JP2012254487A - 生産システム - Google Patents

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Abstract

【課題】授受作業によって生じるワークの位置ズレを低減し、かつ組み付け作業中に授受作業を行うことで、生産効率を向上させることが可能な生産システムを提供する。
【解決手段】上流側の搬送ロボット4Aは、把持部42A、ロボットアーム部41A及び力覚センサ20Aを有している。下流側の搬送ロボット4Bは、把持部42B、ロボットアーム部41B及び力覚センサ20Bを有している。制御装置50Bは、ワークWの授受作業の際に、力覚センサ20Aと力覚センサ20Bにより検知される力の総和を一定に維持するように制御する。更に、制御装置50Bは、力覚センサ20Aと力覚センサ20Bにより検知されるモーメントの大きさが等しい状態を維持するように制御する。制御装置50Bは、これらの状態を維持しながら、力覚センサ20Aにより検知される力が漸次0となるように、把持部42Bの位置及び姿勢を変更する。
【選択図】図3

Description

本発明は、製造装置のレイアウトに沿って搬送ロボットが配置され、搬送ロボットがワークの搬送を行う生産システムに関するものである。
事務機器等を生産する従来の生産システムにおいては、複数の製造作業ロボット等による製造装置に沿って、各々ワークを所定の製造作業位置で位置決め把持する支持装置と、支持装置にワークを順次搬送する搬送ロボットとを備えている。そして、支持装置で位置決め把持したワークに対して製造装置により、組み付け部材を組み付ける製造作業を順に行っている。このような生産システムの従来について図8に基づいて説明する。
図8は従来の生産システムの概略構成を示す斜視図である。図8に示すように従来の生産システムでは、搬送ライン162に沿って把持部154A〜154Dを有する搬送ロボット54A〜54Dが配置されている。そして、製造装置52A〜52Cのそれぞれに対応する位置には、支持装置53A〜53Cのそれぞれが配置されている。
そして、製造装置52AによりワークWに組み付け作業を行う際には、搬送ロボット54Aが上流工程160からワーク搬送方向(矢印A方向)と平行な方向に前進し、支持装置53AへワークWの搬送を行う。搬送ロボット54Aは、ワークWを支持装置53Aへ受渡し、支持装置53AがワークWの位置決め把持を行う。
その後、搬送ロボット54Aは、ワークW及び支持装置53Aに干渉しないように把持部154Aを下降して後退移動する。支持装置53Aにより位置決め把持されたワークWに対して製造装置52Aが組み付け部材を組み付ける製造作業を開始する。搬送ロボット54Bは搬送ロボット54Aの後退を確認後、ワークWおよび支持装置53Aに干渉しないように把持部154Bを下降させて、支持装置53Aが位置決め把持しているワークWの下近傍に後退し、製造装置52Aの製造作業が完了するまで待機する。そして、製造装置52Aの製造作業完了後、搬送ロボット54BはワークWの受取り高さ59まで上昇し、支持装置53AからワークWを受取る。そして、搬送ロボット54Bは下流の支持装置53BへワークWを搬送する。この従来の生産システムは、搬送ロボット54A〜54Dと支持装置53A〜53Cとの間でワークWの授受作業を行い、製造作業を順次経ながらワークWを下流工程161へ搬送していくものである。
ところで、上記した従来の生産システムでは、搬送ロボットによって搬送されたワークを支持装置に受渡してから製造装置による所定の製造作業を行い、製造作業の完了後に支持装置と搬送ロボット間で授受作業を行ってからでないと下流工程へ搬送できなかった。したがって、授受作業が生産システムのサイクルタイムに影響するという問題があった。
そこで、製造作業中にワークの授受作業を行う技術が提案されている(特許文献1参照)。この特許文献1では、電子部品付き液晶基板の電子部品に予め貼り付けられたACFにプリント基板を圧着する圧着作業中に、電子部品付き液晶基板の授受作業を行う技術となっている。
この授受作業を行う際には授受作業で発生した力によりワークに位置ズレが生じる。ワークと組み付け部材とがACFのような柔軟な部材で接続される場合においては、ワークの位置ズレ量を柔軟な部材の変形で吸収し、組み付け部材の位置ズレ量は少なくなるため、授受作業で生じるワークの位置ズレが製造作業への影響が少ない。
特開2002−57494号公報
しかし、樹脂部品や金属部品等の硬質部材をワークに組み付ける生産システムでは、授受作業で生じるワークの位置ズレの大きさによっては所望する組み付け作業の結果を得るのが困難であった。つまり、樹脂部品や金属部品等の硬質部材では、柔軟な部材のように変形して位置ズレ量を少なくすることはできず、授受作業を行うワークの位置ズレ量が組み付け作業を行う硬質部材の位置ズレ量となる。したがって、組み付け部材をワークに組み付けることができなかったり、組み付け部材が外れてしまったり、組み付け部材が外れかかった状態となってしまったりという所望していない組み付け作業の結果が起きてしまう可能性があった。
そのため、従来の生産システムでは、硬質部材をワークに組み付ける際には、ワークの授受作業を組み付け作業の前後で行わなければならず、授受作業にかかる時間がサイクルタイムに影響してしまうので、更なる生産効率の向上の為に改善が望まれていた。
そこで、本発明は、授受作業によって生じるワークの位置ズレを低減し、かつ組み付け作業中に授受作業を行うことで、生産効率を向上させることが可能な生産システムを提供することを目的とする。
