JP2012518383A

JP2012518383A - 間接励起による同期機用の迅速脱励起システム

Info

Publication number: JP2012518383A
Application number: JP2011550611A
Authority: JP
Inventors: カルロス、アントニオ、プラテロ、ガオナ; フランシスコ、ブラスケス、ガルシア; パブロ、フリアス、マリン; マルタ、レドンド、クエバス; リカルド、グラニソ、アラベ; カルメロ、カレロ、ロペス
Original assignee: ユニヴェルシダッドポリテクニカデマドリッド
Priority date: 2009-02-19
Filing date: 2010-02-11
Publication date: 2012-08-09
Also published as: WO2010094818A1; CA2751943A1; EP2400654A4; CN102318183A; ES2325729B2; EP2400654A1; CA2751943C; CN102318183B; BRPI1008626A2; ES2325729A1; US20110298430A1; EP2400654B1; BRPI1008626B1; KR20110118792A

Abstract

本発明は、
− 同期機（１）の界磁巻線（５）と回転整流器ブリッジ（８）との間に接続された脱励起インピーダンス（１０）と、
− 脱励起インピーダンス（１０）と並列に接続された制御器（９）と、
− 制御器（９）の制御回路（１１）であり、
・同期機（１）の通常動作の間、回転整流器ブリッジ（８）が同期機（１）の界磁巻線（５）に直接給電するように制御器（９）を閉状態に保持し、
・同期機が脱励起されるべきときに、脱励起インピーダンス（１０）が界磁巻線（５）および回転整流器ブリッジ（８）と直列のままであるように、制御器（９）を開くように構成された、制御器（９）の制御回路（１１）と、
を備える、励起機（２）と回転整流器ブリッジ（８）とを用いた間接励起による同期機（１）用の迅速脱励起システムに関する。

Description

本発明特許の目的は、回転ダイオードを用いた間接励起による同期機用の新しい脱励起システム（deexcitation system）を提供し、それによって、機械を脱励起するときの動的応答および安全性を改善することであり、それは、内部短絡（internal short circuit）の場合の機械への損傷が非常に少なくなることを意味する。

発電機内または発電機スイッチ（generator switch）の前で内部短絡が生じた場合、発電機自体による短絡への関与に起因して損傷が生じる。この場合、電圧が固定子（stator）に誘起されない、したがって、短絡へのさらなる関与がないように、励起電流をできるだけ速く低減することが重要である。

同期機（synchronous machine）用の２つのタイプの励起、すなわち、
− コレクタ・リング（collector ring）およびブラシ（brush）を用いた直接励起と、
− 励起機（excitation machine）および回転ダイオード（rotating diode）を用いた間接ブラシレス励起と、が本質的に存在する。

ブラシおよびコレクタ・リングは、特に高出力機械ではメンテナンスを必要とする要素である。ブラシは使用とともに摩耗し、交換および保守されなければならない。さらに、火花および炭素粉末堆積（carbon dust deposit）は、常に、起こり得る問題の中心である。したがって、ブラシレス・インダクタの励起機構が同期機で使用される傾向がある。

ブラシ問題は間接励起により除去されるが、間接励起は中間要素、別の電気機械、すなわち励磁器（exciter）を使用しているが故に主発電機の励起巻線に直接アクセスをしないので、間接励起は機械の動的応答を悪化させるという欠点を有する。

内部欠陥の場合には、励起応答速度は、短絡への交流発電機の関与を制限する本質的な役割を果たす。

この問題は、（ブラシを用いた）直接励起機では、故障が生じたとき機械を迅速に脱励起するために接続される抵抗器を励起回路に挿入することによって解決される。この問題は、励起巻線に直接アクセスをしない、回転ダイオードを用いた間接励起機ではそれほど容易ではない。

本発明のシステム対象物（system object）により、同期間接励起機は、脱励起の目的に対して直接励起機と同様に挙動するが、ブラシレス励起の利点を維持することができる。

励起機と回転整流器ブリッジとを用いた間接励起による同期機用の迅速脱励起システムは、
− 同期機の界磁巻線と回転整流器ブリッジとの間に接続された脱励起インピーダンス、好ましくは抵抗器と、
− 脱励起インピーダンスと並列に接続された制御器、好ましくは半導体タイプの制御器と、
− 制御器の制御回路であり、
・同期機の通常動作の間、回転整流器ブリッジが同期機の界磁巻線に直接給電するように、制御器を閉状態に保持し、
・（短絡の場合、または同期機を電気ネットワークから切り離す場合には）同期機を脱励起し、脱励起インピーダンスが界磁巻線および回転整流器ブリッジと直列のままであるように、制御器を開くように構成された、制御器の制御回路と、を備える。

