JP2012532620A - 改良型抗血清アルブミン結合単一可変ドメイン - Google Patents

改良型抗血清アルブミン結合単一可変ドメイン Download PDF

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Abstract

本発明は、改良型抗血清アルブミン免疫グロブリン単一可変ドメイン、ならびにかかる可変ドメインを含むリガンドおよび薬物接合体、組成物、核酸、ベクターおよび宿主に関する。

Description

本発明は、改良型抗血清アルブミン免疫グロブリン単一可変ドメイン、ならびにかかるドメインを含むリガンドと薬物の接合体、組成物、核酸、ベクターおよび宿主に関する。
国際公開第04/003019号パンフレットおよび国際公開第2008/096158号パンフレットには、治療上有用な半減期を有する抗血清アルブミン(SA)結合部分、たとえば、抗SA免疫グロブリン単一可変ドメイン(dAb)が開示されている。これらの文献には、単量体抗血清アルブミンdAb、ならびにこのようなdAbを含む多重特異性リガンド(たとえば抗血清アルブミンdAb、およびTNFR1などの標的抗原に特異的に結合するdAbを含むリガンド)が開示されている。2種類以上の種に由来する血清アルブミンに特異的に結合する結合部分、たとえばヒト/マウス交差反応性抗SA dAbが開示されている。
国際公開第05/118642号パンフレットおよび国際公開第2006/059106号パンフレットには、薬物の半減期を増加させるために、抗SA結合部分、たとえば抗SA免疫グロブリン単一可変ドメインをその薬物に接合または結合させるという構想が開示されている。タンパク質、ペプチド、およびNCE(化学物質)薬物が開示され、例示されている。国際公開第2006/059106号パンフレットには、インスリン分泌促進薬、たとえばグルカゴン様ペプチド(GLP)−1などのインクレチンホルモンの半減期を増加させるためにこの構想を用いることが開示されている。
また、Holtらの「効き目の短い薬物の半減期を延長するための抗血清アルブミンドメイン抗体」、Protein Engineering, Design & Selection, Vol. 21, No. 5, pp. 283-288, 2008を参照されたい。
血清アルブミン、好ましくはヒトおよび非ヒト種に由来するアルブミン、に特異的に結合する改良型重鎖可変ドメインdAbを提供することが望ましい。このdAbは疾患の動物モデルにおける有用性ならびにヒトの治療および/または診断のための有用性を提供する。また、比較的中程度の親和性と高親和性の抗SA結合部分(dAb)の間の選択を提供することが望ましい。かかる部分は薬物に連結されることが可能であり、抗SA結合部分は想定される最終用途によって選択される。これにより、抗SA結合部分の選択に基づいて、薬物を慢性徴候または急性徴候の治療および/または予防の目的に、より良好に適合させることが可能になる。溶液中で単量体である、または実質的に単量体である抗SA dAbを提供することも望ましい。これは、TNFR1などの細胞表面受容体に拮抗させることを目的として、その受容体に特異的に結合するdAbなどの結合部分に抗血清アルブミンdAbが連結されるとき、特に有利になるであろう。多量体は細胞表面で受容体(たとえばTNFR1)に結合および架橋結合するものを形成する可能性は低く、したがって、受容体アゴニズムおよび有害な受容体シグナリングの可能性が増加するので、抗血清アルブミンdAbの単量体状態は、受容体が架橋結合する機会を減少させるのに有用である。融解温度が比較的高い抗SA dAbを提供することも望ましい。これは、安定な製剤、たとえば良好な保存有効期限を有する保存に安定した製剤および可変ドメインを提供することに役立つ。
本発明の態様は、これらの課題を解決するものである。
従って、本発明の一つの態様では、配列番号97〜191および198〜203から選択されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含む抗血清アルブミン(SA)免疫グロブリン単一可変ドメインが提供される。
本発明のある態様では、配列番号97〜191および198〜203から選択されるアミノ酸配列と比較して、4つまでのアミノ酸変化を有するアミノ酸配列を含む抗血清アルブミン(SA)免疫グロブリン単一可変ドメインが提供される。
本発明のある態様では、配列番号1〜96および192〜197から選択される配列と少なくとも80%同一であるヌクレオチド配列によってコードされるアミノ酸配列を含む抗血清アルブミン(SA)免疫グロブリン単一可変ドメインが提供される。
本発明のある態様では、本発明の抗SA可変ドメインと、SA以外の標的抗原に特異的に結合する結合部分とを含む多重特異性リガンドが提供される。
本発明のある態様では、その可変ドメインが薬物(任意でNCE薬)に接合される、本発明の抗SA単一可変ドメインが提供される。
本発明のある態様では、融合産物、例えば融合タンパク質またはペプチドもしくはNCE(新規化学物質)薬物との融合物、が提供され、該融合産物は、本発明のいずれかの抗SA可変ドメインに融合された、もしくは(NCEについては)接合されたポリペプチド、タンパク質、ペプチドまたはNCE薬物を含む。たとえば、該可変ドメインは、配列番号97〜103および198〜203のいずれか1つのアミノ酸配列(または配列番号97〜103および198〜203のいずれか1つのアミノ酸配列と少なくとも95、96、97、98もしくは99%同一であるアミノ酸配列)を含むか、または該アミノ酸配列からなる。
本発明のある態様では、本発明の可変ドメイン、融合タンパク質またはリガンド、および薬学的に許容される希釈剤、担体、賦形剤もしくはビヒクルを含む組成物が提供される。
本発明のある態様では、本発明の可変ドメイン、または多重特異性リガンドもしくは融合タンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む核酸が提供される。
本発明のある態様では、配列番号1〜96および192〜197から選択される配列と少なくとも80%同一であるヌクレオチド配列を含む核酸が提供される。
本発明のある態様では、本発明の核酸を含むベクターが提供される。
本発明のある態様では、本発明のベクターを含む単離された宿主細胞が提供される。
本発明のある態様では、患者の疾患または障害を治療または予防する方法が提供され、該方法は、前述の患者に本発明の可変ドメイン、または多重特異性リガンドもしくは融合タンパク質の少なくとも1用量を投与することを含む。
本発明の任意の態様の実施態様では、抗血清アルブミン親和性が良好な抗血清アルブミン単一可変ドメインが提供される。可変ドメインの選択により、所望の治療的設定および/または予防的設定に従って半減期を調整することが可能になる。たとえば、一つの実施態様では、血清アルブミンへの可変ドメインの親和性は比較的高く、その結果、慢性的もしくは持続的な疾患、病態、毒性または他の慢性的な徴候の治療および/または予防に有用な産物に可変ドメインを包含させることが有益になりうる。一つの実施態様では、血清アルブミンへの可変ドメインの親和性は比較的低く、その結果、急性的な疾患、病態、毒性または他の急性的な徴候の治療および/または予防に有用な産物に可変ドメインを包含させることが有益になりうる。一つの実施態様では、血清アルブミンへの可変ドメインの親和性は中間程度であり、その結果、急性的もしくは慢性的な疾患、病態、毒性または他の急性的もしくは慢性的な徴候の治療および/または予防に有用な産物に可変ドメインを包含させることが有益になりうる。
