JP6892219B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は回転電機に関し、特にステータ構造に関する。
従来から、アキシャル面をトルク発生面として利用するアキシャルモータあるいはアキシャルギャップ型モータ等の回転電機が提案されている。
特許文献1には、回転軸周りに回転可能なロータと、回転軸方向の少なくとも一方側からロータに対向配置されたステータとを備えるアキシャルギャップ型モータが記載されている。ステータは、環状のバックヨークと、該バックヨークの周方向の所定間隔毎の位置で回転軸方向にロータに向かい突出する複数のティースとを備え、ティースは略扇型のロータ対向面を有し、ティースのロータ対向面の周方向幅が径方向の一方から他方に向かい減少することに伴い、バックヨークの回転軸方向厚さが径方向の一方から他方に向かい減少傾向に変化することが記載されている。
図15は、特許文献1に記載されたアキシャルギャップ型モータの分解斜視図である。アキシャルギャップ型モータ100は、回転軸Oまわりに回転可能に設けられた略円環状のロータ110と、回転軸O方向の両側から所定の空隙を介してロータ110を挟み込むようにして対向配置され、ロータ110を回転させる回転磁界を発生する複数相の各固定子巻線を有する1対のステータ120を備える。
ステータ120は、略円環板状のヨーク部210と、ロータ110に対向するヨーク部210の対向面上で周方向に所定間隔をおいた位置から回転軸O方向にロータ110に向かい突出すると共に径方向に延びる複数のティース220と、周方向で隣り合うティース220間のスロット230に装着される固定子巻線を備える。ステータ120は、ヨーク部210の端面上に設けられた複数のボルト穴を用いてハウジングに固定される。
図16は、ステータ120の上面図である。各ティース220間のスロット230の内径側の幅aと外径側の幅bは同一(a=b)である。
特開2009−95086号公報
従来技術では、外径側ほど磁束量が増加することに着目して、バックヨークについて外径側で断面積を大きくしているが、ティース間のスロットの内径側の幅aと外径側の幅bを同一としその断面積を内径側と外径側で同一としている。ティース形状はこのようなスロット形状に応じて決定されるので、ロータ側の磁石の形状の略扇形に一致しておらず、径方向で磁束密度が不均一となって局所的な磁気飽和が生じ易く、トルクが減少してしまう問題がある。
他方、図17に示すように、スロットの内径側の幅aと外径側の幅bを同一としつつ、回転軸Oの中心O’から放射状に延びる線に沿ってティース220の側面を成形することでティース220のロータ対向面を略扇形とすることも考えられるが、この場合にはティース220の外径側の幅が図16の場合と比較して短くなってしまい、磁束が通過するティースの断面積が減少して磁気抵抗が増大してしまう。
本願発明者等は、図17に示すティース220の形状、いわゆる放射状ティースでは、図16の場合と比べてトルクが3.9%減少してしまうことをコンピュータによる磁気解析で確認している。
本発明は、かかる従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、アキシャル面をトルク面として利用する回転電機において、トルク減少を抑制することにある。
本発明の回転電機は、ステータとロータが対向配置され、アキシャル面をトルク面として用いる回転電機であって、ステータは、環状のヨーク部と、環状のヨーク部の周方向に配置され、回転軸方向にロータのアキシャル面に向かって突出する複数のティースと、隣り合うティースの間に配置された空間であって、固定子巻線が装着されるスロットとを備え、スロットの固定子巻線の通電面の内径側の周方向の幅と軸長の積である内径側断面積と、外径側の周方向の幅と軸長の積である外径側断面積を同一とし、スロットの固定子巻線の通電面の内径側形状と外径側形状が異なり、スロットの固定子巻線の通電面の内径側形状と外径側形状はともに矩形状であり、アスペクト比が互いに異なり、スロットの固定子巻線の通電面の外径側の周方向の幅は、内径側の周方向の幅よりも長く、スロットの固定子巻線の通電面の外径側の軸長は、内径側の軸長よりも短いことを特徴とする。
本発明の一つの実施形態では、環状のヨーク部の外径側の軸長は内径側の軸長よりも長い。
