JP2012526402A - オーバーレイエラーを決定する方法 - Google Patents

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Abstract

一次回折パターンの非対称性が高調波の加重和としてモデル化されるオーバーレイエラーを決定する方法。一次高調波および高次高調波の両方とも無視できず、両方に対する重みを計算する。最小平均二乗法を用いた重ね合わせパターンの3つ以上のセットを用いて重みを計算する。
【選択図】図5

Description

関連出願への相互参照
[0001] 本願は、2009年5月11日に出願した米国仮出願第61/177,081号の優先権を主張し、その全体を本願に参考として組み込む。
[0002] 本発明は、例えば、リソグラフィ技術によるデバイスの製造に使用できる検査方法およびリソグラフィ技術を用いてデバイスを製造する方法に関する。
[0003] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板上、通常、基板のターゲット部分上に付与する機械である。リソグラフィ装置は、例えば、集積回路(IC)の製造に用いることができる。その場合、ICの個々の層上に形成される回路パターンを生成するために、マスクまたはレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを用いることができる。このパターンは、基板(例えば、シリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば、ダイの一部、または1つ以上のダイを含む)に転写することができる。通常、パターンの転写は、基板上に設けられた放射感応性材料(レジスト)層上への結像によって行われる。一般には、単一の基板が、連続的にパターニングされる隣接したターゲット部分のネットワークを含んでいる。公知のリソグラフィ装置としては、ターゲット部分上にパターン全体を一度に露光することにより各ターゲット部分を照射する、いわゆるステッパ、および放射ビームによってある特定の方向(「スキャン」方向)にパターンをスキャンすると同時に、この方向に平行または逆平行に基板をスキャンすることにより各ターゲット部分を照射する、いわゆるスキャナが含まれる。パターンを基板上にインプリントすることにより、パターニングデバイスから基板にパターンを転写することも可能である。
[0004] リソグラフィプロセスを監視するために、パターン付けされた基板のパラメータ、例えば基板中または基板上に形成された連続する層間のオーバーレイエラーなどを測定することが必要である。リソグラフィプロセスで形成される顕微鏡的構造を測定するには、走査電子顕微鏡および様々な特殊なツールを使用することを含めて、様々な技術がある。特殊な検査ツールの1つの形態は、放射ビームを基板の表面上のターゲットに誘導し、散乱または反射したビームの特性を測定するスキャトロメータである。基板による反射または散乱の前および後のビームの特性を比較することにより、基板の特性を求めることができる。これは、例えば反射したビームを、既知の基板特性に関連する既知の測定値のライブラリに記憶されているデータと比較することによって実行することができる。スキャトロメータは2つの主なタイプが知られている。分光スキャトロメータは、広帯域放射ビームを基板に誘導し、特定の狭い角度範囲に散乱した放射のスペクトル(波長の関数としての強度)を測定する。角度分解スキャトロメータは、単色の放射ビームを使用して角度の関数として散乱放射の強度を測定する。
[0005] 回折パターンは複数の回折次数を含んでおり、一次および高次回折次数に対しては、回折次数の対がある(±一次、±二次、±三次等)。したがって、一次および高次回折次数に対する各ピクセルは、等しいおよび反対の回折角を有する逆ピクセル有する(ピクセルの対を形成する)。所定の回折角に対する非対称性(またはピクセルの対)は、同じ回折次数の範囲内で、(同じ時点で測定される)対の一方のピクセルの強度からもう一方のピクセルの強度を減算することによって得られる。検出されたビームの非対称性は振動基底関数の加重和として、最も一般的には調和級数としてモデル化される。従来、一次回折パターンを検出する場合、一次高調波のみが減少する有意性を有する高次高調波として使用される。逆バイアスを有する重ね合わせパターンの2つの個別のセットを用いて、検出された回折パターンおよびオーバーレイエラーにおける各ピクセルに対する一次高調波の振幅を決定するが、高次高調波を無視することは、二次(または高次)高調波が十分に大きく無視できない場合、決定されたオーバーレイエラーにおける非許容オフセットへと繋がり得る。
[0006] 基底関数の振幅はK値として知られており、各ピクセルに対するK値が決定されて「Kマップ」となる。K値は一対の重ね合わせパターンを用いて決定することができ、Kマップは重ね合わせパターンの単一のセットのみを有するターゲット上で再利用される。しかしながら、(例えば、高次高調波を無視することによって)決定されたK値が正確ではない場合、決定されたオーバーレイも不正確である。さらに、K値は、基板にわたるプロセス変動、例えば、化学機械的研磨によって変化することがあり、K値は、決定されたオーバーレイエラーから遠い位置で決定され得る。
[0007] 回折次数の非対称性のモデル化を決定する改良された方法を提供することが望ましい。
[0008] 本発明の一実施形態の一態様によると、基板上のオーバーレイエラーを測定する方法が提供される。基板は重ね合わせパターンの複数のセットを含み、重ね合わせパターンの各セットは上部パターンおよび下部パターンを含む。上部パターンおよび下部パターンは周期的である。重ね合わせパターンの各セットは上部パターンと下部パターンとの間に異なるバイアスを有し、それによってそれぞれの上部パターンと下部パターンとの間の全シフトはオーバーレイエラーおよびバイアスの和と等しい。方法は、複数のバイアスの各々に対して一次または高次を含む回折パターンを検出することと、一次または高次から重ね合わせパターンのセットの各々に対応する非対称性を決定することと、複数のバイアスに対する非対称性のセットに基づいてオーバーレイエラーを計算することとを含む。計算は、重ね合わせパターンのセットの各々に対して、少なくとも2つの異なる振動基底関数の加重和としての全シフトの関数として、非対称性をモデル化することを含み、基底関数は、上部パターンと下部パターンとの間の全シフトに対する非対称性を有しかつ周期的パターンのピッチと等しい周期性を有する。
