JP2012239253A - 検電装置、ガス絶縁開閉装置、導体支持装置および検電方法 - Google Patents

検電装置、ガス絶縁開閉装置、導体支持装置および検電方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構造で正三角形配置を含む全ての導体配置および電圧印加条件において導体の電圧印加状態を確認することができる検電装置、ガス絶縁開閉装置、導体支持装置および検電方法を提供する。
【解決手段】検電装置は、一つ以上の導体と、検電用電極とを備える。前記導体は通電されるものであり通電方向に向けて配置される。前記検電用電極は各々の導体までの距離が異なるような位置に配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、検電装置、ガス絶縁開閉装置、導体支持装置および検電方法に関する。
発電所や変電所等の送配電設備には、ガス絶縁開閉装置(以下「Gas Insulated Switchgear:GIS」と称す)が用いられている。
GISを据付けるときやGISの定期メンテナンスを行う際には、作業用接地開閉器の手動操作における安全性を確保するため、操作前に、GISの金属タンク内に設けた絶縁スペーサ付属の検電装置を用いて主回路の高電圧導体の電圧の有無を確認、つまり金属タンク内に配線されている高電圧導体に電圧が印加されているか否かの検査(電圧測定)が行われる。
従来、金属タンク内に配線されている高電圧導体が1本、例えば単相の高電圧導体であれば、絶縁スペーサに設けた金属シールドの接地状態を開放、つまり非接地の状態にすることで、高電圧導体と金属シールド間の漂遊静電容量により金属シールドに発生した漂遊電位を測定することで、検電することができる。
また、金属タンク内に3本の高電圧導体を配置した構成のもの、例えば3相高電圧導体を備えるものの場合、3本の高電圧導体が例えば2等辺三角形配置などの不均衡な配置であれば、上述したような漂遊電位を測定することで検電できる。
特開昭58−165615号公報
しかしながら、3相高電圧導体が正三角形配置の場合、金属シールドの接地状態を開放しても、3相共に電圧が発生していると、電位状態が均衡して漂遊電圧が発生しないことがあり、従来の検電方法では、主回路の高電圧導体の電圧の有無を確認することができない。
このため、従来は、金属シールドを分別し、各相毎に検電端子および抵抗端子を設けて検電することが行われてきたが、3相の場合、端子が合計6ヶ必要となり、絶縁スペーサの構造が複雑になるという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、簡単な構造で正三角形配置を含む全ての導体配置および電圧印加条件において導体の電圧印加状態を確認することができる検電装置、ガス絶縁開閉装置、導体支持装置および検電方法を提供することにある。
検電装置は、一つ以上の導体と、検電用電極とを備える。前記導体は通電されるものであり通電方向に向けて配置される。前記検電用電極は各々の導体までの距離が異なるような位置に配置される。
実施形態のガス絶縁開閉装置は、金属容器、一つ以上の導体、絶縁性の支持部材、検電用電極を備える。前記金属容器は絶縁ガスが封入された筒状のものである。前記一つ以上の導体は通電されるものであり前記金属容器にその長手方向に向けて収容されている。前記絶縁性の支持部材は、前記導体を、前記金属容器と非接触となるように支持する。前記検電用電極は前記支持部材の内部または縁部に、各々の導体までの距離が異なるように配置されている。
実施形態の導体支持装置は、電力供給用の導体、絶縁性の支持部材、フランジ部、検電用電極を備える。前記電力供給用の導体は絶縁ガスが封入された筒状の金属容器内に配置されている。前記絶縁性の支持部材は金属容器内に収容する電力供給用の導体を、前記金属容器と非接触となるように通電方向に沿って支持する。前記フランジ部は前記支持部材の外縁部に設けられており、前記支持部材を前記金属容器に固定するためのものである。前記検電用電極は前記支持部材の内部または縁部に、各々の導体までの距離が異なるように配置されている。