本発明のさらに他の実施形態では、ティースは略扇形のロータ対向面を有する。
本発明によれば、スロットの固定子巻線の通電面の内径側形状と外径側形状を異ならせ、外径側における磁石磁束の磁路長を調整することで磁気抵抗及び漏れ磁束を減少させ、トルク減少を抑制できる。また、本発明によれば、スロットの固定子巻線の通電面の内径側形状と外径側形状を異ならせるとともに、ティースのロータ対向面の形状を略扇形とすることで、径方向での磁束密度を均一化してトルク減少をさらに抑制できる。
第1実施形態のステータの上面図である。 第1実施形態のステータの斜視図である。 第1実施形態の固定子巻線(スロット)の模式的斜視図である。 第1実施形態のヨーク部の斜視図である。 第1実施形態の磁気解析結果を示すグラフである。 第2実施形態のヨーク部の斜視図である。 第2実施形態の磁気解析結果を示すグラフである。 第3実施形態のヨーク部の斜視図である。 第4実施形態の回転電機の基本概略構成を示す図(その1)である。 第4実施形態の回転電機の基本概略構成を示す図(その2)である。 第4実施形態の回転電機の基本概略構成を示す図(その3)である。 第4実施形態の回転電機の基本概略構成を示す図(その4)である。 第4実施形態の回転電機の基本概略構成を示す図(その5)である。 第4実施形態の回転電機の基本概略構成を示す図(その6)である。 第4実施形態のヨーク部の斜視図である。 アキシャルギャップ型モータの分解斜視図である。 図15に示すモータのステータ上面図である。 図15に示すモータの他のステータ上面図である。
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
本実施形態のアキシャルギャップ型の回転電機の全体構成は、図15に示すアキシャルギャップ型モータの全体構成と略同一である。
すなわち、回転軸Oまわりに回転可能に設けられた略円環状のロータ110と、回転軸O方向の両側から所定の空隙を介してロータ110を挟み込むようにして対向配置され、ロータ110を回転させる回転磁界を発生する複数相の各固定子巻線を有する1対のステータ120を備える。
ステータ120は、略円環板状のヨーク部210と、ロータ110に対向するヨーク部210の対向面上で周方向に所定間隔をおいた位置から回転軸O方向にロータ110に向かい突出すると共に径方向に延びる複数のティース220と、周方向で隣り合うティース220間のスロット230に装着される固定子巻線を備える。ステータ120は、ヨーク部210の端面上に設けられた複数のボルト穴を用いてハウジングに固定される。
但し、本実施形態におけるステータ120は、図15に示すステータ120とは、ティース220の形状及びスロット230の形状が相違する。
図1は、本実施形態におけるステータ120の上面図である。各ティース220間のスロット230の内径側の幅aと外径側の幅bは同一でなく、内径側の幅aよりも外径側の幅bの方が大きく、a<bである。また、回転軸Oの中心O’から放射状に延びる線に沿ってティース220の側面を成形することでティース220のロータ対向面の形状を略扇形としている。図17に示す放射状ティースと同様である。
さらに、スロット230の回転軸O方向(図1において紙面に対して直交方向)の長さ(軸長)は内径側と外径側で同一ではなく、内径側の長さよりも外径側の長さを小さくする。
つまり、本実施形態では、固定子巻線が装着されるスロット230の通電面の断面積は内径側と外径側で同一であり、内径側の幅aよりも外径側の幅bの方を大きくするとともに、外径側の軸長を内径側の軸長よりも小さくする。
図2Aは、本実施形態のステータ120の斜視図を示す。ティース220に固定子巻線240を巻回した状態である。また、図2Bは、図2Aにおけるスロット230に装着される固定子巻線240のみを取り出した拡大図である。
図2A及び図2Bにおいて、回転軸O方向のスロット230の内径側の軸長をc、外径側の軸長をdで示す。図16に示す従来のステータ120ではc=dであるが、本実施形態ではc>dである。言い換えれば、スロット230に装着される固定子巻線240の内径側の通電面の断面積S1と外径側の通電面の断面積S2を同一とすべく、内径側の幅aと外径側の幅bを
a<b
とするとともに、内径側の軸長cと外径側の軸長dを
c>d
として、
S1=a・c=b・d=S2
