以下、実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、実施形態が適用された例えば据え置き型のテレビジョン受信装置100の一例である。UHFアンテナ101は、地上波テレビジョン放送の電波をキャッチすることができ、そのブースター102には、電力が供給されている。現行の地上波デジタル放送では、12セグメント(フルセグメント、或いはフルセグと称しても良い)と、ワンセグメントの放送信号が設定されている。UHFアンテナ101は、フルセグメントの放送信号を受信するために利用される。ワンセグメントの放送信号を受信する場合には、室内アンテナ105が利用される。
なおUHFアンテナ101は、外部アンテナ或いは屋外アンテナと称してもよいし、室内アンテナ105は、内部アンテナ或いは屋内アンテナと称しても良い。
UHFアンテナ101は、アンテナ接続基板108を介して、チューナ110に接続されることができる。室内アンテナ105も、アンテナ接続基板108を介して、チューナに接続されることができる。UHFアンテナ101の使用状態から、室内アンテナ105の使用自体に変更されるときは、UHFアンテナ101の端子がアンテナ接続板108の1つのコネクタから抜き取られ、代わりに室内アンテナ105の端子がアンテナ接続板108の前記1つのコネクタに接続される。又は、アンテナ接続板108の2つのコネクタに、UHFアンテナ101と室内アンテナ105が常時接続されており、何れか一方が、切替えスイッチにより選択されて、選択されたアンテナが使用状態となってもよい。
チューナ110は、フルセグメント受信回路111と、ワンセグメント受信回路112を含み、いずれか一方の受信状態に設定される。受信状態を切替えるための制御信号は、制御ブロック400から出力される。制御ブロック400については、後でさらに詳しく説明する。
チューナ110で選択されたチャンネル内に含まれる復調された番組信号は、信号処理器200に入力される。信号処理器200は、映像信号処理回路201、オーディオ信号処理系202を含む。映像信号処理回路201は、符号化(エンコード)されている映像信号を元のベースバンドの映像信号に復号化(デコード)する。符号化・復号化方式は、例えばMPEG(Moving Picture Experts Group), H.264/AVC(Advanced Video Coding)などの方式がある。映像信号処理回路201から出力されるベースバンドの映像信号が、表示器300に供給される。
オーディオ信号処理回路202は、番組信号からオーディオストリームを取り出し復号する。復号されたオーディオ信号は、デジタルアナログ変換器203にてアナログ信号に変換されて、スピーカ204に供給される。図の例は、ヘッドホーンを示しているがヘッドホーンに限定されるものではなく、据え置き型のスピーカであってもよいことは勿論である。
信号処理器200は、制御ブロック400の制御の元で、外部機器との接続が可能である。例えばHDMI(High Definition Multimedia Interface)205を介して、外部の情報記録再生装置、例えば光ディスク(DVD、BD(登録商標)など)記録再生装置と接続されることが可能である。従って、信号処理器200は、外部の情報記録再生装置からの再生信号を受け取り、表示出力のための信号処理、オーディオ出力のための信号処理を行うことができる。また、外部の情報記録再生装置に向けて、記録のための信号を伝送することが可能である。
また信号処理器200は、制御ブロック400の制御の元で、USB(Universal Serial Bus)206を介して、ハードディスクドライブ(HDD)207との接続も可能である。このハードディスクドライブ207は、バッテリー208を搭載しており、停電時には、例えば2−3時間程度の自力ドライブが可能である。また制御信号に基づいて他のブロックへの電源供給も可能である。
制御ブロック400は、主マイクロプロセシングユニット(以下主MPUと記す)401と、副マイクロプロセシングユニット(副MPUと記す)402を含む。主MPU401は、電子プログラムガイド管理系(以下EPG管理系)401a,動作状態制御系401b、表示状態制御系401cを含む。
なお制御ブロック400の名称、主MPU401、副MPU402の名称、(以下EPG管理系)401a,動作状態制御系401b、表示状態制御系401cの名称は、このような名称に限定されるものではない。例えば主制御回路、副制御回路、EPG処理回路、動作状態制御回路、表示状態制御回路、或いは回路の代わりにモジュール或いはブロックを用いてもよい。また、ここでは名称を機能毎に分類したが、各機能が一体となった、或いは各機能が組み合わせられた名称が付されてもよい。
EPG管理系401aは、インターネット或いは放送信号に含まれる番組情報を取得して、番組表データを作成し、ランダムアクセスメモリ(以下RAMと記す)451に格納することができる。またEPG管理系401aは、表示状態制御系401cの制御動作と協働して、RAM451に格納している番組表を読出し、表示器300へ出力することができる。さらにまた、定期的にRAM451に格納している番組表の情報を修正、変更することができる。
なおRAM451は、書き込み読出しが可能なメモリであればよく、不揮発性メモリなども含まれる。またRAM451には、オンスクリーンディスプレイ(OSD)のための各種のデータ(アイコン、警告文字情報、チャンネル番号など)が格納されていてもよいことは勿論である。また制御ブロック400には、リードオンリーメモリ(ROM)452が接続されており、ROM452には、例えば、テレビジョン受信装置で利用される各種のソフトウエアが格納されている。ソフトウエアは、テレビジョン受信装置が動作するとき、例えばRAM451に展開されて、操作信号や指令信号に応じて動作手順を実行する。
動作状態制御系401bは、外部或いは内部の状態信号、或いは外部からの操作信号に応答して、テレビジョン受信装置内のブロックの状態を制御する。例えば、チューナ110に置ける受信状態を、ワンセグ受信状態からフルセグ受信状態に切替えたり、或いはフルセグ受信状態からワンセグ受信状態に切替えることができる。さらに信号処理器200における信号処理状態を制御することができる。例えば、自動或いは手動に関わらす、設定された条件に応じてカラー調整、輝度調整、電源の部分のシャットオフなどを制御することも可能である。
表示状態制御系401cは、表示器300のバックライトの調整、バックライトの照明エリアの制御行うことができ、さらにまた映像信号の輝度制御、拡大縮小制御、さらには表示位置の移動制御などを行うことができる。