本発明は、作業位置に搬送されたワークに硬質部材を組み付ける製造装置と、ワークを把持する第1の把持部、及び前記第1の把持部を移動させる多関節の第1のロボットアーム部を有し、前記第1の把持部によりワークを把持して前記作業位置にワークを搬入する第1の搬送ロボットと、ワークを把持する第2の把持部、及び前記第2の把持部を移動させる多関節の第2のロボットアーム部を有し、前記第2の把持部によりワークを把持して前記作業位置からワークを搬出する第2の搬送ロボットと、前記製造装置による組み付け作業中に、前記作業位置にて前記第1の把持部により把持されているワークを前記第2の把持部により把持させて前記第1の把持部と前記第2の把持部との間でワークの授受作業を行うよう、前記第2のロボットアーム部の動作を制御する制御装置と、を備え、前記第1の搬送ロボットは、前記第1の把持部に作用する力及びモーメントを検知する第1の力覚センサを有し、前記第2の搬送ロボットは、前記第2の把持部に作用する力及びモーメントを検知する第2の力覚センサを有し、前記制御装置は、前記授受作業の際に、前記第1の力覚センサにより検知される力と前記第2の力覚センサにより検知される力との総和を一定に維持し、且つ、前記第1の力覚センサにより検知されるモーメントの大きさと前記第2の力覚センサにより検知されるモーメントの大きさとが等しい状態を維持しながら、前記第1の力覚センサにより検知される力が漸次0となるように、前記第2のロボットアーム部を動作させて前記第2の把持部の位置及び姿勢を変更することを特徴とする。
本発明によれば、授受作業によって生じるワークの位置ズレが低減され、組み付け作業中に授受作業を行うことにより、生産効率を向上させることが可能となる。
本発明の実施の形態に係る生産システムの概略構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る生産システムの要部の説明図であり、(a)は搬送ロボット及び支持装置の斜視図、(b)は別の角度から見た搬送ロボット及び支持装置の斜視図である。 本発明の実施の形態に係る生産システムの要部の説明図であり、(a)は隣り合う一対の搬送ロボット及び製造装置をY軸方向と平行な方向から見た正面図、(b)は制御装置への接続関係を示したブロック図である。 2つの把持部の間でワークを授受する際に各把持部に作用する力を示すイメージ図である。 ワークの授受を行う際のタイムチャートを示す図である。(a)は組み付け作業時間が授受作業時間より長い場合のタイムチャートを示す図である。(b)は授受作業時間が組み付け作業時間より長い場合のタイムチャートを示す図である。(c)は授受作業の一部と組み付け作業の一部が同時に行われている場合のタイムチャートを示す図である。 本発明の実施の形態に係る生産システムの動作を説明するための図である。(a)は上流側の搬送ロボットがワークを上流工程から搬送開始した状態を示す図である。(b)は上流側の搬送ロボットと支持装置との間でワークの授受を行っている状態を示す図である。(c)は支持装置によりワークが支持されている状態を示す図である。(d)は支持装置と下流側の搬送ロボットとの間でワークの授受を行っている状態を示す図である。(e)は下流側の搬送ロボットがワークを下流工程に搬送開始した状態を示す図である。(f)は下流側の搬送ロボットがワークを下流工程に搬送している状態を示す図である。 本発明の実施の形態に係る生産システム及び従来の生産システムの動作のタイムチャートを示す図である。(a)は、本発明の実施の形態に係る生産システムにおいて、上流側の搬送ロボットと下流側の搬送ロボットとの間で支持装置を介してワークの授受作業を行う第2のモードに設定された場合の動作のタイムチャートを示す図である。(b)は、本発明の実施の形態に係る生産システムにおいて、上流側の搬送ロボットと下流側の搬送ロボットとの間で支持装置を介さずにワークの授受作業を行う第1のモードに設定された場合の動作のタイムチャートを示す図である。(c)は、従来の生産システムの動作のタイムチャートを示す図である。 従来の生産システムの概略構成を示す斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る生産システムの概略構成を示す斜視図である。図1に示す生産システム100は、搬送ライン1に沿って配置された複数の製造装置2A〜2C(2)と、各製造装置2の近傍にそれぞれ配置された支持装置3A〜3C(3)とを備えている。また、生産システム100は、搬送ライン1上を移動する複数の搬送ロボット4A〜4D(4)を備え、各搬送ロボット4がワークWを位置決め把持するように構成されている。そして、位置決め把持したワークWに対して上流の製造装置2Aから下流の製造装置2Cまで順次所定の組み付け作業を行うと共に、支持装置3と搬送ロボット4と間でワークWの授受作業を行いながら上流工程60から下流工程61へワークWを搬送する。
各製造装置2は、それぞれの作業位置に搬送されたワークWに対して、ワーク搬送方向(矢印A方向)に沿うX軸に直交し鉛直方向に延びるZ軸の方向から、不図示の組み付け部材を組み付けるものである。本実施の形態で搬送されるワークWは剛体である。また、製造装置2によってワークWに組み付けられる組み付け部材は樹脂部品や金属部品等の硬質部材である。
まず、各搬送ロボット4の構成について、図2を参照しながら説明する。搬送ロボット4は、図2(b)に示すように、多関節のロボットアーム部41と、ロボットアーム部41の先端に設けられた把持部42とを備えている。また、搬送ロボット4は、ロボットアーム部41の基端を支持し、ロボットアーム部41を矢印Aで示すワーク搬送方向と平行な方向に移動可能な基台43を備えている。
