JP2012244874A - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転電機において、回転トルクを強化しつつ、ロータの構造の複雑化を抑制すること。
【解決手段】第1ロータ部は、回転軸方向に沿った磁極方向を有し、第1ステータギャップ面と対向配置され第1磁極となる第1磁石ギャップ面をそれぞれ備える複数の第1永久磁石部と、第1磁石間コア部とを備える。第2ロータ部は、第1永久磁石部の磁極方向と同じ向きの磁極方向を有し、第2ステータギャップ面と対向配置され第2磁極となる第2磁石ギャップ面をそれぞれ備える第2永久磁石部と、第2磁石間コア部とを備える。複数の第1永久磁石部と複数の第2永久磁石部とは、回転軸方向から見た場合にそれぞれ重なる位置に配置され、第1磁石間コア部と第2磁石間コア部とは、回転軸方向から見た場合に重なる位置に配置される。励磁部は、第1磁石間コア部および第2磁石間コア部を、磁石間コア部に隣接する永久磁石部の磁極方向とは反対方向に励磁する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、ステータおよびロータを備えるアキシャルギャップ型の回転電機に関する。
モータ若しくはジェネレータとして動作可能であり、ギャップ面が回転軸と垂直になるようにロータとステータが配置されたアキシャルギャップ型の回転電機が知られている。このような回転電機のロータとしては、ロータの中心部に配置されるロータコア中心部と、ステータコアと対向して配置される複数のロータコア片と、複数の永久磁石と、を備えることが知られている(特許文献1参照)。このロータでは、ロータコア中心部を中心として、ロータの周方向にロータコア片と永久磁石とが交互に配置される。また、回転電機には、回転トルクを強化するためにロータコア片を励磁する励磁コイルも設けられている。そして、このロータでは、複数のロータコア片のうち、幾つかのロータコア片は、他のロータコア片と接続されておらず永久磁石に連結され、その他のロータコア片は、それぞれがロータコア中心部を介して連結されている。
このロータにおいて幾つかのロータコア片が、他のロータコア片と接続されておらず永久磁石に連結されることは、以下の理由による。すなわち、このロータでは、永久磁石は磁極方向がロータの周方向に沿うように配置されるので、永久磁石から出る磁束は、連結するロータコア片を介してステータコイルに向かう。このため、永久磁石の一方の磁極に連結されるロータコア片と、永久磁石の他方の磁極に連結されるロータコア片とが連結されていると、これらロータコア片の間で永久磁石の磁束の受け渡しが行われて、ロータコア片を介してステータコイルに向かう磁束が減少し、ロータに十分な回転トルクを付与できないからである。
特開2009−273231号公報
しかしながら、上述の技術のロータでは、複数のロータコア片が、永久磁石を介して連結される構成されるので、構造が複雑であった。その結果、ロータの組み立てをする際に、作業が煩雑になる可能性があった。
本発明は、回転電機において、回転トルクを強化しつつ、ロータの構造の複雑化を抑制する技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
アキシャルギャップ型の回転電機であって、
前記第1ロータ部と第2ロータ部とを備えるロータと、
前記第1ロータ部と前記第2ロータ部との間に配置されるステータであって、ステータコイルと、前記第1ロータ部に対して前記ロータの回転軸方向に対向配置される第1ステータギャップ面と、前記第2ロータ部に対して前記回転軸方向に対向配置される第2ステータギャップ面とを有するステータと、
前記ステータに対して不動な励磁部と、
を備え、
前記第1ロータ部は、
前記回転軸方向に沿った磁極方向を有する複数の第1永久磁石部であって、前記ステータの第1ステータギャップ面と対向配置され第1磁極となる第1磁石ギャップ面をそれぞれ備え、前記ロータの周方向に沿って間隔を置いて配置された複数の第1永久磁石部と、
前記ロータの周方向において前記複数の第1永久磁石部の間に配置される第1磁石間コア部と、を備え、
前記第2ロータ部は、
前記第1永久磁石部の磁極方向と同じ向きの磁極方向を有する複数の第2永久磁石部であって、前記ステータの第2ステータギャップ面と対向配置され前記第1磁極とは異なる第2磁極となる第2磁石ギャップ面をそれぞれ備え、前記ロータの周方向に沿って間隔を置いて配置された複数の第2永久磁石部と、
前記ロータの周方向において前記複数の第2永久磁石部の間に配置される第2磁石間コア部と、を備え、
前記複数の第1永久磁石部と前記複数の第2永久磁石部とは、前記回転軸方向から見た場合にそれぞれ重なる位置に配置されると共に、前記第1磁石間コア部と前記第2磁石間コア部とは、前記回転軸方向から見た場合に重なる位置に配置され、
前記励磁部は、前記第1磁石間コア部および前記第2磁石間コア部を、前記磁石間コア部に隣接する前記永久磁石部の磁極方向とは反対方向に励磁する、
回転電機。
