JP2012532126A - フラビン誘導体 - Google Patents

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Abstract

本発明は新規フラビン誘導体およびその他のフラビン誘導体、ならびにリボスイッチおよび/または抗感染症薬としてのそれらの使用および使用のための組成物に関連する。本発明はまた、新規フラビン誘導体の製造方法を提供する。

Description

本願は米国仮出願番号第61/221,937号(2009年6月30日出願)、および米国仮出願番号第61/303,237号(2010年2月10日出願)の優先権を主張し、引用によりそれぞれの内容の全体を本明細書中に取り込む。
本発明はフラビン誘導体およびその使用、ならびにリボスイッチリガンドおよび/または抗感染薬として使用するための組成物に関連する。本発明はまた、新規フラビン誘導体の製造方法を提供する。
過去数十年における抗生物質に対する耐性の急速な増加により、現在有効な抗生物質による治療オプションが近い内に有効ではなくなるという問題が提起される。ここ十年間の治療に利用可能な化学構造の増加とは全く対照的な菌耐性の急速な増加を伴う幅広い抗生物質の使用を考えると、細菌病原体との闘いにおける新たな薬剤の開発は非常に重要である。
多くの細菌および真菌において、リボスイッチと呼ばれるRNA構造がその生存または病原性に重要な様々な遺伝子の発現を制御している。各クラスのリボスイッチは典型的にはいくつかのmRNAの5’−非翻訳領域(5’−UTR)に位置しており、特異的な有機代謝物を認識するそれぞれ異なる三次元構造を有する受容体に折り畳まれる。mRNAの転写中に同種の代謝物が十分に高い濃度で存在すると、リボスイッチにその代謝物が結合し、翻訳領域(ORF)の発現を阻害するような構造変化が新生RNAに生じ、それ故遺伝子の発現が変化する。同種の代謝物の非存在下では、リボスイッチはORFの発現に影響しないような構造をとる。
16個の異なるクラスのリボスイッチが報告されている。リボスイッチの各クラスのメンバーは同一の代謝物に結合し、高度に保存された配列および二次構造を共有する。リボスイッチモチーフでは、チアミンピロリン酸(TPP)、フラビンモノヌクレオチド(FMN)、グリシン、グアニン、3’−5’−サイクリックジグアニル酸(c−di−GMP)、モリブデン補因子、グルコサミン−6−ホスフェート(GlcN6P)、リジン、アデニン、およびアドコバラミン(Adocbl)に結合するものが同定されている。さらに、4つの異なるリボスイッチがS−アデノシルメチオニン(SAM)I、II、IIIおよびIVに結合するものとして、また、2つの異なるモチーフがプレ−キューオシン−1(PreQ1)に結合するものとして同定されている。既知のリボスイッチのクラスに結合するいくつかの代謝拮抗リガンド、例えばTPPリボスイッチに結合するピリチアミンピロホスフェート(PTPP)、リジンリボスイッチに結合するL−アミノエチルシステイン(AEC)およびDL−4−オキサリジン、ならびにFMNリボスイッチに結合するロセオフラビンおよびFMNも知られている。リボスイッチ受容体はタンパク質における複雑性と選択性に近いレベルの接点においてそれぞれのリガンドと結合する。この高い特異性の相互作用により、リボスイッチはリガンドに最も近いアナログを区別することができる。例えば、枯草菌のグアニン結合リボスイッチの受容体部位は、リガンドがほぼ完全に包まれるような三次元構造をとる。グアニンは2つの芳香族塩基、および該グアニンを囲む4つの他のリボスイッチのヌクレオチドとグアニンとの水素結合の各極性基の間に位置する。このレベルの特異性により、リボスイッチは最も密接に関連するプリンアナログを区別することができる。同様に、SAM結合リボスイッチの研究により、SAMの殆ど全ての官能基がリガンドの結合に重要であり、それにより高い類似性を有するS−アデノシルホモシステイン(SAH)とS−アデノシルメチオニン(SAM)(メチル基が1つ異なるだけである)の区別が可能となることが示された。また同様に、TPPリボスイッチは4−アミノ−5−ヒドロキシメチル−2−メチルピリミジン(HMP)部位(チアゾール部位ではなく)の各極性基を認識する1つのサブドメイン、ならびに2つの金属イオンおよびいくつかの水分子と配位してリガンドの負電化を帯びたピロホスフェートと結合する他の1つのサブドメインを含む。TPPと同様に、グアニンおよびSAMリボスイッチならびにFMNリボスイッチは、天然の代謝物FMNに高い特異性を有する受容体構造を形成する。この特異性の高い相互作用により、特定の遺伝子を制御するための低分子のデザインが可能となる。
FMNリボスイッチはフラビンモノヌクレオチド(FMN)に結合し、フラビンおよびFMNの生合成に必要な酵素の発現を抑制するため、本明細書において特に興味深い。リボフラビンは水溶性のビタミンであり、フラボキナーゼおよびFADシンターゼにより、エネルギー代謝ならびに全ての生物に必須の脂肪、ケトン類、炭化水素およびタンパク質の代謝に関わる補因子FMNに変換される。脊椎動物のリボフラビン供給源は腸における取り込みに依存するが、殆どの原核生物、真菌および植物は生存に必要なリボフラビンを合成する。故に、FMNリボスイッチに選択的な化合物は、生存または病原性に必須のリボフラビンの生合成をシャットダウンすることにより細菌病原体に対する有用な目標となり得ることが示唆される。さらに、FMN、TPP、あるいは別のいずれのクラスのリボスイッチがヒトにおいて同定された例は今のところ皆無である。故に、リボスイッチにより選択的な抗病原体薬発見の可能性が提供される。さらに、クロストリジウム・ディフィシルで発見されたCD3299リボスイッチは本発明で特に興味の対象となる。かくして、本発明の目的はFMNおよび/またはCD3299リボスイッチを標的とし、および/または様々な細菌株に対して活性な新規フラビン誘導体、ならびにフラビン誘導体を投与することを特徴とする感染症の治療方法の提供である。
第1の態様において、本発明は式Q:
Figure 2012532126
[式中:
(i)AlkはC1−6アルキレン(例えば、メチレン、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレンまたはn−ペンチレン)であり;
(ii)Xは−N(R)であり、Aは:
−C1−4アルキル−N(R11)(R12);−C0−4アルキル−アリール(例えば、フェニル、ナフチル、ベンジル)もしくは−C0−4アルキル−ヘテロアリール(例えば、イソオキサゾリル、(イソオキサゾール−5−イル)メチル、テトラゾリル、ピリド−3−イルといったピリジル、(ピリド−5−イル)メチル、インドリル、1,2,5−オキサジアゾリル、ピロリル)(ここで、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールおよび該アルキル基はヒドロキシまたは別の1つのアリール(例えば、フェニル)で適宜置換されていてもよく、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アリールおよびヘテロアリール基は、1つまたはそれ以上の−N(R)−C(O)−C1−4アルキル(例えば、−NHC(O)CH)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルである)、−OH、ヘテロアリール(例えば、イミダゾリル)、ヘテロC3−8シクロアルキル(例えば、モルホリニル)、アリール(例えば、フェニル)、−O−ハロ−C1−4アルキル(例えば、−OCF)、−NO、−N(R)(R)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルであり、RはC1−4アルキルである)、−SO−C1−4アルキル(例えば、−SO−CH)で適宜置換されていてもよい);1つまたはそれ以上のヒドロキシで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ピリジル(例えば、2−ヒドロキシピリド−4−イルメチルまたは2−ヒドロキシピリド−3−イル);−C0−4アルキル−ベンゾトリアゾリル(例えば、1H−ベンゾトリアゾール−5−イル);−C0−4アルキル−インドリル(例えば、−インドール−5−イルメチル、インドール−2−イルメチル、インドール−3−イルエチル);−C0−4アルキル−テトラゾリル(例えば、1,2,3,5−テトラゾール−4−イルエチル);−C0−4アルキル−オキサジアゾリル(例えば、1,2,5−オキサジアゾール−3−イル);−C0−4アルキル−ベンゾジオキソリル(例えば、1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル);−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ベンゾイミダゾリル(例えば、1−メチルベンゾイミダゾール−2−イルメチル、ベンゾイミダゾール−5−イルメチル);C1−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−イミダゾリル(例えば、1−メチル−イミダゾール−5−イルメチル);−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ピロリル(例えば、1−メチルピロリジン−2−イルメチル);またはパラ−フェニルベンジルであるか;
Xは単結合であり、Aは単環式ヘテロアリール(例えば、ピロール−1−イルといったピロリル、;ピリド−2−イル、ピリド−4−イルまたはピリド−3−イルといったピリジル;1,2,3,4−テトラゾール−1−イルといったテトラゾリル;イミダゾール−1−イルといったイミダゾリル;またはイソオキサゾール−5−イルといったイソオキサゾリル)であり、ここで、該単環式ヘテロアリールはC1−4アルキル(例えば、メチル)で適宜置換されていてもよいか;
Xは単結合、−N(R)−、−N(R)−CH−、−N(R)−CHCH−、−N(R)−C(H)(CH)−、または−C(O)−であり;
AはC3−8シクロアルキル(例えば、CシクロアルキルまたはC5−6シクロアルキル)であり、ここで、該シクロアルキルの1つまたはそれ以上の炭素原子はN、O、S、S(O)または−C(O)−で適宜独立して置き換わっていてもよく、例えば:シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−メチルシクロヘキサ−1−イル、ピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)、ピロリジニル(例えば、ピロリジン−1−イル)、モルホリニル(例えば、モルホリン−4−イル)、アザパニル(例えば、アザパン−1−イル)、ピペラジニル、2,5−ジオキソピペラジン−1−イル、テトラヒドロピラニル(例えば、テトラヒドロピラン−4−イル)、イソオキサゾリジニル(イソオキサゾリジン−5−イル)、1,1,4−トリオキソ−1,2,5−チアジアゾリジン−2−イル、1,1,3−トリオキソ−1,2,5−チアゾリジン−2−イル、2−オキソシクロペンチリデニル、2−オキソオキサゾリジン−5−イル、2−オキソピリミジン−1−イル、または2,4−ジオキソ−イミダゾリジン−3−イルであり;
ここで、該シクロアルキルは1つまたはそれ以上のC1−4アルキル(例えば、メチル)、−C(O)OR、−CHC(O)OR、−N(R)C(O)OR、−OH、ヒドロキシ−C1−4アルキル(例えば、ヒドロキシメチル)、C1−4アルコキシ(例えば、メトキシ)、−CHN(R)−C(O)OR、アリール(例えば、フェニル)もしくはアリール−C1−4アルキル(例えば、ベンジル)(ここで、該アリールまたはアリール−アルキルの該アリール基はC1−4アルキル(例えば、メチル)で適宜置換されていてもよく、例えば、4−メチルフェニル、2−メチルフェニルである)、ヘテロアリール(例えば、2H−テトラゾール−5−イル)、ヘテロアリール−C1−4アルキル(例えば、2H−テトラゾール−5−イル−メチル)、−C1−4アルキル−N(R)(R)(例えば、−メチル−NH−または−エチル−NH)、C1−4アルコキシ(例えば、メトキシ)、−C(O)N(R)−S(O)−C1−4アルキル(例えば、−C(O)N(H)S(O)−CH)、−N(H)−S(O)−C1−4アルキル(例えば、−N(H)−S(O)−メチル)、−S(O)−N(R)(R)(例えば、−S(O)−NH)、−C(O)N(H)CN、−C(O)N(R)(R)または−N(R)(R)で適宜置換されていてもよいか;
Aは7から11員の縮合シクロアルキル−アリールまたはらせん型化合物であり、ここで、1つまたはそれ以上の炭素原子はN、OまたはSから選択されるヘテロ原子でもよく、該縮合シクロアルキル−アリールまたはらせん型化合物は1つまたはそれ以上のヒドロキシ、C1−4アルキル(例えば、メチル)またはオキソ(即ち、=O)で適宜置換されていてもよく、例えば、3,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデカン−3−イル、3,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデカン−9−イル、(6−オキソ−7−オキサ−2−アザスピロ[4.4]ノナン−2−イル)、(9−オキソ−8−オキサ−3−アザスピロ[4.4]ノナン−3−イル)、(1−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)、(2,4−ジオキソ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)、インドリニル(例えば、インドリン−1−イル)、インダニル(例えば、インダン−1−イル、インダン−2−イルまたは2−ヒドロキシインダン−1−イル)、テトラリニル(例えば、テトラリン−2−イル、テトラリン−1−イル)、イソインドリニル(例えば、イソインドリン−2−イル)、アダマンチル、3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イルもしくは3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル、1,3,4,5−テトラヒドロ−2−ベンゾアゼピン−2−イル、2,3,4,5−テトラヒドロ−1−ベンゾアゼピン−1−イル、1,2,4,5−テトラヒドロ−3−ベンゾアゼピン−3−イルであり;
(iii)RはHまたはC1−8アルキル(例えば、メチル)であり;
(iv)RはH、ハロ(例えば、クロロ)、C1−4アルキル(例えば、メチル)、−N(R)(R)または−O−C3−8シクロアルキル(例えば、−O−シクロペンチル)であり;
(v)RおよびRは独立してH、C3−7シクロアルキル(例えば、シクロプロピルまたはシクロペンチル)、−C1−4アルキル(例えば、メチルまたはエチル)(ここで、該アルキルは−OH、−C(O)ORからなる群より選択される1つまたはそれ以上の基で適宜置換されていてもよい)、ハロで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、4−フルオロフェニル)、アリール−C1−4アルキル(ここで、該アリール基はハロ(例えば、フルオロ)で適宜置換されていてもよく、例えば、4−フルオロフェニルエチルである)から選択され;
(vi)RはHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
(vii)RはH、C1−4アルキル(例えば、メチル、エチルまたはtert−ブチル)、−CHOC(O)CHであり;
(viii)RおよびRは独立してHまたはC1−4アルキルであり;
(ix)R10はHまたは−C1−4アルキル−OC(O)CH(例えば、−CHOC(O)CH)であり;
(x)R11およびR12は独立してHまたはC1−4アルキルである]
の遊離または塩の形態の化合物を提供する。
本発明はさらに、式Q−I:
Figure 2012532126
[式中:
(i)AlkはC1−6アルキレン(例えば、メチレン、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレンまたはn−ペンチレン)であり;
(ii)Xは単結合、−N(R)−、−N(R)−CH−、−N(R)−CHCH−、−N(R)−C(H)(CH)−、または−C(O)−であり;
Aは−C3−8シクロアルキル(例えば、CシクロアルキルまたはC5−6シクロアルキル)であり、ここで、該シクロアルキルの1つまたはそれ以上の炭素原子はN、O、S、S(O)または−C(O)−で適宜独立して置き換わっていてもよく、例えば:シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−メチルシクロヘキサ−1−イル、ピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)、ピロリジニル(例えば、ピロリジン−1−イル)、モルホリニル(例えば、モルホリン−4−イル)、アザパニル(例えば、アザパン−1−イル)、ピペラジニル、2,5−ジオキソピペラジン−1−イル、テトラヒドロピラニル(例えば、テトラヒドロピラン−4−イル)、イソオキサゾリジニル(イソオキサゾリジン−5−イル)、1,1,4−トリオキソ−1,2,5−チアジアゾリジン−2−イル、1,1,3−トリオキソ−1,2,5−チアゾリジン−2−イル、2−オキソシクロペンチリデニル、2−オキソオキサゾリジン−5−イル、2−オキソピリミジン−1−イル、または2,4−ジオキソ−イミダゾリジン−3−イルであり;
ここで、該シクロアルキルは1つまたはそれ以上のC1−4アルキル(例えば、メチル)、−C(O)OR、−CHC(O)OR、−N(R)C(O)OR、−OH、ヒドロキシ−C1−4アルキル(例えば、ヒドロキシメチル)、C1−4アルコキシ(例えば、メトキシ)、−CHN(R)−C(O)OR、アリール(例えば、フェニル)もしくはアリール−C1−4アルキル(例えば、ベンジル)(ここで、該アリールまたはアリール−アルキルの該アリール基はC1−4アルキル(例えば、メチル)で適宜置換されていてもよく、例えば、4−メチルフェニル、2−メチルフェニルである)、ヘテロアリール(例えば、2H−テトラゾール−5−イル)、ヘテロアリール−C1−4アルキル(例えば、2H−テトラゾール−5−イル−メチル)、−C1−4アルキル−N(R)(R)(例えば、−メチル−NH−または−エチル−NH)、C1−4アルコキシ(例えば、メトキシ)、−C(O)N(R)−S(O)−C1−4アルキル(例えば、−C(O)N(H)S(O)−CH)、−N(H)−S(O)−C1−4アルキル(例えば、−N(H)−S(O)−メチル)、−S(O)−N(R)(R)(例えば、−S(O)−NH)、−C(O)N(H)CN、−C(O)N(R)(R)、または−N(R)(R)で適宜置換されていてもよいか;
Aは7から11員の縮合シクロアルキル−アリールまたはらせん型化合物であり、ここで、1つまたはそれ以上の炭素原子はN、OまたはSから選択されるヘテロ原子でもよく、該縮合シクロアルキル−アリールまたはらせん型化合物は1つまたはそれ以上のヒドロキシ、C1−4アルキル(例えば、メチル)またはオキソ(即ち、=O)で適宜置換されていてもよく、例えば、3,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデカン−3−イル、3,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデカン−9−イル、(6−オキソ−7−オキサ−2−アザスピロ[4.4]ノナン−2−イル)、(9−オキソ−8−オキサ−3−アザスピロ[4.4]ノナン−3−イル)、(1−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)、(2,4−ジオキソ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)、インドリニル(例えば、インドリン−1−イル)、インダニル(例えば、インダン−1−イル、インダン−2−イルまたは2−ヒドロキシインダン−1−イル)、テトラリニル(例えば、テトラリン−2−イル、テトラリン−1−イル)、イソインドリニル(例えば、イソインドリン−2−イル)、アダマンチル、3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イルもしくは3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル、1,3,4,5−テトラヒドロ−2−ベンゾアゼピン−2−イル、2,3,4,5−テトラヒドロ−1−ベンゾアゼピン−1−イル、1,2,4,5−テトラヒドロ−3−ベンゾアゼピン−3−イルであり;
(iii)RはHまたはC1−8アルキル(例えば、メチル)であり;
(iv)RはH、ハロ(例えば、クロロ)、C1−4アルキル(例えば、メチル)、−N(R)(R)または−O−C3−8シクロアルキル(例えば、−O−シクロペンチル)であり;
(v)RおよびRは独立してH、C3−7シクロアルキル(例えば、シクロプロピルまたはシクロペンチル)、−C1−4アルキル(例えば、メチルまたはエチル)(ここで、該アルキルは−OH、−C(O)ORから選択される1つまたはそれ以上の基で適宜置換されていてもよい)、ハロで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、4−フルオロフェニル)、アリール−C1−4アルキル(ここで、該アリール基はハロ(例えば、フルオロ)で適宜置換されていてもよく、例えば、4−フルオロフェニルエチルである)から選択され;
(vi)RはHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
(vii)RはH、C1−4アルキル(例えば、メチル、エチルまたはtert−ブチル)、−CHOC(O)CHであり;
(viii)RおよびRは独立してHまたはC1−4アルキルであり;
(ix)R10はHまたは−C1−4アルキル−OC(O)CH(例えば、−CHOC(O)CH)である]
の遊離または塩の形態の化合物に関連する。
本発明はさらに、式Q−II:
Figure 2012532126
[式中:
(i)AlkはC1−6アルキレン(例えば、メチレン、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレンまたはn−ペンチレン)であり;
(ii)Xは単結合であり、Aは:
単環式ヘテロアリール(例えば、ピロール−1−イルといったピロリル;ピリド−2−イル、ピリド−4−イルまたはピリド−3−イルといったピリジル;1,2,3,4−テトラゾール−1−イルといったテトラゾリル;イミダゾール−1−イルといったイミダゾリル;イソオキサゾール−5−イルといったイソオキサゾリル)であり;
ここで、該ヘテロアリールは1つまたはそれ以上のC1−4アルキル(例えば、メチル)で適宜置換されていてもよく;
(iii)RはHまたはC1−8アルキル(例えば、メチル)であり;
(iv)RはH、ハロ(例えば、クロロ)、C1−4アルキル(例えば、メチル)、−N(R)(R)または−O−C3−8シクロアルキル(例えば、−O−シクロペンチル)であり;
(v)RおよびRは独立してH、C3−7シクロアルキル(例えば、シクロプロピルまたはシクロペンチル)、−C1−4アルキル(例えば、メチルまたはエチル)(ここで、該アルキルは−OH、−C(O)ORから選択される1つまたはそれ以上の基で適宜置換されていてもよい)、ハロで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、4−フルオロフェニル)、アリール−C1−4アルキル(ここで、該アリール基はハロ(例えば、フルオロ)で適宜置換されていてもよく、例えば、4−フルオロフェニルエチルである)から選択され;
(vi)RはH、C1−4アルキル(例えば、メチル、エチルまたはtert−ブチル)、−CHOC(O)CHであり;
(vii)R10はHまたは−C1−4アルキル−OC(O)CH(例えば、−CHOC(O)CH)である]
の遊離または塩の形態の化合物に関連する。
本発明はさらに、式Q−III:
Figure 2012532126
[式中:
(i)AlkはC1−6アルキレン(例えば、メチレン、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレンまたはn−ペンチレン)であり;
(ii)Xは−N(R)であり、Aは:
−C1−4アルキル−N(R11)(R12);−C0−4アルキル−アリール(例えば、フェニル、ナフチル、ベンジル)もしくは−C0−4アルキル−ヘテロアリール(例えば、イソオキサゾリル、(イソオキサゾール−5−イル)メチル、テトラゾリル、ピリド−3−イルといったピリジル、(ピリド−5−イル)メチル、インドリル、1,2,5−オキサジアゾリル、ピロリル)(ここで、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アルキル基はヒドロキシまたは別の1つのアリール(例えば、フェニル)で適宜置換されていてもよく、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アリールおよびヘテロアリール基は1つまたはそれ以上の:−N(R)−C(O)−C1−4アルキル(例えば、−NHC(O)CH)(ここで、RはHまたはC1−4アルキル、−OH、ヘテロアリール(例えば、イミダゾリル)、ヘテロC3−8シクロアルキル(例えば、モルホリニル)、アリール(例えば、フェニル)、−O−ハロ−C1−4アルキル(例えば、−OCF)、−NO、−N(R)(R)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルであり、RはC1−4アルキルである)、−SO−C1−4アルキル(例えば、−SO−CH)で適宜置換されていてもよい);1つまたはそれ以上のヒドロキシで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ピリジル(例えば、2−ヒドロキシピリド−4−イルメチルまたは2−ヒドロキシピリド−3−イル);−C0−4アルキル−ベンゾトリアゾリル(例えば、1H−ベンゾトリアゾール−5−イル);−C0−4アルキル−インドリル(例えば、−インドール−5−イルメチル、インドール−2−イルメチル、インドール−3−イルエチル);−C0−4アルキル−テトラゾリル(例えば、1,2,3,5−テトラゾール−4−イルエチル);−C0−4アルキル−オキサジアゾリル(例えば、1,2,5−オキサジアゾール−3−イル);−C0−4アルキル−ベンゾジオキソリル(例えば、1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル);−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ベンゾイミダゾリル(例えば、1−メチルベンゾイミダゾール−2−イルメチル、ベンゾイミダゾール−5−イルメチル);C1−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−イミダゾリル(例えば、1−メチル−イミダゾール−5−イルメチル);−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ピロリル(例えば、1−メチルピロリジン−2−イルメチル);パラ−フェニルベンジルであり;
(iii)RはHまたはC1−8アルキル(例えば、メチル)であり;
(iv)RはH、ハロ(例えば、クロロ)、C1−4アルキル(例えば、メチル)、−N(R)(R)または−O−C3−8シクロアルキル(例えば、−O−シクロペンチル)であり;
(v)RおよびRは独立してH、C3−7シクロアルキル(例えば、シクロプロピルまたはシクロペンチル)、−C1−4アルキル(例えば、メチルまたはエチル)(ここで、該アルキルは−OH、−C(O)ORからなる群より選択され選択される1つまたはそれ以上の基で適宜置換されていてもよい)、ハロで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、4−フルオロフェニル)、アリール−C1−4アルキル(ここで、該アリール基はハロ(例えば、フルオロ)で適宜置換されていてもよく、例えば、4−フルオロフェニルエチルである)から選択され;
(vi)RはHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
(vii)RはH、C1−4アルキル(例えば、メチル、エチルまたはtert−ブチル)、−CHOC(O)CHであり;
(viii)R10はHまたは−C1−4アルキル−OC(O)CH(例えば、−CHOC(O)CH)であり;
(ix)R11およびR12は独立してHまたはC1−4アルキルである]
の遊離または塩の形態の化合物に関連する。
本発明はさらに、式Q−IV:
Figure 2012532126
[式中:
(i)AlkはC1−6アルキレン(例えば、メチレン、エチレン、n−プロピレン)であり;
(ii)Xは単結合であり、Aはピロール−1−イルといったピロリル、またはイミダゾール−1−イルといったイミダゾリルであるか;
Xは単結合であり、Aは別の1つのアリール(例えば、フェニル)またはアリール−C1−4アルキル(例えば、ベンジル)で適宜置換されていてもよいピロリジニル(例えば、ピロリジン−1−イル)またはピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)であるか;
Xは−N(R)−であり、Aはテトラリニル(例えば、テトラリン−2−イル)であり;
(iii)RはHまたはC1−8アルキル(例えば、メチル)であり;
(iv)RはH、ハロ(例えば、クロロ)、C1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
(v)RはHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
(vi)R10はHである]
の遊離または塩の形態の化合物に関連する。
本発明はさらに、式Q−V:
Figure 2012532126
[式中:
(i)AlkはC1−6アルキレン(例えば、メチレン、エチレンまたはn−プロピレン)であり;
(ii)Xは単結合であり、Aは別の1つのアリール(例えば、フェニル)またはアリール−C1−4アルキル(例えば、ベンジル)で適宜置換されていてもよいピロリル(例えば、ピロール−1−イル)、ピロリジニル(例えば、ピロリジン−1−イル)またはピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)であり;
(iii)RはC1−8アルキル(例えば、メチル)であり;
(iv)RはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
(v)R10はHである]
の遊離または塩の形態の化合物に関連する。
第1の態様のさらなる実施態様において、本発明は式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれかの化合物(ここで、該化合物は以下の式:
Q.1. AlkがC1−6アルキレン(例えば、メチレン、エチレンまたはn−プロピレン)である式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれかの化合物;
Q.2. Alkがエチレンである式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、またはQ.1の化合物;
Q.3. Xが−N(R)であり、Aが:−C1−4アルキル−N(R11)(R12);−C0−4アルキル−アリール(例えば、フェニル、ナフチル、ベンジル)もしくは−C0−4アルキル−ヘテロアリール(例えば、イソオキサゾリル、(イソオキサゾール−5−イル)メチル、テトラゾリル、ピリジル(例えば、ピリド−3−イル)、(ピリド−5−イル)メチル、インドリル、1,2,5−オキサジアゾリル、ピロリル)(ここで、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アルキル基はヒドロキシまたは別の1つのアリール(例えば、フェニル)で適宜置換されていてもよく、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アリールおよびヘテロアリール基は1つまたはそれ以上の−N(R)−C(O)−C1−4アルキル(例えば、−NHC(O)CH)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルである)、−OH、ヘテロアリール(例えば、イミダゾリル)、ヘテロC3−8シクロアルキル(例えば、モルホリニル)、アリール(例えば、フェニル)、−O−ハロ−C1−4アルキル(例えば、−OCF)、−NO、−N(R)(R)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルであり、RはC1−4アルキルである)、−SO−C1−4アルキル(例えば、−SO−CH)で独立して置換される);1つまたはそれ以上のヒドロキシで置換された−C0−4アルキル−ピリジル(例えば、2−ヒドロキシピリド−4−イルメチルまたは2−ヒドロキシピリド−3−イル);−C0−4アルキル−ベンゾトリアゾリル(例えば、1H−ベンゾトリアゾール−5−イル);−C0−4アルキル−インドリル(例えば、−インドール−5−イルメチル、インドール−2−イルメチル、インドール−3−イルエチル);−C0−4アルキル−テトラゾリル(例えば、1,2,3,5−テトラゾール−4−イルエチル);−C0−4アルキル−オキサジアゾリル(例えば、1,2,5−オキサジアゾール−3−イル);−C0−4アルキル−ベンゾジオキソリル(例えば、1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル);−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ベンゾイミダゾリル(例えば、1−メチルベンゾイミダゾール−2−イルメチル、ベンゾイミダゾール−5−イルメチル);C1−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−イミダゾリル(例えば、1−メチル−イミダゾール−5−イルメチル);−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ピロリル(例えば、1−メチルピロリジン−2−イルメチル);またはパラ−フェニルベンジルであるか;
Xが単結合であり、Aが単環式ヘテロアリール(例えば、ピロール−1−イルといったピロリル;ピリド−2−イル、ピリド−4−イルまたはピリド−3−イルといったピリジル;1,2,3,4−テトラゾール−1−イルといったテトラゾリル;イミダゾール−1−イルといったイミダゾリル;またはイソオキサゾール−5−イルといったイソオキサゾリル)であり、ここで、該単環式ヘテロアリールはC1−4アルキル(例えば、メチル)で適宜置換されていてもよいか;
Xが単結合、−N(R)−、−N(R)−CH−、−N(R)−CHCH−、−N(R)−C(H)(CH)−、または−C(O)−であり;
AがC3−8シクロアルキル(例えば、CシクロアルキルまたはC5−6シクロアルキル)であり、ここで、該シクロアルキルの1つまたはそれ以上の炭素原子はN、O、S、S(O)または−C(O)−で適宜独立して置き換わっていてもよく、例えば:シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−メチルシクロヘキサ−1−イル、ピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)、ピロリジニル(例えば、ピロリジン−1−イル)、モルホリニル(例えば、モルホリン−4−イル)、アザパニル(例えば、アザパン−1−イル)、ピペラジニル、2,5−ジオキソピペラジン−1−イル、テトラヒドロピラニル(例えば、テトラヒドロピラン−4−イル)、イソオキサゾリジニル(イソオキサゾリジン−5−イル)、1,1,4−トリオキソ−1,2,5−チアジアゾリジン−2−イル、1,1,3−トリオキソ−1,2,5−チアゾリジン−2−イル、2−オキソシクロペンチリデニル、2−オキソオキサゾリジン−5−イル、2−オキソピリミジン−1−イル、または2,4−ジオキソ−イミダゾリジン−3−イルであり;
ここで、該シクロアルキルは1つまたはそれ以上のC1−4アルキル(例えば、メチル);−C(O)OR、−CHC(O)OR;−N(R)C(O)OR;−OH、ヒドロキシ−C1−4アルキル(例えば、ヒドロキシメチル);C1−4アルコキシ(例えば、メトキシ);−CHN(R)−C(O)OR;アリール(例えば、フェニル)もしくはアリール−C1−4アルキル(例えば、ベンジル)(ここで、該アリールまたはアリール−アルキルの該アリール基はC1−4アルキル(例えば、メチル)で適宜置換されていてもよく、例えば、4−メチルフェニル、2−メチルフェニルである);ヘテロアリール(例えば、2H−テトラゾール−5−イル);ヘテロアリール−C1−4アルキル(例えば、2H−テトラゾール−5−イル−メチル);−C1−4アルキル−N(R)(R)(例えば、−メチル−NH−または−エチル−NH);C1−4アルコキシ(例えば、メトキシ);−C(O)N(R)−S(O)−C1−4アルキル(例えば、−C(O)N(H)S(O)−CH);−N(H)−S(O)−C1−4アルキル(例えば、−N(H)−S(O)−メチル);−S(O)−N(R)(R)(例えば、−S(O)−NH);−C(O)N(H)CN;−C(O)N(R)(R9);または−N(R)(R)で適宜置換されていてもよいか;
Aが7から11員の縮合シクロアルキル−アリールまたはらせん型化合物であり、ここで、1つまたはそれ以上の炭素原子はN、OまたはSから選択されるヘテロ原子でもよく、該縮合シクロアルキル−アリールまたはらせん型化合物は1つまたはそれ以上のヒドロキシ、C1−4アルキル(例えば、メチル)またはオキソ(即ち、=O)で適宜置換されていてもよく、例えば、3,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデカン−3−イル、3,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデカン−9−イル、(6−オキソ−7−オキサ−2−アザスピロ[4.4]ノナン−2−イル)、(9−オキソ−8−オキサ−3−アザスピロ[4.4]ノナン−3−イル)、(1−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)、(2,4−ジオキソ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)、インドリニル(例えば、インドリン−1−イル)、インダニル(例えば、インダン−1−イル、インダン−2−イルまたは2−ヒドロキシインダン−1−イル)、テトラリニル(例えば、テトラリン−2−イル、テトラリン−1−イル)、イソインドリニル(例えば、イソインドリン−2−イル)、アダマンチル、3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イルもしくは3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル、1,3,4,5−テトラヒドロ−2−ベンゾアゼピン−2−イル、2,3,4,5−テトラヒドロ−1−ベンゾアゼピン−1−イル、1,2,4,5−テトラヒドロ−3−ベンゾアゼピン−3−イルである、
式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、Q.1もしくはQ.2の化合物;
Q.4. Xが単結合、−N(R)−、−N(R)−CH−、−N(R)−CHCH−、−N(R)−C(H)(CH)−、または−C(O)−であり:
Aが−C3−8シクロアルキル(例えば、CシクロアルキルまたはC5−6シクロアルキル)であり、ここで、該シクロアルキルの1つまたはそれ以上の炭素原子はN、O、S、S(O)または−C(O)−で適宜独立して置き換わっていてもよく、例えば:シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−メチルシクロヘキサ−1−イル、ピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)、ピロリジニル(例えば、ピロリジン−1−イル)、モルホリニル(例えば、モルホリン−4−イル)、アザパニル(例えば、アザパン−1−イル)、ピペラジニル、2,5−ジオキソピペラジン−1−イル、テトラヒドロピラニル(例えば、テトラヒドロピラン−4−イル)、イソオキサゾリジニル(イソオキサゾリジン−5−イル)、1,1,4−トリオキソ−1,2,5−チアジアゾリジン−2−イル、1,1,3−トリオキソ−1,2,5−チアゾリジン−2−イル、2−オキソシクロペンチリデニル、2−オキソオキサゾリジン−5−イル、2−オキソピリミジン−1−イル、2,4−ジオキソ−イミダゾリジン−3−イルであり;
ここで、該シクロアルキルは1つまたはそれ以上のC1−4アルキル(例えば、メチル)、−C(O)OR、−CHC(O)OR、−N(R)C(O)OR、−OH、ヒドロキシ−C1−4アルキル(例えば、ヒドロキシメチル)、C1−4アルコキシ(例えば、メトキシ)、−CHN(R)−C(O)OR、アリール(例えば、フェニル)もしくはアリール−C1−4アルキル(例えば、ベンジル)(ここで、該アリールまたはアリール−アルキルの該アリール基はC1−4アルキル(例えば、メチル)で適宜置換されていてもよく、例えば、4−メチルフェニル、2−メチルフェニルである)、ヘテロアリール(例えば、2H−テトラゾール−5−イル)、ヘテロアリール−C1−4アルキル(例えば、2H−テトラゾール−5−イル−メチル)、−C1−4アルキル−N(R)(R)(例えば、−メチル−NH−または−エチル−NH)、C1−4アルコキシ(例えば、メトキシ)、−C(O)N(R)−S(O)−C1−4アルキル(例えば、−C(O)N(H)S(O)−CH)、−N(H)−S(O)−C1−4アルキル(例えば、−N(H)−S(O)−メチル)、−S(O)−N(R)(R)(例えば、−S(O)−NH)、−C(O)N(H)CN、−C(O)N(R)(R)、または−N(R)(R)で適宜置換されていてもよいか;
Aが7から11員の縮合シクロアルキル−アリールまたはらせん型化合物であり、ここで、1つまたはそれ以上の炭素原子はN、OまたはSから選択されるヘテロ原子でもよく、該縮合シクロアルキル−アリールまたはらせん型化合物は1つまたはそれ以上のヒドロキシ、C1−4アルキル(例えば、メチル)またはオキソ(即ち、=O)で適宜置換されていてもよく、例えば、3,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデカン−3−イル、3,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデカン−9−イル、(6−オキソ−7−オキサ−2−アザスピロ[4.4]ノナン−2−イル)、(9−オキソ−8−オキサ−3−アザスピロ[4.4]ノナン−3−イル)、(1−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)、(2,4−ジオキソ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)、インドリニル(例えば、インドリン−1−イル)、インダニル(例えば、インダン−1−イル、インダン−2−イルまたは2−ヒドロキシインダン−1−イル)、テトラリニル(例えば、テトラリン−2−イル、テトラリン−1−イル)、イソインドリニル(例えば、イソインドリン−2−イル)、アダマンチル、3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イルもしくは3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル、1,3,4,5−テトラヒドロ−2−ベンゾアゼピン−2−イル、2,3,4,5−テトラヒドロ−1−ベンゾアゼピン−1−イル、1,2,4,5−テトラヒドロ−3−ベンゾアゼピン−3−イルである、
式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、Q.1もしくははQ.2の化合物;
Q.5. Xが単結合であり、Aが単環式ヘテロアリール(例えば、ピロール−1−イルといたピロリル;ピリド−2−イル、ピリド−4−イルまたはピリド−3−イルといったピリジル;1,2,3,4−テトラゾール−1−イルといったテトラゾリル;イミダゾール−1−イルといったイミダゾリル;イソオキサゾール−5−イルといったイソオキサゾリル)である(ここで、該ヘテロアリールは1つまたはそれ以上のC1−4アルキル(例えば、メチル)で適宜置換されていてもよい)、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、Q.1もしくはQ.2の化合物。
Q.6. Xが−N(R)であり、Aが−C1−4アルキル−N(R11)(R12);−C0−4アルキル−アリール(例えば、フェニル、ナフチル、ベンジル)もしくは−C0−4アルキル−ヘテロアリール(例えば、イソオキサゾリル、(イソオキサゾール−5−イル)メチル、テトラゾリル、ピリジル(例えば、ピリド−3−イル)、(ピリド−5−イル)メチル、インドリル、1,2,5−オキサジアゾリル、ピロリル)(ここで、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アルキル基はヒドロキシまたは別の1つのアリール(例えば、フェニル)で適宜置換されていてもよく、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アリールおよびヘテロアリール基は1つまたはそれ以上の−N(R)−C(O)−C1−4アルキル(例えば、−NHC(O)CH)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルである)、−OH、ヘテロアリール(例えば、イミダゾリル)、ヘテロC3−8シクロアルキル(例えば、モルホリニル)、アリール(例えば、フェニル)、−O−ハロ−C1−4アルキル(例えば、−OCF)、−NO、−N(R)(R)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルであり、RはC1−4アルキルである)、−SO−C1−4アルキル(例えば、−SO−CH)で独立して置換される);1つまたはそれ以上のヒドロキシで置換された−C0−4アルキル−ピリジル(例えば、2−ヒドロキシピリド−4−イルメチルまたは2−ヒドロキシピリド−3−イル);−C0−4アルキル−ベンゾトリアゾリル(例えば、1H−ベンゾトリアゾール−5−イル);−C0−4アルキル−インドリル(例えば、−インドール−5−イルメチル、インドール−2−イルメチル、インドール−3−イルエチル);−C0−4アルキル−テトラゾリル(例えば、1,2,3,5−テトラゾール−4−イルエチル);−C0−4アルキル−オキサジアゾリル(例えば、1,2,5−オキサジアゾール−3−イル);−C0−4アルキル−ベンゾジオキソリル(例えば、1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル);−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ベンゾイミダゾリル(例えば、1−メチルベンゾイミダゾール−2−イルメチル、ベンゾイミダゾール−5−イルメチル);C1−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−イミダゾリル(例えば、1−メチル−イミダゾール−5−イルメチル);−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ピロリル(例えば、1−メチルピロリジン−2−イルメチル);パラ−フェニルベンジルである、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、Q.1もしくはQ.2の化合物;
Q.7. Xが−N(R)であり、Aが−C1−4アルキル−アリール(例えば、ベンジル)もしくは−C1−4アルキル−ヘテロアリール(例えば、イソオキサゾール−5−イル)メチル、(ピリド−5−イル)メチル)(ここで、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アルキル基はヒドロキシまたは別の1つのアリール(例えば、フェニル)で適宜置換されていてもよく、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アリールおよびヘテロアリール基は1つまたはそれ以上の−N(R)−C(O)−C1−4アルキル(例えば、−NHC(O)CH)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルである)、−OH、ヘテロアリール(例えば、イミダゾリル)、ヘテロC3−8シクロアルキル(例えば、モルホリニル)、アリール(例えば、フェニル)、−O−ハロ−C1−4アルキル(例えば、−OCF)、−NO、−N(R)(R)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルであり、RはC1−4アルキルである)、−SO−C1−4アルキル(例えば、−SO−CH)で独立して置換される)である、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、Q.1もしくはQ.2の化合物;
Q.8. Xが単結合であり、Aがピロリル(例えば、ピロール−1−イル)またはイミダゾリル(例えば、イミダゾール−1−イル)である、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、Q.1もしくはQ.2の化合物;
Q.9. Xが単結合であり、Aが別の1つのアリール(例えば、フェニル)またはアリール−C1−4アルキル(例えば、ベンジル)で適宜置換されていてもよいピロリジニル(例えば、ピロリジン−1−イル)またはピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)である、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、Q.1もしくはQ.2の化合物;
Q.10. Xが−N(R)−であり、Aがテトラリニル(例えば、テトラリン−2−イル)である、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、Q.1もしくはQ.2の化合物;
Q.11. RがC1−8アルキル(例えば、メチル)である、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、またはQ.1からQ.10のいずれかの化合物;
Q.12. Rがメチルである、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、またはQ.1からQ.10のいずれかの化合物;
Q.13. RがH、ハロ(例えば、クロロ)、C1−4アルキル(例えば、メチル)、−N(R)(R)または−O−C3−8シクロアルキル(例えば、−O−シクロペンチル)である、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、またはQ.1からQ.12のいずれかの化合物;
Q.14. RがC1−4アルキル(例えば、メチル)である、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、またはQ.1からQ.13のいずれかの化合物;
Q.15. Rがメチルである、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、またはQ.1からQ.14のいずれかの化合物;
Q.16. Rが−N(R)(R)である、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、またはQ.1からQ.13のいずれかの化合物;
Q.17. RおよびRが独立してH、C3−7シクロアルキル(例えば、シクロプロピルまたはシクロペンチル)、−C1−4アルキル(例えば、メチルまたはエチル)(ここで、該アルキルは−OH、−C(O)ORから選択される1つまたはそれ以上の基で適宜置換されていてもよい)、ハロで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、4−フルオロフェニル)、アリール−C1−4アルキル(ここで、該アリール基はハロ(例えば、フルオロ)で適宜置換されていてもよく、例えば、4−フルオロフェニルエチルである)から選択される、式Q.16の化合物;
Q.18. RがHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)である、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、またはQ.1からQ.17のいずれかの化合物;