としたものである。
スロット230の通電面の断面積は、図2Bに示すように内径側及び外径側ともに矩形状であり、
a<b
c>d
とすることは、内径側の通電面と外径側の通電面の形状を互いに異ならせ、より特定的には、内径側の矩形状通電面のアスペクト比と、外径側の矩形状通電面のアスペクト比を互いに異ならせるものである。これに対し、図16あるいは図17のステータ120では、内径側の矩形状通電面のアスペクト比と、外径側の矩形状通電面のアスペクト比は互いに同一である。
なお、スロット230の軸長はティース220の軸長であるから、スロット230の内径側の軸長cと外径側の軸長dを
c>d
とすることは、ティース220の内径側の軸長cと外径側の軸長dを
c>d
とすることと等価である。
このように、本実施形態のステータ120によれば、ティース220の外径側の軸長dが内径側よりも短くなっており、すなわち図16に示す従来のティース220よりも短くなっているので、磁石磁束の磁路長が短くなり、磁気抵抗が減少する。また、ティース220の外径側の軸長dが短くなったことで、ヨーク部210部まで到達せず、隣り合うティース220間で短絡する漏れ磁束も低減できる。さらに、ティース220のロータ対向面の形状を略扇形としているので、径方向で磁束密度を均一化して局所的な磁気飽和を防止し、結果としてトルクの減少を抑制できる。
なお、ティース220の外径側の軸長dを内径側よりも短くしているが、ヨーク部210については従来と同様に内径側と外径側とで同一のまま維持してもよい。磁気回路上(磁束密度の均一化)、従来形状とヨーク部210の磁束通過断面積は同一でよいからである。図3は、この場合のヨーク部210の斜視図を示す。ティース220の外径側の軸長dが短くなった分、ヨーク部210の外径部をギャップ面に近づける。
図4は、コンピュータによる磁気解析結果であり、本実施形態(実施形態1)における回転電機のトルクと図16に示す従来の回転電機のトルクを対比して示す。本実施形態では、従来に比べてトルクが2.3%増大する。
<第2実施形態>
図5は、本実施形態におけるステータ120の斜視図である。
図3に示すステータ120では、ヨーク部210の内径側の軸長と外径側の軸長は同一であるが、本実施形態ではヨーク部210の内径側の軸長eと外径側の軸長fはe<fの関係にある。
すなわち、本実施形態でも、第1実施形態と同様にティース220のロータ対向面の形状を略扇形とし、スロット230あるいはティース220の内径側の軸長cと外径側の軸長dは
c>d
の関係にあるが、ティース210の外径側の軸長dを内径側よりも短くした分だけ、ヨーク部210の外径側の軸長fを内径側よりも長くする。
このように、ヨーク部210の外径側の軸長fを長くすることで、ヨーク部210の磁束通過断面積が増大することになるから磁気抵抗が減少し、第1実施形態よりもさらにトルクが増大する。
図6は、コンピュータによる磁気解析結果であり、本実施形態(実施形態2)における回転電機のトルクと図16に示す従来の回転電機のトルクを対比して示す。本実施形態では、従来に比べてトルクが4.4%増大する。
<第3実施形態>
第2実施形態では、ティース220のロータ対向面の形状を略扇形としているが、他の形状としてもよい。
図7は、本実施形態におけるステータ120の斜視図である。ティース220のロータ対向面の形状を略扇形の代わりにストレート形状としたものである。この場合においても、第1実施形態と同様に、ティース220の外径側の軸長が従来よりも短くなっているので、磁石磁束の磁路長が短くなり、磁気抵抗が減少する。また、ティース220の外径側の軸長が短くなったことで、ヨーク部210部まで到達せず、隣り合うティース220間で短絡する漏れ磁束も低減できる。さらに、第2実施形態と同様に、ヨーク部210の磁束通過断面積が増大することになるから磁気抵抗が減少してトルクが増大する。
<第4実施形態>
第1〜第3実施形態では、アキシャル面をトルク面として利用するアキシャルギャップ型回転電機に適用した例を示したが、アキシャル面とラジアル面をトルク面として利用する回転電機にも適用することができる。本実施形態では、この場合について説明する。
