JP2013006750A - 光ファイバ製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】長手方向の空孔径変動およびファイバカールの双方を容易に抑制することができる光ファイバ製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の光ファイバ製造方法は、軸方向に延在する空孔を有する石英系の光ファイバを製造する方法である。外層部において比屈折率差の最大偏差が0.01%未満である該光ファイバ母材を線引する。ここで、光ファイバ母材の外径を2Rとすると、外層部は、中心軸からの径方向距離がR/2からRまでの領域である。光ファイバ母材において、軸方向に延在する空孔は、中心軸から径方向距離R/2までの領域に設けられている。このような光ファイバ母材を線引して光ファイバを製造する。この線引の際のガラス張力を100g以上300g以下とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、軸方向に延在する空孔を有する石英系の光ファイバを製造する方法に関するものである。
屈折率が高いガラスからなるコアと、屈折率が低いガラスからなり軸方向に延在する空孔を有するクラッドとを含む石英系の光ファイバの一種に、HAF(hole assisted fiber)と呼ばれる光ファイバがある。HAFは、軸方向に垂直な断面における屈折率分布や空孔の寸法および配置に応じた特性を有し、空孔を有しない中実の光ファイバが実現し得ない特性を有することができる。空孔を有する光ファイバ母材を線引することで、空孔を有する光ファイバを製造することができる。この線引の際には、空孔が潰れないようにするだけでなく、光ファイバにおいて空孔径が所望値となるようにすることが重要である。このような光ファイバを製造する方法が特許文献1,2に記載されている。
特許文献1には、光ファイバ断面における空孔占有率を制御するには線引時における空孔内圧力を制御することが必要であることが記載されている。また、同文献には、線引温度を上げると空孔が潰れ易くなるので、線引温度を高くする場合には空孔内圧力を上昇させる必要があることが記載されている。さらに、同文献には、圧力調整手段を用いて前記空孔内を大気圧より高い所定の圧力に設定した状態で光ファイバ母材を線引することが記載されている。
特許文献2には、空孔内圧力,線引温度および線引速度を制御する内圧加圧線引の方法が開示されている。また、同文献には、空孔の内圧および表面張力ならびにガラス粘度で空孔径が決定されることが記載されている。さらに、同文献には、空孔内圧力をモニタして、そのモニタにより得られた空孔内圧力が設定値となるように制御することが記載されている。
特開2002−145634号公報 特開2004−191947号公報
本発明者は、軸方向に延在する空孔を有する石英系の光ファイバを製造する際に以下のような課題があることを見出した。
空孔を有する光ファイバ母材を線引して光ファイバを製造する場合、光ファイバの長手方向の空孔径変動を抑制する観点から、高い線引張力で線引することが好ましい。線引張力を高くすることにより、ネックダウン領域におけるガラスの粘性が必要以上に低粘性になることを防ぐことが可能であり、低張力で線引する場合と比較して相対的に空孔径変動を抑制することが可能となる。
一方、高張力で線引すると、必然的に光ファイバ内の残留応力の絶対値は大きくなる。ガラスファイバが曲がるファイバカールは、ファイバ内の残留応力の非対称性が原因と考えられるので、空孔を有する光ファイバを製造する場合、ファイバカールが生じやすくなる問題がある。なお、JIS C6835では、ファイバカールに関しテープ形光ファイバケーブル等では、接続の問題により、曲率半径が4m以上に規定される場合があることが記載されている。日本国内の通信用光ファイバでは、ファイバカールの規格として「曲率半径4m以上」が広く適用されている。
