JP2012255351A - 内燃機関の可変動弁機構 - Google Patents

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Michihiko Masuda
道彦 増田
Yuji Yoshihara
裕二 吉原
Yuichi Yano
裕一 矢野
Masaaki Tani
昌章 谷
Hidekazu Hioka
英一 日岡
Masaru Suzuki
勝 鈴木
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Abstract

【課題】制御軸に設けられた検出片の検出精度を向上させることのできる内燃機関の可変動弁機構を提供する。
【解決手段】この可変動弁機構は、機関バルブのバルブ特性を変更する可変機構部とこの可変機構部を動作させるための駆動部とを備え、可変機構部の制御軸340と駆動部の出力軸221とが連結されており、制御軸340の外周面には、制御軸340の移動をセンサにて検出するための検出片が設けられている。制御軸340にはその軸の軸心に向かって縮径するテーパ面345aを有したフランジ345を設けるとともに、出力軸221にはフランジ345のテーパ面345aに対応して当接するテーパ面181aを有したコネクタ180を設ける。
【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関の可変動弁機構に関するものである。
特許文献1に記載されているように、吸気バルブや排気バルブといった機関バルブのバルブ特性を機関運転状態に応じて変更する可変動弁機構が知られている。この可変動弁機構は、機関バルブのバルブ特性を変更する可変機構部と、この可変機構部を動作させるための駆動部とを備えており、可変機構部の制御軸と駆動部の出力軸とが連結されている。そして、制御軸を移動させることによってバルブ特性を変更するようにしている。また、同文献1に記載の装置では、制御軸の移動をセンサで検出するために、当該制御軸の外周面にセンサ用の検出片を設けるようにしている。
特開2009−197766号公報
ここで、可変機構部の制御軸と駆動部の出力軸との連結部においてがたつきが生じていると、制御軸もがたついてしまうため、検出片とセンサとの相対位置が不安定になり、その結果、センサによる検出片の検出精度が低下するおそれがある。
この発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、制御軸に設けられた検出片の検出精度を向上させることのできる内燃機関の可変動弁機構を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、機関バルブのバルブ特性を変更する可変機構部と同可変機構部を動作させるための駆動部とを備え、前記可変機構部の制御軸と前記駆動部の出力軸とが連結されており、前記制御軸の外周面には同制御軸の移動をセンサにて検出するための検出片が設けられている内燃機関の可変動弁機構であって、前記制御軸と前記出力軸とは、調心機構を介して連結されていることをその要旨とする。
同構成によれば、制御軸と出力軸とが調心機構を介して連結されているため、制御軸の軸心と出力軸の軸心とが一致するように作用する付勢力が制御軸には作用する。この付勢力によって制御軸のがたつきが抑えられるため、検出片とセンサとの相対位置は安定するようになり、その結果、センサによる検出片の検出精度を向上させることができるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の可変動弁機構において、前記調心機構は、前記制御軸と前記出力軸との接触面がテーパ形状とされることにより構成されていることをその要旨とする。
同構成によれば、制御軸と出力軸との接触面がテーパ形状とされることにより、制御軸の軸心と出力軸の軸心とを一致させる付勢力を制御軸及び出力軸に作用させることができる。従って、上記調心機構を簡易な構成にて具現化することができる。
上記調心機構のより具体的な構成としては、請求項3に記載の発明によるように、前記制御軸及び前記出力軸のいずれか一方には当該軸の軸心に向かって縮径するテーパ面を有したフランジが設けられており、他方には前記フランジのテーパ面に対応して当接するテーパ面を有した連結部材が設けられている、という構成を採用することができる。
本発明にかかる内燃機関の可変動弁機構を具体化した一実施形態にあって、これが適用されるエンジンのシリンダヘッド周りの構造を示す断面図。 同実施形態における可変動弁機構の破断斜視図。 同実施形態における可変動弁機構の可変機構部、駆動部、及び制御装置を示す模式図。 同実施形態における制御軸と出力軸との接続部の構造を示す断面図。
以下、この発明にかかる内燃機関の可変動弁機構を具体化した一実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
図1に示されるように、内燃機関の機関本体1は、シリンダブロック10と、シリンダブロック10の上方に載置されたシリンダヘッド20とを備えている。
