JP2012510746A - 送信系回路を制御する方法、送信系回路及び補償回路 - Google Patents

送信系回路を制御する方法、送信系回路及び補償回路 Download PDF

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Abstract

送信系回路は、入力信号を送信するための同相及び直交信号経路の間の周波数依存性直交歪を補償する補償回路(1a)を有する。補償回路は、同相入力ポートと、直交入力ポートと、同相出力ポートと、直交出力ポートとを有し、入力ポートの各々はディジタルフィルタ回路により出力ポートの各々に接続され、ディジタルフィルタ回路は一群のフィルタタップ係数と一群のフィルタタップ係数の値を設定する設定手段とを有する。入力信号はアップコンバートされ、アップコンバートされた信号の一部は直交ダウンコンバータ(21)に与えられる。コントローラ(22)は、ダウンコンバートされた信号と入力信号とを比較することで信号歪を判定し、信号歪及び入力信号に基づいてフィルタタップ係数の値を修正することで、周波数依存性直交歪を補償する。

Description

本発明はディジタル通信システムに関する直交歪を補償することに関連し、特にアップコンバータ及びダウンコンバータ双方がダイレクトコンバージョン方式を使用する無線送信系回路に関する直交歪を補償することに関連する。
送信信号を送信の前に処理するディジタル処理部と、受信信号を受信後に処理する別のディジタル処理部とを備えることは、通信システムにおいて一般的である。ディジタル処理部における処理は典型的にはベースバンド(すなわち、キャリア周波数で送信するための如何なるオフセットも適用される前の信号の周波数バンド)において実行される。通常、ベースバンド信号は、ゼロ周波数成分(すなわち、直流(DC)成分))を含む。ベースバンド信号は、通常、同相部分(I)及び直交部分(Q)により表現される、すなわち複素数で表現される。ディジタル処理は、フィルタリング、変調、復調、符号化及び復号化等の処理を含む。一般に、送信及び受信を行うためにアナログ領域に信号を変換する及びアナログ領域から信号を変換する必要があり、無線システムの場合、適切な無線周波数に信号を変換する及び適切な無線周波数から信号を変換する必要がある。
ベースバンド及び無線周波数相互間においてディジタル信号を変換する様々な方法が存在する。そのような方法の1つはディジタル領域においてアップコンバートを行うことであり、複素ベースバンド信号にディジタルローカル発振器からの信号が乗算(すなわち、ミキシング)され、しばしば中間周波数(IF)と呼ばれるより高い周波数の出力を生成し、その中間周波数がディジタルアナログ変換器によりアナログ領域に変換される。中間周波数信号は複素信号ではなく実数のみの信号である。アナログ信号は送信に備えて適切な周波数に更に変換される。受信側においても同様に、信号はアナログディジタル変換器によりベースバンドより高い中間周波数に変換され、同相及び直交ベースバンド信号にディジタル的にミキシング(ダウン変換)される。この方法の利点は、ベースバンド複素信号から中間周波数信号への変換又はその逆の変換がディジタル的に実行され、同相チャネル及び直交チャネルの間の相互関係(response)に歪又は不具合を招くアナログ歪に委ねられないようにできることである。しかしながらその欠点は、ディジタルアナログ変換器及びアナログディジタル変換器は、中間周波数信号を変換するために、ベースバンドより高い周波数で動作しなければならないことである。高い周波数でこれらの素子を動作させるということは、その素子が高価であることを意味し、低周波数のディジタルアナログ変換器及びアナログディジタル変換器よりも分解能の観点からはパフォーマンスがおそらく低い。
ベースバンド信号及び無線周波数相互間においてディジタル信号を変換する別の方法は、通常、ダイレクトコンバージョン(direct conversion)と呼ばれている。ダイレクトコンバージョン方式の場合、ベースバンドの同相及び直交信号はアナログ形式のベースバンドに及びその逆に変換される。送信の際、アナログの同相及び直交信号は、アナログ直交ミキサによりアナログ領域においてアップコンバージョンされる。好ましくは、アップコンバージョンは、無線周波数の送信周波数まで一段階で行われ、中間周波数が必要とされないようにする。同様に、受信の際、受信した無線周波数信号の変換は、同相及び直交ベースバンドアナログ信号に直接的に変換され、その後にディジタル領域に変換されることが好ましい。ダイレクトコンバージョン方式の利点は、適切なディジタルアナログ変換器及びアナログディジタル変換器が安価であり、分解能の観点からパフォーマンスが高いことである。また、中間周波数の処理段を省略できるので、より少ない素子数しか必要せず、コストを節約できる。しかしながら、同相及び直交信号経路は、許容誤差の範囲内で異なる素子の値に委ねられるアナログ素子(例えば、フィルタ等)を含み、同相及び直交信号経路のアナログ特性が装置毎に温度によって異なることになってしまう。
好ましくは完全に直交する同相及び直交チャネルからの劣化又は逸脱を引き起こすディジタル領域における歪は、直交歪(quadrature errors)又はIQ歪と言及される。これらは特に、同相及び直交チャネル同士の間に差分エラー(differential error)が存在する場合に問題となる。同相及び直交チャネル間の差分エラーは、例えば、送信機において生成される不要波成分(spurious components)及び受信機における不要応答成分(spurious responses)を招く。特に、不要応答成分は意図されているバンドと反対側のバンドに生じる。例えば、信号成分が、ローカル発振信号より高い周波数であるように意図されていた場合、同相及び直交成分同士の間の差分エラーは、ローカル発振信号よりも低い周波数に生じる不要波成分をもたらす。
通常、直交歪は、電圧オフセット(すなわち、DCオフセット)と、同相及び直交信号経路間の作動利得特性(differential gain characteristics)と、同相及び直交信号経路間の位相誤差とを含む。図1には、そのような直交歪を補償する従来の直交歪補償回路4が示されている。ゲイン補償ブロックIゲイン5a及びQゲイン5bと、同相及び直交経路間の位相誤差を補償する「IQ位相」として示されているブロック12と、DCオフセット補償部のブロックI_DCオフセット24a及びI_DCオフセット24bが示されている。