副MPU402は、電源制御系402a、操作信号対応系402bを含む。操作信号対応系402bは、リモートコントローラー700から送信された操作信号が、リモコン信号受信器455を介して入力したとき前記操作信号を解析する。操作信号対応系402bは、操作信号を解析した結果に応じて、テレビジョン受信装置の動作状態を制御する。動作状態としては、主電源のオンオフ、主MPU401の起動/停止、副MPUP402への指令伝達などを行う。なお操作信号は、リモコン受信器455からだけでなく、手動操作部456からも入力することができる。手動操作部456がユーザにより操作されると、操作信号が操作信号対応系402bにより解析される。
次に、電源系統について説明する。プラグ551から取り込まれる商用交流電源が、ACアダプタ552で整流されて電源出力回路500に入力される。電源出力回路500は、アダプタ552の出力を用いて各種直流電圧に変換している。ACアダプタがない場合は、電源出力回路500は、商用交流電源を整流して、種々の値の直流電圧を生成することができる。また電源出力回路500は、バッテリー553からの電源を取り込むことができる。電源出力回路500はバッテリー553からの直流電圧をDC/DC変換器501で変換し、種々の値の直流電圧を生成することができる。
電源出力回路500は、電源制御系402の制御の元で、テレビジョン受信装置の電源使用状態を、商用電源使用状態、バッテリー電源使用状態に切り替わることができる。この電源使用状態は、スイッチ502が電源制御系402により制御されることで切り替わることができる。
制御ブロック400には、送受信器460が接続されている。この送受信器460は、近距離無線通信器461を含む。近距離無線通信器461は、アンテナ462を介して、携帯端末800との通信を行うことができる。さらに送受信器460は、ネットワーク通信器463を含む。ネットワーク通信器463は、ネットワーク610に接続され、サーバー611と通信を行うことができる。なお携帯端末800は、携帯電話器など各種の端末を含む、少なくとも、送受信器、表示器、操作部及び信号処理器を備えている持ち運び可能な装置であればよい。
図2(A),図2(B)には、リモートコントローラー700の各種の操作ボタンを示している。711は、テレビジョン受信装置の電源をオンオフする電源ボタンである。電源ボタン711が繰り返し操作されることにより、テレビジョン受信装置の電源のオン、オフを繰り返すことができる。電源ボタン711によりテレビジョン受信装置の電源がオフされた状態であっても、図1で説明した副MPU402、リモコン受信器461は、電源出力回路500からの補助電源が供給されており、リモートコントローラー700からの操作信号を受け付けることができる。入力切換ボタン712は、テレビジョン受信装置に接続されている外部機器からの入力の取り込み状態と、非取り込み状態を切替えるためのボタンである。
例えば入力切換ボタン712が繰り返し押されると、デジタル放送受信状態→HDMIからの信号取り込み状態→ビデオ入力状態→D端子入力状態→デジタル放送受信状態と変化する。
ピークシフトボタン721は、電力供給源(電力会社の電力供給プラント)の電力消費量の低減協力を行うために利用することができる。スタンバイ状態のときこのピークシフトボタン721が操作されると、テレビジョン受信装置は、例えば、バッテリーの使用状態に切り替わることができる。
商用電源の使用状態のときは、画面の隅に例えばプラグのアイコンが表示され、バッテリーの使用状態のときは、画面の隅にバッテリーマークのアイコンが表示され、同時にバッテリー残量も表示される。アイコンの形態は、図に示す形態に限らず、電源の種類を識別可能であれば他の変形例が種々可能であり、文字を含んでいてもよい。
節電ボタン722は、テレビジョン受信装置を節電状態(或いは節電モード)に切替えることができる。この節電ボタン722が操作されると、テレビジョン受信装置は、例えば、画面の明るさが暗くなり、加えて画質パラメータが変化されて、節電状態となる。つまり、節電ボタンを押すと、バックライトの明るさを暗くして節電状態にするとともに黒レベル、ユニカラー、色温度等の画質パラメータを調整して、明るさが暗くとも見やすい映像を作り出している。そして、再度節電ボタン722が操作されると、画面の明るさが標準の明るさに戻り、画質パラメータも標準に戻る。
地デジ(地上デジタル放送の略)のボタン723を操作すると、フルセグメント受信状態となる。ワンセグのボタン724を操作すると、ワンセグメント受信状態となる。フルセグメント受信状態とワンセグメント受信状態に応じて、図1で説明した室内アンテナ105が利用される。
UHFアンテナ101と室内アンテナ105の使用状態がアンテナ接続基板108のスイッチ回路において自動的に切替えられてもよい。ボタン1−12は、チャンネル選択ボタン群730である。ボタン726は、音量調整用であり、+側を押すと、音量が増大し、−側を押すと音量が低下する。ボタン727は、チャンネル切換用であり、ボタンの上側(図面上)を押さえるとチャンネル番号が増加する方向へ受信チャンネルが変化し、ボタンの下側(図面上)を押さえるとチャンネル番号が低下する方向へ受信チャンネルが変化する。
ボタン731は、現在受信しているチャンネルの放送局名、番組名、チャンネル番号、ワンセグメント又はフルセグメント、音声の種類(モノラル又はステレオ)などの詳細情報を一時的に表示するために利用される。ボタン732は、音声出力を停止させる(所謂消音させる)ために用いられる。ボタン733は、クイックメニュー(所謂簡易メニュー)を表示するために用いられる。クイックメニューのボタン733を押すと、映像設定項目、音声設定項目、省エネ設定項目、受信機能設定項目などが表示される。ユーザは、所望の項目をカーソル移動により選択し、決定ボタン741を押すと、選択した項目内に設定されている詳細項目が表示される。
ボタン74L,74R,74U,74Dは、カーソルを移動させることができるボタンであり、それぞれのボタンを操作すると、カーソルを画面上で左、右、上、下に移動させることができる。またボタン741は、決定を行うときに操作するボタンである。
ボタン745は、映像メニューを表示させるための操作ボタンであり、ボタン746は番組表を表示させるための操作ボタンである。ボタン747は、操作経過において、以前の操作状態に戻るための操作ボタンである。ボタン747は、現在のモードを終了させるための操作ボタンである。
<地デジのボタン732の操作とワンセグのボタン734の操作>