血清アルブミンに対して適切に高い親和性および特異性を有する分子は、所望の治療効果を得るために十分に長く循環にとどまると考えられる(Tomlinson, Nature Biotechnology 22,521-522(2004))。ここでも、高親和性の抗SA可変ドメインは、その種の血清アルブミンの親和性と同じように、血清循環にとどまるであろう(国際公開第2008/096158号パンフレット)。一旦循環に入ると、AlbudAb可変ドメインに融合したいずれの治療薬(NCE、ペプチドまたはタンパク質など)も、結果的にその標的上で長く作用し、かつ長期間持続する治療効果を示すことができる。このため、頻回投与を必要とせずに慢性的または持続的な疾患を標的とすることが可能となる。
中親和性(しかしSAへの特異性)を有する可変ドメインは、短期間(たとえば、数時間または数日間)血清循環にとどまるだけであり、融合治療薬によって、急性疾患に関与する治療標的を特異的に標的にすることが可能になる。
このように、適切なアルブミン結合親和性および/または血清半減期を有する抗SA可変ドメインを選択することによって、抗SAを含有する産物を疾患領域に合わせて調整することが可能になる。
発明の具体的説明
本明細書では、本発明は、明瞭かつ簡潔な説明の記載となるように、実施態様を参照して記述されている。実施態様は、本発明から逸脱することなく、さまざまに組み合わせられ、または分割され得ることが意図されており、かつその点は理解されるべきである。
別段定義されない限り、本明細書で使用する技術用語および科学用語は、当業者(たとえば、細胞培養、分子遺伝学、核酸化学、ハイブリダイゼーション技法および生化学の分野の当業者)によって一般に理解されるのと同じ意味をもつ。分子遺伝学的方法および生化学的方法(Sambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2d ed. (1989) Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y.およびAusubel et al., Short Protocols in Molecular Biology (1999) 4th Ed, John Wiley & Sons, Inc.を参照されたい。これらは参照によって本明細書に組み込まれる)ならびに化学的方法については、標準的な技法が用いられる。
本明細書で用いる場合、用語「腫瘍壊死因子受容体1(TNFR1)の拮抗剤」または「抗TNFR1拮抗剤」等は、TNFR1に結合して、TNFR1のある(すなわち1つまたは複数の)機能を抑制できる薬剤(たとえば分子、化合物)をいう。たとえば、TNFR1の拮抗剤は、TNFαによるTNFR1への結合および/またはTNFR1を介して媒介されるシグナル伝達を抑制することができる。したがって、TNFR1媒介プロセスおよび細胞応答(たとえば標準L929細胞毒性アッセイにおけるTNFα誘発細胞死)は、TNFR1の拮抗剤によって抑制できる。
「患者」は、任意の動物、たとえば哺乳類、たとえば非ヒト霊長類(ヒヒ、アカゲザルまたはカニクイザルなど)、マウス、ヒト、ウサギ、ラット、イヌ、ネコまたはブタである。一つの実施態様では、患者はヒトである。
本明細書で用いる場合、「ペプチド」は、ペプチド結合を介して結合される、約2〜約50個のアミノ酸をいう。
本明細書で用いる場合、「ポリペプチド」は、ペプチド結合を介して結合される、少なくとも約50個のアミノ酸をいう。ポリペプチドは、通常三次構造を含み、機能ドメインの形に折り畳まれる。
本明細書で用いる場合、抗体は、自然に抗体を産生する任意の種に由来するか、または組換えDNA技術によって作製されたものか、あるいは血清、B細胞、ハイブリドーマ、トランスフェクトーマ、酵母または細菌から単離されたものであるかに拘らず、IgG、IgM、IgA、IgDもしくはIgEまたは断片(たとえば、Fab、F(ab’)、Fv、ジスルフィド結合Fv、scFv、閉構造の多重特異性抗体、ジスルフィド結合scFv、二重特異性抗体)をいう。
本明細書で用いる場合、「抗体の型式」とは、構造的に抗原への結合特異性を与えるため、1つまたは複数の抗体可変ドメインを組み込むことができる、任意の適切なポリペプチド構造をいう。種々の適切な抗体の型式は、当技術分野で既知であり、たとえば、キメラ抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、単鎖抗体、二重特異性抗体、抗体重鎖、抗体軽鎖、抗体重鎖および/または軽鎖のホモ二量体ならびにヘテロ二量体、前述のいずれかの抗原結合断片(たとえばFv断片(単鎖Fv(scFv)、ジスルフィド結合Fvなど)、Fab断片、Fab’断片、F(ab’)断片)、単一抗体可変ドメイン(たとえば、dAb、V、VHH、V)、および前述の任意の修飾バージョン(たとえばポリエチレングリコールもしくは他の適切なポリマーの共有結合またはヒト化VHHによる修飾)がある。
「免疫グロブリン単一可変ドメイン」という用語は、異なるV領域もしくはVドメインとは独立して抗原またはエピトープに特異的に結合する抗体可変ドメイン(V、VHH、V)をいう。免疫グロブリン単一可変ドメインは、他の可変領域または可変ドメインを有する型式(たとえば、ホモ多量体またはヘテロ多量体)で存在することができるが、この他の領域またはドメインは、単一免疫グロブリン可変ドメインによる抗原結合には必要とされない(すなわち、免疫グロブリン単一可変ドメインは当該追加の可変ドメインとは独立に抗原に結合する)。「ドメイン抗体」または「dAb」という用語は、本明細書で用いられる場合、「免疫グロブリン単一可変ドメイン」と同一である。「単一免疫グロブリン可変ドメイン」という用語は、本明細書で用いられる場合、「免疫グロブリン単一可変ドメイン」と同一である。「単一抗体可変ドメイン」または「抗体単一可変ドメイン」という用語は、本明細書で用いられる場合、「免疫グロブリン単一可変ドメイン」と同一である。免疫グロブリン単一可変ドメインは、一つの実施態様では、ヒト抗体可変ドメインであるが、げっ歯類(たとえば、国際公開第00/29004号パンフレットに開示され、その全開示内容は参照によって本明細書に組み込まれる)、テンジクザメおよびラクダ科の動物(Camelid)のVHHdAbなどの他の種に由来する単一抗体可変ドメインも含む。ラクダ科の動物のVHHは、ラクダ、ラマ、アルパカ、ヒトコブラクダ、およびグアナコを含む種に由来する免疫グロブリン単一可変ドメインポリペプチドであり、自然には軽鎖が欠如する重鎖抗体を産生する。VHHはヒト化されてもよい。
「ドメイン」は、タンパク質の残りの部分から独立して三次構造を有する折り畳まれたタンパク質構造である。通常、ドメインはタンパク質の異なる機能特性に関与し、多くの場合、タンパク質および/またはドメインの残りの部分の機能を失わずに付加、除去、または他のタンパク質へ移転される。「単一抗体可変ドメイン」は、抗体可変ドメインを特徴づける配列を有する折り畳まれたポリペプチドドメインである。したがって、これには、完全抗体可変ドメインおよび修飾可変ドメイン(たとえば、その1つまたは複数のループが、抗体可変ドメインを特徴づけていない配列で置き換えられている)、あるいは切断された抗体可変ドメインまたはN末端もしくはC末端の伸長部を含む抗体可変ドメイン、ならびに少なくとも完全長ドメインの結合活性および特異性を保持する可変ドメインの折り畳まれた断片が含まれる。
本願では、「予防」および「予防する」という用語には、疾患または病態が誘発される前に行われる保護組成物の投与が含まれる。「治療」および「治療する」には、疾患または病態の症状が現れた後に行われる保護組成物の投与が含まれる。「抑制」または「抑制する」とは、疾患または病態の誘発現象の後のことではあるが、その疾患または病態の臨床的出現より前に行われる組成物の投与をいう。
