JP2013004356A - プラズマ装置 - Google Patents

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一彦 入澤
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Abstract

【課題】薄膜がアンテナに付着するのを抑制可能なプラズマ装置を提供する。
【解決手段】プラズマ装置は、アンテナ1を備える。アンテナ1は、絶縁管1aと、導体1bと、伝熱材1cとを含む。絶縁管1aは、略U字形状を有し、Alからなる。導体1bは、略U字形状からなり、筒状部分1dを有する。筒状部分1dには、冷却水が流される。そして、導体1bは、絶縁管1a内に挿入される。伝熱材1cは、絶縁管1aと導体1bとの間に充填される。そして、伝熱材1cは、シリコン樹脂からなる。
【選択図】図3

Description

この発明は、プラズマ装置に関するものである。
従来、誘導結合型のプラズマ発生装置が知られている(特許文献1)。このプラズマ発生装置は、略U字形状のアンテナを備える。
アンテナは、アンテナ導体と、絶縁体とからなる。絶縁体は、筒状の形状を有し、アンテナ導体は、絶縁体内に挿入されている。そして、アンテナ導体と、絶縁体との間の空間は、真空である。
特開2010−157511号公報
しかし、従来のプラズマ発生装置に用いられるアンテナは、アンテナ導体と絶縁体との間の空間が真空であるため、アンテナ導体を冷却しても、絶縁体を冷却することが困難であり、プラズマ発生装置を用いてアモルファスシリコン膜等の薄膜を基板上に形成した場合、アンテナを構成する絶縁体の表面にも薄膜が付着するという問題がある。
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、薄膜がアンテナに付着するのを抑制可能なプラズマ装置を提供することである。
この発明の実施の形態によれば、プラズマ装置は、反応容器と、アンテナと、循環装置とを備える。アンテナは、反応容器の天板に固定され、略U字形状を有する。循環装置は、アンテナに冷却水を循環する。そして、アンテナは、略U字形状を有する絶縁管と、絶縁管の内部に挿入された筒状の導体と、導体と絶縁管との間に充填された伝熱材とを含む。また、循環装置は、導体に冷却水を循環する。
この発明の実施の形態によるプラズマ装置においては、アンテナの導体は、冷却水によって冷却され、伝熱材は、絶縁管で発生した熱を導体へ伝達する。そして、導体へ伝達された熱は、導体で放熱される。その結果、プラズマ装置内でプラズマが発生しても絶縁管の温度上昇が抑制される。
従って、プラズマ装置において、薄膜が基板上に堆積されても、薄膜がアンテナに付着するのを抑制できる。
この発明の実施の形態によるプラズマ装置の構成を示す断面図である。 図1に示すアンテナおよびの斜視図である。 図1に示すアンテナの断面図である。 アンテナの天板への固定状態を示す模式図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、この発明の実施の形態によるプラズマ装置の構成を示す断面図である。図1を参照して、この発明の実施の形態によるプラズマ装置100は、アンテナ1〜4と、反応容器10と、基板ホルダー20と、導入端子21,23,25,27と、ヒーター30と、ガス供給装置40と、排気装置50と、整合器60と、高周波電源70と、循環装置80を備える。
反応容器10は、略直方体の外形を有し、内部が中空になっている。そして、反応容器10は、本体部11と、天板12と、オーリング13とを含む。本体部11および天板12の各々は、ステンレスからなり、接地電位GNDに接続されている。本体部11は、ガス供給口14および排気口15を有する。天板12は、オーリング13に接して配置される。オーリング13は、本体部11の周囲に設けられた溝に挿入されており、本体部11および天板12に接する。これによって、オーリング13は、反応容器10の内部を気密に保持する。
アンテナ1〜4は、筒状の構造からなり、冷却水がアンテナ1からアンテナ4へ順次流れるように直列に接続されている。また、アンテナ1〜4は、反応容器10の内部に配置され、反応容器10の天板12に沿って所定の間隔で配列される。そして、アンテナ1〜4は、その一方端側がそれぞれ導入端子21,23,25,27を通って平板部材31に接続される。また、アンテナ1〜4は、その他方端側が別の導入端子(図1では図示せず)を通って接地電位GNDに接続される。