図3には、上述したテレビジョン受信装置の受信形態が、フルセグメント受信状態、或いはワンセグメント受信状態に切換られたときの動作状態変化の一例を示している。今、外部アンテナ接続状態において、受信形態が、ワンセグメント受信に切換られたとする(ステップSA-SA3)。この切換のトリガ信号としては、例えば、ユーザによるリモコン操作、あるはマニュアル操作、或いは設定されている条件(タイマー、節電情報など)に応じた自動操作による信号がある。
受信形態が、ワンセグメント受信に切換られると、商用AC電源の状態がチェックされる(ステップSA4)。商用AC電源が供給されている場合には、ワンセグメント状態のまま、処理は終了する。ステップSA4で商用AC電源が供給されていないことが判定された場合、バッテリー使用状態へ変化する(ステップSA7)。そして、使用アンテナも内部アンテナの使用状態になる(ステップSA8)。
さきのステップSA3に戻り、フルセグメント受信が選択された場合、フルセグメント受信状態となる。フルセグメント受信状態においては、商用AC電源の状態が頻繁にチェックされる(ステップSA5)。商用AC電源がテレビジョン受信装置に供給されている場合は、フルセグメント受信が維持される。しかし、商用AC電源がオフになると、ワンセグメント受信状態に自動的に切り替わる(ステップSA6)。そして、バッテリー使用状態へ変化する(ステップSA7)。また使用アンテナも内部アンテナの使用状態になる(ステップSA8)。
上記の構成であると、ユーザは、フルセグ受信状態、ワンセグ受信状態のいずれにでも切り換えることができる。したがって、ユーザは、AC電源使用時であっても、節電を行うときは、ワンセグメント受信状態に切換、節電を行うことができる。
また、フルセグ受信状態、又はワンセグ受信状態のいずれであっても、商用AC電源が供給されなくなると、テレビジョン受信装置は、自動的にワンセグメント受信状態に切換り、バッテリー駆動状態に移行する。このために、何らかの要因で停電状態になったとしても、テレビジョン受信装置は継続して動作することができ、視聴者は視聴情報を得ることができる。
上記のバッテリーの充電に関しては、例えば、深夜など電力需要に余裕がある時間帯に充電するように設定してもよい。例えば、テレビジョン受信装置は、充電に関するメニューを表示することができる。このメニュー表示の項目内には、受電時間を設定できる項目が用意されている。ユーザは、リモートコントローラーを操作して、所望の時間帯を選択し、決定ボタンを操作すると、停電状態でないことを条件にして、バッテリーへの充電が所望の時間帯に実行される。
しかし、テレビジョン受信装置は、番組視聴中には充電は行なわないという仕様である。つまり電源回路500は、商用AC電源からの電源をバッテリー553へ充電する機能を有するが、テレビジョン受信装置が番組表示動作状態にあるときは、充電動作を禁止している。
またユーザが「ピークシフト」ボタンを押した場合は、テレビジョン受信装置をバッテリーで駆動するという使い方となる。バッテリーの使用期間としては、例えば、夏の午後などの電力ピーク時がある。このようにバッテリを使用すると、社会的な電力消費のピークを回避することに寄与できる。実際に社会的な電力消費のピークシフトが実現できるかどうかは、ユーザの判断にゆだねられる。
また、停電時にはアンテナ用のブースターの給電も止まり放送が見られないこともあるが、付属のアンテナ若しくは予め接続されている屋内アンテナを利用することで停電時などでもワンセグメント受信が可能である。例えばこのテレビジョン受信装置は、約3時間のバッテリ駆動が可能である。
停電の検出方法としては、各種の対応が可能である。電源制御系402aは、停電になったとしても、所定時間の動作が可能なように例えばバックアップコンデンサが接続されている。したがって、電源ラインの電圧変動の検出、ACアダプタの出力検出などを行うことで可能である。
図4(A)には、商用AC電源使用状態からバッテリー使用状態に切換ったときの案内画面の一例を示している。バッテリー使用状態に切換ったときは、停電時には、外部アンテナのブースターへの電源供給が停止するので、画像を視聴できなくなる可能性がある。この場合、画面上には、バッテリー駆動により、例えば、「本機は現在バッテリー使用状態にあります。ワンセグ受信状態に移行します。内部アンテナを使用してください。」などの案内コメント311を表示することができる。内部アンテナは、付属アンテナ、ワンセグ用アンテナと称されても良い。
図4(B)には、商用AC電源の使用時にテレビジョン受信装置の画面に表示されるアイコン312の例を示している。また図4(C)には、バッテリー使用時にテレビジョン受信装置の画面に表示されるアイコン313の例を示している。バッテリーの使用状態のときは、バッテリーマークのアイコンは、同時にバッテリー残量(斜めラインの数がバッテリー残量に相当する)も表示している。
図5には、フルセグメント受信状態からワンセグメント受信状態に切換った時点T1と、実際に画面が切換ったときの時点T2との関係を示している。フルセグメント受信状態から、ワンセグメント受信状態に切換り、ワンセグメントの画像が画面に表示されるまでは、有る程度の時間が必要である。そこで、画面上では、ワンセグメントの画像の出力準備が完了するまで、今まで表示していたフルセグメントの画像を継続し、ワンセグメントの画像の出力準備が完了したときに、画像が切換るように設定されている。またワンセグメントの画像の出力準備中は、画面上に画像出力準備中であることのコメントが表示可能である。
<ピークシフトボタン721の操作と節電ボタン722の操作>
ピークシフトボタン721は、電力供給源(電力会社の電力供給プラント)の電力消費量の低減協力を行うために利用することができる。このピークシフトボタン721が操作されると、テレビジョン受信装置は、例えば、商用電源の使用状態から内蔵しているバッテリーの使用状態に切り替わることができる。さらにバッテリー使用状態においては、ワンセグメント受信状態に移行する。
図6(A)−図6(E)は、ワンセグメント受信状態に移行した後の画像の例を示している。ワンセグメント受信状態に移行した後、テレビジョン受信装置は、フル画面で画像320を表示することができる。この状態であっても、バッテリー使用状態であるから、電力供給会社に対して電力消費量の低減協力を実施していることになる(図6(A))。さらに、バッテリーの電力消費量の低減を実施する(バッテリーのパワーセーブを実施する)ために、表示領域をフル画面より小さい領域、例えば中央領域に設定することができる(図6(B))。
