JP2013003976A - 交通信号制御システムとこれに用いる中央装置及び交通信号制御機 - Google Patents

交通信号制御システムとこれに用いる中央装置及び交通信号制御機 Download PDF

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Abstract

【課題】 交通信号制御機に対する省電力化を中央装置が確実に行うことができる交通信号制御システムを提供する。
【解決手段】 本発明は、中央装置6と、この中央装置6と通信する交通信号制御機1とを備えた交通信号制御システムに関する。中央装置6は、省電力モードの指令を生成する中央制御部61と、生成された指令を交通信号制御機1に送信する中央通信部63とを有する。交通信号制御機1は、上記指令を受信する通信部2と、受信した指令に従って、自機で電力制御する少なくとも1つの機器の給電を停止又は抑制する電源制御部41とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、信号灯器の点灯又は消灯などを制御する交通信号制御機と、この制御機と通信する中央装置、及び、それらの交通信号制御機と中央装置とで構成される交通信号制御システムに関する。
交差点又は横断歩道には、信号灯器の青、黄、赤、青矢印等の点灯又は消灯を所定の時間間隔で繰り返すように制御する、交通信号制御機が設置されている。
かかる交通信号制御機には、「集中型」と「地点型」とがある。このうち、集中型の交通信号制御機は、交通管制センター等に設置された中央装置との間で情報通信を行う機能を備えたものであり、地点型の交通信号制御機は、中央装置との通信を行わずに単独で信号灯器の制御を行うものである。
また、この種の交通信号制御機として、太陽電池を主電源とし、商用電源を補助電源として、主電源である太陽電池からの電力供給では不足すると判定した場合にのみ、補助電源である商用電源で必要な電力を補うようにした、省電力型の交通信号制御機が知られている(特許文献1参照)。
特開2003−281691号公報
ところで、例えば夏場の昼間などの電力需要が大きい時間帯に、商用電力の使用量をできるだけ削減したいというニーズがある。
この点、上記特許文献1の交通信号制御機では、太陽電池を主電源としかつ商用電源を補助電源としているから、商用電力の使用量をある程度削減できるが、主電源が不足した場合に商用電源を使用する仕組みになっているので、例えば雨天あるいは曇天のため、太陽電池での電源供給が不足した場合は、商用電力の使用量を削減したい時間帯であっても商用電源が選択されてしまい、結果として商用電力の使用量の削減ができなくなる。
そこで、主電源(太陽電池)のみを用いる時間帯を交通信号制御機に予め設定し、その時間帯は商用電源を使用しないことにして、商用電力の使用量を削減する方法が考えられるが、商用電力の需要が多い時間帯は、天候などの要因によって日毎に変わるため、上記時間帯を予め設定するのは困難であり、交通信号制御機単独で商用電力の使用可否を判断することは難しい。
また、交通信号制御機の電力使用量を削減する方法としては、交通信号制御機の機能を一部に限定して動作させる方法が考えられるが、交通状況を把握できない交通信号制御機だけでは、例えば、限定する制御機能を交通量に応じて切り替えるというような、きめ細やかな電力管理を行うことができない。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑み、交通信号制御機の商用電力の使用量を確実に削減できる交通信号制御システムを提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、交通信号制御機に対して中央装置からきめ細かな電力管理を行うことができる交通信号制御システムを提供することを第2の目的とする。
(1) 本発明の交通信号制御システム(以下、「本発明システム」ともいう。)は、中央装置と、この中央装置と通信する交通信号制御機とを備えた交通信号制御システムであって、前記中央装置は、省電力モードの指令を生成する中央制御部と、生成された前記指令を前記交通信号制御機に送信する中央通信部とを有し、前記交通信号制御機は、前記指令を受信する通信部と、受信した前記指令に従って、自機で電力制御する少なくとも1つの機器の給電を停止又は抑制する電源制御部とを有することを特徴とする。
本発明システムによれば、中央通信部が省電力モードの指令を送信し、交通信号制御機の通信部がその指令を受信する。そして、交通信号制御機の電源制御部が、受信した指令に従って、自機で電力制御する少なくとも1つの機器の給電を停止又は抑制するので、中央装置からの指令で交通信号制御機の一部の機能を縮退させることができる。
このため、天候等に左右されずに、交通信号制御機の省電力化を中央装置が確実に行うことができ、前記第1の目的が達成される。
(2) 本発明システムにおいて、前記交通信号制御機は、通常、前記中央通信部からの信号制御パラメータを前記通信部が受信しなくても、灯器駆動部へのタイミング信号を生成可能な制御部を有するが、かかる制御部を有する交通信号制御機の場合には、前記中央制御部は、前記通信部の給電を停止させる前記指令を生成するようにすればよい。
この場合、交通信号制御機の制御部が、信号制御パラメータがなくても灯器駆動部へのタイミング信号を生成できるので、通信部の給電を停止させて中央装置との通信を絶っても、交通信号制御機の機能が維持される。このため、交通信号制御機の機能を維持しつつ、交通信号制御機に省電力運転を行わせることができる。
(3) 本発明システムにおいて、前記中央制御部は、前記交通信号制御機に対応する交差点の状況(例えば、重要交差点か一般交差点かなどの静的状況、或いは、交差点への流入交通量の変動などの動的状況)に応じて、前記省電力モードの種類を選択可能であることが好ましい。
この場合、交差点の状況に応じた省電力運転を中央装置が交通信号制御機に指示できるようになるので、交通信号制御機に対して中央装置からきめ細かな電力管理を行うことができ、前記第2の目的が達成される。
(4) 例えば、前記中央制御部は、次の第1信号〜第5信号のうちの少なくとも1つを前記指令に含めて、前記省電力モードの種類を選択するようにすればよい。
第1信号:車両との情報通信及び車両への情報提供に必要な機器の給電を停止する信号
第2信号:通信部の給電を停止する信号
