JP2013003104A - 未臨界度測定装置および未臨界度測定方法 - Google Patents

未臨界度測定装置および未臨界度測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】二つの測定区間に含まれるフィッサイル量が大きく異なる場合であっても、測定体系全体の未臨界度の誤判定を起こす可能性をより低減可能な測定装置および測定方法を提供する。
【解決手段】未臨界度測定装置10Aは、燃料集合体1の一側に配置される外部中性子源2と燃料集合体を挟んで正対する側に配置され、燃料集合体の中性子計数率を得る中性子束測定部11と、中性子束測定部が異なる二点で測定した中性子計数率から所定演算をした結果と、複数の異なる既知の未臨界度毎に、測定位置と、当該測定位置における中性子計数率から前記所定演算した結果との対応関係を示す情報をもつデータベース26を参照して得られた前記二点と対応する中性子計数率から前記所定演算した結果とを比較し、一致した中性子計数率に対応する未臨界度を燃料集合体の未臨界度として判定する未臨界度判定部25とを具備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、中性子増倍体系の未臨界度を測定する未臨界度測定装置および未臨界度測定方法に関する。
中性子増倍体系の未臨界度は、体系の臨界安全を確保するために有益な情報を有している。中性子増倍体系のうち、原子炉における未臨界度は、炉停止余裕の確認、燃料交換時の安全解析・炉物理解析など多くに用いられる。また、予め未臨界度が既知の中性子増倍体系に制御棒などの大きな反応度を持つ装荷物を持ち込んで未臨界度を測定することで、大きな反応度の測定を行うことも可能である。
これまでに未臨界度測定方法として、指数実験法、負のペリオド法、制御棒落下法、補償法、中性子源増倍法、パルス中性子源法、逆動特性法ならびに炉雑音解析法などの測定方法が提案されている。
負のペリオド法および制御棒落下法は、その適用にあたって体系を一度臨界にする必要があり、適用は原子炉における未臨界度測定に限られ、体系を臨界にすることができない核燃料輸送容器や貯蔵施設などでの測定には適用できない。逆動特性法や補償法は測定中に未臨界度の変更操作が必要であり、パルス中性子源法は中性子発生装置を用いて外部中性子を測定体系に撃ち込む必要があり、設備の複雑化やコスト増の問題がある。炉雑音測定法は、複雑な測定設備などは要らないが、高精度の測定結果を得るためには長時間の測定が必要である。
これに対し、測定体系に中性子源を持ち込んで中性子計数率の変化から未臨界度を判定する指数実験法は、その簡便さから従来から広く行われている方法である(特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。一般に、中性子束φと中性子源強度S、実効増倍率k(keff)の関係は実効遅発中性子割合βを定数として次式で表される。
Figure 2013003104
一方、指数実験法においては、中性子源と検出器間距離を変えた複数の測定点における検出器計数率Cの比が直線関係にあり、その傾きが実効増倍率kによって異なることが知られている。検出器計数率Cは測定点における中性子束φの大きさに対してある反応率Rを与えてC=Rφと表現できる。この反応率Rは未臨界度の測定条件においては大きく変わらないことを考慮した上で上述した直線関係を式(1)で表そうとすると、計数率の比が実効増倍率kとは無関係に一定となってしまい矛盾が生じる。そこで、特許文献1では、式(1)の理論式に実体系測定に対する補正因子を追加し、
Figure 2013003104
とすべきであるとしている。
この式(2)は、
Figure 2013003104
と変形することができ、変形後の式(2a)を用いて二つの測定点1,2における中性子束φ、φの比を取ると、
Figure 2013003104
とできる。
ここで、通常は上式(3)におけるα(1−k)/βの項は1に比べて十分に小さいので、
Figure 2013003104
と近似することができる。
さらに、上式(4)の右辺{ }内の(1−k)(α/β−α/β)の項についても、1より十分に小さいことが明白であることから、式(4)の対数をとって展開すると、
Figure 2013003104
となる。この式(5)は、実効増倍率k、すなわち、未臨界度に対して、中性子束φの比、すなわち、検出器計数率Cの比が直線関係にあることを示すものである。
特許文献1に記載される技術では、この検出器計数率Cの比を効果的に得るために、中性子源と中性子検出器間の測定距離が異なる2点を選び、その測定区間内に配置される核燃料物質の核分裂物質(フィッサイル)量の差異から検出器計数率Cの異なる測定を実施することを特徴としている。また、特許文献2および特許文献3に記載される技術おいても、一つもしくは二つの中性子源と中性子検出器間の距離を変えることにより、測定区間内に配置される核燃料物質のフィッサイル量の差異を設定し測定することを特徴としている。
特公平3−17115号公報 特公平2−51158号公報 特公平4−58915号公報