ここで、常に同じ領域が使用されると、輝度が高い画像320の領域の表示画素と、画像320の周囲の輝度が低い部分の表示画素の使用時間の差、あるいは、明るさの高い画像320の領域のバックライト素子と、画像320の周囲の明るさの低い部分のバックライト素子の使用時間の差が生じる。この結果、画像表示のために常時使用する領域と使用しない領域の境界に目に付くラインが生じることがある。そこで、このテレビジョン受信装置は、画像320の表示位置を、例えば図6(B),図6(C),図6(D)に示すように、移動させることができる。画像320の表示位置を移動させる時期は、例えばコマーシャルが始まったとき、あるいは一定時間が経過した時点、及びこれらを組み合わせた時点など種々の実施形態が可能である。
さらに、節電を行う目的で、表示する画像320領域の面積(大きさ)を設定することができる(図6(E))。
図7(A)、図7(B)は、表示エリアを可変可能な表示器300のバックライト部の構成例を示している。この表示器300は、導光板331を有し、この導光板331の垂直方向の厚み面に対向して、水平光源332が配置され、水平方向の厚み面に対向して垂直光源333が配置されている。各光源332、333から出射された光は、導光板331内で反射して導光板331の前面方向へ出力し、バックライトとして機能する。光源の素子としては、たとえば複数の発光素子(LED)が使用されている。各光源332、333からの出射光は、前面に向けて均一な光で出力するように導光板331内で拡散されている。
水平光源332及び垂直光源333は、例えば、その8つの出射源H1−H8,V1−V8を有し、それぞれの出射源をオンオフ制御可能である。そのために、例えば、出射源H1、H8と、V1,V8をオフすると、導光板331の周囲の領域を暗くすることができる。暗い領域と明るい領域の境界が明確となるわけではないが、バックライト領域を制御することが可能である。
したがって、図6(B)−(E)で説明したような領域の画像320を表示する場合は、信号処理器は、画像320の周囲の信号は、輝度レベルゼロの画像として出力する。このように、図6(B)−(E)で説明したような領域の画像320を表示した場合、バックライトの点灯領域を制御し、一層の節電を行うことができる。
図8(A)、図8(B)は、表示エリアを可変可能な表示器300のバックライト部の他の構成例を示している。この表示器300は、ガラス基板341の裏側に発光素子(LED)を2次元的に配列した基板342が配置されている。各発光素子は、任意の数の単位でオンオフ制御されることが可能である。したがって図示しないバックライトドライブ回路により、点灯する発光素子の領域を選択的に可変することができる。ガラス基板341の裏側には、光り拡散層が形成されており、外に出射する光が均一化するように工夫されている。したがって、バックライトの光により、全面から見たガラス基板341は、暗い領域と明るい領域の境界が必ずしも明確となるわけではないが、バックライト領域を制御することが可能である。
したがって、図6(B)−(E)で説明したような領域の画像320を表示する場合は、信号処理器は、画像320の周囲の信号は、輝度レベルゼロの画像として出力する。このように、図6(B)−(E)で説明したような領域の画像320を表示した場合、バックライトの点灯領域を制御し、一層の節電を行うことができる。
なお、表示器300のバックライトシステムは、上記の構成に限定されるものではなく、例えば複数の蛍光管を用いたものであってもよい。また表示領域の分割数は上記の説明に限定されるものではない。上記の説明と同じ手法により、表示領域の分割数は、種々設計変更可能である。
上記の説明では、バックライトの照明領域が制御できることを説明した。しかし、節電のためには、バックライトによる照度の大小を制御してもよい。つまり全体の明るさを低下させることにより、消費電力が低減され節電を得ることができる。また照度を段階的に可変できるようにしてもよい。さらにまた照度の大小制御と、照明領域の可変制御を組み合わせてもよいことは勿論である。
テレビジョン受信装置のディスプレイとして、画面サイズが大きな大型のものが開発されている。これらのディスプレイの発光源としては、蛍光管、発光型素子(例えばLED,有機ELダイオード、プラズマダイオードなど)が用いられる。
これらの大型ディスプレイを有するテレビジョン受信装置において、ディスプレイの消費電力を節約することは、社会全体の節電の観点からみると、有効な手立てである。またテレビジョン受信装置が、ワンセグ受信状態に切換るだけであっても節電効果を得ることができる。
このテレビジョン受信装置は上記した動作が可能である。このテレビジョン受信装置は、制御ブロック400の設けられるアプリケーションにより、上記した動作を種々の組み合わせた動作を得ることができる。
ワンセグメント受信状態で、制御ブロック400は、信号処理器200の出力映像信号が供給される表示器を、全画面領域での画像表示状態にすることができる。また別の態様では、ワンセグメント受信状態で、制御ブロック400は、信号処理器200の出力映像信号が供給される表示器を、画面の一部領域での画像表示状態にし、かつバックライトの一部領域をオフすることができる。さらにまた別の態様では、ワンセグメント受信状態で、制御ブロック400は、信号処理器200の出力映像信号が供給される表示器を全画面領域での画像表示状態から、前記バッテリーの残量が所定の値に低下すると、画面の一部領域での画像表示状態にし、かつバックライトの一部領域をオフすることができる。また別の態様では、ワンセグメント受信状態で、制御ブロック400は、信号処理器200の出力映像信号が供給される表示器を全画面領域の画像表示状態にした状態と、前記表示器の画面の一部領域の画像表示状態でかつバックライトの一部領域をオフすることができ、視聴者の操作に基づいて入力される選択信号に応答して、何れか一方の画像表示状態を設定することができる。また視聴者に対して視聴者の操作を促すコメントを表示器で表示することができる。
またさらに別の態様では、ワンセグメント受信状態に移行した場合、チューナ110は外部アンテナからの放送信号を入力し、電源回路500は外部アンテナ101のブースター102に電源を供給することができる。また別の態様では、ワンセグメント受信状態に移行した場合、チューナ110は外部アンテナ101からの放送信号を入力し、電源回路500は外部アンテナのブースター102への電源供給を停止することができる。また別の態様では、ワンセグメント受信状態に移行した場合、チューナへの入力が付属アンテナからの放送信号を入力に切換り、電源回路500は外部アンテナのブースター102への電源供給を停止することができる。このときアンテナは自動的に切換られてもよいし、表示器により視聴者に対して、アンテナの切換を促すコメントを表示しても良い。
