JP2012516136A - 植物の生産特性および消費者特性を改良する方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の方法は、好ましくは結果的に一つ以上の他の変異対立遺伝子、 例えばsugary-1(su1)、sugary enhancer-1(se1)および/またはshrunken-2(sh2)対立遺伝子に続いてゲノムに変異shrunken-2i(sh2-i)対立遺伝子が組み込まれたハイブリット植物、植物材料および種子であって、および、延長された最も食用に適した段階後での糖保持能力、非常に強化された種子発芽、土壌からの苗発生および植物成長の間の植物、植物材料および/または種子の生長力および適合性を含む、多様な利点を有する、ハイブリット植物、植物材料および種子を提供する。
【選択図】図13
Description
コーン(トウモロコシ,Zea mays)は、自然界にある最も多様な穀類のうちの1種である。コーンには多くの異なるタイプがあり、通常、穀粒胚乳の特徴によって分類される。コーンで最も一般的なタイプには、フリント種、フラワー種、デント種、ポップデント種、スウィート種およびポッド種などがある。各種穀粒の外観は、穀粒自体の胚乳の形態、質および量によって決定される。
(i) より均質な成熟、ならびに、品質および耐病性の改善を可能にしたハイブリダイゼーション
(ii)これらの特性に基づく、コーンの甘さと、品種作出の能力とに関与する別個の遺伝子変異(以下に例示する)の同定
・su(normal sugary)
・se(sugary enhanced)
・sh2(shrunken-2)
多くの品種の連続的な開発により、現在、スイートコーンには何百もの品種がある。
スイートコーン食感品質は、一般的に、穀粒の胚乳に存在する糖および澱粉の量に順に影響を受けるその甘さによって大別される。従って、スイートコーンの主要および大部分の識別可能な糖質の成分はショ糖であり、それはその甘さの差異の最大の要因である。還元糖であるブドウ糖およびフルクトースは、一般的に、ショ糖と比較すると非常に低い水準でスイートコーンに存在する。これらの還元糖は、一般的にショ糖の自然な加水分解により起こる。sugary-1 (su1)、sugary enhancer-1(se1)およびshrunken-2(sh2)の変異対立遺伝子は、これらの変異対立遺伝子の一つ以上をゲノムに含まないコーンと比較して、スイートコーンにの糖含量を顕著に増やし、澱粉水準を減らすことから決定された。
スイートコーンの原形は、主に単一の劣性変異遺伝子sugary-1(su1)が存在することによって、飼料用コーンと異なる。スイートコーンに存在する劣性のsugary-1(su1)の遺伝子型は、胚乳発達の間、糖から澱粉への通常の転換を遅らせる(有意に減速する)効果を有し、澱粉の味よりも、極めて望ましい甘味をもたらす。この遺伝子は、クローニングされスイートコーンの染色体4の短腕にマッピングされた。そのゲノム配列およびアミノ酸配列翻訳は、「Isolation of the SU1 starch debranching enzyme, the product of the maize gene sugary 1」という表題の特許文献1および本願明細書に記載されている。
sugary enhancer(se1)変異遺伝子は、sugary-1(su1)遺伝子変異体の劣性の変更遺伝子である。(非特許文献5) sugary enhancer-1(se1)変異遺伝子の効果は、もとは三系交雑(Bolivia 1035 X Illinois 44b X Illinois 442a)に由来する系統であるIll677aにおいて認められた。(非特許文献6)ホモ接合の際、sugary enhancer(se1)対立遺伝子は、従来のsugary-1(su1)スイートコーン品種のコーン穀粒中の総糖を、shrunken-2(sh2)スイートコーン品種コーン穀粒と同等の水準に増大させ、また、フィトグリコーゲン含量を減少させることがなく、且つ、WSP水準を相当量減少させることがない。この対立遺伝子は、さらに従来のshrunken-2(sh2)のスイートコーン品種コーン穀粒の総糖を(やはりフォトグリコーゲン含量の減少またはWSP水準を相当に減少させることなく)増大する。
比較的高くなるとともに、フィトグリコーゲンについても比較的高水準に維持される。この遺伝子の更なる利点は、穀粒皮率が減少し、コーン穀粒が柔らかくなり、および糖マルトースレベルが上昇することである。(非特許文献9)
1953年に、変異体である劣性shrunken-2(sh2)遺伝子はスイートコーン産業にて応用できることが示唆された。(非特許文献11) それ以来、高糖含量コーンとshrunken-2 (sh2)遺伝子に関連する非常に多くの調査が行われている。shrunken-2 (sh2)遺伝子は、スイートコーンの第3染色体の長腕に位置し、クラスI酵素であるADP-グルコースピロホスホリラーゼ(AGP)の大サブユニットをコードする。この酵素は、ショ糖から澱粉への転換経路において重要である。
最も食用に適した段階、すなわち、7日間の、sugary-1(su1)遺伝子、sugary enhancer-1(se1)遺伝子またはshrunken-2(sh2)の遺伝子を含有している従来のスイートコーン品種のショ糖量、糖保持(貯留)能力、果皮率および果皮率の変化の比較を、それぞれ図1-4に示す。(Abbott and Cobb社, Plant Protection No. 9600094 (1998).)
特許文献2は、shrunken-2i(sh2-i)として指定された、shrunken-2(sh2)遺伝子の変異型の同定およびキャラクタリゼーションを記載する。この変異対立遺伝子(およびその変異株)は、トウモロコシ植物内に存在するとき、sh2-R遺伝子を発現するトウモロコシ植物と比較して、発芽特性を強化できることが判明した。本願発明は、この変異対立遺伝子(および変異株)によって植物を形質転換する方法およびそれらのゲノムに組み込まれるこの変異対立遺伝子を有する植物に関するものである。
特許文献3は、商業的な量のハイブリッドスイートコーン種子を作製するために規定された方法、水溶性多糖含量を大幅に減らすことなくスイートコーンの糖含量を増大させるように規定された方法、そして、最少量の甘味料の添加により加工可能なスイートコーンをもたらす種子を作製するために規定された方法を記載する。それは、shrunken-2(sh2)遺伝子を用いて、水溶性多糖を大幅に減らさずにスイートコーンの糖含量を増大可能であること、およびインブレッドスイートコーン(ホモ接合のsu1sh2)とホモ接合のsugary-1(su1)インブレッド種であるスイートコーンを組み合わせることで、およそ50%多いショ糖と、33%多い総糖を含み、さらに、スイートコーン(ホモ接合のsu1)に近い水溶性多糖類の含有率を有するヘテロ接合のハイブリッドをもたらすことを記載している。高い水溶性多糖およびショ糖水準は、特に、例えば缶詰および冷凍産業などの食品加工産業において望ましいとされている。
(i)そのゲノムの変異sh2-i胚乳対立遺伝子を含有している雌性スイートコーン(または他の植物)親系統(すなわち「sh2-i転換系統」)
好ましくはSu1Su1 sh2sh2の対立遺伝子の組み合わせをそのゲノムに含んでいる従来の「supersweet」雌性親系統の転換として、任意に、しかし、好ましくはSu1Su1 sh2sh2の遺伝的背景(遺伝子型)に対して、分子マーカーを使用して、変異sh2-i対立遺伝子をシーケンシャルレイヤリング(sequential layering)し、例えば、所望の胚乳変異対立遺伝子遺伝子型Su1Su1 sh2-i sh2-iをそのゲノムに含んでいる雌性「Su1Su1 sh2-i sh2-i転換系統」を作製し、変異sh2-i胚乳遺伝子を従来の「supersweet」雌性親Su1Su1 sh2sh2系統に組み込むことによって作製される(すなわち、Su1Su1 sh2sh2遺伝的背景または遺伝子型を含む)。
より好ましくは、例えばsu1su1 se1se1またはsu1su1 se1se1 sh2sh2のように、su1su1 se1se1のダブルホモ接合の劣性対立遺伝子の組み合わせをそのゲノムに含んでいる雌性親系統の転換として、任意に、しかし、好ましくは分子マーカーを使用しておよびホモ接合の劣性se1se1およびsu1su1対立遺伝子の遺伝的背景(遺伝子型)に対して変異sh2-i対立遺伝子をシーケンシャルレイヤリングそ、例えば、所望の胚乳変異対立遺伝子遺伝子型su1su1 se1se1 sh2-i sh2-iをそのゲノムに含んでいる雌性「su1su1 se1se1 sh2-i sh2-i転換系統」を作製し、およびsu1su1 se1se1のホモ接合の劣性の遺伝子型をそのゲノムに含む(すなわち、su1su1 se1se1またはsu1su1 se1se1 sh2sh2遺伝的背景または遺伝子型を含む)雌性株系統に変異sh2-i胚乳遺伝子を組み込むことによって作製される。および、
(ii)sugary(su1)、sugary enhancer-1(se1)および/またはshrunken-2(sh2)の変異胚乳(または他の)対立遺伝子と関連した、例えば遺伝子型Su1Su1Se1Se1sh2sh2(一つの構成)、および好ましくはダブルホモ接合劣性対立遺伝子の組み合わせsu1su1 Se1Se1 sh2sh2またはsu1su1 sh2sh2、およびより好ましくはトリプルのホモ接合の劣性対立遺伝子の組み合わせsu1su1 se1se1 sh2sh2の、(上述のようなダブルホモ接合の劣性胚乳変異対立遺伝子の組み合わせ、およびトリプルホモ接合の劣性胚乳変異対立遺伝子の組み合わせを有し、ダブルホモ接合の劣性胚乳変異su1su1およびsh2sh2対立遺伝子を含む)シングル、ダブルまたはトリプルホモ接合の劣性対立遺伝子をそのゲノムに含む雄性スイートコーン(または他の植物)親系統の構成または組み合わせ。
(a) sugary 1(su1)、sugary enhancer-1(se1)およびshrunken 2(sh2)変異対立遺伝子を単独に又は組合わせで含むか、またはこれらに限定せず一つ以上の所望の変異対立遺伝子をそのゲノムに含む、インブレッド植物系統を特定する、任意に分子マーカーを使用するステップと、
(b) ゲノム中にshrunken-2i(sh2-i)変異対立遺伝子を有する雌性親植物系統と組み合わせて遺伝的背景(遺伝子型)として使用するため
(i) Su1Su1 Se1Se1 sh2sh2
(ii) Su1Su1 se1se1 sh2sh2、または
(iii) su1su1 se1se1 sh2sh2(トリプルホモ接合劣性変異胚乳対立遺伝子組み合わせ)
のトリプル変異胚乳対立遺伝子の組み合わせを含むかまたはこれらに限定されず所望の遺伝子型を有する、一つ以上の雌性準同質遺伝子植物系統(NIL)を作製するステップと、
(c) 任意に一つ以上の分子マーカーを使用して、shrunken-2i(sh2-i)変異対立遺伝子を、例えばsu1su1 se1se1 sh2sh2またはsu1su1 se1se1の遺伝子型を含む、ステップ(b)の所望の遺伝的背景を有する雌性準同質遺伝子植物系統のゲノムに組み込む、任意のステップと、
(d) su1su1 se1se1の遺伝的背景(遺伝子型)または一つ以上の他の好ましい変異対立遺伝子の遺伝的背景上に、単独又は組み合わせで重ねられたshrunken-2i(sh2-i)対立遺伝子をゲノムに有するステップ(c)の雌株準同一遺伝子植物系統(「準同質遺伝子系統を改変した」雌株)を選択するステップと、
(e) ホモ接合劣勢変異胚乳対立遺伝子構成がsu1su1 se1se1 sh2sh2(または高いまたは強化された食感品質を有するハイブリッド植物を提供することができるいくつかの他のトリプルホモ接合の劣性対立遺伝子構成)のトリプルホモ接合劣性変異胚乳対立遺伝子構成をゲノムに有する雄株系統と、雌性改変準同質遺伝子系統とを交雑し、栽培者および/または消費者の求める一つ以上の特徴を有するハイブリッド植物を作製する、任意のステップと、
(f) ステップ(d)および/またはステップ(e)の植物から生じる種子(または穀粒)の(従来のまたは他の植物由来の種子または穀粒との比較による)なめらかさ、ふくらみおよび/または相対的重量といった特徴について、物理的外観(表現型)を調べる任意のステップと、
(g) ステップ(d)および/またはステップ(e)の植物から生じる種子(または穀粒)について、暖温、低温および/またはその他の実験室および/またはフィールドでの発芽を実施し、かかる種子が消費者および/または栽培者が所望する一つ以上の特徴、例えば、強化された発芽、苗発生および植物成長性能並びに変異shrunken-2i(sh2-i)対立遺伝子と関連した生長力を有することを確かめる任意のステップと、
(h) ステップ(d)および/またはステップ(e)の植物によって作製される種子(または穀粒)から栽培された、植物(またはその部分、例えばコーンの穂先)について一つ以上の味覚、果皮柔軟性および/またはその他の官能試験を行い、それらについての味、果皮柔軟性および/または他の官能特徴を決定するステップであって、好適には、栽培者および/または消費者が所望する一つ以上の特徴を発現する植物と整合する全体的な物理的および園芸的特徴(すなわち表現型)を調べる任意のステップ。
