログラムを読み出して、ウオーム3を正逆回転させる電動駆動装置2を起動させ、エンコーダからなる開度センサ4から出力する開度信号を受信し、ウオーム3の回転変位に従動して弁体28の開度を検出し、金属製の歪みゲージを有するトルクセンサ5からウオーム3の軸線方向の移動量に基づいて負荷トルクを検出する電動駆動装置起動ステップS1を実行する。
演算処理装置7は、電動駆動装置起動ステップS1における電動駆動装置の起動に応動し、トルクセンサ5から出力されるトルク信号を受信し、該トルク信号が経時的に変化するトルク曲線を生成し、このトルク曲線に基づき電動駆動装置2が低負荷となる空転期間を算出するウオーム空転期間算出ステップS2を実行し、ハンマーブロー検知ステップS3で空転期間が終了するハンマーブローを検出するまでウオーム空転期間算出ステップS2を繰り返す。
演算処理装置7は、ハンマーブロー検知ステップS3によりハンマーブローを検出したとき、処理をトルクセンサ値記憶ステップS4へ分岐させ、トルクセンサ5が空転期間に出力したトルク信号の値がメインメモリ9に記憶する基準値の範囲内であるとき、このトルク信号の値をゼロ点トルク値としてメインメモリ9に記憶しゼロ点トルク値を較正する。
演算処理装置7は、トルクセンサ5が空転期間に出力したトルク信号の値がメインメモリ9に記憶する基準値の範囲を超えるとき、トルクセンサ5の故障と判定し、故障報知信号を、コントローラ6に接続するモニタ(図示略)に出力することもできる。この場合、演算処理装置7が故障報知信号に応動して電動駆動装置2を、可逆電磁開閉器11を介して停止させてもよい。
演算処理装置7は、電動駆動装置2により弁体28を全閉状態または全開状態にするまで、弁体(バルブ)駆動ステップS5を実行し、メインメモリ9に記憶する較正されたゼロ点トルク値から弁体28の全閉状態または全開状態に保持する保持トルクを算出し、電動駆動装置2によりウオーム3を回転させて弁体28を、全閉状態または全開状態にまで駆動する。
演算処理装置7は、処理を設定開度判定ステップS6に移行させ、開度センサ4から出力する開度信号を受信し、弁体28が設定開度に達したとき、メインメモリ9に記憶するゼロ点トルク値を基準に算出する保持トルクをもって弁体28を全閉状態または全開状態に保持し、弁駆動処理を終了する。これにより、電動駆動装置2の逆転時における空転期間を、弁体28の開閉動作ごとに算出してトルクセンサ5のゼロ点トルク値を較正するので、弁体28を保持する保持トルクが過小または過剰となる不具合を未然に防止することができる。
上述のように、本実施形態では、ハンマーブロー発生機構によるウオーム3の空転期間を検出し、この空転期間におけるトルクセンサ5から出力されるトルク信号を、トルクセンサ5のゼロ点トルクとして較正するように説明したが、本発明はハンマーブロー発生機構によるゼロ点トルクの較正シーケンスに限定されず、クラッチ18の切り替えによる電動駆動装置2の空転期間を検出し電動弁駆動装置に使用されるトルクセンサ5のゼロ点トルク値を、随時、容易にかつ正確に較正するようにした装置および方法を提供することができる。
例えば演算処理装置7は、ハンマーブロー検知ステップS3において、クラッチ18の切り替え動作に伴い、電動駆動装置2の空転期間を算出し、トルクセンサ値記憶ステップS4において、トルクセンサ5が電動駆動装置2の空転期間に出力したトルク信号の値と基準値とを比較し、基準値の範囲内であるとき、トルク信号の値をゼロ点トルク値としてメインメモリ9に記憶しゼロ点トルクを較正することもできる。この場合、設定開度判定ステップS6では、トルクセンサ5から出力されたトルク信号が所定の停止トルクに達したとき、メインメモリ9に記憶するゼロ点トルク値を基準に算出する保持トルクをもって弁体28を全開または全閉状態に保持してもよい。これにより、電動駆動装置2の逆転時における空転期間を、弁体28の開閉動作ごとに算出してトルクセンサ5のゼロ点トルク値を較正するので、弁体28を保持する保持トルクが過小または過剰となる不具合を未然に防止することができる。
図14は、他の電動弁の要部斜視図である。電動弁は、上部に手動ハンドル21、手動ハンドル軸22、ウオームホイール27、駆動突起27a、トライブスリーブ29、従動突起29aを備え、従動突起29aはドライブスリーブ29に対して上下方向に摺動可能にスプライン結合され、図外のクラッチ18を動作させ従動突起29aを手動ハンドル軸22側に上方移動させることにより、手動モードに切り替わり、電動駆動装置2の起動により従動突起29aを、ウオームホイール27側へ下方移動させることにより、従動突起29aが駆動突起27aに当接し、電動モードに切り替えることができる。
手動モードにおける電動弁では、ドライブスリーブ29と手動ハンドル軸22とを連結させ、手動ハンドル21の回転により、ドライブスリーブ29を上下方向に駆動可能状態のとき、ウオームホイール27とドライブスリーブ29との連結が解除された状態である。つまり、ウオームホイール27には慣性トルクまたは保持トルクが引加されていない状態であり、ウオームホイール27に噛合する図外のウオーム3が無負荷状態である。したがって、ウオーム3に連結するトルクセンサ5が無負荷状態のトルクを測定することができ、例えば手動モードから電動モードへ復帰させるため電動駆動装置2を起動した際、トルクセンサ5から出力するトルク信号の値を、トルクセンサ5のゼロ点トルクの値として較正することにより、弁体28の全開または全閉状態における保持トルクを算出することができる。