上述した特許文献1〜3に記載される技術においては、いずれもフィッサイル量の変化を大きくとることが必要である。しかしながら、対数計数率比を求めるための二つの測定区間に含まれるフィッサイル量が大きく異なる場合には対数計数率比と未臨界度が直線関係にならず、未臨界度が判定できない場合があった。そのため、未臨界度を過大評価してしまう可能性も否定できず、臨界安全性の見地から安全裕度を大きく取る必要があった。
また、減衰曲線を求める従来の指数実験法では、被測定中性子増倍体系の長手方向(軸方向)に少なくとも三点の測定点を設ける必要がある。従って、少なくとも三点の間で中性子源または中性子検出器を上下に移動させる必要があり、移動のための機器(駆動機構)が大きくなる制約があった。
本発明は上記事象に鑑みてなされたもので、原子炉や燃料集合体等に対する未臨界度測定において、二つの測定区間に含まれるフィッサイル量が大きく異なる場合であっても、測定体系全体の未臨界度の誤判定を起こす可能性をより低減可能な未臨界度測定装置および未臨界度測定方法を提供することを目的とする。
本発明に係る未臨界度測定装置は、上述した課題を解決するため、長手方向を上下方向として配置した被測定中性子増倍体系の一側に配置される中性子源と前記被測定中性子増倍体系を挟んで正対する側に配置され、前記被測定中性子増倍体系の中性子計数率を得る中性子束測定部と、前記中性子束測定部が前記被測定中性子増倍体系からの位置がそれぞれ異なる少なくとも二点以上で測定した測定点から選択される二つの測定点で測定した中性子計数率から所定の演算を行って得られる演算結果と、複数の異なる既知の未臨界度毎に、前記被測定中性子増倍体系からの位置と、前記被測定中性子増倍体系からの位置における中性子計数率から前記所定の演算を行って得られる演算結果との対応関係を示す情報とを有するデータベースを参照して得られる前記二つの測定点と対応する中性子計数率から前記所定の演算を行って得られる演算結果とを比較し、一致した中性子計数率に対応する未臨界度を、前記被測定中性子増倍体系の未臨界度として判定する未臨界度判定部と、を具備することを特徴とする。
本発明に係る未臨界度測定方法は、上述した課題を解決するため、コンピュータに予め読み出し可能に格納しておいた情報と得られた情報とを比較することによって、被測定中性子増倍体系の未臨界度を求める測定方法であって、中性子束測定部が、長手方向を上下方向として配置した被測定中性子増倍体系の一側に配置される中性子源と前記被測定中性子増倍体系を挟んで正対する側に配置され、前記被測定中性子増倍体系の中性子計数率を得る中性子計数率取得ステップと、未臨界度判定部が、前記被測定中性子増倍体系からの位置がそれぞれ異なる少なくとも二点以上で測定した測定点から選択される二つの測定点で測定した中性子計数率から所定の演算を行って得られる演算結果と、複数の異なる既知の未臨界度毎に、前記被測定中性子増倍体系からの位置と、前記被測定中性子増倍体系からの位置における中性子計数率から前記所定の演算を行って得られる演算結果との対応関係を示す情報とを有するデータベースを参照して得られる前記二つの測定点と対応する中性子計数率から前記所定の演算を行って得られる演算結果とを比較し、一致した中性子計数率に対応する未臨界度を、前記被測定中性子増倍体系の未臨界度として判定する未臨界度判定ステップと、を具備することを特徴とする。
本発明によれば、測定区間に含まれるフィッサイル量が大きく異なる場合であっても、原子炉や燃料集合体等に対する未臨界度測定において、測定体系全体の未臨界度の誤判定を起こす可能性をより低減することができる。
本発明の第1の実施形態に係る未臨界度測定装置の構成を示した概略図であり、(A)は上面図、(B)は側面図。 本発明の第1の実施形態に係る未臨界度測定装置の機能的な構成を示す機能ブロック図。 測定位置を変更して中性子束密度を測定した際に得られる中性子束密度と測定位置との関係を示すグラフ。 中性子束ピークからの距離と中性子計数率を中性子束ピークにおける中性子計数率で規格化した規格化計数率との関係を示すグラフ(校正曲線)。 本発明の第1の実施形態に係る未臨界度測定方法の処理ステップを示す処理フロー図。 本発明の第1の実施形態に係る未臨界度測定装置の変形例の構成を示した概略図であり、(A)は上面図、(B)は側面図。 本発明の第2の実施形態に係る未臨界度測定装置の構成を示した概略図であり、(A)は上面図、(B)は側面図。 本発明の第3の実施形態に係る未臨界度測定装置の構成を示した概略図であり、(A)は上面図、(B)は側面図。 被測定中性子増倍体系表面からの距離と中性子計数率を中性子束ピークにおける中性子計数率で規格化した規格化計数率との関係を示すグラフ(校正曲線)。
以下、本発明の実施形態に係る未臨界度測定装置および未臨界度測定方法について添付の図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る未臨界度測定装置の一例である第1の未臨界度測定装置10Aの構成を示した概略図であり、(A)は上面図、(B)は側面図である。
ここで、符号1は、例えば、燃料集合体等の被測定中性子増倍体系である。符号2は、被測定中性子増倍体系の一例である燃料集合体1とは別に用意された、例えば、Ra−226/Be、Am−241/BeやCf−252等の外部中性子源である。
