JP2012521221A - 胸骨を修復するためのシステム及び方法 - Google Patents

胸骨を修復するためのシステム及び方法 Download PDF

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ウィリアム トーマス マクレラン
ジョニー チャン
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Abstract

【課題】本発明は、胸骨を修復するためのシステム及び方法を提供する。
【解決手段】胸骨修復デバイスは、雄構成要素から延び、雌構成要素によって受け入れられる縫合糸等の複数の雄構成要素及び雌構成要素を含む中央本体を含んでいてもよい。縫合糸を胸骨に巻き付け、デバイスを締め付け、分離した胸骨ピースを互いに保持する。
【選択図】図3A

Description

本願は、2009年3月19日に出願された米国仮特許出願第61/161,515号及び2009年10月15日に出願された米国仮特許出願第61/252,145号の恩恵を主張するものである。出典を明示することにより、これらの出願に開示された全ての内容は本明細書の開示の一部とされる。
本発明は、胸骨を修復するためのシステム及び方法に関する。
外科手術後に行われる胸骨修復方法は、従来、大きな力を加えることを必要とした。大きな力を加えることは困難であり、不快であった。例えば、心臓手術後に行われる胸骨の修復には、代表的には、鋼製ワイヤが使用された。骨縁部間の安定性を得るため、ワイヤを肋骨間に通し、これを互いに捩じり/クリンプ止めした。
胸骨の再建中、呼吸によって胸骨が動くことにより、ワイヤに応力が加わった。これにより金属に疲労が加わり、破損が生じる。ワイヤの一体性が失われると、胸骨の感染症や偽関節が生じる。これは、全ての開胸手術の5%で生じる。更に、金属に対するアレルギーが報告されている。これは、多くの場合、患者をワイヤの脱落等の危険に晒す。ワイヤは、更に、ワイヤを締め付ける際の外科医の技量に左右される。ワイヤを捻り過ぎると、ワイヤが不必要に弱くなり、破損し易くなる。骨折用のプレートに似た胸骨プレートシステムが開発された。しかしながら、プレートを用いた技術で成功を納めるには多くの障害がある。これらのプレートは適用に手間がかかり、困難である。更に、心胸郭外科医は、通常は、プレートを適用する訓練を積んでおらず、プレートを適用しようと考えない。代表的には、プレートは、胸骨離開(sternal dehiscence)に備えたものであって、高価である。
米国仮特許出願第61/161,515号 米国仮特許出願第61/252,145号
本発明は、胸骨を修復するためのシステム及び方法を提供する。本明細書中に説明した様々な態様は、以下に説明する特定の用途のうちの任意の用途又は任意の他の種類の組織連結部に適用してもよい。本発明は、独立型のシステム又は方法として適用されてもよく、又は心臓手術等の一体の医療手順の部分として適用されてもよい。本発明の様々な態様は、個々に、集合的に、又は互いに組み合わせて理解できるということは理解されよう。
本発明の一態様は、胸骨連結デバイスに関する。胸骨連結デバイスは、中央本体を含んでいてもよい。中央本体は、複数の雄ステム、これらの雄ステムに連結された複数の雄ベース、複数の雌ステム、及びこれらの雌ステムに連結された複数の雌ベースを含んでいてもよい。胸骨連結デバイスは、更に、複数の雄縫合糸を含んでいてもよい。雄縫合糸は雄ベースから延びており、雌ベースによって受け入れられるような変更が加えられている。この変更では、雄ステム又は雌ステムのうちの少なくとも一つが、他の雄ステム又は雌ステムに対して平行でない角度をなすように配向される。
本発明の別の実施例によれば、中央本体を含む連結デバイスが提供される。中央本体は、複数の雄ステム、これらの雄ステムに連結された、雄縫合糸の取り出し点として役立つように形成された複数の雄ベース、複数の雌ステム、及びこれらの雌ステムに連結された、雄ベースから取り出された雄縫合糸を受け入れるように形成された複数の雌ベースを含んでいてもよい。幾つかの場合では、雄ベース又は雌ベースのうちの少なくとも一つは、雄縫合糸の配向を、雄ベース又は雌ベースのところで、雄ベース又は雌ベースが連結された雄ステム又は雌ステムに関して変えることができるように形成されていてもよい。
本発明の別の態様によれば、二つの組織を連結するための方法が提供される。この方法は、複数の雄ステムと、複数の雌ステムと、これらの雌ステムに連結された複数の雌ベースとを含む中央本体を含む連結デバイスを提供する工程を含む。連結デバイスは、更に、雄ステムに連結されており且つ雄ステムから延びる複数の雄縫合糸とを含む連結デバイスを提供する工程を含む。本方法は、更に、第1雄縫合糸を二つの組織に巻き付け、第1雄縫合糸を第1雌ベースに連結する工程と、第2雄縫合糸を二つの組織に巻き付け、第2雄縫合糸を第2雌ベースに連結する工程とを含む。
本発明のこの他の目的及び利点は、以下の説明及び添付図面と関連して考えることにより、更によく理解されるであろう。以下の説明は、本発明の特定の実施例を説明する特定の詳細を含むけれども、これは、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではなく、むしろ、好ましい実施例を例示するものと解釈されるべきである。本発明の各態様について、本明細書中に教示したように、多くの変更が可能である。こうした変更は、当業者に周知である。本発明の精神を逸脱することなく、本発明の範囲内で、様々な変形及び変更を行うことができる。
本明細書中で言及した全ての公開物、特許、及び特許出願は、出典を明示することにより、全ての内容が本明細書の開示の一部とされる。
本発明の新規な特徴は、添付の特許請求の範囲に特定的に説明されている。本発明の特徴及び利点は、本発明の原理を使用した例示の実施例を説明する以下の詳細な説明及び添付図面を参照することによって、更によく理解されるであろう。
図1は、本発明の一実施例による胸骨デバイスを示す図である。 図2は、胸骨デバイスの別の形態を示す図である。 図3Aは、胸骨デバイスの別の実施例を上方から見た斜視図である。 図3Bは、胸骨デバイスの別の実施例の側面図である。 図3Cは、胸骨デバイスの別の実施例の底面図である。 図3Dは、胸骨デバイスの別の実施例を下方から見た斜視図である。 図4Aは、本発明の一実施例による胸骨連結デバイスを示す図である。 図4Bは、雌ベースを通してニードルを引っ張った後の胸骨連結デバイスを示す図である。 図4Cは、雌ベースを通して雄縫合糸を引っ張った後の胸骨連結デバイスを示す図である。 図5は、中央本体形状の一例を示す図である。 図6は、中央本体形状の別の例を示す図である。 図7Aは、細長いステムを持つ中央本体を示す図である。 図7Bは、多数の層を持つ中央本体を示す図である。 図7Cは、比較的短いステムを持つ中央本体を示す図である。 図8は、胸骨デバイスの賦形中央本体を示す図である。 図9は、穴が設けられた胸骨デバイスの中央本体を示す図である。 図10は、不規則なテキスチャーが設けられた胸骨デバイスの中央本体を示す図である。
図11は、不規則なテキスチャーが設けられた人工股関節を示す図である。 図12は、胸骨デバイス継手の張力と揺動の自由度との間の関係を示す図である。 図13は、本体に連結された縫合糸を示す図である。 図14は、雄ベース及び雌ベースを持つ胸骨デバイス本体を示す図である。 図15は、ボール−ソケット継手を持つ雄縫合糸を示す図である。 図16は、胸骨デバイスの雄ベースに連結された雄縫合糸を示す図である。 図17は、本発明の一実施例による胸骨デバイスの雌ベースを示す図である。 図18は、雌ベースの回転範囲を示す図である。 図19Aは、ステムに対し、制限された経路に沿って移動する、雌ステムに設けられた雌ベースを示す図である。 図19Bは、雌ステムに設けられた雌ベースの側面図である。 図20は、雌ベース及びステムの追加の例を示す図である。
図21は、雄縫合糸を雌ベースに沿って締め付けるのに使用される工具の一例を示す図である。 図22は、様々な可能な縫合糸形態の例を示す図である。 図23は、縫合糸形態の追加の例を示す図である。 図24は、分割された胸骨の遊隙に加わる力の例を示す図である。 図25は、分割された胸骨に配置された胸骨連結デバイスの一例を提供する図である。 図26は、身体に配置できる可撓性構成要素を持つ胸骨デバイスの一例を示す図である。 図27は、胸骨デバイスの輪郭を提供するため、身体を足の方から見た図である。 図28は、胸骨に設置した、本発明の別の実施例による胸骨デバイスを示す図である。 図29Aは、一組の肋骨を橋渡しする胸骨デバイスの一例を示す図である。 図29Bは、二組の肋骨を橋渡しする胸骨デバイスの一例を示す図である。 図30は、胸骨の二つの肋骨を橋渡しする胸骨デバイスの一例を示す図である。
図31Aは、胸骨デバイスを身体に適用するための工程を示す図である。 図31Bは、胸骨デバイスを身体に適用するための別の工程を示す図である。 図32Aは、胸骨に胸骨連結デバイスを設置するための工程を示す図である。 図32Bは、胸骨に胸骨連結デバイスを配置するための追加の工程を示す図である。 図32Cは、胸骨を連結する上で胸骨連結デバイスをどのように使用するのかを示す図である。 図32Dは、胸骨連結デバイスを使用して胸骨を連結するために続いて行われる工程を示す図である。 図33は、胸骨連結デバイスを締め付けるのに使用されるテンションガンを示す図である。 図34は、胸骨連結デバイスを締め付けるのにテンションガンをどのように使用するのかを示す図である。 図35は、本発明の一実施例に従って提供されたリンクバーを示す図である。
本発明の好ましい実施例を本明細書中に示し且つ説明したが、これらの実施例は単なる例として提供されたものであるということは当業者には明らかであろう。当業者は、本発明を逸脱することなく、多くの変形、変更、及び代替を思いつくであろう。本発明を実施する上で、本明細書中に説明した本発明の実施例に対する様々な変形例を使用してもよいということは理解されるべきである。
〔胸骨デバイス〕
図1は、本発明の一実施例による胸骨デバイスを示す。胸骨デバイスは中央本体100を含み、この中央本体は、一つ、二つ、又はそれ以上の雄ステム102と、一つ、二つ、又はそれ以上の雌ステム104とを含んでいてもよい。好ましくは、中央本体は複数の雄ステム及び複数の雌ステムを有する。中央本体は、更に、随意であるが、一つ、二つ、又はそれ以上の雄ベース106及び一つ、二つ、又はそれ以上の雌ベース108を含む。
任意の数の雄ステム、雌ステム、及び/又は対応するベースが設けられていてもよい。好ましくは、同数の雄ステム及び雌ステムが設けられていてもよい。例えば、二つの雄ステムが設けられている場合には、二つの雌ステムが設けられている。別の態様では、雄ステム及び雌ステムの数が異なっていてもよい。幾つかの例では、一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、六つ、七つ、八つ、又はそれ以上の雄ステム、雌ステム、及び/又は対応するベースが設けられていてもよい(例えば、二つの雄ステム及び一つの雌ステムが設けられていてもよい)。
雄ステム及び/又は雌ステムは、中央本体と一体であってもよい。別の態様では、これらのステムは中央本体から分離可能であってもよい。これを以下に更に詳細に論じる。
雄ベースは、雄ステムに連結されていてもよく、雌ベースは雌ステムに連結されていてもよい。好ましい実施例では、各雄ベースは雄ステムに連結されていてもよく、各雌ベースは雌ステムに連結されていてもよい。別の態様では複数の雄ベースが雄ステムに連結されていてもよく、及び/又は複数の雌ベースが雌ステムに連結されていてもよい。他の実施例では、複数の雄ステムが雄ベースに連結されていてもよく、及び/又は複数の雌ステムが雌ベースに連結されていてもよい。幾つかの実施例では、雄ステムは雄ベースを備えておらず、又は雌ステムが雌ベースを備えていない。