[0009] 本発明のさらなる実施形態によると、重ね合わせパターンの複数のセットを有する基板上のオーバーレイエラーを決定する方法が提供される。方法は、複数の配置の各々における複数の非対称性を測定するために一次または高次を含む回折パターンを検出することであって、各配置はフィールドに対応する、ことと、少なくとも2つの異なる非対称振動基底関数の加重和として非対称性をモデル化し、かつ複数の配置の各々に対して、少なくとも2つの異なる非対称振動基底関数の各々に対する重みを決定することと、複数の配置とは異なる検出配置における非対称性を測定するために一次または高次を含む回折パターンを検出することと、複数のフィールド配置に対して決定された第1振動基底関数に対する重みの間を補間することによって検出配置に対して第1振動基底関数に対する重みを決定することと、複数のフィールド配置に対して決定された第2振動基底関数に対する重みの間を補間することによって検出配置に対して第2振動基底関数に対する重みを決定することと、検出配置におけるオーバーレイエラーを計算することとを含む。
[0010] 本発明のさらなる特徴および利点、ならびに本発明の様々な実施形態の構造および動作を、添付の図面を参照しながら以下に詳細に説明する。本発明は、本明細書で説明する特定の実施形態に限定されないことに留意されたい。このような実施形態は、本明細書では例示のためにのみ提示されている。本明細書に含まれる教示に基づき、当業者には追加の実施形態が明白になるであろう。
[0011] 本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する添付の図面は、本発明を図示し、さらに、記述とともに本発明の原理を説明し、当業者が本発明を作成して使用できるように役立つ。
[0012] 図1は、リソグラフィ装置を示す。 [0013] 図2は、リソグラフィセルまたはクラスタを示す。 [0014] 図3は、第1スキャトロメータを示す。 [0015] 図4は、第2スキャトロメータを示す。 [0016] 図5は、一次回折パターンにおける基底関数および第1高調波を示す。 [0017] 図6は、本発明の一実施形態と関連して使用される基板の一部を示す。 [0018] 図7は、本発明の代替の実施形態と関連して使用される基板の一部を示す。
[0019] 本発明の特徴および利点は、以下に述べる詳細な説明を図面と組み合わせて考慮することによりさらに明白になるであろう。ここで、同様の参照文字は全体を通して対応する要素を識別する。図面では、同様の参照番号は全体的に同一、機能的に類似する、および/または構造的に類似する要素を示す。要素が最初に現れた図面を、対応する参照番号の最も左側の(1つ以上の)桁で示す。
[0020] 本明細書は、本発明の特徴を組み込んだ1つ以上の実施形態を開示する。開示される(1つ以上の)実施形態は、本発明を例示するにすぎない。本発明の範囲は開示される(1つ以上の)実施形態に限定されない。本発明は添付の特許請求の範囲によって定義される。
[0021] 記載される(1つ以上の)実施形態、および「一実施形態」、「実施形態」、「例示的実施形態」などへの本明細書における言及は、記載される(1つ以上の)実施形態が特定の特徴、構造または特性を含むことができるが、それぞれの実施形態が必ずしも特定の特徴、構造または特性を含まないことを示す。さらに、そのようなフレーズは、必ずしも同じ実施形態に言及するものではない。さらに、一実施形態に関連して特定の特徴、構造または特性について記載している場合、明示的に記載されているか記載されていないかにかかわらず、そのような特徴、構造、または特性を他の実施形態との関連で実行することが当業者の知識にあることが理解される。
[0022] 本発明の実施形態はハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアまたはその任意の組合せで実施することができる。本発明の実施形態は、1つ以上のプロセッサで読み取り、実行することができる機械読取可能媒体に記憶した命令としても実施することができる。機械読取可能媒体は、機械(例えば計算デバイス)で読取可能な形態で情報を記憶するかまたは伝送する任意の機構を含むことができる。例えば、機械読取可能媒体はリードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、電気、光、音響または他の形態の伝搬信号(例えば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号など)およびその他のものを含むことができる。さらに、ファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令を、本明細書では特定の行為を実行するものとして記述することができる。しかしながら、そのような記述は便宜的なものにすぎず、そのような行為は実際には計算デバイス、プロセッサ、コントローラ、またはファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令などを実行する他のデバイスの結果であることを認識されたい。
[0023] そのような実施形態をより詳細に記載する前に、本発明の実施形態を実施することができる例示的環境を示すことが有益である。
[0024] 図1は、リソグラフィ装置を概略的に示す。この装置は、放射ビームB(例えば、UV放射またはDUV放射)を調整するように構成された照明システム(イルミネータ)ILと、パターニングデバイス(例えば、マスク)MAを支持するように構成され、かつ特定のパラメータに従ってパターニングデバイスを正確に位置決めするように構成された第1ポジショナPMに連結されたサポート構造(例えば、マスクテーブル)MTと、基板(例えば、レジストコートウェーハ)Wを保持するように構成され、かつ特定のパラメータに従って基板を正確に位置決めするように構成された第2ポジショナPWに連結された基板テーブル(例えば、ウェーハテーブル)WTと、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに付けられたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば、1つ以上のダイを含む)上に投影するように構成された投影システム(例えば、屈折投影レンズシステム)PLとを備える。