シリンダブロック10の内部に形成された円筒状のシリンダ11には、ピストン12が摺動可能に収容されている。シリンダブロック10の上部にはシリンダヘッド20が組み付けられており、シリンダ11の内周面、ピストン12の上面及びシリンダヘッド20の下面によって燃焼室13が区画形成されている。
シリンダヘッド20には、燃焼室13に連通する吸気ポート21及び排気ポート22が形成されている。吸気ポート21は吸気通路30の一部を構成している。また、排気ポート22は排気通路40の一部を構成している。
吸気ポート21には、同吸気ポート21と燃焼室13とを連通・遮断する吸気バルブ31が設けられている。排気ポート22には、同排気ポート22と燃焼室13とを連通・遮断する排気バルブ41が設けられている。各バルブ31、41はバルブスプリング24によって閉弁方向に付勢されている。
また、シリンダヘッド20の内部には、各バルブ31、41に対応してラッシュアジャスタ25が設けられている。そして、このラッシュアジャスタ25と各バルブ31、41との間にはロッカアーム26が架設されている。ロッカアーム26は、一端がラッシュアジャスタ25に支持されており、他端が各バルブ31、41の端部に当接されている。
更に、シリンダヘッド20には、各バルブ31、41を駆動する吸気カムシャフト32及び排気カムシャフト42がそれぞれ回動可能に支持されている。吸気カムシャフト32には吸気カム32aが形成されており、排気カムシャフト42には排気カム42aが形成されている。排気カム42aの外周面は、排気バルブ41に当接しているロッカアーム26のローラ26aに当接されている。これにより、機関運転中において、図1に矢印で示す方向に排気カムシャフト42が回転すると、排気カム42aの作用により、ラッシュアジャスタ25によって支持された部分を支点としてロッカアーム26が揺動する。そしてロッカアーム26の揺動により、排気バルブ41が開弁方向にリフトされる。
一方、吸気バルブ31に当接するロッカアーム26と吸気カム32aとの間には、吸気バルブ31のバルブ特性を変更する可変動弁機構の一部を構成する可変機構部300が設けられている。この可変機構部300は入力アーム311と出力アーム321とを有しており、これら入力アーム311及び出力アーム321はシリンダヘッド20に固定された支持パイプ330を中心に揺動可能に支持されている。ロッカアーム26は、バルブスプリング24の付勢力によって出力アーム321側に付勢され、同ロッカアーム26の中間部分に設けられたローラ26aが出力アーム321の外周面に当接されている。
また、可変機構部300の外周面には凸部313が設けられており、この凸部313には、シリンダヘッド20内に固定されたスプリング50の付勢力が作用する。このスプリング50の付勢力により、入力アーム311の先端に設けられたローラ311aが吸気カム32aの外周面に当接している。これにより、機関運転中において、図1に矢印で示す方向に吸気カム32aが回転すると、吸気カム32aの作用により、可変機構部300は支持パイプ330を中心に揺動する。そして、出力アーム321によってロッカアーム26が押圧されることにより、ラッシュアジャスタ25によって支持されている部分を支点としてロッカアーム26が揺動する。このロッカアーム26の揺動により、吸気バルブ31は開弁方向にリフトされる。
上記支持パイプ330には、その軸方向に沿って移動可能な制御軸340が挿入されている。可変機構部300は、制御軸340を軸方向に変位させることにより、支持パイプ330を中心とした入力アーム311と出力アーム321との相対位相差、即ち図1に示す角度θを変更する。
次に、図2を参照して、可変機構部300の構成を更に詳しく説明する。
図2に示されるように、シリンダヘッド20に固定された支持パイプ330の内部には、制御軸340が軸方向に移動可能に挿入されている。また、支持パイプ330には円筒状のスライダ350が軸方向に移動可能に外嵌されている。
この円筒状のスライダ350の内壁には、その周方向に沿って延伸する溝353が形成されている。そして、この溝353には、制御軸340に形成された凹部に基端部が挿入された係止ピン341が嵌合されている。また、支持パイプ330の管壁には、その軸方向に延伸する長孔331が形成されており、係止ピン341はこの長孔331を通じてスライダ350の溝353に係止されている。これによりスライダ350は、支持パイプ330及び制御軸340を中心に自由に揺動し、且つ制御軸340の軸方向の変位に連動して移動可能にされている。
また、スライダ350の外周面には、その中央部分にヘリカルスプライン351が形成されるとともに、その両端部分にはヘリカルスプライン351と歯すじが逆向きに傾斜したヘリカルスプライン352が形成されている。
このスライダ350には、図2に示されるように入力部310と、これを挟むように配設される一対の出力部320とが外嵌されている。入力部310の内周面には、ヘリカルスプライン312が形成されており、このヘリカルスプライン312がスライダ350のヘリカルスプライン351と噛合している。また、入力部310の外周面には、制御軸340の径方向に突出する一対の入力アーム311が形成されており、これら一対の入力アーム311の間にはローラ311aが回動自在に支持されている。