幾つかの実施例では、雄ステム及び/又は雌ステムは細長い形状をしていてもよい。細長さの程度は、変化してもよい(例えば、雄ステム及び/又は雌ステムが長く且つ薄くてもよく、又は比較的短く且つずんぐりしていてもよい)。雄ステム及び/又は雌ステムは、中央本体の共通の中央領域から延びていてもよい。少なくとも一つの雄ステム又は雌ステムが、別の雄ステム又は雌ステムに対して平行でない角度で配向されていてもよい。幾つかの場合では、全ての雄ステムが他の雄ステムに関して平行でない角度を形成してもよく、及び/又は全ての雌ステムが他の雌ステムに関して平行でない角度を形成してもよい。雄ステム及び/又は雌ステムは、全て、中央本体の共通の中央領域と交差してもよい。別の態様では、幾つかの雄ステム及び/又は雌ステムが、中央本体の共通の中央領域で、又はその近くで交差していてもよい。幾つかの場合では雄ステム及び雌ステムは、交差形状即ちX形状を形成していてもよい。別の態様では、これらのステムは、共通の中央領域から延びるホイールのスポークと同様の形状を形成してもよい。
胸骨デバイスは、更に、一つ又はそれ以上の雄縫合糸110を含んでいてもよい。雄縫合糸は、雄ベースから延びていてもよい。雄ステムは、雄ベースと一体であってもよく、雄ベースから分離可能であってもよい。別の態様では、雄縫合糸は雄ステムと一体であってもよく、又は雄ステムから分離可能であって、雄ステムから延びていてもよい。好ましくは、各雄ベースは雄縫合糸に連結されていてもよい。好ましくは、雄ステムと雄縫合糸との間に一対一対応が存在する。別の態様では、雄ステムは、0本、1本、2本、又はそれ以上の雄縫合糸に直接的に又は間接的に連結されていてもよい。又は、雄縫合糸が一つ、二つ、三つ、又はそれ以上の雄ステムに直接的に又は間接的に連結されていてもよい。
雄縫合糸110は、雌ベース108によって受け入れられるように形成されていてもよい。好ましくは、各雄縫合糸は、別の雌ベースによって受け入れられるように形成されていてもよい。各雄ステムは、雄縫合糸を介して連結される対応する雌ステムを持っていてもよい。別の態様では、雌ベースは、複数の雄縫合糸を受け入れるように形成されていてもよい。幾つかの実施例では、雌ベースは、雄縫合糸が雌ベースに関して一方向にしか移動しないように雄縫合糸を受け入れてもよい。例えば、雄縫合糸を雌ベースに一方向にだけ通してもよい。これにより、胸骨デバイスが緩むことなく締め付けられる。別の態様では締め付け機構が雌ベースに設けられていてもよい。例えば、雄縫合糸は、締め付け機構が係合し、雄縫合糸が所定位置に固定するまで雌ベースを通していずれかの方向に摺動でき、又は雌ベースに関して一方向にだけ摺動できる。
ベースは、雄縫合糸の「取り出し部」及び「受け入れ部」として役立ってもよい。雄ベースは、雄−雌相互作用がなされる場所である。
幾つかの場合では、雄縫合糸110は係合ゾーン112を含んでいてもよい。雄縫合糸は、第1端及びこれとは反対側の第2端を含んでいてもよい。雄縫合糸の第1端は、雄ベース又は雄ステムのところにあり、ここから雄縫合糸が延びる。係合ゾーンは雄縫合糸の第2端にある。係合ゾーンにより、雄縫合糸は狭幅になる。例えば、雄縫合糸の長さに沿った直径がD1である場合、係合ゾーンのところで、雄縫合糸の直径はD2まで減少する。ここでD2はD1よりも小さい。直径は、徐々に減少してもよいし、いきなり減少してもよい。同様に、雄縫合糸の長さに沿った幅がW1である場合、係合ゾーンのことろで、雄縫合糸の幅はW2まで減少する。ここで、W2はW1よりも小さい。幅は徐々に減少してもよいしいきなり減少してもよい。幾つかの場合では、係合ゾーンは円錐形又はテーパ形状であってもよい。係合ゾーンは、円錐形形状拡張部であってもよいし、標準的な縫合糸であってもよい。
雄縫合糸110は、随意であるが、送出ニードル114に連結されていてもよい。送出ニードルは、雄縫合糸の係合ゾーン112に直接的に連結されていてもよいし、間接的に連結されていてもよい。幾つかの場合では、送出ニードルは、ライン又は糸を介して雄縫合糸の係合ゾーンに間接的に連結されていてもよい。別の態様では、送出ニードルは、係合ゾーンなしで、雄縫合糸に直接的に又は間接的に連結されていてもよい。幾つかの場合では、送出ニードルは、雄縫合糸から分離可能であってもよいし雄縫合糸と一体であってもよい。幾つかの場合では、雄縫合糸の係合ゾーンは、送出ニードルとして使用できる先が尖った剛性の材料で形成されていてもよい。送出ニードルは実質的に直線状であってもよいし湾曲していてもよい。送出ニードルは、胸骨の周囲への胸骨デバイスの送出を可能にする周知のニードルであってもよいし、当該技術分野で後に開発されるニードルであってもよい。
胸骨デバイスは、胸骨のピースを連結するため、胸骨又は他の同様の解剖学的特徴の周囲に送出してもよい。胸骨/肋骨層位(sternal/rib horizon) は、胸骨と肋骨が出会う場所である。雄縫合糸を通す場所の上方及び下方に軟組織がある。被術者の体内での胸骨デバイスの適用を以下に更に詳細に論じる。
幾つかの実施例では、雄縫合糸は、この雄縫合糸が延びる雄ベースと隣接していない雌ベースによって受け入れられるように形成されている。例えば、胸骨デバイスが、対応する雌ベースを備えた一対の雌ステム、及び対応する雄ベースを備えた一対の雄ステムを持つ場合、第1雄ベースから延びる第1雄縫合糸は第1雌ベースによって受け入れられる。この場合、第1雄ベース及び第1雌ベースは互いに隣接していない、互いに反対側のステムに設けられている。同様に、第2雄ベースから延びる第2雄縫合糸は第2雌ベースによって受け入れられる。この場合、第2雄ベース及び第2雌ベースは互いに隣接していない、互いに反対側のステムに設けられている。このような場合、第1及び第2の雄縫合糸がそれらの夫々の雌ベースに受け入れられたとき、第1雄縫合糸は、第2雄縫合糸と交差する。かくして、第1及び第2の雄縫合糸が夫々の雌ベースに受け入れられたとき、第1雄縫合糸は第2雄縫合糸と交差し、又は第2雄縫合糸は第1雄縫合糸と交差する。かくして、第1雄縫合糸は第2雄縫合糸と接触及び/又は交差する。
図2は、胸骨デバイスの別の形態を示す。胸骨デバイスは、主本体200を含んでいてもよい。主本体は複数の細長いステムを備えていてもよい。例えば、二つの雄ステム202a、202b及び二つの雌ステム204a、204bが設けられていてもよい。幾つかの場合では、雄ステム及び/又は雌ステムは、長く且つ狭幅であってもよい。雌ステムは、雌係止ゾーン206に連結されていてもよい。雌ステムは、雌縫合糸のベース214であってもよい。雌係止ゾーンは、雄縫合糸208を受け入れるように形成されていてもよい。
幾つかの実施例では、主本体、雌ステム、及び/又は雄ステムは、剛性材料で形成されていてもよく、半剛性材料で形成されていてもよく、又は可撓性材料で形成されていてもよい。雄縫合糸は、好ましくは可撓性材料で形成されているが、別の態様では半剛性材料又は剛性材料で形成されていてもよい。上述の構成要素のうちの任意の構成要素は、様々な材料特性を持つ、同じ又は異なる材料で形成されていてもよい。これらの材料のうちの任意の材料は、延びてもよいし延びなくてもよく、延伸してもよいし延伸しなくてもよく、曲げられてもよいし曲げられなくてもよく、折り畳まれてもよいし折り畳まれなくてもよく、又は形状を保持してもよいし形状を保持しなくてもよい。
雄縫合糸208は、雄ステム202aから延びていてもよい。幾つかの場合では、雄縫合糸は雄ステムと一体であってもよい。雄ステムは、雄縫合糸のベース210であってもよい。雄縫合糸は雄ステムよりも狭幅であってもよい。別の態様では、雄縫合糸は、雄ステムと同じ大きさの断面を備えていてもよい。雄縫合糸は、雄ステムから延びるに従って断面積が徐々に減少してもよい。別の態様では、断面積が同じままであってもよい。幾つかの場合では、雄縫合糸は、雄ステムよりも可撓性であってもよい。
雄縫合糸208は、雄係止ゾーン212を含んでいてもよい。雄係止ゾーンは、雌ベース214によって受け入れられるが、雄縫合糸が雌係止ゾーン206に関して少なくとも一方向に摺動しないようにする係止特徴を含んでいてもよい。例えば、雄縫合糸は、胸骨デバイスを締め付けるように雌ベースを一方向に通過するが、雌係止ゾーンを通って逆方向に通過しないようにされていてもよい。雄係止ゾーンは、雄縫合糸の全長に沿って設けられていてもよい。別の態様では、雄縫合糸の一つ又はそれ以上の部分に沿って設けられていてもよい。係止ゾーンは、雄ステムと隣接した縫合糸の端部の近くに設けられていてもよいし、雌係止ゾーンによって受け入れられた縫合糸の端部の近くに設けられていてもよい。
雄係止ゾーンに設けられた係止特徴には、雄縫合糸を雌係止ゾーン内に係止し、雄縫合糸が少なくとも一方の方向に移動しないようにするのを補助する、縫合糸の任意の形態又は構造が含まれる。係止ゾーンには、ボール形状、円錐形形状、出っ張り、歯、鋸歯状縁部、穴、又は溝が含まれていてもよい。
雄縫合糸208は、係合ゾーン216を備えていてもよい。この係合ゾーンは、雄縫合糸を狭幅にしたゾーンであってもよい。係合ゾーンは、配向特徴を備えていてもよい。係合ゾーンは、雌係止ゾーンを通した雄縫合糸の案内を補助してもよい。幾つかの実施例では、係合ゾーンは、係止ゾーンと隣接していてもよい。別の態様では、係合ゾーンは、雄係止ゾーンでない雄縫合糸の領域と隣接していてもよい。
雄縫合糸208は、随意であるが、送出ニードル218に連結されていてもよい。この送出ニードルは、雄縫合糸の係合ゾーン216に直接的に連結されていてもよいし、間接的に連結されていてもよい。送出ニードルは、胸骨デバイスを胸骨の周囲に送出できる、当該技術分野で周知の、又は後に開発される任意のニードルであってもよい。
胸骨デバイスは、胸骨に巻き付けられるように形成されていてもよい。胸骨の断面に参照番号220が付してある。主本体は、胸骨の第1側に沿って配置されていてもよく、雄縫合糸は、胸骨の反対側に巻き付けられてもよい。雄縫合糸は、雄係止ゾーンが雌係止ゾーンと接触するように雌係止ゾーンと係合してもよい。胸骨は、胸骨デバイスによって取り囲まれてもよい。
図3Aは、胸骨デバイスの別の実施例を上方から見た斜視図である。胸骨デバイスは、雄縫合糸302a、302bに連結された二つの雄ステム300a、300b、及び二つの雌係止ゾーン306a、306bに連結された二つの雌ステム304a、304bを含んでいてもよい。雄ステム及び雌ステムは、雄ステムが互いに平行でなく、雌ステムが互いに平行でないように、主本体308内で配向されていてもよい。雄ステム及び雌ステムは、十字形状を形成するように配向されていてもよい。
雄縫合糸は、雄ステムに一体に連結されていてもよい。雄縫合糸は、可撓性材料で形成されていてもよく、半剛性材料で形成されていてもよく、又は剛性材料で形成されていてもよい。幾つかの場合では、雄縫合糸302aは、雄縫合糸の対応する雄ステム300aと隣接した雌ステム304aと係合してもよい。このような場合には、雄縫合糸が対応する雌係止ゾーンと係合したとき、これらの雄縫合糸は、実質的に互いに平行である。雄縫合糸は互いに交差しない。他の場合には、雄縫合糸302aは、雄縫合糸の対応する雄ステム300aと隣接しておらず、対応する雄ステムとは反対側の雌ステム304bと係合してもよい。このような場合には、雄縫合糸は、対応する雌係止ゾーンと係合したとき、これらの雄縫合糸は互いに実質的に平行でない。雄縫合糸は互いに交差し、十字形状を形成する。
主本体の中央部分は実質的に平らであってもよく、胸骨の第1側(前側)に装着されてもよい。雄ステム及び/又は雌ステムは、これらのステムが胸骨に巻き付けられて胸骨の側部を包むような形状を備えていてもよい。かくして、雄縫合糸は、胸骨の前側でなく胸骨の側部を包み、雌係止ゾーンと係合してもよい。同様に、雄縫合糸は、胸骨の前側でなく胸骨の側部を包んで雄ステムに連結されていてもよい。
別の実施例では、雄ステム及び雌ステムの長さ及び/又は輪郭即ちプロファイルを変化してもよい。かくして、幾つかの変形例では、雄縫合糸及び雌係止ゾーンは、主本体の中央部分と隣接した胸骨の前側に沿って関連してもよく、又は胸骨の後側に沿って関連してもよく、又は胸骨の周囲に沿った任意の場所で関連してもよい。
