JP2012508046A - ストーマ装具に使用されるスキンプレートの曲げの制御 - Google Patents

ストーマ装具に使用されるスキンプレートの曲げの制御 Download PDF

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Abstract

本発明は、ストーマ装具のベースプレートに使用される凸状のシェルに関する。凸状のシェルは、外縁と、貫通穴を画定する内縁とによって画定される環状のリングを備える。環状のリングは更に、環状のリングを横切って延び、環状のリングを少なくとも第1、第2、第3および第4のセグメントに分割する少なくとも4つの移行部を備える。このような部分で凸状のシェルの特徴を変化させることによって、シェルの曲げを制御することが可能であり、また本明細書に記載するように、ストーマの周囲の領域を圧潰に対してより安定で耐性を有するように保つと共に、快適さが向上するようにストーマ周囲領域の可撓性を改善することも可能となる。

Description

本発明は、スキンプレートの曲げが所望の領域で起こる、ストーマ装具に使用されるスキンプレートに関する。特に、曲げを少なくとも4つの部分に集中させた、スキンプレートに使用される凸状のシェルについて記載する。
スキンプレートは、ベースプレートとも称され、ストーマを造設した使用者(この使用者はオストメイトとも称される)の皮膚にストーマ袋を取り付けるためのストーマ装具に使用される。
スキンプレートは、典型的には、支持層、例えば、ポリウレタンフィルムで形成され、それに皮膚にやさしい粘着剤が塗布されている。スキンプレートをストーマの周囲の皮膚に貼着できるようにストーマが入る貫通穴がスキンプレートに配置されている。
ストーマから排泄物を収集するために、ストーマ袋の開口部は貫通穴の周囲に配置される。ストーマ袋は、例えば、袋をスキンプレートの支持層に溶着することによって配置されてもよい。当該技術分野では、これはワンピース型ストーマ装具と称される。あるいは、ストーマ袋をスキンプレートに着脱自在に配置できるように、粘着剤によるまたは機械的な連結機構を配置してもよい。これによって、袋が一杯になったとき、スキンプレートを皮膚から取り外すことなく、袋を交換することができる。当該技術分野では、これはツーピース型ストーマ装具と称される。
多くのオストメイトには、いわゆる陥没した/引っ込んだストーマが生じる。ここでは、ストーマが腹部の中に陥没し、ストーマが造設されている腹部に凹部が形成される。このようなストーマの周囲に平面状のスキンプレートを貼付すると、1つには、ストーマの周囲の領域が被覆されないままになり、それによってストーマからの排泄物に曝されることになる。更に、ストーマは、スキンプレートの貫通穴を通ることさえできないほど引っ込んでいる場合もある。陥没したストーマの問題に対処するために、凸状のスキンプレートが開発されてきた。
これらは凸状の表面輪郭を有し、外側の平面状の領域はストーマを取り囲む外側の皮膚領域に貼着されるが、皮膚はストーマの方に内方に引っ張られない。貫通穴の軸に沿った傾斜面を有する凸面の中間領域は、後述の外側の皮膚領域と内側の皮膚領域の間の皮膚領域に貼着される。最後に、凸面の内側の平面状の領域は、ストーマを直ぐ取り囲む内側の皮膚領域に貼着される。
典型的には、また一般的に記載されているように、このような凸状のスキンプレートは、平面状のスキンプレートを前述のように凸状のシェルに形成することによって製造される。凸状のシェルは、所望の輪郭および形状を有し、平面状のスキンプレートより剛性の高い材料で形成される。平面状のスキンプレートを凸状のシェルの形状に加圧成形した後、それらを典型的には溶着または接着剤により一緒に接合する。
従って、陥没したストーマの特徴に適合する輪郭と形状を有する好適なシェルを選択することによって、ストーマの周囲にぴったりと適合し、ストーマからの排泄物が周囲の皮膚と接触するリスクを低減するストーマ装具を提供することができる。
場合によっては、特に、標準体重を超過し、肥満している人に関する場合、このような陥没したストーマの周囲の組織は凸状のスキンプレートの周囲が圧潰することが示されてきた。このように圧潰する時、スキンプレートが外れたりまたはスキンプレートがストーマの径全体にわたって折り重なり、ストーマの機能が閉鎖するリスクがある。
更に、活動中、身体の動きによって周囲が絶えず曲がり、褥瘡性潰瘍が生じるリスクがある。
