JP2013003068A - 流量センサ - Google Patents

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浩司 境
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Abstract

【課題】より感度を向上させることのできる流量センサを得る。
【解決手段】流量センサ1は、基台2と、当該基台2の一面2aに支持されて表面3cを流体が流れる絶縁部3と、当該絶縁部3内に設けられ、流体の流れ方向に並設される発熱素子7および感熱素子8,9と、を備えている。そして、絶縁部3は、当該絶縁部3の表面3c側から見て感熱素子8,9が設けられた領域における少なくとも当該感熱素子8,9よりも表面3c側の部位が、絶縁部3の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成されている。さらに、絶縁部3の他の部位が、当該絶縁部3の表面3c側から見て発熱素子7と感熱素子8,9との間の部位に設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、流量センサに関する。
従来、流量センサとして、発熱抵抗素子と当該発熱抵抗素子の両側に配置された一対の測温抵抗素子とを支持膜上に配置し、保護膜で被覆することで形成したセンサ部を、平板状基板で支持するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1では、一対の測温抵抗素子を発熱抵抗素子の両側に等距離に配置し、発熱抵抗素子で発生した熱が一対の測温抵抗素子に均等に伝達されるようにすることで、空気の流れがない場合には、一対の測温抵抗素子の温度間に差が生じないようにしている。
そして、発熱抵抗素子および一対の測温抵抗素子が並設される方向に空気の流れが生じた場合に、上流側の測温抵抗素子と下流側の測温抵抗素子との間に生じる温度差を検出することで、流れる空気の流量を測定するようにしている。
さらに、特許文献1では、支持膜上の発熱抵抗素子と一対の測温抵抗素子との間に、熱伝導促進部材を延設し、発熱抵抗素子と測温抵抗素子との間の熱抵抗を小さくすることで、発熱抵抗素子から測温抵抗素子への熱移動の応答性の向上を図っている。
また、この特許文献1では、発熱抵抗素子および測温抵抗素子の上面または下面側に熱伝導促進部材を形成するという方法も提案されている。
特開平11−014414号公報
しかしながら、上記従来の技術では、発熱抵抗素子と両側の測温抵抗素子を熱伝導促進部材で繋ぐように配置している。そのため、発熱抵抗素子から両側の測温抵抗素子へ移動する熱量が多くなり、気体移動時の測温抵抗素子の温度変化が小さくなってしまい、流量センサの感度が低下してしまうおそれがあった。
そこで、本発明は、より感度を向上させることのできる流量センサを得ることを目的とする。
本発明にあっては、基台と、当該基台の一面に支持されて表面を流体が流れる絶縁部と、当該絶縁部内に設けられ、前記流体の流れ方向に並設される発熱素子および感熱素子と、を備える流量センサであって、前記絶縁部は、当該絶縁部の表面側から見て前記感熱素子が設けられた領域における少なくとも当該感熱素子よりも前記表面側の部位が、前記絶縁部の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成され、前記絶縁部の他の部位が、当該絶縁部の表面側から見て前記発熱素子と前記感熱素子との間の部位に設けられていることを主要な特徴とする。
本発明によれば、絶縁部は、絶縁部の表面側から見て感熱素子が設けられた領域における少なくとも当該感熱素子よりも表面側の部位が、絶縁部の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成されている。このように、絶縁部の感熱素子よりも表面側の部位を絶縁部の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成することで、感熱素子と流体間の熱伝導性を向上することができ、流体が移動したときの熱の移動量を大きくすることができる。そして、絶縁部の他の部位が、当該絶縁部の表面側から見て発熱素子と感熱素子との間の部位に設けられているため、発熱素子から感熱素子への熱移動を抑制することができる。このように、本発明によれば、感熱素子と流体間の熱伝導性を向上させつつ、発熱素子から感熱素子への熱移動を抑制することができるため、流体移動時の感熱素子の温度変化を大きくすることができ、流量センサの感度をより向上させることができる。
図1は、本発明の第1実施形態にかかる流量センサを示す断面図である。 図2は、本発明の第1実施形態にかかる流量センサを示す平面図である。 図3は、絶縁部に用いられる材料の熱伝導率を示す表である。 図4は、一般的な流量センサの動作を説明する図であって、(a)は、気流が生じていない場合の温度分布を模式的に示す図、(b)は、気流が生じた場合の温度分布を模式的に示す図である。 図5は、本発明の第2実施形態にかかる流量センサを示す断面図である。 図6は、本発明の第3実施形態にかかる流量センサを示す断面図である。 図7は、本発明の第4実施形態にかかる流量センサを示す断面図である。 図8は、本発明の第5実施形態にかかる流量センサを示す断面図である。 図9は、本発明の第5実施形態にかかる流量センサを示す平面図である。 図10は、本発明の第6実施形態にかかる流量センサを示す断面図である。 図11は、本発明の第7実施形態にかかる流量センサを示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下では、気体(流体)の流量を計測する感熱式の流量センサを例示する。また、以下の複数の実施形態には、同様の構成要素が含まれている。よって、以下では、それら同様の構成要素には共通の符号を付与するとともに、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
本実施形態にかかる流量センサ1は、平板状基板(基台)2と、当該平板状基板(基台)2の表面(一面)2aに支持されて表面3cを気体(流体)が流れる絶縁部3とを備えている。
本実施形態では、平板状基板2として、精密なエッチング技術を応用でき、チップの生産性が高い半導体シリコン基板を用いている。
また、平板状基板2の表面(一面)2a側の中央部には、キャビティ2bが形成されている。このキャビティ2bは、平板状基板2に公知の半導体プロセスを施すことで形成することができる。さらに、平板状基板2の裏面2c側には絶縁膜5が成膜されている。