1 トルクセンサの較正装置
2 電動駆動装置(モータ)
2a出力軸
3 ウオーム
4 開度センサ
5 トルクセンサ
6 コントローラ
7 演算処理装置(CPU)
8 読み出し専用メモリ(ROM)
9 メインメモリ(RAM)
10 バス
11 可逆電磁開閉器
12 操作部
13 記憶装置
14 電動弁
15 ウオーム軸
16 平歯車
17 平歯車
18 クラッチ
19 平歯車
20 平歯車
21 手動ハンドル
22 手動ハンドル軸
23 小ウオーム
24 小ウオームホイール
25 回転数検出軸
26 ステム
26a雄ねじ部
26bステムパッキン
27 ウオームホイール
27a駆動突起
28 被動体(弁体)
29 ドライブスリーブ
29a従動突起
30 起歪体
30a基板
31 ナット
32 ボルト
33 ハウジング
34 溝
35 第1端子
36 第2端子
37 第3端子
38 第4端子
39 第5端子

Claims (8)

  1. 電動駆動装置により正逆回転させられるウオームの軸線方向の移動量に基づいて被動体の開閉に要するトルクを検出する金属製の歪みゲージを有するトルクセンサのゼロ点トルク値を較正する較正装置において、
    前記トルクセンサのゼロ点トルク値および所定の基準値を記憶するメインメモリと、
    前記電動駆動装置、トルクセンサ、およびメインメモリに接続され、前記電動駆動装置の起動に応動し、前記トルクセンサから出力されるトルク信号を受信し、該トルク信号が経時的に変化するトルク曲線を生成し、前記電動駆動装置の起動から所定時間が経過する前の前記トルク曲線の変化に基づき、前記電動駆動装置が低負荷となる空転期間を算出し、かつ前記トルクセンサが前記空転期間に出力したトルク信号の値が前記基準値の範囲内であるとき、このトルク信号の値を前記メインメモリに記憶し、前記トルクセンサのゼロ点トルク値を較正する演算処理装置と
    を備えたことを特徴とするトルクセンサの較正装置。
  2. 演算処理装置は、電動駆動装置がウオームを介して被動体の全開または全閉状態に保持する停止状態から、逆方向に逆転起動させたとき、前記ウオームと被動体に連結するステムとの間に設けられたハンマーブロー生成機構の空転時から衝接時の間に生じるトルクの変化を、トルクセンサを通じて受信し、トルク曲線を生成する請求項1記載のトルクセンサの較正装置。
  3. 演算処理装置は、電動駆動装置とウオームとの間に設けられたクラッチ機構が、ハンドル操作による手動駆動モードから前記電動駆動装置による電動駆動モードに切り替える際、前記ウオームの回転変位を検出する開度センサから出力される開度信号が変動しないとき、前記電動駆動装置が空転し前記ウオームが低負荷となる空転期間のトルクの変化を、前記ウオームからトルクセンサを通じて受信し、トルク曲線を生成する請求項1または2記載のトルクセンサの較正装置。
  4. 演算処理装置は、トルクセンサが空転期間に出力したトルク信号の値が基準値の範囲を超えるとき、前記トルクセンサの故障と判定し、故障報知信号を出力する請求項1〜3のいずれかに記載のトルクセンサの較正装置。
  5. 電動駆動装置により正逆回転させられるウオームの軸線方向の移動量に基づいて被動体の開閉に要するトルクを検出する金属製の歪みゲージを有するトルクセンサのゼロ点トルクを較正する較正方法において、
    前記ウオームを正逆回転させる電動駆動装置を起動する電動駆動装置起動ステップと、
    演算処理装置が、前記電動駆動装置起動ステップにおける電動駆動装置の起動に応動し、前記トルクセンサから出力されるトルク信号を受信し、該トルク信号が経時的に変化するトルク曲線を生成し、前記電動駆動装置の起動から所定時間が経過する前の前記トルク曲線に基づき前記電動駆動装置が低負荷となる空転期間を算出し、かつ前記トルクセンサが前記空転期間に出力したトルク信号の値がメインメモリに記憶する基準値の範囲内であるとき、このトルク信号の値を前記メインメモリに記憶し、前記トルクセンサのゼロ点トルク値を較正するゼロ点トルク値の較正ステップと
    を含むことを特徴とするトルクセンサの較正方法。
  6. ゼロ点トルク値の較正ステップは、電動駆動装置がウオームを介して被動体の全開または全閉に保持する停止状態から、逆方向に逆転起動させたとき、前記ウオームと被動体に連結するステムとの間に設けられたハンマーブロー生成機構の空転時から衝接時の間に生じるトルクの変化を、演算処理装置がトルクセンサを通じて受信し、トルク曲線を生成する請求項5記載のトルクセンサの較正方法。
  7. ゼロ点トルク値の較正ステップは、電動駆動装置とウオームとの間に設けられたクラッチ機構が、ハンドル操作による手動駆動モードから前記電動駆動装置による電動駆動モードに切り替える際、前記ウオームの回転変位を検出する開度センサから出力される開度信号が変動しないとき、前記電動駆動装置が空転し前記ウオームが低負荷となる空転期間のトルクの変化を、演算処理装置が前記ウオームからトルクセンサを通じて受信し、トルク曲線を生成する請求項5または6記載のトルクセンサの較正方法。
  8. ゼロ点トルク値の較正ステップは、トルクセンサが空転期間に出力したトルク信号の値が基準値の範囲を超えるとき、演算処理装置が前記トルクセンサの故障と判定し、故障報知信号を出力する請求項5〜7のいずれかに記載のトルクセンサの較正方法。
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