図8〜図12は、回転電機10の概略構成を示す図である。図8、図9は回転軸22と直交する方向から見たロータ及びステータの内部構成の概略を示す断面図であり、図10はロータの構成を示す斜視図であり、図11、図12はステータの構成を示す斜視図である。図8は図10のA−A断面に相当する位置での断面図を示し、図9は図10のB−B断面に相当する位置での断面図を示す。
回転電機10は、ケーシング11に固定されたステータ12と、ステータ12と対向配置され、ステータ12に対し回転可能なロータを備える。ロータは、ロータ回転軸線(回転軸22)と直交する径方向(以下単に径方向とする)においてステータ12と対向配置されたラジアルロータ14と、ロータ回転軸線(回転軸22)と平行方向(以下回転軸方向とする)においてステータ12と対向配置され、ラジアルロータ14と機械的かつ磁気的に連結された2つのアキシャルロータ64,84を有する。ラジアルロータ14及びアキシャルロータ64,84はいずれも非磁性の回転軸22に機械的に連結されており、ラジアルロータ14とアキシャルロータ64,84と回転軸22とが一体となって回転する。図1〜図5に示す例では、ラジアルロータ14がステータ12の径方向内側に配置され、ステータ12の内周面(ラジアル面)と所定の空隙(エアギャップ)を空けて対向している。また、2つのアキシャルロータ64,84が、ステータ12の回転軸方向外側にステータ12を挟んで配置され、ステータ12の両側面(アキシャル面)と所定の空隙を空けて対向している。
ステータ12は、環状コア部26と、この環状コア部26にトロイダル巻きされた複数相(例えば3相)の電機子巻線28を含む。ステータ12には、環状コア部26の内周面から径方向(径方向内側)にラジアルロータ14へ向けて突出する複数のラジアルティース30がロータ回転軸線まわりの周方向(以下単に周方向とする)に沿って互いに間隔をおいて(等間隔で)配列されており、各ラジアルティース30間にスロットが形成されている。さらに、ステータ12には、環状コア部26の両側面から回転軸方向(回転軸方向外側)にアキシャルロータ64へ向けて突出する複数(ラジアルティース30と同数)のアキシャルティース80が周方向に沿って互いに間隔をおいて(等間隔で)配列されており、各アキシャルティース80間にスロットが形成されている。ラジアルティース30とアキシャルティース80は、周方向に関する位置が互いにずれることなく配置され、ラジアルティース30間のスロットとアキシャルティース80間のスロットも、周方向に関する位置が互いにずれることなく配置されている。3相の電機子巻線28は、ラジアルティース30間のスロット及びアキシャルティース80間のスロットを通って(例えば分布巻等で)トロイダル巻きされている。ここでの環状コア部26、ラジアルティース30、及びアキシャルティース80、つまりステータ12の鉄心部分については、例えば、鉄等の強磁性体の微小粒の表面に電気を通さない膜のコーティングを施した粉体を押し固めた圧粉磁心材料等の3次元等方性磁性材料により成形することができる。
ラジアルロータ14は、略円筒形状のラジアルコア16と、径方向においてステータ12(ラジアルティース30)と対向してラジアルコア16の外周部に配設された複数のラジアル永久磁石18を含む。ラジアルコア16の外周部には、ステータ12(ラジアルティース30)へ向けて径方向外側に突出した複数(ラジアル永久磁石18と同数)のラジアル突極部19が周方向に沿って互いに間隔をおいて(等間隔で)配列されている。各ラジアル突極部19は、径方向においてステータ12(ラジアルティース30)と対向している。複数のラジアル永久磁石18は、周方向に沿って互いに間隔をおいて(等間隔で)配列され、周方向に関して各ラジアル突極部19間の位置に配置されている。つまり、各ラジアル永久磁石18は、ラジアル突極部19に対して周方向に関する位置をずらして配置されており、周方向においてラジアル永久磁石18とラジアル突極部19とが交互に並んでいる。各ラジアル永久磁石18の着磁方向は互いに同方向であり、各ラジアル永久磁石18の表面(ステータ12と対向する磁極面)は互いに同じ極性(例えばN極)に着磁されている。