第1の未臨界度測定装置10Aでは、図1に示されるように、被測定中性子増倍体系である燃料集合体1が気中または水中に配置されており、この燃料集合体1の長手方向(図1に示される上下方向)と平行な面(側面)から所望の距離を隔てた位置に外部中性子源2を配置する。なお、燃料集合体1を配置する環境(未臨界度の測定体系)は、気中よりも水中の方が好ましい。なぜならば、気中よりも水中の方が中性子検出器で検出されるノイズ成分が少なくなる点や空気よりも中性子の減速効果が大きい水の中で測定した方が、中性子増倍効果が強調される等の利点を得られるからである。
第1の未臨界度測定装置10Aは、外部中性子源2を配置した側の燃料集合体1の面と対向する面の側に、中性子計数率と比例する中性子束密度を測定する中性子束測定部11(11a,11b,11c)を配置する。中性子束測定部11a,11b,11cは、それぞれ、測定点Po,P,Pにおける中性子計数率を計測する中性子検出器を備え、中性子計数率と比例する中性子束密度を測定する。中性子束測定部11が備える中性子検出器の例としては、例えば、ボロン10(10B)計数管、ヘリウム3(3He)計数管などがある。
ここで、測定点Poは、中性子束測定部11bが備える中性子検出器と外部中性子源2とを結ぶ直線と、燃料集合体1の長手方向に延びる燃料集合体1の軸とが直交する位置にある測定点である。また、測定点Poを通る燃料集合体1の軸と平行な直線上に位置する測定点PおよびPは、それぞれ、測定点Po(w=0)から距離w上方(正方向)および下方(負方向)に位置する測定点である。
なお、測定点Po,P,Pは、燃料集合体1(被測定中性子増倍体系)の表面にあまりに近いと、中性子検出器の計測誤差が大きくなり、未臨界度測定の誤差も大きくなる。そこで、測定誤差を抑えるため、測定点Po,P,Pは、燃料集合体1(被測定中性子増倍体系)の表面から所定距離(目安としては3〜5cm程度)以上離した位置に設定される。
第1の未臨界度測定装置10Aでは、測定点Poと、例えば測定点P等の少なくとも測定点Po以外の他の測定点を一点含む少なくとも二つの測定点(測定点Po,P)で中性子束測定部11が中性子束密度を測定し、演算装置(コンピュータ)12がケーブル13等の接続手段を介して接続される中性子束測定部11から測定結果を受け取り、規格化処理および比較処理を行い、未臨界度を判定し、判定結果を表示する。なお、図1に示される第1の未臨界度測定装置10Aでは、中性子束測定部11cを任意の構成要素としているが、測定精度向上等の観点から備えていても良い。
第1の未臨界度測定装置10Aは、例えば、ハードウェア資源である演算装置(コンピュータ)12と、ソフトウェア資源である未臨界度測定プログラム(以下、プログラムを「PG」と省略する。)14とが協働することによって実現される。未臨界度測定PG14は、コンピュータを第1の未臨界度測定装置10A等の未臨界度測定手段として機能させるプログラム、または、後述する未臨界度測定手順をコンピュータに実行させるプログラムである。
図2は、第1の未臨界度測定装置10Aの機能的な構成を示す機能ブロック図である。
第1の未臨界度測定装置10Aは、被測定中性子増倍体系の中性子束密度を測定する少なくとも二以上の中性子束測定部11(11a,11b)と、中性子束測定部11が得た測定結果から把握される被測定中性子増倍体系の中性子計数率の変化率に基づいて未臨界度を判定する未臨界度判定部25とを具備し、未臨界度判定部25の判定結果を、表示部28に表示可能に構成される。
第1の未臨界度測定装置10Aの中性子束測定部11a,11bは、それぞれ、中性子を検出する中性子検出器21と、信号を増幅するアンプ22と、所定時間で検出した中性子数をカウントするカウンタ23とを備える。カウンタ23がカウントした結果は、中性子束測定部11a,11bの出力として未臨界度判定部25(規格化回路31)へ与えられる。
未臨界度判定部25は、中性子束測定部11(11a,11b)の測定結果を、測定点Poで測定した測定結果で規格化する規格化回路31と、規格化回路31によって得られた規格化計数率の変化率と、中性子計数率の変化率と未臨界度の関係とを規定した変化率−未臨界度データベース(以下、データベースを「DB」と省略する。)26に格納される変化率とを比較し、当該変化率が一致する未臨界度を特定する比較回路32と、を備える。
変化率−未臨界度DB26は、例えば、演算装置12が備えるデータ保持部27等の未臨界度判定部25が読み出し可能な所定領域に予め格納される。変化率−未臨界度DB26が有する中性子計数率の変化率と未臨界度との関係は、事前に校正済みの中性子束測定部11を用いて、未臨界度が既知の被測定中性子増倍体系に対して実測または計算することによって求めた中性子計数率を用いて決定される。
表示部28は、例えば、演算装置12が具備するディスプレイ等で構成され、未臨界度判定部25が演算した未臨界度を表示する。また、表示部28は、被測定中性子増倍体系の未臨界度以外にも、演算装置12の演算処理結果を表示することができる。
図3は測定位置(中性子束密度がピークとなる測定点Poからの距離w)を(図1における上下方向に)変更して中性子束密度を測定した際に得られる中性子束密度と測定位置wとの関係を示すグラフである。