励磁器の界磁巻線に基づいて作用するときに回転整流器ブリッジの出力部の電圧、ひいては同期機の脱励起が制御され得るように、制御回路は、好ましくは、回転整流器ブリッジの出力部の電圧に応じて制御器を開くように構成される。

特定の実施形態では、制御回路は、
− 回転整流器ブリッジと並列であり、第１の補助抵抗器および第２の補助抵抗器からなる電圧分割器であって、第２の抵抗器の電圧が特定の値に達したとき制御器を開くように構成される、電圧分割器を含む。

制御回路は、制御器の制御入力の電圧を制限するために第２の抵抗器と並列にツェナー・ダイオードをさらに含むことができる。

このように説明されたシステムの結果として、同期機の内部欠陥の場合には、損傷が制限される。従来の間接励起による同期機では、内部短絡の場合の故障電流が数秒の程度存続し、その結果生じた交流発電機への損傷を伴うことがある。しかし、本発明の脱励起システム対象物を実装することによって、この時間はかなり縮小され、損傷が最小になる。

本明細書および特許請求の範囲の全体にわたって、「備える、含む（ｃｏｍｐｒｉｓｅｓ）」という語およびその変形は、他の技術的特徴、補足、構成要素、またはステップを排除するものではない。当業者には、本発明の他の目的、利点、および特徴は、一部は本明細書から、および一部は本発明の実行から理解されるであろう。以降の実施例および図面は実例として提供され、本発明を限定するものではない。さらに、本発明は、本明細書に示された特定の実施形態および好ましい実施形態のあり得る組合せをすべて包含する。

本発明特許の間接励起対象物による同期機用の迅速脱励起システムの図である。本発明特許の間接励起対象物による同期機用の迅速脱励起システムの好ましい実施形態の図である。従来の間接励起による２ＭＶＡ同期機の端子における短絡のシミュレーションの結果を示す図である。本発明の脱励起システム対象物が含まれている前述と同じ２ＭＶＡ同期機の端子における短絡のシミュレーションの結果を示す図である。

図１は本発明の脱励起方法対象物（deexcitation method object）の図を示し、ここで、以下の参照、すなわち
− 同期機１、
− 励起機２、
− 回転構成要素３、
− 同期機１の固定子４、
− 同期機１の界磁巻線５、
− 励起機２の界磁巻線６、
− 励起機２の電機子巻線７、
− 回転整流器ブリッジ８、
− 制御器９、
− 脱励起インピーダンス１０、
− 制御器９の制御回路１１
が使用される。

図２は好ましい実施形態の図を示し、ここで、以下の参照、すなわち
− 第１の抵抗器１２および第２の抵抗器１３によって形成された電圧分割器、
− 制御器９を保護するためのツェナー・ダイオード１４
がさらに使用される。

図１で観察することができるように、間接励起による同期機用の迅速脱励起システムは、回転整流器ブリッジ８と主同期機１の界磁巻線５との間に接続された少なくとも１組の回転構成要素を含む。

前記回転構成要素は、さらには、少なくとも脱励起インピーダンス１０、制御器９、および制御器９の制御回路１１を含み、これらの要素はさらには同期機１の界磁巻線５に接続される。

脱励起インピーダンス１０は界磁巻線５と直列に接続され、制御器９は脱励起インピーダンス１０と並列に接続される。

同期機１の通常動作の場合には、制御器９は、従来の同期機におけるように回転整流器ブリッジ８が同期機１の界磁巻線５に給電するように閉じられる。

それにもかかわらず、同期機１が脱励起されなければならない場合には、制御回路１１は、脱励起インピーダンス１０が同期機１の界磁巻線５および回転整流器ブリッジ８と直列のままであるように、制御器９を開くように命令を送り、その結果、同期機１の界磁巻線５の電流は脱励起インピーダンス１０の結果として極めて迅速に弱まる傾向がある（図４を参照）。

図３および４は、間接励起による同期機の端子において短絡がシミュレートされた２つのシミュレーションの結果を示す。図３は従来の間接励起の場合の短絡電流に対応し、一方、図４は以前の機械に本発明特許のシステム対象物を実装した結果を示しており、短絡電流の期間がかなり縮小されていることも分かる。