Q.19. RがHである、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、またはQ.1からQ.17のいずれかの化合物;
Q.20. RがH、C1−4アルキル(例えば、メチル、エチルまたはtert−ブチル)、−CHOC(O)CHである、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、またはQ.1からQ.19のいずれかの化合物;
Q.21. RがHである、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、またはQ.1からQ.20のいずれかの化合物;
Q.22. RがC1−4アルキル(例えば、メチル、エチルまたはtert−ブチル)である、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、またはQ.1からQ.20のいずれかの化合物;
Q.23. Rが−CHOC(O)CHである、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、またはQ.1からQ.20のいずれかの化合物;
Q.24. RおよびRが独立してHまたはC1−4アルキルである、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、またはQ.1から−Q.23のいずれかの化合物;
Q.25. RおよびRがHである、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、またはQ.1からQ.24のいずれかの化合物;
Q.26. RおよびRがC1−4アルキルである、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、またはQ.1からQ.24のいずれかの化合物;
Q.27. R10がHまたは−C1−4アルキル−OC(O)CH(例えば、−CHOC(O)CH)である、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、またはQ.1−Q.26のいずれかの化合物;
Q.28. R10が−C1−4アルキル−OC(O)CH(例えば、−CHOC(O)CH)である、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、またはQ.1からQ.27のいずれかの化合物;
Q.29. R10がHである、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、またはQ.1からQ.27のいずれかの化合物;
Q.30. R11およびR12が独立してHまたはC1−4アルキルである、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、またはQ.1からQ.29のいずれかの化合物;
Q.31. R11がHである、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、またはQ.1からQ.30のいずれかの化合物;
Q.32. R11がC1−4アルキルである、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、またはQ.1からQ.30のいずれかの化合物;
Q.33. R12がHである、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、またはQ.1からQ.32のいずれかの化合物;
Q.34. R12がC1−4アルキルである、式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、またはQ.1からQ.32のいずれかの化合物;
Q.35. 該化合物が以下:
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
から選択される、上記の式のいずれか;
Q.36. 該化合物が以下の構造:
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
から選択される、上記の式のいずれか;
Q.37.該化合物が以下の構造:
Figure 2012532126
から選択される、上記の式のいずれか;
Q.38. 該化合物が以下の構造:
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
から選択される、上記の式のいずれか;
Q.39. 該化合物が以下の構造:
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
から選択される、上記の式のいずれか;
Q.40. 該化合物が以下:
Figure 2012532126
から選択される、上記の式のいずれか;
Q.41. 該化合物が以下:
Figure 2012532126
から選択される、上記の式のいずれか;
Q.42. 式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれかの化合物が、FMNおよび/またはCD3299リボスイッチに、例えば、実施例1に記載されるアッセイにおいて標準化合物に比べ20%より大きいImaxで結合する、または実施例1に記載されるアッセイにおいてFMNリボスイッチに対し10μM以下のIC50値を有する、および/または例えば実施例2に記載されるアッセイにおいて128μg/mL以下、好ましくは64μg/mL以下、より好ましくは32μg/mLの最小阻害濃度(MIC)を有する、上記の式のいずれかの遊離または塩の形態を提供する。
第1の態様の特定の実施態様において、前記の式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれか、例えばQ.1からQ.22のいずれかの化合物は:
(a)Rがクロロ、Alkがプロピレン、Xが単結合であり、Aがピロリジン−1−イルのとき、RはC1−8アルキル(例えば、メチル)であるかR10は−C1−4アルキル−OC(O)CH(例えば、−CHOC(O)CH)であり、即ち、該化合物は8−クロロ−10−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)ベンゾ[g]プテリジン−2,4−ジオンではない;
(b)該化合物は10−[3−(3,6−ジオキソ−1,4−シクロヘキサジエン−1−イル)プロピル)−3,7,8−トリメチル−ベンゾ[g]プテリジン−2,4−(3H,10H)−ジオンではない;
(c)Aはプリニルではなく、例えば、該化合物は適宜置換されていてもよい10−[2−(9H−プリン−9−イル)エチル]−、10−[3−(9H−プリン−9−イル)プロピル]−または10−[6−(9H−プリン−9−イル)ヘキシル]−7,8−ジメチル−ベンゾ[g]プテリジン−2,4−(3H,10H)−ジオンではない;
(d)Aはインドール−3−イルではなく、例えば、該化合物は10−[3−(1H−インドール−3−イル)エチル]−または10−[3−(1H−インドール−3−イル)プロピル]−7,8−ジメチル−ベンゾ[g]プテリジン−2,4−(3H,10H)−ジオンではない;
(e)−Alk−X−Aは2−(2−オキソシクロペンチリデン)エチルではない
の条件を含み、かかる条件を有する式Q、Q−I、Q−II、Q−III、Q−IVおよびQ−Vの化合物をそれぞれ式Q(i)、Q−I(i)、Q−II(i)、Q−III(i)、Q−IV(i)、Q−V(i)の化合物と呼ぶ。
第2の態様において、本発明は式I(A):
Figure 2012532126
[式中:
(i)AlkはC1−6アルキレン(例えば、メチレンまたはエチレン)であり;
(ii)Xは単結合、−N(R)−、−N(R)−CH−または−C(O)−であり;
(iii)Aは単環式ヘテロアリール(例えば、ピリド−4−イルまたはピリド−3−イル)またはC5−6シクロアルキルであり、ここで、該シクロアルキルの1つまたはそれ以上の炭素原子はN、O、S、S(O)または−C(O)−で適宜独立して置き換わっていてもよく、例えば、ピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)、ピロリジニル(例えば、ピロリジン−1−イル)、ピペラジニル(例えば、2,5−ジオキソピペラジン−1−イル)、イソオキサゾリジニル(イソオキサゾリジン−5−イル)、1,1−ジオキソ−1,4−チアジナン−4−イル、C3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシルまたは2−オキソシクロペンチリデン)、2−オキソピリミジン−1−イルもしくは2,4−ジオキソ−イミダゾール−3−イルであり、ここで、該ヘテロアリールおよびシクロアルキルは1つまたはそれ以上の−C(O)OR、−CHC(O)OR、−N(R)C(O)OR、−OH、ヒドロキシ−C1−4アルキル(例えば、ヒドロキシメチル)、−CHN(R)−C(O)OR、ヘテロアリール(例えば、2H−テトラゾール−5−イル)、ヘテロアリール−C1−4アルキル(例えば、2H−テトラゾール−5−イル−メチル)、アミンC1−4アルキル(例えば、アミン−エチル)、C1−4アルコキシ(例えば、メトキシ)、−C(O)N(R)−S(O)−C1−4アルキル(例えば、−C(O)N(H)S(O)−CH)または−N(R)(R)で独立して適宜置換されていてもよく;
(iv)RはHまたはC1−8アルキル(例えば、メチル)であり;
(v)RはH、ハロ(例えば、クロロ)、C1−4アルキル(例えば、メチル)、−N(R)(R)であり;
(vi)RおよびRは独立してH、C3−7シクロアルキル(例えば、シクロプロピルまたはシクロペンチル)、−C1−4アルキル(例えば、メチルまたはエチル)から選択され、ここで、該アルキルは、−OH、−C(O)OR、ハロで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、4−フルオロフェニル)からなる群より選択される1つまたはそれ以上の基で適宜置換されていてもよく;
(vii)RはHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
(viii)RはH、C1−4アルキル(例えば、メチル、エチルまたはtert−ブチル)、−CHOC(O)CHであり;
(ix)RおよびRは独立してHまたはC1−4アルキルであり;
(x)R10はHまたは−C1−4アルキル−OC(O)CH(例えば、−CHOC(O)CH)である]
の化合物の遊離、塩またはプロドラッグの形態を提供する。
本発明はさらに以下:
1.1 AlkがC1−6アルキレン(例えば、エチレン)である式I(A)の化合物;
1.2 AlkがC1−2アルキレン(例えば、エチレン)である式I(A)の化合物または1.1;
1.3 Alkがエチレンである、式I(A)の化合物または1.1;
1.4 AlkがC3−6アルキレン(例えば、ペンチレン)である、式I(A)の化合物または1.1;
1.5 Xが単結合、−N(R)−、−N(R)−CH−または−C(O)−である、式I(A)の化合物または1.1から1.4のいずれか;
1.6 Xが−N(R)−である、式I(A)の化合物または1.1から1.5のいずれか;
1.7 Xが−N(R)−CH−である、式I(A)の化合物または1.1から1.5のいずれか;
1.8 Xが−C(O)−である、式I(A)の化合物または1.1から1.5のいずれか;
1.9 Xが単結合である、式I(A)の化合物または1.1から1.5のいずれか;
1.10 Aが単環式ヘテロアリール(例えば、ピリド−4−イルまたはピリド−3−イル)またはC5−6シクロアルキルである(ここで、該シクロアルキルの1つまたはそれ以上の炭素原子はN、O、S、S(O)または−C(O)−で適宜置き換わっていてもよく、例えば、ピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)、ピロリジニル(例えば、ピロリジン−1−イル)、ピペラジニル(例えば、2,5−ジオキソピペラジン−1−イル)、イソオキサゾリジニル(イソオキサゾリジン−5−イル)、1,1−ジオキソ−1,4−チアジナン−4−イル、C3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシルまたは2−オキソシクロペンチリデン)、2−オキソピリミジン−1−イルもしくは2,4−ジオキソ−イミダゾール−3−イルであり、ここで、該ヘテロアリールおよびシクロアルキルは1つまたはそれ以上の−C(O)OR、−CHC(O)OR、−N(R)C(O)OR、−OH、ヒドロキシ−C1−4アルキル(例えば、ヒドロキシメチル)、−CHN(R)−C(O)OR、ヘテロアリール(例えば、2H−テトラゾール−5−イル)、ヘテロアリール−C1−4アルキル(例えば、2H−テトラゾール−5−イル−メチル)、アミンC1−4アルキル(例えば、アミン−エチル)、C1−4アルコキシ(例えば、メトキシ)、−C(O)N(R)−S(O)−C1−4アルキル(例えば、−C(O)N(H)S(O)−CH)または−N(R)(R)で適宜独立して置換されていてもよい)、式I(A)の化合物または1.1から1.9のいずれか;
1.11 Aが単環式ヘテロアリール(例えば、ピリド−4−イルまたはピリド−3−イル)である、式I(A)の化合物または1.1から1.10のいずれか;
1.12 AがC5−6シクロアルキルである(ここで、該シクロアルキルの1つまたはそれ以上の炭素原子はN、O、S、S(O)または−C(O)−で適宜置き換わっていてもよく、例えば、ピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)、ピロリジニル(例えば、ピロリジン−1−イル)、ピペラジニル(例えば、2,5−ジオキソピペラジン−1−イル)、イソオキサゾリジニル(イソオキサゾリジン−5−イル)、1,1−ジオキソ−1,4−チアジナン−4−イル、C3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチルまたはシクロヘキシル)、2−オキソピリミジン−1−イルまたは2,4−ジオキソ−イミダゾール−3−イルであり、ここで、該ヘテロアリールおよびシクロアルキルは1つまたはそれ以上の−C(O)OR、−CHC(O)OR、−N(R)C(O)OR、−OH、ヒドロキシ−C1−4アルキル(例えば、ヒドロキシメチル)、−CHN(R)−C(O)OR、ヘテロアリール(例えば、2H−テトラゾール−5−イル)、ヘテロアリール−C1−4アルキル(例えば、2H−テトラゾール−5−イル−メチル)、アミンC1−4アルキル(例えば、アミン−エチル)、C1−4アルコキシ(例えば、メトキシ)、−C(O)N(R)−S(O)−C1−4アルキル(例えば、−C(O)N(H)S(O)−CH)または−N(R)(R)で適宜独立して置換されていてもよい)、式I(A)の化合物または1.1から1.10のいずれか;
1.13 Aが以下:ピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)、ピロリジニル(例えば、ピロリジン−1−イル)、ピペラジニル(例えば、2,5−ジオキソピペラジン−1−イル)、イソオキサゾリジニル(イソオキサゾリジン−5−イル)、1,1−ジオキソ−1,4−チアジナン−4−イル、C3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチルまたはシクロヘキシル)、2−オキソピリミジン−1−イルまたは2,4−ジオキソ−イミダゾール−3−イル)(ここで、該シクロアルキルは1つまたはそれ以上の−C(O)OR、−CHC(O)OR、−N(R)C(O)OR、−OH、ヒドロキシ−C1−4アルキル(例えば、ヒドロキシメチル)、−CHN(R)−C(O)OR、ヘテロアリール(例えば、2H−テトラゾール−5−イル)、ヘテロアリール−C1−4アルキル(例えば、2H−テトラゾール−5−イル−メチル)、アミンC1−4アルキル(例えば、アミン−エチル)、C1−4アルコキシ(例えば、メトキシ)、−C(O)N(R)−S(O)−C1−4アルキル(例えば、−C(O)N(H)S(O)−CH)または−N(R)(R)で適宜置換されていてもよい)である、式I(A)の化合物または1.1から1.10;
1.14 −Alk−X−Aが以下:
Figure 2012532126
Figure 2012532126
のいずれかから選択される、式I(A)の化合物または1.1から1.3もしくは1.5から1.13のいずれか;
1.15 −Alk−X−Aが以下:
Figure 2012532126
Figure 2012532126
のいずれかから選択される、式I(A)の化合物または1.1から1.3もしくは1.5から1.13のいずれか;
1.16 −Alk−X−Aが以下:
Figure 2012532126
のいずれかから選択される、式I(A)の化合物、1.1または1.4から1.6、1.9から1.13のいずれか;
1.17 RがHまたはC1−8アルキル(例えば、メチル)である、式I(A)の化合物または1.1から1.16のいずれか;
1.18 RがHである、式I(A)または1.1から1.16のいずれかの化合物;
1.19 RがC1−8アルキル(例えば、メチル)である、式I(A)の化合物または1.1から1.16のいずれか;
1.20 RがH、ハロ(例えば、クロロ)、C1−4アルキル(例えば、メチル)、−N(R)(R)である、式I(A)の化合物または1.1から1.19のいずれか;
1.21 RがHである、式I(A)の化合物または1.1から1.19のいずれか;
1.22 Rがハロ(例えば、クロロ)である、式I(A)の化合物または1.1から1.19のいずれか;
1.23 RがC1−4アルキル(例えば、メチル)である、式I(A)の化合物または1.1から1.19のいずれか;
1.24 Rが−N(R)(R)である(ここで、RおよびRはH、C3−7シクロアルキル(例えば、シクロプロピルまたはシクロペンチル)、−C1−4アルキル(例えば、メチルまたはエチル)から独立して選択され、ここで、該アルキルは−OH、−C(O)OR、ハロで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、4−フルオロフェニル)から選択される1つまたはそれ以上の基で適宜置換されていてもよい)、式I(A)の化合物または1.1から1.19のいずれか;
1.25 RかRのどちらかがHである、式1.24;
1.26 RかRのどちらかがC3−7シクロアルキル(例えば、シクロプロピルまたはシクロペンチル)である、式1.24または1.25;
1.27 RかRのどちらかが−C1−4アルキル(例えば、メチルまたはエチル)である(ここで、該アルキルは−OH、−C(O)OR、ハロで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、4−フルオロフェニル)から選択される1つまたはそれ以上の基で適宜置換されていてもよい)、式1.24または1.25;
1.28 RかRのどちらかが以下:H、−C1−4アルキル(例えば、メチルまたはエチル)、シクロペンチルアミン、−CHCH−C(O)OC(CHまたはヒドロキシエチルのいずれかから選択される、式1.24または1.25;
1.29 RがHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)である、式I(A)または1.1から1.28のいずれか;
1.30 RがHである、式I(A)または1.1から1.28のいずれか;
1.31 RがC1−4アルキル(例えば、メチル)である、式Iまたは1.1から1.28のいずれか;
1.32 RがH、C1−4アルキル(例えば、メチル、エチルまたはtert−ブチル)、−CHOC(O)CHである、式I(A)または1.1から1.31のいずれか;
1.33 RがHである、式I(A)または1.1から1.31のいずれか;
1.34 RがC1−4アルキル(例えば、メチル、エチルまたはtert−ブチル)である、式I(A)または1.1から1.31のいずれか;
1.35 Rが−CHOC(O)CHである、式I(A)または1.1から1.31のいずれか;
1.36 R10がHまたは−C1−4アルキル−OC(O)CH(例えば、CHOC(O)CH)である、式I(A)または1.1から1.35のいずれか;
1.37 R10がHである、式I(A)または1.1から1.35のいずれか;
1.38 R10が−C1−4アルキル−OC(O)CH(例えば、CHOC(O)CH)である、式I(A)または1.1から1.35のいずれか;
1.39 式I(A)の化合物が以下:
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
のいずれかから選択される、上記の式のいずれか;
1.40 式I(A)の化合物が以下:
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
のいずれかから選択される、上記の式のいずれか;
1.41 式I(A)の化合物が以下:
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
のいずれかから選択される、上記の式のいずれか;
1.42 式I(A)が以下:
Figure 2012532126
のいずれかから選択される、上記の式のいずれか;
1.43 以下:
Figure 2012532126
のいずれかから選択される、式I(A)または1.1から1.38のいずれかの化合物;
1.44 式I(A)の化合物がFMNリボスイッチに、結合アッセイ(例えば、実施例1に記載されるもの)において100μM以下、好ましくは75μM以下、より好ましくは50μM以下、さらにより好ましくは25μM、最も好ましくは10μMののIC50値で結合し、および/または該化合物が実施例2に記載されるアッセイにおいて128μg/mL以下、好ましくは64μg/mL以下、より好ましくは32μg/mL以下の最小阻害濃度(MIC)を有する、上記の式のいずれか;
の遊離、塩またはプロドラッグの形態の式I(A)の化合物に関連する。
特定の実施態様において、式I(A)の化合物(例えば、前記の1.1から1.44のいずれかの化合物)は、以下の条件:
がクロロ、Alkがプロピレン、Xが単結合であり、Aがピロリジン−1−イルのとき、RはC1−8アルキル(例えば、メチル)であるか、R10は−C1−4アルキル−OC(O)CH(例えば、−CHOC(O)CH)である、即ち、式I(A)の化合物は8−クロロ−10−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)ベンゾ[g]プテリジン−2,4−ジオンではない、
を有し、かかる条件を有する化合物を式I(A)(i)の化合物とする。
第3の態様において、本発明は式II(A):
Figure 2012532126
[式中:
(i)AlkはC1−6アルキレン(例えば、メチレン、エチレン、ペンチレン)であり;
(ii)Yは−N(R)−C(O)−または−C(O)−N(R)−であり;
(iii)Aは1つまたはそれ以上の−C(O)OR、−CHC(O)OR、−N(R)C(O)OR、−OH、ヒドロキシ−C1−4アルキル(例えば、ヒドロキシメチル)、−CHN(R)−C(O)OR、ヘテロアリール(例えば、2H−テトラゾール−5−イル)、ヘテロアリール−C1−4アルキル(例えば、2H−テトラゾール−5−イル−メチル)、アミンC1−4アルキル(例えば、アミン−エチル)、C1−4アルコキシ(例えば、メトキシ)、−C(O)N(R)−S(O)−C1−4アルキル(例えば、−C(O)N(H)S(O)−CH)または−N(R)(R)で適宜置換されていてもよいヘテロアリール(例えば、ピリド−3−イル)であり;
(iv)RはHまたはC1−8アルキル(例えば、メチル)であり;
(v)RはH、ハロ(例えば、クロロ)、C1−4アルキル(例えば、メチル)、−N(R)(R)であり;
(vi)RおよびRは独立してH、C3−7シクロアルキル(例えば、シクロプロピルまたはシクロペンチル)、−C1−4アルキル(例えば、メチルまたはエチル)から選択され、ここで、該アルキルは−OH、−C(O)OR、ハロで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、4−フルオロフェニル)から選択される1つまたはそれ以上の基で適宜置換されていてもよく;
(vii)RはHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
(viii)RはH、C1−4アルキル(例えば、メチル、エチルまたはtert−ブチル)、−CHOC(O)CHであり;
(ix)RおよびRは独立してH、C1−4アルキルであり;
(x)R10はHまたは−C1−4アルキル−OC(O)CH(例えば、−CHOC(O)CH)である]
の遊離、塩またはプロドラッグの形態の化合物を提供する。
第3の態様の特定の実施態様において、本発明は以下:
2.1 Yが−N(R)−C(O)−である式II(A)の化合物;
2.2 Yが−C(O)−N(R)−である式II(A)の化合物;
2.3 Aが1つまたはそれ以上の−C(O)OR、−CHC(O)OR、−N(R)C(O)OR、−OH、ヒドロキシ−C1−4アルキル(例えば、ヒドロキシメチル)、−CHN(R)−C(O)OR、ヘテロアリール(例えば、2H−テトラゾール−5−イル)、ヘテロアリール−C1−4アルキル(例えば、2H−テトラゾール−5−イル−メチル)、アミンC1−4アルキル(例えば、アミン−エチル)、C1−4アルコキシ(例えば、メトキシ)、−C(O)N(R)−S(O)−C1−4アルキル(例えば、−C(O)N(H)S(O)−CH)または−N(R)(R)で適宜置換されていてもよいヘテロアリール(例えば、ピリド−3−イル)である、式II(A)の化合物、2.1もしくは2.2;
2.4 Aが1つまたはそれ以上の−C(O)OR、−CHC(O)OR、−N(R)C(O)OR、−OH、ヒドロキシ−C1−4アルキル(例えば、ヒドロキシメチル)、−CHN(R)−C(O)OR、ヘテロアリール(例えば、2H−テトラゾール−5−イル)、ヘテロアリール−C1−4アルキル(例えば、2H−テトラゾール−5−イル−メチル)、アミンC1−4アルキル(例えば、アミン−エチル)、C1−4アルコキシ(例えば、メトキシ)、−C(O)N(R)−S(O)−C1−4アルキル(例えば、−C(O)N(H)S(O)−CH)または−N(R)(R)で適宜置換されていてもよいヘテロアリール(例えば、ピリド−3−イル)である、式II(A)の化合物または2.1から2.3のいずれか;
2.5 Aが1つまたはそれ以上のC1−4アルコキシ(例えば、メトキシ)で適宜置換されていてもよいヘテロアリール(例えば、ピリド−3−イル)である、式II(A)の化合物または2.1から2.3のいずれか;
2.6 Aが2−メトキシ−ピリド−3−イルである式II(A)の化合物または2.1から2.3のいずれか;
2.7 置換基Alk、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10が独立して1.1から1.4および1.16から1.38に記載されたものである、式II(A)の化合物または2.1から2.6のいずれか;
2.8 該化合物が:
Figure 2012532126
である、式II(A)の化合物;
2.9 式II(A)の化合物がFMNリボスイッチに、結合アッセイ(例えば、実施例1に記載されるもの)において100μM以下、好ましくは75μM以下、より好ましくは50μM以下、さらにより好ましくは25μM、最も好ましくは10μMののIC50値で結合し、および/または式IIの化合物が実施例2に記載されるアッセイにおいて128μg/mL以下、好ましくは100μg/mL以下、より好ましくは50μg/mL以下、さらにより好ましくは35μg/mL以下の最小阻害濃度(MIC)を有する、上記の式のいずれか;
の遊離、塩またはプロドラッグの形態の式II(A)の化合物を提供する。
第4の態様において、本発明は式I(B):
Figure 2012532126
[式中:
(i)AlkはC1−2アルキレン(例えば、メチレンまたはエチレン)であり;
(ii)Xは−N(R)−であり;
(iii)Aは:−C1−4アルキル−N(R11)(R12);−C0−4アルキル−アリール(例えば、フェニル、ナフチル、ベンジル)もしくは−C0−4アルキル−ヘテロアリール(例えば、イソオキサゾリル、テトラゾリル、ピリジル、インドリル、1,2,5−オキサジアゾリル、ピロリル)(ここで、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アルキル基はヒドロキシまたは別の1つのアリール(例えば、フェニル)で適宜置換されていてもよく、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アリールおよびヘテロアリール基は1つまたはそれ以上の−N(R)−C(O)−C1−4アルキル(例えば、−NHC(O)CH)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルである)、−OH、ヘテロアリール(例えば、イミダゾリル)、ヘテロC3−8シクロアルキル(例えば、モルホリニル)、アリール(例えば、フェニル)、−O−ハロ−C1−4アルキル(例えば、−OCF)、−NO、−N(R)(R)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルであり、RはC1−4アルキルである)、−SO−C1−4アルキル(例えば、−SO−CH)で独立して置換される);1つまたはそれ以上のヒドロキシで置換された−C0−4アルキル−ピリジル(例えば、2−ヒドロキシピリド−4−イルメチルまたは2−ヒドロキシピリド−3−イル);−C0−4アルキル−ベンゾトリアゾリル(例えば、1H−ベンゾトリアゾール−5−イル);−C0−4アルキル−インドリル(例えば、−インドール−5−イルメチル、インドール−2−イルメチル、インドール−3−イルエチル);−C0−4アルキル−テトラゾリル(例えば、1,2,3,5−テトラゾール−4−イルエチル);−C0−4アルキル−オキサジアゾリル(例えば、1,2,5−オキサジアゾール−3−イル);−C0−4アルキル−ベンゾジオキソリル(例えば、1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル);−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ベンゾイミダゾリル(例えば、1−メチルベンゾイミダゾール−2−イルメチル、ベンゾイミダゾール−5−イルメチル);C1−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−イミダゾリル(例えば、1−メチル−イミダゾール−5−イルメチル);−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ピロリル(例えば、1−メチルピロリジン−2−イルメチル);パラ−フェニルベンジルからなる群より選択され;
(iv)RはHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
(v)RはH、C1−4アルキル(例えば、メチル)および−O−C3−8シクロアルキル(例えば、−O−シクロペンチル)からなる群より選択され;
(vi)RはHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
(vii)R11およびR12は独立してHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)である]
の遊離または塩の形態の化合物を提供する。
本発明はさらに、以下の式:
3.1 AlkがC1−2アルキレン(例えば、メチレンまたはエチレン)である、式I(B)の化合物;
3.2 Alkがエチレンである、式I(B)の化合物または3.1;
3.3 Aが:
−C1−4アルキル−N(R)(R);−C0−4アルキル−アリール(例えば、フェニル、ナフチル、ベンジル)もしくは−C0−4アルキル−ヘテロアリール(例えば、イソオキサゾリル、テトラゾリル、ピリジル、インドリル、1,2,5−オキサジアゾリル、ピロリル)(ここで、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アルキル基はヒドロキシまたは別の1つのアリール(例えば、フェニル)で適宜置換されていてもよく、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アリールおよびヘテロアリール基は1つまたはそれ以上の−N(Ra)−C(O)−C1−4アルキル(例えば、−NHC(O)CH)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルである)、−OH、ヘテロアリール(例えば、イミダゾリル)、ヘテロC3−8シクロアルキル(例えば、モルホリニル)、アリール(例えば、フェニル)、−O−ハロ−C1−4アルキル(例えば、−OCF)、−NO、−N(R)(R)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルであり、RはC1−4アルキルである)、−SO−C1−4アルキル(例えば、−SO−CH)で独立して置換される);1つまたはそれ以上のヒドロキシで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ピリジル(例えば、2−ヒドロキシピリド−4−イルメチルまたは2−ヒドロキシピリド−3−イル);−C0−4アルキル−ベンゾトリアゾリル(例えば、1H−ベンゾトリアゾール−5−イル);−C0−4アルキル−インドリル(例えば、−インドール−5−イルメチル、インドール−2−イルメチル、インドール−3−イルエチル);−C0−4アルキル−テトラゾリル(例えば、1,2,3,5−テトラゾール−4−イルエチル);−C0−4アルキル−オキサジアゾリル (例えば、1,2,5−オキサジアゾール−3−イル);−C0−4アルキル−ベンゾジオキソリル(例えば、1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル);−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ベンゾイミダゾリル(例えば、1−メチルベンゾイミダゾール−2−イルメチル、ベンゾイミダゾール−5−イルメチル);C1−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−イミダゾリル(例えば、1−メチル−イミダゾール−5−イルメチル);−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ピロリル(例えば、1−メチルピロリジン−2−イルメチル);パラ−フェニルベンジルからなる群より選択される、式I(B)の化合物または3.1から3.2のいずれか;
3.4 Aが:
−C0−4アルキル−アリール(例えば、フェニル、ナフチル、ベンジル)もしくは−C0−4アルキル−ヘテロアリール(例えば、イソオキサゾリル、テトラゾリル、ピリジル、インドリル、1,2,5−オキサジアゾリル、ピロリル)(ここで、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アルキル基はヒドロキシまたは別の1つのアリール(例えば、フェニル)で適宜置換されていてもよく、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アリールおよびヘテロアリール基は1つまたはそれ以上の−N(R)−C(O)−C1−4アルキル(例えば、−NHC(O)CH)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルである)、−OH、ヘテロアリール(例えば、イミダゾリル)、ヘテロC3−8シクロアルキル(例えば、モルホリニル)、アリール(例えば、フェニル)、−O−ハロ−C1−4アルキル(例えば、−OCF)、−NO、−N(R)(R)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルであり、RはC1−4アルキルである)、−SO−C1−4アルキル(例えば、−SO−CH);−C0−4アルキル−ベンゾトリアゾリル(例えば、1H−ベンゾトリアゾール−5−イル);−C0−4アルキル−インドリル(例えば、−インドール−5−イルメチル、インドール−2−イルメチル、インドール−3−イルエチル);−C0−4アルキル−テトラゾリル(例えば、1,2,3,5−テトラゾール−4−イルエチル);−C0−4アルキル−オキサジアゾリル(例えば、1,2,5−オキサジアゾール−3−イル);−C0−4アルキル−ベンゾジオキソリル(例えば、1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル);−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ベンゾイミダゾリル(例えば、1−メチルベンゾイミダゾール−2−イルメチル、ベンゾイミダゾール−5−イルメチル);−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ピロリル(例えば、1−メチルピロール−2−イルメチル)からなる群より選択される式I(B)の化合物または3.1から3.2のいずれか;
3.5 Aが:
−C0−4アルキル−アリール(例えば、フェニル、ナフチル、ベンジル)(ここで、該−アルキルアリールの該アルキル基はヒドロキシまたは別の1つのアリール(例えば、フェニル)で適宜置換されていてもよく、該−アルキルアリールの該アリール基は1つまたはそれ以上の−N(R)−C(O)−C1−4アルキル(例えば、−NHC(O)CH)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルである)、−OH、ヘテロアリール(例えば、イミダゾリル)、ヘテロC3−8シクロアルキル(例えば、モルホリニル)、アリール(例えば、フェニル)、−O−ハロ−C1−4アルキル(例えば、−OCF)、−NO、−N(R)(R)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルであり、RはC1−4アルキルである)、−SO−C1−4アルキル(例えば、−SO−CH)で独立して置換される);−C0−4アルキル−ベンゾトリアゾリル(例えば、1H−ベンゾトリアゾール−5−イル);−C0−4アルキル−インドリル(例えば、−インドール−5−イルメチル、インドール−2−イルメチル、インドール−3−イルエチル);−C0−4アルキル−テトラゾリル(例えば、1,2,3,5−テトラゾール−4−イルエチル);−C0−4アルキル−オキサジアゾリル(例えば、1,2,5−オキサジアゾール−3−イル);−C0−4アルキル−ベンゾジオキソリル(例えば、1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル);−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ベンゾイミダゾリル(例えば、1−メチルベンゾイミダゾール−2−イルメチル、ベンゾイミダゾール−5−イルメチル);−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ピロリル(例えば、1−メチルピロール−2−イルメチル)からなる群より選択される式I(B)の化合物または3.1から3.2のいずれか;
3.6 Aが−C1−4アルキル−N(R)(R)であり、RおよびRが独立してHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)である、式I(B)の化合物または3.1から3.2のいずれか;
3.7 Aが−CH(CH−NHである、式3.6;
3.8 Aがジメチルアミノエチル(−CHCH−N(CH)である、式3.6;
3.9 Aが−C0−4アルキル−アリール(例えば、フェニル、ナフチル、ベンジル)もしくは−C0−4アルキル−ヘテロアリール(例えば、イソオキサゾリル、テトラゾリル、ピリジル、インドリル、1,2,5−オキサジアゾリル、ピロリル)(ここで、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アルキル基はヒドロキシまたは別の1つのアリール(例えば、フェニル)で適宜置換されていてもよく、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アリールおよびヘテロアリール基は1つまたはそれ以上の−N(R)−C(O)−C1−4アルキル(例えば、−NHC(O)CH)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルである)、−OH、ヘテロアリール(例えば、イミダゾリル)、ヘテロC3−8シクロアルキル(例えば、モルホリニル)、アリール(例えば、フェニル)、−O−ハロ−C1−4アルキル(例えば、−OCF3)、−NO、−N(R)(R)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルであり、RはC1−4アルキルである)、−SO−C1−4アルキル(例えば、−SO−CH)で適宜置換されていてもよい)である、式I(B)または3.1から3.2のいずれかの化合物;
3.10 Aが−C0−4アルキル−アリール(例えば、フェニル、ナフチル、ベンジル)(ここで、該−アルキルアリールの該アルキル基はヒドロキシまたは別の1つのアリール(例えば、フェニル)で適宜置換されていてもよく、該−アルキルアリールの該アリール基は1つまたはそれ以上の−N(R)−C(O)−C1−4アルキル(例えば、−NHC(O)CH)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルである)、−OH、ヘテロアリール(例えば、イミダゾリル)、ヘテロC3−8シクロアルキル(例えば、モルホリニル)、アリール(例えば、フェニル)、−O−ハロ−C1−4アルキル(例えば、−OCF)、−NO、−N(R)(R)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルであり、RはC1−4アルキルである)、−SO−C1−4アルキル(例えば、−SO−CH)で適宜置換されていてもよい)である、式I(B)または3.1から3.2のいずれかの化合物;
3.11 Aが−C0−4アルキルフェニル(例えば、フェニルまたはベンジル)(ここで、該フェニルは1つまたはそれ以上の−N(R)−C(O)−C1−4アルキル(例えば、−NHC(O)CH)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルである)、−OH、ヘテロアリール(例えば、イミダゾリル)、ヘテロC3−8シクロアルキル(例えば、モルホリニル)、アリール(例えば、フェニル)、−O−ハロ−C1−4アルキル(例えば、−OCF)、−NO、−N(R)(R)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルであり、RはC1−4アルキルである)、−SO−C1−4アルキル(例えば、−SO−CH)で置換される)である、式3.10;
3.12 Aが−C0−4アルキルフェニル(例えば、フェニルまたはベンジル)(ここで、該フェニルは−O−ハロ−C1−4アルキル(例えば、−OCF)で置換される)である、式3.10;
3.13 Aが−OCFで置換されたベンジルである、式3.10の化合物;
3.14 Aが−C0−4アルキルフェニル(例えば、フェニルまたはベンジル)(ここで、該フェニルは−NOで置換される)である、式3.10;
3.15 Aがm−ニトロベンジルである、式3.10;
3.16 Aが−C0−4アルキルフェニル(例えば、フェニルまたはベンジル)(ここで、該フェニルは別の1つのアリール(例えば、フェニル)で置換される)である、式3.10;
3.17 Aがp−フェニルベンジルである、式3.10;
3.18 Aが−C0−4アルキルフェニル(例えば、フェニルまたはベンジル)(ここで、該フェニルは−SO−C1−4アルキル(例えば、−SO−CH)で置換される)である、式3.10;
3.19 Aが3−メチルスルホニルベンジルである、式3.10;
3.20 Aが−C0−4アルキル−ヘテロアリール(例えば、イソオキサゾリル、テトラゾリル、ピリジル、インドリル、1,2,5−オキサジアゾリル、ピロリル)(ここで、該−アルキルヘテロアリールの該アルキル基はヒドロキシまたは別の1つのアリール(例えば、フェニル)で適宜置換されていてもよく、該−アルキルヘテロアリールの該ヘテロアリール基は1つまたはそれ以上の−N(R)−C(O)−C1−4アルキル(例えば、−NHC(O)CH)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルである)、−OH、ヘテロアリール(例えば、イミダゾリル)、ヘテロC3−8シクロアルキル(例えば、モルホリニル)、アリール(例えば、フェニル)、−O−ハロ−C1−4アルキル(例えば、−OCF)、−NO、−N(R)(R)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルであり、RはC1−4アルキルである)、−SO−C1−4アルキル(例えば、−SO−CH)で置換される)である、式I(B)の化合物または3.1から3.10のいずれか;
3.21 Aが3.20に記載される1つまたはそれ以上の置換基で置換された−C0−4アルキル−1,2,5−オキサジアゾリルである、式3.20;
3.22 Aが3−メチル−1,2,5−オキサジアゾール−4−イルメチルである、式3.20;
3.23 Aが1つまたはそれ以上のヒドロキシで置換された−C0−4アルキル−ピリジル(例えば、2−ヒドロキシピリド−4−イルメチルまたは2−ヒドロキシピリド−3−イル)である、式3.20;
3.24 Aが2−ヒドロキシピリド−4−イルメチルである、式3.23;
3.25 Aが−C0−4アルキル−ベンゾトリアゾリル(例えば、1H−ベンゾトリアゾール−5−イル)である、式I(B)の化合物または3.1から3.10のいずれか;
3.26 Aが−C0−4アルキル−インドリル(例えば、−インドール−5−イルメチル、インドール−2−イルメチル、インドール−3−イルエチル)である、式I(B)の化合物または3.1から3.10のいずれか;
3.27 Aが−C0−4アルキル−テトラゾリル(例えば、1,2,3,5−テトラゾール−4−イルエチル)である、式I(B)の化合物または3.1から3.10のいずれか;
3.28 Aが−C0−4アルキル−オキサジアゾリル(例えば、1,2,5−オキサジアゾール−3−イル)である、式I(B)の化合物または3.1から3.10のいずれか;
3.29 Aが−C0−4アルキル−ベンゾジオキソリル(例えば、1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)である、式I(B)の化合物または3.1から3.10のいずれか;
3.30 Aが−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ベンゾイミダゾリル(例えば、1−メチルベンゾイミダゾール−2−イルメチル、ベンゾイミダゾール−5−イルメチル)である、式I(B)の化合物または3.1から3.10のいずれか;
3.31 AがC1−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−イミダゾリル(例えば、1−メチル−イミダゾール−5−イルメチル)である、式I(B)の化合物または3.1から3.10のいずれか;
3.32 Aが−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ピロリル(例えば、1−メチルピロール−2−イルメチル)である、式I(B)の化合物または3.1から3.10のいずれか;
3.33 RがHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)である、式I(B)の化合物または3.1から3.32のいずれか;
3.34 Rがメチルである、式I(B)の化合物または3.1から3.32のいずれか;
3.35 RがH、C1−4アルキル(例えば、メチル)および−O−C3−8シクロアルキル(例えば、−O−シクロペンチル)からなる群より選択される、式I(B)の化合物または3.1から3.34のいずれか;
3.36 RがHである、式3.35;
3.37 RがC1−4アルキル(例えば、メチル)である、式3.35;
3.38 Rが−O−C3−8シクロアルキル(例えば、−O−シクロペンチル)である、式3.35;
3.39 RがC1−4アルキル(例えば、メチル)であり、Rが−O−C3−8シクロアルキル(例えば、−O−シクロペンチル)である、式3.35;
3.40 RおよびRがC1−4アルキル(例えば、メチル)である、式3.35;
3.41 RおよびRがメチルである、式3.35;
3.42 RがHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)である、式I(B)の化合物または3.1から3.41のいずれか;
3.43 RがHである、式3.42;
3.44 RがC1−4アルキル(例えば、メチル)である、式3.42;
3.45 RおよびRが独立してHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)である、式I(B)の化合物または3.1から3.44;
3.46 RおよびRがHである、式I(B)の化合物または3.1から3.45のいずれか;
3.47 RおよびRがC1−4アルキル(例えば、メチル)である、式I(B)の化合物または3.1から3.45のいずれか;
3.48 RがHであり、RがC1−4アルキル(例えば、メチル)である、式I(B)の化合物または3.1から3.45のいずれか;
3.49 Aが:
−O−ハロ−C1−4アルキル(例えば、−OCF)でメタまたはパラ置換されたベンジル;インドール−3−イルエチル;1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル;1−メチルピロリジン−2−イルメチル;パラ−フェニルベンジルからなる群より選択される、式I(B)の化合物または3.1から3.10もしくは3.33から3.48のいずれか;
3.50 Aが:
1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル;−OCFでオルトまたはメタ置換されたベンジル;−NOで置換されたベンジル;パラ−フェニルベンジルからなる群より選択される式I(B)の化合物または3.1から3.10もしくは3.33から3.48のいずれか;
3.51 式I(B)の化合物が以下:
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
から選択される、上記の式のいずれか;
3.52 式I(B)の化合物が以下:
Figure 2012532126
から選択される、上記の式のいずれか;
3.53 式I(B)の化合物が以下:
Figure 2012532126
から選択される、式3.1から3.51のいずれか;
3.54 式I(B)の化合物が以下:
Figure 2012532126
3.55 該化合物がFMNおよび/またはCD3299リボスイッチに、例えば、実施例1に記載されるアッセイにおいて標準化合物に比べ20%より大きい、好ましくは30%より大きい、より好ましくは40%より大きい、さらにより好ましくは50%より大きいImaxで結合する、および/または例えば実施例2に記載されるアッセイにおいて64μg/mL以下、より好ましくは32μg/mL以下、さらにより好ましくは16μg/mL以下の最小阻害濃度(MIC)を有する、上記の式のいずれか;
で記載される式I(B)の遊離または塩の形態の化合物に関連する。
第5の態様において、本発明はII(B):
Figure 2012532126
[式中:
(i)RはHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
(ii)RはH、C1−4アルキル(例えば、メチル)および−O−C3−8シクロアルキル(例えば、−O−シクロペンチル)からなる群より選択され;
(iii)Yは:
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
からなる群より選択される]
の遊離または塩の形態の化合物に関連する。
第5の態様のさらなる実施態様において、本発明は以下:
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
のいずれかから選択される式II(B)の遊離または塩の形態の化合物を提供する。
第5の態様のさらなる実施態様において、本発明は以下:
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
のいずれかから選択される式II(B)の遊離または塩の形態の化合物を提供する。
第5の態様のさらなる実施態様において、本発明は以下:
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