上記構成の回転電機によれば、第1磁極となる第1磁石ギャップ面をそれぞれ有する複数の第1永久磁石部を第1ロータ部が備え、第1磁極とは異なる第2磁極となる第2磁石ギャップ面をそれぞれ有する複数の第2永久磁石部を第2ロータ部が備えている。また、複数の第1永久磁石部と複数の第2永久磁石部とは、それぞれ回転軸方向から見た場合に重なる位置に配置される。さらに、第1ロータ部は、ロータの周方向において複数の第1永久磁石部の間に配置される第1磁石間コア部を備え、第2ロータ部は、ロータの周方向において複数の第2永久磁石部の間に配置される第2磁石間コア部を備え、回転軸方向から見た場合に第1磁石間コア部と第2磁石間コア部とが重なる位置に配置される。これらの結果、複数の第1永久磁石部および複数の第2永久磁石部によって、第1永久磁石部と第2永久磁石部との間に形成される第1磁路と、第1磁石間コア部と第2磁石間コア部との間の磁路であって磁束の方向が第1磁路における磁束方向とは反対方向である第2磁路とを含む磁路が形成される。これにより、回転電機がモータとして動作する場合には、ステータコイルが励磁されることによってロータに周方向のトルク(回転トルク)を生じさせることができ、ロータを回転させることが可能となる。また、回転電機がジェネレータとして動作する場合には、ロータが回転することによってステータコイルに電流を生じさせることが可能となる。
また、上記構成の回転電機によれば、第1ロータ部の複数の第1永久磁石部は、各第1磁石ギャップ面が第1磁極であり、第2ロータ部の複数の第2永久磁石部は、各第2磁石ギャップ面が第1磁極とは異なる第2磁極である。この構成により、第1永久磁石部(第1磁石ギャップ面)と第2永久磁石部(第2磁石ギャップ面)との間に、各磁石間コア部を介さない磁路(上記第1磁路)を形成することができる。この結果、第1ロータ部および第2ロータ部のそれぞれにおいて、各磁石間コア部を分離することなく形成することが可能となり、ロータの構造の複雑化を抑制することができる。
さらに、上記構成の回転電機によれば、第1磁石間コア部および第2磁石間コア部を、磁石間コア部に隣接する永久磁石部の磁極方向とは反対方向に励磁する励磁部を備えている。この構成により、励磁部によって磁石間コア部が励磁されると、磁石間コア部のギャップ面からステータコイルに向かう磁束(電機子鎖交磁束)は、永久磁石部による磁束(上記第2磁路における磁束)に加えて励磁部による磁束を合わせた磁束となる。従って、磁石間コア部の電機子鎖交磁束を、励磁部を備えていない場合と比較して、大きくすることができる。この結果、励磁部によって励磁された際に、ロータに大きな回転トルクを生じさせることができる。
以上の説明のように、上記構成の回転電機は、励磁部によるロータの回転トルクを強化しつつ、ロータの構造の複雑化を抑制することができる。
また、上記構成の回転電機によれば、励磁部は、ステータに対して不動に構成されている。この結果、励磁部がロータと共に回転する場合と比較して、励磁部に容易に電力を供給することが可能である。すなわち、励磁部の構成を簡易にすることができる。
なお、第1磁極は、N極であってもよいし、S極であってもよい。第1磁極がN極の場合には、第2磁極は、S極である。第1磁極がS極の場合には、第2磁極は、N極である。
[適用例2]
適用例1に記載の回転電機であって、
前記励磁部は、前記第1ロータ部と前記第2ロータ部との間であって前記ステータよりも前記ロータの回転軸側に配置される、
回転電機。
上記構成の回転電機によれば、励磁部は、ステータよりもロータの回転軸側であって第1ロータ部と第2ロータ部との間に配置されるので、励磁部が、ステータよりも回転軸側とは反対側に配置される場合、および、第1ロータ部と第2ロータ部とで囲まれた空間の外側に配置される場合と比較して、回転電機を小型化することができる。
[適用例3]
適用例1または適用例2に記載の回転電機であって、
前記励磁部は、励磁コイルと、前記励磁コイルの内部に配置され、励磁コアギャップ面を有する励磁コア部とを備え、
前記第1ロータ部は、前記励磁コアギャップ面に対向配置されるロータコアギャップ面を有し、前記励磁コア部と前記第1磁石間コア部との間で磁束を受け渡す磁束受渡コア部を備え、
前記磁束受渡コア部の前記ロータコアギャップ面が前記回転軸に対して傾斜して形成される、
回転電機。
上記構成の回転電機によれば、磁束受渡コア部は、ロータコアギャップ面が回転軸に対して傾斜して形成されるので、ロータコアギャップ面が回転軸に対して傾斜していない場合と比較して、ロータコアギャップ面の表面積を大きくすることができる。この結果、励磁コア部と磁束受渡コア部との間の磁気抵抗の上昇を抑制することができる。
なお、本発明は、例えば、ロータ、回転電機ユニット、および、回転電機を備えた車両等、種々の装置形態で実現することができる。また、回転電機を製造する製造方法など種々の方法形態で実現することができる。
本発明の一実施例としての回転電機1000の外観構成を示す図である。 図1における回転電機1000のA−A断面を示す図である。 ステータ200および励磁部500の概略構成を説明する図である。 第1ロータ300の概略構成を説明するための図である。 第1ロータ300の界磁部320の分解斜視図である。 図5において一点破線で示す部位の軸方向に平行な断面(B−B断面)について、周方向に1周期分の構成を図示した図である。 回転電機1000を回転軸Xを通る異なる2つの平面によって切断した切断面を模式的に示した図である。 励磁部500による励磁が行われた場合にギャップにおける周方向位置[単位は度]と磁束密度[単位はT]との関係を示す図である。 ステータコイル202(対象ステータコイル)に対する第1ロータ300及び第2ロータ400の相対位置[単位は度]と対象ステータコイルにおける鎖交磁束[単位はWb]との関係を示す図である。 図9の相対位置に対する鎖交磁束について調波解析を行った結果を示す図である。 第2実施例におけるロータコア中心部および励磁コアを説明するための図である。 第2実施例におけるロータコア中心部および励磁コアを説明するための図である。