このように、軸方向に延在する空孔を有する光ファイバを製造する際に、長手方向の空孔径変動およびファイバカールの双方を抑制することは困難であった。したがって、所望の特性を有する光ファイバを歩留まりよく製造することが困難であり、低コストで製造することが困難であった。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、長手方向の空孔径変動およびファイバカールの双方を容易に抑制することができる光ファイバ製造方法を提供することを目的とする。
本発明の光ファイバ製造方法は、軸方向に延在する空孔を有する石英系の光ファイバを製造する方法であって、光ファイバ母材の外径を2Rとしたときに中心軸からの径方向距離がR/2からRまでの領域である外層部において比屈折率差の最大偏差が0.01%未満である該光ファイバ母材を、ガラス張力100g以上300g以下で線引して、光ファイバを製造することを特徴とする。
本発明の光ファイバ製造方法は、外層部においてCl濃度の最大偏差が1000wtppm未満である光ファイバ母材を線引して光ファイバを製造するのが好適である。外層部に実質的にClを含まない光ファイバ母材を線引して光ファイバを製造するのも好適である。また、ジャケット部のOH濃度が300ppm以下である光ファイバ母材を線引して光ファイバを製造するのも好適である。
本発明によれば、長手方向の空孔径変動およびファイバカールの双方を容易に抑制することができる。
光ファイバ母材の屈折率プロファイルの概略を示す図である。 線引装置10の概略構成を示す図である。 実施例1〜5および比較例1〜3それぞれにおける光ファイバ母材の外層部の屈折率プロファイルを示す図である。 実施例1〜5および比較例1〜3それぞれにおける光ファイバの製造条件および諸元を纏めた図表である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
一般に、光ファイバ母材を製造する際には、中間母材等を軸周りに回転させながら中間母材の外周面上にガラス微粒子を堆積させ、このガラス微粒子堆積層を焼結することでガラス層を形成していく。この場合、原理的には光ファイバ母材の周方向の対称性は維持される。しかし、実際には、ガラス微粒子の堆積量が不均一であったり、焼結時にガラスの粘性流動が生じたり、或いは、合成したシリカガラスを機械加工する際の加工量が不均一であったりして、対称性が維持されない場合がある。
また、空孔を有する光ファイバ母材を製造する場合、機械加工によって所望の形状に加工したジャケット材と、ファイバ化した際に空孔となるような構造を有するコア材とを、線引前または線引中に一体化(コラプス)して、光ファイバ断面における空孔の位置や形状の安定性の確保を図ることも好適である。しかし、管状のジャケット材は、円柱状のガラス材を延伸し外周研削加工した後に機械的に穿孔加工したり、ピアッシングで穿孔した後に外周研削検索加工したりして製造するので、ガラス組成の同心性のズレが生じる場合がある。
光ファイバ母材の外層部において屈折率(あるいはガラス組成)の半径方向での変化が大きいと、光ファイバ母材の対称性が維持されなかったり、ガラス組成の同心性がずれたりした時屈折率等の周方向での変化も大きくなる。屈折率の周方向での変化が大きくなると、周方向で粘性が不均一となり、線引き時に光ファイバにかかる張力の分布が非対称となり、ファイバカールの原因になる。本発明は、発明者のこのような考察に基づいている。
本実施形態の光ファイバ製造方法は、軸方向に延在する空孔を有する石英系の光ファイバを製造する方法である。本実施形態の光ファイバ製造方法では、外層部において比屈折率差の最大偏差が0.01%未満である該光ファイバ母材を線引する。ここで、光ファイバ母材の外径を2Rとすると、外層部は、中心軸からの径方向距離がR/2からRまでの領域である。光ファイバ母材において、軸方向に延在する空孔は、中心軸から径方向距離R/2までの領域に設けられている。
この光ファイバ母材は、外層部においてCl濃度の最大偏差が1000wtppm未満であるのが好ましい。また、外層部に実質的にClを含まないのが好ましい。さらに、ジャケット部のOH濃度が300ppm以下であるのが好ましい。そして、このような光ファイバ母材を線引して光ファイバを製造する。この線引の際のガラス張力を100g以上300g以下とする。