[0025] 照明システムとしては、放射を誘導し、整形し、または制御するために、屈折型、反射型、磁気型、電磁型、静電型、またはその他のタイプの光コンポーネント、あるいはそれらのあらゆる組合せなどのさまざまなタイプの光コンポーネントを含むことができる。
[0026] サポート構造は、パターニングデバイスの重量を支えるなどしてパターニングデバイスを支持する。サポート構造は、パターニングデバイスの向き、リソグラフィ装置の設計、および、パターニングデバイスが真空環境内で保持されているか否かなどの他の条件に応じた態様で、パターニングデバイスを保持する。サポート構造MTは、機械式、真空式、静電式またはその他のクランプ技術を使って、パターニングデバイスを保持することができる。サポート構造は、例えば、必要に応じて固定または可動式にすることができるフレームまたはテーブルであってもよい。サポート構造は、パターニングデバイスを、例えば、投影システムに対して所望の位置に確実に置くことができる。本明細書において使用される「レチクル」または「マスク」という用語はすべて、より一般的な「パターニングデバイス」という用語と同義であると考えるとよい。
[0027] 本明細書において使用される「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分内にパターンを作り出すように、放射ビームの断面にパターンを与えるために使用できるあらゆるデバイスを指していると、広く解釈されるべきである。なお、留意すべき点として、放射ビームに付与されたパターンは、例えば、そのパターンが位相シフトフィーチャまたはいわゆるアシストフィーチャを含む場合、基板のターゲット部分内の所望のパターンに正確に一致しない場合もある。通常、放射ビームに付けたパターンは、集積回路などのターゲット部分内に作り出されるデバイス内の特定の機能層に対応することになる。
[0028] パターニングデバイスは、透過型または反射型であってもよい。パターニングデバイスの例としては、マスク、プログラマブルミラーアレイ、およびプログラマブルLCDパネルが含まれる。マスクは、リソグラフィでは公知であり、バイナリ、レべンソン型(alternating)位相シフト、およびハーフトーン型(attenuated)位相シフトなどのマスク型、ならびに種々のハイブリッドマスク型を含む。プログラマブルミラーアレイの一例では、小型ミラーのマトリックス配列が用いられており、各小型ミラーは、入射する放射ビームを様々な方向に反射させるように、個別に傾斜させることができる。傾斜されたミラーは、ミラーマトリックスによって反射される放射ビームにパターンを付ける。
[0029] 本明細書において使用される「投影システム」という用語は、使われている露光放射にとって、あるいは液浸液の使用または真空の使用といった他の要因にとって適切な、屈折型、反射型、反射屈折型、磁気型、電磁型、および静電型光学系、またはそれらのあらゆる組合せを含むあらゆる型の投影システムを包含していると広く解釈されるべきである。本明細書において使用される「投影レンズ」という用語はすべて、より一般的な「投影システム」という用語と同義であると考えるとよい。
[0030] 本明細書に示されているとおり、リソグラフィ装置は、透過型のもの(例えば、透過型マスクを採用しているもの)である。また、リソグラフィ装置は、反射型のもの(例えば、上述のプログラマブルミラーアレイを採用しているもの、または反射型マスクを採用しているもの)であってもよい。
[0031] リソグラフィ装置は、2つ(デュアルステージ)以上の基板テーブル(および/または2つ以上のマスクテーブル)を有する型のものであってもよい。そのような「マルチステージ」機械においては、追加のテーブルは並行して使うことができ、または予備工程を1つ以上のテーブル上で実行しつつ、別の1つ以上のテーブルを露光用に使うこともできる。
[0032] また、リソグラフィ装置は、投影システムと基板との間の空間を満たすように、比較的高屈折率を有する液体(例えば水)によって基板の少なくとも一部を覆うことができるタイプのものであってもよい。また、リソグラフィ装置内の別の空間(例えば、マスクと投影システムとの間)に液浸液を加えてもよい。液浸技術は、投影システムの開口数を増加させることで当技術分野において周知である。本明細書において使用される「液浸」という用語は、基板のような構造物を液体内に沈めなければならないという意味ではなく、単に、露光中、投影システムと基板との間に液体があるということを意味するものである。
[0033] 図1を参照すると、イルミネータILは、放射源SOから放射ビームを受ける。例えば、放射源がエキシマレーザである場合、放射源とリソグラフィ装置は、別個の構成要素であってもよい。そのような場合には、放射源は、リソグラフィ装置の一部を形成しているとはみなされず、また放射ビームは、放射源SOからイルミネータILへ、例えば、適切な誘導ミラーおよび/またはビームエキスパンダを含むビームデリバリシステムBDを使って送られる。その他の場合においては、例えば、放射源が水銀ランプである場合、放射源は、リソグラフィ装置の一体部分とすることもできる。放射源SOおよびイルミネータILは、必要ならばビームデリバリシステムBDとともに、放射システムと呼んでもよい。
[0034] イルミネータILは、放射ビームの角強度分布を調節するアジャスタADを含むことができる。一般に、イルミネータの瞳面内の強度分布の少なくとも外側および/または内側半径範囲(通常、それぞれσ-outerおよびσ-innerと呼ばれる)を調節することができる。さらに、イルミネータILは、インテグレータINおよびコンデンサCOといったさまざまな他のコンポーネントを含むことができる。イルミネータを使って放射ビームを調整すれば、放射ビームの断面に所望の均一性および強度分布をもたせることができる。