図3Bは、胸骨デバイスの別の実施例の側面図である。胸骨デバイスの輪郭は薄く、そのため被術者の体内で使用した場合、胸骨デバイスから大きな出っ張りや突出部が形成されない。例えば、主本体310の中央部分、主本体のステム312a、312b、雄縫合糸314、雌係止ゾーン316、及び/又は任意の他の構成要素は非常に低プロファイルであってもよく、被術者の胸骨(又は他の同様の解剖学的領域)にフィットする形状を備えていてもよい。
幾つかの変形例では、胸骨デバイスの構成要素のプロファイルは、1cm又はそれよりも小さくてもよく、約0.5cm又はそれよりも小さくてもよく、約0.3cm又はそれよりも小さくてもよく、約0.2cm又はそれよりも小さくてもよく、約0.1cm又はそれよりも小さくてもよく、約0.07cm又はそれよりも小さくてもよく、約0.05cm又はそれよりも小さくてもよく、約0.02cm又はそれよりも小さくてもよく、約0.01cm又はそれよりも小さくてもよく、約0.007cm又はそれよりも小さくてもよく、約0.005cm又はそれよりも小さくてもよく、約0.002cm又はそれよりも小さくてもよく、約0.001cm又はそれよりも小さくてもよい。更に、胸骨デバイスの輪郭は、荒い又は先が尖った縁部が胸骨デバイスから突出しないように、滑らかであってもよい。これにより、胸骨デバイスが領域内の組織を刺激したり捕捉したりしないようにするのを補助する。
幾つかの実施例では、雄縫合糸が雄ステムから延びる場所は滑らかであってもよい。雄縫合糸は、雄ステムに一体に連結されていてもよい。別の態様では、雄縫合糸は、雄ステムから分離可能であってもよく、又は雄ベースを介して連結されていてもよい。雄ベースが雄ステムに連結する場所及び/又はベースのプロファイルは、非常に薄く及び/又は滑らかであってもよい。
図3Cは、胸骨デバイスの別の実施例の底面図である。雄縫合糸320は、係止特徴324が設けられた雄係止ゾーン322を含んでいてもよい。幾つかの変形例では、これらの係止特徴は、胸骨デバイスの下側に設けられていてもよい。例えば、係止特徴には、ボール形状、円錐形形状、出っ張り、歯、鋸歯状縁部、穴、又は溝が含まれる。雄係止ゾーンの長さは、雄縫合糸が雌係止ゾーンと係合する雄縫合糸の長さの少なくとも一部であってもよい。
図3Dは、胸骨デバイスの別の実施例を下方から見た斜視図である。胸骨デバイスの下側から見た雄係止ゾーン330が詳細に示してある。更に、雌係止ゾーン332も詳細に示してある。雄係止ゾーンは、雄縫合糸の端部を介して雌係止ゾーン内に案内される。雄縫合糸の端部には、随意であるが、送出ニードル及び/又は係合ゾーンが設けられていてもよい。
雄係止ゾーンには、押縁334等の係止特徴が設けられていてもよい。これらの係止特徴は、雄縫合糸が雌係止ゾーンを通って一方向に、他方の方向よりも容易に通過できるような形状を備えていてもよい。雌係止ゾーンの内部には、対応する係止特徴が設けられていてもよいし、設けられていなくてもよい。幾つかの場合では、雌係止ゾーンは、外面及び内面を有する。内面が雄縫合糸と接触する。内面には、雄縫合糸が雌係止ゾーンに関して少なくとも一方向に移動しないようにするか或いはこの移動を困難にする、雄縫合糸の係止特徴と対応する係止特徴が設けられていてもよい。雌係止特徴には、更に、押縁、出っ張り、ボール、溝、フック、バー、ラッチ、等が含まれる。
図4Aは、本発明の一実施例による胸骨連結デバイスを示す。この胸骨連結デバイスは、中央構造400と、複数の細長い部材402と、複数の係止デバイス404とを含む。例えば、中央構造は、中央構造から延びる二つの細長い部材に連結されていてもよい。二つの係止デバイスが中央構造に連結されていてもよい。
幾つかの変形例では、細長い部材は中央構造の一方の側から延びていてもよく、係止デバイスは、中央構造の第2の側即ち反対側に設けられていてもよい。例えば、細長い部材が中央構造の右側から延びている場合、係止デバイスは中央構造の左側に設けられていてもよい。かくして細長い部材は互いに隣接していてもよく、係止デバイスは互いに隣接していてもよい。他の実施例では、細長い部材及び/又は係止デバイスは、必ずしも同じ側から延びていなくてもよい。例えば、細長い部材が中央構造の右上隅部から延びてもよく、係止デバイスが中央構造の右下隅部に位置決めされていてもよく、細長い部材が中央構造の左下隅部から延びてもよく、係止デバイスが中央構造の左上隅部に位置決めされていてもよい。このような場合には、細長い部材は互いに隣接しておらず、係止デバイスは互いに隣接していない。
幾つかの実施例では、細長い雄部材の離間の程度(take-off and degree) は調節自在である。これにより、胸骨連結デバイスを肋骨に関して随意の方法で配置できる。
雌係止デバイスは、中央デバイスの前面に設けられていてもよいし後面に設けられていてもよい。別の態様では、雌係止デバイスは、中央デバイスの側部に設けられていてもよい。雌係止デバイスは、中央構造に対して固定されていてもよいし、中央構造に枢着されていてもよい(例えばピンによって)。雌係止デバイスは、中央ピンを介して中央構造に取り付けられていてもよい。中央ピンにより、雌係止デバイスは、細長い雄部材を受け入れる上で最適の角度まで回転できる。雌係止デバイスは、平らな又は丸みのある細長い雄部材を受け入れる形状を備えていてもよい。細長い雄部材の様々なプロファイル及び形状を以下に更に詳細に論じる。雌係止デバイスは、中央構造に、できるだけ滑らかに且つ低プロファイルであるように組み込まれていてもよい。
胸骨連結デバイスは、低プロファイルであり且つ簡単であるのがよい。幾つかの場合では、中央構造は、できるだけ平らである(低プロファイルである)のがよい。
胸骨連結デバイスは、従来のワイヤ配置技術と同様の原理の幾つかを使用してもよい。胸骨連結デバイスは、手早く装着でき、緊急時に容易に切断できる。更に、胸骨連結デバイスは、ドリル、ねじ、又はプレートを必要としない。
幾つかの場合では、胸骨連結デバイスは吸収性であってもよい。胸骨連結デバイス及び/又はその任意の構成要素は、体内に再吸収できる材料で形成されていてもよい。胸骨連結デバイス及び/又はその任意の構成要素には、抗生物質又は増殖因子のコーティングが設けられていてもよい。胸骨連結デバイスと関連した材料を以下に詳細に論じる。
図4Bは、ニードル410を雌係止デバイス412に通した後の胸骨連結デバイスを示す。ニードルは、細長い雄部材414に連結されていてもよい。ニードルは、細長い雄部材に直接的に連結されていてもよいし、糸又はラインを介して細長い雄部材に間接的に連結されていてもよい。細長い雄部材は、更に、係止デバイスを通した細長い雄部材の案内を補助する円錐形形状又はテーパ形状の係合ゾーン416を含んでいてもよい。幾つかの実施例では、係合ゾーンは、ニードルと同じ機能を備えていてもよい。幾つかの場合では、係合ゾーンは先が尖っていてもよく、そのため使用者は、先が尖った係合ゾーンを介して細長い雄部材を軟組織に通すことができる。
胸骨連結デバイスの中央部材418は、胸骨と近接した配置されてもよく、細長い部材のうちの細長い第1部材を胸骨に巻き付け、これを係止デバイスのうちの第1係止デバイスに挿入し(例えばニードル及び糸を用いて)、第1係止デバイスと係合する。細長い第2部材を胸骨に巻き付け、第2係止デバイスに挿入し、第2係止デバイスと係合する。細長い部材の各々を係止デバイスに挿入した後、その送出端を切除し、細長い部材を係止デバイスと面一にする。例えば、ニードルを切除し、雌係止デバイスを通して糸/細長い部材を引っ張る。又は細長い部材を直接的に押す又は引く。このようにして、装置は、胸骨切開術後に胸骨の切断片間に加わる様々な力に抗する比較的頑丈な胸骨固定器を形成する。
雌係止デバイスを或る程度揺動したり曲げたりできるように、中央コア構造に弛緩カット(relaxing cuts) が設けられていてもよい。これにより、呼吸時に胸骨連結デバイスに加わる応力を或る程度なくすことができる。
図4Cは、雌係止デバイス422を通して細長い雄部材420を引っ張った、胸骨連結デバイスを示す。細長い第1部材は雌係止デバイスに既に通してあり、細長い部材の余分の部分424を切除した。
ニードル426を肋骨及び胸骨の後側に通してもよい。ニードルは、標準的なワイヤ等における標準的な持針器即ちニードルドライバー(needle driver) 、又は周知の又は当該技術分野で後に開発される任意のニードルであってもよい。ニードルはライン428に連結されていてもよく、ニードルは、このラインによって細長い部材に連結されていてもよい。ニードルを切除し、雌係止デバイスを通して糸及び/又は細長い部材を引っ張ってもよい。
雌係止デバイスを通して係合した後、余分の細長い雄部材を切除し、廃棄してもよい。切断デバイスは、デバイスを任意の適当な所望の力レベルで締め付けるのに使用されてもよい。
〔中央本体〕
図5は、中央本体500の形状の一例を示す。中央本体は、中央本体の中央領域から延びる複数のステム502を含んでいてもよい。幾つかの場合では、中央本体は、垂直方向中央軸線及び/又は水平方向中央軸線を中心として対称であってもよい。中央本体から任意の数のステムが延びていてもよい。例えば、二個、三個、四個、五個、六個、八個、十個、十二個、又はそれ以上のステムが中央本体から延びていてもよい。ステムは、これらのステムが実質的に均等に離間されているように延びていてもよく、又は幾つかのステムが他のステムに対して近いように、又はステムが群をなして配置されるように延びていてもよい。
ステムは、任意の形状及び寸法を備えていてもよい。幾つかの場合では、ステムは、長く且つ狭幅であってもよいが、その他の場合では、短くずんぐりしていてもよい。幾つかの場合では、ステムは、中央本体の中央領域から僅かに突出していてもよい。幾つかの場合では、中央本体の中央領域は、他の場合の中央領域よりも比較的大きくてもよい。幾つかの場合では、中央本体は湾曲した輪郭形状を備えていてもよく、その他の場合では、中央本体は、境目が比較的はっきりした、即ち角をなした形状を備えていてもよい。
好ましくは、ステムは中央本体と一体であってもよい。別の態様では、一つ又はそれ以上のステムが中央本体の残りから分離可能であってもよい。幾つかの場合では、一つ又はそれ以上のステムを別のステムに連結してもよく、又は中央本体の中央領域に連結してもよい。
図6は、中央本体の形状の別の例を示す。幾つかの実施例では、中央本体の中央領域600は、中央本体がステムとともに「H」形状又は「I」形状を形成するように、細長くてもよい。幾つかの場合では、ステム602は、互いに対して平行又は実質的に平行であってもよい。別の態様では、ステムは、互いに対して実質的に平行でなくてもよい。ステムの形状は、ステムの部分が互いに平行でなく、ステムの他の部分が平行であるように定められていてもよい。幾つかの場合では、ステムは、実質的に直線状であってもよく、他の場合では、ステムは湾曲していてもよい。ステムは、互いに交差していてもよく、又は中央本体の中央領域と交差していてもよい。
中央本体は、中央本体が胸骨の正中線604を橋渡しするように胸骨に配置されてもよい。中央本体のステムは、一つ又はそれ以上の肋骨606及び肋軟骨608間に位置決めされていてもよい。ステムは、胸骨の側部の少なくとも一部に巻き付けられていてもよい。
図7Aは、細長いステム702を持つ中央本体を示す。これらのステムは、「X」字形状を形成してもよい。幾つかの実施例では、ステムは、中央本体の中央領域から延びるに従って狭幅になっていてもよい。別の態様では、ステムは、幅が同じままであってもよく、中央本体の中央領域から延びるに従って広幅になっていてもよい。中央本体は、二つ又はそれ以上の重なった平面又は層をなしているのでなく、実質的に平らな又は湾曲した平らな本体であってもよい。
幾つかの場合では、ステムは、胸骨の側部の少なくとも一部に巻き付けられていてもよい。