のいずれかから選択される式II(B)の遊離または塩の形態の化合物を提供する。
第5の態様のさらなる実施態様の別の1つにおいて、本発明は以下:
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
のいずれかから選択される式II(B)の遊離または塩の形態の化合物を提供する。
別の実施態様の1つにおいて、式II(B)の化合物はFMNおよび/またはCD3299リボスイッチに、例えば、実施例1に記載されるアッセイにおいて、標準化合物に比べ20%より大きい、好ましくは30%より大きい、より好ましくは40%より大きい、さらにより好ましくは50%より大きいImaxで結合する、および/または例えば実施例2に記載されるアッセイにおいて64μg/mL以下、より好ましくは32μg/mL以下、さらにより好ましくは16μg/mL以下の最小阻害濃度(MIC)を有する。
第6の態様において、本発明は式III(B):
Figure 2012532126
[式中:
(i)RはHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
(ii)RはH、C1−4アルキル(例えば、メチル)および−O−C3−8シクロアルキル(例えば、−O−シクロペンチル)からなる群より選択され;
(iii)Rはベンジルであり;
(iv)Rはアリール−C0−4アルキル(例えば、フェニル、ベンジル、フェニルプロピル)、ヒドロキシC1−4アルキル(ヒドロキシブチル)、C1−4アルキル(例えば、n−ブチル)、C3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチル)から選択され、ここで、Rは1つまたはそれ以上のヒドロキシまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)で適宜置換されていてもよいか;
(v)RはHであり、Rは1,2−ジフェニルエチルまたは1−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−2−フェニル(−C(H)(CHOH)−C(H)(OH)−C)である]
の遊離または塩の形態の化合物を提供する。
第6の態様のさらなる実施態様において、本発明は以下:
Figure 2012532126
のいずれかから選択される式III(B)の遊離または塩の形態の化合物を提供する。
第6の態様のさらなる実施態様の別の1つにおいて、本発明は以下:
Figure 2012532126
のいずれかから選択される式III(B)の遊離または塩の形態の化合物を提供する。
第6の態様の実施態様の別の1つにおいて、本発明は以下:
Figure 2012532126
のいずれかから選択される式III(B)の遊離または塩の形態の化合物を提供する。
第6の態様の実施態様の別の1つにおいて、本発明は以下:
Figure 2012532126
のいずれかから選択される式III(B)の遊離または塩の形態の化合物を提供する。
別の実施態様の1つにおいて、前記の式III(B)の化合物はFMNおよび/またはCD3299リボスイッチに、例えば、実施例1に記載されるアッセイにおいて、20%より大きい、好ましくは30%より大きい、より好ましくは40%より大きいImaxで結合する、および/または例えば実施例2に記載されるアッセイにおいて64μg/mL以下の最小阻害濃度(MIC)を有する。
第7の態様において、本発明は以下:
Figure 2012532126
のいずれかから選択される式IV(B)の遊離または塩の形態の化合物を提供する。
別の実施態様の1つにおいて、前記の式IV(B)の化合物はFMNおよび/またはCD3299リボスイッチに、例えば実施例1に記載されるアッセイにおいて、例えば、20%より大きいImaxで結合する、および/または実施例2に記載されるアッセイにおいて64μg/mL以下の最小阻害濃度(MIC)を有する。
第8の態様において、本発明は以下:
Figure 2012532126
のいずれかから選択される式V(B)の遊離または塩の形態の化合物を提供する。
本明細書中に記載される化合物、即ち、遊離または塩の形態の式Q、Q−I、Q−II、Q−III、Q−IV、Q−V、Q(i)、Q−I(i)、Q−II(i)、Q−III(i)、Q−IV(i)、Q−V(i)、またはQ.1からQ.42のいずれか、I(A)もしくは1.1から1.44のいずれか、II(A)もしくは2.1から2.9のいずれか、I(B)もしくは3.1から3.55のいずれか、II(B)、III(B)、IV(B)またはV(B)の化合物を本発明の化合物と称する。
第9の態様において、本発明は遊離または医薬的に許容される塩の形態の前記の本発明の化合物を医薬的に許容される希釈剤または担体との混合物において含む医薬組成物を提供する。さらなる実施態様において、本発明の医薬組成物は以下:
(a)遊離または医薬的に許容される塩の形態の式Q(i)またはQ.1からQ.42のいずれかの化合物;(組成物Q(i))
(b)遊離または医薬的に許容される塩の形態の式Q−I(i)またはQ.1からQ.42のいずれかの化合物;(組成物Q−I(i))
(c)遊離または医薬的に許容される塩の形態の式Q−II(i)またはQ.1からQ.42のいずれかの化合物;(組成物Q−II(i))
(d)遊離または医薬的に許容される塩の形態の式Q−III(i)またはQ.1からQ.42のいずれかの化合物;(組成物Q−III(i))
(e)遊離または医薬的に許容される塩の形態の式Q−IV(i)またはQ.1からQ.42のいずれかの化合物;(組成物Q−IV(i))
(f)遊離または医薬的に許容される塩の形態の式Q−V(i)またはQ.1からQ.42のいずれかの化合物;(組成物Q−V(i))
(g)遊離または医薬的に許容される塩の形態の式I(A)(i)、例えば、式1.1から1.44の化合物;(組成物I(A)(i))
(h)遊離または医薬的に許容される塩の形態の式II(A)、例えば、2.1から2.9のいずれかの化合物;(組成物II(A))
(i)遊離または医薬的に許容される塩の形態の式I(B)または3.1から3.55のいずれかの化合物;(組成物I(B))
(j)遊離または医薬的に許容される塩の形態の式II(B)の化合物;(組成物II(B))
(k)遊離または医薬的に許容される塩の形態の式III(B);(組成物III(B))
(l)遊離または医薬的に許容される塩の形態の式IV(B)の化合物;(組成物IV(B))、または
(m)遊離または医薬的に許容される塩の形態の式V(B)の化合物;(組成物V(B))
を医薬的に許容される希釈剤または担体との混合物において含む。一実施態様において、本発明の医薬組成物は式1.39、1.41、1.42または1.43に記載されるいずれかから選択される遊離または塩の形態の化合物を含む。別の一実施態様において、本発明の医薬組成物は式Q.35、Q.36、Q.37、Q.38、Q.39、Q.40またはQ.41に記載されるいずれかから選択される遊離または塩の形態の化合物を含む。
第10の態様において、本発明は細菌感染症の治療方法または予防方法(本発明の方法)であって、治療または予防が必要な対象に治療上の有効量の本発明の化合物または本発明の医薬組成物を投与することを特徴とする、例えば、有効量の:
(a)遊離または医薬的に許容される塩の形態の式QまたはQ.1からQ.42のいずれかの化合物または医薬組成物;(方法Q)
(b)遊離または医薬的に許容される塩の形態の式Q−IまたはQ.1からQ.42のいずれかの化合物または医薬組成物;(方法Q−I)
(c)遊離または医薬的に許容される塩の形態の式Q−IIまたはQ.1からQ.42のいずれかの医薬組成物;(方法Q−II)
(d)遊離または医薬的に許容される塩の形態の式Q−IIIまたはQ.1からQ.42のいずれかの化合物または医薬組成物;(方法Q−III)
(e)遊離または医薬的に許容される塩の形態の式Q−IVまたはQ.1からQ.42のいずれかの化合物または医薬組成物;(方法Q−IV)
(f)遊離または医薬的に許容される塩の形態の式Q−VまたはQ.1からQ.42のいずれかの化合物または医薬組成物;(方法Q−V)
(g)遊離または医薬的に許容される塩の形態の式I(A)、例えば、式1.1から1.44の化合物または医薬組成物;(方法I(A))
(h)遊離または医薬的に許容される塩の形態の式II(A)、例えば、2.1から2.9のいずれかの化合物または医薬組成物;(方法II(A))
(i)遊離または医薬的に許容される塩の形態の式I(B)または3.1から3.55のいずれかの化合物または医薬組成物;(方法I(B))
(j)遊離または医薬的に許容される塩の形態の式II(B)の化合物または医薬組成物;(方法II(B))
(k)遊離または医薬的に許容される塩の形態の式III(B)の化合物または医薬組成物;(方法III(B))
(l)遊離または医薬的に許容される塩の形態の式IV(B)の化合物または医薬組成物;(方法IV(B))、または
(m)遊離または医薬的に許容される塩の形態の式V(B)の化合物または医薬組成物(方法V(B))
を投与することを特徴とする方法が提供される。さらなる実施態様において、本発明は細菌感染症の予防方法または治療方法であって、遊離または塩の形態の前記の式1.41、1.42または1.43のいずれかの化合物またはかかる化合物を含む医薬組成物を予防または治療が必要な対象に投与することを特徴とする方法を提供する。別の一実施態様において、本発明の方法は、遊離または医薬的に許容される塩の形態の式Q.35、Q.36、Q.37、Q.38、Q.39、Q.40またはQ.41のいずれかの化合物を投与することを特徴とする。
第10の態様のさらなる実施態様において、本明細書中に記載される本発明の方法はグラム陽性菌またはグラム陰性菌の感染症の治療または予防に有用である(それぞれ、方法Q−A、Q−I−A、Q−II−A、Q−III−A、Q−IV−A、Q−V−A、I(A)−A、II(A)−A、I(B)−A、II(B)−A、III(B)−A、IV(B)−A、V(B)−A)。特定の実施態様において、本発明の方法は細菌感染症、例えば、限定されないが、1つまたはそれ以上の以下:クロストリジウム・ディフィシル(C. difficile)、モラクセラ・カタラーリス、肺炎桿菌、表皮ブドウ球菌、緑色連鎖球菌、エンテロコッカス・フェシウム、黄色ブドウ球菌、炭疽菌、野兎病菌、肺炎連鎖球菌、緑膿菌、アシネトバクター・バウマンニ、ブルセラ・メリテンシス、大腸菌、インフルエンザ菌、リステリア・モノサイトゲネス、サルモネラ菌、コレラ菌、エンテロコッカス・フェカリス、ペスト菌、枯草菌、化膿性連鎖球菌および/またはボレリア・ブルグドルフェリといった細菌の感染症の治療に有用である(それぞれ、方法Q−B、Q−I−B、Q−II−B、Q−III−B、Q−IV−B、Q−V−B、I(A)−B、II(A)−B、I(B)−B、II(B)−B、III(B)−B、IV(B)−B、V(B)−B)。別の一実施態様において、本発明の方法は細菌の感染症、例えば、限定されないが、1つまたはそれ以上の以下:モラクセラ・カタラーリス、肺炎桿菌、表皮ブドウ球菌、緑色連鎖球菌、エンテロコッカス・フェシウム、黄色ブドウ球菌、炭疽菌、野兎病菌、肺炎連鎖球菌、緑膿菌、アシネトバクター・バウマンニ、ブルセラ・メリテンシス、大腸菌、インフルエンザ菌、リステリア・モノサイトゲネス、サルモネラ菌、コレラ菌、エンテロコッカス・フェカリス、ペスト菌、枯草菌、化膿性連鎖球菌および/またはボレリア・ブルグドルフェリといった細菌の感染症の治療に有用である(それぞれ、方法Q−B’、Q−I−B’、Q−II−B’、Q−III−B’、Q−IV−B’、Q−V−B’、I(A)−B’、II(A)−B’、I(B)−B’、II(B)−B’、III(B)−B’、IV(B)−B’、V(B)−B’)。一実施態様において、本発明の方法は1つまたはそれ以上の以下:クロストリジウム・ディフィシル(C. difficile)、黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌、枯草菌、エンテロコッカス・フェカリス、肺炎連鎖球菌、化膿性連鎖球菌、大腸菌、緑膿菌、肺炎桿菌、インフルエンザ菌、アシネトバクター・バウマンニの感染症の治療に有用である。別の一実施態様において、本発明の方法は黄色ブドウ球菌および/または表皮ブドウ球菌の感染症の治療に有用である。特定の実施態様において、本発明の方法は黄色ブドウ球菌感染症の治療に有用である(それぞれ、方法Q−C、Q−I−C、Q−II−C、Q−III−C、Q−IV−C、Q−V−C、I(A)−C、II(A)−C、I(B)−C、II(B)−C、III(B)−C、IV(B)−C、V(B)−C)。抗生物質、特に広い抗菌活性スペクトルを有する抗生物質を服用している患者では、抗生物質の使用により腸管細菌叢が破壊され、クロストリジウム・ディフィシルの異常増殖が引き起こされ、無症候性から重篤で生命を脅かすまでの感染症に繋がるため、クロストリジウム・ディフィシル感染症に特に脆弱である。様々な本発明の化合物が特にCD3299リボスイッチに活性を有し、クロストリジウム・ディフィシルを選択的に阻害する。故に、特定の実施態様において、本発明の方法はクロストリジウム・ディフィシルにより引き起こされる感染症の治療に特に有用である。
第10の態様の別の一実施態様において、本発明は炭疽、ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(ブドウ球菌感染症)、肺炎、膿痂疹、おでき、蜂巣炎を伴う毛包炎、せつ、よう、熱傷様皮膚症候群、膿瘍、髄膜炎、骨髄炎を合併した心内膜炎、毒素ショック症候群(TSS)、敗血症、急性副鼻腔炎、中耳炎、化膿性関節炎、心内膜炎、腹膜炎、心膜炎、蜂巣炎、脳膿瘍、野兎病、尿路感染症、膿胸、食中毒、下痢症、結膜炎およびクロストリジウム・ディフィシル関連疾患(CDAD)からなる群より選択される疾患、感染症または病態の治療または予防に有用な方法であって、治療または予防が必要な対象に有効量の遊離または医薬的に許容される塩の形態の前記の本発明の化合物を投与することを特徴とする本発明の方法(それぞれ、方法Q−D、Q−I−D、Q−II−D、Q−III−D、Q−IV−D、Q−V−D、I(A)−D、II(A)−D、I(B)−D、II(B)−D、III(B)−D、IV(B)−D、V(B)−D)を提供する。第10の態様の別のさらなる一実施態様において、本発明は該化合物が式1.39、1.41、1.42または1.43のいずれかから選択される遊離または医薬的に許容される塩の形態である本発明の方法Q−Dを提供する。特定の一実施態様において、本発明は該化合物が式Q.35、Q.36、Q.37、Q.38、Q.39、Q.40またはQ.41のいずれかから選択される遊離または医薬的に許容される塩の形態である本発明の方法Q−Dを提供する。
特定の理論に限定されないが、本発明は細菌感染症を新規のメカニズム、例えば、リボスイッチリガンド結合を利用して遺伝子発現を変化させ、それにより下流のリボフラビン生合成に影響することにより治療する方法を提供すると考えられる。別の一態様において、様々な本発明の化合物はCD3299リボスイッチに対し活性を有し、それにより近接する翻訳領域の発現に影響を及ぼす。CD3299リボスイッチに活性を有する化合物は特に選択的にクロストリジウム・ディフィシルに活性を有する。かくして、遊離または塩の形態の前記の本発明の化合物、例えば、1.41または1.43に記載のいずれかから選択される化合物は、従来の抗生物質が薬剤耐性のため無効となっている感染症の治療に有効となる。故に、特定の実施態様において、本発明は該感染症がリボスイッチリガンドではない薬剤に耐性を有する感染因子によるものである前記の本発明の方法を提供する(それぞれ、方法Q−E、Q−I−E、Q−II−E、Q−III−E、Q−IV−E、Q−V−E、I(A)−E、II(A)−E、I(B)−E、II(B)−E、III(B)−E、IV(B)−E、V(B)−E)。さらなる実施態様において、該感染症はペニシリン、バンコマイシン、セファロスポリンおよびメチシリンからなる群より選択される1つまたはそれ以上の薬剤に耐性を有する。特定の実施態様において、該感染症はメチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症である。別の一実施態様において、該感染症はフルオロキノロン(例えば、シプロフロキサシンおよび/またはレボフロキサシン耐性感染症)、メトロニダゾールおよび/またはバンコマイシンに耐性を有する。
様々な本発明の化合物は実施例2aに開示されるアッセイにおいて低いCC50値を有し、故に、DNAの生合成に影響し得る代謝拮抗作用を有する可能性がある。故に、一実施態様において、かかる化合物は抗癌剤または抗ウィルス剤として有用となり得る。別の一実施態様において、実施例1および2にそれぞれ開示されるアッセイにおいて高Imax値および/または低いMICを有し、実施例2aに開示されるアッセイにおいて低いCC50値を有する該化合物は、局所投与のための抗菌薬として用いられる。
第11の態様において、本発明は遊離または医薬的に許容される塩の形態の前記の本発明の化合物または本発明の化合物を(薬物の製造において)含む医薬組成物の感染症、例えば細菌感染症の治療または予防のための使用を提供する(本発明の使用)。第11の態様のさらなる実施態様において、本発明は以下:
a)該化合物が遊離または塩の形態の本明細書中の式1.41、1.42または1.43のいずれかの化合物である、前記の使用;
b)該化合物が遊離または塩の形態の本明細書中の式Q.35、Q.36、Q.37、Q.38、Q.39、Q.40またはQ.41のいずれかの化合物である、前記の使用;
c)該感染症がグラム陽性菌またはグラム陰性菌の感染症である、前記の使用;
d)該感染症がクロストリジウム・ディフィシル(C. difficile)、モラクセラ・カタラーリス、肺炎桿菌、表皮ブドウ球菌、緑色連鎖球菌、エンテロコッカス・フェシウム、黄色ブドウ球菌、炭疽菌、野兎病菌、肺炎連鎖球菌、緑膿菌、アシネトバクター・バウマンニ、ブルセラ・メリテンシス、大腸菌、インフルエンザ菌、リステリア・モノサイトゲネス、サルモネラ菌、コレラ菌、エンテロコッカス・フェカリス、ペスト菌、枯草菌、化膿性連鎖球菌および/またはボレリア・ブルグドルフェリからなる群より選択される1つまたはそれ以上の細菌の感染症である、前記の使用;
e)該感染症がモラクセラ・カタラーリス、肺炎桿菌、表皮ブドウ球菌、緑色連鎖球菌、エンテロコッカス・フェシウム、黄色ブドウ球菌、炭疽菌、野兎病菌、肺炎連鎖球菌、緑膿菌、アシネトバクター・バウマンニ、ブルセラ・メリテンシス、大腸菌、インフルエンザ菌、リステリア・モノサイトゲネス、サルモネラ菌、コレラ菌、エンテロコッカス・フェカリス、ペスト菌、枯草菌、化膿性連鎖球菌および/またはボレリア・ブルグドルフェリからなる群より選択される1つまたはそれ以上の細菌の感染症である、前記の使用;
を提供する。
好ましい実施態様において、該感染症は以下:クロストリジウム・ディフィシル(C. difficile)、黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌、枯草菌、エンテロコッカス・フェカリス、肺炎連鎖球菌、化膿性連鎖球菌、大腸菌、緑膿菌、肺炎桿菌、インフルエンザ菌、アシネトバクター・バウマンニのいずれかから選択される1つまたはそれ以上の細菌の感染症である。好ましい別の一実施態様において、該感染症はクロストリジウム・ディフィシル(C. difficile)、黄色ブドウ球菌および/または表皮ブドウ球菌によるものである。
第11の態様のさらなる実施態様において、本発明は炭疽、ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(ブドウ球菌感染症)、肺炎、膿痂疹、おでき、蜂巣炎を伴う毛包炎、せつ、よう、熱傷様皮膚症候群、膿瘍、髄膜炎、骨髄炎を合併した心内膜炎、毒素ショック症候群(TSS)、敗血症、急性副鼻腔炎、中耳炎、化膿性関節炎、心内膜炎、腹膜炎、心膜炎、蜂巣炎、脳膿瘍、野兎病、尿路感染症、膿胸、食中毒、下痢症および結膜炎から選択される病態、疾患または感染症の治療または予防のための本明細書中に記載される使用(薬物の製造における)を提供する。さらに、本発明は該病態、疾患または感染症がさらにクロストリジウム・ディフィシル関連疾患(CDAD)から選択される、第11の態様に記載の使用を提供する。
第11の態様のさらに別の一実施態様において、本発明は該感染症がリボスイッチリガンドではない薬剤に対する耐性を有する前記の使用を提供する。さらなる実施態様において、該感染症はペニシリン、バンコマイシン、セファロスポリンおよびメチシリンからなる群より選択される1つまたはそれ以上の薬剤に耐性を有する。特定の実施態様において、該感染症はメチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症である。別の更なる一実施態様において、該感染症はフルオロキノロン(例えば、シプロフロキサシンおよび/またはレボフロキサシン耐性感染症)、メトロニダゾールおよび/またはバンコマイシンに耐性を有する。
第12に態様において、本発明は植物における感染症の治療方法であって、有効量の遊離または医薬的に許容される塩の形態の本明細書中に記載の本発明の化合物を治療が必要な植物に投与することを特徴とする方法を提供する。第12の態様のさらなる実施態様において、該化合物は本明細書中式1.39、または式1.41、1.42もしくは1.43のいずれかに記載されるもののいずれかから選択される遊離または塩の形態の化合物である。別の一実施態様において、かかる植物における感染症は細菌感染症である。特定の実施態様において、該化合物は式1.41または1.43に記載されるもののいずれかから選択される。
さらに別の一実施態様において、第12の態様の方法はかかる植物に有効量の遊離または医薬的に許容される塩の形態の式Q.35、Q.36、Q.37、Q.38、Q.39、Q.40またはQ.41を投与することを特徴とする。
用語「リボスイッチ」(単数または複数)は当業者に認知されている用語であり、標的代謝物質と結合する天然のアプタマー、およびRNA構造を変化させて遺伝子を制御する発現プラットフォームを含むmRNAを意味する。
用語「FMNリボスイッチ」はフラビンモノヌクレオチド(FMN)、またはさまざまな本発明の化合物、例えば、限定されないが、遊離または塩の形態の様々な式I(A)または1.1から1.44、例えば、1.41もしくは1.43もしくは式II(A)の化合物、例えば、前記の式2.1から2.9の化合物、例えば、式Q、Q−IからQ−VもしくはQ.1からQ.22の様々な化合物、または式I(B)からV(B)の化合物もしくは式3.1から3.55の様々な化合物と結合し、下流のFMN生合成および輸送タンパク質に影響するリボスイッチを意味する。
「FMNリボスイッチリガンド」はFMNもしくはロセオフラビン、前記の式1.41もしくは1.43もしくは様々な式IIの化合物、または2.1から2.9、または式Q、Q−IからQ−VもしくはQ.1からQ.22の様々な化合物、または式I(B)からV(B)の様々な化合物、式3.1から3.55のざまざまな化合物といった遊離または塩の形態の種々の本発明の化合物を意味し、かかる化合物は、例えば、原核生物のmRNAの5’非翻訳領域における高度に保存されたドメインであり、RFNエレメントと呼ばれるFMN結合アプタマーを介してFMNリボスイッチに結合する。特定の理論に束縛されないが、リガンドのそのリボスイッチへの結合によりORFの発現が抑制されるような、例えば、リボフラビンおよびFMNの生合成に必要な酵素の発現が抑制されるような細菌のmRNAにおける構造変化が生じると考えられる。これは、mRNAにおいて(1)ORFが合成される前にRNA合成を停止させるターミネーターヘアピン、または(2)シャイン・ダルガノ配列を隔離し、ORFを翻訳するリボソームのmRNAへの結合を阻止するヘアピンの形成により達成される。
「CD3299リボスイッチ」はクロストリジウム・ディフィシルで発見され、CD3299と呼ばれる遺伝子を制御するリボスイッチを意味する。クロストリジウム・ディフィシル630(受け入れ番号AM180355)のCD3299遺伝子の5’UTRおよびORFの開始部分は以下:
SEQ ID No:1:
Figure 2012532126
である。上の配列において、リボスイッチ部位は太字で示され、
SEQ ID No:2:
Figure 2012532126
である。上の配列のORF開始部位はリボスイッチの下流にあり、斜体で表され、
SEQ ID No:3:
Figure 2012532126
である。推定されるターミネーターヘアピンは太字の斜体で表され、
SEQ ID No:4:
Figure 2012532126
である。該ヘアピンは式1:
Figure 2012532126
で表される構造を有するループを形成することができる。考えられるアンチターミネーターは式2:
Figure 2012532126
で表される構造を有する。
CD3299リボスイッチに高い親和性で結合し、クロストリジウム・ディフィシルに対する抗菌活性を有する様々な本発明の化合物、特に式Q、またはQ−IからQ−Vのいずれかの化合物、例えば式Q.39、Q.40またはQ.41の遊離または塩の形態の化合物が本明細書中において示される。
用語「感染症」は細菌感染症を意味する。別の一実施態様において、該感染症はグラム陽性菌またはグラム陰性菌の感染症である。さらに別の一実施態様において、該感染症はクロストリジウム・ディフィシル、モラクセラ・カタラーリス、肺炎桿菌、表皮ブドウ球菌、緑色連鎖球菌、エンテロコッカス・フェシウム、黄色ブドウ球菌、炭疽菌、野兎病菌、肺炎連鎖球菌、緑膿菌、アシネトバクター・バウマンニ、ブルセラ・メリテンシス、大腸菌、インフルエンザ菌、リステリア・モノサイトゲネス、サルモネラ菌、コレラ菌、エンテロコッカス・フェカリス、ペスト菌、枯草菌、化膿性連鎖球菌および/またはボレリア・ブルグドルフェリからなる群より選択される1つまたはそれ以上の細菌による感染症である。好ましい実施態様において、該感染症はクロストリジウム・ディフィシル、および/または黄色ブドウ球菌および/または表皮ブドウ球菌の感染症である。更なる実施態様において、該感染症は黄色ブドウ球菌および/またはクロストリジウム・ディフィシルの感染症である。特定の実施態様において、該感染症はリボスイッチリガンドではない薬剤に耐性を有する感染症である。この実施態様のさらなる例において、該感染症はペニシリン、バンコマイシン、セファロスポリンおよびメチシリンからなる群より選択される1つまたはそれ以上の薬剤に耐性を有する感染症である。特定の実施態様において、該感染症はメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)感染症である。別の一実施態様において、該感染症はフルオロキノロン耐性(例えば、シプロフロキサシンおよび/またはレボフロキサシン耐性)、メトロニダゾールおよび/またはバンコマイシン耐性クロストリジウム・ディフィシル感染症である。
用語「細菌」または「細菌の」は、例えば、限定されないが、クロストリジウム・ディフィシル、モラクセラ・カタラーリス、肺炎桿菌、表皮ブドウ球菌、緑色連鎖球菌、エンテロコッカス・フェシウム、黄色ブドウ球菌、炭疽菌、野兎病菌、肺炎連鎖球菌、緑膿菌、アシネトバクター・バウマンニ、ブルセラ・メリテンシス、大腸菌、インフルエンザ菌、リステリア・モノサイトゲネス、サルモネラ菌、コレラ菌、エンテロコッカス・フェカリス、ペスト菌、枯草菌、化膿性連鎖球菌および/またはボレリア・ブルグドルフェリを包含する。好ましくは、本願で意味する細菌は、例えば、限定されないが、クロストリジウム・ディフィシル、モラクセラ・カタラーリス、肺炎桿菌、表皮ブドウ球菌、緑色連鎖球菌、エンテロコッカス・フェシウム、黄色ブドウ球菌、炭疽菌、野兎病菌、肺炎連鎖球菌、緑膿菌、アシネトバクター・バウマンニ、ブルセラ・メリテンシス、大腸菌、インフルエンザ菌、リステリア・モノサイトゲネス、サルモネラ菌、コレラ菌、エンテロコッカス・フェカリス、ペスト菌、枯草菌および化膿性連鎖球菌である。より好ましくは、本願で意味する細菌は、例えば、限定されないが、クロストリジウム・ディフィシル、黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌、枯草菌、エンテロコッカス・フェカリス、肺炎連鎖球菌、化膿性連鎖球菌、大腸菌、緑膿菌、肺炎桿菌、インフルエンザ菌、アシネトバクター・バウマンニであり、最も好ましくは、本願で意味する細菌はクロストリジウム・ディフィシル、黄色ブドウ球菌および/または表皮ブドウ球菌である。
特に断らない限り、または文脈から明白でない限り、本明細書中で用いられるように以下の用語は以下の意味を有する:
a.本明細書中で用いられるように、「アルキル」は飽和または不飽和の炭化水素部分であり、好ましくは飽和であり、例えば1から8個、例えば1から6個、例えば1から4個、いくつかの例では1から2個の炭素原子を鎖長に含み、特に断らない限り、直鎖または分枝鎖でもよく(例えば、n−ブチルまたはtert−ブチル)、適宜置換されていてもよく、例えば、いずれか1つの炭素原子が、例えばC1−4アルキル(例えば、メチル)、C1−4アルコキシ、ハロゲン(例えば、クロロまたはフルオロ)、ハロC1−4アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、ヒドロキシおよびカルボキシによる一、二または三置換体でもよい。例えば、「C−Cアルキル」は1から8個の炭素原子を有するアルキルを意味する。アルキルの例は、例えば、限定されないが、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、n−ペンチル、n−ヘキシルおよびn−ヘプチルである。
b.「アリール」は、本明細書中で用いられるように、単環式芳香族炭化水素であり、好ましくは、例えばC1−4アルキル(例えば、メチル)、C1−4アルコキシ、ハロゲン(例えば、クロロまたはフルオロ)、ハロC1−4アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、ヒドロキシ、カルボキシ、または別のアリールもしくはヘテロアリールで適宜置換されていてもよいフェニルである。
c.「シクロアルキル」は単環式の、完全飽和または部分飽和の脂肪族(非芳香族)環系、例えばC3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチルまたはシクロヘキシル)を包含すると意図される。故に、「シクロアルキル」は単にシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニルなどを意味してもよい。該シクロアルキルの炭素原子が1つまたはそれ以上のN、O、S、S(O)または−C(O)−で適宜置き換わっていてもよい、即ち、ヘテロシクロアルキルである場合、該ヘテロシクロアルキルは、例えば、ピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)、ピロリジニル(例えば、ピロリジン−1−イル)、ピペラジニル(例えば、2,5−ジオキソピペラジン−1−イル)、イソオキサゾリジニル(イソオキサゾリジン−5−イル)、1,1−ジオキソ−1,4−チアジナン−4−イル、2−オキソピリミジン−1−イルまたは2,4−ジオキソ−イミダゾール−3−イルを意味してもよい。本発明のシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルは、例えば、C1−8アルキル(例えば、メチル)で置換されていてもよく;前記の置換基のリストは置換基の具体例を提供するよう意図されるが、限定を意図するものではない。
d.「ヘテロアリール」は、本明細書中で用いられるように、N、OおよびSからなる群より独立して選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含む単環式芳香族環系を意味する。ヘテロアリール環は、安定な構造が得られるならいずれのヘテロ原子または炭素原子でそのペンダント基に結合していてもよい。本明細書中に記載されるヘテロアリール環は、その結果得られる化合物が安定であるなら、炭素原子または窒素原子が置換されていてもよい。ヘテロアリール基の例は、例えば、限定されないが、ピリジル(例えば、ピリド−4−イルまたはピリド−3−イル)、イミダゾリル、チアゾリル、ピラジニル、ピリミジニルなどである。ヘテロアリール基は、例えば、C1−4アルキル(例えば、メチル)、C1−4アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、ハロC1−4アルキルまたはカルボキシで適宜置換されていてもよい。
e.「アリール」は、本明細書中で用いられるように、単環式または多環式芳香族炭化水素であり、好ましくはフェニルであり、例えば、C1−4アルキル(例えば、メチル)、C1−4アルコキシ、ハロゲン(例えば、クロロまたはフルオロ)、ハロC1−4アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、ヒドロキシ、カルボキシ、または別のアリールもしくはヘテロアリールで適宜置換されていてもよい。
f.「シクロアルキル」は、単環式または多環式の、好ましくは3から8個の炭素原子を含む、完全飽和または部分飽和の非芳香族環系を包含すると意図される。故に、「シクロアルキル」は単にシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニルなどを意味していてもよい。
g.「ヘテロアリール」は、本明細書中で用いられるように、N、OおよびSからなる群より独立して選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含む単環式または多環式芳香族環系を意味する。ヘテロアリール環は安定な構造が得られるならいずれのヘテロ原子または炭素原子でそのペンダント基に結合していてもよい。本明細書中に記載されるヘテロアリール環は、その結果得られる化合物が安定であるなら、炭素原子または窒素原子が置換されていてもよい。ヘテロアリール基の例は、例えば、限定されないが、ピリジル(例えば、ピリド−4−イルまたはピリド−3−イル)、イミダゾリル、チアゾリル、ピラジニル、ピリミジニルなどである。ヘテロアリール基はまた、C1−4アルキル(例えば、メチル)、C1−4アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、ハロC1−4アルキルまたはカルボキシで適宜置換されていてもよい。
h.置換基がアルキル鎖を介して連結されている場合、例えば−C0−4アルキル−アリール、−C0−4アルキル−ヘテロアリール、−C0−4アルキル−ベンゾトリアゾリルまたは本明細書中に記載される同様の種類に置換基では、該置換基は該アルキル鎖のいずれの位置を介して連結されていてもよく、必ずしも炭素鎖の末端で連結される必要はないことは自明である。例えば、置換基が−Cアルキルアリール(例えば、フェニルプロピル)の場合、該置換基は−CHCHCH−Cまたは−C(H)(CH)−CH−C、−C(CH)(CH)−Cまたは−C(H)(CH)−CH−Cでもよい。置換基が−Cアルキルアリールの場合、Cは単結合であると意図される。
本発明の化合物上の置換基、例えばAlk、X、Y、AおよびR−R12は特に定義されるものでも一般的に定義されるものでもよい。特に断らない限り、Alk、X、AおよびR−R12は式Q、Q−I、Q−II、Q−III、Q−IV、Q−V、Q(i)、Q−I(i)、Q−II、Q−III(i)、Q−IV(i)、Q−V(i)、またはQ.1からQ.42のいずれか、I(A)もしくは1.1から1.44のいずれか、II(A)もしくは2.1から2.9のいずれか、I(B)もしくは3.1から3.55のいずれか、II(B)、III(B)、IV(B)またはV(B)におけるものと同義である。
本発明の化合物(例えば、式I(A)の化合物(例えば1.1から1.44のいずれかの化合物)、式I(A)(i)の化合物もしくは式II(A)の化合物(例えば、2.1から2.9のいずれかの化合物)、または式Q、Q−IからQ−V、Q(i)、Q−I(i)からQ−V(i)の化合物、またはQ.1からQ.42のいずれかの化合物、または式I(B)からV(B)もしくは式3.1から3.55のいずれかの化合物)は、本明細書中に記載されるように、遊離、塩(例えば酸付加塩)、またはプロドラッグの形態で存在してもよい。十分に塩基性である本発明の化合物の酸付加塩は、例えば無機酸または有機酸による酸付加塩であり、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、トルエン硫酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、グリコール酸塩、ステアリン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、パモ酸塩、ヒドロキシマレイン酸塩、フェニル酢酸塩、グルタミン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、スルファニル酸塩、2−アセトキシ安息香酸塩、フマル酸塩、トルエンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンジスルホン酸塩、シュウ酸塩、イセチオン酸塩などである。加えて十分に酸性な本発明の化合物の塩はアルカリ金属塩、例えばナトリウムまたはカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えばカルシウムまたはマグネシウム塩、アンモニウム塩または生理的に許容されるカチオンを提供する有機塩基と共に形成される塩、例えばメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ピペリジン、モルホリンもしくはトリス−(2−ヒドロキシエチル)アミンと共に形成される塩である。特定の実施態様において、本発明の化合物の塩はトリフルオロ酢酸付加塩である。別の一実施態様において、本発明の化合物の塩は酢酸付加塩である。
本発明において、特に断らない限り、本発明の化合物といった言葉はいずれの形態の化合物、例えば、遊離もしくは酸付加塩もしくはプロドラッグの形態、または化合物が酸性の置換基を含む場合、塩基付加塩の形態を包含すると理解されるべきである。本発明の化合物は医薬品としての使用が意図されるため、医薬的に許容される塩が好ましい。医薬品としての使用に不適切な塩は、例えば、遊離の形態の本発明の化合物の単離または精製に有用であり得るため、それらもまた包含される。
本発明の化合物は1つまたはそれ以上の不斉炭素原子を含んでいてもよい。故に、化合物は個々の異性体、例えば、エナンチオマーもしくはジアステレオマーの形態、または個々の形態の混合物、例えばラセミ/ジアステレオマーの混合物として存在する。非対称中心が(R)−、(S)−、または(R,S)−の配座にあるいずれの異性体が存在し得る。本発明は個々の光学活性な異性体ならびにその混合物(例えば、ラセミ/ジアステレオマーの混合物)の両方を包含すると理解されるべきである。かくして、本発明の化合物はラセミ混合物でもよく、あるいは、ある異性体が、例えばピュア、または高純度(例えば、70%より大きい鏡像体過剰率(「ee」)、好ましくは80%eeより大きい、より好ましくは90%eeより大きい、最も好ましくは95%eeより大きいee)である形態でもよい。異性体の精製および異性体混合物の分離は、当業者に周知の標準的技法(例えば、カラムクロマトグラフィー、プレパラティブTLC、プレパラティブHPLC、擬似移動床式クロマトグラフィーなど)により行うことができる。
置換基の性質による二重結合または環に関する幾何異性体は、シス(Z)またはトランス(E)の形態で存在してもよく、両方の異性体が本発明の範囲に包含される。
当業者に自明であるように、本発明の化合物はケト−エノール互変異性を示し得る。故に、本発明が本明細書中で説明される構造およびその互変異性体の形態の両方を包含することは明らかである。
本発明の化合物はまた、安定な同位体を包含すると意図される。例えば、本発明の化合物のある位置における水素原子は重水素で置き換わっていてもよい。かかる同位体を含む化合物の活性は保たれるか、および/または異なる薬物動態学的性質もしくは薬力学的性質を有し得ることが期待される。治療的使用に加え、かかる同位体を含み異なる薬物動態学的または薬力学的性質を有する化合物はまた、非同位体アナログの薬物動態の評価に有用となり得る。
いくつかの例において、本発明の化合物はプロドラッグの形態で存在してもよい。用語「プロドラッグ」は当業者に認識される用語であり、投与前の薬剤の前駆体であるが、投与後にインビボでいくつかの化学的または生理的プロセスにより活性な代謝物を産生または放出する。例えば、本発明の化合物がカルボキシ基を含むとき、これらの置換基はエステル化され、生理的に加水分解可能な許容されるエステル(例えば、−C(O)ORなどのカルボン酸エステル)を形成してもよい。本明細書中で用いられるように、「生理的に加水分解可能で許容されるエステル」は、生理的条件下で加水分解され、酸、例えば、一方でカルボン酸(本発明の化合物がカルボキシ置換基を有する場合)を、他方でHORを産生し、それらは投与量において生理的に許容可能である本発明の化合物のエステルを意味する。同様に、本発明の化合物がアミン基を含むとき、投与後にインビボで切断されて活性なアミン代謝物を放出する、かかるアミンのプロドラッグ、例えばアミノ酸、カルバミン酸エステル、アミドプロドラッグが存在し得る。アミンプロドラッグのさらなる詳細は、Jeffrey P. Krise and Reza Oliyai, Biotechnology: Pharmaceutical Aspects, Prodrugs, Volume 5, Part 3, pages 801−831に見られ、その内容の全体を引用により本明細書中に取り込む。以上から明らかであるように、該用語は故に一般的な医薬的プロドラッグの形態を包含する。
明確のため、式I(A)(i)の化合物は式I(A)で記載されるすべての化合物、例えば1.1から1.44のいずれかの化合物を包含すると意図されるが、ただし、Rがクロロ、Alkがプロピレン、Xが単結合でありAがピロリジン−1−イルのとき、RはC1−8アルキル(例えば、メチル)であるか、R10は−C1−4アルキル−OC(O)CH(例えば、−CHOC(O)CH)である、即ち、式I(A)の化合物は8−クロロ−10−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)ベンゾ[g]プテリジン−2,4−ジオンではない。式I(A)の化合物は同様の化合物を包含すると意図されるが、いずれの条件も含まない式I(A)の化合物は除く。同様に、式Q−I(i)の化合物は、式Qの化合物、例えば、前記Q.1からQ.42のいずれかの化合物、ただし、以下:
(a)Rがクロロ、Alkがプロピレン、Xが単結合であり、Aがピロリジン−1−イルのとき、RはC1−8アルキル(例えば、メチル)であるか、R10は−C1−4アルキル−OC(O)CH(例えば、−CHOC(O)CH)である、即ち、該化合物は8−クロロ−10−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)ベンゾ[g]プテリジン−2,4−ジオンではない;
(b)該化合物は10−[3−(3,6−ジオキソ−1,4−シクロヘキサジエン−1−イル)プロピル)−3,7,8−トリメチル−ベンゾ[g]プテリジン−2,4−(3H,10H)−ジオンではない;
(c)Aはプリニルではない、例えば、該化合物は適宜置換されていてもよい10−[2−(9H−プリン−9−イル)エチル]−、10−[3−(9H−プリン−9−イル)プロピル]−または10−[6−(9H−プリン−9−イル)ヘキシル]−7,8−ジメチル−ベンゾ[g]プテリジン−2,4−(3H,10H)−ジオンではない;
(d)Aはインドール−3−イルではない、例えば、該化合物は10−[3−(1H−インドール−3−イル)エチル]−または10−[3−(1H−インドール−3−イル)プロピル]−7,8−ジメチル−ベンゾ[g]プテリジン−2,4−(3H,10H)−ジオンではない;
(e)−Alk−X−Aは2−(2−オキソシクロペンチリデン)エチルではない
の条件を含む化合物を包含すると意図される。
本発明の化合物の使用方法
本発明の化合物は感染症、特に細菌、例えば、限定されないが、クロストリジウム・ディフィシル、モラクセラ・カタラーリス、肺炎桿菌、表皮ブドウ球菌、緑色連鎖球菌、エンテロコッカス・フェシウム、黄色ブドウ球菌、炭疽菌、野兎病菌、肺炎連鎖球菌、緑膿菌、アシネトバクター・バウマンニ、ブルセラ・メリテンシス、大腸菌、インフルエンザ菌、リステリア・モノサイトゲネス、サルモネラ菌、コレラ菌、エンテロコッカス・フェカリス、ペスト菌、枯草菌、化膿性連鎖球菌および/またはボレリア・ブルグドルフェリの感染症の治療に有用である。好ましい実施態様において、最近は以下:クロストリジウム・ディフィシル、黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌、枯草菌、エンテロコッカス・フェカリス、肺炎連鎖球菌、化膿性連鎖球菌、大腸菌、緑膿菌、肺炎桿菌、インフルエンザ菌、アシネトバクター・バウマンニのいずれかから選択される。別の一実施態様において、感染症はクロストリジウム・ディフィシル、黄色ブドウ球菌および/または表皮ブドウ球菌によるものである。
故に、本発明は以下の病態:炭疽、ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(ブドウ球菌感染症)、肺炎、膿痂疹、おでき、蜂巣炎を伴う毛包炎、せつ、よう、熱傷様皮膚症候群、膿瘍、髄膜炎、骨髄炎を合併した心内膜炎、毒素ショック症候群(TSS)、敗血症、急性副鼻腔炎、中耳炎、化膿性関節炎、心内膜炎、腹膜炎、心膜炎、蜂巣炎、脳膿瘍、野兎病、尿路感染症、膿胸、食中毒、下痢症、結膜炎、クロストリジウム・ディフィシル関連疾患(CDAD)の1つまたはそれ以上のいずれかの治療方法であって、有効量の式I(A)(例えば、1.1から1.44のいずれか)、式II(A)(例えば、2.1から2.9のいずれか)、または式I(B)(例えば、式3.1から3.55のいずれか)、または式II(B)からV(B)のいずれか、または式QもしくはQ−IからQ−VのいずれかもしくはQ.1からQ.42のいずれかの遊離または医薬的に許容される塩の形態の化合物を治療が必要な対象に投与することを特徴とする方法を提供する。
かくして用語「治療」および「治療の」は、疾患の症状の予防および治療または軽減、ならびに病因の治療を包含すると理解されるべきである。
用語「対象」は本明細書中で用いられるように、ヒトおよび/またはヒト以外のもの(例えば、動物)を包含する。
本発明の実行において用いられる投与量は当然のことながら、例えば、治療対象の特定の疾患または病態、用いられる特定の本発明の化合物、投与方法、および目的の治療に依存して様々である。治療用組成物の治療上の活性量の投与は、目的の結果の達成に必要な投与量および投与期間において有効な量と定義される。例えば、少なくとも一部のFMNリボスイッチまたはCD3299リボスイッチと反応する治療上の有効量の本発明の化合物は、個々の疾患状態、年齢、性別および体重、ならびに個々において該化合物が望ましい応答を引き出す能力などの因子により様々である。投与レジメンは最適な治療応答を提供するために調整することができる。例えば、1日の投与量をいくつかに分割して投与してもよく、あるいは治療状態の危急で指示されるように投与量を比例的に減らしてもよい。一般的に、例えば前記の疾患の治療における良好な結果は、約0.01から2.0mg/kgのオーダーの投与量の経口投与により得られると示唆される。より大きな動物、例えばヒトにおいて、経口投与用に示される1日当たりの投与量は、約0.75から1500mgの範囲にあり、簡便のために単回投与されるか、もしくは1日当たり2から4回に分割して投与されるか、あるいは徐放性剤形により投与されてもよい。故に、経口投与のための単位投与剤形は、例えば約0.2から75、250mg、1,500mg、例えば、約0.2もしくは2.0から50、75、100、250、500、750、1000または1500mgの本発明の化合物を、医薬的に許容される希釈剤または担体と共に含んでいてもよい。本発明の化合物を含む医薬組成物は、一般的な希釈剤または賦形剤、およびガレヌス分野で周知の技法を用いて製造することができる。故に、経口投与剤形は、例えば、錠剤、カプセル剤、液剤、懸濁液、噴霧乾燥分散液(例えば、Eudragit L100)などでもよい。用語「医薬的に許容される担体」は、本明細書中で用いられるように、生理食塩水および水性緩衝溶液といった希釈剤を含むと意図される。本発明の化合物は注射(例えば皮下、静脈内)、経口投与、吸入、経皮適用、膣内適用、局所適用、鼻腔内、舌下または直腸投与といった簡便な方法により投与されてもよい。投与経路に依存して、該化合物を酵素、酸および他の該化合物を不活化し得る天然の条件から保護するための材料で活性化合物をコーティングしてもよい。好ましい実施態様において、該化合物は経口投与することができる。別の一実施態様において、該化合物は局所適用により投与される。
いくつかの実施態様において、本発明の化合物は単独で投与されてもよく、あるいは、別の薬剤(例えば、本発明の化合物の細胞への侵入または透過を促進する薬剤(即ち、膜透過促進剤、例えば、抗菌性カチオン性ペプチド)と組み合わせて、例えば、同時もしくはほぼ同時に、またはいっせいに、または別々に、または混合物として同時に投与されてもよい。例えば、低いまたは弱いMIC活性を有する本発明の化合物は、単独または抗菌性カチオン性ペプチドなどの膜透過促進剤と組み合わせて投与されてもよい。抗菌性カチオン性ペプチドは、(1)ジスルフィド架橋β−シートペプチド;(2)両親媒性α−へリックスペプチド;(3)拡張型ペプチド(extended peptide);または(4)ループ構造型ペプチドを含むペプチドを包含する。カチオン性ペプチドの例は、例えば、限定されないが、デフェンシン、セクロピン、メリチン、マガイニン、インドリシジン、バクテネシンおよびプロテグリンである。抗菌性カチオン性ペプチドの他の例は、限定されないが、ヒト好中球デフェンシン−1(HNP−1)、血小板殺菌タンパク−1(tPMP)、DNAギラーゼ阻害剤もしくはタンパク合成阻害剤、CP26、CP29、CP11CN、CP10A、Bac2A−NH(Friedrich et al., Antimicrob. Agents Chemother. (2000) 44(8):2086に開示、引用によりその内容の全体を本明細書中に取り込む)である。抗菌性カチオン性ペプチドのさらなる例は、限定されないが、ポリミキシン、例えば、ポリミキシンB、ポリミキシンEまたはポリミキシンノナペプチドである。故に、別の一実施態様において、本発明の化合物はポリミキシン、例えば、ポリミキシンB、ポリミキシンEまたはポリミキシンノナペプチド、好ましくはポリミキシンBと組み合わせて投与されてもよい。
別の一実施態様において、本発明の化合物は単独で投与されてもよく、あるいは別の抗菌剤(例えば、抗真菌剤または全身用の抗菌薬(殺菌剤または静菌薬))と組み合わせて、例えば同時もしくはほぼ同時に、いっせいにおよび別々に、または混合物として同時に投与されてもよい。抗菌剤は、例えば、細菌の細胞壁合成阻害剤(例えば、ペニシリン、セファロスポリン、カルバペネム、バンコマイシン)、形質膜に損傷を与える薬剤(例えば、上記のポリミキシン)、核酸の合成または代謝に影響する薬剤(例えば、キノリン、リファンピン、ニトロフラントイン)、タンパク合成の阻害剤(アミノグリコシド、テトラサイクリン、クロラムフェニコール、エリスロマイシン、クリンダマイシン)、葉酸合成を妨害する薬剤(例えば、葉酸阻害剤)、エネルギー代謝に影響する薬剤(例えば、スルホンアミド、トリメトプリム)および/または他の抗菌剤(ベータ−ラクタム系抗菌剤、ベータ−ラクタマーゼ阻害剤)である。具体的な抗感染薬、特に抗菌剤および抗真菌剤はRemington: The Science and Practice of Pharmacy, Chapter 90, pp. 1626−1684 (21st Ed., Lippincott Williams & Wilkins 2005)で議論され、その内容の全体を引用により本明細書中に取り込む。
本発明の化合物の製造方法
本発明の化合物は本明細書中に記載、例示される方法およびそれらに類似の方法、ならびに化学分野で周知の方法により製造することができる。かかる方法は、例えば、限定されないが、以下に記載される方法である。本明細書中に記載される合成方法の記載において、全ての提案される反応条件、例えば、溶媒の選択、反応雰囲気、実験時間およびワークアップ方法はその反応において標準的であるとして選択されると当業者は容易に認識すると理解されるべきである。故に、場合によって、反応温度を上昇させること、または反応時間を延長もしくは短縮することが必要となり得る。分子上の様々な部位における官能基が提案される試薬および反応に準拠したものでなければならないことは有機合成分野の当業者に明白である。これらの方法における出発物質が市販で得られない場合、既知化合物の合成と同様または類似の技法を用いる化学分野から選択される方法により製造することができる。本明細書中で引用される全ての文献の全体を引用により本明細書中に取り込む。