図3に示されるように、中性子計数率と比例関係にある中性子束密度は、測定点Poを通る燃料集合体1の軸と平行な直線上に位置する測定点のうち、外部中性子源2からの距離が最短となる測定点Poで最大値(ピーク値)を示し、測定点Poからの距離が、w1、w2と遠ざかるにつれて減少する。また、中性子束密度は、測定点Poからの距離が同じ場合、未臨界度(keff:実効増倍率)が1に近い程、絶対値が大きくなる傾向がある。
図4は中性子束ピーク(測定点Po)からの距離wと中性子計数率を測定点Poにおける中性子計数率で規格化した規格化計数率との関係を示すグラフ(校正曲線)である。
被測定中性子増倍体系においては、図3に示されるような中性子束分布を持つことから、中性子計数率がピークとなる測定点Poと、測定点Poから一定距離にある点(測定点PまたはP)における中性子計数率については、図4に示されるように、二つの中性子計数率を規格化して求めた差(計数率の変化率)と未臨界度が有意の相関を持っていることがわかる。
第1の未臨界度測定装置10Aでは、中性子計数率の変化率と未臨界度との関係を規定した情報として、それぞれ異なる未臨界度に対して図4に示される校正曲線を予め求めておく。そして、予め求めた校正曲線を未臨界度判定部25が参照可能な状態で変化率−未臨界度DB26に格納することによって、未臨界度判定部25が被測定中性子増倍体系の未臨界度を判定することができる。
なお、図4に示され、変化率−未臨界度DB26に格納される校正曲線は、信頼のある計算によって得ることもできる。例えば、予め固定中性子源モードの中性子輸送計算によって計算された中性子束形状から中性子計数率の変化率と未臨界度と関係を求めて、その相関関係を校正曲線に用いれば、図4に示されるような校正曲線を計算によって得ることができる。
次に、本発明の第1の実施形態に係る未臨界度測定方法(以下、「第1の未臨界度測定方法」と称する。)について説明する。
図5は、第1の未臨界度測定装置10Aが行う未臨界度測定手順(以下、「第1の未臨界度測定手順」と称する。)の処理ステップを示す処理フロー図である。
第1の未臨界度測定手順は、第1の未臨界度測定装置10Aが測定開始要求を受け付けると、その処理ステップ(ステップS1〜ステップS7)の実行が開始される(START)。
第1の未臨界度測定手順では、まず、第1の未臨界度測定装置10Aの中性子束測定部11が、例えば、測定点PoとP等の二つの測定点におけるカウント値C1,C2を測定する(ステップS1)。
続いて、未臨界度判定部25の規格化回路31が、ステップS1で測定されたカウント値C1,C2を規格化し(ステップS2)、中性子計数率の変化率C1/C2を算出する(ステップS3)。
続いて、未臨界度判定部25の比較回路32が、変化率−未臨界度DB26を読み込み、格納されたj(jは自然数)番目の変化率C1/C2と当該変化率での未臨界度とを取得し(ステップS4)、ステップS4で取得された変化率C1/C2とステップS3で算出された変化率C1/C2とを比較し、予め設定した許容差異の範囲内で一致するか否かを判定する(ステップS5)。
変化率−未臨界度DB26からステップS4で取得された変化率C1/C2とステップS3で算出された変化率C1/C2とが一致した場合(ステップS5でYESの場合)、ステップS4において変化率−未臨界度DB26から取得した変化率C1/C2に対応する未臨界度を、被測定体系の未臨界度と確定し(ステップS6)、第1の未臨界度測定手順の全処理ステップを終了する(END)。
一方、変化率−未臨界度DB26からステップS4で取得された変化率C1/C2とステップS3で算出された変化率C1/C2とが一致しない場合(ステップS5でNOの場合)、ステップS7に進み、ステップS7で現在のjの値に1を加えた(j=j+1)後、ステップS4に進む。そして、変化率−未臨界度DB26から取得された変化率C1/C2とステップS3で算出された変化率C1/C2とが一致する(ステップS5でYESとなる)まで、ステップS4、ステップS5およびステップS7の処理ステップが繰り返される。
なお、ステップS7において、jの値に加える数は、ステップS5での変化率−未臨界度DB26からステップS4で取得された変化率C1/C2とステップS3で算出された変化率C1/C2との比較において大きく差がある場合には、1以上として処理速度を向上させることができる。
また、未臨界度が時間的に変化するような体系を、時間的に連続して測定する場合には、STARTからENDに至る未臨界度導出フローを繰り返す。
なお、一例として上述のように説明した第1の未臨界度測定手順では、ステップS3で変化率(比)C1/C2を求めているが、比C1/C2の代わりに差C1−C2を求めるようにしても良い。差C1−C2と未臨界度についても有意の相関が認められる場合があるためである。差C1−C2を求める場合、変化率−未臨界度DB26に予め格納しておく情報も、規格化計数率の差と未臨界度とを規定した情報とする。
また、変化率−未臨界度DB26に規格化計数率と未臨界度とを規定した情報および規格化計数率の差と未臨界度とを規定した情報の両情報を格納しておき、ユーザから入力される選択要求に応じて何れかを選択して第1の未臨界度測定手順を実行するようにしても良い。