図7Bは、多数の層710a、710bを含む中央本体を示す。幾つかの場合では、中央本体は、二つの細長いステム対が互いに重なるために十字形状を形成するステムを含んでいてもよい。しかしながら、ステム対が互いに重なっていたとしても、これらのステムは、低プロファイルのままである。かくして、幾つかの実施例では、中央本体は二つ又はそれ以上の重なった平面又は層を有する。他の実施例では、好ましくは、中央本体は層を一つしか含んでいなくてもよい。
図7Cは、比較的短いステム722を持つ中央本体720を示す。幾つかの場合では、中央本体の大きさは、ステムが胸骨の側部と重ならないが、全体が胸骨の前側又は後側に置かれるように定められていてもよい。中央本体はどのような形状であってもよく、このような形状には「X」字形状、「H」字形状、「I」字形状、「T」字形状、「K」字形状、又は「)(」形状が含まれる。一つ又はそれ以上の縫合糸724が胸骨に巻き付けられてもよい。
中央本体はどのような大きさであってもよい。中央本体の大きさは、おおまかには、胸骨にフィットする大きさであってもよい。幾つかの場合では、中央本体のフットプリントは、W×Hで示される。ここで、Wは幅寸法を表し、Hは高さ寸法を表す。W及び/又はHの値は、約10cm又はそれ以下、8cm又はそれ以下、約3cm又はそれ以下、5cm又はそれ以下、約4cm又はそれ以下、3.5cm又はそれ以下、約3cm又はそれ以下、2.5cm又はそれ以下、約2cm又はそれ以下、1.5cm又はそれ以下、又は約1cm又はそれ以下であってもよい。W及びHは、ほぼ同じ寸法であってもよく、又は異なる寸法であってもよい。幾つかの場合では、中央本体の大きさは、胸骨にフィットするように選択されていてもよい。他の実施例では、本体は、一つの胸骨に対して提供され、胸骨にフィットさせるため、大きさの特徴又は成分を変えてもよい。
図8は、胸骨デバイスの賦形中央本体を示す。幾つかの実施例では、中央本体は低プロファイルであってもよい。中央本体は、胸骨の輪郭にフィットするように賦形されていてもよい。幾つかの実施例では、胸骨には凸状領域が含まれ、対応する凸状領域が中央本体に設けられていてもよい。他の実施例では、胸骨には凹状領域が含まれ、対応する凹状領域が中央本体に設けられていてもよい。幾つかの場合では、胸骨は湾曲した平面形態を備えていてもよい。かくして、中央本体は低プロファイルを保持し、できるだけ胸骨の形状に合った形態を備えている。低プロファイルであることによって、胸骨デバイスは、被術者が術後に触ってもわからない。一方の表面は、深面/後方向側800と対応し、他方の表面は表面/前方向側802と対応する。
幾つかの実施例では、様々な胸骨にフィットするように様々な大きさ及び/又は形態の中央本体が提供されてもよい。例えば、大きさ及び/又はプロファイルが異なる中央本体が、大人用でなく、子供用に提供されてもよい。中央本体の大きさは、被術者に合うように選択されてもよい。
別の実施例では、中央本体は比較的平らであってもよい。このような場合には、中央本体は、胸骨の周囲に平らな表面を提供する。かくして、幾つかの場合では、中央本体は実質的に平らな形状を備えていてもよい。中央本体は、細長い形状を備えていてもよい。
幾つかの場合では、中央本体の材料は、その形状を胸骨の形状と一致するのを補助するように選択されてもよい。中央本体は、胸骨のリフト(盛り上がり)を最小にする即ち減少するように設計されていてもよい。例えば、中央本体は、可撓性材料で形成されていてもよく、及び/又は中央本体の形状を胸骨の形状と一致させることができる可撓性構成要素を含んで形成されていてもよい。他の実施例では、中央本体は、剛性であってもよいし半剛性であってもよく、又は中央本体が所望のプロファイルを維持できる剛性又は半剛性の特徴を備えていてもよい。
図9は、一つ又はそれ以上の穴902を持つ胸骨デバイスの中央本体900を示す。幾つかの場合では、中央本体には穴が設けられていてもよく、これにより、中央本体の下の骨組織及び/又は軟組織がこれらの穴を通って成長できるようにし、及び/又は現れることができるようにする。これは、中央本体を所定の場所に固定するのを補助する。デバイスがその下側にある組織に良好に組み込まれると、デバイスが更に強固になる。
複数の穴が設けられていてもよい。幾つかの場合では、穴は、アレイをなして、又は行又は列をなして、又は同心パターン又は食い違いパターンをなして設けられていてもよい。別の態様では、穴は任意の配置であってもよい。幾つかの場合では、穴は任意の直径を有し、これには、直径が2cm程度の穴、直径が1cm程度の穴、直径が0.75cm程度の穴、直径が0.5cm程度の穴、直径が0.3cm程度の穴、直径が0.2cm程度の穴、直径が20.1cm程度の穴、直径が0.05cm程度の穴、又は直径が0.01cm程度の穴が含まれる。これらの穴の直径は、同じであってもよいし異なっていてもよい。
図10は、不規則なテキスチャーが設けられた表面1002を持つ胸骨デバイスの中央本体1000を示す。不規則なテキスチャーが設けられた表面には、表面にテキスチャーを提供する荒らした表面、出っ張り、押縁、溝、ピット、又は任意の他の表面特徴が含まれていてもよい。幾つかの場合では、胸骨デバイスの中央本体は、微視的凹凸又は他のテキスチャーが設けられた表面特徴を備えていてもよい。不規則なテキスチャーが設けられた表面を提供することにより、中央本体の下の骨組織及び/又は軟組織等の身体組織がこれらの表面の凹凸内に成長できる。これにより、所定の場所への中央本体の固定を補助する。出っ張りのある骨界面を提供することにより、胸骨又は他の下側の解剖学的特徴を掴み、線維質結合の形成を補助する。
幾つかの実施例では、中央本体を、胸骨又はその下にある任意の解剖学的構造に関して所定の場所に保持する追加のアンカーを提供してもよい。例えば、ドリル、ねじ、又は同様の特徴を使用して中央本体を固定してもよい。
図11は、不規則なテキスチャーが設けられた表面1102を持つ人工股関節1100を示す。不規則なテキスチャーが設けられた表面は、被術者の身体の部分がテキスチャー表面内に成長するのを助長する。これらの不規則なテキスチャーは、胸骨デバイスの中央本体に設けられた不規則なテキスチャーと同様であってもよい。
胸骨デバイスは、胸骨の形状又はデバイスの下にある任意の他の解剖学的特徴の形状にぴったりと合わせて装着されてもよい。デバイスを胸骨に装着することによって機械的利益を向上してもよい。例えば、これによりデバイスが胸骨に関してずれないようにする。これにより、更に、一貫してぴったりと装着するのを補助する。これは、治癒を補助する。幾つかの場合では、下側の組織を胸骨デバイスの本体上に保持するのが望ましい。被術者が胸骨デバイスの中央本体にラッチ止めされ、又は中央本体内に成長し、又は線維質結合により取り付けられた場合には、連結部は更に強固になり、デバイスが更に外れ難くなる。
〔緩連結部〕
胸骨デバイスは、身体の形態をデバイスに合わせるのでなく、被術者の身体に装着されるように設計されていてもよい。例えば、胸骨デバイスは、胸骨の周囲に装着されてもよく、形態が被術者の胸骨の形態と一致してもよい。
幾つかの実施例では、胸骨デバイスの中央本体と雄縫合糸との間に緩連結部があるのが望ましい。これらの緩連結部は、雄縫合糸が中央本体から延びる場所に、及び/又は雄縫合糸が中央本体によって受け入れられる場所に設けられていてもよい。かくして胸骨デバイスの雄側及び雌側が緩くてもよく、又はデバイスを所定の位置に設置するのを補助するための遊びを備えている。ひとたび適正な位置に至った後、デバイスに張力を加えてもよい。張力が増大するに従って移動が減少する。
幾つかの実施例では、雄ベース及び/又は雌ベースは、雄ステム及び/又は雌ステムに夫々連結されていてもよい。雄ベース又は雌ベースのうちの少なくとも一方は、雄縫合糸の向きを、雄ベース又は雌ベースのところで、雄ベース又は雌ベースが連結された雄ステム又は雌ステムに関して変えることができるように形成されていてもよい。雄縫合糸の向きを、雄ベース又は雌ベースのところで、所定の制限された範囲内で変えてもよい。雄ベース又は雌ベースは、中央本体の残りに関して低プロファイルであってもよい。
図12は、胸骨デバイス継手についての張力1200と揺動の自由度1202との間の関係を示す。代表的には、逆比例関係が提供され、張力が高いと揺動の自由度が低く、揺動の自由度が高いと張力が低い。
かくして、胸骨の周囲で胸骨デバイスを締め付けると、身体に有害な応力を身体に及ぼすことなく、胸骨デバイスの形態が胸骨及び/又は他の解剖学的特徴の形状と一致する。張力を増大すると、デバイスの移動が減少する。従って、ひとたび所望量の張力がデバイスに加わると、システムの移動はほとんど生じない。これにより、骨に最適の治癒環境を提供する。
縫合糸が雄ベース又は雌ベースを介して主本体に連結されていてもよく、又は、縫合糸は、雄ステム又は雌ステムに直接的に連結されていてもよい。このような連結は、一体をなして形成されていてもよいし、分離可能であってもよい。例えば、縫合糸は連結部にスナップ嵌めされてもよく、連結部にねじ込まれてもよく、連結部にクリンプ止めされてもよく、接着剤で連結されてもよく、連結部内に係止されてもよく、連結部に溶着されてもよく、連結部に結索されてもよく、連結部に刺してあってもよく、又は任意の他の方法で連結されてもよい。
図13は、主本体に連結された縫合糸1300を示す。縫合糸は、ソケット1302内に緩く嵌着するように連結されてもよい。ソケットは、雄ソケット及び/又は雌ソケットであってもよい。縫合糸は、雄側及び/又は雌側に荷重が加わったとき、システムの自由度がなくなり縫合糸が揺動しなくなるようにソケット内に設けられてもよい。これにより、システム内に確固たる安定性が提供される。
縫合糸の揺動の自由度は、1又はそれ以上である。例えば、縫合糸は、ソケットに関して上下方向1304に自由に移動できる。縫合糸は、更に、ソケットに関して側方1306に移動できる。幾つかの変形例では、縫合糸は、更に、ソケットに関して前後に移動してもよい。動き嵌めは、任意の自由度を補助する。自由度は、上述の自由度のうちの1、2、又はそれ以上に限定される。
縫合糸は、胸骨デバイスが低プロファイルであるように、ソケットを持つ本体に連結されてもよい。ソケットは、平らであるか或いは平らにした楕円形のような形状を備えている場合、低プロファイルである。ボール−ソケット型継手のような可動範囲を備えていてもよいし、備えていなくてもよい。幾つかの場合では、連結部は、例えば任意の方向で20°等の特定の可動範囲しか備えていなくてもよい。
図14は、雄ベース1402及び雌ベース1404を持つ胸骨デバイス本体1400を示す。雄ベース及び雌ベースは、雄ベースから延びて雌ベースによって受け入れられる縫合糸について、少なくとも1の移動の自由度を提供するように形成されていてもよい。雄縫合糸は、雄ベース又は雌ベースのところで、制限された範囲内で配向を変えてもよい。例えば、雄縫合糸は、制限された範囲内で、側方から側方まで回転してもよい。別の態様では、雄縫合糸は、制限された範囲内で上下に角度をなしてもよい。幾つかの場合では、雄縫合糸は、二次元内(側方から側方及び上下)内で、制限された範囲内で運動の自由を有する。
幾つかの場合では、胸骨デバイス本体は、雄側及び雌側を備えていてもよい。雄側は雄ベースを含んでいてもよく、雌側は雌ベースを含んでいてもよい。幾つかの場合では、雄側は、胸骨デバイス本体の垂直軸線を中心として胸骨デバイス本体の一方の側にあってもよく、雌側は、垂直軸線の他方の側にあってもよい。別の態様では、雄側は、胸骨デバイス本体の垂直軸線を中心として胸骨デバイス本体の一方の側にあってもよく、雌側は、垂直軸線の他方の側にあってもよい。
〔雄連結部〕
雄縫合糸は、胸骨修復デバイスの中央本体の雄ベースから延びていてもよい。雄ベース及び/又は雄縫合糸は、雄ベース及び/又は対応する雄ステムに関する移動の自由度が少なくとも1であるように形成されていてもよい。
図15は、本発明の一実施例による、ボール1502を持つ雄縫合糸及びソケット継手1504を示す。雄縫合糸及び雄ベースは、丸みのあるホルダ内にボールを滑り込ませたキーチェーンに使用された形態と同様のボール−ソケット継手を形成してもよい。雄縫合糸を雄ベースにカチッと嵌めて雄ベース内に固定してもよく、この場合、ベースのボール部分内で所定の範囲内で回転する自由がある。幾つかの実施例では、雄縫合糸をカチッと嵌めたとき、外すことはできない。別の態様では、幾つかの場合において、制御された状況で外すことができてもよい。