本発明の化合物の合成方法を以下で説明する。特に断らない限り、置換基は前記の式I(A)もしくは1.1から1.44のいずれか、式II(A)、例えば2.1から2.9のいずれかまたは式Q、もしくはQ−IからQ−Vのいずれか、もしくはQ.1からQ.42と同義である。
Xが−N(R)−でありAが式I(A)と同義であるか、Xが単結合でありAがC5−6シクロアルキルである(ここで、Xが結合する原子は窒素である(例えば、−X−Aはピペリジン−1−イルまたはピロリジン−1−イル))式I(A)の化合物は、まず中間体(B)をリボフラビンとオルト過ヨウ素酸の反応により製造し、次いで中間体(B)をH−X−A(ここで、XはHN(R)−であるか、Xは単結合でありAは1つまたはそれ以上の窒素原子を含むシクロアルキルである)により還元的アミノ化することにより製造することができる:
Figure 2012532126
Figure 2012532126
故に、一実施態様において、本発明は、Xが−N(R)−でありAが前記の式I(A)と同義であるか、Xが単結合でありAがC5−6シクロアルキル(ここで、少なくともXが結合した原子は窒素である(例えば、−X−Aはピペリジン−1−イルまたはピロリジン−1−イルである))式I(A)の化合物の製造方法であって、H−X−A(ここで、Xは−N(R)−でありAは前記の式I(A)と同義であるか、Xは単結合でありAはC5−6シクロアルキルである(ここで、少なくともXが結合した原子は窒素である(例えば、−X−Aはピペリジン−1−イルまたはピロリジン−1−イル))による式(B):
Figure 2012532126
の還元的アミノ化を特徴とする方法を提供する。さらなる実施態様において、該アミノ化工程は酸(例えば酢酸)の使用に関連し、該還元工程は、例えばシアノ水素化ホウ素ナトリウムまたは水素化ホウ素ナトリウムの使用に関連する。
Xが−N(R)−CH−である式I(A)の化合物は、酸(例えば酢酸)の存在下における式(C’)の化合物とA−C(O)−H(例えば、メトキシイソニコチンアルデヒド)の反応、次いで、還元剤、例えば、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化リチウムなどとの反応により製造することができる。
Figure 2012532126
Yが−N(R)−C(O)−である式II(A)の化合物は、活性化剤またはカップリング試薬(例えば、HATU、BOP、HOBt、HOAt、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、POClなど)および塩基(例えば、トリエチルアミンまたはDIPEAといった有機塩基)の存在下における式(D)の化合物とA−C(O)OH(ここで、Aは式II(A)と同義のヘテロアリールである)の反応により製造することができる。
Figure 2012532126
Alkが前記式Qと同義であり、Xが単結合でありAが単環式ヘテロアリールまたはC3−8シクロアルキルである(ここで、該シクロアルキルの1つまたはそれ以上の炭素原子は窒素で適宜独立して置き換わっていてもよい)式Qの化合物は、まず適宜置換されていてもよいアリールニトロアミンを求電子試薬[例えば、LG−Alk−X−A、ここで、LG=BrまたはOMs]によりアルキル化して式(E)の化合物を得、次いで、ニトロ基を還元して式(F)のジアミンを得ることにより製造することができる。ホウ酸または三酸化ジホウ素の存在下における該ジアミンとアロキサンの反応により、式Qの目的生成物が得られる。
Figure 2012532126
あるいは、AlkおよびAが前記式Qと同義であり、Xが単結合である式Qの化合物は、まず、塩基(例えば炭酸ナトリウム)およびn−ブチルアンモニウムヨージドの存在下、適宜置換されていてもよいアリールジアミンを求電子試薬でアルキル化して式(F)のジアミンを得ることにより製造することができる。ホウ酸の存在下における該ジアミンとアロキサンの反応により、式Qの目的生成物が得られる。
Figure 2012532126
あるいは、AlkおよびAが式Qと同義であり、Xが単結合である式Qの化合物は、まず、塩基(例えばCsCO)およびパラジウム触媒の存在下、適当なアミン[A−X−Alk−NH]を適宜置換されていてもよいアリールニトロブロミドと反応させることにより、または、アミンを無溶媒で適宜置換されていてもよいアリールニトロブロミドと反応させることにより式(E)の化合物を得ることで製造することができる。還元(例えば、パラジウム炭素および水素化ホウ素ナトリウムを用いるもの、またはラネーニッケルおよび水素を用いるもの)により対応する式(F)のジアミンが得られる。ホウ酸の存在下における該ジアミンとアロキサンの反応により、式Qの目的生成物が得られる。
Figure 2012532126
リガンドのリボスイッチへの結合
実施例1
Regulski and Breaker, 「In−line probing analysis of riboswitches」, (2008), Methods in Molecular Biology, Vol 419, pp 53−67に記載されるin−line probing assay(引用によりその全体を本明細書中に取り込む)を、各リガンドと枯草菌ゲノムから増幅したFMNリボスイッチまたはクロストリジウム・ディフィシルゲノムから増幅したCD3299リボスイッチとの相互作用における解離結合定数の推定に用いる。mRNA前駆体リーダー分子は、PCRおよび前記Regulski and Breaker, In−line probing analysis of riboswitches (2008), Methods in Molecular Biology Vol 419, pp 53−67に記載される方法を用いる[5’−32P]標識により得た鋳型のインビトロ転写により調製される。約5nMの標識前駆体RNAを漸増濃度の各リガンドの存在下または非存在下、20mM MgCl、50mM Tris HCl(pH8.3、25℃)中、25℃で41時間インキュベートする。in−line切断産物を10%ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)で分離し、得られたゲルをMolecular Dynamics Phosphorimagerを用いて可視化する。対応する切断産物のバンドの位置は、該RNAのRNase T1(G−特異的切断)またはアルカリ(非特異的切断)による部分消化との比較により同定される。
in−line標識は高pHおよび高金属イオン濃度下(pH約8.3、25mM MgCl)における構造依存的なRNAの自然に起こる自己切断能を利用したものである。自己切断が起こるには、リボースの2’−ヒドロキシルがヌクレオチド間結合のリン酸−酸素結合と「直線(in−line)」になる必要があり、それにより、S2P求核エステル転位反応および鎖の切断が促進される。典型的には、リボスイッチの一重鎖領域は活性リガンドの非存在下では流動的であり、これらの領域のヌクレオチド間結合は必要なin−line構造に頻繁にアクセス可能である。一般的に、活性リガンドのリボスイッチへの結合によりこの領域の流動性が減少し、それによりin−line構造へのアクセス能が減少し、その領域におけるin−line切断の発生が減少する。このリガンド依存的なRNA切断の変化は変性ゲル電気泳動により容易に検出することができる。各リガンドの相対的結合親和性はImaxとして表され、Imaxは、選択されたヌクレオチド間のリガンドでのin−line切断の、非存在下におけるパーセント阻害およびコントロールリガンドの飽和濃度下におけるパーセント阻害で補正した固定リガンド濃度(FMNリボスイッチ:20μM、CD3299リボスイッチ:100μM)下におけるパーセント阻害を表す。100μM FMNがFMNリボスイッチへの結合の評価におけるコントロールリガンドとして用いられ、100μMの標準化合物A(CD3299リボスイッチに高い親和性を有する化合物)がCD3299リボスイッチへの結合の評価におけるコントロールリガンドとして用いられた。
実験により、様々な本発明の化合物、特に式1.41および1.43で記載される化合物がFMNリボスイッチに対し、75μM以下、好ましくは50μM以下、より好ましくは25μM以下、さらにより好ましくは10μM以下のIC50の結合親和性を有することが示される。さらに、実験により、様々な本発明の化合物が、例えば、FMNリボスイッチに対しコントロール(即ち、100μM FMN)に比べて20%以上のImax値の結合親和性、またはCD3299リボスイッチに対しコントロール(即ち、100μM 化合物A)に比べて20%以上のImax値の結合親和性を有することも示された。さらに別の例において、本発明の化合物が100μMにおいてCD3299リボスイッチに約100%のImax値を有する、即ち、それらがコントロール化合物とほぼ同様に結合することが示される。
MICアッセイ
実施例2
MICアッセイは最終体積100μL、96−ウェル透明丸底プレートにおいて、Clinical Laboratory Standards Institute(CLSI)により確立された方法に従い行われた。簡単に述べると、100%DMSO(または他の適切な可溶化バッファー)で懸濁した試験化合物を、用いる病原体に適した培地のアリコートに総量50μLとなるよう加える。この溶液を同培地のチューブに2倍ずつ段階希釈し、アッセイに適した濃度範囲の試験化合物を得る。試験化合物の培地による各希釈物に、該病原体に適した培地中で終夜培養した50μlの細菌懸濁液を加える。最終的な接種菌量は約10−10CFU/ウェルである。37℃で18−24時間培養後、裸眼観察により、抗菌剤の非存在下における菌増殖をコントロールとして相対的に菌体の増殖を完全に阻害する抗菌剤の最低濃度がMICとして定義される。シプロフロキサシンが各スクリーニングアッセイにおける抗菌剤のポジティブコントロールとして用いられる。American Type Culture Collection (ATCC、www.atcc.org)から入手可能な各細菌培養物はATCCナンバーにより同定される。
実験により、様々な本発明の化合物が、クロストリジウム・ディフィシル(例えば、C. difficile MMX3581(clinical)およびC. Difficile ATCC43596)、表皮ブドウ球菌、黄色ブドウ球菌(例えば、黄色ブドウ球菌 ATCC29213および黄色ブドウ球菌 RN4220)、肺炎連鎖球菌、緑膿菌、アシネトバクター・バウマンニ、インフルエンザ菌、エンテロコッカス・フェカリスおよび化膿性連鎖球菌から選択される少なくとも1つの細菌に対し、130μg/mL、特定の例では64μg/mL、別の例では32μg/mLの最小阻害濃度(MIC)を有することが示された。例えば、この実験により、式I(B)またはQ.39の化合物が64μg/mL未満のMICを有することが示される。
説明される全ての本発明の化合物は、実施例1に記載のアッセイにおいて(100μMの2つのコントロールの少なくとも1つと比べて)20%以上のImax値または実施例1に記載のアッセイにおいてFMNリボスイッチに対し10μM以下のIC50のどちらか、および/または実施例2に記載の少なくとも1つの菌株に対し128μg/mL以下のMICを有する。ある実施態様において、いくつかの本発明の化合物は、実施例1に記載のアッセイにおいて(100μMの2つのコントロールの少なくとも1つと比べて)20%以上のImax値または実施例1に記載のアッセイにおいてFMNリボスイッチに対し10μM以下のIC50のどちらか、および/または実施例2に記載の少なくとも1つの菌株に対し64μg/mL以下のMICを有する。
細胞毒性アッセイ
実施例2a
試験化合物のHepG2に対する細胞毒性はPromegaから市販の細胞生存率アッセイキットで測定される。1日目、HepG2細胞(〜1x10細胞)を96ウェルプレートの各ウェルに播種し、37℃、5%CO雰囲気、飽和湿度下で24時間培養した。2日目、試験化合物およびDMSOコントロールを適当なウェルに加え、本アッセイに適した試験化合物の濃度範囲にする。テルフェナジンを細胞毒性のポジティブコントロールとして各ウェルに加える。バックグランドの蛍光値を得るために、細胞不含のコントロールウェルが用意される。次いで、アッセイプレートを37℃、5%CO雰囲気、飽和湿度下で24時間培養する。3日目、アッセイプレートを37℃インキュベーターより取り出し、22℃に平衡化する。平衡化が終わると、細胞培養培地を含んだ各ウェルにCellTiter−Glo(登録商標)試薬を加え、次いで、混合して細胞を溶解する。CellTiter−Glo(登録商標)アッセイは存在するATP(代謝的に活性な細胞の指標)の定量に基づき培養物中の生存細胞数を測定する。このアッセイにより、存在するATPに相関する蛍光シグナルが得られる。ATP量は培養物中に存在する細胞数に直接相関する。室温で約10分間インキュベートして蛍光シグナルを安定化した後、蛍光をPerkinElmer luminometerで測定する。CC50は非処理細胞のシグナルと比べて50%の減少を引き起こす試験化合物濃度(μM)として定義される。
実験により、様々な本発明の化合物が7μg/mLから45μg/mLを超える、いくつかの例では30μM以上、特定の例では45μM以上、さらに別の例では65μM以上のCC50値を有することが示される。いくつかの例において、本発明の化合物は30μM以上のCC50値および8μg/mL以下のMICを有する。
本発明の化合物の合成
温度は摂氏(℃)で表される;特に断らない限り、、実験は室温または周囲温度、即ち18−25℃の範囲の温度で行われる。クロマトグラフィーはシリカゲルを用いるフラッシュクロマトグラフィーを意味し;薄層クロマトグラフィー(TLC)はシリカゲルプレートで行われる。NMR測定用に、サンプルは重水素化溶媒に希釈される。NMRデータは主要な分析対象のプロトンのデルタ値であり、適当な溶媒のシグナルに対する相関的な百万分率(ppm)で与えられる。シグナル形状の一般的な略語が用いられる。質量分析(MS)では、同位体分裂により複数のスペクトルピークが生じた場合、主要なイオンの最低質量を分子のものとして報告する。溶媒混合組成物は体積パーセントまたは体積比で与えられる。NMRスペクトルが複雑な場合、分析対象のシグナルのみを報告する。
分析HPLCの通常の方法
方法A:分析HPLCをLuna Prep C18, 100オングストローム 5 μm, 4.6 x 100 mmカラムを用いて行う。水相は0.1%TFA/水(USP規格)である。有機相は0.1%TFA/アセトニトリルである。溶出プロフィールは以下である:95%水相(0から0.5分);95%水相から98%有機相のグラジエント(0.5から10.5分);98%有機相(2分);98%有機相から95%水相のグラジエント(5.5分);95%水相(1分)。
方法B:分析HPLCをLuna Prep C18, 100オングストローム 5μm, 4.6 x 100 mmカラムを用いて行う。水相は0.1%TFA/水(USP規格)である。有機相は0.1%TFA/アセトニトリルである。溶出プロフィールは以下である:95%水相(0から0.5分);95%水相から100%有機相のグラジエント(0.5から10.5分);100%有機相から95%水相のグラジエント(2分);95%水相(4分)。
方法C:分析LCMSをYMC Combiscreen ODS−AQ, 5 μm, 4.6 x 50 mmカラムを用いて行う。水相は1% 2mM NHOAc/90:10 IPA:HO、0.03%TFA/水(USP規格)である。有機相は1% 2mM NHOAc/90:10 IPA:HO、0.03%TFA/アセトニトリルである。溶出プロフィールは以下である:95%水相から100%有機相のグラジエント(0から10分);100%有機相(2分);100%有機相から95%水相のグラジエント(0.1分);95%水相(3分)。
方法D:分析HPLCはLuna Prep C18, 100 オングストローム 5 μm, 4.6 x 100 mmカラムを用いて行う。水相は0.1%TFA/水(USP規格)である。有機相は0.1%TFA/アセトニトリルである。溶出プロフィールは以下である:95%水相から75%水相のグラジエント(0から10分);75%水相から98%有機相の第2のグラジエント(2.5分);95%水相の第3のグラジエント(1分間)。
方法E:分析HPLCはLuna Prep C18, 100 オングストローム 5 μm, 4.6 x 100 mmカラムを用いて行う。水相は0.1%TFA/水(USP規格)である。有機相は0.1%TFA/アセトニトリルである。溶出プロフィールは以下である:95%水相から40%水相のグラジエント(0から10分);40%水相から2%水相の第2のグラジエント(2分);2%水相(1分);2%水相から95%水相(4分)。
方法F:分析HPLCはLuna Prep C18, 100 オングストローム 5 μm, 4.6 x 100 mmカラムを用いて行う。水相は0.1%TFA/水(USP規格)である。有機相は0.1%TFA/アセトニトリルである。溶出プロフィールは以下である:95%水相から60%水相のグラジエント(0から10分);60%から2%水相のグラジエント(2分);2%水相(1分);2%水相から95%水相(4分)。
システムD:Agilent 1100 HPLC、Agilent XDB C18 50 x 4.6 mm 1.8 ミクロンカラム、1.5mL/分、溶媒A−水(0.1%TFA)、溶媒B−アセトニトリル(0.07%TFA)、グラジエント−5分、95%Aから95%B;1分間ホールド;繰り返し、UV検出:210および254nm。
システムE:Agilent 1100 HPLC、Agilent XDB C18 150 x 4.6 mm 1.8 ミクロンカラム、1.5mL/分、溶媒A−水(0.1%TFA)、溶媒B−アセトニトリル(0.07%TFA)、グラジエント−7分、95%Aから95%B;1分間ホールド;繰り返し、UV検出:210および254nm。
プレパラティブHPLCの通常の方法
方法1:プレパラティブHPLCはSunFire(登録商標) Prep C18 OBD(登録商標) 5 μm, 30 x 100 mm カラムを用いて行う。水相は0.1%TFA/水(USP規格)である。有機相はアセトニトリルである。溶出プロフィールは以下である:100%水相(0から3分);100%水相から98%有機相のグラジエント(3から21分);98%有機相(1分);98%有機相から95%水相のグラジエント(1分);95%水相(1分)。
方法2:プレパラティブHPLCはSunFire(登録商標) Prep C18 OBD(登録商標) 5 μm, 30 x 100 mm カラムを用いて行う。水相は0.1%TFA/水(USP規格)である。有機相はアセトニトリルである。溶出プロフィールは以下である:95%水相から25%有機相のグラジエント(0から10分);25%有機相から98%有機相の第2のグラジエント(2.5分間);95%水相の第3のグラジエント(1分間)。
方法3:プレパラティブHPLCはSunFire(登録商標) Prep C18 OBD(登録商標) 5 μm, 30 x 100 mm カラムを用いて行う。水相は0.1%TFA/水(USP規格)である。有機相はアセトニトリルである。溶出プロフィールは以下である:100%水相(0から3分);100%水相から60%有機相のグラジエント(3から21分);次いで、98%有機相へ(21から24分);98%有機相から95%水相のグラジエント(1分);95%水相(1分)。
方法4:プレパラティブHPLCはSunFire(登録商標) Prep C18 OBD(登録商標) 5 μm, 30 x 100 mm カラムを用いて行う。水相は0.1%TFA/水(USP規格)である。有機相はアセトニトリルである。溶出プロフィールは以下である:100%水相から60%有機相のグラジエント(0から29分);次いで、98%有機相へ(29から31分);98%有機相(2分間);98%有機相から100%水相のグラジエント(2分);100%水相(2分)。
用語および略語
ACN = アセトニトリル
AcOH = 酢酸
Ar = アルゴン
Bn = ベンジル
br = ブロードな
t−BuOH = tert−ブチルアルコール
cat. = 触媒の
CAN = 硝酸アンモニウムセリウム(IV)
CBzCl = クロロギ酸ベンジル
conc. = 濃縮
d = 二重線の
DCM = ジクロロメタン
D−ribose = (2R,3R,4R)−2,3,4,5−テトラヒドロキシペンタン
DIAD = ジイソプロピルアゾジカルボキシレート
DIPEA = ジイソプロピルエチルアミン
DMF = N,N−ジメチルホルムアミド
DCM = ジクロロメタン
DMAP = N,N−ジメチルアミノピリジン
DMSO = ジメチルスルホキシド
EtO =ジエチルエーテル
EtN = トリエチルアミン
EtOAc = 酢酸エチル
EtOH = エチルアルコール
equiv. = 当量
フラッシュクロマトグラフィー;Still, W.C, Kahn, M.; Mitra, A. J. Org. Chem 1978, 43, 2923の記載による
h = 時間
O = 水
HATU = 2−(1H−7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートメタンアミニウム
HBTU = 2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HCl = 塩酸
HPLC = 高速液体クロマトグラフィー
HOAc = 酢酸
IPA = イソプロピルアルコール
ISCO = 順相シリカゲルカートリッジ(Teledyne ISCO)
CO = 炭酸カリウム
LiBH4 = テトラヒドロホウ酸リチウム
LAH = 水素化アルミニウムリチウム
m = 多重線の
min. = 分
MgCl = 塩化マグネシウム
MeOH = メタノール
NaHCO = 炭酸水素ナトリウム
NaSO = 硫酸ナトリウム
NHOH = 水酸化アンモニウム
NHOAc = 酢酸アンモニウム
NMP = N−メチルピロリジノン
NMR = 核磁気共鳴
p = 五重線の
PMB = p−メトキシベンジル
POCl = オキシ塩化リン
POMCl = ピバロイルオキシメチルクロリド
PPh = トリフェニルホスフィン
PyBOP = ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート
rt = 室温
RNA = リボ核酸
RNase T1 = 一重鎖RNAをG残基で特異的に分解するエンドリボヌクレアーゼ
s = 一重鎖の
SOCl = 塩化チオニル
t = 三重線の
TBAI = ヨウ化テトラブチルアンモニウム
TFA = トリフルオロ酢酸
TFAA = トリフルオロ酢酸無水物
THF = テトラヒドロフラン
TLC = 薄層クロマトグラフィー
TMSBr = トリメチルシリルブロミド
Tris HCl = トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩
USP water = 米国薬局方(USP)規格の水
中間体1:
10−(2−アミノエチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンの製造
Figure 2012532126
工程1:10−(2−(ベンジルアミノ)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンの製造
Figure 2012532126
2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)アセトアルデヒド(実施例3、工程1の方法により製造)およびベンジルアミンを用い、実施例3と同様の方法による還元的アミノ化により製造される。この生成物には10−(2−(ベンジル(メチル)アミノ)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンが混在する。次の2工程は生成物を単離するために行われる。
工程2:tert−ブチル ベンジル(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)カルバメートの製造
Figure 2012532126
クルードな10−(2−(ベンジルアミノ)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]−プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン(7.53mmol)のMeOH(200mL)溶液にジ−tert−ブチルジカルボネート(5.2g、23.8mmol)およびEtN(4mL)を加える。反応物を減圧濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(ISCO)(100%DCMから10%MeOH/DCM、1時間)で精製すると、目的生成物が茶色の固形物として得られる(1.85g、54%)。
工程3:10−(2−(ベンジルアミノ)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン2,2,2−トリフルオロアセテートの製造
Figure 2012532126
tert−ブチルベンジル(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)カルバメート(50mg、0.11mmol)のDCM(2mL)溶液にTFA(2mL)を室温で加える。2時間後、反応混合物を濃縮し、残渣物質をMeOH(10ml)に溶解し、プレパラティブHPLC(方法2)で精製する。ピュアなフラクション(LCMS)を合わせて凍結乾燥すると、目的生成物が茶色の固形物として得られる(33.6mg、65%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 2.42 (s, 3H), 2.53 (s, 3H), 4.35 (s, 3H), 5.00 (m, 2H), 7.43 (m, 3H), 7.52 (m, 2H), 7.83 (s, 1H), 7.96 (s, 1H), 9.02 (s, 2H), 11.49 (s, 1H).
工程4:10−(2−アミノエチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン 2,2,2−トリフルオロ酢酸塩の製造
Figure 2012532126
フラビンエチルベンジルアミン(工程3)(395mg、1.05mmol)およびdPd/C(75mg)の無水EtOH(100mL)溶液を30psi、45℃で終夜水素化する。混合物をCelite(登録商標)パッドに通して濾過する。濾液を減圧濃縮して乾燥すると、粗生成物が得られる(230mg、76.6%)。粗生成物(19.5mg、0.07mmol)をMeOH(8mL)に溶解し、プレパラティブHPLC(方法2)で精製する。ピュアなフラクション(LCMS)を合わせて凍結乾燥すると、目的生成物が茶色の固形物として得られる(5.0mg、14.3%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 2.42 (s, 3H), 2.50 (s, 3H), 4.20 (m, 2H), 4.87 (m, 2H), 7.81 (s, 1H), 7.88 (m, 2H), 7.97(s, 1H), 11.45 (s, 1H).
中間体2:
1−(3−ブロモプロピル)−1H−ピロールの製造
Figure 2012532126
冷却(0−5℃)した3−(1H−ピロール−1−イル)プロパン−1−オール(800mg、6.39mmol)のCHCl(30mL)溶液にトリフェニルホスフィンジブロミド(3.091g、7.03mmol)を撹拌しながら加える。10分後、氷浴を取り外し、室温でさらに3時間撹拌する。水を加え、混合物をCHClで希釈する。層を分離し、有機層をブラインで洗浄し、乾燥し(無水硫酸ナトリウム)、濾過し、減圧濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(230−400メッシュ、0.1%イソプロパノールを含むヘキサン/酢酸エチル(5%)が溶出液)で精製すると、630mg(52%)の目的生成物が透明な油状物として得られる。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.82 (p, 2 H), 3.33 (t, 2 H), 4.10 (t, 2H), 6.18 (m, 2 H), 6.70 (m, 2 H); HPLC保持時間:3.91分(方法G)。
中間体3:1−(3−ブロモプロピル)−1H−イミダゾール
Figure 2012532126
工程1:メチル 3−(1H−イミダゾール−1−イル)プロパノエート
Figure 2012532126
圧力チューブ内の1H−イミダゾール(1.000g、14.7mmol)のアセトニトリル(20mL)溶液にメチルアクリレート(2.65mL、29.4mmol)を加える。該チューブを密閉し、80℃で加熱する。さらにメチルアクリレート(1.32mL、14.7mmol)を8時間後および12時間後にそれぞれ加える。17時間後、揮発性物質を減圧除去し、残渣を酢酸エチルに溶解した。溶液をブラインで洗浄し、乾燥し(無水硫酸ナトリウム)、濾過し、減圧濃縮すると、目的生成物2.13g(94%)が油状物として得られる。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.80 (t, 2 H), 3.71 (s, 3 H), 4.29 (t, 2 H), 6.94 (s, 1 H), 7.06 (s, 1 H), 7.52 (s, 1 H); MS (ESI+) for C7H10N2O2 m/z 155.2 (M+H)+.
工程2:3−(1H−イミダゾール−1−イル)プロパン−1−オールの製造
Figure 2012532126
水素化リチウムアルミニウム(379mg、9.99mmol)を含んだフラスコにテトラヒドロフラン(8mL)をゆっくりと加える。混合物を室温で10分間撹拌し、次いで冷却する(0−5℃)。メチル 3−(1H−イミダゾール−1−イル)プロパノエート(770mg、4.99mmol)のTHF(3mL)溶液を滴下して加え、混合物をさらに5分間、0−5℃で撹拌した。混合物を70℃で3時間加熱する。混合物を室温に冷却し、次いで、激しく撹拌しながら水(0.38mL)、15%NaOH水溶液(0.38mL)、および水(1.14mL)を順に加えて反応物をクエンチする。固形物をCelite(登録商標)パッドに通した濾過により除去し、濾液を乾燥し(無水硫酸ナトリウム)、濾過し、減圧濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(230−400メッシュ、CHCl/メタノール(3−5%)が溶出液)で精製すると、554mg(88%)の目的生成物が油状物として得られる。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.02 (p, 2 H), 3.63 (t, 2 H), 4.13 (t, 2 H), 6.95 (s, 1 H), 7.07 (s, 1 H), 7.49 (s, 1 H); MS (ESI+) for C6H10N2O m/z 127.1 (M+H)+.
工程3:1−(3−ブロモプロピル)−1H−イミダゾールの製造
Figure 2012532126
0−5℃の3−(1H−イミダゾール−1−イル)プロパン−1−オール(300mg、2.38mmol)のCHCl(10mL)溶液にトリフェニルホスフィンジブロミド(1.150g、2.62mmol)を撹拌しながら加える。10分後、氷浴を取り外し、さらに室温で3時間撹拌する。水を加え、反応混合物をCHClで希釈する。層を分離し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、ブラインで洗浄し、乾燥し(無水硫酸ナトリウム)、濾過し、約3mLの体積まで部分的に減圧濃縮する。この溶液を直ちに次工程に用いる。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.29 (p, 2 H), 2.33 (t, 2 H), 4.18 (t, 2 H), 6.95 (s, 1 H), 7.09 (s, 1 H), 7.54 (s, 1 H).
中間体4:5−(3−ブロモプロピル)−3−メチルイソオキサゾール
Figure 2012532126
工程1:3−(3−メチルイソオキサゾール−5−イル)プロパン−1−オールの製造
Figure 2012532126
n−ブチルリチウム(2.5M/ヘキサン)(8.24mL、20.6mmol)を3,5−ジメチルイソオキサゾール(2.02mL、20.6mmol)のTHF(20mL)溶液に加え、N下で−78℃に冷却する。混合物を−78℃で2時間撹拌する。エチレンオキシド(0.907g、20.6mmol)のTHF(10mL)溶液を混合物に−78℃で加え、混合物を−78℃で30分間撹拌する。飽和NHCl水溶液を加え、混合物を室温に昇温する。1.0N HClで水相のpHを〜7に調整し、THFをエバポレートした。溶液を3x20mLのCHClで抽出し、有機層を合わせ、NaSOで乾燥する。有機層をエバポレートし、1.7gの油状物を得た。残った3,5−ジメチルイソオキサゾールを室温、高減圧下で2時間乾燥して除去すると、1.3g(45%)の目的生成物がオレンジ色の油状物として得られる。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.86 (s, 1 H), 3.72 (m, 2 H), 2.85 (t, 2 H), 2.28 (s, 3H), 1.91 − 2.00 (m, 2 H), 1.65 (m, 1H).
工程2:5−(3−ブロモプロピル)−3−メチルイソオキサゾールの製造
Figure 2012532126
臭素(0.109mL、2.12mmol)を、N下、氷浴で冷却したトリフェニルホスフィン(0.557g、2.12mmol)およびピリジン(0.172mL、2.12mmol)のCHCl(20mL)溶液に加える。黄色になるまでトリフェニルホスフィンを加える。3−(3−メチルイソオキサゾール−5−イル)プロパン−1−オール(0.200g、1.42mmol)を加え、混合物を氷浴で冷却しながら15分間撹拌する。氷浴を取り外し、混合物を室温で1時間撹拌する。混合物を3x20mLの1.0N HCl、次いで20mLの飽和NaHCO水溶液で抽出する。有機層をNaSOで乾燥し、エバポレートすると、0.4gの白色の固形物が得られる。固形物を20mLのヘキサンに溶解し、次いでシリカゲル(20g)のパッドに通して固形物を除去する。該パッドを200mLの50%EtOAc/ヘキサンで溶出する。溶媒をエバポレートすると、0.22g(70%)の目的生成物が透明な油状物として得られる。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.90 (s, 1 H), 3.45 (t, 2 H), 2.93 (t, 2 H), 2.29 (s, 3 H), 2.26 (m, 2 H).
実施例3:
3−(S)−[2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−エチルアミノ]−(R)−シクロペンタンカルボン酸 トリフルオロ酢酸塩の製造
Figure 2012532126
工程1:2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)アセトアルデヒドの製造
Figure 2012532126
リボフラビン(8.5g、0.0023mol)の2N 硫酸水溶液(225mL)懸濁液をスズホイルで覆ったフラスコ内で0℃に冷却し、水(200mL)に溶解したオルト過ヨウ素酸(18.9g、0.0825mmol)を加える。30分後、反応物を室温に昇温する。反応物が透明(透き通った黄色の溶液)になると、固体の炭酸ナトリウムを加えて反応溶液のpHを慎重に3.8−3.9(pHメーターを用いる)に調整する[pHが3.9を超えると生成物が析出しないため、pHを慎重にモニターすることは極めて重要である]。次いで、沈殿物を濾取し、大量の冷水、エタノール、およびジエチルエーテルで洗浄すると、6.04gの目的生成物がオレンジ色の固形物として得られる(収率:94%)。
LC−MS m/z 285.1 [M + H]+、保持時間1.63分.
工程2:3−(S)−[2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−エチルアミノ]−(R)−シクロペンタンカルボン酸 トリフルオロ酢酸塩
Figure 2012532126
2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)アセトアルデヒド(100mg、0.35mmol)のメタノール(10mL)懸濁液に3−アミノ−シクロペンタンカルボン酸(100mg、0.77mmol)を室温で加える。氷酢酸(7滴)を加え、室温で3時間撹拌する。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(48mg、0.77mmol)を加え、溶液を16時間撹拌する。反応物を濃縮し、残渣をDMSO(5mL)に溶解し、濾過し、プレパラティブHPLC(方法1)で精製する。次いで、適当なフラクションの凍結乾燥により、3−(S)−[2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−エチルアミノ]−(R)−シクロペンタンカルボン酸(8.2mg)が得られる(収率:6.0%)。
1H NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 1.7 (m, 2H), 1.85 (m, 1H), 2.03 (m, 2H), 2.10 (m, 1H), 2.43 (s, 3H), 2.53 (s, 3H), 2.90 (m, 2H), 3.73 (m, 2H), 4.92 (m, 2H), 7.78 (s, 1H), 7.98 (s, 1H), 8.66 (m, 2H), 11.49 (s, 1H), 12.35 (s, 1H).
実施例4:
1−[2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−エチル]−ピロリジン−3−カルボン酸の製造
Figure 2012532126
1−[2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−エチル]−ピロリジン−3−カルボン酸 メチルエステル(25mg、0.063mmol)[メチルピロリジン−3−カルボキシレートを用い、実施例3、工程2と同じ方法により製造]のTHF:HO=1:1溶液(10mL)による懸濁液に水酸化リチウム(15mg、0.63mmol)を室温で加える。反応物を室温で15時間撹拌し、次いで、1M HCl水溶液(10滴)を加える。次いで反応物を濃縮し、MeOH(6mL)、水(2mL)に溶解し、プレパラティブHPLC(方法1)で精製する。適当なフラクションの凍結乾燥により、19mgの目的生成物が黄色の綿毛状の固形物として得られる(収率:79%)。
LC−MS m/z 383.0 [M + H]+、保持時間1.53分
実施例5:
10−(2−((2−メトキシピリジン−4−イル)メチルアミノ)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン
Figure 2012532126
10−(2−アミノエチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン(製造は中間体1を参照)(46mg、0.16mmol)のMeOH(5mL)懸濁液に2−メトキシイソニコチンアルデヒド(C. Subramanyam, M. Noguchi and S. M. Weinreb, J.O.C., 1989, 54, 5580により製造)(22mg、0.16mmol)、次いで酢酸(0.1mL)を室温で加える。30分後、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(30mg、0.47mmol)を加え、溶液を16時間撹拌する。反応混合物を濃縮し、残渣をDMF(4mL)/水(3mL)に溶解し、濾過し、プレパラティブHPLC(方法2)で精製する。ピュアなフラクションを合わせて凍結乾燥すると、目的生成物が得られる(6.5mg、9.7%)。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 2.50 (s, 3H), 2.63 (s, 3H), 3.70 (m, 2H), 3.94 (s, 3H), 4.37 (s, 2H), 5.10 (m, 2H), 6.95 (s, 1H), 7.08 (d, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.96 (s, 1H), 8.21 (d, 1H).
実施例6:
2−((1R,3S)−3−(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチルアミノ)シクロペンチル)酢酸
Figure 2012532126
2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)アセトアルデヒド(実施例3、工程1の方法により製造)および2−((1R,3S)−3−アミノシクロペンチル)酢酸を出発物質として用い、実施例3と同様の方法による還元的アミノ化により製造される。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 1.30 (m, 2H), 1.80 (m, 3H), 2.20 (m, 2H), 2.32 (d, 2H), 2.43 (s, 3H), 2.53 (s, 3H), 3.00 (m, 1H), 3.65 (m, 2H), 4.92 (m, 2H), 7.78 (s, 1H), 7.98 (s, 1H), 8.65 (m, 1H), 11.48 (s, 1H), 12.14 (s, 1H).
実施例7:
(1R,3R)−3−(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチルアミノ)シクロペンタンカルボン酸および2,2,2−トリフルオロ酢酸(1:1)
Figure 2012532126
2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)アセトアルデヒド(実施例3、工程1の方法により製造)および(1R,3R)−3−アミノシクロペンタンカルボン酸を出発物質として用い、実施例3と同様の方法による還元的アミノ化により製造される。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 1.70 (m, 2H), 1.85 (m, 1H), 2.03 (m, 2H), 2.10 (m, 1H), 2.43 (s, 3H), 2.53 (s, 3H), 2.90 (m, 2H), 3.73 (m, 2H), 4.92 (m, 2H), 7.78 (s, 1H), 7.98 (s, 1H), 8.66 (m, 2H), 11.49 (s, 1H), 12.35 (s, 1H).
実施例8:
7,8−ジメチル−10−(2−ピペリジン−1−イル−エチル)−10H−ベンゾ[g]プテリジン−2,4−ジオン TFA塩
Figure 2012532126
2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)アセトアルデヒド(実施例3、工程1の方法により製造)(48mg、0.17mmol)のメタノール(20mL)溶液にピペリジン(40μL、0.4mmol)およびAcOH(0.5mL)を室温で加える。反応物を50℃で1時間撹拌する。次いで、反応物を室温に冷却し、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(20mg、0.20mmol)を加える。17時間後、ピペリジン(0.1mL)を再度加え、室温で撹拌を24時間続ける。溶媒を減圧除去し、粗生成物をDMSO/HO(1/7mL)に溶解し、濾過し、プレパラティブHPLC(方法1)で精製する。適当なフラクションの凍結乾燥により、8−ジメチル−10−(2−ピペリジン−1−イル−エチル)−10H−ベンゾ[g]プテリジン−2,4−ジオン TFA塩(33mg)が得られる(収率:55%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 1.38 (m, 1H), 1.62 (m, 3H), 1.85 (m, 2H), 2.43 (s, 3H), 2.54 (s, 3H), 3.05 (m, 2H), 3.49 (brs, 2H), 3.83 (m, 2H), 4.98 (m, 2H), 7.85 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 8.60 (brs, 1H) 11. 51 (s, 1H).
実施例9:
10−[2−(2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−1−イル)−エチル]−7,8−ジメチル−10H−ベンゾ[g]プテリジン−2,4−ジオン
Figure 2012532126
10−[2−(2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−1−イル)−エチル]−7,8−ジメチル−10H−ベンゾ[g]プテリジン−2,4−ジオン(5mg;収率:3.8%)は、2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)アセトアルデヒド(実施例3、工程1の方法により製造)のL−グルタミン酸(製造は実施例3、工程2を参照、ただしイミン形成の加熱は室温、3時間の代わりに40℃、30分間とした)による還元的アミノ化の副産物として、プレパラティブHPLC(方法1)により単離される。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 1.57 (m, 1H), 1.90 (m, 1H), 2.03 (m, 1H), 2.17 (m, 1H), 2.41 (s, 3H), 3.54 (m, 1H), 3.71 (m, 1H), 4.64 (m, 3H), 4.95 (m, 2H), 5.23 (m, 2H), 7.90 (s, 1H), 7.94 (s, 1H), 11.38 (s, 1H).
実施例10:
1−[2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−カルボン酸
Figure 2012532126
工程1:(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−酢酸の製造
Figure 2012532126
0℃の2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)アセトアルデヒド(実施例3、工程1の方法により製造)(50mg、0.18mmol)/アセトニトリル(2mL)、tert−ブタノール(8mL)およびメチル−1−シクロヘキサン(3mL)懸濁液に、亜塩素酸ナトリウム(122mg、1.35mmol)およびリン酸二水素ナトリウム(148mg、1.23mmol)の水(2mL)溶液を5分間かけて滴下して加える。2時間後、反応混合物を水で希釈し、有機層を廃棄する。水相を減圧濃縮し、得られた粗混合物をプレパラティブHPLCで精製する。適当なフラクションの凍結乾燥により、(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−酢酸(36mg)が単離される(収率:68%)。
LC−MS m/z 301.1 [M+H]、保持時間= 1.68分.
工程2:1−[2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−カルボン酸 tert−ブチルエステルの製造
Figure 2012532126
(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−酢酸(50mg、0.17mmol)およびピペリジン−4−カルボン酸 tert−ブチルエステル(32mg、0.17mmol)のDMF(3mL)懸濁液に、i−PrNEt(0.06mL、0.34mmol)およびHATU(65mg、0.17mmol)を室温で順に加える。室温で17時間後、温度を50℃に3時間昇温する。反応混合物を室温に冷却し、水(3mL)で希釈し、プレパラティブHPLC(方法1)で精製する。適当なフラクションの凍結乾燥により、1−[2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−カルボン酸 tert−ブチルエステル(4.9mg)が単離される(収率:7%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 11.39 (s, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.61 (s, 1H), 5.63 (m, 2H), 4.08 (m, 2H), 2.88 (m, 1H), 2.48 (s, 3H), 1.76 (m, 4H), 1.44 (s, 9H). LC−MS m/z 468.0 [M+H]+, 保持時間= 6.79分.
工程3:1−[2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−カルボン酸の製造
Figure 2012532126
1−[2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−カルボン酸 tert−ブチルエステル(10mg、0.02mmol)のCHCl(2mL)懸濁液にトリフルオロ酢酸(2mL)を室温で加える。2時間撹拌後、反応混合物を濃縮し、残渣物質を水/アセトニトリルに溶解し、凍結乾燥する。1−[2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(7.2mg)が単離される(収率:80%)。
LC−MS m/z 410.1 [M−H], 保持時間= 4.99分.
実施例11:
N−[2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−エチル]−2−メトキシ−ニコチンアミド
Figure 2012532126
工程1:2−メトキシ−ニコチン酸の製造
Figure 2012532126
2−メトキシ−ニコチン酸 メチルエステル(500mg、3.0mmol)をメタノール(5mL)および水(1mL)に溶解する。水酸化ナトリウム(600mg、15mmol)を加え、反応物を2時間還流する。1N HClで溶液をpH7に中和し、減圧濃縮する。固形物を30mLのDCM/MeOH(1/1)で洗浄する。濾液を減圧濃縮すると、2−メトキシ−ニコチン酸(407mg)が白色の固形物として得られる(収率:88%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 8.05 (m, 1H), 7.87 (m, 1H), 6.91 (m, 1H), 3.83 (s, 3H).
工程2:N−[2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−エチル]−2−メトキシ−ニコチンアミドの製造
Figure 2012532126
2−メトキシ−ニコチン酸(20mg、0.12mmol)およびヒューニッヒ塩基(0.024mL、0.14mmol)をDMF(1mL)に溶解し、次いでHATU(53mg、0.14mmol)を室温で加え、1時間撹拌する。10−(2−アミノ−エチル)−7,8−ジメチル−10H−ベンゾ[g]プテリジン−2,4−ジオン(39mg、0.14mmol)(製造は中間体1を参照)をDMF(1mL)に溶解し、反応混合物に加える。3時間後、反応混合物を水(2mL)で希釈し、プレパラティブHPLC(方法3)で精製する。3−[2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−エチルアミノ]−安息香酸(12mg)は適当なフラクションの凍結乾燥により単離される(収率:24%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 11.37 (s, 1H), 8.48 (m, 1H), 8.28 (m, 1H), 8.02 (m, 1H), 7.89 (m, 2H), 4.81 (m, 2H), 3.78 (m, 5H), 2.33 (s, 3H), 2.30 (s, 3H). LC−MS m/z 421.2 [M+H]+. 保持時間= 5.31分.