ロボットアーム部41は、複数のリンク部材41a,41b,41cを有している。具体的に説明すると、ロボットアーム部41は、基台43に対して矢印Aで示すワーク搬送方向(X軸方向)と鉛直に直交するZ軸まわりに旋回可能に支持された第1のリンク部材41aを有している。また、ロボットアーム部41は、第1のリンク部材41aに対してワーク搬送方向と水平に直交する軸線まわりに旋回可能に支持された第2のリンク部材41bを有している。また、ロボットアーム部41は、第2のリンク部材41bに対してワーク搬送方向と水平に直交する軸線まわりに旋回可能に支持された第3のリンク部材41cを有している。そして、把持部42は、第3のリンク部材41cに支持されている。図2の状態では、第2のリンク部材41b及び第3のリンク部材41cは、ワーク搬送方向に延びるX軸に直交し、水平方向に延びるY軸まわりに旋回可能となっている。このように、ロボットアーム部41の各リンク部材41a〜41cが動作することで、把持部42を移動、即ち把持部42の位置及び姿勢を変更させることができる。
ロボットアーム部41は、基台43に対してワーク搬送方向(X軸方向)と鉛直に直交するZ軸まわりに水平面内に180°以上、第1のリンク部材41aを旋回させるアクチュエータ10を有している。また、ロボットアーム部41は、第1のリンク部材41aに連結された第2のリンク部材41bをピッチング方向に位置と姿勢を変更するためのアクチュエータ11を有している。また、ロボットアーム部41は、第2のリンク部材41bに連結された第3のリンク部材41cをピッチング方向に位置と姿勢を変更するためのアクチュエータ12を有している。
また、搬送ロボット4は、ロボットアーム部41の先端である第3のリンク部材41cと把持部42との間に設けられ、把持部42(即ちワークW)に作用する力及びモーメントを検知する力覚センサ20を有している。つまり、把持部42は、ロボットアーム部41の先端に力覚センサ20を介して設けられている。この力覚センサ20について具体的に説明すると、力覚センサ20は、ワークWに組み付け部材である硬質部材を組み付ける組み付け方向、即ちZ軸方向の力を検知する。また、力覚センサ20は、矢印Aで示すワーク搬送方向と直交し、水平方向に延びる軸線(Y軸)まわりのモーメントを検知する。
把持部42は、ワークWの下面を支持すると共に、ワークWのワーク搬送方向上流側の面及び下流側の面を把持するように構成されている。具体的に説明すると、把持部42は、図2(a)に示すように、ワークWを受取る為の固定部14と、ワークWを固定部14に押し当てて位置決め把持する為の押し当て部15とを有している。
ここで、例示した搬送ロボット4は一例であり、把持部42を所望する位置及び姿勢へ移動させることが可能であれば、リンク部材とアクチュエータの数は限定されない。また、力覚センサ20は、一例であり、組み付け作業において位置ズレが問題となる方向の力とモーメントを検知可能であれば、6軸力覚センサを用いても良いし、力覚センサ20を把持部42の先端に備える構造としても良い。
次に、各支持装置3の構成について、図2を参照しながら説明する。支持装置3は、図2(a)に示すように、支持部である一対の支持機構31,31と、ワークWを把持する把持部である一対の位置決めピン19,19と、を有している。
各支持機構31は、Z軸方向に駆動可能なアクチュエータ16と、アクチュエータ16に連結されてY軸方向に駆動可能なアクチュエータ17とを有している。つまり、アクチュエータ16は、アクチュエータ17をZ軸方向に移動させる。
アクチュエータ17の先端(上端)には、アクチュエータ17によってY軸方向に移動されるL字形状の支持具32が設けられている。つまり、アクチュエータ17は、支持具32をY軸方向に移動させる。この支持具32の垂直面には、水平方向に突出する位置決めピン19が配置されている。
また、各支持機構31は、支持具32に支持され、位置決めピン19をY軸まわりに回転駆動するアクチュエータ18を有している。このアクチュエータ18によって位置決めピン19を回転駆動することにより、ワークWの姿勢をY軸回りに変更可能である。位置決めピン19は、アクチュエータ18に支持されている。
このように構成された一対の支持機構31,31は、搬送ライン1を挟んで対向して配置されており、各アクチュエータ17,17を駆動することにより、一対の位置決めピン19,19が互いに近接又は離間するようになっている。そして、一対の位置決めピン19,19でワークWの側面を挟み込むことで、ワークWが把持される。
このように、アクチュエータ16を駆動することで、製造装置2による組み付け方向(Z軸方向)に位置決めピン19の位置を変更可能であり、アクチュエータ18を駆動することで、Y軸まわりに位置決めピン19の姿勢を変更可能である。
また、支持装置3は、把持部である各位置決めピン19に作用する力及びモーメントを検知する力覚センサ22を有している。力覚センサ22は、例えば支持具32に設けられている。この力覚センサ22について具体的に説明すると、力覚センサ22は、ワークWに組み付け部材である硬質部材を組み付ける組み付け方向、即ちZ軸方向の力を検知する。また、力覚センサ22は、矢印Aで示すワーク搬送方向と直交し、水平方向に延びる軸線(Y軸)まわりのモーメントを検知する。