一方、一対の出力部320の内周面にはヘリカルスプライン322が形成されており、このヘリカルスプライン322がスライダ350のヘリカルスプライン352とそれぞれ噛合している。また、出力部320の外周面には、制御軸340の径方向に突出する出力アーム321がそれぞれ形成されている。
このように構成された可変機構部300では、制御軸340が軸方向に沿って変位すると、これに連動してスライダ350が軸方向に変位する。スライダ350の外周面に形成されたヘリカルスプライン351、352は、歯すじの形成方向がそれぞれ異なっており、入力部310及び出力部320の内周面に形成されたヘリカルスプライン312,322とそれぞれ噛合されている。そのため、スライダ350が軸方向に変位すると、入力部310と出力部320はそれぞれ逆の方向に回動する。その結果、入力アーム311と出力アーム321との相対位相差が変更され、吸気バルブ31の最大リフト量及び開弁期間が変更される。具体的には、図2に示す矢印Hi方向に制御軸340を変位させると、制御軸340とともにスライダ350がHi方向に移動する。これに伴って入力アーム311と出力アーム321との相対位相差、即ち図1に示す角度θが大きくなり、吸気バルブ31の最大リフト量VL及び開弁期間INCAMが大きくなる。一方、図2に示される矢印Lo方向に制御軸340を変位させると、制御軸340とともにスライダ350がLo方向に移動するのに伴って入力アーム311と出力アーム321との相対位相差が小さくなり、吸気バルブ31の最大リフト量VL及び開弁期間INCAMが小さくなる。
本実施形態の内燃機関では、このように吸気バルブ31の最大リフト量VL及び開弁期間INCAMが変更されることにより吸入空気量GAが調量される。
次に、図3を参照して、可変機構部300の制御軸340を軸方向に変位させる駆動源である駆動部200、及び駆動部200の制御態様を説明する。
図3に示されるように、駆動部200は、電動式のモータ210と、モータ210の回転運動を直線運動に変換して出力する出力軸221を有した変換機構220とを備えている。なお、本実施形態では、モータ210としてDCブラシレスモータが採用されている。
制御軸340の先端部と出力軸221の先端部とは、コネクタ180を介して連結されている。これにより、モータ210を所定の範囲、例えば10回転分の回転角範囲(0〜3600°)内で回転させると、モータ210の回転運動が変換機構220の出力軸221を通じて直線運動に変換されて制御軸340に伝達され、制御軸340が軸方向に変位して可変機構部300が駆動される。
因みに、モータ210を逆回転させると、制御軸340は、図3に示す矢印Hi方向に移動し、上述したように可変機構部300の入力アーム311と出力アーム321との相対位相差が大きくなる。一方、モータ210を正回転させると、制御軸340は図3に示すように矢印Lo方向に移動し、入力アーム311と出力アーム321との相対位相差が小さくなる。
なお、可変機構部300では、バルブスプリング24からの反力により、入力アーム311と出力アーム321との相対位相差が小さくなる方向に力が作用する。この力によってスライダ350には、駆動部200から離れる方向に移動しようとする力が働き、同スライダ350を介して制御軸340には、駆動部200から離れる方向に移動させようとする付勢力が作用する。
制御軸340の矢印Hi方向への移動及び矢印Lo方向への移動は、制御軸340に設けられた図示しないストッパによって所定の範囲内で規制されるようになっており、このストッパによって規制される位置が制御軸340の可動限界位置となっている。
このように駆動部200を駆動して制御軸340をその軸方向に変位させることにより吸気バルブ31の最大リフト量VL及び開弁期間INCAMは、制御軸340の軸方向の位置に対応して変化する。また、制御軸340の軸方向の位置は、駆動部200の駆動量、より詳しくはモータ210の回転角に対応して変化する。
駆動部200には、モータ210の相対回転角を検出する回転角センサS1が設けられている。
回転角センサS1は、可変動弁機構の駆動制御、換言すればモータ210の回転駆動制御を行うモータ用制御装置150に接続されている。このモータ用制御装置150では、上記可動限界位置を基準位置とし、この基準位置とセンサS1で検出される相対回転角とに基づいてモータ210の絶対回転角が算出される。この絶対回転角は、可動限界位置からの制御軸340の位置と一致するため、同絶対回転角に基づいて制御軸340の軸方向の位置を示すストローク値Sが算出される。
そして、モータ用制御装置150は、モータ210の回転量を調整することにより制御軸340の軸方向の位置を変更する。