実施例12:
(S)−1−(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)−N−(メチルスルホニル)ピロリジン−2−カルボキシアミド
Figure 2012532126
メタンスルホンアミドを(S)−1−(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)ピロリジン−2−カルボン酸(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)アセトアルデヒド(実施例3、工程1の方法により製造)および(S)−ピロリジン−2−カルボン酸を用い、実施例3、工程2と同様の方法による還元的アミノ化により製造)(35mg、0.09mmol)、HATU(130mg、0.34mmol)およびDIPEA(0.2mL、1.14mmol)のDMF(3mL)混合物に室温で加える。反応物を1時間撹拌する。溶液を減圧濃縮し、ACN(6mL)/水(2mL)に溶解し、プレパラティブHPLC(方法2)で精製する。ピュアなフラクション(LCMS)を合わせて凍結乾燥すると、目的生成物が茶色の固形物として得られる(6.1mg、14.5%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 2.00 (m, 4H), 2.42 (s, 3H), 2.50 (s, 3H), 3.11 (s, 3H), 3.20 (m, 2H), 3.81 (m, 1H), 4.16 (m, 1H), 4.87 (m, 1H), 4.99 (m, 1H), 7.76 (s, 1H), 7.96 (s, 1H), 11.45 (s, 1H).
実施例13:
(R)−1−(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)−N−(メチルスルホニル)ピロリジン−2−カルボキシアミド
Figure 2012532126
メタンスルホンアミド(74mg、0.77mmol)を(R)−1−(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)ピロリジン−2−カルボン酸(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)アセトアルデヒド(実施例3、工程1の方法により製造)および(R)−ピロリジン−2−カルボン酸を用い、実施例3、工程2の方法による還元的アミノ化により製造)(38mg、0.10mmol)、HATU(98mg、0.25mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(100mg、0.77mmol)のDMF(8mL)混合物に室温で加える。反応物を1時間撹拌する。溶液を減圧濃縮し、ACN(6mL)/水(2mL)に溶解し、プレパラティブHPLC(方法2)で精製する。ピュアなフラクションを合わせて凍結乾燥すると、目的生成物が得られる(9.3mg、22.1%)。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 2.21 (m, 2H), 2.26 (m, 2H), 2.50 (s, 3H), 2.63 (s, 3H), 3.19 (s, 3H), 3.50 (m, 1H), 3.83 (m, 2H), 4.16 (m, 1H), 4.48 (m, 1H), 5.05 (m, 2H), 7.77 (s, 1H), 8.01 (s, 1H).
実施例14
7,8−ジメチル−10−[5−(2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イルアミノ)−ペンチル]−10H−ベンゾ[g]プテリジン−2,4−ジオン
Figure 2012532126
工程1:5−(4,5−ジメチル−2−ニトロフェニルアミノ)ペンタン−1−オールの製造
Figure 2012532126
1−ブロモ−4,5−ジメチル−2−ニトロベンゼン(200mg、0.870mmol)の無水DMSO(1mL)溶液に5−アミノペンタン−1−オール(170mg、2.608mmol)を加える。マイクロ波で反応混合物を140℃で20分間加熱する。反応混合物を減圧濃縮し、水(5mL)で希釈し、水層をDCM(3x5mL)で抽出する。有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮する。目的生成物(147mg)が単離される(収率:67%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.55 (m, 2H), 1.66 (m, 2H), 1.79 (m, 2H), 2.20 (s, 3H), 2.29 (s, 3H), 2.38 (s, 2H), 3.32 (m, 2H), 3.71 (m, 2H), 6.64 (s, 1H), 7.95 (s, 1H).
工程2:5−(2−アミノ−4,5−ジメチルフェニルアミノ)ペンタン−1−オールの製造
Figure 2012532126
アルゴン下の5−(4,5−ジメチル−2−ニトロフェニルアミノ)ペンタン−1−オール(147mg、0.583mmol)の無水MeOH(6mL)溶液にPd/C(8.4mg)および水素化ホウ素ナトリウム(64mg、1.68mmol)を加える。水素をバルーンで導入し、反応混合物を室温で30分間撹拌する。Celite(登録商標)に通して反応混合物を濾過し、大量のEtOHで洗浄し、次いで溶液を濃縮すると粗生成物が透明で無色の油状物として得られ、それをさらに精製することなく次工程に用いる。
工程3:10−(5−ヒドロキシペンチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンの製造
Figure 2012532126
クルードな5−(2−アミノ−4,5−ジメチルフェニルアミノ)ペンタン−1−オール(0.583mmol)を氷酢酸(13mL)にアルゴン下で溶解した。アロキサン一水和物(94mg、0.583mmol)および酸化ホウ素(81mg、1.165mmol)を撹拌している溶液に加え、該反応液をアルゴン雰囲気下で25℃に保ち、2時間撹拌する。反応混合物を減圧下でエバポレートし、DCMを溶媒として用いて残渣をシリカゲルにドライロードし、0から10% MeOH/DCMのグラジエントを溶出液として用いたBiotageフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製する。目的生成物(70mg)が単離される(収率:37%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 1.48 (m, 4H), 1.70 (m, 2H), 2.38 (s, 3H), 2.49 (s, 3H), 3.40 (m, 2H), 4.40 (t, 1H), 4.55 (m, 2H), 7.78, (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 11.28 (s, 1H). ESI(+) [M+Na]+ = 351.2.
工程4:10−(5−ブロモペンチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンの製造
Figure 2012532126
0℃の10−(5−ヒドロキシペンチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン(72mg、0.219mmol)および四臭化炭素(80mg、0.241mmol)の無水DMF(5mL)溶液にトリフェニルホスフィン(152mg、0.460mmol)を何回かに分けて加える。反応混合物を室温で18時間撹拌する。反応混合物を減圧濃縮し、DCM:MeOH(50:50)を溶媒として用いて残渣をシリカゲルにドライロードし、0から2% MeOH/DCMのグラジエントを溶出液として用いたBiotageフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製する。目的生成物(60mg)が単離される(収率:70%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 1.60 (m, 2H), 1.73 (m, 2H),1.90 (m, 2H), 2.40 (s, 3H), 2.50 (s, 3H), 3.58 (t, 2H), 4.59 (m, 2H), 7.80 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 11.31 (s, 1H). ESI(+) m/z = 391.1, 393.1.
工程5:7,8−ジメチル−10−[5−(2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イルアミノ)−ペンチル]−10H−ベンゾ[g]プテリジン−2,4−ジオン
Figure 2012532126
3−アミノピリジン−2(1H)−オン(40mg、0.36mmol)および触媒量のヨウ化ナトリウムを含むヒューニッヒ塩基(35mg、0.27mmol)の無水DMF(5mL)溶液に10−(5−ブロモペンチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン(実施例14、工程4)(70mg、0.18mmol)を室温で加える。次いで混合物を80℃に加熱し、5時間撹拌し、濃縮し(50℃)、DMF/水(1/3)に溶解し、プレパラティブHPLC(方法1)で精製し、単離、凍結乾燥後、7,8−ジメチル−10−[5−(2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イルアミノ)−ペンチル]−10H−ベンゾ[g]プテリジン−2,4−ジオンが得られる(5mg、収率:6.6%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 1.52 (m, 2H), 1.64 (m, 2H), 1.76 (m, 2H), 2.08 (s, 3H), 3.04 (m, 2H), 4.59 (m, 2H), 6.09 (m, 1H), 6.19 (m, 1H), 6.58 (m, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.91 (s, 1H), 11.31 (s, 1H), 11.32 (brs., 1H).
実施例15:
10−[5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−ペンチル]−7,8−ジメチル−10H−ベンゾ[g]プテリジン−2,4−ジオン
Figure 2012532126
5℃に冷却した4−アミノピリミジン−2(1H)−オン(36mg、0.32mmol)の無水DMF(5mL)懸濁液に水素化ナトリウムを加える。反応混合物を室温で30分間撹拌し、次いで10−(5−ブロモペンチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン(実施例14、工程4を参照)(50mg、0.128mmol)を加え、反応混合物を6時間撹拌する。反応混合物を濃縮し(50℃)、DMF/水(1/3)に溶解し、プレパラティブHPLC(方法1)で精製し、単離、凍結乾燥後、10−[5−(4−アミノ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−ペンチル]−7,8−ジメチル−10H−ベンゾ[g]プテリジン−2,4−ジオンが得られる(14mg、収率:26%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 1.46 (m, 2H), 1.74 (m, 4H), 2.40 (s, 3H), 2.51 (s, 3H), 3.78 (m, 2H), 4.57 (m, 2H), 6.05 (d, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.89 (s, 1H), 8.07 (d, 1H), 8.83 (s, 1H), 9.44 (s, 1H), 11.33 (s, 1H); LC−MS m/z 422.1 [M + H]+
実施例16:
1−[2−(8−クロロ−7−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸の製造
Figure 2012532126
工程1:2−(5−クロロ−4−メチル−2−ニトロ−フェニルアミノ)−テトラヒドロ−ピラン−3,4,5−トリオールの製造
Figure 2012532126
5−クロロ−4−メチル−2−ニトロ−フェニルアミン(19.8g、0.1mol)、塩化アンモニウム(0.1g)、およびD−リボース(15.9g、0.1mol)のEtOH(200mL)溶液を還流し、終夜撹拌する。反応混合物を減圧濃縮し、DCM:MeOH(1:1)で再懸濁し、析出した未反応の出発物質を濾過により除去する。DCM:MeOH (1:1)を用いて母液をシリカゲルにドライロードし、ISCOフラッシュカラムクロマトグラフィーを行う。第1のピークが溶出されるまで100%DCMを用い、次いで11.5gのピュアなオレンジ色の生成物が棒状の固形物として溶出されるまで20% MeOH/DCMを用い(収率:40%)、9.58gの未反応の出発物質が回収される。
LC−MS m/z 318.7 [M+H]、保持時間2.83分.
この粗物質はさらに精製することなく次工程に用いられる。
工程2:5−(5−クロロ−4−メチル−2−アミノ−フェニルアミノ)−ペンタン−1,2,3,4−テトラオールの製造
Figure 2012532126
2−(5−クロロ−4−メチル−2−ニトロ−フェニルアミノ)−テトラヒドロ−ピラン−3,4,5−トリオール(6.87g、0.02mol)のEtOH(125mL)溶液に水素化ホウ素ナトリウム(1.65g、0.043mol)を、フラスコの内容物が吹き出さないよう気体の発生を調節しながら何回かに分けて加える。得られた混合物を4時間還流状態で加熱する。次いで反応混合物を0℃に冷却し、Pd/C(300mg)をさらなる水素化ホウ素ナトリウム(1.65g、0.043mol)と共に加える。次いで、反応混合物を室温で2時間撹拌する。Celite(登録商標)に通して反応混合物を濾過し、大量のMeOHで洗浄し、最後に濃縮すると、粗生成物が(透明な紫色の油状物として)得られ、直接次工程に用いられる。
LC−MS: m/z 290.9 [M+H]、保持時間1.38分.
工程3:8−クロロ−7−メチル−10−(2,3,4,5−テトラヒドロキシ−ペンチル)−10H−ベンゾ[g]プテリジン−2,4−ジオンの製造
Figure 2012532126
ホイルをした氷酢酸(80mL)にクルードな5−(2−アミノ−5−クロロ−4−メチル−フェニルアミノ)−ペンタン−1,2,3,4−テトラオール(0.022mol)を溶解し、室温で撹拌する。フラスコにアルゴンを20分間パージし、撹拌した溶液にアロキサン一水和物(3.45g、0.022mol)、酸化ホウ素(1.35g、0.022mol)を加える。反応物をアルゴン雰囲気下に維持し、室温で3時間撹拌する。該溶液を減圧濃縮し、残渣を水(300mL)に溶解し、氷浴で冷却する。次いで、沈殿物を濾過する。得られた濾液を10mLのセグメント(30回のインジェクション)によるプレパラティブHPLC(方法1)で精製する。次いで凍結乾燥により、8−クロロ−7−メチル−10−(2,3,4,5−テトラヒドロキシ−ペンチル)−10H−ベンゾ[g]プテリジン−2,4−ジオン(455mg)が単離される(収率:5.3%)。
LC−MS m/z 397.1 [M+H]、保持時間1.58分
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 2.51 (s, 3H), 3.46 (m, 1H), 3.64 (m, 2H), 4.23 (m, 1H), 4.49 (m, 1H), 4.67 (m, 1H), 4.78 (m, 2H), 4.88 (m, 1H), 5.15 (m, 2H), 8.13 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 11.47 (s, 1H).
工程4:(8−クロロ−7−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−アセトアルデヒドの製造
Figure 2012532126
冷却した(0℃)の8−クロロ−7−メチル−10−(2,3,4,5−テトラヒドロキシ−ペンチル)−10H−ベンゾ[g]プテリジン−2,4−ジオン(0.235g、0.0006mol)の2N硫酸水溶液(60mL)懸濁液(ホイルで覆ったフラスコ内)にオルト過ヨウ素酸(0.41g、0.0018mol)の水(25mL)溶液を(滴下して)加える。30分後、反応物を室温に昇温し、透明で黄色の溶液になるまで撹拌する。次いで、固体の炭酸ナトリウムを加えることにより反応用液のpHを慎重に3.8−3.9(pHメーターを用いて)調製する[pHが3.9を超えると生成物が析出しないため、pHを慎重にモニターすることは極めて重要である]。次いで、沈殿物を濾取し、大量の冷水、エタノールおよびジエチルエーテルで洗浄すると、0.089gの目的生成物がオレンジ色の固形物として得られる(収率:49%)。
LC−MS m/z 305.1 [M+H] retention time: 1.69分.
工程5:1−[2−(8−クロロ−7−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸の製造
Figure 2012532126
ピペリジン−4−カルボン酸(0.14g、0.0011mol)を撹拌した(8−クロロ−7−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−アセトアルデヒド(0.11g、0.0004mol)およびMeOH(10mL)の混合物に加える。反応混合物を40℃で加熱し、8滴の氷酢酸を加える、2時間後、NaCNBH(0.05g、0.0008mol)を反応混合物に加え、40℃で23時間撹拌する、生じた沈殿物を濾過により単離すると、0.061gの目的生成物がオレンジ色の固形物として得られる(収率:50%)。
LC−MS m/z 418.1 [M+H]; 保持時間: 1.59分.
実施例17:
1−[2−(8−シクロペンチルアミノ−7−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸の製造
Figure 2012532126
室温の1−[2−(8−クロロ−7−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(製造は実施例16を参照)(12mg、0.029mmol)のDMSO(5mL)溶液にシクロペンチルアミン(12mg、0.15mmol)を加え、該溶液をアルゴン下、70℃で20時間撹拌する。シクロペンチルアミン(0.1mL、1.36mmol)を加え、混合物をさらに8時間撹拌する。反応物を室温に冷却し、水(3mL)で希釈し、プレパラティブHPLC(方法1)で精製する。適当のフラクションの凍結乾燥後、目的生成物(9mg)が綿毛状の赤色の固形物として単離される(収率:69%)。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.75 (s, 1H), 6.6 (s, 1H), 5.05 (m, 3H), 4.32 (m, 1H), 3.7 (m, 2H), 3.5 (m, 1H), 2.37 (s, 3H), 2.3−2.08 (m, 8H), 1.90−1.78 (m, 8H); LC−MS m/z 467.2 (M+H)、保持時間2.13分.
実施例18:
1−(2−(3−(アセトキシメチル)−7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)ピペリジン−4−カルボン酸
Figure 2012532126
工程1:1−(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)ピペリジン−4−カルボン酸の製造
Figure 2012532126
実施例16、工程5と同様の方法により、2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)アセトアルデヒド(実施例3、工程1の方法により製造)およびピペリジン−4−カルボン酸を出発物質として用いた還元的アミノ化により製造される。
工程2:ベンジル 1−(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)ピペリジン−4−カルボキシレートの製造
Figure 2012532126
1−(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)ピペリジン−4−カルボン酸(224mg、0.56mmol)、塩化ベンジル(4mL、34mmol)およびDIPEA(1.5mL)の混合物を60℃で3日間撹拌する。反応物を減圧濃縮し、水に溶解し、EtO(2x10mL)で洗浄して塩化ベンジルを除去する。生成物をクロロホルム(3x20mL)で抽出する。有機相を乾燥し(NaSO)、濾過し、エバポレートすると142mgの粗生成物が得られる。この粗生成物はさらに精製することなく次工程に用いられる。
LC−MS m/z 488.0 [M + H]+、保持時間2.56分.
工程3:ベンジル 1−(2−(3−(アセトキシメチル)−7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)ピペリジン−4−カルボキシレートの製造
Figure 2012532126
ベンジル 1−(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)ピペリジン−4−カルボキシレート(66mg、0.13mmol)、炭酸カリウム(1.02g、7.3mmol)および酢酸クロロメチル(0.5g、4.6mmol)のDMSO(5mL)混合物を室温で3時間撹拌する。水を反応物に加え、混合物をEtOAcで抽出する。有機相を乾燥し(NaSO)、濾過し、エバポレートすると粗生成物が得られる。この粗生成物はさらに精製することなく次工程に用いられる。
LC−MS m/z 560.1 [M + H]+、保持時間2.89分.
工程4:1−(2−(3−(アセトキシメチル)−7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)ピペリジン−4−カルボン酸の製造
Figure 2012532126
ベンジル 1−(2−(3−(アセトキシメチル)−7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)ピペリジン−4−カルボキシレート(0.13mmol)およびPd/C(触媒)のMeOH(10mL)溶液を1atmの水素下で1時間撹拌する。混合物をCelite(登録商標)パッドに通して濾過する。濾液を減圧濃縮して乾燥する。粗生成物をACN(6mL)/水(2mL)に溶解し、プレパラティブHPLC(方法2)で精製する。ピュアなフラクション(LCMS)を合わせて凍結乾燥することにより、0.52mgの目的生成物が黄色の固形物として得られる。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.95 (m, 2H), 2.09 (s, 3H), 2.32 (m, 2H), 2.52 (s, 3H), 2.65 (s, 3H), 2.71 (m, 1H), 3.20 (m, 2H), 3.70 (m, 2H), 4.03 (m, 2H), 5.15 (m, 2H), 6.08 (s, 2H), 7.86 (s, 1H), 8.08 (s, 1H).
実施例19:
1−{2−[8−(2−tert−ブトキシカルボニル−エチルアミノ)−7−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル]−エチル}−ピペリジン−4−カルボン酸の製造
Figure 2012532126
室温の1−[2−(8−クロロ−7−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−エチル]−ピペリジン−4−カルボン酸(製造は実施例16を参照)(15mg、0.036mmol)のDMSO(6mL)溶液にtert−ブチル3−アミノプロパノエート(0.1mL、1.3mmol)を加え、該溶液をアルゴン下、70℃で24時間撹拌する。反応物を室温に冷却し、水(3mL)で希釈し、プレパラティブHPLC(方法1)で精製する。凍結乾燥後、目的生成物(7.85mg)がTFA塩である綿毛状の赤色の固形物として単離される(収率:41%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 12.6 (s, 1H), 11.13 (s, 1H), 8.8 (s, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.2 (s, 1H), 6.6 (s, 1H), 4.98 (m, 2H), 3.97 (m, 2H), 3.7 (m, 2H), 3.53 (b s, 3H), 3.01 (b s, 2H), 2.7 (t, 2H), 2.27 (s, 3H), 2.01 (m, 2H), 1.76 (BR, 2H), 1.41 (s, 9H);
LC−MS m/z 527.1 (M+H)、保持時間2.38分.
実施例20:
(S)−1−(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)ピロリジン−2−カルボン酸
Figure 2012532126
2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)アセトアルデヒド(実施例3、工程1の方法により製造)(50mg、0.176mmol)のメタノール(5mL)溶液に(S)−ピロリジン−2−カルボン酸(20.3mg、0.176mmol)および酢酸(75μL)を室温で加える。反応物を50℃で30分間撹拌する。反応物を室温に冷却し、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(25mg、0.39mmol)を加え、反応混合物を50℃で24時間撹拌する。反応混合物を減圧濃縮し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM:MeOH:EtN 85:14:1から80:19:1のグラジエント溶出)で精製すると目的生成物が得られる(40.0mg、収率59%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 1.75 (m, 3H), 1.99 (m, 1H), 2.39 (s, 3H), 2.59 (s, 3H), 2.62 (m, 1H), 2.88 (m, 1H), 3.13 (m, 1H), 3.28 (m, 2H), 3.44 (bs, water), 4.71 (m, 2H), 7.82 (s, 1H), 7.86 (s, 1H), 11.32 (s, 1H). ESI(−) m/z = 382.3.
実施例21:
エチル 1−(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)ピペリジン−3−カルボキシレート
Figure 2012532126
エチル 1−(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)ピペリジン−3−カルボキシレートは2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)アセトアルデヒド(実施例3、工程1の方法により製造)(50mg、0.176mmol)およびエチル ピペリジン−3−カルボキシレート(28mg、0.176mmol)から、実施例20に記載される方法により製造される。反応混合物を減圧濃縮し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM:MeOH 97:3による定組成溶出)で精製すると目的生成物が得られる(35.1mg、収率47%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 1.12 (t, 3H), 1.38 (m, 2H), 1.60 (m, 1H), 1.71 (m, 1H), 2.31 (m, 6H), 2.4 (s, 3H), 2.74 (m, 3H), 2.94 (m, 1H), 3.97 (m, 2H), 4.70 (m, 2H), 7.76 (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 11.30 (s, 1H); ESI(−) m/z = 426.4.
実施例22:
tert−ブチル1−(2−(2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)ピペリジン−4−カルボキシレート
Figure 2012532126
工程1:tert−ブチル1−(シアノメチル)ピペリジン−4−カルボキシレートの製造
Figure 2012532126
tert−ブチルピペリジン−4−カルボキシレート(750mg、4.05mmol)の無水DCM(15mL)溶液に2−クロロアセトニトリル(333μL,5.26mmol)および炭酸カリウム(1.7g、12.15mmol)を加える。反応混合物を室温で18時間撹拌する。反応混合物を水(100mL)で希釈し、水層をDCM(100mL)で抽出する。有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルにドライロードし、0から10%MeOH/DCMを溶出液として用いるBiotageフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製する。目的生成物(463mg)が単離される(収率:51%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.44 (s, 9H), 1.73 (m, 2H), 1.93 (m, 2H), 2.19 (m, 1H), 2.35 (m, 2H), 2.79 (m, 2H), 3.51 (s, 2H).
工程2:tert−ブチル1−(2−アミノエチル)ピペリジン−4−カルボキシレートの製造
Figure 2012532126
tert−ブチル1−(シアノメチル)ピペリジン−4−カルボキシレート(430mg、1.91mmol)のEtOH(15mL)溶液にラネー−ニッケル(触媒)を加える。反応混合物を50psiのH、室温のパール水素化装置内に24時間置く。反応完了後(95:5 DCM:MeOHのTLCでモニター)、Celite(登録商標)パッドに通して混合物を濾過し、該パッドをエタノールで洗浄する。濾液を減圧濃縮し、残渣物質をさらに精製することなく次工程に用いる。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.44 (s, 9H), 1.71 (2H), 1.88 (m, 2H), 2.22 (m, 3H), 2.69 (m, 2H), 2.84 (m, 2H), 2.98 (m, 2H), 3.53 (bs, 2H).
工程3:tert−ブチル1−(2−(2−ニトロフェニルアミノ)エチル)ピペリジン−4−カルボキシレートの製造
Figure 2012532126
アルゴン下のtert−ブチル1−(2−アミノエチル)ピペリジン−4−カルボキシレート(150mg、0.66mmol)および炭酸水素ナトリウム(110mg、1.31mmol)のDMF(2.5mL)溶液に2−フルオロニトロベンゼン(77μL、0.72mmol)を加える。反応混合物を70℃で18時間撹拌する。反応完了後(ヘキサン:EtOAc 4:6のTLCでモニター)、DMFをエバポレートし、残渣を水(10mL)に溶解する。水層をEtOAc(20mL)で抽出し、有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮する。残渣をシリカゲルにドライロードし、0から60%EtOAc/ヘキサンのグラジエントを溶出液として用いるBiotageフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製する。ピュアな生成物(84mg)が単離される(収率:36%)。
NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.44 (s, 9H), 1.78 (m, 2H), 1.88 (m, 2H), 2.13 (m, 2H), 2.20 (m, 1H), 2.68 (m, 2H), 2.87 (m, 2H), 3.35 (m, 2H), 6.63 (t, 1H), 6.81 (d, 1H), 7.42 (t, 1H), 8.17 (d, 1H), 8.43 (b s, 1H).
工程4:tert−ブチル1−(2−(2−アミノフェニルアミノ)エチル)ピペリジン−4−カルボキシレートの製造
Figure 2012532126
アルゴン下のtert−ブチル1−(2−(2−ニトロフェニルアミノ)エチル)ピペリジン−4−カルボキシレート(84mg、0.24mmol)の無水MeOH(6mL)溶液にPd/C(8.4mg)および水素化ホウ素ナトリウム(64mg、1.68mmol)を加え、混合物を水素雰囲気下(バルーンによる)、室温で30分間撹拌する。反応混合物をCelite(登録商標)に通して濾過し、大量のEtOHで洗浄し、次いで溶液を濃縮すると粗生成物が透明で無色な油状物として得られ、それを直接次工程に用いる。
工程5:tert−ブチル1−(2−(2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)ピペリジン−4−カルボキシレート
Figure 2012532126
クルードなtert−ブチル1−(2−(2−アミノフェニルアミノ)エチル)ピペリジン−4−カルボキシレート(0.24mmol)をアルゴン下で氷酢酸(6mL)に溶解する。アロキサン一水和物(39mg、0.24mmol)および酸化ホウ素(34mg、0.48mmol)を撹拌しながら溶液に加え、該溶液をアルゴン雰囲気下に25℃で撹拌しながら2時間維持する。残渣をシリカゲルにドライロードし、0から5% MeOH/DCMのグラジエントを溶出液として用いるBiotageフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製する。目的生成物(33mg)が単離される(収率:32%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 1.38 (m, 10H), 1.72 (m, 2H), 2.11 (m, 3H), 2.48 (m, 1H), 2.64 (m, 2H), 2.88 (m, 2H), 4.68 (m, 2H), 7.62 (m, 1H), 7.82 (m, 2H), 8.10 (m, 1H), 11.39 (s, 1H). ESI(+) m/z = 4.26.0.
実施例23:
1−(2−(2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)ピペリジン−4−カルボン酸 トリフルオロ酢酸
Figure 2012532126
tert−ブチル1−(2−(2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)ピペリジン−4−カルボキシレート(製造は実施例22を参照)(23mg、0.053mmol)の無水DCM(2mL)にTFA(200μL、2.58mmol)を加え、混合物を25℃で16時間撹拌する。該溶液を減圧濃縮し、残渣をDMSO(1mL)に溶解し、濾過し、プレパラティブHPLC(方法1)で精製する。次いで凍結乾燥により、目的生成物(12.7mg)が得られる(収率:48.8%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 1.78 (m, 2H), 2.06 (m, 2H), 3.09 (m, 3H), 3.44 (m, 2H), 3.89 (m, 2H), 4.99 (m, 2H), 7.68 (m, 1H), 7.97 (m, 1H), 8.06 (m, 1H), 8.17 (m, 1H), 9.43 (b s, 1H), 11.60 (s, 1H), 12.61 (b s, 1H). ESI(+) m/z = 370.0.
実施例24、25、および26では、以下の分析HPLC方法が用いられる:
Agilent 1100 HPLC、Agilent XDB C18 50 x 4.6 mm 1.8 ミクロンカラム、1.5mL/分、溶媒A−水(0.1% TFA)、溶媒B−アセトニトリル(0.07% TFA)、グラジエント:5分間、95%Aから95%B;1分間ホールド;次いで繰り返し、UV検出:214および254nm。
実施例25および26では、以下のプレパラティブ逆相クロマトグラフィーが用いられる:Varian PrepStar, Phenomenex Luna(2) C18 250 x 21.2 mm 10 ミクロンカラム、20mL/分、溶媒B:水(0.1% TFA)、溶媒A:アセトニトリル(0.07% TFA)、グラジエント:10分間、5%Aから80%A;5分間、80%Aから100%A;5分間ホールド;次いで繰り返し、UV検出:254nm。
実施例24:
エチル 1−[2−(8−クロロ−7−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル]ピペリジン−4−カルボキシレート
Figure 2012532126
工程1:エチル 1−[2−[(5−クロロ−4−メチル−2−ニトロフェニル)アミノ]エチル}ピペリジン−4−カルボキシレートの製造
Figure 2012532126
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(1.2mL、7.8mmol)を1,5−ジクロロ−2−メチル−4−ニトロベンゼン(0.81g、3.9mmol)およびエチル 1−(2−アミノエチル)ピペリジン−4−カルボキシレート(1.6g、7.8mmol)のDMSO(7.8mL)溶液に加え、赤色の溶液を窒素雰囲気下、100℃で撹拌する。3.5時間後、それを酢酸エチル/ヘキサンに溶解し、有機層を水、次いでブラインで洗浄する。それを硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。茶色の残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製し(15%、20%、および25% 酢酸エチル/ヘキサンで溶出)、減圧濃縮すると、0.66gの目的生成物がアモルファスなオレンジ色の固形物として得られる(収率:45.7%)。
Mass spec (ESI+) for C17H24ClN3O4 m/z 370.0 (M+H)+. HPLC保持時間3.29分(システムD).
工程2:エチル 1−[2−[(2−アミノ−5−クロロ−4−メチルフェニル)アミノ]エチル}ピペリジン−4−カルボキシレートの製造
Figure 2012532126
よく撹拌したラネー−ニッケル(50mg、0.85mmol)およびエチル 1−{2−[(5−クロロ−4−メチル−2−ニトロフェニル)アミノ]エチル}ピペリジン−4−カルボキシレート(0.66g、1.79mmol)/エタノール(20mL)のスラリーに、脱気、1気圧の水素を充填(3x)(バルーン)を交互に行った。室温で3時間後、混合物をCelite(登録商標)に通して濾過し、減圧濃縮すると目的生成物が茶色の油状物として得られる(0.59g、収率:99%)。
Mass spec (ESI+) for C17H26ClN3O2 m/z 340.1 (M+H)+. HPLC保持時間2.53分(システムD).
工程3:エチル 1−[2−(8−クロロ−7−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル]ピペリジン−4−カルボキシレートの製造
Figure 2012532126
エチル−{2−[(2−アミノ−5−クロロ−4−メチルフェニル)アミノ]エチル}ピペリジン−4−カルボキシレート(56mg、0.16mmol)、アロキサン一水和物(26.4mg、0.165mmol)、およびホウ酸(20.4mg、0.330mmol)の酢酸(2mL)混合物を窒素下、室温で撹拌し、ホイルで覆う。16時間後、それを減圧濃縮して茶色の油状物を得、直ちに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および酢酸エチル(それぞれ10mL)の懸濁液として1時間撹拌する。沈殿物を濾取し、酢酸エチルおよびジエチルエーテルで洗浄し、風乾すると58mg(収率:79%)の目的生成物が得られる。
1H NMR (400 MHz, CD3CN) δ 1.22 (3H, t), 1.57 (2H, m), 1.82 (2H, m), 2.22 (3H、m), 2.54 (3H, s), 2.76 (2H, m), 2.93 (2H, m), 4.09 (2 H), 4.68 (2H, m), 7.98 (1H, s), 8.06 (1H, s), 9.27 (1H, br s).
Mass spec (ESI+) for C21H24ClN5O4 m/z 446.0 (M+H)+. HPLC保持時間2.44分(システムD).
実施例25:
1−[2−(8−アミノ−7−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10−(2H)−イル)エチル]ピペリジン−4−カルボン酸
Figure 2012532126
工程1:1−[2−(8−ベンジルアミノ−7−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル]ピペリジン−4−カルボン酸アセテートの製造
Figure 2012532126
ベンジルアミン(98.0μL、0.90mmol)およびエチル 1−[2−(8−クロロ−7−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル]ピペリジン−4−カルボキシレート(40.0mg、0.090mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)混合物を80℃で19時間加熱する。テトラヒドロフラン(3.8mL、47mmol)および水酸化リチウム(1M水溶液、0.9mL)を粗物質に加え、室温で撹拌する。1時間後、混合物を減圧濃縮すると赤色の油状物が得られる。Celite(登録商標)および100mLのメタノールを加える。混合物を減圧乾燥し、Celite(登録商標)混合物を28 x 55 mm C−18 逆相シリカゲルカラム(18.4g)にロードし、2%酢酸/水および(5%から20%アセトニトリル+5%酢酸)/水で溶出する。適当なフラクションを減圧濃縮すると、43.2mgの目的生成物がアモルファスな赤色の固形物として得られる(収率:87%)。
Mass spec (ESI+) for C26H28N6O4 m/z 489.0 (M+H)+. HPLC保持時間2.29分(システムD).
工程2:1−[2−(8−アミノ−7−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10−(2H)−イル)エチル]ピペリジン−4−カルボン酸アセテートの製造
Figure 2012532126
1−[2−(8−ベンジルアミノ−7−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル]ピペリジン−4−カルボン酸(30.6mg、0.056mmol)を水(4.0mL)および酢酸(0.4mL)に溶解し、10%パラジウム/炭素(2mg)を加える。混合物を急速に撹拌し、脱気、1気圧の水素(3x)の充填(バルーン)を交互に行う。2時間後、混合物を濾過し、5%酢酸/水で洗浄し、減圧濃縮する。赤色の残渣をC−18逆相シリカゲルのカラム(直径28mm、13.5g)のフラッシュクロマトグラフィー(水、5%酢酸/水、および(5%アセトニトリル+5%酢酸)/水で溶出)で精製すると、目的生成物がアモルファスな赤色の固形物として得られる(16.5mg、収率:64%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 12.06 (br s, 1 H), 10.94 (s, 1 H), 7.66 (s, 1 H), 7.27 (s, 2 H), 6.76 (s, 1 H), 4.35 (m, 2 H), 2.94 (m, 2 H), 2.62 (m, 2 H), 2.23 (s, 3 H), 2.16 (m, 3 H), 1.91 (s, 3 H), 1.80 (m, 2 H), 1.53 (m, 2 H).
Mass spec (ESI+) for C19H22N6O4 m/z 399.0 (M+H)+. HPLC保持時間1.69分(システムD).
実施例26:
1−[2−(8−ジメチルアミノ−7−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10−(2H)−イル)エチル]ピペリジン−4−カルボン酸
Figure 2012532126
N,N−ジメチルホルムアミド(0.2mL)およびジメチルアミン(0.3mL、2M/THF)をエチル 1−[2−(8−クロロ−7−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル]ピペリジン−4−カルボキシレート(25.0mg、0.0561mmol)に加え、該混合物を80℃で1時間加熱する。窒素気流を吹き付けて乾燥すると暗赤色の残渣が得られる。THF(2.4mL)および水酸化リチウム(0.6mL、1M水溶液)を加え、混合物を室温で1時間撹拌する。氷酢酸(0.345mL)を加え、溶媒を減圧除去する。残渣を水(7mL)に溶解し、赤色の溶液をC−18逆相シリカゲル 28 x 80 mm カラムを用いるクロマトグラフィーで精製する。溶出は水、25%メタノール/水、および45%メタノール/水で行う。適当なフラクションを減圧濃縮すると、15.9mgの目的生成物がアモルファスな赤色の固形物として得られる(収率:66%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 11.13 (br s, 1 H), 7.78 (s, 1 H), 6.98 (s, 1 H), 4.69 (m, 2 H), 3.06 (s, 6 H), 2.92 (m, 2 H), 2.64 (m, 2 H), 2.45 (s, 3 H), 2.09 (m, 2 H), 1.96 (m, 1 H), 1.72 (m, 2 H), 1.45 (m, 2 H).
Mass spec (ESI+) for C21H26N6O4 m/z 427.0 (M+H)+. HPLC保持時間:2.00分(システムD).
実施例27
1−(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)ピペリジン−4−カルボン酸の製造
Figure 2012532126
実施例16、工程5と同様の製造方法による、2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)アセトアルデヒド(実施例3、工程1の方法により製造)およびピペリジン−4−カルボン酸を出発物質として用いた還元的アミノ化により製造される。
実施例28
7,8−ジメチル−10−[5−(2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−ペンチル]−10H−ベンゾ[g]プテリジン−2,4−ジオン
Figure 2012532126
ピリミジン−2(1H)−オン 塩酸塩(100mg、0.755mmol)および炭酸カリウム(104mg、0.755mmol)の無水DMF(5mL)懸濁液に10−(5−ブロモペンチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン(製造は実施例14、工程4を参照)(50mg、0.128mmol)を室温で加える。次いで、混合物を50℃に加熱し、8時間撹拌し、濃縮し(50℃)、DMF/水(1/3)に溶解し、プレパラティブHPLC(方法1)で精製すると、凍結乾燥後、7,8−ジメチル−10−[5−(2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル)−ペンチル]−10H−ベンゾ[g]プテリジン−2,4−ジオン(I)(10.9mg、収率:21%)が得られる。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 1.45 (m, 2H), 1.76 (m, 4H), 2.39 (s, 3H), 2.51 (s, 3H), 3.95 (m, 2H), 4.57 (m, 2H), 6.58 (dd, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 8.50 (dd, 1H), 8.61 (m, 1H), 11.31 (s, 1H);
LC−MS m/z 407.1 [M + H]+.
7,8−ジメチル−10−[5−(ピリミジン−2−イルオキシ)−ペンチル]−10H−ベンゾ[g]プテリジン−2,4−ジオン(II)(4mg、収率:7.7%).
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 1.59 (m, 2H), 1.81 (m, 4H), 2.40 (s, 3H), 4.32 (m, 2H), 4.61 (m, 2H), 7.12 (m, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.91 (s, 1H), 8.58 (d, 2H), 11.30 (s, 1H).
前記の方法を用い、適当な出発物質を選択することにより、本発明の他の化合物が製造、特徴付けされる。これらの化合物、ならびに前記の実施例を表1にまとめる。
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
実施例29
10−(2−(4−(アミノメチル)ピペリジン−1−イル)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンビス(2,2,2−トリフルオロアセテート)
Figure 2012532126
Figure 2012532126
工程1:2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)アセトアルデヒドの製造
Figure 2012532126
スズホイルで覆ったフラスコ内で0℃に冷却したリボフラビン(8.5g、0.0023mol)の2N 硫酸水溶液(225mL)懸濁液に、水(200mL)に溶解したオルト過ヨウ素酸(18.9g、0.0825mmol)を加える。30分後、反応物を室温に昇温する。反応混合物が透明(透き通った黄色の溶液)になると、固体の炭酸ナトリウムを加えて反応溶液のpHを慎重に3.8−3.9(pHメーターを用いる)に調整する[pHが3.9を超えると生成物が析出しないため、pHを慎重にモニターすることは極めて重要である]。次いで、沈殿物を濾過により単離し、大量の冷水、エタノール、およびジエチルエーテルで洗浄するとオレンジ色の固形物として目的生成物が得られる(6.04g、94%)。
LC−MS m/z 285.1 [M+H]+-、保持時間1.63分.
工程2:tert−ブチル((1−(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)ピペリジン−4−イル)メチル)カルバメートの製造
Figure 2012532126
2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−アセトアルデヒド(100mg、0.352mmol)のMeOH(15mL)懸濁液にtert−ブチル(ピペリジン−4−イルメチル)カルバメート(226mg、1.056mmol)、およびAcOH(0.1mL)をそれぞれ加え、室温で2時間撹拌する。次いでNaCNBH(66mg、1.056mmol)を反応混合物に加え、室温で24時間撹拌する。溶媒を減圧除去し、粗生成物をプレパラティブHPLC(方法2)で精製する。フラクションを合わせて凍結乾燥することにより、目的生成物tert−ブチル((1−(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)ピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(104mg、62%)が鮮黄色の固形物として得られる。
1H NMR (400 MHz,MeOH−d4): δ 1.46 (s, 9H), 1.61 (m, 2H), 1.84 (m, 1H), 2.04 (d, 2H), 2.51 (s, 3H), 2.63 (s, 3H), 3.03 (d, 2H), 3.13 (t, 2H), 3.68 (t, 2H), 3.97 (d, 2H), 5.12 (t, 2H), 7.82 (s, 1H), 8.03 (s, 1H).
LC−MS m/z 483.1 (M+H)+, 保持時間: 2.40分(方法A).
工程3:10−(2−(4−(アミノメチル)ピペリジン−1−イル)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンビス(2,2,2−トリフルオロアセテート)
Figure 2012532126
tert−ブチルベンジル(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)カルバメート(96mg、0.2mmol)のDCM(2mL)溶液にTFA(2mL)を加える。反応混合物を室温で2時間撹拌する。2時間後、反応混合物を濃縮し、残渣物質をMeOH(10mL)の溶解し、プレパラティブHPLC(方法2)で精製する。フラクションを合わせて凍結乾燥することにより、目的生成物10−[2−(4−アミノメチル−ピペリジン−1−イル)−エチル]−7,8−ジメチル−10H−ベンゾ[g]プテリジン−2,4−ジオン ジ−トリフルオロ酢酸塩が鮮黄色の固形物として得られる(52mg、68%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6): δ 1.38 (m, 2H), 1.96 (m, 1H), 2.0 (d, 2H), 2.43 (s, 3H), 2.53 (s, 3H), 2.76 (m, 2H), 3.09 (t, 2H), 3.68 (t, 2H), 3.97 (d, 2H), 5.00 (t, 2H), 7.86 (s, 1H), 7.95 (m, 4H), 9.14 (br s, 1H), 11.47 (br s, 1H).
実施例30
N−シアノ−1−(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)ピペリジン−4−カルボキシアミド
Figure 2012532126
Figure 2012532126
1−(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)ピペリジン−4−カルボン酸(10mg、0.0254mmol)(実施例29、工程2の方法により、2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−アセトアルデヒドおよびピペリジン−4−カルボン酸を出発物質として用いて製造)、DMAP(3.1mg、0.0254mmol)およびシアノアミド(21mg、0.05mmol)を無水DMF(1mL)に溶解する。HATU(11.5mg、0.03mmol)を反応混合物に加える。混合物を20℃で24時間撹拌し、水(2mL)で希釈し、プレパラティブHPLC(方法1)で精製する。N−シアノ−1−(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)ピペリジン−4−カルボキシアミドが単離される(収率46%、6mg)。
LC−MS m/z 422.0 [M+H]+、保持時間1.66分.
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 1.76 (m, 2H), 2.05 (m, 2H), 2.42 (s, 3H), 2.53 (s, 3H), 2.60 (m, 1H), 3.05 (m, 2H), 3.49 (s, 2H), 3.90 (m, 2H), 4.96 (s, 2H), 7.97 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 9.35 (br s, 1H), 11.48 (s, 1H).
実施例31
N−(1−(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)ピペリジン−4−イル)メタンスルホンアミド 2,2,2−トリフルオロアセテート
Figure 2012532126
Figure 2012532126
工程1:10−(2−(4−アミノピペリジン−1−イル)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンビス(2,2,2−トリフルオロアセテート)
Figure 2012532126
10−(2−(4−アミノピペリジン−1−イル)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンは実施例29の方法により、(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−アセトアルデヒド(102mg、0.36mmol)およびピペリジン−4−アミン(216mg、1.08mmol)を用いて製造される(収率88%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 1.73 (br m, 2H), 2.12 (br m, 2H), 2.43 (s, 3H), 2.53 (s, 3H), 3.17 (br m, 2H), 3.32 (br m, 2H), 3.54 (m, 1H), 3.99 (br m, 2H), 4.98 (bt, 2H), 7.86 (s, 1H), 7.98 (s, 1H), 8.14 (br s, 3H), 8.95 (br s, 1H), 11.50 (s, 1H).
工程2:N−(1−(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)ピペリジン−4−イル)メタンスルホンアミド 2,2,2−トリフルオロアセテートの製造
Figure 2012532126
0℃、アルゴン雰囲気下の10−(2−(4−アミノピペリジン−1−イル)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン(32mg、0.087mmol)の無水DMF(3mL)溶液にメタンスルホニルクロリド(0.1mL)を滴下して加える。次いでトリメチルアミン(0.1mL)を反応混合物に加え、濁った溶液とする。反応混合物を0℃で1.25時間撹拌後、室温に昇温し、3.25時間撹拌する。粗反応混合物を水(7mL)で希釈し、プレパラティブHPLC(方法4)で精製する。目的のフラクションを合わせて凍結乾燥すると、目的生成物が得られる(収率24%、12mg)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.63 (q, 2H), 1.94 (br s, 1H), 2.10 (d, 2H), 2.43 (s, 3H), 2.54 (s, 3H), 2.97 (s, 3H), 3.51 (br s, 4H), 3.93 (br m, 2H), 4.98 (br s, 2H), 7.37 (m, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 8.54 (br m, 1H), 11.52 (s, 1H).