A.第1実施例:
A1:回転電機の構成:
図1は、本発明の一実施例としての回転電機1000の外観構成を示す図である。図2は、回転電機1000の断面構成を示す図である。具体的には、図2は、図1における回転電機1000のA−A断面を示す図である。回転電機1000は、モータおよびジェネレータとして動作可能であり、軸Xを回転軸とするアキシャルギャップ型の8極回転電機である。以下では、回転軸Xに沿った方向を軸方向とも呼び、回転軸Xを通り回転軸Xと直交する方向を径方向とも呼び、回転軸Xと直交する面において回転軸Xとの交点を中心とする円に沿った方向を周方向とも呼ぶ。回転電機1000は、図1および図2に示すように、ステータ200と、ステータ200の軸方向の両側にそれぞれ配置された第1ロータ300および第2ロータ400と、励磁部500と、を備えている。第1ロータ300は、ステータ200に対して軸方向の一方の側に対向配置されるギャップ面を有し、第2ロータ400は、ステータ200に対して軸方向の一方の側に対向配置されるギャップ面を有している。これらギャップ面についての詳細は、後述する。また、第1ロータ300および第2ロータ400について説明する際、軸方向に沿った方向のうち、ステータ200と対向する方向、すなわち、ギャップ面が配置されている側の方向をステータ対向方向とも呼ぶ。図2において、第1ロータ300のステータ対向方向は下方向であり、第2ロータ400のステータ対向方向は上方向である。
図3は、ステータ200および励磁部500の概略構成を説明する図である。具体的には、図3(a)は、ステータ200および励磁部500の外観構成を示す。図3(b)は、ステータ200の分解斜視図を示す。図3(c)は、励磁部500の外観構成を示す。図3(d)は、励磁部500の分解斜視図を示す。ステータ200は、図3(b)に示すように、複数のステータコア201と、複数のステータコイル202と、2枚のステータ固定部材210と、を備えている。本実施例では、ステータコア201およびステータコイル202は、それぞれ12個用いられている。これらステータコア201は、それぞれ、軟磁性体で形成され、回転軸Xと垂直な断面形状が略二等辺三角形である三角柱形状を有する。ステータコイル202は、各ステータコア201の側面に巻き回されて構成される。ステータコイル202が巻き回された複数のステータコア201は、周方向に並べて配置され、全体として、ロータシャフト(後述:図4)が貫通する孔H1を有する略円筒形状を形成する。各ステータコア201の第1ロータ300と対向する端面は同一平面上に配置され、第1ロータ300と対向するギャップ面であるステータギャップ面GS1を形成する。各ステータコア201の第2ロータ400と対向する端面は同一平面上に配置され、第2ロータ400と対向するギャップ面であるステータギャップ面GS2を形成する。なお、複数のステータコイル202は、周方向に機械角で90度離れた位置にある4つのステータコイル202を同じ組として3組に分けられ、組ごとに位相の異なる三相電流が通電される。各ステータコイル202に通電される三相電流によって、回転電機1000の回転制御が行われる。
ステータ固定部材210は、非磁性体で形成されており、図3(b)に示すように、ロータシャフト(後述:図4)が貫通する孔213と、各ステータコア201の端部が嵌合する複数の孔212と、複数のボルト孔214と、を備えている。ステータ200は、2枚のステータ固定部材210を介して、回転電機用ケース(図示せず)に固定される。すなわち、図3(a)に示すように、ステータ200は、2枚のステータ固定部材210によって、軸方向の両側から挟持される。そして、ステータ200は、2枚のステータ固定部材210における複数のボルト孔214にボルト(図示せず)を通すことによって回転電機用ケースに固定される。
励磁部500は、図3(c)、(d)に示すように、励磁コア501と、励磁コイル502と、を備えている。励磁部500は、ステータ固定部材210に固定される。励磁コア501は、ロータシャフト(後述:図4)が貫通する孔Haを有する略円筒形状である磁性体で形成されている。励磁コイル502は、孔Haを周回する様に励磁コア501の側面に巻き回されて構成される。励磁部500は、ステータ200の孔H1に挿入される。励磁コア501の第1ロータ300と対向する端面は、第1ロータ300と対向するギャップ面である励磁コアギャップ面GS3を形成する。励磁コア501の第2ロータ400と対向する端面は、第2ロータ400と対向するギャップ面である励磁コアギャップ面GS4を形成する。励磁部500の機能については後述する。
図4は、第1ロータ300の概略構成を説明するための図である。具体的には、図4(a)は、第1ロータ300の外観構成を示す図であり、図4(b)は、第1ロータ300の分解斜視図である。図5は、第1ロータ300の界磁部320の分解斜視図である。第1ロータ300は、永久磁石を含み磁束を発生するための界磁部320と、界磁部320が固定される非磁性体の支持部材311とシャフト本体312とから構成されたロータシャフト310とを備えている。