実施形態の検電方法は、通電するための一つ以上の導体を、通電方向に向けて配置し、各々の導体までの距離が異なるような位置に検電用電極を配置し、前記検電用電極と前記各々の導体との間に生じる誘起電力の有無を測定する。
第1実施形態のGISの概要構成を示す図である。 図1のA−A断面図である。 このGISにおける検電方法の原理図である。 条件を決めて導電性テープを配置した例を示す図である。 条件P1における誘起電圧の測定例を示す図である。 条件P2における誘起電圧の測定例を示す図である。 条件P3における誘起電圧の測定例を示す図である。 誘起電圧の測定結果のグラフを示す図である。 第2の実施形態のGISの構成を示す図である。 第3実施形態のGISの横断面図である。 第3実施形態の検電用リングを示す拡大図である。 第4実施形態のGISの横断面図である。
以下、図面を参照して、実施形態を詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は第1の実施形態のガス絶縁開閉装置の構成を示す図、図2は図1のA−A断面図である。
図1,2に示すように、第1の実施形態のガス絶縁開閉装置(以下「Gas Insulated Switchgear:GIS」と称す)は、接地された金属容器である筒状の金属タンク2を有している。金属タンク2の内部は、絶縁性に優れた絶縁ガス1で満たされている。つまり金属タンク2には絶縁ガス1が封入されている。
この金属タンク2の内部には絶縁スペーサ4が設けられている。絶縁スペーサ4は、絶縁スペーサ本体部4a、金属製のリング状のフランジ5(これを「金属フランジ5」と称す)、検電用電極等で構成される。
絶縁スペーサ本体部4aは、例えばエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂で形成された円盤状の支持部である。金属フランジ5は、絶縁スペーサ本体部4aの外縁部(外周)に一体的に固定されている。検電用電極は、例えば導電性テープ11a等であり、絶縁スペーサ本体部4aの内部または縁部に、各々の導体までの距離が異なるように配置されている。
絶縁スペーサ4は通電方向に対して所定の間隔毎に設けられている。絶縁スペーサ本体部4aは、金属タンク2に対し、収容される導体が絶縁を維持しつつ支持する支持部材である。
金属タンク2の内部にはその長手方向に向けて複数の多相導体、この例では3相交流の電圧が印加される高電圧導体3a,3b,3c(3本)が収容(配置)されている。高電圧導体3a,3b,3cは電力設備から電力を送配電するための主回路の母線、つまり通電されるものである。高電圧導体3a,3b,3cには異なる位相で交流の電圧(3相交流)が印加される。
3本の高電圧導体3a,3b,3cは、絶縁スペーサ4に設けられた開口(孔)を通して、金属タンク2内における通電方向に沿った中心線Pを中心に中心線Pから等距離の正三角形の頂点に位置するように絶縁スペーサ4により支持されている。
絶縁スペーサ4の開口(孔)は、図2に示すように、通電方向の中心Pから第1の距離L1を隔てて一つ以上の導体(3本の高電圧導体3a,3b,3c)を、導体どうしをほぼ等間隔L2に配置(正三角形配置)するためのものである。
すなわち、絶縁スペーサ4は、金属タンク2とこのタンク内に通す複数の高電圧導体3a,3b,3c(母線)との絶縁を維持するため複数の高電圧導体3a,3b,3c(複数の母線)を一括して一定の間隔に支持する導体支持装置である。
この絶縁スペーサ4により高電圧導体3a,3b,3cは、通電方向の軸Pを中心に隣接するものどうしが等距離になるように通電方向に沿ってほぼ並行に配置されている。つまり3本の高電圧導体3a,3b,3cは、絶縁スペーサ4により通電方向に向けて配置されている。
金属フランジ5と金属タンク2とは互いにスタッド8とナット9により締結されている。また絶縁スペーサ本体部4aの両縁部には凹部が設けられており、この凹部にオーリング10がはめ込まれている。このオーリング10により金属フランジ5と金属タンク2との間のすき間をなくすことで、金属タンク2の内部の気密が保持されている。
さらに、絶縁スペーサ本体部4aの内部には、全周に渡り金属シールド7がリング状に埋め込まれている。金属シールド7は接地されており、以降これを「埋込み接地シールド7」と称す。埋込み接地シールド7は、金属フランジ5と金属タンク2との接合面の電界緩和による絶縁性能向上のためのものである。