また別の実施態様では、バッテリーの残量或いは視聴者の操作に応じて、図6(A)−(E)で説明した画像320の表示領域の大きさを可変することができる。または、映像出力を活かして、音声系統の回路をオフし、電力節約することができるし、または、音声を活かして、映像出力を停止して電力節約を図ることができる。
上記の実施形態によるとテレビジョン受信装置本来の機能を活かしつつ、節電対策に貢献し得る。また仮に停電状態になったとしても、テレビジョン受信装置本来の機能を活かしつつ、節電対策に貢献し得る。さらにテレビジョン受信装置本来の機能を活かしつつ、節電対策に貢献し、ユーザの節電意識を高め地域のボランティア精神にも貢献し得る。
別の実施形態或いは節電形態では、表示制御を行う場合、ワンセグメント受信の場合、表示器の前記表示エリアの少なくとも(1/3)の表示エリアを明るさ低下状態に制御し、残余の表示エリアに画像を表示させことができる。また明るさ低下の状態は、バックライトをオフした状態である。また残余の表示エリアは、全表示エリア内を時間経過とともに移動することができる。さらにまた残余の表示エリアは、節電レベルに応じてその面積を可変できる。
図9(A),図9(B)には、上記テレビジョン受信装置の各種設定を行うためのメニューの例とリモートコントローラー700の操作子の例を示している。リモートコントローラー700のクイックメニューのボタン733を操作すると、メニューが表示器300に表示され、このメニューの項目として「映像設定」、「音声設定」、「省エネ設定」、「受信器設定」の項目がある。ここで、視聴者は、ボタン74U或いはボタン74Dを操作し、カーソルを移動させ、所望の項目を選択することができる。今、視聴者が「省エネ設定」の項目331をカーソルにより選択し、決定ボタン741を押すと、次の階層のメニューが表示される。このメニューには、項目として、「番組情報取得設定」、「無操作自動電源オフ」、「オンエアー無信号オフ」、「外部入力無信号オフ」、「夜間充電」という項目が含まれる。各項目にカーソルを移動させると、それぞれ項目をオン又はオフするためのオンオフボタンが表示される。
例えば、「番組情報取得設定」にカーソルを合わせると、同時にオンオフボタンが表示される。ここで、視聴者がボタン74U或いはボタン74Dを操作し、「オン」を選択して決定ボタン741を押すと、電源がオフのとき(待機状態のとき)デジタル放送の番組情報を取得する機能が設定される、しかし「オフ」を選択して決定ボタン741を押すと、番組情報を取得しないように設定される。
次に、「無操作自動電源オフ」にカーソルを合わせると、同時にオンオフボタンが表示される。ここで、視聴者がボタン74U或いはボタン74Dを操作し、「オン」を選択して決定ボタン741を押すと、テレビジョン受信装置の無操作状態が約3時間続くと、電源がオフとなり待機状態となる。「オフ」を選択した場合は、無操作状態の時間が約3時間続いても、電源はオンのままとなる。
次に、「オンエアー無信号オフ」にカーソルを合わせると、同時にオンオフボタンが表示される。ここで、視聴者がボタン74U或いはボタン74Dを操作し、「オン」を選択して決定ボタン741を押すと、放送受信時に、無信号状態が約15分続くと、電源がオフとなり、待機状態となる。「オフ」を選択した場合は、無信号状態が続いても電源はオンのままである。
次に、「外部入力無信号オフ」にカーソルを合わせると、同時にオンオフボタンが表示される。ここで、視聴者がボタン74U或いはボタン74Dを操作し、「オン」を選択して決定ボタン741を押すと、外部入力選択時に無信号状態が約15分続くと、電源がオフとなり、待機状態となる。「オフ」を選択した場合は、無信号状態が続いても電源はオンのままである。
次に、「夜間充電」にカーソルを合わせると、同時にオンオフボタンが表示される。ここで、視聴者がボタン74U或いはボタン74Dを操作し、「オン」を選択して決定ボタン741を押すと、例えば夜の10時から朝の9時までの間に自動的にバッテリーを充電する(ただし装置が待機状態にあるとき)。「オフ」を選択した場合は、装置の電源がオフであり、待機状態にあるときにバッテリーを充電する。
上記したテレビジョン受信装置は、これから説明する携帯端末により、節電制御を受けることができる。
図10は、本実施形態で利用された節電形態及び又はピークシフト動作の設定画面の一例を示している。本実施形態のテレビジョン受信装置は、節電動作及び又はピークシフト動作に移行することができる。この場合、ある実施形態では、節電動作及び又はピークシフト動作の方式を選択することができる。該実施形態では、例えば、メニューから節電動作及び又はピークシフト動作を実行するための設定を行うとき、その動作方式を選択するメニューを表示することができる。動作方式としては、例えば、輝度を調整することで節電動作及び又はピークシフト動作を実行するのか、画面サイズを大から小に変化させて節電動作及び又はピークシフト動作を実行するのかを決定することができる。ユーザは、選択画面上で所望の項目にカーソルを移動させて、決定ボタンを操作すると、選択した項目に表示されている動作により、節電及び又はピークシフトが実行される。また選択項目としては、輝度の調整と画面サイズの調整を組み合わせた項目があってもよい。
図11は、インジケータの例を示している。テレビジョン受信装置が商用AC電源で動作開始したとき或いは商用AC電源で動作中にチャンネル切換などの操作がったとき、図11(A)のインジケータは、現在の輝度レベルが最大明−最大暗の間のどの位置に有るかを画面上で示すことができる。この場合は、例えば、輝度が明暗の中間位置へ調整された例を示している。また図11(B)のインジケータは、テレビジョン受信装置がピークシフト動作に移ったときに表示される際の例を示している。この場合は、例えば、輝度が暗い方向へ調整された例を示している。
図12には携帯端末800を示している。この携帯端末800は、例えば電力会社、電力管理団体などの電力供給管理システムから提供される1日分の時間毎の電力使用実績データ及び電力使用量予測データを取得することができる。そして、電力使用(又は需要)実績データ及び電力使用(需要)量予測データの変化を解析し、解析結果をグラフ811として表示することができる。グラフは例えば棒グラフであり、横軸に1日分の時間帯が示されており、各時間における電力使用実績と、電力使用予測が棒グラフで示される。また縦軸は、電力供給量に対する電力使用量の割合であり単位は%である。この単位は%に限らず、電力使用量及び使用予測量であってkWで示されていてもよい。