ここで、例示した支持装置3は一例であり、把持部である一対の位置決めピン19,19を所望する位置と姿勢へ変更することが可能であれば、アクチュエータの数は限定されず、例えば6軸ロボットで構成しても良い。また力覚センサ22は、一例であり、組み付け作業で問題となる方向の力とモーメントを検知可能であれば、6軸力覚センサを用いても良いし、力覚センサ22を位置決めピン19に備える構造としても良い。
また、生産システム100は、各搬送ロボット4に対応して設けられたそれぞれの制御装置50を備えている。つまり、図1に示すように、生産システム100は、制御装置50A〜50Dを備えている。各制御装置50は、力覚センサ20,22からの力及びモーメントの情報に基づいて、アクチュエータ11,12(即ちロボットアーム部41)を制御する。
また、生産システム100は、各支持装置3に対応して設けられたそれぞれの制御装置51を備えている。つまり、図1に示すように、生産システム100は、制御装置51A〜51Cを備えている。各制御装置51は、力覚センサ20,22からの力及びモーメントの情報に基づいて、アクチュエータ16,17,18(即ち支持部)を制御する。
本実施の形態では、上流側の搬送ロボット4と、下流側の搬送ロボット4との間でワークWの授受作業を行う際に、支持装置3を介さずに直接行う第1のモードと、支持装置3を介して行う第2のモードとのいずれかのモードに設定可能に構成されている。第1のモードでは、隣り合う2つの搬送ロボット4,4が組み付け作業中にワークWを支持するように機能するものである。
まず、支持装置3Aを介さずに直接搬送ロボット4A,4B間でワークWの授受作業を行う第1のモードに設定された場合について説明する。以下、上流側の搬送ロボット4Aを第1の搬送ロボット、下流側の搬送ロボット4Bを第2の搬送ロボットとして説明する。図3は、本発明の実施の形態に係る生産システム100の要部の説明図であり、図3(a)は隣り合う一対の搬送ロボット4A,4B及び製造装置2AをY軸方向と平行な方向から見た正面図、(b)は制御装置50Bへの接続関係を示したブロック図である。
図3(a)に示すように、上流側の搬送ロボット4Aは、第1の把持部である把持部42Aと、第1のロボットアーム部であるロボットアーム部41Aと、第1の力覚センサである力覚センサ20Aとを有している。また、下流側の搬送ロボット4Bは、第2の把持部である把持部42Bと、第2のロボットアーム部であるロボットアーム部41Bと、第2の力覚センサである力覚センサ20Bとを有している。そして、搬送ロボット4Aは、把持部42AによりワークWを把持して、図3(a)に示す作業位置PにワークWを上流装置から搬入するように動作する。また、搬送ロボット4Bは、作業位置Pにて把持部42Aに把持されているワークWを把持部42Bにより把持してワークWの授受作業を行い、製造装置2Aによる組み付け作業完了後に、作業位置PからワークWを下流装置に搬出するように動作する。
図3(b)に示す制御装置50Bは、製造装置2Aによる組み付け作業中に、作業位置Pにて把持部42Aにより把持されているワークWを把持部42Bにより把持させるべく、把持部42Bを作業位置Pに移動させるようロボットアーム部41Bの動作を制御する。つまり、制御装置50Bは、製造装置2Aによる組み付け作業中に、把持部42Aと把持部42Bとの間でワークWの授受作業を行うよう、ロボットアーム部41Bの動作を制御する。ロボットアーム部41Bの動作を制御するとは、アクチュエータ11B,12Bを駆動制御することである。
ここで、製造装置2Aの組み付け作業によって生じる力FがワークWを介して搬送ロボット4Aに備えた力覚センサ20Aで検知するZ軸方向の力をF1、Y軸回りのモーメントをM1とする。また、搬送ロボット4Bに備えた力覚センサ20Bで検知するZ軸方向の力をF2、Y軸回りのモーメントをM2とする。また、硬質部材を組み付ける組み付け箇所P1の位置から力覚センサ20AまでのX軸方向の距離をX1、力覚センサ20BまでのX軸方向の距離をX2とする。
図3(b)に示すように、距離X1をパラメータ1、距離X2をパラメータ2として、制御装置50Bに予め設定しておく。この設定動作は、例えば、生産システム100の立上げ時に、搬送ロボット4の教示作業を行う人が操作装置(不図示)を操作して行う。操作装置は教示ペンダントでもいいし、パソコンを用いてパラメータ1,2を制御装置50Bに設定するようにしてもよい。
制御装置50Bは、検知される力F1,F2に関して次式(1)の関係を満たすように、アクチュエータ11B,12Bを制御して、搬送ロボット4Bの把持部42Bの位置及び姿勢を変更しながら授受作業を行う。
F1+F2=一定(=f)…式(1)
ここで、式(1)の一定の値fは組み付け作業の力などのワークWにかかる力であり、図4に示すように、把持部42Aに作用する力F1と把持部42Bに作用する力F2の総和を一定に保つことで、ワークWにかかる力の釣り合いを保ちながら授受作業が行われる。
ここで、授受作業とは、隣接する搬送ロボット4A,4Bの間でワークWの受渡しまたは受取りを行う作業のことである。つまり、搬送ロボット4Aと搬送ロボット4Bとの間の授受作業は、搬送ロボット4Aが把持しているワークWを搬送ロボット4Bが受取り作業に入ってから(受取高さHへの移動開始)、搬送ロボット4Aが上流工程に戻る動作を開始するまでである。即ち、搬送ロボット4Aに備えられた力覚センサ20Aが力とモーメントを検知しなくなるまでである。
また、検知されるモーメントM1,M2に関して、次式(2)の関係を満たすように、制御装置50Bがアクチュエータ11B,12Bを制御して搬送ロボット4Bの把持部42Bの位置と姿勢を変更しながら授受作業を行う。