(a) sugary 1(su1)、sugary enhancer-1(se1)およびshrunken 2(sh2)変異胚乳対立遺伝子(任意に分子マーカーを使用する)を単独に又は組合わせで含むかまたはこれに限定せず一つ以上の所望の変異対立遺伝子をそのゲノムに含む、インブレッド植物系統を同定するステップと、
(b) ゲノム中にshrunken-2i(sh2-i)変異対立遺伝子を有する雌性親植物系統の組み合わせで遺伝的背景(遺伝子型)として使用するため
(i) Su1Su1 Se1Se1 sh2sh2
(ii) Su1Su1 se1se1 sh2sh2または
(iii) su1su1 se1se1 sh2sh2(トリプルホモ接合劣性変異胚乳対立遺伝子の組み合わせ)
のトリプル対立遺伝子の組み合わせを含むかまたはこれに限定せず所望の遺伝子型を有する、一つ以上の雌性準同質遺伝子植物系統(NIL)を作製するステップと、
(c) shrunken-2i(sh2-i)変異対立遺伝子をステップ(b)の所望の遺伝的背景(遺伝子型)(所望の遺伝的背景とは、su1su1 se1se1 sh2sh2、su1su1 se1se1、Su1Su1 se1se1 sh2sh2、Su1Su1 se1se1、Su1Su1 sh2sh2または他の好ましい遺伝的背景)を有する雌性準同質遺伝子植物系統のゲノムに、任意に組み込むステップと、
(d) Su1Su1 sh2 sh2または一つ以上の他の好ましい変異対立遺伝子の遺伝的背景(遺伝子型)に単独または組み合わせで組み込んだ変異shrunken-2i(sh2-i)対立遺伝子を有するステップ(c)の雌性準同質遺伝子植物系統を選択するステップ(ここにおいて、雌性準同質遺伝子植物系統は、強化された苗発芽および生長力の特徴である、そのゲノム(雌性「改変した準同質遺伝子系統」)において、Su1Su1 sh2-i sh2-iの胚乳対立遺伝子の組み合わせまたは他の好ましい胚乳対立遺伝子の組み合わせを含む)と、
(e) ホモ接合劣性胚乳対立遺伝子構成がSu1Su1 Se1Se1 sh2sh2、su1su1 Se1Se1 sh2 sh2、su1su1 se1se1 sh 2sh2、または高いまたは強化された食感品質を有するハイブリッド植物を提供することができるいくつかの他のホモ接合の劣性の胚乳対立遺伝子の組み合わせである、ホモ接合劣性胚乳対立遺伝子構成を含む雄性系統と、ステップ(d)の選択雌性改変準同質遺伝子植物系統と交雑して、栽培者、需要者または両方の求める一つ以上の特徴を有するハイブリッド植物を作製する任意のステップと、
(f)例えばなめらかさ、ふくらみおよび/または相対的重量(従来のまたは他の植物由来の種子または穀粒との比較)といった特徴について、ステップ(d)および/またはステップ(e)の植物から生じる種子(または穀粒)の物理的外観(表現形)を調べる任意のステップと、
(g)一以上の暖温、低温、または暖温および低温の、実験室、フィールドまたは実験室およびフィールドでの、ステップ(d)および/またはステップ(e)の植物から生じる種子(または穀粒)のフィールド発芽を行い、当該種子が需要者および/または栽培者が所望する一つ以上の特徴、例えば、強化された発芽、苗木発生および植物成長性能並びに変異shrunken-2i(sh2-i)対立遺伝子と関連した生長力、またはその組み合わせを有することを確かめる、任意のステップと、
(h)ステップ(d)および/またはステップ(e)の植物由来の種子(または穀粒)から、栽培される植物について、一つ以上の官能味覚、果皮柔軟性および/または他の試験、植物部位についての試験(例えばコーンの穂先)またはその組み合わせを行い、栽培者および/または需要者が所望する一つ以上の特徴を発現する植物と整合する全体の物理的および園芸的特徴(すなわち表現形)を最適に調べて、それらの味、果皮柔らかさおよび/または他の官能特徴を決定する、任意のステップ。
配列番号1は、米国特許第6,184,438号B1においても公開されている、Zea Mays(トウモロコシ)の野生型Shrunken-2(sh2)対立遺伝子の7739塩基対ゲノム・ヌクレオチド配列である。(全体を参照により本明細書に組み込む米国特許第6,184,438号B1の図1は、Zea Mays(トウモロコシ)の野生型Shrunken-2(sh2)対立遺伝子のゲノムヌクレオチド配列も示す。イントロンは、小文字によって示される。塩基番号1は、転写開始点である。矢印は、cDNAの3’末端を示す。推定のTATA、RY二分子(dyad)およびエンハンサー配列は、下線部である。)
明確にするため、この明細書および添付の請求の範囲の全体にわたって使われる様々な用語および表現は、以下に詳述のように定義する。この明細書または添付の請求の範囲において使われる用語またはフレーズが下で定められない、またはこの明細書中において定められていない場合には、用語またはフレーズは通常の意味を示すと理解されたい。
上記の種子を用いて栽培される植物から作製されるF2コーン穂先の三倍体(3N)胚乳の遺伝組成は以下の通りであり、その穂先は、通常の穀粒とshrunken(sh2sh2)とが3:1の割合で分離することにより特徴づけられる。
・光合成により自ら食糧を生成する能力(すなわち、クロロプラストの内の緑の色素(クロロフィル)でエネルギーを捕捉することができ、二酸化炭素および水を用いて食糧としての糖、副産物として酸素を作り出すことができる
・食糧は糖および澱粉の形で貯蔵することができる
・細胞膜とは別に、硬い細胞壁を有する
・真核細胞(すなわち、膜によって囲まれ、区別された核を有する)である
・ほとんどが多細胞(すなわち、特定の機能を行うために体系化された多くの細胞からなる)である
・分裂組織(もし存在すれば)で制限なく成長する
・器官が固定、支持および光合成に特化している(例えば、根、茎、葉、等)
・感覚器および神経系がないため、刺激への応答がいくぶん遅い
・可動性器官を欠くため、動きが制限されている、および/または、
・胞子体および配偶体段階を有する生活環を有する。
植物は生態系において主要な生産者であり、例えば木、草本、低木、草、つる草、シダおよびコケを含む。特定の植物の例を非限定的に列挙すると、レタス、タバコ、綿、コーン、米、小麦、にんじん、きゅうり、ニラネギ、エンドウ、メロン、ポテト、トマトウモロコシ、ライ麦、オートムギ、サトウキビ、ピーナツ、亜麻、豆、テンサイ、ソーヤおよびヒマワリがある。
下記のテーブルは、本願明細書において使用される省略形の多くの一覧をそれらの意味とともに示す。
・su1(sugary-1)対立遺伝子:コーンの総糖量レベルを穏やかに増加させ、甘味をもたらす。この甘味は急速に劣化する(したがって、貯蔵寿命は短い)。コーン穀粒になめらかでクリーミーな(好ましい)質感および外観を与える。
・Su1(starchy-1)対立遺伝子:フィールド(デント)コーン(変異体でない)に見られる、染色体4上の優性対立遺伝子。
・se1(sugary enhancer-1)対立遺伝子:遺伝子型がホモ接合se1se1であるときに、従来のsu1品種コーン穀粒の総糖量を増大させ、強い甘味をもたらす、染色体2(変異体)上の劣性対立遺伝子。
・Se1対立遺伝子:強い甘味および柔軟性の発現を妨げる染色体2(変異体でない)上の優性対立遺伝子。
・sh2(shrunken-2)対立遺伝子:遺伝子型がホモ接合sh2sh2である場合、su1コーン品種の約2倍の糖含量およびこれに付随する非常に強い甘味をもたらし、胚乳重量および澱粉水準の減少に起因して、「しぼんだ(shrunken)」外観の、軽量且つ容易に損傷を受ける種子をもたらし、これに関連して、従来のsu1およびse1スイートコーン品種と比較して、発芽、土からの苗発生および植物発達および生長の間の、苗生長力、適応性および/または健全性が著しく低いく、並びに従来のsu1およびse1変異スイートコーンと比較して非常長い、最も食用に適した段階での糖貯留を有する種子をもたらす、第3染色体(変異)上の劣性対立遺伝子。
・Sh2対立遺伝子:通常のスイートコーン植物に存在する優性対立遺伝子(すなわち、sh2変異対立遺伝子を含まない)(変異体でない)(米国特許第4,630,393号第3欄を参照)。
・sh2-i対立遺伝子:それは、sh2遺伝子を発現するコーン植物と比較して、コーン植物に対して強化された発芽および成長特性をもたらす、sh2遺伝子(変異体)の劣性の様態。
雌蕊として知られている雌性の生殖器系を一般に構成する3つの構造は、柱頭、花柱および子房である。柱頭は、典型的には、花粉が付着して発芽する雌性生殖構造の一部であり、通常、末端の場所にある。花柱は雌性生殖構造の柄様の部位であり、および柱頭を一般に一つ以上の胚珠を備える子房とつなぐ。
本発明は、消費者及び商業的植物栽培者にとって、様々な非常に有益な特徴を付与され、有する、植物、例えばコーン穀粒などの植物材料および種子、そしてコーンを開発及び生産するための、ユニークで、費用効果的で、信頼性が高く、効率的で、そして、成功した方法を提供する。さらに、本発明は、これらの方法に従って作製された、改良および/または強化された植物、植物材料および種子を提供する。これらの、本発明による方法は、例えば比較的低い温度、乾燥条件、低養分およびその他の痩せた土壌状態、密集、病気、昆虫、動物、汚染などの、相当量の環境またはその他のストレスにさらされる場合でも、後述する(及びその他の)特徴または特性を一般に含む、多数の非常に有益なおよび好ましい特徴または特性を有する、インブレッド、ハイブリッドおよびその他の植物、植物材料並びに種子を非常に有利に提供する。コーン植物に関してこれらの有益な特性を以下に記載するが、他の植物種に関してもかかる特性を生じさせることができる。
澱粉備蓄が比較的高いため、比較的強く且つ均一に成長し、したがって、植物生産者及び家庭の園芸家に非常に好ましいことに、植物が比較的丈夫になり、収穫量および植物収量が比較的多くなる。
本願明細書では、本発明の方法で使用し得るいくつかの変異遺伝子のヌクレオチド配列を記載する。本発明で使用し得る他の変異遺伝子のヌクレオチド配列、および関連したヌクレオチド配列、または他のヌクレオチド配列は、当業者に周知である供給元、例えばMaize GeneticsおよびGenomicsおよび/またはGenBankデータベースから容易に得られる。
植物分子作用のための標準材料および方法は、R. D. D. Croyによる、"Plant Molecular Biology Labfax" (BIOS Scientific Publications Ltd (UK) 及び Blackwell Scientific Publicationsによる共同出版、1993年、英国)、およびD. R. Duncanらによる"Methods in Molecular Biology, Plant Cell and Tissue Culture" (Humana Press, Clifton, NJ (1990))に記載されている。
umc1551:
CACCGGAACACCTTCTTACAGTTT
CGAAACCTTCTCGTGATGAGC
bnlg1520:
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ACAGCTGCGTAGCTTCTTCC
phi427434:
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umc2077:
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AAACTCACTGAACATGATCCTGGC
umc2174:
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GTACGTACGCAGCCACTTGTCAG
dupssr33:
GTGCTTGGGACAAAAAGG
AGTCCACTCCAGAGGATG
bmc1257:
CGGACGATCTTATGCAAACA
ACGGTCTGCGACAGGATATT
umc2277:
CTCTTCACGCTCAATAAACCCAGT
TAACTGCAGAAACGGTGGTCAATA
phi295450:
CCTTTTCATGTTGCTTTCCC
GCCCAATCCTTCCTTCCT
phi308090:
CAGTCTGCCACGAAGCAA
CTGTCGGTTTCGGTCTTCTT
phi076:
TTCTTCCGCGGCTTCAATTTGACC
GCATCAGGACCCGCAGAGTC
phi079:
TGGTGCTCGTTGCCAAATCTACGA
GCAGTGGTGGTTTCGAACAGACAA
(i) Su1Su1 se1se1 sh2sh2
(ii) su1su1 se1se1 sh2sh2