第3信号:中央装置を除く外部装置とのインタフェース部の給電を停止する信号
第4信号:制御部におけるプログラマブルな演算装置の給電を停止する信号
第5信号:制御部における保安動作回路の給電を停止する信号
この場合、第1信号を省電力モードの指令に含めれば、後述するモード1の省電力運転を交通信号制御機に実行させることができる。
また、第1信号と第2信号を省電力モードの指令に含めれば、後述するモード2の省電力運転を交通信号制御機に実行させることができる。
更に、第1信号〜第3信号を省電力モードの指令に含めれば、後述するモード3の省電力運転を交通信号制御機に実行させることができる。
また、第1信号〜第4信号を省電力モードの指令に含めれば、後述するモード4の省電力運転を交通信号制御機に実行させることができる。
更に、第1信号〜第4信号を省電力モードの指令に含めれば、後述するモード5のタイプの省電力運転を交通信号制御機に実行させることができる。
なお、上記第1信号〜第5信号は、中央通信部が送信する1つの指令(例えば、図5の制御フレームF1)に纏めて含めることにしてもよいし、複数の指令に分散して含めることにしてもよい。
(5) また、上記のように、機能を縮退させる機器を特定する信号を交通信号制御機に送るのではなく、省電力モードの種類自体を通知することにしてもよい。
例えば、中央制御部は、次のモード1〜5のうちの少なくとも1つを前記指令に含めて、前記省電力モードの種類を選択するようにしてもよい。
もっとも、この場合には、指定されたモード1〜5に対応して給電を停止又は抑制する機器を、交通信号制御機が例えば所定の参照テーブル(図2参照)によって特定可能に構成されている必要がある。
モード1:車両との情報通信及び車両への情報提供に必要な機器の給電を停止し、それ以外の機器の給電を維持するモード
上記モード1の場合には、車両との情報通信及び車両への情報提供に必要な機器の給電が停止され、それ以外の機器の給電が維持されるので、交通信号制御機が実行する各種機能のうち、車両との情報通信及び車両への情報提供を除く、残りの重要な機能を活かしつつ、当該交通信号制御機に対する省電力化を行うことができる。
モード2:交通信号制御機が車両感知器の感知信号に基づいて信号制御パラメータを自律生成するのに必要な機器の給電を維持し、その自律生成に不要な機器の給電を停止するモード
上記モード2の場合には、信号制御パラメータを自律生成するのに必要な機器の給電が維持され、その自律生成に不要な機器の給電が停止されるので、交通信号制御機が行う各種機能のうち、自律生成された信号制御パラメータに従って行う系統制御の機能を活かしつつ、当該交通信号制御機に対する省電力化を行うことができる。
モード3:プログラマブルな演算装置が予め設定された所定の切り替えパターンに従って信号灯色を切り替える、パターン制御の場合に必要な機器の給電を維持し、そのパターン制御に不要な機器の給電を維持するモード
上記モード3の場合には、上記パターン制御の場合に必要な機器の給電が維持され、そのパターン制御に不要な機器の給電が停止されるので、交通信号制御機が行う各種機能のうち、パターン制御の機能を活かしつつ、当該交通信号制御機に対する省電力化を行うことができる。
モード4:ワイヤードロジック方式の回路が信号灯色を切り替える、保安動作の場合に必要な機器の給電を維持し、その保安動作に不要な機器の給電を停止するモード
上記モード4の場合には、保安動作の場合に必要な機器の給電が維持され、その保安動作に不要な機器の給電が停止されるので、交通信号制御機が行う各種機能のうち、保安動作の機能を活かしつつ、当該交通信号制御機に対する省電力化を行うことができる。
モード5:ワイヤードロジック方式の回路が信号灯器を閃光させる、閃光動作の場合に必要な機器の給電を維持し、その閃光動作に不要な機器の給電を停止するモード
上記モード5の場合には、閃光動作の場合に必要な機器の給電が維持され、それ以外の機器の給電が停止されるので、交通信号制御機が行う各種機能のうち、閃光動作の機能を活かしつつ、当該交通信号制御機に対する省電力化を行うことができる。
(6) 本発明システムにおいて、前記交通信号制御機は、自機に繋がる車両感知器から取得した感知信号に基づいて、前記中央装置から指定された前記省電力モードの種類を変更可能な制御部を更に有することが好ましい。
この場合、制御部が、中央装置から指定された省電力モードの種類を感知信号に基づいて変更できるので、交通状況に応じた相応しい省電力モードの種類を、交通信号制御機が自律的に決定できるようになる。
(7) 本発明システムにおいて、前記指令に、前記省電力モードを行う場合の実行時間の情報を含めることが好ましい。
この場合、前記電源制御部が、前記実行時間が経過した場合に、給電を停止又は抑制していた前記機器に対する給電状態を元に戻すことにより、元の給電状態に復帰させるための指令を中央装置が改めて送信しなくても、交通信号制御機が自動的に省電力モードから元の給電状態に復帰できるようになる。このため、中央装置との通信部の給電を停止する省電力運転が可能になるとともに、給電状態の切り替え制御も容易になる。
(8) また、本発明システムにおいて、前記電源制御部は、同じ車両進行方向に信号灯器が複数ある場合には、前記指令の受信に応じて、複数の前記信号灯器のうちの一部の灯器駆動部に対する給電を停止することが好ましい。
この場合、電源制御部が、交通信号制御において最も電力を必要とする、信号灯器に対する電力供給を一部停止することができ、省電力効果をより高めることができる。
(9) 更に、本発明システムにおいて、前記電源制御部は、前記指令の受信に対応して、信号灯器が普段よりも暗くなるように灯器駆動部に対する給電を抑制する調光制御を行うことが好ましい。
この場合、電源制御部が、信号灯器が普段よりも暗くなるように灯器駆動部に対する給電を抑制する調光制御を行うので、この調光制御を行わない場合に比べ、省電力効果をより高めることができる。
(10) 本発明の中央装置は、以上の(1)〜(9)にそれぞれ記載した各交通信号制御システムに用いる中央装置である。従って、本発明の中央装置は、それらの各交通信号制御システムと同様の作用効果を奏する。
(11) 本発明の交通信号制御機は、以上の(1)〜(9)にそれぞれ記載した各交通信号制御システムに用いる交通信号制御機である。従って、本発明の交通信号制御機は、それらの各交通信号制御システムと同様の作用効果を奏する。