本明細書で用いる場合、「用量」という用語は、被験体に、一度(単位用量)に、または規定された時間間隔にわたり2回以上の投与で投与されるリガンドの量をいう。たとえば、用量は、1日(24時間)(1日量)、2日、1週間、2週間、3週間または1ヵ月以上の期間にわたり被験体に投与(たとえば単回投与によって、または2回以上の投与によって)されるリガンド(たとえば、標的抗原に結合する免疫グロブリン単一可変ドメインを含むリガンド)の量をいうことができる。投与間隔は任意の所望の時間量であり得る。用量について用いられる「薬学的に有効な」という用語は、所望の効果をもたらすためのリガンド、ドメインまたは薬学的に活性な薬剤の十分な量を意味する。「有効」である量は、個体の年齢および全身状態、特定の薬物または薬学的に活性な薬剤等に応じて、被験体間で異なる。したがって、すべての患者に適用できる正確な「有効」量を特定することは、必ずしも可能でない。しかし、いずれの個体の場合でも、適切な「有効」量は、通常の実験方法を用いて当業者によって決定可能である。
薬物動態学的分析およびリガンド(たとえば単一可変ドメイン、融合タンパク質または多重特異性リガンド)の半減期の決定方法は、当業者にはよく知られている。詳細は、Kenneth, A et.al: Chemical Stability of Pharmaceuticals: A Handbook for Pharmacists およびPeters et,al, Pharmacokinetc analysis: A Practical Approach(1996)に見出すことができる。また、“Pharmacokinetics”, M Gibaldi & D Perron, published by Marcel Dekker, 2nd Rev. ex edition(1982)を参照されたい。この文献は、tαおよびtβ半減期ならびに曲線下面積(AUC)などの薬物動態パラメータを説明している。任意に、本明細書で引用されるすべての薬物動態パラメータおよび値は、ヒトでの値であると判断してよい。任意に、本明細書で引用されるすべての薬物動態パラメータおよび値は、マウスまたはラットまたはカニクイザルでの値であると判断してよい。
半減期(t1/2αとt1/2β)およびAUCは、リガンドの血清濃度対時間の曲線から決定することができる。たとえば、WinNonlin解析パッケージ、たとえばバージョン5.1(Pharsight Corp., Mountain View, CA94040, USAから入手可能)を用いて、曲線をモデル化することができる。2コンパートメントモデリングを用いるとき、第1相(α相)において、リガンドは一部除去されるが、患者内で主として分布中である。第2相(β相)はリガンドが分布終了したときの相であり、リガンドが患者から除去されるにつれて、血清濃度は低下する。tα半減期は第1相の半減期であり、tβ半減期は第2相の半減期である。このように、一つの実施態様では、本発明と関連して、可変ドメイン、融合タンパク質またはリガンドは、15分(またはおよそ15分)以上の範囲の半減期を有する。一つの実施態様では、この範囲の下限は、30分、45分、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、11時間もしくは12時間(またはそれぞれおよその時間)である。さらに、または代わりに、本発明による可変ドメイン、融合タンパク質またはリガンドは、12時間(またはおよそ12時間)までの範囲のtα半減期を有する。一つの実施態様では、この範囲の上限は、11時間、10時間、9時間、8時間、7時間、6または5時間(またはそれぞれおよその時間)である。適切な範囲の例は、1〜6時間、2〜5時間、もしくは3〜4時間(またはそれぞれおよその時間範囲)である。
一つの実施態様では、本発明は、2.5時間(またはおよそ2.5時間)以上の範囲のtβ半減期を有する本発明の可変ドメイン、融合タンパク質もしくはリガンドを提供する。一つの実施態様では、この範囲の下限は、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、11時間または12時間(もしくはそれぞれおよその時間)である。さらに、または代わりに、tβ半減期は、21日または25日(もしくはおよそ21日または25日)までである。一つの実施態様では、この範囲の上限は、12時間、24時間、2日、3日、5日、10日、15日、19日、20日、21日または22日(またはそれぞれおよその時間もしくは日数)である。たとえば、本発明による可変ドメイン、融合タンパク質またはリガンドは、12〜60時間(またはおよそ12〜60時間)の範囲のtβ半減期を有する。さらなる実施態様では、それは、12〜48時間(またはおよそ12〜48時間)の範囲である。さらなる実施態様では、それは、12〜26時間(またはおよそ12〜26時間)の範囲である。
2コンパートメントモデリングを用いる代わりに、ノンコンパートメントモデリングを用いることも当業者によく知られている。このモデリングを用いて、終末半減期を決定することができる(本明細書で用いる場合、用語「終末半減期」は、ノンコンパートメントモデリングを用いて決定される終末半減期を意味する)。たとえば、この方法で曲線をモデル化するため、WinNonlin解析パッケージ、たとえばバージョン5.1(Pharsight Corp., Mountain View, CA94040, USAから入手可能)を用いることができる。この場合、一つの実施態様では、単一可変ドメイン、融合タンパク質またはリガンドは、少なくとも(もしくは少なくともおよそ)8時間、10時間、12時間、15時間、28時間、20時間、1日、2日、3日、7日、14日、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、23日、24日もしくは25日の終末半減期を有する。一つの実施態様では、この範囲の上限は、24時間、48時間、60時間、72時間または120時間(またはそれぞれおよその時間)である。たとえば、終末半減期は、たとえばヒトにおいて8〜60時間、または8〜48時間、または12〜120時間(またはそれぞれおよその範囲)である。
さらに、または上述の判断基準の代わりに、本発明による可変ドメイン、融合タンパク質またはリガンドは、1mg.min/mL以上(またはおよそ1mg.min/mL)の範囲のAUC値(曲線下面積)を有する。一つの実施態様では、この範囲の下限は、5、10、15、20、30、100、200または300mg.min/mL(またはそれぞれおよその数値)である。さらに、または代わりに、本発明による可変ドメイン、融合タンパク質またはリガンドは、600mg.min/mL(またはおよその数値)までの範囲のAUCを有する。一つの実施態様では、この範囲の上限は、500、400、300、200、150、100、75または50mg.min/mL(またはそれぞれおよその値)である。可変ドメイン、融合タンパク質またはリガンドは、以下からなる群から選択される範囲(またはおよそその範囲)のAUCを有すれば有利である:15〜150mg.min/mL、15〜100mg.min/mL、15〜75mg.min/mL、および15〜50mg.min/mL。
「表面プラズモン共鳴法」:ヒト血清アルブミンなどの特異抗原またはエピトープが、本明細書に記述する血清アルブミン結合リガンド(たとえば特異的dAb)との結合に関して、カニクイザル血清アルブミンなどの別の抗原またはエピトープと競合するかどうかを、競合アッセイを用いて決定することができる。同様に、競合アッセイを用いて、標的抗原またはエピトープとの結合に関して、dAbなどの第1のリガンドがdAbなどの第2のリガンドと競合するかどうかを決定することができる。本明細書で用いる場合、「競合する」という用語は、2つ以上の分子間の特異的結合相互作用を任意の程度まで妨げることができる分子、化合物、好ましくはタンパク質などの物質について言及される。「競合的に阻害しない」という語句は、分子、化合物、好ましくはタンパク質などの物質が、2つ以上の分子間の特異的結合相互作用を、任意の測定可能な程度まで、またはかなりの程度まで妨げないことを意味する。2つ以上の分子間の特異的結合相互作用は、単一可変ドメインとその同族パートナーまたは標的との間の特異的結合相互作用を含むことが好ましい。干渉する、または競合する分子は、別の単一可変ドメインであることができ、または同族のパートナーもしくは標的に構造的および/または機能的に類似する分子でありうる。