[0035] 放射ビームBは、サポート構造(例えば、マスクテーブルMT)上に保持されているパターニングデバイス(例えば、マスクMA)上に入射して、パターニングデバイスによってパターン形成される。マスクMAを通り抜けた後、放射ビームBは投影システムPLを通過し、投影システムPLは、基板Wのターゲット部分C上にビームの焦点をあわせる。第2ポジショナPWおよび位置センサIF(例えば、干渉計デバイス、リニアエンコーダ、または静電容量センサ)を使って、例えば、さまざまなターゲット部分Cを放射ビームBの経路内に位置決めするように、基板テーブルWTを正確に動かすことができる。同様に、第1ポジショナPMおよび別の位置センサ(図1には明示的に示されていない)を使い、例えば、マスクライブラリから機械的に取り出した後またはスキャン中に、マスクMAを放射ビームBの経路に対して正確に位置決めすることもできる。通常、マスクテーブルMTの移動は、第1ポジショナPMの一部を形成するロングストロークモジュール(粗動位置決め)およびショートストロークモジュール(微動位置決め)を使って達成することができる。同様に、基板テーブルWTの移動も、第2ポジショナPWの一部を形成するロングストロークモジュールおよびショートストロークモジュールを使って達成することができる。ステッパの場合は(スキャナとは対照的に)、マスクテーブルMTは、ショートストロークアクチュエータのみに連結されてもよく、または固定されてもよい。マスクMAおよび基板Wは、マスクアライメントマークM1およびM2と、基板アライメントマークP1およびP2とを使って、位置合わせされてもよい。例示では基板アライメントマークが専用ターゲット部分を占めているが、基板アライメントマークをターゲット部分とターゲット部分との間の空間内に置くこともできる(これらは、スクライブラインアライメントマークとして公知である)。同様に、複数のダイがマスクMA上に設けられている場合、マスクアライメントマークは、ダイとダイの間に置かれてもよい。
[0036] 例示の装置は、以下に説明するモードのうち少なくとも1つのモードで使用できる。
1.ステップモードにおいては、マスクテーブルMTおよび基板テーブルWTを基本的に静止状態に保ちつつ、放射ビームに付けられたパターン全体を一度にターゲット部分C上に投影する(すなわち、単一静的露光)。その後、基板テーブルWTは、Xおよび/またはY方向に移動され、それによって別のターゲット部分Cを露光することができる。ステップモードにおいては、露光フィールドの最大サイズによって、単一静的露光時に結像されるターゲット部分Cのサイズが限定される。
2.スキャンモードにおいては、マスクテーブルMTおよび基板テーブルWTを同期的にスキャンする一方で、放射ビームに付けられたパターンをターゲット部分C上に投影する(すなわち、単一動的露光)。マスクテーブルMTに対する基板テーブルWTの速度および方向は、投影システムPLの(縮小)拡大率および像反転特性によって決めることができる。スキャンモードにおいては、露光フィールドの最大サイズによって、単一動的露光時のターゲット部分の幅(非スキャン方向)が限定される一方、スキャン動作の長さによって、ターゲット部分の高さ(スキャン方向)が決まる。
3.別のモードにおいては、プログラマブルパターニングデバイスを保持した状態で、マスクテーブルMTを基本的に静止状態に保ち、また基板テーブルWTを動かす、またはスキャンする一方で、放射ビームに付けられているパターンをターゲット部分C上に投影する。このモードにおいては、通常、パルス放射源が採用されており、さらにプログラマブルパターニングデバイスは、基板テーブルWTの移動後ごとに、またはスキャン中の連続する放射パルスと放射パルスとの間に、必要に応じて更新される。この動作モードは、前述の型のプログラマブルミラーアレイといったプログラマブルパターニングデバイスを利用するマスクレスリソグラフィに容易に適用することができる。
[0037] 上述の使用モードの組合せおよび/またはバリエーション、あるいは完全に異なる使用モードもまた採用可能である。
[0038] 図2に示すように、リソグラフィ装置LAは、リソセルまたはクラスタと呼ばれることもあるリソグラフィセルLCの一部を形成し、これは基板上で露光前および露光後プロセスを実行する装置も含む。これは、レジスト層を堆積させるスピンコータSC、露光したレジストを現像するデベロッパDE、冷却プレートCHおよびベークプレートBKを含む。基板ハンドラまたはロボットROは、入出力ポートI/O1、I/O2から基板を取り上げ、これを異なるプロセス装置間で移動させ、次にリソグラフィ装置のローディングベイLBへと送出する。これらのデバイスは、往々にしてトラックと総称され、トラック制御ユニットTCUの制御下にあり、これ自体が監視制御システムSCSに制御され、これはリソグラフィ制御ユニットLACUを介してリソグラフィ装置も制御する。したがって、様々な装置を操作して、スループットおよび処理効率を最大限にすることができる。
[0039] 一例では、リソグラフィ装置によって露光される基板を正確かつ一貫して露光するために、露光した基板を検査して、連続する層間のオーバーレイエラー、線の太さ、クリティカルディメンジョン(CD)などの特性を測定することが望ましい。エラーが検出された場合は、特に同じバッチの他の基板をまだ露光するのに十分なほど即座に、かつ迅速に検査を実行できる場合、連続する基板の露光を調節することができる。また、既に露光された基板を(歩留まりを改善するために)取り除いて再加工するか、または廃棄し、それによって欠陥があることが分かっている基板での露光の実行を回避することができる。基板の一部のターゲット部分のみに欠陥がある場合は、良好であるターゲット部分のみにさらなる露光を実行することができる。
[0040] 一例では、検査装置を使用して、基板の特性を、特に異なる基板または同じ基板の異なる層の特性が層毎にいかに異なるかを求める。検査装置は、リソグラフィ装置LAまたはリソセルLCに組み込まれるか、独立型デバイスでよい。最も迅速な測定を可能にするために、検査装置は、露光直後に露光したレジスト層の特性を測定することが望ましい。しかし、レジストの潜像はコントラストが非常に低く、放射で露光したレジストの部分と露光していない部分とには、屈折率に非常に小さい差しかなく、全ての検査装置が、潜像を有効に測定するほど十分な感度を有するわけではない。したがって、習慣的に露光した基板で実行する最初のステップであり、レジストの露光部分と非露光部分とのコントラストを向上させる露光後ベークステップ(PEB)の後に、測定を実行することができる。この段階で、レジスト内の像を半潜在性と呼ぶことができる。レジストの露光部分または非露光部分のいずれかが除去された時点、またはエッチングなどのパターン転写ステップの後に、現像したレジスト像を測定することも可能である。後者の可能性は、欠陥がある基板を再加工する可能性を制限するが、それでも有用な情報を提供することができる。