以上の通り、本発明によれば、中央装置からの指令で交通信号制御機の一部の機能を縮退させることができるので、交通信号制御機に対する省電力化を中央装置が確実に行うことができる。
また、本発明によれば、交差点の状況に応じた省電力運転を中央装置が交通信号制御機に指示できるので、交通信号制御機に対して中央装置からきめ細かな電力管理を行うことができことができる。
本発明に係る交通信号制御機の構成例を示すブロック図である。 交通信号制御機が保持するモードテーブルの一例を示す図である。 中央装置の構成例を示すブロック図である。 中央装置が保持する対応テーブルの一例を示す図である。 中央装置と1つの交通信号制御機との間で送受信する制御フレームのシーケンス図である。 中央装置と複数の交通信号制御機との間で送受信する制御フレームのシーケンス図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を説明する。
〔交通信号制御機の構成〕
図1は、本発明に係る交通信号制御機1の構成例を示すブロック図である。
本実施形態の交通信号制御機1は、前記集中型のものであり、通信部2、制御部3、電源部4及び灯器駆動部11を備えている。なお、図1では、信号灯器51を駆動する灯器駆動部11が1つだけ図示されているが、実際の灯器駆動部11は、信号灯器51の数に応じて複数設けられている。
また、交通信号制御機1は、外部装置と信号をやり取りするための各種のインタフェース部として、超音波感知器インタフェース部12、光感知器インタフェース部13、画像式感知器インタフェース部14、交通情報板インタフェース部15、押しボタン装置インタフェース部16及び交通信号制御機インタフェース部17などを備えている。
制御部3は、CPU31、保安動作回路32及び閃光動作回路33を備え、電源部4は、電源制御部41及びタイマー回路42を備えている。
交通信号制御機1の通信部2には、交通管制センターに設置された中央装置6(交通管制装置ともいう。)が所定の通信回線を通じて接続されている。なお、中央装置6は、交通管制センター以外の建物に設置されていてもよい。
中央装置6は、自装置の管轄エリア内の複数の集中型の交通信号制御機1と通信回線を通じて接続されており、この中央装置6と集中型の各交通信号制御機1とから、本実施形態の交通信号制御システムが構成されている。
通信部2は、通信回線を通じた有線通信により、中央装置6との間で所定情報のやり取りを行う。例えば、通信部2は、自機が行う交通信号制御に必要な、サイクル長、オフセット及びスプリットなどの信号制御パラメータや、光ビーコン53及び交通情報板55にて車両側に提供する交通情報などを、中央装置6からを受信する。
また、通信部2は、信号灯器51を点灯/消灯した時間等に関する情報を含む制御実行情報や、車両感知器52,54が取得した感知信号などを中央装置6に送信する。
交通信号制御機1の電源部4には、商用電源7(例えば、AC100Vの交流電源)が接続されている。
また、交通信号制御機1の各インタフェース部12〜17には、信号灯器51、超音波車両感知器52、光ビーコン53、画像処理式車両感知器54、交通情報板55、押しボタン装置56、及び、他の交通信号制御機101がそれぞれ接続されている。
〔交通信号制御機の制御部〕
制御部3の構成要素のうち、CPU31は、プログラマブルな演算装置よりなり、メモリ又はHDDなどの記憶装置(図示せず)に格納されたコンピュータプログラムを実行することで、信号灯器51の灯色切り替えタイミングを生成可能である。
例えば、CPU31は、通信部2が受信した中央装置6からの信号制御パラメータに基づいて、信号灯器51の点灯又は消灯などの切り替えタイミングをサイクル毎に決定し、そのタイミング信号を灯器駆動部11に出力する。
また、CPU31は、車両感知器52,54が取得した感知信号に基づいて信号制御パラメータを自律的に生成し、生成した信号制御パラメータに基づいて、信号灯器51の点灯又は消灯などの切り替えタイミングをサイクル毎に決定することもできる。
更に、CPU31は、予め設定された所定の切り替えパターンが記憶装置に記録されている場合には、記憶装置から読み出した当該パターンから信号灯器51の点灯又は消灯などの切り替えタイミングを決定することもできる。
また、CPU31は、内部バス5に接続された各インタフェース部12〜17との間で、交通情報や感知信号などのデータの授受を行うことができる。
CPU31は、自身に対する給電が止まって動作を停止する場合には、CPU停止信号を保安動作回路32と閃光動作回路33に出力する。
一方、保安動作回路32と閃光動作回路33は、ワイヤードロジック方式の制御回路よりなり、予め想定した単一の動作(この場合は、保安動作又は閃光動作)を行う。
すなわち、保安動作回路32は、例えば小規模のLSIを利用した論理回路よりなり、CPU停止信号を受けた場合に、CPU31に代わって信号灯器51の灯色を切り替えるタイミング信号を生成し、そのタイミング信号を灯器駆動部11に出力する。
より具体的には、保安動作回路32は、信号灯器51の赤色灯、青色灯、黄色灯を所定周期で点灯させる固定的な切り替えが行われるように、ハードウェア的に構成されている。なお、保安動作回路32は、CPU31の動作時にはタイミング信号を出力しない。
また、閃光動作回路33は、例えば保安動作回路32よりも小規模のLSIを利用した論理回路よりなり、CPU31と保安動作回路32への給電が停止されてそれらの動作が停止した場合に、それらに代わって信号灯器51の所定灯色を点滅させるタイミング信号を生成し、そのタイミング信号を灯器駆動部11に出力する。
より具体的には、閃光動作回路33は、信号灯器51の赤色灯を点滅、或いは、黄色灯を点滅させるタイミング信号が生成されるように、ハードウェア的に構成されている。
この場合、例えば、幹線側の信号灯器51は黄色灯の点滅を行い、非幹線側の信号灯器51は赤色灯の点滅を行う。なお、閃光動作回路33は、CPU31又は保安動作回路32の動作時にはタイミング信号を出力しない。
〔交通信号制御機の灯器駆動部とインタフェース部〕
灯器駆動部11は、複数の半導体リレー(図示せず)を内部に備えている。このリレーがオン操作されると、電源部4から供給されるAV100Vの電源電圧が信号灯器51に印加され、信号灯器51の赤色灯、青色灯及び黄色灯などの各色の信号灯が点灯する。
上記半導体リレーのオン/オフ操作は、制御部3におけるCPU31、保安動作回路32又は閃光動作回路33が出力するタイミング信号により行われる。