第2ロータ400は、第1ロータ300と同様の部材で構成されており、第2ロータ400の構成については、適宜に説明を加えながら、第1ロータ300の構成を中心に説明する。第1ロータ300のシャフト本体312と、第2ロータ400のシャフト本体とは、組み付けられる際に、ステータ200の孔H1(図3)の内部で結合される。そして、第1ロータ300のシャフト本体312および第2ロータ400のシャフト本体は、回転電機用ケースに軸受を介して回転可能に支持される。この結果、第1ロータ300と第2ロータ400は、回転軸Xを中心に一体に回転する。
第1ロータ300の界磁部320は、図4(b)および図5に示すように、永久磁石323と、ロータコア324と、を備えている。各永久磁石323は、フェライト磁石である。ロータコア324は、軟磁性材料で一体形成されており、具体的には、鉄粉に絶縁性樹脂を混合して金型で圧縮成形した圧粉鉄芯である。
各永久磁石323は、図4(b)に示すように、軸方向と垂直な断面形状が扇形状において頂点部分(中心部分)を切り欠いた形状(略扇形状)であり、その断面形状が軸方向に延びた形状を有している。各永久磁石323は、界磁部320において周方向に沿って等しい間隔をおいて配置されている。永久磁石323は、ステータ対向方向の面であってギャップ面となる磁石ギャップ面323Nと、磁石ギャップ面323Nの反対面である反対面323Sと、軸方向に沿った面であり径方向内側の面323Aと、を有している。磁石ギャップ面323Nは、N極着磁面であり、反対面323Sは、S極着磁面である。これらの面は、回転軸Xと略垂直な面である。以下では、磁石ギャップ面323NをN極着磁面323Nとも呼び、反対面323SをS極着磁面323Sとも呼ぶ。各永久磁石323の軸方向の位置は、それぞれ同一である。すなわち、各永久磁石323のN極着磁面323Nは、同一平面上に位置し、各永久磁石323の極着磁面323Sは、同一平面上に位置している。各永久磁石323の磁極方向(磁石のS極からN極へ向かう方向)は、図5において永久磁石323上に白い矢印で示すように軸方向に沿っている。面323Aは、回転軸Xを中心とする円に沿って形成される。
ロータコア324は、永久磁石323が配置される磁石配置コア部324Aと、磁石配置コア部324Aより軸方向に突出して形成され磁石配置コア部324Aとの間に位置する磁石間コア部324Bと、ロータコア中心部324Cと、を有している。ロータコア324は、ロータコア中心部324Cを中心として、磁石配置コア部324Aと磁石間コア部324Bとが周方向に交互に配置される。すなわち、界磁部320において、磁石間コア部324Bと永久磁石323とは、ロータコア中心部324Cを中心として周方向に交互に配置される。磁石間コア部324Bは、ステータ対向方向の面であってギャップ面となるロータコアギャップ面324BGを有している。ロータコア中心部324Cは、ステータ対向方向の面であってギャップ面となるロータコアギャップ面324CGを有している。ロータコア中心部324Cのロータコアギャップ面324CGは、励磁部500の励磁コアギャップ面GS3と対向する。界磁部320でロータコア324に永久磁石323が配置された状態では、図5に示すように、ロータコアギャップ面324BGと、ロータコアギャップ面324CGと、磁石ギャップ面(N極着磁面)323Nとは、同一平面上に形成される。また、ロータコアギャップ面324BGの反対面と、ロータコアギャップ面324CGの反対面と、磁石配置コア部324Aにおいて永久磁石323が配置される面の反対面との全体、すなわち、ロータコア324がロータシャフト310に接触する面(ロータコア裏面とも呼ぶ)324Xは、同一平面上に形成される。
ここで、界磁部320の極数は、8であるので、周方向に機械角で90度離れた位置は、等価である。すなわち、周方向に機械角で90度分の構成を1周期(電気角で360度分に相当する)として、同じ構成が4周期繰り返されている。
図6は、図5において一点破線で示す部位の軸方向に平行な断面(B−B断面)について、周方向に1周期分の構成を図示した図である。図6では、図5において一点破線で示すように、1つの永久磁石323の周方向の中心を電気角で0度の位置とし、この位置から周方向の時計回りに1周期(電気角で360度)離れた位置までを図示している。図6では、理解の容易のため、ステータ200と第2ロータ400の構成についても、対応する1周期分の構成を併せて図示している。図7は、回転電機1000を、回転軸Xを通る異なる2つの平面によって切断した切断面を模式的に示した図である。具体的には、図7において右側の切断面は、永久磁石323を通る平面によって切断された面を示し、図7において左側の切断面は、ロータコア324の磁石間コア部324Bを通る平面によって切断された面を示している。
第2ロータ400は、上述したように、第1ロータ300の部材と同様の部材によって構成されている。第2ロータ400の構成が第1ロータ300の構成と相違する相違点は、以下の通りである。すなわち、第1ロータ300では、磁石ギャップ面がN極着磁面となり、反対面がS極着磁面となるように構成されている。しかしながら、第2ロータ400は、永久磁石においてステータ対向方向の面であってギャップ面となる磁石ギャップ面がS極着磁面であり、その反対面がN極着磁面となるように構成されている。第2ロータ400の永久磁石を永久磁石423とも呼ぶ。第2ロータ400の永久磁石において、磁石ギャップ面であり、N極着磁面である面を、磁石ギャップ面423Sとも呼ぶ。磁石ギャップ面423Sの反対面を、反対面423Nとも呼ぶ。第2ロータ400のその他の構成については、第1ロータ300と同様である。従って、第2ロータ400における上記相違点以外の各構成要素の符号は、1桁目を「4」とし、2桁目以降を第1ロータ300の対応する構成要素の符号の2桁目以降と同一にした符号を用いる。例えば、図2、図6および図7に示すように、第2ロータ400の磁石配置コア部には、符号「424A」を付し、磁石間コア部には、符号「424B」を付す。