また、制御軸340の近傍には、制御軸340の移動を検出するシャフトセンサ500が設置されている。シャフトセンサ500は、制御軸340の外周面に設けられたターゲット400(検出片)の通過を非接触で検出するものであり、検出素子としてホール素子が内蔵されている。そして、シャフトセンサ500の下をターゲット400が移動するときのホール素子の出力波形に対して所定の信号処理が施されることにより、シャフトセンサ500からは、ターゲット400が予め定められた特定位置に来たときにエッジ出力が発生される。このシャフトセンサ500からのエッジ出力に基づき、モータ用制御装置150は、制御軸340が正常に移動していることを検出する。
モータ用制御装置150で算出された上記ストローク値Sは、機関用制御装置100に入力される。この機関用制御装置100には、例えば以下のような各種センサが接続されている。
・車両の運転者によって踏み込み操作されるアクセルペダルの踏み込み量(アクセル操作量ACCP)を検出するアクセルセンサ111。
・内燃機関の吸気通路30に設けられたスロットルバルブの開度(スロットル開度TA)を検出するスロットルセンサ112。
・上記吸気通路30を介して燃焼室13に吸入される空気の量、すなわち吸入空気量GAを検出するエアフロメータ113。
・内燃機関のクランクシャフトの回転角を検出するクランク角センサ114。
・内燃機関の冷却水の温度を検出する水温センサ115。
機関用制御装置100は、各種センサから出力された信号等に基づいて機関運転状態を把握する。そして、その把握した機関運転状態に基づいて燃料噴射制御や点火時期制御といった各種機関制御を行う。
また、機関用制御装置100は、上記可変機構部300及び上記駆動部200とで構成される可変動弁機構の駆動制御も行う。具体的には、機関用制御装置100は、上記ストローク値Sに基づいて吸気バルブ31の最大リフト量VLの現状値を算出する。また、同機関用制御装置100は、機関運転状態に基づいて最大リフト量VLの目標値である目標最大リフト量VLpを算出する。この目標最大リフト量VLpは、モータ用制御装置150に入力され、同モータ用制御装置150では、目標最大リフト量VLpに対応する目標ストローク値Spが算出される。そして、実際のストローク値Sが目標ストローク値Spと一致するようにモータ210の回転駆動制御が行われることにより、実際の最大リフト量VLが目標最大リフト量VLpに向けて変更される。
ところで、上述したように、モータ用制御装置150は、シャフトセンサ500によるターゲット400の検出を通じて、制御軸340が正常に移動していることを検出する。
ここで、制御軸340の端部と出力軸221の端部とが接続されるコネクタ180においてがたつきが生じていると、制御軸340が本来の軸心位置に対してがたついてしまうため、ターゲット400とシャフトセンサ500との相対位置が不安定になり、ターゲット400の検出精度が低下するおそれがある。
そこで、本実施形態では、そのような検出精度の低下を抑えるべく、制御軸340と出力軸221とを、調心機構を介して連結するようにしている。以下、その調心機構の構造について、図4を参照しつつ説明する。
図4に示すように、制御軸340の端部には、テーパ面345aを有したフランジ345が設けられている。このテーパ面345aは、制御軸340の軸心に向かって縮径している、つまりテーパ面345aの中心軸は制御軸340の軸心と一致している。そして、テーパ面345aの縮径方向は可変機構部300の配設側であり、逆にいえば、テーパ面345aは制御軸340の端部方向に向かって拡径されている。
出力軸221と制御軸340とは、連結部材としてのコネクタ180によって連結されている。このコネクタ180と出力軸221の端部とはピン190で固定されている。またコネクタ180の内部には、上記フランジ345よりも大きな空間181が形成されており、同空間181内にフランジ345が挿入される。そして、空間181を構成する壁面のうち、制御軸340側にある壁面は、フランジ345のテーパ面345aが当接する面、つまりテーパ面345aに対応して当接するテーパ面181aとして形成されており、このテーパ面181aとフランジ345のテーパ面345aとは、同じテーパ角をもって形成されている。
次に、テーパ面181a及びテーパ面345aで構成される上記調心機構の作用を説明する。
まず、上述したように、制御軸340には、バルブスプリング24からの反力に起因した上記付勢力、すなわち制御軸340を駆動部200から離間させる方向に作用する付勢力が作用するため、フランジ345のテーパ面345aはコネクタ180のテーパ面181aに押し付けられる。そして、制御軸340と出力軸221とは、上記テーパ面345aとテーパ面181aとで接触する。このように制御軸340と出力軸221との接触面がテーパ形状となっているため、制御軸340の軸心と出力軸221の軸心とを一致させようとする付勢力が制御軸340及び出力軸221に作用する。この制御軸340に作用する付勢力によって当該制御軸340のがたつきが抑えられるようになるため、ターゲット400とシャフトセンサ500との相対位置が安定するようになり、その結果、シャフトセンサ500によるターゲット400の検出精度が向上するようになる。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)制御軸340と出力軸221とを調心機構を介して連結するようにしている。このように制御軸340と出力軸221とが調心機構を介して連結されているため、制御軸340の軸心と出力軸221の軸心とが一致するように作用する付勢力が制御軸340には作用する。この付勢力によって制御軸340のがたつきが抑えられるため、ターゲット400とシャフトセンサ500との相対位置が安定するようになり、シャフトセンサ500によるターゲット400の検出精度が向上するようになる。