アキシャルロータ64は、略環状のアキシャルコア66と、回転軸方向においてステータ12(アキシャルティース80)と対向してアキシャルコア66の側面に配設された複数のアキシャル永久磁石68と、を含む。アキシャルコア66は、ラジアルコア16と機械的且つ磁気的に連結されている。アキシャルコア66の側面には、ステータ12(アキシャルティース80)へ向けて回転軸方向(回転軸方向内側)に突出した複数(アキシャル永久磁石68と同数)のアキシャル突極部69が周方向に沿って互いに間隔をおいて(等間隔で)配列されている。各アキシャル突極部69は、回転軸方向においてステータ12(アキシャルティース80)と対向している。複数のアキシャル永久磁石68は、周方向に沿って互いに間隔をおいて(等間隔で)配列され、周方向に関して各アキシャル突極部69間の位置に配置されている。つまり、図13に示すように、各アキシャル永久磁石68は、アキシャル突極部69に対して周方向に関する位置をずらして配置されており、周方向においてアキシャル永久磁石68とアキシャル突極部69とが交互に並んでいる。各アキシャル永久磁石68の着磁方向は互いに同方向であり、各アキシャル永久磁石68の表面(ステータ12と対向する磁極面)は互いに同じ極性(例えばS極)に着磁されている。
同様に、アキシャルロータ84は、略環状のアキシャルコア86と、回転軸方向においてステータ12(アキシャルティース80)と対向してアキシャルコア86の側面に配設された複数のアキシャル永久磁石88と、を含む。アキシャルコア86は、ラジアルコア16と機械的且つ磁気的に連結されている。アキシャルコア86の側面には、ステータ12(アキシャルティース80)へ向けて回転軸方向(回転軸方向内側)に突出した複数(アキシャル永久磁石88と同数)のアキシャル突極部89が周方向に沿って互いに間隔をおいて(等間隔で)配列されている。各アキシャル突極部89は、回転軸方向においてステータ12(アキシャルティース80)と対向している。複数のアキシャル永久磁石88は、周方向に沿って互いに間隔をおいて(等間隔で)配列され、周方向に関して各アキシャル突極部89間の位置に配置されている。
アキシャル永久磁石88はアキシャル永久磁石68と同数設けられ、アキシャル突極部89もアキシャル突極部69と同数設けられている。アキシャル永久磁石88は、アキシャル永久磁石68に対して周方向に関する位置をずらすことなく配置され、回転軸方向においてステータ12を挟んでアキシャル永久磁石68と対向している。アキシャル突極部89も、アキシャル突極部69に対して周方向に関する位置をずらすことなく配置され、回転軸方向においてステータ12を挟んでアキシャル突極部69と対向している。各アキシャル永久磁石88の表面(ステータ12と対向する磁極面)は、各アキシャル永久磁石68の表面(ステータ12と対向する磁極面)と同じ極性(例えばS極)に着磁されている。
さらに、ラジアル永久磁石18はアキシャル永久磁石68(アキシャル永久磁石88)と同数設けられ、ラジアル突極部19もアキシャル突極部69(アキシャル突極部89)と同数設けられている。アキシャル永久磁石68,88は、ラジアル永久磁石18に対して周方向に関する位置をずらして配置され、アキシャル突極部69,89も、ラジアル突極部19に対して周方向に関する位置をずらして配置されている。そして、アキシャル永久磁石68,88とラジアル突極部19が、周方向に関する位置が互いにずれることなく配置され、アキシャル突極部69,89とラジアル永久磁石18も、周方向に関する位置が互いにずれることなく配置されている。また、各アキシャル永久磁石68,88の表面(ステータ12と対向する磁極面)は、各ラジアル永久磁石18の表面(ステータ12と対向する磁極面)と逆の極性に着磁されている。図10、図13に示す例では、各ラジアル永久磁石18の表面がN極に着磁され、各アキシャル永久磁石68,88の表面がS極に着磁されている。ただし、各ラジアル永久磁石18の表面がS極に着磁され、各アキシャル永久磁石68,88の表面がN極に着磁されていてもよい。
複数相(3相)の電機子巻線28に複数相(3相)の交流電流を流すことで、ラジアルティース30及びアキシャルティース80が順次磁化され、周方向に回転する回転磁界がステータ12に形成される。ステータ12に発生した回転磁界は、ラジアルティース30及びアキシャルティース80からラジアルロータ14及びアキシャルロータ64,84にそれぞれ作用し、ラジアル永久磁石18及びアキシャル永久磁石68,88の発生する磁界(界磁磁束)がこの回転磁界と相互作用して、吸引及び反発作用が生じる。このラジアルティース30及びアキシャルティース80の回転磁界とラジアル永久磁石18及びアキシャル永久磁石68,88の界磁磁束との電磁気相互作用(吸引及び反発作用)により、ラジアルロータ14及びアキシャルロータ64,84にトルク(磁石トルク)を作用させることができる。