「結合部分」という用語は、異なるエピトープまたは抗原結合ドメインとは独立に、ある抗原またはエピトープに特異的に結合するドメインをいう。結合部分は、ドメイン抗体(dAb)であってもよく、または非免疫グロブリンタンパク質骨格、たとえば、CTLA−4、リポカリン、SpA、アドネクチン、アフィボディ、avimer、GroEI、トランスフェリン、GroESおよびフィブロネクチンからなる群から選択される骨格の誘導体で、天然リガンド以外のリガンドに結合する(本発明の場合、この部分は血清アルブミンに結合する)ドメインであってもよい。国際公開第2008/096158号パンフレットを参照されたい。この文献は、タンパク質骨格の実施例と、抗原またはエピトープ特異的結合ドメインをレパートリーから選択する方法とを開示している(実施例17〜25を参照されたい)。国際公開第2008/096158号パンフレットにおけるこれらの具体的な開示は、あたかも本明細書に明示的に記載され、かつ本発明とともに使用するためであるかのように、参照によって本明細書に明示的に組み込まれる。かかる開示のいずれの部分も、本発明の1または複数の請求項に組み込むことができるものとする。
一つの実施態様では、本発明の可変ドメインは以下の速度論的特性のうちの1つまたは複数を含む:
(a)可変ドメインは、表面プラズモン共鳴法で測定される、0.1(またはおよそ0.1)〜10000(またはおよそ10000)nM、任意に1(またはおよそ1)〜6000(またはおよそ6000)nMの解離定数(KD)で、ヒトSAに特異的に結合する結合部位を含む;
(b)可変ドメインは、表面プラズモン共鳴法で測定される、1.5×10−4(またはおよそ1.5×10−4)〜0.1(またはおよそ0.1)sec−1、任意に3×10−4(またはおよそ3×10−4)〜0.1(またはおよそ0.1)sec−1の解離速度定数(K)でヒトSAに特異的に結合する結合部位を含む;
(c)可変ドメインは、表面プラズモン共鳴法で測定される、2×10(またはおよそ2×10)〜1×10(またはおよそ1×10)M−1sec−1、任意に1×10(またはおよそ1×10)〜2×10(またはおよそ2×10)M−1sec−1の結合速度定数(K)でヒトSAに特異的に結合する結合部位を含む;
(d)可変ドメインは、表面プラズモン共鳴法で測定される、0.1(またはおよそ0.1)〜10000(またはおよそ10000)nM、任意に1(またはおよそ1)〜6000(またはおよそ6000)nMの解離定数(KD)で、カニクイザル(Cynomolgus)SAに特異的に結合する結合部位を含む;
(e)可変ドメインが、表面プラズモン共鳴法で測定される、1.5×10−4(またはおよそ1.5×10−4)〜0.1(またはおよそ0.1)sec−1、任意に3×10−4(またはおよそ3×10−4)〜0.1(またはおよそ0.1)sec−1の解離速度定数(K)でカニクイザルSAに特異的に結合する結合部位を含む、前述の請求項のいずれかに記載の可変ドメイン;
(f)可変ドメインが、表面プラズモン共鳴法で測定される、2×10(またはおよそ2×10)〜1×10(またはおよそ1×10)M−1sec−1、任意に1×10(またはおよそ1×10)〜5×10(またはおよそ5×10)M−1sec−1の結合速度定数(K)でカニクイザルSAに特異的に結合する結合部位を含む、前述の請求項のいずれかに記載の可変ドメイン;
(g)可変ドメインは、表面プラズモン共鳴法で測定される、0.1(またはおよそ0.1)〜10000(またはおよそ10000)nM、任意に1(またはおよそ1)〜6000(またはおよそ6000)nMの解離定数(KD)で、ラットSAに特異的に結合する結合部位を含む;
(h)可変ドメインは、表面プラズモン共鳴法で測定される、2×10−3(またはおよそ2×10−3)〜0.15(またはおよそ0.15)sec−1、任意に9×10−3(またはおよそ9×10−3)〜0.14(またはおよそ0.14)sec−1の解離速度定数(K)で、ラットSAに特異的に結合する結合部位を含む;
(i)可変ドメインは、表面プラズモン共鳴法で測定される、2×10(またはおよそ2×10)〜1×10(またはおよそ1×10)M−1sec−1、任意に1×10(またはおよそ1×10)〜3×10(またはおよそ3×10)M−1sec−1の結合速度定数(K)で、ヒトSAに特異的に結合する結合部位を含む;
(j)可変ドメインは、表面プラズモン共鳴法で測定される、1(またはおよそ1)〜10000(またはおよそ10000)nMの解離定数(KD)で、マウスSAに特異的に結合する結合部位を含む;
(k)可変ドメインは、表面プラズモン共鳴法で測定される、2×10−3(またはおよそ2×10−3)〜0.15(またはおよそ0.15)sec−1の解離速度定数(K)で、マウスSAに特異的に結合する結合部位を含む;および/または
(l)可変ドメインは、表面プラズモン共鳴法で測定される、2×10(またはおよそ2×10)〜1×10(またはおよそ1×10)M−1sec−1、任意に2×10(またはおよそ2×10)〜1.5×10(またはおよそ1.5×10)M−1sec−1の結合速度定数(K)で、マウスSAに特異的に結合する結合部位を含む。
任意に、可変ドメインは、
I:(a)および(d)に記載のKD、(b)および(e)に記載のK、ならびに(c)および(f)に記載のK;または
II:(a)および(g)に記載のKD、(b)および(h)に記載のK、ならびに(c)および(i)に記載のK;または
III:(a)および(j)に記載のKD、(b)および(k)に記載のK、ならびに(c)および(l)に記載のKa;または
IV:IおよびIIに記載の反応速度;または
V:IおよびIIIに記載の反応速度;または
VI:I、IIおよびIIIに記載の反応速度
を有する。
本発明はまた、上述の本発明の態様または実施態様のいずれかの可変ドメインを含むリガンドを提供する。たとえば、リガンドは二重特異的なリガンドであり得る(二重特異性リガンドについては国際公開第04/003019号パンフレットを参照されたい)。一つの態様では、本発明は、上述の本発明の態様または実施態様のいずれかの抗SA可変ドメインと、SA以外の標的抗原に特異的に結合する結合部位とを含む、多重特異性リガンド提供する。この結合部分は、標的に特異的に結合するいかなる結合部分であってもよく、たとえば、この結合部分は、抗体、抗体断片、scFv、Fab、dAb、または非免疫グロブリンタンパク質骨格を含む結合部分である。このような部分は、国際公開第2008/096158号パンフレットに詳細に開示されている(実施例17〜25を参照されたい。これらの開示は、参照によって本明細書に組み込まれる)。非免疫グロブリン骨格の例は、CTLA−4、リポカリン、ブドウ球菌タンパク質A(spA)、Affibody(商標)、Avimer(商標)、アデネクチン、GroELおよびフィブロネクチンである。
一つの実施態様では、リンカーが抗標的結合部分と抗SA可変ドメインの間に備えられ、該リンカーはアミノ酸配列AST、任意にASTSGPSを含む。別のリンカーは、国際公開第2007/085814号パンフレット(参照によって本明細書に組み込まれる)および国際公開第2008/096158号パンフレット(第135頁第12行〜第140頁第14行を参照されたい。リンカーについての開示およびすべての配列は、あたかも本明細書に明示的に書かれ、かつ本発明とともに使用するためであるかのように、参照によって本明細書に明確に組み込まれる。この開示のいずれの部分も本明細書の1または複数の請求項に組み込むことができるものとする)に記載されている。