しかしながら、直交歪(特に、差分直交歪)は、アップコンバージョン及びダウンコンバージョン双方に関し、ベースバンドにおける周波数に依存する。例えば、アナログフィルタリング(特に、エイリアシング防止フィルタ)が、素子の許容誤差限界の範囲内のアナログ素子のばらつきや温度に起因して、そのような誤差又は歪を導入してしまう。従って従来の補償回路はそのような歪を適切に補償できない。
本発明の課題は上記の問題点の少なくとも1つを解消又は軽減することである。
一実施例による方法は、
補償回路と、直交アップコンバータと、直交ダウンコンバータとを有する送信系回路を制御する方法であって、前記補償回路は、直交アップコンバータにおける同相信号経路の伝送特性及び直交信号経路の伝送特性の間の周波数依存性の直交歪を補償するためのものであり、前記直交アップコンバータは前記補償回路に入力された信号をアップコンバートするために使用され、前記直交ダウンコンバータは受信した信号をダウンコンバートするために使用され、前記直交アップコンバータは前記直交ダウンコンバータに結合された出力を有し、前記補償回路は一群のフィルタタップ係数の値により設定変更可能であり、前記入力された信号は周波数成分を有し、当該本方法は、
前記直交ダウンコンバータの前記出力からの出力信号を前記直交ダウンコンバータに与え、
前記直交ダウンコンバータにより、与えられた該出力信号をダウンコンバートし、
ダウンコンバートされた信号を前記入力された信号と比較し、
比較の結果に基づいて前記フィルタタップ係数の値を修正し、
前記周波数成分の周波数に依存する補償を前記周波数成分に適用することで、前記周波数依存性の直交歪を補償するステップを有する方法である。
従来の直交補償回路を示す概略図。 ダウンコンバートされた信号と入力信号との比較により制御される本発明の一実施例による周波数依存性プレ補償及び周波数依存性ポスト補償を行う様子を示す概略図。 本発明の一実施例による周波数依存性の補償回路を示す概略図。 本発明の一実施例による周波数依存性の補償回路を示す概略図(本発明の一実施例による動作説明で示されるように一般的な回路歪が後段に示されている)。 本発明の一実施例による周波数依存性の補償回路におけるディジタルフィルタ素子を示す概略図。 本発明の一実施例による周波数依存性プレ補償回路及び周波数依存性ポスト補償回路のコントローラを示す概略図。 本発明の一実施例による周波数依存性プレ補償及び周波数依存性ポスト補償を行う様子を示す概略図。 本発明の一実施例による周波数依存性プレ補償を行う様子を示す概略図。 本発明の一実施例による周波数依存性プレ補償回路のコントローラを示す概略図。 ダウンコンバートされた信号について予想される特性を最適化することで制御される従来のプレ補償回路及びポスト補償回路を示す概略図。 本発明の更に別の実施例による周波数依存性プレ補償及び周波数依存性ポスト補償を示す概略図。
本発明の第1形態によれば、送信系回路又は送信チェーン(transmit chain)を制御する方法が提供される。送信系回路は、補償回路と、直交アップコンバータと、直交ダウンコンバータとを有し、前記補償回路は、直交アップコンバータにおける同相信号経路の伝送特性及び直交信号経路の伝送特性の間の周波数依存性の直交歪を補償するためのものであり、前記直交アップコンバータは前記補償回路に入力された信号をアップコンバートするために使用され、前記直交ダウンコンバータは受信した信号をダウンコンバートするために使用され、前記直交アップコンバータは前記直交ダウンコンバータに結合された出力を有し、前記補償回路は一群のフィルタタップ係数の値により設定変更可能であり、前記入力された信号は周波数成分を有する。一実施例における本方法は、
前記直交ダウンコンバータの前記出力からの出力信号を前記直交ダウンコンバータに与え、
与えられた該出力信号を前記直交ダウンコンバータによりダウンコンバートし、
ダウンコンバートされた信号を前記入力された信号と比較し、
比較の結果に基づいて前記フィルタタップ係数の値を修正し、
前記周波数成分の周波数に依存する補償を前記周波数成分に適用することで、前記周波数依存性の直交歪を補償するステップを有する。
ダウンコンバートされた信号と入力信号との比較に基づいて一群のフィルタタップ係数の値を更新することで、送信系回路を制御することの利点は、特に補償回路の周波数依存性の特性を通じて、補償回路の高精度な制御が達成できることである。
一実施例において、ダウンコンバートされた信号は入力された信号と比較されて歪信号を判定し、その歪信号を入力された信号と共に用いて一群のフィルタタップ係数の値を修正する。歪信号及び入力された信号に基づいてフィルタタップ係数の値を更新するためにトレーニングアルゴリズムが使用可能である。トレーニングアルゴリズムは、フィルタタップ係数の値を効率的に更新する方法をもたらす点で有利である。
好ましくは、本方法は、前記直交アップコンバータ及び前記直交ダウンコンバータに局部発振信号源が生成した局部発振信号を提供するステップを有し、前記局部発振信号源は第1の動作状態と第2の動作状態とを含む複数の動作状態により動作可能であり、
前記第1の動作状態は、前記局部発振信号源が前記局部発振信号を前記直交アップコンバータ及び前記直交ダウンコンバータに入力する動作状態であり、
前記第2の動作状態は、前記局部発振信号源が前記第1の動作状態で動作している場合に、前記局部発振信号源が、前記直交ダウンコンバータ又は前記直交ダウンコンバータに入力した前記信号に位相シフトを与える動作状態であり、本方法は、
ダウンコンバートされた信号と前記入力された信号とを比較することで、動作状態各々について歪信号を判定し、
前記歪信号及び前記入力された信号に基づいて、中間的な一群のフィルタタップ係数の値を動作状態各々について決定し、
現在の一群のフィルタタップ係数の値を更新するために、前記中間的な一群のフィルタタップ係数の値と現在の一群のフィルタタップ係数の値とのベクトル合成に基づいて、更新された一群のフィルタタップ係数の値を生成するステップを有する。