トロイダル巻きは分布巻きと比較して巻線の製作が容易となる反面、ロータのトルクの発生に有効に働かない巻線が増加しやすくなるため、体格増及び銅損増を招きやすくなる。基本構成では、ロータに回転磁界を作用させてトルクを発生させるためのトルク発生面として、ラジアルティース30の先端面(ラジアル面)だけでなくアキシャルティース80の先端面(アキシャル面)も利用することで、トルク発生面積を増大させることができる。その結果、ロータ(ラジアルロータ14及びアキシャルロータ64,84)のトルクの発生に有効に働かない巻線を減らすことができ、体格増及び銅損増を抑えながらロータのトルクの増大を図ることができる。
また、ステータ12の回転磁界と相互作用する界磁磁束の制御を行うために、界磁巻線70,90がステータ12に設けられている。各界磁巻線70,90は周方向に沿って環状に巻回されている。界磁巻線70が通る(巻回された)位置は、径方向に関して環状コア部26よりもラジアルロータ14(ラジアル永久磁石18及びラジアル突極部19)寄りの位置で、且つ回転軸方向に関して環状コア部26よりもアキシャルロータ64(アキシャル永久磁石68及びアキシャル突極部69)寄りの位置である。そして、界磁巻線90が通る(巻回された)位置は、径方向に関して環状コア部26よりもラジアルロータ14(ラジアル永久磁石18及びラジアル突極部19)寄りの位置で、且つ回転軸方向に関して環状コア部26よりもアキシャルロータ84(アキシャル永久磁石88及びアキシャル突極部89)寄りの位置である。図8〜図12に示す例では、界磁巻線70,90は、径方向に関して各アキシャルティース80よりもラジアルロータ14側(内側)で、且つ回転軸方向に関して各ラジアルティース30よりもアキシャルロータ64,84側(外側)の位置に、各ラジアルティース30、各アキシャルティース80、及び各電機子巻線28と近接して配置されている。界磁巻線70,90は、絶縁体により電機子巻線28と電気的に絶縁されている。さらに、各電機子巻線28の外周面における界磁巻線70,90に近接する部分には、凸曲面28aが形成されている。各電機子巻線28の凸曲面28aに近接する界磁巻線70の外周面の外径は、回転軸方向に関してアキシャルロータ64側から環状コア部26側へ(外側から内側へ)向かうにつれて徐々に減少し、各電機子巻線28の凸曲面28aに近接する界磁巻線90の外周面の外径は、回転軸方向に関してアキシャルロータ84側から環状コア部26側へ向かうにつれて徐々に減少している。なお、界磁巻線70,90のステータ12への固定については、例えば、図11に示すように、電機子巻線28の上から繊維71等で縛ることで固定してもよいし、ステータ全体を樹脂等でモールドして固定してもよい。
図10、図13に示す例(ラジアル永久磁石18の表面がN極、アキシャル永久磁石68,88の表面がS極に着磁されている例)では、ラジアル永久磁石18及びアキシャル永久磁石68,88による界磁磁束は、
ラジアル永久磁石18→エアギャップ→ラジアルティース30→環状コア部26→アキシャルティース80→エアギャップ→アキシャル永久磁石68,88→アキシャルコア66,86→ラジアルコア16→ラジアル永久磁石18
で示す閉磁路を通る(ラジアル永久磁石18の表面がS極、アキシャル永久磁石68,88の表面がN極に着磁されている場合は界磁磁束の向きが逆になる)。
さらに、界磁巻線70,90に直流電流(界磁電流)を流すことで、ラジアル突極部19、ラジアルコア16、アキシャルコア66,86、アキシャル突極部69,89、エアギャップ、アキシャルティース80、環状コア部26、ラジアルティース30、エアギャップ、及びラジアル突極部19による閉磁路を通る界磁磁束が発生し、この界磁磁束が電機子巻線28に交流電流を流すことでステータ12に発生する回転磁界と相互作用する。その際に、各ラジアル突極部19の表面(ステータ12との対向面)は互いに同じ極性に磁化し、各アキシャル突極部69,89の表面(ステータ12との対向面)は互いに同じ極性に磁化する。ただし、各アキシャル突極部69,89の表面は、各ラジアル突極部19の表面と逆の極性に磁化する。界磁巻線70,90による界磁磁束の方向は、界磁巻線70,90に流す直流電流の向きにより制御可能であり、ラジアル突極部19とアキシャル突極部69,89がそれぞれどの極性(N極またはS極)に磁化するかについても、界磁巻線70,90に流す直流電流の向きにより制御可能である。そして、界磁巻線70,90による界磁磁束の大きさは、界磁巻線70,90に流す直流電流の大きさにより制御可能である。