図1は、光ファイバ母材の屈折率プロファイルの概略を示す図である。コア材の周囲にジャケット材が設けられている。ジャケット材の一部が外層部となる。コア材の中心領域は、屈折率が高いコア領域となる。また、軸方向に延在する空孔がコア材に設けられる。
図2は、線引装置10の概略構成を示す図である。線引装置10は、制御部11、制御バルブ12、ニードルバルブ13、圧力計14および加熱部15を備える。光ファイバ母材1の上端にダミーパイプ2が接続される。窒素ガスは、制御部11により開度が制御された制御バルブ12を経て、ダミーパイプ2から光ファイバ母材1の空孔の内部へ供給される。また、ダミーパイプ2内の窒素ガスの圧力が圧力計14により測定され、その測定された窒素ガス圧力が所定値となるように制御部11により制御バルブ12の開度が制御される。光ファイバ母材1の下端が加熱部15により加熱されて軟化して紡糸され、光ファイバ3が製造される。
次に、本実施形態の光ファイバ製造方法の具体的な実施例1〜5を比較例1〜3と対比しつつ説明する。図3は、実施例1〜5および比較例1〜3それぞれにおける光ファイバ母材の外層部の屈折率プロファイルを示す図である。図4は、実施例1〜5および比較例1〜3それぞれにおける光ファイバの製造条件および諸元を纏めた図表である。なお、図4中において、OH濃度[ppm]はジャケット材内面部のOH濃度測定値であり、Cl変動幅[ppm]は外層部におけるCl濃度変動幅である。以下では、実施例1〜5および比較例1〜3の間で共通である事項について最初に説明した後に個別の事項について説明する。
光ファイバ母材は、コラプス法によりコア材とジャケット材とが一体化されることにより作成された。コア材は、コア部および光学クラッド部を有するもので、所定の屈折率プロファイルを有し、外径20mmに延伸されたものであった。ジャケット材は、外径70mmで内径20mmの管材であった。コラプス工程後、穿孔加工により、軸方向に延在する孔径3mmの10個の空孔が、軸を中心とする直径14.6mmの円の周上に等間隔で形成された。このようにして作成された光ファイバ母材は、外径70mmで長さ300mmであった。なお、延伸前のコア材(外径40mm)に孔径4mmの空孔が形成された後に延伸・コラプスにより光ファイバ母材が作成されてもよい。
光ファイバ母材は以下のようにして線引された。光ファイバ母材の上端部に溶着されたダミーパイプを通じて光ファイバ母材の空孔の内部にNガスが供給され、空孔内が加圧された状態で光ファイバ母材が線引された。加圧装置は10Pa単位で制御可能であった。光ファイバ母材の外径の変動等の影響による線速変動を未然に防ぐため、線速が一定となるように、光ファイバ母材の送り速度が制御され線速が制御された。線引炉において発熱部の温度が放射温度計で計測され、この温度が制御された。線速が400m/minに制御され、線引張力が所定の値になるように線引炉温が設定され、その後は線引張力が変動幅10g以内一定となるように線引炉温が制御された。また、所望の空孔径となるように空孔の内圧が設定され、その後は内圧が一定となるように制御されて線引された。
線引により製造された光ファイバは、外径が125μmであり、コア径が7.2μmであり、光学クラッドに対するコアの比屈折率Δが0.35%であった。軸方向に延在する孔径5.3μmの10個の空孔が、軸を中心とする直径26μmの円の周上に等間隔で形成されていた。
実施例1では、ジャケット材は、真空焼結された外径150mmの硝材(元材)が外径72mmまで延伸され、更に外径70mmまで外周研削された後に、内径20mmの中心孔が穿孔されることで作成された。硝材(元材)は、Cl濃度がEPMAの検出下限の100wtppm以下であり、OH濃度(赤外吸収で測定)がジャケット材最内層部で200ppmであり最外層部で10ppmであった。このような硝材はスート法で多孔質体を作り真空焼結することにより得られる。プリフォームアナライザによりジャケット材の屈折率が測定された。純シリカとの比屈折率差Δは径方向全域で0.005%以下であり、外層部における変動幅は0.005%以下であった。塩素濃度が小さいことから、比屈折率差の偏差が小さくなった。