[0041] 図3は、本発明の一実施形態で使用できるスキャトロメータSM1を示している。スキャトロメータSM1は、基板Wに放射を投影する広帯域(白色光)放射プロジェクタ2を含む。反射した放射は分光ディテクタ4へと渡され、これが鏡面反射放射のスペクトル10(波長の関数としての強度)を測定する。このデータから、検出したスペクトルを生じさせる構造又はプロファイルを、処理ユニットPUによって、例えば厳密結合波解析および非線形回帰によって、または図3の底部で示すようにシミュレートしたスペクトルのライブラリとの比較によって再構築することができる。概して、再構築するためには、構造の全体的形態が知られ、幾つかのパラメータは、構造を作成したプロセスの知識から想定され、構造の幾つかのパラメータのみが、スキャトロメータデータから求めるように残されている。このようなスキャトロメータは、法線入射スキャトロメータまたは斜め入射スキャトロメータとして構成することができる。
[0042] 本発明の一実施形態で使用できる別のスキャトロメータSM2が、図4に示されている。このデバイスでは、放射源2によって放出された放射は、レンズシステム12を用いて干渉フィルタ13および偏光器17を通して集束され、部分反射表面16によって反射し、少なくとも0.9、さらに少なくとも0.95という高開口数(NA)を有する顕微鏡の対物レンズ15を介して基板Wに集束される。液浸スキャトロメータは、開口数が1を超えるレンズを有してもよい。反射した放射は、次に部分反射表面16を透過して、散乱スペクトルを検出するためにディテクタ18に入る。ディテクタは、後方投影瞳面11に配置することができ、これはレンズシステム15の焦点距離にある。しかしながら、瞳面は、補助光学系(図示せず)によってディタクタへと再結像することもできる。瞳面は、放射の半径方向位置が入射角度を規定し、角度位置が放射の方位角を規定する面である。ディテクタは、基板ターゲット30の2次元角散乱スペクトルを測定できるように、2次元ディテクタであることが好ましい。ディテクタ18は、例えばCCDまたはCMOSセンサのアレイであり、例えば1フレーム当たり40ミリ秒という積分時間を使用する。
[0043] 一例では、基準ビームは、例えば入射放射の強度を測定するために使用されることが多い。それを実行するには、放射ビームがビームスプリッタ16に入射すると、その一部が基準ビームとして基準ミラー14に向かってビームスプリッタを透過する。次に、基準ビームを同じディテクタ18の異なる部分に投影する。
[0044] 一例では、405〜790nmの範囲、または200〜300nmなどのさらに低い範囲で対象の波長を選択するために、干渉フィルタ13のセットが利用可能である。干渉フィルタは、異なるフィルタのセットを含むのではなく、調節可能であってもよい。干渉フィルタの代わりに、回折格子を使用することもできる。
[0045] 一例では、ディテクタ18は、単一の波長(または狭い波長範囲)で散乱光の強度を測定するか、複数の波長で別々に強度を測定するか、またはある波長の範囲にわたって積分した強度を測定することができる。さらに、ディテクタは、TM(transverse magnetic)偏光、およびTE(transverse electric)偏光の強度および/またはTM偏光とTE偏光の間の位相差を別々に測定することができる。
[0046] 一例では、広帯域光源(つまり光の周波数または波長の、したがって色の範囲が広い光源)の使用が可能であり、これは大きいエタンデュを与え、複数の波長の混合を可能にする。広帯域の複数の波長は、それぞれ*8の帯域幅および少なくとも2*8の間隔(つまり波長の2倍)を有してよい。幾つかの放射「源」は、ファイバ束を使用して分割された拡張放射源の異なる部分であり得る。この方法で、角度分解した散乱スペクトルを複数の波長にて並列で測定することができる。3−Dスペクトル(波長および2つの異なる角度)を測定することができ、3−Dスペクトルは2−Dスペクトルより多くの情報を含む。これによって、より多くの情報を測定することができ、メトロロジプロセスのロバスト性を向上させる。これについては、EP1,628,164A号にさらに詳細に記載されている。
[0047] 一例では、基板W上のターゲット30は、現像後にレジストの実線でバーが形成されるように印刷される回折格子であってもよい。あるいは、バーを基板にエッチングすることができる。このパターンは、リソグラフィ投影装置、特に投影システムPLの色収差に敏感であり、照明の対称性およびこのような収差の存在は、印刷された回折格子の変動として現れる。したがって、印刷された回折格子のスキャトロメトリデータを使用して、回折格子を再構築する。印刷ステップおよび/または他のスキャトロメトリプロセスの知識から、線の幅および形状などの回折格子のパラメータを再構築プロセスに入力し、処理ユニットPUで実行することができる。
[0048] 一例では、オーバーレイエラーを決定するために重ね合わせパターンの複数のセットが使用される。重ね合わせパターンの各セットには(未知のオーバーレイエラーに加えて)既知の(かつ異なる)バイアスが与えられる。重ね合わせパターンの各セットに対して、少なくとも一次および高次を含む回折パターンが検出される。一次または高次回折パターンを用いて非対称性を検出することができ、これは等しいおよび反対の角度における強度から減算した所定の角度における強度である。非対称性は、各反射角または各ピクセルに対して計算されてよい。非対称性は計算され、その後、異なるバイアスを有する重ね合わせパターンの各セットに対してモデル化される。次いで複数のバイアスにわたるモデル化された非対称性からオーバーレイエラーを算出することができる。
[0049] 本発明の一実施形態によると、非対称性を複数の異なる振動基底関数としてモデル化することができ、各々はパターンの周期Tを有する。非対称性は、最も一般的には、一連の高調波としてモデル化される。高次高調波が考慮された場合、単に第1高調波ではなく、所定のオーバーレイdに対しての各ピクセルpに対する検出された非対称性は以下の通りである。
Figure 2012526402

ここで、Aは非対称性であり、oはオーバーレイエラーであり、Kは各高調波の重みである。一次および二次高調波(n=1,2)が最も有意となる。三次および高次高調波がごく僅かであると考えられた場合、以下の通りとなる。
Figure 2012526402

図5は、本発明の一実施形態による、バイアスを加えたオーバーレイエラーと等しいオフセットの関数として一次および二次高調波を示している。図5から分かるように、第1高調波は周期(T/2)の半分にわたってサインが変化する一方、第2高調波のサインは変化しないまま残る。±dおよび±d+T/2のバイアスを有するパターンのセットを使用した場合、式は以下の通りとなる。