多重特異性リガンドの一つの実施態様では、標的抗原は、ポリペプチド、タンパク質または核酸であってもよく、またはその一部であってもよい。これらは天然に存在するものであってもよいし、合成物であってもよい。この点において、本発明のリガンドは、標的抗原に結合し、拮抗剤または作動薬(たとえばEPO受容体作動薬)として作用することもある。当業者は、その選択肢が広範で多様であることを理解するであろう。たとえば、それらは、ヒトまたは動物のタンパク質、サイトカイン、サイトカイン受容体であってもよく、サイトカイン受容体には、サイトカイン、酵素、酵素の補助因子、またはDNA結合タンパク質のための受容体が含まれる。適切なサイトカインおよび増殖因子としては、好ましくは限定されないが、以下が挙げられる:ApoE、Apo−SAA、BDNF、カルジオトロフィン−1、EGF、EGF受容体、ENA−78、エオタキシン、エオタキシン−2、エクソダス−2、EpoR、酸性FGF、塩基性FGF、線維芽細胞増殖因子−10、FLT3リガンド、フラクタルカイン(CX3C、GDNF、G−CSF、GM−CSF、GF−β1、インスリン、IFN−γ、IGF−I、IGF−II、IL−1α、IL−1β、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8(72a.a.)、IL−8(77a.a.)、IL−9、IL−10、IL−11、IL−12、IL−13、IL−15、IL−16、IL−17、IL−18(IGIF)、インヒビンα、インヒビンβ、IP−10、ケラチノサイト増殖因子−2(KGF−2)、KGF、レプチン、LIF、リンホタクチン、ミューラー管抑制物質、単球コロニー抑制因子、単球誘引タンパク質、M−CSF、MDC(67a.a.)、MDC(69a.a.)、MCP−1(MCAF)、MCP−2、MCP−3、MCP−4、MDC(67a.a.)、MDC(69a.a.)、MIG、MIP−1α、MIP−1β、MIP−3α、MIP−3β、MIP−4、骨髄系前駆細胞抑制因子−1(MPIF−1)、NAP−2、ニュールツリン、神経成長因子、β−NGF、NT−3、NT−4、オンコスタチンM、PDGF−AA、PDGF−AB、PDGF−BB、PF−4、ランテス、SDF1α、SDF1β、SCF、SCGF、幹細胞因子(SCF)、TARC、TGF−α、TGF−β、TGF−β2、TGF−β3、腫瘍壊死因子(TNF)、TNF−α、TNF−β、TNF受容体I、TNF受容体II、TNIL−1、TPO、VEGF、VEGF受容体1、VEGF受容体2、VEGF受容体3、GCP−2、GRO/MGSA、GRO−β、GRO−γ、HCC1、1−309、HER1、HER2、HER3およびHER4、CD4、ヒトケモカイン受容体CXCR4またはCCR5、C型肝炎ウイルス由来の非構造タンパク質3型(NS3)、TNF−α、IgE、IFN−γ、MMP−12、CEA、ピロリ菌、TB、インフルエンザ、E型肝炎、MMP−12、いくつかの細胞上で過剰発現しインターナライジングする受容体(たとえば上皮増殖因子受容体(EGFR)、腫瘍細胞上のErBb2受容体、インターナライジング細胞受容体、LDL受容体、FGF2受容体、ErbB2受容体、トランスフェリン受容体、PDGF受容体、VEGF受容体、PsmAr、細胞外基質タンパク質、エラスチン、フィブロネクチン、ラミニン、α1−アンチトリプシン,組織因子プロテアーゼ阻害剤、PDK1、GSK1、Bad、カスパーゼ−9、フォークヘッド、ヘリコバクターピロリの抗原、マイコバクテリウム・ツベルクローシスの抗原、およびインフルエンザウイルスの抗原。このリストが決して完全でないことは明らかであろう。
一つの実施態様では、多重特異性リガンドは、本発明の抗SA dAb可変ドメインと、抗TNFR1結合部分、たとえば抗TNRF1 dAbとを含む。任意に、このリガンドは、受容体の架橋結合の機会を減少させるため、抗TNFR1結合部分(たとえばdAb)を一つだけ有する。一つの実施態様では、抗SA dAbは、配列番号97〜103および198〜203のいずれか1つのアミノ酸配列(または配列番号97〜103および198〜203のいずれか1つのアミノ酸配列と少なくとも95、96、97、98もしくは99%同一であるアミノ酸配列)を含むか、または該アミノ酸配列からなる。
一つの実施態様では、抗TNFR1結合部分は、国際公開第2008/149148号パンフレットに開示されるDOM1h−131−206である(このPCT出願に開示されている、DOM1h−131−206のアミノ酸配列およびヌクレオチド配列は、あたかも本明細書に書かれ、かつ本発明とともに使用するためであるかのように、参照によって本明細書に明確に組み込まれる。この開示のいかなる部分も本明細書の1または複数の請求項に組み込むことができるものとする)。一つの実施態様では、多重特異性リガンドは、DOM1h−131−206のアミノ酸配列と、配列番号97〜103および198〜203のいずれか1つのアミノ酸配列(または配列番号97〜103および198〜203のいずれか1つのアミノ酸配列と少なくとも95、96、97、98もしくは99%同一であるアミノ酸配列)とを含むか、またはこれらからなる。
一つの実施態様では、抗TNFR1結合部分またはdAbは、同時係属の米国特許出願第61/153,746号明細書に開示されるそのような部分またはdAbであり、その開示は参照によって本明細書に組み込まれる。一つの実施態様では、抗TNFR1結合部分は、DOM1h−574−156、DOM1h−574−72、DOM1h−574−109、DOM1h−574−138、DOM1h−574−162もしくはDOM1h−574−180のアミノ酸配列または本明細書に開示される抗TNFR1 dAbのいずれかのアミノ酸配列と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む。一つの実施態様では、多重特異性リガンドは、DOM1h−574−156のアミノ酸配列と、配列番号97〜103および198〜203のいずれか1つのアミノ酸配列(または配列番号97〜103および198〜203のいずれか1つのアミノ酸配列と少なくとも95、96、97、98もしくは99%同一であるアミノ酸配列)とを含むか、またはこれらからなる。
一つの実施態様では、本発明のリガンドは、1つまたは複数のポリペプチドに直接的もしくは間接的に融合された本発明の可変ドメインを含む、融合タンパク質である。たとえば、この融合タンパク質は、国際公開第2005/118642号パンフレット(この開示は参照によって本明細書に組み込まれる)に開示されるような、本発明の可変ドメインと、このPCT出願に定義されるポリペプチド薬物とを含む「薬物融合体」であり得る。
本明細書で用いる場合、「薬物」とは、個体に投与され、該個体内で生物学的標的分子に結合し、および/またはその機能を変化させることによって薬効、治療効果または診断効果をもたらすことができる、任意の化合物(たとえば有機小分子、核酸、ポリペプチド)をいう。標的分子は、個体のゲノムによってコードされる内在性標的分子(たとえば個体のゲノムによってコードされる酵素、受容体、増殖因子、サイトカイン)または病原体のゲノムによってコードされる外因性標的分子(たとえばウイルス、細菌、真菌、線虫または他の病原体のゲノムによってコードされる酵素)であり得る。本発明のSA dAbドメインを含む融合タンパク質および接合体で用いられる適切な薬物は、国際公開第2005/118642号パンフレットおよび第2006/059106号パンフレットに開示されている(これらの開示全体を参照し、かつあたかも特定薬物のリストが本明細書に明示的に記載されたかのようにこのリスト全体を本明細書に組み込む。かかる組み込みにより、本明細書の請求項に包含される特定薬物が開示されるものとする)。たとえば、薬物はグルカゴン様ペプチド1(GLP−1)もしくは変異体、インターフェロンα2bもしくは変異体、またはエキセンディン−4もしくは変異体であり得る。