その結果、補償回路は、ダウンコンバータに直交歪が存在する場合でさえも、直交歪を補償するように制御される。
有利なことに、直交ダウンコンバータは、前記直交ダウンコンバータにおける同相及び直交伝送経路の間における周波数依存性の直交歪を補償するポスト補償回路と関連して更に動作し、前記ダウンコンバートされた信号は周波数成分を有し、前記ポスト補償回路は、一群のポスト補償フィルタタップ係数と該一群のポスト補償フィルタタップ係数の値を設定する設定手段とを有し、本方法は、
現在のポストフィルタタップ係数の値を更新するために、前記中間的な一群のフィルタタップ係数の値と現在の一群のポスト補償回路の係数の値とのベクトル合成に基づいて、更新された一群のポスト補償回路の係数の値を生成し、
更新されたポスト補償回路の係数の値を用いて前記ポスト補償回路を制御し、
前記周波数成分の周波数に依存する補償を前記周波数成分の各々に適用することで、前記直交ダウンコンバータにおける直交歪を補償するステップを有する。
これは、アップコンバータの周波数依存性の補償回路とダウンコンバータの周波数依存性の補償回路との双方を制御する手段を提供する。更に、ダウンコンバータの周波数依存性の補償回路は、電力増幅器のプレディストーションコントローラへの入力として使用可能であり、これによりプレディストーションコントローラの動作を改善できる。
上述した機能はソフトウェアとして、又はコンピュータよい取り可能なコードとして実現可能であり、それらは、補償回路、アップコンバータ及びダウンコンバータを上記の方法に従って制御する際に使用されるコンピュータ読取可能な媒体にエンコードされる。
本発明の第2形態により提供される送信系回路は、送信経路(transmit path)と監視経路(observation path)とを有し、
該送信経路は、入力信号を送信するための同相及び直交信号経路の間における周波数依存性の直交歪を補償する補償回路と、前記入力信号をアップコンバートする直交アップコンバータとを有し、前記補償回路は、同相入力ポートと、直交入力ポートと、同相出力ポートと、直交出力ポートとを有し、入力ポートの各々はディジタルフィルタ回路により出力ポートの各々に接続され、前記ディジタルフィルタ回路は一群のフィルタタップ係数と該一群のフィルタタップ係数の値を設定する設定手段とを有し、
前記監視経路は、アップコンバートされた前記入力信号の一部を受信するカプラと、該カプラで受信した信号をダウンコンバートする直交ダウンコンバータとを有し、
前記送信系回路はコントローラを更に有し、該コントローラは、
ダウンコンバートされた信号と前記入力信号とを比較することで信号歪を判定し、
前記信号歪及び前記入力信号に基づいて前記一群のフィルタタップ係数の値を修正し、
修正された一群のフィルタタップ係数の値を用いて前記補償回路を制御し、前記周波数成分の周波数に依存する補償を前記周波数成分各々に適用して前記直交歪を補償する。
本発明の別の形態によれば、上記の形態における補償回路が提供される。
より具体的には、一形態により提供される補償回路は、同相信号経路の伝送特性及び直交信号経路の伝送特性の間の周波数依存性の直交歪を補償し、該直交信号経路は信号の同相及び直交成分を伝送するためのものであり、当該補償回路は同相入力ポート、直交入力ポート、同相出力ポート及び直交出力ポートを有し、
入力ポートの各々はディジタルフィルタ回路により出力ポートの各々に接続され、前記ディジタルフィルタ回路は一群のフィルタタップ係数と該一群のフィルタタップ係数の値を設定する設定手段とを有する。
一群のフィルタタップ係数を有し、かつその一群のポスト補償フィルタタップ係数の値を設定する設定手段を有するディジタルフィルタ回路によって、入力ポートの各々を出力ポートの各々に接続することの利点は、例えば直交アップコンバータ又はダウンコンバータのアナログ素子に起因する周波数依存性の直交性障害が、係数を適切に制御することで補償されることである。
一実施例におけるディジタルフィルタ回路は、
前記同相入力ポートを前記同相出力ポートに接続する第1のディジタルフィルタと、
前記同相入力ポートを前記直交出力ポートに接続する第2のディジタルフィルタと、
前記直交入力ポートを前記同相出力ポートに接続する第3のディジタルフィルタと、
前記直交入力ポートを前記直交出力ポートに接続する第4のディジタルフィルタと
を有し、該ディジタルフィルタの各々は、各自の一群のフィルタタップ係数と、該各自の一群のフィルタタップ係数の値を設定する各自の設定手段とを有する。
ディジタルフィルタの各々は有限インパルス応答フィルタとして実現可能であり、これは、有限インパルス応答フィルタが、適切に選択された係数により、直交性障害の周波数特性に対する良好な近似をもたらすように制御される点で特に有利である。あるいは、ディジタルフィルタの各々は無限インパルス応答フィルタとして実現されてもよい。
あるいは、ディジタルフィルタの各々はボルテラ級数(Volterra series)に基づく多項式構造として実現されてもよく、これは、そのようなフィルタが直交性障害の周波数特性に対する非常に良好な相殺効果をもたらす点で特に有利である。
概して、本発明は通信システムにおける直交歪を補償する方法及び装置に関連する。
一例として、本発明の実施例が、無線システムの送信系回路(すなわち、無線システムの送信部内の一連の素子)の観点から説明され、ディジタル信号がダイレクトコンバージョン方式の送信系回路においてアップコンバートされ、送信された信号のサンプルが監視受信系により受信するダイレクトコンバージョン方式の受信機においてダウンコンバートされる。監視受信系は、アップコンバートの前にディジタル信号に適用するプレディストーション処理を制御するために使用され、電力増幅器の非線形応答に対する歪を予め補償する。しかしながら、この具体例は単なる一例に過ぎず、本発明は無線システムで使用されることに限定されず、非線形増幅器のプレディストーション機能を含むシステムにも限定されないことが、理解されるであろう。