超音波感知器インタフェース部12は、超音波車両感知器52から感知信号(例えば、車両を検出した場合のオン信号と、車両を検出しない場合のオフ信号)を取得する。
光感知器インタフェース部13は、光ビーコン53との間でデータの送受信を行う。
画像式感知器インタフェース部14は、画像処理式車両感知器54との間でデータの送受信を行う。例えば、画像処理式車両感知器54で撮像された画像を処理して処理後のデータを受信するとともに、画像処理式車両感知器54に対する指令信号を送信する。
交通情報板インタフェース部15は、交通情報板55に各種の交通情報を表示させるためのデータを送信する。
押しボタン装置インタフェース部16は、歩行者用の信号灯器の青色灯を点灯させるため歩行者が操作する押しボタン装置56からの操作信号を受信する。
交通信号制御機インタフェース部17は、他の交通信号制御機101との間でデータの送受信を行う。
例えば、交通信号制御機1が親機として信号灯器51の点灯、消灯、点滅の制御を行う場合は、信号灯器51の各信号灯の点灯時間や点灯周期などに合わせて、離隔した他の地点の信号灯器を制御する他の交通信号制御機(子機)に所要のデータを送信することにより、他の地点との間の円滑な交通流を実現することができる。
〔交通信号制御機の電源部〕
電源部4の電源制御部41は、AC/DC変換回路と、この回路をオン/オフ制御可能な制御回路(図示せず)とを内部に備えている。電源制御部41は、交流電源で動作する灯器駆動部11については、商用電源7のAC100Vの交流をそのまま供給し、直流電源で動作するその他の機器、すなわち通信部2、CPU31、保安動作回路32、閃光動作回路33及び各インタフェース部12〜17については、AC/DC変換回路でAC100Vの交流を整流した直流電圧を供給する。
電源制御部41の制御回路は、交通信号制御機1内の通信部2、灯器駆動部11、CPU31、保安動作回路32、閃光動作回路33及び各インタフェース部12〜17に対する電源供給を個別にオン/オフすることができ、これにより、各機器に対する給電の停止と継続とを個別に行えるようになっている。
また、電源制御部41は、中央装置6から取得した省電力モードの指令である制御フレームF1(図5参照)に従って、自機に要求される省電力の内容を特定する。
すなわち、中央装置6が各交通信号制御機1に送出する制御フレームF1には、中央装置6が当該交通信号制御機1に要求する「モードタイプ」を定義するフィールドと、省電力運転を行う「実行時間」を定義するフィールドが含まれており、電源制御部41は、制御フレームF1で指定されたモードタイプに従って給電を停止する機器を決定する。
より具体的には、電源部4には、電源制御部41によって給電を停止する機器と、給電を継続する機器とがモードタイプごとに定義された、モードテーブルMT(図2参照)を保持する記憶装置(図示せす)が設けられている。
通信部2は、中央装置6から受信した省電力要求の制御フレームF1を電源制御部41に渡し、電源制御部41は、その制御フレームF1の「モードタイプ」に記された値(モード1〜5)をモードテーブルMTに適用して、給電を停止する機器と給電を継続する機器を決定する。
また、電源制御部41は、制御フレームFに記された「実行時間」の値の開始時に、決定した機器に対する給電を停止する。電源制御部41は、その開始時にタイマー回路42のカウントを開始させ、そのカウント値が制御フレームFに記された実行時間の値に相当する値になると、給電を停止させた機器に対する給電を再開する。
なお、制御フレームF1の「実行時間」を定義するフィールドに対する時間値の記載形式は、開始時刻値とその時刻値からの時間値を記す方法でもよいし、省電力を実施する開始時刻値と終了時刻値を記す方法でもよい。
〔モードテーブルの例〕
図2は、交通信号制御機1が保持するモードテーブルMTの一例を示す図である。
図2に示すように、このモードテーブルMTは、交通信号制御機1が行う省電力モードのモードタイプの識別値(図例では、モード1〜5の5種類)と、電源制御を行う各機器とを2次元配列した参照テーブルよりなり、その識別値(モード1〜5)ごとに、給電を停止する機器と給電を継続する機器とが予め定義されている。
ここで、交通信号制御機1の電源部4が電力供給する機器の中では、信号灯器51に電力を供給する灯器駆動部11の消費電力が最大であるから、灯器駆動部11の給電を停止するのが最も省電力に適うが、これでは信号灯器51がすべて滅灯してしまい、交通信号制御そのものを放棄することになるので好ましくない。
従って、図2に示すように、すべてのモード1〜5において、灯器駆動部11に対する給電は維持されるようになっている。
図2に示すモード1〜5において、「モード1」では、車両と路車間通信を行う光ビーコン53のための光感知器インタフェース部13と、車両に対する情報提供を行う交通情報板55のための交通情報板インタフェース部15の給電が停止され、それ以外の機器の給電は維持される。
従って、この「モード1」は、車両との情報通信及び車両への情報提供に必要な機器の給電を停止し、それ以外の機器の給電を維持するモードである。
「モード2」では、光感知器インタフェース部13と交通情報板インタフェース部15に加えて、交通信号制御機インタフェース部17と通信部2の給電が停止され、それ以外の機器の給電は維持される。
前述の通り、制御部3のCPU31は、車両感知器52,54が取得した感知信号に基づいて信号制御パラメータを自律的に生成可能であるが、この自律生成を行うには、制御部3全体と、車両感知器52,54及び押しボタン装置16が作動しておれば足りる。
従って、この「モード2」は、車両感知器52,54の感知信号に基づいて信号制御パラメータを自律生成するのに必要な機器の給電を維持し、その自律生成に不要な機器の給電を停止するモードである。
なお、押しボタン装置16の操作如何が、自律生成される信号制御パラメータに影響を与えない制御方式の場合には、モード2において、押しボタン装置インタフェース部16の給電を停止することにしてもよい。また、信号制御パラメータの自律生成に他の交通信号制御機101からのデータを必要とする場合は、モード2において、交通信号制御機インタフェース部17の給電を維持することにしてもよい。
また、モード2では、CPU31が信号制御パラメータを自律生成し、中央装置6からの信号制御パラメータを必要としないので、通信部2の給電を停止させている。以下に述べるモード3以降で通信部2を停止させるようになっているのも、同様の理由である。