本明細書に記載するように、スキンプレートの曲がる位置と曲がり方を制御することによって、外れたり、褥瘡性潰瘍が生じるリスクが低減するように、ストーマの周囲の領域の安定性を改善し、凸状のスキンプレートにかかる荷重を分散させることができることが分かった。
第1の態様では、本発明は、ストーマ装具のベースプレートに使用される凸状のシェルに関し、凸状のシェルは、外縁と、貫通穴を画定する内縁とによって画定される環状のリングを備え、前記リングは、貫通穴の中心軸に垂直な第1の軸の周囲の可撓性が、第1の軸に対してある一定の角度をなし、貫通穴の中心軸に垂直な第2の軸の周囲の可撓性と比較して高くなっている。
可撓性を変化させた凸状のシェルを提供することによって、使用中のストーマ装具のベースプレートの折り重なり方を制御し、その結果、使用者の快適さが改善され、ストーマ装具が皮膚から外れるリスクを低減することが可能である。
一実施形態では、凸状のシェルは、貫通穴の中心軸C−Cに垂直な第1の面内に延在する外側の平面を備え、外側の平面は外縁から半径方向内方に延び、中間の傾斜面に移行し、中間の傾斜面は外側の平面から内側の平面の方に半径方向内方に延び、内側の平面は、貫通穴の中心軸C−Cに垂直な第2の面内に延在し、中間の傾斜面から貫通穴を画定する内縁の方に半径方向に延びる。
凸状のシェルの別の実施形態では、第1の角度は、第1の軸に沿って傾斜面と内側の平面との間で画定され、第2の角度は、第2の軸に沿って傾斜面と内側の平面との間で画定され、第1の角度と第2の角度は異なる。
特に、第1の角度は40°〜60°、特に50°であってもよく、第2の角度は25°〜45°、特に35°であってもよい。有利には、第1の角度は、第2の角度の方に向かって徐々に減少する。
これによって凸状のシェルの可撓性を変化させることができ、曲げがどれくらい急になり得るかを決定することができるようになる。例えば、角度が非常に急に変化すると非常に狭い領域で曲げが生じ、広い領域で変化すると比較的滑らかな曲げが生じる。これは、例えば、褥瘡性潰瘍のリスクを低減するのに有用である。
代わりにまたは追加で、第1の軸に沿った中間の傾斜面に沿った凸状のシェルの第1の厚みが、第2の軸に沿った中間の傾斜面に沿った凸状のシェルの第2の厚みとは異なる凸状のシェルを提供することによって曲げを制御してもよい。第1の厚みは、例えば、第2の厚みの方に向かって徐々に減少する。
第2の態様では、前記の第1の態様と組み合わせてまたは別々に、本発明はストーマ装具のベースプレートに使用される凸状のシェルに関し、凸状のシェルは、外縁と、貫通穴を画定する内縁とによって画定される環状のリングを備え、前記リングは更に、環状のリングを横切って延び、環状のリングを少なくとも第1、第2、第3および第4のセグメントに分割する少なくとも4つの移行部を備える。
この用語から、「移行部」は、凸状のシェルの隣接する2つの部分の特徴が変化する部分であることを理解されたい。
このような部分で凸状のシェルの特徴を変化させることによって、シェルの曲げを制御することが可能であり、また、本明細書に記載するように、ストーマの周囲の領域を圧潰に対してより安定で耐性を有するように保つと共に、快適さが向上するようにストーマ周囲領域の可撓性を改善することも可能となる。
更に、前述のように、凸状のシェルは、凸状のスキンプレートの製造に使用される要素である。凸状のシェルは、凸状の表面輪郭を有することを特徴とする。外側の平面は、外縁に沿って環状に設けられており、主に1つの面内に延在する。外側の平面は半径方向内方に延びて中間の傾斜面になり、中間の傾斜面は半径方向内方に延びると共に、貫通穴の軸に沿っても延びる。最後に、中間の傾斜面は、内側の平面に移行するが、内側の平面は、内縁に沿って環状に設けられており、主に、外側の平面が延在するのとは別の面内に延在する。
理解され得るように、換言すれば、外側の平面は、内側の平面に対して貫通穴の軸に沿って軸方向にずれている。貫通穴の軸から内側の平面の外縁までの半径は、貫通穴の軸から外側の平面の内縁までの半径より小さく、内側の平面は中間の傾斜面によって外側の平面に繋がっている。
一実施形態では、環状のリングは楕円形の外縁を有し、および/又は内縁は楕円の形状になっている。これによって、凸状のシェルは、ひだの湾曲および身体の動きに追従し、従ってより快適に装着される形状を有する。