また、本実施形態では、絶縁部3は、支持層3aと保護層3bとで2層に形成されており、絶縁性の支持層3aが平板状基板2の表面2a上に形成されている。そして、発熱抵抗素子(発熱素子)7が支持層3a上に形成されている。また、上流側測温抵抗素子(感熱素子)8および下流側測温抵抗素子(感熱素子)9が発熱抵抗素子7の両側に位置するように支持層3a上に形成されている。このように、本実施形態では、図1および図2に示すように、気体(流体)が流れる方向の上流側から順に、上流側測温抵抗素子(感熱素子)8、発熱抵抗素子(発熱素子)7、下流側測温抵抗素子(感熱素子)9を並設している。
さらに、気体(流体)が流れる方向において、上流側測温抵抗素子(感熱素子)8よりも上流側の支持層3a上には、比較抵抗素子6が形成されている。
そして、絶縁性の保護層3bが、比較抵抗素子6、発熱抵抗素子(発熱素子)7、上流側測温抵抗素子(感熱素子)8および下流側測温抵抗素子(感熱素子)9を覆うように支持層3a上に形成されている。
こうして、発熱抵抗素子(発熱素子)7、上流側測温抵抗素子(感熱素子)8および下流側測温抵抗素子(感熱素子)9を、内部で気体(流体)の流れ方向に並設させた絶縁部3を形成している。このとき、比較抵抗素子6、発熱抵抗素子(発熱素子)7、上流側測温抵抗素子(感熱素子)8および下流側測温抵抗素子(感熱素子)9は、支持層3aによって絶縁された状態で、平板状基板2に支持されている。
支持層3aおよび保護層3bは、半導体プロセスとの整合性から、主として、シリコン酸化膜(SiO)あるいはシリコン窒化膜(SiN)を用いて形成されている。
また、比較抵抗素子6、発熱抵抗素子7、上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9は、図2に示すように、絶縁部3の表面3aに略平行、かつ、気体(流体)の流れ方向に略直行する方向(流量センサ1の幅方向)に延在するように設けられている。
具体的には、各素子6、7、8、9は、細長い配線を流量センサ1の幅方向に折り返しながら蛇行させた形状をしており、かかる蛇行形状の各素子6、7、8、9を流量センサ1の幅方向に延在するように設けている。
これら比較抵抗素子6、発熱抵抗素子7、上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9は、白金(Pt)もしくは多結晶Siを用いて形成されている。
また、各素子6、7、8、9を構成する配線の両端には、それぞれ、電極6a、7a、8a、9aが形成されている。
各素子6、7、8、9および電極6a、7a、8a、9aは、例えば、支持層2上の全面にスパッタリングにより白金(Pt)もしくは多結晶Siを着膜し、写真製版技術およびエッチング技術により白金(Pt)もしくは多結晶Siの被膜をパターニングすることで形成することができる。
また、本実施形態では、発熱抵抗素子7、上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9を支持層3aと保護層3bとで包み込むことで、センサ部4を形成している。このセンサ部4は、発熱抵抗素子4の中心に対して対称(点対称)となるように形成されている。このように、上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9を発熱抵抗素子7の両側に等距離に配置することで、発熱抵抗素子7で発生した熱が上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9に均等に伝達されるようにしている。
さらに、センサ部4は、平板状基板2と非接触状態となるように、平板状基板2に保持されている。すなわち、絶縁部3は、センサ部4が平板状基板2のキャビティ2b上に位置するように、平板状基板2の表面2aに支持されている。
また、本実施形態では、上述した各素子6、7、8、9の端部に接続されている電極6a、7a、8a、9a上の保護層3bが取り除かれており、当該電極6a、7a、8a、9aは、外部に露出している。
ここで、本実施形態では、絶縁部3の表面3c側から見て上流側測温抵抗素子(感熱素子)8および下流側測温抵抗素子(感熱素子)9が設けられた領域における保護層3b部分11、12を、絶縁部3の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成している。
すなわち、絶縁部3は、当該絶縁部3の表面3c側から見て感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)が設けられた領域における少なくとも当該感熱素子よりも表面3c側の部位11、12が、絶縁部3の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成されている。
この、熱伝導率が高い材料としては、窒化アルミ(AlN)または窒化ホウ素(BN)を用いることができる。この窒化アルミ(AlN)や窒化ホウ素(BN)は、高い電気絶縁性を持ち、かつ、高い熱伝導性を持つ材料である。図3に示すように、窒化アルミ(AlN)や窒化ホウ素(BN)の熱伝導率は、シリコン酸化膜(SiO)やシリコン窒化膜(SiN)と比べて一桁ほど大きくなっている。
このように、本実施形態では、絶縁部3におけるシリコン酸化膜(SiO)あるいはシリコン窒化膜(SiN)を用いて形成されている部位が、絶縁部3の他の部位に相当している。
そして、絶縁部3の他の部位(シリコン酸化膜あるいはシリコン窒化膜を用いて形成されている部位)は、当該絶縁部3の表面3c側から見て発熱抵抗素子(発熱素子)7と上流側測温抵抗素子(感熱素子)8との間の部位にも設けられている。さらに、絶縁部3の他の部位は、当該絶縁部3の表面3c側から見て発熱抵抗素子(発熱素子)7と下流側測温抵抗素子(感熱素子)9との間の部位にも設けられている。
また、本実施形態では、図1および図2に示すように、熱伝導率の高い材料で形成した領域が、絶縁部3の表面3c側に露出するようにしている。
そして、熱伝導率の高い材料で形成した領域(符号11、12で示す部分)は、絶縁部3の表面側から見たときに、島状となるように形成されている。なお、島状とは、絶縁部3の表面側から見たときに、熱伝導率の高い材料で形成した領域の露出部分が平面上で閉じた領域となっていることを意味するものである。
さらに、本実施形態では、絶縁部3の表面3c側から見て比較抵抗素子6が設けられた領域における保護層3b部分10も、絶縁部3の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成している。