第1の未臨界度測定装置10Aおよび第1の未臨界度測定方法によれば、二つの測定点における中性子計数率の比または差と未臨界度とに有意の相関が認められる点に鑑み、測定体系に外部中性子源2と中性子検出器21を備えた中性子束測定部11とを持ち込み、中性子検出器を特定の距離wだけ移動させて、二つの測定点における中性子計数率を求め、その比または差を取ることによって、未臨界度を判定することができる。
また、第1の未臨界度測定装置10Aおよび第1の未臨界度測定方法によれば、従来の指数実験法では中性子検出器21の移動方向に対してフィッサイル量が変化するような測定体系においても、局所的な未臨界度を判定できるので、測定区間内のフィッサイル量を変えずに測定できる。その結果、測定体系全体の未臨界度の誤判定を起こす可能性を少なくすることができる。
さらに、第1の未臨界度測定装置10Aおよび第1の未臨界度測定方法によれば、測定点は測定点Poを含めて最小二点で良いので、被測定中性子増倍体系の長手方向の中性子束分布形状を中性子検出器21(中性子束測定部11)を移動させることによって減衰曲線を求めていた従来の指数実験法と比べて、中性子検出器21(中性子束測定部11)の移動距離wを従来よりも小さくできるので、中性子検出器21または外部中性子源2を移動させるための駆動装置等も小型化でき、ひいては未臨界度測定装置全体の小型化にも寄与することができる。
さらにまた、図3に示されるように、中性子検出器21(中性子束測定部11)の移動距離wをより大きく取ることによって、未臨界度に対する規格化中性子計数率の差の感度を大きくすれば、未臨界度の判定をより容易にすることができる。
なお、測定精度向上の観点等から測定点Po以外の他の測定点は複数でも良い。また、測定点Po以外の他の測定点を複数にする場合には、測定点Poからの距離wが等しい測定点PとPとで測定を行うことがより好ましい。これは、図3に示されるように、被測定中性子増倍体系が軸(長手)方向に有意なフィッサイル分布を持たない場合に、測定点Poからの距離wが等しい二点では、中性子束密度が等しくなることが知られているので、測定点Poからの距離wが等しい測定点PとPとで測定を行えば、各点で測定された中性子計数率の平均を取ることができ、より測定誤差を小さくすることができるためである。
ここで、測定点Poからの距離wが等しい測定点PとPの二点を設定した場合、被測定中性子増倍体系に含まれるフィッサイル分布が、被測定中性子増倍体系の長手方向に大きく変わらず、かつ、二つの測定点PとPで得られる中性子計数率が大きく変わらない場合には、平均中性子計数率を求めて採用した方が統計的に有利である。逆に、被測定中性子増倍体系に含まれるフィッサイル分布に変化がある場合等では、二つの測定点PとPにおける中性子計数率に差異が生じる場合がある。この場合、得られた中性子計数率のうち大きい方を用いて未臨界度の判定をする。大きい中性子計数率を用いて未臨界度の判定をすることで、臨界安全管理上安全側の評価となる。
さらに、中性子束測定部11a,11bは、個別に設置されると説明したが、一つの中性子束測定部11(例えば、中性子束測定部11b)を、各測定点P,Po(必要ならばさらに測定点P)へ移動させて、当該測定点P,Po(必要ならばさらに測定点P)で中性子束密度を測定するようにしても良い。
図6は、本発明の第1の実施形態に係る未臨界度測定装置の一例であって、第1の未臨界度測定装置10Aの変形例の構成を示した概略図である。図6(A)および図6(B)は、それぞれ、第1の未臨界度測定装置10Aの変形例の上面図および側面図である。
例えば、図6に示される第1の未臨界度測定装置10A(変形例)のように、一つの中性子束測定部11を、燃料集合体1の長手方向の軸と平行に設置された駆動手段33によってレールに沿う方向へスライド移動可能に配置すれば、中性子束測定部11を、各測定点P,Po,Pへ移動させて、当該測定点P,Po,Pで中性子束密度を測定することができる。
また、第1の未臨界度測定装置10Aでは、外部中性子源2を移動させずに中性子検出器21(中性子束測定部11)を移動させる例を説明したが、中性子検出器21(中性子束測定部11)を移動させずに外部中性子源2を移動させるようにしても良い。
さらに、図2および図6に示される第1の未臨界度測定装置10Aでは、一つの演算装置12が、未臨界度判定部25と、データ保持部27と、表示部28とを備えているが、未臨界度判定部25、データ保持部27および表示部28の各構成要素を複数の装置に分散して備える構成であっても良い。
[第2の実施形態]
図7は、本発明の第2の実施形態に係る未臨界度測定装置の一例である第2の未臨界度測定装置10Bの構成を示した概略図であり、(A)は上面図、(B)は側面図である。
第2の未臨界度測定装置10Bは、第1の未臨界度測定装置10Aに対して、中性子束測定部11の代わりに、中性子束測定部41を具備する点で相違する。そこで、本実施形態の説明では、上述した第1の実施形態と異なる点を中心に説明し、同じ構成要素については、同じ符号を付して説明を省略する。
第2の未臨界度測定装置10Bは、中性子束測定部41と、未臨界度判定部25と、を具備しており、未臨界度判定部25が判定した未臨界度の判定結果が表示部28に表示される。