一つの実施態様では、本発明は、国際公開第2005/118642号パンフレットおよび第2006/059106号パンフレットに定義され、かつ開示される薬物接合体であって、本発明の可変ドメインを含む薬物接合体を提供する。一つの例では、薬物は可変ドメインに共有結合している(たとえば可変ドメインおよび薬物は単一ポリペプチドの一部として発現される)。あるいは、一つの例では、薬物は可変ドメインと非共有結合または会合する。薬物は、(たとえば、適切なリンカーおよび/または相補結合パートナー(たとえばビオチンおよびアビジン)の非共有結合を介して)、共有結合的または非共有結合的に、可変ドメインと直接的または間接的に結合され得る。相補結合パートナーを用いるとき、結合パートナーのうちの1つは、薬物に直接的に、または適切なリンカー部分を介して共有結合させることができ、相補結合パートナーは可変ドメインに直接的に、または適切なリンカー部分を介して共有結合させることができる。薬物がポリペプチドまたはペプチドであるとき、薬物組成物は、該ポリペプチドまたはペプチド、薬物およびポリペプチド結合部分が連続したポリペプチド鎖の個々の部分である、融合タンパク質であり得る。本明細書で記述する場合、ポリペプチド結合部分およびポリペプチド薬物部分は、ペプチド結合を介して直接互いに結合させることができるか、または適切なアミノ酸、またはペプチドもしくはポリペプチドのリンカーを介して連結できる。
血清アルブミンに特異的に結合する本発明の1つの単一可変ドメイン(たとえば単量体)、または2つ以上の単一可変ドメイン(本明細書で定義されるような多量体、融合タンパク質、接合体、および二重特異性リガンド)を含むリガンドは、標識、タグ、追加の単一可変ドメイン、dAb、抗体、および抗体断片、マーカーおよび薬物(好ましくはこれらに限定されない)から選択される1つまたは複数の物質をさらに含むことができる。これらの物質の1つまたは複数を、単一可変ドメイン(免疫グロブリンの単一可変ドメインまたは非免疫グロブリンの単一可変ドメイン)を含むリガンドのCOOH末端もしくはN末端のいずれかに、またはN末端およびCOOH末端の両方に配置することができる。これらの物質の1つまたは複数は、1つの単一可変ドメイン(単量体)または2つ以上の単一可変ドメイン(本明細書で定義されるような多量体、融合タンパク質、接合体、および二重特異性リガンド)を含むリガンドの、血清アルブミンに特異的に結合する単一可変ドメインのCOOH末端もしくはN末端、またはN末端およびCOOH末端の両方に配置することができる。これらの末端の1つまたは両方に配置することができるタグの非限定的な例としては、HA、hisまたはmycタグが挙げられる。1つまたは複数のタグ、標識および薬物を含む物質は、上述のように直接的に、またはリンカーを介して、血清アルブミンに結合する1つの単一可変ドメイン(単量体)または2つ以上の単一可変ドメイン(本明細書で定義されるように多量体、融合タンパク質、接合体、および二重特異性リガンド)を含むリガンドに結合させることができる。
本発明のある態様では、融合産物、例えば融合タンパク質またはペプチドとの融合物またはNCE(新規化学物質)薬物との接合体、が提供され、該融合産物は、上述のいずれかの可変ドメインに融合された、もしくは(NCEについては)接合されたポリペプチド薬物を含む。任意に、該可変ドメインは、配列番号97〜103および198〜203のいずれか1つのアミノ酸配列(または配列番号97〜103および198〜203のいずれか1つのアミノ酸配列と少なくとも95、96、97、98もしくは99%同一であるアミノ酸配列)を含むか、または該アミノ酸配列からなる。
本発明は、本発明のいずれかの態様の可変ドメイン、融合タンパク質、接合体またはリガンド、および薬学的に許容される希釈剤、担体、賦形剤もしくはビヒクルを含む組成物を提供する。
また、本明細書に記述する可変ドメイン、融合タンパク質、接合体またはリガンド、たとえば、血清アルブミンに特異的に結合する、またはヒト血清アルブミンおよび少なくとも1種の非ヒト血清アルブミンの双方に特異的に結合する、本発明の1つの単一可変ドメイン(たとえば単量体)または2つ以上の単一可変ドメイン(たとえば、本明細書に定義されるような多量体、融合タンパク質、接合体、および二重特異性リガンド)を含むリガンド、またはその機能的活性断片のいずれかをコードする単離された核酸も、本明細書に包含される。また、本明細書に包含されるのは、次のとおりである:ベクターおよび/または発現ベクター;該ベクターを含む宿主細胞(たとえば、非ヒト宿主細胞、またはヒトもしくはヒト胎児から単離されていない宿主細胞)、たとえばベクターで形質転換された植物もしくは動物細胞および/または細胞系;上述のベクターによってコードされる、血清アルブミンに特異的に結合する1つまたは複数の可変ドメイン、融合タンパク質、もしくは1つの単一可変ドメイン(単量体)または2つ以上の単一可変ドメイン(たとえば、本明細書に定義される多量体、融合タンパク質、接合体および二重特異性リガンド)を含むリガンド、またはそれらの断片を発現および/または産生する方法であって、場合により、1つまたは複数の可変ドメイン、融合タンパク質またはリガンドもしくはそれらの断片が発現されるように前記宿主細胞を培養する工程と、所望により、血清アルブミンに特異的に結合する1つの単一可変ドメイン(単量体)または2つ以上の単一可変ドメイン(たとえば、本明細書で定義される多量体、融合タンパク質、接合体および二重特異性リガンド)を含むリガンドを宿主細胞培養培地から回収する工程を含む方法。また、本明細書に記述するリガンドを、血清アルブミンおよび/または非ヒト血清アルブミンなどの血清アルブミン、および/または血清アルブミン以外の1つまたは複数の標的と接触させる方法も包含される。ここで、標的としては、生物活性分子が挙げられ、動物タンパク質、先に列挙したサイトカイン類が挙げられる。この方法は、in vitroで接触させる工程、ならびに本明細書に記載の任意の可変ドメイン、融合タンパク質またはリガンドを、個々の宿主動物または細胞にin vivoおよび/もしくはex vivoで投与する工程も含む。好ましくは、血清アルブミンおよび/または非ヒト血清アルブミンに向けられた単一可変ドメイン(免疫グロブリンまたは非免疫グロブリン)と、血清アルブミン以外の1つまたは複数の標的に向けられた1つまたは複数のドメインとを含む本明細書に記載のリガンドの投与は、抗標的リガンドのtβ半減期および/または終末半減期を含む半減期を増加させることになる。該ドメイン、融合タンパク質もしくは単一ドメインを含むリガンド、またはその断片(例えばその機能的断片)をコードする核酸分子も、本明細書に包含されている。該核酸分子をコードするベクター、例えば、好ましくは限定されるものではないが、発現ベクターは、これらの発現ベクターのうちの1つまたは複数を含む細胞系または生物に由来する宿主細胞とともに、本明細書に包含されている。また、上述の核酸、ベクターおよび宿主細胞のいずれかを含むが、好ましくはこれらに限定されない、任意のドメイン、融合タンパク質またはリガンドを産生する方法も包含されている。
本発明のある態様によれば、本発明による可変ドメインまたは本発明の多重特異性リガンドまたは本発明の融合タンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む核酸が提供される。
本発明のある態様によれば、配列番号1〜96および192〜197のいずれか1つから選択されるヌクレオチド配列、またはこの選択された配列と少なくとも70、75、80,85、90,95、96、97、98、または99%同一のヌクレオチド配列を含む核酸が提供される。
本発明のある態様によれば、本発明の核酸を含むベクターが提供される。本発明のある態様によれば、該ベクターを含む単離された宿主細胞が提供される。