そして、絶縁部3の表面3c側から見て比較抵抗素子6と上流側測温抵抗素子(感熱素子)8との間の部位にも絶縁部3の他の部位が形成されている。
なお、本実施形態では、各素子の間に設けられる絶縁部3の他の部位は、絶縁部3の厚さ方向の全体に亘って設けられている。
このように、本実施形態では、各素子の間に、絶縁部3の厚さ方向の全体に亘って他の部位が設けられているため、符号10、11、12で示す部分は、絶縁部3内でそれぞれ独立した状態となっている。
また、熱伝導率の高い材料で形成した領域(符号10で示す部分)も、絶縁部3の表面側から見たときに、島状に形成されている。
このように、本実施形態では、保護層3bは、シリコン酸化膜(SiO)あるいはシリコン窒化膜(SiN)を用いて形成された保護層3bに直方体状の貫通孔が複数形成されており、当該複数の貫通孔に窒化アルミ(AlN)または窒化ホウ素(BN)を用いて形成された直方体状の部材がそれぞれ嵌め込まれた形状をしている。
次に、流量センサの動作について説明する。以下では、一般的な感熱式流量センサ100(図4参照)を用いて動作を説明するが、本実施形態にかかる流量センサ1にあっても基本的な動作原理は同様である。
まず、発熱抵抗素子7に通電する加熱電流を図示せぬ制御回路によって制御することで、発熱抵抗素子7の温度を比較抵抗素子6で検出された平板状基板2の温度に対して、所定温度高い状態で維持されるようにする。なお、センサ部4の下部にはキャビティ2bがあるため、発熱抵抗素子7で発生した熱は比較抵抗素子6まで伝導しない。そのため、比較抵抗素子6で検出される温度は、ほぼ気体(流体)の温度と等しくなっている。そして、上述のように発熱抵抗素子7を通電することで、絶縁部3の表面3cには、図4のグラフに示すような温度勾配が発生する。なお、図4(a)は、気流が生じていない場合の温度分布を示しており、図4(b)は、気流が生じた場合の温度分布を示している。
気流が生じていない場合は、発熱抵抗素子7から等距離にある両側の感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)の温度はほぼ同じになる。
そして、絶縁部3の表面3c上に気流が生じ、当該気流が流速(V)で通過する場合、図4(b)に示すように、上流側測温抵抗素子8と下流側測温抵抗素子9との間に温度差が生じる。
この温度差は流速(V)の平方根に比例するため、この温度差を検出することで気体の流速が得られる。そして、絶縁部3の表面3c上に生じる気流の流路を断面積が一定となるように形成すれば、気体の流速から気体の流量を算出することができる。
なお、本実施形態では、比較抵抗素子6、発熱抵抗素子7、上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9を電極6a、7a、8a、9aを介して図示せぬ回路に電気的に接続させている。こうすることで、各素子への電圧や電流の印加、各素子の出力データの取り出しを図示せぬ回路にて行うことができる。なお、上流側測温抵抗素子8と下流側測温抵抗素子9との間の温度差の検出は、公知の方法を用いて行うことができる。例えば、それぞれの電流値の比較、それぞれの電圧の測定、それぞれの消費電力の測定などにより、感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)のそれぞれの温度に相当する量を測定する方法などを用いることができる。なお、上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9の温度や発熱抵抗素子7の発熱量(印加する電圧値や電流値)等は、適宜設定することが可能である。
以上、説明したように、本実施形態では、絶縁部3は、絶縁部3の表面3c側から見て感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)が設けられた領域における少なくとも当該感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)よりも表面側の部位11、12が、絶縁部3の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成されている。すなわち、絶縁部3の表面3c側から見て上流側測温抵抗素子(感熱素子)8および下流側測温抵抗素子(感熱素子)9が設けられた領域における保護層3b部分11、12が、シリコン酸化膜(SiO)やシリコン窒化膜(SiN)よりも熱伝導性の高い窒化アルミ(AlN)または窒化ホウ素(BN)を用いて形成されている。
このように、絶縁部3の感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)よりも表面3c側の部位11、12を絶縁部3の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成することで、感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)と気体(流体)間の熱伝導性を向上することができる。すなわち、気体(流体)が移動したときに、感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)と気体(流体)との間で移動する熱量を大きくすることができる。
また、本実施形態では、絶縁部3の他の部位が、当該絶縁部3の表面3c側から見て発熱抵抗素子(発熱素子)7と感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)との間の部位に設けられている。そのため、発熱抵抗素子(発熱素子)7から感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)への熱移動を抑制することができる。
このように、本実施形態によれば、感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)と気体(流体)間の熱伝導性を向上させつつ、発熱抵抗素子(発熱素子)7から感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)への熱移動を抑制することができる。そのため、気体(流体)移動時の感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)の温度変化を大きくすることができ、流量センサ1の感度をより向上させることができる。