中性子束測定部41は、中性子束測定部11(11a,11b)に対して、中性子束測定部11が備える複数台の中性子検出器21を一台の位置敏感型中性子検出器(PSD)に置き換えたものである。すなわち、中性子束測定部41は、一台のPSDと、アンプ22と、カウンタ23とを備え、図7に示されるように、一台のPSDが、少なくとも測定点Poを含む複数の測定点(測定点P,Po,P)で、中性子束密度を測定する。
位置敏感型中性子検出器(PSD)の例としては、位置敏感型ヘリウム3(3He)比例計数管(PSPC)などがある。また、被測定中性子増倍体系の一例である燃料集合体1の長手方向におけるPSDの測定精度は、mm単位であるから、測定点Poからの距離wが短い場合でも十分に対応できる。
なお、第1の未臨界度測定手順の処理ステップと、第2の未臨界度測定装置10Bが行う未臨界度測定手順(以下、「第2の未臨界度測定手順」と称する。)の処理ステップとを比較すると、ステップS1の実行主体が中性子束測定部11ではなく、中性子束測定部41となる点で相違するが、二つの測定点におけるカウント値C1,C2を取得する処理内容そのものは相違しない。すなわち、本発明の第2の実施形態に係る未臨界度測定方法(以下、「第2の未臨界度測定方法」と称する。)は、第1の未臨界度測定方法に対して、動作主体が第2の未臨界度測定装置10Bとなる点で相違するものの実質的な処理内容は相違しない。
第2の未臨界度測定装置10Bおよび第2の未臨界度測定方法によれば、一台の位置敏感型中性子検出器(PSD)を採用することにより、中性子検出器を移動させることなく、第1の未臨界度測定装置10Aおよび第1の未臨界度測定方法と同様の効果を奏することができる。また、測定体系内での中性子検出器の移動および複数回の測定が不要になるので、測定時間を節約することができる。
[第3の実施形態]
図8は、本発明の第3の実施形態に係る未臨界度測定装置の一例である第3の未臨界度測定装置10Cの構成を示した概略図であり、(A)は上面図、(B)は側面図である。
第3の未臨界度測定装置10Cは、第1の未臨界度測定装置10Aに対して、構成要素は実質的に異ならないが、未臨界度を測定する手法、すなわち、未臨界度判定部25の処理内容および変化率−未臨界度DB26が有する情報が相違する。そこで、本実施形態の説明では、上述した第1の実施形態と異なる未臨界度測定方法を中心に説明し、同じ構成要素については、同じ符号を付して説明を省略する。
第3の未臨界度測定装置10Cは、第1の未臨界度測定装置10Aと同様に、被測定中性子増倍体系の中性子束密度を測定する少なくとも二以上の中性子束測定部11(11a,11b)を具備し、少なくとも二つの測定点で中性子束測定部11が中性子束密度を測定し、中性子束測定部11から測定結果を受け取った演算装置12が、規格化処理および比較処理を行い、未臨界度を判定し、判定結果を表示するように構成される。
第3の未臨界度測定装置10Cでは、例えば燃料集合体1等の被測定中性子増倍体系の未臨界度を測定する際に、中性子検出器(図8において図示せず)を備える中性子束測定部11(11a,11b)を移動させる方向が、上述した未臨界度測定装置10A,10Bおよび当該装置10A,10Bを用いて行う未臨界度測定方法(以下、単に「上述した装置および方法」と省略する。)とは異なる。
具体的に説明すれば、上述した装置および方法では、燃料集合体1の長手方向と平行な方向に中性子束測定部11(11a,11b)を移動させていたが、第3の未臨界度測定装置10Cおよび本発明の第3の実施形態に係る未臨界度測定方法(以下、「第3の未臨界度測定方法」と称する。)では、燃料集合体1の長手方向と垂直な方向に(被測定中性子増倍体系表面からの距離LがそれぞれL=L1,L=L2となるように)中性子束測定部11(11a,11b)を移動させる。
また、第3の未臨界度測定装置10Cでは、未臨界度測定を行う際に中性子束密度を測定する二つの測定点の位置関係が上述した装置および方法とは異なる。上述した装置および方法では、測定点Poを通り、燃料集合体1の長手方向と平行な直線上にある測定点Poを含む少なくとも二点が選択される。
一方、第3の未臨界度測定装置10Cおよび第3の未臨界度測定方法では、燃料集合体1の長手方向の軸に対して同じ垂直な直線上に位置する二つの測定点が選択される。例えば、図8に示される測定点で説明すれば、測定点Po1,Po2の二点、測定点P1+,P2+の二点および測定点P1−,P2−の二点の何れかが選択される。
ここで、必ずしも燃料集合体1(被測定中性子増倍体系)の表面からの距離Lが等しくなる測定点のうち、中性子束密度が最大値(ピーク値)を示す測定点、すなわち、外部中性子源2からの距離が最短となる測定点(被測定中性子増倍体系表面からの距離LがL=L1の場合には測定点Po1、被測定中性子増倍体系表面からの距離LがL=L2の場合には測定点Po2)を含む点を選択する必要はない。
図9は、被測定中性子増倍体系表面からの距離Lと中性子計数率を中性子束ピークにおける中性子計数率で規格化した規格化計数率との関係を示すグラフ(校正曲線)である。