Figure 2012526402

したがって、和および差が算出されると、K1,PおよびK2,Pに対する式を導くことができる。
Figure 2012526402

これは、以下のように解く。
Figure 2012526402

これらの式は、K1,Pに対して|o|<T/4およびK2,Pに対して|o|<T/8が当てはまる。
[0050] その後オーバーレイエラーは最小平均二乗法を用いて決定されてよい。
Figure 2012526402
[0051] この例で一次および二次高調波が使用されたが、2つの高調波のうちの一方は偶数関数でありもう一方は奇数関数である任意の2つの高調波に適用されてよい。
[0052] 異なる振動基底関数に対する重みを計算する代替の方法は、各々が異なるバイアスを有する重ね合わせパターンの3つのセットだけ使用することによって達成することができる。この例では、バイアスが特定の値となるように選択する必要はない。所定のオーバーレイ値に対して、K1,PおよびK2,Pは各ピクセルに対して2つの一次方程式のセットを用いて求めることができる。
Figure 2012526402

ここで、xは(バイアスを加えたオーバーレイと等しい)オフセットである。この例では、最小二乗法を用いて一次および二次高調波が決定される。所定のオーバーレイ値に対して、K1,PおよびK2,Pは、結果的に最も小さい最小二乗値となる。これは複数の異なるオーバーレイ値に対して計算され、実際のオーバーレイ値は最も小さい最小二乗値に該当するオーバーレイ値である。
[0053] この方法における3つの異なるバイアスは任意の値であってよいが、選択される値は決定されたオーバーレイエラーの精度を影響し得る。結果的に、3つのバイアスは、使用されているもの以外の高調波からのクロストークを減少するためかつK1,PおよびK2,Pの決定に対する条件数に対して最適化されるべきである。
[0054] 各角度またはピクセルに対して、重みまたはK値は各基底関数または使用される高調波に対して決定される。したがって、各ピクセルに対して決定される重みまたはKおよびK値は、ピクセルアレイにわたるKおよびK値のマップを形成することができる。これはKマップとして知られている。Kマップが一度決定されると、再度K値を導く必要がなく、このKマップを用いて重ね合わせパターンの単一のセットに対するオーバーレイ値を決定できる。この方法の成功は決定されたK値の精度によるものであり、K値は基板にわたって変化しないことが推定される。
[0055] 図6は、各々が重ね合わせパターン31、32、33および34のセットを有する複数のフィールド21、22、23および24を示している。本発明の一実施形態によると、KおよびK値は、各々の異なるフィールドに対して決定される。本発明の一実施形態によると、単にそれぞれのフィールドに付属されたKおよびK値を用いる代わりに、隣接フィールドからのK値が補間される。したがって、フィールド内の重ね合わせパターン28の(単一の)セットを用いてオーバーレイエラーを決定する場合、オーバーレイエラーを計算するために使用されるKおよびKマップは、全ての隣接フィールドから決定されるKおよびKマップから補間されてよい。
[0056] さらなる実施形態を図7に示す。この実施形態では、互いに隣接していない重ね合わせパターンの複数のセット41、42、43、44、45、46および47があり、よって同じオーバーレイエラーを有することは想定されない。重ね合わせパターンのセットのうちの任意の3つのセットを選択してKおよびK値、よって最小平均二乗法を用いたKおよびKマップを生成することができる。あるいは、重ね合わせパターンのセットのうちの4つのセットがオーバーレイ±dおよび±d+T/2を有する場合、±dおよび±d+T/2マップを生成する第1方法を使用することもできる。
[0057] 本記載は基板上の重ね合わせパターンのセットに関するが、格子が最も一般的に使用されている。
[0058] 本発明の実施形態は一次回折パターンと関連して説明されたが、あらゆる高次回折パターンに適用されてもよい。
[0059] 本明細書において、IC製造におけるリソグラフィ装置の使用について具体的な言及がなされているが、本明細書記載のリソグラフィ装置が、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用のガイダンスパターンおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッド等の製造といった他の用途を有し得ることが理解されるべきである。当業者にとっては当然のことであるが、そのような別の用途においては、本明細書で使用される「ウェーハ」または「ダイ」という用語はすべて、それぞれより一般的な「基板」または「ターゲット部分」という用語と同義であるとみなしてよい。本明細書に記載した基板は、露光の前後を問わず、例えば、トラック(通常、基板にレジスト層を塗布し、かつ露光されたレジストを現像するツール)、メトロロジーツール、および/またはインスペクションツールで処理されてもよい。適用可能な場合には、本明細書中の開示内容を上記のような基板プロセシングツールおよびその他の基板プロセシングツールに適用してもよい。さらに基板は、例えば、多層ICを作るために複数回処理されてもよいので、本明細書で使用される基板という用語は、すでに多重処理層を包含している基板を表すものとしてもよい。
[0060] 光リソグラフィの関連での本発明の実施形態の使用について上述のとおり具体的な言及がなされたが、当然のことながら、本発明は、他の用途、例えば、インプリントリソグラフィに使われてもよく、さらに状況が許すのであれば、光リソグラフィに限定されることはない。インプリントリソグラフィにおいては、パターニングデバイス内のトポグラフィによって、基板上に創出されるパターンが定義される。パターニングデバイスのトポグラフィは、基板に供給されたレジスト層の中にプレス加工され、基板上では、電磁放射、熱、圧力、またはそれらの組合せによってレジストは硬化される。パターニングデバイスは、レジストが硬化した後、レジスト内にパターンを残してレジストの外へ移動される。
[0061] 本明細書で使用される「放射」および「ビーム」という用語は、紫外線(UV)(例えば、365nm、355nm、248nm、193nm、157nm、または126nmの波長、またはおよそこれらの値の波長を有する)、および極端紫外線(EUV)(例えば、5〜20nmの範囲の波長を有する)、ならびにイオンビームや電子ビームなどの微粒子ビームを含むあらゆる種類の電磁放射を包含している。