実施例32
(S)−10−(2−(2−(2H−テトラゾール−5−イル)ピロリジン−1−イル)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン
Figure 2012532126
Figure 2012532126
工程1:(S)−5−(ピロリジン−2−イル)−2H−テトラゾールの製造
Figure 2012532126
(S)−ピロリジン−2−カルボニトリル 塩酸塩(250mg、1.88mmol)およびジブチルスズオキシド(140mg、0.56mmol)をジオキサン(10mL)に懸濁し、アジドトリメチルシラン(0.9mL、7.52mmol)をこの混合物にAr下で加える。得られた混合物を110℃で21時間加熱する。ジブチルスズオキシド(140mg、0.56mmol)およびアジドトリメチルシラン(0.9mL、7.52mmol)を加え、加熱をさらに21時間続ける。溶媒をエバポレートにより除去し、粗生成物(207mg)をさらに精製することなく(S)−10−(2−(2−(2H−テトラゾール−5−イル)ピロリジン−1−イル)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンの合成に用いる。
工程2:(S)−10−(2−(2−(2H−テトラゾール−5−イル)ピロリジン−1−イル)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンの製造
Figure 2012532126
表題化合物は14%(14.5mg)の収率において、実施例29、工程2の方法により、2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)アセトアルデヒド(77mg、0.27mmol)および(S)−5−(ピロリジン−2−イル)−2H−テトラゾール(207mg、クルード)を出発物質として用いて製造される。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 2.40 (m, 2H), 2.42 (s, 3H), 2.52 (m, 1H), 2.54 (s, 3H), 2.61 (m, 1H), 3.75 (br m, 2H), 3.95 (br m, 1H), 4.07 (br m, 1H), 5.09 (br m, 2H), 5.34 (br m, 1H), 7.77 (s, 1H), 7.89 (s, 1H).
実施例33
10−(2−((2−(1,1−ジオキシド−3−オキソ−1,2,5−チアジアゾリジン−2−イル)エチル)アミノ)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンの製造
Figure 2012532126
Figure 2012532126
工程1:エチル 2−((N−(tert−ブトキシカルボニル)スルファモイル)アミノ)アセテートの製造
Figure 2012532126
2−メチルプロパン−2−オール(1.07g、14.4mmol)をサルファーイソシアナチジン酸クロリド(2.06g、14.5mmol)の無水DCM(50mL)溶液に0℃で加える。反応混合物を室温に昇温し、10分間撹拌し、ついで0℃に冷却する。この混合物に、エチル 2−アミノアセテート 塩酸塩(2.03g、14.5mmol)およびトリエチルアミン(1.42g、14mmol)のDCM(30mL)溶液を加え、次いでトリエチルアミン(1.93g、19mmol)を加える。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、0.1N HCl(20mL)を加え、2つの層に分離する。有機層をHO(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮する。粗生成物をBIOTAGEフラッシュカラムクロマトグラフィー(0から100%EtOAc/DCMのグラジエントを溶出液として用いる)で精製する。目的生成物は55%(2.3g)の収率において単離される。
1H NMR (400 MHz, MeOH−d4) δ 1.32 (t, 3H), 1.52 (s, 9H), 3.98 (d, 2H), 4.25 (q, 2H), 5.68 (t, 1H), 7.31 (s, 1H).
工程2:エチル 2−((N−(2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)エチル)−N−(tert−ブトキシカルボニル)スルファモイル)アミノ)アセテートの製造
Figure 2012532126
エチル 2−((N−(tert−ブトキシカルボニル)スルファモイル)アミノ)アセテート(616mg、2.18mmol)、ベンジル (2−ヒドロキシエチル)カルバメート(678mg、3.47mmol)、DIAD(478mg、2.36mmol)およびトリフェニルホスフィン(590mg、2.24mmol)の混合物をTHF中、室温で1時間撹拌する。溶媒をエバポレートし、残渣をBIOTAGEフラッシュカラムクロマトグラフィー(0から100% EtOAc/DCMのグラジエントを溶出液として使用)で精製する。目的生成物は薄黄色の油状物として単離される(820mg、82%)。
ESI(+) [M+H]+ = 459.7.
工程3:エチル 2−((N−(2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)エチル)スルファモイル)アミノ)アセテート
Figure 2012532126
エチル 2−((N−(2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)エチル)−N−(tert−ブトキシカルボニル)スルファモイル)アミノ)アセテート(820mg、1.78mmol)およびTFA(6mL)のDCM(2mL)混合物を室温で30分間撹拌する。溶媒を減圧除去し、粗物質をEtOAc(100mL)に溶解し、飽和NaHCO水溶液(20mLx2)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮すると目的生成物が薄黄色の固形物として得られる(618mg、96%)。この化合物をさらに精製することなく次工程に用いる。
工程4:ベンジル (2−(1,1−ジオキシド−3−オキソ−1,2,5−チアジアゾリジン−2−イル)エチル)カルバメートの製造
Figure 2012532126
エチル 2−((N−(2−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)エチル)スルファモイル)アミノ)アセテート(528mg、1.46mmol)およびKCO(3.4g、24.6mmol)の無水DMSO(5mL)混合物を40℃で終夜撹拌する。EtOAc(200mL)を反応混合物に室温で加え、濾過により固形物を除去する。濾液を飽和NaHCO水溶液(50mL)、次いでブライン(50mLx2)で洗浄する。有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮すると生成物が薄黄色の固形物として得られる(310mg、67%)。この化合物はさらに精製することなく用いられる。
工程5:2−(2−アミノエチル)−1,2,5−チアジアゾリジン−3−オン1,1−ジオキシド 塩酸塩の製造
Figure 2012532126
ベンジル (2−(1,1−ジオキシド−3−オキソ−1,2,5−チアジアゾリジン−2−イル)エチル)カルバメート(56mg、0.17mmol)のメタノール(5mL)溶液にアルゴンを10分間パージする。次いで4N HCl/ジオキサン(0.05mL、0.2mmol)を加え、次いでパラジウム/炭素を加え、反応混合物を水素雰囲気下に2時間置く。反応混合物をCelite(登録商標)パッドに通して濾過し、濾液を減圧濃縮して乾燥する。残渣をMeOH(0.5mL)に再溶解する。ヘキサンを沈殿物に加え、目的生成物2−(2−アミノエチル)−1,2,5−チアジアゾリジン−3−オン1,1−ジオキシド 塩酸塩(33mg、86%)を濾取する。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 3.02 (t, 2H), 3.36 (s, 1H), 3.80 (t, 2H), 4.09 (s, 2H), 8.38 (s, 3H).
工程6:10−(2−((2−(1,1−ジオキシド−3−オキソ−1,2,5−チアジアゾリジン−2−イル)エチル)アミノ)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン2,2,2−トリフルオロアセテートの製造
Figure 2012532126
2−(2−アミノエチル)−1,2,5−チアジアゾリジン−3−オン1,1−ジオキシド 塩酸塩(23mg、0.10mmol)、2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)アセトアルデヒド(23mg、0.08mmol)および2滴の酢酸のMeOH(5mL)混合物を40℃で40分間撹拌する。この溶液に、NaCNBH(27mg、0.42mmol)を加え、混合物を終夜撹拌する。混合物を濃縮し、残渣を水(3mL)−DMF(2mL)に溶解し、プレパラティブHPLC(方法2)で精製する。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 2.41 (s, 3H), 2.50 (s, 3H), 3.00 (m, 2H), 3.56 (d, 2H), 3.63 (m, 2H), 3.72 (s, 2H), 4.76 (m, 2H), 7.34 (m, 1H), 7.66 (m, 1H), 7.91 (s, 2H), 11.37 (s, 1H). ESI(+) [M+H]+ = 448.0.
実施例34
10−((1−ベンジルピペリジン−2−イル)メチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン
Figure 2012532126
Figure 2012532126
工程1:(1−ベンジルピペリジン−2−イル)メタノールの製造
Figure 2012532126
(1−ベンジルピペリジン−2−イル)メタノールは、ピペリジン−2−イルメタノール(1.16g、10mmol)/アセトニトリル(50mL)を室温で撹拌することにより製造される。臭化ベンジル(1.88g、11mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(2.60g、20mmol)を一度に加え、得られた溶液を室温で2時間撹拌する。次いで混合物を減圧下でエバポレートする。DCM(50mL)を加え、飽和NaHCO水溶液(50mL)および1M KOH(10mL)で順に洗浄する。水相をDCM(25mL)で抽出し、有機部分を合わせ、NaSOで乾燥し、濾過し、エバポレートすると、2.02g(9.86mmol、収率99%)の生成物が黄色の油状物として得られる。
LC−MS m/z 206.1 [M+H]+、保持時間3.22分.
工程2:(1−ベンジルピペリジン−2−イル)メチルメタンスルホネートの製造
Figure 2012532126
(1−ベンジルピペリジン−2−イル)メチルメタンスルホネートは、(1−ベンジルピペリジン−2−イル)メタノール(2.02g、9.86mmol)をDCM(50mL)中、0℃で撹拌し、次いでメタンスルホニルクロリド(1.55mL、20.0mmol)を2.5分間かけて滴下して加え、次いでトリエチルアミン(2.65mL、20mmol)を5分間かけて滴下して加えることにより製造される。反応混合物を165分間かけて撹拌しながら室温に昇温する。反応混合物をDCM(25mL)およびHO(75mL)に注ぎ、次いで有機相を飽和NHCl水溶液(25mL)およびブライン(40mL)で順に洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、エバポレートすると目的化合物がオレンジ色−黄色の油状物として得られ(2.77g、収率99%)、それをさらに精製することなく次工程に用いる。
工程3:N−((1−ベンジルピペリジン−2−イル)メチル)−4,5−ジメチル−2−ニトロアニリンの製造
Figure 2012532126
アルゴン下、室温の4,5−ジメチル−2−ニトロアニリン(0.91g、5.5mmol)のDMF(25mL)溶液に水素化ナトリウム(132mg、5.5mmol)を3分間かけて加えた。得られた溶液を室温で10分間撹拌し、次いで(1−ベンジルピペリジン−2−イル)メチルメタンスルホネート(1.41g、5.0mmol)を室温で一度に加える。反応混合物をアルゴン下、室温で18時間撹拌する。水(50mL)を加え、混合物をDCM(200mL)およびHO(400mL)に注ぐ。有機相をHO(2x200mL)およびブライン(150mL)で順に洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、エバポレートする。次いで粗生成物をカラムクロマトグラフィー(0から100%EtOAc/ヘキサン)で精製するとN−((1−ベンジルピペリジン−2−イル)メチル)−4,5−ジメチル−2−ニトロアニリン(480mg、27%)が暗赤色の固形物として得られる。
LC−MS m/z 354.1 [M+H]+、保持時間5.03分.
工程4:N −((1−ベンジルピペリジン−2−イル)メチル)−4,5−ジメチルベンゼン−1,2−ジアミンの製造
Figure 2012532126
N−((1−ベンジルピペリジン−2−イル)メチル)−4,5−ジメチル−2−ニトロアニリン(480mg、1.36mmol)をMeOH(25mL)に溶解する。該反応容器を減圧下に置き、Arで再加圧し、この過程を繰り返す。Pd/C(10%Pd/C、3%Pdw/w)を溶液に加え、混合物をアルゴン下で0℃に冷却する。NaBH(216mg、5.7mmol)を0℃で10分間かけて何回かに分けて加え、次いで0℃で1時間撹拌し、反応混合物をCelite(登録商標)に通して濾過し、MeOH(50mL)を用いて生成物を溶出する。次いで溶媒をエバポレートするとN−((1−ベンジルピペリジン−2−イル)メチル)−4,5−ジメチルベンゼン−1,2−ジアミン、766mg(定量的収率)がホウ酸塩の混合物として得られ、さらに精製することなく次工程に用いられる。
工程5:10−((1−ベンジルピペリジン−2−イル)メチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンの製造
Figure 2012532126
クルードなN−((1−ベンジルピペリジン−2−イル)メチル)−4,5−ジメチルベンゼン−1,2−ジアミン(1.36mmol)、アロキサン一水和物(229mg、1.43mmol)およびホウ酸(168mg、2.72mmol)をAcOH(15mL)に室温で溶解し、混合物を室温で4時間撹拌する。次いで反応混合物を乾燥するまでエバポレートし、DCM(50mL)およびHO(45mL)を加え、水相をDCM(2x20mL)で抽出する。有機部分を合わせ、ブライン(75mL)で洗浄し、次いでNaSOで乾燥し、濾過し、エバポレートすると固形物が得られ、それをカラムクロマトグラフィー(0%から15%MeOH/DCM)で精製する。10−((1−ベンジルピペリジン−2−イル)メチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンが黄色−オレンジ色の粉末として単離される(収率22%、127mg)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 1.41 (br s, 3H), 1.57 (m, 2H), 1.77 (br s, 1H), 2.39 (s, 3H), 2.41 (s, 3H), 2.46 (s, 1H), 3.10 (m, 2H), 3.64 (d, 1H), 3.91 (d, 1H), 4.70 (br s, 1H), 4.95 (br s, 1H), 7.05 (s, 2H), 7.11 (s, 3H), 7.62 (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 11.27 (s, 1H).
LC−MS m/z 430.0 [M+H]+、保持時間2.67分.
実施例35
10−((1−ベンジルピロリジン−2−イル)メチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン
Figure 2012532126
Figure 2012532126
工程1:tert−ブチル2−(((2−アミノ−4,5−ジメチルフェニル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートの製造
Figure 2012532126
tert−ブチル2−(((2−アミノ−4,5−ジメチルフェニル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートはtert−ブチル2−(ブロモメチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(475mg、1.8mmol)および4,5−ジメチルベンゼン−1,2−ジアミン(272mg、2.0mmol)の無溶媒の混合物の製造、および得られたペーストを90℃で1.5時間加熱することにより製造される。生じた液体を室温に冷却し、さらに精製することなく次工程に用いる。
LC−MS m/z 319.9 [M+H]、保持時間3.57分.
工程2:tert−ブチル2−((7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートの製造
Figure 2012532126
前記で製造したクルードなtert−ブチル2−(((2−アミノ−4,5−ジメチルフェニル)アミノ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(2.0mmol)をAcOH(20mL)に室温でアロキサン一水和物(336mg、2.1mmol)およびホウ酸(247mg、4.0mmol)と共に溶解し、得られた混合物を室温で2.5時間撹拌する。反応混合物を乾燥するまでエバポレートし、シリカゲル(10g)にMeOHでドライロードする。カラムクロマトグラフィー(0−20%MeOH/DCM)を行い、生成物を低純度な混合物として単離する。この混合物をプレパラティブTLCプレートに10%MeOH/DCMでロードし、プレートを5%MeOH/DCMを移動相として用いて泳動する。生成物をMeOHでシリカゲルから溶出し、エバポレートするとtert−ブチル2−((7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(65mg、2工程で収率8%)が油状の膜状物質として得られる。
LC−MS m/z 425.9 [M+H]、保持時間6.40分.
工程3:7,8−ジメチル−10−(ピロリジン−2−イルメチル)ベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン 2,2,2−トリフルオロ酢酸塩
Figure 2012532126
室温のtert−ブチル2−((7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(65mg、0.15mmol)のDCM(8mL)溶液にTFA(2mL)を加える。得られた溶液を室温で4時間撹拌し、次いで混合物をエバポレートすると66mg(0.15mmol、定量的収率)の7,8−ジメチル−10−(ピロリジン−2−イルメチル)ベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンのTFA塩が油状の膜状物質として得られる。
LC−MS m/z 325.9 [M+H]、保持時間3.83分.
工程4:10−((1−ベンジルピロリジン−2−イル)メチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンの製造
Figure 2012532126
7,8−ジメチル−10−(ピロリジン−2−イルメチル)ベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンのTFA塩(25mg、0.077mmol)をMeOHおよびEtNの1:1混合物(15mL)に溶解し、減圧乾燥し、MeOH(5mL)に室温で溶解する。ベンズアルデヒド(10mg、0.094mmol)およびAcOH(1滴)を加え、該溶液を室温で3.5時間撹拌し、次いでNaBHCN(10mg、0.15mmol)を一度に加え、得られた溶液を室温で16時間撹拌する。反応物をHO(3滴)でクエンチし、反応混合物をエバポレートする。粗生成物をプレパラティブTLC(10%MeOH/DCM)で精製すると10−((1−ベンジルピロリジン−2−イル)メチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン(4.5mg、14%)が黄色の粉末として得られる。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 1.58 (m, 1H), 1.73 (m, 1H), 2.08 (m, 5H), 2.48 (s, 3H), 2.56 (s, 3H), 3.43 (s, 2H), 4.51 (m, 2H), 6.68 (d, 2H), 6.89−6.97 (m, 3H), 7.71 (s, 1H), 7.88 (s, 1H). LC−MS m/z 416.1 [M+H]、保持時間2.35分.
実施例36
7,8−ジメチル−10−(3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)プロピル)ベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン
Figure 2012532126
工程1:4,5−ジメチル−2−ニトロ−N−(3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)プロピル)アニリンの製造
Figure 2012532126
4,5−ジメチル−2−ニトロ−N−(3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)プロピル)アニリンは、1−ブロモ−4,5−ジメチル−2−ニトロベンゼン(115mg、0.5mmol)および3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)プロパン−1−アミン(市販)(143mg、1.0mmol)のDMSO(1mL)溶液を130℃で35分間、次いで160℃で10分間加熱することにより製造される。得られた混合物をEtOAc(25mL)およびHO(75mL)で希釈し、1N NaOHでpH9に塩基性化する。次いで有機相をHO(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、エバポレートする。得られた混合物をシリカゲルにドライロードし、カラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン、グラジエント0−100%EtOAc)で精製すると18mg(収率12%)の目的生成物がオレンジ色の固形物として得られる。
LC−MS m/z 293.0 [M+H]、保持時間5.55分.
工程2:4,5−ジメチル−N −(3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)プロピル)ベンゼン−1,2−ジアミンの製造
Figure 2012532126
4,5−ジメチル−N−(3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)プロピル)ベンゼン−1,2−ジアミンは、4,5−ジメチル−2−ニトロ−N−(3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)プロピル)アニリン(18mg、0.062mmol)からPd/C(10%Pd/C、3%Pdw/w)およびNaBH(5mg、0.13mmol)/MeOH(5mL)およびEtOAc(5mL)による室温、アルゴン下における触媒的還元により製造される。30分後、EtOAc(15mL)を用いて反応混合物をCelite(登録商標)に通して濾過し、次いでMeOH(15mL)で生成物を溶出する。次いで溶媒をエバポレートすると4,5−ジメチル−N−(3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)プロピル)ベンゼン−1,2−ジアミン(定量的収率)がホウ酸塩の混合物として得られ、さらに精製することなく次工程に用いられる。
工程3:7,8−ジメチル−10−(3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)プロピル)ベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンの製造
Figure 2012532126
7,8−ジメチル−10−(3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)プロピル)ベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンは、クルードな4,5−ジメチル−N−(3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)プロピル)ベンゼン−1,2−ジアミン(0.062mmol)、アロキサン一水和物(11mg、0.069mmol)およびホウ酸(8mg、0.13mmol)をAcOH(5mL)中、室温で16時間撹拌して製造される。次いで反応混合物をエバポレートして乾燥し、DCM(25mL)およびHO(50mL)に溶解し、有機相をブライン(2x40mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、エバポレートすると固形物が得られ、それをプレパラティブTLC(5%MeOH/DCM、次いで10%MeOH/DCM)で精製すると目的生成物(11mg、48%)が黄色の固形物として得られる。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.15 (m, 2H), 1.24 (s, 1H), 1.42 (t, 2H), 1.60 (d, 2H), 1.74 (t, 2H), 2.41 (s, 3H), 3.28 (t, 2H), 3.84 (t, 2H), 4.57 (t, 2H), 7.81 (s, 1H), 7.92 (s, 1H), 11.31 (s, 1H).
LC−MS m/z 369.2 [M+H]、保持時間3.25分.
実施例37
10−(3−シクロヘキシルプロピル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン
Figure 2012532126
工程1:N−(3−シクロヘキシルプロピル)−4,5−ジメチルベンゼン−1,2−ジアミンの製造
Figure 2012532126
よく撹拌した(3−ブロモプロピル)シクロヘキサン(1.20g、5.8mmol)、4,5−ジメチル−o−フェニレンジアミン(3.18g、23.4mmol)、炭酸水素ナトリウム(0.98g、11.7mmol)およびテトラ−N−ブチルアンモニウムヨージド(0.22g、0.58mmol)のトルエン(30mL)スラリーを窒素下、70℃で18時間加熱する。反応物を室温に冷却し、水および酢酸エチル(それぞれ100mL)で分液処理し、層を分離し、水層を酢酸エチル(3x20mL)で抽出する。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(230−400メッシュ、150g、20%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)で精製すると1.0g(66%)の目的生成物が油状物として得られる。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.90 (2H, m), 1.24 (6H, m), 1.67 (7H, m), 2.13 (3H, s), 2.18 (3H, s), 3.05 (2H, t), 3.18 (3H, br s), 6.46 (1H, s), 6.53 (1H, s); MS (ESI+) for C17H28N2 m/z 261.2 (M+H)+, HPLC保持時間: 3.93分(システムD).
工程2:10−(3−シクロヘキシルプロピル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンの製造
Figure 2012532126
N−(3−シクロヘキシルプロピル)−4,5−ジメチルベンゼン−1,2−ジアミン(0.165g、0.63mmol)、アロキサン(101mg、0.63mmol)およびホウ酸(118mg、1.9mmol)の混合物に酢酸(5mL)を加える。次いで反応物を室温で18時間撹拌する。酢酸を減圧下で除去する。残渣を水に懸濁し、沈殿物を回収し、水で洗浄し、風乾する。固形物をシリカゲルクロマトグラフィー(Silicycle、230−400メッシュ、50g、2%MeOH/DCMで溶出)で精製すると134mg(58%)の生成物がアモルファスな黄色の固形物として得られる。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 0.88 (2H, m), 1.26 (6H, m), 1.67 (7H, m), 2.40 (3H, s), 4.54 (2H, m), 7.77 (1H, s), 7.90 (1H, s), 11.29 (1H, s);
MS (ESI+) for C21H26N4O2 m/z 367.3 (M+H)+ , HPLC保持時間: 4.20分(システムD).
実施例38
7,8−ジメチル−10−(3−ピリジン−3−イルプロピル)ベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン
Figure 2012532126
工程1:4,5−ジメチル−2−ニトロ−N−(3−ピリジン−3−イルプロピル)アニリンの製造
Figure 2012532126
水素化ナトリウム(60%/ミネラル油、60:40 水素化ナトリウム:ミネラル油、0.146g、3.64mmol)を4,5−ジメチル−2−ニトロアニリン(0.55g、3.3mmol)のDMF(20mL)溶液に加え、N下、氷浴で冷却する。気体の発生が止むと氷浴を取り外し、混合物を室温で30分間撹拌する。3−(3−ブロモプロピル)ピリジン[Helv. Chim. Acta, 1982, 65(6), 1864を参照](0.795g、3.97mmol)を加え、混合物を室温で終夜撹拌する。DMFをエバポレートし、残渣を30mLのEtOAcおよび30mLの飽和NHCl水溶液で分液処理する。層を分離し、水層を3x20mLのEtOAcで抽出する。有機層をNaSOで乾燥し、エバポレートすると1.0gの暗赤色の固形物が得られる。シリカゲルクロマトグラフィー(50g、5%EtOAc/CHClで溶出)により、0.25g(26%)の目的生成物が赤色の固形物として得られる。
MS (ESI+) for C16H19N3O2 m/z 286 (M+H)+.
工程2:4,5−ジメチル−N−(3−ピリジン−3−イルプロピル)ベンゼン−1,2−ジアミンの製造
Figure 2012532126
4,5−ジメチル−2−ニトロ−N−(3−ピリジン−3−イルプロピル)アニリン(0.255g、0.894mmol)をEtOH(10mL)溶液としてニッケル(0.0262g、0.447mmol)に加え、混合物を室温、1気圧のH下で撹拌した。1時間後、ニッケルをCelite545(登録商標)に通した濾過により除去し、濾液をエバポレートすると目的生成物(0.22g、96%)が油状物として得られる。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.51 (d, 1 H), 8.48 (dd, 1 H), 7.55 (d, 1 H), 7.24 (dd, 1 H), 6.56 (s, 1 H), 6.44 (s, 1H), 3.21 (m, 3 H), 3.15 (t, 2 H), 2.79 (t, 2 H), 2.18 (s, 3 H), 2.15 (s, 3H), 2.02 (d, 2 H).
工程3:7,8−ジメチル−10−(3−ピリジン−3−イルプロピル)ベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンの製造
Figure 2012532126
4,5−ジメチル−N−(3−ピリジン−3−イルプロピル)ベンゼン−1,2−ジアミン(0.220g、0.862mmol)、アロキサン(0.14g、0.86mmol)およびジボロントリオキシド(0.18g、2.6mmol)の混合物を5mLのHOAcに加える。次いで混合物を60℃で1時間振盪する。減圧して酢酸を除去し、残存する固形物を20mLのHOで溶解する。飽和NaHCO水溶液を加えて混合物のpHを〜7に調整し、混合物を3x20mLのCHClで抽出する。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。シリカゲルクロマトグラフィー(15g、3%MeOH/CHClで溶出)により生成物(10mg)が黄色の固形物として得られる。
HPLC保持時間: 2.28分(システムD).
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 11.32 (s, 1 H), 8.49 (d, 1 H), 8.41 (d, 1 H), 7.91 (s, 1 H), 7.66 (m, 2H), 7.32 (dd, 1 H), 4.63 (t, 2 H), 2.82 (d, 2 H), 2.50 (m, 6 H), 2.40 (m, 2 H).
実施例39
8−(ジメチルアミノ)−7−メチル−10−[3−(1H−ピロール−1−イル)プロピル]ベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン
Figure 2012532126
8−クロロ−7−メチル−10−[3−(1H−ピロール−1−イル)プロピル]ベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン(120mg、0.32mmol)のN−メチルピロリジノン(2.50mL)溶液を含んだ圧力チューブにジメチルアミンのテトラヒドロフラン(2.0M、0.985mL、1.97mmol)溶液を加える。該チューブを密閉し、混合物を80℃で8時間撹拌する。反応混合物を減圧濃縮することにより残渣が得られ、それをフラッシュクロマトグラフィー(230−400メッシュ、CHCl/0.07N アンモニア(メタノール溶液)(0.5−1.5%)が溶出液)で精製すると55mg(45%)の目的生成物がアモルファスな赤色の固形物として得られる。
1H NMR (DMSO−d6) δ 2.18 (p, 2 H), 2.42 (s, 3 H), 2.98 (s, 3 H), 3.33 (s, 3 H), 4.11 (t, 2 H), 4.47 (br t, 2 H), 6.01 (d, 2 H), 6.52 (s, 1 H), 6.89 (d, 2 H), 7.78 (s, 1 H), 11.13 (s, 1 H); MS (ESI+) for C20H22N6O2 m/z 379.1 (M+H)+, HPLC保持時間: 3.31分(方法G).
実施例40
7,8−ジメチル−10−(3−ピリジン−2−イルプロピル)ベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン
Figure 2012532126
工程1:4,5−ジメチル−2−ニトロ−N−(3−ピリジン−2−イルプロピル)アニリン
Figure 2012532126
よく撹拌した1−ブロモ−4,5−ジメチル−2−ニトロベンゼン(1.04g、4.54mmol;Chemistry − A European Journal, 2005 , 11, 6254の記載により製造)、3−ピリジン−2−イルプロパン−1−アミン(412mg、3.02mmol;J Med Chem, 1969, 10(3), 498−499の記載により製造)、炭酸セシウム(1.97g、6.05mmol)およびオキシジ−2,1−フェニレン)ビスジフェニルホスフィン(244mg、0.454mmol)のトルエン(16mL)によるスラリーに窒素(4x)をフラッシュする。トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(138mg、0.151mmol)を加え、次いで混合物を80℃で終夜加熱する。反応物を室温に冷却し、濾過する(4x5mLトルエンで洗浄)。濾液を0.2N HCl(6x30mL)と共に振盪し、水層(赤色)を合わせ、KCO水溶液で塩基性化し(pH10−11)、次いでDCM(6x40mL)で抽出する。DCM層を合わせて揮散して乾燥すると、755mg(83%)の目的生成物が赤色の固形物として得られる。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.50−8.63 (1H, m), 8.06 (1H, br s), 7.92 (1H, s), 7.56 − 7.65 (1H、m), 7.10 − 7.22 (2H, m), 6.61 (1H, s), 3.31 − 3.42 (2H, m), 2.95 (2H, t), 2.25 (3H, s), 2.19−2.24 (2H, m), 2.17 (3H, s);
MS (ESI+) for C16H19N3O2 m/z 286.19 (M+H)+.
工程2:4,5−ジメチル−N−(3−ピリジン−2−イルプロピル)ベンゼン−1,2−ジアミンの製造
Figure 2012532126
撹拌している4,5−ジメチル−2−ニトロ−N−(3−ピリジン−2−イルプロピル)アニリン、EtOH(30mL)、およびラネーニッケル(1mLのスラリー、200mmol)の混合物にNをフラッシュし、次いでH下(1気圧)で撹拌した。終夜撹拌後、混合物をCelite(登録商標)に通して濾過し(5x5mLのMeOHで洗浄)、揮散すると茶色の固形物(0.63g、99%)が得られ、それはさらに精製することなく次工程に用いられる。
MS (ESI+) for C16H21N3 m/z 256.23 (M+H)+.
工程3:7,8−ジメチル−10−(3−ピリジン−2−イルプロピル)ベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンの製造
Figure 2012532126
をフラッシュした4,5−ジメチル−N−(3−ピリジン−2−イルプロピル)ベンゼン−1,2−ジアミン(0.63g、2.5mmol)、アロキサン一水和物(0.434g、2.71mmol)、ホウ酸(0.458g、7.40mmol)、および酢酸(40mL)の混合物を室温で撹拌する。終夜撹拌後、反応混合物を焼結型ガラス漏斗に通して濾過し、残った固形物をAcOH(4x1mL)、DCM(5x1mL)、EtOAc(5x1mL)、水(5x1mL)、および最後にアセトン(5x1mL)で洗浄する。残った固形物を高減圧下で乾燥すると目的生成物が黄色の固形物として得られる(0.37g、41%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 11.31(1H, s), 8.49−8.54 (1H, m), 7.91 (1H, br s), 7.77 (1H, br s) 7.68−7.74 (1H, m), 7.29−7.36 (1H, m), 7.20−7.27 (1H, m), 4.59−4.79 (2H, m), 2.90−3.06 (2H, m), 2.49 (3H, s), 2.42 (3H, s), 2.07−2.26 (2H, m);
MS (ESI+) for C20H19N5O2 m/z 362.09 (M+H)+. HPLC保持時間: 2.32分(システムE).
前記の方法を用い、適当な出発物質を選択することにより、本発明の他の化合物が製造、特徴付けされる。これらの化合物、ならびに前記の実施例を表2にまとめる。
Figure 2012532126
Figure 2012532126
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Figure 2012532126
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Figure 2012532126
Figure 2012532126
本発明の式I(B)から式V(B)の化合物の合成:
本発明の式I(B)から式V(B)の化合物の合成が以下で提供される。温度は摂氏(℃)で表される;特に断らない限り、実験は室温または周囲温度、即ち18−25℃の範囲の温度で行われる。クロマトグラフィーはシリカゲルを用いるフラッシュクロマトグラフィーを意味し;薄層クロマトグラフィー(TLC)はシリカゲルプレートで行われる。NMR測定用に、サンプルは重水素化溶媒に希釈される。NMRデータは主要な分析対象のプロトンのデルタ値であり、適当な溶媒のシグナルに対する相関的な百万分率(ppm)で与えられる。シグナル形状の一般的な略語が用いられる。質量分析(MS)では、同位体分裂により複数のスペクトルピークが生じた場合、主要なイオンの最低質量を分子のものとして報告する。溶媒混合組成物は体積パーセントまたは体積比で与えられる。NMRスペクトルが複雑な場合、分析対象のシグナルのみを報告する。
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
Figure 2012532126
分析用HPLCの通常の方法
方法A’:分析用HPLCはLuna Prep C18, 100オングストローム 5μm, 4.6 x 100 mmカラムを用いて行う。水相は0.1%TFA/水(USP規格)である。有機相は0.1%TFA/アセトニトリルである。溶出プロフィールは以下である:95%水相(0から0.5分);95%水相から98%有機相のグラジエント(0.5から10.5分);98%有機相(2分);98%有機相から95%水相のグラジエント(5.5分);95%水相(1分間)。
方法C’:分析用LCMSはYMC Combiscreen ODS−AQ, 5μm, 4.6 x 50 mmカラムを用いて行う。水相は1%2mM NHOAc/90:10 IPA:HO、0.03%TFA/水(USP規格)である。有機相は1%2mM NHOAc/90:10 IPA:HO、0.03%TFA/アセトニトリルである。溶出プロフィールは以下である:95%水相から100%有機相のグラジエント(0から6分);100%有機相(1分間);100%有機相から95%水相のグラジエント(0.1分);95%水相(2.9分間)。
方法D’:Agilent 1100 HPLC、Agilent XDB C18 50 x 4.6 mm 1.8 ミクロンカラム、1.5mL/分、溶媒A−水(0.1%TFA)、溶媒B−アセトニトリル(0.07%TFA)、グラジエント−5分間 95%Aから95%B;1分間ホールド;グラジエント繰り返し、UV検出:210および254nm。
システムG’:Agilent 1100 HPLC、Agilent XDB C18 50 x 4.6 mm 5ミクロンカラム、1.5mL/分、溶媒A−水(0.1%TFA)、溶媒B−アセトニトリル(0.07%TFA)、グラジエント−6分間 95%Aから95%B;1分間ホールド;グラジエント繰り返し、UV検出:210および250nm。
方法F’:分析用HPLCはLuna Prep C18, 100オングストローム 5μm, 4.6 x 100 mmカラムを用いて行う。水相は0.1%TFA/水(USP規格)である。有機相は0.1%TFA/アセトニトリルである。溶出プロフィールは以下である:95%水相から60%水相のグラジエント(0から10分);60%水相から2%水相の第2のグラジエント(2分);2%水相(1分間);2%水相から95%水相(4分間)。
プレパラティブHPLCの通常の方法における条件
方法1’:プレパラティブHPLCはSunFire(登録商標) Prep C18 OBD(登録商標) 5μm, 30 x 100 mmカラムを用いて行う。水相0.1%TFA/水(USP規格)である。有機相はアセトニトリルである。溶出プロフィールは以下である:100%水相(0から3分);100%水相から98%有機相のグラジエント(3から21分);98%有機相(1分間);98%有機相から95%水相のグラジエント(1分間);95%水相(1分間)。
方法2’:プレパラティブHPLCはSunFire(登録商標) Prep C18 OBD(登録商標) 5μm, 30 x 100 mmカラムを用いて行う。水相は0.1%TFA/水(USP規格)である。有機相はアセトニトリルである。溶出プロフィールは以下である:95%水相から25%有機相のグラジエント(0から10分)25%有機相から98%有機相の第2のグラジエント(2.5分間);95%水相への第3のグラジエント(1分間)。
方法4’:SunFire(登録商標) Prep C18 OBD(登録商標) 5μm, 30 x 100 mmカラム。水相:0.1%TFA/水(USP規格)。有機相:アセトニトリル。溶出プロフィールは以下である:100%水相から60%有機相のグラジエント(0から29分);98%有機相へのグラジエント(29から31分);98%有機相(2分間);98%有機相から100%水相へのグラジエント(2分);100%水相(2分間)。
用語および略語:
ACN = アセトニトリル、
AcOH = 酢酸、
Bn = ベンジル、
t−BuOH = tert−ブチルアルコール、
Cat. = 触媒の、
CAN = 硝酸アンモニウムセリウム(IV)、
CBzCl = クロロギ酸ベンジル、
Conc. = 濃縮、
D−ribose = (2R,3R,4R)−2,3,4,5−テトラヒドロキシペンタン、
DIAD = ジイソプロピルアゾジカルボキシレート、
DIPEA = ジイソプロピルエチルアミン、
DMF = N,N−ジメチルホルムアミド、
DCM = ジクロロメタン、
DMAP = N,N−ジメチルアミノピリジン、
DMSO = ジメチルスルホキシド、
EtO = ジエチルエーテル、
EtN = トリエチルアミン、
EtOAc = 酢酸エチル、
EtOH = エチルアルコール、
equiv. = 当量、
h = 時間、
O = 水、
HATU = 2−(1H−7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートメタンアミニウム、
HBTU = 2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、
HCl = 塩酸、
HPLC = 高速液体クロマトグラフィー、
HOAc = 酢酸、
IPA = イソプロピルアルコール、
ISCO = 順相シリカゲルカートリッジ(Teledyne ISCOより購入)、
CO = 炭酸カリウム、
Min. = 分、
MgCl = 塩化マグネシウム、
MeOH = メタノール、
MW = マイクロ波、
NaHCO = 炭酸水素ナトリウム、
NaSO = 硫酸ナトリウム、
NHOH = 水酸化アンモニウム、
NHOAc = 酢酸アンモニウム、
NMR = 核磁気共鳴、
PMB = p−メトキシベンジル、
POCl = オキシ塩化リン、
POMCl = ピバロイルオキシメチルクロリド、
PPh = トリフェニルホスフィン、
Prep = プレパラティブ、
PyBOP = ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、
rt = 室温、
RNA = リボ核酸、
RNase T1 = 単鎖RNAをG塩基で特異的に切断するエンドリボヌクレアーゼ、
SOCl = 塩化チオニル、
TBAI = テトラブチルアンモニウムヨージド、
TFA = トリフルオロ酢酸、
TFAA = トリフルオロ酢酸無水物、
THF = テトラヒドロフラン、
TLC = 薄層クロマトグラフィー、
TMSBr = トリメチルシリルブロミド、
Tris HCl = トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩、
USP water = 米国薬局方(USP)規格の水
中間体1(B)
2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)アセトアルデヒドの製造
Figure 2012532126
スズホイルで覆ったフラスコ内で0℃に冷却したリボフラビン(8.5g、0.0023mol)の2N 硫酸水溶液(225mL)懸濁液に、水(200mL)に溶解したオルト過ヨウ素酸(18.9g、0.0825mmol)を加える。30分後、反応物を室温に昇温する。一旦反応混合物が透明(透明な黄色の溶液)になると、固体の炭酸ナトリウムを加えて反応混合物のpHを慎重に3.8−3.9(pHメーターを用いる)に調整する[pH調整は慎重に行うことが重要であり、さもなくば生成物が溶液から析出しない]。沈殿物を次いで濾取して単離し、大量の冷水、エタノール、およびジエチルエーテルで洗浄し、目的生成物(6.04g、94%)をオレンジ色の固形物として得られる。
LC−MS m/z 285.1 [M+H]+、保持時間1.63分.
一般的製造方法1
Figure 2012532126
2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−アセトアルデヒド(1mmol)のMeOH(43mL)懸濁液に適当に置換されたアミン(3mmol)、およびAcOH(0.28mL)をそれぞれ加え、室温で2時間撹拌する(ここで、置換されたアミンにおいて、例えば、(1)H−N(R)(R’)はH−N(R)−Aを表し、RおよびAは式I(B)と同義であるか;(2)H−N(R)(R’)はH−N(R)(R)を表し、RおよびRは式III(B)と同義であるか;(3)H−N(R)(R’)はアセトアルデヒドと共にY(ここで、Yは式II(B)と同義であるが、ただし本実施例のYは−CHC(O)N(H)−C−Clまたは−CHCHCHN(H)ベンジルではないことを除く)を形成する)。次いで、NaCNBH(3mmol)を反応混合物に加え、室温で24時間撹拌し、上記の構造で示される生成物(ここで、−CHCHN(R)(R’)は式I(B)と同義の−Alk−(X)−Aであるか;(2)式III(B)と同義の−CHCHN(R)(R)であるか;(3)Yは式II(B)と同義であり、ただし本実施例のYが−CHC(O)N(H)−C−Clまたは−CHCHCHN(H)ベンジルではないことを除く(Yが−CHC(O)N(H)−C−Clまたは−CHCHCHN(H)ベンジルの場合、化合物は本明細書中に記載の別の製造方法により製造される))を得る。溶媒を減圧除去し、粗生成物をプレパラティブHPLCで精製する。フラクションを合わせて凍結乾燥すると、目的生成物が得られる[NMR, LC−MS]。
一般的製造方法2
Figure 2012532126
(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−アセトアルデヒド(1mmol)のメタノール(28mL)懸濁液に適当に置換されたアミン(1mmol)を室温で加える(ここで、適当に置換されたアミンにおいて、例えば、(1)H−N(R)(R’)はH−N(R)−Aを表し、RおよびAは式I(B)と同義であるか;(2)H−N(R)(R’)はH−N(R)(R)を表し、RおよびRは式III(B)と同義であるか;(3)H−N(R)(R’)はアセトアルデヒドと共にY(ここで、Yは式II(B)と同義であるが、ただし本実施例のYは−CHC(O)N(H)−C−Clまたは−CHCHCHN(H)ベンジルではないことを除く)を形成する)。30分後、酢酸(0.57mL)およびシアノ水素化ホウ素ナトリウム(4.375mmol)を加え、溶液を6時間撹拌し、上記の構造で示される生成物(ここで、−CHCHN(R)(R’)は式I(B)と同義の−Alk−(X)−Aであるか;(2)式III(B)と同義の−CHCHN(R)(R)であるか;(3)Yは式II(B)と同義であり、ただし、本実施例ではYが−CHC(O)N(H)−C−Clまたは−CHCHCHN(H)ベンジルではないことを除く(Yが−CHC(O)N(H)−C−Clまたは−CHCHCHN(H)ベンジルのとき、化合物は本明細書中に記載の別の製造方法により製造される))を得た。反応混合物を濃縮し、残渣を乾燥してシリカにロードし、MeOH/DCMを溶出液(3−10%MeOHのグラジエント)として用いたカラムクロマトグラフィーにより精製する。目的生成物は適当なフラクションのエバポレートにより得られる[NMR, LC−MS]。
実施例41
N−(4−((2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)アミノ)フェニル)アセトアミド
Figure 2012532126
(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−アセトアルデヒド(50mg、0.176mmol)およびN−(4−アミノフェニル)アセトアミド(26.4mg、0.176mmol)を用い、一般的製造方法2により表題化合物を製造する。目的生成物は暗茶色の粉末として得られる(37.7mg、51%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 1.97 (s, 3H), 2.31 (s, 3H), 2.37 (s, 3H), 3.50 (m, 2H), 4.70 (m, 2H), 5.54 (t, 1H), 6.59 (d, 2H), 7.31 (t, 2H), 7.53 (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 9.55 (s, 1H), 11.33 (s, 1H). MS m/z 419.2 [M+H]+, 441.3 [M+Na]+.
実施例42
10−(2−((2−(ジメチルアミノ)エチル)アミノ)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン
Figure 2012532126
表題化合物は、(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−アセトアルデヒド(50mg、0.176mmol)およびN,N−ジメチルエタン−1,2−ジアミン(16mg、0.176mmol)を用い、一般的製造方法2により製造される。反応混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルにドライロードし、MeOH(20%)、1%EtN/DCMを溶出液として用いるカラムクロマトグラフィーにより精製する。10−(2−((2−(ジメチルアミノ)エチル)アミノ)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン(46.5mg、74%)は適当なフラクションのエバポレートにより得される。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 2.11 (s, 6H), 2.26 (t, 2H), 2.39 (s, 3H), 2.43 (s, 3H), 2.64 (t, 2H), 2.91 (t, 2H), 3.36 (br s, H2O), 4.65 (t, 2H), 7.87 (s, 1H), 7.88 (s, 1H). MS m/z 357.3 [M+H]+.