第3の未臨界度測定装置10Cおよび第3の未臨界度測定方法では、例えば、図8に示される測定点Po1,Po2の二点、測定点P1+,P2+の二点および測定点P1−,P2−の二点のように、燃料集合体1の長手方向の軸に対して同じ垂直な直線上に位置する二つの測定点が選択される。そのため、事前に格納しておく変化率−未臨界度DB26には、少なくとも、燃料集合体1の長手方向の軸に対して同じ垂直な直線上に位置する二つの測定点から得られる図9に示されるような被測定中性子増倍体系表面からの距離Lと規格化中性子計数率との関係の情報が変化率−未臨界度DB26に格納される。
なお、例えば、測定点P1+,P2+の二点のように、中性子源2と燃料集合体1および各測定点が一直線上に並ばない一組の測定点から得られる被測定中性子増倍体系表面からの距離Lと規格化中性子計数率変化率との関係のみでは、例えば、図8に示される測定点Po1,Po2の二点を選ぶ場合の燃料集合体1の長手方向に沿う方向における測定点の位置による違いに起因する未臨界度の判定誤差が生じる可能性もある。
そこで、当該判定誤差を小さくする観点から、選択し得る二つの測定点のペアから得られる被測定中性子増倍体系表面からの距離Lと規格化中性子計数率変化率との関係の情報を変化率−未臨界度DB26に個別に格納しておくことが好ましい。また、被測定中性子増倍体系表面からの距離Lと規格化中性子計数率変化率との関係についても、中性子計数率の変化率と未臨界度との関係を規定した情報と同様に計算によって得ることもできる。
次に、第3の未臨界度測定装置10Cが行う未臨界度測定手順(以下、「第3の未臨界度測定手順」と称する。)について説明すれば、測定点として選択する二点が相違する点以外は、第1の未臨界度測定手順と実質的に同様の処理ステップを備える。
すなわち、第3の未臨界度測定手順では、第3の未臨界度測定装置10Cの中性子束測定部11が、例えば、被測定中性子増倍体系である燃料集合体1の表面からの距離LがL1となる測定点P1+とL2となる測定点P2+との二点におけるカウント値C1,C2を測定する(ステップS1)。以降の処理ステップは、第1の未臨界度測定手順に対して、未臨界度判定部25の比較回路32が参照する変化率−未臨界度DB26に格納された情報が、図9に示されるような被測定中性子増倍体系表面からの距離Lと規格化中性子計数率変化率との関係である点を除き、実質的に同じ処理ステップである。
第3の未臨界度測定装置10Cおよび第3の未臨界度測定方法によれば、燃料集合体1の長手方向の軸に対して同じ垂直な直線上に位置する二つの測定点からであっても、第1の未臨界度測定装置10Aおよび第1の未臨界度測定方法と同様の効果を奏することができる。従って、燃料集合体1の長手方向の軸に対して平行方向に中性子束測定部11,41を移動させることが困難な場合であっても、未臨界度を判定することができる。
また、第3の未臨界度測定装置10Cおよび第3の未臨界度測定方法では、未臨界度測定装置10A,10Bおよび他の未臨界度測定方法(第1の未臨界度測定方法および第2の未臨界度測定方法)と異なり、必ずしも燃料集合体1(被測定中性子増倍体系)の表面からの距離Lが等しくなる測定点のうち、中性子束密度が最大値(ピーク値)を示す測定点(被測定中性子増倍体系表面からの距離LがL=L1の場合には測定点Po1、被測定中性子増倍体系表面からの距離LがL=L2の場合には測定点Po2)を含む点を選択する必要はないので、未臨界度測定装置10A,10Bおよび他の未臨界度測定方法(第1の未臨界度測定方法および第2の未臨界度測定方法)よりも測定点選択の自由度を大きくすることができる。
以上、本発明の実施形態に係る未臨界度測定装置および未臨界度測定方法によれば、被測定中性子増倍体系から所定の位置関係にある二つの測定点における中性子計数率の比または差と未臨界度とに有意の相関が認められる点に鑑み、測定体系に外部中性子源2と中性子検出器21を備えた中性子束測定部11とを持ち込み、中性子検出器を移動させて、二つの測定点における中性子計数率を求め、その比または差を取ることによって、未臨界度を判定することができる。
また、本発明の実施形態に係る未臨界度測定装置および未臨界度測定方法によれば、従来の指数実験法では中性子検出器21の移動方向に対してフィッサイル量が変化するような測定体系においても、測定点は最低二点で良いので、局所的な未臨界度を判定できる。従って、測定区間内のフィッサイル量を変えずに測定でき、測定体系全体の未臨界度の誤判定を起こす可能性を少なくすることができる。
さらに、本発明の実施形態に係る未臨界度測定装置および未臨界度測定方法によれば、測定点は最低二点で良く、外部中性子源2または中性子検出器21を移動させる距離を従来よりも短くすることができるので、外部中性子源2または中性子検出器21を移動させるための駆動装置等を小型化でき、ひいては未臨界度測定装置全体を小型化することができる。
さらにまた、本発明の実施形態に係る未臨界度測定装置において、中性子束測定部11の代わりに位置敏感型中性子検出器(PSD)を備える中性子束測定部41を適用すれば、外部中性子源2または中性子検出器21を移動させることなく、被測定中性子増倍体系の未臨界度を測定することができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階では、上述した実施例以外にも様々な形態で実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、追加、置き換え、変更を行なうことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 燃料集合体