図14は、ロータ12のアキシャルティース80及びヨーク部210の斜視図を示す。図14(a)は、基本的なアキシャルティース80及びヨーク部210の構成であり、アキシャルティース80は図16に示す平面形状と同様であり、アキシャルティース80の間のスロットの内径側の幅と外径側の幅は等しく、アキシャルティース80の内径側の軸長と外径側の軸長は等しい。
他方、図14(b)は、本実施形態におけるロータ12のアキシャルティース80及びヨーク部210の斜視図を示す。図14(a)に対し、アキシャルティース80の平面形状を第1〜第3実施形態と同様に略扇形とし(放射線状アキシャルティース)、アキシャルティース80の外径側の軸長を内径側の軸長よりも短くし、かつ、ヨーク部210の外径側の軸長を内径側の軸長よりも長くする。すなわち、図14(a)、(b)におけるアキシャルティース80の内径側の軸長をc1、ヨーク部210の内径側の軸長をe1とすると、図14(a)では、c1=d1、e1=f1であるところ、図14(b)では、c1>d2、e1<f2である。
本実施形態においても、第1実施形態と同様に、アキシャルティース80の外径側の軸長が短くなっているので、磁石磁束の磁路長が短くなり、磁気抵抗が減少する。また、アキシャルティース80の外径側の軸長が短くなったことで、ヨーク部210部まで到達せず、隣り合うアキシャルティース80間で短絡する漏れ磁束も低減できる。また、アキシャルティース80の形状を略扇形としているので、径方向で磁束密度を均一化して局所的な磁気飽和を防止し、トルクの減少を抑制できる。さらに、第2実施形態と同様に、ヨーク部210の外径側の軸長を長くすることで、ヨーク部210の磁束通過断面積が増大することで磁気抵抗が減少し、トルクが増大する。コンピュータによる磁気解析の結果、本実施形態(実施形態4)における回転電機のトルクと図14(a)に示す従来のステータ12を備える回転電機のトルクを対比した場合、本実施形態では、従来に比べてトルクが2.0%増大することを確認している。
10 回転電機、11 ケーシング、12 ステータ、14 ラジアルロータ、18 ラジアル永久磁石、19,39 ラジアル突極部、22 回転軸、30 ラジアルティース、64,84 アキシャルロータ、68,88 アキシャル永久磁石、69,89 アキシャル突極部、80 アキシャルティース、120 ステータ、210 ヨーク部、220 ティース、230 スロット、240 固定子巻線。

Claims (3)

  1. ステータとロータが対向配置され、アキシャル面をトルク面として用いる回転電機であって、
    ステータは、
    環状のヨーク部と、
    環状のヨーク部の周方向に配置され、回転軸方向にロータのアキシャル面に向かって突出する複数のティースと、
    隣り合うティースの間に配置された空間であって、固定子巻線が装着されるスロットと、
    を備え、
    スロットの固定子巻線の通電面の内径側の周方向の幅と軸長の積である内径側断面積と、外径側の周方向の幅と軸長の積である外径側断面積を同一とし、
    スロットの固定子巻線の通電面の内径側形状と外径側形状が異なり、
    スロットの固定子巻線の通電面の内径側形状と外径側形状はともに矩形状であり、アスペクト比が互いに異なり、
    スロットの固定子巻線の通電面の外径側の周方向の幅は、内径側の周方向の幅よりも長く、
    スロットの固定子巻線の通電面の外径側の軸長は、内径側の軸長よりも短い、
    ことを特徴とする回転電機。
  2. 環状のヨーク部の外径側の軸長は、内径側の軸長よりも長い、
    請求項1に記載の回転電機。
  3. ティースは略扇形のロータ対向面を有する、
    請求項1,2のいずれかに記載の回転電機。
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