絶縁スペーサ本体部4aの外縁部(金属フランジ5が固定されている部分)には、外周に沿うように検電用電極としての導電性テープ11aが設けられている。この導電性テープ11aと埋込み接地シールド7とは径方向に重ならないよう中心線Pの方向(通電方向)に位置をずらして設けられている。
検電用電極の材料は、導電性材料ならばどのような材料であってもよいが、導電率・材料入手性・コスト等を総合的に評価すると銅・アルミ等が好適である。この例では導電性テープ11aを用いたが、この他、絶縁スペーサ本体部4aの外周に沿って湾曲させた金属の薄い板等を用いてもよい。
導電性テープ11aは、高電圧導体3a,3b,3cが正三角形配置のときに漂遊静電容量が均衡(バランス)することを避けるため、絶縁スペーサ本体部4aの外縁全周ではなく三相の各高電圧導体3a,3b,3cとも静電容量が異なるよう一部区間に設けられている。
換言すると、導電性テープ11aは、図2,図3に示すように、中心Pから第1の距離L1とは異なる第2の距離L3の位置(絶縁スペーサ本体部4aの外縁に沿って)に、各々の高電圧導体3a,3b,3cまでの距離La、Lb、Lcが異なるように円弧状に配置されている。つまり導電性テープ11aは、中心Pから第2の距離L3の位置に所定の幅で円弧状に配置されている。
導電性テープ11aは、高電圧導体3a,3b,3cとの間にそれぞれ漂遊静電容量C1a、C1b、C1cが発生する距離La,Lb,Lcの位置に配置されている。
検電用電極が導電性テープ11a等の場合、テープ幅に応じて静電容量が変わる。このため、導電性テープ11aの幅は、絶縁スペーサ4の樹脂性の本体部の外周からはみ出さず、電位測定部となる導電性テープ11aの口出部14を介して検電端子12と確実に接触する幅が適しており、概ね8〜15mm程度が適する場合が多い。
なお、導電性テープ11aは、絶縁スペーサ本体部4aの外周に沿って貼り付けた後、口出部14の一部を除きエポキシ等の絶縁塗料を塗布することで、金属フランジ5とは絶縁している。
導電性テープ11aを設けた絶縁スペーサ4は、ヒートサイクル試験後の目視およびカラーチェック等により、導電性テープ11a、エポキシ樹脂等にひび割れ等がないことを確認している。
金属フランジ5には導電性テープ11aに当接するように検電端子12が設けられている。検電端子12は例えばボルト状のものであり、回転させることで抜き差し、つまり導電性テープ11aと接触させたり離間させたりすることができる。なお検電端子12は単なるボルトではなく、バネやピンなどを利用した付勢機構等を設ける場合もある。
検電端子12は、接地された金属フランジ5および金属タンク2と電気的に接続されているため、接地電位を有している。
続いて、この実施形態のGISにおける検電方法について説明する。絶縁スペーサ4に設けた導電性テープ11aは、運転状態では、絶縁スペーサ4の外周に取り付けられている検電端子12を介して接地された金属フランジ5および金属タンク2と電気的に接続されているため、接地電位を有している。
検電測定時には、検電端子12の接地状態を一時的に開放させる。すると、導電性テープ11aと各高電圧導体3a,3b,3cとの間に漂遊静電容量C1a、C1b、C1cが発生する。
そして、高電圧導体3a,3b,3cと導電性テープ11a間の漂遊静電容量C1a、C1b、C1cと導電性テープ11aと接地間の漂遊静電容量C2との比に依存して分圧し、導電性テープ11aには漂遊電位(V=Va(C1a、C1b、C1cの合成容量)/(C1a、C1b、C1cの合成容量)+C2)が発生するため、この漂遊電圧Vを測定することで検電することができる。
漂遊電圧Vの大きさは、図4に示すように、導電性テープ11aの円弧の幅と埋込み接地シールド7と接続している抵抗端子13により調整され、電圧検出装置(図示せず)を検電端子12に接続することにより外部出力することができる。
同図に示すように、例えば導電性テープ11aを3本のうちの任意の一つの高電圧導体、例えば高電圧導体3cと金属タンク2の中心Pを結ぶ直線の軸Q上を0°とし、その軸Qの位置を導電性テープ11aの一端としてその位置から左回りに45°の範囲まで導電性テープ11aを設けた場合、良好な誘起電圧が得られる。