2 外部中性子源
10A,10B,10C 未臨界度測定装置
11(11a,11b,11c,11a1,11b1,11c1,11a2,11b2,11c2) 中性子束測定部
12 演算装置(コンピュータ)
13 ケーブル(接続手段)
14 未臨界度測定PG
21 中性子検出器
22 アンプ
23 カウンタ
25 未臨界度判定部
26 変化率−未臨界度DB
27 データ保持部
28 表示部
31 規格化回路
32 比較回路
33 駆動手段
41 中性子束測定部
w 中性子束ピークからの距離
L1,L2 被測定中性子増倍体系表面からの距離

Claims (9)

  1. 長手方向を上下方向として配置した被測定中性子増倍体系の一側に配置される中性子源と前記被測定中性子増倍体系を挟んで正対する側に配置され、前記被測定中性子増倍体系の中性子計数率を得る中性子束測定部と、
    前記中性子束測定部が前記被測定中性子増倍体系からの位置がそれぞれ異なる少なくとも二点以上で測定した測定点から選択される二つの測定点で測定した中性子計数率から所定の演算を行って得られる演算結果と、複数の異なる既知の未臨界度毎に、前記被測定中性子増倍体系からの位置と、前記被測定中性子増倍体系からの位置における中性子計数率から前記所定の演算を行って得られる演算結果との対応関係を示す情報とを有するデータベースを参照して得られる前記二つの測定点と対応する中性子計数率から前記所定の演算を行って得られる演算結果とを比較し、一致した中性子計数率に対応する未臨界度を、前記被測定中性子増倍体系の未臨界度として判定する未臨界度判定部と、を具備することを特徴とする未臨界度測定装置。
  2. 前記被測定中性子増倍体系からの位置は、前記被測定中性子増倍体系の長手方向に延びる軸と平行な直線上であって前記中性子源を通り前記被測定中性子増倍体系の長手方向に延びる軸と直交する直線と前記被測定中性子増倍体系の長手方向に延びる軸と平行な直線との交点からの距離および前記被測定中性子増倍体系の表面からの距離の何れか一方で規定されることを特徴とする請求項1記載の未臨界度測定装置。
  3. 前記所定の演算は、前記被測定中性子増倍体系からの位置が異なる二点における中性子計数率の比または差であることを特徴とする請求項1又は2に記載の未臨界度測定装置。
  4. 前記データベースが有する情報は、予め固定中性子源モードの中性子輸送計算によって計算された中性子束形状から求めたものであることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の未臨界度測定装置。
  5. 前記中性子束測定部は、位置敏感型中性子検出器を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の未臨界度測定装置。
  6. 前記中性子束測定部は、前記測定点に配置された中性子検出器を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の未臨界度測定装置。
  7. 前記中性子束測定部は、前記測定点に中性子検出器を移動させる駆動手段をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の未臨界度測定装置。
  8. コンピュータに予め読み出し可能に格納しておいた情報と得られた情報とを比較することによって、被測定中性子増倍体系の未臨界度を求める測定方法であって、
    中性子束測定部が、長手方向を上下方向として配置した被測定中性子増倍体系の一側に配置される中性子源と前記被測定中性子増倍体系を挟んで正対する側に配置され、前記被測定中性子増倍体系の中性子計数率を得る中性子計数率取得ステップと、
    未臨界度判定部が、前記被測定中性子増倍体系からの位置がそれぞれ異なる少なくとも二点以上で測定した測定点から選択される二つの測定点で測定した中性子計数率から所定の演算を行って得られる演算結果と、複数の異なる既知の未臨界度毎に、前記被測定中性子増倍体系からの位置と、前記被測定中性子増倍体系からの位置における中性子計数率から前記所定の演算を行って得られる演算結果との対応関係を示す情報とを有するデータベースを参照して得られる前記二つの測定点と対応する中性子計数率から前記所定の演算を行って得られる演算結果とを比較し、一致した中性子計数率に対応する未臨界度を、前記被測定中性子増倍体系の未臨界度として判定する未臨界度判定ステップとを具備することを特徴とする未臨界度測定方法。
  9. 前記被測定中性子増倍体系からの位置は、前記被測定中性子増倍体系の長手方向に延びる軸と平行な直線上であって前記中性子源を通り前記被測定中性子増倍体系の長手方向に延びる軸と直交する直線と前記被測定中性子増倍体系の長手方向に延びる軸と平行な直線との交点からの距離および前記被測定中性子増倍体系の表面からの距離の何れか一方で規定されることを特徴とする請求項8記載の未臨界度測定方法。
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