また、本実施形態によれば、絶縁部3の表面3c側から見たときに、熱伝導率の高い材料で形成した領域(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9が設けられた領域における保護層3b部分11、12)が島状に形成されている。すなわち、絶縁部3の表面側から見たときに、熱伝導率の高い材料で形成した領域の露出部分が平面上で閉じた領域となっている。
このように、窒化アルミ(AlN)または窒化ホウ素(BN)などの高熱伝導性の絶縁体を島状に形成することで、窒化アルミ(AlN)または窒化ホウ素(BN)などの高熱伝導性の絶縁体が直接気体(流体)と接触する。そのため、感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)と気体(流体)間の熱伝導性をより一層向上させることができる。また、窒化アルミ(AlN)または窒化ホウ素(BN)などの高熱伝導性の絶縁体を絶縁部3内でそれぞれ独立した状態とすることで、発熱抵抗素子(発熱素子)7から感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)への熱移動をより一層抑制することができる。
このように、窒化アルミ(AlN)または窒化ホウ素(BN)などの高熱伝導性の絶縁体を島状に形成することで、気体(流体)が移動したときの熱の移動をより一層大きくすることができ、流量センサ1の感度をより向上させることができる。
また、絶縁部3の表面3c側から見て比較抵抗素子6が設けられた領域における保護層3b部分10も、絶縁部3の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成し、当該比較抵抗素子6が設けられた領域における保護層3b部分10を島状に形成している。その結果、比較抵抗素子6と気体(流体)間の熱伝導性をより一層向上させることができ、比較抵抗素子6で検出される温度と気体(流体)の温度との差をより小さくすることができるという利点もある。
(第2実施形態)
本実施形態にかかる流量センサ1Aは、基本的に上記第1実施形態とほぼ同様の構成をしている。すなわち、流量センサ1Aは、半導体シリコン基板で形成された平板状基板(基台)2と、当該平板状基板(基台)2の表面(一面)2aに支持されて表面3cを気体(流体)が流れる絶縁部3とを備えている。この絶縁部3は、支持層3aと保護層3bとで2層に形成されている。
また、絶縁部3内には、気体(流体)が流れる方向の上流側から順に、比較抵抗素子6、上流側測温抵抗素子(感熱素子)8、発熱抵抗素子(発熱素子)7、下流側測温抵抗素子(感熱素子)9が並設されている。
また、発熱抵抗素子7、上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9を支持層3aと保護層3bとで包み込むことで、センサ部4を形成している。
支持層3aおよび保護層3bは、半導体プロセスとの整合性から、主として、シリコン酸化膜(SiO)あるいはシリコン窒化膜(SiN)を用いて形成されている。
また、比較抵抗素子6、発熱抵抗素子7、上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9は、白金(Pt)もしくは多結晶Siを用いて形成されている。
ここで、本実施形態にかかる流量センサ1Aが、上記第1実施形態と主に異なる点は、図5に示すように、絶縁部3の表面3c側から見て上流側測温抵抗素子(感熱素子)8および下流側測温抵抗素子(感熱素子)9が設けられた領域における支持層3a部分および保護層3b部分(符号11A、12Aで示す部分)を、絶縁部3の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成した点にある。すなわち、本実施形態では、絶縁部3の表面3c側から見たときに、熱伝導率の高い材料で形成した領域(符号11A、12Aで示す部分)が、絶縁部3の厚さ方向の全体に亘って設けられている。
本実施形態においても、符号11A、12Aで示す部分を、窒化アルミ(AlN)または窒化ホウ素(BN)などの高熱伝導性の絶縁体を用いて、島状に形成している。
また、本実施形態においても、絶縁部3の他の部位が、当該絶縁部3の表面3c側から見て発熱抵抗素子(発熱素子)7と感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)との間の部位に設けられている。
さらに、絶縁部3の表面3c側から見て比較抵抗素子6が設けられた領域における支持層3a部分および保護層3b部分(符号10Aで示す部分)も、絶縁部3の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成している。
以上の本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の作用、効果を奏することができる。
(第3実施形態)
本実施形態にかかる流量センサ1Bは、基本的に上記第1実施形態とほぼ同様の構成をしている。すなわち、流量センサ1Bは、半導体シリコン基板で形成された平板状基板(基台)2と、当該平板状基板(基台)2の表面(一面)2aに支持されて表面3cを気体(流体)が流れる絶縁部3とを備えている。この絶縁部3は、支持層3aと保護層3bとで2層に形成されている。
また、絶縁部3内には、気体(流体)が流れる方向の上流側から順に、比較抵抗素子6、上流側測温抵抗素子(感熱素子)8、発熱抵抗素子(発熱素子)7、下流側測温抵抗素子(感熱素子)9が並設されている。
また、発熱抵抗素子7、上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9を支持層3aと保護層3bとで包み込むことで、センサ部4を形成している。
支持層3aおよび保護層3bは、半導体プロセスとの整合性から、主として、シリコン酸化膜(SiO)あるいはシリコン窒化膜(SiN)を用いて形成されている。
また、比較抵抗素子6、発熱抵抗素子7、上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9は、白金(Pt)もしくは多結晶Siを用いて形成されている。
そして、絶縁部3の表面3c側から見て上流側測温抵抗素子(感熱素子)8および下流側測温抵抗素子(感熱素子)9が設けられた領域における保護層3b部分11、12を、絶縁部3の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成している。
この、熱伝導率が高い材料としては、窒化アルミ(AlN)または窒化ホウ素(BN)を用いることができる。
さらに、絶縁部3の他の部位(シリコン酸化膜(SiO)あるいはシリコン窒化膜(SiN)を用いて形成されている部位)が、当該絶縁部3の表面3c側から見て発熱抵抗素子(発熱素子)7と上流側測温抵抗素子(感熱素子)8との間の部位に設けられている。