なお、軸Qから左回りに90°離した位置から、さらに左回りに45°の範囲までに導電性テープ11aを設けた場合も、同様に良好な誘起電圧が得られる。
以下にその根拠を説明する。三相交流電圧印加時において、高電圧導体3a,3b,3cに対する導電性テープ11aの円弧の長さ(幅)や配置をいくつか変えた条件下(電極位置・電極角度)で発生する誘起電圧を図5乃至図7に示す。
図5の条件P1は、高電圧導体3cと金属タンク2の中心Pを結ぶ直線の軸Q上を0°とし、その軸Qの位置を導電性テープ11aの一端としてその位置から左回りに22.5°、45°、67.5°、90°の範囲でそれぞれ導電性テープ11aを設けた場合である。
図6の条件P2は、上記軸Qを0°とし、その軸Qから45°離した位置を導電性テープ11aの一端としてその位置から左回りに22.5°、45°、67.5°、90°の範囲でそれぞれ導電性テープ11aを設けた場合である。
図7の条件P3は、上記軸Q上を0°とし、その軸Qから90°離した位置を導電性テープ11aの一端としてその位置から左回りに22.5°、45°、67.5°、90°の範囲でそれぞれ導電性テープ11aを設けた場合である。
上記図5から図7の条件P1〜P3で導電性テープ11aに発生する誘起電圧を測定した結果、図8に示すように、誘起電圧と時間との関係を示すグラフが得られる。
このグラフから、条件P1と条件P3の45°の範囲で、導電性テープ11aに良好な誘起電圧が得られることがわかる。
上記条件にて金属タンク2に絶縁スペーサ4を設け、通常運転条件である三相交流電圧印加したときに、導電性テープ11aに大きな誘起電圧が発生するため、感度のよい検電を行うことができる。
上記条件とは、通電するための一つ以上の高電圧導体3a,3b,3cを、通電方向に向けて配置し、各々の高電圧導体3a,3b,3cまでの距離が異なるような位置に導電性テープ11aを配置する。この条件で、導電性テープ11aと各々の高電圧導体3a,3b,3cとの間に生じる漂遊電位を測定し、測定された漂遊電位に応じて高電圧導体3a,3b,3cの電圧印加状態を判定する。例えば漂遊電位が生じていれば高電圧導体3a,3b,3cのいずれかに電圧が印加されている通電状態かまたは充電状態であることが判る。つまり主回路電圧の有無を容易に判断することができる。また、検電端子12を用いてコロナ測定も行うことも可能である。
このように第1実施形態によれば、通電方向の中心Pから第1の距離L1を隔てて等間隔に高電圧導体3a,3b,3cを配置した、いわゆる正三角形配置の場合に、通電方向の中心P軸から直交方向の第1の距離L1とは異なる第2の距離L3の位置に、各々の高電圧導体3a,3b,3cまでの距離が異なるように導電性テープ11aを円弧状に配置したことで、導電性テープ11aに当接される検電端子12を用いて検電を行う際に、正三角形配置の高電圧導体3a,3b,3cと導電性テープ11aとの間にC1a≠C1b≠C1cとなるような漂遊静電容量が生じるため、導電性テープ11aに漂遊電位Vが発生し、検電することができる。
なお、この例のような導電性テープ11aを設けた場合、正三角形配置の他、欠相条件においても高電圧導体3a,3b,3cと導電性テープ11a間に漂遊静電容量が発生するため、全ての導体配置、電圧印加条件で高電圧導体3a,3b,3cに電圧が印加された「充電」の状態か「非充電」の状態かを確実に判断することができる。
(第2実施形態)
図9は第2実施形態の横断面図であり、絶縁ガス1からオーリング10までの構成は第1実施形態と同じでありその部分の説明は省略する。
図9に示すように、この第2実施形態は、絶縁スペーサ本体部4aと金属フランジ5との間に検電用電極として絶縁性材料(例えば塩化ビニル等)で被覆されたリード線11b(以下「絶縁被膜リード線11b」と称す)を挿入した例である。
絶縁被覆リード線11bは、高電圧導体3a,3b,3cが正三角形配置時の漂遊静電容量のバランスを避けるため、絶縁スペーサ本体部4a全周ではなく三相各導体とも静電容量が異なるような幅で一区間(または一部分)に設けるものとする。
絶縁被覆リード線11bと埋込み接地シールド7との軸方向の距離は、高電圧導体3a,3b,3cと絶縁被覆リード線11bの間に所定の漂遊静電容量が発生する位置とする。