導入端子21,23,25,27は、反応容器10の天板12に固定される。平板部材31は、例えば、Cuからなる。そして、平板部材31は、反応容器10の外側において、反応容器10の天板12に略平行に配置される。
平板部材31は、1つの面がアンテナ1〜4の一方端に接続される。そして、平板部材31は、天板12に平行な方向DR1における一方端が整合器60に接続される。
基板ホルダー20は、反応容器10の本体部12の底面11Aに固定される。ヒーター30は、基板ホルダー20の内部に配置される。
ガス供給装置40は、反応容器10のガス導入口14に連結される。排気装置50は、反応容器10の排気口15に連結される。整合器60は、アンテナ1〜4の配列方向における平板部材31の一方端と高周波電源70との間に接続される。高周波電源70は、整合器60と接地電位GNDとの間に接続される。循環装置80は、アンテナ1の一方端と、アンテナ4の他方端とに接続される。そして、循環装置80は、アンテナ1〜4に冷却水を循環させる。
図2は、図1に示すアンテナ1〜4および平板部材31の斜視図である。図2を参照して、プラズマ装置100は、配管16〜18と、導入端子22,24,26,28とをさらに備える。
導入端子22,24,26,28は、導入端子21,23,25,27と同じように反応容器10の天板12に固定される。
平板部材31は、例えば、5cmの幅、1cmの厚みおよび1mの長さを有する。
アンテナ1〜4の各々は、略U字形状を有する。そして、アンテナ1〜4は、略U字形に曲げられたアンテナ1〜4をそれぞれ含む4個の平面が略平行になるように配置される。
アンテナ1〜4のうち、直線部分1A,2A,3A,4Aは、それぞれ、導入端子21,23,25,27を通って平板部材31に電気的に接続される。また、アンテナ1〜4のうち、直線部分1B,2B,3B,4Bは、それぞれ、導入端子22,24,26,28を通って接地電位GNDに電気的に接続される。
そして、導入端子21〜28は、反応容器10の天板12に固定されるので、アンテナ1〜4は、それぞれ、1対の導入端子21,22、1対の導入端子23,24、1対の導入端子25,26および1対の導入端子27,28によって反応容器10の天板12に固定される。
配管16は、アンテナ1の直線部分1Bをアンテナ2の直線部分2Aに接続する。配管17は、アンテナ2の直線部分2Bをアンテナ3の直線部分3Aに接続する。配管18は、アンテナ3の直線部分3Bをアンテナ4の直線部分4Aに接続する。アンテナ1の直線部分1Aおよびアンテナ4の直線部分4Bは、循環装置80に接続される。
循環装置80からの冷却水は、アンテナ1の直線部分1Aに入り、アンテナ1、配管16、アンテナ2、配管17、アンテナ3、配管18およびアンテナ4を順次流れ、循環装置80へ戻る。このように、循環装置80からの冷却水は、アンテナ1〜4を順次流れる。
図3は、図1に示すアンテナ1の断面図である。図3を参照して、アンテナ1は、絶縁管1aと、導体1bと、伝熱材1cとを含む。
絶縁管1aは、略U字形状を有し、例えば、アルミナ(Al)からなる。導体1bは、略U字形状からなり、筒状部分1dを有する。また、導体1bは、例えば、銅(Cu)からなる。そして、導体1bは、絶縁管1a内に挿入される。
伝熱材1cは、絶縁管1aと導体1bとの間に充填される。そして、伝熱材1cは、例えば、シリコン樹脂からなり、約2.7の誘電率を有する。
絶縁管1aは、例えば、直径15mmφの外径と、直径12〜13mmφの内径とを有する。導体1bは、例えば、直径6mmφの外径と、直径4mmφの内径とを有する。その結果、伝熱材1cは、3〜3.5mmの厚みを有する。
導体1bは、筒状部分1dに流れる冷却水によって冷却される。伝熱材1cは、絶縁管1aおよび導体1bの両方に接し、絶縁管1aで発生した熱を導体1bに伝達する。その結果、絶縁管1aで発生した熱は、伝熱材1cを介して導体1bへ伝達され、導体1bで放熱される。このように、アンテナ1においては、絶縁管1aは、伝熱材1cを介して、導体1bに流れる冷却水によって冷却される。
なお、図1に示すアンテナ2〜4も、図3に示すアンテナ1と同じ構造からなる。
図4は、アンテナ1の天板12への固定状態を示す模式図である。図4を参照して、アンテナ1の導体1bの一方端側は、導入端子21を介して天板12に固定され、導体1bの他方端側は、導入端子22を介して天板12に固定される。そして、絶縁管1aおよび伝熱材1cは、天板12よりも下側、即ち、反応容器10の内部に配置される。