そして、熱伝導率の高い材料で形成した領域(符号11、12で示す部分)は、絶縁部3の表面側から見たときに、島状となるように形成されている。
また、本実施形態においても、絶縁部3の表面3c側から見て比較抵抗素子6が設けられた領域における保護層3b部分10も、絶縁部3の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成しており、絶縁部3の表面側から見たときに、島状に形成されている。
そして、絶縁部3の表面3c側から見て比較抵抗素子6と上流側測温抵抗素子(感熱素子)8との間の部位にも絶縁部3の他の部位が形成されている。
ここで、本実施形態にかかる流量センサ1Bが、上記第1実施形態と主に異なる点は、絶縁部3の表面3c側から見て発熱抵抗素子(発熱素子)7が設けられた領域における保護層3b部分13を、絶縁部3の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成した点にある。
この、熱伝導率が高い材料としては、窒化アルミ(AlN)または窒化ホウ素(BN)を用いることができる。
また、絶縁部3の他の部位(シリコン酸化膜あるいはシリコン窒化膜を用いて形成されている部位)が、当該絶縁部3の表面3c側から見て発熱抵抗素子(発熱素子)7と上流側測温抵抗素子(感熱素子)8との間の部位に設けられるようにしている。さらに、絶縁部3の他の部位は、当該絶縁部3の表面3c側から見て発熱抵抗素子(発熱素子)7と下流側測温抵抗素子(感熱素子)9との間の部位にも設けられるようにしている。
そして、本実施形態においても、熱伝導率の高い材料で形成した領域が、絶縁部3の表面3c側に露出するようにしており、熱伝導率の高い材料で形成した領域(符号10、11、12、13で示す部分)が、絶縁部3の表面側から見たときに、島状となるように形成されている。
以上の本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の作用、効果を奏することができる。
また、本実施形態によれば、絶縁部3は、当該絶縁部3の表面3c側から見て発熱抵抗素子(発熱素子)7が設けられた領域における少なくとも当該発熱抵抗素子(発熱素子)7よりも表面3c側の部位が、絶縁部3の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成されている。
すなわち、絶縁部3の表面3c側から見て発熱抵抗素子(発熱素子)7が設けられた領域における保護層3b部分13を、絶縁部3の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成している。
したがって、発熱抵抗素子(発熱素子)7と気体(流体)間の熱伝導性を向上させることができる。その結果、気体(流体)の移動時に発熱抵抗素子(発熱素子)7から感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)に移動する熱量が少なくなり、かつ、感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)から気体(流体)に移動する熱量が増える。したがって、気体(流体)移動時の感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)の温度変化を大きくすることができ、流量センサ1Bの感度をより向上させることができる。
(第4実施形態)
本実施形態にかかる流量センサ1Cは、基本的に上記第2実施形態とほぼ同様の構成をしている。すなわち、流量センサ1Cは、半導体シリコン基板で形成された平板状基板(基台)2と、当該平板状基板(基台)2の表面(一面)2aに支持されて表面3cを気体(流体)が流れる絶縁部3とを備えている。この絶縁部3は、支持層3aと保護層3bとで2層に形成されている。
また、絶縁部3内には、気体(流体)が流れる方向の上流側から順に、比較抵抗素子6、上流側測温抵抗素子(感熱素子)8、発熱抵抗素子(発熱素子)7、下流側測温抵抗素子(感熱素子)9が並設されている。
また、発熱抵抗素子7、上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9を支持層3aと保護層3bとで包み込むことで、センサ部4を形成している。
支持層3aおよび保護層3bは、半導体プロセスとの整合性から、主として、シリコン酸化膜(SiO)あるいはシリコン窒化膜(SiN)を用いて形成されている。
また、比較抵抗素子6、発熱抵抗素子7、上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9は、白金(Pt)もしくは多結晶Siを用いて形成されている。
また、絶縁部3の表面3c側から見て上流側測温抵抗素子(感熱素子)8および下流側測温抵抗素子(感熱素子)9が設けられた領域における支持層3a部分および保護層3b部分(符号11A、12Aで示す部分)を、絶縁部3の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成している。すなわち、絶縁部3の表面3c側から見たときに、熱伝導率の高い材料で形成した領域(符号11A、12Aで示す部分)が、絶縁部3の厚さ方向の全体に亘って設けられている。
また、本実施形態においても、符号11A、12Aで示す部分を、窒化アルミ(AlN)または窒化ホウ素(BN)などの高熱伝導性の絶縁体を用いて、島状に形成している。
また、絶縁部3の他の部位が、当該絶縁部3の表面3c側から見て発熱抵抗素子(発熱素子)7と感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)との間の部位に設けられている。
さらに、絶縁部3の表面3c側から見て比較抵抗素子6が設けられた領域における支持層3a部分および保護層3b部分(符号10Aで示す部分)も、絶縁部3の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成している。
ここで、本実施形態にかかる流量センサ1Cが、上記第2実施形態と主に異なる点は、絶縁部3の表面3c側から見て発熱抵抗素子(発熱素子)7が設けられた領域における支持層3a部分および保護層3b部分(符号13Aで示す部分)を、絶縁部3の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成した点にある。
この、熱伝導率が高い材料としては、窒化アルミ(AlN)または窒化ホウ素(BN)を用いることができる。