(2)上記調心機構は、制御軸340と出力軸221との接触面をテーパ形状とすることで構成している。より詳細には、制御軸340にはその軸の軸心に向かって縮径するテーパ面345aを有したフランジ345を設けるようにしており、出力軸221にはフランジ345のテーパ面345aに対応して当接するテーパ面181aを有したコネクタ180を設けるようにしている。このように制御軸340と出力軸221との接触面をテーパ形状とすることにより、制御軸340の軸心と出力軸221の軸心とを一致させる付勢力を制御軸340及び出力軸221に作用させることができる。従って、上記調心機構を簡易な構成にて具現化することができるようになる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することもできる。
・コネクタ180のテーパ面181aとフランジ345のテーパ面345aとのテーパ角を異ならせるようにしてもよい。
・出力軸221側にコネクタ180を設けるとともに制御軸340側にフランジ345を設けるようにしたが、これとは逆に、出力軸221側にフランジ345を設けるとともに制御軸340側にコネクタ180を設けるようにしてもよい。
・シャフトセンサ500はホール素子を備えるセンサであったが、この他の検出素子を備えるものでもよい。例えば、電磁ピックアップコイルやMR(磁気抵抗)素子を備えるセンサでもよい。
・調心機構として制御軸340と出力軸221との接触面をテーパ形状とするようにしたが、この他の態様で調心機構を具体化してもよい。
・上記可変動弁機構は機関バルブの最大リフト量及び開弁期間を変更可能な機構であった。この他、機関バルブの最大リフト量のみ、あるいは機関バルブの開弁期間のみを変更可能な機構であっても本発明は同様に適用することができる。
・上記可変動弁機構が排気バルブ41のバルブ特性を変更するものであっても本発明は同様に適用することができる。
1:機関本体、10:シリンダブロック、11:シリンダ、12:ピストン、13:燃焼室、20:シリンダヘッド、21:吸気ポート、22:排気ポート、24:バルブスプリング、25:ラッシュアジャスタ、26:ロッカアーム、26a:ローラ、30:吸気通路、31:吸気バルブ、32:吸気カムシャフト、32a:吸気カム、40:排気通路、41:排気バルブ、42:排気カムシャフト、42a:排気カム、50:スプリング、100:機関用制御装置、111:アクセルセンサ、112:スロットルセンサ、113:エアフロメータ、114:クランク角センサ、115:水温センサ、150:モータ用制御装置、180:コネクタ、181:空間、181a:テーパ面、190:ピン、200:駆動部、210:モータ、220:変換機構、221:出力軸、300:可変機構部、310:入力部、311:入力アーム、311a:ローラ、312:ヘリカルスプライン、313:凸部、320:出力部、321:出力アーム、322:ヘリカルスプライン、330:支持パイプ、331:長孔、340:制御軸、341:係止ピン、345:フランジ、345a:テーパ面、350:スライダ、351:ヘリカルスプライン、352:ヘリカルスプライン、353:溝、400:ターゲット(検出片)、500:シャフトセンサ。

Claims (3)

  1. 機関バルブのバルブ特性を変更する可変機構部と同可変機構部を動作させるための駆動部とを備え、前記可変機構部の制御軸と前記駆動部の出力軸とが連結されており、前記制御軸の外周面には同制御軸の移動をセンサにて検出するための検出片が設けられている内燃機関の可変動弁機構であって、
    前記制御軸と前記出力軸とは、調心機構を介して連結されている
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁機構。
  2. 前記調心機構は、前記制御軸と前記出力軸との接触面がテーパ形状とされることにより構成されている
    請求項1に記載の内燃機関の可変動弁機構。
  3. 前記制御軸及び前記出力軸のいずれか一方には当該軸の軸心に向かって縮径するテーパ面を有したフランジが設けられており、他方には前記フランジのテーパ面に対応して当接するテーパ面を有した連結部材が設けられている
    請求項2に記載の内燃機関の可変動弁機構。
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