実施例1では、上記のようなジャケット材とコア材とがコラプス法により一体化されて光ファイバ母材が作成され、この光ファイバ母材が線引されて光ファイバが製造された。線引工程では、線速400m/minでガラス張力が200gになるように炉温が設定され、張力が一定に制御された。空孔径が3.3μm〜3.7μmとなるように内圧が設定された。空孔内圧力が330Paに設定され、空孔径3.5μmの空孔を有する光ファイバが得られた。光ファイバ母材の全長が線引されて得られた光ファイバは、空孔径が3.4μm〜3.6μmであり、ファイバカールの曲率半径が15m〜35mであった。この光ファイバは、波長1.55μmでの伝送損失が0.21dB/kmであり、波長1.38μmでの伝送損失α1.38が0.35dB/kmであり、波長1.31μmでの伝送損失α1.31が0.36dB/kmであった。この光ファイバは、ITU-T G652.Dグレード(α1.38<α1.31)を満たし、OH吸収が十分に低減されていた。
実施例2では、ジャケット材に関してはOH濃度以外の点は実施例1と同様であった。実施例2では、ジャケット材の最内層部でOH濃度が300ppmであり、最外層部でOH濃度が10ppmであった。線引工程では、線速400m/minでガラス張力が150gになるように炉温が設定され、張力が一定に制御された。空孔径が3.3μm〜3.7μmとなるように内圧が設定された。空孔内圧力が380Paに設定されて得られた光ファイバの空孔径は3.5μmであった。光ファイバ母材の全長が線引されて得られた光ファイバは、空孔径が3.3μm〜3.7μmであり、ファイバカールの曲率半径が20m〜40mであった。この光ファイバの伝送損失は、波長1.55μmで0.21dB/kmであり、波長1.38μmで0.36dB/kmであり、波長1.31μmで0.36dB/kmであった。この光ファイバは、ITU-T G652.DグレードまでOH吸収が十分に低減されていた。
実施例3では、ジャケット材に関してはOH濃度以外の点は実施例1と同様であった。実施例3では、ジャケット材の最内層部でOH濃度が400ppmであり、最外層部でOH濃度が10ppmであった。線引工程では、線速400m/minでガラス張力が300gになるように炉温が設定され、張力が一定に制御された。空孔径が3.3μm〜3.7μmとなるように内圧が設定された。空孔内圧力が220Paに設定されて得られた光ファイバの空孔径は3.5μmであった。光ファイバ母材の全長が線引されて得られた光ファイバは、空孔径が3.4μm〜3.6μmであり、ファイバカールの曲率半径が8m〜18mであった。この光ファイバの伝送損失は、波長1.55μmで0.21dB/kmであり、波長1.38μmで0.39dB/kmであり、波長1.31μmで0.36dB/kmであった。この光ファイバの空孔径および曲率半径は良好であった。しかし、この光ファイバは、ITU-T G652.Dグレードの光ファイバとはならなかった。
比較例1では、ジャケット材に関しては実施例1と同様であった。線引工程では、線速400m/minでガラス張力が100g(実施例より低張力)になるように炉温が設定され、張力が一定に制御された。空孔径が3.3μm〜3.7μmとなるように内圧が調整された。400Pa近傍で適切な内圧を探したが、内圧10Paで空孔径が0.5μm変動してしまい、空孔径が3.0μm〜4.0μmまで変化し、所望の空孔径に設定することが困難であった。
実施例4では、ジャケット材は、Clで脱水された外径150mmの硝材(元材)が外径72mmまで延伸され、更に外径70mmまで外周研削された後に、内径20mmの中心孔が穿孔されることで作成された。硝材(元材)は、Cl濃度(EPMAで測定)がジャケット材最内層部で2000wtppmであり最外層部で1500wtppm であり、OH濃度(赤外吸収で測定)が径方向全域で1ppm以下であった。このような硝材はスート法で多孔質体を作りCl脱水することにより得られる。プリフォームアナライザによりジャケット材の屈折率が測定された。純シリカとの比屈折率差Δは、ジャケット材内面部で0.02%であり、外層部では0.020%から0.015%まで変化し、0.005%の偏差を有していた。塩素による屈折率変動がわずかに観察された。