このように、アンテナ1は、導体1bの両端部が導入端子21,22によって天板12に固定されることによって天板12に固定される。
なお、アンテナ2〜4も、アンテナ1と同様にして、それぞれ、導入端子23,24;25,26;27,28によって天板12に固定される。
また、アンテナ1〜4の各々は、アルミナを焼結して作製した絶縁管1a内に導体1bを挿入し、絶縁管1aと導体1bとの間にシリコン樹脂を充填して作製される。
再び、図1および図2を参照して、アンテナ1〜4は、整合器60および平板部材31を介して高周波電源70から高周波電力が供給されると、平板部材31から接地電位GNDへ向かう方向に高周波電流を流し、誘導結合により反応容器10内にプラズマを発生する。
基板ホルダー20は、基板を保持する。導入端子21〜28は、アンテナ1〜4を反応容器10の天板12に固定するとともに、アンテナ1〜4と天板12との隙間をシールドする。
ヒーター30は、基板ホルダー20上に設置された基板を所定の温度に加熱する。
ガス供給装置40は、シラン(SiH)ガスおよびゲルマン(GeH)ガス等の半導体薄膜を形成するための材料ガス、水素(H)ガスおよび窒素(N)ガス等の希釈ガス、およびアルゴン(Ar)ガス等のエッチングガスをガス供給口14を介して反応容器10内に供給する。
排気装置50は、例えば、ターボ分子ポンプおよびロータリーポンプからなり、排気口15を介して反応容器10内を真空に引く。
整合器60は、高周波電源70から供給された高周波電力を反射を抑制して平板部材31へ供給する。
高周波電源70は、例えば、13.56MHzの高周波電力を整合器60へ供給する。
高周波電源70が高周波電力を整合器60を介して平板部材31へ供給すると、高周波電流は、平板部材31と整合器60との接続点31Aから矢印ARW1の方向へ流れ、アンテナ1〜4の直線部分1A,2A,3A,4Aへ流れ込む。
そして、高周波電流は、アンテナ1を矢印ARW2の方向へ流れ、接地電位GNDへ流れ込む。また、高周波電流は、アンテナ2を矢印ARW3の方向へ流れ、接地電位GNDへ流れ込む。さらに、高周波電流は、アンテナ3を矢印ARW4の方向へ流れ、接地電位GNDへ流れ込む。さらに、高周波電流は、アンテナ4を矢印ARW5の方向へ流れ、接地電位GNDへ流れ込む。
また、循環装置80は、アンテナ1〜4に冷却水を循環する。
そうすると、反応容器10内で誘導結合によってプラズマが発生し、アンテナ1〜4の絶縁管1aで熱が発生しても、その発生した熱は、アンテナ1〜4の伝熱材1cを介して導体1bへ伝達され、導体1bで放熱される。その結果、アンテナ1〜4の絶縁管1aの温度は、低く保持され、薄膜が絶縁管1aに付着し難くなる。
従って、薄膜がアンテナ1〜4に付着するのを抑制できる。
なお、上記においては、伝熱材1cは、シリコン樹脂等の誘電体からなると説明したが、この発明の実施の形態においては、これに限らず、伝熱材1cは、液体からなっていてもよい。
また、上記においては、プラズマ装置100は、4個のアンテナ1〜4(または4個のアンテナ101)を備えると説明したが、この発明の実施の形態においては、プラズマ装置100は、少なくとも1個のアンテナ1(または少なくとも1個のアンテナ101)を備えていればよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、プラズマ装置に適用される。
1〜4 アンテナ、1a 絶縁管、1b,91 導体、1c 伝熱材、1d 筒状部分、10 反応容器、11 本体部、12 天板、13 Oリング、14 ガス導入口、15 排気口、20 基板ホルダー、21〜28 導入端子、30 ヒーター、40 ガス供給装置、50 排気装置、60 整合器、70 高周波電源、80 循環装置、100 プラズマ装置。

Claims (1)

  1. 反応容器と、
    前記反応容器の天板に固定され、略U字形状を有するアンテナと、
    前記アンテナに冷却水を循環する循環装置とを備え、
    前記アンテナは、
    略U字形状を有する絶縁管と、
    前記絶縁管の内部に挿入された筒状の導体と、
    前記導体と前記絶縁管との間に充填された伝熱材とを含み、
    前記循環装置は、前記導体に冷却水を循環する、プラズマ装置。
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