JP2013002947A - 粒子計測装置 - Google Patents
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Abstract
微小粒子から粗大粒子まで広範囲に渡って高感度な粒子計測を行うことができ、しかも、メンテナンスフリーで信頼性の高い粒子計測装置を提供することを目的とする。
【解決手段】
被測定対象空間から導入した流体を、微小粒子含有流体と粗大粒子含有流体とに分別する粒子分級手段20と、微小粒子含有流体をレーザ共振器内部に設けられた第1の検出領域に流すと共に、レーザ共振器内の光を微小粒子検出用の測定光として照射し、微小粒子での散乱光を受光して検出信号を出力する微小粒子検出手段40と、粗大粒子含有流体をレーザ共振器の外部に設けられた第2の検出領域に流すと共に、レーザ共振器から外部へ出射されるレーザ光を粗大粒子検出用の測定光として照射し、粗大粒子での散乱光を受光して検出信号を出力する粗大粒子検出手段50と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
近年、半導体の微細化加工の進展に伴い、測定対象粒子サイズも小さくなり、高感度検出が可能な粒子計測装置が望まれるようになっている。散乱光検出方式の装置において高感度化を図るには、測定用のレーザ光の高出力化が必要である。
そこで、レーザ共振器の内部に粒子検出領域を設け、共振器内部の高い光パワー密度を有する光を用いて高感度検出を行う方法が採られるようになっている。
この粒子計測装置は、図4に示すように、光ポンプ源(レーザ励起光源)1、焦点装置(集光レンズ)2、平面ミラー3aとレーザ媒体4と凹面ミラー3bとで組んだ共振器を収容するレーザキャビティ(レーザ共振器)5、検出領域6、集光レンズ7、検出器8、及び信号プロセッサ9などから構成されている。
レーザキャビティ5内に配置されたレーザ媒体4は、レーザ励起光源1により端面励起されて、レーザキャビティ5内に光を供給する。レーザキャビティ5内に設けられた検出領域6に粒子源から粒子を含む流体を導入すると、流体は高い光パワー密度を有する光にさらされる。この流体に粒子が含まれる場合には、粒子での散乱光が発生するので、その散乱光を集光レンズ7で集光し検出器8で検出した後、信号プロセッサ9にて演算処理を行うことにより、0.05μm〜10μmといった微小粒子の数及び大きさを検知することが可能となる。
しかしながら、一般に、被測定対象流体には、0.1μmといった粒径の微小粒子以外にも、10μm以上の粗大粒子が含まれることが多い。これら粗大粒子を含む被測定対象流体をレーザキャビティ5の内部に導入すると、レーザキャビティ内部が短期間で汚染されてしまう。
前記微小粒子含有流体をレーザ共振器内部に設けられた第1の検出領域に流すと共に、
前記レーザ共振器内の光を微小粒子検出用の測定光として照射し、前記微小粒子含有流体中に含まれる微小粒子での散乱光を受光して検出信号を出力する微小粒子検出手段と、
前記粗大粒子含有流体を前記レーザ共振器の外部に設けられた第2の検出領域に流すと共に、前記レーザ共振器の出力側から外部へ出射されるレーザ光を粗大粒子検出用の測定光として照射し、前記粗大粒子含有流体中に含まれる粗大粒子での散乱光を受光して検出信号を出力する粗大粒子検出手段と、
前記微小粒子検出手段から出力される検出信号と前記粗大粒子検出手段から出力される検出信号とに基づいて測定結果を出力する演算処理手段と、
を備えることを特徴とする。
前記微小粒子検出手段は、レーザ励起光源と、前記レーザ励起光源により励起されるレーザ結晶と、前記レーザ結晶の両側に配置されて該レーザ結晶と協働してレーザ共振器を構成するミラー部と、前記微小粒子検出用の測定光の光軸と交叉するように配置され、前記微小粒子での側方散乱光を受光する微小粒子検出用受光素子とを備え、
前記粗大粒子検出手段は、前記粗大粒子検出用の測定光の光軸と交叉するように配置され、前記粗大粒子での側方散乱光を受光する粗大粒子検出用受光素子を備え、
前記微小粒子検出手段と前記粗大粒子検出手段を、各測定光の光軸が一致するように並設してなる、ことを特徴とする。
前記微小粒子含有流体を前記微小粒子検出手段の内部に導入し外部へ排出するための第1の吸引手段と、前記粗大粒子含有流体を粗大粒子検出手段の内部に導入し外部へ排出するための第2の吸引手段とを備える、ことを特徴とする。
図1は本発明の実施の形態に係る粒子計測装置の構成を示す図であり、図2は図1の粒子計測装置をA矢印方向からみた検出手段部分の詳細を示す図である。