例えばスイートコーンなどの植物を適切におよびうまく植え、栽培しおよび収穫する方法は当業者に既知である。一般的に、例えば、スイートコーンは、約1インチの深さで種まきされ、十分な日光のもと、約6〜約6.5の範囲のpHを有する土壌にて栽培される。受精は、スイートコーン植物が、背の高い品種では、約12インチの高さ、および他の品種では約18"から約24"までの高さに達するとき、一般的に行われる。苗が発生したあと、スイートコーン植物は一般的におよそ64日で収穫される。当業者に周知のように、前述の条件は多様であり得る。
本願明細書において記載されている変異対立遺伝子の一部またはすべてをコードするヌクレオチド配列の欠失、添加および置換は、通常の(変異のない)ヌクレオチド配列と実質的に同じ表現型および特徴が表れる限り本発明の範囲内と考慮する。
次の更なる参照は、本発明を実施するにあたって関連し、且つ有効であり得る。T. Maniatis et al., "Molecular Cloning: A Laboratory Manual" (2d Edition, Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, N.Y., 1989)、D.R. McCarty, "A Simple Method for Extraction of RNA from Maize Tissue," Maize Genet. Coop. Newslett. 60: 61 (1986)、 A. Gutierrex-Rojas, "Phenotypic Characterization of Quality Protein Maize Endosperm Modification and Amino Acid Contents in a Segregating Recombinant inbred Population," Crop Sci 48, 1714-1722 (2008)、 L. Hannah et al., "Characterization of Adenosine Diphosphate Glucose Pyrophosphorylases from Developing Maize Seeds," Plant Physiol. 55:297-302 (1975)、 L. Hannah et al., "Characterization of ADP-Glucose Pyrophosphorylase from Shrunken-2 and Brittle-2 Mutants of Maize," Biochemical Genetics 14(7,8): 547-560 (1976)、 M.J. Giroux et al., "ADP-Glucose Pyrophosphorylase in Shrunken-2 and Brittle-2 Mutants of Maize," Molecular & General Genetics 243(4): 400-408 (1994)、 L. Shailesh et al., "The AG Dinucleotide Terminating Introns is Important but not always Required for Pre-mRNA Splicing in the Maize Endosperm," Plant Physiology 120(1): 65-72 (1999)、 M. Clancy et al., "Maize Shrunken-1 Intron and Exon Regions Increase Gene Expression in Maize Protoplasts," Plant Science 98:151-161 (1994)、 J. Callis et al., "Introns Increase Gene Expression in Cultured Maize Cells." Genes & Development 1:1183-1200 (1987)、 K.R. Luehrsenet al., "Intron Creation and Polyadenylation in Maize are Directed by AU-rich RNA," Genes & Development 8:1117-1130 (1994)、 V.L. Van Santen et al., "Splicing of Plant Pre-mRNAs in Animal Systems and Vice Versa" Gene 56:253-265 (1987)、 V. Vasil et al., "Increased Gene Expression by the First Intron of Maize Shrunken-1 Locus in Grass Species" Plant Physiol. 91:1575-1579 (1989)、 J. Anderson et al., "The Encoded Primary Sequence of a Rice Seed ADP-glucose Pyrophosphorylase Subunit and Its Homology to the Bacterial Enzyme," The Journal of Biological Chemistry 264(21): 12238-12242 (1989)、 J. Anderson et al., "Molecular Characterization of the Gene Encoding a Rice Endosperm-Specific ADP Glucose Pyrophosphorylase Subunit and its Developmental Pattern of Transcription," Gene. 97:199-205 (1991)、 L. Copeland et al., "Purification of Spinach Leaf ADPglucose Pyrophosphorylase," Plant Physiol. 68:996-1001 (1981)、 M. Morellet al., "Affinity Labeling of the Allosteric Activator Site(s) of Spinach Leaf ADP-glucose Pyrophosphorylase," The Journal of Biological Chemistry 263(2): 633-637 (1988)、 B. Muller-Roberet al., "One of two Different ADP-Glucose Pyrophosphorylase Genes from Potato Responds Strongly to Elevated Levels of Sucrose," Mol. Gen. Genet., 224:136-146 (1990)、 P. Nakata et al, "Comparison of the Primary Sequences of Two Potato Tuber ADP-Glucose Pyrophosphorylase Subunits," Plant Molecular Biology 17:1089-1093 (1991)、 T. Okita et al, "The Subunit Structure of Potato Tuber ADPglucose Pyrophosphorylase," Plant Physiol. 93:785-790 (1990)、 M. Olive et al, "Isolation and Nucleotide Sequences of cDNA Clones Encoding ADP-Glucose Pyrophosphorylase Polypeptides from Wheat Leaf and Endosperm," Plant Molecular Biology 12:525-538 (1989)、 B. Keith et al, "Monocot and Dicot Pre-mRNAs are Processed with Different Efficiencies in Transgenic Tobacco," EMBO J. 5(10): 2419-2425 (1986)、 and Z. Kiss-Laszloet al., "Splicing of Cauliflower Mosaic Virus 35S RNA is Essential for Viral Infectivity," EMJO J. 14(14): 3552-3562 (1995)。
実施例において使用され、通常、本発明の方法で使用される成分、材料および器材のすべては当業者に既知の供給元から市販される。例えば、Abbott and Cobb社(Trevose、PA)、the Maize Stock Center (Urbana/Champaign, IL)、 STA Laboratories (Longmont, CO)、 GenBank (Bethesda, MD)、 The Maize Genetics and Genomics Database、 the American Tissue Culture Collection (ATCC) (Rockville, MD)、 Applied Biosystems (Foster City, CA)、 Response Genetics社 (Los Angeles, CA)、 Transgenomic (Omaha, NE)、 DiaPharma Group社 (West Chester, OH)、 Biomol GmbH (Hamburg, Germany)、 DxS Ltd. (Manchester, UK)、 Invitrogen (Carlsbad, CA)、 Syngenta Seeds社 (Stanton, MN)、 Rogers (Wilmington, DE)、 Monsanto Corporation (St. Louis, MO)、 Garst Seed Company (Slater, IA)、 Holden Foundation Seed (Williamsburg, IA)、 The University of Florida (Gainesville, FL)、 Life Technologies (Gaithersburg, MD)、 Alpha Innotech Corporation (San Leandro, CA)、 Amersham International PLC (Arlington Heights, IL)、 and Molecular Dynalics (Sunnyvalle, CA)である。例えば、アプライドバイオシステムは、そのウェブサイト(applied biosystems dot com) およびその他を通じてDNA塩基配列決定、(ライゲーション、キャピラリー電気泳動などによる)DNA合成、DNAおよびRNA変更および標識化、DNAおよびRNA精製、遺伝子発現、遺伝子型決定、PCR、ペプチド合成、タンパク質配列、転写、翻訳、様々なアッセイのための、多種多様な製品およびコンピュータソフトウェアを国際的に販売する。これらは、例えば、本発明を実施するために当業者によって容易に使用され得る発現ベクター、プローブ、プライマーなどである。
親およびインブレッド準同質遺伝子系統(NIL)の作成
(sugary(su)、sugary enhancer-1(se1)およびshrunken-2(sh2)胚乳変異遺伝子のトリプル対立遺伝子の組み合わせ)
この実施例で記載されている実験において、変異sh2-i遺伝子を含んでいるスイートコーン品種の炭水化物蓄積量の範囲および果皮柔軟性を操作するという問題を解決するために、適切な親の準同質遺伝子系統(NIL)は、以下に記載した方法および/または当業者に既知の方法により、以下のトリプル対立遺伝子型の組み合わせで構成及び検定される。
(1)Su1Su1 Se1Se1 sh2sh2 =標準の食感品質を有する、従来の市販の「スーパースイート」タイプ(1つのホモ接合劣性の胚乳変異対立遺伝子を含む)
(2)Su1Su1 se1se1 sh2sh2 =非常に望ましい食感品質を有する、従来の市販の「スーパースイート」タイプ(ダブルのホモ接合劣性胚乳変異対立遺伝子組合せを含む)
(3)su1su1 se1se1 sh2sh2 =別格の食感品質を有する新種の限られた市販タイプ(トリプルホモ接合劣性胚乳変異対立遺伝子組合せを含む)
STA Laboratories社(Longmont, CO)は、識別および特定のスイートコーン変異対立遺伝子を同定し、トウモロコシ植物のゲノムに組み込む分子サービスの提供を支援してきた。市販の適切な、トウモロコシマーカーライブラリ、具体的には、単純反復配列(SSR)は、STA Laboratoriesから形質同定のために取得され、世界中の農家にとっての高度植物遺伝学の開発者および供給元である、Pioneer Hi-Bred International社 (Johnston、IA)によって公開されるライブラリに由来するものである。マーカーはすべて、トウモロコシの遺伝学およびゲノミクスのウェブサイトである、maizegdb dot orgから一般に利用可能である。表記「phi」から始まるマーカーは、Pioneer Hi-Bred International, Incによって、開発され、一般に公表された。約330のSSRマーカーが、主にsu1、se1およびsh2を対象の公開されているゲノム染色体部位を対象として検定された。