絶縁被覆リード線11bはその芯線の材料が導電性材料ならばどのようなものであってもよい。
このように第2実施形態によれば、検電用電極として絶縁被覆リード線11bを用いた場合に、高電圧導体3a,3b,3cと絶縁被覆リード線11bにはC1a≠C1b≠C1cとなるような漂遊静電容量が生じるため、絶縁被覆リード線11bに漂遊電位が発生する。
なお、高電圧導体3a,3b,3cと絶縁被覆リード線11bとの間の漂遊静電容量は、高電圧導体3a,3b,3cの正三角形配置を含む全ての導体配置、電圧印加条件で発生するため、全ての導体配置、電圧印加条件で「「充電」、「非充電」を確実に判断することができる。
(第3実施形態)
図10は第3実施形態のGISの横断面図、図11は検電用リング11cを示す拡大図であり、絶縁ガス1からオーリング10までの構成は第1実施形態および第2実施形態と同様でありその部分の説明は省略する。
図10に示すように、この第3実施形態は、絶縁スペーサ本体部4aと金属フランジ5の間に、検電用電極として絶縁性材料で被膜した検電用リング11cを取り付けた例である。なお検電用リング11cは絶縁スペーサ本体部4aの縁部に埋め込んでもよい。
図11に示すように、検電用リング11cは、円形の絶縁スペーサ本体部4aの外周に沿うよう円弧状に形成されている。
検電用リング11cは、高電圧導体3a,3b,3cが正三角形配置の場合に漂遊静電容量が均衡(バランス)することを避けるため、絶縁スペーサ本体部4a外周全周ではなく三相各導体とも静電容量が異なるような幅で外周の一区間(または一部分)に設けるものとする。
検電用リング11cと埋込み接地シールド7との軸方向の距離は、高電圧導体3a,3b,3cと検電用リング11cの間に所定の漂遊静電容量が発生する位置としている。
また、検電用リング11cの材料は導電性材料ならばいずれも適しているが、導電性がよく軽量であるアルミ等の軽合金が好ましく、リング外表面はエポキシ樹脂等の絶縁塗料により絶縁被覆されている。検電用リング11cの幅は、絶縁スペーサ4と同程度まで可能であるが、絶縁スペーサ本体部4aの厚さの1/4〜1/2程度が好ましい。
このように第3実施形態によれば、検電用電極として検電用リング11cを用いた場合に、高電圧導体3a,3b,3cと検電用リング11cとの間に、C1a≠C1b≠C1cとなるような漂遊静電容量が生じるため、検電用リング11cに漂遊電位が発生し、検電することができる。
なお、高電圧導体3a,3b,3cと検電用リング11cとの間の漂遊静電容量は、高電圧導体3a,3b,3cの正三角形配置を含む全ての導体配置、電圧印加条件で発生するため、全ての導体配置、電圧印加条件で「充電」、「非充電」を確実に判断することができる。
(第4実施形態)
図12は第4実施形態の横断面図であり、絶縁ガス1からオーリング10までの各構成は第1実施形態から第3実施形態と同様でありその部分の説明は省略する。
図12に示すように、第4実施形態の場合、検電用電極として金属シールド11dを用いる。この金属シールド11dは樹脂製の絶縁スペーサ本体部4aの内部に埋込まれている。この金属シールド11dを埋込み金属シールド11dという。
埋込み金属シールド11dは、高電圧導体3a,3b,3cが正三角形配置時の漂遊静電容量のバランスを避けるため、絶縁スペーサ全周ではなく三相各導体とも静電容量が異なるような一部分に設けられる。埋込み金属シールド11dには口出部14が設けられており、検電端子12に接続されている。
埋込み接地シールド7と埋込み金属シールド11dの軸方向の距離は、高電圧導体3a,3b,3cと埋込み金属シールド11dの間に所定の漂遊静電容量が発生する位置としている。埋込み金属シールド11dの材料は導電性材料ならばいずれも適しているが、導電性のよい、例えば金属やエポキシ樹脂と熱膨張係数が近い導電性プラスチック等が好ましく、リング外表面はエポキシ樹脂等の絶縁塗料により絶縁被覆されている。
また、埋込み金属シールド11dの太さは、絶縁スペーサ本体部4a内に埋込み可能であればいずれも適しているが、絶縁スペーサ4と埋込み金属シールド11dとの界面における密着性や絶縁スペーサ4の機械的強度等を考慮すると、埋込み接地シールド7と同径程度のものが好ましい。