接触器（contactor）または自動スイッチ（automatic switch）などの機械的制御器では遠心力で引き起こされることがある、起こり得る問題が防止されるように、ＩＧＢＴトランジスタなどの半導体が制御器９として使用されることになる。さらに、この半導体は、制御入力、すなわちゲートの電圧が正であり且つ特定の値を有する場合に作動され、すなわち導通することになる。制御回路１１はこの制御電圧を達成するために使用されることになり、そのような回路１１は、さらには、少なくとも、２つの補助抵抗器、すなわち第１の抵抗器１２および第２の抵抗器１３によって形成された電圧分割器を含む。したがって、発電機回転子の外部の制御要素は必要とされない。最後に、半導体のゲートにおける入力は、ツェナー・ダイオード（１４）または別の過電圧保護要素を用いて保護されることになる。

１同期機
２励起機
３回転構成要素
４固定子
５，６界磁巻線
７電機子巻線
８回転整流器ブリッジ
９制御器
１０脱励起インピーダンス
１１制御回路
１２第１の抵抗器
１３第２の抵抗器
１４ツェナー・ダイオード

国際公開第９３２０６１４号パンフレットドイツ（ＤＥ）１７６３２９９号公報

消磁（demagnetizing）ブラシレス同期機の装置および方法に関する特許文献１が知られている。この文献は、励起電流回路がサイリスタと並列に接続されたエネルギー減衰抵抗（energy damping resistor）を組み込むように、回転整流器ブリッジにより給電される励起機を組み込んだ同期発電機について記載している。励起を分断する（decouple）ために、サイリスタは、リング・ブラシ組立部により送信されたターンオフ・パルスによってターンオフ（非導通）される。

励起機が付いた同期機に関する特許文献２が知られている。この文献は、励起電流回路が制御器と並列に接続されたエネルギー減衰抵抗を組み込むように、回転整流器ブリッジにより給電される励起機を組み込んだ同期機の使用について記載している。励起機をターンオフするために、１次巻線が制御器に接続され励起機の外部の２次巻線が外部から作動される変圧器が設けられている。

Claims

励起機（２）と回転整流器ブリッジ（８）とを用いた間接励起による同期機（１）用の迅速脱励起システムであって、
前記同期機（１）の界磁巻線（５）と前記回転整流器ブリッジ（８）との間に接続された脱励起インピーダンス（１０）と、
前記脱励起インピーダンス（１０）と並列に接続された制御器（９）と、
前記制御器（９）の制御回路（１１）であり、
前記同期機（１）の通常動作の間、前記回転整流器ブリッジ（８）が前記同期機（１）の前記界磁巻線（５）に直接給電するように、前記制御器（９）を閉状態に保持し、
前記同期機が脱励起されるべきときに、前記脱励起インピーダンス（１０）が前記界磁巻線（５）および前記回転整流器ブリッジ（８）と直列のままであるように、前記制御器（９）を開くように構成された、前記制御器（９）の制御回路（１１）と、
を備えることを特徴とする間接励起による同期機用の迅速脱励起システム。
前記脱励起インピーダンス（１０）が抵抗器であることを特徴とする請求項１に記載の間接励起による同期機用の迅速脱励起システム。
前記制御器（９）が静止スイッチであることを特徴とする請求項１又は２に記載の間接励起による同期機用の迅速脱励起システム。
励磁器（６）の界磁巻線に作用するときに前記回転整流器ブリッジの出力部の電圧、ひいては前記同期機（１）の脱励起が制御され得るように、前記制御回路（１１）が、前記回転整流器ブリッジ（８）の前記出力部の前記電圧に応じて前記制御器（９）を開くように構成されることを特徴とする請求項１〜３のいずれかに記載の間接励起による同期機用の迅速脱励起システム。
前記制御回路（１１）が、
前記回転整流器ブリッジ（８）と並列であり、第１の補助抵抗器（１２）および第２の補助抵抗器（１３）を含む電圧分割器であって、前記第２の抵抗器（１３）の電圧が特定の値に達したとき前記制御器（９）を閉じるように構成される、電圧分割器を含むことを特徴とする請求項４に記載のシステム。
前記制御回路（１１）が、
前記第２の抵抗器（１３）と並列であり、前記制御器（９）の保護のために配置されたツェナー・ダイオード（１４）をさらに含むことを特徴とする請求項５に記載のシステム。