su1su1 se1se1 sh2sh2 NILインブレッドsh2-i転換穀粒について、当業者に既知の方法で実験用の暖温タオルおよび低温土での発芽試験を行い、変異sh2-i遺伝子(およびドナーsh2-i)に関連する良好な苗特性を検査した。実際の低温フィールド土壌試験も行って、改良された発芽および苗生長力を更に確認した。研究室の暖温タオルおよび低温土壌発芽は、45°F(7.22°C)および80°F(26.67°C)でそれぞれ行われた。含水比水準は、the Association of Official Seed Analysts社 (AOSA)(Ithaca、NY)の発芽試験プロトコルの公表推奨に従って測定された。スイートコーン穀粒は、AOSAによって認可される公認のプラスチック発芽トレイを使用して、当業者に公知である慣用的方法で植えられた。これらの試験では、特に、そのゲノムに組み込まれる変異sh2-i遺伝子を有する、AC 199Y(実施例2および3で述べる)として表わされるスイートコーン雌性親系統を、sh2-i遺伝子をゲノムに含まないアイソジェニック対照物に対して試験した。
会員研究室の組織であるAssociation of Official Seed Analysts社 (AOSA)の種子試験プロトコルは、種子発芽、苗生長力、穀粒官能味覚および果皮柔軟性ならびに他の種子および植物試験の標準として一般的である。この組織の会員は米国およびカナダにわたる公の州、連邦政府、大学および他の種子研究室を含む。高水準の品質を保証するため、AOSA会員研究室の多くの会員は、広範囲の訓練を通じてAOSA公認種子アナリストステータスを取得し、その後、義務的な認証試験を課されている。
図10-1〜図10-21は、下記のトリプル変異胚乳の対立遺伝子の組合せを有する、個々のインブレッドの親のNILサンプルの分子地図である。この分子地図において、
・サンプル1-2(それぞれ、017および044)は、遺伝的に、Su1Su1 Se1Sel sh2sh2である(シングルのホモ接合劣性変異胚乳対立遺伝子を含む)
・サンプル3-7(それぞれ、006、007、009、047および637)は、遺伝的に、Su1Su1 selsel sh2sh2である(ダブルのホモ接合劣性変異胚乳対立遺伝子組み合わせを含む)
・サンプル8-13(それぞれ、001、046、048、049、109および354)は、遺伝的に、su1su1 selsel sh2sh2である(トリプルのホモ接合劣性変異胚乳対立遺伝子組合せを含む)
・サンプル14は、変異sh2-i遺伝子(フロリダ州ゲインズビルのフロリダ大学より受領)のドナー源である。
分子マーカーおよびse1se1/su1su1遺伝的背景を使用したスイートコーンハイブリッドACX SS 7501Yの生産、およびその試験
(トリプル劣性対立遺伝子の組合せを有する雄性親と組み合わせたsh2-i雌性親)
この実施例で記載されている実験において、所望のトリプル対立遺伝子の組合せを有するACX SS 7501Yと表すスイートコーンハイブリッドNILは、sh2-i遺伝子、下記に示す名称を有する親のスイートコーンNIL、および分子マーカーを利用して開発され、そして以下に記す方法で試験された。
変異sh2-i遺伝子は、実施例1で述べた方法により、一連の選択されたインブレッド親のNILスイートコーン系統に組み込まれた。実施例1および本願明細書の他の所において述べられているように、これらのインブレッド親のNILスイートコーン系統は、所望の園芸基準および種子生産基準に基づいて選択された。
上述のようにして作られたハイブリッドACX SS 7501Yを含むスイートコーンハイブリッドの官能評価は、実施例1にて詳述したような当業者に既知である方法を使用して行われた。かかるハイブリッドは、sh2-i遺伝子をそれらのゲノムに含まない、同じまたは類似のスイートコーン品種と比較して、その発芽、苗木生長力および全体としての作物生産性が高められたことから、コーン栽培家に有意な利益を与えると見られていた。加えて、これらのスイートコーンハイブリッド商品の消費者は、商品食感品質(甘味及び果皮柔軟性)および貯蔵寿命の延長に関する有益な利益を享受した。
(分子マーカーおよびse1se1/su1su1遺伝的背景を使用したスイートコーンハイブリッドACX SS 7078Y生産、およびその試験)
(トリプル劣性対立遺伝子の組合せを有している雄性親と組み合わせたsh2-i雌性親)
この実施例で記載されている実験において、所望のトリプル対立遺伝子の組合せを有する更なるスイートコーンハイブリッドNILはsh2-i遺伝子および分子マーカーを利用して作成され、そして、以下に記す方法で試験される。
更なるスイートコーンハイブリッドは、スイートコーンハイブリッドACX SS 7501Yの実施例1および2に記載されているのと同じ品種改良方法に従って作られた。これらのスイートコーン品種は、se1se1およびsu1su1遺伝的背景の上に、この前に記載されていた分子マーカーを利用して、sh2-i遺伝子を重ねることによって作られた。
下記の表3は、スイートコーン品種ACX 1073Y、ACX SS 7078Y、ACX 7473RYおよびACX SS 7403RYの官能味覚および果皮柔軟性試験の結果得られたデータと、研究室における暖温および低温での発芽の実際の比較の結果得られたデータを提示する。発芽データは、100個の穀粒について3回反復実験した値の平均値を示し、および同じアルファベットを付していない発芽スコアは、ダンカンの新多重範囲検定による確率水準0.05にて有意に異なる値である。表3(および本願明細書において記載される他の表)において、「a」および「b」のアルファベットは、平均値が0.05の確率水準で有意に異なることを示す。(本願明細書において記載した他の表に表す、アルファベット「c」についても同様である。)甘味および果皮柔柔軟性に関する官能検査は、これより前にすでに記載されている。
(分子マーカー、並びにse1se1/su1su1遺伝的背景を使用しないスイートコーンハイブリッドAC 151YとAC188Wの生産、およびそれらの試験)
(ダブルまたはトリプル劣性の対立遺伝子の組合せを有する雄性親と組み合わせたsh2-i雌性親)
この実施例に記載されている実験において、ダブルおよびトリプル対立遺伝子の組合せを有している更なるスイートコーンハイブリッドNILをsh2-i遺伝子は利用し、分子マーカーは利用せずに作成し、以下に記す方法で試験した。
これらの更なるスイートコーンハイブリッドは、実施例1、2および3に記載されている方法と同じ品種改良方法に従って作ったが、例外的にそのゲノム中に変異sh2-i遺伝子を含むハイブリッド系統については、すでに本願明細書(実施例1、2および3)で記載したような分子マーカーを利用せずに作り、そしてse1se1/su1su1対立遺伝子は組み込まなかった。
下記の表4は、スイートコーンAC 151Y、ACR 5132Y、AC 188W およびACR 5147Wの、研究室での暖温および低温発芽データ、官能味覚試験、および果皮柔軟性試験の結果を実際に比較したデータを示す。発芽スコアは、100個の穀粒について3回反復実験した値の平均値である。同一アルファベットを付していない研究室スコアは、ダンカンの新多重範囲検定による確率水準0.05にて有意に異なる値である。甘味(糖含量)および果皮柔軟性に関する官能試験は、本明細書で既に記載されている。
(スイートコーンハイブリッドACX SS 7501Y、ACX SS 7078YおよびACX SS 7403RYの様々な物理的特性の比較)
(トリプル劣性の対立遺伝子の組合せを有している雄性親と組み合わせたsh2-i雌性親)
この実施例で記載する実験において、スイートコーンハイブリッドACX SS 7501Y、ACX SS 7078YおよびACX SS 7403RY(これらすべてが変異sh2-i遺伝子をゲノムに含み、および非常に有利に本願明細書において記載される多数のおよび様々な有益な利益を有する)の物理的特性を調べ、当業者に周知の方法を使用して比較した。大部分の試験および比較は、すべて当業者に既知である、従来適なトウモロコシの目視観察、計数および計測法によって実施した。これらの試験および比較の結果は、下記の表5に示す。表5の各欄において、スイートコーンハイブリッドACX SS 7501Yのデータ、スイートコーンハイブリッドACX SS 7078Yのデータ、スイートコーンハイブリッドACX SS 7403RYのデータを示す。表5において、用語「成熟」は、ハイブリッドが植えられた時から成長するまでの経過日数を指す。耐病性評価は、イリノイ大学(Urbana-Champaign, IL)においてDr. Jerald Patakyによって、独立および管理された植物病理学的環境における周知の方法を用いて実施された。
(実施例1-5関連のアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)への
寄託)
トウモロコシ(Zea mays)、すなわちそれぞれがゲノムにsh2-i遺伝子を含む所望のトリプル対立遺伝子の組合せを有する下に特定するスイートコーンハイブリッド、および対応するトウモロコシ、すなわちこれらのスイートコーンハイブリッドを開発するために採用されたスイートコーン親系統について、譲受人Abbott & Cobb社(Wellington, FL) に代わって出願人Bryant J. Longによってアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)(Manassas, VA, USA)になされた、実施例1-5に関する種子の寄託を下に記載する。下記の表において、sugary(su1)、sugary enhancer-1(se1)およびshrunken-2(sh2)遺伝子に関して、表記「D」は、雄性親系統がこれらの3つの遺伝子のダブル劣性対立遺伝子の組合せを含むことを示し、および、表記「T」は、雄性親系統は、これらの3つの遺伝子のトリプル劣性対立遺伝子の組合せを含むことを示す。
スイートコーン、トウモロコシ、ハイブリッドACX SS 7501Y、ACX SS 7078YおよびACX SS 7403RYの種子(3つのハイブリッドについて各100パケット。各パケットは25の種子を有する。)は、微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約の下、2009年11月30日に、Abbott & Cobb社に代わって、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)(10801 University Boulevard, Manassas, VA, 20110-2209, United States of America)に寄託され、ATCCによってATCC 特許寄託指定 PTA-10507、PTA-10506およびPTA-10508が与えられた。寄託された種子はATCCによって2009年12月14日に試験され、その日にそれらは生育可能であった。寄託者は、Abbott & Cobb社(11460 Fortune Circle, Wellington, Florida, 33414, United States of America)であった。
スイートコーン、トウモロコシ、ハイブリッドACX SS 7501Y(各パケットに25の種子を有する100パケット)、所定のAC 199Y(雌性)およびAC 195Y(雄性)を作成するために使用された、スイートコーン、トウモロコシ、雌性及び雄性親系統スイートコーンの種子は、微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約の下、2010年5月19日に、Abbott & Cobb社に代わって、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)(10801 University Boulevard, Manassas, VA, 20110-2209, USA)に寄託され、ATCCによってATCC 特許寄託指定 PTA-10983およびPTA-10982が与えられた。寄託された種子はATCCによって2010年6月1日に試験され、その日にそれらは生育可能であった。
スイートコーンの親インブレッド系統AC 157Yおよび親準同質遺伝子系統(NIL)AC 157Y-iの構築及び試験
(ダブルまたはトリプル劣性対立遺伝子の組合せを有していない雄性親と組み合わせたsh2-i雌性親)
この実施例で記載されている実験において、炭水化物蓄積および果皮柔軟性の制御を操作する課題を解決することを試みるため、変異sh2-i遺伝子を含んでいるスイートコーン品種において、以下の遺伝子型の組合せの適切な親の準同質遺伝子系統(NIL)は、本願明細書においてすでに記載されていた方法、または以下に記載する、および/または当業者によって公知である方法を用いて作製および試験された。