図2は本発明の一実施例を示す。同相成分2i及び直交成分2qを有するディジタルベースバンド信号は、プレ補償部1aに入力され、その後にダイレクトコンバージョンIQアップコンバータ17に与えられる。IQアップコンバータ17は同相及び直交成分に対するディジタルアナログ変換器を有し、そのようにして生成されたアナログ信号は、アップコンバートを行うために、ローパスフィルタを介して直交ミキサに与えられる。アナログ経路は何らかの事情により直交歪(IQ歪(IQ impairments)13aと言及される)、特に同相及び直交成分同士の間の差分エラーを導入してしまい、直交歪及び差分エラーはベースバンドの周波数の関数として変化する。アップコンバートされた信号18はカプラ19を介して出力され、典型的には、アンテナからの送信に備えて増幅するために電力増幅器の入力に出力される。IQプレ補償部1aはIQ補償コントローラ22により制御され、特に制御信号23aを通じてIQ歪13aの影響を減らすように制御される。
カプラ19は、アップコンバータ17の出力18のサンプルを取得し、そのサンプルをIQダイレクトコンバージョン方式のダウンコンバータ21の入力20に与え、ダウンコンバータ21は監視受信系(observation receiver)と言及される。IQダウンコンバータ21は、同相及び直交経路をアナログ出力として有し、これらはアナログエイリアス防止フィルタを通じて一対のアナログディジタル変換器(図示せず)に与えられる。個々のアナログ経路は何らかの事情により直交歪を導入してしまい、送信経路の場合と同様に、これらの歪は、ベースバンドにおける周波数の関数として変化する同相及び直交成分同士の間の差分エラーが存在する場合に特に問題となる。
ダウンコンバータ21により生成されたディジタル同相及び直交信号成分39i及び39qは、IQポスト補償部1bに与えられ、IQポスト補償部1bは、受信経路におけるIQ歪13bの影響が少なくなるように制御信号23bを介してIQ補償コントローラ22により制御される。
IQ補償コントローラ22は、入力信号成分2i及び2qとIQポスト補償部1bから出力された信号成分25i及び25qとを比較し、信号成分25i及び25qは受信系回路又は受信チェーン(receiver chain)(すなわち、監視受信系)が受信した信号に由来する。入力信号成分2i、2qと受信した信号成分25i、25qとの間の誤差が最小になるように、IQコントローラ22はプレ補償部1a及びポスト補償部1bを信号23a、23bを介して制御する。更に、IQコントローラ或いはおそらくは他のコントローラ(図示せず)は、IQアップコンバータ17に与えられる局部発振信号とIQダウンコンバータ21に与えられるものとの間の相対的な位相を制御する。一形態において、要素37及び38のように適切な制御要素が概略的に示されており、それらについては以下に説明される。
通常、局部発振器37及びIQアップコンバータ17により生成される信号と、局部発振器37及びIQダウンコンバータ21により生成される信号との間の相対的な位相は、90度異なる2つの状態の間で制御される。各状態についてなされる測定結果を比較することで、IQプレ補償部1aが、アップコンバータ17におけるIQ歪を補償できるようになり、かつIQポスト補償部1bが、ダウンコンバータ21におけるIQ歪を補償できるようになる。通常、局部発振器37から出力された信号は分割され、一方は位相シフトなしにアップコンバータに供給され、他方は名目上0度又は90度何れかの分だけ位相シフトされてダウンコンバータに供給される。位相シフトが正確に90度であることは必須ではない。なぜなら、原理的には、如何なる位相差であっても、ポスト補償部が必要としかつプレ補償部に必要な補償をシステムが決定すべきだからである。アップコンバータに供給する信号の位相シフトを変化させないことが好ましい。なぜなら、その位相シフトは不要な位相変調として送信信号に付加されることになるからである。代替的に、カプラ19からIQダウンコンバータ21に対する入力までのリンクについて可変な位相シフトが適用されてもよいことに留意すべきである。しかしながら、それは、位相シフタが局部発信経路に設けられる場合よりも広いバンドの位相シフタを必要とする。なぜなら、カプラ19により取得される信号は変調されているのに対して、局部発振信号は典型的には変調されていないからである。
図3は本発明による周波数依存性の直交歪補償回路の構成例を示し、これはプレ補償回路1a又はポスト補償回路1bとして使用されてもよい。同相ディジタル成分が2iに入り、直交ディジタル成分が2qに入る。同相成分は2つの経路に分割され、一方の経路はディジタルフィルタ6aを介して合成部8aに与えられ、その後に同相出力3iに至る。他方の経路はディジタルフィルタ6bを介して合成部8bに与えられ、その後に直交出力3qに至る。ディジタルフィルタ6aの伝達特性は1+Aにより表現され、因子Aが小さい限り信号は大きくは変化せずに通過し、因子Aは周波数に依存してもよい。ディジタルフィルタ6bの場合、伝達特性はBにより表現され、信号は因子Bにより減少し、因子Bは周波数に依存してもよい。典型的には、A及びBは双方共に1より十分小さく、好ましくは0.1未満である。
同相成分と同様に、直交成分は2つの経路に分割され、一方の経路はディジタルフィルタ6dを介して合成部8bに与えられ、その後に同相出力3qに至る。他方の経路はディジタルフィルタ6cを介して合成部8aに与えられ、その後に直交出力3iに至る。ディジタルフィルタ6dの伝達特性は1+Dにより表現され、因子Dが小さい限り信号は大きくは変化せずに通過し、因子Dは周波数に依存してもよい。ディジタルフィルタ6cの場合、伝達特性はCにより表現され、信号は因子Cにより減少し、因子Cは周波数に依存してもよい。典型的には、C及びDは双方共に1より十分小さく、好ましくは0.1未満である。
図4は、補償回路(この例では、補償回路1aとして使用されている)がどのようにして歪13を補償するかを説明するための図である。歪は、補償回路と同じ形式の回路としてモデル化されていることが、理解できるであろう。同相成分2iは、フィルタ6aを介して通過し、それに伝達因子1+Aが乗算され、その後に伝達因子1+Aiが乗算される歪特性14aを介して伝搬する。ここで、Aiという表記は、単にAiが歪因子であることを示すために使用されているに過ぎず、同相因子や虚数因子であることを示すものではない。二乗の項が生じるが、A、B、C、Dは小さいので、これらの二乗の項を無視できることに留意を要する。