上述したように、回転電機1000は、第1ロータ300がN極着磁面となる磁石ギャップ面323Nをそれぞれ有する複数の永久磁石323を備え、第2ロータ400がS極着磁面となる磁石ギャップ面423Sをそれぞれ有する複数の永久磁石423を備えている。そして、図6に示すように、第1ロータ300の永久磁石323から見てステータ200を挟んで軸方向に対向する位置には、第2ロータ400の永久磁石423が配置される。言い換えれば、複数の永久磁石323と複数の永久磁石423とは、それぞれ軸方向から見た場合に重なる位置に配置される。
また、周方向において複数の永久磁石323の間に配置される磁石間コア部324Bから見てステータ200を挟んで軸方向に対向する位置には、それぞれ磁石間コア部424Bが配置される。言い換えれば、複数の磁石間コア部324Bと、複数の磁石間コア部424Bとは、それぞれ軸方向から見た場合に重なる位置に配置される。
以上のように構成された第1ロータ300の界磁部320と、第2ロータ400の界磁部によって発生する磁束の磁路は、図6および図7の右切断面において破線で示す内側磁路と、図6および図7の右切断面において実線で示す外側磁路とを含む。
内側磁路は、第1ロータ300の永久磁石323のN極着磁面である磁石ギャップ面323Nから、ステータ200を通り、対向する第2ロータ400の永久磁石423の磁石ギャップ面423Sへ向かう磁路を含む。
外側磁路は、第2ロータ400の永久磁石423のN極着磁面である反対面423Nから、磁石間コア部424Bのロータコアギャップ面424BG、ステータ200、および、第1ロータ300の磁石間コア部324Bのロータコアギャップ面324BGを通り、第1ロータ300の永久磁石323のS極着磁面である反対面323Sへ向かう磁路を含む。
ところで、本実施例の回転電機1000では、励磁部500の励磁コイル502の通電を制御することによって(すなわち励磁によって)、第1ロータ300と第2ロータ400との間に磁束の経路(励磁磁路)が形成される。この励磁磁路は、図6および図7の左切断面において一点鎖線で示す磁路を含む。
励磁磁路は、励磁コアギャップ面GS4(図7参照)から、第2ロータ400のロータコア中心部424Cのロータコアギャップ面424CG、磁石間コア部424Bのロータコアギャップ面424BG、ステータ200、第1ロータ300の磁石間コア部324Bのロータコアギャップ面324BG、および、ロータコア中心部324Cのロータコアギャップ面324CGを通り、励磁コアギャップ面GS3へ向かう磁路を含む。すなわち、励磁部500は、第1ロータ300の磁石間コア部324Bおよび第2ロータ400の磁石間コア部424Bを、当該磁石間コア部に隣接する永久磁石部の磁極方向とは反対方向に励磁する。
A2:励磁部500による励磁の検証:
図8は、励磁部500による励磁が行われた場合にギャップにおける周方向位置[単位は度]と磁束密度[単位はT]との関係を示す図である。図8に示すギャップにおける周方向位置は、図6における断面図の周方向位置と同様に電気角で示す。図8における0度の位置は、図6における0度の位置に対応している。図8に示す磁束密度は、第1ロータ300のギャップ面からステータギャップ面GS1へ向かう方向を正とし、ステータギャップ面GS1から第1ロータ300のギャップ面へ向かう方向を負としている。また、図8では、励磁部500によって励磁が行われない場合を破線(0%励磁電流)で示し、励磁コイル502に所定の最大電流の半分の電流を流して励磁部500による励磁を行った場合を一点鎖線(50%励磁電流)で示し、励磁コイル502に上記最大電流を流して励磁部500による励磁を行った場合を実線(100%励磁電流)で示す。図8に示すように、励磁電流が多いほど、第1ロータ300のロータコアギャップ面324BG上での磁束密度の絶対値が大きくなっているのが分かる。従って、第1ロータ300の磁石ギャップ面323N上での磁束密度(図8では正)に対する、ロータコアギャップ面324BG上での磁束密度(図8では負)の相対値は、励磁電流が多いほど、大きくなることが分かる。この結果、励磁電流が多いほど、第1ロータ300に大きな回転トルクを生じさせることができることが分かる。
図9は、ステータコイル202(対象ステータコイル)に対する第1ロータ300及び第2ロータ400の相対位置[単位は度]と対象ステータコイルにおける鎖交磁束[単位はWb]との関係を示す図である。この相対位置は、電気角で表す。相対位置が0度の場合は、ロータコアの周方向の中心位置(図8の180度の位置)がステータコイルの周方向の中心位置に対向する状態を表している。図9では、励磁部500によって励磁が行われない場合を破線(0%励磁電流)で示し、励磁コイル502に所定の最大電流の半分の電流を流して励磁部500による励磁を行った場合を一点鎖線(50%励磁電流)で示し、励磁コイル502に上記最大電流を流して励磁部500による励磁を行った場合を実線(100%励磁電流)で示す。