このような楕円形は、典型的には第1の軸と第2の軸に関して対称であり、その場合、少なくとも4つの移行部は、楕円形の長さが最も長い軸に最も近いところに配置されている。しかし、他の対称な形状を使用してもよい、例えば、楕円形は1つの軸に関してのみ対称である、および/又は移行部は楕円形の長さが最も短い軸の方に近いところにある。
一実施形態では、移行部は、溝として設けられる。これは、物体の曲げを制御する簡単且つ容易な方法である。曲げは、通常、材料の量が多い領域(そのため、これらの領域の方が物体の剛性が高い)と反対の材料の量が少ない領域で起こる。
一実施形態では、セグメントは対称に配置される。これは、例えば、第1のセグメントと第3のセグメントを互いに反対側に配置し、第2のセグメントと第4のセグメントを互いに反対側に配置することによって行うことができる。
別の実施形態では、第1のセグメントと第3のセグメントは、第2のセグメントと第4のセグメントよりも厚みが大きい。これは、曲げを制御する追加のおよび/又は代替の方法である。このため、シェルは、厚みが変化する移行部で曲がる傾向を有することになる。
別の実施形態では、第1のセグメントおよび第3のセグメントは、第2のセグメントおよび第4のセグメントとは異なる材料で形成され、これは、曲げを制御する別のおよび/又は代替の方法である。
別の実施形態では、第2のセグメントと第4のセグメントは、第1のセグメントと第3のセグメントより可撓性が高い。
ストーマの周囲の安定性を向上させるために、更に、凸状のスキンプレートに取り付けられるベルトを装着することを好む使用者もいる。従って、一実施形態では、少なくとも4つのベルト取付手段を備えるスキンプレートが提供される。例えば、環状のリングの外縁に沿って少なくとも4つのベルトループを配置してもよい。
このような実施形態では、典型的には、スキンプレートとベルトを一緒に連結することができる少なくとも4つのスキンプレート取付手段を備えるベルトが提供される。
凸状のシェルは、異なる方法でスキンプレートに接合されていてもよい。一実施形態では、凸状のシェルは支持層に取り付けられており、支持層には皮膚に貼着するのに適した粘着剤が塗布されている。
凸状のシェルの上面図である。 線II−IIに沿った図1の凸状のシェルの側面断面図である。 図2と同じ横断面に沿った使用中の凸状のシェルの側面図である。 凸状のシェルの第2の実施形態の上面図である。 線V−Vに沿った図4の凸状のシェルの第2の実施形態の側面断面図である。
凸状のシェル1の一実施形態を図1および図2に示す。凸状のシェルは支持層2に取り付けられており、支持層2には皮膚にやさしい粘着剤3が塗布されている。凸状のシェル、支持層、および粘着剤は一緒に凸状のスキンプレート4を形成する。
凸状のスキンプレートは、例えば、ストーマ用パウチ(図示せず)を支持層もしくは凸状のシェルに溶着することによる、または、ストーマ用パウチを凸状のスキンプレートに着脱自在に取り付けることができる連結手段(図示せず)を使用することによるストーマ装具(図示せず)の一部である。
凸状のシェル1は、外縁6と内縁7によって画定される環状のリング5を備える。内縁7は、軸C−Cを有する貫通穴8を画定する。更に、凸状のシェルを貫通穴8の軸C−Cに沿って考えるとき、凸状のシェルは、互いに垂直な軸A−AおよびB−Bに関して対称である。
使用時、凸状のシェルは、好ましくは、使用者が直立しているとき、軸A−Aが主に鉛直になり、軸B−Bが主に水平になるように使用者に貼付される。または、換言すれば、凸状のシェルは、使用者の自然な動きによって凸状のシェル、従って凸状のスキンプレートが軸B−Bを中心として曲がるように貼付される。
第1、第2、第3、および第4の溝10、11、12、13として形成された4つの移行部は、環状のリングを横切って延びる。溝は、環状のリングを少なくとも、第1の溝と第2の溝によって画定される第1のセグメント15、第2の溝と第3の溝によって画定される第2のセグメント16、第3の溝と第4の溝によって画定される第3のセグメント17、および第4の溝と第1の溝によって画定される第4のセグメント18に分割する。
溝は、必ずしも環状のリング全体を横切って延びておらず、これは図1および図2の実施形態の場合も同様である。また、溝が部分的に延在するだけで、後述するような所望の効果を提供することができる。