図4を参照しながら先ず歪を考察するに、IQ歪13を模擬する回路に入る同相信号成分3iには、因子(1+Ai)が乗算され、IQ歪13を模擬する回路の出力である出力ポート16iに至ることが分かる。直交信号成分3qには、IQ歪13を模擬する回路において因子Ciが乗算され、加算部15aにおいて、因子(1+Ai)が乗算されている同相成分と加算され、出力ポート16iに生じていることが分かる。
これらの歪を第1近似に関して補償するために、補償回路1aが設けられている。同相成分2iには因子(1+A)が乗算され、直交成分2qには因子Cが乗算され、同相成分(乗算後)と加算され、IQ歪13を模擬する回路の入力13に与えられている。
A及びAiが小さい場合、A=-Aiであるときに、歪因子Aiは実質的に除去できることが分かる。図4に示す例の場合、例えば同相信号経路において直列になっている2つのブロック6a及び14aにより二乗の項が生じるが、伝達因子は(1+A)(1+Ai)=(1+A)(1-A)=1-A2となることが分かる。
同様に、伝達因子Ciのブロック14cを通じて伝送される不要直交成分は、C=-Ciである場合、伝達因子Cの補償回路のブロック6cを通じて伝送される2qの成分によって実質的に相殺又はキャンセルされる。
A、B、C及びDが0.1未満であった場合、二乗の項は1%未満の電圧の項となり、電力的には僅か-40dBとなる。
同様に、Bを介して伝送される同相成分は、B=-BiでありかつBが十分に小さい場合(例えば、Bが1より十分に小さい場合)、不要成分Biを実質的に相殺する。D=-Diである場合において、D及びCが小さい場合、ブロック14dの歪は相殺されることがわかるであろう。
歪の後に続くポスト補償回路についても同様な議論が成り立つことが理解されるべきである。
上述したように、同相(I)及び直交(Q)チャネル間の伝達特性における差分エラーの補償が特に重要である。従って、差分エラーを引き起こす歪が相殺されることが実用上重要であるが、ある伝達特性を形成するように歪及び補償の組み合せを受け入れる余地があり、その伝達特性は、歪がない場合の伝達特性と同一ではないが、それでもI及びQチャネルについて同じである。すなわち、図4に示す例の場合、所望の成果は、I及びQチャネル各々が、1である伝達特性を有する状況であることを必ずしも必要としない。I及びQチャネルの各々に関する特性が同じであるならば、I及びQチャネル双方が他の何らかの伝達特性を有する成果が許容されてもよい。制御ループの動作により、補償回路のフィルタについて最適な伝達特性が自動的に生成され;最適化の方法は、直交歪のない状態に対する伝達特性を単に返す補償を適用することであるとは限らないことが、理解されるべきである。実際、制御ループにより最適化される因子が有益な方法で改善されるように変化する場合、制御ループの動作は、同相及び直交チャネル間の差分エラーを単に除去するだけでなく、システムの動作を改善する可能性がある。例えば、制御ループの動作により、同相及び直交チャネル双方のゲインを平坦化することが可能である。
図5は図4に示す一般的なディジタルフィルタ6a、6b、6c又は6dの構成要素を示す。ディジタル信号成分2iは、一連の遅延素子9a、9bを含むタップ付遅延線に与えられ、遅延素子の各々は時間Tだけ信号成分を遅らせる;この遅延時間Tはディジタル信号のサンプリング期間であってもよい。遅延素子各々の後に、信号の一部がタップから取り出され、フィルタ係数、ウェイト又は重み付け係数Cnが乗算される。重み付けされた成分は加算要素11において加算され、出力7aに与えられる。フィルタ係数は因子C1、C2、...Cnのように示されている。この構造は従来の有限インパルス応答(FIR)フィルタを形成する。係数は、線形因子であり、歪に関して関連する素子の周波数応答を合わせることで歪を最良に相殺するように、補償コントローラ22により制御可能である。また、線形因子に加えて、タップの各々は、タップから取り出された信号の二乗、三乗又はその他の非線形関数に作用する制御可能な係数を有することも可能である。そのような構造はボルテラ級数(Volterra series)表現として言及される。ディジタルフィルタは無限インパルス応答フィルタとして実現されてもよい。
図6はIQ補償コントローラ22を詳細に示す。同相入力成分2i及び直交入力成分2qがコントローラに入力され、監視受信系からの同相成分25i及び直交成分25qと比較されることについては、上述したとおりである。実際のシステムの実現手段に起因して生じる位相シフト(位相のズレ)及び振幅の不均衡を補償するために、比較を行ってエラー信号を生成する前に、入力からの信号成分を監視受信系からの信号成分に整合させる必要がある。その理由は、エラー信号は、IQ歪による寄与の影響を表現するべきであり、他の回路要素に起因する影響を表現すべきではないからである。プレ補償部の係数を制御するために、整合及び比較部26aは、受信した信号25i、25qを、入力信号成分2i、2qと同相になるように整合させる。ポスト補償部の係数を制御するために、整合及び比較部17bは、入力信号成分2i、2qを、受信した信号成分25i、25qと同相になるように整合させる。
先ず、プレ補償部のエラー係数を更新するコントローラ22の動作を考察するに、整合及び比較部26aは、入力信号成分を表す参照出力信号ref1 27aと、入力信号成分に整合させた監視受信系からの信号と入力信号成分との間の差分を表す誤差出力信号error1 28aとを生成する。信号ref1及びerror1は、エラー係数追従機能部29aに与えられる。この機能部は、トポロジ又は形態の観点からの補償回路のモデルを保持し、(この機能部で行われる)トレーニング又は追従は、参照信号が適用された場合に補償回路のモデルがエラー信号を生成するように、エラー係数を調整することを含む。これ自体は従来の方法により行われてもよい。適切な方法は、エラー信号に対する入力に関する一群の連立方程式を解き、一群の係数を生成することを含む。これは、典型的には多数の回数反覆され、最小二乗法を用いて複数の測定値(measurements)の中から最適な結果を生成する。ポスト補償部に関し、同様なプロセスが、エラー係数追従機能部29bを用いてエラー係数を求めるために使用される。