図10は、図9の相対位置に対する鎖交磁束について調波解析を行った結果を示す図である。図9に示す鎖交磁束と相対位置との関係は、180度を通り縦軸に並行な線を基準として線対称の関係である。従って、この調波解析は、正弦波を用いて対称成分(0および奇数次数)のみを対象として行った。図10の横軸には、次数を示した。すなわち、図10の横軸には周期の長い成分から周期の短い成分を順に示した。図10の縦軸には、鎖交磁束[単位はWb]を示した。調波解析の結果から、第1ロータ300と対象ステータコイルとの相対位置に対する鎖交磁束は、定数成分である0次成分と、変動成分である1次成分を他の成分より多く含むことがわかる。回転トルクは、相対位置に対する鎖交磁束の変動が大きいほど大きくなるので、0次成分は回転トルクには寄与しない。また、3次成分以降の次数の成分の寄与は十分に小さい。従って、回転トルクは、1次成分の大きさによって決まるといえる。そこで、図10を観察すると、励磁電流が大きいほど、1次成分が大きくなっている。この結果、励磁電流が多いほど、第1ロータ300に大きな回転トルクを生じさせることができることが分かる。
以上のように、本実施例の回転電機1000では、第1ロータ300の複数の永久磁石323および第2ロータ400の複数の永久磁石423によって、永久磁石323と永久磁石423との間に形成される内側磁路と、第1ロータ300の磁石間コア部324Bと第2ロータ400の磁石間コア部424Bとの間の磁路であって磁束の方向が内側磁路における磁束方向とは反対方向の磁路を含む外側磁路とが形成される。これにより、回転電機1000がモータとして動作する場合には、ステータコイル202が励磁されることによって第1ロータ300および第2ロータ400に周方向のトルク(回転トルク)を生じさせることができ、第1ロータ300および第2ロータ400を回転させることが可能となる。また、回転電機1000がジェネレータとして動作する場合には、第1ロータ300および第2ロータ400が回転することによってステータコイル202に電流を生じさせることが可能となる。
また、本実施例の回転電機1000によれば、第1ロータ300の複数の永久磁石323は、各磁石ギャップ面323NがN極着磁面であり、第2ロータ400の複数の永久磁石423は、各磁石ギャップ面423SがS極着磁面である。この構成により、永久磁石323(磁石ギャップ面323N)と永久磁石423(磁石ギャップ面423S)との間に、各磁石間コア部を介さない磁路(上記内側磁路)を形成することができる(図6参照)。この結果、第1ロータ300および第2ロータ400のそれぞれにおいて、各磁石間コア部を分離することなく形成することが可能となり、ロータの構造の複雑化を抑制することができる。
さらに、本実施例の回転電機1000によれば、励磁部500は、第1ロータ300の磁石間コア部324Bおよび第2ロータ400の磁石間コア部424Bを、当該磁石間コア部に隣接する永久磁石部の磁極方向とは反対方向に励磁する(図6参照)。この構成により、励磁部500によって磁石間コア部が励磁されると、磁石間コア部のギャップ面からステータコイル202に向かう磁束(電機子鎖交磁束)は、永久磁石323および永久磁石423による磁束(上記外側磁路における磁束)に加えて励磁部500による磁束とを合わせた磁束となる(図6参照)。従って、第1ロータ300および第2ロータ400における磁石間コア部の電機子鎖交磁束を、励磁部500を備えていない場合と比較して、大きくすることができる。この結果、励磁部500によって励磁された際に、ロータに大きな回転トルクを生じさせることができる(図8〜図10参照)。
以上の説明のように、本実施例の回転電機1000は、励磁部500によってロータの回転トルクを強化しつつ、ロータの構造の複雑化を抑制することができる。
また、本実施例の回転電機1000によれば、励磁部500は、ステータ固定部材210に固定される(図3(a)参照)。すなわち、励磁部500は、ステータ200に対して不動に構成されている。この結果、励磁部500がロータと共に回転する場合と比較して、励磁部500に容易に電力を供給することが可能である。すなわち、励磁部500の構成を簡易にすることができる。
本実施例の回転電機1000によれば、第1ロータ300の複数の永久磁石323は、各磁石ギャップ面323NがN極着磁面であり、第2ロータ400の複数の永久磁石423は、各磁石ギャップ面423SがS極着磁面である。そして、第1ロータ300および第2ロータ400において、各磁石間コア部は、周方向において複数の永久磁石の間に配置される。この構成により、第1ロータ300および第2ロータ400における各磁石間コア部の電機子鎖交磁束として、各磁石間コア部において隣接する2つの永久磁石から生じる磁束を用いることができる(図6参照)。
本実施例の回転電機1000によれば、励磁部500は、第1ロータ300と第2ロータ400との間であってステータ200よりも径方向内側に配置されている。このようにすれば、励磁部が、ステータ200よりも径方向外側に配置される場合、および、第1ロータ300と第2ロータ400とで囲まれた空間の外側に配置される場合と比較して、回転電機1000を小型化することができる。
上記実施例において、第1ロータ300は、特許請求の範囲における「第1ロータ部」の例である。第2ロータ400は、特許請求の範囲における「第2ロータ部」の例である。第1ロータ300と第2ロータ400との全体が、特許請求の範囲における「ロータ」の例である。ステータギャップ面GS1は、特許請求の範囲における「第1ステータギャップ面」の例である。ステータギャップ面GS2は、特許請求の範囲における「第2ステータギャップ面」の例である。永久磁石323は、特許請求の範囲における「第1永久磁石部」の例である。永久磁石423は、特許請求の範囲における「第2永久磁石部」の例である。磁石間コア部324Bは、特許請求の範囲における「第1磁石間コア部」の例である。磁石間コア部424Bは、特許請求の範囲における「第2磁石間コア部」の例である。