AC 157Y: Su1Su1 Se1Se1 sh2sh2
AC 157Y-i: Su1Su1 Se1Se1 sh2-i sh2-i
変異sh2-i遺伝子は、上記の遺伝子組み合せを有する選択されたインブレッド親系統に組み込まれた。かかる親インブレッドはまた、本願明細書において議論されるものを含む好ましい園芸基準および種子生産基準に基づいて選択された。上述のsh2-i遺伝子変換インブレッドを用いて生成されたいくつかのスイートコーンハイブリッド、特に2つのsh2-i遺伝子変換インブレッド親系統(すなわち、それぞれ変異sh2-i遺伝子をゲノムに含む2つの親系統)を用いて作成したハイブリッドにおける、ピークの食用段階後の容認できない澱粉合成および蓄積により、2つのsh2-i親のコーン系統の使用に基づくハイブリッドを作ることはできないことが、相当回数の官能実験および官能試験によって明らかになった。この官能実験および試験によって、その雌性スイートコーン親系統に用いる潜在的に好ましい遺伝子型がSu1Su1 Se1Se1 sh2-i sh2-iであり、1組のホモ接合劣性変異対立遺伝子(Su1Su1Se1Se1sh2sh2)を有する雄性親系統の利用が有益であることがることが、最終的に確認された。対応するハイブリッド遺伝子型は、以下の構成である。
上記および下記を鑑みて、発明者は、商業的なトウモロコシ生産において雌性親としてのみ(すなわち、雄性親としてではなく)sh2-i遺伝子変換インブレッドスイートコーン系統を用いることに決めた。この結論は、これより前において議論されたことを含む多くの要因に基づいく。雌性親としてsh2-i遺伝子変換インブレッドの親を用いる、そのような要因の一つは、穀粒果皮および生じた種子外被が2Nで母性遺伝である事実に基づく。それで、雌性親としてsh2-i遺伝子変換インブレッドを使用することで、sh2-i遺伝子によって与えられおよび雌性親系統の機能として発現される、非常に有利に強化された発芽特性および苗生長力特性を維持する。加えて、sh2-i雌性種子親系統によってスイートコーンハイブリッドに与えられる優れた発芽特性および苗生長力特性の産物として、商業的な種子生産収率が非常に強化されると思われる。Sh2-i遺伝子変換インブレッド雌性親スイートコーン系統は、強化された発芽、強化された苗生長力および強化された商業的種子生産収率を有する多様な有益な特性を、開発されるハイブリッドに賦与するために決定された。
下記の表6および表7は、研究室での暖温および低温発芽値の比較、およびフィールド土壌発芽および苗生長力データを、以下のそれぞれについて示すものである。これらは、(i)AC 157Y(sh2-i遺伝子をゲノムに含まない)として表される、商業的な「supersweet」(Su1Su1 sh2sh2)インブレッド親系統、および(ii)AC 157Y-i(sh2-i遺伝子をゲノムに含む)として表される、NIL雌性(Su1Su1 sh2-i sh2-i)インブレッド親系統(sh2-i遺伝子変換インブレッド)である。これらの親系統は、一方はsh2-i遺伝子をゲノムに含まないが他方はsh2-i遺伝子をゲノムに含むということを除いて、同一である。これらの試験は、他で先に述べた方法と同様して行われた。同じ文字を付していない平均値は、ダンカンの新多重範囲検定により0.05の確率水準で有意に異なる。
上記からみて、sh2-i遺伝子変換雌性系統と組み合わせてハイブリッドを生成するために使用するように選択した雄性親系統の遺伝子型は、かかる系統を用いて作成されるスイートコーンハイブリッドに好ましい植物栽培特性を与える能力に基づいて選択された。したがって、雄性親系統遺伝子型は、従来の構成Su1Su1 Se1Se1 sh2sh2の「supersweet」遺伝子をさらに含んだものを使用した。この実施例で記載するこの類の雄性スイートコーン系統は、Abbott and Cobb社から市販される一般的インブレッド材料である(実施例7を参照)。これらの雄性親の遺伝子型は、ホモ接合劣性の変異対立遺伝子のうちたった1組しか有さない。かかる雄性親株系統の穀粒の甘味および柔らかさは、通常、例えば、それぞれSu1Su1se1se1sh2sh2またはsu1su1se1se1sh2sh2のような、2つまたは3つのホモ接合劣性変異遺伝子を含んでいる遺伝組成を含む雄性親のスイートコーン系統の甘味および柔らかさと比較するとかなり少ない。例えば強化された生長力などの想定される様々な好ましいスイートコーン特徴に関して、この雄性親系統遺伝子型は、当該遺伝子型により生じるハイブリッドに(i)好ましい園芸植物特徴および穂先特徴、(ii)高い生産能力を与える能力の結果として選択された。
図11は、スイートコーンインブレッド親系統AC 157Y(sh2-i遺伝子をそのゲノムに含まない)およびAC 157Y-i(sh2-i遺伝子をゲノムに含む)というNIL雌性インブレッド親系統(sh2-i遺伝子変換インブレッド)の、最も食用に適した段階直後の7日間(含水比約75%)における、比較の官能平均糖(甘味)スコアを示す線グラフである。図11は、この7日間にわたるこれらの2つのスイートコーンインブレッド親系統間の比較の官能糖レベルである。官能甘味スコアは1(相当な澱粉風味を伴い、甘味は少ない)から10(澱粉風味がほとんど無く、甘い)の範囲である。図11は、最も食用に適した段階後1日目および2日目に、雌性親系統AC 157Y sh2-iは、親系統AC 157Yが示したスコアと同様に、比較的高い官能甘味スコアを有した(1日目に約8.5、および2日目に約7.5)ことを示す。3日目の雌性親系統AC 157Y-iの官能甘味スコアは5よりいくらか高く、4日目および5日目は約2であり、6日目および7日目は約1.5であった。3日目の親系統AC 157Yの官能甘味スコアは約7であり、4日目は約5で、5日目および6日目は約4、および7日目は3よりいくらか高かった。
(スイートコーン準同質遺伝子系統(NIL)ハイブリッドACX SS 1082YおよびハイブリッドACX SS 1082Y sh2-iの分子マーカーを用いた生産および試験)
(特異的な対立遺伝子の組合せ)
この実施例に記載されている実験において、特異的な対立遺伝子の組合せを有しているスイートコーンハイブリッドNILは、sh2-i遺伝子および分子マーカーを利用して開発され、そして以下に記す方法で試験された。
特異的な対立遺伝子の組合せを有しているスイートコーンハイブリッドは、これより先に述べているのと同じ品種改良方法に従って作られた。結果として生じた特に重要な1つのsh2-iスイートコーンハイブリッドNIL(sh2-i遺伝子変換インブレッド)は、ACX SS 1082Y sh2-iとして表わされ、雄性親系統AC 144Y(Abbott and Cobb社から市販されているインブレッド系統)とともに、実施例6で説明したAC 157Y-i雌性親スイートコーンNIL系統を用いて開発された。両系統は以下に特定する。
下の表8および表9は、(i)ACX 1082Yと表すスイートコーンハイブリッドNIL(sh2-i遺伝子をゲノムに含まない)および(ii) ACX SS 1082Y sh2-iと表すスイートコーンハイブリッドNIL(ゲノムにsh2-i遺伝子を含むsh2-i遺伝子変換インブレッド)それぞれの、研究室での暖温および低温発芽値比較並びにフィールド土壌発芽および苗生長力データを示す。これらのハイブリッドは、一方はsh2-i遺伝子をゲノムに含まないが他方はsh2-i遺伝子をゲノムに含むということを除いて、同一である。これらの試験はこれより前にすでに記載されているのと同様に行われた。同じアルファベットを付していない平均値はダンカンの新多重範囲検定による確率水準0.05にて有意に異なる値である。
図13は、スイートコーン品種Beyond(sh2-i遺伝子を含まない)、Passion(sh2-i遺伝子を含まない)およびハイブリッドACX SS 1082Y sh2-i(sh2-i遺伝子を含むsh2-i遺伝子変換インブレッド)の最も食用に適した段階直後7日間(含水比レベル約75%)における官能平均糖(甘味)スコア、を示す線グラフである。図13は、この7日間にわたるこれらの3つのスイートコーン品種の中の比較の官能糖レベルを示す。官能甘味スコアは、(相当な澱粉風味を伴い、甘味は少ない)から10(澱粉風味がほとんど無く、甘い)の範囲である。商業的な品種Passionはモンサント社(St. Louis, MO)によって販売および流通されており、商業的な品種Beyondは、Abbott and Cobb社(Trevose, PA)によって販売および流通されており、主に東南の商業海運市場で標準的に取り扱われる。この比較について、図13は、品種Passionは、最も食用に適した段階直後の最初の4日間は強い甘さを維持し、そして、5日目、6日目および7日目において次第に甘くなくなっていったことを示す。品種Beyondは、初期には品種Passionと同等の甘さではなかったが、最も食用に適した段階後の最初の4日を通じて糖質保持の一般のパターンに従い、そしてまた5日目、6日目および7日目に次第に甘くなくなっていった。スイートコーンハイブリッドACX SS 1082Y sh2-iは、最も食用に適した段階の1日目、2日目および3日目(それぞれ、約7、6および5.5のスコアを有する)のBeyond品種の甘味と類似であり、そして、4日目、5日目、6日目および7日目に(それぞれ約4、3、2および2のスコアに)次第に減少した。いくらかの澱粉風味は、スイートコーンハイブリッドACX SS 1082Y sh2-iにおいて3日目に始まっていることが検出された。
(分子マーカーおよびse1se1/su1su1遺伝的背景を用いないスイートコーンハイブリッドACR SS 4500YとACR SS 4501Yの生産、ならびに試験)
(ダブルまたはトリプル劣性対立遺伝子の組合せを有する雄性親と組み合わせたsh2-i雌性親)
この実施例で記載されている実験において、ダブルおよびトリプル劣性雄性親の遺伝子型を用いて、更なるスイートコーンsh2-iハイブリッドが開発された。
ゲノムに変異sh2-i遺伝子を含んでいるハイブリッド系統が既述の(実施例1、2および3)分子マーカーを利用して作られず、se1se1/su1su1対立遺伝子を組み込まなかったという場合を除いて、上述の更なるスイートコーンハイブリッドは、実施例1、2および3に、記載されているのと同じ品種改良方法に従って作られた。
下記の表10は、スイートコーンインブレッド雌性親系統AC 098Y-i、AC 098Y、AC 157Y-iおよびAC 157Yの官能味覚および果皮柔軟性試験の結果得られたデータと、研究室での暖温および低温発芽データとを実際に比較した結果を示す。発芽スコアは、100個の穀粒について3回の反復実験をした値の平均値である。同じアルファベットを付していない研究室スコアは、ダンカンの新多重範囲検定による確率水準0.05にて有意に異なる値である。甘味(糖含量)および果皮柔軟性に関する官能検査は、すでに本願明細書において記載されている。
(実施例6-8と関連した、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)への寄託)
下記に記載する実施例6-8に関する種子の寄託は、譲受人Abbott & Cobb社(Wellington, FL)に代わって出願人Bryant J. Longによって、トウモロコシ(Zea mays)、すなわちそれぞれゲノムにsh2-i遺伝子を含み、所望の特異的な対立遺伝子の組合せを有する、下記で特定されるスイートコーンハイブリッド、およびこれらのスイートコーンハイブリッドを開発するために用いる対応するトウモロコシ、すなわちスイートコーン親系統について、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)(Manassas, VA, USA)になされてきた/なされている。下記で示される表において、sugary(su1)、sugary enhancer-1(se1)およびshrunken-2(sh2)遺伝子に関して、表記「S」は、雄性親系統がこれらの3つの遺伝子の単一の劣性の対立遺伝子の組合せを含んだことを示す、表記「D」は、雄性親系統がこれらの3つの遺伝子のダブル劣性対立遺伝子の組合せを含んだことを示す、および表記「T」は、雄性親系統がこれらの3つの遺伝子のトリプル劣性対立遺伝子の組合せを含んだことを示す。
スイートコーン、トウモロコシ、ハイブリッドACX SS 1082Y sh2-i、ACR SS 4500YおよびACR SS 4501Yの種子(3つのハイブリッドについて各100パケット。各パケットは25の種子を有する。)は、微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約の下、2010年______________日に、Abbott & Cobb社に代わってアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)((10801 University Boulevard, Manassas, VA, 20110-2209, United States of America)に寄託され、ATCC特許寄託指定番号 PTA-______、PTA-______およびPTA-______をATCCにより与えられた/与えられる。寄託者はAbbott & Cobb社(11460 Fortune Circle, Wellington, Florida, 33414, United States of America)である。