さらに節電発動設定ラインが棒グラフを横切るように表示されることができ、操作信号に基づいてグラフの上で節電発動設定ラインを移動させて調整し、任意の位置で決定し、決定された位置のグラフ上の値を節電発動用値とすることができる。図12の例では、節電1発動設定ライン831、節電2発動設定ライン832、強制OFF発動設定ライン833が示されている。節電1発動設定ライン831は、例えば60%の位置に設定され、節電2発動設定ライン832は、例えば70%の位置に設定され、強制OFF発動設定ライン833は、90%の位置設定されている。各設定位置は、例えば電力使用量予測データの値に基づいて、節電発動用値に換算される。ここで現時点若しくは現時点より1乃至3時間後の電力使用量予測データの値が、節電発動用値を越えた場合、節電対象装置へ、電節電指令信号を出力することができる。節電指令信号は、節電1若しくは節電2、若しくは電源オフの指令信号となる。前記節電指令信号を受ける例えばテレビジョン受信装置は、指令信号に応じて、節電レベル1、2の節電形態に切換る。
携帯端末800には、さらに当日のピーク時供給電力の表示項目812、予想最大電力の表示項目813、所定の時間帯(例えば13時−14時)の消費電力の実績を表示する項目814、また当該所定の時間帯(13時台)の電力使用率を表示する項目815が設けられる。
またこの携帯端末800には、電力使用実績データ及び電力使用量予測データの最新のものを取得する指令を発する更新ボタン816が設けられている。この更新ボタン816にタッチすると、サーバーにアクセスし、新しい電力使用実績データ及び電力使用量予測データの取得が行われる。
またこの携帯端末800には、手動操作により節電指令信号を発生するためのボタン841,842,843が設けられている。ユーザがボタン841にタッチすると、節電1のための指令信号を無線で出力することができる。この場合は、例えばテレビジョン受信装置は、節電1として設定されている節電モードになる。ユーザがボタン842にタッチすると、節電2のための指令信号を無線で出力することができる。この場合は、例えばテレビジョン受信装置は、節電2として設定されている節電モードになる。ユーザがボタン843にタッチすると、強制電源オフの指令信号を無線で出力することができる。
節電1、節電2は、図9で説明したような節電モード、図3から図7で説明したような節電モード、これらの組み合わせがあり、節電形式は限定されない。いずれの節電形式でもよく、バックライトの標準の明るさ、少し低下した明るさ、より低下した明るさが設定されていてもよい。
さらに例えばボタン841,842,843周辺の領域の背景色は、要求される及び又は設定されている節電状態に応じて、変化することができる。例えば、標準(節電なし)のときは、青、節電1のときは緑、節電2のときは黄色、電源オフのときは赤というように変化することができる。利用者は、この背景色に応じて、節電の逼迫状況を瞬時に認識することが可能となる。
また節電発動設定ラインを所望の位置に設定する場合には、その位置を調整するための調整ボタン、決定ボタンなども表示される。
図13は、上記携帯端末800のブロック構成を示している。送受信器(モデム)851は、基地局或いはテレビジョン受信装置と交信を行うことができる。電力使用実績データ及び電力使用量予測データの取得が実施されるときは、携帯端末800は、基地局或いはテレビジョン受信装置を介してサーバーをアクセスして、該データを取得することができる。
取得されたデータは、データ処理器852において解析及び処理される。そして、図12で示したような表示用のデータに変換される。表示器853は、当該表示用のデータを表示する。また操作用のボタンも表示することができる。データ処理器852は、メモリ(RAM,ROMを含む)及びマイクロプロセッサを含む。データ処理器852は、内蔵されているアプリケーション及び又は外部からダウンロードしたアプリケーションに基づいて、各種の機能を実行することができる。
また節電発動設定ラインの位置を決めるときは、節電発動設定ラインを移動させることができる操作ボタンと、所望の位置で決定するための決定ボタンが表示される。
図14は、データ処理器852内で動作するブロックであって本実施形態に関連するブロックを示している。データ解析ブロック8521は、先に説明したように、電力使用実績データ及び電力使用量予測データを解析し、表示用のデータに変換する。表示制御ブロック8522は、表示器853にグラフや、節電発動ラインなどを表示したり、マニュアルで操作するボタンを表示する。節電発動ライン制御ブロック8523は、節電発動制御ラインの位置を操作ボタンに応じて調整することができる。
指令信号出力ブロック8524は、節電ボタンが操作された場合、該節電ボタンに対応した節電指令信号を出力することができる。
図15は、携帯端末800において、電力使用実績データ及び電力使用量予測データを解析し、節電発動設定ラインを決める際の動作と、節電発動設定ラインを設定した後に節電指令信号が発生されるときの動作を示している。
電力使用実績データ及び電力使用量予測データの解析が実行され、グラフが表示されると、発動設定ラインが表示される(ステップSC1,SC2,SC3)。このとき例えば節電1発動設定ラインであることを示すために、ボタン841の色が変化又は点滅してもよい。この発動設定ラインの位置は、操作ボタンによりグラフを横切って上下移動させることができる。所望の位置に移動させた後、ユーザは、決定ボタンを押すと(ステップSC4)、発動設定ラインの位置が決定される。例えば電力使用率60%の位置に設定された場合、携帯端末800は、電力使用率が60%の付近では、節電1指令信号が出力される。
ここで終了するかどうかの問い合わせがある。終了する場合は、例えば「終了」のボタンが表示されるので、終了ボタンにタッチすると、発動設定ラインの設定は、完了し、通常動作モードに移行する(ステップSC10)。ステップSC5で、終了が操作されなかった場合、一定時間後に次の発動設定ラインが表示される(ステップSC6)。この発動設定ラインは、例えば節電2のためのラインである。この発動設定ラインも任意の位置に調整されることができ、決定ボタンにより、グラフ上での位置が決定される。このように順次、複数の節電発動設定ラインが決定される。
通常動作モードにおいては、新しい電気予報データ(電力使用実績データ及び電力使用量予測データ)の取り込みが有ったかどうか判定され(ステップSD1)る。
新しい電気予報データが取得されているときは、データ解析処理が実行され(ステップSD2)、取得されていないときは、前回取得したデータが用いられる。電気予報データに基づいて、実績及び予測グラフが表示される(ステップSD3)。この表示は常に実行されるのではなく、ユーザが例えばメニューの「電気予報」のボタンにタッチしたときに表示される。