B.第2実施例:
第2実施例の回転電機は、第1実施例の回転電機1000と比較して、第1ロータ300および第2ロータ400のロータコア中心部および励磁部の励磁コアの構成が異なる。第2実施例の回転電機のその他の構成については、第1実施例の回転電機1000と同じ構成であり、同じ符号を付して説明を省略する。第2実施例の回転電機おいて第1実施例の回転電機1000と相違する構成については、回転電機1000と対応する部材の符号に「m」を付加して説明する。例えば、第2実施例の回転電機における励磁コアは、「501m」で示される。
図11および図12は、第2実施例におけるロータコア中心部および励磁コアを説明するための図である。具体的には、図11は、第2実施例における回転電機を回転軸Xを通り軸方向に並行な平面で切断した断面図である。図12(a)は、第2実施例におけるロータコア中心部324Cmを有する界磁部320の斜視図である。図12(b)は、第2実施例における励磁コア501mを有する励磁部500の斜視図である。第2実施例の回転電機では、第1ロータ300のロータコア中心部324Cmにおけるロータコアギャップ面324CGmおよび励磁部500の励磁コア501mにおける励磁コアギャップ面GS3mが、回転軸Xに対して傾斜して形成される。具体的には、ロータコアギャップ面324CGmは、径方向内側に進むにつれてロータコア裏面324Xに近づくように傾斜して形成される。これに伴って、励磁コアギャップ面GS3mも、径方向内側に進むにつれてロータコア裏面324Xに近づくように傾斜して形成される。そして、ロータコアギャップ面324CGmと励磁コアギャップ面GS3mとは、磁石ギャップ面323Nとステータギャップ面GS1との間のギャップと同程度のギャップを保つように配置される。
また、第2ロータ400のロータコア中心部424C1におけるロータコアギャップ面424CGmおよび励磁部500の励磁コア501における励磁コアギャップ面GS4mが、軸方向に対して傾斜して形成される。具体的には、ロータコアギャップ面424CGmは、径方向内側に進むにつれてロータコア裏面424Xに近づくように傾斜して形成される。これに伴って、励磁コアギャップ面GS4mも、径方向内側に進むにつれてロータコア裏面424Xに近づくように傾斜して形成される。そして、ロータコアギャップ面424CGmと励磁コアギャップ面GS4mとは、磁石ギャップ面423Sとステータギャップ面GS2との間のギャップと同程度のギャップを保つように配置される。
以上のように第2実施例の回転電機によれば、第1ロータ300および第2ロータ400のロータコア中心部は、ロータコアギャップ面が回転軸Xに対して傾斜して形成されるので、ロータコアギャップ面が回転軸に対して傾斜していない場合と比較して、ロータコアギャップ面の表面積を大きくすることができる。この結果、励磁コアとロータコア中心部との間の磁気抵抗の上昇を抑制することができる。
なお、本実施例において、ロータコアギャップ面324CGmおよびロータコアギャップ面424CGmのどちらとも回転軸Xに対して傾斜して形成される構成であるが、これに限られず、ロータコアギャップ面324CGmおよびロータコアギャップ面424CGmのどちらか一方のみが回転軸Xに対して傾斜して形成される構成としてもよい。また、ロータコアギャップ面324CGmは、径方向内側に進むにつれてロータコア裏面324Xに近づくように傾斜して形成され、これに伴って、励磁部500の励磁コア501における励磁コアギャップ面GS3mも、径方向内側に進むにつれてロータコア裏面324Xに近づくように傾斜して形成されているが、これに限られない。例えば、ロータコアギャップ面324CGmは、径方向内側に進むにつれてロータコア裏面324Xから遠ざかるように傾斜して形成され、これに伴って、励磁コアギャップ面GS3mも、径方向内側に進むにつれてロータコア裏面324Xから遠ざかるように傾斜して形成されていてもよい。本実施例において、ロータコア中心部324Cmおよびロータコア中心部424C1は、特許請求の範囲における「磁束受渡コア部」の例である。
C.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
C1.第1変形例:
上記実施例の回転電機において、第1ロータ300は4個の永久磁石323を備え、第2ロータ400は4個の永久磁石423を備えている。そして、各永久磁石323と各永久磁石423とが軸方向から見た場合に重なるように配置されるが、これに限られるものではない。例えば、回転電機において、第1ロータ300はN(1以上の整数)個の永久磁石323を備え、第2ロータ400はN個の永久磁石423を備えてもよい。この場合、第1ロータ300の永久磁石323と、第2ロータ400の永久磁石423とが1対1に対応し、N個の永久磁石323とN個の永久磁石423とを軸方向から見た場合にそれぞれ重なるように配置されてもよい。
C2.第2変形例:
上記実施例の回転電機において、励磁部500は、第1ロータ300と第2ロータ400との間であってステータ200よりも径方向内側に配置されているが、これに限られるものではない。例えば、励磁部500は、第1ロータ300と第2ロータ400との間であってステータ200よりも径方向外側に配置されてもよい。