M1+(−M2)=0、即ちM1=M2(F1:F2=X2:X1)…式(2)
このように、制御装置50Bは、力覚センサ20A,20Bに検知される力とモーメントが式(1)、式(2)の関係を維持するように、受取り側のアクチュエータ11B,12Bを制御して、把持部42Bの位置及び姿勢を変更しながら授受作業を行う。
つまり、制御装置50Bは、この授受作業の際に、力覚センサ20Aにより検知される力F1と、力覚センサ20Bにより検知される力F2との総和を一定に維持する。また、制御装置50Bは、力覚センサ20Aにより検知されるモーメントM1の大きさと、力覚センサ20Bにより検知されるモーメントM2の大きさとが等しい状態を維持する。そして、制御装置50Bは、これらの状態を維持しながら、力覚センサ20Aにより検知される力F1が図4に示すように漸次0となるように、ロボットアーム部41を動作させて把持部42Bの位置及び姿勢を変更する。
以上の制御装置50Bによる制御動作により、組み付け作業中にワークWの授受作業を行っても、ワークWに付与される力が一定に保持され、ワークWにかかるモーメントの総和も一定(≒0)に保持されるので、力及びモーメントの釣り合いが保たれる。したがって、授受作業中にワークWの位置ズレが小さくなり、授受作業中に組み付け作業を安定して行うことが可能となり、生産性が向上する。
なお、授受作業以外のときの搬送ロボット4A及び搬送ロボット4Bは、組み付け作業で検知する力及びモーメントに対しては制御を行われず、搬送ロボット4A,4Bのロボットアーム部41の位置及び姿勢を保つ制御を行う。各アクチュエータ11,12にはブレーキ機構が備わっており、アクチュエータ11,12を駆動する電源供給を断っても位置及び姿勢が変わらないのであれば、アクチュエータ11,12への電源供給を断っても良い。
ここで、図3(a)に示すように、制御装置50Bは、授受作業の際(把持部42BによりワークWを把持する際)に、ロボットアーム部41Bを動作させて把持部42Bを予め教示された受取り高さHまで移動させる。把持部42Bが受取り高さHに到達する前にワークWと接触し、搬送ロボット4Bに備えられている力覚センサ20Bが接触による力及びモーメントを検知した場合、把持部42Bを接触による力及びモーメントが小さくなる方向へ位置及び姿勢を変更する。つまり、制御装置50Bは、ロボットアーム部41Bを動作させて、力覚センサ20Bにて検知される力及びモーメントが低下する方向に把持部42Bの位置及び姿勢を変更する。これにより、把持部42Bが把持部42Aに把持されたワークWに倣うこととなる。
また、制御装置50Bは、搬送ロボット4Bの把持部42Bが受取り高さHに到達してもワークWとの接触による力を力覚センサ20Bが検知しない場合、教示された受取り高さHを通過してワークWと接触して力を検知する位置まで把持部42Bを移動させる。そして、制御装置50Bは、把持部42BがワークWと接触し、力覚センサ20Bが接触による力とモーメントを検知すると、力覚センサ20Bが検知した力とモーメントが小さくなる方向に把持部42Bの位置及び姿勢を変更する。つまり、制御装置50Bは、ロボットアーム部41Bを動作させて、力覚センサ20Bにて検知される力及びモーメントが低下する方向に把持部42Bの位置及び姿勢を変更する。これにより、把持部42Bが把持部42Aに把持されたワークWに倣うこととなる。
ここで、搬送ロボット4Aと搬送ロボット4Bとの間で授受作業を行う場合について説明したが、搬送ロボット4Aが支持装置3Aと授受作業を行う場合においても同様である。この場合も、支持装置3Aの力覚センサ22で検知した力とモーメントが小さくなるように制御装置51A(図1)が支持装置3Aの一対の位置決めピン19,19の位置及び姿勢を変更する。また、搬送ロボット4Bが支持装置3Aと授受作業を行う場合も同様に、搬送ロボット4Bの力覚センサ20で検知した力とモーメントが小さくなるように制御装置50Bが把持部42Bの位置及び姿勢を変更する。
本実施の形態における授受作業において、受取り側、受渡し側の両方でワークWを把持している間に、組み付け作業と授受作業の一部または全部を開始した際のタイムチャートを図5に示す。図5(a)は組み付け作業時間が授受作業時間より長い場合のタイムチャートを示す。図5(b)は授受作業時間が組み付け作業時間より長い場合のタイムチャートを示す。図5(c)は授受作業の一部と組み付け作業の一部が同時に行われている場合のタイムチャートを示す。
図5に示すように、組み付け作業が行われている間において、受取り側と受渡し側の両方でワークWを把持しているか、またはどちらか一方がワークWを把持している状態となり、ワークWは常に位置決め把持された状態にある。このため、組み付け作業の力によるワークWの位置ズレを少なくできる。したがって、本実施の形態の生産システム100では、組み付け作業と授受作業の一部または全部を同時に行うことが可能となる。
次に、上流側の搬送ロボット4Aと、下流側の搬送ロボット4Bとの間でワークWの授受作業を行う際に、支持装置3Aを介して行う第2のモードに設定された場合について説明する。図6は、生産システム100の動作を説明するための図である。
ここで、搬送ロボット4Aと支持装置3Aとの間でワークWの授受作業を行う場合は、搬送ロボット4Aの把持部42Aが第1の把持部、支持装置3Aの把持部としての一対の位置決めピン19A,19Aが第2の把持部である。更に、搬送ロボット4Aの力覚センサ20Aが第1の力覚センサ、支持装置3Aの力覚センサ22Aが第2の力覚センサである。