ライブラリーベクター系の詳細については、単一可変ドメイン、二重特異性リガンドの特徴付け、二重特異性リガンドの構造、二重特異性リガンドの構築で用いる骨格、抗血清アルブミンdAbおよび多重特異性リガンドおよび半減期を向上させたリガンドの用途、ならびに抗血清アルブミンdAbを含む組成物および製剤も組み合わせて、国際公開第2008/096158号パンフレットを参照されたい。これらの開示は、本発明のドメイン、リガンド、融合タンパク質、接合体、核酸、ベクター、宿主および組成物など、本発明の使用のためのガイダンスを提供するため、参照によって本明細書に組み込まれる。
抗血清アルブミンVH単一可変ドメインの配列
SPRで決定したように、すべての可変ドメインは少なくとも1種の血清アルブミンに結合する。
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実施例1
生物物理学的特性
2.5Lの振盪フラスコ内のOnex培地において、250rpmで振盪しながら30℃で48時間培養した後、通常の細菌発現レベルを決定した。生物物理学的特性をSEC MALLSおよびDSCによって決定した。
SEC MALLS(多角度レーザー光散乱検出器を備えたサイズ排除クロマトグラフィー)は、溶液中の巨大分子の特徴づけのための非侵襲性手法である。手短に言えば、タンパク質(ダルベッコPBSバッファ中1mg/mLの濃度)を、それらの流体力学的性質によって、サイズ排除クロマトグラフィー(カラム:TSK3000、S200)を用いて分離する。分離の後に、光を散乱させるタンパク質の性質を、多角度レーザー光散乱(MALLS)検出器を使用して測定する。タンパク質が検出器を通る間に、散乱した光の強度を、角度の関数として測定する。屈折率(RI)検出器を使用して決定されるタンパク質濃度とこの測定との組み合わせにより、適切な式(解析ソフトウェアAstra v.5.3.4.12の整数部)を用いてモル質量を算出することが可能となる。溶出ピークの中間点での最高濃度は、約8〜10μMであり、これは結果的に、MALLSが該タンパク質の溶液中の状態を決定する濃度である。
DSC(示差走査熱量測定法):手短に言えば、タンパク質(PBS中1mg/mL)を180℃/時間の定率で加熱し、熱変性に付随する検出可能な熱変化を測定する。遷移中間点(appTm)を決定する。これは、タンパク質の50%がその未変性コンホメーションの状態であり、残りの50%が変性した状態となる温度である。ここで、試験される大部分のタンパク質は再度十分に折り畳まれないので、見かけの遷移中間点(appTm)がDSCによって決定される。Tmが高ければ高いほど、分子はより安定である。使用したソフトウェアパッケージは、Origin(登録商標)v7.0383であった。
VH dAbの特性を、下記の表1にまとめる。AlbudAbs(商標)(すなわち抗血清アルブミンdAb)の交差反応性は、表面プラズモン共鳴法(SPR)を用いて、ヒト、カニクイザル(Cynomolgus monkey)(cyno)、ラットおよびマウスの血清アルブミン(表中の「4AG」)に対して決定された。この場合、Biacore(商標)を用いた。ヒト血清アルブミン(HSA)のドメイン1、2および/または3(D1、2、3)へのエピトープマッピングは、SPRを用いて実施し、CM5チップ(アミンカップリング)と共有結合したHSA(自社)の個々のドメインを精製した。この発現は、2.5Lバッフル底ガラスフラスコ中、500mLの容量で、OverNight Express(商標)中、30℃、250rpmで行った。
MALLSの結果:単一VH AlbudAbの大きさは、14kDaである。MALLSで決定された14kDaと28kDaの間のいずれの値も、様々な程度の自己会合または二量体形成を示している(すなわち、16kDaは試験した条件下で主に単量体であるが、22kDaはMALLS条件下で二量体化する強い傾向を示す)。
DSCの結果:DSC実験でのタンパク質の濃度は、MALLSと比較すると、実際の反応セル中、1mg/mLとかなり高い。この高い濃度は、表1に見られるように、幾つかのAlbudAbに対して2つのappTmが存在することを一部説明することができるであろう;第1のTmが、二量体複合体の解離を構成するのに対して、第2のTmは、実際のAbudAbタンパク質の変性を表す。
Figure 2012532620
DOM7h−112は別として、上記のすべてのAlbudAbリードは、4種の血清アルブミンの間で完全に交差反応する。特定されたすべてのAlbudAbは、非最適化条件下で、振盪フラスコ中でHSAのドメイン2に結合して、理論どおりに発現する。MALLSで測定すると、7AlbudAb中の5つは単量体であるが、DOM7r−35は、MALLS条件下で二量体化する顕著な傾向を示す。単量体状態は、二量体化と、細胞表面受容体などの標的を架橋結合しうる産物のリスクとを回避するので、有利である。
DOM7r−36は、ある程度の凝集体形成を示す(MALLS上で定量したところ、10%未満)。7AlbudAb中の5つに対して、2つのappTmが決定されうる。これは、DSC実験での実験濃度が高いためであり、このような高濃度では、dAbの溶液中の状態は若干異なる(詳細については、上述の説明を参照されたい)。
実施例2
ラットにおける血清半減期の決定
AlbudAbをpDOM5ベクター中にクローニングした。pDOM5ベクターは、タンパク質発現がLacZプロモーターによって駆動されるpUC119ベースの発現ベクターである。GAS1リーダー配列(国際公開第2005/093074号パンフレットを参照されたい)は、単離された可溶性dAbが大腸菌(E. coli)の周辺質および培養上清に確実に分泌されるようにする。dAbは、dAbのC末端でmycタグを付加するこのベクター内でクローン化されたSalI/NotIである。各AlbudAbに対して20〜50mgの量を大腸菌(E.coli)内で発現させ、タンパク質A親和性樹脂を使用して細菌培養上清から精製し、次いで100mMのグリシン、pH2を用いて溶出した。これらのタンパク質をQスピンカラム(Vivascience)を使用して、1mg/mLを超えるまで濃縮し、PBSにバッファ交換し、次いでエンドトキシンを枯渇させた。ラットの薬物動態(PK)解析のために、1化合物あたり3匹のラットを用いて、AlbudAbを2.5mg/kgで単回静脈注入として投与した。血清試料を、0.16時間、1時間、4時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、120時間、168時間で採取した。血清レベルの分析を、抗myc捕捉によって、それに続いて以下に記述する方法による抗VH検出ELISAによって行った。
結果を表2に示す。試験したすべてのAlbudAbは、血清半減期を様々な程度まで延ばす能力を示す(陰性対照HEL4 dAbは、ラットにおいて20分間のT1/2を有する);この傾向は、最長T1/2に対する最高値である算出されたAUCでも見ることができる。34.5時間の血清最長半減期は、ラット血清アルブミンの血清半減期に近似する。
AlbudAbのRSAへの特異的親和性を決定する必要があるだろう。
Figure 2012532620
MSDを用いる抗myc ELISA法
血清中のAlbudAb濃度を抗myc ELISAによって測定した。手短に言えば、ヤギ抗mycポリクローナル抗体(1:500;Abcamカタログ番号ab9132)を,Nunc96ウェルMaxisorpプレート上に終夜コ−ティングし、5%BSA/PBS+1%TWEEN(商標)でブロッキングした。血清試料を、既知の濃度の標準溶液と一緒に、所定の範囲の希釈濃度で加えた。次いで、MSDスルホタグで直接標識したウサギポリクローナル抗VHを用いて、結合したmycタグ付きAlbudAbを検出した。各dAbは、10%の対照ラット血清を含有するアッセイ緩衝液で希釈した(1:1000;自社試薬)(方法DM222)。MSD(MesoScaleDiscovery; MesoScale.com)は、電気化学的刺激の後、スルホタグの電気化学発光検出を利用している。