以上の本実施形態によっても、上記第2実施形態と同様の作用、効果を奏することができる。
また、本実施形態によれば、絶縁部3は、当該絶縁部3の表面3c側から見て発熱抵抗素子(発熱素子)7が設けられた領域における少なくとも当該発熱抵抗素子(発熱素子)7よりも表面3c側の部位が、絶縁部3の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成されている。
すなわち、絶縁部3の表面3c側から見て発熱抵抗素子(発熱素子)7が設けられた領域における支持層3a部分および保護層3b部分13Aを、絶縁部3の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成している。
したがって、発熱抵抗素子(発熱素子)7と気体(流体)間の熱伝導性を向上させることができる。その結果、気体(流体)の移動時に発熱抵抗素子(発熱素子)7から感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)に移動する熱量が少なくなり、かつ、感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)から気体(流体)に移動する熱量が増える。したがって、気体(流体)移動時の感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)の温度変化を大きくすることができ、流量センサ1Bの感度をより向上させることができる。
(第5実施形態)
本実施形態にかかる流量センサ1Dは、基本的に上記第1実施形態とほぼ同様の構成をしている。すなわち、流量センサ1Dは、半導体シリコン基板で形成された平板状基板(基台)2と、当該平板状基板(基台)2の表面(一面)2aに支持されて表面3cを気体(流体)が流れる絶縁部3Dとを備えている。この絶縁部3Dは、支持層3aDと保護層3bDとで2層に形成されている。
また、絶縁部3D内には、気体(流体)が流れる方向の上流側から順に、比較抵抗素子6、上流側測温抵抗素子(感熱素子)8、発熱抵抗素子(発熱素子)7、下流側測温抵抗素子(感熱素子)9が並設されている。
また、発熱抵抗素子7、上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9を支持層3aDと保護層3bDとで包み込むことで、センサ部4を形成している。
また、比較抵抗素子6、発熱抵抗素子7、上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9は、白金(Pt)もしくは多結晶Siを用いて形成されている。
ここで、本実施形態にかかる流量センサ1Dが、上記第1実施形態と主に異なる点は、支持層3aDおよび保護層3bDを、窒化アルミ(AlN)または窒化ホウ素(BN)などの高熱伝導性の絶縁体を用いて形成した点にある。
そして、絶縁部3Dの表面3cD側から見て発熱抵抗素子(発熱素子)7と上流側測温抵抗素子(感熱素子)8との間の部位および発熱抵抗素子(発熱素子)7と下流側測温抵抗素子(感熱素子)9との間の部位に、貫通孔14を設けている。また、比較抵抗素子6と上流側測温抵抗素子(感熱素子)8との間の部位およびセンサ部4における下流側測温抵抗素子(感熱素子)9の下流側の部位にも、貫通孔14を設けている。貫通孔14は、流量センサ1Dの幅方向に細長いスリット状をしており、絶縁部3Dの厚さ方向に貫通するように形成されている。そして、図9に示すように、流量センサ1Dの幅方向に、複数(本実施形態では4つ)の貫通孔14が形成されている。このように、流量センサ1Dの幅方向に複数の貫通孔14を形成することで、すなわち、各素子が配置される領域を島状に(完全に分離)しないことで、センサ部4の強度を確保し、センサ部4が自重により撓んでしまうのを抑制している。なお、各素子が設けられる領域における流量センサ1Dの幅方向全体を1つの貫通孔で形成するようにしてもよい。
そして、貫通孔14が形成された部分(気体が存在する部分)は、窒化アルミ(AlN)または窒化ホウ素(BN)よりも熱伝導率が低い絶縁部分となっている。
したがって、本実施形態では、絶縁部3Dの貫通孔14が形成された部分が、絶縁部3Dの他の部位に相当している。
すなわち、本実施形態においても、絶縁部3Dは、絶縁部3Dの表面3cD側から見て感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)が設けられた領域における少なくとも当該感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)よりも表面側の部位が、絶縁部3Dの他の部位(貫通孔14)よりも熱伝導率が高い材料で形成されている。
そして、絶縁部3Dの他の部位(貫通孔14)が、当該絶縁部3Dの表面3cD側から見て発熱抵抗素子(発熱素子)7と感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)との間の部位に設けられている。
以上の本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の作用、効果を奏することができる。
また、本実施形態によれば、貫通孔14を形成することで、気体(流体)の流れる方向における各素子の間に、シリコン酸化膜(SiO)やシリコン窒化膜(SiN)よりも熱伝導率が低い気体の部分が形成されることになる。そのため、気体(流体)の移動時に発熱抵抗素子(発熱素子)7から感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)に移動する熱量をより少なくすることができ、流量センサ1Dの感度をより向上させることができる。
また、支持層3aDおよび保護層3bDを、窒化アルミ(AlN)または窒化ホウ素(BN)などの高熱伝導性の絶縁体を用いて形成し、貫通孔14を形成するだけで、上記第1実施形態と同様の作用、効果を奏する流量センサ1Dを得ることができる。
すなわち、本実施形態によれば、より感度を向上させることのできる流量センサを、より簡単に製造することができるという利点もある。
(第6実施形態)
本実施形態にかかる流量センサ1Eは、基本的に上記第3実施形態とほぼ同様の構成をしている。すなわち、流量センサ1Eは、半導体シリコン基板で形成された平板状基板(基台)2と、当該平板状基板(基台)2の表面(一面)2aに支持されて表面3cを気体(流体)が流れる絶縁部3とを備えている。この絶縁部3は、支持層3aと保護層3bとで2層に形成されている。
また、絶縁部3内には、気体(流体)が流れる方向の上流側から順に、比較抵抗素子6、上流側測温抵抗素子(感熱素子)8、発熱抵抗素子(発熱素子)7、下流側測温抵抗素子(感熱素子)9が並設されている。