[0062] 「レンズ」という用語は、文脈によっては、屈折、反射、磁気、電磁気、および静電型光コンポーネントを含む様々な種類の光コンポーネントのいずれか1つまたはこれらの組合せを指すことができる。
[0063] 以上、本発明の具体的な実施形態を説明してきたが、本発明は、上述以外の態様で実施できることが明らかである。例えば、本発明は、上記に開示した方法を表す1つ以上の機械読取可能命令のシーケンスを含むコンピュータプログラムの形態、またはこのようなコンピュータプログラムが記憶されたデータ記憶媒体(例えば、半導体メモリ、磁気ディスクまたは光ディスク)の形態であってもよい。
結論
[0064] 発明の概要および要約の項目は、(一人以上の)発明者が想定するような本発明の1つ以上の例示的実施形態について述べることができるが、全ての例示的実施形態を述べることはできず、したがって、本発明および添付の請求の範囲をいかなる意味でも制限しないものとする。
[0065] 本発明は、特定の機能の実施を例示する機能的構成要素およびその関係を用いて上記に記載してきた。これらの機能的構成要素の境界は、説明の便宜性のために本明細書中に任意に画定されている。特定の機能およびその関係が適切に行われる限り、代替的な境界を画定することができる。
[0066] 特定の実施形態の前述の説明は、本発明の全体的性質を十分に明らかにしているので、当技術分野の知識を適用することにより、過度の実験をせず、本発明の全体的な概念から逸脱することなく、このような特定の実施形態を容易に変更および/またはこれを様々な用途に適応させることができる。したがって、このような適応および変更は、本明細書に提示された教示および案内に基づき、開示された実施形態の同等物の意味および範囲に入るものとする。本明細書の表現または用語は説明のためのもので、制限するものではなく、したがって本明細書の用語または表現は、当業者には教示および案内の観点から解釈されるべきことを理解されたい。
[0067] 本発明の幅および範囲は、上述した例示的実施形態のいずれによっても制限されず、以下の特許請求の範囲およびその同等物によってのみ規定されるものである。

Claims (26)

  1. 基板上のオーバーレイエラーを測定する方法であって、前記基板は重ね合わせパターンの複数のセットを含み、重ね合わせパターンの各セットは上部パターンおよび下部パターンを含み、前記上部パターンおよび前記下部パターンは周期的であり、前記重ね合わせパターンの各セットは前記上部パターンと前記下部パターンとの間に異なるバイアスを有し、それによってそれぞれの上部パターンと下部パターンとの間の全シフトは前記オーバーレイエラーおよび前記バイアスの和と等しく、前記方法は、
    (a)複数のバイアスの各々に対して一次または高次を含む回折パターンを検出することと、
    (b)前記一次または高次から前記重ね合わせパターンのセットの各々に対応する非対称性を決定することと、
    (c)前記複数のバイアスに対する非対称性のセットに基づいて前記オーバーレイエラーを計算することであって、前記計算は、前記重ね合わせパターンのセットの各々に対して、少なくとも2つの異なる振動基底関数の加重和としての前記全シフトの関数として、前記非対称性をモデル化することを含み、前記基底関数は、前記上部パターンと前記下部パターンとの間の前記全シフトに対する非対称性を有しかつ周期的パターンのピッチと等しい周期性を有する、ことと
    を含む、方法。
  2. 前記少なくとも2つの異なる振動基底関数は、前記周期的パターンの前記ピッチと等しい周期を有する第1高調波および前記周期的パターンの前記ピッチの半分と等しい周期を有する第2高調波を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記異なる振動基底関数のセットは、異なる高調波次数のサイン関数のセットを含み、前記和における重みはそれぞれの高調波次数の重要性を表す、請求項1に記載の方法。
  4. 前記決定することは、少なくとも3つの異なるバイアスにおける非対称性を決定することを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記計算することは、最小平均二乗法を用いて前記少なくとも2つの異なる振動基底関数に対する重みを決定することを含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記決定することは、少なくとも以下のバイアス、+d、−d、+d+T/2および−d+T/2における非対称性を決定することを含み、Tは前記パターンの周期である、請求項1に記載の方法。
  7. 前記決定することは、±dおよび±d+T/2における非対称性間の差を用いて第1振動基底関数に対する重みを計算することを含む、請求項6に記載の方法。
  8. 前記決定することは、±dおよび±d+T/2における非対称性の和を用いて第2振動基底関数に対する重みを計算することを含む、請求項6または7に記載の方法。
  9. 前記非対称性は、複数のピクセルの各々に対して検出される、請求項1に記載の方法。
  10. 前記重ね合わせパターンのセットのうちの少なくとも1つは、残りの前記重ね合わせパターンのセットから離れており、かつ前記残りの前記重ね合わせパターンのセットと必ずしも同じではないオーバーレイエラーを有する、請求項1に記載のオーバーレイエラーを決定する方法。
  11. 重ね合わせパターンの複数のセットを有する基板上のオーバーレイエラーを決定する方法であって、前記方法は、
    (a)複数の配置の各々における複数の非対称性を測定するために一次または高次を含む回折パターンを検出することであって、各配置はフィールドに対応する、ことと、
    (b)少なくとも2つの異なる非対称振動基底関数の加重和として前記非対称性をモデル化し、かつ前記複数の配置の各々に対して、前記少なくとも2つの異なる非対称振動基底関数の各々に対する重みを決定することと、
    (c)前記複数の配置とは異なる検出配置における非対称性を測定するために一次または高次を含む回折パターンを検出することと、
    (d)複数のフィールド配置に対して決定された第1振動基底関数に対する重みの間を補間することによって前記検出配置に対して前記第1振動基底関数に対する重みを決定することと、