C3.第3変形例:
上記実施例の回転電機は、ロータの回転トルク強化のため励磁部500を備えているが、例えば、励磁部500に加えて、励磁部500のごとく第1ロータ300の磁石間コア部324Bおよび第2ロータ400の磁石間コア部424Bを、当該磁石間コア部に隣接する永久磁石部の磁極方向とは反対方向に励磁する他の励磁部を備えていてもよい。この場合、他の励磁部は、例えば、第1ロータ300と第2ロータ400との間であってステータ200よりも径方向外側に配置されてもよい。このようにすれば、ロータにより大きな回転トルクを生じさせることができる。
C4.第4変形例:
上記実施例の回転電機は、極数が8極であるが、これに限られず、極数が、2極、4極、6極、および、10極以上であってもよい。
C5.第5変形例:
上記各実施例または上記変形例において、回転電機は、モータおよびジェネレータの双方として動作可能であるが、これに限られるものではない。例えば、回転電機は、モータとして動作不可でありジェネレータとしてのみ動作可能であってもよく、または、ジェネレータとしては動作不可でありモータとしてのみ動作可能であってもよい。
C6.第6変形例:
励磁部500は、各ロータコアの磁石間コア部を当該磁石間コア部に隣接する永久磁石の磁極方向と同じ方向に励磁すると、回転トルクが小さくなるものの永久磁石の引きずりトルクを低下させることができ、要求トルクが0[単位はNm]の時などには好適である。
100...回転電機、200...ステータ、201...ステータコア、202...ステータコイル、210...ステータ固定部材、212、213...孔、214...ボルト孔、300...第1ロータ、310...ロータシャフト、311...支持部材、312...シャフト本体、320...界磁部、323、423...永久磁石、323A...面、323N、423S...磁石ギャップ面、323S、423N...反対面、324BG、324CG、324CGm、424BG、424CG、424CGm...ロータコアギャップ面、324...ロータコア、324A、424A...磁石配置コア部、324B、424B...磁石間コア部、324C、324Cm、424C、424C1...ロータコア中心部、400...第2ロータ、500...励磁部、501...励磁コア、502...励磁コイル、1000...回転電機、X...回転軸、GS3m、GS4m...励磁コアギャップ面、H1、Ha...孔、GS1、GS2...ステータギャップ面、GS3、GS4...励磁コアギャップ面

Claims (3)

  1. アキシャルギャップ型の回転電機であって、
    前記第1ロータ部と第2ロータ部とを備えるロータと、
    前記第1ロータ部と前記第2ロータ部との間に配置されるステータであって、ステータコイルと、前記第1ロータ部に対して前記ロータの回転軸方向に対向配置される第1ステータギャップ面と、前記第2ロータ部に対して前記回転軸方向に対向配置される第2ステータギャップ面とを有するステータと、
    前記ステータに対して不動な励磁部と、
    を備え、
    前記第1ロータ部は、
    前記回転軸方向に沿った磁極方向を有する複数の第1永久磁石部であって、前記ステータの第1ステータギャップ面と対向配置され第1磁極となる第1磁石ギャップ面をそれぞれ備え、前記ロータの周方向に沿って間隔を置いて配置された複数の第1永久磁石部と、
    前記ロータの周方向において前記複数の第1永久磁石部の間に配置される第1磁石間コア部と、を備え、
    前記第2ロータ部は、
    前記第1永久磁石部の磁極方向と同じ向きの磁極方向を有する複数の第2永久磁石部であって、前記ステータの第2ステータギャップ面と対向配置され前記第1磁極とは異なる第2磁極となる第2磁石ギャップ面をそれぞれ備え、前記ロータの周方向に沿って間隔を置いて配置された複数の第2永久磁石部と、
    前記ロータの周方向において前記複数の第2永久磁石部の間に配置される第2磁石間コア部と、を備え、
    前記複数の第1永久磁石部と前記複数の第2永久磁石部とは、前記回転軸方向から見た場合にそれぞれ重なる位置に配置されると共に、前記第1磁石間コア部と前記第2磁石間コア部とは、前記回転軸方向から見た場合に重なる位置に配置され、
    前記励磁部は、前記第1磁石間コア部および前記第2磁石間コア部を、前記磁石間コア部に隣接する前記永久磁石部の磁極方向とは反対方向に励磁する、
    回転電機。
  2. 請求項1に記載の回転電機であって、
    前記励磁部は、前記第1ロータ部と前記第2ロータ部との間であって前記ステータよりも前記ロータの回転軸側に配置される、
    回転電機。
  3. 請求項1または請求項2に記載の回転電機であって、
    前記励磁部は、励磁コイルと、前記励磁コイルの内部に配置され、励磁コアギャップ面を有する励磁コア部とを備え、
    前記第1ロータ部は、前記励磁コアギャップ面に対向配置されるロータコアギャップ面を有し、前記励磁コア部と前記第1磁石間コア部との間で磁束を受け渡す磁束受渡コア部を備え、
    前記磁束受渡コア部の前記ロータコアギャップ面が前記回転軸に対して傾斜して形成される、
    回転電機。
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