スイートコーン、トウモロコシ、ハイブリッドACX SS 1082Y sh2-iを開発するために使用した、スイートコーン、トウモロコシ、雌性および雄性親系統の種子(各パケットが25種子を有する、100パケット)は、AC 157Y-i(雌性)およびAC 144Y(雄性)と表し、微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約の下、2010年______________日に、Abbott & Cobb社に代わって、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)(10801 University Boulevard, Manassas, VA, 20110-2209, USA)に寄託され、ATCC特許寄託指定番号 PTA-______およびPTA-______をATCCにより与えられた/与えられる。寄託する種子はATCCによって2010年__________________に試験し、それらはその日に生育可能であった/可能である。
表6および7(実施例7および8−インブレッド親スイートコーン系統)および表8および9(実施例7−ハイブリッドスイートコーン系統)並びに本願明細書において図と共に説明される他の表および図においてに記載するデータは、sh2-i遺伝子を含まない同じまたは類似のインブレッド親およびハイブリッドスイートコーン種子および品種(ダブルおよびトリプル対立遺伝子の組合せにおいて)との比較において、両方の様々なダブルおよびトリプル対立遺伝子の組合せのsh2-i遺伝子を含むそれぞれのインブレッド親およびハイブリッドスイートコーン種子および品種の、非常に強化された暖温および低温の、研究室での発芽およびフィールド土壌発芽、苗生長力および植物成長力(強度)を明らかに示す。これらの多様で非常に重要なおよび非常に本質的に有利なスイートコーン種子および植物形質並びに生育上の利点は、世界中のスイートコーン栽培家および生産者のために極めて有益かつ有用である。さらに、多くの異なる種類または天候の世界中でスイートコーンを栽培するために使用される様々な地理的領域および地域、様々な国および/または州(例えば、米国)の北の領域または地域であって、スイートコーンを栽培している温度および/または気候が南部地域と比較するとたいてい非常に低い地域、栽培する温度および気候がたいてい非常に熱い地域、すなわち、一定のスイートコーンの木立秩序を維持することがスイートコーン生産者にとってたいてい困難である地域にて極めて有益かつ有用である。これらのスイートコーン品種の甘味および果皮柔軟性の期待値は非常に高いと考えられ、特に、スイートコーン生産物をおよそ48時間の時間枠で消費者市場に届けることができる状況で他を上回る見込みであると考えられる。
商業的な種子生産収量の向上、(vi)植物強度の向上、(vii)貯蔵寿命の延長、(viii)有益な形質(i)〜(vii)および(ix)を維持している甘味、ならびに(ix)有益な形質(i)〜(viii)を維持している柔らかい果皮、である。これらのスイートコーン種子および品種の多くはさらに非常に有利に、例えばすす紋病(northern corn leaf blight)および/または錆病の多様種に対する耐病性を示す。
shrunken-2i(sh2-i)およびsugary(su1)遺伝子は既知であるが、これらの遺伝子をうまく組み合わせて、消費者特性および/または栽培者特性を保持するとともに、強化された苗発芽および生長力を発現するスイートコーンハイブリッドを作成することがこれまで誰もできなかった。しかし、(従来のsh2-iスイートコーンのような)強化された苗発芽、成長力、及び植物成長を発現するとともに、植物の内側及び外側の両方で、高い糖レベル及び柔軟な果皮レベルを維持する能力を強化された、費用効果的かつ高信頼性のハイブリッドに対する、長期間にわたって未解決の産業上のニーズがあった。スイートコーンの改良された生長および味覚特徴は、これらの植物の商業生産に重要な前進を与える。
(実施例6-8と関連した、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)への寄託)
下記に記載する実施例6-8に関する種子の寄託は、譲受人Abbott & Cobb社(Wellington, FL)に代わって出願人Bryant J. Longによって、トウモロコシ(Zea mays)、すなわちそれぞれゲノムにsh2-i遺伝子を含み、所望の特異的な対立遺伝子の組合せを有する、下記で特定されるスイートコーンハイブリッド、およびこれらのスイートコーンハイブリッドを開発するために用いる対応するトウモロコシ、すなわちスイートコーン親系統について、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)(Manassas, VA, USA)になされている。下記で示される表において、sugary(su1)、sugary enhancer-1(se1)およびshrunken-2(sh2)遺伝子に関して、表記「S」は、雄性親系統がこれらの3つの遺伝子の単一の劣性の対立遺伝子の組合せを含んだことを示す、表記「D」は、雄性親系統がこれらの3つの遺伝子のダブル劣性対立遺伝子の組合せを含んだことを示す、および表記「T」は、雄性親系統がこれらの3つの遺伝子のトリプル劣性対立遺伝子の組合せを含んだことを示す。
スイートコーン、トウモロコシ、ハイブリッドACX SS 1082Y sh2-i、ACR SS 4500YおよびACR SS 4501Yの種子(3つのハイブリッドについて各100パケット。各パケットは25の種子を有する。)は、微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約の下、2010年11月11日に、Abbott & Cobb社に代わってアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)((10801 University Boulevard, Manassas, VA, 20110-2209, United States of America)に寄託され、ATCC特許寄託指定番号 PTA-11467、PTA-11472およびPTA-11468をATCCにより与えられた。寄託者はAbbott & Cobb社(11460 Fortune Circle, Wellington, Florida, 33414, United States of America)である。
スイートコーン、トウモロコシ、ハイブリッドACX SS 1082Y sh2-iを開発するために使用した、スイートコーン、トウモロコシ、雌性および雄性親系統の種子(各パケットが25種子を有する、100パケット)は、AC 157Y-i(雌性)およびAC 144Y(雄性)と表し、微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約の下、2010年11月11日に、Abbott & Cobb社に代わって、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)(10801 University Boulevard, Manassas, VA, 20110-2209, USA)に寄託され、ATCC特許寄託指定番号 PTA-11470およびPTA-11469をATCCにより与えられた。寄託する種子はATCCによって2010年11月22日に試験し、それらはその日に生育可能であった。
Claims (133)
- 従来の変異shrunken-2またはshrunken-2iハイブリッド植物、植物、植物材料または種子と比較して強化された生長力と、従来の変異sugary-1またはshrunken-2iハイブリッド植物、植物、植物材料若しくは種子と比較して強化された、最も食用に適した段階後の一定期間にわたって糖質を保持する能力を任意に含む、一つ以上の更なる望ましい特徴と、を有するハイブリッド植物、植物、植物材料または種子を作製する方法であって、あらゆる適切な順序で以下のステップ、すなわち、
(a)任意に一つ以上の分子マーカーを使用して、一つ以上の所望の変異対立遺伝子を単独又は組み合わせでそのゲノムに含むインブレッド植物系統を同定するステップ、
(b)shrunken-2i対立遺伝子をそのゲノムに有する親植物系統と組合せて遺伝的背景として使用するための所望の遺伝子型を有する、一つ以上の雌性準同質遺伝子植物系統を作製するステップ、
(c)一つ以上の分子マーカーを任意に使用して、shrunken-2i対立遺伝子を、ステップ(b)の所望の遺伝的背景を有する雌性準同一遺伝子植物系統のゲノムに組み込むステップであって、前記所望の遺伝的背景は、su1su1 se1se1 sh2sh2、su1su1 se1se1、Su1Su1 se1se1 sh2sh2、Su1Su1 se1se1、Su1Su1 sh2sh2または、別の望ましい遺伝的背景であることを特徴とするステップ、
(d)su1su1 se1se1の遺伝的背景または一つ以上の他の好ましい変異対立遺伝子の遺伝的背景上に、単独又は組み合わせで組み込まれたshrunken-2i対立遺伝子をゲノムに有するステップ(c)の雌株準同一遺伝子植物系統を選択するステップであって、前記雌性準同一遺伝子植物系統は、Su1Su1 sh2-i sh2-iの胚乳対立遺伝子の組合せ、または別の所望の胚乳対立遺伝子の組合せをそのゲノムに含むことを特徴とするステップ、
(e)ホモ接合劣性胚乳対立遺伝子構成をゲノムに含む雄性系統と、ステップ(d)で選択された前記雌性転換準同一遺伝子植物系統とを交雑する任意のステップであって、前記ホモ接合劣性胚乳対立遺伝子構成は、Su1Su1 Se1Se1 sh2sh2、su1su1 Se1Se1 sh2 sh2、su1su1 se1se1 sh2 sh2、または、高いすなわち強化された食感品質を有するハイブリッド植物をもたらすことができる他のホモ接合劣性胚乳対立遺伝子の組合せであり、一つ以上の所望の生産者特性、消費者特性、またはこれら両方の特性を有するハイブリッド植物を作製することを特徴とするステップ、
(f)前記ステップ(d)、前記ステップ(e)、または両方の前記ステップ(d)および前記ステップ(e)の植物から生じる種子または穀粒の、なめらかさ、ふくらみ、または相対的重量、またはこれらの組み合わせを含む特徴について、物理的外観を調べる任意のステップ、
(g)前記ステップ(d)、前記ステップ(e)または両方のステップ(d)およびステップ(e)の植物から生じる種子または穀粒について、暖温、冷却、または暖温および低温、研究室、フィールド、または研究室およびフィールドでの発芽を一回以上行い、前記種子または前記穀粒が、一つ以上の所望の消費者特性又は生産者特性またはその組合せを有することを検証する任意のステップ、および
(h)前記ステップ(d)、前記ステップ(e)、または前記ステップ(d)および前記ステップ(e)の両方の植物から生じる種子または穀粒から栽培された、植物または植物部位、またはこれらの組み合わせについて、一つ以上の官能味覚試験、官能果皮柔軟性試験、その他の官能試験を行い、前記植物または植物部位についての味、果皮柔軟性、または他の官能特徴、またはこれらの組み合わせを判定する任意のステップ、
を含み、
前記ハイブリッド植物、植物、植物材料または種子は、従来の変異shrunken-2またはshrunken-2iハイブリッド植物、植物、植物材料または種子と比較して強化された生長力を有することを特徴とする方法。 - 前記ステップ(a)での所望の変異対立遺伝子は、胚乳変異対立遺伝子である、請求項1に記載の方法。
- 前記所望の胚乳変異対立遺伝子は、sugary-1、sugary enhancer-1、shrunken-2変異対立遺伝子またはその組合せである、請求項2に記載の方法。
- 分子マーカーが、一つ以上の所望の変異対立遺伝子をゲノムに含むインブレッド植物系統を同定するために、前記ステップ(a)において使用される、請求項3に記載の方法
- 前記ステップ(b)の準同一遺伝子植物系統が、以下のトリプル対立遺伝子の組合せ、
(i) Su1Su1 Se1Se1 sh2sh2、
(ii) Su1Su1 se1se1 sh2sh2、または
(iii) su1su1 se1se1 sh2sh2
のうちの1つを含む、請求項3に記載の方法。 - 前記トリプル対立遺伝子の組合せがsu1su1 se1se1 sh2sh2である、請求項5に記載の方法。
- 一つ以上の分子マーカーがshrunken-2i対立遺伝子を所望の遺伝的背景を有している前記準同一遺伝子植物系統のゲノムに組み込むために使用される、請求項5に記載の方法。