特に図2から分かるように、凸状のシェルは、凸状の表面輪郭を有する。凸状のシェルという用語は、形状が数学的に正確な凸として表されている必要はなく、例えば、台形または円形であってもよいものと広く解釈されるべきであることを理解されたい。
例えば、凸状のシェルは、より広い用語では、環状のリングの外縁6に沿って環状に設けられており、主に1つの面内に延在する外側の平面20を有するシェルであると理解することができる。外側の平面20は、中間の傾斜面21に移行するまで、貫通穴8の軸C−Cに関して半径方向内方に延び、中間の傾斜面21は半径方向内方に延びると共に、貫通穴8の軸C−Cに沿っても延びる。最後に、中間の傾斜面21は、内側の平面22に移行し、内側の平面22は内縁7に沿って環状に設けられており、主に、外側の平面20が延在するのと別の面内に延在する。
理解され得るように、換言すれば、外側の平面20は、内側の平面22に対して、貫通穴8の軸C−Cに沿って軸方向にずれている。内側の平面22の半径方向の最大の長さは、外側の平面20の半径方向の最小の長さより小さく、内側の平面22は、中間の傾斜面21によって外側の平面20に繋がっている。
シェルの輪郭を決定するのは、主に中間の傾斜面21となる。
凸状のシェル1は、外側の平面20と支持層2の間にある第1の環状溶着部25、および内側の平面22と支持層2の間にある第2の環状溶着部26によって支持層2に取り付けられている。取り付けの手段および位置は、本発明には重要ではなく、他の手段(例えば、接着剤または可溶性物質(soluble)など)を使用することもでき、また、それを他の位置(例えば、中間の傾斜面21)に取り付けることもでき、取り付けは断続的であってもよいことを理解されたい。
支持層2および粘着剤3には、凸状のシェルの貫通穴8と同軸方向に並んでいる穴27が設けられている。
図2で分かるように、第1の溝10は軸i−iに沿って延びており、第4の溝13は軸ii−iiに沿って延びている。図示していないが、同様に、第2の溝11は軸i−iに沿って延びており、第3の溝12は軸ii−iiに沿って延びている。
使用者に貼付するとき、図3に示すように、ストーマ31(説明のため、破線で示している)が穴27および貫通穴8を通って入るように、粘着剤側を皮膚30に貼着する。貼付する前に、使用者は、凸状のスキンプレートがストーマの周囲にぴったりと適合するように、穴27をストーマに対応する形状に手で切断することが必要な場合がある。
図3に示すように、例えば、曲げなどによって、使用者が活動中である場合、その動きによって凸状のスキンプレートが変形することになる。従来のスキンプレートでは、これによって、軸B−Bおよび軸C−Cによって画定される面内の軸B−Bに平行な変形軸(図示せず)に沿って存在する点の周囲で変形が起こることになる。しかし、第1の溝と第4の溝10、13(並びに、図示されていない第2の溝と第3の溝)のため、変形は主に溝で、即ち、軸i−iおよびii−iiに沿って存在する点で起こることになる。これによって、ストーマの変形がかなり低減する。
同時に、1つの軸(C−C)ではなく2つの軸(i−iおよびii−ii)を中心として曲げが起こるため、荷重、即ち、活動中に使用者が凸状のスキンプレートに加える力が、2倍の領域に分散するため、褥瘡性潰瘍が生じるリスクが低減する。
従って、理解され得るように、溝によって移行部の材料が減少するため、主な変形部分がストーマ領域から離れ、荷重を比較的よく吸収できる領域に移動する。
身体の輪郭に追従するように、溝(移行部)は、更に、水平軸B−Bに対してある一定の角度で配置されていてもよい。これによって、溝における曲げは腹部の湾曲および生じ得る皮膚のひだに追従することができる。
曲げの制御を可能にするのは、これらの移行部における凸状のシェルの特徴の変化であり、この機能を得るために、移行部が溝として設けられることに限定されない。
あるいは、移行部は、凸状のシェルの製造に使用される材料の変化によって設けられてもよい。従って、図1〜図3の実施形態を使用する場合、第2のセグメント16と第4のセグメント18は、第1のセグメント15と第3のセグメント17を設けるのに使用される第2の材料より剛性の高い材料で形成されてもよい。比較的剛性の高い第2のセグメントと第4のセグメント16、18は、活動中、ストーマおよびその周囲の領域を比較的安定に保つと共に、主な変形部分を移行部並びに第1および第3のセグメント15、17に移動させる。代替として/追加で、このような剛性は、対応するセグメントの材料の厚みが異なるようにすることによって得られてもよく、セグメントを厚くするほど剛性は高くなり、従って、変形に対してより安定になる。