また、支持装置3Aと搬送ロボット4Bとの間でワークの授受作業を行う場合は、支持装置3Aの把持部としての一対の位置決めピン19A,19Aが第1の把持部、搬送ロボット4Bの把持部42Bが第2の把持部である。更に、支持装置3Aの力覚センサ22Aが第1の力覚センサ、搬送ロボット4Bの力覚センサ20Bが第2の力覚センサである。
図6(a)に示すように、搬送ロボット4AがワークWを位置決め把持した状態で上流工程60から搬送を開始する。そして、図6(b)に示すように、製造装置2AがワークWに対して組み付け部材である硬質部材を組み付け可能な作業位置Pに、搬送ロボット4Aが姿勢を変更しながらワークWを搬送する。そして、搬送ロボット4Aの位置決め把持しているワークWに組み付け部材である硬質部材を組み付ける組み付け作業を開始する。それと同時に、搬送ロボット4Aと支持装置3Aとの間でワークWの授受作業を開始する。つまり、支持装置3Aを制御する制御装置51A(図1)は、製造装置2Aによる組み付け作業中に、把持部42Aと一対の位置決めピン19A,19Aとの間でワークWの授受作業を行うよう、一対の支持機構31A,31Aの動作を制御する。具体的には、制御装置51Aは、一対の支持機構31A,31Aの各アクチュエータを制御し、一対の位置決めピン19A,19Aの位置決めを行う。
なお搬送ロボット4Aが作業位置PまでワークWの搬送を完了すると同時に製造装置2Aが組み付け作業を開始することができない場合、搬送ロボット4Aと支持装置3Aは、搬送ロボット4Aと支持装置3A間の授受作業を組み付け作業に先んじて開始してもよい。また、搬送ロボット4Aが前進するより前に搬送ロボット4Bが作業位置Pの近傍で待機している場合、搬送ロボット4Aと支持装置間の授受作業を行わずに、搬送ロボット4Aと搬送ロボット4B間で授受作業を行うようにしても良い。また、支持装置3Aを備えずに、搬送ロボット4Aが隣接する搬送ロボット4Bへ直接ワークWの授受作業を行うようにしても良い。
ここで、授受作業においては、支持装置3Aに備えられた把持部である一対の位置決めピン19A,19AがワークWと接触すると、支持装置3Aに備えられた力覚センサ22Aが力とモーメントを検知する。この授受作業の際には、支持装置3Aに備えられたZ軸方向に駆動するアクチュエータ16とY軸方向に駆動するアクチュエータ17が駆動し、一対の位置決めピン19A,19Aがワークに近づいていく。そして、一対の位置決めピン19A,19AによりワークWを把持する。この時、位置決めピン19AとワークWが接触すると力覚センサ22Aによって力とモーメントが検知される。そして、制御装置51Aは、力覚センサ22Aによって検知された力とモーメントが小さくなるように、一対の位置決めピン19A,19Aの位置及び姿勢の変更を行う。これにより、把持部42Aに把持されたワークWに一対の位置決めピン19A,19Aが倣った位置で一対の位置決めピン19A,19Aを停止させる。
支持装置3Aの一対の位置決めピン19A,19AがワークWに倣った後、搬送ロボット4Aと支持装置3Aとの間でワークWの授受作業を行う。具体的には、支持装置3Aのアクチュエータ17を駆動させて、支持装置3Aの一対の位置決めピン19A,19AにワークWを把持させる。このとき、制御装置51Aは、力覚センサ20Aで検知している力と力覚センサ22Aで検知している力が式(1)を満たすように、一対の位置決めピン19A,19Aの位置及び姿勢を変更しながらワークWの授受作業を行う。それと共に、制御装置51Aは、力覚センサ20Aで検知しているモーメントと力覚センサ22Aで検知しているモーメントが式(2)を満たすように、一対の位置決めピン19A,19Aの位置及び姿勢を変更しながらワークWの授受作業を行う。つまり、支持装置3Aの位置決めピン19AがワークWと接触すると力覚センサ22Aで力とモーメントが検知されるので、式(1)、式(2)を保ちながらワークWの把持を行わせる。そして、制御装置51Aは、式(1)及び式(2)の条件を満たしながら、搬送ロボット4Aの力覚センサ20Aにより検出される力が漸次0となるように、一対の支持機構31A,31Aを動作させて一対の位置決めピン19A,19Aの位置及び姿勢を変更する。
ここで、製造装置2AがワークWに力を与えている組み付け箇所の位置からそれぞれの力覚センサ20A,20B、及び支持装置3Aの位置決めピン19Aまでの距離は、作業位置Pへ支持装置3Aの教示を行った際に、教示した位置情報を元に詳細に計算しておく。そして、制御装置51Aへパラメータとして事前に設定しておく。
次に、図6(c)に示すように、搬送ロボット4Aは、支持装置3Aとの授受作業が完了するとワークW、製造装置2A及び支持装置3Aと干渉しないように、上流工程60へ移動を行う。そして、図6(d)に示すように、搬送ロボット4Aが上流工程60へ移動した後、搬送ロボット4Bが下流工程61から作業位置Pまで移動する。
その後、搬送ロボット4Bと支持装置3Aとの間で支持装置3Aが位置決め把持しているワークWの授受作業を開始する。つまり、搬送ロボット4Bを制御する制御装置50B(図1)は、製造装置2Aによる組み付け作業中に、一対の位置決めピン19A,19Aと把持部42Bとの間でワークWの授受作業を行うよう、ロボットアーム部41Bの動作を制御する。具体的には、制御装置50Bは、アクチュエータ11B,12Bを制御し、把持部42Bの位置決めを行う。
ここで、授受作業においては、搬送ロボット4Bに備えられた把持部42BがワークWと接触すると搬送ロボット4Bに備えられた力覚センサ20Bが力とモーメントを検知する。そして、制御装置50Bは、力覚センサ20Bによって検知された力とモーメントが小さくなるようにロボットアーム部41Bを動作させて把持部42Bの位置及び姿勢の変更を行い、ワークWに把持部42Bが倣った位置で停止させる。