図16は、胸骨修復デバイスの雄ベース1602に連結された雄縫合糸1600を示す。雄縫合糸は、雄ベース内で所定の角度範囲内で回転してもよい。例えば、雄縫合糸を左方に、次いで中央に、そして右方に回転してもよい。有利には、ボール1604−ソケット継手を使用することにより、デバイス又は身体に側方に応力を加えることなく、このような移動を行うことができる。デバイスを締め付けることにより、中央本体を捩じったり雄/雌嵌着を損なったりしないようにデバイスを設置できる。
幾つかの場合において、ボール−ソケット型継手は、丸みのある球形形状を備えていてもよい。別の態様では、様々な自由度の変形例が提供されてもよい。このような場合には、平らな形状及び/又は回転楕円体を含む様々な形状を使用してもよい。幾つかの場合では、ボール−ソケット型継手は寸法が非常に小さく、例えば、その最大寸法は、約0.3cm又はそれ以下、0.2cm又はそれ以下、0.1cm又はそれ以下、0.07cm又はそれ以下、0.05cm又はそれ以下、0.01cm又はそれ以下、0.005cm又はそれ以下、又は0.001cm又はそれ以下であってもよい。好ましくは、雄ベース及び縫合糸は、使用時に、胸骨に関して低プロファイルであってもよい。
ボール−ソケット型継手は、雄縫合糸が雄ベースにカチッと嵌まる実施例を説明するものである。別の態様では、雄縫合糸は雄ベースと一体であってもよい。
雄縫合糸が雄ベースにカチッと嵌まる場合、これにより、有利には、長さを注文通りに定めることができる雄縫合糸を配置できる。例えば、幾つかの場合では、使用者は、45.72cm(18インチ)乃至30.48cm(12インチ)の縫合糸を必要とする。別の利点は、縫合糸を胸骨の周囲に配置した後、これをデバイスにカチッと嵌着してもよいということである。これにより、使用者が手術を行っているときに本体及び他の縫合糸がばたつくことがない。分離可能な雄縫合糸により、更に、様々な長さの縫合糸を持つ様々な本体形状のようなモジュール式構成要素を提供する可能性が大きくなる。幾つかの場合では、これにより、パッケージングを更に容易にできる。更に、例えば本体及び雄縫合糸が別々形成される場合、製造が容易になる。本体及び雄縫合糸は、工場で結合され、又は別々に輸送される。
雄縫合糸が雄ベースと一体である場合には、これにより、有利には、設計が簡単になる。更に、これにより、組み立て及び身体への設置と関連した工程の数が減少する。更に、雄縫合糸を雄ベースと一体にすることにより、破損や性能の低下が起こり得る点をなくし、安価に製造できる。
このような形態は、好ましくは、雄ベース及び/又は連結部について使用されるけれども、これは、又はその変形例は、雌ベース及び/又は連結部に適用されてもよい。同様に、上述の雌連結部又はその変形例を雄ベースに適用してもよい。
〔雌連結部〕
胸骨修復デバイスの中央本体の雌ベースによって雄縫合糸が受け入れられてもよい。雄ベース及び/又は雄縫合糸は、雄ベース及び/又は対応する雄ステムに関する雄縫合糸の移動の自由度を少なくとも1にできるような形態を備えていてもよい。
図17は、本発明の一実施例による胸骨デバイスの雌ベース1700を示す。雌ベースは、胸骨デバイスの中央本体1704の雌ステム1702に設けられていてもよい。雌ベースは雌ステムに回り継手をなして設けられている。幾つかの場合では、雌ベースは、雌ステムを中心として完全に旋回できてもよい。他の実施例では、雌ベースは制限された範囲内でしか旋回できないように形成されていてもよい。例えば、雌ベースが完全には旋回しないようにする突出部又は他のストップ機構が設けられていてもよい。
雌ベースは、雄縫合糸を受け入れる任意の形状を備えていてもよい。矩形又は正方形形状の雌ベースが示してあるが、雌ベースは、他の態様では、三角形、円形、楕円形、五角形、六角形、八角形、又は任意の他の規則的形状又は不規則な形状をなして形成されていてもよい。雌ベースの縁部は、丸みがあってもよい。幾つかの場合では、雌ベースは、何かに引っ掛かることがないような、及び滑らかに回転するような輪郭を備えていてもよい。
図17は、更に、雌ベース1710の側面図を示す。雌ベースは、雌ベースを雌ステム1714に取り付けるピンまたは軸線1712によって所定の場所に保持されていてもよい。ピンにより、雌ベースは、ステムに関し、ステムを中心として旋回できる。ピンは、雌ベースに固定的に取り付けられており且つステムに関して回転してもよく、ピンは、ステムに固定的に取り付けられており且つ雌ベースがピンに関して回転してもよく、又はステム、ピン、及び雌ベースが全て、互いに関して回転してもよい。幾つかの場合では、ピン及び雌ベースは、一部品をなして形成されていてもよい。
好ましくは、雌ベースは低プロファイルであってもよい。幾つかの場合では、雌ベースは雌ステムに被せて配置されていてもよい。雌ベースは、雌ステムに被さった部品であってもよいし、そうでなくてもよい。別の態様では、雌ベースは雌ステムの下に設けられていてもよく、又は雌ステム内に設けられていてもよく、又はステムの上下に突出しないように雌ステムと隣接していてもよい。
図18は、雌ベース1800についての回転範囲を示す。例えば、幾つかの実施例では、雌ベースは、雄縫合糸と効果的に出会うように、約15°回転してもよい。他の実施例では、任意の回転角度が許容され、これには、約5°、約10°、約20°、約30°、約45°、約60°、約90°、約120°、約150°、約180°、約270°、又は約360°の回転角度が含まれる。幾つかの場合では、回転は一方の側にしか行われないが、他の実施例では、両側に回転してもよい。
図19Aは、雌ステム1902に設けられた雌ベース1900を示す。雌ベースは、ステムに対し、制限的経路に沿って移動できる。幾つかの場合では、雌ステムは細長くてもよい。雌ステムは、可撓性であり且つ薄くてもよい。
雌側での或る程度の小さい調節を可能にする雌ベース枢軸1904が設けられていてもよい。雌ベースの形状は、雄縫合糸の形状で決まる。例えば、平らな雄縫合糸が提供された場合には、雌ベースは平らな形状であってもよい。別の態様では、円形の雄縫合糸が提供された場合には、雌ベースは円形形状であってもよい。雌ベースは、雄縫合糸を受け入れる任意の形状であってもよい。幾つかの場合では、雌ベースは、外面及び内面を含んでいてもよい。幾つかの場合では、外面及び内面の形状は一致してもよい(例えば、両方とも円形であるか或いは両方とも平らであってもよい)。別の態様では外面及び内面の形状は異なっていてもよい(例えば、内面は円形であってもよく、この際、他方の表面は比較的平らな賦形形状を備えていてもよい)。雌ベースの内面は、雄縫合糸の形状と一致してもよい。
図19Bは、雌ステム1912に設けられた雌ベース1910の側面図を示す。雌ステムは薄く及び/又は可撓性であってもよい。幾つかの場合では、雌ステムは、上方及び/又は下方に曲がることができ即ち撓むことができる。幾つかの実施例では、雌ステムは、上方及び/又は下方に約40°撓むことができる。他の実施例では、雌ステムは、上方及び/又は下方に約5°、10°、15°、20°、30°、35°、45°、50°、60°、又は約90°撓むことができる。ステムは、胸骨及び/又は任意の他の解剖学的特徴の輪郭に合わせて撓むことができる。
幾つかの場合では、ステムは、曲がることができ、次いで曲がった後にその形状を保持する材料で形成されていてもよい。このような実施例では、ステムを胸骨に巻き付け、胸骨の輪郭に合わせた後、外力なしでこのような形状を保持する。
幾つかの場合では、雌ベースは側方から側方までしか旋回できない。幾つかの場合では、雌ベースはピン1914を中心として旋回できる。他の実施例では、雌ベースは、更に、雌ステムに関し、限られた範囲内で上方又は下方に角度をなしてもよい。
図20は、雌ベース及びステムの追加の例の図を提供するものである。一実施例では、雌ステムに円形の雌ベース2000が設けられていてもよい。これは、円形の雄縫合糸を使用する場合に有利である。円形の雌ベースは、チューブ又は円筒体を形成する。他の実施例では、円形の雌ベースは、円錐形形状を備えていてもよい。変形例では、円形の雌ベースはループ又はリング2004を形成してもよい。
他の実施例では、雌ベース2006がステム2008に一体に設けられていてもよい。一例では、雌ベースは、雄縫合糸2010をステムに通すことができるように、ステム内に所定の角度で設けられていてもよい。任意の角度、例えば、5°、10°、15°、30°、45°、60°、80°、又は90°が形成されてもよい。
上文中に説明した任意の実施例について、雄縫合糸は、雄係止特徴を含んでいてもよい。雌ベースは、対応する雌係止特徴を備えていてもよい。雌係止特徴は、雄係止特徴と結合し、雄縫合糸の少なくとも一方の方向での移動を制限する。例えば、雌ベースは、雄縫合糸が一方向にしか通過できないように雄縫合糸を受け入れるように形成されていてもよい。
他の実施例では、雄縫合糸は、必ずしも雄係止特徴を含んでいなくてもよい。雌ベースは、雄縫合糸と係合し、雄縫合糸の少なくとも一つの方向での移動を制限する雌係止特徴又は任意の種類の保持機構を含んでいてもよい。幾つかの場合では、雌保持機構は、雄縫合糸のいずれの方向への移動も阻止する。例えば、雌保持機構は、雄縫合糸上に捕捉され、使用者にそのように差し向けられたときに雄縫合糸を所定の場所に保持する、何らかの種類のクランプ、歯、クリンプ、ピン、又はフックを含んでいてもよい。可能な縫合糸形態を以下に更に詳細に論じる。
図21は、雄縫合糸2102を雌ベース2104に沿って締め付けるのに使用される工具2100の一例を示す。この工具は、雄縫合糸の締め付け、及び縫合糸が雌ベースと面一であるように余分の縫合糸を切除することの両方を行うように形成されていてもよい。工具は、雄縫合糸を雌ベースを通して所定量引っ張り及び/又は雄縫合糸をその現在の位置に保持する締め付け機構を備えていてもよい。かくして、雄縫合糸は徐々に締め付けられる。別の態様では、雄縫合糸を連続的に締め付けることができる機構を備えていてもよい。工具は、更に、雄縫合糸を切断する切断機構を備えていてもよい。切断機構は、雄縫合糸を雌ベースと面一に切断するように工具に位置決めされていてもよい。
工具は、張力が必要とされる場合に回す張力ダイヤルを含んでいてもよい。別の態様では、デバイスが本質的にそのように形成されていてもよい。
雄縫合糸を雌ベースに対して締め付けたとき、可撓性雄ベース及び/又は雌ベースを持つ胸骨デバイスは、デバイス又はその周囲の身体に過剰の応力を加えることなく、デバイスを胸骨(又は他の解剖学的特徴)の周囲に設置できるように形成されていてもよい。
このような形態は、好ましくは、雌ベース及び/又は雌連結部について使用されるが、このような形態又はその変形例は、雄ベース及び/又は雄連結部に適用してもよい。同様に、上述の雄連結部又はその変形例を雌ベースに適用してもよい。
〔縫合糸〕
胸骨デバイスの縫合糸は、どのような形態を備えていてもよい。好ましくは、縫合糸は、可撓性材料で形成されていてもよい。変形例では、縫合糸は、剛性及び/又は半剛性構成要素を含んでいてもよい。縫合糸は、胸骨又は胸骨の一部に巻き付けるのに十分に曲がる形態を備えていてもよい。
縫合糸は、好ましくは、分割した胸骨及び/又は他の解剖学的特徴を互いに保持するのに十分な引張強度を持つ材料で形成されていてもよい。縫合糸は、締め付けたとき、伸びるように形成されていてもよいし、伸びないように形成されていてもよい。
縫合糸の主要直径は、縫合糸を胸骨の周囲に巻き付けることができる大きさである。例えば、縫合糸の直径は、約0.7cm又はそれ以下、0.5cm又はそれ以下、0.3cm又はそれ以下、0.2cm又はそれ以下、0.1cm又はそれ以下、0.07cm又はそれ以下、0.05cm又はそれ以下、0.03cm又はそれ以下、0.01cm又はそれ以下、0.005cm又はそれ以下、又は約0.001cm又はそれ以下であってもよい。