更に、凸状のシェルの形状によっても安定性が得られる。従って、例えば、貫通穴8を楕円の形状にすることにより、ストーマおよびその周囲の領域における安定性が向上する。
変形が望ましくない場合もあるが、目的は、主に、変形を取り除くことではなく、主に変形が起こる位置を制御することであることを理解されたい。変形が小さ過ぎる、即ち、剛性が高過ぎる凸状のスキンプレートは、使用者にとって使い心地がよくない。従って、凸状の形状を提供すると共に、変形する位置を制御するために、非常に可撓性が高いが依然として一部の領域で剛性を有する製品を得ることは、妥協の問題である。
変形を制御するおよび/又はストーマ装具の完全な圧潰(第1のセグメントと第3のセグメントが互いに折り重なること)およびそれによってストーマ用パウチ(図示せず)へのアクセスが閉鎖されるリスクが生じることを防止する他の方法は、凸状のシェルの外縁に沿って設けられる4つのいわゆるベルト耳部35、36、37、38によって達成される。ベルト耳部は、ベルト(図示せず)を凸状のスキンプレートに取り付けるためのベルト取付手段の機能をする。ベルトは、更に、スキンプレートが皮膚から外れるリスクを低減させる。
凸状のシェルの外縁に沿った選択された点にベルト耳部を設けることによって、凸状のスキンプレートの変形を制御することが更に可能である。
従って、移行部と同様に、ストーマを横切る変形軸に沿って位置する点の周囲だけで変形が起こることが防止され、従ってストーマの変形が防止され、それどころかストーマの領域の外側にある各反対側に沿って配置された2つの軸に沿った所定の位置にベルトを取り付けることによって、変形の大部分がストーマから離れた領域に移動する。
移行部より水平軸B−Bから離れたところにベルト耳部を配置することによって、ストーマの領域内に力が加わることが防止され、従って、使用中にストーマが変形するリスクが低減する。
凸状のシェル101の第2の実施形態を図1および図2に示す。凸状のシェルは、外縁106と内縁107によって画定される環状のリング105で形成されている。内縁は、貫通穴108を画定する。
凸状のシェルは、第1の面D−D内に延在する外側の平面120を有する。第1の面は、貫通穴108の中心軸C−Cに垂直である。外側の平面は、外縁から半径方向内方に延び、中間の傾斜面121に移行する。中間の傾斜面121は、中心軸C−Cに沿って外側の平面から半径方向内方に延び、内側の平面122に移行する。内側の平面は、貫通穴の中心軸C−Cに垂直な第2の面E−E内に延在する。内側の平面は、中間の傾斜面から、貫通穴を画定する内縁の方に半径方向に延びる。
異なる角度を有するように中間の傾斜面に沿って角度を変化させることにより、可撓性を変化させることができ、それによって、ベースプレートの曲げを制御することができ、前述の問題が解決される。
図2に示すように、中間の傾斜面の角度を中間の傾斜面と第2の面E−Eとの角度として定めることができる。従って、1つの領域では、それは角度αを形成し、別の領域では、それは角度βを形成する。角度αを50°に定め、角度βを35°に定めた場合、角度αを有する領域の周囲でそれを曲げようとするとき、角度βを有する領域の周囲でそれを曲げようとするときと比較して、凸状のシェルの剛性は高くなる。
角度の変化は一段階で行われてもよいが、連続的に移行させると、皮膚にやさしく、褥瘡性潰瘍が生じるリスクを低減する柔軟な曲げ領域が得られる。
中間の傾斜面に沿った角度を異なるようにすることの他に、凸状のリングの曲げおよび可撓性を制御する別の方法には、凸状のリングの中間の傾斜面の厚みt1およびt2を変えることもある。
1 凸状のシェル
2 支持層
3 皮膚にやさしい粘着剤
4 凸状のスキンプレート
5 環状のリング
6 外縁
7 内縁
8 貫通穴
9 第1の溝
10 第2の溝
11 第3の溝
12 第4の溝
15 第1のセグメント
16 第2のセグメント
17 第3のセグメント
18 第4のセグメント
20 外側の平面
21 中間の傾斜面
22 内側の平面
25 第1の環状溶着部
26 第2の環状溶着部
27 穴
30 皮膚
31 ストーマ

Claims (20)