搬送ロボット4Bの把持部42BがワークWに倣った後、支持装置3Aと搬送ロボット4Bとの間でワークWの授受作業を行う。このとき、制御装置50Bは、力覚センサ22Aで検知している力と力覚センサ20Bで検知している力が式(1)を満たすように、把持部42Bの位置及び姿勢を変更しながらワークWの授受作業を行う。それと共に、制御装置50Bは、力覚センサ22Aで検知しているモーメントと力覚センサ20Bで検知しているモーメントが式(2)を満たすように、把持部42Bの位置及び姿勢を変更しながらワークWの授受作業を行う。そして、制御装置50Bは、これら式(1)及び式(2)の条件を満たしながら、支持装置3Aの力覚センサ22Aにより検出される力が漸次0となるように、ロボットアーム部41Bを動作させて把持部42Bの位置及び姿勢を変更する。そして、搬送ロボット4Bは製造装置2Aの組み付け作業が完了するまで待機する。
そして、図6(e)に示すように、製造装置2Aの組み付け作業が完了すると同時に下流工程61へワークWを位置決め把持した状態で搬送ロボット4Bが搬送を開始する。ここで、支持装置3Aと搬送ロボット4Bとの間のワークWの授受作業が完了する前に組み付け作業が完了している場合、授受作業が完了すると同時に下流工程61へワークWの搬送を開始する。その後、図6(f)に示すように、搬送ロボット4Bは、下流工程61へ姿勢を変更しながらワークWを搬送する。上記した一連の動作を繰返し行うことで、生産システム100では、ワークWに組み付け部材の組み付け作業を経ながら順次下流工程61へワークWを搬送していく。
次に、本実施の形態の生産システム100と、従来の生産システム(図8)とのサイクルタイムの比較を行う。図7は、本発明の実施の形態に係る生産システム及び従来の生産システムの動作のタイムチャートを示す図である。図7(a)は、本発明の実施の形態に係る生産システムにおいて、上流側の搬送ロボット4Aと下流側の搬送ロボット4Bとの間で支持装置3Aを介してワークWの授受作業を行う第2のモードに設定された場合の動作のタイムチャートを示す図である。図7(b)は、本発明の実施の形態に係る生産システムにおいて、上流側の搬送ロボット4Aと下流側の搬送ロボット4Bとの間で支持装置3Aを介さずにワークWの授受作業を行う第1のモードに設定された場合の動作のタイムチャートを示す図である。図7(c)は、図8の従来の生産システムの動作のタイムチャートを示す図である。
図7(a)に示すように、製造装置2Aでの組み付け作業は、搬送ロボット4Aと支持装置3Aとの間の授受作業の完了を待たずに開始することが可能となる。また支持装置3Aと搬送ロボット4Bとの間の授受作業は製造装置2Aでの組み付け作業の完了を待たずに開始することが可能となる。
また、図7(b)に示すように、製造装置2Aでの組み付け作業は、搬送ロボット4Aと搬送ロボット4Bとの間の授受作業の完了を待たずに開始することが可能となる。また、図7(b)では、互いに隣接する搬送ロボット4A,4Bの間で直接授受作業を行っている。したがって、搬送ロボット4Aと支持装置3Aと間の授受作業と支持装置3Aと搬送ロボット4Bとの間の授受作業の2回行う必要があった授受作業が、搬送ロボット4Aと搬送ロボット4Bとの間の授受作業の1回だけで済むようになる。
以上、本実施の形態の生産システム100では、組み付け作業中にワークWの授受作業を行うため、従来技術と比較して授受作業がサイクルタイムに影響する時間が少なくなり、サイクルタイムが短縮され、生産効率を向上させることが可能となる。
そして、ワークWの授受作業において、式(1)及び式(2)を満たすように維持しながら、受け渡し側の把持部に作用する力が漸次0になるように、受け取り側の把持部の位置及び姿勢を変更しているので、ワークWの位置ズレを低減することができる。
さらに、授受作業において受取り側が把持部の位置と姿勢を変更し、ワークに倣うように受取り高さと姿勢を変更するのでワーク毎の形状誤差を少なくした状態で授受作業を開始できるため、授受作業における位置ズレを更に少なくすることが可能となる。
なお、上記実施の形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
上記実施の形態では、生産システム100が支持装置3を備える場合について説明したが、支持装置を省略してもよい。この場合、上記実施の形態において第1のモードに設定された場合と同様、互いに隣接する2つの搬送ロボットの間でワークの授受作業を行えばよい。
また、上記実施の形態では、生産システム100が第1のモード及び第2のモードに選択的に設定される場合について説明したが、これに限るものではなく、生産システムが第1のモードは実施せず、常に第2のモードと同様の動作を行うものであってもよい。つまり、搬送ロボット間でワークの授受は行わず、常に支持装置と搬送ロボットとの間でワークの授受作業を行う場合であってもよい。
2A…製造装置、3A…支持装置、4A,4B…搬送ロボット、19A…位置決めピン(把持部)、20A,20B…力覚センサ、22A…力覚センサ、31A…支持機構(支持部)、41A…ロボットアーム部、41B…ロボットアーム部、42A…把持部、42B…把持部、50B…制御装置、51A…制御装置、100…生産システム

Claims (4)

  1. 作業位置に搬送されたワークに硬質部材を組み付ける製造装置と、