すなわち、モード3で想定するCPU31によるパターン制御、モード4で想定する保安動作、及び、モード4で想定する閃光動作のいずれの場合にも、中央装置6との通信が必要ないので、通信部2の給電を停止して省電力の効果を高めている。
「モード3」では、すべてのインタフェース部12〜17及び通信部2の給電が停止され、灯器駆動部11と制御部3(CPU1、保安動作回路32及び閃光動作回路33)の給電が維持される。
前述の通り、制御部3のCPU31は、予め設定された所定の切り替えパターンを記憶装置から読み出し、そのタイミング信号を灯器駆動部11に出力するパターン制御が可能であるが、このパターン制御を行うには、制御部3全体が作動しておれば足り、インタフェース部12〜17は不要である。
従って、この「モード3」は、プログラマブルなCPU31が予めプログラミングされた所定の切り替えパターンに従って信号灯色を切り替える、パターン制御の場合に必要な機器の給電を維持し、そのパターン制御に不要な機器の給電を維持するモードである。
「モード4」では、すべてのインタフェース部12〜17、通信部2及び制御部3中のCPU31の給電が停止され、灯器駆動部11と保安動作回路32及び閃光動作回路33の給電が維持される。
前述の通り、制御部3保安動作回路32は、CPU31に代わって作動し、信号灯器51の灯色を切り替えるタイミング信号を灯器駆動部11に出力することにより、信号灯器51に保安動作をさせることができる。
従って、この「モード4」は、ワイヤードロジック方式の保安動作回路32が信号灯器51の灯色を切り替える、保安動作の場合に必要な機器の給電を維持し、その保安動作に不要な機器の給電を停止するモードである。
「モード5」では、すべてのインタフェース部12〜17、通信部2、制御部3中のCPU31及び保安動作回路32の給電が停止され、灯器駆動部11と閃光動作回路33の給電が維持される。
前述の通り、制御部3の閃光動作回路33は、CPU31と保安動作回路32に代わって動作し、信号灯器51の所定灯色を点滅させるタイミング信号を灯器駆動部11に出力することにより、信号灯器51に閃光動作をさせることができる。
従って、この「モード5」は、ワイヤードロジック方式の閃光動作回路33が信号灯器51を閃光させる、閃光動作の場合に必要な機器の給電を維持し、その閃光動作に不要な機器の給電を停止するモードである。
このように、本実施形態の交通信号制御システムでは、中央装置6が管轄する複数の交通信号制御機1に実行させる省電力モードのタイプとして、複数のモード1〜5が想定されている。
〔中央装置の構成〕
図3は、中央装置6の構成例を示すブロック図である。
図3に示すように、中央装置6は、制御部61、表示部62、通信部63、記憶部64及び操作部65を含んでいる。
なお、本明細書において、交通信号制御機1の「制御部3」及び「通信部2」と区別するため、中央装置6の「制御部61」を「中央制御部61」、中央装置6の「通信部63」を「中央通信部63」ということがある。
中央制御部61は、ワークステーション(WS)やパーソナルコンピュータ(PC)等よりなり、交通信号制御機1からの各種の交通情報の収集・処理(演算)・記録、信号制御及び情報提供を統括的に行う。
なお、中央制御部61は、内部バスを介して上記ハードウェア各部と繋がっており、これら各部の動作も制御する。
中央制御部61は、自身の管轄エリアに属する交通信号制御機1に対して、同一道路上の交通信号機群の灯色切り替えタイミングを調整する「系統制御」や、この系統制御を道路網に拡張した「広域制御(面制御)」を実行可能である。
すなわち、中央制御部61は、交通状況に応じて信号制御パラメータ(スプリット、サイクル長及びオフセットなど)を設定する交通感応制御を行うことができる。中央制御部61が行う交通感応制御には、例えば、MODERATO制御やプロファイル制御を含む複数種類のものが含まれる。
中央通信部63は、通信回線を介して交通信号制御機1の通信部2と接続された通信インタフェースであり、所定時間ごとの信号灯器51の灯色切り替えタイミング等に関する信号制御指令や、道路リンクの旅行時間や渋滞情報等を含む交通情報を、各交通信号制御機1に送信している。
信号制御指令は、信号制御パラメータの演算周期(例えば、1.0〜2.5分)ごとに送信され、交通情報は例えば5分ごとに送信される。
中央装置6の表示部62は、自装置の管轄エリアの道路地図と、この道路地図上のすべての信号灯器51や車両感知器などの各種の路側センサの位置などが表示された表示画面により構成され、中央オペレータに渋滞や事故等の交通状況を報知する。
中央装置6の操作部65は、キーボードやマウス等の入力インタフェースよりなり、この操作部65によって中央オペレータが上記表示部62に対する表示切り替え操作等を行えるようになっている。
中央装置6の記憶部64は、HDDや半導体メモリ等から構成されており、上述の交通感応制御のための制御プログラムや、この交通感応制御に用いる交通指標の演算プログラムなどを記憶しており、中央制御部61が生成した信号制御指令や交通情報の一時的な記憶領域も有する。
〔対応テーブルの例〕
また、中央装置6の記憶部64は、図4に示す対応テーブルNTを保持している。
図4に示すように、対応テーブルNTは、中央装置6が管轄する複数の交通信号制御機1の制御機IDのエントリを含み、そのエントリごとに、各々の交通信号制御機1に行わせる省電力モードのモードタイプを定義した参照テーブルよりなる。
図4の対応テーブルNTの例では、制御機IDが「1」の交通信号制御機1のモードタイプが「モード2」に設定され、制御機IDが「2」の交通信号制御機1のモードタイプが「モード1」に設定され、制御機IDが「3」の交通信号制御機1のモードタイプが「モード2」に設定されている。
また、制御機IDが「n」の交通信号制御機1のモードタイプが「モード3」に設定されている。
中央制御部61は、特定の交通信号制御機1に対する省電力モードを実施する場合、対応テーブルNTの制御機IDに対応するモードタイプの値と、その特定の交通信号制御機1に実行させる省電力動作の実行時間の値とを記した制御フレームF1を生成し、生成した制御フレームF1を、当該制御機ID宛で中央通信部63に送信させる。
〔省電力モードの動作シーケンス〕