  1. ストーマ装具のベースプレートに使用される凸状のシェルであって、外縁と、貫通穴を画定する内縁とによって画定される環状のリングを備える凸状のシェルであり、前記リングは、前記貫通穴の中心軸に垂直な第1の軸の周囲の可撓性が、前記第1の軸に対してある一定の角度をなし、前記貫通穴の中心軸に垂直な第2の軸の周囲の可撓性と比較して高い、凸状のシェル。
  2. 前記凸状のシェルが、前記貫通穴の中心軸C−Cに垂直な第1の面内に延在する外側の平面を備え、前記外側の平面が前記外縁から半径方向内方に延びて中間の傾斜面に移行し、前記中間の傾斜面が前記外側の平面から内側の平面の方に半径方向内方に延び、前記内側の内面が、前記貫通穴の中心軸C−Cに垂直な第2の面内に延在し、前記中間の傾斜面から前記貫通穴を画定する前記内縁の方に半径方向に延びる、請求項1に記載の凸状のシェル。
  3. −第1の角度が、前記第1の軸に沿って前記傾斜面と前記内側の平面との間で画定され、
    −第2の角度が、前記第2の軸に沿って前記傾斜面と前記内側の平面との間で画定され、
    −前記第1の角度と前記第2の角度が異なる、
    請求項2に記載の凸状のシェル。
  4. 前記第1の角度が40°〜60°、特に50°であり、前記第2の角度が25°〜45°、特に35°である、請求項3に記載の凸状のシェル。
  5. 前記第1の角度が、前記第2の角度の方に向かって徐々に減少する、請求項4に記載の凸状のシェル。
  6. 前記第1の軸に沿った前記中間の傾斜面に沿った前記凸状のシェルの第1の厚みが、前記第2の軸に沿った前記中間の傾斜面に沿った前記凸状のシェルの第2の厚みと異なる、請求項2〜5のいずれか1項に記載の凸状のシェル。
  7. 前記第1の厚みが、前記第2の厚みの方に向かって徐々に減少する、請求項6に記載の凸状のシェル。
  8. ストーマ装具のベースプレートに使用される凸状のシェルであって、外縁と、貫通穴を画定する内縁とによって画定される環状のリングを備える凸状のシェルであり、前記リングが更に、前記環状のリングを横切って延び、前記環状のリングを少なくとも第1、第2、第3および第4のセグメントに分割する少なくとも4つの移行部を備える、凸状のシェル。
  9. 前記環状のリングが楕円形の外縁を有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の凸状のシェル。
  10. 前記内縁が楕円形である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の凸状のシェル。
  11. 前記楕円形が、第1の軸と第2の軸に関して対称であり、前記少なくとも4つの移行部は、前記楕円形の長さが最も長い軸に最も近いところに配置されている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の凸状のシェル。
  12. 前記移行部が、溝として設けられている、請求項1〜11のいずれか1項に記載の凸状のシェル。
  13. 前記第1のセグメントと前記第3のセグメントが互いに反対側に配置されており、前記第2のセグメントと前記第4のセグメントが互いに反対側に配置されている、請求項1〜12のいずれか1項に記載の凸状のシェル。
  14. 前記第1のセグメントと前記第3のセグメントは、前記第2のセグメントと前記第4のセグメントよりも厚みが大きい、請求項1〜13のいずれか1項に記載の凸状のシェル。
  15. 前記第1のセグメントおよび前記第3のセグメントは、前記第2のセグメントおよび前記第4のセグメントと異なる材料で形成されている、請求項1〜14のいずれか1項に記載の凸状のシェル。
  16. 前記第1のセグメントと前記第3のセグメントは、前記第2のセグメントと前記第4のセグメントより可撓性が高い、請求項1〜15のいずれか1項に記載の凸状のシェル。
  17. 前記環状のリングの外縁に沿って少なくとも4つのベルトループが配置されている、請求項1〜16のいずれか1項に記載の凸状のシェル。
  18. 前記凸状のシェルが支持層に取り付けられており、前記支持層には皮膚に貼着するのに適した粘着剤が塗布されている、請求項1〜17のいずれか1項に記載の凸状のシェル。
  19. 少なくとも4つのベルト取付手段を備える、ストーマ装具に使用されるスキンプレート。
  20. 少なくとも4つのスキンプレート取付手段を備える、ストーマ装具と共に使用されるベルト。
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