このように第4実施形態によれば、絶縁スペーサ本体部4aに埋込み金属シールド11dを埋設し、これを検電用電極として用いた場合、高電圧導体3a,3b,3cと埋込み金属シールド11dとの間にC1a≠C1b≠C1cとなるような漂遊静電容量が生じるため、埋込み金属シールド11dに漂遊電位が発生し、検電することができる。
なお、高電圧導体3a,3b,3cと埋込み金属シールド11dとの間の漂遊静電容量は、高電圧導体3a,3b,3cの正三角形配置を含む全ての導体配置、電圧印加条件で発生するため、測定の結果から金属タンク2内の高電圧導体3a,3b,3cの通電状態(「充電」か「非充電」か)を確実に判断することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
上記実施形態では、3相の3本の高電圧導体3a、3b、3cを一例として説明したが、この他、通電方向の中心から等距離に配置される導体であれば、2相や4相以上のものであってもよい。
1…絶縁ガス、2…金属タンク、3a,3b,3c…高電圧導体、4…絶縁スペーサ、4a…絶縁スペーサ本体部、5…金属フランジ、7…接地シールド、8…スタッド、9…ナット、10…オーリング、11a…導電性テープ、11b…絶縁被膜リード線、11c…検電用リング、11d…埋込み金属シールド、12…検電端子、13…抵抗端子、14…口出部、33c…高電圧導体、C1a…漂遊静電容量、C2…漂遊静電容量、L1,L2,L3…距離、L2…間隔、La,Lb,Lc…距離、P…軸、P…中心、P…中心線、P1-P3…条件、Q…軸、V…遊電圧。

Claims (9)

  1. 通電されるものであり通電方向に向けて配置された一つ以上の導体と、
    各々の導体までの距離が異なるような位置に配置された検電用電極と
    を具備することを特徴とする検電装置。
  2. 通電されるものであり通電方向の軸を中心に、隣接するものどうしが等距離になるように通電方向に沿ってほぼ並行に配置された複数の導体と、
    前記複数の導体までの距離が異なるように配置された検電用電極と
    を具備することを特徴とする検電装置。
  3. 前記検電用電極は、
    前記通電方向の軸から前記一定の距離の位置に所定の幅で配置されたことを特徴とする請求項1または2に記載の検電装置。
  4. 所定の幅は、前記通電方向の軸から直交する径方向に45°の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の検電装置。
  5. 前記検電用電極は、
    導電性テープ、リード線、金属板、埋め込みシールドのいずれかであることを特徴とする請求項1または2に記載の検電装置。
  6. 前記一つ以上の導体は、異なる位相で電圧が印加される3本の導体であり、隣接するものどうしが等間隔に並行に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の検電装置。
  7. 絶縁ガスが封入された筒状の金属容器と、
    通電されるものであり前記金属容器にその長手方向に向けて収容された一つ以上の導体と、
    前記導体を、前記金属容器とは絶縁を維持しつつ支持する支持部材と、
    前記支持部材の内部または縁部に、各々の導体までの距離が異なるように配置された検電用電極と
    を具備することを特徴とするガス絶縁開閉装置。
  8. 絶縁ガスが封入された筒状の金属容器内に配置され、金属容器内に収容する電力供給用の導体を、前記金属容器とは絶縁を維持しつつ通電方向に沿って支持する支持部材と、
    前記支持部材の外縁部に設けられ、前記支持部材を前記金属容器に固定するためのフランジ部と、
    前記支持部材の内部または縁部に、各々の導体までの距離が異なるように配置された検電用電極と
    を具備することを特徴とする導体支持装置。
  9. 通電するための一つ以上の導体を、通電方向に向けて配置し、
    各々の導体までの距離が異なるような位置に検電用電極を配置し、
    前記検電用電極と前記各々の導体との間に生じる漂遊電位を測定し、
    測定された漂遊電位に応じて前記導体の電圧印加状態を判定する
    ことを特徴とする検電方法。
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