図5は、中央装置6と1つの交通信号制御機1との間で送受信する制御フレームF1〜F3のシーケンス図である。なお、図5に仮想線で示す制御フレームF0については、後の変形例において述べる。
中央装置6は、例えば夏場の昼間などの電力需要が大きい時間帯に、自装置の管轄エリアに属する交通信号制御機1に対する省電力モードを実施する。
この場合、図5に示すように、中央装置6は、自身の管轄エリアの交通信号制御機1に対し、モードタイプと実行時間の値を記した制御フレーム(指令)F1を送信して、当該交通信号制御機1に省電力動作を行うように要求する。
この制御フレームF1を受信した交通信号制御機1は、その制御フレームF1に含まれるモードタイプと実行時間の値を抽出するとともに、その制御フレームF1に応答する制御フレーム(Ack:応答フレーム)F2を中央装置6に送信する。
また、交通信号制御機1は、自機が保持するモードテーブルMTを参照し、制御フレームF1から抽出したモードタイプの値(モード1〜5のいずれか)に従って給電を停止すべき機器を決定し、制御フレームF1から抽出した実行時間値の開始時点に、決定した機器の給電を停止する。
その後、交通信号制御機1は、実行時間値が経過した後に、給電を停止した機器に対する給電を再開するとともに、その再開を行った旨を通知する制御フレームF3を中央装置6に送信する。
図6は、中央装置6と複数の交通信号制御機1a〜1dとの間で送受信する制御フレームF1〜F3のシーケンス図である。
図6に示すように、中央装置6が各交通信号制御機1a〜1dに制御フレームF1を送信すると、各交通信号制御機1a〜1dは、それぞれ、自機宛の制御フレームF1に記されたモードタイプと実行時間の値を抽出し、応答フレーム(Ack)F2を中央装置6に送信する。
なお、図6に示す例では、各交通信号制御機1a〜1dに指定された省電力モードの実行時間はすべて同じ時間帯となっている。
また、複数の交通信号制御機1a〜1dは、特定の道路に沿って隣接する交差点Ja〜Jdの信号灯器51を制御するものとし、その複数の交差点Ja〜Jdのうち、交差点Jaは重要交差点であり、交差点Jb〜Jdは一般交差点であるとする。
ここで、「重要交差点」とは、普段から負荷率が大きくボトルネックになることが多い交差点のことをいい、一般に、幹線・準幹線道路相互の交差点がこれに該当する。
従って、重要交差点Jaを制御する交通信号制御機1aの場合には、省電力モードで給電を停止する機器の種類が多いと、交通渋滞が発生する可能性がいっそう高くなるので、一部の機器の給電を停止する省電力モードを行うとしても、給電を停止する機器の種類を最低限に抑えるべきである。
これに対して、「一般交差点」とは、重要交差点に比べて従道路の交通需要が少なく、例えば単に横断歩行者の青時間を確保すればよいような交差点のことをいう。
従って、一般交差点Jb〜Jdを制御する交通信号制御機1b〜1dの場合には、重要交差点Jaを制御する交通信号制御機1aの場合に比べて、省電力モードで給電を停止する機器の種類を多くしても、車両交通に与える影響が少ないと考えられる。
そこで、中央装置6は、重要交差点Jaに対応する交通信号制御機1aについては、例えば、制御フレームF1に記すモードタイプの値を「モード3」までに設定し、少なくともCPU31によるパターン制御を行えるように省電力運転させる。
また、中央装置6は、一般交差点Jb〜Jdに対応する交通信号制御機1b〜1dについては、例えば、制御フレームF1に記すモードタイプの値を「モード4」までに設定し、少なくとも保安動作を行えるように省電力運転させる。
このように、本実施形態の中央装置6は、交差点Ja〜Jdが重要交差点であるか或いは一般交差点であるかという静的な状況に応じて、交通信号制御機1a〜1dに行わせる省電力モードのタイプを差別化するようになっている。
なお、かかる差別化は、図4に示す対応テーブルNTのモードタイプの値を定める際に、重要交差点Jaに対応する制御機IDのタイプ値を、一般交差点Jb〜Jdに対応引用する制御機IDのタイプ値よりも小さくすることによって行うことができる。
また、交差点Ja〜Jbへの流入交通量に応じて、対応テーブルNTのモードタイプの値を定めることにしてもよい。
例えば、普段の流入交通量が比較的多い一般交差点Jb〜Jdの場合には、その交差点Ja〜Jdに対応する制御機IDのモードタイプを「モード4」で運用し、普段の流入交通量が比較的少ない閑散道路の一般交差点Jb〜Jdの場合には、その交差点Jb〜Jdに対応する制御機IDのモードタイプを「モード5」に落とし、省電力の効果をより高めることにしてもよい。
更に、交差点Ja〜Jbへの流入交通量の時間帯ごとの変動などの動的な状況に応じて、対応テーブルNTのモードタイプの値を変更することにしてもよい。
例えば、ある交差点Jbについて、交通量が多い時間帯では「モード3」、交通量が少ない時間帯では「モード4」というように、日毎の時間帯の交通量(予測交通量でもよい。)に応じてモードの種類を切り替えるようにすれば、交通への影響を最小化しつつ、省電力効果を高めることができる。
〔交通信号制御システムの効果〕
以上の通り、本実施形態の交通信号制御システムによれば、中央通信部63が省電力モードを要求する制御フレームF1を送信し、交通信号制御機1の電源制御部41が、受信した制御フレームF1に従って、自機で電力制御する少なくとも1つの機器の給電を停止するので、中央装置6からの制御フレームF1によって交通信号制御機1の一部の機能を縮退させることができる。
このため、天候等に左右されることなく、交通信号制御機1に対する省電力化を中央装置6が確実に行うことができる。
また、本実施形態の交通信号制御システムによれば、交通信号制御機1a〜1dに対応する交差点Ja〜Jdが重要交差点か一般交差点か、或いは、その交差点Ja〜Jdでの普段の流入交通量が多いか少ないかなどの静的状況や、交差点Ja〜Jbへの流入交通量の時間帯ごとの変動などの動的状況に応じて、中央装置6が交通信号制御機1a〜1dに指定するモードタイプ(モード1〜5)を制御フレームF1に含めるので、システム内の各交通信号制御機1a〜1dに対してきめの細かい電力管理を行うことができる。
このため、管轄エリアにおける交通への影響を極力抑えつつ、省電力効果を高めることができる。
なお、現状では、中央装置6と交通信号制御機1の通信回線として電話回線が多用されているので、制御フレームF1に含める情報量は出来るだけ少ないことが好ましい。