    ワークを把持する第1の把持部、及び前記第1の把持部を移動させる多関節の第1のロボットアーム部を有し、前記第1の把持部によりワークを把持して前記作業位置にワークを搬入する第1の搬送ロボットと、
    ワークを把持する第2の把持部、及び前記第2の把持部を移動させる多関節の第2のロボットアーム部を有し、前記第2の把持部によりワークを把持して前記作業位置からワークを搬出する第2の搬送ロボットと、
    前記製造装置による組み付け作業中に、前記作業位置にて前記第1の把持部により把持されているワークを前記第2の把持部により把持させて前記第1の把持部と前記第2の把持部との間でワークの授受作業を行うよう、前記第2のロボットアーム部の動作を制御する制御装置と、を備え、
    前記第1の搬送ロボットは、前記第1の把持部に作用する力及びモーメントを検知する第1の力覚センサを有し、
    前記第2の搬送ロボットは、前記第2の把持部に作用する力及びモーメントを検知する第2の力覚センサを有し、
    前記制御装置は、前記授受作業の際に、前記第1の力覚センサにより検知される力と前記第2の力覚センサにより検知される力との総和を一定に維持し、且つ、前記第1の力覚センサにより検知されるモーメントの大きさと前記第2の力覚センサにより検知されるモーメントの大きさとが等しい状態を維持しながら、前記第1の力覚センサにより検知される力が漸次0となるように、前記第2のロボットアーム部を動作させて前記第2の把持部の位置及び姿勢を変更することを特徴とする生産システム。
  2. 作業位置に搬送されたワークに硬質部材を組み付ける製造装置と、
    前記作業位置に搬送されたワークを把持する第1の把持部、及び前記第1の把持部を支持する支持部を有する支持装置と、
    ワークを把持する第2の把持部、及び前記第2の把持部を移動させる多関節のロボットアーム部を有し、前記第2の把持部によりワークを把持して前記作業位置からワークを搬出する搬送ロボットと、
    前記製造装置による組み付け作業中に、前記作業位置にて前記第1の把持部により把持されているワークを前記第2の把持部により把持させて前記第1の把持部と前記第2の把持部との間でワークの授受作業を行うよう、前記ロボットアーム部の動作を制御する制御装置と、を備え、
    前記支持装置は、前記第1の把持部に作用する力及びモーメントを検知する第1の力覚センサを有し、
    前記搬送ロボットは、前記第2の把持部に作用する力及びモーメントを検知する第2の力覚センサを有し、
    前記制御装置は、前記授受作業の際に、前記第1の力覚センサにより検知される力と前記第2の力覚センサにより検知される力との総和を一定に維持し、且つ、前記第1の力覚センサにより検知されるモーメントの大きさと前記第2の力覚センサにより検知されるモーメントの大きさとが等しい状態を維持しながら、前記第1の力覚センサにより検知される力が漸次0となるように、前記ロボットアーム部を動作させて前記第2の把持部の位置及び姿勢を変更することを特徴とする生産システム。
  3. 作業位置に搬送されたワークに硬質部材を組み付ける製造装置と、
    ワークを把持する第1の把持部、及び前記第1の把持部を移動させる多関節のロボットアーム部を有し、前記第1の把持部によりワークを把持して前記作業位置にワークを搬入する搬送ロボットと、
    前記作業位置に搬送されたワークを把持する第2の把持部、及び前記第2の把持部の位置及び姿勢を変更可能に前記第2の把持部を支持する支持部を有する支持装置と、
    前記製造装置による組み付け作業中に、前記作業位置にて前記第1の把持部により把持されているワークを前記第2の把持部により把持させて前記第1の把持部と前記第2の把持部との間でワークの授受作業を行うよう、前記支持部の動作を制御する制御装置と、を備え、
    前記搬送ロボットは、前記第1の把持部に作用する力及びモーメントを検知する第1の力覚センサを有し、
    前記支持装置は、前記第2の把持部に作用する力及びモーメントを検知する第2の力覚センサを有し、
    前記制御装置は、前記授受作業の際に、前記第1の力覚センサにより検知される力と前記第2の力覚センサにより検知される力との総和を一定に維持し、且つ、前記第1の力覚センサにより検知されるモーメントの大きさと前記第2の力覚センサにより検知されるモーメントの大きさとが等しい状態を維持しながら、前記第1の力覚センサにより検知される力が漸次0となるように、前記支持部を動作させて前記第2の把持部の位置及び姿勢を変更することを特徴とする生産システム。
  4. 前記制御装置は、前記第2の把持部によりワークを把持する際に、前記第1の把持部に把持されているワークに前記第2の把持部を接触させ、前記第2の力覚センサに検知される力及びモーメントが低下する方向に前記第2の把持部の位置及び姿勢を変更することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の生産システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016002601A (ja) * 2014-06-13 2016-01-12 村田機械株式会社 ワーク保持確認装置、及びワーク保持確認方法
JP2018015854A (ja) * 2016-07-29 2018-02-01 セイコーエプソン株式会社 ロボット、ロボット制御装置、ロボットシステムおよび制御方法

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