実施例43
10−(2−(((2−ヒドロキシピリジン−4−イル)メチル)アミノ)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン
Figure 2012532126
工程1:10−(2−(ベンジルアミノ)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン2,2,2−トリフルオロアセテートの製造
Figure 2012532126
工程2:10−(2−(ベンジルアミノ)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンの製造
Figure 2012532126
表題化合物は、一般的製造方法1により、ただし、2.08g(7.32mmol)の2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)アセトアルデヒドおよび4mL(34.3mmol)のベンジルアミンを1mmolの2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−アセトアルデヒドおよびアミン(3mmol)の代わりにそれぞれ用いて製造される。生成物には10−(2−(ベンジル(メチル)アミノ)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンが混合していた。次の2工程は目的生成物が単離するために行われる。
工程3:tert−ブチルベンジル(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)カルバメートの製造
Figure 2012532126
クルードな10−(2−(ベンジルアミノ)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン(7.53mmol)のMeOH(200mL)溶液にジ−tert−ブチルジカルバメート(5.2g、23.8mmol)およびEtN(4ml)を加える。反応物を減圧濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(ISCO)(100%DCMから10%MeOH/DCM)で精製すると、目的生成物が茶色の固形物として得られる(1.85g、54%)。
工程4:10−(2−(ベンジルアミノ)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン2,2,2−トリフルオロアセテートの製造
Figure 2012532126
tert−ブチルベンジル(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)カルバメート(50mg、0.11mmol)のDCM(2mL)溶液にTFA(2mL)を室温で加える。2時間後、反応混合物を濃縮し、残渣物質をMeOH(10ml)に溶解し、プレパラティブHPLC(方法2’)で精製する。フラクション(LCMS)を合わせ凍結乾燥することにより、目的生成物(33.6mg、65%)が茶色の固形物として得られる。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 2.42 (s, 3H), 2.53 (s, 3H), 4.35 (s, 2H), 5.00 (m, 2H), 7.43 (m, 3H), 7.52 (m, 2H), 7.83 (s, 1H), 7.96 (s, 1H), 9.02 (s, 2H), 11.49 (s, 1H).
工程5:10−(2−アミノエチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン 2,2,2−トリフルオロ酢酸塩
Figure 2012532126
10−(2−(ベンジルアミノ)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン(工程4)(395mg、1.05mmol)およびPd/C(75mg)の無水EtOH(100mL)溶液を30psi、45℃で終夜水素化する。混合物をCelite(登録商標)パッドに通して濾過する。濾液を減圧濃縮して乾燥すると、粗生成物(230mg、77%)が得られる。粗生成物(19.5mg、0.07mmol)をMeOH(8ml)に溶解し、プレパラティブHPLC(方法2’)で精製する。フラクションを合わせて凍結乾燥すると、目的生成物(5.0mg、14%)が茶色の固形物として得られる。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 2.42 (s, 3H), 2.50 (s, 3H), 4.20 (m, 2H), 4.87 (m, 2H), 7.81 (s, 1H), 7.88 (m, 2H), 7.97 (s, 1H), 11.45 (s, 1H).
工程6:10−(2−((2−メトキシピリジン−4−イル)メチルアミノ)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンの製造
Figure 2012532126
10−(2−アミノエチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン(46mg、0.16mmol)のMeOH(5mL)懸濁液に2−メトキシイソニコチンアルデヒド(C. Subramanyam, M. Noguchi and S. M. Weinreb, J. Org. Chem., 1989, 54, 5580の記載により製造、引用によりその内容全体を本明細書中に取り込む)(22mg、0.16mmol)、次いで酢酸(0.1mL)を室温で加える。30分後、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(30mg、0.47mmol)を加え、溶液を16時間撹拌する。反応混合物を濃縮し、残渣をDMF(4ml)/水(3mL)に溶解し、濾過し、プレパラティブHPLC(方法2’)で精製する。フラクションを合わせて凍結乾燥すると、目的生成物が得られる(6.5mg、10%)。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 2.50 (s, 3H), 2.63 (s, 3H), 3.70 (m, 2H), 3.94 (s, 3H), 4.37 (s, 2H), 5.10 (m, 2H), 6.95 (s, 1H), 7.08 (d, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.96 (s, 1H), 8.21 (d, 1H).
工程7:10−(2−(((2−ヒドロキシピリジン−4−イル)メチル)アミノ)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンの製造
Figure 2012532126
10−(2−(((2−メトキシピリジン−4−イル)メチル)アミノ)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン(9mg、0.02mmol)およびNaI(43mg、0.26mmol)の混合物を酢酸(5mL)中で2時間加熱する。酢酸をエバポレートし、水(10ml)を加え、次いでチオ硫酸ナトリウムを溶液が透明になるまで加える。該溶液を濃縮し、残渣を水(3mL)に溶解し、プレパラティブHPLC(方法2’)で精製する。フラクションを合わせて凍結乾燥すると、目的生成物(3.1mg、36%)が得られる。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 2.51 (s, 3H), 2.63 (s, 3H), 3.71 (m, 2H), 4.29 (s, 2H), 5.13 (m, 2H), 6.51 (d, 1H), 6.63 (s, 1H), 7.55 (d, 1H), 7.82 (s, 1H), 8.03 (s, 1H). ESI(+) [M+H]+ = 393.1.
実施例44
N−(4−クロロベンジル)−2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)アセトアミド
Figure 2012532126
工程1:(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−酢酸の製造
Figure 2012532126
0℃の(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−アセトアルデヒド(実施例1、工程1の方法により製造)(50mg、0.18mmol)のアセトニトリル(2ml)、tert−ブタノール(8mL)、およびメチル−1−シクロヘキサン(3mL)懸濁液に、亜塩素酸ナトリウム(122mg、1.35mmol)およびリン酸二水素ナトリウム(148mg、1.23mmol)の水溶液(2mL)を5分間かけて滴下して加える。2時間後、反応混合物を水で希釈し、有機層を除去する。水相を減圧濃縮し、得られた粗混合物をプレパラティブHPLCで精製する。適当なフラクションを凍結乾燥すると、(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−酢酸が得られる(36mg、68%)。
LC−MS m/z 301.1 [M+H]+、保持時間= 1.68分.
工程2 N−(4−クロロベンジル)−2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)アセトアミドの製造
Figure 2012532126
(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[g]プテリジン−10−イル)−酢酸(100mg、0.34mmol)および(4−クロロフェニル)メタンアミン(0.084mL、0.68mmol)/DMF(9mL)を0℃、アルゴン下で10分間撹拌する。DIPEA(0.18mL、0.68mmol)、次いでHATU(128mg、0.68mmol)を反応混合物に加え、混合物を18時間撹拌し、室温に昇温する。さらに2eqのDIPEA、(4−クロロフェニル)メタンアミン、およびHATUを加え、得られた混合物をさらに室温で48時間撹拌する。混合物を2mLに濃縮し、EtO(5mL)で希釈し、固形物を濾過により除去する。濾液を濃縮し、残渣にMeOHを加える。沈殿物を単離し、MeOH(5mL)で洗浄し、プレパラティブHPLC(方法1’)で精製し、次いで、9/1 DCM/MeOHを用いるプレパラティブTLCで精製すると、目的生成物(3mg、2%)が黄色の固形物として得られる。
1H NMR (400 MHz,MeOH−d4): δ 2.41 (s, 3H), 2.47 (s, 3H), 4.31 (s, 2H), 5.36 (s, 2H), 7.34 (m, 4H), 7.69 (s, 1H), 7.95 (s, 1H), 8.78 (s, 1H), 11.43 (s, 1H).
実施例45
10−(2−(((1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)メチル)アミノ)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン トリフルオロ酢酸塩
Figure 2012532126
工程1:(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)メタンアミンの製造
Figure 2012532126
1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−カルボニトリル(0.212g、1.48mmol)の7N NH/MeOH(15mL)溶液にラネーニッケルスラリー/水(0.0087g、0.148mmol)を加える。次いで、該反応フラスコを水素雰囲気下に置き(バルーンを装着)、室温で18時間撹拌する。18時間後、さらに触媒量(0.0087g、0.000148mol)のラネーニッケルスラリー/水を該反応フラスコに加える。反応物を水素雰囲気下でさらに18時間撹拌する。Celite(登録商標)に通して反応混合物を濾過し、濃縮する。粗反応混合物は次の工程に用いられる。
LC−MS m/z 148.0 [M + H]+、保持時間0.65分.
工程2:10−(2−(((1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)メチル)アミノ)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンの製造
Figure 2012532126
表題化合物は2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)アセトアルデヒド(0.05g、0.176mmol)および(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)メタンアミン(0.168g、1.14mmol)を用い、一般的製造方法1により製造される。この生成物には10−(2−(((1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)メチル)(メチル)アミノ)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンが混合している。次の2工程は、N−メチル副生成物から生成物を単離するために行われる。
工程3:tert−ブチル((1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)メチル)(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)カルバメートの製造
Figure 2012532126
クルードな10−(2−(((1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)メチル)アミノ)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン(0.176mmol)のMeOH(200mL)溶液にジ−tert−ブチルジカルボネート(5.2g、23.8mmol)およびEtN(4ml)を加える。該反応物を4時間撹拌し、次いで該反応混合物を濃縮する。2%MeOH/DCMを溶媒として用いるプレパラティブTLCにより精製を行う。適当なバンドを回収し、シリカゲルを濾過して除去し、濾液を濃縮する。生成物を黄色の固形物として単離し(35.2mg、39%)、次の工程に用いる。
工程4:10−(2−(((1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)メチル)アミノ)エチル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン トリフルオロ酢酸塩
Figure 2012532126
tert−ブチル((1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)メチル)(2−(7,8−ジメチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)カルバメート(35.2mg、0.068mmol)のDCM(2mL)溶液にTFA(2mL)を室温で加える。4時間撹拌し、反応混合物を濃縮し、残渣物質をDMSO(2mL)に溶解し、プレパラティブHPLC(方法4’)で精製する。純粋な生成物を含むフラクションを合わせて凍結乾燥すると、目的生成物(27.3mg、37%)が黄色の固形物として得られる。
LC−MS m/z 416.1 [M + H]+、保持時間3.14分
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 2.4 (s, 3H), 3.44 (m, 2H), 4.5 (m, 2H), 4.98 (m, 2H), 7.57 (m, 1H), 7.82 (m, 2H), 7.94 (m, 2H), 9.12 (m, 3H), 11.43 (s, 1H).
LC−MS m/z 416.1 [M + H]+、保持時間3.14分.
実施例46
8−(シクロペンチルオキシ)−7−メチル−10−(2−((2−(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)エチル)ベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン 2,2,2−トリフルオロ酢酸塩
Figure 2012532126
工程1:2−(シクロペンチルオキシ)−1−メチル−4−ニトロベンゼンの製造
Figure 2012532126
2−メチル−5−ニトロフェノール(4.5g、29mmol)、ブロモシクロペンタン(7.8g、52mmol)およびKCOの混合物をACN(200mL)中で16時間還流する。固形物を濾過により除去し、EtOAcで洗浄する。濾液を濃縮し、次の工程に用いる。
工程2:3−(シクロペンチルオキシ)−4−メチルアニリンの製造
Figure 2012532126
0℃の2−(シクロペンチルオキシ)−1−メチル−4−ニトロベンゼン(29mmol)およびPd/C(200mg、10%水湿潤品)のMeOH(200mL)溶液に水素化ホウ素ナトリウム(1.25g、33mmol)を激しく撹拌しながらゆっくりと加える。得られた混合物を0℃で1時間撹拌する。該反応混合物をCelite(登録商標)パッドに通して濾過し、濾液を減圧濃縮する。粗物質をDCMに溶解し、水で洗浄する。有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮すると、粗生成物(5.79g)が茶色の油状物として得られる。さらに精製することなくこれを次工程に用いる。
LC−MS ESI(+) [M+H]+ = 191.9、保持時間2.99分.
工程3:tert−ブチル(2−((3−(シクロペンチルオキシ)−4−メチルフェニル)アミノ)エチル)カルバメート
Figure 2012532126
3−(シクロペンチルオキシ)−4−メチルアニリン(2.36g、12.3mmol)およびtert−ブチル(2−ブロモエチル)カルバメート(2.55g、11.3mmol)の混合物をDIPEA(4.2mL、24mmol)中において60℃で3時間加熱する。該反応物を室温に冷却し、撹拌しながらEtOAc(20mL)を加える。固形物を濾過により除去し、EtOAcで洗浄する。濾液をエバポレートし、0から40%EtOAc/ヘキサンのグラジエントを溶出液として用いたフラッシュクロマトグラフィーにより残渣を精製する。生成物は赤色の油状物(1.93g、50%)として単離される。
LCMS ESI(+) [M+H]+ = 334.9、保持時間4.29分.
工程4:tert−ブチル(2−(8−(シクロペンチルオキシ)−7−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)カルバメートの製造
Figure 2012532126
tert−ブチル(2−((3−(シクロペンチルオキシ)−4−メチルフェニル)アミノ)エチル)カルバメート(2g、5.98mmol)およびビオルル酸(1.14g、6.5mmol)の混合物に、EtOH(18mL)および水(2mL)中において145℃で90分間マイクロ波を照射する。溶媒をエバポレートし、得られた固形物をEtO、EtOAc、次いで水(2mL)で洗浄する。生成物は黄色の固形物として単離される(902mg、38%)。生成物をさらに精製することなく次工程に用いる。
LCMS ESI(+) [M+H]+ = 455.9、保持時間4.48分.
工程5:10−(2−アミノエチル)−8−(シクロペンチルオキシ)−7−メチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンの製造
Figure 2012532126
tert−ブチル(2−(8−(シクロペンチルオキシ)−7−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)カルバメート(57mg、0.12mmol)のDCM(2mL)溶液にTFA(2mL)を室温で加える。室温で2時間撹拌後、該反応混合物を濃縮し、残渣物質にTEA(2ml)を加え、20分間撹拌し、濃縮すると、クルードな油状物が得られる。クルードな(10−(2−アミノエチル)−8−(シクロペンチルオキシ)−7−メチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン)はさらに精製することなく次工程に用られる。
LCMS: ESI(+) [M+H]+ = 356.0
工程6:8−(シクロペンチルオキシ)−7−メチル−10−(2−((2−(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)エチル)ベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンの製造
Figure 2012532126
8−(シクロペンチルオキシ)−7−メチル−10−(2−((2−(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)エチル)ベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンは、一般的製造方法1ならびに10−(2−アミノエチル)−8−(シクロペンチルオキシ)−7−メチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン(0.125mmol、工程2)および2−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(17.4mg、0.1mmol)を用いて製造される。LCMSにより8−(シクロペンチルオキシ)−7−メチル−10−(2−(メチル(2−(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)エチル)ベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンが混合していることが示された。次の2工程は生成物を単離するために行われる。
LCMS: ESI(+) [M+H]+ = 514.0、保持時間3.50分(目的生成物);528.0、保持時間3.61分(N−メチル化副生成物).
工程7:tert−ブチル(2−(8−(シクロペンチルオキシ)−7−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)(2−(トリフルオロメチル)ベンジル)カルバメートの製造
Figure 2012532126
クルードな8−(シクロペンチルオキシ)−7−メチル−10−(2−((2−(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)エチル)ベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンのMeOH(200mL)溶液にジ−tert−ブチルジカルボネート(54mg、0.25mmol)およびEtN(1ml)を加える。該反応混合物を室温で5時間撹拌する。該反応物を減圧濃縮し、3%MeOH/DCMを溶出液として用いたプレパラティブTLCにより精製する。ピュアなtert−ブチル(2−(8−(シクロペンチルオキシ)−7−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)(2−(トリフルオロメチル)ベンジル)カルバメート(17.0mg)は鮮黄色の固形物として得られる。
工程8:8−(シクロペンチルオキシ)−7−メチル−10−(2−((2−(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)エチル)ベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン 2,2,2−トリフルオロ酢酸塩の製造
Figure 2012532126
tert−ブチル(2−(8−(シクロペンチルオキシ)−7−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロベンゾ[g]プテリジン−10(2H)−イル)エチル)(2−(トリフルオロメチル)ベンジル)カルバメート(17mg、0.03mmol)のDCM(1mL)溶液にTFA(1mL)を室温で加える。2時間撹拌後、該反応混合物を濃縮し、凍結乾燥する。目的生成物8−(シクロペンチルオキシ)−7−メチル−10−(2−((2−(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)エチル)ベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン 2,2,2−トリフルオロ酢酸塩(12.4mg、71%)は鮮黄色の固形物として得られる。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 1.67− 1.83 (m, 6H), 2.02 (m, 2H), 2.28 (s, 3H), 3.57 (t, 2H), 4.50 (s, 2H), 5.10 (t, 2H), 5.30 (m, 1H), 7.14 (s, 1H), 7.70 (m, 1H), 7.78 (m, 2H), 7.84 (d, 1H), 7.98 (s, 1H), 9.49 (br s, 2H), 11.41 (s, 1H).
ESI(+) [(M−TFA)+H]+ = 514.1
実施例47
10−(3−(ベンジルアミノ)プロピル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン 2,2,2−トリフルオロ酢酸塩
Figure 2012532126
工程1:N −(4,5−ジメチル−2−ニトロフェニル)プロパン−1,3−ジアミンの製造
Figure 2012532126
1−ブロモ−4,5−ジメチル−2−ニトロベンゼン(230mg、1.0mmol)およびプロパン−1,3−ジアミン(2mL、過剰量)の混合物を無溶媒、160℃で4時間加熱することにより、N−(4,5−ジメチル−2−ニトロフェニル)プロパン−1,3−ジアミンが製造される。得られた混合物をエバポレートして乾燥し、次いでDCM(40ml)に溶解し、2M HCl(2x30ml)で抽出する。水相をDCM(2x30ml)で洗浄し、2N NaOHでpH13に塩基性化する(61mL)。次いで濁った水相をDCM(3x30ml)およびCHCl(2x30mL)で抽出する。有機相をNaSOで乾燥し、濾過し、エバポレートすると、N−(4,5−ジメチル−2−ニトロフェニル)プロパン−1,3−ジアミン(191mg)がオレンジ色の固形物として得られる。
LC−MS m/z 224.0 [M+H]、保持時間4.18分.
工程2:N −ベンジル−N −(4,5−ジメチル−2−ニトロフェニル)プロパン−1,3−ジアミンの製造
Figure 2012532126
−(4,5−ジメチル−2−ニトロフェニル)プロパン−1,3−ジアミン(134mg、0.60mmol)をMeOH(6ml)に室温で溶解し、次いでベンズアルデヒド(64mg、0.60mmol)およびAcOH(1滴)を加える。この溶液を室温で2時間撹拌し、NaBHCN(75mg、1.20mmol)を一度に加え、得られた溶液を室温で16時間撹拌する。該反応物をHO(3滴)でクエンチし、該反応混合物をエバポレートする。DCMを用いて粗生成物をシリカゲル(5g)にドライロードし、生成物をカラムクロマトグラフィー(0−10%MeOH/DCM)で精製すると、N−ベンジル−N−(4,5−ジメチル−2−ニトロフェニル)プロパン−1,3−ジアミン(147mg、78%)が油性の膜状物質として得られる。
LC−MS m/z 314.1 [M+H]、保持時間4.96分.
工程3:N −(3−(ベンジルアミノ)プロピル)−4,5−ジメチルベンゼン−1,2−ジアミンの製造
Figure 2012532126
−ベンジル−N−(4,5−ジメチル−2−ニトロフェニル)プロパン−1,3−ジアミン(147mg、0.47mmol)をMeOH(15ml)に溶解する。該反応容器を減圧下に置き、Arを再充填し、この過程を繰り返す。Pd/C(50mg、10%Pd/C、3%Pd w/w)を該溶液に加え、混合物をAr下で0℃に冷却する。該反応容器を減圧下に置き、H(1atm)を再充填する。該反応物を0℃で16時間撹拌後、該反応混合物を減圧下に置き、Arを再充填し、Celite(登録商標)パッドに通して濾過し、MeOH(50mL)を用いて生成物を溶出する。次いで溶媒をエバポレートし、N−(3−(ベンジルアミノ)プロピル)−4,5−ジメチルベンゼン−1,2−ジアミン(135mg、定量的収率)を油状物として得、さらに精製することなく次工程に用いる。
工程4:10−(3−(ベンジルアミノ)プロピル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン 2,2,2−トリフルオロ酢酸塩の製造
Figure 2012532126
クルードなN−(3−(ベンジルアミノ)プロピル)−4,5−ジメチルベンゼン−1,2−ジアミン(0.47mmol)、アロキサン一水和物(79mg、0.49mmol)およびホウ酸(58mg、0.94mmol)をAcOH(10ml)に室温で溶解し、混合物を室温で3時間撹拌する。次いで該反応混合物をエバポレートして乾燥し、ACN(5mL)およびHO(5ml)に溶解し、プレパラティブHPLCで精製する。10−(3−(ベンジルアミノ)プロピル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン 2,2,2−トリフルオロアセテートを56mg(0.14mmol、収率30%)が黄色の粉末として単離される。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 2.15 (t, 2H), 2.47 (s, 3H), 2.52 (s, 3H), 3.11 (m, 2H), 4.15 (t, 2H), 4.72 (t, 2H), 7.45 (m, 3H), 7.54 (m, 2H), 7.85 (s, 1H), 7.96 (s, 1H), 8.84 (br s, 2H), 11.43 (s, 1H).
LC−MS m/z 390.2 [M+H]、保持時間2.46分.
実施例48
10−ヘキシル−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン
Figure 2012532126
工程1:N−ヘキシル−4,5−ジメチル−2−ニトロアニリンの製造
Figure 2012532126
1−ブロモ−4,5−ジメチル−2−ニトロベンゼン(230mg、1.0mmol)のN−ヘキシルアミン(300mg、3.0mmol)溶液を無溶媒、115℃で5時間加熱することにより、N−ヘキシル−4,5−ジメチル−2−ニトロアニリンが製造される。得られた混合物をDCM(40mL)で希釈し、HO(40mL)、1M HCl(30mL)、およびブライン(40mL)で洗浄し、次いでNaSOで乾燥し、濾過し、エバポレートすると、235mg(0.94mmol、収率94%)の生成物がオレンジ色の粉末として得られる。
LC−MS m/z 251.0 [M+H]+、保持時間5.33分.
工程2:N −ヘキシル−4,5−ジメチルベンゼン−1,2−ジアミンの製造
Figure 2012532126
MeOH(10mL)中、室温、Ar下におけるN−ヘキシル−4,5−ジメチル−2−ニトロアニリン(235mg、0.94mmol)のPd/C(10%Pd/C、4%Pd w/w)およびNaBH(115mg、3.0mmol)を用いた触媒的還元によりN−ヘキシル−4,5−ジメチルベンゼン−1,2−ジアミンが製造される。反応は40分以内に完了し、完了後、反応混合物をCelite(登録商標)に通して濾過し、MeOH(30mL)を用いて生成物を溶出する。次いで溶媒をエバポレートし、N−ヘキシル−4,5−ジメチルベンゼン−1,2−ジアミン(定量的収率)をホウ酸塩の混合物として得、さらに精製することなく次工程に用いる。
工程3:10−ヘキシル−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン
Figure 2012532126
クルードなN−ヘキシル−4,5−ジメチルベンゼン−1,2−ジアミン(0.94mmol)、アロキサン一水和物(158mg、0.99mmol)およびホウ酸(117mg、1.9mmol)/AcOH(10mL)を室温で3時間撹拌することにより、10−ヘキシル−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンが製造される。次いで該反応混合物をエバポレートして乾燥し、DCM(30mL)およびHO(50mL)に溶解し、水相をDCM(2x20mL)で抽出する。有機部分を合わせ、ブライン(60mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、エバポレートし、固形物を得、それをプレパラティブTLC(移動相:5%MeOH/DCM)で精製する。生成物は鮮オレンジ色の粉末として得られる(122mg、収率39%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.91 (t, 3H), 1.37 (m, 4H), 1.53 (m, 2H), 1.85 (quint., 2H), 2.45 (s, 3H), 2.57 (s, 3H), 4.69 (s, 2H), 7.39 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 8.59 (s, 1H). LC−MS m/z 327.1 [M+H]+、保持時間5.28分.
実施例49
10−(ヘキサ−5−エン−1−イル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオン
Figure 2012532126
工程1:N −(ヘキサ−5−エン−1−イル)−4,5−ジメチルベンゼン−1,2−ジアミンの製造
Figure 2012532126
4,5−ジメチルベンゼン−1,2−ジアミン(1g、7.34mmol)および6−ブロモヘキサ−1−エン(1.197g、7.34mmol)、ヨウ化ナトリウム(2.20g、14.68mmol)およびトリエチルアミン(1.485g、14.68mmol)のTHF(100mL)溶液を60℃で12時間加熱することにより、N−(ヘキサ−5−エン−1−イル)−4,5−ジメチルベンゼン−1,2−ジアミンが製造される。得られた混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、ブライン(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、エバポレートする。残渣をシリカゲルにドライロードし、EtOAc/ヘキサン(グラジエント:0−50%EtOAc)を溶出液として用いたカラムクロマトグラフィーにより精製する。次いで、適当なフラクションをエバポレートすると、N−(ヘキサ−5−エン−1−イル)−4,5−ジメチルベンゼン−1,2−ジアミンが得られる(870mg、収率54%)。
LC−MS m/z 219.1 [M+H]、保持時間2.98分.
工程2:10−(ヘキサ−5−エン−1−イル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンの製造
Figure 2012532126
−(ヘキサ−5−エン−1−イル)−4,5−ジメチルベンゼン−1,2−ジアミン(830mg、3.8mmol)、アロキサン一水和物(608mg、3.8mmol)およびホウ酸(1.028g、3.8mmol)/AcOH(30mL)を室温で3時間撹拌することにより、10−(ヘキサ−5−エン−1−イル)−7,8−ジメチルベンゾ[g]プテリジン−2,4(3H,10H)−ジオンが製造される。次いで、反応混合物をエバポレートして乾燥し、EtOAc(100mL)およびHO(100mL)に溶解し、有機相をブライン(2x50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、エバポレートして固形物を得、それをシリカゲルにドライロードし、EtOAc/ヘキサン(グラジエント:0−30%EtOAc)を溶出液として用いたカラムクロマトグラフィーで精製する。生成物は黄色の粉末として単離される(226mg、収率18%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.66 (m, 2H), 1.90 (m, 2H), 1.20 (t, 2H), 2.48 (s, 3H), 2.59 (s, 3H), 4.73 (br s, 2H), 5.06 (m, 2H), 5.83 (m, 1H), 7.42 (s, 1H), 8.09 (s, 1H), 8.53 (s, 1H).
LC−MS m/z 325.0 [M+H]+、保持時間4.95分.
特に以下の表3に記載される本発明の化合物は個々におよび/または集合的に開示および請求され、一般的製造方法1および2および/または前記の実施例41−49で説明される方法と同様の製造方法を用いて一般的に製造され得る。それらの反応の適当な試薬、溶媒および反応条件は当業者に明らかなように用いられることは自明である。
Figure 2012532126
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Claims (36)

  1. 式Q(i):
    Figure 2012532126
    [式中:
    (i)AlkはC1−6アルキレン(例えば、メチレン、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレンまたはn−ペンチレン)であり;
    (ii)Xは−N(R)であり、Aは:
    −C1−4アルキル−N(R11)(R12);−C0−4アルキル−アリール(例えば、フェニル、ナフチル、ベンジル)もしくは−C0−4アルキル−ヘテロアリール(例えば、イソオキサゾリル、(イソオキサゾール−5−イル)メチル、テトラゾリル、ピリジル、例えばピリド−3−イル、(ピリド−5−イル)メチル、インドリル、1,2,5−オキサジアゾリル、ピロリル)(ここで、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アルキル基はヒドロキシまたは別の1つのアリール(例えば、フェニル)で適宜置換されていてもよく、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アリールおよびヘテロアリール基は、1つまたはそれ以上の−N(R)−C(O)−C1−4アルキル(例えば、−NHC(O)CH)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルである)、−OH、ヘテロアリール(例えば、イミダゾリル)、ヘテロC3−8シクロアルキル(例えば、モルホリニル)、アリール(例えば、フェニル)、−O−ハロ−C1−4アルキル(例えば、−OCF)、−NO、−N(R)(R)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルであり、RはC1−4アルキルである)、−SO−C1−4アルキル(例えば、−SO−CH)で独立して置換される);1つまたはそれ以上のヒドロキシで置換された−C0−4アルキル−ピリジル(例えば、2−ヒドロキシピリド−4−イルメチルまたは2−ヒドロキシピリド−3−イル);−C0−4アルキル−ベンゾトリアゾリル(例えば、1H−ベンゾトリアゾール−5−イル);−C0−4アルキル−インドリル(例えば、−インドール−5−イルメチル、インドール−2−イルメチル、インドール−3−イルエチル);−C0−4アルキル−テトラゾリル(例えば、1,2,3,5−テトラゾール−4−イルエチル);−C0−4アルキル−オキサジアゾリル(例えば、1,2,5−オキサジアゾール−3−イル);−C0−4アルキル−ベンゾジオキソリル(例えば、1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル);−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ベンゾイミダゾリル(例えば、1−メチルベンゾイミダゾール−2−イルメチル、ベンゾイミダゾール−5−イルメチル);C1−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−イミダゾリル(例えば、1−メチル−イミダゾール−5−イルメチル);−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ピロリル(例えば、1−メチルピロリジン−2−イルメチル);またはパラ−フェニルベンジルであるか;
    Xは単結合であり、Aは単環式ヘテロアリール(例えば、ピロール−1−イルといったピロリル、;ピリド−2−イル、ピリド−4−イルもしくはピリド−3−イルといったピリジル;1,2,3,4−テトラゾール−1−イルといったテトラゾリル;イミダゾール−1−イルといったイミダゾリル;またはイソオキサゾール−5−イルといったイソオキサゾリル)であり、ここで、該単環式ヘテロアリールはC1−4アルキル(例えば、メチル)で適宜置換されていてもよいか;
    Xは単結合、−N(R)−、−N(R)−CH−、−N(R)−CHCH−、−N(R)−C(H)(CH)−、または−C(O)−であり、AはC3−8シクロアルキル(例えば、CシクロアルキルまたはC5−6シクロアルキル)であり、ここで、該シクロアルキルの1つまたはそれ以上の炭素原子は、N、O、S、S(O)または−C(O)−で適宜独立して置き換わっていてもよく、例えば、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−メチルシクロヘキサ−1−イル、ピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)、ピロリジニル(例えばピロリジン−1−イル)、モルホリニル(例えばモルホリン−4−イル)、アザパニル(例えばアザパン−1−イル)、ピペラジニル、2,5−ジオキソピペラジン−1−イル、テトラヒドロピラニル(例えばテトラヒドロピラン−4−イル)、イソオキサゾリジニル(イソオキサゾリジン−5−イル)、1,1,4−トリオキソ−1,2,5−チアジアゾリジン−2−イル、1,1,3−トリオキソ−1,2,5−チアジアゾリジン−2−イル、2−オキソシクロペンチリデニル、2−オキソオキサゾリジン−5−イル、2−オキソピリミジン−1−イル、または2,4−ジオキソ−イミダゾリジン−3−イルであり;
    ここで、該シクロアルキルは、1つまたはそれ以上のC1−4アルキル(例えば、メチル)、−C(O)OR、−CHC(O)OR、−N(R)C(O)OR、−OH、ヒドロキシ−C1−4アルキル(例えば、ヒドロキシメチル)、C1−4アルコキシ(例えば、メトキシ)、−CHN(R)−C(O)OR、アリール(例えばフェニル)もしくはアリール−C1−4アルキル(例えばベンジル)(ここで、該アリールまたはアリール−アルキルの該アリール基は、C1−4アルキル(例えば、メチル)で適宜置換されていてもよく、例えば、4−メチルフェニル、2−メチルフェニルである)、ヘテロアリール(例えば、2H−テトラゾール−5−イル)、ヘテロアリール−C1−4アルキル(例えば、2H−テトラゾール−5−イル−メチル)、−C1−4アルキル−N(R)(R)(例えば、−メチル−NH−または−エチル−NH)、C1−4アルコキシ(例えば、メトキシ)、−C(O)N(R)−S(O)−C1−4アルキル(例えば、−C(O)N(H)S(O)−CH)、−N(H)−S(O)−C1−4アルキル(例えば、−N(H)−S(O)−メチル)、−S(O)−N(R)(R)(例えば、−S(O)−NH)、−C(O)N(H)CN、−C(O)N(R)(R)、または−N(R)(R)で適宜置換されていてもよいか;あるいは
    Aは7から11員の縮合シクロアルキル−アリールまたはらせん型化合物であり、ここで、該縮合シクロアルキル−アリールまたはらせん型化合物の1つまたはそれ以上の炭素原子はN、OまたはSから選択されるヘテロ原子でもよく、該縮合シクロアルキル−アリールまたはらせん型化合物は1つまたはそれ以上のヒドロキシ、C1−4アルキル(例えば、メチル)もしくはオキソ(即ち、=O)で適宜置換されていてもよく、例えば、3,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデカン−3−イル、3,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデカン−9−イル、(6−オキソ−7−オキサ−2−アザスピロ[4.4]ノナン−2−イル)、(9−オキソ−8−オキサ−3−アザスピロ[4.4]ノナン−3−イル)、(1−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)、(2,4−ジオキソ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)、インドリニル(例えばインドリン−1−イル)、インダニル(例えばインダン−1−イル、インダン−2−イルまたは2−ヒドロキシインダン−1−イル)、テトラリニル(例えばテトラリン−2−イル、テトラリン−1−イル)、イソインドリニル(例えばイソインドリン−2−イル)、アダマンチル、3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イルもしくは3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル、1,3,4,5−テトラヒドロ−2−ベンゾアゼピン−2−イル、2,3,4,5−テトラヒドロ−1−ベンゾアゼピン−1−イル、1,2,4,5−テトラヒドロ−3−ベンゾアゼピン−3−イルであり;
    (iii)RはHまたはC1−8アルキル(例えば、メチル)であり;
    (iv)RはH、ハロ(例えば、クロロ)、C1−4アルキル(例えば、メチル)、−N(R)(R)または−O−C3−8シクロアルキル(例えば、−O−シクロペンチル)であり;
    (v)RおよびRはH、C3−7シクロアルキル(例えばシクロプロピルまたはシクロペンチル)、−C1−4アルキル(例えばメチルまたはエチル)(ここで、該アルキルは−OH、−C(O)ORから選択される1つまたはそれ以上の基で適宜置換されていてもよい)、ハロで適宜置換されていてもよいアリール(例えば4−フルオロフェニル)、アリール−C1−4アルキル(ここで、該アリール基はハロ(例えばフルオロ)で適宜置換されていてもよく、例えば、4−フルオロフェニルエチルである)から独立して選択され;
    (vi)RはHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
    (vii)RはH、C1−4アルキル(例えば、メチル、エチルまたはtert−ブチル)、−CHOC(O)CHであり;
    (viii)RおよびRは独立してHまたはC1−4アルキルであり;
    (ix)R10はHまたは−C1−4アルキル−OC(O)CH(例えば、−CHOC(O)CH)であり;
    (x)R11およびR12は独立してHまたはC1−4アルキルである]
    の遊離または塩の形態の化合物、ただし:
    (a)Rがクロロ、Alkがプロピレン、Xが単結合、Aがピロリジン−1−イルのとき、RはC1−8アルキル(例えば、メチル)であるか、R10は−C1−4アルキル−OC(O)CH(例えば、−CHOC(O)CH)であり、即ち、該化合物は8−クロロ−10−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)ベンゾ[g]プテリジン−2,4−ジオンではなく;
    (b)該化合物は10−[3−(3,6−ジオキソ−1,4−シクロヘキサジエン−1−イル)プロピル)−3,7,8−トリメチル−ベンゾ[g]プテリジン−2,4−(3H,10H)−ジオンではなく;
    (c)Aはプリニルではなく、例えば、該化合物は適宜置換されていてもよい10−[2−(9H−プリン−9−イル)エチル]−、10−[3−(9H−プリン−9−イル)プロピル]−または10−[6−(9H−プリン−9−イル)ヘキシル]−7,8−ジメチル−ベンゾ[g]プテリジン−2,4−(3H,10H)−ジオンではなく;
    (d)Aはインドール−3−イルではなく、例えば、該化合物は10−[3−(1H−インドール−3−イル)エチル]−または10−[3−(1H−インドール−3−イル)プロピル]−7,8−ジメチル−ベンゾ[g]プテリジン−2,4−(3H,10H)−ジオンではなく;
    (e)−Alk−X−Aは2−(2−オキソシクロペンチリデン)エチルではない。
  2. 該化合物が式Q−I(i):
    Figure 2012532126
    [式中:
    (i)AlkはC1−6アルキレン(例えば、メチレン、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレンまたはn−ペンチレン)であり;
    (ii)Xは単結合、−N(R)−、−N(R)−CH−、−N(R)−CHCH−、−N(R)−C(H)(CH)−、または−C(O)−であり、Aは−C3−8シクロアルキル(例えば、CシクロアルキルまたはC5−6シクロアルキル)であり、ここで、該シクロアルキルの1つまたはそれ以上の炭素原子はN、O、S、S(O)または−C(O)−で適宜独立して置き換わっていてもよく、例えば、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−メチルシクロヘキサ−1−イル、ピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)、ピロリジニル(例えば、ピロリジン−1−イル)、モルホリニル(例えば、モルホリン−4−イル)、アザパニル(例えば、アザパン−1−イル)、ピペラジニル、2,5−ジオキソピペラジン−1−イル、テトラヒドロピラニル(例えば、テトラヒドロピラン−4−イル)、イソオキサゾリジニル(イソオキサゾリジン−5−イル)、1,1,4−トリオキソ−1,2,5−チアジアゾリジン−2−イル、1,1,3−トリオキソ−1,2,5−チアゾリジン−2−イル、2−オキソシクロペンチリデニル、2−オキソオキサゾリジン−5−イル、2−オキソピリミジン−1−イル、または2,4−ジオキソ−イミダゾリジン−3−イルであり;
    ここで、該シクロアルキルは1つまたはそれ以上のC1−4アルキル(例えば、メチル)、−C(O)OR、−CHC(O)OR、−N(R)C(O)OR、−OH、ヒドロキシ−C1−4アルキル(例えば、ヒドロキシメチル)、C1−4アルコキシ(例えば、メトキシ)、−CHN(R)−C(O)OR、アリール(例えば、フェニル)もしくはアリール−C1−4アルキル(例えば、ベンジル)(ここで、該アリールまたはアリール−アルキルの該アリール基は、C1−4アルキル(例えば、メチル)で適宜置換されていてもよく、例えば、4−メチルフェニル、2−メチルフェニルである)、ヘテロアリール(例えば、2H−テトラゾール−5−イル)、ヘテロアリール−C1−4アルキル(例えば、2H−テトラゾール−5−イル−メチル)、−C1−4アルキル−N(R)(R)(例えば、−メチル−NH−または−エチル−NH)、C1−4アルコキシ(例えば、メトキシ)、−C(O)N(R)−S(O)−C1−4アルキル(例えば、−C(O)N(H)S(O)−CH)、−N(H)−S(O)−C1−4アルキル(例えば、−N(H)−S(O)−メチル)、−S(O)−N(R)(R)(例えば、−S(O)−NH)、−C(O)N(H)CN、−C(O)N(R)(R)、または−N(R)(R)で適宜置換されていてもよいか;あるいは
    Aは7から11員の縮合シクロアルキル−アリールまたはらせん型化合物であり、ここで、該縮合シクロアルキル−アリールまたはらせん型化合物の1つまたはそれ以上の炭素原子はN、OまたはSから選択されるヘテロ原子でもよく、該縮合シクロアルキル−アリールまたはらせん型化合物は1つまたはそれ以上のヒドロキシ、C1−4アルキル(例えば、メチル)またはオキソ(即ち、=O)で適宜置換されていてもよく、例えば、3,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデカン−3−イル、3,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデカン−9−イル、(6−オキソ−7−オキサ−2−アザスピロ[4.4]ノナン−2−イル)、(9−オキソ−8−オキサ−3−アザスピロ[4.4]ノナン−3−イル)、(1−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)、(2,4−ジオキソ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)、インドリニル(例えば、インドリン−1−イル)、インダニル(例えば、インダン−1−イル、インダン−2−イルまたは2−ヒドロキシインダン−1−イル)、テトラリニル(例えば、テトラリン−2−イル、テトラリン−1−イル)、イソインドリニル(例えば、イソインドリン−2−イル)、アダマンチル、3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イルもしくは3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル、1,3,4,5−テトラヒドロ−2−ベンゾアゼピン−2−イル、2,3,4,5−テトラヒドロ−1−ベンゾアゼピン−1−イル、1,2,4,5−テトラヒドロ−3−ベンゾアゼピン−3−イルであり;
    (iii)RはHまたはC1−8アルキル(例えば、メチル)であり;
    (iv)RはH、ハロ(例えば、クロロ)、C1−4アルキル(例えば、メチル)、−N(R)(R)または−O−C3−8シクロアルキル(例えば、−O−シクロペンチル)であり;
    (v)RおよびRはH、C3−7シクロアルキル(例えば、シクロプロピルまたはシクロペンチル)、−C1−4アルキル(例えば、メチルまたはエチル)(ここで、該アルキルは−OH、−C(O)ORから独立して選択される1つまたはそれ以上の基で適宜置換されていてもよい)、ハロで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、4−フルオロフェニル)、アリール−C1−4アルキル(ここで、該アリール基はハロ(例えば、フルオロ)で適宜置換されていてもよく、例えば、4−フルオロフェニルエチルである)から独立して選択され;
    (vi)RはHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
    (vii)RはH、C1−4アルキル(例えば、メチル、エチルまたはtert−ブチル)、−CHOC(O)CHであり;
    (viii)RおよびRは独立してHまたはC1−4アルキルであり;
    (ix)R10はHまたは−C1−4アルキル−OC(O)CH(例えば、−CHOC(O)CH)である]
    の化合物である、遊離または塩の形態の請求項1の化合物。
  3. 該化合物が式Q−II(i):
    Figure 2012532126
    [式中:
    (i)AlkはC1−6アルキレン(例えば、メチレン、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレンまたはn−ペンチレン)であり;
    (ii)Xは単結合であり、Aは単環式ヘテロアリール(例えば、ピロール−1−イルといったピロリル;ピリド−2−イル、ピリド−4−イルまたはピリド−3−イルといったピリジル;1,2,3,4−テトラゾール−1−イルといったテトラゾリル;イミダゾール−1−イルといったイミダゾリル;またはイソオキサゾール−5−イルといったイソオキサゾリル)であり;
    ここで、該ヘテロアリールは1つまたはそれ以上のC1−4アルキル(例えば、メチル)で適宜置換されていてもよく;
    (iii)RはHまたはC1−8アルキル(例えば、メチル)であり;
    (iv)RはH、ハロ(例えば、クロロ)、C1−4アルキル(例えば、メチル)、−N(R)(R)または−O−C3−8シクロアルキル(例えば、−O−シクロペンチル)であり;
    (v)RおよびRはH、C3−7シクロアルキル(例えば、シクロプロピルまたはシクロペンチル)、−C1−4アルキル(例えば、メチルまたはエチルであり、ここで、該アルキルは−OH、−C(O)ORから選択される1つまたはそれ以上の基で適宜置換されていてもよい)、ハロで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、4−フルオロフェニル)、アリール−C1−4アルキル(ここで、該アリール基はハロ(例えば、フルオロ)で適宜置換されていてもよく、例えば、4−フルオロフェニルエチルである)から独立して選択され;