上述したように、説明されるトレーニング又は追従のプロセスは、プレ補償部に必要な係数とポスト補償部に必要な係数とを区別することができない;この曖昧さ(ambiguity)に対処するために、トレーニングを2段階で行うことができる;最初に、第1の相対位相状態でアップコンバータ及びダウンコンバータの局部発振信号を使用し、次に、典型的には第1の相対位相の状態と90度異なる第2の位相状態で局部発振信号を使用する。
先ず、プレ補償部の係数の制御を考察するに、エラー係数追従機能部29aの出力に作用するスイッチ30aは、保存部31aの局部発振器位相状態0用に保存される場合はエラー係数を指し、保存部31bの別個に保存される場合は局部発振器位相状態90(すなわち、位相状態0と90度異なる)の算出されたエラー係数を指す。エラー係数の2つの保存内容を加算したものは(図中、32の部分として示されている)、更新するためにプレ補償部の係数に加算されるように使用される。プレ補償部の係数は、2つの局部発振器の状態でトレーニングされ保存されたエラー係数32の和を加算することで、反復的に更新され、IQ歪を実質的に相殺する。
ポスト補償部の係数は、処理要素31c、31d及び33により同様なプロセスで更新されるが、保存部の和ではなく2つの局部発振器状態について保存されたエラー係数の差分が計算される。ある局部発振器の位相状態において位相シフトが整合プロセスに導入されるが、別の位相状態では導入されない場合、関連する位相シフトが、加算処理又は減算処理の前に、保存されているエラー係数に適用され、位相シフトを補償すべきである。位相シフトと加算処理とを合成したプロセス、及び同様に位相シフトと差分処理とを合成したプロセスは、ベクトル合成(vectorial combinations)と言及される。
図7は、電力増幅器40における非線形性を補償するプレディストーション法を使用する送信系回路に図6のシステムが使用された場合の様子を示す。
プレディストーション法により電力増幅器の応答を線形化するシステムと共に本発明の実施例を使用することは、特に有利である。基地局及び端末のような無線通信装置は、電力増幅器を含む送信系回路を有し、電力増幅器は変調された信号を無線チャネル上で伝送できる程度に高い電力レベルまで増幅する。送信系回路内の要素は送信される信号に歪を導入する可能性があるので、その歪を補償する様々な提案方法が存在することが知られている。そのような提案方法の内の1つはプレディストーション法であり、低電力の変調後の信号が、電力増幅器の入力に印加される前に、電力増幅器の非線形性を補償するように事前に歪められる(プレディストーション)。入力信号に適用されるプレディストーションと電力増幅器が入力信号に与える(予想される)非線形歪との合成は、実質的に歪のない出力信号となる。
一般的には、適応的なプレディストーション法がアップコンバート前にディジタル領域でプレディストーションとして行われる。同相及び直交チャネルに関して予め歪められた信号は、別々にアナログに変換され、その後に、IQアップコンバータとして知られているダイレクトコンバージョンアップコンバータの同相ブランチ及び直交ブランチにそれらを適用することで、直接的にアップコンバートされる。アップコンバートされた出力信号の一部は、プレディストーションシステムを制御する比較機能部にフィードバックされる。このフィードバック経路は、監視受信系又は監視受信機構として言及され、アップコンバートされた出力信号のサンプリングされた部分を中間周波数(IF)にダウンコンバートすることができる、或いはアップコンバートされた出力信号のサンプリングされた部分をベースバンドに直接的にダウンコンバートすることができる。
上述したように、ダイレクトコンバージョン方式は経済的な観点から有利であるが、同相及び直交信号経路における差分エラーの影響を被ってしまうおそれがある。ダイレクトコンバージョン方式は、ダウンコンバージョン及びアップコンバージョン用の局部発振器が同一の周波数で動作し、同一のシンセサイザを使用する場合に特に有利であり、ダウンコンバータに使用される中間周波数処理部と共にダイレクトコンバージョン方式がアップコンバータに使用される場合、生成される不要周波数成分が包含されるおそれを回避できる。
しかしながら、本質的な直交歪は、監視受信系にダイレクトコンバージョン方式を使用すること及び有用性を事実上禁止してしまう及び低減させてしまう。周波数に依存しないアップコンバータの不完全性を補償する方法が知られており、これは図1に示すような従来の直交エラー補償法を利用することを含む;しかしながら、これらの不完全性を補償するために必要な追加的な直交歪(quadrature impairments)を含むものではない。監視受信系がダイレクトコンバージョン方式を使用する場合、監視受信系に直交歪が導入されるかもしれない。アップコンバータにおける直交歪が補償されたとしても、ダウンコンバータにおけるエラーは、電力増幅器のプレディストーションを制御するのに使用される監視信号を劣化させ、増幅器のプレディストーション補償ループの有効性を制限してしまう。従って、アップコンバータ及びダウンコンバータにより導入される誤差を補償する必要がある。図8に示されるシステムはそのような問題に対処するように設計されている。
電力増幅器のプレディストーションコントローラ44は、入力信号成分45i、45qと、監視受信系からのIQポスト補償部1bにより補償された補償済み信号成分25i、25qとを受信することが分かる。電力増幅器のプレディストーションコントローラ44は、これらの入力成分を使用して、PAプレディストーション部43の入力信号に適用するプレディストーション特性を生成し、IQプレ補償部1aへの入力成分2i、2qを生成する。プレ補償信号成分はIQアップコンバータ17に印加され、アップコンバートされた信号成分はカプラ19を介して電力増幅器に至り、送信用の第2のカプラ41を通じて伝送される。スイッチ42は、IQ補償コントローラ動作している場合には、電力増幅器(PA)40の上流に位置するカプラ19からの信号成分をIQダウンコンバータ21に印加するように方向付け、PAプレディストーションコントローラ44が動作している場合には、カプラ41からの信号成分をダウンコンバータ21に印加するように方向付ける。このようにする理由は、PAコントローラ44は、送信系回路45i、45qへの入力(PAプレディストーション部43への入力)と電力増幅器の出力(スイッチ42を適切に設定することで、IQポスト補償部1bの出力25i、25qにより測定される)との間の差分を最小化するように動作するのに対して、IQ補償コントローラ22は、IQプレ補償部1aに対する入力2i、2qとIQアップコンバータ17の出力(これも、スイッチ42を適切に設定することで、IQポスト補償部1bの出力25i、25qにより測定される)との間の差分を最小化するように動作するからである。