実施例4では、上記のようなジャケット材とコア材とがコラプス法により一体化されて光ファイバ母材が作成され、この光ファイバ母材が線引されて光ファイバが製造された。線引工程では、線速400m/minでガラス張力が200gになるように炉温が設定され、張力が一定に制御された。空孔径が3.3μm〜3.7μmとなるように内圧が設定された。空孔内圧力が330Paに設定され、空孔径3.5μmの空孔を有する光ファイバが得られた。光ファイバ母材の全長が線引されて得られた光ファイバは、空孔径が3.4μm〜3.6μmであり、ファイバカールの曲率半径が8m〜30mであった。この光ファイバの伝送損失は、波長1.55μmで0.20dB/kmであり、波長1.38μmで0.34dB/kmであり、波長1.31μmで0.36dB/kmであった。この光ファイバは、ITU-T G652.DグレードまでOH吸収が十分に低減されていた。
実施例5では、ジャケット材は、Clで脱水された外径150mmの硝材(元材)が外径72mmまで延伸され、更に外径70mmまで外周研削された後に、内径20mmの中心孔が穿孔されることで作成された。硝材(元材)は、Cl濃度(EPMAで測定)がジャケット材最内層部で2500wtppmであり最外層部で1500wtppm であり、OH濃度(赤外吸収で測定)が径方向全域で1ppm以下であった。このような硝材はスート法で多孔質体を作りCl脱水することにより得られる。プリフォームアナライザによりジャケット材の屈折率が測定された。純シリカとの比屈折率差Δは、ジャケット材内面部で0.025%であり、外層部では0.024%から0.015%まで変化し、0.009%の偏差を有していた。塩素による屈折率変動がわずかに観察された。
実施例5では、上記のようなジャケット材とコア材とがコラプス法により一体化されて光ファイバ母材が作成され、この光ファイバ母材が線引されて光ファイバが製造された。線引工程では、線速400m/minでガラス張力が200gになるように炉温が設定され、張力が一定に制御された。空孔径が3.3μm〜3.7μmとなるように内圧が設定された。空孔内圧力が330Paに設定され、空孔径3.5μmの空孔を有する光ファイバが得られた。光ファイバ母材の全長が線引されて得られた光ファイバは、空孔径が3.4μm〜3.6μmであり、ファイバカールの曲率半径が5m〜20mであった。この光ファイバの伝送損失は、波長1.55μmで0.20dB/kmであり、波長1.38μmで0.33dB/kmであり、波長1.31μmで0.36dB/kmであった。この光ファイバは、ITU-T G652.DグレードまでOH吸収が十分に低減されていた。
比較例2では、ジャケット材は、Clで脱水された外径150mmの硝材(元材)が外径72mmまで延伸され、更に外径70mmまで外周研削された後に、内径20mmの中心孔が穿孔されることで作成された。硝材(元材)は、Cl濃度(EPMAで測定)がジャケット材最内層部で3100wtppmであり最外層部で1500wtppm であり、OH濃度(赤外吸収で測定)が径方向全域で1ppm以下であった。このような硝材はスート法で多孔質体を作りCl脱水することにより得られる。プリフォームアナライザによりジャケット材の屈折率が測定された。純シリカとの比屈折率差Δは、ジャケット材内面部で0.031%であり、外層部では0.030%から0.015%まで変化し、0.015%の偏差を有していた。塩素濃度が高く屈折率変動が大きかった。赤外吸収によってOH濃度は径方向全域で1ppm以下であると確認された。
比較例2では、上記のようなジャケット材とコア材とがコラプス法により一体化されて光ファイバ母材が作成され、この光ファイバ母材が線引されて光ファイバが製造された。線引工程では、線速400m/minでガラス張力が200gになるように炉温が設定され、張力が一定に制御された。空孔径が3.3μm〜3.7μmとなるように内圧が設定された。空孔内圧力が330Paに設定され、空孔径3.5μmの空孔を有する光ファイバが得られた。光ファイバ母材の全長が線引されて得られた光ファイバは、空孔径が3.4μm〜3.6μmであり、ファイバカールの曲率半径が2m〜10mと大きく変動し、ファイバカールの曲率半径が4mより小さい部分が生じた。