ELISAの生データから、希釈係数を考慮に入れて標準曲線に対する内挿によって、未知の試料の濃度を確立した。各時点での平均濃度結果を反復値から決定し、WinNonLin解析パッケージ(たとえばバ−ジョン5.1(Pharsight Corp., Mountain View、CA94040, USAから入手可能)に入力した。ノンコンパートメントモデルを使用してデータフィッティングを行い、PKパラメータをソフトウェアによって推定して、終末半減期を得た。投与情報および時点を選択して、各PKプロフィールの末相に反映させた。
実施例3
ナイーブVH AlbudAb(商標)の親和性成熟
ナイーブ選択から単離された12のVH AlbudAbのリードを、親和性成熟に向けて進めた。DOM7r−36、DOM7r−35、DOM7r−31、DOM7h−98、DOM7h−112、DOM7r−38およびDOM7r−29についての個々のエラープローン(EP)ライブラリーを作製し、一方で以下の親クローンをプールして、単一のEPライブラリーに組み合わせ、共にスクリーニングした:DOM7r−83、DOM7r−85、DOM7r−92、DOM7r−94およびDOM7r−95。すべてのライブラリーは、2×10CFU/mLを超えていた。
選択は、可溶性抗原(ビオチン−HSA;ビオチン−RSA;2%Marvelによるブロッキング)について、4ラウンドで、以下のように抗原の濃度を下げて交差選択によって行った:ラウンド1−1μM(HSAまたはRSA)で、ラウンド2−1μM(RSAまたはHSA)で、続いてさらに2ラウンドの選択−ラウンド2と同じ抗原を用いてそれぞれ100nMと10nMで。ラウンド3とラウンド4の両アウトプットからのおよそ3000の試料を、上清BIAcoreでスクリーニングして、それらの解離速度だけに従ってクローンをランク付けした。8点希釈の反応速度親和性測定を、改良型クローンで行った(下記データ)。
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Claims (21)

  1. 抗血清アルブミン(SA)免疫グロブリン単一可変ドメインであって、配列番号97〜191および198〜203から選択されるアミノ酸配列と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含んでなる、可変ドメイン。
  2. 抗血清アルブミン(SA)免疫グロブリン単一可変ドメインであって、配列番号97〜191および198〜203から選択されるアミノ酸配列と比較して、4つまでのアミノ酸変化を有するアミノ酸配列を含んでなる、可変ドメイン。
  3. 抗血清アルブミン(SA)免疫グロブリン単一可変ドメインであって、配列番号1〜96および192〜197から選択される配列と少なくとも80%同一であるヌクレオチド配列によってコードされるアミノ酸配列を含んでなる、可変ドメイン。
  4. 配列番号97〜103および198〜203のいずれか1つのアミノ酸配列を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の可変ドメイン。
  5. 表面プラズモン共鳴法で測定される、約0.1から約10000nM、任意に約1から約6000nM、の解離定数(KD)でヒトSAに特異的に結合する結合部位を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の可変ドメイン。
  6. 表面プラズモン共鳴法で測定される、約1.5×10−4から約0.1sec−1、任意に約3×10−4から約0.1sec−1、の解離速度定数(K)でヒトSAに特異的に結合する結合部位を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の可変ドメイン。
  7. 表面プラズモン共鳴法で測定される、約2×10から約1×10−1sec−1、任意に約1×10から約2×10−1sec−1、の結合速度定数(K)でヒトSAに特異的に結合する結合部位を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の可変ドメイン。
  8. 表面プラズモン共鳴法で測定される、約0.1から約10000nM、任意に約1から約6000nM、の解離定数(KD)でカニクイザルSAに特異的に結合する結合部位を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の可変ドメイン。
  9. 表面プラズモン共鳴法で測定される、約1.5×10−4から約0.1sec−1、任意に約3×10−4から約0.1sec−1、の解離速度定数(K)でカニクイザルSAに特異的に結合する結合部位を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の可変ドメイン。
  10. 表面プラズモン共鳴法で測定される、約2×10から約1×10−1sec−1、任意に約1×10から約5×10−1sec−1、の結合速度定数(K)でカニクイザルSAに特異的に結合する結合部位を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の可変ドメイン。
  11. DSC(示差走査熱量測定法)で測定される、少なくとも55℃、任意に55≦Tm≦75℃の融解温度(Tm)を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の可変ドメイン。
  12. SEC−MALLS(多角度レーザー光散乱検出器を備えたサイズ排除クロマトグラフィー)で測定したときに、実質的に単量体である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の可変ドメイン。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の抗SA可変ドメインと、SA以外の標的抗原に特異的に結合する結合部分とを含んでなり、任意に前記結合部分がTNFR1アンタゴニストである、多重特異性リガンド。
  14. 前記可変ドメインが薬物(任意にNCE薬物)に接合され、任意に、選択される可変ドメインが請求項4に記載の可変ドメインである、請求項1〜12のいずれか一項に記載の抗SA単一可変ドメイン。
  15. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の可変ドメインに融合したポリペプチドまたはペプチド薬を含んでなり、任意に、選択される可変ドメインが請求項4に記載の可変ドメインである、融合タンパク質。
  16. 請求項1〜15のいずれか一項に記載の可変ドメイン、融合タンパク質もしくはリガンド、および薬学的に許容される希釈剤、担体、賦形剤もしくはビヒクルを含んでなる、組成物。
  17. 請求項1〜12および14のいずれか一項に記載の可変ドメイン、または請求項13に記載の多重特異性リガンド、または請求項15に記載の融合タンパク質をコードするヌクレオチド配列を含んでなる、核酸。
  18. 配列番号1〜96および192〜197から選択される配列と少なくとも80%同一であるヌクレオチド配列を含んでなる、核酸。
  19. 請求項17または18に記載の核酸を含んでなる、ベクター。
  20. 請求項19に記載のベクターを含んでなる、単離された宿主細胞。
  21. 患者の疾患または障害を治療または予防する方法であって、請求項1〜12および14のいずれか一項に記載の可変ドメイン、または請求項13に記載の多重特異性リガンド、または請求項15に記載の融合タンパク質の少なくとも1用量を前記患者に投与することを含んでなる、方法。
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