縫合糸は、どのような断面形状を備えていてもよい。例えば、縫合糸は実質的に円形の断面形状を備えていてもよい。別の態様では楕円形断面形状、矩形断面形状、正方形断面形状、又はテープのような実質的に平らな形状を備えていてもよい。
幾つかの実施例では、縫合糸はどのような長さであってもよい。幾つかの場合では、胸骨デバイスの全ての縫合糸は、同じ長さであってもよく、他の場合には、少なくとも一つの縫合糸の長さが異なっていてもよい。幾つかの場合では、所望の長さの縫合糸を選択し、次いでこれを雄ステム又はベースに連結し、被術者に合わせてデバイスをカスタマイズする。縫合糸の長さの幾つかの例には、長さが約100cm、80cm、70cm、60cm、50cm、40cm、35cm、30cm、25cm、20cm、15cm、12cm、10cm、8cm、又は5cmの縫合糸が含まれる。
縫合糸の材料は、任意の所望の材料特性を備えていてもよい。これには、縫合糸の所望の強度、剛性、可撓性、又は弾性が含まれる。例えば、縫合糸は、バンジーコードの材料のような弾性を備えていてもよい。また、糸やストリングのように余り伸びなくてもよい。幾つかの場合では、縫合糸は、ワイヤ又は繊維を含むワイヤ状構造又は編製構造で形成されていてもよい。
幾つかの実施例では、縫合糸は、実質的に滑らな表面を備えていてもよい。別の態様では、縫合糸は、テキスチャーが設けられた表面及び/又は係止特徴を備えていてもよい。テキスチャーが設けられた表面及び/又は係止特徴は、縫合糸の全長に沿って設けられていてもよく、又は縫合糸の一つ又はそれ以上の選択された部分に沿ってだけ設けられていてもよい。幾つかの場合では、これらの選択された部分は、縫合糸の第1端又は縫合糸の第2端に向かって設けられていてもよい。
図22は、様々な可能な縫合糸形態の例を示す。幾つかの例では、縫合糸は、ボール形状、円筒形形状又は円形形状、先が尖った円錐形形状、返し、荒らした表面、ローレット目、突出部、窪み、溝、押縁、歯、又は任意の他の形状等の係止特徴2200を備えていてもよい。幾つかの場合では、これらの係止特徴の幾つか(例えば出っ張り、歯、又は押縁)を、縫合糸から突出しないように、埋設してもよい。縫合糸自体は、円形又は楕円形であり、係止特徴が組織に捕捉されないように隠されていてもよい。例えば、縫合糸は、係止特徴が設けられた一つ又はそれ以上の大きなチャンネル又は窪みを備えていてもよい。幾つかの場合では、縫合糸は、チェーン等の一つ又はそれ以上のリンクを含んでいてもよい。
図23は、縫合糸形態2300の追加の例を示す。幾つかの実施例では、縫合糸には、縫合糸及び従って胸骨デバイスの強度を高める繊維、細いワイヤ、メッシュ、又は他の添加物が設けられていてもよい。添加物により、縫合糸は長さ方向力に対して剛性になり、及び/又は剛性、可撓性、強度、又は弾性等の任意の他の所望の材料特性が縫合糸に提供される。幾つかの場合では、繊維又は他の添加物は、他の用途で使用されるメッシュをなしていてもよい。これにより、強度が可撓性に及ぼす影響を限定する又は最小にすることができる。
このような添加物は縫合糸内で全体に亘って延びていてもよいし、縫合糸の表面に沿って設けられていてもよい。
縫合糸は、様々な技術によって、別の縫合糸に又はベースに連結されてもよい。例えば、縫合糸は、クリンプ止め、ハンダ付け、接着、食い込み、係止特徴によって、スリーブ、シム、及び接着部分、熱変形部分、又は溶融部分を介して、別の縫合糸に又は他の構成要素に連結されてもよい。
〔胸骨に設けられたデバイス〕
本発明の一態様によれば、胸骨修復デバイスは、被術者の胸骨に適用される。被術者は人間であってもよいし動物であってもよく、患者であってもよいし、試験又は調査に参加した人であってもよい。胸骨修復デバイスは、胸骨切開術を行った後、分割された胸骨が提供されたときに装着される。胸骨デバイスを分割された胸骨に巻き付け、胸骨が治癒できるようにし、元通りになるようにする。
変形例では、胸骨修復デバイス又はその変形例を被術者の他の同様の解剖学的特徴に適用してもよい。このような解剖学的特徴には、分割された骨が含まれる。胸骨修復デバイスを巻き付けて互いに保持し及び/又は互いに治癒できるようにすることを必要とする任意の組織(骨組織又は軟組織)に胸骨修復デバイスを巻き付けてもよい。
図24は、胸骨切開術後の別々の胸骨ピースに作用する力の一例を示す。このような力の幾つかの例は、上下方向力 (cephalad/caudal force)2400、前後方向力(anterior/posterior force)2402、又は横方向力(lateral force)2404である。
好ましくは、骨が互いにくっついて治癒するのを助長するため、胸骨修復デバイスを使用し、これらの力のうちの一つ又はそれ以上を中和し又は減少してもよい。好ましくは、胸骨修復デバイスは、分離した胸骨ピースが互いに実質的に動かないようにする。
図25は、分離された胸骨2502に配置した胸骨連結デバイスの一例を提供する。胸骨が中央部に沿って分割された胸骨正中切開部が形成されている。胸骨連結デバイスの中央本体2500が胸骨の前側に配置されていてもよい。一つ、二つ、又はそれ以上の細長い雄部材2504が中央本体から延びており、胸骨の後側に巻き付けてあり、胸骨の前側で中央本体に連結されてもよい。これらの細長い部材を締め付けることにより、分離した胸骨のピースを互いに保持してもよい。
幾つかの実施例では、胸骨連結デバイスは、一つ、二つ、又はそれ以上の肋骨の組を橋渡しする。図25では、胸骨連結デバイスは二組の肋骨を橋渡ししている。
図26は、体内に配置できる可撓性構成要素を持つ胸骨デバイスの一例を示す。胸骨デバイスは、一つ又はそれ以上の雄ベース2602及び一つ又はそれ以上の雌ベース2604を持つ中央ピース2600を含んでいてもよい。雄縫合糸2606が雄ベースから延びており且つ雌ベースに受け入れられていてもよい。雄縫合糸を胸骨2608に巻き付けてもよい。幾つかの場合では、雄縫合糸は、肋骨2610の上又は下を通過するように胸骨に巻き付けられるように位置決めされていてもよい。
雄ベース及び/又は雌ベースは、雄縫合糸の配向を、雄ベース又は雌ベースのところで、雄ベース又は雌ベースが連結された中央本体に関して変化できるように形成されていてもよい。一例では、二つの雄ベースが設けられていてもよく、二つの雌ベースが設けられていてもよい。雄ベースは、ボール−ソケット型連結を使用してもよい。雌ベースは、回り継手(スイベル)型連結を使用してもよい。この他に、動き嵌め又は可動連結を使用してもよい。
雄縫合糸は可撓性であってもよい。幾つかの場合では、雄縫合糸の直径は約2、3mmであってもよい。雄縫合糸は、雌ベースと係合する歯等の係止特徴を含んでいてもよい。雄縫合糸は、更に、雄縫合糸の狭幅の係合ゾーンを含んでいてもよい。係合ゾーンは、係止特徴を備えていてもよいし、備えていなくてもよい。幾つかの場合では、係合ゾーンは、雌ベースに真っ直ぐに入るように、歯を備えていない。
随意であるが、ニードルが更に設けられていてもよい。ニードルは、係合ゾーン又は雄縫合糸に連結されていてもよい。
図27は、胸骨デバイス2700のプロファイルを見るため、被術者の身体を足の方から見た図である。この図は、患者が仰向けに横たわっているときにベッドの足の方から患者を見た場合に提供される図である。デバイスの形状は、好ましくは、胸骨の輪郭に倣った形状である。これは、平らなピースを使用する変形例とは対照的である。
好ましくは、賦形されたデバイスは、胸骨に関して低プロファイルであってもよい。更に、雄部分及び/又は雌部分は、デバイスから大きく突出しないように形成されており、及び/又は体内での刺激を最小にする又は減少するような輪郭を備えている。幾つかの場合では、雄ベース2702及び/又は雌ベース2704は、胸骨の側部に被せて位置決めされていてもよい。このような場合には、雄縫合糸は、中央本体とこの本体の側部で相互作用し、そのため、これらの側部は、胸骨の前側にも後側にもない。別の態様では、胸骨の前面又は後面に沿って設けられていてもよい。かくして、雄ステム及び/又は雌ステムは、胸骨の縁部まで延びていてもよいし、延びていなくてもよく、そのため被術者は雄側又は雌側に設けられたデバイス感じる必要がない。雄係合機構及び/又は雌係合機構が胸骨の縁部の外側にある場合、これらの機構は、触知されないように隠される。雄ベース及び/又は雌ベースは、少なくとも一部が胸骨と中央本体の外部分との間にあるように、胸骨の中央本体部分の下にあるように形成されていてもよい。
図28は、胸骨に装着した本発明の別の実施例による胸骨組織連結デバイスを示す。組織連結デバイスは、分離した胸骨のピースを連結するように位置決めされていてもよい。幾つかの場合では、細長い部材2800が中央本体2802から延びており、胸骨2804に巻き付けてある。中央本体から延びるこれらの細長い部材が形成する角度は可変である。これは、デバイスが橋渡しする肋骨2806の数及び/又は大きさで決まる。角度は、人間の解剖学的特徴の範囲内で可変であってもよい。これにより、胸骨組織連結デバイスを装着状態でカスタマイズできる。
縫合糸が形成する角度の幾つかの例には、5°、10°、15°、30°、45°、60°、又は70°が含まれる。多数の肋骨を橋渡しする場合又は中央本体が小さいバイアには、角度を大きくしてもよい。
〔胸骨デバイスの変形例〕
図29Aは、一組の肋骨290を橋渡しする胸骨デバイス2900の一例を示す。組織を連結するためのシステムが提供される。幾つかの実施例では、一組の肋骨を橋渡しするように胸骨デバイスの中央本体を装着する。縫合糸を使用して一組の肋骨を橋渡しする場合、ステムは所定の長さを備えていてもよい。
図29Bは、二組の肋骨2912、2914を橋渡しする胸骨デバイス2910の一例を示す。幾つかの実施例では、二組の肋骨を橋渡しするように胸骨デバイスの中央本体を装着してもよい。例えば、中央本体に設けられたステムは、二組の肋骨を橋渡しするのに使用する場合、一組の肋骨を橋渡しするのに使用される中央本体よりも長い。
幾つかの実施例では、ステムは中央本体と一体であってもよい。中央本体は、特定の胸骨に装着されるように選択されていてもよい。例えば、比較的大きな胸骨に対して比較的大きな中央本体が選択される。別の態様では、ステムは、中央本体の中央領域から、又は互いから分離可能であってもよい。このような場合には、様々な大きさ又は形状のステムを、胸骨の大きさ及び/又は構成に合わせて交換してもよい。幾つかの場合には、ステム自体の長さは、所望の胸骨に合わせて調節可能であってもよい。例えば、ステムは、長さを変えることができる、摺動−係止特徴又は何らかの種類の入れ子式の特徴を備えていてもよい。
他の実施例では、ステムの互いに関する角度が調節可能であってもよい。例えば、ステムは、これらのステムの角度又は位置を調節できるように互いに又は中央領域に取り付けられていてもよい。幾つかの場合には、角度又は位置を所定の範囲内で調節してもよい。
分離可能なピースを互いに係止嵌着してもよく、又は互いにスナップ嵌めしてもよく、互いに螺着してもよく、又は任意の他の機械的方法で結合してもよい。幾つかの場合には、一つのステムを他のステムの大きさに合うように選択してもよく、他の実施例では、一つのステムを解剖学的特徴と合うように選択してもよく、これにより、他のステムと合ってもよいし、合わなくてもよい。
ステムは、更に、同じ材料で又は異なる材料で形成されるように選択されていてもよい。幾つかの場合には、比較的可撓性のステムを設けるのが望ましく、他の実施例では比較的剛性のステムを設けるのが望ましい。
他の実施例では、様々な大きさの胸骨及び/又は橋渡しする肋骨の数、又は他の応用技術について、同じ中央本体を使用してもよい。縫合糸の大きさ及び/又は構成は、様々な大きさ又は範囲に合わせて変化してもよい。これにより自由度が制限され、これにより使用者は様々な肋骨幅に掛けることができ、様々な種類の患者の身体で使用でき、挿入を容易にできる。