この点、本実施形態の交通信号制御システムによれば、中央装置6が送信する制御フレームF1でモードタイプを指定し、指定されたモードタイプに基づいて交通信号制御機1がモードテーブルMTを用いて給電を停止する機器を決定するので、給電を停止させる機器を中央装置6が指定する場合(例えば、第1の変形例)に比べて、制御フレームF1に格納する情報量を少なくできるという利点もある。
〔第1の変形例〕
上述の実施形態では、交通信号制御機1がモードテーブルMT(図2)を保持していることを前提として、交通信号制御機1に行わせる省電力モードの種類(モード1〜5)を制御フレームF1に含めているが、各々の交通信号制御機1において給電を停止する機器を中央装置6が決定し、決定した機器の給電を停止させる信号(調光制御の場合は給電を抑制させる信号)を制御フレームF1に含めることにより、交通信号制御機1に行わせる省電力モードの種類を選択することにしてもよい。
例えば、図2に示すモード1〜5を実行したい場合には、中央制御部61は、次の第1信号〜第5信号のうちの少なくとも1つを選択して制御フレームF1に含めることにより、省電力モードの種類を選択することができる。
第1信号:光感知器インタフェース13と交通情報板インタフェース部15の給電を停止する信号
第2信号:通信部2と交通信号制御機インタフェース部17の給電を停止する信号
第3信号:超音波感知器インタフェース部12、画像式感知器インタフェース部14及び押しボタン装置インタフェース部16の給電を停止する信号
第4信号:制御部3のCPU31の給電を停止する信号
第5信号:制御部3の保安動作回路33の給電を停止する信号
この場合、モード1の省電力運転を実行させる場合は、中央制御部61は、第1信号を含む制御フレームF1を生成すればよい。
また、モード2の省電力運転を実行させる場合は、中央制御部61は、第1信号と第2信号を含む制御フレームF1を生成すればよい。
同様に、モード3の省電力運転を実行させる場合は、中央制御部61は、第1信号〜第3信号を含む制御フレームF1を生成すればよい。
また、モード4の省電力運転を実行させる場合は、中央制御部61は、第1信号〜第4信号を含む制御フレームF1を生成すればよい。
同様に、モード5の省電力運転を実行させる場合は、中央制御部61は、第1信号〜第5信号を含む制御フレームF1を生成すればよい。
もっとも、この第1の変形例において、所定の機器を停止させるための各々の信号は、必ずしも1つの制御フレームF1に纏めて格納するだけでなく、複数の制御フレームに分散して格納することにしてもよい。
〔第2の変形例〕
上述の実施形態では、省電力モードを行う場合の実行時間の定義フィールドを制御フレームF1に含めているが、制御フレームF1を受信すると交通信号制御機1が指定されたモード0〜1の省電力運転を即座に開始し、かつ、図5の仮想線で示すように、所定の実行時間が経過した時に元の給電状態に復帰させるための制御フレームF0を、中央装置6から交通信号制御機1に送信することにしてもよい。
この場合には、省電力モードの指令である最初の制御フレームF1に、省電力運転の実行時間の定義フィールドを設ける必要がないので、制御フレームF1に必要なデータ量をより削減することができる。
もっとも、上述の実施形態の場合には、交通信号制御機1の電源制御部41が、最初の制御フレームF1に含まれる実行時間の値が経過した場合に、給電を停止していた機器に対する給電を再開するので、通常の給電状態に復帰させるための制御フレームF0を中央装置6が改めて送信しなくても、交通信号制御機1が自動的に省電力モードから元の給電状態に復帰することができ、給電状態の切り替え制御が容易であるという利点がある。
〔第3の変形例〕
例えば、車線数が多い大規模な交差点では、同じ車両進行方向の流入路に対する通行権を表示する信号灯器51が、横断方向に長い梁部材(歩道橋など)に複数設けられている場合がある。
そこで、上記のような交差点の信号灯器51を制御する交通信号制御機1の場合には、制御フレームF1の受信に応じて、複数の信号灯器51のうちの一部の灯器駆動部11に対する給電を停止する電源制御部41を採用することにしてもよい。
このようにすれば、交通信号制御機1において電力消費量が最も大きい灯器駆動部11のうちの一部に対する給電を停止できるので、省電力モードを実施する場合の省電力効果をより向上させることができる。
もっとも、この場合には、例えば「停止中」や「調整中」と記載されたプレートを自動的に出せる装置を信号灯器51に設け、給電を停止して滅灯させる信号灯器51に上記表示のプレートを出すようにして、ドライバの混乱を回避することが望ましい。
なお、上述の実施形態において、一部の灯器駆動部11の給電を停止させる「モードタイプ」があってもよいし、上述の第1の変形例において、一部の灯器駆動部11の給電を停止させる信号を制御フレームF1に含めることにしてもよい。
〔第4の変形例〕
また、上述の実施形態において、信号灯器51に調光可能な灯器が採用されている場合には、制御フレームF1の受信に対応して、信号灯器51が普段よりも暗くなるように灯器駆動部11に対する給電を抑制する調光制御を行う電源制御部41を採用することにしてもよい。
このようにすれば、交通信号制御機1において電力消費量が最も大きい灯器駆動部11に対する電力量を削減できるので、省電力モードを実施する場合の省電力効果をより向上させることができる。
なお、上述の実施形態において、上記調光制御に対応する「モードタイプ」があってもよいし、上述の第1の変形例において、上記調光制御を指示する信号を制御フレームF1に含めることにしてもよい。
〔第5の変形例〕
上述の実施形態において、交通信号制御機1の制御部3(具体的には、CPU31)が、中央装置6から指定された省電力運転の実行時間中に、自機で得られる交通情報に基づいて、中央装置6から指定されたモードの種類を自機の判断で変更してもよい。
例えば、通信部2の給電がオフである「モード2」の実行時間中に、車両感知器52,54の感知信号から渋滞の発生を検出した場合(例えば、車両感知器か52,54の感知信号に含まれる占有率(車両ONの割合)が所定の閾値以上の場合)には、制御部3は、自機の省電力運転を「モード1」に変更し、その変更を電源制御部41に通知する。
その後、感知信号に基づいて渋滞の解消を検出した場合(例えば、上記占有率が所定の閾値未満の場合)には、制御部3は、自機の省電力運転を再び「モード2」に戻し、その変更を電源制御部41に通知する。