時間帯の変化により、現時間帯及び今後の数時間帯の電力使用率が発動設定ラインのレベルX(例えば電源をオフする程度のレベル)を超えるかどうかを判断する。電力使用率がレベルXを超える場合は、電源オフ指令を出力し、終了する。電力使用率がレベルXを超えない場合は、次の発動設定ラインのレベルB(例えば節電2を実行する程度のレベル)を超えるかどうかを判断する。電力使用率がレベルBを超える場合は、節電2の指令を出力し、終了する。電力使用率がレベルBを超えない場合は、次の発動設定ラインのレベルA(例えば節電2を実行する程度のレベル)を超えるかどうかを判断する。電力使用率がレベルAを超える場合は、節電1の指令を出力し、終了する。電力使用率がレベルAを超えない場合は、通常の標準状態を維持する。
図16は、上記した送受信器851、データ処理器852、表示器853の機能が、そのままテレビジョン受信装置100の内部に含まれている他の例を示している。送受信器851は、図1で示した送受信器460に対応し、信号処理器852は、図1で示した制御ブロック400に対応し、表示器853は図1で示した表示器300に対応する。この場合は、ユーザは、リモートコントローラー700を介して節電発動設定ラインなどの位置(レベル)設定を行うことができる。
また別の実施態様として、テレビジョン受信装置100に節電動作を実行させる場合、リモートコントローラー700の節電ボタン722を操作して節電1、節電2などを設定することが可能である。例えば、節電ボタンを繰り返し操作することにより、テレビジョン受信装置100は、標準、節電1、節電2の設定準備を繰り返すことができる。節電ボタンを繰り返し操作すると、例えば画面に「標準」、「節電1」、「節電2」のアイコンが繰り返し表示されるので、何れかの準備状態で決定ボタンを操作すると、このときの節電態様が設定される。節電の内容は各種の設定を予め行うことができる。節電1、節電2は、図9で説明したような節電モード、図3から図7で説明したような節電モード、これらの組み合わせがあり、節電形式は限定されない。いずれの節電形式でもよく、バックライトの標準の明るさ、少し低下した明るさ、より低下した明るさが設定されていてもよい。
図17は、携帯端末800において、節電状況チェックのためのアプリケーションが起動したときの動作例を示している。この動作は、基本的には指令信号出力ブロックによる制御である。このアプリケーションは、定期的に自動的に起動されるように設定することが可能であり、また、ユーザがメニューより選択して駆動起動することも可能である。この節電状況チェックのためのアプリケーションは、現在又は1時間経過後の電気使用量が予測設定値を超えている場合に、表示器853に警告又は節電協力を表示する。例えば現在設定されている節電1(節電弱)発動設定ラインのレベルが電力使用率の63%、節電2(節電強)発動設定ラインのレベルが電力使用率の75%であったとする。ここで、電気予報データの予測設定値に基づいて、作成された7時から18時までの電力使用率が75%を超えているものとする。
このような場合、本携帯端末は、たとえば「7時から18時までの電力使用率(消費率)が75%を越えそうです、節電モードを「節電強(節電2)」に変更しますか」というようなメッセージを表示することができる。又このときユーザが操作しやすいように「はい」と「いいえ」の操作ボタンを表示することができる。
このように電気予報データの予測設定値に基づいて、事前にユーザに対して節電協力を呼びかけることにより、突然の停電などを予防することができる。
また、この実施形態は、テレビジョン受信装置に対する節電のみならず、携帯端末に登録しているエアコンディショナー、照明器、冷蔵庫、など家電製品の各種に対して節電を実行させることが可能である。
上記説明では、電気予報データの予測設定値に基づいて、事前にユーザに対して節電協力を呼びかけることができると説明した。しかし、予測設定値は、電気予報データに基づいて作成するだけではなく、天気予報データを参照して作成してもよい。天気予報データは、例えばインターネットや基地局を介して気象サービスサーバーより取り込む。
季節が夏で晴天であると、温度が上がることが予測される。すると、クーラーや、扇風機を使う家庭が多くなることが予想される。このような場合は、予測される電気使用量(電力使用率)を多く見積もり、電気予報データを作成してもよい。このような場合は、節電のための警告又は節電協力を表示するタイミングを先行して早めにすることができる。また季節が冬の場合、寒波で温度が低くなる天気予報が出たときは、暖房装置の使用数が増大する。このような場合も、節電のための警告又は節電協力を表示するタイミングを先行して早めにすることができる。
図18(A)は、例えばテレビジョン受信装置が節電を実行できる場合、節電設定情報を利用するシステムを示している。携帯端末或いはテレビジョン受信装置は、節電設定情報(例えば上記した節電1、節電2、電源オフを実行する基準値である電力使用率(若しくは電力使用量)のデータを、所定のサーバー611に伝送することができる。サーバー611には、複数の地域の各家庭からの基準値が集まる。サーバー611は、基準値を地域ごとに集計し、地域ごとの節電電力を計算する。そして地域毎の節電協力度のグラフのデータを作成し、各携帯端末へ配信することができる。このとき例えば、コマーシャル映像も同時に送信してもよい。一方、携帯端末においては、節電協力度のグラフのデータを受け取り、表示することができる。メニューに含まれる項目の「節電協力度」を選択することで前記グラフが表示される。グラフは、例えば、全体の節電度に対する各地域の節電協力度の割合がとして表示される。
この実施形態によると節電対策に貢献し、ユーザの節電意識を高め地域のボランティア精神にも貢献し得る。
「電力協力度」は、各種の定義が可能である。例えば、地域別に区分され、各地域で節電ボタンを押している電子装置が何台存在するかを示す「数値」として定義される。または、一定の時間帯で、節電ボタンを押している電子装置が何台存在するかを示す「数値」として定義される。または、時間帯と地域毎の区分を組み合わせて、一定の時間帯で、かつ地域毎の区分で、節電ボタンを押している電子装置が何台存在するかを示す「数値」として定義される。さらにまた、節電レベルに応じて、節電電力のおおよその計算がなされ、地域毎、或いは、時間帯毎、あるいはこれらの組み合わせに応じて、節電電力のワット数が定義されてもよい。図18(B)は、節電協力状態チェックボタンを操作したときに表示される「節電協力度」の表示例である。この例では、地域毎と、時間帯に応じて、地域毎の節電ボタンを操作している電子装置台数が地域毎に区分されて表示されている。図では、A,B、Cの地域の協力台数が表示されている。ユーザが、別の地域を見たい場合は、地域と記載されている部分に指を触れて、指を矢印の右或いは左方向へスライドさせると、別の地域の状況が表示される。また時間帯に関しても、他の時間帯をチェックしたい場合は、時間帯の部分に指を触れて、指を矢印の右或いは左方向へスライドさせると、別の時間帯の状況が表示される。また、日付表示を変更すると、当該日付における「節電度協力」の情報を表示することができる。