図30は、胸骨3006から延びる二つの肋骨3002、3004に掛けた胸骨デバイス3000の一例を示す。胸骨デバイスは、任意の数の肋骨又は任意の配置の肋骨を橋渡しするように配置されていてもよい。幾つかの場合には、胸骨切開術後に一つ、二つ、又はそれ以上の胸骨デバイスを使用してもよい。
分割した胸骨の二つの骨組織等の二つの組織を連結するためのシステムは、複数の雄ステム及び複数の雌ステムを持つ中央本体を含んでいてもよい。随意であるが、中央本体は、雄ステムに連結された複数の雄ベース及び雌ステムに連結された複数の雌ベースを含んでいてもよい。システムは、更に、複数の雄縫合糸を含んでいてもよい。雄縫合糸は、中央本体の雄ベースから取り出され、二つの組織(分離された胸骨ピース)に巻き付けられ、中央本体の雌ベースに受け入れられる。
幾つかの実施例では、雄ステム、雄ベース、雌ステム、又は雌ベースのうちの少なくとも一つが中央本体から分離可能であってもよい。幾つかの実施例では、雄ステム、雄ベース、雌ステム、又は雌ベースのうちの少なくとも一つを、大きさが異なる対応する構成要素と交換してもよい。比較的長いステムを持つ実施例について、ステムを「クリップ止め」又は「スナップ嵌め」することにより配置を容易にしてもよい。別の態様では、雄ステム及び雌ステムは、中央本体と一体であってもよい。
図35は、本発明の一実施例によるリンクバー(linking bar) システムの一例を示す。リンクバーは、胸骨に装着された外部固定器を形成する。
幾つかの実施例では、複数の胸骨デバイス3500a、3500b、3500cが設けられていてもよい。これらの胸骨デバイスは、胸骨3502のピースを連結し、肋骨の様々な組3504a、3504b、3504cを橋渡しする。リンクバー3506は、複数の胸骨デバイスを連結する。幾つかの実施例では、リンクバーは、係止機構3508a、3508b、3508cによって胸骨デバイスの中央本体に連結されていてもよい。
幾つかの実施例では、単一のリンクバーを使用して被術者の全ての胸骨デバイスを連結する。別の実施例では、多数のリンクバーを使用して多数の胸骨デバイスを連結する。幾つかの実施例では、一つ、二つ、又はそれ以上のリンクバーを胸骨デバイス間に設けてもよい。これと対応して、一つ、二つ、又はそれ以上のリンクバー係止機構を胸骨デバイスに設けてもよい。幾つかの実施例では、リンクバーは軟質材料で形成されていてもよいし硬質材料で形成されていてもよく、二つの中央本体を互いに関連するのに役立ってもよい。幾つかの実施例では、リンクバーは、本明細書中に説明した材料以外の材料で形成されていてもよい。リンクバーは細長い形状を備えていてもよい。幾つかの実施例では、リンクバーは、歯、出っ張り、溝、ラッチ、穴、突出部、又はリンクバーと係止機構とを関連する任意の他の表面特徴を含んでいてもよい。係止機構には、リンクバーを保持できるようにする対応する特徴が設けられていてもよい。幾つかの実施例では、リンクバーに張力が及ぼされてもよいし及ぼされていなくてもよい。
幾つかの実施例では、リンクバーは、胸骨と平行に又は実質的に平行に延びるように適用されてもよい。別の態様では、胸骨と角度をなすように適用されてもよい。複数のリンクバーが適用された場合には、これらのリンクバーは互いに平行であってもよい。別の態様では、これらのリンクバーは互いに対して角度をなしていてもよく、又は互いに交差していてもよい。幾つかの場合には、リンクバーは胸骨の割れ目と平行又は実質的に平行であってもよい。
リンクバーシステムは、胸骨に安定性を提供し、力を構造に亘って分配するため、複雑な構成の閉鎖体のようになっていてもよい。平らな形状を備えていてもよい。幾つかの実施例では、閉鎖体と同様の機構によって互いに保持されていてもよい。全ての胸骨デバイスが配置された後に適用してもよい。別の態様では、胸骨デバイスの適用時に適用してもよく、又は胸骨デバイスを胸骨に適用する前に予め適用してもよい。
〔デバイスの材料〕
胸骨デバイスの様々な構成要素は、所望の材料特性を持つ任意の材料から製造されてもよい。例えば、中央本体、雄ステム、雌ステム、雄ベース、雌ベース、雄縫合糸、雄係合ゾーン、又は送出ニードルは、金属(例えば、鋼、鉄、アルミニウム、銅、銀、金、チタニウム、等、又はこれらの組み合わせ又は合金)、プラスチック、ゴム、糸、等で形成された構成要素を含んでいてもよい。
幾つかの実施例では、様々な構成要素について、様々な程度の剛性、可撓性、又は他の材料品質が望ましい。例えば、中央本体について、形状がしっかりとしており、剛性であり、又は型成形されていてもよい。別の態様では、可撓性であるのが望ましい。幾つかの場合には、中央本体のステムは、中央本体の中央領域よりも可撓性であるのが望ましい。幾つかの場合では、雄縫合糸は中央領域よりも可撓性であるのが望ましい。
構成要素は、生体親和性材料で形成されていてもよい。幾つかの場合では、構成要素は、体内に再吸収性であるように設計された材料で形成されていてもよい。
幾つかの場合では、任意の構成要素は、抗生物質又は増殖因子を含んでいてもよい。これらは構成要素に適用され、構成要素から放出される。幾つかの場合では、抗生物質等の物質、抗ウィルスモジュレータ又は成長モジュレータ、及び成長因子が、周囲の体内に常に放出されるように、又は所定時間経過後に放出されるように、構成要素に亘って分配されていてもよい。幾つかの実施例では、抗生物質又は成長因子が材料に含まれ、これが体内に徐々に経時的に再吸収される。材料が劣化するに従って、又は材料が吸収されるに従って、このような治療が行われる。このような形態により、特定の抗生物質又は成長因子を長期に亘って放出できる。
例えば、製造中又は製造後、特定のモジュレータを使用してもよい。これらのモジュレータは、縫合糸の劣化に従って縫合糸から「放出」される。これにより治癒を補助し、細菌の成長を阻害する。このような創傷修正技術は、線維再成長即ち様々な組織の治癒を補助する。これは、デバイスの周囲にバイオフィルムが形成されるのを阻止する。更に、これは、胸骨デバイスの適用時に感染症や縫合糸膿瘍が生じないようにするのを補助する。
幾つかの実施例では胸骨デバイスの一つ又はそれ以上の構成要素は、温めたときに比較的変形し易くなる材料(例えばラクトソーブ(Lactosorb)) で形成されていてもよい。このような場合には、デバイスを胸骨等の所望の解剖学的特徴に沿って位置決めした後、これを加熱し、押し付け、解剖学的特徴と形態を一致させ、及び/又は更に低プロファイルにしてもよい(例えば比較的高い部分を平らに均してもよい)。
〔胸骨デバイスの使用方法〕
胸骨デバイスの任意の実施例を身体に適用してもよい。二つの組織を連結する方法は、以下の工程のうちの一つ又はそれ以上を含んでいてもよい。中央本体及び複数の雄縫合糸を含む連結デバイスが提供されてもよい。中央本体は、複数の雄ステム、複数の雌ステム、及びこれらの雌ステムに連結された複数の雌ベースを備えていてもよい。随意であるが、中央本体は、雄ステムに連結された複数の雄ベースを含んでいてもよい。雄縫合糸は、雄ステムから直接的に延びていようと、雄ベースを介して間接的に連結されていようと、雄ステムに連結されており、雄ステムから延びる。雄ステム及び雌ステムは、中央本体の共通の中央点から延びていてもよい。
第1雄縫合糸を二つの組織に巻き付け、第1雌ベースに連結してもよい。幾つかの実施例では、二つの組織は、骨組織であってもよい。二つの組織は、胸骨の部分を形成してもよい。更に、第2雄縫合糸を二つの組織に巻き付け、第2雌ベースに連結してもよい。第1雄縫合糸及び/又は第2雄縫合糸を締め付け、二つの組織の周囲にぴったりと装着してもよい。例えば、これらの縫合糸は、指で締め付ける程度(finger-tightness)に締め付けられてもよい。随意であるが、これらの縫合糸は、デバイス又は機構を使用して更に締め付けてもよい。幾つかの実施例では、第1及び第2の雄縫合糸を二つの組織に巻き付けたとき、これらの縫合糸が互いに交差してもよい。他の実施例では、これらの縫合糸は、互いに交差していなくてもよい。
幾つかの実施例では、二つの組織に巻き付けるため、第1雄縫合糸又は第2雄縫合糸のうちの少なくとも一方を軟組織に通してもよい。好ましくは、デバイスは、骨組織を貫通しない。
本発明の一態様によれば、一つの技術は、胸骨デバイスを胸骨の周囲に位置決めするため、以下の工程を含んでいてもよい。
第1に、標準的なニードルドライバーを使用し、ニードルを第1側の肋骨3106の近くで前側から後側まで通す。ニードルを後側で回収し、デバイスを引っ張り始める。図31Aは、ニードル3100の通過の一例を示す。ニードルは縫合糸3102に取り付けられており、この縫合糸は中央本体3104に取り付けられている。別の態様では、ニードルとして機能する先が尖った一体の端部を縫合糸自体が備えていてもよい。幾つかの場合では、先が尖った一体の端部は、縫合糸の残りの部分よりも硬質の又は剛性の材料で形成されていてもよい。
第2に、雄縫合糸を、肋骨の近くで、組織に胸骨に対して横方向に同様の方法で通してもよい。
第3に、両縫合糸を引っ張り、雄ベースを胸骨−肋骨層位に近づける。幾つかの実施例では、これらの縫合糸は、一方の縫合糸が他方の縫合糸と交差するように引っ張られてもよい。別の態様では、これらの縫合糸は、互いに接触しないように引っ張られてもよい。
第4に、ニードルにニードルドライバーを再び適用し、ニードルを切断された胸骨の第2側に、後側から前側への方向で移動する。図31Bは、この工程の一例を示す。次いで、ニードル3110を前側で回収し、縫合糸3112を引っ張る。これを肋骨の他方の側で、一つ又はそれ以上の縫合糸について繰り返す。
次に、ニードルを、ニードル/係合ゾーン領域で又はその近くで切除して廃棄する必要はない。しかしながら、幾つかの実施例では、ニードルをこの工程で除去してもよい。
第1雄縫合糸の係合ゾーンを適当な雌ベースに嵌着し、係合してもよい。ひとたび係合すると、逆方向に移動することはない。次いで、デバイスが所望程度まで締め付けられるまで、雄縫合糸を連続的に係合してもよい。他の実施例では、雄縫合糸は、デバイスが所望程度まで締め付けられるまで、係合しない。幾つかの場合では、所望の程度は、デバイスを指で締め付ける程度であってもよい。第2縫合糸及び/又は任意の等の追加の縫合糸をこのようにして係合してもよい。
中央本体は、胸骨上で良好な位置にあり、反ったり捩れたりせず、賦形された本体が胸骨と合同の形態をなすように適切に位置決めされていてもよい。随意であるが、雌ベースは、雌ベースが触ってもわからないようにするため、肋骨/胸骨層位の近くに位置決めされていてもよい。
胸骨が適切に閉鎖されるまで、雄縫合糸を所定の力で係合してもよい。雄縫合糸は、閉鎖を行うため、テンションガン(tension gun) 又は閉鎖を行うための他のデバイス又は機構によって引っ張ってもよい。
ひとたび胸骨が適切な位置になり、雄縫合糸がきつく係合した後、雌ベースから延びる雄縫合糸の余分の部分を切除し、廃棄する。
本発明の別の実施例によれば、胸骨連結デバイスを適用するための技術が提供される。肋間組織(二本の肋骨間の組織)を通してドライブニードルを打ち込む。幾つかの実施例では、ドライブニードルは縫合糸に取り付けられていてもよい。別の態様では、ドライブニードルは、縫合糸の一体の部分であってもよいし、縫合糸の先が尖った端部であってもよい。図32Aは、二本の肋骨3202a、3202bの間の組織3204を通して打ち込んだニードル3200を示す。これは、分割された胸骨3206を連結するのを補助する。
図32Bは、胸骨連結デバイスを胸骨に配置するための追加の工程を示す。胸骨の他方の側の肋間組織3212を通してニードル3210を打ち込んでもよい。縫合糸3214は、第1側の肋間組織を通して引っ張られ、胸骨3216aの後側に巻き付けられる。中央本体3218が胸骨3216bの前側に位置決めされる別の実施例では、中央本体が胸骨の後側に位置決めされ、縫合糸が胸骨の前側の周囲で引っ張られてもよい。縫合糸は、ニードルに取り付けられた係止ゾーン3220及び/又は係合ゾーン3222を含んでいてもよい。
図32Cは、胸骨を連結するために胸骨連結デバイスを使用する方法を示す。別の工程では、ニードル3230を中央本体の雌係止ゾーン3232に挿入してもよい。