また、発熱抵抗素子7、上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9を支持層3aと保護層3bとで包み込むことで、センサ部4を形成している。
支持層3aおよび保護層3bは、半導体プロセスとの整合性から、主として、シリコン酸化膜(SiO)あるいはシリコン窒化膜(SiN)を用いて形成されている。
また、比較抵抗素子6、発熱抵抗素子7、上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9は、白金(Pt)もしくは多結晶Siを用いて形成されている。
そして、絶縁部3の表面3c側から見て上流側測温抵抗素子(感熱素子)8および下流側測温抵抗素子(感熱素子)9が設けられた領域における保護層3b部分11、12を、絶縁部3の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成している。
この、熱伝導率が高い材料としては、窒化アルミ(AlN)または窒化ホウ素(BN)を用いることができる。
さらに、絶縁部3の他の部位(シリコン酸化膜あるいはシリコン窒化膜を用いて形成されている部位)が、当該絶縁部3の表面3c側から見て発熱抵抗素子(発熱素子)7と上流側測温抵抗素子(感熱素子)8との間の部位に設けられている。
そして、熱伝導率の高い材料で形成した領域(符号11、12で示す部分)は、絶縁部3の表面側から見たときに、島状となるように形成されている。
また、本実施形態においても、絶縁部3の表面3c側から見て比較抵抗素子6が設けられた領域における保護層3b部分10も、絶縁部3の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成しており、絶縁部3の表面側から見たときに、島状に形成されている。
そして、絶縁部3の表面3c側から見て比較抵抗素子6と上流側測温抵抗素子(感熱素子)8との間の部位にも絶縁部3の他の部位が形成されている。
また、絶縁部3の表面3c側から見て発熱抵抗素子(発熱素子)7が設けられた領域における保護層3b部分13を、絶縁部3の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成している。
この、熱伝導率が高い材料としては、窒化アルミ(AlN)または窒化ホウ素(BN)を用いることができる。
また、絶縁部3の他の部位(シリコン酸化膜あるいはシリコン窒化膜を用いて形成されている部位)が、当該絶縁部3の表面3c側から見て発熱抵抗素子(発熱素子)7と上流側測温抵抗素子(感熱素子)8との間の部位に設けられるようにしている。さらに、絶縁部3の他の部位は、当該絶縁部3の表面3c側から見て発熱抵抗素子(発熱素子)7と下流側測温抵抗素子(感熱素子)9との間の部位にも設けられるようにしている。
そして、熱伝導率の高い材料で形成した領域が、絶縁部3の表面3c側に露出するようにしており、熱伝導率の高い材料で形成した領域(符号10、11、12、13で示す部分)が、絶縁部3の表面側から見たときに、島状となるように形成されている。
ここで、本実施形態にかかる流量センサ1Eが、上記第3実施形態と主に異なる点は、絶縁部3の表面3c側から見て発熱抵抗素子(発熱素子)7と上流側測温抵抗素子(感熱素子)8との間の部位および発熱抵抗素子(発熱素子)7と下流側測温抵抗素子(感熱素子)9との間の部位に、貫通孔14を設けている点にある。また、比較抵抗素子6と上流側測温抵抗素子(感熱素子)8との間の部位およびセンサ部4における下流側測温抵抗素子(感熱素子)9の下流側の部位にも、貫通孔14を設けている。
本実施形態では、図10に示すように、各素子6、7、8、9の間およびセンサ部4における下流側測温抵抗素子9の下流側の部位のシリコン酸化膜あるいはシリコン窒化膜を用いて形成されている部位に、貫通穴14が形成されている。
この貫通孔14は、流量センサ1Eの幅方向に細長いスリット状をしており、絶縁部3の厚さ方向に貫通するように形成されている。そして、図示省略したが、上記第5実施形態と同様に、流量センサ1Eの幅方向に、複数(本実施形態では4つ)の貫通孔14が形成されている。
このように、本実施形態では、気体(流体)の流れる方向における各素子の間に、窒化アルミ(AlN)または窒化ホウ素(BN)などよりも熱伝導性の低いシリコン酸化膜(SiO)あるいはシリコン窒化膜(SiN)を用いて形成された絶縁部分(絶縁部3の他の部位)が形成されている。さらに、気体(流体)の流れる方向における各素子の間に、シリコン酸化膜(SiO)やシリコン窒化膜(SiN)よりも熱伝導率が低い気体の部分(絶縁部3の他の部位:貫通孔14)が形成されている。
このように、本実施形態にかかる流量センサ1Eは、上記第3実施形態の構成に、各素子間における熱移動を抑制する熱移動抑制部としての貫通孔14を形成したものである。
以上の本実施形態によっても、上記第3実施形態と同様の作用、効果を奏することができる。
また、各素子間における熱移動を抑制する熱移動抑制部としての貫通孔14を、気体(流体)の流れる方向における各素子の間に形成することで、気体(流体)の移動時に発熱抵抗素子(発熱素子)7から感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)に移動する熱量をより少なくすることができ、流量センサ1Eの感度をより一層向上させることができる。
なお、上記第1実施形態に本実施形態の構成を適用することも可能である。
(第7実施形態)
本実施形態にかかる流量センサ1Fは、基本的に上記第4実施形態とほぼ同様の構成をしている。すなわち、流量センサ1Fは、半導体シリコン基板で形成された平板状基板(基台)2と、当該平板状基板(基台)2の表面(一面)2aに支持されて表面3cを気体(流体)が流れる絶縁部3とを備えている。この絶縁部3は、支持層3aと保護層3bとで2層に形成されている。
また、絶縁部3内には、気体(流体)が流れる方向の上流側から順に、比較抵抗素子6、上流側測温抵抗素子(感熱素子)8、発熱抵抗素子(発熱素子)7、下流側測温抵抗素子(感熱素子)9が並設されている。
また、発熱抵抗素子7、上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9を支持層3aと保護層3bとで包み込むことで、センサ部4を形成している。
支持層3aおよび保護層3bは、半導体プロセスとの整合性から、主として、シリコン酸化膜(SiO)あるいはシリコン窒化膜(SiN)を用いて形成されている。