図1に示す装置は、一般的にクリーンルームと呼ばれる清浄度を管理された空間内の粒子数および粒子径を計測する粒子計測装置100であって、装置筐体10内に、粒子分級手段20、微小粒子検出手段40、粗大粒子検手段50、第1の吸引手段60、および第2の吸引手段70を収納している。
粒子計測装置100は、筐体10の側壁に設けた孔11を貫通する配管12を介して、被測定対象空間から測定対象流体を吸引するようにして粒子分級手段20へ導入する。粒子分級手段20は、被測定対象空間から導入した流体を、予め設定された所定の粒子径を基準に微小粒子を含む微小粒子含有流体と粗大粒子を含む粗大粒子含有流体とに分別する機能をもつ。
粒子分級手段20は、筒体21の一方の壁面を貫通するように設けられた噴出ノズル22と、この噴出ノズル22に対向する位置に配置された対向ノズル23と、筒体21の周壁面から突出する排気管24から構成され、後述するポンプ等の吸引手段と協働し、測定対象流体(気体)をその内部に吸引し、分級して外部へ排出するものである。
例えば、1.0μm以上の粒子を粗大粒子、1.0μm未満の粒子を微小粒子と仮定して、第2の吸引手段70による吸引流量を2.83L/minとし、(数式1)を用いてノズル径を演算によって求めると、おおよそノズル径は0.6mmとなる。
まず、レーザキャビティ30に設けられた微粒子検出手段40について説明する。図2に示すように、レーザ励起光源41からの出射光は集光レンズ42で集光され、レーザ結晶43に照射される。レーザ結晶43は例えばNd:YVO4といった結晶であって微粒子検出用の測定光46を励起する。測定光46はレーザ結晶43と対向する位置に配置された反射率が97.0%から99.9%となっている高反射率ミラー45で反射され、再度、レーザ結晶43に戻る。
レーザ結晶43の端面44には、この測定光46の光波長に対して高反射となるように誘電体多層膜からなるミラー膜が設けられており、測定光46は反射されて再度高反射率ミラー45に向かう。この光の多重反射の工程によってレーザ結晶43と高反射率ミラー45間は光学的共振器となる。
このレーザキャビティ30内の測定光46は非常に高い光パワー密度を有しており、例えば励起光源41の出力を数Wとした場合、測定光46の光パワーは100W以上となっている。
次に、粗大粒子検出手段50について説明する。
Claims (4)
- 被測定対象空間から導入した流体を、予め設定された所定の粒子径を基準に微小粒子を含む微小粒子含有流体と粗大粒子を含む粗大粒子含有流体とに分別する粒子分級手段と、
前記微小粒子含有流体をレーザ共振器内部に設けられた第1の検出領域に流すと共に、
前記レーザ共振器内の光を微小粒子検出用の測定光として照射し、前記微小粒子含有流体中に含まれる微小粒子での散乱光を受光して検出信号を出力する微小粒子検出手段と、
前記粗大粒子含有流体を前記レーザ共振器の外部に設けられた第2の検出領域に流すと共に、前記レーザ共振器の出力側から外部へ出射されるレーザ光を粗大粒子検出用の測定光として照射し、前記粗大粒子含有流体中に含まれる粗大粒子での散乱光を受光して検出信号を出力する粗大粒子検出手段と、
前記微小粒子検出手段から出力される検出信号と前記粗大粒子検出手段から出力される検出信号とに基づいて測定結果を出力する演算処理手段と、
を備えることを特徴とする粒子計測装置。 - 請求項1に記載の粒子計測装置において、
前記微小粒子検出手段は、レーザ励起光源と、前記レーザ励起光源により励起されるレーザ結晶と、前記レーザ結晶の両側に配置されて該レーザ結晶と協働してレーザ共振器を構成するミラー部と、前記微小粒子検出用の測定光の光軸と交叉するように配置され、前記微小粒子での側方散乱光を受光する微小粒子検出用受光素子とを備え、
前記粗大粒子検出手段は、前記粗大粒子検出用の測定光の光軸と交叉するように配置され、前記粗大粒子での側方散乱光を受光する粗大粒子検出用受光素子を備え、
前記微小粒子検出手段と前記粗大粒子検出手段を、各測定光の光軸が一致するように並設してなる、ことを特徴とする粒子計測装置。 - 請求項1または請求項2に記載の粒子計測装置において、
前記微小粒子含有流体を前記微小粒子検出手段の内部に導入し外部へ排出する第1の吸引手段と、前記粗大粒子含有流体を粗大粒子検出手段の内部に導入し外部へ排出する第2の吸引手段とを備える、ことを特徴とする粒子計測装置。 - 請求項1乃至請求項3に記載の粒子計測装置において、前記粒子分級手段はバーチャルインパクタである、ことを特徴とする粒子計測装置。
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