このようにすれば、交通状況に応じた自機に相応しい省電力モードの種類を、交通信号制御機が自律的に決定できるようになるので、省電力運転の実行に伴う交通への悪影響をより有効に防止することができる。
〔その他の変形例〕
今回開示した実施形態(上述の各変形例を含む。)はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の権利範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲と均等の範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上述の実施形態において、信号灯器51としてLED灯器が採用されている場合には、そのLED灯器を人間の目には認識不能な程度の周期でON/OFFを繰り返すように灯器駆動部11を制御すれば、信号灯器51の消費電力を削減できる。なお、この制御も、中央装置6が送信する制御フレームF1に格納するモードタイプや信号によって交通信号制御機1に実行させてもよい。
また、上述の実施形態において、図2に示す5種類のモードタイプ(モード1〜5)はあくまでも例示であり、4種類以下のモードタイプであってもよい。すなわち、図2のモードテーブルMTには、少なくとも1つのモードがあればよい。
また、図2に示すモードテーブルMTにおいて、6種類以上のモードタイプを設定することで、よりきめの細かい電源管理を行うようにしてもよい。なお、この点は、第1の変形例で用いる、機器の給電を停止又は抑制させる信号の場合も同様である。
更に、上述の実施形態において、中央装置6は、自身の管轄エリアで省電力モードを実施する場合に、管轄エリア内の一部の交通信号制御機1に対してのみ制御フレームF1を送信して、省電力モードを実施することにしてもよい。
また、上述の実施形態において、交通信号制御機1に補助電源(太陽電池など)とバッテリを設け、商用電源7からの電力量が不足する場合に、補助電源やバッテリからの電力で各機器への給電を補うようにしてもよい。
1 交通信号制御機
2 通信部
3 制御部
4 電源部
6 中央装置
11 灯器駆動部
12〜17 インタフェース部
31 CPU(演算装置)
32 保安動作回路(ワイヤードロジック)
33 閃光動作回路(ワイヤードロジック)
41 電源制御部
61 制御部(中央制御部)
63 通信部(中央通信部)
51 信号灯器
F1 制御フレーム(指令)
F2 制御フレーム(Ack)

Claims (11)

  1. 中央装置と、この中央装置と通信する交通信号制御機とを備えた交通信号制御システムであって、
    前記中央装置は、省電力モードの指令を生成する中央制御部と、生成された前記指令を前記交通信号制御機に送信する中央通信部とを有し、
    前記交通信号制御機は、前記指令を受信する通信部と、受信した前記指令に従って、自機で電力制御する少なくとも1つの機器の給電を停止又は抑制する電源制御部とを有することを特徴とする交通信号制御システム。
  2. 前記中央制御部は、前記通信部の給電を停止させる前記指令を生成する請求項1に記載の交通信号制御システム。
  3. 前記中央制御部は、前記交通信号制御機に対応する交差点の状況に応じて、前記省電力モードの種類を選択可能である請求項1又は2に記載の交通信号制御システム。
  4. 前記中央制御部は、次の第1信号〜第5信号のうちの少なくとも1つを前記指令に含めて、前記省電力モードの種類を選択する請求項1〜3のいずれか1項に記載の交通信号制御システム。
    第1信号:車両との情報通信及び車両への情報提供に必要な機器の給電を停止する信号
    第2信号:通信部の給電を停止する信号
    第3信号:中央装置を除く外部装置とのインタフェース部の給電を停止する信号
    第4信号:制御部におけるプログラマブルな演算装置の給電を停止する信号
    第5信号:制御部における保安動作回路の給電を停止する信号
  5. 前記中央制御部は、次のモード1〜5のうちの少なくとも1つを前記指令に含めて、前記省電力モードの種類を選択する請求項1〜3のいずれか1項に記載の交通信号制御システム。
    モード1:車両との情報通信及び車両への情報提供に必要な機器の給電を停止し、それ以外の機器の給電を維持するモード
    モード2:交通信号制御機が車両感知器の感知信号に基づいて信号制御パラメータを自律生成するのに必要な機器の給電を維持し、その自律生成に不要な機器の給電を停止するモード
    モード3:プログラマブルな演算装置が予めプログラミングされた所定の切り替えパターンに従って信号灯色を切り替える、パターン制御の場合に必要な機器の給電を維持し、そのパターン制御に不要な機器の給電を維持するモード
    モード4:ワイヤードロジック方式の回路が信号灯色を切り替える、保安動作の場合に必要な機器の給電を維持し、その保安動作に不要な機器の給電を停止するモード
    モード5:ワイヤードロジック方式の回路が信号灯器を閃光させる、閃光動作の場合に必要な機器の給電を維持し、その閃光動作に不要な機器の給電を停止するモード
  6. 前記交通信号制御機は、自機に繋がる車両感知器から取得した感知信号に基づいて、前記中央制御部が決定した前記省電力モードの種類を変更可能な制御部を更に有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の請求項1に記載の交通信号制御システム。
  7. 前記指令には、前記省電力モードを行う場合の実行時間の情報が含まれており、
    前記電源制御部は、前記実行時間が経過した場合に、給電を停止又は抑制していた前記機器に対する給電状態を元に戻す請求項1〜6のいずれか1項に記載の交通信号制御システム。
  8. 前記電源制御部は、同じ車両進行方向に信号灯器が複数ある場合には、前記指令の受信に応じて、複数の前記信号灯器のうちの一部の灯器駆動部に対する給電を停止する請求項1〜7のいずれか1項に記載の交通信号制御システム。
  9. 前記電源制御部は、前記指令の受信に対応して、信号灯器が普段よりも暗くなるように灯器駆動部に対する給電を抑制する調光制御を行う請求項1〜8のいずれか1項に記載の交通信号制御システム。
  10. 請求項1に記載の交通信号制御システムに用いる中央装置。
  11. 請求項1に記載の交通信号制御システムに用いる交通信号制御機。
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