雌係止ゾーンを通して雄縫合糸を引っ張ると、配向特徴(例えば係合ゾーンに形成されたガイドチャンネル)が雄係止特徴を雌係止特徴に自動的に配向する。他の実施例では、配向特徴は必要とされず、雄縫合糸がどのように配向されているのかに関わらず、雄係止特徴を雌係止特徴と係合させることができる。
デバイスが固定され、胸骨の二つの半部が閉鎖されるまで、雄縫合糸を雌係止ゾーンに通してもよい。雄縫合糸を通し、胸骨の周囲に所望程度締め付けてもよい。
図32Dは、ニードル3240、係合ゾーン3242、及び雄係止ゾーン3244の任意の余分の部分をどのように切除するのかを示す。例えば、デバイスを胸骨3246に巻き付け、余分の雄縫合糸を雌係止ゾーン3248の近くで切除してもよい。
本発明の幾つかの実施例によれば、このような技術は、多数の肋骨を捕捉する多数の胸骨デバイスに適用されてもよい。例えば、幾つかの実施例では約4個のデバイスが使用されてもよい。このような場合には、全てのニードルを胸骨の一方の半部の周囲に打ち込んでもよい。例えば、4個のデバイスを使用し、各デバイスが二本の縫合糸を含む場合、分割された胸骨の周囲に八本の雄縫合糸を打ち込む。その後、各雄縫合糸をその夫々の雌係止ゾーンに挿入してもよい。別の実施例では、分割された胸骨の周囲に各雄縫合糸を打ち込み、その夫々の雌係止ゾーンに一つずつ挿入してもよい。別の態様では、任意の数の縫合糸が打ち込まれ、雌係止ゾーンに挿入されるように、これらの工程の順序を変更してもよい。
各縫合糸を手で締め付けてもよい。雄縫合糸をできるだけ引っ張ってもよい。この時点で、雄係止ゾーンが雌係止ゾーンと係合してもよい。変形例では、雄縫合糸が係止ゾーンを備えていようといまいと雄縫合糸と係合する、雌保持機構を形成してもよい。
図33は、胸骨連結デバイスの締め付けに使用されるテンションガン3300を示す。テンションガンは、縫合糸の締め付け及び/又は切断に使用される。テンションガンは、ハンドル及びジョーを含んでいてもよい。
図34は、テンションガン3400を使用して胸骨連結デバイスを締め付ける方法を示す。上文中に説明したように、ジョー3402を雌係止体3406の側方で雄縫合糸3404上で閉鎖してもよい。使用者は、次いで、ハンドル3408を握りしめる。ハンドルを握りしめると、ジョーが雄縫合糸上で雌係止体に近づき、雄縫合糸を2〜3mm又はそれ以上引っ張り、次いで切断する。ハンドルを握りしめることにより縫合糸を雌係止体を通してラチェットのように前進する。幾つかの実施例では、張力デバイスは、ハンドルを握りしめた後に縫合糸を自動的に切断する。他の実施例では、自動切断工程を行うこの他の制御装置が設けられていてもよい。
〔胸骨デバイスキット〕
本発明の別の態様は、更に、胸骨デバイスを含む胸骨デバイスキットを提供する。胸骨デバイスは、上文中に論じた中央本体及び/又は雄縫合糸及び使用上の注意を含んでいてもよい。キットは、一つ又はそれ以上の胸骨デバイスを含む一つ又はそれ以上のパッケージを含んでいてもよい。胸骨デバイスは、所与の使用量の後に容易に交換できるように、使い捨てであってもよく、即ち一回使用であってもよい。幾つかの実施例では、様々な大きさ及び形態の様々な胸骨デバイスを利用できる。このような様々な胸骨デバイス形態により、使用者は、所与の被術者又は状況に対して適切な胸骨デバイスを選択できる。幾つかの実施例では、胸骨デバイスは、個別包装されていてもよいし、一緒に包装されていてもよい。
キットは、更に、胸骨デバイスを被術者の体内に配置するための、胸骨デバイスを締め付けるデバイス及び/又は余分の縫合糸を切除するデバイス等の工具を含んでいてもよい。キットは、更に、胸骨デバイスを位置決めし、及び/又は送出ニードルを使用して軟組織を貫通する上で有用な工具を含んでいてもよい。幾つかの場合では、送出ニードル及び/又は雄縫合糸は、胸骨デバイスの部分として提供されてもよく、又は胸骨デバイスとは別個のデバイスとして提供されてもよい。更に、他の実施例では、一つ又はそれ以上のステムが胸骨デバイスの中央本体の部分として設けられていてもよく、又は所望の被術者に装着するために使用者がステムを選択できるように別に設けられていてもよい。デバイス又は工具は、キットに含まれていてもよいし含まれていなくてもよい一つ又はそれ以上の構成要素を含んでいてもよい。更に、様々な工具又はデバイスは、胸骨デバイスと別体であってもよいしキットに含まれていてもよいし含まれていなくてもよい。
キットは、便利に包装され、商業的に入手できる。更に、キットは、キットに含まれるものの使用及び保守についての書面による、音声による、又は映像による使用上の注意を含んでいてもよい。
特定の実施例を示し且つ説明したが、これに対して様々な変更を行うことができ、考えられるということは、以上から理解されるべきである。更に、本発明は、本明細書に説明した特定の例に限定されない。本発明を上文中に説明したが、好ましい実施例の説明及び例示は、限定を意図したものではない。更に、本発明の全ての態様は、本明細書に説明した特定の説明、形態、又は相対的な比率に限定されず、様々な条件等で決まるということは理解されるべきである。本発明の実施例の形態及び詳細についての様々な変更は、当業者には明らかであろう。従って、本発明は、このような変形、変更、及び等価物の全てを含むものと考えられる。
300a、300b 雄ステム
302a、302b 雄縫合糸
304a、304b 雌ステム
306a、306b 雌係止ゾーン
308 主本体

Claims (30)

  1. 胸骨連結デバイスにおいて、
    複数の雄ステムと、
    前記雄ステムに連結された複数の雄ベースと、
    複数の雌ステムと、
    前記雌ステムに連結された複数の雌ベースとを含む中央本体と、
    複数の雄縫合糸とを含み、
    前記雄縫合糸は前記雄ベースから延びており、前記雌ベースによって受け入れられるように形成されており、
    前記雄ステム又は前記雌ステムのうちの少なくとも一つが、他の雄ステム又は雌ステムに対して平行でない角度をなして配向されている、胸骨連結デバイス。
  2. 請求項1に記載のデバイスにおいて、
    前記雄縫合糸は、この雄縫合糸が延びる前記雄ベースと隣接していない前記雌ベースによって受け入れられるように形成されている、デバイス。
  3. 請求項1に記載のデバイスにおいて、
    第1及び第2の雄縫合糸が、これらの縫合糸の夫々の雌ベースによって受け入れられるとき、第1雄縫合糸が第2雄縫合糸と交差するように形成されている、デバイス。
  4. 請求項1に記載のデバイスにおいて、
    前記雄縫合糸は、狭幅の係合ゾーンを有する、デバイス。
  5. 請求項4に記載のデバイスにおいて、更に、
    前記雄縫合糸の前記係合ゾーンに連結された送出ニードルを含む、デバイス。
  6. 請求項1に記載のデバイスにおいて、
    前記雄縫合糸は前記雄ベースと一体である、デバイス。
  7. 請求項1に記載のデバイスにおいて、
    前記雄縫合糸は前記雄ベースから分離可能である、デバイス。
  8. 請求項1に記載のデバイスにおいて、
    前記雄ベースは前記雄ステムと一体である、デバイス。
  9. 請求項1に記載のデバイスにおいて、
    前記雄ベースは前記雄ステムから分離可能である、デバイス。
  10. 連結デバイスにおいて、
    複数の雌ステムと、
    前記雄ステムに連結された、雄縫合糸の取り出し点として役立つように形成された複数の雄ベースと、
    複数の雌ステムと、
    前記雌ステムに連結された、前記雄ベースから取り出された前記雄縫合糸を受け入れるように形成された複数の雌ベースとを含む中央本体を含み、
    前記雄ベース又は前記雌ベースの少なくとも一つが、前記雄縫合糸の配向を、前記雄ベース又は前記雌ベースのところで、前記雄ベース又は前記雌ベースが連結された前記雄ステム又は前記雌ステムに関して変化できる、連結デバイス。
  11. 請求項10に記載のデバイスにおいて、
    前記雄縫合糸は、前記雄ベース又は前記雌ベースのところで、制限された範囲内で配向を変えることができる、デバイス。
  12. 請求項10に記載のデバイスにおいて、
    前記雄ベース又は前記雌ベースのうちの少なくとも一つが、これらのベースが連結された前記雄ステム又は前記雌ステムに関して旋回できる、デバイス。
  13. 請求項10に記載のデバイスにおいて、
    前記雄ベース又は前記雌ベースのうちの少なくとも一つ及びその対応する雄縫合糸がボール−ソケット継手を形成する、デバイス。
  14. 請求項10に記載のデバイスにおいて、
    前記雄縫合糸は、その長さの少なくとも一部に沿って係止特徴を含む、デバイス。
  15. 請求項10に記載のデバイスにおいて、
    前記雌ベースは、前記雄縫合糸を一方向にだけ通すことができるように前記雄縫合糸を受け入れるように形成されている、デバイス。
  16. 請求項10に記載のデバイスにおいて、
    前記雄ベース又は前記雌ベースのうちの少なくとも一つが、前記中央本体の残りに関して低プロファイルである、デバイス。
  17. 請求項10に記載のデバイスにおいて、
    前記中央本体は、一つ又はそれ以上の穴又は一つ又はそれ以上の表面凹凸を有する、デバイス。
  18. 二つの組織を連結するための方法において、
    複数の雄ステムと、複数の雌ステムと、前記雌ステムに連結された複数の雌ベースとを含む中央本体と、
    前記雄ステムに連結されており且つ前記雄ステムから延びる複数の雄縫合糸とを含む、連結デバイスを提供する工程と、
    第1雄縫合糸を前記二つの組織に巻き付け、前記第1雄縫合糸を第1雌ベースに連結する工程と、
    第2雄縫合糸を前記二つの組織に巻き付け、前記第2雄縫合糸を第2雌ベースに連結する工程とを含む、方法。
  19. 請求項18に記載の方法において、
    前記二つの組織は骨組織である、方法。
  20. 請求項19に記載の方法において、
    前記二つの組織は、胸骨の一部を形成する、方法。
  21. 請求項18に記載の方法において、
    前記雄ステム及び前記雌ステムは、前記中央本体の共通の中央部分から延びている、方法。
  22. 請求項18に記載の方法において、更に、
    前記第1雄縫合糸を締め付け、前記二つの組織の周囲にきつく装着する工程、及び前記第2雄縫合糸を締め付け、前記二つの組織の周囲にきつく装着する工程を含む、方法。
  23. 請求項18に記載の方法において、更に、
    前記第1雄縫合糸又は前記第2雄縫合糸を軟組織に通す工程を含む、方法。
  24. 請求項18に記載の方法において、更に、
    余分の雄縫合糸を切除する工程を含む、方法。
  25. 請求項18に記載の方法において、
    前記第1雄縫合糸又は前記第2雄縫合糸は互いに交差する、方法。
  26. 二つの組織を連結するためのシステムにおいて、
    複数の雄ステムと、前記雄ステムに連結された複数の雄ベースと、複数の雌ステムと、前記雌ステムに連結された複数の雌ベースとを持つ中央本体と、
    前記中央本体の前記雄ベースから取り出され、前記二つの組織に巻き付けられ、前記中央本体の前記雌ベースによって受け入れられる複数の雄縫合糸とを含む、システム。
  27. 請求項26に記載のシステムにおいて、
    前記雄ステム、前記雄ベース、前記雌ステム、又は前記雌ベースのうちの少なくとも一つを前記中央本体から分離できる、システム。
  28. 請求項27に記載のシステムにおいて、
    前記雄ステム、前記雄ベース、前記雌ステム、又は前記雌ベースのうちの少なくとも一つを、様々な大きさの対応する構成要素と交換できる、システム。
  29. 請求項26に記載のシステムにおいて、
    前記雄ステム及び前記雌ステムは前記中央本体と一体である、システム。
  30. 請求項26に記載のシステムにおいて、
    前記雄縫合糸は可撓性材料製である、システム。
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