また、比較抵抗素子6、発熱抵抗素子7、上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9は、白金(Pt)もしくは多結晶Siを用いて形成されている。
また、絶縁部3の表面3c側から見て上流側測温抵抗素子(感熱素子)8および下流側測温抵抗素子(感熱素子)9が設けられた領域における支持層3a部分および保護層3b部分(符号11A、12Aで示す部分)を、絶縁部3の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成している。すなわち、絶縁部3の表面3c側から見たときに、熱伝導率の高い材料で形成した領域(符号11A、12Aで示す部分)が、絶縁部3の厚さ方向の全体に亘って設けられている。
また、本実施形態においても、符号11A、12Aで示す部分を、窒化アルミ(AlN)または窒化ホウ素(BN)などの高熱伝導性の絶縁体を用いて、島状に形成している。
また、絶縁部3の他の部位が、当該絶縁部3の表面3c側から見て発熱抵抗素子(発熱素子)7と感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)との間の部位に設けられている。
さらに、絶縁部3の表面3c側から見て比較抵抗素子6が設けられた領域における支持層3a部分および保護層3b部分(符号10Aで示す部分)も、絶縁部3の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成している。
また、絶縁部3の表面3c側から見て発熱抵抗素子(発熱素子)7が設けられた領域における支持層3a部分および保護層3b部分(符号13Aで示す部分)も、絶縁部3の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成されている。
この、熱伝導率が高い材料としては、窒化アルミ(AlN)または窒化ホウ素(BN)を用いることができる。
ここで、本実施形態にかかる流量センサ1Fが、上記第4実施形態と主に異なる点は、絶縁部3の表面3c側から見て発熱抵抗素子(発熱素子)7と上流側測温抵抗素子(感熱素子)8との間の部位および発熱抵抗素子(発熱素子)7と下流側測温抵抗素子(感熱素子)9との間の部位に、貫通孔14を設けている点にある。また、比較抵抗素子6と上流側測温抵抗素子(感熱素子)8との間の部位およびセンサ部4における下流側測温抵抗素子(感熱素子)9の下流側の部位にも、貫通孔14を設けている。
本実施形態では、図11に示すように、各素子6、7、8、9の間およびセンサ部4における下流側測温抵抗素子9の下流側の部位のシリコン酸化膜あるいはシリコン窒化膜を用いて形成されている部位に、貫通穴14が形成されている。
この貫通孔14は、流量センサ1Fの幅方向に細長いスリット状をしており、絶縁部3の厚さ方向に貫通するように形成されている。そして、図示省略したが、上記第5実施形態と同様に、流量センサ1Fの幅方向に、複数(本実施形態では4つ)の貫通孔14が形成されている。
このように、本実施形態では、気体(流体)の流れる方向における各素子の間に、窒化アルミ(AlN)または窒化ホウ素(BN)などよりも熱伝導性の低いシリコン酸化膜(SiO)あるいはシリコン窒化膜(SiN)を用いて形成された絶縁部分(絶縁部3の他の部位)が形成されている。さらに、気体(流体)の流れる方向における各素子の間に、シリコン酸化膜(SiO)やシリコン窒化膜(SiN)よりも熱伝導率が低い気体の部分(絶縁部3の他の部位:貫通孔14)が形成されている。
このように、本実施形態にかかる流量センサ1Fは、上記第4実施形態の構成に、各素子間における熱移動を抑制する熱移動抑制部としての貫通孔14を形成したものである。
以上の本実施形態によっても、上記第4実施形態と同様の作用、効果を奏することができる。
また、各素子間における熱移動を抑制する熱移動抑制部としての貫通孔14を、気体(流体)の流れる方向における各素子の間に形成することで、気体(流体)の移動時に発熱抵抗素子(発熱素子)7から感熱素子(上流側測温抵抗素子8および下流側測温抵抗素子9)に移動する熱量をより少なくすることができ、流量センサ1Fの感度をより一層向上させることができる。
なお、上記第2実施形態に本実施形態の構成を適用することも可能である。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、絶縁部や基台、その他細部のスペック(形状、大きさ、レイアウト等)を適宜変更することができる。
1,1A,1B,1C,1D,1E,1F 流量センサ
2 平板状基板(基台)
2a 表面(一面)
3,3D 絶縁部
3c,3cD 表面
7 発熱抵抗素子(発熱素子)
8 上流側測温抵抗素子(感熱素子)
9 下流側測温抵抗素子(感熱素子)
14 貫通孔(絶縁部の他の部位)

Claims (4)

  1. 基台と、当該基台の一面に支持されて表面を流体が流れる絶縁部と、当該絶縁部内に設けられ、前記流体の流れ方向に並設される発熱素子および感熱素子と、を備える流量センサであって、
    前記絶縁部は、当該絶縁部の表面側から見て前記感熱素子が設けられた領域における少なくとも当該感熱素子よりも前記表面側の部位が、前記絶縁部の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成され、
    前記絶縁部の他の部位が、当該絶縁部の表面側から見て前記発熱素子と前記感熱素子との間の部位に設けられていることを特徴とする流量センサ。
  2. 前記絶縁部の表面側から見たときに、前記熱伝導率の高い材料で形成した領域が島状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の流量センサ。
  3. 前記絶縁部は、当該絶縁部の表面側から見て前記発熱素子が設けられた領域における少なくとも当該発熱素子よりも前記表面側の部位が、前記絶縁部の他の部位よりも熱伝導率が高い材料で形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の流量センサ。
  4. 前記絶縁部の他の部位が貫通孔であることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の流量センサ。
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WO2021111952A1 (ja) * 2019-12-06 2021-06-10 Koa株式会社 流量センサ

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