- 一つ以上の分子マーカーが、shrunken-2i対立遺伝子を所望の遺伝的背景を有している前記準同一遺伝子植物系統のゲノムに組み込むために使用される、請求項6に記載の方法。
- 前記所望の遺伝的背景が、su1su1 se1se1 sh2sh2、su1su1 se1se1、Su1Su1 se1se1 sh2sh2、Su1Su1 se1se1またはSu1Su1 sh2sh2である、請求項7に記載の方法。
- 前記所望の遺伝的背景が、su1su1 se1se1 sh2sh2、su1su1 se1se1、Su1Su1 se1se1 sh2sh2、Su1Su1 se1se1またはSu1Su1 sh2sh2である、請求項8に記載の方法。
- 前記ステップ(d)の雌性転換準同一遺伝子植物系統を、ゲノムにsu1su1 sh2sh2のホモ接合劣性胚乳対立遺伝子の組合せを含んでいる雄性植物系統と交雑する、請求項5に記載の方法。
- 前記ステップ(d)の雌性転換準同一遺伝子植物系統を、そのゲノムにsu1su1 sh2sh2のホモ接合劣性胚乳対立遺伝子の組合せを含んでいる雄性植物系統と交雑する、請求項6に記載の方法。
- 前記ステップ(d)の雌性転換準同一遺伝子植物系統を、そのゲノムにsu1su1 sh2sh2のホモ接合劣性胚乳対立遺伝子の組合せを含んでいる雄性植物系統と交雑する、請求項7に記載の方法。
- 前記ステップ(d)の雌性転換準同一遺伝子植物系統を、そのゲノムにsu1su1 sh2sh2のホモ接合劣性胚乳対立遺伝子の組合せを含んでいる雄性植物系統と交雑する、請求項8に記載の方法。
- 前記ステップ(d)の雌性転換準同一遺伝子植物系統を、そのゲノムにsu1su1 sh2sh2のホモ接合劣性胚乳対立遺伝子の組合せを含んでいる雄性植物系統と交雑する、請求項9に記載の方法。
- 前記ステップ(d)の雌性転換準同一遺伝子植物系統を、そのゲノムにsu1su1 sh2sh2のホモ接合劣性胚乳対立遺伝子の組合せを含んでいる雄性植物系統と交雑する、請求項10に記載の方法。
- 前記ホモ接合劣性胚乳対立遺伝子の組合せがsu1su1 sh2sh2またはsu1su1 Se1Se1 sh2 sh2である、請求項11に記載の方法。
- 前記ホモ接合劣性胚乳対立遺伝子の組合せがsu1su1 sh2sh2またはsu1su1 Se1Se1 sh2 sh2である、請求項12に記載の方法。
- 前記ホモ接合劣性胚乳対立遺伝子の組合せがsu1su1 sh2sh2またはsu1su1 Se1Se1 sh2 sh2である、請求項13に記載の方法。
- 前記ホモ接合劣性胚乳対立遺伝子の組合せがsu1su1 sh2sh2またはsu1su1 Se1Se1 sh2 sh2である、請求項14に記載の方法。
- 前記ホモ接合劣性胚乳対立遺伝子の組合せがsu1su1 sh2sh2またはsu1su1 Se1Se1 sh2 sh2である、請求項15に記載の方法。
- 前記ホモ接合劣性胚乳対立遺伝子の組合せがsu1su1 sh2sh2またはsu1su1 Se1Se1 sh2 sh2である、請求項16に記載の方法。
- 前記ホモ接合劣性胚乳対立遺伝子の組合せがsu1su1 se1se1 sh2 sh2である、請求項11に記載の方法。
- 前記ホモ接合劣性胚乳対立遺伝子の組合せがsu1su1 se1se1 sh2 sh2である、請求項12に記載の方法。
- 前記ホモ接合劣性胚乳対立遺伝子の組合せがsu1su1 se1se1 sh2 sh2である、請求項13に記載の方法。
- 前記ホモ接合劣性胚乳対立遺伝子の組合せがsu1su1 se1se1 sh2 sh2である、請求項14に記載の方法。
- 前記ホモ接合劣性胚乳対立遺伝子の組合せがsu1su1 se1se1 sh2 sh2である、請求項15に記載の方法。
- 前記ホモ接合劣性胚乳対立遺伝子の組合せがsu1su1 se1se1 sh2 sh2である、請求項16に記載の方法。
- 前記ステップ(d)、前記ステップ(e)または前記ステップ(d)および前記ステップ(e)の両方の植物から生じた種子または穀粒の、なめらかさ、ふくらみまたは相対的重量、またはこれらの組み合わせを含む特徴について、物理的外観を調べる請求項5に記載の方法。
- 前記ステップ(d)、前記ステップ(e)または前記ステップ(d)および前記ステップ(e)の両方の植物から生じた種子または穀粒の、なめらかさ、ふくらみまたは相対的重量、またはこれらの組み合わせを含む特徴について、物理的外観を調べる請求項6に記載の方法。
- 前記ステップ(d)、前記ステップ(e)または前記ステップ(d)および前記ステップ(e)の両方の植物により作製される種子または穀粒の、暖温、低温、または暖温および低温、研究室、フィールド、または研究室およびフィールドでの発芽を実施し、前記種子または穀粒の強化された苗発芽、強化された苗の発生、または強化された植物成長、若しくはその組合せ、または最も食用に適した段階後の一定期間にわたって糖質を保持する強化された能力、若しくはこれら両方を有することを検査する、請求項5に記載の方法。
- 前記ステップ(d)、前記ステップ(e)または前記ステップ(d)および前記ステップ(e)の両方の植物により作製される種子または穀粒の、暖温、低温、または暖温および低温、研究室、フィールド、または研究室およびフィールドでの発芽を実施し、前記種子または穀粒の強化された苗発芽、強化された苗の発生、または強化された植物成長、若しくはその組合せ、または最も食用に適した段階後の一定期間にわたって糖質を保持する強化された能力、若しくはこれら両方を有することを検査する、請求項6に記載の方法。
- 前記ステップ(d)、前記ステップ(e)、または前記ステップ(d)および前記ステップ(e)の両方、またはこれらのあらゆる組み合わせの植物から生じる種子または穀粒から栽培された、植物または植物部位について、一つ以上の官能味覚試験、官能果皮柔軟性試験、その他の官能試験を行い、前記植物または植物部位についての味、果皮柔軟性、または他の官能特徴、またはこれらのあらゆる組み合わせを判定する、請求項5に記載の方法。
- 前記ステップ(d)、前記ステップ(e)、または前記ステップ(d)および前記ステップ(e)の両方、またはこれらのあらゆる組み合わせの植物から生じる種子または穀粒から栽培された、植物または植物部位について、一つ以上の官能味覚試験、官能果皮柔軟性試験、その他の官能試験を行い、前記植物または植物部位についての味、果皮柔軟性、または他の官能特徴、またはこれらのあらゆる組み合わせを判定する、請求項6に記載の方法。
- 食用の植物、植物材料、種子または穀粒を作製する、請求項1に記載の方法。
- 作物の植物、植物材料、種子または穀粒を作製する、請求項35に記載の方法。
- 前記作物が穀物作物である、請求項36に記載の方法。
- 前記穀物作物がZea maysに分類される、請求項37に記載の方法。
- 前記穀物作物がZea mays,var. rugosa.に分類される、請求項38に記載の方法。
- 従来の変異sugary-1またはshrunken-2iハイブリッド植物、植物、植物材料または種子と比較すると、前記ハイブリッド植物、植物、植物材料または種子が、最も食用に適した段階後の一定期間にわたって糖質を保持する強化された能力を有する、請求項39に記載の方法。
- スイートコーンハイブリッド ACX SS 1082Y sh2-iを作製する、請求項39に記載の方法。
- スイートコーンハイブリッド ACR SS 4500Yを作製する、請求項39に記載の方法。
- スイートコーンハイブリッド ACR SS 4501Yを作製する、請求項39に記載の方法。
- 従来の変異shrunken-2またはshrunken-2i植物、植物材料または種子と比較して強化された生長力、および従来の変異sugary-1またはshrunken-2i植物、植物材料または種子と比較して強化された、最も食用に適した段階後の一定期間にわたって糖質を保持する能力の、両方を有するハイブリッド植物、植物、植物材料または種子を作製する方法であって、一つ以上の分子マーカーを使用して、植物、植物材料または種子のゲノムに、変異shrunken-2i対立遺伝子を組み込むことを構成する方法。
- 従来の変異shrunken-2またはshrunken-2iハイブリッド植物、植物、植物材料または種子と比較して強化された生長力と、従来の変異sugary-1またはshrunken-2iハイブリッド植物、植物、植物材料若しくは種子と比較して強化された、最も食用に適した段階後の一定期間にわたって糖質を保持する能力を任意に含む、一つ以上の更なる望ましい特徴と、を有するハイブリッド植物、植物、植物材料または種子を作製する方法であって、あらゆる適切な順序で以下のステップ、すなわち、
(a)任意に一つ以上の分子マーカーを使用して、一つ以上の所望の変異対立遺伝子を単独又は組み合わせでそのゲノムに含むインブレッド植物系統を同定するステップ、
(b)shrunken-2i対立遺伝子をそのゲノムに有する親植物系統と組合せて遺伝的背景として使用するための所望の遺伝子型を有する、一つ以上の雌性準同質遺伝子植物系統を作製するステップ、
(c)一つ以上の分子マーカーを任意に使用して、shrunken-2i対立遺伝子を、ステップ(b)の所望の遺伝的背景を有する雌性準同一遺伝子植物系統のゲノムに組み込むステップであって、前記所望の遺伝的背景は、su1su1 se1se1 sh2sh2、su1su1 se1se1、Su1Su1 se1se1 sh2sh2、Su1Su1 se1se1、Su1Su1 sh2sh2または、別の望ましい遺伝的背景であることを特徴とするステップ、
(d)su1su1 se1se1の遺伝的背景または一つ以上の他の好ましい変異対立遺伝子の遺伝的背景上に、単独又は組み合わせで組み込まれたshrunken-2i対立遺伝子をゲノムに有するステップ(c)の雌株準同一遺伝子植物系統を選択するステップであって、前記雌性準同一遺伝子植物系統は、Su1Su1 sh2-i sh2-iの胚乳対立遺伝子の組合せ、または別の所望の胚乳対立遺伝子の組合せをそのゲノムに含むことを特徴とするステップ、
(e)ホモ接合劣性胚乳対立遺伝子構成をゲノムに含む雄性系統と、ステップ(d)で選択された前記雌性転換準同一遺伝子植物系統とを交雑する任意のステップであって、前記ホモ接合劣性胚乳対立遺伝子構成は、Su1Su1 Se1Se1 sh2sh2、su1su1 Se1Se1 sh2 sh2、su1su1 se1se1 sh2 sh2、または、高いすなわち強化された食感品質を有するハイブリッド植物をもたらすことができる他のホモ接合劣性胚乳対立遺伝子の組合せであり、一つ以上の所望の生産者特性、消費者特性、またはこれら両方の特性を有するハイブリッド植物を作製することを特徴とするステップ、
(f)前記ステップ(d)、前記ステップ(e)、または両方の前記ステップ(d)および前記ステップ(e)の植物から生じる種子または穀粒の、なめらかさ、ふくらみ、または相対的重量、またはこれらの組み合わせを含む特徴について、物理的外観を調べる任意のステップ、
(g)前記ステップ(d)、前記ステップ(e)または両方のステップ(d)およびステップ(e)の植物から生じる種子または穀粒について、暖温、冷却、または暖温および低温、研究室、フィールド、または研究室およびフィールドでの発芽を一回以上行い、前記種子または前記穀粒が、一つ以上の所望の消費者特性又は生産者特性またはその組合せを有することを検証する任意のステップ、および
(h)前記ステップ(d)、前記ステップ(e)、または前記ステップ(d)および前記ステップ(e)の両方の植物から生じる種子または穀粒から栽培された、植物または植物部位、またはこれらの組み合わせについて、一つ以上の官能味覚試験、官能果皮柔軟性試験、その他の官能試験を行い、前記植物または植物部位についての味、果皮柔軟性、または他の官能特徴、またはこれらの組み合わせを判定する任意のステップ、
からなり、
前記ハイブリッド植物、植物、植物材料または種子は、従来の変異shrunken-2またはshrunken-2iハイブリッド植物、植物、植物材料または種子と比較して強化された生長力を有することを特徴とする方法。 - 一つ以上の好ましい特徴を植物に与える一つ以上の追加の変異対立遺伝子の遺伝的背景にshrunken-2i対立遺伝子を含んでいるゲノムを含む植物であって、該植物は、従来の変異shrunken-2またはshrunken-2i植物と比較すると強化された生長力、および、従来の変異sugary-1またはshrunken-2i植物と比較すると強化された最も食用に適した段階の一定期間にわたって糖質を保持する能力のような一つ以上の他の有益な特徴を付与されたことを特徴とする植物。
- 前記他の変異対立遺伝子が変異胚乳対立遺伝子である、請求項46に記載の植物。
- 前記変異胚乳対立遺伝子が、sugary-1、sugary enhancer-1またはshrunken-2変異対立遺伝子またはその組合せである、請求項47に記載の植物。
- 前記遺伝的背景がSu1Su1 sh2sh2である、請求項48に記載の植物。
- 前記ゲノムがSu1Su1 sh2-i sh2-iの胚乳対立遺伝子の組合せを含む、請求項50に記載の植物。
- 前記植物が作物植物である、請求項50に記載の植物。