    (vi)RはH、C1−4アルキル(例えば、メチル、エチルまたはtert−ブチル)、−CHOC(O)CHであり;
    (vii)R10はHまたは−C1−4アルキル−OC(O)CH(例えば、−CHOC(O)CH)である]
    の化合物である、遊離または塩の形態の請求項1の化合物。
  4. 該化合物が式Q−III(i):
    Figure 2012532126
    [式中:
    (i)AlkはC1−6アルキレン(例えば、メチレン、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレンまたはn−ペンチレン)であり;
    (ii)Xは−N(R)であり、Aは−C1−4アルキル−N(R11)(R12);−C0−4アルキル−アリール(例えば、フェニル、ナフチル、ベンジル)もしくは−C0−4アルキル−ヘテロアリール(例えば、イソオキサゾリル、(イソオキサゾール−5−イル)メチル、テトラゾリル、ピリド−3−イルといったピリジル、(ピリド−5−イル)メチル、インドリル、1,2,5−オキサジアゾリル、ピロリル)(ここで、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アルキル基はヒドロキシまたは別の1つのアリール(例えば、フェニル)で適宜置換されていてもよく、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アリールおよびヘテロアリール基は1つまたはそれ以上の−N(R)−C(O)−C1−4アルキル(例えば、−NHC(O)CH)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルである)、−OH、ヘテロアリール(例えば、イミダゾリル)、ヘテロC3−8シクロアルキル(例えば、モルホリニル)、アリール(例えば、フェニル)、−O−ハロ−C1−4アルキル(例えば、−OCF)、−NO、−N(R)(R)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルであり、RはC1−4アルキルである)、−SO−C1−4アルキル(例えば、−SO−CH)で適宜置換されていてもよい);1つまたはそれ以上のヒドロキシで置換された−C0−4アルキル−ピリジル(例えば、2−ヒドロキシピリド−4−イルメチルまたは2−ヒドロキシピリド−3−イル);−C0−4アルキル−ベンゾトリアゾリル(例えば、1H−ベンゾトリアゾール−5−イル);−C0−4アルキル−インドリル(例えば、−インドール−5−イルメチル、インドール−2−イルメチル、インドール−3−イルエチル);−C0−4アルキル−テトラゾリル(例えば、1,2,3,5−テトラゾール−4−イルエチル);−C0−4アルキル−オキサジアゾリル(例えば、1,2,5−オキサジアゾール−3−イル);−C0−4アルキル−ベンゾジオキソリル(例えば、1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル);−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ベンゾイミダゾリル(例えば、1−メチルベンゾイミダゾール−2−イルメチル、ベンゾイミダゾール−5−イルメチル);C1−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−イミダゾリル(例えば、1−メチル−イミダゾール−5−イルメチル);−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ピロリル(例えば、1−メチルピロリジン−2−イルメチル);パラ−フェニルベンジルであり;
    (iii)RはHまたはC1−8アルキル(例えば、メチル)であり;
    (iv)RはH、ハロ(例えば、クロロ)、C1−4アルキル(例えば、メチル)、−N(R)(R)または−O−C3−8シクロアルキル(例えば、−O−シクロペンチル)であり;
    (v)RおよびRは、H、C3−7シクロアルキル(例えば、シクロプロピルまたはシクロペンチル)、−C1−4アルキル(例えば、メチルまたはエチルであり、ここで、該アルキルは−OH、−C(O)ORから選択される1つまたはそれ以上の置換基で適宜置換されていてもよい)、ハロで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、4−フルオロフェニル)、アリール−C1−4アルキル(ここで、該アリール基はハロ(例えば、フルオロ)で適宜置換されていてもよく、例えば、4−フルオロフェニルエチルである)から独立して選択され;
    (vi)RはHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
    (vii)RはH、C1−4アルキル(例えば、メチル、エチルまたはtert−ブチル)、−CHOC(O)CHであり;
    (viii)R10はHまたは−C1−4アルキル−OC(O)CH(例えば、−CHOC(O)CH)であり;
    (ix)R11およびR12は独立してHまたはC1−4アルキルである]
    の化合物である、遊離または塩の形態の請求項1の化合物。
  5. 該化合物が式Q−IV(i):
    Figure 2012532126
    [式中、
    (i)AlkはC1−6アルキレン(例えば、メチレン、エチレン、n−プロピレン)であり;
    (ii)Xは単結合であり、Aはピロリル(例えば、ピロール−1−イル)またはイミダゾリル(例えば、イミダゾール−1−イル)であるか;
    Xは単結合であり、Aは、別の1つのアリール(例えば、フェニル)またはアリール−C1−4アルキル(例えば、ベンジル)で適宜置換されていてもよいピロリジニル(例えば、ピロリジン−1−イル)またはピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)であるか;
    Xは−N(R)−であり、Aはテトラリニル(例えば、テトラリン−2−イル)であり;
    (iii)RはHまたはC1−8アルキル(例えば、メチル)であり;
    (iv)RはH、ハロ(例えば、クロロ)、C1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
    (v)RはHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
    (vi)R10はHである]
    の化合物である、遊離または塩の形態の請求項1の化合物。
  6. 該化合物が式Q−V(i):
    Figure 2012532126
    [式中:
    (i)AlkはC1−6アルキレン(例えば、メチレン、エチレンまたはn−プロピレン)であり;
    (ii)Xは単結合であり、Aは、別の1つのアリール(例えば、フェニル)またはアリール−C1−4アルキル(例えば、ベンジル)で適宜置換されていてもよいピロリル(例えば、ピロール−1−イル)、ピロリジニル(例えば、ピロリジン−1−イル)またはピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)であり;
    (iii)RはC1−8アルキル(例えば、メチル)であり;
    (iv)RはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
    (v)R10はHである]
    の化合物である、遊離または塩の形態の請求項1の化合物。
  7. 該化合物が式I(B):
    Figure 2012532126
    [式中:
    (i)AlkはC1−2アルキレン(例えば、メチレンまたはエチレン)であり;
    (ii)Xは−N(R)−であり;
    (iii)Aは:
    −C1−4アルキル−N(R11)(R12)、−C0−4アルキル−アリール(例えば、フェニル、ナフチル、ベンジル)または−C0−4アルキル−ヘテロアリール(例えば、イソオキサゾリル、テトラゾリル、ピリジル、インドリル、1,2,5−オキサジアゾリル、ピロリル)(ここで、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アルキル基はヒドロキシまたは別の1つのアリール(例えば、フェニル)で適宜置換されていてもよく、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アリールおよびヘテロアリール基は、1つまたはそれ以上の−N(R)−C(O)−C1−4アルキル(例えば、−NHC(O)CH)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルである)、−OH、ヘテロアリール(例えば、イミダゾリル)、ヘテロC3−8シクロアルキル(例えば、モルホリニル)、アリール(例えば、フェニル)、−O−ハロ−C1−4アルキル(例えば、−OCF)、−NO、−N(R)(R)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルであり、RはC1−4アルキルである)、−SO−C1−4アルキル(例えば、−SO−CH)で独立して置換される);1つまたはそれ以上のヒドロキシで置換された−C0−4アルキル−ピリジル(例えば、2−ヒドロキシピリド−4−イルメチルまたは2−ヒドロキシピリド−3−イル);−C0−4アルキル−ベンゾトリアゾリル(例えば、1H−ベンゾトリアゾール−5−イル);−C0−4アルキル−インドリル(例えば、−インドール−5−イルメチル、インドール−2−イルメチル、インドール−3−イルエチル);−C0−4アルキル−テトラゾリル(例えば、1,2,3,5−テトラゾール−4−イルエチル);−C0−4アルキル−オキサジアゾリル(例えば、1,2,5−オキサジアゾール−3−イル);−C0−4アルキル−ベンゾジオキソリル(例えば、1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル);−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ベンゾイミダゾリル(例えば、1−メチルベンゾイミダゾール−2−イルメチル、ベンゾイミダゾール−5−イルメチル);C1−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−イミダゾリル(例えば、1−メチル−イミダゾール−5−イルメチル);−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ピロリル(例えば、1−メチルピロリジン−2−イルメチル);パラ−フェニルベンジルからなる群より選択され;
    (iv)RはHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
    (v)RはH、C1−4アルキル(例えば、メチル)および−O−C3−8シクロアルキル(例えば、−O−シクロペンチル)からなる群より選択され;
    (vi)RはHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
    (vii)R11およびR12は独立してHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)である]
    の化合物である、遊離または塩の形態の請求項1の化合物。
  8. 該化合物が、式Q.35、Q.36、Q.37、Q.38、Q.39、Q.40またはQ.41に記載のいずれかのものから選択される化合物である、遊離または塩の形態の請求項1−7のいずれかの化合物。
  9. 式I(A)(i):
    Figure 2012532126
    [式中:
    (i)AlkはC1−6アルキレン(例えば、メチレンまたはエチレン)であり;
    (ii)Xは単結合、−N(R)−、−N(R)−CH−または−C(O)−であり;
    (iii)Aは単環式ヘテロアリール(例えば、ピリド−4−イルまたはピリド−3−イル)またはC5−6シクロアルキル(ここで、該シクロアルキルの1つまたはそれ以上の炭素原子はN、O、S、または−C(O)−で適宜独立して置き換わっていてもよく、例えば、ピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)、ピロリジニル(例えば、ピロリジン−1−イル)、ピペラジニル(例えば、2,5−ジオキソピペラジン−1−イル)、イソオキサゾリジニル(イソオキサゾリジン−5−イル)、1,1−ジオキソ−1,4−チアジナン−4−イル、C3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシルまたは2−オキソシクロペンチリデン)、2−オキソピリミジン−1−イルもしくは2,4−ジオキソ−イミダゾール−3−イルである)であり、ここで、該ヘテロアリールおよびシクロアルキルは1つまたはそれ以上の−C(O)OR、−CHC(O)OR、−N(R)C(O)OR、−OH、ヒドロキシ−C1−4アルキル(例えば、ヒドロキシメチル)、−CHN(R)−C(O)OR、ヘテロアリール(例えば、2H−テトラゾール−5−イル)、ヘテロアリール−C1−4アルキル(例えば、2H−テトラゾール−5−イル−メチル)、アミンC1−4アルキル(例えば、アミン−エチル)、C1−4アルコキシ(例えば、メトキシ)、−C(O)N(R)−S(O)−C1−4アルキル(例えば、−C(O)N(H)S(O)−CH)または−N(R)(R)で適宜独立して置換されていてもよく;
    (iv)RはHまたはC1−8アルキル(例えば、メチル)であり;
    (v)RはH、ハロ(例えば、クロロ)、C1−4アルキル(例えば、メチル)、−N(R)(R)であり;
    (vi)RおよびRは独立してH、C3−7シクロアルキル(例えば、シクロプロピルまたはシクロペンチル)、−C1−4アルキル(例えば、メチルまたはエチル)(ここで、該アルキルは−OH、−C(O)OR、ハロで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、4−フルオロフェニル)から選択される1つまたはそれ以上の基で適宜置換されていてもよい)から選択され;
    (vii)RはHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
    (viii)RはH、C1−4アルキル(例えば、メチル、エチルまたはtert−ブチル)、−CHOC(O)CHであり;
    (ix)RおよびRは独立してHまたはC1−4アルキルであり;
    (x)R10はHまたは−C1−4アルキル−OC(O)CH(例えば、−CHOC(O)CH)である]
    の遊離または塩の形態の化合物(ただし、Rがクロロ、Alkがプロピレン、Xが単結合でありAがピロリジン−1−イルのとき、RはC1−8アルキル(例えば、メチル)であるか、R10は−C1−4アルキル−OC(O)CH(例えば、−CHOC(O)CH)である)。
  10. 式II(A):
    Figure 2012532126
    [式中:
    (i)AlkはC1−6アルキレン(例えば、メチレン、エチレン、ペンチレン)であり;
    (ii)Yは−N(R)−C(O)−または−C(O)−N(R)−であり;
    (iii)Aは、1つまたはそれ以上の−C(O)OR、−CHC(O)OR、−N(R)C(O)OR、−OH、ヒドロキシ−C1−4アルキル(例えば、ヒドロキシメチル)、−CHN(R)−C(O)OR、ヘテロアリール(例えば、2H−テトラゾール−5−イル)、ヘテロアリール−C1−4アルキル(例えば、2H−テトラゾール−5−イル−メチル)、アミンC1−4アルキル(例えば、アミン−エチル)、C1−4アルコキシ(例えば、メトキシ)、−C(O)N(R)−S(O)−C1−4アルキル(例えば、−C(O)N(H)S(O)−CH)または−N(R)(R)で適宜置換されていてもよいヘテロアリール(例えば、ピリド−3−イル)であり;
    (iv)RはHまたはC1−8アルキル(例えば、メチル)であり;
    (v)RはH、ハロ(例えば、クロロ)、C1−4アルキル(例えば、メチル)、−N(R)(R)であり;
    (vi)RおよびRは独立して、H、C3−7シクロアルキル(例えば、シクロプロピルまたはシクロペンチル)、−C1−4アルキル(例えば、メチルまたはエチル)(ここで、該アルキルは−OH、−C(O)OR、ハロで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、4−フルオロフェニル)から選択される1つまたはそれ以上の基で適宜置換されていてもよい)から選択され;
    (vii)RはHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
    (viii)RはH、C1−4アルキル(例えば、メチル、エチルまたはtert−ブチル)、−CHOC(O)CHであり;
    (ix)RおよびRは独立してH、C1−4アルキルであり;
    (x)R10はHまたは−C1−4アルキル−OC(O)CH(例えば、−CHOC(O)CH)である]
    の遊離または塩の形態の化合物。
  11. 式2.8に記載のいずれか1つから選択される請求項10の遊離化合物、またはその医薬的に許容される塩。
  12. 式II(B):
    Figure 2012532126
    [式中:
    (i)RはHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
    (ii)RはH、C1−4アルキル(例えば、メチル)および−O−C3−8シクロアルキル(例えば、−O−シクロペンチル)からなる群より選択され;
    (iii)Yは、
    Figure 2012532126
    Figure 2012532126
    Figure 2012532126
    からなる群より選択される]
    の遊離または塩の形態の化合物。
  13. 式II(B)の化合物が式3.51、3.52、3.53または3.54に記載のいずれの化合物から選択される化合物である請求項12の遊離または塩の形態の化合物。
  14. 式II(B)の化合物が以下:
    Figure 2012532126
    Figure 2012532126
    Figure 2012532126
    Figure 2012532126
    Figure 2012532126
    Figure 2012532126
    Figure 2012532126
    Figure 2012532126
    Figure 2012532126
    Figure 2012532126
    Figure 2012532126
    Figure 2012532126
    のいずれかから選択される、遊離または塩の形態の請求項12または13の化合物。
  15. 式III(B):
    Figure 2012532126
    [式中:
    (i)RはHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
    (ii)RはH、C1−4アルキル(例えば、メチル)および−O−C3−8シクロアルキル(例えば、−O−シクロペンチル)からなる群より選択され;
    (iii)Rはベンジルであり;
    (iv)Rはアリール−C0−4アルキル(例えば、フェニル、ベンジル、フェニルプロピル)、ヒドロキシC1−4アルキル(ヒドロキシブチル)、C1−4アルキル(例えば、n−ブチル)、C3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチル)から選択されるか(ここで、Rは1つまたはそれ以上のヒドロキシまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)で適宜置換されていてもよい);
    (v)RはHであり、Rは1,2−ジフェニルエチルまたは1−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−2−フェニル(−C(H)(CHOH)−C(H)(OH)−C)である]
    の遊離または塩の形態の化合物。
  16. 式III(B)の化合物が以下:
    Figure 2012532126
    Figure 2012532126
    Figure 2012532126
    のいずれかから選択される、遊離または塩の形態の請求項15の化合物。
  17. 以下:
    Figure 2012532126
    のいずれかから選択される、遊離または塩の形態の式IV(B)の化合物。
  18. 以下:
    Figure 2012532126
    のいずれかから選択される、遊離または塩の形態の式V(B)の化合物。
  19. 細菌感染症の治療または予防方法であって、以下:
    a)式Q:
    Figure 2012532126
    [式中:
    (i)AlkはC1−6アルキレン(例えば、メチレン、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレンまたはn−ペンチレン)であり;
    (ii)Xは−N(R)であり、Aは:
    −C1−4アルキル−N(R11)(R12);−C0−4アルキル−アリール(例えば、フェニル、ナフチル、ベンジル)もしくは−C0−4アルキル−ヘテロアリール(例えば、イソオキサゾリル、(イソオキサゾール−5−イル)メチル、テトラゾリル、ピリジル(例えば、ピリド−3−イル)、(ピリド−5−イル)メチル、インドリル、1,2,5−オキサジアゾリル、ピロリル)(ここで、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アルキル基はヒドロキシまたは別の1つのアリール(例えば、フェニル)で適宜置換されていてもよく、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アリールおよびヘテロアリール基は1つまたはそれ以上の−N(R)−C(O)−C1−4アルキル(例えば、−NHC(O)CH)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルである)、−OH、ヘテロアリール(例えば、イミダゾリル)、ヘテロC3−8シクロアルキル(例えば、モルホリニル)、アリール(例えば、フェニル)、−O−ハロ−C1−4アルキル(例えば、−OCF)、−NO、−N(R)(R)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルであり、RはC1−4アルキルである)、−SO−C1−4アルキル(例えば、−SO−CH)で適宜置換されていてもよい);1つまたはそれ以上のヒドロキシで置換された−C0−4アルキル−ピリジル(例えば、2−ヒドロキシピリド−4−イルメチルまたは2−ヒドロキシピリド−3−イル);−C0−4アルキル−ベンゾトリアゾリル(例えば、1H−ベンゾトリアゾール−5−イル);−C0−4アルキル−インドリル(例えば、−インドール−5−イルメチル、インドール−2−イルメチル、インドール−3−イルエチル);−C0−4アルキル−テトラゾリル(例えば、1,2,3,5−テトラゾール−4−イルエチル);−C0−4アルキル−オキサジアゾリル(例えば、1,2,5−オキサジアゾール−3−イル);−C0−4アルキル−ベンゾジオキソリル(例えば、1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル);−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ベンゾイミダゾリル(例えば、1−メチルベンゾイミダゾール−2−イルメチル、ベンゾイミダゾール−5−イルメチル);C1−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−イミダゾリル(例えば、1−メチル−イミダゾール−5−イルメチル);−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ピロリル(例えば、1−メチルピロリジン−2−イルメチル);またはパラ−フェニルベンジルであるか;
    Xは単結合であり、Aは単環式ヘテロアリール(例えば、ピロール−1−イルといったピロリル;ピリド−2−イル、ピリド−4−イルもしくはピリド−3−イルといったピリジル;1,2,3,4−テトラゾール−1−イルといったテトラゾリル;イミダゾール−1−イルといったイミダゾリル;またはイソオキサゾール−5−イルといったイソオキサゾリル)であり、ここで、該単環式ヘテロアリールはC1−4アルキル(例えば、メチル)で適宜置換されていてもよいか;
    Xは単結合、−N(R)−、−N(R)−CH−、−N(R)−CHCH−、−N(R)−C(H)(CH)−、または−C(O)−であり;
    AはC3−8シクロアルキル(例えば、CシクロアルキルまたはC5−6シクロアルキル)であり、ここで、該シクロアルキルの1つまたはそれ以上の炭素原子はN、O、S、S(O)または−C(O)−で適宜独立して置き換わっていてもよく、例えば、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−メチルシクロヘキサ−1−イル、ピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)、ピロリジニル(例えば、ピロリジン−1−イル)、モルホリニル(例えば、モルホリン−4−イル)、アザパニル(例えば、アザパン−1−イル)、ピペラジニル、2,5−ジオキソピペラジン−1−イル、テトラヒドロピラニル(例えば、テトラヒドロピラン−4−イル)、イソオキサゾリジニル(イソオキサゾリジン−5−イル)、1,1,4−トリオキソ−1,2,5−チアジアゾリジン−2−イル、1,1,3−トリオキソ−1,2,5−チアジアゾリジン−2−イル、2−オキソシクロペンチリデニル、2−オキソオキサゾリジン−5−イル、2−オキソピリミジン−1−イル、または2,4−ジオキソ−イミダゾリジン−3−イルであり;
    ここで、該シクロアルキルは1つまたはそれ以上のC1−4アルキル(例えば、メチル)、−C(O)OR、−CHC(O)OR、−N(R)C(O)OR、−OH、ヒドロキシ−C1−4アルキル(例えば、ヒドロキシメチル)、C1−4アルコキシ(例えば、メトキシ)、−CHN(R)−C(O)OR、アリール(例えば、フェニル)もしくはアリール−C1−4アルキル(例えば、ベンジル)(ここで、該アリールまたはアリール−アルキルの該アリール基はC1−4アルキル(例えば、メチル)で適宜置換されていてもよく、例えば、4−メチルフェニル、2−メチルフェニルである)、ヘテロアリール(例えば、2H−テトラゾール−5−イル)、ヘテロアリール−C1−4アルキル(例えば、2H−テトラゾール−5−イル−メチル)、−C1−4アルキル−N(R)(R)(例えば、−メチル−NH−または−エチル−NH)、C1−4アルコキシ(例えば、メトキシ)、−C(O)N(R)−S(O)−C1−4アルキル(例えば、−C(O)N(H)S(O)−CH)、−N(H)−S(O)−C1−4アルキル(例えば、−N(H)−S(O)−メチル)、−S(O)−N(R)(R)(例えば、−S(O)−NH)、−C(O)N(H)CN、−C(O)N(R)(R)、または−N(R)(R)で適宜置換されていてもよいか;あるいは
    Aは7から11員の縮合シクロアルキル−アリールまたはらせん型化合物であり、ここで、1つまたはそれ以上の炭素原子はN、OまたはSから選択されるヘテロ原子でもよく、該縮合シクロアルキル−アリールまたはらせん化合物は、1つまたはそれ以上のヒドロキシ、C1−4アルキル(例えば、メチル)またはオキソ(即ち、=O)で適宜置換されていてもよく、例えば、3,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデカン−3−イル、3,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデカン−9−イル、(6−オキソ−7−オキサ−2−アザスピロ[4.4]ノナン−2−イル)、(9−オキソ−8−オキサ−3−アザスピロ[4.4]ノナン−3−イル)、(1−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)、(2,4−ジオキソ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)、インドリニル(例えば、インドリン−1−イル)、インダニル(例えば、インダン−1−イル、インダン−2−イルもしくは2−ヒドロキシインダン−1−イル)、テトラリニル(例えば、テトラリン−2−イル、テトラリン−1−イル)、イソインドリニル(例えば、イソインドリン−2−イル)、アダマンチル、3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イルもしくは3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル、1,3,4,5−テトラヒドロ−2−ベンゾアゼピン−2−イル、2,3,4,5−テトラヒドロ−1−ベンゾアゼピン−1−イル、1,2,4,5−テトラヒドロ−3−ベンゾアゼピン−3−イルであり;
    (iii)RはHまたはC1−8アルキル(例えば、メチル)であり;
    (iv)RはH、ハロ(例えば、クロロ)、C1−4アルキル(例えば、メチル)、−N(R)(R)または−O−C3−8シクロアルキル(例えば、−O−シクロペンチル)であり;
    (v)RおよびRは独立してH、C3−7シクロアルキル(例えば、シクロプロピルまたはシクロペンチル)、−C1−4アルキル(例えば、メチルまたはエチル)(ここで、該アルキルは−OH、−C(O)ORから選択される1つまたはそれ以上の基で適宜置換されていてもよい)、ハロで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、4−フルオロフェニル)、アリール−C1−4アルキル(ここで、該アリール基はハロ(例えば、フルオロ)で適宜置換されていてもよく、例えば、4−フルオロフェニルエチルである)から選択され;
    (vi)RはHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
    (vii)RはH、C1−4アルキル(例えば、メチル、エチルまたはtert−ブチル)、−CHOC(O)CHであり;
    (viii)RおよびRは独立してHまたはC1−4アルキルであり;
    (ix)R10はHまたは−C1−4アルキル−OC(O)CH(例えば、−CHOC(O)CH)であり;
    (x)R11およびR12は独立してHまたはC1−4アルキルである]
    の化合物、
    b)式Q−I:
    Figure 2012532126
    [式中:
    (i)AlkはC1−6アルキレン(例えば、メチレン、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレンまたはn−ペンチレン)であり;
    (ii)Xは単結合、−N(R)−、−N(R)−CH−、−N(R)−CHCH−、−N(R)−C(H)(CH)−または−C(O)−であり;
    Aは−C3−8シクロアルキル(例えば、CシクロアルキルまたはC5−6シクロアルキル)であり、ここで、該シクロアルキルの1つまたはそれ以上の炭素原子はN、O、S、S(O)または−C(O)−で適宜独立して置き換わっていてもよく、例えば、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−メチルシクロヘキサ−1−イル、ピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)、ピロリジニル(例えば、ピロリジン−1−イル)、モルホリニル(例えば、モルホリン−4−イル)、アザパニル(例えば、アザパン−1−イル)、ピペラジニル、2,5−ジオキソピペラジン−1−イル、テトラヒドロピラニル(例えば、テトラヒドロピラン−4−イル)、イソオキサゾリジニル(イソオキサゾリジン−5−イル)、1,1,4−トリオキソ−1,2,5−チアジアゾリジン−2−イル、1,1,3−トリオキソ−1,2,5−チアゾリジン−2−イル、2−オキソシクロペンチリデニル、2−オキソオキサゾリジン−5−イル、2−オキソピリミジン−1−イル、または2,4−ジオキソ−イミダゾリジン−3−イルであり;
    ここで、該シクロアルキルは1つまたはそれ以上のC1−4アルキル(例えば、メチル)、−C(O)OR、−CHC(O)OR、−N(R)C(O)OR、−OH、ヒドロキシ−C1−4アルキル(例えば、ヒドロキシメチル)、C1−4アルコキシ(例えば、メトキシ)、−CHN(R)−C(O)OR、アリール(例えば、フェニル)もしくはアリール−C1−4アルキル(例えば、ベンジル)(ここで、該アリールまたはアリール−アルキルの該アリール基はC1−4アルキル(例えば、メチル)で適宜置換されていてもよく、例えば、4−メチルフェニル、2−メチルフェニルである)、ヘテロアリール(例えば、2H−テトラゾール−5−イル)、ヘテロアリール−C1−4アルキル(例えば、2H−テトラゾール−5−イル−メチル)、−C1−4アルキル−N(R)(R)(例えば、−メチル−NH−または−エチル−NH)、C1−4アルコキシ(例えば、メトキシ)、−C(O)N(R)−S(O)−C1−4アルキル(例えば、−C(O)N(H)S(O)−CH)、−N(H)−S(O)−C1−4アルキル(例えば、−N(H)−S(O)−メチル)、−S(O)−N(R)(R)(例えば、−S(O)−NH)、−C(O)N(H)CN、−C(O)N(R)(R)、または−N(R)(R)で適宜置換されていてもよいか;
    Aは7から11員の縮合シクロアルキル−アリールまたはらせん型化合物であり、ここで、1つまたはそれ以上の炭素原子はN、OまたはSから選択されるヘテロ原子であってもよく、該縮合シクロアルキル−アリールまたはらせん型化合物は1つまたはそれ以上のヒドロキシ、C1−4アルキル(例えば、メチル)またはオキソ(即ち、=O)で適宜置換されていてもよく、例えば、3,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデカン−3−イル、3,9−ジアザスピロ[5.5]ウンデカン−9−イル、(6−オキソ−7−オキサ−2−アザスピロ[4.4]ノナン−2−イル)、(9−オキソ−8−オキサ−3−アザスピロ[4.4]ノナン−3−イル)、(1−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)、(2,4−ジオキソ−3,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)、インドリニル(例えば、インドリン−1−イル)、インダニル(例えば、インダン−1−イル、インダン−2−イルまたは2−ヒドロキシインダン−1−イル)、テトラリニル(例えば、テトラリン−2−イル、テトラリン−1−イル)、イソインドリニル(例えば、イソインドリン−2−イル)、アダマンチル、3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イルもしくは3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル、1,3,4,5−テトラヒドロ−2−ベンゾアゼピン−2−イル、2,3,4,5−テトラヒドロ−1−ベンゾアゼピン−1−イル、1,2,4,5−テトラヒドロ−3−ベンゾアゼピン−3−イルであり;
    (iii)RはHまたはC1−8アルキル(例えば、メチル)であり;
    (iv)RはH、ハロ(例えば、クロロ)、C1−4アルキル(例えば、メチル)、−N(R)(R)または−O−C3−8シクロアルキル(例えば、−O−シクロペンチル)であり;
    (v)RおよびRは独立してH、C3−7シクロアルキル(例えば、シクロプロピルまたはシクロペンチル)、−C1−4アルキル(例えば、メチルまたはエチル)から選択され、ここで、該アルキルは−OH、−C(O)OR、ハロで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、4−フルオロフェニル)、アリール−C1−4アルキル(ここで、該アリール基はハロ(例えば、フルオロ)で適宜置換されていてもよく、例えば、4−フルオロフェニルエチルである)から選択される1つまたはそれ以上の基で適宜置換されていてもよく;
    (vi)RはHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
    (vii)RはH、C1−4アルキル(例えば、メチル、エチルまたはtert−ブチル)、−CHOC(O)CHであり;
    (viii)RおよびRは独立してHまたはC1−4アルキルであり;
    (ix)R10はHまたは−C1−4アルキル−OC(O)CH(例えば、−CHOC(O)CH)である]
    の化合物、
    c)式Q−II:
    Figure 2012532126
    [式中:
    (i)AlkはC1−6アルキレン(例えば、メチレン、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレンまたはn−ペンチレン)であり;
    (ii)Xは単結合であり、Aは:
    単環式ヘテロアリール(例えば、ピロール−1−イルといったピロリル;ピリド−2−イル、ピリド−4−イルもしくはピリド−3−イルといったピリジル;1,2,3,4−テトラゾール−1−イルといったテトラゾリル;イミダゾール−1−イルといったイミダゾリル;またはイソオキサゾール−5−イルといったイソオキサゾリル)であり、ここで該ヘテロアリールは1つまたはそれ以上のC1−4アルキル(例えば、メチル)で適宜置換されていてもよく;
    (iii)RはHまたはC1−8アルキル(例えば、メチル)であり;
    (iv)RはH、ハロ(例えば、クロロ)、C1−4アルキル(例えば、メチル)、−N(R)(R)または−O−C3−8シクロアルキル(例えば、−O−シクロペンチル)であり;
    (v)RおよびRは独立してH、C3−7シクロアルキル(例えば、シクロプロピルまたはシクロペンチル)、−C1−4アルキル(例えば、メチルまたはエチル)(ここで、該アルキルは−OH、−C(O)ORから選択される1つまたはそれ以上の基で適宜置換されていてもよい)、ハロで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、4−フルオロフェニル)、アリール−C1−4アルキル(ここで、該アリール基はハロ(例えば、フルオロ)で適宜置換されていてもよく、例えば、4−フルオロフェニルエチルである)から選択され;
    (vi)RはH、C1−4アルキル(例えば、メチル、エチルまたはtert−ブチル)、−CHOC(O)CHであり;
    (vii)R10はHまたは−C1−4アルキル−OC(O)CH(例えば、−CHOC(O)CH)である]
    の化合物、
    d)式Q−III:
    Figure 2012532126
    [式中:
    (i)AlkはC1−6アルキレン(例えば、メチレン、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレンまたはn−ペンチレン)であり;
    (ii)Xは−N(R)であり、Aは:
    −C1−4アルキル−N(R11)(R12)、−C0−4アルキル−アリール(例えば、フェニル、ナフチル、ベンジル)もしくは−C0−4アルキル−ヘテロアリール(例えば、イソオキサゾリル、(イソオキサゾール−5−イル)メチル、テトラゾリル、ピリジル(例えば、ピリド−3−イル)、(ピリド−5−イル)メチル、インドリル、1,2,5−オキサジアゾリル、ピロリル)(ここで、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アルキル基はヒドロキシまたは別の1つのアリール(例えば、フェニル)で適宜置換されていてもよく、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アリールおよびヘテロアリール基は1つまたはそれ以上の−N(R)−C(O)−C1−4アルキル(例えば、−NHC(O)CH)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルである)、−OH、ヘテロアリール(例えば、イミダゾリル)、ヘテロC3−8シクロアルキル(例えば、モルホリニル)、アリール(例えば、フェニル)、−O−ハロ−C1−4アルキル(例えば、−OCF)、−NO、−N(R)(R)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルであり、RはC1−4アルキルである)、−SO−C1−4アルキル(例えば、−SO−CH)で適宜置換されていてもよい);1つまたはそれ以上のヒドロキシで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ピリジル(例えば、2−ヒドロキシピリド−4−イルメチルまたは2−ヒドロキシピリド−3−イル);−C0−4アルキル−ベンゾトリアゾリル(例えば、1H−ベンゾトリアゾール−5−イル);−C0−4アルキル−インドリル(例えば、−インドール−5−イルメチル、インドール−2−イルメチル、インドール−3−イルエチル);−C0−4アルキル−テトラゾリル(例えば、1,2,3,5−テトラゾール−4−イルエチル);−C0−4アルキル−オキサジアゾリル(例えば、1,2,5−オキサジアゾール−3−イル);−C0−4アルキル−ベンゾジオキソリル(例えば、1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル);−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ベンゾイミダゾリル(例えば、1−メチルベンゾイミダゾール−2−イルメチル、ベンゾイミダゾール−5−イルメチル);C1−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−イミダゾリル(例えば、1−メチル−イミダゾール−5−イルメチル);−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ピロリル(例えば、1−メチルピロリジン−2−イルメチル);パラ−フェニルベンジルであり;
    (iii)RはHまたはC1−8アルキル(例えば、メチル)であり;
    (iv)RはH、ハロ(例えば、クロロ)、C1−4アルキル(例えば、メチル)、−N(R)(R)または−O−C3−8シクロアルキル(例えば、−O−シクロペンチル)であり;
    (v)RおよびRは独立してH、C3−7シクロアルキル(例えば、シクロプロピルまたはシクロペンチル)、−C1−4アルキル(例えば、メチルまたはエチル)(ここで、該アルキルは−OH、−C(O)ORから選択される1つまたはそれ以上の基で適宜置換されていてもよい)、ハロで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、4−フルオロフェニル)、アリール−C1−4アルキル(ここで、該アリール基はハロ(例えば、フルオロ)で適宜置換されていてもよく、例えば、4−フルオロフェニルエチルである)から選択され;
    (vi)RはHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
    (vii)RはH、C1−4アルキル(例えば、メチル、エチルまたはtert−ブチル)、−CHOC(O)CHであり;
    (viii)R10はHまたは−C1−4アルキル−OC(O)CH(例えば、−CHOC(O)CH)であり;
    (ix)R11およびR12は独立してHまたはC1−4アルキルである]
    の化合物、
    e)式Q−IV:
    Figure 2012532126
    [式中:
    (i)AlkはC1−6アルキレン(例えば、メチレン、エチレン、n−プロピレン)であり;
    (ii)Xは単結合であり、Aはピロール−1−イルといったピロリルまたはイミダゾール−1−イルといったイミダゾリルであるか;
    Xは単結合であり、Aは別の1つのアリール(例えば、フェニル)またはアリール−C1−4アルキル(例えば、ベンジル)で適宜置換されていてもよいピロリジニル(例えば、ピロリジン−1−イル)またはピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)であるか;
    Xは−N(R)−であり、Aはテトラリニル(例えば、テトラリン−2−イル)であり;
    (iii)RはHまたはC1−8アルキル(例えば、メチル)であり;
    (iv)RはH、ハロ(例えば、クロロ)、C1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
    (v)RはHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
    (vi)R10はHである]
    の化合物、
    f)式Q−V:
    Figure 2012532126
    [式中:
    (i)AlkはC1−6アルキレン(例えば、メチレン、エチレンまたはn−プロピレン)であり;
    (ii)Xは単結合であり、Aは別の1つのアリール(例えば、フェニル)またはアリール−C1−4アルキル(例えば、ベンジル)で適宜置換されていてもよいピロリル(例えば、ピロール−1−イル)、ピロリジニル(例えば、ピロリジン−1−イル)またはピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)であり;
    (iii)RはC1−8アルキル(例えば、メチル)であり;
    (iv)RはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
    (v)R10はHである]
    の化合物、
    g)式I(A):
    Figure 2012532126
    [式中:
    (i)AlkはC1−6アルキレン(例えば、メチレンまたはエチレン)であり;
    (ii)Xは単結合、−N(R)−、−N(R)−CH−または−C(O)−であり;
    (iii)Aは単環式ヘテロアリール(例えば、ピリド−4−イルまたはピリド−3−イル)もしくはC5−6シクロアルキルであり、ここで、該シクロアルキルの1つまたはそれ以上の炭素原子はN、O、S、または−C(O)−で適宜独立して置き換わっていてもよく、例えば、ピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル)、ピロリジニル(例えば、ピロリジン−1−イル)、ピペラジニル(例えば、2,5−ジオキソピペラジン−1−イル)、イソオキサゾリジニル(イソオキサゾリジン−5−イル)、1,1−ジオキソ−1,4−チアジナン−4−イル、C3−8シクロアルキル(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシルまたは2−オキソシクロペンチリデン)、2−オキソピリミジン−1−イルまたは2,4−ジオキソ−イミダゾール−3−イルであり、ここで、該ヘテロアリールおよびシクロアルキルは1つまたはそれ以上の−C(O)OR、−CHC(O)OR、−N(R)C(O)OR、−OH、ヒドロキシ−C1−4アルキル(例えば、ヒドロキシメチル)、−CHN(R)−C(O)OR、ヘテロアリール(例えば、2H−テトラゾール−5−イル)、ヘテロアリール−C1−4アルキル(例えば、2H−テトラゾール−5−イル−メチル)、アミンC1−4アルキル(例えば、アミン−エチル)、C1−4アルコキシ(例えば、メトキシ)、−C(O)N(R)−S(O)−C1−4アルキル(例えば、−C(O)N(H)S(O)−CH)または−N(R)(R)で適宜置換されていてもよく;
    (iv)RはHまたはC1−8アルキル(例えば、メチル)であり;
    (v)RはH、ハロ(例えば、クロロ)、C1−4アルキル(例えば、メチル)、−N(R)(R)であり;
    (vi)RおよびRは独立してH、C3−7シクロアルキル(例えば、シクロプロピルまたはシクロペンチル)、−C1−4アルキル(例えば、メチルまたはエチル)から選択され、ここで、該アルキルは−OH、−C(O)OR、ハロで適宜置換されていてもよいアリール(例えば、4−フルオロフェニル)から選択される1つまたはそれ以上の基で適宜置換されていてもよく;
    (vii)RはHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
    (viii)RはH、C1−4アルキル(例えば、メチル、エチルまたはtert−ブチル)、−CHOC(O)CHであり;
    (ix)RおよびRは独立してHまたはC1−4アルキルであり;
    (x)R10はHまたは−C1−4アルキル−OC(O)CH(例えば、−CHOC(O)CH)である]
    の化合物、
    h)式I(B):
    Figure 2012532126
    [式中:
    (i)AlkはC1−2アルキレン(例えば、メチレンまたはエチレン)であり;
    (ii)Xは−N(R)−であり;
    (iii)Aは:
    −C1−4アルキル−N(R11)(R12);−C0−4アルキル−アリール(例えば、フェニル、ナフチル、ベンジル)もしくは−C0−4アルキル−ヘテロアリール(例えば、イソオキサゾリル、テトラゾリル、ピリジル、インドリル、1,2,5−オキサジアゾリル、ピロリル)(ここで、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アルキル基はヒドロキシまたは別の1つのアリール(例えば、フェニル)で適宜置換されていてもよく、該−アルキルアリールおよび−アルキルヘテロアリールの該アリールおよびヘテロアリール基は1つまたはそれ以上の−N(R)−C(O)−C1−4アルキル(例えば、−NHC(O)CH、ここで、RはHまたはC1−4アルキルである)、−OH、ヘテロアリール(例えば、イミダゾリル)、ヘテロC3−8シクロアルキル(例えば、モルホリニル)、アリール(例えば、フェニル)、−O−ハロ−C1−4アルキル(例えば、−OCF)、−NO、−N(R)(R)(ここで、RはHまたはC1−4アルキルであり、RはC1−4アルキルである)、−SO−C1−4アルキル(例えば、−SO−CH)で適宜独立して置換されていてもよい);1つまたはそれ以上のヒドロキシで置換された−C0−4アルキル−ピリジル(例えば、2−ヒドロキシピリド−4−イルメチルまたは2−ヒドロキシピリド−3−イル);−C0−4アルキル−ベンゾトリアゾリル(例えば、1H−ベンゾトリアゾール−5−イル);−C0−4アルキル−インドリル(例えば、−インドール−5−イルメチル、インドール−2−イルメチル、インドール−3−イルエチル);−C0−4アルキル−テトラゾリル(例えば、1,2,3,5−テトラゾール−4−イルエチル);−C0−4アルキル−オキサジアゾリル(例えば、1,2,5−オキサジアゾール−3−イル);−C0−4アルキル−ベンゾジオキソリル(例えば、1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル);−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ベンゾイミダゾリル(例えば、1−メチルベンゾイミダゾール−2−イルメチル、ベンゾイミダゾール−5−イルメチル);C1−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−イミダゾリル(例えば、1−メチル−イミダゾール−5−イルメチル);−C0−4アルキルで適宜置換されていてもよい−C0−4アルキル−ピロリル(例えば、1−メチルピロリジン−2−イルメチル);パラ−フェニルベンジルからなる群より選択され;
    (iv)RはHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
    (v)RはH、C1−4アルキル(例えば、メチル)および−O−C3−8シクロアルキル(例えば、−O−シクロペンチル)からなる群より選択され;
    (vi)RはHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)であり;
    (vii)R11およびR12は独立してHまたはC1−4アルキル(例えば、メチル)である]
    の化合物、または
    i)請求項8−18のいずれかの化合物
    から選択される遊離化合物またはその医薬的に許容される塩の治療上の有効量を治療が必要な患者に投与することを特徴とする方法。
  20. 感染症がグラム陽性菌またはグラム陰性菌の感染症である請求項19の方法。
  21. 細菌感染症がクロストリジウム・ディフィシル、モラクセラ・カタラーリス、肺炎桿菌、表皮ブドウ球菌、緑色連鎖球菌、エンテロコッカス・フェシウム、黄色ブドウ球菌、炭疽菌、野兎病菌、肺炎連鎖球菌、緑膿菌、アシネトバクター・バウマンニ、ブルセラ・メリテンシス、大腸菌、インフルエンザ菌、リステリア菌、サルモネラ菌、コレラ菌、エンテロコッカス・フェカリス、ペスト菌、枯草菌、化膿性連鎖球菌およびボレリア・ブルグドルフェリの感染症からなる群より選択される、請求項19−20のいずれかの方法。
  22. 細菌感染症がクロストリジウム・ディフィシル感染症である、請求項19−21のいずれかの方法。
  23. 細菌感染症が黄色ブドウ球菌である、請求項19−21のいずれかの方法。
  24. 感染症がリボスイッチリガンドではない薬剤に耐性を有する感染病原体によるものである、請求項19−23のいずれかの方法。
  25. 感染症がペニシリン、バンコマイシン、セファロスポリンおよびメチシリンからなる群より選択される1つまたはそれ以上の薬剤に耐性を有する感染症である、請求項19−24のいずれかの方法。
  26. 感染症がメチシリン耐性黄色ブドウ球菌の感染症である、請求項25の方法。
  27. 感染症がフルオロキノリン耐性(例えば、シプロフロキサシンおよび/またはレボフロキサシン耐性)、メトロニダゾールおよび/またはバンコマイシン耐性クロストリジウム・ディフィシルの感染症である、請求項19−24のいずれかの方法。
  28. 化合物が式Qの化合物、またはその医薬的に許容される塩である請求項19−27のいずれかの方法。
  29. 化合物が式Q.35、Q.36、Q.37、Q.38、Q.39、Q.40またはQ.41のいずれかに記載されるものからなる群より選択される化合物、またはその医薬的に許容される塩である請求項19−27のいずれかの方法。
  30. 化合物が式Q.41に記載されるものからなる群より選択される化合物、またはその医薬的に許容される塩である請求項19−27のいずれかの方法。
  31. 化合物が式IIの化合物、またはその医薬的に許容される塩である請求項19−27のいずれかの方法。
  32. 請求項1−18のいずれかの化合物またはその医薬的に許容される塩を、医薬的に許容される希釈剤または担体との混合物において含む医薬組成物。
  33. 細菌感染症の治療薬または予防薬の製造における、請求項19の化合物または請求項32の医薬組成物の使用。
  34. 感染症が以下:クロストリジウム・ディフィシル、モラクセラ・カタラーリス、肺炎桿菌、表皮ブドウ球菌、緑色連鎖球菌、エンテロコッカス・フェシウム、黄色ブドウ球菌、炭疽菌、野兎病菌、肺炎連鎖球菌、緑膿菌、アシネトバクター・バウマンニ、ブルセラ・メリテンシス、大腸菌、インフルエンザ菌、リステリア菌、サルモネラ菌、コレラ菌、エンテロコッカス・フェカリス、ペスト菌、枯草菌、化膿性連鎖球菌およびボレリア・ブルグドルフェリの1つまたはそれ以上の細菌によるものである、請求項33の使用。
  35. 炭疽、ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(ブドウ球菌感染症)、肺炎、膿痂疹、おでき、蜂巣炎を伴う毛包炎、せつ、よう、熱傷様皮膚症候群、膿瘍、髄膜炎、骨髄炎を合併した心内膜炎、毒素ショック症候群(TSS)、敗血症、急性副鼻腔炎、中耳炎、化膿性関節炎、心内膜炎、腹膜炎、心膜炎、蜂巣炎、脳膿瘍、野兎病、尿路感染症、膿胸、食中毒、下痢症、結膜炎およびクロストリジウム・ディフィシル関連疾患(CDAD)からなる群より選択される疾患、病態または感染症の治療薬または予防薬の製造における、請求項19に記載のいずれかの化合物または請求項32の医薬組成物の使用。
  36. 植物における細菌感染症の治療方法または予防方法であって、請求項19のいずれかの遊離化合物またはその医薬的に許容される塩の有効量を該植物に投与することを特徴とする方法。
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