図19は、携帯端末或いはテレビジョン受信装置の表示器に電気予報情報を表示したときの取り扱いを説明するために示している。
まず表示画面上では、左側に現在の状態を示す項目が表示されている。画面上では、例えば現在の電力使用率83%、3613万kWが表示され、この項目の下側に、現在の設定状態が表示される。項目としては、「電源OFF」、「節電2・強」、「節電1・弱」、「標準」があり、何れかがハイライトされて、現在のステータスを示すことができる。
次に、通知レベル(電源OFF,節電1、節電2の各指令信号がそれぞれ出力される基準となるレベルを示して入る)を示す3本の縦方向のスライダーバーが示されている。
さらにスライダーバーの右側に、電力予報を示す棒グラフが示されている。棒グラフは、横方向が時間であり、縦方向が電力使用率であり、黒丸を結んだラインが、使用率の実績値である。
本装置は、指令信号を出力して、例えばテレビジョン受信装置の電源使用状態を、電源OFF、節電2・強、節電1・弱、標準の何れかにをすることができる。この場合、電源OFF、節電2・強、節電1・弱、標準の何れかに移るための各基準(電力使用率)が必要である。この基準は以下のように設定される。
スライダーバー表示において縦方向表示幅は、電力使用率100(%)〜50(%)を表示できる幅とする。
スライダーバー表示において一番下側は、左から 54%,55%,56%までをグレー化し摘み表示のカーソルが入らないようにする。カーソルは、タッチパッド式で移動できてもよいし、ハイライト表示とボタン操作の組み合わせで移動させても良い。ハイライト位置もボタン操作により移動できる。ボタンは、例えば先のリモートコントローラーのように矢印マークのボタン、決定ボタンなどがある。
<標準にしていた人が、毎回、節電1・弱への切換えアラートが出ないようにするためのセーフティーゾーン>
スライダーバーの設定可能値は、節電1弱=A、節電2強=B、電源OFF=C とした時、以下の式全てを満足するものとする、A,B,Cは電力使用率、
A≧55、 A<B<C、 B≧A+1、 C≧B+1
スライダーバーの初期値は、A=81、B=91、C=96とされている。電力使用率が81に達しない場合には、標準である。
<自動仕様>
本実施形態の装置では、自動モードと手動モードというような設定画面の追加はせず、画面追加は工数追加なので避けている。
リモコン実行(指令信号出力)の前回値(Y)はキャッシュされる。リモコン実行毎にキャッシュを更新することができる。各実行時のYは、例えば以下のコードである。「標準」実行:Y=0001、「節電1・弱」実行:Y=0010、「節電2・強」実行:Y=0100、「電源OFF」実行:Y=1000。
前回値は、ユーザが通知レベルを修正することがあるのを想定し、何のリモコンコマンドを実行したかで記録する、つまりスライダーバーの調整のときやリモコン実行時は前回値を書き換えるが、他の操作の場合は、書き換えしない。
本実施形態では、装置が、アプリ起動したとき、またはサスペンドから復帰した時は、必ず節電に関するデータをチェックし、以下のような判定処理を行い、以下のようにアラートでユーザに判断させることができる。
最新情報(X:例えば電力使用率)を入手し、X<55ならアラート無しで、次にアプリ最新情報画面を表示し、自動動作開始する、
また、55≦X<A、かつY=0001ならアラート無しで、次にアプリ最新情報画面を表示し、自動動作開始する。ここで、その他なら「標準」にしますかを通知し、「はい」「いいえ」の選択入力をユーザに仰ぐ。
ユーザが、「はい」を選択すると「標準」実行し、次にアプリ最新情報画面表示し、自動動作開始する。ユーザが、「いいえ」を選択するとアプリ最新情報画面表示し、自動動作開始する。
ここでA≦X<B かつY=0010 ならアラート無しとし、次にアプリ最新情報画面を表示し、自動動作開始する。ここで、その他なら、「節電1・弱」にしますかを通知し、「はい」「いいえ」の選択入力をユーザに仰ぐ。
ユーザが、「はい」を選択すると、[節電1・弱]を実行し、次にアプリ最新情報画面を表示し、自動動作開始する。逆に「いいえ」を選択すると、アプリ最新情報画面表示し、自動動作開始する。
ここで、B≦X<C かつ Y=0100ならアラート無しで、次にアプリ最新情報画面を表示し、自動動作開始する。その他なら「節電2・強」を通知し、「はい」「いいえ」の選択入力をユーザに仰ぐ。
ユーザが「はい」を選択すると、「節電2・強」を実行し、次にアプリ最新情報画面を表示し、自動動作開始する。逆にユーザが「いいえ」を選択するとアプリ最新情報画面を表示し、自動動作開始する。
ここでC≦C≦100になった場合、「電源OFF」にしますかを通知し、「はい」「いいえ」の選択入力をユーザに仰ぐ。
ユーザが「はい」を選択すると「電源OFF」を実行する。次にアプリ最新情報画面を表示、自動動作開始する。逆にユーザが「いいえ」を選択すると、アプリ最新情報画面を表示し、自動動作開始する。
本装置では、自動動作開始後は、定期的に最新情報(X)を入手する毎に、以下の条件で自動処理する。
Y=0001(標準実行後)のとき・・・ X<Aなら・・・何もしない
A≦X<Bなら・・・「節電1・弱」実行
B≦X<Cなら・・・「節電2・強」実行
C≦X≦100なら・・・「電源OFF」実行
Y=0010(節電1・弱実行後)のとき・・・X<Aなら・・・「標準」実行
A≦X<B なら・・・何もしない
B≦X<C なら・・・「節電3・強」実行
C≦X≦100 なら・・・「電源OFF」実行
Y=0100(節電2・強実行後)のとき・・・X<Aなら・・・[標準]実行
A≦X<B なら・・・「節電1・弱」実行
B≦X<C なら・・・何もしない
C≦X≦100なら・・・「電源OFF」実行
Y=1000(電源OFF実行後)のときX<Aなら・・・[標準]実行
A≦X<Bなら・・・「節電1・弱」実行
B≦X<Cなら・・・「節電2・強」実行
C≦X≦100なら・・・何もしない
自動動作中でも、画面左側の「電源OFF]、「節電2・強」、「節電1・弱」、「標準」ボタンのマニュアル操作は最優先でリモコン実行することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。