図8は、図2に示すシステムが、ポスト補償部を使用することなく動作する場合を示し、すなわちポスト補償部1bに対する係数を計算も適用もしていない。図9はIQプレ補償部1aのみを制御するIQ補償コントローラ22を示す。IQプレ補償部1aのプレ補償係数は、たとえポスト補償部がなかったとしても、アップコンバータにおけるIQ歪13aを相殺するようにトレーニング又は調整されることが分かる。一般に、IQ補償制御ループの収束の速度を向上させるにはポスト補償部1bを実装することが有用であるが、これは必須ではない。また、電力増幅器のプレディストーション制御ループと共に使用する場合、ループのパフォーマンスを最適化するためにIQダウンコンバータの出力を修正することも有用である。
図10は、米国特許出願第11/962432号(特許文献1)に示されているように、ダウンコンバートされた信号の予想される特性を最適化することに基づいて、従来のプレ補償部4a及びポスト補償部4bがコントローラ60により制御される様子をブロック図形式で示す。この出願は、ダイレクトコンバージョン方式のアップコンバータとダイレクトコンバージョン方式のダウンコンバータを用いる監視受信系とを備えるシステムにおいて、周波数に依存しない直交歪を補償することを目的とする。第1の位相関係におけるアップコンバータ及びダウンコンバータのローカル発振器と共に測定を行った後に、一般に第1の位相関係とは90度異なる第2の位相関係におけるアップコンバータ及びダウンコンバータのローカル発振器と共に測定を行うことで、アップコンバータにおける直交歪とダウンコンバータにおける直交歪とを区別する技術が開示されている。測定されるものは、監視受信系で受信した信号の特性に関するものであり、予想される信号の特性と比較される。例えば、同相成分及び直交成分の間の長期的な補償は、理想的な信号の場合、DC電圧成分のようにゼロになることが予想される。アップコンバータ及びダウンコンバータの経路における直交歪は、ある補償を適用する補償回路を用いて別々に補償され、その補償はベースバンドの中で周波数によらず名目的には等しいものである。そのような補償は、一般的には、電圧オフセット(すなわち、DCオフセット)や、同相及び直交信号経路の間の差分ゲイン特性や、同相及び直交信号経路の間の位相誤差等の補償を含む。従来の直交補償回路4は、図1に示されているような回路で使用されてもよい。
しかしながら、アップコンバージョン及びダウンコンバージョン双方においてベースバンドの周波数に依存するエラー(特に、差分エラー)が生じるおそれがある。例えば、素子の許容誤差の範囲内におけるアナログ素子の値のばらつきや温度変化に起因して、アナログフィルタリング(特に、エイリアシング防止フィルタ)はそのようなエラーを導入してしまう。図1に示すような従来の補償回路はそのようなエラーを補償することができない。
また、受信信号について予想される特性の長期的な平均に基づく測定は、本質的に緩慢なものであり、直交歪を高精度に補償する程度に充分なループゲイン及び安定性をもたらすものではない。
有利なことに、図10に示す従来のシステムは、周波数依存性の直交歪を補償するために、上述したような本発明の実施例(特に、図6及び図7)と共に使用されてもよい(図11)。図11は、周波数依存性歪に対するプレ補償部1a及び従来のプレ補償部4aが直列に接続され、同様に周波数依存性歪に対するプレ補償部1b及び従来のプレ補償部4bが直列に接続され手いる様子を示す。図1に示すような従来の直交歪補償回路を利用してエラーを総合的に排除し、周波数依存性歪に対するプレ補償制御ループの動作を改善することが有用である。従来のプレ補償回路は、図10を参照しながら説明したように、ダウンコンバートされた信号について予想される特性を最適化するように制御される。特に、従来の直交補償回路はこの機能に非常に適しており、かつ予想される観測信号の特性に基づく制御ループは従来のIQ補償回路の制御に特に効果的であるので、この方法でDCオフセットを補償することが有用である。
本発明の実施例は無線システムだけでなくケーブルTVのような有線システムに適用されてもよいことが、明らかである。
上記の実施例は本発明の例示的な具体例として理解される必要がある。任意の実施例について説明された如何なる特徴も、単独で使用されてもよいし、説明された他の特徴とともに組み合わせて使用されてもよいし、他の任意の実施例の1つ以上の特徴と共に組み合わせて使用されてもよいし、他の任意の実施例の任意の組み合わせと共に使用されてもよいことが、理解されるべきである。更に、上記において明示的には示されていない均等物及び変形例も、添付の特許請求の範囲により規定される本発明の範囲から逸脱することなく本発明に包含されている。
米国特許出願公開第2010-297966号明細書

Claims (14)

  1. 補償回路と、直交アップコンバータと、直交ダウンコンバータとを有する送信系回路を制御する方法であって、前記補償回路は、直交アップコンバータにおける同相信号経路の伝送特性及び直交信号経路の伝送特性の間の周波数依存性の直交歪を補償するためのものであり、前記直交アップコンバータは前記補償回路に入力された信号をアップコンバートするために使用され、前記直交ダウンコンバータは受信した信号をダウンコンバートするために使用され、前記直交アップコンバータは前記直交ダウンコンバータに結合された出力を有し、前記補償回路は一群のフィルタタップ係数の値により設定変更可能であり、前記入力された信号は周波数成分を有し、当該本方法は、
    前記直交ダウンコンバータの前記出力からの出力信号を前記直交ダウンコンバータに与え、