比較例3では、ジャケット材に関しては実施例1と同様であった。線引工程では、線速400m/minでガラス張力が350gになるように炉温が設定された。線速が上昇すると、線引炉の直下で断線が発生し、製造が不可能であった。
以上の実施例1〜5および比較例1〜3を纏めると以下のとおりである。力のモーメントの点から考えると、ファイバカールを低減するには、光ファイバの外周面に近いほど残留応力の対称性は重要となる。したがって、ファイバカールを低い値に抑制するためには、光ファイバの外層部(すなわち、光ファイバ母材の外径を2Rとしたとき、中心軸からの径方向距離がR/2からRまでの領域)におけるガラスの粘性分布を十分に均一化し、応力分布を均一化して、応力分布の対称性の乱れを低い値に抑制することが重要となる。
石英系の光ファイバの場合、屈折率が均一であれば組成分布が均一であると考えられる。外層部の屈折率の均一性を比屈折率差にして0.01%未満まで高めることにより、外周研削等で光ファイバ母材製造上の同心度のズレが生じた場合にも、周方向の粘性の不均一を最低限に抑制することが可能となる。その結果、空孔を有する光ファイバの長手方向の空孔径変動を抑制するために100g以上の高張力で線引しても、ファイバカールを所望のレベル以下に抑制することが可能となる。
本実施形態では、外層部において比屈折率差の最大偏差が0.01%未満である該光ファイバ母材をガラス張力100g以上300g以下で線引して光ファイバを製造することで、長手方向の空孔径変動およびファイバカールの双方が抑制された光ファイバが得られる。
ジャケット部の材料として、ハロゲン系ガスで脱水処理を施したシリカガラスを用いることが多い。この場合、残留するCl濃度の均一性を変動幅で1000wtppm未満に抑制することにより、光ファイバ母材製造上の同心度のズレが生じた場合にも、周方向の粘性分布を最低限に抑制することが可能となる。
ハロゲン系ガスによる脱水処理の替わりに十分な脱気脱水処理を行い、実質的にClを含有しないシリカガラスをジャケット材に用いることにより、更にファイバカールを安定化することが可能である。
また、ハロゲン系ガスによる脱水処理または十分な脱気脱水処理を行い、ジャケット内のOH濃度を300ppm以下とすることにより、波長1.38μmにおけるOH吸収を所望のレベルまで抑制することが可能である。
10…線引装置、11…制御部、12…制御バルブ、13…ニードルバルブ、14…圧力計、15…加熱部。

Claims (4)

  1. 軸方向に延在する空孔を有する石英系の光ファイバを製造する方法であって、
    光ファイバ母材の外径を2Rとしたときに中心軸からの径方向距離がR/2からRまでの領域である外層部において比屈折率差の最大偏差が0.01%未満である該光ファイバ母材を、ガラス張力100g以上300g以下で線引して、光ファイバを製造する、
    ことを特徴とする光ファイバ製造方法。
  2. 前記外層部においてCl濃度の最大偏差が1000wtppm未満である光ファイバ母材を線引して光ファイバを製造することを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ製造方法。
  3. 前記外層部に実質的にClを含まない光ファイバ母材を線引して光ファイバを製造することを特徴とする請求項2に記載の光ファイバ製造方法。
  4. ジャケット部のOH濃度が300ppm以下である光ファイバ母材を線引して光ファイバを製造することを特徴とする請求項3に記載の光ファイバ製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103880278A (zh) * 2014-02-25 2014-06-25 连云港市弘扬石英制品有限公司 一种光纤外包石英毛细管预制棒的制备方法及连熔炉装备
JP2022020689A (ja) * 2016-09-21 2022-02-01 コーニング インコーポレイテッド 変化するクラッド屈折率を有する光ファイバを形成する方法

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