- 前記作物植物が穀物作物である、請求項51に記載の植物。
- 前記穀物作物がZea maysに分類される、請求項52に記載の植物。
- 前記穀物作物がZea mays,var. rugosa.に分類される、請求項53に記載の植物。
- 前記植物が従来の変異sugary-1またはshrunken-2i植物と比較すると強化された、最も食用に適した段階後の一定期間にわたって糖質を保持する能力を有する、請求項53に記載の植物。
- 前記植物が、スイートコーンハイブリッド ACX SS 1082Y sh2-iである、請求項53に記載の植物。
- 前記植物が、スイートコーンハイブリッド ACR SS 4500Yである、請求項53に記載の植物。
- 前記植物が、スイートコーンハイブリッドACR SS 4501Yである、請求項53に記載の植物。
- 従来の変異shrunken-2またはshrunken-2i植物と比較して強化された生長力を有し、且つ、従来の変異sugary-1またはshrunken-2i植物と比較すると強化されている、その最も食用に適した段階後の一定期間にわたって糖質を保持する能力のような、一つ以上の他の好ましい特徴を有する、請求項1の方法によって作製される植物。
- 従来の変異shrunken-2またはshrunken-2i植物と比較して強化された生長力を有し、且つ、従来の変異sugary-1またはshrunken-2i植物と比較すると強化されている、その最も食用に適した段階後の一定期間にわたって糖質を保持する能力のような、一つ以上の他の好ましい特徴を有する、請求項11の方法によって作製される植物。
- 一つ以上の好ましい特徴を植物種子に与える一つ以上の追加の変異対立遺伝子の遺伝的背景にshrunken-2i対立遺伝子を含んでいるゲノムを含む植物種子であって、該植物は、従来の変異shrunken-2またはshrunken-2i植物種子と比較すると強化された生長力、および、従来の変異sugary-1またはshrunken-2i植物種子と比較すると強化された最も食用に適した段階の一定期間にわたって糖質を保持する能力のような一つ以上の他の有益な特徴を付与されたことを特徴とする植物種子。
- 前記他の変異対立遺伝子が変異胚乳対立遺伝子である、請求項61に記載の植物種子。
- 前記変異胚乳対立遺伝子が、sugary-1、sugary enhancer-1またはshrunken-2変異対立遺伝子またはその組合せである、請求項62に記載の植物種子。
- 前記遺伝的背景がSu1Su1 sh2sh2である、請求項48に記載の植物種子。
- 記ゲノムがSu1Su1 sh2-i sh2-iの胚乳対立遺伝子の組合せを含む、請求項64に記載の植物種子。
- 前記植物種子が作物植物から生じる、請求項65に記載の植物種子。
- 前記作物植物が穀物作物である、請求項66に記載の植物種子。
- 前記穀物作物がZea maysに分類される、請求項67に記載の植物種子。
- 前記穀物作物がZea mays,var.rugosa.に分類される、請求項68に記載の植物種子。
- 前記植物種子が従来の変異sugary-1またはshrunken-2i植物種子と比較して強化された、最も食用に適した段階後の一定期間にわたって糖質を保持する能力を有する、請求項68に記載の植物種子。
- 前記植物種子がスイートコーンハイブリッド ACX SS 1082Y sh2-i由来である、請求項68に記載の植物種子。
- 前記植物種子がスイートコーンハイブリッド ACR SS 4500Y由来である、請求項68に記載の植物種子。
- 前記植物種子がスイートコーンハイブリッド ACR SS 4501Y由来である、請求項68に記載の植物種子。
- 従来の変異shrunken-2またはshrunken-2i植物種子と比較して強化された生長力を有し、且つ、従来の変異sugary-1またはshrunken-2i植物種子と比較すると強化されている、その最も食用に適した段階後の一定期間にわたって糖質を保持する能力のような、一つ以上の他の好ましい特徴を有する、請求項1の方法によって作製される植物種子。
- 従来の変異shrunken-2またはshrunken-2i植物種子と比較して強化された生長力を有し、且つ、従来の変異sugary-1またはshrunken-2i植物種子と比較すると強化されている、その最も食用に適した段階後の一定期間にわたって糖質を保持する能力のような、一つ以上の他の好ましい特徴を有する、請求項11の方法によって作製される植物種子。
- 一つ以上の好ましい特徴を植物材料に与える一つ以上の追加の変異対立遺伝子の遺伝的背景に含まれるshrunken-2i対立遺伝子を含んでいるゲノムを含む植物材料であって、該植物材料は、従来の変異shrunken-2またはshrunken-2i植物と比較すると強化された生長力、および、従来の変異sugary-1またはshrunken-2i植物と比較すると強化された最も食用に適した段階の一定期間にわたって糖質を保持する能力のような一つ以上の他の有益な特徴を付与されたことを特徴とする植物材料。
- 従来の変異shrunken-2またはshrunken-2i植物材料と比較して強化された生長力を有し、且つ、従来の変異sugary-1またはshrunken-2i植物材料と比較すると強化された、最も食用に適した段階後の一定期間にわたって糖質を保持する能力のような一つ以上の他の好ましい特徴を有する、請求項1の方法によって作製される、植物材料。
- 従来の変異shrunken-2またはshrunken-2i植物種子と比較して強化された生長力を有し、且つ、従来の変異sugary-1またはshrunken-2i植物種子と比較して強化された、最も食用に適した段階後の一定期間にわたって糖質を保持する能力のような一つ以上の他の好ましい特徴を有する、請求項11の方法によって作製される、植物材料。
- 前記他の変異対立遺伝子が変異胚乳対立遺伝子である、請求項77に記載の植物材料。
- 前記変異胚乳対立遺伝子がsugary-1、sugary enhancer-1またはshrunken-2変異対立遺伝子またはその組合せである、請求項79に記載の植物材料。
- 前記遺伝的背景がSu1Su1 sh2sh2である、請求項80に記載の植物材料。
- 前記ゲノムがSu1Su1 sh2-i sh2-iの胚乳対立遺伝子の組合せを含む、請求項81に記載の植物材料。
- 前記植物材料が作物植物によって生産される、請求項82に記載の植物材料。
- 前記作物植物が穀物作物である、請求項83に記載の植物材料。
- 前記穀物作物がZea maysに分類される、請求項84に記載の植物材料。
- 前記穀物作物がZea mays,var.rugosa.に分類される、請求項85に記載の植物材料。
- 前記植物材料が従来の変異sugary-1またはshrunken-2i植物材料と比較して強化された、最も食用に適した段階後の一定期間にわたって糖質を保持する能力を有する、請求項86に記載の植物材料。
- 前記植物材料が、スイートコーンハイブリッドACX SS 1082Y sh2-iによって作製される、請求項85に記載の植物材料。
- 前記植物材料が、スイートコーンハイブリッドACR SS 4500Yによってつくられる、請求項85に記載の植物材料。
- 植物材料が、スイートコーンハイブリッドACR SS 4501Yによってつくられる、請求項85に記載の植物材料。
- 雌性親植物系統としての、shrunken2-i対立遺伝子の劣性ホモ接合であり、かつ一つ以上の他の胚乳対立遺伝子の劣性ホモ接合でもある、インブレッド植物系統を、異なる雄性親植物系統と交雑するステップを含む、ハイブリッド植物、植物材料または種子を作製する方法。
- 前記他の胚乳対立遺伝子が変異胚乳対立遺伝子である、請求項91に記載の方法。
- 前記変異胚乳対立遺伝子が、sugary-1、sugary enhancer-1またはshrunken-2変異胚乳対立遺伝子またはその組合せである、請求項92に記載の方法。
- 前記雌性親系統がホモ接合劣性のsugary-1変異胚乳対立遺伝子を含む、請求項93に記載の方法。
- 前記雌性親系統がホモ接合劣性のsugary enhancer-1変異胚乳対立遺伝子を含む、請求項93に記載の方法。
- 前記雌性親系統がホモ接合劣性のshrunken-2変異胚乳対立遺伝子を含む、請求項93に記載の方法。
- 前記雌性親系統がSu1Su1 sh2sh2の遺伝的背景をゲノムに含む、請求項91に記載の方法。
- 前記雌性親がSu1Su1 sh2-i sh2-iの胚乳対立遺伝子構造を含む、請求項97に記載の方法。
- 前記雌性親系統がsu1su1 se1se1の遺伝的背景をゲノムに含む、請求項91に記載の方法。
- 前記雌性親系統が、su1su1 se1se1 sh2sh2の遺伝的背景をゲノムに含む、請求項91に記載の方法。
- 前記雌性親が、su1su1 se1se1 sh2-i sh2-iの胚乳対立遺伝子構造を含む、請求項99に記載の方法。
- 前記雌性親が、Su1Su1 Se1Se1 sh2-i sh2-iの胚乳対立遺伝子構造を含む、請求項91に記載の方法。
- 前記雄性親系統が、sugary-1、sugary enhancer-1またはshrunken-2変異胚乳対立遺伝子のシングルホモ接合劣性対立遺伝子構成を含む、請求項91に記載の方法。
- 前記雄性親系統が、sugary-1、sugary enhancer-1またはshrunken-2変異胚乳対立遺伝子のうちの2つのあらゆる組合せを含む、ダブルホモ接合劣性対立遺伝子構造を含む、請求項91に記載の方法。
- 前記雄性親系統が、sugary-1、sugary enhancer-1およびshrunken-2変異胚乳対立遺伝子を含むトリプルホモ接合劣性対立遺伝子構成を含む、請求項91に記載の方法。
- 前記雄性親系統が、su1su1 Se1Se1 sh2sh2をゲノムに含む、請求項104に記載の方法。
- 前記雄性親系統が、Su1Su1 Se1Se1 sh2sh2をゲノムに含む、請求項103に記載の方法。
- 前記雄性親系統が、Su1Su1 Se1Se1 sh2sh2をゲノムに含む、請求項105に記載の方法。
- 前記雄性親系統が、su1su1 se1se1 sh2sh2をゲノムに含む、請求項104に記載の方法。
- 前記雄性親系統が、su1su1 sh2sh2をゲノムに含む、請求項105に記載の方法。
- 前記雄性親系統が、sugary-1、sugary enhancer-1またはshrunken-2変異胚乳対立遺伝子のシングルホモ接合の劣性対立遺伝子構成を含む、請求項93に記載の方法。
- 前記雄性親系統が、sugary-1、sugary enhancer-1またはshrunken-2変異胚乳対立遺伝子のうちの2つのあらゆる組合せを含むダブルホモ接合劣性対立遺伝子構成を含む、請求項93に記載の方法。
- 前記雄性親系統が、sugary-1、sugary enhancer-1およびshrunken-2変異胚乳対立遺伝子を含むトリプルホモ接合劣性対立遺伝子構成を含む、請求項93に記載の方法。
- 前記方法が分子マーカーの使用を含む、請求項91に記載の方法。
- 分子マーカーが使用されない、請求項91に記載の方法。
- 前記ハイブリッド植物、植物材料または種子が、作物植物、植物材料または種子である、請求項91に記載の方法。
- 前記ハイブリッド植物、植物材料または種子が、穀物作物植物、植物材料または種子である、請求項116に記載の方法。
- 前記穀物作物がZea maysに分類される、請求項117に記載の方法。
- 前記穀物作物がZea mays,var. rugosa.に分類される、請求項117に記載の方法。
- 従来の変異sugary-1またはshrunken-2iハイブリッド植物、植物、植物材料または種子と比較すると、前記ハイブリッド植物、植物、植物材料または種子が、最も食用に適した段階後の一定期間にわたって糖質を保持する強化された能力を有する、請求項91に記載の方法。
- 前記植物、植物材料または種子が、従来の変異shrunken-2またはshrunken-2i植物、植物材料または種子と比較して強化された生長力を有し、且つ、従来の変異sugary-1またはshrunken-2i植物と比較すると強化されている、その最も食用に適した段階後の一定期間にわたって糖質を保持する能力を含む、一つ以上の他の好ましい特徴を有する、請求項91に記載の方法。
- 請求項91の方法によって作製された植物。
- 請求項91の方法によって作製された植物部位。
- 請求項91の方法によって作製された種子。
- 請求項111の方法によって作製された植物。
- 請求項111の方法によって作製された植物部位。
- 請求項111の方法によって作製された種子。
- 請求項112の方法によって作製された植物。
- 請求項112の方法によって作製された植物部位。
- 請求項112の方法によって作製された種子。
- 請求項113の方法によって作製された植物。
- 請求項113の方法によって作製された植物部位。
- 請求項113の方法によって作製された種子。
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