    (e)前記複数のフィールド配置に対して決定された第2振動基底関数に対する重みの間を補間することによって前記検出配置に対して前記第2振動基底関数に対する重みを決定することと、
    (f)前記検出配置におけるオーバーレイエラーを計算することと
    を含む、方法。
  12. 各配置は重ね合わせパターンの複数のセットを含む、請求項11に記載の方法。
  13. 基板上にパターンを形成するためにリソグラフィ装置を使用することと、
    請求項11に記載の方法によって前記パターンのオーバーレイエラーを決定することと
    を含む、デバイス製造方法。
  14. 基板上のオーバーレイエラーを測定する方法であって、前記基板は重ね合わせパターンの複数のセットを含み、重ね合わせパターンの各セットは上部パターンおよび下部パターンを含み、前記上部パターンおよび前記下部パターンは周期的であり、前記重ね合わせパターンの各セットは前記上部パターンと前記下部パターンとの間に異なるバイアスを有し、それによってそれぞれの上部パターンと下部パターンとの間の全シフトは前記オーバーレイエラーおよび前記バイアスの和と等しく、前記方法は、
    複数のバイアスの各々に対して一次または高次を含む回折パターンを検出することと、
    前記一次または高次から前記重ね合わせパターンのセットの各々に対応する非対称性を決定することと、
    前記複数のバイアスに対する非対称性のセットに基づいて前記オーバーレイエラーを決定することであって、前記決定することは、前記重ね合わせパターンのセットの各々に対して、少なくとも2つの異なる振動基底関数の加重和としての前記全シフトの関数として、前記非対称性をモデル化することを含み、前記基底関数は、前記上部パターンと前記下部パターンとの間の前記全シフトに対する非対称性を有しかつ周期的パターンのピッチと等しい周期性を有する、ことと
    を含む、方法。
  15. 前記少なくとも2つの異なる振動基底関数は、前記周期的パターンの前記ピッチと等しい周期を有する第1高調波および前記周期的パターンの前記ピッチの半分と等しい周期を有する第2高調波を含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記異なる振動基底関数のセットは、異なる高調波次数のサイン関数のセットを含み、前記和における重みはそれぞれの高調波次数の重要性を表す、請求項14に記載の方法。
  17. 前記非対称性を決定することは、少なくとも3つの異なるバイアスにおける非対称性を決定することを含む、請求項14に記載の方法。
  18. 前記オーバーレイエラーを決定することは、最小平均二乗法を用いて前記少なくとも2つの異なる振動基底関数に対する重みを決定することを含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記非対称性を決定することは、少なくとも以下のバイアス、+d、−d、+d+T/2および−d+T/2における非対称性を決定することを含み、Tは前記パターンの周期である、請求項14に記載の方法。
  20. 前記非対称性を決定することは、±dおよび±d+T/2における非対称性間の差を用いて第1振動基底関数に対する重みを計算することを含む、請求項19に記載の方法。
  21. 前記非対称性を決定することは、±dおよび±d+T/2における非対称性の和を用いて第2振動基底関数に対する重みを計算することを含む、請求項19に記載の方法。
  22. 前記非対称性は、複数のピクセルの各々に対して検出される、請求項14に記載の方法。
  23. 前記重ね合わせパターンのセットのうちの少なくとも1つは、残りの前記重ね合わせパターンのセットから離れており、かつ前記残りの前記重ね合わせパターンのセットとは異なるオーバーレイを有する、請求項14に記載の方法。
  24. 重ね合わせパターンの複数のセットを有する基板上のオーバーレイエラーを決定する方法であって、前記方法は、
    複数の配置の各々における複数の非対称性を測定するために一次または高次を含む回折パターンを検出することであって、各配置はフィールドに対応する、ことと、
    少なくとも2つの異なる非対称振動基底関数の加重和として前記非対称性をモデル化し、かつ前記複数の配置の各々に対して、前記少なくとも2つの異なる非対称振動基底関数の各々に対する重みを決定することと、
    前記複数の配置とは異なる検出配置における非対称性を測定するために一次または高次を含む回折パターンを検出することと、
    複数のフィールド配置に対して決定された第1振動基底関数に対する重みの間を補間することによって前記検出配置に対して前記第1振動基底関数に対する重みを決定することと、
    前記複数のフィールド配置に対して決定された第2振動基底関数に対する重みの間を補間することによって前記検出配置に対して前記第2振動基底関数に対する重みを決定することと、
    前記検出配置におけるオーバーレイエラーを決定することと
    を含む、方法。
  25. 各配置は重ね合わせパターンの複数のセットを含む、請求項24に記載の方法。
  26. デバイス製造方法であって、
    基板上にパターンを形成するためにリソグラフィ装置を使用することと、
    重ね合わせパターンの複数のセットを有する基板上のオーバーレイエラーを決定することを含み、前記方法は、
    複数の配置の各々における複数の非対称性を測定するために一次または高次を含む回折パターンを検出することであって、各配置はフィールドに対応する、ことと、
    少なくとも2つの異なる非対称振動基底関数の加重和として前記非対称性をモデル化し、かつ前記複数の配置の各々に対して、前記少なくとも2つの異なる非対称振動基底関数の各々に対する重みを決定することと、
    前記複数の配置とは異なる検出配置における非対称性を測定するために一次または高次を含む回折パターンを検出することと、
    複数のフィールド配置に対して決定された第1振動基底関数に対する重みの間を補間することによって前記検出配置に対して前記第1振動基底関数に対する重みを決定することと、
    前記複数のフィールド配置に対して決定された第2振動基底関数に対する重みの間を補間することによって前記検出配置に対して前記第2振動基底関数に対する重みを決定することと、
    前記検出配置におけるオーバーレイエラーを計算することと
    を含む、デバイス製造方法。
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