    前記直交ダウンコンバータにより、与えられた該出力信号をダウンコンバートし、
    ダウンコンバートされた信号を前記入力された信号と比較し、
    比較の結果に基づいて前記フィルタタップ係数の値を修正し、
    前記周波数成分の周波数に依存する補償を前記周波数成分に適用することで、前記周波数依存性の直交歪を補償するステップを有する方法。
  2. ダウンコンバートされた信号及び前記入力された信号から歪信号を判定し、
    該歪信号及び前記入力された信号を用いて前記フィルタタップ係数の値を修正するステップ
    を有する請求項1記載の方法。
  3. 当該方法が、前記直交アップコンバータ及び前記直交ダウンコンバータに局部発振信号源が生成した局部発振信号を提供するステップを有し、前記局部発振信号源は第1の動作状態と第2の動作状態とを含む複数の動作状態により動作可能であり、
    前記第1の動作状態は、前記局部発振信号源が前記局部発振信号を前記直交アップコンバータ及び前記直交ダウンコンバータに入力する動作状態であり、
    前記第2の動作状態は、前記局部発振信号源が前記第1の動作状態で動作している場合に、前記局部発振信号源が、前記直交ダウンコンバータ又は前記直交ダウンコンバータに入力される信号に位相シフトを与える動作状態であり、当該方法は、
    ダウンコンバートされた信号と前記入力された信号とを比較することで、動作状態各々について歪信号を判定し、
    前記歪信号及び前記入力された信号に基づいて、中間的な一群のフィルタタップ係数の値を動作状態各々について決定し、
    現在の一群のフィルタタップ係数の値を更新するために、前記中間的な一群のフィルタタップ係数の値と現在の一群のフィルタタップ係数の値とのベクトル合成に基づいて、更新された一群のフィルタタップ係数の値を生成するステップを有する請求項1又は請求項2に記載の方法。
  4. 前記直交ダウンコンバータは、前記直交ダウンコンバータにおける同相及び直交伝送経路の間における周波数依存性の直交歪を補償するポスト補償回路と関連して動作し、前記ダウンコンバートされた信号は周波数成分を有し、前記ポスト補償回路は、一群のポスト補償フィルタタップ係数と該一群のポスト補償フィルタタップ係数の値を設定する設定手段とを有し、本方法は、
    現在のポストフィルタタップ係数の値を更新するために、前記中間的な一群のフィルタタップ係数の値と現在の一群のポスト補償回路の係数の値とのベクトル合成に基づいて、更新された一群のポスト補償回路の係数の値を生成し、
    更新された一群のポスト補償回路の係数の値を用いて前記ポスト補償回路を制御し、
    前記周波数成分の周波数に依存する補償を前記周波数成分の各々に適用することで、前記直交ダウンコンバータにおける直交歪を補償するステップを有する請求項3記載の方法。
  5. 請求項1-4の何れか1項に記載の方法をコントローラに実行させるコンピュータ読取可能なコードがエンコードされているコンピュータ読取可能な媒体。
  6. 請求項1-4の何れか1項に記載の方法を実行するコントローラ。
  7. 送信経路と、監視経路と、コントローラとを有する送信系回路であって、
    前記送信経路は、入力信号を送信するための同相及び直交信号経路の間における周波数依存性の直交歪を補償する補償回路と、前記入力信号をアップコンバートする直交アップコンバータとを有し、前記補償回路は、同相入力ポートと、直交入力ポートと、同相出力ポートと、直交出力ポートとを有し、入力ポートの各々はディジタルフィルタ回路により出力ポートの各々に接続され、前記ディジタルフィルタ回路は一群のフィルタタップ係数と該一群のフィルタタップ係数の値を設定する設定手段とを有し、
    前記監視経路は、
    アップコンバートされた前記入力信号の一部を受信するカプラと、
    該カプラで受信した信号をダウンコンバートする直交ダウンコンバータとを有し、
    前記コントローラは、
    ダウンコンバートされた信号と前記入力信号とを比較することで信号歪を判定し、
    前記信号歪及び前記入力信号に基づいて前記一群のフィルタタップ係数の値を修正し、
    修正された一群のフィルタタップ係数の値を用いて前記補償回路を制御し、前記周波数成分の周波数に依存する補償を前記周波数成分各々に適用して前記周波数依存性の直交歪を補償する、送信系回路。
  8. 請求項7記載の送信系回路を有する無線端末である無線通信装置。
  9. 請求項7記載の送信系回路を有する無線基地局である無線通信装置。
  10. 同相信号経路の伝送特性及び直交信号経路の伝送特性の間の周波数依存性の直交歪を補償する補償回路であって、該直交信号経路は信号の同相及び直交成分を伝送するためのものであり、当該補償回路は同相入力ポート、直交入力ポート、同相出力ポート及び直交出力ポートを有し、
    入力ポートの各々はディジタルフィルタ回路により出力ポートの各々に接続され、前記ディジタルフィルタ回路は一群のフィルタタップ係数と該一群のフィルタタップ係数の値を設定する設定手段とを有する、補償回路。
  11. 前記ディジタルフィルタ回路は、
    前記同相入力ポートを前記同相出力ポートに接続する第1のディジタルフィルタと、
    前記同相入力ポートを前記直交出力ポートに接続する第2のディジタルフィルタと、
    前記直交入力ポートを前記同相出力ポートに接続する第3のディジタルフィルタと、
    前記直交入力ポートを前記直交出力ポートに接続する第4のディジタルフィルタと
    を有し、該ディジタルフィルタの各々は、各自の一群のフィルタタップ係数と、該各自の一群のフィルタタップ係数の値を設定する各自の設定手段とを有する、請求項10記載の補償回路。
  12. 1つ以上の前記ディジタルフィルタが有限インパルス応答フィルタである、請求項10又は請求項11に記載の補償回路。
  13. 1つ以上の前記ディジタルフィルタが無限インパルス応答フィルタである、請求項12記載の補償回路。
  14. 1つ以上の前記ディジタルフィルタがボルテラ級数による多項式構造に基づいている、請求項10又は請求項11に記載の補償回路。
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